財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2025-06-20
英訳名、表紙Calbee, Inc.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長兼CEO  江 原   信
本店の所在の場所、表紙東京都千代田区丸の内一丁目8番3号
電話番号、本店の所在の場所、表紙03(5220)6222(代表)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
年月概要1949年4月松尾糧食工業所を法人に改組し、松尾糧食工業㈱(広島県広島市)を設立。
1955年5月カルビー製菓㈱に社名変更。
1964年1月「かっぱえびせん」発売。
1968年4月宇都宮工場(栃木県宇都宮市)操業開始。
1969年11月千歳工場(北海道千歳市、現北海道工場)操業開始。
1970年3月Calbee America, Inc.(米国カリフォルニア州、連結子会社)を設立。
1973年6月本社を東京都北区に移転。
12月カルビー㈱に社名変更。
1975年2月9月鹿児島工場(鹿児島県鹿児島市)操業開始。
下妻工場(茨城県下妻市)操業開始。
ポテトチップス発売。
1976年5月宇都宮第2工場(栃木県宇都宮市)操業開始。
11月滋賀工場(滋賀県湖南市、現関西びわこ工場)操業開始。
1980年4月Calbee Tanawat Co., Ltd.(タイ バンコク、連結子会社)を設立。
10月カルビーポテト㈱(北海道帯広市、連結子会社)を設立。
1983年7月各務原工場(岐阜県各務原市、現岐阜かかみがはら工場)操業開始。
1986年11月広島西工場(広島県廿日市市、現広島はつかいち工場)操業開始。
1989年7月清原工場(栃木県宇都宮市)操業開始。
シリアル全国発売。
1990年4月スナックフード・サービス㈱(栃木県宇都宮市、連結子会社、現カルビーロジスティクス㈱)を設立。
1991年3月「フルーツグラノーラ」(現フルグラ)発売。
1994年2月Calbee Four Seas Co., Ltd.(香港、連結子会社)を設立。
1995年10月宇都宮工場と宇都宮第2工場を統合し、新宇都宮工場(栃木県宇都宮市)操業開始。
「じゃがりこ」発売。
1997年11月カルビーポテト帯広工場(北海道帯広市、現:帯広工場)操業開始。
1999年6月綾部工場(京都府綾部市、現京都工場)操業開始。
2002年10月CFSS Co. Ltd.(中国広東省、連結子会社)を設立。
2004年7月カルビーR&DDEセンター(栃木県宇都宮市、現R&Dセンター)稼動開始。
2006年2月広島工場(広島県廿日市市、現広島みやじま工場)操業開始。
8月RDO-CALBEE FOODS,LLC(米国オレゴン州)を設立。
11月カルビー・イートーク㈱(滋賀県湖南市、連結子会社)を設立。
2009年7月PepsiCo, Inc.(米国ニューヨーク州)と資本提携。
ジャパンフリトレー㈱(茨城県古河市、連結子会社)を子会社化。
2010年6月本社を東京都千代田区に移転。
2011年3月東京証券取引所市場第一部に株式を上場。
7月Haitai-Calbee Co., Ltd.(韓国江原道原州市、連結子会社)を設立。
2012年7月RDO-CALBEE FOODS,LLCをCalbee North America, LLCに社名変更し、Calbee America, Inc.のスナック事業を継承。
2013年7月PT. Calbee-Wings Food(インドネシア ジャカルタ、連結子会社)を設立。
2014年3月Calbee(UK) Ltd(英国ウェスト・ヨークシャー州、連結子会社、現Calbee Group (UK) Ltd)を設立。
2015年4月Moh Seng Marketing Pte. Ltd.(シンガポール、連結子会社、現Calbee Moh Seng Pte. Ltd.)を子会社化。
   10月Calbee E-commerce Limited(香港、連結子会社)を設立。
2016年9月Calbee Australia Pty Limited(オーストラリア メルボルン、連結子会社)を設立。
2017年1月Calbee North America, LLCを子会社化。
2018年2月カルビー(杭州)食品有限公司(中国浙江省、連結子会社)を設立。
   10月Seabrook Crisps Limited(英国ウェスト・ヨークシャー州)を子会社化。
2019年10月Warnock Food Products, Inc.(米国カリフォルニア州)を子会社化。
2020年1月カルビー(中国)管理有限公司(中国上海市、連結子会社)を設立。
Calbee(UK)Ltdは、Seabrook Crisps Limitedを統合し、Calbee Group (UK) Ltdに社名変更。
   4月㈱ポテトかいつか(茨城県かすみがうら市、連結子会社、現:カルビーかいつかスイートポテト㈱)を子会社化。
2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行。
2022年7月Greenday Global Co., Ltd.(タイ サムットプラカーン、連結子会社)を子会社化。
2023年4月Calbee North America, LLC、Warnock Food Products, Inc.を、Calbee America, Inc.に統合。
2024年4月Calbee Ireland Limited(アイルランド ダブリン、連結子会社)を設立。
6月Calbee New Zealand Limited(ニュージーランド オークランド、連結子会社)を設立。
2025年1月せとうち広島工場(広島県広島市) 操業開始。
事業の内容 3 【事業の内容】
当社グループは、当社、子会社22社(国内7社、海外15社)及び関連会社3社で構成され、ポテト系、小麦系、コーン系等のスナック菓子及びシリアル食品の製造販売等を行っております。
また、当社は米国の食品飲料メーカーPepsiCo,Inc.の持分法適用関連会社であります。
創立以来、自然の恵みを大切に活かし、おいしさと楽しさを創造して、人々の健やかなくらしに貢献するという企業理念のもと、製品・サービスを提供しております。
当社グループの事業に係わる主要各社の位置づけは、次のとおりであります。
(食品製造販売事業)・スナック菓子国内では、当社及びジャパンフリトレー㈱他1社が製造販売しております。
一部の製品についてはカルビー・イートーク㈱が製造を行っております。
海外では、Calbee America, Inc.(米国)、Calbee Group (UK) Ltd(英国)、PT. Calbee-Wings Food(インドネシア)他5社が製造販売を行っております。
また、カルビー(杭州)食品有限公司(中国)、カルビー(中国)管理有限公司(中国)他4社が販売を行っております。
加えて、原材料調達及び一次加工品の製造を目的として、Calbee America, Inc.(米国)があります。
・シリアル食品シリアル食品の製造販売は当社が行っております。
また、カルビー(杭州)食品有限公司(中国)、カルビー(中国)管理有限公司(中国)他3社が販売を行っております。
・その他食品カルビーポテト㈱はばれいしょの調達および販売を行っております。
また、カルビーかいつかスイートポテト㈱は甘しょの調達および販売を行っております。
(その他事業)物流事業はカルビーロジスティクス㈱が行っております。
  事業の系統図は、次のとおりであります。
 
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
名称住所資本金又は出資金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有〔被所有〕割合(%)関係内容資金の貸付(百万円)事業上の関係(連結子会社)カルビーポテト㈱(注4)北海道帯広市100食品製造販売事業100.02,350当社の原材料の調達役員の兼任カルビーロジスティクス㈱(注4)栃木県宇都宮市20その他100.0-物流業務の委託役員の兼任カルビー・イートーク㈱滋賀県湖南市100食品製造販売事業100.040当社の外注先役員の兼任ジャパンフリトレー㈱茨城県古河市490食品製造販売事業100.0-役員の兼任カルビーかいつかスイートポテト㈱茨城県かすみがうら市100食品製造販売事業100.06,768当社の商品の調達Calbee America, Inc.米国オレゴン州百万US$9食品製造販売事業100.04,609 当社の原材料の調達役員の兼任CFSS Co. Ltd.中国広東省百万元21食品製造販売事業100.0(100.0)-役員の兼任カルビー(杭州)食品有限公司中国浙江省百万元8食品販売事業100.0(100.0)-役員の兼任カルビー(中国)管理有限公司中国上海百万元50食品販売事業100.0-役員の兼任Calbee Four Seas Co., Ltd. (注3)香港百万HK$52食品製造販売事業50.0-役員の兼任Calbee E-commerce Limited香港千HK$1,200食品販売事業90.0-役員の兼任Calbee Group (UK) Ltd(注4)英国ウェスト・ヨークシャー百万GBP45食品製造販売事業100.04,535役員の兼任PT. Calbee-Wings Food(注3,注4)インドネシアジャカルタ百万IDR1,015,522食品製造販売事業50.0-役員の兼任 Haitai-Calbee Co., Ltd.(注3,注4)韓国 江原道原州市百万ウォン24,100食品製造販売事業50.0-役員の兼任Calbee Tanawat Co., Ltd.タイバンコク百万BAHT123食品製造販売事業68.0-役員の兼任Greenday Global Co., Ltd.(注4)タイサムットプラーカーン百万BAHT476食品製造販売事業100.0-役員の兼任Calbee Australia Pty Limitedオーストラリアメルボルン百万AUD2食品販売事業100.0-役員の兼任その他5社------(持分法適用会社)1社 (その他の関係会社)PepsiCo,Inc. (注5)米国ニューヨーク州百万US$23食品飲料の製造販売〔21.4〕(21.4)-資本提携先Frito-Lay Global Investments B.V.(注6)オランダユトレヒト州千EUR18有価証券の取得及び保有〔21.4〕-資本提携先
(注)1 連結子会社の「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2 「議決権の所有〔被所有〕割合」欄の(内書)は間接所有であります。
3 持分は100分の50以下でありますが、実質的に支配しているため子会社としております。
4 特定子会社であります。
5 PepsiCo,Inc.は米国NASDAQにおいて株式を上場しております。
6 非上場会社であり、継続開示会社ではありません。
また、PepsiCo,Inc.の100%子会社であります。
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況2025年3月31日現在セグメントの名称従業員数(名)食品製造販売事業4,605〔3,461〕その他91〔54〕全社(共通)442〔76〕合 計5,138〔3,591〕
(注)1 従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員数であります。
2 従業員数欄の〔外書〕は、臨時従業員(嘱託およびパートタイマー)の年間平均雇用人員であります。
3 全社(共通)は、管理部門の従業員であります。

(2) 提出会社の状況2025年3月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)2,29039.613.98,199〔2,266〕 セグメントの名称従業員数(名)食品製造販売事業1,848〔2,190〕全社(共通)442〔76〕合 計2,290〔2,266〕
(注)1 従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数であります。
2 従業員数欄の〔外書〕は、臨時従業員(嘱託およびパートタイマー)の年間平均雇用人員であります。
3 全社(共通)は、管理部門の従業員であります。
4 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
(3) 労働組合の状況当社グループには、1968年に結成された労働組合があり、UAゼンセンに加盟しております。
2025年3月31日現在の組合員数は、3,496名であります。
労使関係について、特記すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異 ① 提出会社当事業年度補足説明管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者24.8100.079.181.771.8女性労働者の賃金において、全労働者の10%、正規雇用労働者の13%、パート・有期労働者の0.4%が育児短時間勤務者となります。

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
 ② 連結子会社当事業年度補足説明名称管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者ジャパンフリトレー㈱21.3100.064.875.367.1―カルビー かいつか スイート ポテト㈱―0.077.072.987.0―
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針 当社グループはOur Value(企業理念、グループビジョン、およびコーポレートメッセージ)を基盤として、2030年に向けた2030ビジョンを定めています。
1949年の創立以来、私たちは、自然の恵みを大切に活かし、おいしさと楽しさを創造して、人々の健やかなくらしへの貢献を実践してきました。
変わらぬOur Valueのもと、中長期の社会課題に対応し、事業機会を捉えて、次なる成長に向けた変革に踏みだしていくことが重要です。
 当社グループは、2030年に向けた成長戦略「Change 2025」(2024年3月期 ~2026年3月期)を推進しています。
この中で、海外や新たな食領域等の成長領域に集中して投資を振り向けることで、将来的に収益性と成長性を両立させる事業ポートフォリオへの転換を図ります。
さらに、100年を超えてなお成長し続ける企業となるべく、ステークホルダーとともに「サステナビリティ経営」を進化させていきます。
継続的な事業の成長と持続可能な社会の実現を両輪として、カルビーグループの企業価値向上を目指します。
Our Value2030ビジョン 2030目指す姿 海外市場と新たな食領域を、成長の軸として確立する (2)当社グループを取り巻く事業環境 当社グループを取り巻く事業環境は、インフレによるコスト上昇や消費者の節約志向の高まり、国家間の対立や紛争、関税政策を巡る影響等、依然として不透明感が強い状況が続くものと想定されます。
中長期的には、国内市場では少子高齢化や単身世帯の拡大、生活スタイルの変化によって食に対する価値観の多様化が進む一方、グローバルマーケットでは新興国での中間所得層拡大等による食料需要の増大が想定されています。
