財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2025-06-18
英訳名、表紙Mitsubishi Corporation
代表者の役職氏名、表紙代表取締役 社長  中西 勝也
本店の所在の場所、表紙東京都千代田区丸の内二丁目3番1号
電話番号、本店の所在の場所、表紙(03)3210-2121 (受付案内台)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIIFRS
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
〔設立の経緯〕(旧)三菱商事㈱は、1918年、三菱合資会社の営業部門が分離して発足したが、1947年7月連合国最高司令官により解散の指令を受け、同年11月解散し清算手続に入った(同社は1987年11月清算結了)。
その後、清算事務の長期化が避けられない見通しとなったため、この対策として第二会社の設立が認められ、(旧)三菱商事㈱が発起人となり、同社から特定の債権債務を継承して処理しつつ新たな営業活動を行う第二会社として光和実業株式会社の商号で設立された。
設立以降の沿革は以下のとおり。
 1950年 4月1日(設立)光和実業株式会社の商号で設立(資本金3千万円、事業目的は不動産の賃貸業、倉庫業、運送取扱業、保険代理業)1952年 8月財閥商号に関する法令に基づき、商号を三菱商事株式会社に変更1954年 6月東京証券取引所に株式を上場(1961年に名古屋証券取引所に株式を上場、2020年に同取引所における株式を上場廃止)1954年 7月1日(創立)(旧)三菱商事㈱の解散後、同社を退社した役職員が設立した多数の新会社が合併・統合を繰り返したが、代表的なものとして発展した不二商事㈱、東京貿易㈱及び東西交易㈱の3社を吸収合併し、総合商社として新発足資本金6億5千万円、事業目的に各種物品の売買業・輸出入業等を追加合併各社の支店・現地法人も統合・新発足(合併と同時に米国三菱商事会社を設立、その後、独国三菱商事会社(1955年)、オーストラリア三菱商事会社(1958年)、香港三菱商事会社(1973年)、英国三菱商事会社(1988年、現 欧州三菱商事会社)、上海商菱貿易有限公司(1992年、現 三菱商事(上海)有限公司)、北米三菱商事会社(2012年)等の現地法人を設立)1968年10月 営業部門を商品本部制に移行(現在では地球環境エネルギー、マテリアルソリューション、金属資源、社会インフラ、モビリティ、食品産業、S.L.C.及び電力ソリューションの各グループに再編)1968年11月1968年11月ブルネイLNG(LNG製造会社)への投資決定オーストラリアにMITSUBISHI DEVELOPMENT PTY LTD(金属資源事業会社)を設立(2001年6月にオーストラリア原料炭事業権益を追加取得し、BHP Billiton Mitsubishi Allianceを設立)1971年 6月1974年11月1981年 5月1988年 7月1992年12月英文社名としてMitsubishi Corporation(又はMitsubishi Shoji Kaisha, Limited)を採用タイにTRI PETCH ISUZU SALES COMPANY LIMITED(いすゞ車輸入総販売代理店)を設立サウディ石油化学合弁基本契約調印チリのエスコンディーダ銅鉱山開発プロジェクト開始サハリン沖原油・LNG開発プロジェクトに参画2001年 6月執行役員制度を導入2001年 7月取締役会の諮問機関としてガバナンス委員会(現 コーポレートガバナンス・指名委員会及び報酬委員会)を設置2001年10月取締役会の諮問機関として国際諮問委員会を設置2003年 1月日商岩井㈱(現 双日㈱)と共同新設分割にて㈱メタルワン(鉄鋼製品事業会社)を設立2006年 5月本店移転(登記上の本店所在地を東京都千代田区丸の内二丁目6番3号から東京都千代田区丸の内二丁目3番1号に変更)2010年 4月取締役会の諮問機関であるガバナンス委員会をガバナンス・報酬委員会へ改称2018年 4月取締役会の諮問機関であるガバナンス・報酬委員会をガバナンス・指名・報酬委員会へ改称2020年 3月オランダの総合エネルギー事業会社(現 N.V. Eneco)を子会社化2022年 4月東京証券取引所の市場区分見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行2024年 6月監査等委員会設置会社に移行取締役会の諮問機関であるガバナンス・指名・報酬委員会を、コーポレートガバナンス・指名委員会と報酬委員会の2委員会体制に変更
事業の内容 3 【事業の内容】
当社グループが営む事業の内容については、第5 経理の状況 連結財務諸表注記1をご参照ください。
当社は取扱商品又はサービスの内容に応じて事業を複数の営業グループに区分しており、それぞれの事業は、当社の各事業部門及びその直轄の関係会社(連結子会社 843社、持分法適用会社 362社)により推進しています。
(注)連結対象会社数は、連結子会社が連結経理処理している関係会社817社を除いた場合には388社となります。
事業セグメントごとの取扱商品又はサービスの内容については、第5 経理の状況 連結財務諸表注記6をご参照ください。
事業セグメントごとの主要な関係会社は以下のとおりです。
主要な連結子会社主要な持分法適用会社地球環境エネルギー三菱商事エネルギーCUTBANK DAWSON GAS RESOURCESDGS JAPANDIAMOND GAS HOLDINGSDIAMOND LNG CANADA PARTNERSHIPアストモスエネルギー BRUNEI LNGCAMERON LNG HOLDINGSJAPAN AUSTRALIA LNG (MIMI) マテリアルソリューション三菱商事ケミカル三菱商事プラスチック メタルワンCAPE FLATTERY SILICA MINESサウディ石油化学東洋紡エムシーMCC DEVELOPMENTMETANOL DE ORIENTE,METORMITSUBISHI CEMENT金属資源ジエコ三菱商事RtMジャパンMITSUBISHI CORPORATION RTM INTERNATIONALMITSUBISHI DEVELOPMENTANGLO AMERICAN QUELLAVECOANGLO AMERICAN SURCOMPANIA MINERA DEL PACIFICOIRON ORE COMPANY OF CANADA 社会インフラ千代田化工建設三菱商事都市開発三菱商事マシナリレンタルのニッケンDIAMOND REALTY INVESTMENTSMITSUBISHI ELEVATOR HONG KONGモビリティDIPO STAR FINANCEISUZU UTE AUSTRALIATRI PETCH ISUZU SALES三菱自動車工業MITSUBISHI MOTORS KRAMA YUDHA SALES INDONESIATOYO TIRE食品産業三菱商事ライフサイエンスAGREX DO BRASILCERMAQINDIANA PACKERS伊藤ハム米久ホールディングスOLAM GROUPS.L.C.エム・シー・ヘルスケアホールディングス三菱商事パッケージング三菱商事ロジスティクス三菱食品 日本ケアサプライ三菱オートリース三菱HCキャピタルライフコーポレーションロイヤリティマーケティングローソン 電力ソリューション三菱商事エナジーソリューションズDIAMOND GENERATING ASIADIAMOND GENERATING CORPORATION ENECONEXAMPその他三菱商事フィナンシャルサービスMC FINANCE & CONSULTING ASIAMITSUBISHI CORPORATION FINANCE 現地法人欧州三菱商事会社北米三菱商事会社米国三菱商事会社三菱商事(上海)
(注) 「その他」に含まれる取扱商品又はサービスは、財務、経理、人事、総務関連、IT、保険等です。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
(1) 親会社該当ありません。
(2) 子会社 会社名住所資本金又は出資金議決権内、間接関係内容 所有割合所有割合(%)(%)役員の営業上の 兼任等取引等 DGS JAPAN東京都千代田区百万円15100.00 有-三菱商事エネルギー東京都千代田区百万円2,000100.00 有販売会社CUTBANK DAWSON GAS RESOURCES(※)CALGARY, CANADACAN$3,092,099,000100.00(100.00)有-DIAMOND GAS HOLDINGS(※)PETALING JAYA, MALAYSIAMYR4,218,814,149100.00 有-DIAMOND LNG CANADA PARTNERSHIP(※)CALGARY, CANADAUS$3,111,227,80596.70(96.70)無-(その他 37社) 五十鈴東京都千代田区百万円60056.60(56.60)有販売会社エムオーテック東京都港区百万円3,226100.00(100.00)有-メタルワン(※)東京都千代田区百万円100,00060.00 有販売会社メタルワン特殊鋼大阪府大阪市北区百万円500100.00(100.00)無販売会社三菱商事プラスチック東京都千代田区百万円647100.00 有仕入会社三菱商事ケミカル東京都中央区百万円392100.00 有仕入会社サステック大阪府大阪市中央区百万円3,00075.00(75.00)有販売会社CAPE FLATTERY SILICA MINESCAIRNS, AUSTRALIAA$4,400,002100.00 有仕入会社COILPLUSWILMINGTON, U.S.A.US$111,666,000100.00(100.00)有販売会社MC METAL SERVICE ASIA (THAILAND)A.MUANG, THAILANDBaht430,000,000100.00(100.00)有販売会社METAL ONE AMERICAWILMINGTON, U.S.A.US$2,000100.00(100.00)有販売会社METAL ONE HOLDINGS AMERICAWILMINGTON, U.S.A.US$125,00092.00(92.00)有-METAL ONE STEEL SERVICE DE MEXICO(※)CELAYA, MEXICOUS$139,004,232100.00(100.00)有販売会社(その他 85社) ジエコ東京都千代田区百万円1070.00 有-三菱商事RtMジャパン東京都千代田区百万円3,143100.00 有販売会社MC COPPER HOLDINGSAMSTERDAM, NETHERLANDSUS$32,000100.00 有-MITSUBISHI CORPORATION RTM INTERNATIONALSINGAPORE, SINGAPOREUS$42,500,000100.00 有販売会社MITSUBISHI DEVELOPMENT(※)BRISBANE, AUSTRALIAA$450,586,248100.00 有仕入会社RYOWA DEVELOPMENTMELBOURNE, AUSTRALIAA$65,648,661100.00 有仕入会社RYOWA DEVELOPMENT 2MELBOURNE, AUSTRALIAA$75,953,952100.00 有仕入会社TRILAND METALS(※)LONDON, U.K.STG£135,000,000100.00 有販売仕入会社(その他 9社) 千代田化工建設神奈川県横浜市西区百万円15,01533.46 有販売仕入会社千代田エクスワンエンジニアリング神奈川県横浜市神奈川区百万円150100.00(100.00)無販売仕入会社ダイヤモンド・リアルティ・マネジメント東京都千代田区百万円300100.00 有金融取引会社 会社名住所資本金又は出資金議決権内、間接関係内容 所有割合所有割合(%)(%)役員の営業上の 兼任等取引等MCシッピング東京都千代田区百万円30100.00 有業務委託会社丸の内インフラストラクチャー東京都千代田区百万円245100.00(100.00)有-三菱商事マシナリ東京都千代田区百万円300100.00 有業務委託会社三菱商事テクノス東京都港区百万円600100.00 有-三菱商事都市開発東京都千代田区百万円700100.00 有-エム・エス・ケー農業機械北海道恵庭市百万円300100.00 有-レンタルのニッケン東京都港区百万円1,225100.00 有-タンゲラン都市開発東京都千代田区百万円10053.67 有-CHIYODA INTERNATIONAL(※)HOUSTON, U.S.A.US$594,156,848100.00(100.00)無販売仕入会社DIAMOND REALTY INVESTMENTS(※)DALLAS, U.S.A.US$351,049,062100.00(100.00)有-JAPAN AIRPORT MANAGEMENTULAANBAATAR, MONGOLIATG53,392,025,58070.00 有-JAPAN HIGHWAYS INTERNATIONALAMSTERDAM, NETHERLANDSUS$57,527,04169.20 有-MC ALABANG MAKATI CITY, PHILIPPINESPHP3,332,740,000100.00 有-MC DEVELOPMENT ASIASINGAPORE, SINGAPOREUS$2,000,100100.00 有-MC DIAMOND REALTY INVESTMENT PHILIPPINESMAKATI CITY, PHILIPPINESPHP20,000,000100.00 有-MC MACHINERY SYSTEMSDOVER, U.S.A.US$1,800100.00(20.00)有-MC UK INVESTMENTLONDON, U.K.STG£7,200,001100.00 有-MC URBAN DEVELOPMENT VIETNAM(※)HO CHI MINH CITY, VIET NAMVND4,623,069,798,610100.00 有-CHIYODA INTERNATIONAL INDONESIAJAKARTA, INDONESIAUS$55,250,000100.00(100.00)無販売仕入会社MC URBAN DEVELOPMENT INDONESIAJAKARTA, INDONESIARP1,479,254,000,000100.00(0.01)有-(その他 147社) ISUZU UTE AUSTRALIABRISBANE, AUSTRALIAA$8,000,000100.00 有販売会社MC BANK RUSMOSCOW, RUSSIARUB2,823,977,000100.00(100.00)有-DIPO STAR FINANCEJAKARTA, INDONESIARP100,000,000,00095.00(95.00)有-TRI PETCH ISUZU LEASINGBANGKOK, THAILANDBaht1,000,000,00093.50(50.00)有-TRI PETCH ISUZU SALESBANGKOK, THAILANDBaht3,000,000,00088.73(41.66)有販売会社(その他 23社) フードリンク東京都港区百万円44699.42(99.42)有販売会社ジャパンファームホールディングス鹿児島県曽於郡百万円10092.66 有仕入会社MCアグリアライアンス東京都千代田区百万円30070.00 有販売会社三菱商事ライフサイエンス東京都千代田区百万円1,400100.00(100.00)有販売仕入会社日本食品化工東京都千代田区百万円1,60060.00 有販売会社日東富士製粉東京都中央区百万円2,50064.70 有仕入会社日本農産工業神奈川県横浜市西区百万円7,411100.00 有販売会社瀬戸埠頭岡山県倉敷市百万円1,20086.63 有商品寄託会社東洋冷蔵東京都江東区百万円2,12195.08 有販売会社AGREX ASIASINGAPORE, SINGAPOREUS$1,000,000100.00 有仕入会社AGREX DO BRASIL(※)GOIANIA, BRAZILR$1,510,735,288100.00 有仕入会社AGREXOVERLAND PARK, U.S.A.US$8,000,000100.00(100.00)有仕入会社ASIA MODIFIED STARCHBANGKOK, THAILANDBaht56,000,000100.00(100.00)有仕入会社CERMAQOSLO, NORWAYNOK924,983,440100.00(100.00)有仕入会社 会社名住所資本金又は出資金議決権内、間接関係内容 所有割合所有割合(%)(%)役員の営業上の 兼任等取引等INDIANA PACKERSWILMINGTON, U.S.A.US$20080.00(10.00)有仕入会社MITSUBISHI INTERNATIONAL FOOD INGREDIENTSWILMINGTON, U.S.A.US$32,600,000100.00(100.00)有販売会社RIVERINA (AUSTRALIA)BRISBANE, AUSTRALIAA$36,221,087100.00 有仕入会社(その他 76社) MCデータプラス東京都渋谷区百万円310100.00 有仕入会社エム・シー・ヘルスケアホールディングス東京都港区百万円54880.00 有-三菱商事ロジスティクス東京都千代田区百万円1,067100.00 有輸送委託会社三菱商事パッケージング東京都中央区百万円341100.00 有販売会社三菱食品東京都文京区百万円10,63050.34 有販売会社MC EMERGING CAPITAL PARTNERSAMSTERDAM, NETHERLANDSEUR18,000100.00 有金融取引会社MC ISQ-UKLONDON, U.K.US$74,000,000100.00 有金融取引会社MC JIIP HOLDINGSUGLAND HOUSE, CAYMAN ISLANDSUS$59,500,000100.00 有金融取引会社(その他 39社) 三菱商事クリーンエナジー東京都千代田区百万円100100.00(100.00)有-三菱商事エナジーソリューションズ東京都千代田区百万円300100.00 有-三菱商事洋上風力東京都千代田区百万円100100.00(100.00)有-DGA HO PINGAMSTERDAM, NETHERLANDSUS$24,488100.00 有-DIAMOND GENERATING ASIAHONG KONG, CHINAUS$12,458,030100.00 有業務委託会社DIAMOND GENERATING CORPORATIONLOS ANGELES, U.S.A.US$14,453100.00(100.00)有-ENECOROTTERDAM, NETHERLANDSEUR121,693,390100.00(100.00)有-(その他 297社) 三菱商事フィナンシャルサービス東京都千代田区百万円2,680100.00 有業務委託会社MC FINANCE & CONSULTING ASIASINGAPORE, SINGAPOREUS$51,224,140100.00 有金融取引会社MITSUBISHI CORPORATION FINANCELONDON, U.K.US$90,000,000100.00 有金融取引会社(その他 4社) オーストラリア三菱商事会社MELBOURNE, AUSTRALIAA$48,000,000100.00 有販売仕入会社伯国三菱商事会社SAO PAULO, BRAZILR$53,467,000100.00(12.57)有販売仕入会社北米三菱商事会社(※)NEW YORK, U.S.A.US$1,453,566,273100.00 有販売仕入会社香港三菱商事会社HONG KONG, CHINAHK$286,000,000100.00 有販売仕入会社韓国三菱商事会社SEOUL, SOUTH KOREAKRW20,000,000,000100.00 有販売仕入会社三菱商事 (上海)SHANGHAI, CHINAUS$91,000,000100.00(100.00)有販売仕入会社台湾三菱商事会社TAIPEI, TAIWANTW$400,000,000100.00 有販売仕入会社欧州三菱商事会社(※)LONDON, U.K.STG£120,658,154100.00 有販売仕入会社米国三菱商事会社(※)NEW YORK, U.S.A.US$946,197,099100.00(100.00)有販売仕入会社独国三菱商事会社DUSSELDORF, GERMANYEUR32,000,000100.00(100.00)有販売仕入会社泰MC商事会社BANGKOK, THAILANDBaht800,000,00071.40(47.40)有販売仕入会社(その他 26社) (注) 1. 役員の兼任等には、連結子会社の役員のうち、当社の職員の兼任、出向、転籍を含んでいます。
2. 千代田化工建設、日本食品化工、日東富士製粉、及び三菱食品は有価証券報告書提出会社です。
3. (※)を付した子会社は特定子会社に該当します。
なお、上記記載以外の特定子会社は以下のとおりです。
