財務諸表
CoverPage
提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2025-06-19 |
英訳名、表紙 | SBI Insurance Group Co., Ltd. |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役 執行役員会長兼社長 乙部 辰良 |
本店の所在の場所、表紙 | 東京都港区六本木一丁目6番1号 |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | (03)6229-0881 |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
連結決算の有無、DEI | true |
当会計期間の種類、DEI | FY |
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沿革 | 2【沿革】 2016年12月SBIホールディングス株式会社がSBIグループの保険事業を統括する保険持株会社の準備会社としてSBI保険持株準備株式会社(当社)を東京都港区に設立2017年3月内閣総理大臣から、保険会社を子会社とする保険持株会社となることの認可を取得 関東財務局長及び近畿財務局長から、少額短期保険業者を子会社とする少額短期保険持株会社となることの承認を取得 SBIホールディングス株式会社から株式の譲渡を受け、SBI損害保険株式会社を子会社化 SBIホールディングス株式会社及びその子会社との株式交換により、SBI生命保険株式会社を完全子会社化 SBIホールディングス株式会社及びその子会社との株式交換により、SBIいきいき少額短期保険株式会社、日本少額短期保険株式会社(現SBI日本少額短期保険株式会社)及びSBIリスタ少額短期保険株式会社を傘下に持つSBI少短保険ホールディングス株式会社を完全子会社化 SBIインシュアランスグループ株式会社に商号変更し、営業開始2018年9月東京証券取引所マザーズに上場2019年6月日本アニマル倶楽部株式会社(現SBIプリズム少額短期保険株式会社)の株式を取得し、子会社化2020年9月常口セーフティ少額短期保険株式会社(現SBI常口セーフティ少額短期保険株式会社)の株式を取得し、子会社化2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のマザーズからグロース市場に移行2023年9月住生活少額短期保険株式会社(現SBIペット少額短期保険株式会社)の株式を取得し、子会社化 |
事業の内容 | 3【事業の内容】 当社グループは、当社及び当社の子会社9社により構成されており、損害保険事業、生命保険事業及び少額短期保険事業を営んでおります。 当社グループの事業内容及び各子会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 また、次の3事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 (1) 損害保険事業SBI損害保険株式会社1社で構成されており、インターネット、代理店などを通じて、低廉な保険料を実現した自動車保険、がん保険、火災保険等を提供する損害保険事業を営んでおります。 また、事業法人、地域金融機関とのアライアンス強化にも取り組み、インターネット以外の販路の強化・拡大も推進しております。 (2) 生命保険事業SBI生命保険株式会社1社で構成されており、インターネット、代理店などを通じて、低廉な保険料を実現したネット専用定期保険、就業不能保険、医療保険等を提供する生命保険事業を営んでおります。 また、金融機関向けに住宅ローン利用者を被保険者とする団体信用生命保険も提供しております。 (3) 少額短期保険事業SBIいきいき少額短期保険株式会社、SBI日本少額短期保険株式会社、SBIリスタ少額短期保険株式会社、SBIプリズム少額短期保険株式会社、SBI常口セーフティ少額短期保険株式会社、SBIペット少額短期保険株式会社(※)、及びこれら少額短期保険業者6社の持株会社であるSBI少短保険ホールディングス株式会社の7社で構成されており、各社を通じて特色ある商品を提供する少額短期保険事業を営んでおります。 SBIいきいき少額短期保険株式会社は、主にインターネットや通信販売を通じて、定期保険、医療保険、介護保険等を提供しております。 SBI日本少額短期保険株式会社は、主に代理店を通じて賃貸住宅総合保険や特色あるバイク保険、自転車保険等を提供しております。 SBIリスタ少額短期保険株式会社は、地震補償保険や結婚式総合補償保険を提供しております。 SBIプリズム少額短期保険株式会社は、主にブリーダー、ペットショップ、犬猫譲渡団体などの代理店を通じて、特色あるペット保険を提供しております。 SBI常口セーフティ少額短期保険株式会社は、北海道を拠点に代理店を通じて賃貸住宅総合保険を提供しております。 (※)SBIペット少額短期保険株式会社は、2024年7月1日付で住生活少額短期保険株式会社から商号を変更しております。 また、同社は、2025年4月1日付でSBIいきいき少額短期保険株式会社及びSBIリスタ少額短期保険株式会社のペット保険事業を吸収分割により承継し、主にインターネットを通じてペット保険を提供しております。 当社は、SBIグループの保険事業を統括する企業として2017年3月より営業を開始した中間持株会社で、当連結会計年度末現在、SBIホールディングス株式会社は当社に59.7%出資しております。 以上の事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 [事業系統図] |
関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合又は被所有割合(%)関係内容(親会社) SBIホールディングス株式会社 (注)4東京都港区181,924株式等の保有を通じた企業グループの統括・運営等59.7商号・商標使用許諾契約の締結、役員の兼任(連結子会社) SBI損害保険株式会社(注)3、5東京都港区11,000損害保険事業99.2経営管理契約の締結、役員の兼任SBI生命保険株式会社(注)3、6東京都港区15,000生命保険事業100.0経営管理契約の締結、役員の兼任SBI少短保険ホールディングス株式会社 (注)3東京都港区1,661少額短期保険事業100.0経営管理契約の締結、役員の兼任SBIいきいき少額短期保険株式会社東京都港区36少額短期保険事業100.0(100.0)役員の兼任SBI日本少額短期保険株式会社大阪市北区190少額短期保険事業100.0(100.0)役員の兼任SBIリスタ少額短期保険株式会社東京都港区30少額短期保険事業100.0(100.0)-SBIプリズム少額短期保険株式会社仙台市青葉区298少額短期保険事業100.0(100.0)-SBI常口セーフティ少額短期保険株式会社札幌市中央区50少額短期保険事業100.0(100.0)役員の兼任SBIペット少額短期保険株式会社東京都港区235少額短期保険事業100.0(100.0)- (注)1.連結子会社の「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報の名称を記載しております。 2.「議決権の所有割合又は被所有割合」欄の( )内は、間接所有割合を内数で記載しております。 3.特定子会社に該当しております。 4.有価証券報告書を提出しております。 5.SBI損害保険株式会社については、経常収益(連結会社相互間の内部経常収益を除く)の連結経常収益に占める割合が10%を超えておりますが、セグメント情報における損害保険事業の経常収益の全てを占めているため、主要な損益情報等の記載を省略しております。 6.SBI生命保険株式会社については、経常収益(連結会社相互間の内部経常収益を除く)の連結経常収益に占める割合が10%を超えておりますが、セグメント情報における生命保険事業の経常収益の全てを占めているため、主要な損益情報等の記載を省略しております。 |
従業員の状況 | 5【従業員の状況】 (1)連結会社の状況 2025年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)損害保険事業599(315)生命保険事業104(30)少額短期保険事業237(176)報告セグメント計940(521)全社(共通)15(1)合計955(522)(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は期中平均人員を( )外数で記載しております。 2.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない当社の従業員であります。 (2)提出会社の状況 2025年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)15(1)48.45.39,627,416(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は期中平均人員を( )外数で記載しております。 2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 3.従業員はすべて特定のセグメントに区分できない全社(共通)に属しております。 (3)労働組合の状況 当社グループの労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異① 提出会社「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号。 以下「女性活躍推進法」という。 )及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号。 以下「育児・介護休業法」という。 )の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。 ② 連結子会社女性活躍推進法及び育児・介護休業法の規定による公表を行わない項目又は公表義務の対象ではない連結子会社については、記載を省略しております。 当事業年度名称管理職に占める女性労働者の割合 (%)男性労働者の育児休業取得率 (%)(注)1労働者の男女の賃金の差異(%)(注)2全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者SBI損害保険株式会社-61.564.860.773.1(注)1.育児・介護休業法の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 2.女性活躍推進法の規定に基づき算出したものであります。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営理念当社グループは、SBIグループの「顧客中心主義」の徹底という基本的な経営観を踏襲し、事業を運営しております。 保険分野において様々な付加価値を創造し、顧客基盤の更なる拡大を続けることで、持続的な企業価値の向上を実現したいと考えており、以下の4項目をグループ経営理念として掲げております。 1 全てにおいてお客様を中心に考える ~「顧客中心主義」の徹底~・常にお客様の立場に立って、お客様にとって真に必要なものは何かを考え、弛まぬ創意・工夫による顧客満足・利便性の向上、企業努力による顧客還元を追求し続ける。 ・業務全般において細部に亘りフィデューシャリー・デューティーの原則に則った運営を徹底する。 2 保険業界におけるイノベーターたれ・常に既成概念に囚われないチャレンジ精神をもつ。 ・Fintech(※1)やBlock Chain(※2)などの技術革新を敏感に捉え、これらを活用したより付加価値の高い商品やサービスの開発を追求し続けるとともに、高齢化やシェアリングエコノミーの進展など人々の生活様式や社会の変化に迅速かつ柔軟に対応する企業文化を持ち続ける。 3 正しい倫理的価値観をもつ・常にお客様の資産を預かる金融機関としての高い倫理的価値観を持ち業務を遂行する。 4 社会的責任を全うする・保険事業者としてまた一企業として、社会の一構成要素であるという社会性を十分認識し、さまざまなステークホルダーの要請に応えつつ、社業を通じ社会の維持・発展に貢献していく。 (※1)FinTechとは、FinanceとTechnologyを組み合わせた概念で、金融領域におけるテクノロジーを活用したイノベーションの総称をいいます。 (※2)Block Chain(ブロックチェーン)とは、暗号資産の中核技術として発明された、ピア・ツー・ピア方式によるデータ処理の基盤技術のことをいいます。 複数のコンピューターが分散合意形成を行い、暗号署名をしながらブロック単位で複数データを処理する点が特徴です。 (2) 当社グループの強み当社グループでは、以下の3項目の強みを軸とした経営戦略によって、単独の保険会社では成し得ない企業成長の実現を目指しております。 (高い価格競争力)インターネット等を駆使した効率的な顧客アプローチやコストの最適化を実施することで、非常に低い事業費率を実現し、圧倒的な価格競争力を獲得しております。 また、そのメリットをお客様に還元することで「顧客中心主義」の徹底というSBIグループの基本的な経営観を体現しております。 (SBIグループのシナジーネットワーク)インターネットリテラシーの高い顧客層で構成されているSBIグループの顧客基盤や、全国の地域金融機関とのリレーション、SBIグループの投資先である先進技術を保有するベンチャー企業など、SBIグループが有する事業ネットワークに即時にアクセスできる優位性を活用することで、高い効率性をもって当社グループの顧客基盤を拡充しております。 (最先端テクノロジーの活用)AI・ビッグデータなどの最先端テクノロジーを導入することで、より顧客の利便性に資する商品やサービスの開発を行うと同時に、事業費の削減を加速し更なる保険料の引き下げを実現するなどの取り組みを行っております。 (3) 中期経営計画当社グループは、不透明な経済情勢下における経営環境の変化や急速な技術革新に適切に対応し、更なる事業の成長を目指すため、2023年5月に中期経営計画(2024年3月期~2028年3月期)を策定いたしました。 本中期経営計画は、保険事業におけるイノベーターとして顧客の便益を高める商品・サービスを提供する保険グループを目指し、「シナジー」、「テクノロジー」、「ニッチ」を基本戦略に据えて策定しております。 各基本戦略の概要は以下のとおりであります。 シナジー:グループシナジーの深化による効率的な販路の拡充とグループ経営基盤の強化インターネットリテラシーの高いSBIグループの顧客層へのアクセスやグループの事業ネットワークを活用し、効率的な販路の開拓を推進してまいります。 また、当社グループ各子会社間においても、相互送客による保険商品のクロスセリングを強化するなど、効率的な保険販売の拡大に取り組んでまいります。 加えて、各社の管理部門における重複業務の集約による業務効率化や、コンプライアンスやリスクに関する各子会社の取り組みや課題を当社グループ内で共有することで、企業価値向上に資するコーポレート・ガバナンスの強化を図ってまいります。 その他、SBIグループの重要施策であるオープン・アライアンス戦略や地方創生戦略に基づき、外部企業や地域金融機関との提携を進め新たな顧客接点を構築することで、経営基盤の強化に努めてまいります。 テクノロジー:テクノロジーを駆使した業界内における差別化と顧客利便性の追求インターネットを駆使したローコスト・オペレーションにより実現する価格競争力は、当社グループの競争力の源泉と認識しております。 保険引受や支払査定などにおけるAIによる業務効率化や、AIとビッグデータの組み合わせによる顧客の属性・ニーズに沿った効率的なマーケティング施策に取り組むなど、最先端テクノロジーを積極的に活用し、同業他社との差別化を推進してまいります。 また、SBIグループが有するテクノロジーに対する知見や投資先であるベンチャー企業などが保有する先進技術を積極的に活用することで、顧客利便性を高めるサービスの提供を追求してまいります。 ニッチ:独自性を発揮したニッチ戦略の実行による市場の開拓と革新的な商品開発SBIグループとしての独自性のある戦略を構築し、潜在的な需要が見込まれる成長市場を探求し、顧客基盤の開拓を推進してまいります。 