また、温暖化等の地球環境変化による資源獲得競争の激化が進む中、サプライチェーン上の環境負荷や人権への配慮がより強く求められています。
当社グループにとって、このような事業環境変化は成長機会でもあると捉えています。
(3)成長戦略「Change 2025」<3ヵ年変革プラン>3ヵ年変革プラン「Change 2025」の重点課題は以下のとおりです。
2026年3月期は来年度以降の成長を加速させるべく「次なる成長に向けた事業構造改革」の残された課題を確実に遂行してまいります。
次なる成長に向けた事業構造改革①収益力強化 国内コア(スナック菓子・シリアル食品)事業においては、量的拡大から脱却し、ブランド強化による付加価値向上を目指すとともに、限られた資産・資源を活用して利益を最大化するために、DXを活用し販売・稼働・供給の最適化を図ります。
また、次世代型工場の基盤を構築し、環境負荷の低減や自動化・省力化による生産性の向上、働く人の作業環境改善を実現します。
②事業ポートフォリオ変革 中長期的に成長機会の大きい領域を見極め、積極的に資源(人財・資金・設備等)を投下します。
海外では現地ニーズに根差した既存ブランドの強化に加え、北米、中国を中心に日本発ブランドの展開を拡大します。
また、新規領域ではアグリビジネス(ばれいしょ、甘しょ、豆等)、食と健康事業に注力しています。
③事業基盤強化 「全員活躍」の方針のもと、次世代を見据えた人的資本の基盤整備を進めます。
全員活躍をさらに進める施策として、失敗を恐れず誰もが挑戦できる組織風土の醸成、多様な貢献と成長を促す人事制度の整備、個の可能性を広げるキャリア自律の促進、未来を創る人財(グローバル・経営人財)の育成強化を図ります。
同時に、全員活躍の土台となる施策としては、多様性の尊重、カルビーの企業理念やDNAの伝承、健やかな心と体づくりの推進を強化します。
また、人権や生物多様性等の重要性の高い課題を特定し、サステナビリティ経営の実践・進化を進めます。
<成長ガイダンス(2024年3月期~2026年3月期)>       オーガニック売上成長率+4~6%連結営業利益成長率+6~8%ROE10%以上 <財務戦略>キャッシュアロケーション国内コア事業の収益性向上を高めることにより創出したキャッシュで、グローバルおよび新規領域への投資を進め、持続的に成長できる事業ポートフォリオへの構造改革を推進します。
 2024年3月期から2026年3月期の3ヵ年で創出する営業キャッシュ・フローの総額は900億円程度を想定しています。
これに加え、手元資金等300億円程度、借入金を活用し、成長投資、効率化投資、株主還元へ配分します。
  ・成長投資 :国内外の設備投資、M&Aなど新規領域の成長投資 800億円程度  ・効率化投資:ESG対応、自動化・省力化等生産性向上のための設備投資 600億円程度  ・株主還元 :DOE4%、総還元性向50%以上を目途に安定的な増配を実施 250億円程度 財務戦略方針の見直し構造改革の推進に伴う資金需要の増加等を踏まえて、財務戦略方針を見直し、財務健全性を確保しながら成長に向けた最適投資を促進し、企業価値の持続的向上を目指すため、以下の3つの方針で進めています。
 (1)収益の質的向上    ・事業ポートフォリオの成長に向けた最適な投資を実現    ・資本コストを意識した投資判断とリターンの追求    ・資本収益性改善を目指す経営管理の導入 (2)財務健全性の確保    ・財務リスクの管理と財務安全性の確保    ・最適資本構成による資本コスト水準の適正化    ・全社戦略実行のための資金調達手段の確保  (3)株主還元の適切な実施    ・持続的かつ安定的な株主還元の実施    ・中長期的な視点で、株主還元の引き上げ    ・機動的な資本政策の遂行(配当政策、自社株取得)  事業成長と付加価値創出を重視した経営の実践のため、全社経営指標としてROIC目標を設定します。
ROIC向上のため、EBITDAを指標とした事業成長の推進と投下資本の最適化に取り組みます。
また、最適資本構成等を通じて資本コストの低減に取り組みます。
(4)サステナビリティ経営の進化カルビーグループは、サステナビリティを経営の根幹に据え、自然素材を活かして人々の健やかなくらしに貢献するという想いのもと、顧客や取引先をはじめとするステークホルダーとの共創を行ってきました。
環境問題や人権問題など企業を取り巻くあらゆる社会課題のうち、カルビーグループが将来にわたって事業活動を継続するために重要な課題を5つのマテリアリティとして定め、13の重点テーマを設定しています。
農業に密接に関わるカルビーグループとして、自然資本を未来につなぐため、TNFD開示等を通してより一層の取り組みを進めてまいります。
また、2024年3月に制定した「カルビーグループ人権方針」に基づき、2025年より人権委員会を立ち上げ、ガバナンスを強化していきます。
<5つのマテリアリティ>(1) 人々の健やかなくらしと多様なライフスタイルへの貢献(2) 農業の持続可能性向上(3) 持続可能なサプライチェーンの共創(4) 地球環境への配慮(5) 多様性を尊重した全員活躍の推進 なお、詳細につきましては、「第2事業の概況 2サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しております。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ経営当社グループは、企業理念に基づき、自然の恵みを大切に活かし、おいしさと楽しさを創造して、人々の健やかなくらしへの貢献を実践しています。
自然と生活者の間に立ち、社会課題を解決することが当社グループの存在意義だと考えています。
当社を取り巻く事業環境は不確実性を増し、グローバルで直面しているさまざまな社会課題への対応が強く求められています。
特に当社グループの事業は、原料をばれいしょなどの自然素材に依存している割合が高く、昨今の気候変動の影響を大きく受けています。
また、消費者の環境に対する意識が変化する中で、当社グループは人権や自然資本の保全に配慮した製品づくりを進めています。
その一例として、RSPO認証パーム油を国内全工場に導入し、主力商品の一部にRSPOラベルを表示しています。
人権への対応として、「カルビーグループ人権方針」に基づき、当社グループへの人権デュー・ディリジェンスを実施し、経営層および従業員への啓発活動を行いました。
2026年3月期より「人権委員会」を立ち上げ、ガバナンスを強化していきます。
今後も企業活動を通して持続的成長と持続可能な社会を実現し、ステークホルダーとともに新たな価値を創造する「サステナビリティ経営」を実践していきます。
①ガバナンス取締役会がサステナビリティ経営に関する監督の責任を持ち、サステナビリティ委員会がその推進を担っています。
サステナビリティ委員会は、代表取締役社長兼CEOが管掌し、原則年2回開催しています。
マテリアリティの特定および重点テーマの設定を行い、各分科会で推進する重点テーマのロードマップの審議や進捗状況のレビューを実施し、その内容を取締役会に定期的に報告しています。
②戦略サステナビリティ経営の中心戦略として、マテリアリティにおいて決定した重点テーマに取り組んでいます。
取り組むべき社会課題を明確にするべく、「ステークホルダーにとっての重要度」と「自社における重要度」の二つの側面からマテリアリティを特定し、重点テーマを設定しました。
重点テーマ別分科会を設置し、役員をオーナーとして、各重点テーマにおける戦略の立案・実行を推進しています。
これらの重点テーマに優先的に社内資源を配分することで、経営へのリスクを回避し、イノベーション創出の機会ととらえ、中長期的な成長を実現することを目指しています。
                                     ●○は重点テーマ③リスク管理サステナビリティ関連のリスクおよび機会の管理は、各重点テーマの目標達成状況およびロードマップの進捗レビューで行っています。
その内容はサステナビリティ委員会で検討を行い、継続的にモニタリングし、取締役会に報告しています。
④指標及び目標 特定した重点テーマ別に目標(KPI)を設定し、進捗管理を行っています。
マテリアリティ重点テーマと主な施策目標(KPI)進捗人々の健やかなくらしと多様なライフスタイルへの貢献食の安全・安心の確保・安全・品質に関する予防と監視・安心への取り組み--健やかなくらしへの貢献・食塩無添加/低塩/減塩商品を拡大・たんぱく質を多く含む商品を拡大2031年3月期・食塩無添加/低塩/減塩商品(※1)の販売金額 200%(2023年3月期比)・たんぱく質の多い商品(※2)の販売金額 200%(2023年3月期比)2025年3月期・食塩無添加/低塩/減塩商品の販売金額 120.5%・たんぱく質の多い商品の販売金額 116.0%消費者意識の多様化に応じた新たな価値提供・フードコミュニケーションの活性化スナックスクール(食育)の深化工場見学の活性化、進化フードコミュニケーション(※3)年間参加人数 10万人以上/年2025年3月期参加人数 120,430人/年農業の持続可能性向上持続可能な原料生産 国産ばれいしょの安定した品質と調達に向けた、科学的栽培の推進・品種の変革・農業の省力化・産地の分散化--自然資本の保全 土壌分析に基づく適正な施肥2028年3月期リン酸減肥普及率 80%2025年3月期リン酸減肥普及率 30.7%持続可能なサプライチェーンの共創環境と人権を尊重した責任ある調達 サプライチェーンアセスメントを通じてエンゲー ジメントを結び、環境・人権に配慮した調達を推進 -2025年3月末時点RSPO認証ラベル付商品カルビー21品目、ジャパンフリトレー10品目で展開環境と人にやさしい物流・物流効率化による労働環境の改善・温室効果ガス排出量の削減 (Scope3カテゴリー4、9) - -地球環境への配慮 カーボンニュートラルの達成・Scope1、2における削減 電力購入先の転換、省エネ活動、工場発電など・Scope3における削減 サプライヤーエンゲージメント ばれいしょCO2排出量の見える化 段ボールサイズの変更、配送頻度減、積載率向上2031年3月期温室効果ガス総排出量 30%削減(2019年3月期比)2024年3月期(※4)温室効果ガス総排出量 3.5%増加   Scope1:11.6%削減 Scope2:57.3%削減 Scope3:16.3%増加 マテリアリティ重点テーマと主な施策目標(KPI)進捗地球環境への配慮循環型社会の推進・製品フードロス削減・水使用量削減・3Rの促進2031年3月期・製品フードロス 30%削減(2023年3月期比/3ヵ年移動平均値) 2031年3月期・水の総使用量 10%削減 (2019年3月期比)・廃棄物排出量 10%削減 (2019年3月期比)2025年3月期・製品フードロス 6.1%削減(3ヵ年移動平均値) 2025年3月期・水の総使用量 4.5%増加・廃棄物排出量 8.0%増加プラスチックによる環境負荷の低減・石油由来プラスチック包材の削減・代替原料への転換やリサイクルの促進2031年3月期 石油由来プラスチック包装の 代替・削減 50%(2019年3月期比) 2051年3月期 環境配慮型素材 100%使用2025年3月期石油由来プラスチック包装の代替・削減 1.0% 自然資本の保全TNFDのフレームワークに沿ったリスク評価の実施(マイルストーンの提示)-TNFDのフレームワークに基づく情報開示を2025年秋に予定 地域コミュニティへの貢献・社会貢献活動全員参加・環境領域の拡大  森林ボランティア活動  海浜・河川保全活動の支援・参加-2024年7月八王子市上川の里活動へ参画多様性を尊重した全員活躍の推進働き方の多様性への対応・全員活躍・多様性理解の教育体系整備・1on1ミーティングの推進・定着化--ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進・人財育成の強化・働き方改革2031年3月期・女性管理職比率 30%超・女性執行役員・本部長比率 30%超・男性育児休業取得率 100%・障がい者雇用率 3.6%超 2025年3月期・女性管理職比率 24.8%・女性執行役員・本部長比率 19.5%・男性育児休業取得率 100%(※5)・障がい者雇用率 2.80% (注)製品フードロス削減はカルビーかいつかスイートポテト(株)を除くカルビー国内グループを対象、その他指標は   カルビー(株)を対象※1 栄養強調表示の基準値(食品表示基準第7条第1項 別表第12、第13)※2 栄養強調表示の基準値(食品表示基準第7条第1項 別表第12、第13)をベースに自社基準で選定した商品が対象※3 カルビー・スナックスクール、工場見学、お菓子コンテストなどの食育活動※4 2024年3月期の実績。
2025年3月期の実績は2025年秋公開予定    (https://www.calbee.co.jp/sustainability/materiality.php)※5 育児休業取得者数および育児を目的とした休暇制度の利用者数の合算より算出 各施策およびKPI等の詳細は、カルビーホームページ「サステナビリティサイト」で公開しています。
https://www.calbee.co.jp/sustainability/materiality.php (2)気候変動への対応(TCFD提言への取組)気候変動はカルビーグループの事業の持続的成長に影響を及ぼす重要課題であると認識しています。
2020年2月に賛同した気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言を踏まえ、気候変動シナリオ分析に着手し、以下の枠組みで取り組みを進めています。
①ガバナンス代表取締役社長兼CEOがプロジェクトオーナーとなり、経営企画、サステナビリティ推進担当部門を含めたバリューチェーンに関わるメンバーで、気候変動シナリオの検討を実施しました。
検討したシナリオに基づき最重要リスクと機会の特定、ならびにその対応策を策定し、経営委員会の審議を経て、取締役会に報告しています。
策定したリスクと機会の対応策については、中長期の経営戦略に反映しています。
②戦略気候変動による中長期の事業リスクと機会の特定にあたり、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)やIEA(国際エネルギー機関)などが発表する「世界の平均気温が4℃以上上昇する」4℃シナリオ、「世界の平均気温がパリ協定で合意した2℃未満の上昇に抑える」2℃シナリオの2つのシナリオで、温室効果ガス排出規制による影響と、主要原料(ばれいしょ)の調達と生産を中心に分析し、整理しました。
その結果、2℃シナリオでは災害の激甚化による工場と原料生産地の直接的な被害と、環境意識の高まりによる消費者行動の変化が大きなインパクトになり、4℃シナリオでは災害の激甚化による工場と原料生産地の被害に加え、日照時間不足によるばれいしょ収量の減少の影響が大きいことが分かりました。
これに対して、自社の温室効果ガスの削減を進めるとともに、ばれいしょの品種転換や品種開発、栽培技術の確立、産地の分散化を進めます。
また、エシカル消費への対応や、持続可能な原料の探索と商品開発などが機会の創出につながると考えています。
今後は、継続的にリスク・機会の見直しや対応策の具体化を進め、中長期の経営戦略に反映させることで、持続可能な社会を実現する企業活動に取り組んでいきます。