地球環境金属資源社会インフラ食品産業電力その他エネルギーソリューション COTE D'IVOIRE JAPAN PETROLEUMM.C.INVERSIONESDIAMOND DC DALLAS 1 CERMAQ CHILEDGA ME HOLDINGS三菱商事(中国)有限公司DIAMOND GAS INTERNATIONALMCQ COPPER MC OCEAN HOLDINGSDGC VALLEY DIAMOND LNG CANADAQCT RESOURCES SALMONES HUMBOLDTDIAMOND DISTRIBUTED ENERGY INVESTMENTS MCX DUNLIN (UK) SOUTHERN CROSS SEAFOODSDIAMOND DISTRIBUTED ENERGY MANAGEMENT MCX OSPREY (UK) DIAMOND GENERATING PINNACLE RESOURCES DIAMOND GENERATING EUROPE SHALE GAS INVESTMENT CANADA ENECO UK ENECO WIND BELGIUM ENECO WIND BELGIUM HOLDING (3) 持分法適用会社 会社名住所資本金又は出資金議決権内、間接関係内容 所有割合所有割合(%)(%)役員の営業上の 兼任等取引等 アストモスエネルギー(※)東京都千代田区百万円10,00049.00 有-BRUNEI LNGLUMUT, BRUNEIBN$90,000,00025.00(25.00)有-CAMERON LNG HOLDINGSHOUSTON, U.S.A.US$1,303,636,00016.60(16.60)有業務委託会社JAPAN AUSTRALIA LNG (MIMI) (※)PERTH, AUSTRALIAUS$2,504,286,13950.00(50.00)有-(その他 19社) サウディ石油化学東京都千代田区百万円14,20033.34 有仕入会社東洋紡エムシー大阪府大阪市北区百万円15,10049.00 有販売会社MCC DEVELOPMENTNEW CASTLE, U.S.A.US$271,00030.00 有販売会社METANOL DE ORIENTE, METOR (※)JOSE, VENEZUELAUS$134,688,53125.00 有仕入会社MITSUBISHI CEMENTNEW CASTLE, U.S.A.US$140,00028.71 有仕入会社(その他 35社) ANGLO AMERICAN QUELLAVECOLIMA, PERUUS$1,511,427,05140.00(40.00)有仕入会社ANGLO AMERICAN SURSANTIAGO, CHILEUS$1,240,735,73720.44(20.44)有仕入会社COMPANIA MINERA DEL PACIFICOLA SERENA, CHILEUS$887,220,36925.00(25.00)有仕入会社IRON ORE COMPANY OF CANADANEW CASTLE, U.S.A.CAN$15,92226.18 有-(その他 7社) ディーアールアイ・ジーピー(※)東京都千代田区百万円6,37245.92 有-ディーアールアイ・ジーピー2(※)東京都千代田区百万円24,90051.00 有-ディーアールアイ・ユーティー(※)東京都千代田区百万円56,59849.04 有-水ing東京都港区百万円5,50033.33 有-MITBANA URBAN DEVELOPMENT FUND I (※)SINGAPOLE, SINGAPOREUS$147,530,00050.00 有-MITSUBISHI ELEVATOR HONG KONGHONG KONG, CHINAHK$35,000,00025.00 有販売会社(その他 107社) 三菱自動車工業東京都港区百万円284,38222.27 有仕入会社TOYO TIRE兵庫県伊丹市百万円55,93520.07 有仕入会社ISUZU MOTORS (THAILAND)PHRAPRADAENG, THAILANDBaht8,500,000,00027.50(27.50)有仕入会社ISUZU MOTORS INDIA(※)CHENNAI, INDIARs50,000,000,00038.00 有販売会社ISUZU MOTORS INTERNATIONAL OPERATIONS (THAILAND)BANGKOK, THAILANDBaht678,000,00030.00(30.00)有販売会社KRAMA YUDHA TIGA BERLIAN MOTORSJAKARTA, INDONESIARP20,944,000,00030.00 有販売会社MITSUBISHI MOTORS KRAMA YUDHA INDONESIACIKARANG, INDONESIARP2,200,000,000,00040.00 有販売会社MITSUBISHI MOTORS KRAMA YUDHA SALES INDONESIAJAKARTA, INDONESIARP1,300,000,000,00040.00 有販売会社(その他 11社) 伊藤ハム米久ホールディングス東京都目黒区百万円30,00341.16 有販売会社 会社名住所資本金又は出資金議決権内、間接関係内容 所有割合所有割合(%)(%)役員の営業上の 兼任等取引等かどや製油東京都品川区百万円2,16026.89 有販売会社DM三井製糖ホールディングス東京都港区百万円7,08320.10 有販売会社OLAM GROUPSINGAPORE, SINGAPORES$6,233,595,00014.63 有仕入会社(その他 25社) カンロ東京都新宿区百万円2,86430.36 有仕入会社ローソン(※)東京都品川区百万円58,50750.00 有販売会社ライフコーポレーション大阪府大阪市淀川区百万円10,00425.59(1.17)有販売会社ロイヤリティマーケティング (※)東京都渋谷区百万円2,38222.37 有仕入会社丸の内イノベーションパートナーズ東京都千代田区百万円15090.10 有-丸の内キャピタル東京都千代田区百万円250100.00 有-三菱オートリース (※)東京都港区百万円96050.00 有-三菱HCキャピタル東京都千代田区百万円33,19618.40 有-日本ケアサプライ東京都港区百万円2,89838.52 有-DECCAN FINE CHEMICALS (INDIA)HYDERABAD, INDIARs468,700,00020.00 有仕入会社MARUNOUCHI CLIMATE TECH GROWTH FUNDCRICKET SQUARE, CAYMAN ISLANDSUS$88,372,35454.87 無金融取引会社(その他 30社) MCリテールエナジー(※)東京都千代田区百万円49550.54 有仕入会社NEXAMP(※)BOSTON, U.S.A.US$6753.78(53.78)有-(その他 83社) (注) 1. 役員の兼任等には、持分法適用会社の役員のうち、当社の職員の兼任、出向、転籍を含んでいます。
2. 上記に加え、事業セグメント「その他」で持分法適用会社として1社連結しています。
3. 三菱自動車工業、TOYO TIRE、伊藤ハム米久ホールディングス、かどや製油、DM三井製糖ホールディングス、カンロ、ライフコーポレーション、日本ケアサプライ、及び三菱HCキャピタルは有価証券報告書提出会社です。
また、上記記載会社以外では、カノークス、明和産業、及びトランザクション・メディア・ネットワークスが有価証券報告書提出会社です。
4. (※)を付した持分法適用会社は、ジョイント・ベンチャー(共同支配企業)です。
(4) その他の関係会社該当ありません。
従業員の状況 5 【従業員の状況】
1. 事業セグメントにおける連結従業員数セグメント別の連結従業員数は以下のとおりです。
なお、連結従業員数は就業人員数を表示しています。
(単位:名)地球環境エネルギーマテリアルソリューション金属資源社会インフラモビリティ食品産業1,22511,4399369,5236,35317,250 S.L.C.電力ソリューションその他合計7,7494,8152,77262,062 2. 提出会社の従業員の状況 従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数平均年間給与(円)5,36142.417年10ヶ月20,333,662  当社の従業員に顧問・嘱託110名、他社からの出向者139名、海外店現地社員611名を含め、他社への出向者1,744名を除いた当社の就業人員数は4,477名です。
なお、セグメント別の就業人員数は以下のとおりです。
(単位:名)地球環境エネルギーマテリアルソリューション金属資源社会インフラモビリティ食品産業513572211518363343 S.L.C.電力ソリューションその他合計4681971,2924,477
(注) 1. 当連結会計年度1年間に在籍した臨時従業員の平均人数は、当社が572名、連結子会社が12,465名であり、上記人数には含まれていません。
2. 当社の従業員の平均年間給与は、超過勤務手当及び賞与を含んでいます。
3. 当社及び連結子会社と各社の労働組合との関係について特に記載する事項はありません。
4. 当連結会計年度において、連結従業員数は、前連結会計年度末に比べて17,975名減少していますが、これは主に株式会社ローソン(S.L.C.グループ)及びPRINCES LIMITED(食品産業グループ)の支配喪失によるものです。
3. 多様性に関する指標当社の多様性確保を含むダイバーシティ・マネジメントについては、第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 5. 人的資本に関連する戦略、指標及び目標「
(2)人的資本に関する戦略 -10年後を見据えたMC HR Vision「DEAR」-」をご参照ください。
(提出会社の状況)女性管理職比率(%)(※1,2)男性育児休業取得率(%)(※3,4,5)男女賃金差異(%)正規雇用(※6)非正規雇用全労働者12.3163.964.360.162.9 ※1 2025年4月1日付。
※2 当社における女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画にて、2027年度末に向けた取り組みとして、女性管理職比率15%以上を目標としています。
※3 当社の男性育児休業取得率は、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(育児・介護休業法)に基づいて算出した育児休業等及び育児目的休暇(配偶者出産前後や子の学校行事等を対象とした休暇)の取得割合です。
※4 育児休業等は当連結会計年度内に休業を開始した人数でカウントしています。
※5 当社では、女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画にて、2027年度末の「男性の育児関連制度利用率(当該年度に配偶者が出産した男性社員のうち、年度末時点の本店/国内拠点在勤者による育児休業等や育児目的休暇を含む育児関連制度の利用率)」100%を目標としており、24年度実績値は88.8%となっています。
※6 正規雇用には総合職と一般職を含みます。
総合職に限ると、男女賃金差異は73.6%です。
当社では、同一資格・同一職務レベルにおける報酬体系及び採用・選考において男女間で差異を設けていませんが、差異の要因として、以下2点が挙げられます。
① 一般職を希望する求職者に女性が多く、結果として採用者も女性が多いこと② 2000年代に入る前までは総合職の採用における女性比率が一桁台と少なく、現在も特に上位の資格・職務レベルにおける男女比率に差があること①については、今後も男女問わず適性のある人材の確保に努めます。
また、②については、社内における女性の活躍しやすい環境整備を進めるべく、マイルストーンを設定の上、採用・育成・登用の観点において取組強化を図っています。
詳細については、第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 5. 人的資本に関連する戦略、指標及び目標をご参照ください。
(連結子会社の状況)会社名女性管理職比率(%)男性育児休業取得率男女賃金差異正規雇用非正規雇用全労働者 正規雇用非正規雇用全労働者メタルワン4.250.0- ※157.056.856.1朝日機材 11.1※253.649.853.0サステック1.437.5- ※172.772.773.1スズヤス6.4 玉造0.020.0-20.0※167.718.162.8エムオーテック0.020.0-20.0※163.658.365.4メタルワン鉄鋼製品販売 16.6※2 エムシー・ファーティコム5.2 三菱商事ケミカル8.3 37.0※2 三菱商事プラスチック3.2 100.0※2 三菱商事RtMジャパン14.6- ※1 レンタルのニッケン5.443.8-43.8※173.167.673.4ニッケン産業16.7 千代田化工建設4.1 73.8※266.747.066.5千代田エクスワンエンジニアリング5.3 59.1※271.754.071.7千代田ユーテック22.9 50.0※274.573.381.3エム・エス・ケー農業機械1.014.3-14.3※270.876.671.2三菱商事マシナリ15.267.0-67.0※168.173.069.7三菱商事テクノス 67.389.169.9さわやか5.0 0.0※282.0109.078.0日東富士製粉10.6 67.0※276.667.471.6日本食品化工6.3 72.154.165.4日本農産工業6.833.00.033.0※169.587.758.2 会社名女性管理職比率(%)男性育児休業取得率男女賃金差異正規雇用非正規雇用全労働者 正規雇用非正規雇用全労働者ペットライン0.050.00.050.0※166.082.862.3三菱商事ライフサイエンス6.8 94.4※374.540.871.4ジャパンファーム7.920.00.019.0※163.992.067.1ジェーエフフーズ 0.00.00.0※1 フードリンク12.5 フレッシュキッチン10.0 100.0※1 東洋冷蔵6.783.3100.090.0※163.664.257.2エム・シー・ヘルスケアホールディングス21.4100.0-100.0※171.070.870.2エム・シー・ヘルスケア5.382.60.082.6※171.467.634.1エム・シー・メディカル5.266.7-66.7※160.340.247.7三菱食品3.8 71.0※363.157.660.1ケー・シー・エス0.0 74.583.962.6キャリテック0.0 0.0※277.569.552.4三菱商事パッケージング 50.0 50.0※1 三菱商事エネルギー3.9 エム・シー・ファシリティーズ30.0 三菱商事インシュアランス14.3 0.0※2 三菱商事フィナンシャルサービス70.7 100.0※280.70.079.4 ※1 女性活躍推進法に基づき算出した、男性の育児休業の取得割合です。
※2 育児・介護休業法に基づき算出した、男性の育児休業等取得割合です。
※3 育児・介護休業法に基づき算出した、男性の育児休業等と育児目的休暇の取得割合です。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
1. 「経営戦略2027 -総合力をエンジンに未来を創る-」当社は、2025年4月に、新しい経営戦略として「経営戦略2027-総合力をエンジンに未来を創る-」を策定・公表しました。
当社を取り巻く事業環境は、かつてないほど地政学リスク、経済情勢リスクが複雑に絡み合う中、地域特性に応じた脱炭素の現実解を探る動き、AIの急速な発展に伴う様々な変化もあり、政治・経済・環境・技術等あらゆる面で不確実性が一段と高まっています。
このような不確実性の高い事業環境において、変化によるリスクと機会を踏まえて柔軟に事業戦略を見直しつつ、既存事業の収益基盤の更なる強化と案件創出に取り組むべく、当社の中長期的な経営方針を、今回の「経営戦略2027」としてまとめました。
(1)経営戦略■目指す姿多様性に裏打ちされた「総合力」を事業環境に応じて発揮することで、最適な事業ポートフォリオを構築し、持続的な成長と企業価値向上を実現する企業。
総合力:多様な事業をグローバルに展開、多彩・多才な人材がオペレーションに深く関与することで、信用・信頼を築き上げ、幅広い産業知見・深いインサイトを蓄積し、時代の変化を先取りして柔軟に事業戦略を進化させる力。
■定量目標成長性を測る新たな中核指標として「営業収益CF:平均成長率10%以上」、資本効率を意識した経営の継続・強化指標として「ROE:2027年度に12%以上」を目標に掲げ、成長性と効率性の同時実現を目指します。
■財務健全性「Net Debt Equity Ratio:0.6倍」を上限目処に設定し、財務健全性を維持しながら、戦略的にレバレッジを活用する方針とします。
■株主還元累進配当を維持すると共に、機動的に自己株式取得を行うとする基本方針を維持します。
(2)経営戦略2027実現のための価値創造メカニズム従来の循環型成長モデルを「Enhance(磨く)」「Reshape(変革する)」「Create(創る)」に再定義し、当社の競争優位性である総合力と、それぞれを強化する施策の掛け合わせにより、中長期的な成長を実現します。
(3)資金配分戦略2027年度までの3年間で、約1兆円の更新投資及び約3兆円以上の拡張・新規投資を計画します。
また、キャッシュフローの状況により追加配分枠が生じた場合は、投資パイプライン等を踏まえ、投資又は追加還元への配分を検討します。
2. 当連結会計年度のセグメント別の事業環境① 地球環境エネルギーグループ主要商材であるLNGの世界需要は微増し、2024年の需要は約4.1億トンとなりました。
なお、アジアのLNGスポット価格は、ウクライナや中東等での地政学リスクの高まりや、各地域における冬場の気温要因(欧州は厳冬・アジアは暖冬等)により、百万Btu(英国熱量単位)当たり9米ドル台から17米ドル台の間でボラティリティ高く推移しました。
原油価格(Brent)は、年度初めには1バレル80米ドル台後半で推移しましたが、世界経済の減速懸念等を背景に当連結会計年度末時点では1バレル70米ドル台中盤まで下落しました。
② マテリアルソリューショングループ世界経済の不透明感や各種素材の主要市場である中国経済の減速、需給ギャップを埋める輸出増加の影響を受け、厳しい事業環境が続きました。
特に鉄鋼業界では、国内需要が弱含みで推移する一方、中国からの鋼材輸出が高水準で推移したことにより、アジアを中心として鋼材市況は低調に推移しました。
一方、北米地域では高金利政策の影響が懸念されましたが、建設・インフラ分野向け等を中心に需要は引き続き底堅く推移しました。
③ 金属資源グループ主力事業の一つである原料炭については、中国の不動産セクターを中心に鋼材需要が減少した中で、鋼材の生産規模が維持されたことで、安価な鋼材がインド・東南アジアに輸出され、鋼材市況の値崩れ及び原料炭市況の低迷に繋がりました。
もう一つの主力事業である銅については、中国製錬会社による減産計画の発表や銅大手資源メジャー再編の兆候を受けた投機資金の流入等を主因に5月に史上最高値を付けましたが、実需の低迷や投機筋の利益確定等に伴って価格は反転し、2025年1月以降は米国関税政策に左右される形で乱高下しました。
④ 社会インフラグループ米国不動産事業では、米国利下げの実施があったものの、市場全体の取引量の十分な回復には至っておらず厳しい事業環境が続いています。
一方、データセンターにおいてはクラウドの普及や生成AI需要に伴い、市場拡大が見込まれており、世界最大市場である米国市場への参入を実現しました。
産業機械分野では、底堅い設備投資需要や円安の影響等を受けて、事業環境は堅調に推移しました。
⑤ モビリティグループ世界的な金利の高止まり、特にアセアンにおける実体経済の軟化や厳格なファイナンス(自動車ローン)審査の継続等により自動車市場は低迷し、競合各社が購買力のある顧客を巡り値引き競争が激化する等、厳しい事業環境にありました。
その中で、アセアンを始めとする既存の自動車バリューチェーン事業ではデジタル活用による顧客体験の質向上・ブランドロイヤリティ強化等を推進し、インド・日本ではモビリティサービス事業の構築を推進しました。
⑥ 食品産業グループ穀物価格の高騰は落ち着いてきている一方、円安等の影響で国内の飼料価格の高値は継続しており、国内畜産関連事業の収益を圧迫しました。
鮭鱒養殖事業ではチリでのコスト改善が進んだ一方、ノルウェーにて病害が発生するなど、厳しい状況にありました。
食料・バイオ燃料事業においては、需要がグローバルベースで中長期的に増加する見通しであり、食料安定供給体制の強化やバイオ燃料の供給網構築等を目指し、世界最大級の農産物事業会社であるADM(Archer-Daniels-Midland Company)と戦略的業務提携に関わる覚書を締結しました。
⑦ S.L.C.グループ国内小売・流通事業に関しては、原材料価格の高騰、インフレ、賃金上昇等のコスト圧力に対する影響等はあったものの、消費者ニーズを踏まえたマーケティング施策による売上拡大や、DXの推進によるコスト合理化、オペレーション最適化により事業は堅調に推移しました。