また、既存市場において、同業他社との差別化や成長市場での当社グループの優位性を確立するため、独自性・革新性のある商品・サービスの開発と市場への投入に取り組んでまいります。 加えて、非連続的な成長の実現に向け、少額短期保険業者を中心に、既存事業との組み合わせによる新分野の創出や、当社グループ各社とのシナジーを期待できる商品性や販路を有し、当社グループの成長に寄与するM&Aの検討を継続してまいります。 また、本中期経営計画における2028年3月期の数値目標は次のとおりであります。 (参考)2025年3月期 実績2028年3月期連結業績目標経常収益1,184億円1,600億円経常利益94億円170億円親会社株主に帰属する当期純利益19億円40億円当社グループでは、セグメント利益や保有契約件数等のKPI(Key Performance Indicator)にも注視し、前述の基本戦略の確実な遂行により、上記連結業績目標の達成を目指してまいります。 (4) 経営環境及び対処すべき課題今後の経済動向について、海外経済は米国の通商政策などの政策動向、中国の不動産市況の停滞、中東情勢への懸念など、先行き不透明な状況が続いています。 国内においては、雇用・所得環境の改善や各種政策効果により緩やかな回復が期待されますが、物価上昇の継続が消費活動に悪影響を与える可能性があります。 こうした状況の中、当社グループにおいては、各セグメントにおける市場環境を踏まえながら、中期経営計画(2024年3月期~2028年3月期)の達成に向けて次の取り組みを進めてまいります。 (損害保険事業)損害保険市場は、少子高齢化やシェアリングエコノミーの拡大に伴う新車販売台数の伸び悩みなどを背景に、中長期的には自動車保険市場が緩やかに縮小していくものと考えられます。 一方、多様化・複雑化する顧客の補償ニーズに対応した新種保険の伸張により、新たな保険市場が創出され、市場全体としては自動車保険中心の市場構成から変化しつつも緩やかな拡大が続くものと見込んでおります。 また、損害保険市場における保険料収入の約4割を占める自動車保険分野では、大手3メガ損保が8割超のシェアを占める市場構造となっております。 今後、リアルな代理店網を主な販売チャネルとする高コスト構造のビジネスモデルは競争上の足枷となることから、インターネットや先端テクノロジーを活用したローコスト・オペレーションに強みを持つダイレクト型損保にとっては、シェア拡大の商機であると当社では捉えております。 こうした市場環境のもと、損害保険事業においては、積極的な事業拡大と構造改革を推進し、ダイレクト型保険市場におけるプレゼンスの向上を目指してまいります。 具体的には、法人向けを含む新商品の開発や、既存商品の改定を通じて収益の拡大に取り組むとともに、競争力の源泉でもある価格競争力を追求するため、業務プロセスの自動化などの業務効率化を進め、さらなるローコスト・オペレーションの実現を目指してまいります。 (生命保険事業)生命保険市場は、平均寿命の延伸や生命保険の主な加入層である働き盛り世代(30~40歳代)の人口減少などを受けて、伝統的な死亡保障関連のニーズが緩やかに縮小していくものと考えられます。 一方で、健康寿命の延伸や高齢社会への対応に対する関心の高まりなどを受け、医療保険やがん保険、就業不能保険、認知症保険などいわゆる「第三分野」商品市場の拡大や、疾病予防サービスなどの健康寿命延伸に関連する付帯サービス等への需要増加が見込まれることから、個人保険市場全体は今後も一定の規模が維持されるものと考えております。 また、住宅ローン市場については、日本銀行による金融政策の見直しが行われたものの、ライフステージに応じた住まいの実現を求める傾向は続いており、中古を含めた住宅需要は底堅く推移すると見込まれるため、団体信用生命保険の需要が大幅に縮小するリスクは低いと考えております。 こうした市場環境のもと、生命保険事業においては、効率性の高い増収施策の推進に取り組んでまいります。 具体的には、SBIグループ内の金融機関及び地域金融機関での団体信用生命保険の拡販と、主力商品である定期保険、就業不能保険、医療保険の対面・非対面チャネル双方での販売拡大に取り組んでまいります。 また、顧客・契約管理におけるAIの利活用や保険金支払業務フローの見直しなどに取り組み、業務効率の向上も図ってまいります。 (少額短期保険事業)少額短期保険市場は、損害保険・生命保険の各市場と比較すると市場規模は相対的に小さいものの、法令上の参入規制が緩やかであるため、異業種や大手保険会社からの参入が多く見受けられ、毎年順調な拡大を続けております。 一方で、業界規模の拡大に伴い、少額短期保険業者の経営管理体制の整備とコンプライアンスの徹底によるガバナンスの強化が業界全体の対処すべき課題として顕在化していると捉えております。 こうした市場環境のもと、少額短期保険事業においては、少額短期保険業が有している独自性などの価値を改めて認識し、業界を牽引する立場になることを目指して取り組みを進めてまいります。 具体的には、少額短期保険業がもつ商品開発の早さなどの機動性を活かした新商品の開発・投入による新市場開拓や、当社グループの強みでもある最先端テクノロジーを活用した既存商品の改良などに取り組んでまいります。 また、当社グループ内各少額短期保険業者の一体的な人材活用に加え、各社におけるコンプライアンスやリスクに関する課題の共有に取り組むなど、コーポレート・ガバナンスの強化を図ってまいります。 |
サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) ガバナンス当社は、取締役会においてサステナビリティに関する施策の立案・実行を行う所管部署を経営企画部と定め、関連部署及び当社グループ各社と適切に連携し、サステナビリティに関する取組を推進しております。 また、当社の経営企画部は、サステナビリティに関する施策の検討状況及び実行状況を定期的に取締役会へ報告を行うとともに、取締役会における協議内容を踏まえて適切に対応を進めることとしております。 当連結会計年度の取締役会においては、サステナビリティ基本方針の改定及びマテリアリティの設定について協議、決議されました。 マテリアリティの設定にあたっては、STEP1として、サステナビリティ開示に関する国際的な枠組み・ガイドライン、及び当社がSBIグループ企業であることを前提に、「当社グループの企業価値の向上」の観点を中心に据えつつ、「解決するべき社会・環境課題」の観点も考慮し、課題を抽出したのち、STEP2では、抽出した課題について、当社及びステークホルダーにとっての重要性を中心に、社会・環境課題にとっての重要性の観点も評価し、マテリアリティを選定しました。 (2) 戦略当社グループは、SBIグループとして創業以来掲げている、「企業は社会の一構成要素であり、社会に帰属しているからこそ存続できる」という変わらぬ考えのもと、保険事業を通じて社会の維持・発展に貢献することを目指しています。 当社グループは、常に時流を捉え、世のため人のためとなるような革新的な保険事業を展開することこそが、社会的責任の遂行と持続的な成長の要であると考えています。 そのために、テクノロジーに対する徹底的な信奉と、自己変革の継続により、時代に沿って様々なステークホルダーの要請に応えます。 こうした考え方は、当社グループの経営理念に適うものであり、常に社会に必要とされる保険グループであり続けるため、役職員は事業活動の推進にこのことを反映させています。 当社グループは、正しい倫理的価値観をもつとともに、保険業界におけるイノベーターとして、今後も様々な事業活動を通じて社会課題の解決に貢献し、持続可能な社会の実現と継続的な社会価値の向上を目指していきます。 このような基本方針に基づき、当社はサステナビリティの推進にあたって、以下のマテリアリティを設定しました。 これら6つのマテリアリティに基づいて、具体的な取組を推進しています。 当社グループのマテリアリティ具体的な取組例世の中のニーズをとらえた保険・サービスで安心を提供する・合理的な保険料で商品を提供・お客様満足度を高める取組や商品の提供・新商品開発ステークホルダーと協働し、社会的責任を全うする・地域金融機関等との協業、地方創生の取組・SBIグループ投資先等との戦略的なタイアップ安全で健康的な社会の実現をサポートする・事故を未然に防ぐ取組、損害拡大の抑止策・お客さまの健康に資する取組豊かな生命・地球環境を未来につなぐ・ESGに関連した投資・動物愛護のための取組多様な人材が活躍できる組織風土を醸成する・人材育成の体制整備・働きやすい職場環境づくり・開かれた雇用機会の提供と多様な人材の活用持続的成長を実現する企業体制を追求する・ガバナンス強化及び高度化の取組 上記のマテリアリティのうち、「多様な人材が活躍できる組織風土を醸成する」に関する具体的な取組の詳細については、次のとおりであります。 人材に関する取組当社グループにおいては、人こそが創造性の源泉であり、競争力の源泉となる差別化をもたらす主因であると考えています。 そして、人的資源こそがもっとも価値ある戦略的資源と捉えており、人材価値向上に向けて充実した人材育成の体制整備のほか、働きやすい職場環境づくりや開かれた雇用機会の提供と多様な人材の活用に取り組んでおります。 a.人材育成の体制整備当社グループでは、人材育成の取組として各種専門知識に関するOJTや階層別研修に加え、上級管理職を目指す社員に向けて「SBIグループ上級管理職研修」の修了を昇格要件と定めるほか、より広範にマネジメントを学びたい社員に対しては、SBI大学院大学への企業派遣制度を設けています。 その他、従業員の自己啓発の促進のために資格取得支援制度を導入しているほか、サブスクリプション型の動画研修コンテンツの提供などを通じて自己学習の支援を行っております。 b.働きやすい職場環境づくり当社グループは、あらゆる人材が常に最大限のパフォーマンスを発揮することができる働きやすい職場環境を整えるべく、様々な施策を行っております。 柔軟な働き方の推進については、時差出勤制度のほか、男女問わず、介護・育児といった特定の理由や期間を限定せずに短時間勤務を選択できる勤務制度を導入しております。 また、従業員が健康保持・増進に取り組みやすい環境整備については、産業医による「健康個別相談会」を毎月実施し、希望者に応じて対面及び電話、文書等での面談を実施しています。 その他、従業員向けに実施が義務付けられているストレスチェックで収集した定量データを分析し、グループ各社の業務特性や職場環境の把握に努めるとともに、各社の衛生委員会を通じてより従業員の健康維持に効果的な施策を検討しています。 なお、長時間労働はメンタルヘルス不調を誘引する可能性があることから、当社グループでは、月平均残業時間を20時間以下に維持することを目標としております。 <当社グループにおける残業時間の状況> 2023年3月期2024年3月期2025年3月期月平均残業時間(時間)11.612.412.1 c.開かれた雇用機会の提供と多様な人材の活用当社グループでは、持続的成長を実現しイノベーションを生み出す企業であり続けるには、人種、国籍、性別、性的指向、障がいの有無等にかかわらず、多様な人材が互いの価値観や個性を認め合い、それぞれの能力を最大限に発揮し、共に成長できる環境が必要であると考えております。 こうした考え方のもと、人種・国籍・性別や学歴等を問わず、意欲があり様々なキャリアを持つ人材の採用に積極的かつ継続的に取り組んでおります。 また、定年後の再雇用の上限年齢も撤廃しており、気力・体力・知力が充実し、本人が希望した場合には年齢にかかわらず雇用を継続しております。 なお、当社グループでは、その属性を問わない公正な評価・処遇制度の実現などを通じて、管理職に占める女性労働者の割合を20%以上に維持することを目標としております。 <当社グループにおける女性従業員の状況> 2023年3月末2024年3月末2025年3月末女性管理職者数(人)515956女性管理職比率(%)17.620.019.4 (3) リスク管理当社グループでは、保険会社の社会的価値とは、社会の様々なリスクを引き受けることにより、個人や企業に安心を提供し、社会の健全な発展に寄与する存在であると認識しております。 それを受けて、ステークホルダーや社会からの要請に適切に応えるべく、保険商品を提供して行く必要がある一方で、社会や環境変化に伴い、保険会社運営上直面するリスクのマネジメントに対する重要性が益々高まっていることも認識しております。 リスクカテゴリーという観点では、前述のマテリアリティのうち、例えば「世の中のニーズをとらえた保険・サービスで安心を提供する」におけるリスクは「保険引受リスク」、また、「豊かな生命・地球環境を未来につなぐ」のうちの「ESGに関連した投資」であれば「資産運用リスク」、同じく「多様な人材が活躍できる組織風土を醸成する」であれば「人的リスク」(事業運営に関するリスクの一部)の管理領域となりますが、それぞれの項目に記載の具体的な取組が適切に推進されるよう、当社リスク管理部を中心にして、リスク管理の側面からも積極的に関与する態勢としております。 また当社グループでは、エマージングリスク(社会や環境の変化等により、新たに出現する、あるいは態様が変化するリスク)の洗い出しを定期的に実施し、必要に応じてグループ各社間で連携し対応を行う態勢を保持しております。 当社グループにおいては、統合的リスク管理(ERM:Enterprise Risk Management)態勢を整備したうえで、サステナビリティ施策の適切な推進に関するリスクも含めて各個別リスクの適切な管理及びエマージングリスクの洗い出しを行っております。 具体的には、損害率等の主要な指標や与信先に関する定期的なモニタリングの実施、特定のシナリオに基づくストレステストの実施による影響度の把握とアクションプランの整備及び再保険を活用したリスクの移転等によるリスクコントロール等であり、この詳細については、「3 事業等のリスク (1) 保険引受に関するリスク、(2)保険業界を取り巻く環境に関するリスク、(3)資産運用に関するリスク、(5)事業運営に関するリスク」をご参照ください。 |