・移行リスクリスク項目事業への影響影響度(※1)時期(※2)リスク対応策進捗炭素価格の上昇炭素税導入により工場の操業や原材料などのコストが増加する小中期再生エネルギーの使用製造拠点のカーボンオフセット電力への切り替え(国内14工場中11工場)水素のエネルギー利用2025年4月「JH2A」へ参画(※3)消費者の環境意識の高まりによる行動変化気候変動によって環境に配慮した商品へ消費行動が拡大する中中期環境配慮型商品や認証商品への取組・国内カルビーグループ工場にて、「RSPO認証パーム油(マスバランス方式)」100%使用。
「RSPO認証ラベル」付の商品をカルビー21品目、ジャパンフリトレー10品目で展開(2025年3月末時点)・FSC認証包材の使用石油由来プラスチックの使用規制石油由来原料の規制によって包材価格が上昇する。
消費者意識が高まり、バイオプラスチック使用商品の選択が高まる中中期リサイクルの推進株式会社アールプラスジャパン(※4)へ参画し、リサイクル原料調達の実証実験を行い、使用済みプラスチックの再資源化を推進脱石油由来プラスチックへの転換・一部パッケージフィルムの薄膜化、サイズの縮小・一部パッケージフィルムにバイオマスPETを使用・食べきりサイズのスタンドパック商品の一部を対象に、チャックのない包装形態へ変更 (注)※1 営業利益 大:50億円以上、中:20~50億円、小:20億円以下※2 中期:2030年頃※3 一般社団法人 水素バリューチェーン推進協議会 サプライチェーン全体を俯瞰し、業界横断的かつオープンな組織として、社会実装プロジェクトの実現を通じ、 早期に水素社会を構築することを目的とした団体※4 プラスチック起因の課題解決に向け、アネロテック社(Anellotech Inc.)と低環境負荷で効率的なプラスチック再資源化の技術開発を進め、回収プラスチックの選別処理企業、モノマー・ポリマー・包装容器製造企業、商社や飲料・食品メーカー等連携して、技術の実用化に取り組んでいる共同出資会社 ・物理的リスクリスク項目事業への影響影響度(※1)時期(※2)リスク対応策進捗平均気温の上昇による原材料育成影響気温上昇によってばれいしょの比重の低下が発生する小中期ばれいしょの品種の転換・開発気候変動に対応する耐暑性、晩成型品種および病害抵抗性に対応するための新品種の開発栽培技術の確立・土壌水分状態に合わせたイリゲーション(かん水)の実施・土壌状態に応じた適正施肥の推進降水・気温パターンの変化降水・気象パターンが変化することで、日照時間が減少し、ばれいしょの生育不良や収量の低下が発生する大中期産地の分散化道央・東北・九州北部の産地を拡大海外産ばれいしょの輸入ルートの確保北米地域の拡大異常気象の続発化(豪雨、台風、洪水など)暴風雨などにより収穫時期のばれいしょ圃場の被害が拡大、工場の被災や物流寸断が長期化することで、調達・生産・供給量が減少する大短期異常気象を想定したオールハザード型BCPの策定国内生産拠点にてBCM活動を展開し、レジリエンス認証を取得主要商品の生産拠点の分散化物流効率等も考慮し、商品群の特性に応じた生産拠点の検討ハザードマップに基づく工場建設生産拠点の水没リスクの確認を実施。
新設で水没リスクのある用地については想定浸水深以上の嵩上げを実施海外グループ工場からの供給・2018年~「Honey Butter Chip」輸入(韓国) (注)※1 営業利益 大:50億円以上、中:20~50億円、小:20億円以下※2 短期:2024年、中期:2030年頃 ・機会機会項目進捗エシカル消費に対応した商品開発・RSPO認証パーム油やFSC認証紙を使用した商品の発売・ポテトチップスのパッケージサイズ変更や「miino」のケースサイズ縮小により、輸送効率を向上させ、CO2の排出量を削減環境配慮型素材を使用した包装容器への転換・プラスチック使用量の削減としてバイオマスPET、バイオマスインキの使用・段ボールやカートンにおけるFSC認証紙の使用気候変動に対応したばれいしょの品種開発と転換気候変動に対応する耐暑性、晩成型品種および病害抵抗性に対応するための新品種の開発農業の省人化による原料調達確保・拡大・コントラクター事業の推進・多畦ハーベスターの導入運用を促進し、作業時間を削減・ばれいしょ輸送および受入れ体制を増強持続可能な原料の探索と商品開発・ホクレン農業協同組合連合会と北海道農産物の振興に向けた連携協定  北海道産ばれいしょの安定調達体制の構築  北海道産ばれいしょを中心とした新商品開発ならびに販売促進  さつまいも、豆などの農産物を用いた新たな「食領域」の共同開発など・しれとこ斜里農業協同組合とばれいしょの安定調達に向けた連携長期保存が可能な食品の開発ポテトチップス、じゃがりこ、フルグラ等の賞味期限延長 ③リスク管理気候変動は当社の掲げる各マテリアリティと密接な関連がある課題も多いため、それぞれマテリアリティの重点テーマ内で取り組みを進めています。
サステナビリティ委員会が当リスクおよび機会の管理を行い、継続的にモニタリングし、取締役会に報告しています。
また、気候変動により高まる風水害等の自然災害リスクの管理・対策は、「オールハザード型BCP(事業継続計画)」を推進し、レジリエンスの高い事業体制を確保することで行っています。
本件に関しては代表取締役社長兼CEOが議長であるコンプライアンス・リスク対策会議が担い、決定した重要なリスクの内容と対策を必要に応じて取締役会に報告します。
④指標と目標温室効果ガスの排出抑制に向けて、2031年3月期までに温室効果ガス排出量を30%削減(2019年3月期比)することを目指します。
さらに、2051年3月期にはScope1,2で温室効果ガス排出量の実質ゼロを目指します。
2024年3月期は、Scope1、2、3の実績合計は3.5%増加(2019年3月期比)し、Scope1は11.6%削減、Scope2は57.3%削減、Scope3は16.3%増加となりました。
(単位:千t-CO2)項目2019年3月期2020年3月期2021年3月期2022年3月期2023年3月期2024年3月期Scope1&2実績171.0168.3156.7133.7124.0121.3Scope1実績105.6102.5102.6102.098.693.3Scope2実績65.465.854.131.725.427.9Scope3実績435.4449.7461.2449.6499.4506.5 (注) ※1 本指標と目標は、カルビー国内製造拠点を対象。
 ※2 温室効果ガス排出量(Scope1、2、3)の実績については、一般社団法人日本能率協会による第三者の保証を  受けています。
詳細はこちらを参照ください。
(https://www.calbee.co.jp/sustainability/esg-data/pdf/Jpn_20240726.pdf) ※3 2025年3月期の実績は2025年秋公開予定 (https://www.calbee.co.jp/sustainability/materiality.php) (3)人的資本に関する考え方および取り組み 人財はカルビーグループの競争優位性、企業価値向上、持続的な成長の源泉です。
人的資本を経営基盤と位置づけ、人財への積極的な投資、働く環境の整備、企業風土の醸成等、取り組みを強化・継続してまいります。
①人財ビジョン カルビーグループは、2030ビジョンの実現に向けて、「全員活躍」を人的資本に関する最上位方針としています。
カルビーグループにとっての全員活躍の定義は、「多様な人財が強みを活かし、組織・社会への貢献と自身の成長を通して、幸せと誇りを感じる」ことです。
未利用な食糧資源を活かした商品づくりを通じて人々の健やかなくらしに役立ちたいという創業の精神は今も受け継がれており、原料から消費者に近い店舗まで含めた「10プロセス」をバリューチェーンと捉えることで、企業価値を高めてきました。
おいしさと楽しさを世界中の人々にお届けするためには、「地道な努力、工夫・改善を重ね、未来に引き継いでいく人財」と「既存の枠にとらわれず、未来を切り拓いていく人財」のそれぞれが尊い人財です。
カルビーグループの企業理念・ビジョンに共感した多様な人財がお互いを尊重し、感謝しあい、切磋琢磨しながら、自らも組織も成長し続け、人々の健やかなくらしに貢献し続けることを目指しています。
イ.人財育成方針(3つの方針) (a) 経営・グローバル・DX人財育成を強化する 未来のカルビーをリードする人財育成に経営がコミットし、計画的・意図的なOJT/OFF-JTを通して、持続可能な人財基盤を構築します。
(b) 社員1人ひとりの成長とキャリア自律を支援する 挑戦機会を提供し、成長を支援すると共に、主体的・能動的にキャリアを切り拓いていくことを支援します。
また日常業務では得られない気づきや視野拡大の機会を強化します。
(c) お互いに成長しあえる組織風土を醸成する 育成責任をもつ役職者の人財・組織開発力の向上を支援します。
価値創造のために、立場に関係なく意見を出し合い、お互いの強みを発揮できるような心理的安全な土壌のある職場風土を創ります。
 ロ. 社内環境整備に関する方針 社員一人ひとりが、自ら効率的に生産性高く働くことを目指し、性別のみならず、属性、個々の価値観などの垣根を越えた多様なすべての社員が、健康で安心して仕事に取り組むため社内環境の整備に取り組みます。
(a) 安全・安心な職場づくり社員が安全かつ快適に業務を遂行できる環境および要員体制を整備するとともに、チーム内・組織間のコミュニケーションの活性化と良質化を図ります。
(b) 多様で柔軟な働き方の推進社員を取り巻く個々の事情やライフスタイルの多様化に合わせて、柔軟に働き方を選択でき、また休暇が取得しやすい環境を整備、推進します。
(c) 健やかな心と体づくりの推進社員が自身の健康に関心を持ち、健康維持・増進に向けて主体的に取り組むことをめざし、健康リテラシーを高める施策を実施するとともに、医療職が積極的にかかわり、専門的支援を行います。
②人的資本における現在地と課題2030ビジョンの実現およびサステナビリティ経営の実現に向けて、組織・人事における課題と打ち手の検討および人財戦略の構築を進めています。
イ.当社独自の全員活躍指数(人的資本インデックス)カルビーグループの人的資本経営による企業価値への影響を定量的に評価するため、当社独自の人的資本インデックスを開発しました。
カルビーグループの持続的成長を実現するためには、国内コア事業中心の「α人財(地道な努力、工夫・改善を重ね、未来に引き継いでいく人財)」と、海外事業や新規事業中心の「β人財(既存の枠にとらわれず、未来を切り開いていく人財)」の双方がそれぞれ活躍し、お互いを尊重し、協働することが必要です。
 人的資本インデックスは、上述それぞれの人財の「全員活躍状態」「心理的安全性」「キャリア自律」の各スコアの合算値(活躍実感スコア)に、α人財とβ人財の相乗効果を高める「相互信頼スコア」を掛け合わせたものです。
ロ.メンバーシップサーベイの結果から見える課題2019年3月期より「カルビーグループメンバーシップサーベイ」を実施し、各組織のエンゲージメントの状態を把握しています。
役職者同士の対話を通して組織ごとの課題を捉え、改善に向けた具体的な施策を実施しています。
メンバーシップサーベイにおいて、以下の項目をコア6項目として課題分析をしています。
「仕事を通じた成長機会の付与」「役割以上の貢献の動機づけ」「会社、上司・同僚への信頼」「会社の成長への貢献意欲」「カルビーでの勤続意思」「カルビーで働くことへの誇り」 ・エンゲージメントサーベイの結果、全6項目が大きく上昇した要因として、全56回にわたる車座ミーティングを通じて、経営と社員が直接対話を行い、経営方針の理解と共感が深まったこと、次に、製販一体の組織体制へと変更したことにより事業の運営効率が向上したこと、そして、各職場における風土改善活動への積極的な取り組みが寄与したこと、の3点が挙げられます。
・「カルビーで働くことへの誇り」は上昇しましたが、スコアが低位であることを踏まえ、経営方針、企業理念の浸透およびDNAの継承を強化し、引き上げを図っていきます。
  ※「1:ほとんどあてはまらない」~「5:非常にあてはまる」の5点満点の回答スコアの平均値 ハ.経営との対話で見えてきた課題役付役員全員が参加する月1回の「人財育成会議」においては、人事戦略および次世代リーダーのサクセッションプランをテーマとして対話を重ねています。
対話の中で「将来の企業価値向上を妨げる可能性のある課題」というテーマから「安定・安住マインドからの脱却」「自らの枠を超え、自ら踏み出す従業員の増加」「企業価値を高めるコア人財の充足」の3点を重要課題と特定しました。
(a)安定・安住マインドからの脱却過去の成功体験に捉われ、失敗を恐れ、リスクテイクを避ける傾向があり、新しい発想や価値が生まれにくいという課題があります。
人財の流動性が乏しいことに加え、年功的な評価・報酬制度により、現状を変えなくても一定の昇給が保証されることも、現状に甘んじやすい体質の一因です。
(b)自らの枠を超え、自ら踏み出す従業員の増加過去の経験や自らの枠組に囚われずに発想することは、組織を超えた連携や個人の創造性向上に繋がります。
コンフォートゾーンを抜け出す社員を増やすために、キャリア自律や成長を促すマネジメント力、反対意見や新しい発想が受け入れられる心理的安全な職場風土、社内外を含めて組織の外に目を向ける機会の提供が不可欠です。
(c)企業価値を高めるコア人財の充足未来に向けて必要なポジションおよびそれをリードする人財の質と量を明らかにし、意図的・計画的に人財の獲得・育成を進めることは将来の価値創造に向けて、重要な課題と捉えています。
③人的資本を通じた価値創造ストーリー上述の重要課題を踏まえ、カルビーグループは、人的資本経営を通じて、「共創による新しい価値創造」「貢献意欲・成長実感の向上」、そして「継続的に成長する強い企業・経営」の実現に向けて、変革を進めると共に、土台の強化に取り組みます。
施策方針は下記の通りです。
<変革を進める施策> ・失敗を恐れず、誰もが挑戦できる組織風土 多様な経験・考え方を持つ社員を増やし、活かす上で心理的安全性の高い職場づくり、その中でも特に「新奇歓迎」の風土の醸成が社員の挑戦を後押しする重要なポイントです。
・多様な貢献と成長を促す人事制度 従来の評価制度では、結果のみにフォーカスがあたり、プロセスやチームワークを促しにくい仕組みであったことを踏まえ、評価制度を含めた人事制度を改定することで、多様な貢献と成長を促します。
・個の可能性を広げるキャリア自律 社員一人ひとりに対し、主体的にキャリアを掴み、自己成長する意欲と行動を促します。
キャリア自律が進むことで挑戦が生まれる土壌が醸成され、働きがいも大きく高まると考えています。
・未来を創るコア人財の採用・育成 将来の経営を担う経営人財、デジタル技術を活用して価値創造ができるDX人財、カルビーのDNAと知見を活かして 海外で活躍できるグローバル人財、これらの戦略人財の育成が重要です。
<土台を強める施策>・多様性を尊重したDE&I経営の推進多様な人財が自分らしさを活かし、社会や顧客に価値を生みだすDE&I経営を目指します。
女性活躍推進はさることながら、外国籍、障害者などの従業員がより働きやすい環境づくりを強化します。
・カルビーの理念浸透 DNAの伝承 社内外の環境変化、事業の変革が進む中、創業者の理念やカルビーのDNAを継承することは重要です。
カルビーらしさを大事にしつつ、持続的な成長を実現してまいります。
・健やかな心と体づくりの推進 「人々の健やかなくらしに貢献する」という企業理念を掲げる企業として、社員の健やかな心と体づくりをこれまでも、これからも大切にし、働きやすく安全・安心な職場づくりを推進していきます。