また、金融事業に関しては、金利・為替のボラティリティの影響は限定的に止まり、事業は堅調に推移しました。
⑧ 電力ソリューショングループ世界各国ともに脱炭素とエネルギー安定供給の両立に向けた政策に舵を切った中でも、エネルギー安全保障にも寄与する再生可能エネルギー(以下、「再エネ」)への新規投資は着実に実行され、再エネの主力電源化の流れは不可逆的なものとなっています。
一方、再エネの導入増加に伴い、その間欠性を補い安定した電力供給に貢献する蓄電池等のフレックス電源、それらを活用する機能の必要性が高まっています。
3. 翌連結会計年度以降のセグメント別の事業環境の見通し① 地球環境エネルギーグループ脱炭素社会への移行には進展が見られるものの、地域や商材によってペースが異なります。
次世代エネルギーは、商材によっては一部需要の後ろ倒しが見られる一方、SAF(Sustainable Aviation Fuel)やクリーンアンモニア等、社会実装に向けて進展している商材も見られます。
また、天然ガス/LNGは相対的に環境負荷が低い点等を背景に、アジアを中心に中長期的な需要増加が見込まれます。
② マテリアルソリューショングループ低・脱炭素化の進展や技術革新の加速化により、素材産業を取り巻く事業環境は今後も変化を続けていくことが想定されます。
また、人口増加を支える住宅・インフラ素材、軽量化・電化を支える素材、デジタル社会の発展を支える素材等のニーズは今後も着実に伸張することが見込まれます。
③ 金属資源グループ原料炭においては、米国関税政策に起因する物流への影響、インド等の新興国による需要の牽引、中国鋼材需要並びに同国鋼材輸出量の推移、天候等に起因する原料炭生産者の供給制約等、海上貿易市場へ影響を与え得る事象を注視しています。
銅においては、引き続き堅調な需要と供給側の制約によりタイトな需給環境となる見込みです。
中長期的には、新興国を中心とする世界経済の成長や、脱炭素・電化を背景とした再エネ・EVの普及、生成AI等の進展によるデータセンター増加等により、金属資源の需要は底堅く推移することが見込まれます。
④ 社会インフラグループ米国不動産事業については、インフレ・金利動向に影響を受ける状況に変化はなく、不動産取引量の回復状況を注視しています。
データセンターについては、クラウドの普及や生成AI需要拡大に伴い日米共に市場拡大が見込まれています。
また、社会インフラの維持・発展を支える産業機械分野は、底堅い需要増加が見込まれます。
⑤ モビリティグループ主力地域であるアセアンの自動車市場は、厳格なファイナンス審査や競合各社との激しい競争が暫く継続する見通しであり、また米国の関税政策が実体経済に影響を及ぼす可能性もあり、不透明な事業環境が続くと予想されます。
一方、同地域での自動車市場は、潜在的な需要や自動車普及率に鑑みると、中長期的には回復・更なる拡大に転じると想定されます。
また、グローバル全体での電動化・自動運転化は、普及速度に変化はあっても不可逆的に進展する見込みであり、周辺市場の成長と新たな事業機会が見込まれます。
⑥ 食品産業グループ米国の関税政策の影響で貿易フローが変わる可能性など、不確実性の高い事業環境が続くものと予想されます。
一方、世界の人口増加に加え、バイオ燃料の台頭等で基礎食料の需要拡大は続く見通しです。
また、消費者のWellbeing志向の高まりや嗜好の多様化など、食の質的向上へのニーズもグローバルに拡大していくと予想されます。
⑦ S.L.C.グループ中長期的には国内の人口減少・高齢化に伴う消費市場縮小の流れ、短期的には原材料価格の高止まりや金利上昇の影響が想定されますが、当面は安定した消費動向やインバウンド需要の増加等により、対面市場は底堅く推移していく見通しです。
また、海外でも、米国や東南アジア等を中心に、人口増加や経済成長に伴う対面市場の伸長や新たな事業機会が見込まれます。
⑧ 電力ソリューショングループ先進国を中心として電化進展・AI普及に伴うデータセンター新設等に牽引され、電力需要急増加の機運が高まり、局地的な電力需給の逼迫が社会課題になりつつあります。
カーボンニュートラルに向けたエネルギー移行期間の長期化が現実的になりつつある中でも、脱炭素推進に向けて再エネを始めとするクリーン電力の安定的な供給に対するニーズは更なる高まりが見込まれます。
4. 個別重要案件当連結会計年度における重要な個別案件については、「3 事業等のリスク 2.主要なリスクの概要 ⑤事業投資リスク」内の(重要な投資案件)をご参照ください。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社の企業理念である「三綱領」には、事業を通じ、物心共に豊かな社会の実現に努力し、かけがえのない地球環境の維持にも貢献することがうたわれています。
近年、様々な社会課題解決に対する企業への期待・要請が一層高まっている中、当社は、事業活動を通じて解決していく重要な社会課題である「マテリアリティ」を指針とし、共創価値を創出し続けることで、社会と共に成長を続けることを目指しています。
マテリアリティの詳細については当社ウェブサイト サステナビリティページの「マテリアリティ」をご参照ください。
https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/sustainability/materiality/ 1.ガバナンス (1)サステナビリティ推進体制 サステナビリティ関連のリスク及び機会に係る戦略の策定及びリスク管理は、コーポレート担当役員(CSEO)が管掌し、サステナビリティ部が方針施策を企画・立案のうえ、サステナビリティ委員会で討議後、社長室会、取締役会に付議・報告される体制となっています。
社長室会を経営意思決定機関とする業務執行体制は、全社のコーポレート・ガバナンス体制のもと、取締役会、監査等委員会により監督・監査されています。
業務執行体制におけるサステナビリティ関連のリスク及び機会の評価並びに管理については、「2. リスク管理」に記載しています。
当社のコーポレート・ガバナンスの基本方針及び全社のコーポレート・ガバナンス体制の概要については、第4 提出会社の状況4 コーポレート・ガバナンスの状況等「(1) コーポレート・ガバナンスの概要」に記載していますが、サステナビリティ推進に係る部分のみを抜粋すると下図のとおりとなります。
(2)ガバナンスの状況① 取締役会取締役会は経営上のサステナビリティ関連のリスク及び機会を含む重要事項の決定と、業務執行の監督について責任を負う機関です。
取締役会の構成、構成する各個人のスキル、及び監督責任を果たすために適切な取締役を選任するプロセスについては第4 提出会社の状況4 コーポレート・ガバナンスの状況等「(1) コーポレート・ガバナンスの概要」及び「
(2) 役員の状況」をご参照ください。
また、取締役の報酬等の決定方針におけるサステナビリティ関連のリスク及び機会に係るパフォーマンス指標の考え方については、同「(4) 役員の報酬等」に記載しています。
なお、サステナビリティ関連のリスク及び機会に関しては、サステナビリティ関連施策の基本方針(サステナビリティ関連施策活動方針、サステナビリティ開示方針等)が報告事項となっているほか、取締役会又は社長が必要と認める事項が付議・報告されます。
また、取締役会に付議される投融資案件が重要なサステナビリティ関連のリスク及び機会を含む場合は、経済的側面だけでなく、環境・社会面も含めて審議がなされています。
② 監査等委員会 監査等委員会は、会社法等諸法令や定款・諸規程等に基づき、サステナビリティに関する取組も含めて、取締役の意思決定の過程や職務執行状況の監査を実施しています。
なお、当連結会計年度においては監査等委員会の監査計画の重点監査項目の1つとして中期経営戦略の実行状況を設定しており、サステナビリティ施策も含めた主要項目の実行状況を確認しました。
監査等委員会の構成、当連結会計年度における監査等委員会の活動状況は第4 提出会社の状況4 コーポレート・ガバナンスの状況等「
(2) 役員の状況」及び「(3) 監査の状況」をご参照ください。
③ 社長室会社長室会はサステナビリティを含む経営方針、経営目標、全社経営計画等に関する執行側の最高経営意思決定機関です。
社長、並びに社長が指名する執行役員及び職員等が委員を構成しています。
サステナビリティ委員会で討議されたサステナビリティ関連のリスク及び機会に係る全社方針が付議・報告されるほか、投融資案件のうち重要性が高い案件についても付議・報告がなされており、経済的側面だけでなく、環境・社会面からも審議がなされています。
④ サステナビリティ委員会サステナビリティ委員会は、サステナビリティの基本方針や取り組みについて討議する社長室会の下部委員会です。
コーポレート担当役員(CSEO)を委員長とし、副社長、他のコーポレート担当役員、全営業グループCEO及び経営企画部長が委員を構成しています。
討議においては、地球環境(気候変動・生物多様性等)、地域・社会(先住民・文化遺産等)、人権・労働(児童労働・強制労働・労働安全衛生等)といった観点を踏まえ、具体的には以下のテーマを中心に取り扱っています。
・気候変動対応・マテリアリティ・生物多様性・人権/サプライチェーン・マネジメント・環境保全 以上の各機関・会議体の開催頻度、及びサステナビリティを取り上げる頻度は以下のとおりです。
取締役会年3回程度、投融資案件は付議の都度監査等委員会年1回程度社長室会年2回程度、投融資案件は付議の都度サステナビリティ委員会年1回程度 2.リスク管理(1)サステナビリティ関連のリスク及び機会を識別、評価及び管理するプロセス当社では営業グループと各リスクに対応したコーポレート専門部局が連携し、適切なリスク対応が可能な管理体制を整備しており、サステナビリティ関連のリスク及び機会についてはコーポレート担当役員(CSEO)のもとサステナビリティ部が管掌しています。
当社のリスクマネジメント体制については、「3. 事業等のリスク」の「1. リスク管理体制」をご参照ください。
全社のリスク管理方針や取組方針・戦略については、サステナビリティ推進体制のもと、サステナビリティ委員会にて討議され、社長室会及び必要に応じて取締役会への付議・報告を経て、全社施策として実行・運営されます。
また、当社では、取締役会や社長室会に付議される全ての投融資案件は、社長室会の諮問に基づき投融資委員会で審議され、社長室会へ意見具申されます。
この投融資委員会には各リスクの管掌部局が参加しており、サステナビリティに関連するリスクについても、サステナビリティ部長がメンバーとして参加することで、環境や社会に与える影響も踏まえた総合的な意思決定を行う審議体制を整備しています。
新規案件においては事業戦略との整合性やリスクの所在と対応策等を審議し、既存案件についても年に1度、経営計画書に基づき事業投資先の経営状況をモニタリングすることで、事業のライフサイクルなどをモニタリングし、継続的な改善・バリューアップを図っています。
さらに、気候変動関連のリスク・機会が大きい一部の新規投資案件に対しては、脱炭素シナリオ下の主要前提を用いた採算指標(社内炭素価格等)に基づく採算評価を参考値として併記し、案件審議に活用しています。
(2)気候変動関連のリスク、機会の管理及びモニタリング当社は上記のプロセスに基づき、気候変動関連のリスク及び機会を重大なサステナビリティ関連のリスク及び機会として識別しています。
これは、異常気象の頻発による水資源への影響や、人口動態・自然界の生物多様性に与える影響、これに伴う食糧資源や自然資源への影響等、気候変動がもたらす影響は、地球環境や人類、企業活動にとり重大であるとともに、当社事業の継続性、並びに当社の経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があるためです。
気候変動に関連して生じるリスクは、カーボンプライシング(炭素税等)や各種規制強化による操業・設備コストの増加、既存技術に依拠する製品・サービスの陳腐化等の移行リスク(政策・法規制リスク、技術リスク、市場リスク等)と、渇水・洪水等による事業の操業への影響等の物理的リスクに大別されます。
当社は、気候変動は重大なリスクであると同時に、イノベーションや新規事業の実現を通じ新たな事業機会をもたらすものと考えており、「脱炭素社会への貢献」をマテリアリティの一つに掲げ、持続可能な成長を目指す上で対処・挑戦すべき重要な経営課題の一つとしています。
これらのリスク及び機会を管理、モニタリングし、ポートフォリオの脱炭素化・強靭化を進めるためのメカニズムの基礎として、“MC Climate Taxonomy”を導入しています。
“MC Climate Taxonomy”では、当社の全ビジネスユニットを対象に、気候変動の移行機会が大きいものをグリーン事業、移行リスクが大きいものをトランスフォーム事業、どちらにも該当しないものをホワイト事業と3つに分類しています。
この事業分類を踏まえて、グリーン事業・トランスフォーム事業に対して、投融資案件審査時の脱炭素採算評価の実施、投融資計画策定時のGHG削減計画確認を行い、当社事業が個別案件及び全社事業戦略の両面において2050年ネットゼロに向けたシナリオと整合することを確認する適切なリスク管理制度としました。
トランスフォーム事業の選定にあたってはGHG排出量の多寡とGHG排出量の削減ハードルの両方を考慮しています。
なお、分類については最低でも年度に一度見直しを行っています。
その他のサステナビリティ関連のリスク及び機会に関しては、当社ウェブサイト サステナビリティページをご参照ください。
https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/sustainability/ 3. 気候変動リスクに対処する戦略(1)ポートフォリオの脱炭素化と強靭化への取組「2.リスク管理」で記載したとおり、当社は、気候変動関連のリスク及び機会を当社の事業戦略に重要な影響を与えるサステナビリティ関連のリスク及び機会として特定しています。
その上で、“MC Climate Taxonomy”による分類に基づきモニタリング対象として特定した一部のグリーン及びトランスフォーム事業に対して、1.5℃シナリオ分析を実施し、これらのリスク及び機会がビジネスモデルとバリューチェーンに与える影響を評価しています。
この評価結果を事業戦略へ落とし込むべく、シナリオ分析を実施したトランスフォーム事業については、トランスフォーム・ディスカッション(※)にて事業の方向性を左右する要素につき議論しています。
同議論内容も踏まえて、事業戦略会議にて社長及び各営業グループCEOがGHG削減目標を踏まえた投資計画を討議します。
以上のような、気候変動に係るリスク管理及び戦略への織り込みに加え、対外開示までを一つのサイクルとしてとらえて、効果的な運用を行っています。
※トランスフォームに分類された事業を対象に、移行リスクとして注視すべき需給の動向や技術革新の動向を特定し、事業への影響 を経営レベルでモニタリングするもの。
(2)気候変動関連のリスク及び機会に係るシナリオ分析① 気候シナリオの考え方気候シナリオとは、脱炭素化の速度や程度に影響を及ぼす社会経済・政策・市場・技術等に関する一連の仮定を置き、その結果として将来どの様な社会が実現されうるかを描くものです。
1.5℃シナリオを用いてシナリオ分析を行う場合は、産業革命以前に比べた気温上昇が1.5℃に抑えられた世の中が実現しているという仮定のもと、地球温暖化や気候変動そのものの影響や、気候変動に関する長期的な政策動向による事業環境の変化等を予想し、事業戦略への影響を検討することとなります。
したがって、財務諸表における会計上の見積りの基礎となる、最新の入手可能な信頼のおける情報に基づく合理的な見積りと、シナリオ分析における一連の仮定は異なるものです。
また、シナリオ分析は需給等に関する市場全体の傾向を仮定しますが、当社の保有資産の優位性あるいは劣後性や、売買契約等の特殊性により、市場全体の傾向と当社の事業への影響が一致しない場合もあります。
加えて、シナリオ分析が数十年単位の超長期的な影響を分析するのに対し、財務諸表における資産及び負債の測定においては、数年から十年といった中長期的な時間軸の影響が大きく、足元の事業環境がより強く反映されることとなります。
以上より、仮にシナリオ分析において、当社の事業に関連する資産の価値毀損等あるいは負債の増加等の影響が示された場合にも、それらが直ちに財務諸表における資産及び負債の測定に影響を及ぼすとは限らないと考えられます。
会計上の見積りにおける気候変動の影響の考え方については、第5 経理の状況 連結財務諸表注記2 「(5)重要な会計上の判断、見積り及び仮定」をご参照ください。
② シナリオ分析に用いた1.5℃シナリオについて気候シナリオについては、国際エネルギー機関(International Energy Agency (IEA))、気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change(IPCC))、気候変動リスクに係る金融当局ネットワーク(Network for Greening Financial Services (NGFS))等を始めとする機関・団体のほか、気候変動の移行リスク・機会が大きい事業を保有し、同事業の検証・評価に特に関心が高い一部の民間企業も独自に策定、公表しています。
当社は、ポートフォリオの脱炭素化と強靭化の両立に向けては、これら気候シナリオを参照した「シナリオ分析」を行い、各事業について気候変動の移行リスク・機会を適切に把握し、それらも踏まえた事業戦略を策定することが重要と考えています。
その観点から、当社は、2019年度より気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に沿う形で、主にIEAの気候シナリオを用いたシナリオ分析を実施しており、2021年度からは2050年ネットゼロ実現を前提とした1.5℃シナリオを使用した分析を開始しました。
当社が2021年度に実施した1.5℃シナリオ分析では、IEAの“Net Zero Emission by 2050 Scenario(IEA NZE)”を参照しましたが、IEA NZEでは分析に必要となる十分な粒度のデータが提供されておらず、当社事業の特性や、地域戦略等を踏まえた定量面も含む詳細な分析を行うことは困難でした。
これを踏まえ、2022年度に外部の第三者機関と協働し、可能な限り主要な前提をIEA NZEと整合させた上で、地域別・商材別の需要といった、より細かい粒度のデータを含む独自の1.5℃シナリオ(2022年度1.5℃シナリオ)を策定し、これを参照して分析を行いました。
③ 分析対象事業の抽出気候変動がもたらしうるリスク・機会の影響が特に大きいと想定される事業をシナリオ分析対象とするべく、下記の方針に沿って選定を行いました。
リスクサイドの事業選定に当たっては、GHG排出量と資産規模の二つの指標を勘案しました。
具体的には、“MC Climate Taxonomy”に基づき、GHG排出量が多く、かつ排出量削減の難易度が相対的に高いことから気候変動リスクが大きいトランスフォーム事業に分類された事業のうち、資産規模が特に大きい「天然ガス・LNG」、「原料炭」、「発電(化石燃料)」事業(これら3事業はトランスフォーム事業における当社の投融資残高の約7割を占める)を分析対象候補とした上で、既に「新規の石炭火力発電事業には取り組まずに段階的に撤退、2050年までに非化石比率100%」という明確な事業方針を掲げている「発電(化石燃料)」事業は例外的に対象外とし、最終的に「天然ガス・LNG」、「原料炭」事業を2022年度1.5℃シナリオ分析の対象として選定しました。
機会サイドについては、“MC Climate Taxonomy”に基づいて気候変動機会が大きいグリーン事業に分類されたもののうち、当社の主力事業であり既に具体的な案件が複数存在する「再生可能エネルギー」事業を2022年度1.5℃シナリオ分析の対象として選定しました。
④ 分析の結果及び結果を踏まえた事業方針(天然ガス・LNG事業)天然ガス・LNGは移行期において重要な役割を担うエネルギー源であり、分析に用いた2022年度1.5℃シナリオ下においては、長期的には天然ガス・LNGの需要減が見込まれるものの、当社LNG事業の戦略地域であるアジア地域では長期に亘り一定程度の需要が想定されています。
掛かる事業環境認識に基づき、当社はエネルギー・資源の安定供給と社会・経済活動の低・脱炭素化の両立を目指し、以下のとおり「LNG事業の強靭化」と同時に「LNGバリューチェーンの低・脱炭素化」にも注力いたします。
より中長期的には、技術イノベーションや各国政府による政策動向等を含めた事業環境を見極めた上で、LNG事業の更なる低・脱炭素化の取り組みを進めるとともに、LNGポートフォリオの最適化及び次世代エネルギー分野への投資を実施していきます。
「LNG事業の強靭化」と「LNGバリューチェーンの低・脱炭素化」に関するより詳細な取組みは以下のとおりです。
<LNG事業の強靭化>既存のLNG事業については、生産量の大部分が長期契約に基づいて販売されていますが、生産効率の向上やコスト削減等による競争力強化を図ると同時に、継続的にポートフォリオの最適化を検討していきます。