戦略 | (2) 戦略当社グループは、SBIグループとして創業以来掲げている、「企業は社会の一構成要素であり、社会に帰属しているからこそ存続できる」という変わらぬ考えのもと、保険事業を通じて社会の維持・発展に貢献することを目指しています。 当社グループは、常に時流を捉え、世のため人のためとなるような革新的な保険事業を展開することこそが、社会的責任の遂行と持続的な成長の要であると考えています。 そのために、テクノロジーに対する徹底的な信奉と、自己変革の継続により、時代に沿って様々なステークホルダーの要請に応えます。 こうした考え方は、当社グループの経営理念に適うものであり、常に社会に必要とされる保険グループであり続けるため、役職員は事業活動の推進にこのことを反映させています。 当社グループは、正しい倫理的価値観をもつとともに、保険業界におけるイノベーターとして、今後も様々な事業活動を通じて社会課題の解決に貢献し、持続可能な社会の実現と継続的な社会価値の向上を目指していきます。 このような基本方針に基づき、当社はサステナビリティの推進にあたって、以下のマテリアリティを設定しました。 これら6つのマテリアリティに基づいて、具体的な取組を推進しています。 当社グループのマテリアリティ具体的な取組例世の中のニーズをとらえた保険・サービスで安心を提供する・合理的な保険料で商品を提供・お客様満足度を高める取組や商品の提供・新商品開発ステークホルダーと協働し、社会的責任を全うする・地域金融機関等との協業、地方創生の取組・SBIグループ投資先等との戦略的なタイアップ安全で健康的な社会の実現をサポートする・事故を未然に防ぐ取組、損害拡大の抑止策・お客さまの健康に資する取組豊かな生命・地球環境を未来につなぐ・ESGに関連した投資・動物愛護のための取組多様な人材が活躍できる組織風土を醸成する・人材育成の体制整備・働きやすい職場環境づくり・開かれた雇用機会の提供と多様な人材の活用持続的成長を実現する企業体制を追求する・ガバナンス強化及び高度化の取組 上記のマテリアリティのうち、「多様な人材が活躍できる組織風土を醸成する」に関する具体的な取組の詳細については、次のとおりであります。 人材に関する取組当社グループにおいては、人こそが創造性の源泉であり、競争力の源泉となる差別化をもたらす主因であると考えています。 そして、人的資源こそがもっとも価値ある戦略的資源と捉えており、人材価値向上に向けて充実した人材育成の体制整備のほか、働きやすい職場環境づくりや開かれた雇用機会の提供と多様な人材の活用に取り組んでおります。 a.人材育成の体制整備当社グループでは、人材育成の取組として各種専門知識に関するOJTや階層別研修に加え、上級管理職を目指す社員に向けて「SBIグループ上級管理職研修」の修了を昇格要件と定めるほか、より広範にマネジメントを学びたい社員に対しては、SBI大学院大学への企業派遣制度を設けています。 その他、従業員の自己啓発の促進のために資格取得支援制度を導入しているほか、サブスクリプション型の動画研修コンテンツの提供などを通じて自己学習の支援を行っております。 b.働きやすい職場環境づくり当社グループは、あらゆる人材が常に最大限のパフォーマンスを発揮することができる働きやすい職場環境を整えるべく、様々な施策を行っております。 柔軟な働き方の推進については、時差出勤制度のほか、男女問わず、介護・育児といった特定の理由や期間を限定せずに短時間勤務を選択できる勤務制度を導入しております。 また、従業員が健康保持・増進に取り組みやすい環境整備については、産業医による「健康個別相談会」を毎月実施し、希望者に応じて対面及び電話、文書等での面談を実施しています。 その他、従業員向けに実施が義務付けられているストレスチェックで収集した定量データを分析し、グループ各社の業務特性や職場環境の把握に努めるとともに、各社の衛生委員会を通じてより従業員の健康維持に効果的な施策を検討しています。 なお、長時間労働はメンタルヘルス不調を誘引する可能性があることから、当社グループでは、月平均残業時間を20時間以下に維持することを目標としております。 <当社グループにおける残業時間の状況> 2023年3月期2024年3月期2025年3月期月平均残業時間(時間)11.612.412.1 c.開かれた雇用機会の提供と多様な人材の活用当社グループでは、持続的成長を実現しイノベーションを生み出す企業であり続けるには、人種、国籍、性別、性的指向、障がいの有無等にかかわらず、多様な人材が互いの価値観や個性を認め合い、それぞれの能力を最大限に発揮し、共に成長できる環境が必要であると考えております。 こうした考え方のもと、人種・国籍・性別や学歴等を問わず、意欲があり様々なキャリアを持つ人材の採用に積極的かつ継続的に取り組んでおります。 また、定年後の再雇用の上限年齢も撤廃しており、気力・体力・知力が充実し、本人が希望した場合には年齢にかかわらず雇用を継続しております。 なお、当社グループでは、その属性を問わない公正な評価・処遇制度の実現などを通じて、管理職に占める女性労働者の割合を20%以上に維持することを目標としております。 <当社グループにおける女性従業員の状況> 2023年3月末2024年3月末2025年3月末女性管理職者数(人)515956女性管理職比率(%)17.620.019.4 |
指標及び目標 | 上記のマテリアリティのうち、「多様な人材が活躍できる組織風土を醸成する」に関する具体的な取組の詳細については、次のとおりであります。 人材に関する取組当社グループにおいては、人こそが創造性の源泉であり、競争力の源泉となる差別化をもたらす主因であると考えています。 そして、人的資源こそがもっとも価値ある戦略的資源と捉えており、人材価値向上に向けて充実した人材育成の体制整備のほか、働きやすい職場環境づくりや開かれた雇用機会の提供と多様な人材の活用に取り組んでおります。 a.人材育成の体制整備当社グループでは、人材育成の取組として各種専門知識に関するOJTや階層別研修に加え、上級管理職を目指す社員に向けて「SBIグループ上級管理職研修」の修了を昇格要件と定めるほか、より広範にマネジメントを学びたい社員に対しては、SBI大学院大学への企業派遣制度を設けています。 その他、従業員の自己啓発の促進のために資格取得支援制度を導入しているほか、サブスクリプション型の動画研修コンテンツの提供などを通じて自己学習の支援を行っております。 b.働きやすい職場環境づくり当社グループは、あらゆる人材が常に最大限のパフォーマンスを発揮することができる働きやすい職場環境を整えるべく、様々な施策を行っております。 柔軟な働き方の推進については、時差出勤制度のほか、男女問わず、介護・育児といった特定の理由や期間を限定せずに短時間勤務を選択できる勤務制度を導入しております。 また、従業員が健康保持・増進に取り組みやすい環境整備については、産業医による「健康個別相談会」を毎月実施し、希望者に応じて対面及び電話、文書等での面談を実施しています。 その他、従業員向けに実施が義務付けられているストレスチェックで収集した定量データを分析し、グループ各社の業務特性や職場環境の把握に努めるとともに、各社の衛生委員会を通じてより従業員の健康維持に効果的な施策を検討しています。 なお、長時間労働はメンタルヘルス不調を誘引する可能性があることから、当社グループでは、月平均残業時間を20時間以下に維持することを目標としております。 <当社グループにおける残業時間の状況> 2023年3月期2024年3月期2025年3月期月平均残業時間(時間)11.612.412.1 c.開かれた雇用機会の提供と多様な人材の活用当社グループでは、持続的成長を実現しイノベーションを生み出す企業であり続けるには、人種、国籍、性別、性的指向、障がいの有無等にかかわらず、多様な人材が互いの価値観や個性を認め合い、それぞれの能力を最大限に発揮し、共に成長できる環境が必要であると考えております。 こうした考え方のもと、人種・国籍・性別や学歴等を問わず、意欲があり様々なキャリアを持つ人材の採用に積極的かつ継続的に取り組んでおります。 また、定年後の再雇用の上限年齢も撤廃しており、気力・体力・知力が充実し、本人が希望した場合には年齢にかかわらず雇用を継続しております。 なお、当社グループでは、その属性を問わない公正な評価・処遇制度の実現などを通じて、管理職に占める女性労働者の割合を20%以上に維持することを目標としております。 <当社グループにおける女性従業員の状況> 2023年3月末2024年3月末2025年3月末女性管理職者数(人)515956女性管理職比率(%)17.620.019.4 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | 上記のマテリアリティのうち、「多様な人材が活躍できる組織風土を醸成する」に関する具体的な取組の詳細については、次のとおりであります。 人材に関する取組当社グループにおいては、人こそが創造性の源泉であり、競争力の源泉となる差別化をもたらす主因であると考えています。 そして、人的資源こそがもっとも価値ある戦略的資源と捉えており、人材価値向上に向けて充実した人材育成の体制整備のほか、働きやすい職場環境づくりや開かれた雇用機会の提供と多様な人材の活用に取り組んでおります。 a.人材育成の体制整備当社グループでは、人材育成の取組として各種専門知識に関するOJTや階層別研修に加え、上級管理職を目指す社員に向けて「SBIグループ上級管理職研修」の修了を昇格要件と定めるほか、より広範にマネジメントを学びたい社員に対しては、SBI大学院大学への企業派遣制度を設けています。 その他、従業員の自己啓発の促進のために資格取得支援制度を導入しているほか、サブスクリプション型の動画研修コンテンツの提供などを通じて自己学習の支援を行っております。 b.働きやすい職場環境づくり当社グループは、あらゆる人材が常に最大限のパフォーマンスを発揮することができる働きやすい職場環境を整えるべく、様々な施策を行っております。 柔軟な働き方の推進については、時差出勤制度のほか、男女問わず、介護・育児といった特定の理由や期間を限定せずに短時間勤務を選択できる勤務制度を導入しております。 また、従業員が健康保持・増進に取り組みやすい環境整備については、産業医による「健康個別相談会」を毎月実施し、希望者に応じて対面及び電話、文書等での面談を実施しています。 その他、従業員向けに実施が義務付けられているストレスチェックで収集した定量データを分析し、グループ各社の業務特性や職場環境の把握に努めるとともに、各社の衛生委員会を通じてより従業員の健康維持に効果的な施策を検討しています。 なお、長時間労働はメンタルヘルス不調を誘引する可能性があることから、当社グループでは、月平均残業時間を20時間以下に維持することを目標としております。 <当社グループにおける残業時間の状況> 2023年3月期2024年3月期2025年3月期月平均残業時間(時間)11.612.412.1 c.開かれた雇用機会の提供と多様な人材の活用当社グループでは、持続的成長を実現しイノベーションを生み出す企業であり続けるには、人種、国籍、性別、性的指向、障がいの有無等にかかわらず、多様な人材が互いの価値観や個性を認め合い、それぞれの能力を最大限に発揮し、共に成長できる環境が必要であると考えております。 こうした考え方のもと、人種・国籍・性別や学歴等を問わず、意欲があり様々なキャリアを持つ人材の採用に積極的かつ継続的に取り組んでおります。 また、定年後の再雇用の上限年齢も撤廃しており、気力・体力・知力が充実し、本人が希望した場合には年齢にかかわらず雇用を継続しております。 なお、当社グループでは、その属性を問わない公正な評価・処遇制度の実現などを通じて、管理職に占める女性労働者の割合を20%以上に維持することを目標としております。 <当社グループにおける女性従業員の状況> 2023年3月末2024年3月末2025年3月末女性管理職者数(人)515956女性管理職比率(%)17.620.019.4 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | 上記のマテリアリティのうち、「多様な人材が活躍できる組織風土を醸成する」に関する具体的な取組の詳細については、次のとおりであります。 人材に関する取組当社グループにおいては、人こそが創造性の源泉であり、競争力の源泉となる差別化をもたらす主因であると考えています。 そして、人的資源こそがもっとも価値ある戦略的資源と捉えており、人材価値向上に向けて充実した人材育成の体制整備のほか、働きやすい職場環境づくりや開かれた雇用機会の提供と多様な人材の活用に取り組んでおります。 a.人材育成の体制整備当社グループでは、人材育成の取組として各種専門知識に関するOJTや階層別研修に加え、上級管理職を目指す社員に向けて「SBIグループ上級管理職研修」の修了を昇格要件と定めるほか、より広範にマネジメントを学びたい社員に対しては、SBI大学院大学への企業派遣制度を設けています。 その他、従業員の自己啓発の促進のために資格取得支援制度を導入しているほか、サブスクリプション型の動画研修コンテンツの提供などを通じて自己学習の支援を行っております。 b.働きやすい職場環境づくり当社グループは、あらゆる人材が常に最大限のパフォーマンスを発揮することができる働きやすい職場環境を整えるべく、様々な施策を行っております。 柔軟な働き方の推進については、時差出勤制度のほか、男女問わず、介護・育児といった特定の理由や期間を限定せずに短時間勤務を選択できる勤務制度を導入しております。 また、従業員が健康保持・増進に取り組みやすい環境整備については、産業医による「健康個別相談会」を毎月実施し、希望者に応じて対面及び電話、文書等での面談を実施しています。 その他、従業員向けに実施が義務付けられているストレスチェックで収集した定量データを分析し、グループ各社の業務特性や職場環境の把握に努めるとともに、各社の衛生委員会を通じてより従業員の健康維持に効果的な施策を検討しています。 なお、長時間労働はメンタルヘルス不調を誘引する可能性があることから、当社グループでは、月平均残業時間を20時間以下に維持することを目標としております。 <当社グループにおける残業時間の状況> 2023年3月期2024年3月期2025年3月期月平均残業時間(時間)11.612.412.1 c.開かれた雇用機会の提供と多様な人材の活用当社グループでは、持続的成長を実現しイノベーションを生み出す企業であり続けるには、人種、国籍、性別、性的指向、障がいの有無等にかかわらず、多様な人材が互いの価値観や個性を認め合い、それぞれの能力を最大限に発揮し、共に成長できる環境が必要であると考えております。 こうした考え方のもと、人種・国籍・性別や学歴等を問わず、意欲があり様々なキャリアを持つ人材の採用に積極的かつ継続的に取り組んでおります。 また、定年後の再雇用の上限年齢も撤廃しており、気力・体力・知力が充実し、本人が希望した場合には年齢にかかわらず雇用を継続しております。 なお、当社グループでは、その属性を問わない公正な評価・処遇制度の実現などを通じて、管理職に占める女性労働者の割合を20%以上に維持することを目標としております。 <当社グループにおける女性従業員の状況> 2023年3月末2024年3月末2025年3月末女性管理職者数(人)515956女性管理職比率(%)17.620.019.4 |
事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 当社グループが営む事業におけるリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項は以下のとおりであります。 当社グループでは、前述の「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の経営理念や経営戦略等を踏まえつつ、財務の健全性及び業務の適切性を確保し、保険契約上の責務を確実に履行することを目的として、「グループリスク管理基本方針」等を定め、それに則り、グループを取り巻く様々なリスクを総体的に把握し、リスクの特性等に応じた適切な方法で、リスクの発生の回避及び発生した場合の対応に努めております。 当社グループでは、半期ごとにリスクのプロファイルを更新し、現在グループとして抱えているリスクの洗い出しやそれへの対応状況等についての把握を行っております。 また、その一環として、これまでとは異なる要因や環境の変化により発生し、企業に重要な影響を及ぼすリスクである「エマージングリスク」についてのプロファイルも実施し、可能である限り網羅的なリスクの特定に努めておりますが、現時点では予見出来ない、あるいは重要とは見なされていないリスクによる影響を、将来的に受ける可能性があります。 当社グループがプロファイルしたリスクを項目ごとに分類した一覧は下表のとおりであり、それぞれのリスクの概要や主要な管理方法については、以下(1)から(12)までに記載しております。 大分類小分類(1)保険引受に関するリスク① 損害保険の引受に関するリスク② 生命保険の引受に関するリスク③ 少額短期保険の引受に関するリスク④ 再保険に関するリスク(2)保険業界を取り巻く環境に関するリスク① 我が国の経済動向に起因するリスク② 保険業界における競争激化に起因するリスク③ 保険マーケットの変化に起因するリスク④ 新技術又は技術革新に対応出来ないリスク⑤ 保険業法の規制に関するリスク⑥ 当社グループの事業運営に係る法規制等の改正や新設に関するリスク(3)資産運用に関するリスク① 金利変動に関するリスク② 株価変動に関するリスク③ 為替変動に関するリスク④ 信用リスク(4)流動性リスク① 資金繰りリスク② 市場流動性リスク(5)事業運営に関するリスク① 事務リスク② 従業員、代理店、外部の業務委託先及びお客様等の不正により損失を被るリスク③ 外部の業務委託先に関するリスク④ 人材確保・労務に関するリスク(6)事業中断に関するリスク-(7)情報漏えいに関するリスク-(8)システムリスク-(9)風評リスク-(10)M&Aに関するリスク-(11)リスク管理の有効性に関するリスク-(12)予測が困難な外的要因によるリスク- これらの当社グループを取り巻くリスクが、いつ発現するかを完全に予測することは困難であるため、当社グループでは、常にこのようなリスクに直面あるいは内包しているものとしてリスク管理を行っております。 そのため、「(1)保険引受に関するリスク」や「(3)資産運用に関するリスク」のように、定量的に評価可能なリスクについて、いつ発現するかは不明であり、かつ極めて稀な確率でしか発現しないものの、発現した場合には大きな影響を受けるケース(例:200年に一度しか発生しないような大規模な市場変動等)を想定した「予想最大損失額」を一定の条件の下で算出し、保険金の支払余力や財務への影響等を確認・評価しております。 