④施策方針における指標/目標および取り組み内容について施策方針指標/目標(2025年3月期実績)取り組み内容(2025年3月期実績)失敗を恐れず、誰もが挑戦できる組織風土◆メンバーシップサーベイ:心理的安全性3.50(3.54)・社員と経営層と直接対話する「車座ミーティング」の実施(56回実施、参加人数約3,500人)・Innovation & Beyond Festaの実施の(社員からの新規事業・新規プロセスの提案制度の実施)(応募件数84件)・心理的安全性の定着推進・メンバーシップサーベイワークショップでの取り組み多様な貢献と成長を促す人事制度◆メンバーシップサーベイ:全員活躍状態3.50(3.67)・人事ポリシーの策定と制度改定検討 個の可能性を広げるキャリア自律◆メンバーシップサーベイ:キャリア自律3.50(3.22)◆選択型育成プログラムの受講者数1,000人(1,095人)・「キャリア探究ノート」による上司との対話の奨励・キャリアエール(社内公募)の実施(ポジション53件、エントリー数26人)・ビジネスリテラシー獲得のための育成プログラム実施・社外への人財交流(社外出向)・副業促進・社外副業人財活用未来を創るコア人財の採用・育成◆重要戦略ポジション候補者の充足度300%(191%)◆グローバルでの貢献意欲のある社員率30%(23%)◆DXアカデミーのべ受講者数1,800人(2,122人)・人財育成会議によるサクセッションプランの策定・推進・次世代リーダーの育成体系の構築およびプログラム実施・グローバルタレントマネジメントの構築・グローバル人財交流の促進・DXアカデミーの運営多様性を尊重したDE&I経営の推進◆女性管理職比率30%超(24.8%)◆障がい者雇用率3.6%(2.8%)◆シニアエキスパート・マイスター率(※1)15%(9.4%)・女性リーダーシッププログラムの実施・特例子会社の新工場での事業所開設(職域拡大)・シニア制度の改定(現役世代と同水準の報酬/65歳の雇用上限年齢を超えて雇用継続可能とする) カルビーの理念浸透 DNAの伝承◆指標/目標は検討中・馬鈴薯研修への取り組み・A・A・O活動(「安全・安心・美味しい」の品質向上活動)・新入社員/中途社員入社研修での理念浸透健やかな心と体づくりの推進◆平均有給休暇取得率80%(84.9%)◆所定外労働時間15時間/月(16.9時間/月(※2))◆健康診断受診率100%(100%)・有給休暇取得状況の月次確認と取得計画の策定・健康診断、人間ドックの受診勧奨・体調不良者、休復職者の早期発見・対応と継続的な医療職による面談を実施 (注)女性管理職比率、障がい者雇用率の目標達成年度を2031年3月期とする(注)選択型育成プログラム受講者数はカルビー国内グループを対象、その他指標は提出会社を対象 ※1 定年(60歳)後再雇用社員のうち、高い専門性等を評価し、現役世代の同水準の報酬で雇用する社員の割合 ※2 対象は年俸者を除く社員
戦略 ②戦略サステナビリティ経営の中心戦略として、マテリアリティにおいて決定した重点テーマに取り組んでいます。
取り組むべき社会課題を明確にするべく、「ステークホルダーにとっての重要度」と「自社における重要度」の二つの側面からマテリアリティを特定し、重点テーマを設定しました。
重点テーマ別分科会を設置し、役員をオーナーとして、各重点テーマにおける戦略の立案・実行を推進しています。
これらの重点テーマに優先的に社内資源を配分することで、経営へのリスクを回避し、イノベーション創出の機会ととらえ、中長期的な成長を実現することを目指しています。
                                     ●○は重点テーマ
指標及び目標 ④指標及び目標 特定した重点テーマ別に目標(KPI)を設定し、進捗管理を行っています。
マテリアリティ重点テーマと主な施策目標(KPI)進捗人々の健やかなくらしと多様なライフスタイルへの貢献食の安全・安心の確保・安全・品質に関する予防と監視・安心への取り組み--健やかなくらしへの貢献・食塩無添加/低塩/減塩商品を拡大・たんぱく質を多く含む商品を拡大2031年3月期・食塩無添加/低塩/減塩商品(※1)の販売金額 200%(2023年3月期比)・たんぱく質の多い商品(※2)の販売金額 200%(2023年3月期比)2025年3月期・食塩無添加/低塩/減塩商品の販売金額 120.5%・たんぱく質の多い商品の販売金額 116.0%消費者意識の多様化に応じた新たな価値提供・フードコミュニケーションの活性化スナックスクール(食育)の深化工場見学の活性化、進化フードコミュニケーション(※3)年間参加人数 10万人以上/年2025年3月期参加人数 120,430人/年農業の持続可能性向上持続可能な原料生産 国産ばれいしょの安定した品質と調達に向けた、科学的栽培の推進・品種の変革・農業の省力化・産地の分散化--自然資本の保全 土壌分析に基づく適正な施肥2028年3月期リン酸減肥普及率 80%2025年3月期リン酸減肥普及率 30.7%持続可能なサプライチェーンの共創環境と人権を尊重した責任ある調達 サプライチェーンアセスメントを通じてエンゲー ジメントを結び、環境・人権に配慮した調達を推進 -2025年3月末時点RSPO認証ラベル付商品カルビー21品目、ジャパンフリトレー10品目で展開環境と人にやさしい物流・物流効率化による労働環境の改善・温室効果ガス排出量の削減 (Scope3カテゴリー4、9) - -地球環境への配慮 カーボンニュートラルの達成・Scope1、2における削減 電力購入先の転換、省エネ活動、工場発電など・Scope3における削減 サプライヤーエンゲージメント ばれいしょCO2排出量の見える化 段ボールサイズの変更、配送頻度減、積載率向上2031年3月期温室効果ガス総排出量 30%削減(2019年3月期比)2024年3月期(※4)温室効果ガス総排出量 3.5%増加   Scope1:11.6%削減 Scope2:57.3%削減 Scope3:16.3%増加 マテリアリティ重点テーマと主な施策目標(KPI)進捗地球環境への配慮循環型社会の推進・製品フードロス削減・水使用量削減・3Rの促進2031年3月期・製品フードロス 30%削減(2023年3月期比/3ヵ年移動平均値) 2031年3月期・水の総使用量 10%削減 (2019年3月期比)・廃棄物排出量 10%削減 (2019年3月期比)2025年3月期・製品フードロス 6.1%削減(3ヵ年移動平均値) 2025年3月期・水の総使用量 4.5%増加・廃棄物排出量 8.0%増加プラスチックによる環境負荷の低減・石油由来プラスチック包材の削減・代替原料への転換やリサイクルの促進2031年3月期 石油由来プラスチック包装の 代替・削減 50%(2019年3月期比) 2051年3月期 環境配慮型素材 100%使用2025年3月期石油由来プラスチック包装の代替・削減 1.0% 自然資本の保全TNFDのフレームワークに沿ったリスク評価の実施(マイルストーンの提示)-TNFDのフレームワークに基づく情報開示を2025年秋に予定 地域コミュニティへの貢献・社会貢献活動全員参加・環境領域の拡大  森林ボランティア活動  海浜・河川保全活動の支援・参加-2024年7月八王子市上川の里活動へ参画多様性を尊重した全員活躍の推進働き方の多様性への対応・全員活躍・多様性理解の教育体系整備・1on1ミーティングの推進・定着化--ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進・人財育成の強化・働き方改革2031年3月期・女性管理職比率 30%超・女性執行役員・本部長比率 30%超・男性育児休業取得率 100%・障がい者雇用率 3.6%超 2025年3月期・女性管理職比率 24.8%・女性執行役員・本部長比率 19.5%・男性育児休業取得率 100%(※5)・障がい者雇用率 2.80% (注)製品フードロス削減はカルビーかいつかスイートポテト(株)を除くカルビー国内グループを対象、その他指標は   カルビー(株)を対象※1 栄養強調表示の基準値(食品表示基準第7条第1項 別表第12、第13)※2 栄養強調表示の基準値(食品表示基準第7条第1項 別表第12、第13)をベースに自社基準で選定した商品が対象※3 カルビー・スナックスクール、工場見学、お菓子コンテストなどの食育活動※4 2024年3月期の実績。
2025年3月期の実績は2025年秋公開予定    (https://www.calbee.co.jp/sustainability/materiality.php)※5 育児休業取得者数および育児を目的とした休暇制度の利用者数の合算より算出 各施策およびKPI等の詳細は、カルビーホームページ「サステナビリティサイト」で公開しています。
https://www.calbee.co.jp/sustainability/materiality.php
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 (3)人的資本に関する考え方および取り組み 人財はカルビーグループの競争優位性、企業価値向上、持続的な成長の源泉です。
人的資本を経営基盤と位置づけ、人財への積極的な投資、働く環境の整備、企業風土の醸成等、取り組みを強化・継続してまいります。
①人財ビジョン カルビーグループは、2030ビジョンの実現に向けて、「全員活躍」を人的資本に関する最上位方針としています。
カルビーグループにとっての全員活躍の定義は、「多様な人財が強みを活かし、組織・社会への貢献と自身の成長を通して、幸せと誇りを感じる」ことです。
未利用な食糧資源を活かした商品づくりを通じて人々の健やかなくらしに役立ちたいという創業の精神は今も受け継がれており、原料から消費者に近い店舗まで含めた「10プロセス」をバリューチェーンと捉えることで、企業価値を高めてきました。
おいしさと楽しさを世界中の人々にお届けするためには、「地道な努力、工夫・改善を重ね、未来に引き継いでいく人財」と「既存の枠にとらわれず、未来を切り拓いていく人財」のそれぞれが尊い人財です。
カルビーグループの企業理念・ビジョンに共感した多様な人財がお互いを尊重し、感謝しあい、切磋琢磨しながら、自らも組織も成長し続け、人々の健やかなくらしに貢献し続けることを目指しています。
イ.人財育成方針(3つの方針) (a) 経営・グローバル・DX人財育成を強化する 未来のカルビーをリードする人財育成に経営がコミットし、計画的・意図的なOJT/OFF-JTを通して、持続可能な人財基盤を構築します。
(b) 社員1人ひとりの成長とキャリア自律を支援する 挑戦機会を提供し、成長を支援すると共に、主体的・能動的にキャリアを切り拓いていくことを支援します。
また日常業務では得られない気づきや視野拡大の機会を強化します。
(c) お互いに成長しあえる組織風土を醸成する 育成責任をもつ役職者の人財・組織開発力の向上を支援します。
価値創造のために、立場に関係なく意見を出し合い、お互いの強みを発揮できるような心理的安全な土壌のある職場風土を創ります。
 ロ. 社内環境整備に関する方針 社員一人ひとりが、自ら効率的に生産性高く働くことを目指し、性別のみならず、属性、個々の価値観などの垣根を越えた多様なすべての社員が、健康で安心して仕事に取り組むため社内環境の整備に取り組みます。
(a) 安全・安心な職場づくり社員が安全かつ快適に業務を遂行できる環境および要員体制を整備するとともに、チーム内・組織間のコミュニケーションの活性化と良質化を図ります。
(b) 多様で柔軟な働き方の推進社員を取り巻く個々の事情やライフスタイルの多様化に合わせて、柔軟に働き方を選択でき、また休暇が取得しやすい環境を整備、推進します。
(c) 健やかな心と体づくりの推進社員が自身の健康に関心を持ち、健康維持・増進に向けて主体的に取り組むことをめざし、健康リテラシーを高める施策を実施するとともに、医療職が積極的にかかわり、専門的支援を行います。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 ②人的資本における現在地と課題2030ビジョンの実現およびサステナビリティ経営の実現に向けて、組織・人事における課題と打ち手の検討および人財戦略の構築を進めています。
イ.当社独自の全員活躍指数(人的資本インデックス)カルビーグループの人的資本経営による企業価値への影響を定量的に評価するため、当社独自の人的資本インデックスを開発しました。
カルビーグループの持続的成長を実現するためには、国内コア事業中心の「α人財(地道な努力、工夫・改善を重ね、未来に引き継いでいく人財)」と、海外事業や新規事業中心の「β人財(既存の枠にとらわれず、未来を切り開いていく人財)」の双方がそれぞれ活躍し、お互いを尊重し、協働することが必要です。
 人的資本インデックスは、上述それぞれの人財の「全員活躍状態」「心理的安全性」「キャリア自律」の各スコアの合算値(活躍実感スコア)に、α人財とβ人財の相乗効果を高める「相互信頼スコア」を掛け合わせたものです。
ロ.メンバーシップサーベイの結果から見える課題2019年3月期より「カルビーグループメンバーシップサーベイ」を実施し、各組織のエンゲージメントの状態を把握しています。
役職者同士の対話を通して組織ごとの課題を捉え、改善に向けた具体的な施策を実施しています。
メンバーシップサーベイにおいて、以下の項目をコア6項目として課題分析をしています。
「仕事を通じた成長機会の付与」「役割以上の貢献の動機づけ」「会社、上司・同僚への信頼」「会社の成長への貢献意欲」「カルビーでの勤続意思」「カルビーで働くことへの誇り」 ・エンゲージメントサーベイの結果、全6項目が大きく上昇した要因として、全56回にわたる車座ミーティングを通じて、経営と社員が直接対話を行い、経営方針の理解と共感が深まったこと、次に、製販一体の組織体制へと変更したことにより事業の運営効率が向上したこと、そして、各職場における風土改善活動への積極的な取り組みが寄与したこと、の3点が挙げられます。
・「カルビーで働くことへの誇り」は上昇しましたが、スコアが低位であることを踏まえ、経営方針、企業理念の浸透およびDNAの継承を強化し、引き上げを図っていきます。
  ※「1:ほとんどあてはまらない」~「5:非常にあてはまる」の5点満点の回答スコアの平均値 ハ.経営との対話で見えてきた課題役付役員全員が参加する月1回の「人財育成会議」においては、人事戦略および次世代リーダーのサクセッションプランをテーマとして対話を重ねています。
対話の中で「将来の企業価値向上を妨げる可能性のある課題」というテーマから「安定・安住マインドからの脱却」「自らの枠を超え、自ら踏み出す従業員の増加」「企業価値を高めるコア人財の充足」の3点を重要課題と特定しました。
(a)安定・安住マインドからの脱却過去の成功体験に捉われ、失敗を恐れ、リスクテイクを避ける傾向があり、新しい発想や価値が生まれにくいという課題があります。
人財の流動性が乏しいことに加え、年功的な評価・報酬制度により、現状を変えなくても一定の昇給が保証されることも、現状に甘んじやすい体質の一因です。
(b)自らの枠を超え、自ら踏み出す従業員の増加過去の経験や自らの枠組に囚われずに発想することは、組織を超えた連携や個人の創造性向上に繋がります。
コンフォートゾーンを抜け出す社員を増やすために、キャリア自律や成長を促すマネジメント力、反対意見や新しい発想が受け入れられる心理的安全な職場風土、社内外を含めて組織の外に目を向ける機会の提供が不可欠です。
(c)企業価値を高めるコア人財の充足未来に向けて必要なポジションおよびそれをリードする人財の質と量を明らかにし、意図的・計画的に人財の獲得・育成を進めることは将来の価値創造に向けて、重要な課題と捉えています。