新規のLNG案件については、脱炭素化が急速に進展した場合の座礁資産化のリスクも念頭に置き、1.5℃シナリオを含む複数の脱炭素シナリオ下における投資採算も考慮して新規投資判断を行います。
<LNGバリューチェーンの低・脱炭素化>「LNG事業の強靭化」と並行して、本邦最大級のLNG事業者の立場・強みを活かし、LNGバリューチェーン自体の低・脱炭素化に資するCCUS(Carbon Capture, Utilization and Storage)等の推進、ブルー水素やe-methane(合成メタン)等の次世代エネルギーの製造・供給等に関する取り組みを進めることで事業機会を取り込みつつ、脱炭素社会への移行の一翼を担っていきます。
これらは、過去50年超に亘る当社の天然ガス・LNG事業への取り組みから得られた経験・知見・ネットワークが活用可能な領域であり、既に具体的な検討を進めています。
(原料炭)鉄鋼業は今後長期にわたる移行期間に入ると想定されますが、BHP Mitsubishi Alliance(BMA)事業の主要商品である高品位原料炭は高炉製鉄プロセスの低炭素化に貢献することから、低品位の原料炭との比較において必要性が相対的に高まる見通しです。
一方、許認可の取得難化等、開発難易度が高まることから、新規炭鉱投資が一段と減速し供給の減少が想定されます。
BMA事業は、高品位の原料炭の安定供給を継続します。
また、当社はGHG排出量削減を積極的に推進しており、BMA事業においても、再生可能エネルギー調達、メタンガス処理やディーゼル代替等に関する取り組みを検討・推進しています。
一例として、BMAは2027年までに炭鉱で使用する電力の100%を再生可能エネルギー由来に切り替える計画です。
また、パートナーであるBHP社、製鉄大手及び大手エンジニアリング会社と共同で、製鉄所でのCO2回収技術の実証試験等を共同で実施する旨の協業契約を締結する等、製鉄バリューチェーン全体でのGHG排出削減に取り組んでいます。
当社は金属資源事業においても、「脱炭素」・「電化」・「循環型社会」の三つの切り口でEX戦略を推進していきます。
製鉄バリューチェーンでの脱炭素化に加え、電化に不可欠な銅・電池原料等や、リサイクル事業への取り組みを強化していきます。
(再生可能エネルギー)再生可能エネルギーの導入や蓄電池の普及、及びこれに伴う電力供給システムの分散化傾向は、政策・規制、技術革新等の状況により国・地域による差異があり、発現するタイミングが大きく異なる可能性があります。
当社は、再生可能エネルギーを「つくる(発電)」、天候により変動する電気を「整える(需給調整)」、整えた電気と付加価値の高いサービスを「届ける」、といったこれら電力バリューチェーン上の各機能の強化を通じて、洋上風力の成長が見込まれる日本や、N.V. Enecoをプラットフォームに持つ欧州を中心に、米州・アジア等でも再生可能エネルギーを起点とする事業拡大を目指します。
2022年度1.5℃シナリオにおける主要な前提、及びIEA NZEとの比較、事業環境分析、並びに事業環境を踏まえた方針・取組等の詳細は当社ウェブサイト サステナビリティページの「環境」内の「気候変動:体制・システム」、「1.5℃シナリオ分析の結果、及び分析から得られる示唆」に掲載しています。
また、同セクションの「物理的リスク」に物理的リスク分析についても掲載しています。
https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/sustainability/environmental/climate-change/003.html#anc-83052-11 4. 気候変動リスクに関連する指標及び目標(1)目標当社は、パリ協定と整合する2050年ネットゼロ/1.5℃目標に基づき、ポートフォリオの脱炭素化と強靭化の両立を図り、共創価値の創出を推進していきます。
そのために、脱炭素社会の実現に向けた以下3つの目標を掲げています。
① GHG排出量(Scope1・2、Scope3カテゴリー15)の削減目標2050年GHG排出量ネットゼロを前提とし、2030年度時点での中間目標として2020年度比GHG排出量半減を掲げています。
この目標達成に向けて、火力発電資産のダイベストメントを中心としたポートフォリオ入替を含む具体的な削減計画を策定しています。
また、削減努力を進めた上で、なお残存する排出量については、炭素除去を含めた国際的に認められる方法でオフセットを行う前提です。
なお、当社はこれまでGHG排出量の算定に出資比率基準を用いていましたが、当社の排出の責任範囲を明確にすることを目的に、2025年度より財務支配力基準に変更しました。
これにより子会社・共同支配事業分のGHG排出量を当社のScope1・2、関連会社・共同支配企業分の排出量をScope3カテゴリー15と判断して開示し、その全てを削減目標対象としています。
② 発電事業における非化石比率既存火力発電容量の削減、及びゼロエミッション火力への切り替えで、2050年までに当社発電事業における非化石比率100%化を目指します。
なお、石炭火力発電事業については、受注済みのベトナム/ブンアン2案件を最後として今後新規事業は手掛けず、段階的に撤退することで、2030年度までに2020年度比で持分容量を3分の1程度まで削減し、2050年までに完全撤退する方針です。
③ 再生可能エネルギー発電容量2030年度までに再生可能エネルギー発電容量を2019年度比倍増を目指します。
(2)目標に対する進捗2030年度までに基準年度(2020年度、2,790万トン-CO2e)比でGHG排出量(Scope1・2、Scope3カテゴリー15)を半減させるという目標に対して、当連結会計年度の実績値は以下のとおり進捗しています。
なお、「(1)目標 ① GHG排出量(Scope1・2、Scope3カテゴリー15)の削減目標」に記載のとおり、GHG排出量の算定基準を出資比率基準から財務支配力基準に変更したことに伴い、前連結会計年度及び基準年度の数値を再算定しています。
前連結会計年度(万トン-CO2e)当連結会計年度(万トン-CO2e)Scope1(6.5ガス含む)580479Scope28673Scope3 カテゴリー151,6211,605合計2,2872,157 当連結会計年度におけるセグメント別の排出量(Scope1・2、Scope3カテゴリー15の合計)の実績は以下のとおりです。
前連結会計年度(万トン-CO2e)当連結会計年度(万トン-CO2e)地球環境エネルギー495375マテリアルソリューション162148金属資源319266社会インフラ2321モビリティ1819食品産業143131S.L.C.2625電力ソリューション1,1011,172その他・調整00合計2,2872,157 上記の数値は、当社及び第5 経理の状況の連結財務諸表における連結子会社、共同支配事業をScope1・2の対象とし、関連会社、共同支配企業をScope3カテゴリー15の対象と判断して集計しており、報告日についても第5 経理の状況 連結財務諸表注記3「(1)連結の基礎⑥報告日」と同様の方針としています。
なお、実務上の負荷等を勘案し、一部の会社について収集を省略するなど、連結財務諸表の報告範囲との差異が生じていますが、当該差異が上記の数値に与える影響には重要性がないと判断しています。
財務支配力基準でのScope3カテゴリー15のGHG排出量算出にあたっては、連結財務諸表で用いる持分比率を適用しています。
Scope1・2とScope3カテゴリー15の区分にあたって、GHG Protocol等の基準を参照していますが、一部当社としての判断を行使している場合もあります。
例えばリース契約においては契約形態に応じた会計上の取扱いを参照し区分することが可能ですが、業界慣習や排出量の情報取得の難易度等も勘案し、事業ごとに異なる整理をしている場合があります。
将来的に集計に係る基準の明確化等により当該整理に変更が必要な場合、かつ当該変更に関連する排出量に重要性がある場合は、当年度以前の数値についても遡及的に修正する可能性があります。
なお、削減目標の対象としているカテゴリー15以外のScope3排出実績については、当社ウェブサイト サステナビリティページ掲載の「ESGデータ」の「環境」内「気候変動関連データ」をご参照ください。
https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/sustainability/esg-data/files/ja_esg_index_001.xlsx 5. 人的資本に関連する戦略、指標及び目標(1)人的資本に関するガバナンス人的資本に関連する戦略・リスクについては、コーポレート担当役員(人事)のもと人事部が管掌しています。
人事制度、人事施策、人材開発、人員政策に関する重要事項及び経営幹部人材の育成活用に関する事項については、HRD委員会(委員長:コーポレート担当役員(人事))にて討議され、所定の基準に基づき社長室会及び取締役会への付議・報告を経て、全社施策として実行・運営されます。
(2)人的資本に関する戦略 -10年後を見据えたMC HR Vision「DEAR」-当社はこれまでも時代のニーズに合わせて自らのビジネスモデルを変革させ、新たな価値を追求して参りました。
人材はその価値創出の源泉であり、当社にとって最大の資産と認識しています。
変化の激しい事業環境下においても、そうした新たな価値を創出し続ける会社・組織であるため、最も重要な経営資源である「人材」に関する10年後を見据えたMC HR Vision DEAR(多彩・多才な人材を活かし、育て、報いる)を定めました。
「多彩・多才な人材がつながりながらやりがいと誇りをもって、社会や産業の課題解決に挑む会社」を目指すことを指針とし、「人」こそ最も大切にしたいという想いを込めて、“親愛なる”を意味する英単語である「DEAR」と表現し、4つのアルファベットそれぞれにて以下のようなコンセプトを示しています。
2024年度はこのMC HR Vision「DEAR」に基づき、各種人事施策を推進して参りました。
①中期経営戦略2024期間における取り組み施策例上記、MC HR Visionにて掲げた方針に基づき、DEARの4つの区分夫々において、各種施策を推進して参りました。
具体的な施策例の一部については、以下のとおりです。
a.「D:“Diversity /多彩・多才な人材”」♢ 採用手法の多様化・高度化社内外環境の変化に伴い、人材流動化の進展も見据えながら、継続的な事業価値創出に向け様々な採用手法を通じて、多様なバックグラウンドを持つ人材の獲得を目指しています。
学生が各々の事情に応じて就職活動のタイミングを選択できるよう「新卒採用の選考時期複線化」、継続的に共創価値を創出し続ける会社であるために、多様なバックグラウンドを有する人材獲得の一環として「キャリア採用選考の拡充」及び「第二新卒採用」を実施、また実務の高度化等の背景を踏まえ当社の様々な事業・業務におけるオペレーションを担当する「バックオフィス職のキャリア採用」にも継続して取り組みました。
♢ 当社グループ従業員への価値観共有:当社グループ約6.2万人の総合力強化を図ることを目的とし、価値観の共有、強固なネットワークの構築に向け、具体的には以下の様な取り組みを行っています。
・「海外拠点在勤者との対話」:当社経営層と、現地社員を含む当社海外拠点在勤者との対話を通じて、経営戦略やMC HR Vision等の浸透を促進しています。
・「グローバルHR会議」:海外拠点の人事担当者が一堂に会し、本店/拠点双方向のコミュニケーションを深めながら、人事戦略・人事関連テーマについての意見交換・共有やネットワーキング強化を推進しています。
・「MC Group Gateway Program」:当社の理念・価値観の共有や当社グループへの理解を深めることを目的として、当社海外拠点・国内外のグループ企業の社員を対象に導入研修を開催しています。
b.「E:“Energize /活かす”」♢ ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)推進:「多彩・多才」な人材の多様な価値観を受容し、一人ひとりが最大限に能力を発揮できる環境整備に向け、2023年に社長直掌に全社横断で構成された「DE&Iワーキンググループ」による提言を踏まえ、「一人ひとりの能力発揮」・「多彩・多才な知による価値創出」・「理解・実践の基盤」の観点から、DE&I推進施策を展開し、DE&Iの理解浸透・実践促進に取り組みました。
・「一人ひとりの能力発揮」:相互理解に向けたマイノリティ体験として、VR研修、生理痛体験、障がいの疑似体験を実行しました。
・「多彩・多才な知による価値創出」:多様性の確保として、女性活躍の取組を強化(詳細は以下、「女性活躍推進」をご参照ください)。
・「理解・実践の基盤」:経営層のコミットメントを示し続けるとともに、全社横断でDE&Iの実践をミッションに取り組む「DE&Iアンバサダー組織」を各部門・グループに設置し、集中的な理解促進・実践、さらにはその横展開を通じたDE&I推進の牽引。
♢ 女性活躍推進:DE&I推進の各種取り組みの中でも、女性活躍推進には特に注力しています。
具体的には、「女性経営幹部を継続的に輩出するためのパイプライン強化」を重要テーマとして掲げ、ライフイベント等を経た後も、海外駐在や出向含め多様な業務経験を通じて能力・スキルを開発できる環境整備、責任ある職務への積極的な登用、また、採用における女性比率の向上を優先課題と認識し、様々な取り組みを推進しています。
こうした取り組みにドライブをかける目的で、2024年度より採用・パイプラインにおけるマイルストーンを設定しました。
この実現に向けて、「女性の母集団拡大を目指した採用活動の強化」、「ジェンダーギャップの解消を目指した成長機会の提供」、「女性エンパワメントを目的とした視野拡大・意欲向上を目指したネットワーキングの提供」、「女性が抱える課題に基づく就業サポート」などを、スピード感をもって実行し各種施策を設定していくことで、あらゆる階層でクリティカルマスとされる女性比率30%以上の早期実現を目指します。
※女性活躍推進に係る指標については第1 企業の概況 5 従業員の状況の「3 多様性に関する指標」もご参照ください。
c.「A:“Accelerate /育てる”」♢ DX・AIスキル領域での研修を新設・拡充:AIを前提とした世の中への対応力強化に向け、改めて当社社員に求められる人材像を再定義。
社員のAI活用含めたスキル強化・底上げに向け、「AI人材育成プログラム(トロント大学・スタンフォード大学のエンジニアリングスクールへ派遣)」の新設や、デジタル関連研修の体系の総見直しを実施しました。
♢ 公募型異動配置施策の推進/タレントマネジメント機能の強化:自律的キャリア形成促進に向け、公募型配置施策を継続実施し、応募者138名、内41名が異動/兼務となりました。
またタレントマネジメントの高度化・業務効率化を見据え、人材情報管理機能を新システムに移行、部門・グループのタレントマネジメント担当を人事部兼務として人事部との連携を強化しました。
d.「R:“Reward /報いる”」♢ 重要職務就任者面談:当社ならではの様々な経験を経て、連結ベースで重要な役割を担う人材「重要職務就任者」約700名を対象に、面談を通じた可視化を21年度より継続実施しており、面談実施件数は累計約650名となりました。
面談データは全社ベースでの最適配置に向けた参考材料として活用するとともに、可視化したデータをマクロ的に捉え、次世代を担う人材の育成に向けた各種施策の検討に繋げています。
②経営戦略2027期間における人事施策方針■人材マネジメントの更なる高度化経営戦略2027にて掲げる「Enhance(磨く)×Reshape(変革する)×Create(創る)による価値創造メカニズム」の推進に向け、人事領域においては、当社がこれまで築き上げてきた、強み・基盤たる三綱領に根差した、人材マネジメントの更なる高度化を掲げています。
具体的に下図記載のとおりの「高い志を有する人材が集い、一人ひとりが挑戦と成果を積み重ねることで成長を実感し、社員の成長が会社の発展につながる」という当社の人材マネジメントの基本コンセプトをMC HR Vision 「DEAR」にて掲げた方針に則り高度化を図ることで、経営戦略2027の推進に繋げていきます。
■人材マネジメントの更なる高度化に向けた重点人事施策 MC HR Vision 「DEAR」に基づき取り組んできた各種施策は引き続き推進しつつも、以下領域においては、当社の「総合力」の要である「多彩・多才な人材」の挑戦を促す施策を投下し特に重点的に取り組みを加速していきます。
各領域における取り組み施策概要は以下のとおりです。
a.「D:“Diversity /多彩・多才な人材”」♢ 多彩・多才な人材の志を一つに、挑戦と共創を促す共通の「マインドセット」の明確化と発信:当社の総合力の源泉である「多彩・多才な人材」の多様な専門性や志向性を組織としての強みに変えていくべく、全員の挑戦と共創を導き出すための軸となるような「マインドセット」の検討・策定を実施していきます。
♢ 連結・グローバルベースのタレントマネジメントの取り組み強化:更なるグローバルな成長の取り込みに向け、海外拠点社員の採用・登用・育成の為の人材の可視化等、グローバルベースのタレントマネジメントに向けた取り組みを推進していきます。
b.「E:“Energize /活かす”」♢ 新たな事業創出に向けた社内公募等による成長・挑戦機会の提供:既存の枠を超え、新たな事業創出にチャレンジする意思を持った人材を後押しすべく、最前線でミッションに取り組むポストを対象とした社内公募制度を実施し、一人ひとりが挑戦する機会を経て成長し、その社員の成長が会社の発展につながることを企図し、引き続き拡充を検討していきます。
♢ 挑戦機会の提供・挑戦と共創を後押しする風土醸成施策の拡充:挑戦と共創に必要な「マインド」の醸成と「時間」の創出に向け、「マインド」については各界のトップランナーを招いたイベントや、日常とは異なる場で内省を促す様な新しいタイプの研修の実施、「時間」については、IT/AI技術も駆使して更なる業務プロセス改革に取り組みます。
c.「A:“Accelerate /育てる”」♢ 変化対応力を備えた次世代リーダーシップ開発:将来予測が困難な事業環境において、多様な価値観を持つ社員で構成される組織と共に価値創造に取り組むためには、従来以上に高度なスキルや能力の発揮が必要です。
そのような課題意識から、研修体系の刷新及びプログラムの見直しを実施いたします。
新しい研修体系では、資格に関わらず職務内容に応じて適時適切な研修受講機会を提供し、「マネジメントスキル」や「リーダーシップ」に関するスキル・能力を段階的に開発していきます。
♢ AI/デジタル領域知見と事業経験の双方を有する独自のAI人材育成:デジタルトランスフォーメーションが進み、AI技術の急速な進展によって世の中が急速に移り変わりゆく中で、当社社員もAI・デジタル関連技術を正しく理解・活用しながら、既存事業の在り方の再定義や新たな事業創出を行っていく必要があると考え、役員を含めたAI・DX関連研修の拡充や、既に開始している海外大学との提携による「AI人材育成プログラム」の拡充等、幅広い施策を展開していきます。
d.「R:“Reward /報いる”」♢ 株主との価値共有、経営戦略とのアラインメントを意識した役員報酬・従業員報酬のアップデート:経営戦略2027の推進、及び目指す姿の実現に向け、経営戦略2027にて掲げる経営指標と連動した形での、役員・従業員報酬のアップデート、並びに株主の皆様と価値を共有しながら、今まで以上に会社と社員の成長の一体感を持たせることを企図した株式交付制度を実現していきます。
♢「Enhance(磨く)×Reshape(変革する)×Create(創る)」 の推進を加速させる挑戦重視の登用とメリハ リある評価の更なる強化:更なる成長・挑戦を支える制度・仕組みとして、「評価制度」については、組織・個人目標間の連動を徹底し、自身の目標達成に対するコミットメントを促すとともに、挑戦意欲をもって、組織の更なる成長につながるアクションや成果・貢献に対し、よりメリハリをつけて評価・処遇していきます。
「経営職務グレード(経営上の重要性・難易度をベースに判定される、各職務の等級)」については、事業規模・管掌組織規模などの定量情報と、定性的な難易度・重要度を総合的に勘案して判定することを基本としつつも、今後は、事業開発・変革を中心とする職務については、取り組む課題の新規性や構想する領域の重要性などの要素を重視し評価することで、より柔軟な判定に繋げていきます。
(3)指標及び目標「人的資本の価値最大化」に向けた施策の進捗状況に関する主な指標及び目標は以下のとおりです。
D・“Diversity /多彩・多才な人材”性別・年齢・国籍・バックグラウンドに関わらず、多様な人材が集まり、全員で価値を創出していけるように、まさに彩りある人材ポートフォリオを目指す。
指標名指標内容実績(2025年4月1日付)単体/連結キャリア採用数当該年度内に入社したキャリア採用者数94名 (※総合職・一般職の総計)単体キャリア採用女性率当該年度内に入社したキャリア採用女性率23.4%(マイルストーン値:2025-2027年度を通じて25-35%)単体新卒採用女性率当該年度内に入社した新卒採用女性率36.0%(マイルストーン値:2025-2027年度を通じて30-40%)単体外国人管理職比率当社(※)における外国人管理職比率(※ 当社海外拠点も含む)約18%単体障がい者雇用率単体、特例子会社、及びグループ適用3社における障がい者雇用率2.68%※2024年6月1日付数値単体/連結 E・“Energize /活かす”当社に集まった多彩・多才な人材の誰もが受容され、互いにつながり、健康でいながら、その能力を最大限活かすことで、イキイキ・ワクワク/チャレンジできる組織風土を醸成する。