このような定量的な評価結果やリスクプロファイルの結果等、更には予見可能性も踏まえて、顕在化した場合に一定の影響を受けるリスクは以下であると認識しております。 顕在化した場合の影響度リスクカテゴリー大(1)保険引受に関するリスク(3)資産運用に関するリスク(5)事業運営に関するリスク(①事務リスク)(6)事業中断に関するリスク中(4)流動性リスク(5)事業運営に関するリスク(④人材確保・労務に関するリスク) これらに加えて、当社グループでは、持続的な企業価値の向上に向け、統合的リスク管理(ERM:Enterprise Risk Management)態勢の整備も進めております。 具体的には、以下のような関係となる、収益(リターン)・リスク・資本をバランスよく一体的に管理し、財務の健全性を確保しつつ、収益性や資本効率の向上を図ることとなりますが、当社グループにおいては、その達成に向けた様々な取り組みを実施しております。 なお、文中の将来に関する事項については、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)保険引受に関するリスク① 損害保険の引受に関するリスク 当社グループの損害保険事業においては、自動車運転に関わるリスクや地震・台風等の自然災害に関わるリスク等を引き受けております。 保険料設定時に想定している経済情勢や保険事故発生率等が、その想定に反して変動した場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性がありますが、とりわけ、地震・噴火・台風・水災・大雪その他の大規模な自然災害が、広範囲あるいは人口密集地において発生した場合には、更にその影響が大きくなる可能性があります。 このような場合に備えて、当社グループは保険業法の定めにより異常危険準備金等を積み立てておりますが、この準備金等が実際の保険金支払いに対して十分ではない可能性もあります。 このような予測を超える頻度や規模で自然災害が発生した場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 本リスクに係る主な管理方法として、定期的な損害率等の主要な指標に関するモニタリングの実施、特定のシナリオに基づくストレステストの実施による影響度の把握とアクションプランの整備及び再保険を活用したリスクの移転等が挙げられます。 ② 生命保険の引受に関するリスク 当社グループの生命保険事業における収益は、保険料率の設定や責任準備金の額を決定するために使用する計算基礎率(予定死亡率・予定利率・予定事業費率)が、どの程度実績値と一致するか等によって大きく左右されます。 予定死亡率よりも実際の死亡率が高かった場合、予定利率より実際の資産運用利回りが低かった場合及び予定事業費率よりも実際の事業費率が高かった場合には、想定よりも低い水準での収益しか得られないこととなります。 生命保険事業においては、保険期間が長期に亘るという契約の特質上、このような前提としている指標に関する不確実性が内在するため、想定と大きく異なった保険金支払い等の事象が発生した場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 また、生命保険事業だけではなく、損害保険事業等においても同様ですが、保険業法及びその施行規則に従い、将来の保険金や給付金の支払いに備えて、「責任準備金」を積み立てる必要があります。 これは、保険契約にて保障(補償)される事象の発生する頻度や時期、保険金等の支払額、資産運用額等についての一定の前提を置いた上での見積りとしていますが、このような前提と実際の結果に乖離が生じた場合や、環境の変化等により将来乖離することが想定される場合には、責任準備金の積増しが必要となることがあります。 この責任準備金は、当社グループにおける負債の中で最も大きな部分を占めますが、その内訳として生命保険事業に係るものが最大の割合を占めているため、特に生命保険事業において大きな乖離等が生じた場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 本リスクに係る主な管理方法として、定期的な事故発生率等の主要な指標に関するモニタリングの実施、特定のシナリオに基づくストレステストの実施による影響度の把握及び再保険を活用したリスクの移転等が挙げられます。 ③ 少額短期保険の引受に関するリスク 当社グループの少額短期保険事業においては、地震・台風等の自然災害に関わるリスクからペットの診療費に関わるリスクまで、様々なリスクを引き受けております。 保険料設定時に想定している経済情勢や保険事故発生率等が、その想定に反して変動した場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性がありますが、とりわけ、地震・噴火・台風・水災・大雪その他の大規模な自然災害が、広範囲あるいは人口密集地において発生した場合には、更にその影響が大きくなる可能性があります。 このような場合に備えて、当社グループは保険業法の定めにより異常危険準備金等を積み立てておりますが、この準備金等が実際の保険金支払に対して十分ではない可能性もあります。 このような予測を超える頻度や規模で自然災害が発生した場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 本リスクに係る主な管理方法として、定期的な損害率等の主要な指標に関するモニタリングの実施、特定のシナリオに基づくストレステストの実施による影響度の把握及び再保険を活用したリスクの移転等が挙げられます。 ④ 再保険に関するリスク 当社グループにおいては、引き受けた保険責任を分散し収益を安定させることを目的として再保険を利用しておりますが、再保険市場の環境変化により再保険料が高騰する場合や十分な再保険の手当てが出来ない場合があります。 また、再保険会社の破綻等により再保険金が回収不能となる信用リスクも伴うため、これらの事象が発生した場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 本リスクに係る主な管理方法として、出再先の再保険会社の財務格付け等に関するモニタリングや出再先の分散等が挙げられます。 (2)保険業界を取り巻く環境に関するリスク① 我が国の経済動向に起因するリスク 当社グループが営む事業においては、その収益の多くが日本国内にて生み出され、かつ個人向け保険商品の販売に起因するものであることから、国内の景気や個人消費の動向等による影響を受けやすいものとなっております。 今後個人消費が大きく低迷する経済局面が到来した場合には、当社グループの保険商品への需要の低下や個人保険の解約・失効の増加、資産運用収支の悪化等のおそれがあり、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 ② 保険業界における競争激化に起因するリスク 当社グループは、保険マーケットにおいて、他の損害保険会社や生命保険会社等との激しい競争に直面しております。 競合他社の中では、当社グループに比べて、商品内容やラインナップ、保険料水準等において優位性を有している会社があります。 また、新規参入や経営統合によるシナジー効果の発揮等により、高い競争力を有した会社が今後新たに出現し、当社グループが、価格面や商品面等でこのような会社に劣後した場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 また、SBI損害保険株式会社は、いわゆるダイレクト損保に分類される保険会社でありますが、マーケットにおいて、ダイレクト損保は、それ以外の競合他社に比べて価格優位性はあっても、サービス品質が低いとのイメージが広まった場合、ダイレクト損保のマーケットシェアが拡大せず、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 ③ 保険マーケットの変化に起因するリスク 人口減少や少子高齢化、回復基調ではあっても大きくは回復しない個人消費の動向等を背景として、我が国の生命保険マーケットは、総保有契約高の減少をはじめとする様々な影響を受けております。 とりわけ青壮年層の人口減少や保険ニーズの低下は、マーケット規模の縮小を生み、これにより当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 また、当社グループが取り扱う損害保険商品のうち、基幹商品となるのは自動車保険でありますが、自動車保険マーケットは、新車登録台数が微増であること等により、ほぼ横ばいの状態であります。 今後マーケット規模が大幅な縮小に転じた場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 本リスクについては、前述の「エマージングリスク」に係る管理を通じて、想定されるリスクの洗い出しや今後の施策の整備等について、継続的に対応してまいります。 ④ 新技術又は技術革新に対応出来ないリスク 自動車における自動運転技術の普及や医療技術の進歩等、近年保険業界を取り巻く技術水準の進化は急速に進んでおります。 そして、これら技術革新を金融分野に応用するいわゆるFinTechについても、今後その本格的な推進が想定されます。 例えば、自動車の自動運転技術が一般化すれば、自動車事故が減少し保険ニーズが低下することが想定され、これにより自動車保険マーケットは大きく変貌することとなります。 また、疾病の発症予測精度の向上や新しい診断・治療技術の開発等により、現行商品の補償(保障)内容や補償(保障)額ではお客様のニーズに応えられなくなり、競争力を失ってしまうリスクがあります。 当社グループは、このような技術革新に合わせた商品やサービスを提供しつつ、事業の継続的な拡大を図っていく必要がありますが、これへの対応が出来ない、あるいは不十分である場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 本リスクについても、前述の「エマージングリスク」に係る管理を通じて、想定されるリスクの洗い出しや今後の施策の整備等について、継続的に対応してまいります。 ⑤ 保険業法の規制に関するリスク 当社グループは、保険業法及び関連法令の下、金融庁による包括的な規制等の監督を受けております。 例えば、保険業法においては、業務範囲の制限、資産運用における運用範囲の制限、一定の準備金の確保及び最低限のソルベンシー・マージン比率(※)の維持等が定められております。 また、同法においては、内閣総理大臣に対し、各種の報告徴求や会計記録等に関する立ち入り検査の実施等、広範な権限を与えております。 我が国において、保険持株会社、損害保険会社及び生命保険会社は免許制であり、少額短期保険業者は登録制であります。 免許や登録に特段の期限の定めはないものの、これらの会社が、法令や定款に違反した場合、又は公益を害する行為をした場合等には、内閣総理大臣は、業務の全部もしくは一部を停止させる、あるいは免許を取り消すこと等ができる旨も保険業法により定められております。 本書提出日現在において、当社グループにおいて上述の事由に該当する事実はありませんが、将来において免許が取り消される等の事態が生じた場合には、その会社は事業の継続が出来なくなり、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 (※)「ソルベンシー・マージン比率」について保険会社は、一定程度の保険金等の支払いの増加や金利の低下による収入減など「通常予測できる範囲のリスク」に対しては、保険金の支払いを予め見込んで「責任準備金」として積み立てています。 一方で、大規模な災害による保険金支払いの急激な増加や運用環境の悪化等の「通常の予測を超えたリスク」に対しては、「自己資本」や「準備金」等で対応することになります。 つまり、「ソルベンシー・マージン比率」とは、保険会社が、「通常の予測を超えたリスク」に対して、どの程度「自己資本」や「準備金」等の支払余力を有するかを示す財務健全性に関する指標となります。 ソルベンシー・マージン比率は、保険会社に対して、早めの経営改善を促すための指標となるものであり、これが200%を下回ると、内閣総理大臣により早期是正措置命令が発動されることになります。 ⑥ 当社グループの事業運営に係る法規制等の改正や新設に関するリスク 当社グループの保険事業に係る法規制等の改正や新設があった場合、当社グループの事業運営に大きな影響を及ぼす可能性があります。 例えば、国際会計基準審議会は、保険負債の現在価値評価を含む、保険契約に係る新しい会計基準を公表しております。 この新しい会計基準が導入された場合や現在検討が進んでいる経済価値ベースでのソルベンシー規制においては、その時々の金利水準等の要素を考慮して責任準備金を計算することとなりますが、想定している以上の責任準備金の積立てが必要となる可能性があります。 このように、当社の事業運営に関わる法規制等に改正や新設が生じた場合には、これへの対応に係る追加的なコストの発生等も含めて、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 なお、上記の経済価値ベースのソルベンシー規制の導入に向け、当社グループでは、SBI損害保険株式会社及びSBI生命保険株式会社を中心にして、基準指標となるESR(Economic Solvency Ratio : 経済価値ベースのソルベンシー比率)を定期的に算出し、その結果や変動要因等をORSA(Own Risk and Solvency Assessment : リスクとソルベンシーの自己評価)結果等にて経営に対して報告する一方、当該規制への移行に向けた準備を進めております。 (3)資産運用に関するリスク① 金利変動に関するリスク 保険契約が長期に亘る生命保険事業を行っているSBI生命保険株式会社においては、保険契約の引受によって生じる負債の特性に合わせて運用資産を適切に管理し、長期的にも資産・負債のバランスを保ちながら、安定的に収益を確保することを目的として、「ALM」(Asset Liability Management:資産・負債の総合的管理)を実施しております。 ALMにおいては、保険契約者に対する債務のデュレーション(残存期間)と運用資産のそれをマッチさせることが基本となりますが、これがミスマッチとなった場合には、金利変動リスクが生じる可能性があります。 具体的には、金利の低下局面においては、平均運用利回りが低下する一方で、既に保有している保険契約において設定している予定利率は変わらないため、いわゆる逆ざやが発生することがあり、これにより当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 これとは逆に、金利の上昇局面においては、平均運用利回りも上昇しますが、保有する公社債の価格が下落することにより、評価損や減損が発生することがあります。 また、保険契約者がより高利回りとなる他の金融商品を選好することにより、解約率が上昇することがあります。 これらにより当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 ② 株価変動に関するリスク 株式市場の下落による、有価証券評価損・売却損の発生又は有価証券含み益・売却益の減少を通じて、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 また、保有するその他有価証券の評価差額金が減少する場合には、当社グループの純資産の減少及びソルベンシー・マージン比率やESRの低下が生じる可能性があります。 本リスクに係る主な管理方法として、株式市場の状況等に関するモニタリングや、保有する株式の価値が、設定した一定の基準に抵触するまで下落し、その後も回復が見込めないと判断される場合には、それを売却して損失を確定させる等とする「ロスカット・ルール」の運用等が挙げられます。 ③ 為替変動に関するリスク 当社グループは、外貨建て資産を保有しておりますが、為替相場に大きな変動が生じた場合、為替ヘッジをしていない資産において、あるいはフルヘッジとしていたとしても、国内外の金利差が拡大し、ヘッジコストが高まった場合には損失が発生し、これらにより当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 本リスクに係る主な管理方法として、為替相場やヘッジコストの状況等に関するモニタリングの実施等が挙げられます。 ④ 信用リスク 当社グループが保有する債券において、信用格付けの引き下げ等により、その発行体の信用力が低下した場合には、当該債券の市場価格も低下し、有価証券売却損や有価証券評価損が発生することがあります。 また、発行体の財政状態が悪化することにより、元利金の不払い等の債務不履行に陥ることがあります。 これらにより当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 本リスクに係る主な管理方法として、与信先の財務状況等に関する定期的なモニタリングの実施等が挙げられます。 (4)流動性リスク 当社グループが営む保険事業においては、保険金、給付金及び解約返戻金等の支払いに備え、流動性を確保する必要があります。 当社グループにおいては、各社の事業特性に応じて、十分な流動性資産を保有する等の適切な流動性の管理を行っております。 その一方で、公社債等の流動性が低い資産も保有しているため、大量あるいは大口解約に伴う解約返戻金支出の増加、大規模な自然災害の発生による支払保険金の増加等により資金ポジションが悪化した結果、著しく低い価格でこれを売却することを余儀なくされることも含め、通常よりも著しく高いコストでの資金調達が必要となる場合もあります。 この場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 本リスクに係る主な管理方法として、資金繰りの状況に関する定期的なモニタリングの実施や特定のシナリオに基づくストレステストの実施による影響度の把握等が挙げられます。 (5)事業運営に関するリスク① 事務リスク 当社グループの事業運営においては、保険契約の申込み、保険料の請求、保険金等の支払の保険契約の管理や資金決済等をはじめとして、極めて多岐に亘る事務プロセスが存在します。 そのため、当社グループでは、手順書の整備や、重大な事務事故が発生した場合には、その事例検証に基づく再発防止策の策定等により、事務リスク管理を行っております。 しかしながら、これが十分に機能せず、重大な過失や不正行為等により、お客さまが損害を被った場合や当社グループの事務プロセスを大幅に見直す必要が生じた場合、あるいは訴訟等が提起され、その解決に相当程度の時間及び費用を要した場合や結果として損害賠償を命じられた場合等には、その補償や追加的なコストの発生等により、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 ② 従業員、代理店、外部の業務委託先及びお客様等の不正により損失を被るリスク 当社グループの事業運営においては、従業員、代理店、外部の業務委託先及びお客様等の詐欺やその他の不正行為により、損失が生じるリスクがあります。 当社グループの従業員や保険代理店は、営業活動等を通じて、お客様の個人情報・経済情報を知りうる立場にあるため、この情報を利用して、詐欺、違法な販売活動やなりすまし犯罪等の不正が行われる可能性があります。 また、お客様も、反社会的勢力であることを秘匿して当社グループと取引をする、あるいは保険契約を利用した詐欺やマネーローンダリング等の不正行為をすることがあります。 当社グループでは、契約引受時や保険金支払時等において、これらを防止するあるいは見破るための態勢を整備しておりますが、完全には排除できない可能性があります。 これらの事象が生じ、当社グループのイメージが大きく低下した場合、あるいは訴訟等が提起され、その解決に相当程度の時間及び費用を要した場合や結果として損害賠償を命じられた場合、行政処分を受けた場合等には、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 ③ 外部の業務委託先に関するリスク 当社グループにおいては、例えば、情報システムの開発・保守・運用、お客さまへの各種通知等の印刷、SBI損害保険株式会社にて提供しているロードサービスや損害調査サービス、文書保管等のように、一部の業務を外部業者に委託しております。 この外部業者において何らかの事故等が生じ、委託している業務の一部又は全部が停止した場合には、当社グループからお客さまに対しサービスが提供出来なくなる可能性があります。 更には、このような業務の停止が長期化する場合には、当社グループでは代替手段を検討することとなりますが、速やかかつ合理的なコストでの導入が困難である可能性があります。 このような場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 本リスクに係る主な管理方法として、社内規程にて定める事前確認や審査に基づく委託契約の締結や、委託後における適切な業務の遂行に係る指導や管理、そして定期的な監査の実施等が挙げられます。 ④ 人材確保・労務に関するリスク 当社グループが営む保険事業においては、特に保険数理、資産運用及びリスク管理等の分野について、高度な専門性を有した人材を配置する必要があります。 そのため、当社グループでは、優秀な人材の確保、育成・定着に努めておりますが、これらが不十分であった場合には、当社グループの商品性や収益性等が他社に比べて劣後することとなるため、経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 また、処遇や勤務管理等の人事労務面や、職場の安全衛生管理面での問題等に起因して、当社グループ従業員から訴訟等が提起される可能性があります。 この場合には、その解決には相当程度の時間及び費用を要する場合があり、また、結果として損害賠償を命じられた場合には、当社グループの社会的信用、経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 本リスクに係る主な管理方法として、専門性の高い人材に係る採用や配置をより効果的・効率的に行うための当社によるグループ一元管理の推進、「目標管理制度」や「360度評価制度」等による公平な人事制度の運用及び時間外労働時間や休暇の取得状況に関するモニタリング等が挙げられます。 (6)事業中断に関するリスク 当社グループは、地震・噴火・台風・水災・大雪等の大規模な自然災害、新型インフルエンザ等の感染症の大流行、電気・ガス・水道等の社会インフラの大規模な障害等の発生に備えて、事業継続計画等を策定し、これら不測の事態においても、継続的に事業を運営出来る体制の整備に努めておりますが、このような危機管理にもかかわらず、当社グループの事業継続が阻害された場合、あるいは想定を超える影響を受け、設備やインフラの回復等に多額の費用や長期間を要することとなった場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 また、このような状況下において、当社グループの事業が継続出来ていたとしても、社会・経済全体の活動が低下することによる影響を受けることにより、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 (7)情報漏えいに関するリスク 当社グループ(業務運営上、関連する外部の業務委託先を含みます。 )においては、個人情報を含む大量のお客さま情報や当社グループ各社の経営情報等の機密情報を保有しております。 その中でも、個人情報については、個人情報の保護に関する法律等の関係法令に基づき、特に適切な取扱いが求められておりますが、近年サイバー攻撃等が多発している状況に鑑み、より厳重な管理態勢を整備しなければならないものと当社は認識しております。 そのため、当社グループでは、プライバシーポリシーを策定するとともに、情報漏えいに関する規程を整備し、これに則った事業運営を実施するほか、情報セキュリティに係るインシデントが発生した場合に、その通知を受け取る窓口として機能し、その状況を他のセキュリティ関連組織と連携して把握・分析し、適切に対応する社内組織である「CSIRT」(Computer Security Incident Response Team)も運営しており、これらの取り組みを通じて厳重な管理に努めております。 当社グループ従業員が個人情報を紛失する、あるいは外部からの不正アクセス等によりこれら情報が不正利用等された場合には、訴訟等が提起され、その解決に相当程度の時間及び費用を要する可能性や結果として損害賠償を命じられる可能性、あるいは行政処分を受ける可能性があり、これにより当社グループに対する信頼が損なわれることによる新契約の減少や解約の増加や、これへの対応に要する追加的なコストの発生等により、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 (8)システムリスク 当社グループは、情報システムを利用して、保険募集、契約管理、保険金支払や資産運用等を行っておりますが、その中でも、保険募集においては、インターネットを活用した募集チャネル(ダイレクト募集チャネル)をメインチャネルとしていることもあり、事業運営上、情報システムは極めて重要な機能を担っており、更には、それへの依存度はかなり高い事業体であると言えます。 そのため、自然災害、事故、サイバー攻撃等による不正アクセスや情報システムの開発・運用における不備等により、情報システムの停止・誤作動、不正使用等が発生した場合、事業運営に深刻な影響が生じることを当社は十分に認識しており、上記「CSIRT」のほか、ファイアウォールの設定やウイルス対策ソフトの導入等によるセキュリティ対策の実施や事業継続計画の策定等の各種の対策を講じております。 これらにもかかわらず重大なシステム障害が発生した場合には、訴訟等が提起され、その解決に相当程度の時間及び費用を要する、あるいはその結果として損害賠償を命じられることも含めた直接的あるいは間接的なコストの発生や、当社グループに対する信頼が損なわれることによる新契約の減少や解約の増加等により、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 (9)風評リスク 当社グループに対する否定的な風評が、マスコミ報道やインターネット上の記事・投稿等により流布した場合、それが事実に基づいたものであるか否かにかかわらず、当社グループの社会的信用に影響を与える可能性があります。 当社グループにおいては、これら風評の早期発見に努めるとともに、風評が発生した場合には影響の極小化を図る態勢を整備しておりますが、悪質な風評が流布した場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 (10)M&Aに関するリスク 当社グループでは、M&Aを当社グループの成長戦略の一角と位置付けております。 そのため、買収対象企業の安定的な確保、買収価格を含む適切な買収対象の選定と買収の実行、及び買収後における当社グループの事業運営や企業文化等への適切な適合を行うこと等により、リスク管理を実施しております。 しかしながら、そもそも買収対象が存在しない場合や、条件の合意に至らずに買収が成立しない場合等が想定されるため、必ずしもM&Aという手法を用いた当社グループの成長が保証されているものではありません。 また、買収に至った場合であっても、買収後に当該企業の価値が低迷した場合には、減損処理が必要となるリスクもあります。 その他にも、当社グループにおける既存事業との補完が十分とはならない場合や、買収企業が展開する商品やサービスにおいて継続的な需要が減衰する場合もあります。 これらの事象が生じた場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 (11)リスク管理の有効性に関するリスク 当社グループでは、保険引受リスク、資産運用リスク、流動性リスクやオペレーショナルリスク等にリスクを分類し、これらの管理手法等を定めた規程を制定すること等により、リスク管理を実施しております。 しかしながら、これらは、過去の経験や歴史的データをベースにして実行しているものであるため、将来発生するリスクを正確には予測出来ず、大きな変動が生じた場合や外部環境が急激に変化した場合等においては、有効に機能しない可能性があります。 当社グループでは、当社グループを取り巻くリスクの状況を定期的に把握し、必要に応じてリスク管理手法の最適化を継続的に図っておりますが、これが有効でない場合には、予期していない損失を被る、あるいは行政処分を受ける等の可能性があり、これにより当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 (12)予測が困難な外的要因によるリスク 上記に掲げるリスク以外にも、国内外での紛争、暴動、テロリズム、過去に例のない大規模な事故・事件等の事前の予測が困難な外的要因により、当社グループの経営成績や財政状態に影響が生じる可能性があります。 以上の当社グループがプロファイルしたリスクのほか、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項は次のとおりであります。 SBIグループとの関係について① SBIホールディングス株式会社との資本関係等について 親会社であるSBIホールディングス株式会社は、当社役員の選任・解任、他社との合併等の組織再編、定款の変更等の当社の株主総会決議の結果に重要な影響を及ぼす可能性があります。 ② 「SBI」の商標使用について 当社グループは、SBIホールディングス株式会社に対し商標使用を申請しその使用の承諾を得て「SBI」の名称を使用しております。 当社が、SBIホールディングス株式会社の子会社・関連会社等でなくなった場合等には、「SBI」の商標を使用できない可能性や使用条件が変更される可能性があります。 ③ SBIグループとの取引について 当社グループとSBIホールディングス株式会社を頂点とするSBIグループ各社は、第三者である他社と同等の条件により、営業取引等を行っております。 2025年3月期における当社グループと当社グループを除くSBIグループとの主な取引は、以下のとおりであります。 取引内容会社名取引金額(百万円)取引条件の決定方法等クレジットカード等の決済関連費用の支払株式会社ゼウス704外部との一般取引条件を考慮し、決定しております。 オフィス転貸借契約に伴う賃料等の支払SBIホールディングス株式会社430SBIホールディングス株式会社が一括して賃借したオフィスの転貸借契約に基づく利用であり、専有面積に応じて負担しております。 コールセンター運営に関する業務委託費の支払SBIビジネス・イノベーター株式会社(※)426外部との一般取引条件を考慮し、決定しております。 人材派遣料の支払SBIビジネス・イノベーター株式会社(※)384外部との一般取引条件を考慮し、決定しております。 Webサイト「保険の窓口インズウェブ」を通じた保険見積請求サービスや保険資料請求サービス費用の支払SBIホールディングス株式会社340収入保険料に占める割合や外部との一般取引条件を考慮し、決定しております。 (※)SBIビジネス・イノベーター株式会社は、2025年6月1日付の株式譲渡により、SBIホールディングス株式会社の子会社ではなくなっております。 なお、当社グループは、取引条件の適切性を確保するため、SBIグループ各社との間で取引が見込まれる際には、事前に取締役会等において当該取引の必要性及び当該取引の条件が第三者との通常の取引の条件と著しく相違しないことを十分に審議した上で意思決定を行っております。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、賃上げに伴う所得環境の改善による個人消費の持ち直しやインバウンド消費の拡大などにより、緩やかな回復基調で推移しました。 一方、物価上昇の継続や金融資本市場の変動等が国内景気の下押しリスクとして懸念される状況となりました。 保険業界におきましては、自然災害等によって直接的な影響を受けられたお客様に対して、確実な保険金・給付金の支払いを行うために各種特別取扱いを実施するなど、保険事業の社会的責任を果たすための取り組みが業界全体で行われました。 また、新たなサービスの創出や業務効率化に向けて、AIをはじめとしたデジタル技術を活用するなど、DX(デジタルトランスフォーメーション)に関する各種取り組みも推進されました。 当社グループにおいては、急速な技術革新等を捉えたDXの推進や、将来予測が困難な経営環境においても機動的・安定的な事業運営が可能なグループ経営体制の構築など、中長期的な企業価値の向上に資する各種取り組みをグループ一丸となって継続的に推進しました。 ① 当社グループの経営成績当連結会計年度における当社グループの経営成績は次のとおりとなりました。 (単位:百万円) 前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)対前年度増減率(%)経常収益109,339118,4638.3経常利益8,2369,47415.0親会社株主に帰属する当期純利益1,4501,98837.1 経常収益は、すべての事業における保有契約件数の堅調な増加が主な要因となり、前年度に比べ9,123百万円増加し、118,463百万円(前年度比8.3%増加)となりました。 この増収効果により、前年度に一過性要因として計上した生命保険事業の責任準備金戻入額(※1)の影響や保険金支払いの増加などのマイナス要因を吸収し、経常利益は前年度に比べ1,237百万円増加の9,474百万円(同15.0%増加)となりました。 親会社株主に帰属する当期純利益については、団体信用生命保険の取扱いが順調に増加したことに伴い、経常利益から控除する契約者配当準備金繰入額が大幅に増加しましたが、増収効果や繰延税金資産の計上による税金費用の減少により、前年度に比べ537百万円増加の1,988百万円(同37.1%増加)となりました。 なお、参考情報として、生命保険事業における特別勘定(※2)に係る収益を除いた経常収益について、下記に記載しております。 <参考情報> (単位:百万円) 前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)対前年度増減率(%)特別勘定に係る収益を除いた経常収益104,055117,24112.7(※1)医療保険の一部について実施していた再保険の出再比率変更などにより計上したものです。 (※2)変額保険や変額個人年金保険は運用実績を直接契約者に還元するため、契約者に帰属する特別勘定として資産・負債及び損益を区分経理します。 特別勘定に係る収益と費用は、それぞれ同額を計上するため利益に影響を与えないものの、損益計算書の経常収益及び経常費用に含めて表示します。 ② セグメントごとの経営成績当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績は次のとおりであります。 (単位:百万円) 経常収益セグメント利益又は損失(△)(親会社株主に帰属する当期純利益) 前連結会計年度当連結会計年度増減率(%)前連結会計年度当連結会計年度増減率(%)損害保険事業36,88540,4369.61,2891,55220.4生命保険事業40,34744,38310.07608076.2少額短期保険事業32,31833,8494.7△0230-報告セグメント計109,550118,6698.32,0492,59126.4セグメント間消去又は調整△211△205-△599△602-連結損益計算書計上額109,339118,4638.31,4501,98837.1(注)セグメント利益の「セグメント間消去又は調整」は、当社の一般管理費等による損益であります。 (損害保険事業)中古車販売店「ガリバー」を運営する株式会社IDOMと連携し、同社の修理工場へ入庫された自動車の修理内容や進捗状況をスマートフォン等で適時確認出来るシステムの導入に取り組むなど、自動車修理プロセスの透明性を確保する態勢構築に努めました。 また、三井住友カード株式会社のカード会員様向けに、一般に比べ割安な保険料でご加入いただける団体がん保険「三井住友カード実額補償がん保険(正式名称:がん治療費用総合保険)」の募集を行い、パートナー企業とのアライアンスを通じた顧客基盤の拡大にも取り組みました。 こうした取り組みの結果、2025年3月末の保有契約件数(団体がん保険の被保険者数を含む)は1,325千件(前年度末比4.5%増加)となりました。 経常収益は、保有契約件数の堅調な増加による保険料の増収などにより、前年度比9.6%増加の40,436百万円となりました。 セグメント利益は、保険金支払いが増加したものの、増収効果に加え、繰延税金資産の計上による税金費用の減少などにより、前年度比20.4%増加の1,552百万円となりました。 (生命保険事業)住宅ローン専門金融機関のSBIアルヒ株式会社と生命保険募集代理店業務委託契約を締結し、同社の住宅ローンオンライン相談サービス「ビデオチャット相談」において、SBI生命保険株式会社の保険商品の販売が開始されるなど、グループシナジーを活用した販路の開拓を推進しました。 また、昨年度よりコールセンターにおいて運用を開始している生成AI等のテクノロジーをバージョンアップすることにより、オペレーターの教育期間の短縮を図りつつ、これまで以上にお客様とのスムーズなやり取りを実現するなど、DX推進によるお客様の更なる利便性の向上と業務の効率化に取り組みました。 こうした取り組みの結果、2025年3月末の保有契約件数(団体信用生命保険の被保険者数を含む)は627千件(前年度末比19.6%増加)となりました。 経常収益は、保有契約件数の順調な増加による保険料の増収などにより、前年度比10.0%増加の44,383百万円となりました。 セグメント利益は、前述の前年度に一過性要因として計上した責任準備金戻入額の影響や保険金支払いの増加などのマイナス要因を増収効果が吸収し、前年度比6.2%増加の807百万円となりました。 (少額短期保険事業)SBIいきいき少額短期保険株式会社は、2024年12月より、お客様が抱える将来の介護に対する不安に備え、ご家族と安心して過ごしていただけるよう、お客様の声に応えるかたちで商品化した「SBIいきいき少短の介護保険」の販売を開始しました。 また、SBI日本少額短期保険株式会社は、保険契約管理システムと家賃債務保証サービスを提供する企業の保証管理システムとの連携先の拡大に努め、賃貸住宅に入居されるお客様の利便性向上と同社の代理店である不動産管理会社の業務効率化に取り組みました。 こうした取り組みの結果、2025年3月末の保有契約件数は1,040千件(前年度末比1.4%増加)となりました。 経常収益は、保有契約件数の堅調な増加による保険料の増収などにより、前年度比4.7%増加の33,849百万円となりました。 セグメント利益は、この増収効果に加え、普通責任準備金(※)の積み立てが前年度に比べ減少したことなどにより、230百万円(前年度はセグメント損失0百万円)となりました。 (※)普通責任準備金は、決算日後の保険金等の支払義務を果たすために積み立てる責任準備金の一つであり、未経過保険料及び保険料積立金の合計額と初年度収支残を比較し、大きい方の金額を普通責任準備金として積み立てます。 初年度収支残は、当期の収入保険料から、当該保険契約のために支出した保険金等及び当期の事業費を控除して算出されます。 ③ 保有契約件数の推移及び保険引受等の状況前連結会計年度末(2024年3月31日)から当連結会計年度末(2025年3月31日)までの各セグメントの保有契約件数の推移は次のとおりであります。 (単位:千件) 前連結会計年度末第1四半期末第2四半期末第3四半期末当連結会計年度末2024年3月31日2024年6月30日2024年9月30日2024年12月31日2025年3月31日損害保険事業1,2681,2881,3041,3121,325生命保険事業524550574599627少額短期保険事業1,0251,0331,0371,0381,040(注)上表の損害保険事業の保有件数には団体がん保険の被保険者数を含めており、また、生命保険事業の保有件数には団体信用生命保険の被保険者数を含めております。 各事業を構成する主な子会社の保険引受等の状況は次のとおりであります。 損害保険事業SBI損害保険株式会社(保険引受の状況)ⅰ 正味収入保険料 (単位:百万円、%) 区分 前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) 当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)金額構成比金額構成比火災2560.72310.6海上----傷害120.0120.0自動車33,16793.036,37891.9自動車損害賠償責任2410.72140.6その他1,9755.62,7286.9(うち費用・利益)(1,775)(5.0)(2,428)(6.1)(うち賠償責任)(52)(0.2)(64)(0.2)(うち動産総合)(147)(0.4)(235)(0.6)合計35,652100.039,566100.0(注)正味収入保険料は、元受及び受再契約の収入保険料から出再契約の再保険料を控除したものであります。 ⅱ 元受正味保険料 (単位:百万円、%) 区分 前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) 当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)金額構成比金額構成比火災8861.77611.3海上----傷害970.21770.3自動車48,89593.153,68093.0自動車損害賠償責任----その他2,6505.03,1175.4(うち費用・利益)(2,429)(4.6)(2,826)(4.9)(うち賠償責任)(67)(0.1)(80)(0.1)(うち動産総合)(154)(0.3)(209)(0.4)合計52,529100.057,737100.0(注)元受正味保険料は、元受保険料から元受解約返戻金及び元受その他返戻金を控除したものであります。 ⅲ 正味支払保険金・正味損害率 (単位:百万円、%) 区分 前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) 当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)金額構成比正味損害率金額構成比正味損害率火災1560.7114.12651.1181.8海上------傷害80.066.470.061.9自動車21,43797.076.323,82596.476.7自動車損害賠償責任2761.3114.72901.2135.6その他2301.014.23371.314.3(うち費用・利益)(193)(0.9)(13.7)(258)(1.0)(12.8)(うち賠償責任)(0)(0.0)(0.8)(1)(0.0)(2.7)(うち動産総合)(36)(0.1)(24.9)(76)(0.3)(32.7)合計22,109100.073.424,726100.073.3(注)1.正味支払保険金は、元受及び受再契約の支払保険金から出再契約による回収再保険金を控除したものであります。 2.正味損害率=(正味支払保険金+損害調査費)÷正味収入保険料×100 (資産運用の状況)ⅰ 資産運用の概況 (単位:百万円、%)区分前事業年度(2024年3月31日)当事業年度(2025年3月31日)金額構成比金額構成比預貯金11,38818.111,49117.3買入金銭債権2090.34990.7金銭の信託1860.34450.6有価証券35,16755.937,14655.9土地・建物2350.42380.4運用資産計47,18775.049,82174.9総資産62,916100.066,483100.0 ⅱ 利息配当収入の額及び運用利回り (単位:百万円、%) 区分 前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) 当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)金額運用利回り金額運用利回り預貯金690.631040.88買入金銭債権21.0010.56金銭の信託----有価証券4231.134571.19土地・建物----小計4941.015631.10その他----合計494-563- (ソルベンシー・マージン比率)(単位:%)前事業年度(2024年3月31日)当事業年度(2025年3月31日)534.3527.8 生命保険事業SBI生命保険株式会社(保険引受の状況)ⅰ 保有契約高及び新契約高a.保有契約高 (単位:千件、百万円)区分前事業年度(2024年3月31日)当事業年度(2025年3月31日)件数金額件数金額個人保険180773,398202910,614個人年金保険227,944226,653団体保険-8,685,633-11,119,106団体年金保険----(注)個人年金保険の金額は、年金支払開始前契約と年金支払開始後契約の責任準備金の合計額であります。 b.新契約高 (単位:千件、百万円) 区分 前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) 当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)件数金額件数金額個人保険31185,08232181,291個人年金保険----団体保険-2,228--団体年金保険----(注)団体保険の金額は、新契約として計上された月の単月の新契約高であります。 ⅱ 年換算保険料a.保有契約 (単位:百万円)区分前事業年度(2024年3月31日)当事業年度(2025年3月31日)個人保険7,4658,152個人年金保険956917合計8,4219,070 うち医療保障・生前給付保障等3,6573,974 b.新契約 (単位:百万円) 区分 前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) 当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)個人保険1,1481,170個人年金保険2319合計1,1711,189 うち医療保障・生前給付保障等543580 (注)1.年換算保険料とは、1回あたりの保険料について保険料の支払方法に応じた係数を乗じ、1年あたりの保険料に換算した金額であります(一時払契約等は、保険料を保険期間で除した金額)。 2.「医療保障・生前給付保障等」については、医療保障給付(入院給付、手術給付等)、生前給付保障給付(特定疾病給付、介護給付等)、保険料払込免除給付(障害を事由とするものは除く。 特定疾病罹患、介護等を事由とするものを含む)等に該当する部分の年換算保険料を計上しております。 (資産運用の状況)ⅰ 資産の構成(一般勘定) (単位:百万円、%)区分前事業年度(2024年3月31日)当事業年度(2025年3月31日)金額構成比金額構成比現預金・コールローン10,75110.010,8979.8買入金銭債権5080.53020.3有価証券87,87781.689,91880.7 公社債26,10724.226,04023.4 株式1630.2-- 外国証券23,89022.225,00422.4 公社債10,1659.410,0109.0 株式等13,72412.814,99413.4 その他の証券37,71635.038,87234.9貸付金1290.11680.2 保険約款貸付1290.11680.2 一般貸付----繰延税金資産--690.0その他8,4587.810,0159.0貸倒引当金△0△0.0△0△0.0合計107,724100.0111,370100.0 うち外貨建資産20,32018.921,63919.4 ⅱ 運用利回り(一般勘定) (単位:%) 区分 前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) 当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)現預金・コールローン0.701.26買入金銭債権1.030.63有価証券1.141.17 うち公社債0.770.01 うち株式-393.42 うち外国証券△0.251.18貸付金3.022.91 うち一般貸付--一般勘定計1.031.01 うち海外投融資△0.201.15 (ソルベンシー・マージン比率)(単位:%)前事業年度(2024年3月31日)当事業年度(2025年3月31日)828.8849.5 少額短期保険事業(保険引受の状況等)SBIいきいき少額短期保険株式会社 (単位:百万円) 区分 前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) 当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)元受正味保険料4,9114,887正味収入保険料4,5274,507正味支払保険金2,4532,610 (単位:%)区分前事業年度(2024年3月31日)当事業年度(2025年3月31日)ソルベンシー・マージン比率1,054.31,019.2 SBI日本少額短期保険株式会社 (単位:百万円) 区分 前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) 当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)元受正味保険料4,5724,644正味収入保険料256267正味支払保険金6155 (単位:%)区分前事業年度(2024年3月31日)当事業年度(2025年3月31日)ソルベンシー・マージン比率3,914.34,301.7 SBIリスタ少額短期保険株式会社 (単位:百万円) 区分 前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) 当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)元受正味保険料3,5224,053正味収入保険料3,1293,660正味支払保険金1,3511,832 (単位:%)区分前事業年度(2024年3月31日)当事業年度(2025年3月31日)ソルベンシー・マージン比率441.5457.0 SBIプリズム少額短期保険株式会社 (単位:百万円) 区分 前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) 当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)元受正味保険料5,1575,725正味収入保険料1,1261,241正味支払保険金500537 (単位:%)区分前事業年度(2024年3月31日)当事業年度(2025年3月31日)ソルベンシー・マージン比率728.8799.3 SBI常口セーフティ少額短期保険株式会社 (単位:百万円) 区分 前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) 当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)元受正味保険料2,1332,184正味収入保険料106109正味支払保険金2322 (単位:%)区分前事業年度(2024年3月31日)当事業年度(2025年3月31日)ソルベンシー・マージン比率2,717.72,840.7 (2)財政状態の状況当連結会計年度末における総資産は、前年度末に比べ7,448百万円増加し、217,714百万円となりました。 主な増加は、有価証券3,276百万円、再保険貸1,455百万円、現金及び預貯金786百万円であります。 当連結会計年度末における負債は、前年度末に比べ4,922百万円増加し、175,192百万円となりました。 主な増加は、保険契約準備金4,398百万円であります。 当連結会計年度末における純資産は、剰余金の配当により446百万円減少しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益による1,988百万円の増加や、その他有価証券評価差額金による996百万円の増加などにより、42,522百万円(前年度比2,526百万円増加)となりました。 (3)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,481百万円増加し、31,026百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。 営業活動によるキャッシュ・フローは、主に、保険金、年金、解約返戻金等の保険契約上の支払金や事業費等に係る支出を上回る保険料の収入により、7,293百万円の収入超過(前年度は7,272百万円の収入超過)となりました。 投資活動によるキャッシュ・フローは、主に、有価証券の取得による支出が有価証券の売却及び償還による収入を上回ったことにより、5,423百万円の支出超過(前年度は9,396百万円の支出超過)となりました。 財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いなどにより469百万円の支出超過(前年度は250百万円の支出超過)となりました。 (4)当社グループの資本の財源及び資金の流動性について当社グループは、保険事業の公共性に鑑み、保険金支払業務等を適切に履行するために、十分な支払能力に資する自己資本の充実や資金の流動性の確保が重要であると認識しております。 当社グループにおける2025年3月期末の連結ソルベンシー・マージン比率は849.6%であり、健全性の一つの基準となる200%を上回っていることから、保険金等の支払能力の充実の状況は適当であると判断しております。 また、当社グループでは、システムの基盤整備及び新サービス提供のためにソフトウエア開発を中心とした設備投資を継続的に実施いたしますが、これらはすべて自己資金でまかなう予定であります。 (5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は我が国において一般に公正妥当と認められた企業会計の基準に準拠して作成しており、当社グループは、連結財務諸表を作成するにあたり、会計方針に基づいていくつかの会計上の見積りを行っております。 これらの見積りは、一定の条件や過去の実績等を勘案した合理的な仮定を前提としておりますが、見積り特有の不確実性から、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表に重要な影響を及ぼす会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 |
研究開発活動 | 6【研究開発活動】 該当事項はありません。 |
設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 当社グループでは、システムの基盤整備及び新サービス提供のためにソフトウエア開発を中心とした設備投資を行っております。 当連結会計年度の設備投資の内訳は次のとおりであります。 セグメントの名称 金 額損害保険事業 928百万円生命保険事業 812 少額短期保険事業 130 計 1,871 全社 6 合計 1,878 |
主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 当社グループにおける主要な設備は、次のとおりであります。 (1)提出会社 2025年3月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物その他の有形固定資産合計本社(東京都港区)全社(共通)事務所設備等972011715(1)(注)1.建物は賃借しております。 年間の賃借料は55百万円であります。 2.従業員数の( )は、臨時雇用者数を外書しております。 (2)国内子会社 2025年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)有形固定資産無形固定資産合計建物その他の有形固定資産ソフトウエアSBI損害保険株式会社本社他(東京都港区他)損害保険事業ソフトウエア等2383351,8662,441599(315)SBI生命保険株式会社本社他(東京都港区他)生命保険事業ソフトウエア等391421,8992,080104(30)(注)1.建物は賃借しております。 年間の賃借料は、SBI損害保険株式会社402百万円、SBI生命保険株式会社192百万円であります。 2.従業員数の( )は、臨時雇用者数を外書しております。 (3)在外子会社該当事項はありません。 |
設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 当連結会計年度末現在において、重要な設備の新設、除却等の計画はありません。 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 1,878,000,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 48 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 5 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 9,627,416 |
Investment
株式の保有状況 | (5)【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、基準を定めておりませんが、純投資目的で株式を保有することを予定しておりません。 ② SBI生命保険株式会社における株式の保有状況a. 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a-1. 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容非上場株式のみ保有しているため、記載を省略しております。 a-2. 銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式--非上場株式以外の株式-- (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式1217非上場株式以外の株式-- a-3. 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報該当事項はありません。 b. 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 c. 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの該当事項はありません。 d. 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの該当事項はありません。 ③ 提出会社における株式の保有状況a. 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a-1. 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容非上場株式のみ保有しているため、記載を省略しております。 a-2. 銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式27非上場株式以外の株式-- (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式--非上場株式以外の株式-- a-3. 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報該当事項はありません。 b. 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 c. 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの該当事項はありません。 d. 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの該当事項はありません。 |
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 2 |
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 7,000,000 |
Shareholders
大株主の状況 | (6)【大株主の状況】 2025年3月31日現在 氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) SBIホールディングス株式会社東京都港区六本木一丁目6番1号14,810,52059.67 株式会社光通信東京都豊島区西池袋一丁目4番10号2,354,8009.49 西薗 仁埼玉県さいたま市浦和区419,0001.69 日本証券金融株式会社東京都中央区日本橋茅場町一丁目2番10号366,1001.47 永井 詳二東京都港区313,1001.26 光通信株式会社東京都豊島区西池袋一丁目4番10号259,0001.04 株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海一丁目8番12号229,9000.93 藪 太一滋賀県草津市173,0000.70 生田 裕静岡県熱海市161,0000.65 浜田 憲尚東京都港区159,2000.64計-19,245,62077.54 |
株主数-金融機関 | 4 |
株主数-金融商品取引業者 | 17 |
株主数-外国法人等-個人 | 21 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 47 |
株主数-個人その他 | 6,002 |
株主数-その他の法人 | 111 |
株主数-計 | 6,202 |
氏名又は名称、大株主の状況 | 浜田 憲尚 |
株主総利回り | 2 |
株主総会決議による取得の状況 | (1)【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式--当期間における取得自己株式--(注)「当期間における取得自己株式」には、2025年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式は含まれておりません。 |
Shareholders2
発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項 当連結会計年度期首株式数(株)当連結会計年度増加株式数(株)当連結会計年度減少株式数(株)当連結会計年度末株式数(株)発行済株式 普通株式24,820,530--24,820,530合計24,820,530--24,820,530自己株式 普通株式142--142合計142--142 |
Audit
監査法人1、連結 | 有限責任監査法人トーマツ |