③人的資本を通じた価値創造ストーリー上述の重要課題を踏まえ、カルビーグループは、人的資本経営を通じて、「共創による新しい価値創造」「貢献意欲・成長実感の向上」、そして「継続的に成長する強い企業・経営」の実現に向けて、変革を進めると共に、土台の強化に取り組みます。
施策方針は下記の通りです。
<変革を進める施策> ・失敗を恐れず、誰もが挑戦できる組織風土 多様な経験・考え方を持つ社員を増やし、活かす上で心理的安全性の高い職場づくり、その中でも特に「新奇歓迎」の風土の醸成が社員の挑戦を後押しする重要なポイントです。
・多様な貢献と成長を促す人事制度 従来の評価制度では、結果のみにフォーカスがあたり、プロセスやチームワークを促しにくい仕組みであったことを踏まえ、評価制度を含めた人事制度を改定することで、多様な貢献と成長を促します。
・個の可能性を広げるキャリア自律 社員一人ひとりに対し、主体的にキャリアを掴み、自己成長する意欲と行動を促します。
キャリア自律が進むことで挑戦が生まれる土壌が醸成され、働きがいも大きく高まると考えています。
・未来を創るコア人財の採用・育成 将来の経営を担う経営人財、デジタル技術を活用して価値創造ができるDX人財、カルビーのDNAと知見を活かして 海外で活躍できるグローバル人財、これらの戦略人財の育成が重要です。
<土台を強める施策>・多様性を尊重したDE&I経営の推進多様な人財が自分らしさを活かし、社会や顧客に価値を生みだすDE&I経営を目指します。
女性活躍推進はさることながら、外国籍、障害者などの従業員がより働きやすい環境づくりを強化します。
・カルビーの理念浸透 DNAの伝承 社内外の環境変化、事業の変革が進む中、創業者の理念やカルビーのDNAを継承することは重要です。
カルビーらしさを大事にしつつ、持続的な成長を実現してまいります。
・健やかな心と体づくりの推進 「人々の健やかなくらしに貢献する」という企業理念を掲げる企業として、社員の健やかな心と体づくりをこれまでも、これからも大切にし、働きやすく安全・安心な職場づくりを推進していきます。
④施策方針における指標/目標および取り組み内容について施策方針指標/目標(2025年3月期実績)取り組み内容(2025年3月期実績)失敗を恐れず、誰もが挑戦できる組織風土◆メンバーシップサーベイ:心理的安全性3.50(3.54)・社員と経営層と直接対話する「車座ミーティング」の実施(56回実施、参加人数約3,500人)・Innovation & Beyond Festaの実施の(社員からの新規事業・新規プロセスの提案制度の実施)(応募件数84件)・心理的安全性の定着推進・メンバーシップサーベイワークショップでの取り組み多様な貢献と成長を促す人事制度◆メンバーシップサーベイ:全員活躍状態3.50(3.67)・人事ポリシーの策定と制度改定検討 個の可能性を広げるキャリア自律◆メンバーシップサーベイ:キャリア自律3.50(3.22)◆選択型育成プログラムの受講者数1,000人(1,095人)・「キャリア探究ノート」による上司との対話の奨励・キャリアエール(社内公募)の実施(ポジション53件、エントリー数26人)・ビジネスリテラシー獲得のための育成プログラム実施・社外への人財交流(社外出向)・副業促進・社外副業人財活用未来を創るコア人財の採用・育成◆重要戦略ポジション候補者の充足度300%(191%)◆グローバルでの貢献意欲のある社員率30%(23%)◆DXアカデミーのべ受講者数1,800人(2,122人)・人財育成会議によるサクセッションプランの策定・推進・次世代リーダーの育成体系の構築およびプログラム実施・グローバルタレントマネジメントの構築・グローバル人財交流の促進・DXアカデミーの運営多様性を尊重したDE&I経営の推進◆女性管理職比率30%超(24.8%)◆障がい者雇用率3.6%(2.8%)◆シニアエキスパート・マイスター率(※1)15%(9.4%)・女性リーダーシッププログラムの実施・特例子会社の新工場での事業所開設(職域拡大)・シニア制度の改定(現役世代と同水準の報酬/65歳の雇用上限年齢を超えて雇用継続可能とする) カルビーの理念浸透 DNAの伝承◆指標/目標は検討中・馬鈴薯研修への取り組み・A・A・O活動(「安全・安心・美味しい」の品質向上活動)・新入社員/中途社員入社研修での理念浸透健やかな心と体づくりの推進◆平均有給休暇取得率80%(84.9%)◆所定外労働時間15時間/月(16.9時間/月(※2))◆健康診断受診率100%(100%)・有給休暇取得状況の月次確認と取得計画の策定・健康診断、人間ドックの受診勧奨・体調不良者、休復職者の早期発見・対応と継続的な医療職による面談を実施 (注)女性管理職比率、障がい者雇用率の目標達成年度を2031年3月期とする(注)選択型育成プログラム受講者数はカルビー国内グループを対象、その他指標は提出会社を対象 ※1 定年(60歳)後再雇用社員のうち、高い専門性等を評価し、現役世代の同水準の報酬で雇用する社員の割合 ※2 対象は年俸者を除く社員
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
 当社グループの戦略・事業その他を遂行する上でのリスクについて、経営者が投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主な事項を以下に記載しています。
また、以下に記載したリスクは当社グループのすべてのリスクを網羅したものではなく、これ以外のリスクも存在し、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。
なお、以下の記載内容および将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
 当社グループでは、「内部統制システムの整備に関する基本方針」を踏まえ、コンプライアンス・リスク管理体制を構築しており、コンプライアンス・リスク対策会議が対応策を検討・決定し、その進捗について管理します。
さらにリスク発生の可能性が高まった場合、あるいはリスクが具現化した場合には、必要に応じて緊急対策本部を設置し、リスクの低減を図っていきます。
しかしながら、リスクが顕在化した場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(1)製品の安全性に関するリスク 安全で安心な製品を提供することは、当社グループにとって最も重要な社会的責任であり、お客様との信頼関係を築くためにも不断の努力を続けてまいります。
万一、不測の事態により、お客様の健康を脅かす可能性が生じた場合は、お客様の安全を最優先に考え、迅速に対応いたします。
 当社グループでは、製品のリスクを回避するための規格設計の審査と、原材料調達プロセス及び製品の生産プロセスの監査を行い、規格どおりの製品が実現できているかどうか、製品の品質検査を行う形で品質保証体制を築いています。
また、原材料の調達・生産・物流・製品流通・店頭・お客様までのサプライチェーン全体でトレーサビリティを実現しています。
お客様からのご指摘低減に向けて、お客様の声に耳を傾け、内容を分析し、サプライチェーン全体での改善を図っています。
 しかしながら、品質に問題が万一生じて、製品の安全性に疑義が持たれた場合には、製品の回収や販売の中止を余儀なくされ、お客様からの信頼を失う可能性や、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)製品開発に関するリスク 当社グループでは、2030ビジョン「Next Calbee & Beyond」を掲げ、当社グループの成長をリードするものづくりとして、自然素材のもつ栄養やおいしさを最大限活かし、ユニークで価値ある製品を国内外へ提供するための研究開発活動を行っております。
一方で、お客様の嗜好の多様性・健康志向の高まり・環境問題等、当社グループを取り巻く状況は大きく変化しております。
このような市場の変化に迅速に対応し、おいしさの追求、そして付加価値の高い製品や健康を意識した製品を開発することが、今後の事業拡大にとって重要な課題となっています。
このため当社グループでは、新商品の開発・既存ブランドのリニューアル・品質改善・コストリダクション・基礎研究の分野で研究開発活動を毎期計画的に実施しております。
 しかしながら、お客様や取引先のニーズに適切に対応できず、適時に製品開発ができなかった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)原材料や資材の調達リスク ①ばれいしょの調達リスク(天候不順とばれいしょ生産農家の減少)当社グループの主な製品はばれいしょを主たる原料としたポテトチップス、「じゃがりこ」等ポテト系スナックとなります。
国産ばれいしょの品質・数量・価格における安定した調達を実現するために、契約栽培による調達体制の構築と、産地の分散化を図っています。
また、国内のばれいしょ生産者の減少を見据え、栽培・収穫のサポートや省人化支援等も行っています。
日本においては植物防疫法によりばれいしょは原則輸入が認められておりませんが、国産ばれいしょが不足する事態に備え、輸入ばれいしょを取り扱うことができる工場設備を整備しています。
 しかしながら、作況等によっては、ばれいしょの量の確保ができず、販売機会を失う恐れや、緊急調達によるコスト増加等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②ばれいしょの調達リスク(ジャガイモシストセンチュウの拡大)ジャガイモシストセンチュウは、土中に生息するセンチュウの一種で、植物防疫法の重要病害虫に指定されており、その発生圃場では種ばれいしょの生産を行うことができません。
そのため、ジャガイモシストセンチュウ拡大防止対策として、ばれいしょの抵抗性品種への転換を進める必要があります。
当社グループでは、ばれいしょ品種構成改革プロジェクトを設立し、お客様の満足する製品品質を実現しながら、ばれいしょ品種構成を改革し、センチュウ抵抗性品種比率を2025年に50%、2030年には100%にすることを目指してきました。
しかしながら、センチュウ抵抗性品種の普及が確実になってから非抵抗性品種の調達量削減を行う必要があるため、センチュウ抵抗性品種率100%達成の目標年を2030年から2035年に変更します。
なお、アクリルアミド・カラー等の品質条件を満たす新品種開発が進まない、あるいは新品種の産地全体への普及が進まない、ジャガイモシストセンチュウが想定以上の速度で拡大する等のリスクがあります。
これらのリスクが顕在化し、センチュウ抵抗性品種への転換が遅れた場合には、種ばれいしょが調達できず、ばれいしょ収量の減少や、ばれいしょ加工製品の品質低下により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③その他の原材料や資材の調達リスク当社グループ製品に使用される海外からの輸入原料や資材については、災害や地政学的リスク等、あらゆる調達リスクを考慮し、調達先の複数化・分散化や適正在庫の強化等により、調達の安定化に努めております。
しかしながら、想定を超える原材料・資材価格のさらなる高騰や、輸入先・輸入ルートの変更等による調達価格の上昇が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)国内の製品供給が滞るリスク 運送・物流業界の「2024年問題」に代表されますように、国内の物流環境は、少子高齢化による労働人口減少や、ECの拡大による宅配便増加の影響、物流業界特有の長時間労働もあり、輸配送車両の不足が懸念されます。
当社グループは、輸配送車両の安定的確保のため、自動化とAI活用のサプライチェーン・マネジメント改革による待機時間の減少・配送頻度の減少・納品先の集約・パレット輸送の促進等、「ホワイト物流活動」を推進し、ドライバーに選ばれる物流を目指しております。
また気候変動による原材料収量の過不足や販売の急な増減等の変化・変動に対し、全社最適かつスピーディーな意思決定を図ることができるよう、バリューチェーン最適化システムおよびプロセス構築に取り組んでおります。
 しかしながら、将来において適切な費用で輸配送車両を確保できない場合や想定以上に輸配送費等が上昇する場合、またバリューチェーン最適化に向けた打ち手に遅れが生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)情報セキュリティに関するリスク コンピュータシステムやネットワークに悪意を持った攻撃者が不正に侵入し、情報セキュリティインシデントが発生した場合に、当社グループは、CSIRT(Computer Security Incident Response Team)を中心としたインシデント対応体制を整備しております。
また機密情報の紛失・誤用・改ざん等を防止するため、システムを含め情報管理に対して適切なセキュリティ対策を実施しています。
 しかしながら、サイバーテロ・コンピューターウイルスの感染・不正アクセスによる情報の消失・データの改ざん・個人情報や会社の機密情報の漏洩・停電・災害・ソフトウエアや機器の欠陥等が生じた場合、情報システムの停止および生産・物流業務の混乱等により、当社グループの経営成績及び財政状態、並びに社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
(6)グローバル人財確保に関するリスク 当社グループでは、事業を支える基盤として、中長期的な視点で人財への投資を強化し、持続的に利益成長できる企業への変革を図っております。
とくに成長戦略「Change 2025」の重点方針の一つである海外事業の拡大を下支えする人財を確保すべく、採用・配置・育成・評価を仕組み化した「グローバルタレントマネジメント」を推進しております。
 しかしながら、雇用情勢の変化によりグローバル人財を著しく採用できない場合、またグローバル人財育成に著しく遅れが生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7)コンプライアンスに関するリスク 当社グループは、国内では食品衛生法・景品表示法・計量法・不正競争防止法・植物防疫及び消費者安全法等、さまざまな法的規制の適用を受けています。
また事業を展開する各国においては、当該国の法的規制の適用を受けております。
当社グループは企業理念を踏まえ、社会の価値観・倫理・法令・社会に対する責任に基づく行動原理として「カルビーグループ行動規範」を定め、国内または事業を展開する各国において、階層別研修等の啓発活動を通じて、倫理・社会規範、法令及び社内諸規則等を遵守するようコンプライアンスを推進し、法令違反や社会規範に反した行為等の発生可能性を低減するよう努めています。
 しかしながら、法令等が改正される、または予期し得ない法律・規制等が新たに導入される等の理由による法令違反や社会規範に反した行動により、法令による処罰や許認可の取り消し、訴訟の提起や、お客様をはじめとしたステークホルダーからの信頼を失うことで、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8)知的財産権に関するリスク 当社グループでは専門部署を設置し、各種知的財産権の保護・管理を徹底すると同時に、第三者の保有する権利を侵害しないように努めております。
 しかしながら、当社グループの知的財産権を第三者によって不正に利用される場合、また当社が第三者により知的財産権侵害の追及を受ける場合等には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