指標名指標内容実績(2025年4月1日付)単体/連結社員エンゲージメント度数(KPI)組織風土調査の「社員エンゲージメント」の設問に対して、肯定的な回答をしている職員の割合(同調査において、肯定的回答率65%以上は、「強み」として認識されます。
)77%(目標値:65%以上)単体社員を活かす環境度数(KPI)組織風土調査の「社員を活かす環境」の設問に対して、肯定的な回答をしている職員の割合(同調査において、肯定的回答率65%以上は、「強み」として認識されます。
)71%(目標値:65%以上)単体女性部長職層比率部長職層における女性比率3.0%(マイルストーン値:2027年度末までに5%、2030年度末までに10%)単体女性部長候補者層比率部長候補者層(※)における女性比率(※部長候補者層とは、人や組織・プロジェクトをけん引するポジションに就く層を指す。
)8.7%(マイルストーン値:2027年度末までに10%、2030年度末までに15%)単体女性管理職比率(第1 企業の概況 5 従業員の状況の「3 多様性に関する指標」をご参照ください。
)同左 単体/連結男性育児休業等取得率男女賃金差異有給休暇取得率当社従業員における年次有給休暇取得率68.4%(目標値:70%)単体定期健康診断受診・実施率当社における、国内在勤者の法定定期健康診断受診率(当社の従業員のうち、会社が実施している労働安全衛生法に基づく定期健診を受診している者の割合を指す。
)100%※23年度数値(目標値:100%)単体当社グループ企業(国内)における法定定期健診実施率(2023年度実績サステナビリティ調査対象の当社グループ企業(国内)のうち、労働安全衛生法に基づく定期健診受診の機会を提供している企業の割合を指す。
)100%(目標値:100%)連結 指標名指標内容実績(2025年4月1日付)単体/連結労働災害度数率当社(※1)における労働災害度数率(※2)(※1 本社及び国内支社)(※2 自社従業員及び、それ以外の労働者(派遣社員)を含む)0※23年度数値(目標値:前年度比で低減、前年度0のため23年度は達成)単体連結(※3)労働災害度数率(※4)(※3 生産現場を有する主要な事業会社(子会社、共同支配事業、関連会社等)が対象)(※4 自社従業員、自社従業員以外の労働者(コントラクター従業員)の総計数値)1.75※23年度数値(目標値:前年度比で低減、前年度1.98のため23年度は達成)連結社長と社員の対話実施状況社長によるタウンホールミーティング参加者数6回実施・計220名参加単体 A・“Accelerate /育てる”多様な経験を積める場を創出し、一人ひとりの自律的なキャリア形成と成長を支援していくとともに、変化対応力を高めるリスキルやリーダーシップ強化にも取り組む。
指標名指標内容実績(2025年4月1日付)単体/連結人的資本投資額本店における人的資本投資額(※1)(※1 人事部主管研修に係る教育研修費、外部研修機関への研修業務委託料、海外長期滞在型研修で発生する付随費用等を含む)37.8億円単体リーダーシップ開発関連研修受講者数2024年度において、資格・職務グレードに応じた、リーダーシップスタイルのアップデート・ダイバーシティマネジメント・成長支援スキル強化に向けた各種研修への参加者数MC Leading Change Program(本店、国内・海外拠点、 連結向け):42名単体/連結・MC経営塾(部長・事業会社経営幹部向け):27名・組織リーダー研修(チームリーダー・事業会社部長向け):111名・新任管理職研修(マネージャー・事業会社課長向け):202名・インストラクター研修(新人教育担当向け):140名単体DX人材育成研修受講者数「MC Innovation Lab(MIL)」の累計受講者数(DX・新規事業立ち上げを行う担当者向け、プログラミング・プロダクトマネジメント研修) 175名連結「MIL for Manager」の受講者数(MCのマネージャー層が事業開発・業務改善プロジェクトの企画・構想~開発までの全体像を理解し、プロジェクトマネージャーとして外部事業者と連携しながら推進する際に肝となる知識を習得する研修)40名単体成長対話(※)満足度 (※社員の自律的成長の実効性を高めるための、年に1度の、能力開発・キャリア開発にフォーカスした上司との対話機会)成長対話後に実施するアンケートにおける、「上司との成長対話を通じた意欲向上度合」への肯定的回答率72.6%単体キャリア自律施策における、公募案件数・応募者数公募型異動制度「Career Choice制度」、社内複業制度「Dual Career制度」における、公募案件数、応募者数、異動・複業者数・公募案件:151件・応募者数:138名・異動・複業者数:41名 (異動予定者数含む)単体 R・“Reward /報いる”多様な人材を惹きつける報酬水準・体系を実現し、広い母集団の中から適材適所の配置を行い、職務と成果に応じた一層メリハリある処遇を徹底することで、成果主義を備えた、活力ある組織を実現する。
指標名指標内容実績(2025年4月1日付)単体/連結重要職務数当社役職員の就任している職務のうち、重要度・難易度が高いと判定された職務の数約700ポスト単体重要職務就任者面談者数重要職務への就任者の経験や特性を可視化するために実施した、累計面談者数約650件/累計単体年間平均給与(第1 企業の概況 5 従業員の状況の「2. 提出会社の従業員の状況」をご参照ください。
)同左 単体
戦略 3. 気候変動リスクに対処する戦略(1)ポートフォリオの脱炭素化と強靭化への取組「2.リスク管理」で記載したとおり、当社は、気候変動関連のリスク及び機会を当社の事業戦略に重要な影響を与えるサステナビリティ関連のリスク及び機会として特定しています。
その上で、“MC Climate Taxonomy”による分類に基づきモニタリング対象として特定した一部のグリーン及びトランスフォーム事業に対して、1.5℃シナリオ分析を実施し、これらのリスク及び機会がビジネスモデルとバリューチェーンに与える影響を評価しています。
この評価結果を事業戦略へ落とし込むべく、シナリオ分析を実施したトランスフォーム事業については、トランスフォーム・ディスカッション(※)にて事業の方向性を左右する要素につき議論しています。
同議論内容も踏まえて、事業戦略会議にて社長及び各営業グループCEOがGHG削減目標を踏まえた投資計画を討議します。
以上のような、気候変動に係るリスク管理及び戦略への織り込みに加え、対外開示までを一つのサイクルとしてとらえて、効果的な運用を行っています。
※トランスフォームに分類された事業を対象に、移行リスクとして注視すべき需給の動向や技術革新の動向を特定し、事業への影響 を経営レベルでモニタリングするもの。
(2)気候変動関連のリスク及び機会に係るシナリオ分析① 気候シナリオの考え方気候シナリオとは、脱炭素化の速度や程度に影響を及ぼす社会経済・政策・市場・技術等に関する一連の仮定を置き、その結果として将来どの様な社会が実現されうるかを描くものです。
1.5℃シナリオを用いてシナリオ分析を行う場合は、産業革命以前に比べた気温上昇が1.5℃に抑えられた世の中が実現しているという仮定のもと、地球温暖化や気候変動そのものの影響や、気候変動に関する長期的な政策動向による事業環境の変化等を予想し、事業戦略への影響を検討することとなります。
したがって、財務諸表における会計上の見積りの基礎となる、最新の入手可能な信頼のおける情報に基づく合理的な見積りと、シナリオ分析における一連の仮定は異なるものです。
また、シナリオ分析は需給等に関する市場全体の傾向を仮定しますが、当社の保有資産の優位性あるいは劣後性や、売買契約等の特殊性により、市場全体の傾向と当社の事業への影響が一致しない場合もあります。
加えて、シナリオ分析が数十年単位の超長期的な影響を分析するのに対し、財務諸表における資産及び負債の測定においては、数年から十年といった中長期的な時間軸の影響が大きく、足元の事業環境がより強く反映されることとなります。
以上より、仮にシナリオ分析において、当社の事業に関連する資産の価値毀損等あるいは負債の増加等の影響が示された場合にも、それらが直ちに財務諸表における資産及び負債の測定に影響を及ぼすとは限らないと考えられます。
会計上の見積りにおける気候変動の影響の考え方については、第5 経理の状況 連結財務諸表注記2 「(5)重要な会計上の判断、見積り及び仮定」をご参照ください。
② シナリオ分析に用いた1.5℃シナリオについて気候シナリオについては、国際エネルギー機関(International Energy Agency (IEA))、気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change(IPCC))、気候変動リスクに係る金融当局ネットワーク(Network for Greening Financial Services (NGFS))等を始めとする機関・団体のほか、気候変動の移行リスク・機会が大きい事業を保有し、同事業の検証・評価に特に関心が高い一部の民間企業も独自に策定、公表しています。
当社は、ポートフォリオの脱炭素化と強靭化の両立に向けては、これら気候シナリオを参照した「シナリオ分析」を行い、各事業について気候変動の移行リスク・機会を適切に把握し、それらも踏まえた事業戦略を策定することが重要と考えています。
その観点から、当社は、2019年度より気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に沿う形で、主にIEAの気候シナリオを用いたシナリオ分析を実施しており、2021年度からは2050年ネットゼロ実現を前提とした1.5℃シナリオを使用した分析を開始しました。
当社が2021年度に実施した1.5℃シナリオ分析では、IEAの“Net Zero Emission by 2050 Scenario(IEA NZE)”を参照しましたが、IEA NZEでは分析に必要となる十分な粒度のデータが提供されておらず、当社事業の特性や、地域戦略等を踏まえた定量面も含む詳細な分析を行うことは困難でした。
これを踏まえ、2022年度に外部の第三者機関と協働し、可能な限り主要な前提をIEA NZEと整合させた上で、地域別・商材別の需要といった、より細かい粒度のデータを含む独自の1.5℃シナリオ(2022年度1.5℃シナリオ)を策定し、これを参照して分析を行いました。
③ 分析対象事業の抽出気候変動がもたらしうるリスク・機会の影響が特に大きいと想定される事業をシナリオ分析対象とするべく、下記の方針に沿って選定を行いました。
リスクサイドの事業選定に当たっては、GHG排出量と資産規模の二つの指標を勘案しました。
具体的には、“MC Climate Taxonomy”に基づき、GHG排出量が多く、かつ排出量削減の難易度が相対的に高いことから気候変動リスクが大きいトランスフォーム事業に分類された事業のうち、資産規模が特に大きい「天然ガス・LNG」、「原料炭」、「発電(化石燃料)」事業(これら3事業はトランスフォーム事業における当社の投融資残高の約7割を占める)を分析対象候補とした上で、既に「新規の石炭火力発電事業には取り組まずに段階的に撤退、2050年までに非化石比率100%」という明確な事業方針を掲げている「発電(化石燃料)」事業は例外的に対象外とし、最終的に「天然ガス・LNG」、「原料炭」事業を2022年度1.5℃シナリオ分析の対象として選定しました。
機会サイドについては、“MC Climate Taxonomy”に基づいて気候変動機会が大きいグリーン事業に分類されたもののうち、当社の主力事業であり既に具体的な案件が複数存在する「再生可能エネルギー」事業を2022年度1.5℃シナリオ分析の対象として選定しました。
④ 分析の結果及び結果を踏まえた事業方針(天然ガス・LNG事業)天然ガス・LNGは移行期において重要な役割を担うエネルギー源であり、分析に用いた2022年度1.5℃シナリオ下においては、長期的には天然ガス・LNGの需要減が見込まれるものの、当社LNG事業の戦略地域であるアジア地域では長期に亘り一定程度の需要が想定されています。
掛かる事業環境認識に基づき、当社はエネルギー・資源の安定供給と社会・経済活動の低・脱炭素化の両立を目指し、以下のとおり「LNG事業の強靭化」と同時に「LNGバリューチェーンの低・脱炭素化」にも注力いたします。
より中長期的には、技術イノベーションや各国政府による政策動向等を含めた事業環境を見極めた上で、LNG事業の更なる低・脱炭素化の取り組みを進めるとともに、LNGポートフォリオの最適化及び次世代エネルギー分野への投資を実施していきます。
「LNG事業の強靭化」と「LNGバリューチェーンの低・脱炭素化」に関するより詳細な取組みは以下のとおりです。
<LNG事業の強靭化>既存のLNG事業については、生産量の大部分が長期契約に基づいて販売されていますが、生産効率の向上やコスト削減等による競争力強化を図ると同時に、継続的にポートフォリオの最適化を検討していきます。
新規のLNG案件については、脱炭素化が急速に進展した場合の座礁資産化のリスクも念頭に置き、1.5℃シナリオを含む複数の脱炭素シナリオ下における投資採算も考慮して新規投資判断を行います。
<LNGバリューチェーンの低・脱炭素化>「LNG事業の強靭化」と並行して、本邦最大級のLNG事業者の立場・強みを活かし、LNGバリューチェーン自体の低・脱炭素化に資するCCUS(Carbon Capture, Utilization and Storage)等の推進、ブルー水素やe-methane(合成メタン)等の次世代エネルギーの製造・供給等に関する取り組みを進めることで事業機会を取り込みつつ、脱炭素社会への移行の一翼を担っていきます。
これらは、過去50年超に亘る当社の天然ガス・LNG事業への取り組みから得られた経験・知見・ネットワークが活用可能な領域であり、既に具体的な検討を進めています。
(原料炭)鉄鋼業は今後長期にわたる移行期間に入ると想定されますが、BHP Mitsubishi Alliance(BMA)事業の主要商品である高品位原料炭は高炉製鉄プロセスの低炭素化に貢献することから、低品位の原料炭との比較において必要性が相対的に高まる見通しです。
一方、許認可の取得難化等、開発難易度が高まることから、新規炭鉱投資が一段と減速し供給の減少が想定されます。
BMA事業は、高品位の原料炭の安定供給を継続します。
また、当社はGHG排出量削減を積極的に推進しており、BMA事業においても、再生可能エネルギー調達、メタンガス処理やディーゼル代替等に関する取り組みを検討・推進しています。
一例として、BMAは2027年までに炭鉱で使用する電力の100%を再生可能エネルギー由来に切り替える計画です。
また、パートナーであるBHP社、製鉄大手及び大手エンジニアリング会社と共同で、製鉄所でのCO2回収技術の実証試験等を共同で実施する旨の協業契約を締結する等、製鉄バリューチェーン全体でのGHG排出削減に取り組んでいます。
当社は金属資源事業においても、「脱炭素」・「電化」・「循環型社会」の三つの切り口でEX戦略を推進していきます。
製鉄バリューチェーンでの脱炭素化に加え、電化に不可欠な銅・電池原料等や、リサイクル事業への取り組みを強化していきます。
(再生可能エネルギー)再生可能エネルギーの導入や蓄電池の普及、及びこれに伴う電力供給システムの分散化傾向は、政策・規制、技術革新等の状況により国・地域による差異があり、発現するタイミングが大きく異なる可能性があります。
当社は、再生可能エネルギーを「つくる(発電)」、天候により変動する電気を「整える(需給調整)」、整えた電気と付加価値の高いサービスを「届ける」、といったこれら電力バリューチェーン上の各機能の強化を通じて、洋上風力の成長が見込まれる日本や、N.V. Enecoをプラットフォームに持つ欧州を中心に、米州・アジア等でも再生可能エネルギーを起点とする事業拡大を目指します。
2022年度1.5℃シナリオにおける主要な前提、及びIEA NZEとの比較、事業環境分析、並びに事業環境を踏まえた方針・取組等の詳細は当社ウェブサイト サステナビリティページの「環境」内の「気候変動:体制・システム」、「1.5℃シナリオ分析の結果、及び分析から得られる示唆」に掲載しています。
また、同セクションの「物理的リスク」に物理的リスク分析についても掲載しています。
https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/sustainability/environmental/climate-change/003.html#anc-83052-11
指標及び目標 4. 気候変動リスクに関連する指標及び目標(1)目標当社は、パリ協定と整合する2050年ネットゼロ/1.5℃目標に基づき、ポートフォリオの脱炭素化と強靭化の両立を図り、共創価値の創出を推進していきます。
そのために、脱炭素社会の実現に向けた以下3つの目標を掲げています。
① GHG排出量(Scope1・2、Scope3カテゴリー15)の削減目標2050年GHG排出量ネットゼロを前提とし、2030年度時点での中間目標として2020年度比GHG排出量半減を掲げています。
この目標達成に向けて、火力発電資産のダイベストメントを中心としたポートフォリオ入替を含む具体的な削減計画を策定しています。
また、削減努力を進めた上で、なお残存する排出量については、炭素除去を含めた国際的に認められる方法でオフセットを行う前提です。
なお、当社はこれまでGHG排出量の算定に出資比率基準を用いていましたが、当社の排出の責任範囲を明確にすることを目的に、2025年度より財務支配力基準に変更しました。
これにより子会社・共同支配事業分のGHG排出量を当社のScope1・2、関連会社・共同支配企業分の排出量をScope3カテゴリー15と判断して開示し、その全てを削減目標対象としています。
② 発電事業における非化石比率既存火力発電容量の削減、及びゼロエミッション火力への切り替えで、2050年までに当社発電事業における非化石比率100%化を目指します。
なお、石炭火力発電事業については、受注済みのベトナム/ブンアン2案件を最後として今後新規事業は手掛けず、段階的に撤退することで、2030年度までに2020年度比で持分容量を3分の1程度まで削減し、2050年までに完全撤退する方針です。
③ 再生可能エネルギー発電容量2030年度までに再生可能エネルギー発電容量を2019年度比倍増を目指します。
(2)目標に対する進捗2030年度までに基準年度(2020年度、2,790万トン-CO2e)比でGHG排出量(Scope1・2、Scope3カテゴリー15)を半減させるという目標に対して、当連結会計年度の実績値は以下のとおり進捗しています。
なお、「(1)目標 ① GHG排出量(Scope1・2、Scope3カテゴリー15)の削減目標」に記載のとおり、GHG排出量の算定基準を出資比率基準から財務支配力基準に変更したことに伴い、前連結会計年度及び基準年度の数値を再算定しています。
前連結会計年度(万トン-CO2e)当連結会計年度(万トン-CO2e)Scope1(6.5ガス含む)580479Scope28673Scope3 カテゴリー151,6211,605合計2,2872,157 当連結会計年度におけるセグメント別の排出量(Scope1・2、Scope3カテゴリー15の合計)の実績は以下のとおりです。
前連結会計年度(万トン-CO2e)当連結会計年度(万トン-CO2e)地球環境エネルギー495375マテリアルソリューション162148金属資源319266社会インフラ2321モビリティ1819食品産業143131S.L.C.2625電力ソリューション1,1011,172その他・調整00合計2,2872,157 上記の数値は、当社及び第5 経理の状況の連結財務諸表における連結子会社、共同支配事業をScope1・2の対象とし、関連会社、共同支配企業をScope3カテゴリー15の対象と判断して集計しており、報告日についても第5 経理の状況 連結財務諸表注記3「(1)連結の基礎⑥報告日」と同様の方針としています。
なお、実務上の負荷等を勘案し、一部の会社について収集を省略するなど、連結財務諸表の報告範囲との差異が生じていますが、当該差異が上記の数値に与える影響には重要性がないと判断しています。
財務支配力基準でのScope3カテゴリー15のGHG排出量算出にあたっては、連結財務諸表で用いる持分比率を適用しています。
Scope1・2とScope3カテゴリー15の区分にあたって、GHG Protocol等の基準を参照していますが、一部当社としての判断を行使している場合もあります。
例えばリース契約においては契約形態に応じた会計上の取扱いを参照し区分することが可能ですが、業界慣習や排出量の情報取得の難易度等も勘案し、事業ごとに異なる整理をしている場合があります。
将来的に集計に係る基準の明確化等により当該整理に変更が必要な場合、かつ当該変更に関連する排出量に重要性がある場合は、当年度以前の数値についても遡及的に修正する可能性があります。