独立監査人の報告書、連結 | 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2025年6月19日SBIインシュアランスグループ株式会社 取 締 役 会 御 中 有限責任監査法人トーマツ 東 京 事 務 所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士淡島 國和 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士白田 英生 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士三井 健一郎 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているSBIインシュアランスグループ株式会社の2024年4月1日から2025年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、SBIインシュアランスグループ株式会社及び連結子会社の2025年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 のれんの評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社の当連結会計年度の連結貸借対照表に計上されているのれん2,726百万円のうち、大部分はSBIプリズム少額短期保険株式会社(以下、「SBIプリズム」という。 )の取得に関連するものである。 当該のれんは、企業結合時において、SBIプリズム株式の取得原価のうち、相対的に多くの金額が配分されている。 「注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項 (7)のれんの償却方法及び償却期間」に記載されている通り、のれんは20年で償却されるが、企業結合時に想定したSBIプリズムの事業展開によって期待される超過収益力に減価がある場合には、減損損失が計上される可能性がある。 のれんの減損損失は、のれんの減損の兆候判定を行い、のれんに減損の兆候が認められる場合には、減損要否の判定を経て、必要と認められる場合に計上される。 のれんの減損の兆候判定は、ペット保険の市場環境及び同市場におけるSBIプリズムのシェアなどの優位性(以下、「ペット保険市場環境等」という。 )、損害率の推移に基づく企業結合時の業績予測と評価時点の業績との差異に基づいて行われる。 また、のれんに減損の兆候が認められる場合の減損要否の判定は、SBIプリズムの事業から得られる割引前将来キャッシュ・フローの見積りとのれんを含む資産グループの帳簿価額を比較して行われ、当該割引前将来キャッシュ・フローの見積りが帳簿価額を下回る場合には、減損損失が計上される。 割引前将来キャッシュ・フローの見積りに用いる将来のペット保険市場環境等や損害率の推移、他の連結子会社とのシナジー等の仮定には、経営者の重要な判断が伴う。 よって、当監査法人は、SBIプリズムの買収により計上されたのれんの評価が、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、のれんの評価を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。 のれんの減損の兆候判定及び割引前将来キャッシュ・フローの算定が適切に行われるための、社内における査閲と承認に係る内部統制の有効性について、ペット保険市場環境等及び損害率の推移予測に関する査閲に焦点を当てて評価した。 減損の兆候に関して、企業結合時の業績予測と評価時点の業績を比較した。 減損要否の判定に関して、割引前将来キャッシュ・フローの算定結果及びその根拠資料等を入手し、基礎となった事業計画における保険料等収入や損害率の推移に関する経営者の予測が過去実績、ペット保険市場環境等の分析に関連する外部データとの比較において合理的かを評価した。 また、関連する経営施策等について経営者への質問及び内部資料の閲覧を実施し、経営施策等との整合性及び具現化の程度を評価した。 さらに、過年度における将来キャッシュ・フローの見積りにおいて設定していた仮定について、その達成状況を遡及的に検討することで見積りの合理性を評価した。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 ・ 連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。 監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、SBIインシュアランスグループ株式会社の2025年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。 当監査法人は、SBIインシュアランスグループ株式会社が2025年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。 財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。 内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。 ・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。 監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 のれんの評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社の当連結会計年度の連結貸借対照表に計上されているのれん2,726百万円のうち、大部分はSBIプリズム少額短期保険株式会社(以下、「SBIプリズム」という。 )の取得に関連するものである。 当該のれんは、企業結合時において、SBIプリズム株式の取得原価のうち、相対的に多くの金額が配分されている。 「注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項 (7)のれんの償却方法及び償却期間」に記載されている通り、のれんは20年で償却されるが、企業結合時に想定したSBIプリズムの事業展開によって期待される超過収益力に減価がある場合には、減損損失が計上される可能性がある。 のれんの減損損失は、のれんの減損の兆候判定を行い、のれんに減損の兆候が認められる場合には、減損要否の判定を経て、必要と認められる場合に計上される。 のれんの減損の兆候判定は、ペット保険の市場環境及び同市場におけるSBIプリズムのシェアなどの優位性(以下、「ペット保険市場環境等」という。 )、損害率の推移に基づく企業結合時の業績予測と評価時点の業績との差異に基づいて行われる。 また、のれんに減損の兆候が認められる場合の減損要否の判定は、SBIプリズムの事業から得られる割引前将来キャッシュ・フローの見積りとのれんを含む資産グループの帳簿価額を比較して行われ、当該割引前将来キャッシュ・フローの見積りが帳簿価額を下回る場合には、減損損失が計上される。 割引前将来キャッシュ・フローの見積りに用いる将来のペット保険市場環境等や損害率の推移、他の連結子会社とのシナジー等の仮定には、経営者の重要な判断が伴う。 よって、当監査法人は、SBIプリズムの買収により計上されたのれんの評価が、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、のれんの評価を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。 のれんの減損の兆候判定及び割引前将来キャッシュ・フローの算定が適切に行われるための、社内における査閲と承認に係る内部統制の有効性について、ペット保険市場環境等及び損害率の推移予測に関する査閲に焦点を当てて評価した。 減損の兆候に関して、企業結合時の業績予測と評価時点の業績を比較した。 減損要否の判定に関して、割引前将来キャッシュ・フローの算定結果及びその根拠資料等を入手し、基礎となった事業計画における保険料等収入や損害率の推移に関する経営者の予測が過去実績、ペット保険市場環境等の分析に関連する外部データとの比較において合理的かを評価した。 また、関連する経営施策等について経営者への質問及び内部資料の閲覧を実施し、経営施策等との整合性及び具現化の程度を評価した。 さらに、過年度における将来キャッシュ・フローの見積りにおいて設定していた仮定について、その達成状況を遡及的に検討することで見積りの合理性を評価した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、連結 | のれんの評価 |
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 | 会社の当連結会計年度の連結貸借対照表に計上されているのれん2,726百万円のうち、大部分はSBIプリズム少額短期保険株式会社(以下、「SBIプリズム」という。 )の取得に関連するものである。 当該のれんは、企業結合時において、SBIプリズム株式の取得原価のうち、相対的に多くの金額が配分されている。 「注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項 (7)のれんの償却方法及び償却期間」に記載されている通り、のれんは20年で償却されるが、企業結合時に想定したSBIプリズムの事業展開によって期待される超過収益力に減価がある場合には、減損損失が計上される可能性がある。 のれんの減損損失は、のれんの減損の兆候判定を行い、のれんに減損の兆候が認められる場合には、減損要否の判定を経て、必要と認められる場合に計上される。 のれんの減損の兆候判定は、ペット保険の市場環境及び同市場におけるSBIプリズムのシェアなどの優位性(以下、「ペット保険市場環境等」という。 )、損害率の推移に基づく企業結合時の業績予測と評価時点の業績との差異に基づいて行われる。 また、のれんに減損の兆候が認められる場合の減損要否の判定は、SBIプリズムの事業から得られる割引前将来キャッシュ・フローの見積りとのれんを含む資産グループの帳簿価額を比較して行われ、当該割引前将来キャッシュ・フローの見積りが帳簿価額を下回る場合には、減損損失が計上される。 割引前将来キャッシュ・フローの見積りに用いる将来のペット保険市場環境等や損害率の推移、他の連結子会社とのシナジー等の仮定には、経営者の重要な判断が伴う。 よって、当監査法人は、SBIプリズムの買収により計上されたのれんの評価が、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 |
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結 | 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項 (7)のれんの償却方法及び償却期間 |
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 | 当監査法人は、のれんの評価を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。 のれんの減損の兆候判定及び割引前将来キャッシュ・フローの算定が適切に行われるための、社内における査閲と承認に係る内部統制の有効性について、ペット保険市場環境等及び損害率の推移予測に関する査閲に焦点を当てて評価した。 減損の兆候に関して、企業結合時の業績予測と評価時点の業績を比較した。 減損要否の判定に関して、割引前将来キャッシュ・フローの算定結果及びその根拠資料等を入手し、基礎となった事業計画における保険料等収入や損害率の推移に関する経営者の予測が過去実績、ペット保険市場環境等の分析に関連する外部データとの比較において合理的かを評価した。 また、関連する経営施策等について経営者への質問及び内部資料の閲覧を実施し、経営施策等との整合性及び具現化の程度を評価した。 さらに、過年度における将来キャッシュ・フローの見積りにおいて設定していた仮定について、その達成状況を遡及的に検討することで見積りの合理性を評価した。 |
その他の記載内容、連結 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、連結 | <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 |
Audit1
監査法人1、個別 | 有限責任監査法人トーマツ |
独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書 2025年6月19日SBIインシュアランスグループ株式会社 取 締 役 会 御 中 有限責任監査法人トーマツ 東 京 事 務 所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士淡島 國和 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士白田 英生 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士三井 健一郎 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているSBIインシュアランスグループ株式会社の2024年4月1日から2025年3月31日までの第9期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、SBIインシュアランスグループ株式会社の2025年3月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 関係会社株式の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社の関係会社株式は市場価格がなく、実質価額が帳簿価額よりも著しく低下したときは、相当の減額処理を行う。 会社の関係会社株式のうち、実質価額の算定基礎を連結純資産とする関係会社株式(以下、「当該関係会社株式」という。 )の帳簿価額は3,960百万円である。 当該関係会社株式の評価は、SBIプリズム少額短期保険株式会社(以下、「SBIプリズム」という。 )に係るのれんの評価の影響を受ける。 のれんの評価は経営者の重要な判断が必要とされ、相当程度の減損損失を計上した場合(連結財務諸表に関する監査上の主要な検討事項「のれんの評価」参照)、当該関係会社株式の実質価額に重要な影響を与える。 よって、当監査法人は、当事業年度の財務諸表監査において当該事項が特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、関係会社株式の実質価額の算定と評価が適切に行われるための社内における査閲と承認に係る内部統制の有効性を評価するとともに、会社による関係会社株式の評価結果の妥当性を以下により検討した。 当該実質価額の算定に重要な影響を与えるSBIプリズムののれんの評価について、連結財務諸表に関する監査上の主要な検討事項「のれんの評価」に記載の監査上の対応を実施した。 また、当該関係会社株式の取得原価と連結純資産を基礎とした実質価額とを比較し、経営者による減損処理の要否の判断の妥当性を評価した。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 関係会社株式の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社の関係会社株式は市場価格がなく、実質価額が帳簿価額よりも著しく低下したときは、相当の減額処理を行う。 会社の関係会社株式のうち、実質価額の算定基礎を連結純資産とする関係会社株式(以下、「当該関係会社株式」という。 )の帳簿価額は3,960百万円である。 当該関係会社株式の評価は、SBIプリズム少額短期保険株式会社(以下、「SBIプリズム」という。 )に係るのれんの評価の影響を受ける。 のれんの評価は経営者の重要な判断が必要とされ、相当程度の減損損失を計上した場合(連結財務諸表に関する監査上の主要な検討事項「のれんの評価」参照)、当該関係会社株式の実質価額に重要な影響を与える。 よって、当監査法人は、当事業年度の財務諸表監査において当該事項が特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、関係会社株式の実質価額の算定と評価が適切に行われるための社内における査閲と承認に係る内部統制の有効性を評価するとともに、会社による関係会社株式の評価結果の妥当性を以下により検討した。 当該実質価額の算定に重要な影響を与えるSBIプリズムののれんの評価について、連結財務諸表に関する監査上の主要な検討事項「のれんの評価」に記載の監査上の対応を実施した。 また、当該関係会社株式の取得原価と連結純資産を基礎とした実質価額とを比較し、経営者による減損処理の要否の判断の妥当性を評価した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | 関係会社株式の評価 |
その他の記載内容、個別 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、個別 | <報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 |
BS資産
その他、流動資産 | 223,000,000 |
工具、器具及び備品(純額) | 20,000,000 |
リース資産(純額)、有形固定資産 | 4,000,000 |
有形固定資産 | 117,000,000 |
ソフトウエア | 3,000,000 |
無形固定資産 | 3,000,000 |
投資有価証券 | 7,000,000 |
繰延税金資産 | 28,000,000 |
投資その他の資産 | 39,074,000,000 |
BS負債、資本
未払金 | 43,000,000 |
未払法人税等 | 25,000,000 |
未払費用 | 1,000,000 |
繰延税金負債 | 148,000,000 |
退職給付に係る負債 | 17,000,000 |
資本剰余金 | 32,055,000,000 |
利益剰余金 | 658,000,000 |
株主資本 | 47,961,000,000 |