(9)海外進出先国の地政学的リスク 当社グループは海外のさまざまな国・地域で事業を展開しています。
進出した国・地域において、想定される紛争・デカップリング・パンデミック等、地政学的リスクへの対応策を事前に検討・実施することで、リスク回避を行っております。
 しかしながら、これらリスクが想定以上に長期化・拡大し、供給難が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)気候変動によるリスク 国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)においてパリ協定が採択され、各国で批准されたのを機に、気候変動や地球温暖化の原因とされる温室効果ガス削減の取り組みが世界的に進められています。
当社グループは温室効果ガス排出量を2031年3月期までに総排出量30%削減(2019年3月期比)、さらに2050年には排出量実質ゼロ(Scope1、2※対象)を目指し、更なる省エネルギー化と再生エネルギーの活用等に取り組みます。
 当社は2020年2月から気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に賛同し、気候変動シナリオ分析を実施しました。
分析の結果、災害の激甚化による工場と原料産地の直接的な被害、環境意識の高まりによる消費者の行動変容、ならびに日照時間不足によるばれいしょ収量の減少の影響が大きいことが分かりました。
これに対して、温室効果ガスの削減に努めるとともに、ばれいしょの品種転換や品種開発、産地の分散化を進めます。
また、エシカル消費への対応や、持続可能な原料の製品開発などが、機会の創出につながると考えています。
 しかしながら、温室効果ガス削減の取り組み進捗次第では、炭素税が導入された場合、事業活動に大きな影響を及ぼす可能性があります。
また、消費者の購買行動が変化する可能性、ばれいしょの品質が悪化する可能性、台風や豪雨などによる生産設備の被害の甚大化・操業停止、サプライチェーンの寸断等が発生する等の可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
※Scope1は、自社(工場・オフィス・車など)での燃料の使用によるCO2の直接排出、Scope2は、自社が購入した電気・熱・蒸気の使用によるCO2の間接排出を指します。
(11)自然災害やパンデミックのリスク 当社グループでは、大規模地震・風水害等の自然災害リスクの軽減を図るため、生産拠点や原材料等調達業者の分散化や複数購買を進めております。
また自然災害だけでなく、感染症の拡大等が複合的に発生した事態を想定した「オールハザード型BCP(事業継続計画)」を推進し、重要製品の早期供給再開等、レジリエンスの高い事業体制の確保に努めております。
2025年3月期におきましては、内閣官房が推奨する国土強靭化貢献団体認証「レジリエンス認証(事業継続および社会貢献)」を、カルビー全工場(新工場のせとうち広島を除く)が取得いたしました。
 しかしながら、災害によってサプライチェーン寸断が長期化し、取引先に対して製品を供給できない場合、機械設備・施設の復旧長期化や多額の費用が発生した場合、原材料価格のさらなる高騰や原材料確保の困難が想定以上に生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12)大株主との関係 当連結会計年度末時点において、PepsiCo, Inc.(以下、「PepsiCo」という)はその100%子会社Frito-Lay Global Investments B.V.(以下、「FLGI」という)を通じて当社株式の21.41%を保有しており、当社はPepsiCoの持分法適用関連会社であります。
当社株式を直接保有するFLGIはPepsiCoの100%子会社であるため、当社普通株式の議決権等に関する実質的な判断については、PepsiCo が行っております。
なお、PepsiCoは、世界最大規模の食品飲料メーカーのひとつであり、米国NASDAQに株式を上場しております。
 また当社と同業であるスナック菓子事業については、同社の子会社であるFrito-Lay North America, Inc.を中心としたグループ各社でグローバル展開をしております。
 当社、PepsiCoおよびFLGIは、当社およびPepsiCo両社の経営能力を組み合わせ、シナジー効果を発揮することが、両社の継続的な成長に必要との理解から、2009年7月9日に戦略的提携契約(以下「本契約」という)を締結しました。
PepsiCoとのパートナーシップを強固なものとするため、PepsiCoの100%子会社であるFLGIに対して第三者割当増資を実施し、あわせてPepsiCoの子会社ジャパンフリトレー㈱の株式を2009年7月に100%を取得いたしました。
 なお、本契約において、PepsiCoは日本国内においてセイボリー・スナック菓子事業を営まない旨の合意がなされていることから当社と競合関係にはなりえず、また海外での事業展開については何ら制約を受けていないことから、当社の経営判断や事業拡張の制約にならないものと認識しております。
 当社は、PepsiCoとの戦略的提携関係を維持し、企業価値の向上に努める所存でありますが、将来においてPepsiCoの経営方針や事業戦略の変更が生じた場合、当社は提携によるシナジー効果を発揮できない可能性があります。
また、何らかの要因により本契約が解消された場合には、日本国内においてPepsiCoグループと競合関係が生じる可能性があります。
また、将来において、PepsiCoもしくは当社の経営方針や事業戦略の変更が生じた場合あるいは経営環境の変化等により、PepsiCoの当社に対する持ち株比率が変更される可能性があります。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。
)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績の分析当連結会計年度における世界経済は、国家間の対立や紛争による地政学リスクの継続、各国の金融政策の変更および政権交代等から先行きを見極めにくい状況が続く一方、欧米のインフレ鎮静化や中国の景気低迷にも歯止めがかかったこと等から、後半にかけて徐々に回復が見られました。
日本経済は、物価上昇が続く中、企業の設備投資の増加、個人消費の緩やかな復調に加え、訪日外国人旅行者の増加に伴うインバウンド需要の増加等から、回復基調で推移しました。
また、当社グループを取り巻く社会課題に関しては、温暖化等の地球環境の変化による資源獲得競争の激化が進む中、サプライチェーンにおける環境負荷や人権への配慮がより強く求められています。
このような事業環境のもと、当社グループは「2030ビジョン・成長戦略」に基づく次なる成長に向けた事業構造改革を推進しました。
国内コア事業では、消費者のニーズの変化に合わせたメリハリのある製品展開やファンマーケティングの強化、加えてDXを活用しデータドリブンでの収益改善活動を進めました。
2025年1月には、優れた環境性能、生産性向上、ならびに作業環境改善を実現する最新鋭マザー工場として「せとうち広島工場」が操業を開始しました。
海外事業では、国内で培われた専門性をもつ人財の登用や、資金・設備等を成長領域に積極的に配分することにより、地域ごとのポートフォリオ構造が強化され、持続的な成長基盤の構築につながっています。
また、新規領域である食と健康事業においては、パーソナルフードプログラム「Body Granola」の認知拡大に努めました。
ばれいしょの安定調達に向けたしれとこ斜里農業協同組合との連携では、合わせてアグリビジネスの一つとなる冷食事業への本格参入に取り組むことを決定しました。
当社グループでは、更なるサステナビリティ経営推進のため、マテリアリティを特定し気候変動対策や生物多様性の保全および人権の尊重に取り組んでいます。
2026年3月期のTNFD開示を目指し、当連結会計年度にビジネスと自然の接点における依存とインパクトを把握しリスクや機会を明確にしました。
また、農業の持続可能性向上のため、ばれいしょ栽培において適正な施肥でリン酸減肥に取り組むことは、自然資本の保全と気候変動への対策にもつながります。
GHG排出量削減の取り組みでは、ばれいしょの契約生産者にヒアリングを行い、削減の着眼点となる「見える化」を農林水産省と協働して推進しました。
なお、スコープ1、2においては、当社グループ全体で削減への取り組みを推進し、全海外拠点における2024年実績のGHG排出量算定を完了しました。
当連結会計年度の売上高は、322,564百万円(前連結会計年度比6.4%増)となりました。
国内事業は、価格・規格改定効果に加え、継続的なマーケティングによるブランド価値向上、営業活動による着実な需要の獲得および土産用製品の需要増から、増収となりました。
海外事業は中華圏の不調は続きましたが、欧米、インドネシア等の各地域の売上高が伸長し、増収となりました。
営業利益は、29,066百万円(前連結会計年度比6.5%増)となり、売上高営業利益率は前連結会計年度並みの9.0%となりました。
国内事業において、年度を通じ原材料価格の上昇は継続しましたが、これを価格・規格改定により相殺し、販売数量の伸長により増益となりました。
また、経常利益は、営業外費用に為替差損が計上されたことから、29,844百万円(前連結会計年度比4.2%減)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、税制優遇の適用等から20,874百万円(前連結会計年度比5.0%増)となりました。
事業別売上高は以下のとおりです。
2024年3月期2025年3月期金額(百万円)金額(百万円)伸び率(%)  国内食品製造販売事業229,887243,202+5.8 国内スナック菓子214,642225,398+5.0国内シリアル食品26,19429,417+12.3国内その他15,56516,869+8.4リベート等控除△26,515△28,483-  海外食品製造販売事業73,14079,362+8.5食品製造販売事業 計303,027322,564+6.4 *「国内スナック菓子」「国内シリアル食品」「国内その他」の売上高はリベート等控除前の金額を記載しています。
(食品製造販売事業) 食品製造販売事業は、国内事業、海外事業ともに前連結会計年度比で増収となりました。
(国内食品製造販売事業)・国内スナック菓子国内スナック菓子は、前連結会計年度比で増収となりました。
国内スナック菓子の製品別売上高は以下のとおりです。
2024年3月期2025年3月期金額(百万円)金額(百万円)伸び率(%) ポテトチップス98,274102,818+4.6 じゃがりこ45,35348,282+6.5 その他スナック71,01474,297+4.6国内スナック菓子 計214,642225,398+5.0 *製品別の売上高はリベート等控除前の金額を記載しています。
・ポテトチップスは、2024年北海道産ばれいしょの十分な収穫量を背景に、「うすしお味」等の定番品や「堅あげポテト」を中心とした販売が増加し、前連結会計年度に比べ増収となりました。
従来製品をサブブランドとしてリニューアルした「ポテトチップスザ厚切り」や「ポテトチップス超薄切り」も貢献しました。
・じゃがりこは、定番品を中心に強い需要が継続しました。
2023年に行った生産能力増強後も高い稼働率を維持することで対応し、前連結会計年度に比べ増収となりました。
・その他スナックは、従来製品をリニューアルした成型ポテトチップス「クリスプ」が伸長しました。
また、国内外観光客の増加等により「じゃがポックル」等の土産用製品も引き続き販売増となりました。
小麦系、コーン系、豆系スナックも全体的に堅調な販売となりました。
・国内シリアル食品国内シリアル食品の売上高は、他社との各種コラボレーション企画品やマーケティング活動と連携した営業強化によりシリアル市場の拡大を牽引し、29,417百万円(前連結会計年度比12.3%増)となりました。
・国内その他国内その他の売上高は、甘しょ事業や腸内フローラに着目したパーソナルフードプログラムである「Body Granola」等が伸長し、16,869百万円(前連結会計年度比8.4%増)となりました。
(海外食品製造販売事業) 海外食品製造販売事業は、前連結会計年度比で増収となりました。
 海外食品製造販売事業の地域別売上高は以下のとおりです。
2024年3月期2025年3月期金額(百万円)金額(百万円)伸び率(%)現地通貨ベースの伸び率(%) 欧米36,48542,639+16.9+10.1   北米23,47328,308+20.6+14.2 アジア・オセアニア45,96847,576+3.5△0.1  中華圏18,56817,075△8.0△12.5 リベート等控除△9,313△10,853--海外食品製造販売事業 計73,14079,362+8.5+3.5 *1 欧米:北米、英国他*2 アジア・オセアニア:中華圏、インドネシア、韓国、タイ、シンガポール、オーストラリア他*3 中華圏:中国、香港*4 地域別の売上高はリベート等控除前の金額を記載しています。
・欧米は北米、英国ともに伸長しました。
北米は、主力の豆系スナック「Harvest Snaps」や日本発ブランドの配荷拡大が進み、前連結会計年度に比べ増収となりました。
日本発ブランドでは、「Takoyaki Ball」等の製品ラインアップの拡充や現地生産化した一部製品が貢献しました。
英国ではSeabrookブランド製品の全国小売チェーンでの販売拡大等により増収となりました。
・アジア・オセアニアは、中華圏を除くすべての地域で伸長しました。
中華圏は、景気の停滞や通関規制強化の影響が続き、ECチャネルの販売が低調に推移したことから、前連結会計年度に比べ減収となりました。
一方、注力している小売店舗向け販売は、現地で委託生産を開始した「Jagabee」、周辺生産拠点からの輸入によるスナック菓子と日本から輸出した「フルグラ」の販売増により伸長しました。
中華圏以外の各地域においては、生産能力を増強したインドネシアを中心に増収となりました。
当社グループの経営方針・経営戦略等の進捗状況の評価を行うために有用な指標の状況は下記のとおりであります。
3ヵ年成長ガイダンス2024年3月期2025年3月期2ヵ年累計(2024年3月期~2025年3月期)オーガニック売上成長率+4~6%+8%+6%+7%連結営業利益成長率+6~8%+23%+6%+14%ROE10%以上10.9%10.5%- (2) 財政状態の分析当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ27,010百万円増加し、319,169百万円となりました。
この主な要因は、有形固定資産の増加によるものです。
有形固定資産の増加の主なものは、せとうち広島工場の建設です。
負債は、前連結会計年度末に比べ13,028百万円増加し、104,101百万円となりました。
この主な要因は、長期借入金の増加によるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ13,981百万円増加し、215,067百万円となりました。
この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上によって利益剰余金が増加したことによるものです。