なお、削減目標の対象としているカテゴリー15以外のScope3排出実績については、当社ウェブサイト サステナビリティページ掲載の「ESGデータ」の「環境」内「気候変動関連データ」をご参照ください。
https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/sustainability/esg-data/files/ja_esg_index_001.xlsx
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 (1)人的資本に関するガバナンス人的資本に関連する戦略・リスクについては、コーポレート担当役員(人事)のもと人事部が管掌しています。
人事制度、人事施策、人材開発、人員政策に関する重要事項及び経営幹部人材の育成活用に関する事項については、HRD委員会(委員長:コーポレート担当役員(人事))にて討議され、所定の基準に基づき社長室会及び取締役会への付議・報告を経て、全社施策として実行・運営されます。
(2)人的資本に関する戦略 -10年後を見据えたMC HR Vision「DEAR」-当社はこれまでも時代のニーズに合わせて自らのビジネスモデルを変革させ、新たな価値を追求して参りました。
人材はその価値創出の源泉であり、当社にとって最大の資産と認識しています。
変化の激しい事業環境下においても、そうした新たな価値を創出し続ける会社・組織であるため、最も重要な経営資源である「人材」に関する10年後を見据えたMC HR Vision DEAR(多彩・多才な人材を活かし、育て、報いる)を定めました。
「多彩・多才な人材がつながりながらやりがいと誇りをもって、社会や産業の課題解決に挑む会社」を目指すことを指針とし、「人」こそ最も大切にしたいという想いを込めて、“親愛なる”を意味する英単語である「DEAR」と表現し、4つのアルファベットそれぞれにて以下のようなコンセプトを示しています。
2024年度はこのMC HR Vision「DEAR」に基づき、各種人事施策を推進して参りました。
①中期経営戦略2024期間における取り組み施策例上記、MC HR Visionにて掲げた方針に基づき、DEARの4つの区分夫々において、各種施策を推進して参りました。
具体的な施策例の一部については、以下のとおりです。
a.「D:“Diversity /多彩・多才な人材”」♢ 採用手法の多様化・高度化社内外環境の変化に伴い、人材流動化の進展も見据えながら、継続的な事業価値創出に向け様々な採用手法を通じて、多様なバックグラウンドを持つ人材の獲得を目指しています。
学生が各々の事情に応じて就職活動のタイミングを選択できるよう「新卒採用の選考時期複線化」、継続的に共創価値を創出し続ける会社であるために、多様なバックグラウンドを有する人材獲得の一環として「キャリア採用選考の拡充」及び「第二新卒採用」を実施、また実務の高度化等の背景を踏まえ当社の様々な事業・業務におけるオペレーションを担当する「バックオフィス職のキャリア採用」にも継続して取り組みました。
♢ 当社グループ従業員への価値観共有:当社グループ約6.2万人の総合力強化を図ることを目的とし、価値観の共有、強固なネットワークの構築に向け、具体的には以下の様な取り組みを行っています。
・「海外拠点在勤者との対話」:当社経営層と、現地社員を含む当社海外拠点在勤者との対話を通じて、経営戦略やMC HR Vision等の浸透を促進しています。
・「グローバルHR会議」:海外拠点の人事担当者が一堂に会し、本店/拠点双方向のコミュニケーションを深めながら、人事戦略・人事関連テーマについての意見交換・共有やネットワーキング強化を推進しています。
・「MC Group Gateway Program」:当社の理念・価値観の共有や当社グループへの理解を深めることを目的として、当社海外拠点・国内外のグループ企業の社員を対象に導入研修を開催しています。
b.「E:“Energize /活かす”」♢ ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)推進:「多彩・多才」な人材の多様な価値観を受容し、一人ひとりが最大限に能力を発揮できる環境整備に向け、2023年に社長直掌に全社横断で構成された「DE&Iワーキンググループ」による提言を踏まえ、「一人ひとりの能力発揮」・「多彩・多才な知による価値創出」・「理解・実践の基盤」の観点から、DE&I推進施策を展開し、DE&Iの理解浸透・実践促進に取り組みました。
・「一人ひとりの能力発揮」:相互理解に向けたマイノリティ体験として、VR研修、生理痛体験、障がいの疑似体験を実行しました。
・「多彩・多才な知による価値創出」:多様性の確保として、女性活躍の取組を強化(詳細は以下、「女性活躍推進」をご参照ください)。
・「理解・実践の基盤」:経営層のコミットメントを示し続けるとともに、全社横断でDE&Iの実践をミッションに取り組む「DE&Iアンバサダー組織」を各部門・グループに設置し、集中的な理解促進・実践、さらにはその横展開を通じたDE&I推進の牽引。
♢ 女性活躍推進:DE&I推進の各種取り組みの中でも、女性活躍推進には特に注力しています。
具体的には、「女性経営幹部を継続的に輩出するためのパイプライン強化」を重要テーマとして掲げ、ライフイベント等を経た後も、海外駐在や出向含め多様な業務経験を通じて能力・スキルを開発できる環境整備、責任ある職務への積極的な登用、また、採用における女性比率の向上を優先課題と認識し、様々な取り組みを推進しています。
こうした取り組みにドライブをかける目的で、2024年度より採用・パイプラインにおけるマイルストーンを設定しました。
この実現に向けて、「女性の母集団拡大を目指した採用活動の強化」、「ジェンダーギャップの解消を目指した成長機会の提供」、「女性エンパワメントを目的とした視野拡大・意欲向上を目指したネットワーキングの提供」、「女性が抱える課題に基づく就業サポート」などを、スピード感をもって実行し各種施策を設定していくことで、あらゆる階層でクリティカルマスとされる女性比率30%以上の早期実現を目指します。
※女性活躍推進に係る指標については第1 企業の概況 5 従業員の状況の「3 多様性に関する指標」もご参照ください。
c.「A:“Accelerate /育てる”」♢ DX・AIスキル領域での研修を新設・拡充:AIを前提とした世の中への対応力強化に向け、改めて当社社員に求められる人材像を再定義。
社員のAI活用含めたスキル強化・底上げに向け、「AI人材育成プログラム(トロント大学・スタンフォード大学のエンジニアリングスクールへ派遣)」の新設や、デジタル関連研修の体系の総見直しを実施しました。
♢ 公募型異動配置施策の推進/タレントマネジメント機能の強化:自律的キャリア形成促進に向け、公募型配置施策を継続実施し、応募者138名、内41名が異動/兼務となりました。
またタレントマネジメントの高度化・業務効率化を見据え、人材情報管理機能を新システムに移行、部門・グループのタレントマネジメント担当を人事部兼務として人事部との連携を強化しました。
d.「R:“Reward /報いる”」♢ 重要職務就任者面談:当社ならではの様々な経験を経て、連結ベースで重要な役割を担う人材「重要職務就任者」約700名を対象に、面談を通じた可視化を21年度より継続実施しており、面談実施件数は累計約650名となりました。
面談データは全社ベースでの最適配置に向けた参考材料として活用するとともに、可視化したデータをマクロ的に捉え、次世代を担う人材の育成に向けた各種施策の検討に繋げています。
②経営戦略2027期間における人事施策方針■人材マネジメントの更なる高度化経営戦略2027にて掲げる「Enhance(磨く)×Reshape(変革する)×Create(創る)による価値創造メカニズム」の推進に向け、人事領域においては、当社がこれまで築き上げてきた、強み・基盤たる三綱領に根差した、人材マネジメントの更なる高度化を掲げています。
具体的に下図記載のとおりの「高い志を有する人材が集い、一人ひとりが挑戦と成果を積み重ねることで成長を実感し、社員の成長が会社の発展につながる」という当社の人材マネジメントの基本コンセプトをMC HR Vision 「DEAR」にて掲げた方針に則り高度化を図ることで、経営戦略2027の推進に繋げていきます。
■人材マネジメントの更なる高度化に向けた重点人事施策 MC HR Vision 「DEAR」に基づき取り組んできた各種施策は引き続き推進しつつも、以下領域においては、当社の「総合力」の要である「多彩・多才な人材」の挑戦を促す施策を投下し特に重点的に取り組みを加速していきます。
各領域における取り組み施策概要は以下のとおりです。
a.「D:“Diversity /多彩・多才な人材”」♢ 多彩・多才な人材の志を一つに、挑戦と共創を促す共通の「マインドセット」の明確化と発信:当社の総合力の源泉である「多彩・多才な人材」の多様な専門性や志向性を組織としての強みに変えていくべく、全員の挑戦と共創を導き出すための軸となるような「マインドセット」の検討・策定を実施していきます。
♢ 連結・グローバルベースのタレントマネジメントの取り組み強化:更なるグローバルな成長の取り込みに向け、海外拠点社員の採用・登用・育成の為の人材の可視化等、グローバルベースのタレントマネジメントに向けた取り組みを推進していきます。
b.「E:“Energize /活かす”」♢ 新たな事業創出に向けた社内公募等による成長・挑戦機会の提供:既存の枠を超え、新たな事業創出にチャレンジする意思を持った人材を後押しすべく、最前線でミッションに取り組むポストを対象とした社内公募制度を実施し、一人ひとりが挑戦する機会を経て成長し、その社員の成長が会社の発展につながることを企図し、引き続き拡充を検討していきます。
♢ 挑戦機会の提供・挑戦と共創を後押しする風土醸成施策の拡充:挑戦と共創に必要な「マインド」の醸成と「時間」の創出に向け、「マインド」については各界のトップランナーを招いたイベントや、日常とは異なる場で内省を促す様な新しいタイプの研修の実施、「時間」については、IT/AI技術も駆使して更なる業務プロセス改革に取り組みます。
c.「A:“Accelerate /育てる”」♢ 変化対応力を備えた次世代リーダーシップ開発:将来予測が困難な事業環境において、多様な価値観を持つ社員で構成される組織と共に価値創造に取り組むためには、従来以上に高度なスキルや能力の発揮が必要です。
そのような課題意識から、研修体系の刷新及びプログラムの見直しを実施いたします。
新しい研修体系では、資格に関わらず職務内容に応じて適時適切な研修受講機会を提供し、「マネジメントスキル」や「リーダーシップ」に関するスキル・能力を段階的に開発していきます。
♢ AI/デジタル領域知見と事業経験の双方を有する独自のAI人材育成:デジタルトランスフォーメーションが進み、AI技術の急速な進展によって世の中が急速に移り変わりゆく中で、当社社員もAI・デジタル関連技術を正しく理解・活用しながら、既存事業の在り方の再定義や新たな事業創出を行っていく必要があると考え、役員を含めたAI・DX関連研修の拡充や、既に開始している海外大学との提携による「AI人材育成プログラム」の拡充等、幅広い施策を展開していきます。
d.「R:“Reward /報いる”」♢ 株主との価値共有、経営戦略とのアラインメントを意識した役員報酬・従業員報酬のアップデート:経営戦略2027の推進、及び目指す姿の実現に向け、経営戦略2027にて掲げる経営指標と連動した形での、役員・従業員報酬のアップデート、並びに株主の皆様と価値を共有しながら、今まで以上に会社と社員の成長の一体感を持たせることを企図した株式交付制度を実現していきます。
♢「Enhance(磨く)×Reshape(変革する)×Create(創る)」 の推進を加速させる挑戦重視の登用とメリハ リある評価の更なる強化:更なる成長・挑戦を支える制度・仕組みとして、「評価制度」については、組織・個人目標間の連動を徹底し、自身の目標達成に対するコミットメントを促すとともに、挑戦意欲をもって、組織の更なる成長につながるアクションや成果・貢献に対し、よりメリハリをつけて評価・処遇していきます。
「経営職務グレード(経営上の重要性・難易度をベースに判定される、各職務の等級)」については、事業規模・管掌組織規模などの定量情報と、定性的な難易度・重要度を総合的に勘案して判定することを基本としつつも、今後は、事業開発・変革を中心とする職務については、取り組む課題の新規性や構想する領域の重要性などの要素を重視し評価することで、より柔軟な判定に繋げていきます。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 (3)指標及び目標「人的資本の価値最大化」に向けた施策の進捗状況に関する主な指標及び目標は以下のとおりです。
D・“Diversity /多彩・多才な人材”性別・年齢・国籍・バックグラウンドに関わらず、多様な人材が集まり、全員で価値を創出していけるように、まさに彩りある人材ポートフォリオを目指す。
指標名指標内容実績(2025年4月1日付)単体/連結キャリア採用数当該年度内に入社したキャリア採用者数94名 (※総合職・一般職の総計)単体キャリア採用女性率当該年度内に入社したキャリア採用女性率23.4%(マイルストーン値:2025-2027年度を通じて25-35%)単体新卒採用女性率当該年度内に入社した新卒採用女性率36.0%(マイルストーン値:2025-2027年度を通じて30-40%)単体外国人管理職比率当社(※)における外国人管理職比率(※ 当社海外拠点も含む)約18%単体障がい者雇用率単体、特例子会社、及びグループ適用3社における障がい者雇用率2.68%※2024年6月1日付数値単体/連結 E・“Energize /活かす”当社に集まった多彩・多才な人材の誰もが受容され、互いにつながり、健康でいながら、その能力を最大限活かすことで、イキイキ・ワクワク/チャレンジできる組織風土を醸成する。
指標名指標内容実績(2025年4月1日付)単体/連結社員エンゲージメント度数(KPI)組織風土調査の「社員エンゲージメント」の設問に対して、肯定的な回答をしている職員の割合(同調査において、肯定的回答率65%以上は、「強み」として認識されます。
)77%(目標値:65%以上)単体社員を活かす環境度数(KPI)組織風土調査の「社員を活かす環境」の設問に対して、肯定的な回答をしている職員の割合(同調査において、肯定的回答率65%以上は、「強み」として認識されます。
)71%(目標値:65%以上)単体女性部長職層比率部長職層における女性比率3.0%(マイルストーン値:2027年度末までに5%、2030年度末までに10%)単体女性部長候補者層比率部長候補者層(※)における女性比率(※部長候補者層とは、人や組織・プロジェクトをけん引するポジションに就く層を指す。
)8.7%(マイルストーン値:2027年度末までに10%、2030年度末までに15%)単体女性管理職比率(第1 企業の概況 5 従業員の状況の「3 多様性に関する指標」をご参照ください。
)同左 単体/連結男性育児休業等取得率男女賃金差異有給休暇取得率当社従業員における年次有給休暇取得率68.4%(目標値:70%)単体定期健康診断受診・実施率当社における、国内在勤者の法定定期健康診断受診率(当社の従業員のうち、会社が実施している労働安全衛生法に基づく定期健診を受診している者の割合を指す。
)100%※23年度数値(目標値:100%)単体当社グループ企業(国内)における法定定期健診実施率(2023年度実績サステナビリティ調査対象の当社グループ企業(国内)のうち、労働安全衛生法に基づく定期健診受診の機会を提供している企業の割合を指す。
)100%(目標値:100%)連結 指標名指標内容実績(2025年4月1日付)単体/連結労働災害度数率当社(※1)における労働災害度数率(※2)(※1 本社及び国内支社)(※2 自社従業員及び、それ以外の労働者(派遣社員)を含む)0※23年度数値(目標値:前年度比で低減、前年度0のため23年度は達成)単体連結(※3)労働災害度数率(※4)(※3 生産現場を有する主要な事業会社(子会社、共同支配事業、関連会社等)が対象)(※4 自社従業員、自社従業員以外の労働者(コントラクター従業員)の総計数値)1.75※23年度数値(目標値:前年度比で低減、前年度1.98のため23年度は達成)連結社長と社員の対話実施状況社長によるタウンホールミーティング参加者数6回実施・計220名参加単体 A・“Accelerate /育てる”多様な経験を積める場を創出し、一人ひとりの自律的なキャリア形成と成長を支援していくとともに、変化対応力を高めるリスキルやリーダーシップ強化にも取り組む。
指標名指標内容実績(2025年4月1日付)単体/連結人的資本投資額本店における人的資本投資額(※1)(※1 人事部主管研修に係る教育研修費、外部研修機関への研修業務委託料、海外長期滞在型研修で発生する付随費用等を含む)37.8億円単体リーダーシップ開発関連研修受講者数2024年度において、資格・職務グレードに応じた、リーダーシップスタイルのアップデート・ダイバーシティマネジメント・成長支援スキル強化に向けた各種研修への参加者数MC Leading Change Program(本店、国内・海外拠点、 連結向け):42名単体/連結・MC経営塾(部長・事業会社経営幹部向け):27名・組織リーダー研修(チームリーダー・事業会社部長向け):111名・新任管理職研修(マネージャー・事業会社課長向け):202名・インストラクター研修(新人教育担当向け):140名単体DX人材育成研修受講者数「MC Innovation Lab(MIL)」の累計受講者数(DX・新規事業立ち上げを行う担当者向け、プログラミング・プロダクトマネジメント研修) 175名連結「MIL for Manager」の受講者数(MCのマネージャー層が事業開発・業務改善プロジェクトの企画・構想~開発までの全体像を理解し、プロジェクトマネージャーとして外部事業者と連携しながら推進する際に肝となる知識を習得する研修)40名単体成長対話(※)満足度 (※社員の自律的成長の実効性を高めるための、年に1度の、能力開発・キャリア開発にフォーカスした上司との対話機会)成長対話後に実施するアンケートにおける、「上司との成長対話を通じた意欲向上度合」への肯定的回答率72.6%単体キャリア自律施策における、公募案件数・応募者数公募型異動制度「Career Choice制度」、社内複業制度「Dual Career制度」における、公募案件数、応募者数、異動・複業者数・公募案件:151件・応募者数:138名・異動・複業者数:41名 (異動予定者数含む)単体 R・“Reward /報いる”多様な人材を惹きつける報酬水準・体系を実現し、広い母集団の中から適材適所の配置を行い、職務と成果に応じた一層メリハリある処遇を徹底することで、成果主義を備えた、活力ある組織を実現する。
指標名指標内容実績(2025年4月1日付)単体/連結重要職務数当社役職員の就任している職務のうち、重要度・難易度が高いと判定された職務の数約700ポスト単体重要職務就任者面談者数重要職務への就任者の経験や特性を可視化するために実施した、累計面談者数約650件/累計単体年間平均給与(第1 企業の概況 5 従業員の状況の「2. 提出会社の従業員の状況」をご参照ください。
)同左 単体
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
1. リスク管理体制当社では、営業グループと各リスクに対応したコーポレート専門部局が連携し、適切なリスク対応が可能な管理体制を整備しています。
なお、以下については当連結会計年度末以降提出日までの管理体制に係る変更等を反映しています。
2. 主要なリスクの概要① 世界マクロ経済環境の変化によるリスク世界的な、又は地域的なマクロ経済環境の変化は、個人消費や設備投資と深く関係し、商品市況にも影響を及ぼします。
その結果、当社がグローバルかつ多様な産業領域に展開している事業の商品・製品価格、取扱量やコストなどに変動をもたらし、経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度においては、インフレの緩やかな低下を受けて、欧米の中央銀行が利下げを実施する中、世界経済は底堅い成長を維持しました。
世界経済の先行きは、緩やかな成長を維持すると見られますが、米中対立、ロシア・ウクライナ情勢、中東情勢等地政学リスクに加え、米国の関税政策が各国経済に及ぼす影響、特に中国経済の先行き等不確実性が非常に高く、動向を注視しています。
② 市場リスク以下「当期純利益」は、「当社の所有者に帰属する当期純利益」を指しています。
当期純利益への影響額は、他に記載のない限り当社の当連結会計年度の連結業績を踏まえて試算した、翌連結会計年度に対する影響額を記載しています。
a. 商品市況リスク当社は、商品の売買取引や保有する資源エネルギーの権益における生産物の販売、そして関係会社の製造する工業製品の販売などの活動を通じて、様々な商品価格の変動リスクを負っています。
特にエネルギー資源及び金属資源の取引においては、売買価格の変動を通じて当社の業績に大きな影響を及ぼします。
また、投資の評価においても商品価格が重要なインプットとなる場合があります。