以上の結果、自己資本比率は64.3%となり、前連結会計年度末に比べ1.3ポイント低下しました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ13,300百万円増加し、51,019百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、39,100百万円の純収入となり、前連結会計年度と比べ14,749百万円収入が増加しました。
この主な要因は、前連結会計年度末が銀行休業日だったことにより売掛金の入金が当連結会計年度にずれたことから、売上債権の増減額が増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、28,604百万円の純支出となり、前連結会計年度と比べ6,702百万円支出が減少しました。
この主な要因は、定期預金の払戻による収入が増加したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、2,541百万円の純収入となり、前連結会計年度と比べ14,308百万円収入が減少しました。
この主な要因は、長期借入れによる収入が減少したことによるものです。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)・資金需要の動向当社グループの資金需要は、営業活動に係る資金支出では製品製造のための原材料費、労務費、経費および販売活動のための販売費、人件費、物流費等の支払いがあります。
投資活動に係る資金支出では主に設備投資や成長投資にかかる資金需要、財務活動に係る資金支出は主に親会社の配当金にかかる資金需要があります。
これらの資金需要に対しては、成長戦略「Change 2025」に基づき、2024年3月期~2026年3月期の3ヵ年で創出する営業活動によるキャッシュ・フローに加えて、手元資金等や借入金を活用する計画です。
資金需要の具体的な内容 成長投資…国内外の事業成長のための設備投資および新規領域投資、海外基盤化のためのM&A等 効率化投資…ESG対応、自動化・省力化等の生産性向上のための設備投資 株主還元…連結ベースの総還元性向50%以上、DOE4%目途 当連結会計年度末時点での資金支出の状況は以下のとおりです。
3ヵ年計画(2024年3月期~2026年3月期)(百万円)2024年3月期(百万円)2025年3月期(百万円)2ヵ年累計(2024年3月期~2025年3月期)(百万円)進捗率(%) 成長投資80,00010,7797,42018,20022.8効率化投資60,00022,11822,35044,46874.1株主還元25,0006,5047,00513,50954.0合計165,00039,40236,77676,17846.2 ・資金調達の方法 当社グループの資金調達の方法としては、営業活動により得られたキャッシュ・フローに加えて金融機関からの借入金等を活用します。
当社及び国内連結子会社においてはキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入し、グループ内資金を一元管理することにより、余剰資金を集中管理し資金の流動性確保、資金効率の向上を図っております。
また、更なる資金の流動性を補完することを目的に複数の金融機関との間に当座貸越契約を締結しており、事業運営上の必要な資金の流動性は十分に確保していると認識しております。
(4) 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成においては、経営者による会計上の見積りを必要とします。
経営者はこれらの見積りについて過去の実績や現状等を総合的に勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
 また、この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
①固定資産の減損 当社グループは、営業活動から生ずる損益の継続的な赤字や市場価格の著しい下落等から減損の兆候が識別された場合、将来の事業計画等を考慮して、減損損失の認識の判定を行い、必要に応じて回収可能価額まで減損処理を行うこととしております。
将来の市況悪化等により事業計画が修正される場合、減損処理を行う可能性があります。
 なお、当社グループの無形固定資産のうち主なものはカルビーかいつかスイートポテト株式会社を取得したことにより発生したのれんであります。
これに対する会計上の見積りにつきましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
②棚卸資産の評価 当社グループは、棚卸資産の評価方法として原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)を採用しており、期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としております。
需要の変化によって過剰または滞留となった棚卸資産については、適正な価値で評価されるように評価減を行う可能性があります。
(5) 生産、受注及び販売の実績 ①生産実績 当連結会計年度における生産実績を示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)食品製造販売事業361,5058.3合計361,5058.3
(注)1 金額は、販売価格によっております。
② 受注実績当社グループは、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)食品製造販売事業320,7366.5その他1,8272.8合計322,5646.4
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合が前連結会計年度および当連結会計年度で10%以上の相手先はございません。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
 当社グループは、「自然の恵みを大切に活かし、おいしさと楽しさを創造して、人々の健やかなくらしに貢献します」という企業理念のもと、自然素材のもつ栄養やおいしさを最大限に活かし、ユニークで価値ある製品を提供するための研究開発活動を行っております。
 当社の研究開発本部では、基礎研究、製品開発及び技術開発から研究施設併設のパイロットプラントでの製品化までを一貫して行っております。
 基礎研究の分野では、ばれいしょの安定的な調達と品質向上に関する研究として、帯広畜産大学と共同で開設した「バレイショ遺伝資源開発学講座」において中間育種開発を行っております。
近年の異常気象による農作物の収量・品質の低下を防ぐために、干ばつストレスによるばれいしょの遺伝子発現に関する研究を実施し、その成果は学会発表や論文掲載を通じて情報発信しております。
また、グラノーラの効果・効能の研究として、腸内環境タイプに応じたプレバイオティクス素材含有グラノーラの摂食が腸内環境と気分状態に与える影響を検証するとともに、食物繊維と時間栄養学に関する研究も進めております。
さらに透析患者と慢性腎臓病患者に対しては、グラノーラにより塩分摂取が減り、血圧が下がる効果に加え、透析患者においては腸内細菌叢の改善および腸内毒素の低減効果が確認され、これらの成果は論文に掲載されました。
多くの研究機関と連携を取りながらグラノーラを支えるエビデンス構築に寄与する研究を進めています。
 製品開発の分野では、国内、海外の消費者の変化や多様な嗜好への対応、またサステナビリティを重視した新たな製品開発等を行っております。
ポテトチップス、「Jagabee」「miino」において食塩不使用で素材の味わいをそのまま楽しめる製品を発売しました。
また、愛犬と一緒に食事やおやつを楽しみたいというご要望に対して、ユニ・チャーム株式会社との共同開発により「グラン・デリ ワンチャン専用 サッポロポテト」を発売いたしました。
 技術開発の分野では、新たな素材・製法による付加価値の提供と加工技術の探索を行っております。
素材の彩りとおいしさがそのまま残るネオオーブン製法(ノンフライ)を用いた「フルーツスナックフルッツ」では、フルーツのおいしさを手軽に楽しめる食シーンの提案をしています。
同製法による製品として、1歳からのお子様を対象にした「べじふるりんぐ」の食感を見直し、再発売しました。
また、包装容器については、2031年3月期までに石油由来プラスチック包装の代替・削減50%(2019年3月期比)、2051年3月期までに環境配慮型素材100%使用とすることを目標として、包材や包装技術の開発を進めております。
2025年3月期は、食べきりサイズのスタンドパック製品の一部を対象に、チャックのない新包装形態へ順次切り替えました。
本取り組みにより、年間約40トンの石油由来プラスチック使用量削減を見込んでいます。
 今後さらに新たな食領域への拡充を目指して、2024年5月に米国のペガサス・テック・ベンチャーズとイノベーション創出に向けた協業を開始しました。
オープンイノベーション分野でのグローバルネットワークを活用し、次世代の製品開発の種となる技術・サービスを発掘し、新たな価値を創出していきたいと考えています。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、4,232百万円であります。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度の設備投資額は、有形固定資産・無形固定資産を合わせ総額29,514百万円(国内事業:25,362百万円、海外事業:4,152百万円)となりました。
国内事業に係る設備投資の主たる内容は、せとうち広島工場建設によるもので、優れた環境性能・生産性向上・作業環境改善の実現を目的としたものであります。
海外事業に係る設備投資の主たる内容は、英国での生産体制の強化に向けた機械装置の取得であります。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社2025年3月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)リース資産その他合計北海道工場(北海道千歳市)食品製造販売事業菓子製造設備2,8012,17041(31,539)6335,05381帯広工場(北海道帯広市)食品製造販売事業菓子製造設備1,4031,986149(68,343)3303,57380清原工場(栃木県宇都宮市)食品製造販売事業菓子・食品製造設備2,8161,668582(32,000)1365,106110新宇都宮工場(栃木県宇都宮市)食品製造販売事業菓子製造設備2,9704,7432,056(56,199)0989,870180下妻工場(茨城県下妻市)食品製造販売事業菓子製造設備43766155(14,255)0181,17370各務原工場(岐阜県各務原市)食品製造販売事業菓子製造設備7971,456432(47,325)6362,730137湖南工場(滋賀県湖南市)食品製造販売事業菓子製造設備5,2065,646668(26,356)1422111,758164京都工場(京都府綾部市)食品製造販売事業菓子・食品製造設備2,2611,6901,416(75,779)11255,40664広島みやじま工場(広島県廿日市市)食品製造販売事業菓子製造設備9648821,132(19,036)-203,000102広島西工場(広島県廿日市市)食品製造販売事業菓子製造設備5475431,253(21,044)10132,368-せとうち広島工場(広島県広島市)食品製造販売事業菓子製造設備31,03511,5113,780(100,010)1134946,689144鹿児島工場(鹿児島県鹿児島市)食品製造販売事業菓子製造設備558710124(22,217)9261,42984研究開発本部(栃木県宇都宮市)食品製造販売事業研究開発設備1,5812,5491,092(45,389)72265,458157本社、営業所その他(東京都千代田区他) 食品製造販売事業その他その他設備617127213(26,503)-711,029917
(注)1 帳簿価額のうち「その他」は、「工具、器具及び備品」であります。
2 帳簿価額には、建設仮勘定の金額を含んでおりません。
3 広島西工場の従業員数は、2025年3月31日時点では0名となっておりますが、2025年4月30日時点では8名が在籍しております。

(2) 国内子会社2025年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)リース資産その他合計カルビーポテト㈱本社(北海道帯広市)食品製造販売事業原材料貯蔵設備、菓子製造設備1,124675424(183,157)521612,438139ジャパンフリトレー㈱本社・工場(茨城県古河市)食品製造販売事業菓子製造設備502861293(17,151)-441,702239カルビーかいつかスイートポテト㈱本社・工場(茨城県かすみがうら市)食品製造販売事業菓子製造設備1,798533200(46,596)-2572,789166㈱かいつかファーム本社・倉庫(茨城県かすみがうら市)食品製造販売事業原材料貯蔵設備63711-(-)-4653-
(注)1 帳簿価額のうち「その他」は、「工具、器具及び備品」であります。
2 帳簿価額には、建設仮勘定の金額を含んでおりません。
(3) 在外子会社2025年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)リース資産その他合計CalbeeAmerica,Inc.本社・工場(米国)食品製造販売事業菓子製造設備、原材料加工設備6,1102,613848(386,838)-409,613412Calbee FourSeas Co.,Ltd.本社・工場(香港)食品製造販売事業菓子製造設備1,419383 -(-) -1601,963190Calbee Group (UK) Ltd本社・工場(英国)食品製造販売事業菓子製造設備1,5204,71666(24,000)1892836,775274PT. Calbee-Wings Food本社・工場(インドネシア)食品製造販売事業菓子製造設備765319775(91,693)-371,897135Haitai-Calbee Co.,Ltd.本社・工場(韓国)食品製造販売事業菓子製造設備876971172(11,993)-62,02590Calbee Tanawat Co.,Ltd.本社・工場(タイ)食品製造販売事業菓子製造設備71757288(27,200)-1601,539541Greenday Global Co.,Ltd.本社・工場(タイ)食品製造販売事業菓子製造設備453500509(18,510)-31,466222
(注)1 帳簿価額のうち「その他」は、「工具、器具及び備品」であります。
2 帳簿価額には、建設仮勘定の金額を含んでおりません。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等提出会社は広島県広島市佐伯区にせとうち広島工場を建設する計画を決め、2020年5月20日、広島県と立地協定を締結しました。
将来的には、同県内の既存工場の機能を新工場に移転・集約する計画です。
この新工場は、広島港五日市地区の新規造成地に所在し、面積は当社最大規模の100,010㎡となります。