特に事業期間が長期に及ぶ場合、短期的な価格の動向よりも中長期的な価格見通しの方が、投資の評価により重要な影響を与えるため、将来の需給環境等のファンダメンタルズや、社外の金融機関等の提供するデータ等を考慮して、商品ごとに当社としての見通しを策定しています。
商品市況の長期的な低迷又は上昇が想定される場合には、保有する有形固定資産や持分法で会計処理される投資などの減損及び減損戻入を通じて、業績に影響を与える可能性があります。
当社の重要な投資案件については、「⑤ 事業投資リスク(重要な投資案件)」をご参照ください。
(エネルギー資源)当社は北米、東南アジア、豪州などにおいて、天然ガス・石油の開発・生産事業、液化天然ガス(LNG)事業を行っており、天然ガス・原油価格は当社の業績に大きな影響を与えます。
原油(Brent)価格は、中東情勢の緊迫化やロシア制裁強化等の上昇要因により、1バレル80米ドル超まで上昇する局面が見られたものの、中国経済の成長鈍化やトランプ政権の相互関税発表による世界経済の減速懸念等を背景に、3月末には1バレル70米ドル中盤まで下落しました。
今後も地政学リスクの高まり、各国経済情勢、OPEC/非OPECの生産動向等によって価格が上下するボラティリティの高い展開が続くと認識しています。
なお、当社のLNG販売の大半は長期契約であり、LNG価格は原油価格にリンクしているものが大宗となります。
1バレル当たりの原油価格が1米ドル変動すると、当社の当期純利益は主に持分法による投資損益を通じて年間約20億円増減すると試算されます。
ただし、LNG・原油の価格変動が当社の業績に影響を及ぼすまでにはタイムラグがあるため、価格変動が直ちに業績に反映されるとは限りません。
また、当社のLNG販売の一部はスポット契約にて販売しています。
アジアのLNGスポット価格は欧州ガス価格と一定程度連動しており、欧州情勢の影響も受けます。
10月上旬のアジアのスポットLNG価格は百万Btu(英国熱量単位)当たり13米ドル半ばで開始し、ロシア・ウクライナ情勢に起因する地政学リスクの高まりや、欧州での気温低下・風力発電出力の低下等の価格上昇要因が続き、2月には17米ドル前半まで上昇しました。
一方、その後暖冬による中国・北東アジアの需要低迷等により、3月末時点では13米ドル弱まで下落しました。
(金属資源)当社は、100%出資子会社の三菱デベロップメント社(MITSUBISHI DEVELOPMENT PTY LTD、本社:豪州ブリスベン、以下MDP社)を通じて、製鉄用の原料炭を販売しており、石炭価格の変動はMDP社の収益を通じて当社の業績に影響を与えます。
また、MDP社の収益は、石炭価格の変動の他にも、豪ドル・米ドル・円の為替レートの変動や悪天候、労働争議等の要因にも影響を受けます。
銅についても、生産者としての価格変動リスクを負っています。
1トン当たりの価格が100米ドル変動すると当期純利益で年間25億円の変動をもたらす(1ポンド当たりの価格が0.1米ドル変動すると当期純利益で年間54億円の変動をもたらす)と試算されますが、粗鉱品位、生産・操業状況、再投資計画(設備投資)等、価格変動以外の要素からも影響を受けるため、銅の価格のみで単純に業績への影響額が算出されない場合があります。
b. 為替リスク当社は、輸出入、及び外国間などの貿易取引において外貨建ての決済を行うことに伴い、円に対する外国通貨レートの変動リスクを負っています。
これらの取引では必要に応じて、先物為替予約などによるヘッジ策を講じていますが、それによって完全に為替リスクが回避される保証はありません。
また、当社の海外事業に対する投資については、為替変動により、外貨建の受取配当金や海外連結子会社・持分法適用会社の持分損益の円貨換算額が増減するリスクが存在し、外国通貨に対して円高が進むと当期純利益にマイナスのインパクトを与えます。
米ドル・円のレートが1円変動すると、当社の当期純利益は年間約40億円増減すると試算されます。
加えて、在外営業活動体の換算差額を通じて自己資本が増減するリスクが存在するため、一部の大口の投資については主に先物為替予約を用いたヘッジ策を講じています。
c. 株価リスク当社は、当連結会計年度末時点で、取引先や関連会社を中心に1兆1,913億円(時価)の市場性のある株式を保有しており、株価変動のリスクを負っています。
上記の価格は1,268億円の評価益を含んでいますが、株式の動向次第で評価益は減少するリスクがあります。
また、当社の企業年金では、年金資産の一部を市場性のある株式により運用しています。
よって、株価の下落は年金資産を目減りさせるリスクがあります。
d. 金利リスク当社の当連結会計年度末時点の有利子負債総額(リース負債除く)は4兆6,170億円であり、一部を除いて変動金利となっているため、金利が上昇する局面では利息負担が増加するというリスクがあります。
しかし、この有利子負債の相当部分は金利の変動により影響を受ける営業債権・貸付金等と見合っており、金利が上昇した場合には、これらの資産から得られる収益も増加するため、金利の変動リスクは、タイムラグはあるものの、相殺されることになります。
また、純粋に金利の変動リスクにさらされている部分についても、見合いの資産となっている投資有価証券や固定資産からもたらされる取引利益、配当金などの収益は景気変動と相関性が高いため、景気回復の局面において金利が上昇し支払利息が増加した場合には、見合いの資産から得られる収益も増加し、結果として影響が相殺される可能性が高いと考えられます。
ただし、金利の上昇が急である場合には、利息負担が先行して増加し、その影響を見合いの資産からの収益増加で相殺しきれず、当社の業績は一時的にマイナスの影響を受ける可能性があります。
このような金利などの市場動向を注視し、機動的に市場リスク対応を行う体制を固めるため、当社ではALM(Asset Liability Management)委員会で金利変動リスクの管理を行っています。
③ 信用リスク当社は、様々な営業取引を行うことによって、売掛金、前渡金などの取引与信、融資、保証及び出資などの形で取引先に対して信用供与を行っており、取引先の信用悪化や経営破綻等による損失が発生する信用リスクを負っています。
また、当社は主としてヘッジ目的のためにスワップ、オプション、先物などのデリバティブ取引を行っており、デリバティブ取引の契約先に対する信用リスクを負っています。
当社では当該リスクを管理するために、取引先ごとに成約限度額・信用限度額を定めると同時に、社内格付制度を導入し、社内格付と与信額により定めた社内規程に基づき、与信先の信用状態に応じて必要な担保・保証などの取付けを行っていますが、信用リスクが完全に回避される保証はありません。
取引先の信用状態悪化に対しては取引縮小や債権保全策を講じ、取引先の破綻に対しては処理方針を立てて債権回収に努めていますが、債権等が回収不能になった場合には当社の業績は影響を受ける可能性があります。
④ カントリーリスク当社は、海外の会社との取引や出資において、国の政治・経済・社会情勢に起因した、代金回収や事業遂行の遅延・不能等が発生するカントリーリスクを負っています。
当社においては、国ごとのリスク状況の把握、カントリーリスク対策制度の立案・管理を、コーポレート担当役員(CFO)を委員長とするALM委員会で行っています。
カントリーリスク対策制度では、各種リスク要因を踏まえ各国を区分の上、区分ごとに枠を設定する等の手法でカントリーリスクを一定範囲内にコントロールしています。
また、個別案件のカントリーリスクについては、保険を付保するなど、案件の状況に応じて適切なリスクヘッジ策を講じています。
ロシア、ウクライナ両国宛てリスクについても、同制度を通じて管理しています。
しかしながら、上記のようなリスクヘッジ策を講じていても、当社の取引先や出資先若しくは進行中のプロジェクト所在国の政治・経済・社会情勢の悪化によるリスクを完全に回避することは困難です。
そのような事態が発生した場合、当社の業績は影響を受ける可能性があります。
なお、ロシア・ウクライナ情勢の影響については、第5 経理の状況 連結財務諸表注記2 「(5)重要な会計上の判断、見積り及び仮定」をご参照ください。
⑤ 事業投資リスク当社は、株式・持分を取得して当該企業の経営に参画し、商権の拡大やキャピタル・ゲイン獲得などを目指す事業投資活動を行っていますが、この事業投資に関連して投下資金の回収不能、撤退の場合に追加損失が発生するリスク、及び計画した利益が上がらないなどのリスクを負っています。
事業投資リスクの管理については、新規の事業投資を行う場合には、投資の意義・目的を明確にした上で、リスクを定量的に把握し、事業毎の期待収益率などを踏まえて意思決定を行っています。
投資実行後は、事業投資先ごとに、毎年定期的に「経営計画書」を策定しており、投資目的の確実な達成のための管理を行う一方、計画した収益を上げていない先については、持分売却・清算による撤退を含め、保有方針を明確にすることで、効率的な資産の入替を行っています。
このような投資評価の段階での案件の選別、投資実行後の管理を厳格に行っていますが、期待する利益が上がらないというリスクを完全に回避することは困難であり、事業環境の変化や案件からの撤退等に伴い、当社の業績は影響を受ける可能性があります。
なお、事業投資に含まれる商品市況リスクについては、「② a. 商品市況リスク」をご参照ください。
(重要な投資案件)a. 豪州原料炭及びその他の金属資源権益への投資当社は、1968年11月にMDP社を設立し、炭鉱開発(製鉄用の原料炭)に取り組んできました。
2001年には、MDP社を通じ、約1,000億円で豪州クイーンズランド州BMA原料炭事業(以下、BMA)の50%権益を取得し、パートナーのBHP社(BHP Group Limited、本社:豪州メルボルン)と共に世界最大規模の原料炭事業を運営しています。
また、当連結会計年度末時点のMDP社の有形固定資産帳簿価額は9,946億円となっています。
前連結会計年度末において、MDP社が権益の50%を保有するブラックウォーター炭鉱、及びドーニア炭鉱に関する資産及び負債を売却目的で保有する処分グループに分類し、連結財政状態計算書の「売却目的保有資産」及び「売却目的保有資産に直接関連する負債」にそれぞれ1,976億円、656億円を計上していましたが、2024年4月2日に、当該資産及び負債について、Whitehaven Coal Ltd宛てに売却が完了しました。
詳細については、第5 経理の状況 連結財務諸表注記11をご参照ください。
b. チリ銅資産権益への投資当社は、アングロ・アメリカン社(Anglo American Plc、本社:英国ロンドン、以下アングロ社)、チリ国営の銅生産会社であるCorporación Nacional del Cobre de Chile社(本社:チリ国サンチャゴ)と三井物産株式会社の合弁会社(以下、合弁会社)と共に、チリ国銅資源権益保有会社アングロ・アメリカン・スール社(Anglo American Sur S.A.、本社:チリ国サンチャゴ、以下アングロスール社)の株式を保有しています。
アングロスール社への出資比率は、アングロ社グループが50.1%、合弁会社が29.5%、当社グループが20.4%となっており、当社の取得額は45.1億米ドルです。
同社は、チリ国内にロスブロンセス銅鉱山、エルソルダド銅鉱山、チャグレス銅製錬所、並びに大型の未開発鉱区等の資産を保有しています(同社合計の2024年銅生産量実績は約22万トン)。
当社はアングロスール社への投資に対して持分法を適用しています。
同社宛ての投資に関しては、持分法で会計処理される投資として減損の兆候判定を行っています。
同社の生産・開発計画は長期間に及び、短期的な価格動向よりも中長期的な価格見通しの方が、投資評価により重要な影響を与えるため、最新の銅価見通しや開発計画を含め、中長期的な観点から評価し判断しています。
当連結会計年度末の帳簿価額は1,532億円となっています。
c. ペルー銅資産権益への投資当社は、アングロ社と共同で、ペルー共和国ケジャベコ銅鉱山プロジェクト(以下、ケジャベコ)の権益保有会社であるアングロ・アメリカン・ケジャベコ社(Anglo American Quellaveco S.A.、本社:ペルー共和国リマ、以下AAQ社)の権益40%を保有しています。
ケジャベコは約7.9百万トン(銅分換算)の埋蔵量を見込む大規模鉱山で、高いコスト競争力を有しており、2022年に銅精鉱の生産を開始しました(2024年銅生産量実績は約31万トン)。
当社はAAQ社への投資に対して持分法を適用しています。
AAQ社宛ての投資に関しては、持分法で会計処理される投資として減損の兆候判定を行っています。
ケジャベコの生産計画は長期間に及び、短期的な価格動向よりも中長期的な価格見通しの方が、投資評価により重要な影響を与えるため、最新の銅価見通しや開発計画を含め、中長期的な観点から評価し判断しています。
当連結会計年度末の投資及びAAQ社に対する融資額の帳簿価額は5,168億円となっています。
d. モントニー・シェールガス開発プロジェクト/LNGカナダプロジェクト当社は、カナダにおいて上流資源開発からLNGの生産・輸出販売に至る天然ガスバリューチェーンを構築しています。
上流事業として、パートナーのOvintiv社と共に、当社100%出資子会社のCUTBANK DAWSON GAS RESOURCES LTD.社を通じてシェールガスの開発事業を行っています。
当社グループの権益保有比率は40%で、当連結会計年度末の「持分法で会計処理される投資」の帳簿価額は2,683億円となっています。
また、生産された天然ガスの一部をLNGとして輸出販売するため、事業パートナーと共に2018年にLNGカナダプロジェクトの最終投資決定をしました。
同プロジェクトは、年間1,400万トンの生産能力を持つ天然ガス液化設備を建設し、日本など東アジアの需要国向けにLNGを輸出販売する事業で、2025年中ごろの生産開始を予定しています。
当社は子会社のDiamond LNG Canada Partnershipを通じて参画しており、パートナーであるShell社、Petronas社、PetroChina社、韓国ガス公社と共に同プロジェクトを推進しています。
当連結会計年度末のDiamond LNG Canada Partnershipの有形固定資産帳簿価額は4,098億円、使用権資産帳簿価額は2,455億円となっています。
e. ローソン社への出資当社は、2017年に株式会社ローソン(以下、ローソン社)の発行済株式数の16.6%を株式公開買付けにより取得し、それまで保有していた33.4%と併せて、発行済株式の過半数を保有することとなり、同社を連結子会社としました。
その後、KDDI株式会社(以下、KDDI)による同社株式の公開買付け(2024年4月25日付完了)及び同社株式の株式併合を用いたスクイーズアウト手続きを経て、2024年8月15日付で当社及びKDDIの出資比率を50%へ調整しました。
これに伴い、株主間契約の効力が発生したことにより、当社は同社に対する単独支配を喪失し、同社を共同支配企業に分類しています。
当連結会計年度末のローソン社宛て投資の帳簿価額は5,287億円となっています。
詳細については、第5 経理の状況 連結財務諸表注記11及び37をご参照ください。
ローソン社は、コンビニエンスストア「ローソン」のフランチャイズシステム及び直営店舗の運営を行うとともに、海外コンビニエンス事業及びそれ以外の周辺事業を運営しています。
ローソン社の店舗網は、2025年2月末時点で、日本全国に約14,700店、海外に約7,400店の合計約22,100店の規模になっています。
f. Enecoへの投資当社は、2020年3月に、中部電力株式会社と共同で設立したDiamond Chubu Europe B.V.を通じて、欧州で総合エネルギー事業を展開するN.V. Eneco(以下、Eneco)の100%の株式を約5,000億円で取得しました。
Enecoは、再生可能エネルギー(以下、再エネ)開発・供給事業、トレーディング事業、小売・新サービス事業それぞれの事業分野で高い競争力・適応力を有する総合エネルギー事業会社です。
当社は、Enecoの再エネに関する技術力・ノウハウを活用し、欧州及び欧州外で再エネ開発を加速させ、経済価値、社会価値、環境価値の三価値同時実現に資する取り組みを強化する方針です。
電力需要や欧州マクロ経済が低迷する場合には、Enecoの業績や、取得時に認識したのれんの減損などを通じて当社の業績に影響を与える可能性があります。
当連結会計年度末の「のれん」の帳簿価額は1,449億円(持分比率勘案前)となっています。
詳細については、第5 経理の状況 連結財務諸表注記14をご参照ください。
⑥ コンプライアンスに関するリスク当社は、国内外で多くの拠点を持ち、あらゆる産業を事業領域としてビジネスを展開していることから、関連する法令・規制は多岐にわたっています。
具体的には日本の会社法、税法、金融商品取引法、独占禁止法、贈収賄関連諸法、安全保障貿易管理等貿易関連及び制裁関連諸法、環境関連諸法や各種業法を遵守する必要があり、また海外で事業を展開する上では、それぞれの国・地域での法令・規制に従う必要があります。
特に、足元ではロシア・ウクライナ情勢に起因する各国経済制裁が導入・強化されていますが、当社はその動向を適時にフォローし、チーフ・コンプライアンス・オフィサーを当社最高責任者として、適切な対応を行っています。
当社はコンプライアンス委員会を設け、その委員会を統括するチーフ・コンプライアンス・オフィサーが連結ベースでの法令・規制遵守を指揮・監督しています。
その指揮・監督の下、各営業グループ・部門のコンプライアンス・オフィサーが、固有のコンプライアンス施策の立案・実施をするなど、コンプライアンス意識を高めることに努めています。
また、当社は、子会社及び関連会社(上場会社は除く)に対して、当社と同等の水準で各社に適したコンプライアンス管理体制を構築させ、又はさせるように努めています。
しかしながら、このような施策を講じてもコンプライアンス上のリスクは完全に回避できない可能性があり、関連する法令・規制上の義務を実行できない場合には、当社の業績は影響を受ける可能性があります。
⑦ 危機事象発生による人命への被害・事業中断等のリスク地震、大雨、洪水などの自然災害・異常気象や、新型インフルエンザ・新型コロナウイルス等の新興感染症、重大事故、テロ・暴動、東アジア・欧州・中東等における地政学的要因による有事発生、その他国内外における危機的な事象が発生した場合、当社の社員・事業所・設備やシステムなどに対する被害が発生し、営業・生産活動に支障が生じる可能性があります。
当社では、緊急危機対策本部を設置し、危機発生時における当社関係者の安全確保・安否確認等の初動対応、重要業務の事業継続計画(BCP)の整備、建物・設備・システム等の耐震対策(データ等のバックアップを含む)、定期訓練、必要物資の備蓄等の各種対策を講じています。
また、あらゆる事象を想定したリスク・影響度分析に基づく初動対応・事業継続計画(BCP)の策定、継続的なPDCAサイクルの実施等の包括的なマネジメント活動である事業継続マネジメント(BCM)を推進し、各種危機に備えています。
しかし、全ての被害や影響を回避できるとは限らず、かかる事象の発生時には当社の業績は影響を受ける可能性があります。
⑧ 気候変動に関するリスク「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」の「2. リスク管理」に記載しています。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 重要性のある会計方針及び見積り財務諸表の作成にあたり、経営者は、決算日における資産及び負債の報告金額、偶発資産及び負債の開示、報告期間における収益及び費用の報告金額に影響を与える様な見積りを行う必要があります。
見積りは、過去の経験やその時点の状況として妥当と考えられる様々な要素に基づき行っており、他の情報源からは得られない資産及び負債の帳簿価額について当社及び連結子会社の判断の基礎となっています。
経営者は見積りが必要となる項目に関する評価は合理的であると判断しています。
ただし、これらの評価には経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、前提条件や事業環境などに変化が見られた場合には、見積りと将来の実績が異なることもあります。
当社及び連結子会社の財政状態又は経営成績に対して重大な影響を与え得る会計上の見積り及び判断が必要となる項目の詳細は、第5 経理の状況 連結財務諸表注記2「(5)重要な会計上の判断、見積り及び仮定」をご参照ください。

(2) 当連結会計年度の業績の概況当連結会計年度においては、インフレの緩やかな低下を受けて、欧米の中央銀行が利下げを実施する中、世界経済は底堅い成長を維持しました。
日本経済に関しては、実質賃金の改善等、雇用・所得環境が改善する中で個人消費が底堅く推移するとともに、堅調な企業収益を背景に設備投資には持ち直しの動きが見られ、景気は緩やかな回復基調を維持しました。
このような環境下、当連結会計年度の業績の概況は、以下のとおりとなりました。
経営戦略の進捗状況、当連結会計年度以降における主な取り組み、及び経営環境に関しては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