2023年4月に着工、第1期計画として旧広島西工場の機能を一部移転し、2025年1月に操業を開始いたしました。
この工場は「人と地球の笑顔をつくりだす、未来を形にする工場」をコンセプトに、優れた環境性能・生産性の向上・作業環境改善を実現する最新鋭マザー工場です。
中長期的な成長戦略の中核を担う工場として、DX(デジタルトランスフォーメーション)や環境配慮型の設備を積極的に導入し、生産効率の最大化と環境負荷の最小化を実現します。
この拠点での成果を他工場の生産現場にも展開することで、グループ生産部門全体の競争力向上を目指します。
また、創業の地たる広島県における、人財育成やお客様とのコミュニケーションを深める拠点としても活用してまいります。
提出会社は、今般の立地協定締結を新たな一歩として、事業環境の変化に対応した基盤作りを通した変革と挑戦による持続的な成長の実現に向けて取り組んでまいります。
会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容投資予定額資金調達方法着手年月完了年月完成後の増加能力総額(百万円)既支払額(百万円)提出会社せとうち広島工場(広島県広島市)食品製造販売事業菓子製造設備52,00044,880自己資金および銀行借入2023年4月2025年1月年間280億円
(2) 重要な設備の除却等経常的な設備の更新のための除却等を除き、重要な設備の除却等の計画はありません。
研究開発費、研究開発活動4,232,000,000
設備投資額、設備投資等の概要29,514,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況40
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況14
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況8,199,000
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 株式投資の区分の基準及び考え方当社は、時価の変動または株式の配当により利益を得ることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式、それ以外の株式を純投資目的以外の目的である投資株式(政策保有株式)として区分しております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式イ.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容政策保有株式につきましては、原則として政策保有をしないことを方針としています。
ただし、毎期、保有の是非を検討し、新規事業創出に向けた業務提携など経営戦略の一環として必要性があると判断した場合、また、取引関係がある会社との関係を強化・維持させ当社事業を発展させることが明らかな場合に限って保有しております。
ロ.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式8247非上場株式以外の株式141,310 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式1150廃棄プラスチックのリサイクル技術の開発支援を強化するため。
非上場株式以外の株式54関係強化のための持株会による取得および株式分割のため。
(当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円) 非上場株式--非上場株式以外の株式5202 ハ.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱セブン&アイ・ホールディングス266,845265,863当社は製品の営業取引を行っており、営業活動の円滑化・関係の維持強化による企業価値向上を目的とし保有しております。
定量的な保有効果については取引先との営業機密との判断により記載しませんが、保有の合理性は取引の維持・強化等のための必要性を取引金額等を含めて総合的に判断し、個別に検証しております。
当事業年度において、持株会における取得のため保有株数が増加しております。
無577586理研ビタミン㈱200,000300,000当社は原材料の調達取引を行っており、取引の円滑化・関係の維持強化による企業価値向上を目的とし保有しております。
定量的な保有効果については取引先との営業機密との判断により記載しませんが、保有の合理性は取引の維持・強化等のための必要性を取引金額等を含めて総合的に判断し、個別に検証しております。
当事業年度において、保有株式の一部売却のため保有株数が減少しております。
無483773 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)四州集団有限公司1,000,0001,000,000同社は当社グループの香港事業における合弁パートナーであり、業務提携関係の維持・強化による企業価値向上を目的として保有しております。
無4948鳥越製粉㈱49,00049,000当社は原材料の調達取引を行っており、取引の円滑化・関係の維持強化による企業価値向上を目的とし保有しております。
定量的な保有効果については取引先との営業機密との判断により記載しませんが、保有の合理性は取引の維持・強化等のための必要性を取引金額等を含めて総合的に判断し、個別に検証しております。
有4034㈱アークス11,52411,524当社は製品の営業取引を行っており、営業活動の円滑化・関係の維持強化による企業価値向上を目的とし保有しております。
定量的な保有効果については取引先との営業機密との判断により記載しませんが、保有の合理性は取引の維持・強化等のための必要性を取引金額等を含めて総合的に判断し、個別に検証しております。
無3336イオン㈱8,0057,832当社は製品の営業取引を行っており、営業活動の円滑化・関係の維持強化による企業価値向上を目的とし保有しております。
定量的な保有効果については取引先との営業機密との判断により記載しませんが、保有の合理性は取引の維持・強化等のための必要性を取引金額等を含めて総合的に判断し、個別に検証しております。
当事業年度において、持株会における取得のため保有株数が増加しております。
無3028UNQ Holdings Limited590,000590,000同社は当社グループ中国EC事業における合弁パートナーであり、業務提携関係の維持・強化による企業価値向上を目的として保有しております。
無2313㈱マツキヨココカラ&カンパニー9,8459,540当社は製品の営業取引を行っており、営業活動の円滑化・関係の維持強化による企業価値向上を目的とし保有しております。
定量的な保有効果については取引先との営業機密との判断により記載しませんが、保有の合理性は取引の維持・強化等のための必要性を取引金額等を含めて総合的に判断し、個別に検証しております。
当事業年度において、持株会における取得のため保有株数が増加しております。
無2323 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱ヤマナカ40,74939,473当社は製品の営業取引を行っており、営業活動の円滑化・関係の維持強化による企業価値向上を目的とし保有しております。
定量的な保有効果については取引先との営業機密との判断により記載しませんが、保有の合理性は取引の維持・強化等のための必要性を取引金額等を含めて総合的に判断し、個別に検証しております。
当事業年度において、持株会による取得のため保有株数が増加しております。
無2226㈱バローホールディングス5,2805,280当社は製品の営業取引を行っており、営業活動の円滑化・関係の維持強化による企業価値向上を目的とし保有しております。
定量的な保有効果については取引先との営業機密との判断により記載しませんが、保有の合理性は取引の維持・強化等のための必要性を取引金額等を含めて総合的に判断し、個別に検証しております。
無1213㈱リテールパートナーズ3,00020,039当社は製品の営業取引を行っており、営業活動の円滑化・関係の維持強化による企業価値向上を目的とし保有しております。
定量的な保有効果については取引先との営業機密との判断により記載しませんが、保有の合理性は取引の維持・強化等のための必要性を取引金額等を含めて総合的に判断し、個別に検証しております。
当事業年度において、保有株式の一部売却のため保有株数が減少しております。
無436㈱マルヨシセンター1,0001,000当社は製品の営業取引を行っており、営業活動の円滑化・関係の維持強化による企業価値向上を目的とし保有しております。
定量的な保有効果については取引先との営業機密との判断により記載しませんが、保有の合理性は取引の維持・強化等のための必要性を取引金額等を含めて総合的に判断し、個別に検証しております。
無33㈱コスモス薬品400200当社は製品の営業取引を行っており、営業活動の円滑化・関係の維持強化による企業価値向上を目的とし保有しております。
定量的な保有効果については取引先との営業機密との判断により記載しませんが、保有の合理性は取引の維持・強化等のための必要性を取引金額等を含めて総合的に判断し、個別に検証しております。
当事業年度において、株式分割のため保有株数が増加しております。
無32香港食品投資控股有限公司377,000377,000同社は当社グループの香港事業における合弁パートナーに出資しており、業務提携関係の維持・強化による企業価値向上を目的として保有しております。
無23 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱フジ-25,472-無-47㈱関西フードマーケット-3,960-無-7セントラルフォレストグループ㈱-3,000-無-6 (注)「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。
みなし保有株式該当事項はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式区分当事業年度前事業年度銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式----非上場株式以外の株式12181289 区分当事業年度受取配当金の合計額(百万円)売却損益の合計額(百万円)評価損益の合計額(百万円)非上場株式---非上場株式以外の株式1-118 (注)保有目的が純投資目的である投資株式(非上場株式以外の株式)の1銘柄はトライアルホール   ディングス社の株式です。
④ 当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外から純投資目的に変更したもの銘柄株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)--- ⑤ 当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの銘柄株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)変更した事業年度変更の理由及び変更後の保有又は売却に関する方針㈱トライアルホールディングス100,0002182024年3月期同社株式は、今後も継続した成長が見込まれるため、上場を機に時価の変動または株式の配当により利益を得ることを目的とし、純投資目的に変更しております。
保有又は売却に関する方針としては、当社において設定した売却基準に照らし合わせ、定期的に売却の是非を検討しております。
また、減配等が発生した場合は、同社株式の売却を検討する方針を定めております。
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社1
株式数が増加した銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1
株式数が増加した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社5
株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社5
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社8
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社247,000,000
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社14
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1,310,000,000
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社150,000,000
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社4,000,000
株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社202,000,000
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社377,000
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社2,000,000
貸借対照表計上額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社218,000,000
受取配当金の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社1,000,000
評価損益の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社118,000,000
株式数、投資株式の保有目的を純投資以外の目的から純投資目的に変更したもの、提出会社100,000
貸借対照表計上額、投資株式の保有目的を純投資以外の目的から純投資目的に変更したもの、提出会社218,000,000
株式数が増加した理由、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社廃棄プラスチックのリサイクル技術の開発支援を強化するため。
株式数が増加した理由、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社関係強化のための持株会による取得および株式分割のため。
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社セントラルフォレストグループ㈱
保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社当社は製品の営業取引を行っており、営業活動の円滑化・関係の維持強化による企業価値向上を目的とし保有しております。
定量的な保有効果については取引先との営業機密との判断により記載しませんが、保有の合理性は取引の維持・強化等のための必要性を取引金額等を含めて総合的に判断し、個別に検証しております。
当事業年度において、持株会における取得のため保有株数が増加しております。