(単位:億円)前連結会計年度当連結会計年度増減主な増減要因収益195,676186,176△9,500取引数量減少及びローソン持分法適用会社化に伴う減少売上総利益23,59718,364△5,233ローソン持分法適用会社化に伴う減少や豪州原料炭事業の販売数量減少販売費及び一般管理費△16,923△14,653+2,270ローソン持分法適用会社化に伴う減少有価証券損益2,3303,056+726前年度に計上した海外発電事業における売却益及び再評価益の反動の一方、ローソン持分法適用会社化に伴う再評価益固定資産除・売却損益3721,346+974豪州原料炭事業における有形固定資産の売却益固定資産減損損失及び戻入△296△39+257前年度に計上した海外食品事業における固定資産減損の反動その他の損益-純額△1,041765+1,807前年度に計上した千代田化工建設関連引当金の反動及び戻入金融収益3,0543,426+372受取配当金の増加や貸付金増加による金利収入増加金融費用△1,911△1,706+205借入金の減少による金利費用減少持分法による投資損益4,4443,375△1,069国内洋上風力発電事業における減損損失等及び三菱自動車工業の持分損益の減少税引前利益13,62613,934+308-法人所得税△3,377△3,172+206豪州原料炭事業における利益減少当期純利益10,24910,762+514-当期純利益(当社の所有者に帰属)(%はROE)9,64011.3%9,50710.3%△133△1.0%- ※四捨五入差異により縦計・横計が合わないことがあります(以下同様)。
(3) 当連結会計年度のセグメント別業績概況事業セグメント別の「当社の所有者に帰属する当期純利益(純損失)」は下表のとおりです。
セグメント別の事業内容及び業績の詳細は、第5 経理の状況 連結財務諸表注記6をご参照ください。
(単位:億円)前連結会計年度当連結会計年度増減主な増減要因地球環境エネルギー2,3881,986△402[-]マレーシアLNG事業(前年度事業投資先清算益反動)、シェールガス事業(市況下落)マテリアルソリューション739683△56[+]化学品製造事業(前年度減損の反動) [-]北米樹脂建材事業(市況要因)、鉄鋼製品事業(数量減少)金属資源2,9552,278△677[+]豪州原料炭事業(炭鉱売却) [-]豪州原料炭事業(数量減少・市況下落)社会インフラ509398△111[+]海外不動産運用事業(前年度評価損の反動及び税効果計上)、エネルギーインフラ関連事業(完工損益) [-]北米不動産開発事業(減損・売却損)、千代田化工建設(米国ゴールデンパスLNGプロジェクト関連引当繰入)モビリティ1,4141,124△290[+]インド自動車関連事業(再編に伴う既存株式再評価益) [-]三菱自動車工業(市況低迷)、アセアン自動車事業(市況低迷)食品産業△253924+1,177[+]海外食品事業(前年度減損の反動)、鮭鱒養殖事業(前年度持分利益減少の反動)、日本KFCホールディングス株式売却、PRINCES株式売却S.L.C.1,0271,850+823[+]ローソン(持分法適用会社化に伴う再評価益) [-]関連会社株式売却(前年度利益の反動)電力ソリューション979△156△1,135[+]海外電力事業(米州太陽光発電事業における損益改善) [-]海外電力事業(前年度資産売却益の反動)、国内電力事業(洋上風力発電事業における減損損失等) (4) 販売、仕入及び受注の状況① 販売の状況「
(2) 当連結会計年度の業績の概況」及び第5 経理の状況 連結財務諸表注記24をご参照ください。
② 仕入の状況仕入は販売と概ね連動しているため、記載は省略しています。
③ 受注の状況販売までの期間が1年以内の受注は販売と概ね連動しているため、記載は省略しています。
販売までの期間が1年超の受注については、第5 経理の状況 連結財務諸表注記24をご参照ください。
 (5) 流動性と資金の源泉① 資金調達方針と流動性マネジメント当社では事業活動を支える資金調達に際して、低コストでかつ安定的に資金が確保できることを目標として取り組んでいます。
資金調達にあたっては、コマーシャル・ペーパーや社債等の直接金融と銀行借入等の間接金融とを機動的に選択・活用しており、その時々でのマーケット状況に応じた有利手段を追求しています。
当社は資本市場でのレピュテーションも高く、加えて間接金融についても、メガバンク以外に外銀・生保・地銀等の金融機関とも幅広く好関係を維持しており、調達コストは競争力のあるものとなっています。
今後とも長期資金を中心とした資金調達を継続するとともに、経営戦略2027の下、投資の順調な実行等で追加資金が必要となった際は財務健全性を維持できる範囲でレバレッジの活用も検討しながら、十分な流動性の確保を行っていく方針です。
当連結会計年度の資金調達活動としては、前連結会計年度に引き続き、財務健全性の向上に努めつつ調達を行いました。
これらの資金調達活動の結果は以下のとおりです。
前連結会計年度末(億円)当連結会計年度末(億円)グロス有利子負債(リース負債除く)51,28046,170ネット有利子負債(同上)37,82330,472長期資金(グロス有利子負債うち長期分)38,55035,344長期資金比率(%)75%77%流動比率(%)144%149% (注)1.グロス有利子負債のうち、4,860億円はハイブリッドファイナンスであり、格付機関は残高の50%である2,430億円を資本と同等に扱っています。
2.ネット有利子負債はグロス有利子負債より現金及び現金同等物、並びに定期預金を控除したものです。
翌連結会計年度は、引き続き資金調達ソースの多様化等を通じて、中長期的に安定した調達基盤を維持する方針です。
また、連結ベースでの資金効率の向上に向けた取組みも継続します。
金融市場の環境は、地政学リスクや主要国の金融政策の変化など、引き続き予断を許さない状況のため、細心の注意を払って対処すべく、現預金等及び銀行融資枠(コミットメントライン)を十分に確保し、流動性を維持してまいります。
連結ベースでの資金管理体制については、当社に加え、国内外の金融子会社及び特定の海外現地法人(以下、財務拠点)において集中して資金調達を行い、子会社へ資金供給するというグループファイナンス方針を原則とし、資金調達の一元化による資金効率の向上、流動性の確保を図っています。
結果として、当連結会計年度末では、連結有利子負債のうち85%が当社及び財務拠点による調達となっています。
当連結会計年度末時点の当社及び財務拠点でコマーシャル・ペーパー及び1年以内に償還を予定している社債を合わせた短期の市場性資金が5,998億円あるのに対して、現預金、コミットメントライン、一年以内に満期の到来する公社債が合計で2兆7,884億円あり、カバー超過額は2兆1,886億円と十分な水準にあると考えています。
なお、当社のコミットメントラインについては、協調融資枠として円貨で5,100億円を国内主要銀行より、外貨で主要通貨10億米ドル、ソフトカレンシー1.5億米ドル相当を欧米を中心とした国内外の主要銀行より取得しています。
当社ではグローバルな資金調達とビジネスを円滑に行うため、格付投資情報センター(R&I)、ムーディーズ・インベスターズ・サービス(Moody's)、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の3社から格付けを取得しています。
当連結会計年度末の当社に対する格付けは以下のとおりです。
R&IMoody'sS&P長期AA(見通し安定的)A2(見通し安定的)A(見通し安定的)短期a-1+P-1A-1 ② 資産及び負債・資本当連結会計年度末の資産及び負債・資本の概況は下表のとおりです。
(単位:億円)前連結会計年度末当連結会計年度末増減主な増減要因総資産234,596214,961△19,635- 流動資産116,76587,524△29,241ローソン持分法適用会社化に伴う売却目的保有資産の減少非流動資産117,831127,437+9,606ローソン持分法適用会社化に伴う持分法で会計処理される投資の増加及びLNG関連事業におけるリース新規開始による使用権資産の増加負債133,647113,418△20,229- 流動負債81,32158,830△22,491ローソン持分法適用会社化に伴う売却目的保有資産に直接関連する負債の減少非流動負債52,32754,588+2,261LNG関連事業におけるリース新規開始によるリース負債の増加及びローソン持分法適用会社化に伴う残存保有持分の公正価値評価益による繰延税金負債の増加資本100,948101,543+595- 当社の所有者に帰属する持分90,43993,687+3,248当期純利益の積み上がりによる利益剰余金の増加非支配持分10,5107,856△2,654ローソン持分法適用会社化に伴う減少 ネット有利子負債(リース負債除く)37,82330,472△7,351- また、セグメントごとの前連結会計年度及び当連結会計年度における情報は以下のとおりです。
(前連結会計年度) (単位:億円) 地球環境エネルギーマテリアルソリューション金属資源社会インフラモビリティ持分法で会計処理される投資8,7753,4415,8946,8205,127その他の投資2,8571,7553,2738551,537有形固定資産及び投資不動産 4,0141,2329,6331,523527無形資産及びのれん471605194765資産合計28,75321,03543,79220,93419,760 (単位:億円) 食品産業S.L.C.電力ソリューションその他、調整・消去連結金額持分法で会計処理される投資3,4704,9826,503△345,009その他の投資2,1063,3614012,00218,148有形固定資産及び投資不動産 2,7596695,96089427,211無形資産及びのれん2,0583523,5202297,429資産合計21,64646,62227,3104,742234,596 (当連結会計年度) (単位:億円) 地球環境エネルギーマテリアルソリューション金属資源社会インフラモビリティ持分法で会計処理される投資9,5623,5186,3036,9365,478その他の投資2,6411,5745,4036341,749有形固定資産及び投資不動産 4,8211,2709,9501,825529無形資産及びのれん421633398856資産合計32,46920,21445,38121,59518,481 (単位:億円) 食品産業S.L.C.電力ソリューションその他、調整・消去連結金額持分法で会計処理される投資2,94910,8515,8191451,430その他の投資1,6383,3884432,37219,842有形固定資産及び投資不動産 2,9526616,14592129,074無形資産及びのれん2,3723553,3482337,589資産合計19,52125,87325,1216,307214,961 ③ キャッシュ・フロー当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ2,850億円増加し、1兆5,366億円となりました。
キャッシュ・フローの内訳は下表のとおりです。
(単位:億円)前連結会計年度当連結会計年度増減当連結会計年度の内訳及び主な増減要因営業活動によるキャッシュ・フロー13,47416,583+3,109(当連結会計年度の内訳)営業収入や配当収入により資金が増加 (主な増減要因)法人税の支払額の減少や配当収入の増加投資活動によるキャッシュ・フロー△2,058△2,739△681(当連結会計年度の内訳)融資の回収や関連会社宛て投資の売却による収入の一方、設備投資、ローソン持分法適用会社化に伴う現預金の減少やその他の投資の取得により資金が減少 (主な増減要因)原料炭事業における一部炭鉱売却による収入や融資の回収の一方、ローソン持分法適用会社化に伴う現預金の減少やその他の投資の取得により減少フリーキャッシュ・フロー11,41613,844+2,428-財務活動によるキャッシュ・フロー△10,862△15,307△4,445(当連結会計年度の内訳)自己株式の取得や借入金及びリース負債の返済、配当金の支払いにより資金が減少 (主な増減要因)短期借入債務の返済現金及び現金同等物に係る為替相場変動の影響額479226△253-売却目的保有資産に含まれる現金及び現金同等物の増減額△4,0884,088+8,175(当連結会計年度の内訳)ローソン持分法適用会社化に伴い、前年度のローソン保有現金及び現金同等物の売却目的保有への振り替えを振り戻したことにより資金が増加 (主な増減要因)前年度のローソン保有現金及び現金同等物の売却目的保有への振り替えによる現預金の減少の反動及び、当年度のローソン持分法適用会社化に伴う前年度のローソン保有現金及び現金同等物の売却目的保有への振り替えを振り戻したことによる増加 現金及び現金同等物の増減△3,0542,850+5,904- 営業収益キャッシュ・フロー(リース負債支払後)11,7859,837△1,948(当連結会計年度の内訳)リース負債の支払いの一方、当期純利益や配当収入により資金が増加 (主な増減要因)主に減価償却費等及び固定資産損益を除く当期純利益の減少調整後フリーキャッシュ・フロー9,7277,098△2,629- 財務会計上の営業キャッシュ・フローとは別に、将来の新規投資や株主還元などの原資を適切に表すべく、運転資金の増減影響を控除した営業キャッシュ・フローに、事業活動における必要資金であるリース負債支払額を反映した「営業収益キャッシュ・フロー(リース負債支払後)」と、更に投資活動によるキャッシュ・フローを加えた「調整後フリーキャッシュ・フロー」を定義しています。
投資キャッシュ・フローの主な内容は下表のとおりです。
新規・更新投資売却及び回収・海外電力事業(電力ソリューション)・欧州総合エネルギー事業(電力ソリューション)・豪州原料炭事業(金属資源)・LNG関連事業(地球環境エネルギー)・鮭鱒養殖事業(食品産業) ・北米不動産事業(社会インフラ) ・CVS事業(S.L.C.)・北米シェールガス事業(地球環境エネルギー)・豪州原料炭事業(金属資源)・海外電力事業(電力ソリューション)・海外食品事業(食品産業)・欧州送電事業(電力ソリューション)・銅事業(金属資源)・外食関連事業(食品産業)・欧州総合エネルギー事業(電力ソリューション)・北米不動産事業(社会インフラ) 配当は持続的な利益成長に合わせて増配していく「累進配当」を行う方針としています。
自己株式の取得は、総還元性向の水準及び資本構成の適正化のために実施したものです。
負債による資金調達は、流動性と財務健全性の観点で適切な水準を維持する方針としています。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
特に記載すべき事項はありません。
 (注意事項)本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が当連結会計年度末時点で入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、当社としてその実現を約束する趣旨のものではありません。
実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
地球環境エネルギーセグメントの連結子会社であるDiamond LNG Canada Partnership が15%参画しているカナダ国ブリティッシュ・コロンビア州のLNG カナダプロジェクトにおいて、2024年11月18日にパイプライン使用契約を改定し、ガス輸送サービスの開始日を合意したことに伴い、パイプラインのガス輸送サービスに関する資産2,421億円(当連結会計年度末における残高は2,397億円)を計上した影響が含まれています。
当該影響は、「(3) 在外子会社の設備の状況」における、DIAMOND LNG CANADA の「使用権資産」に含まれています。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社の設備の状況事業事業所名設備の内容所在地従業員数(人)土地建物及び構築物使用権資産その他面積(㎡)帳簿価額(百万円)帳簿価額(百万円)帳簿価額(百万円)帳簿価額(百万円)-本店(三菱商事ビル)事務所東京都千代田区1,811 5,30669,97712,836-66-本店(丸の内パークビルほか)事務所東京都千代田区ほか1,600 ---17,329--関西支社事務所大阪府大阪市北区46---804--中部支社事務所愛知県名古屋市中村区24---1,332-  
(2) 国内子会社の設備の状況事業会社名事業所名及び設備の内容所在地従業員数(人)土地建物及び構築物使用権資産その他面積(㎡)帳簿価額(百万円)帳簿価額(百万円)帳簿価額(百万円)帳簿価額(百万円)マテリアルソリューションメタルワン荷役作業設備ほか東京都千代田区ほか9,5311,530,27934,39713,34911,40111,828社会インフラレンタルのニッケン建設機械ほか東京都港区ほか3,481253,23611,3449,91239,68952,295S.L.C.三菱食品事業所及び物流センター東京都文京区ほか5,041378,04219,89419,27357,1056,769  (3) 在外子会社の設備の状況事業会社名事業所名及び設備の内容所在地従業員数(人)土地建物及び構築物使用権資産その他面積(㎡)帳簿価額(百万円)帳簿価額(百万円)帳簿価額(百万円)帳簿価額(百万円)地球環境エネルギーDIAMOND LNGCANADA天然ガス液化設備ほかALBERTA, CANADAほか10550,00013,603 -245,462410,001地球環境エネルギーDIAMOND GASINTERNATIONAL船舶SINGAPORE,SINGAPORE110---79,37077金属資源MITSUBISHIDEVELOPMENT建物ほかQUEENSLAND,AUSTRALIA66287,181,6295,856354,19714,306219,084食品産業CERMAQ養殖施設OSLO,NORWAYほか2,8913,121,3023,66018,30718,53379,727電力ソリューションENECO発電設備及び地域熱供給施設ほかROTTERDAM,NETHERLANDSほか4,010573,4634,2435,02356,982573,560
(注) 帳簿価額のうち「その他」は、機械及び装置、建設仮勘定などの合計です。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
当連結会計年度において、新たに確定した重要な設備の新設、拡充、改修、除却、売却等の計画はありません。

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況42
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況17
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況20,333,662
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
株式の保有状況a. 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、投資の価値の増加を主な目的として保有する株式を「純投資目的」と区分し、それ以外の株式を「純投資目的以外」に区分しています。
b. 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式(a) 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容[保有方針]当社は事業機会の創出や取引・協業関係の構築・維持・強化等を目的として純投資目的以外の株式を取得・保有する場合があり、それらを取得する際には社内規程に基づき取得意義や経済合理性の観点を踏まえ取得是非を判断するとともに、取得後は定期的に保有継続の合理性を検証し、保有意義が希薄化した銘柄については縮減を進めています。
当事業年度は、549億円(みなし保有株式141億円含む)売却し、前事業年度比で約1割縮減しました。
[個別銘柄の保有方針の検証方法]当社が保有する全ての上場株式について、毎年、取締役会で経済合理性と定性的保有意義の両面から検証しています。
経済合理性は、個別銘柄毎に時価に対する当社の目標資本コストに比べ配当金・関連取引利益等の関連収益が上回っているか否かを確認しています。
定性的保有意義は所期の保有目的の達成・進捗状況等を確認しています。
[取締役会での本年の検証内容]2025年3月末時点で当社が保有する全ての上場株式について取締役会にて検証を行いました。
経済合理性及び定性的保有意義の両面から検証を行った結果、所期の保有意義が希薄化してきたことなどから縮減を検討していく銘柄が多数確認されています。
(b) 銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の 合計額(百万円)非上場株式14275,679非上場株式以外の株式35447,997 (百万円未満切捨て)(当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式1266取引関係維持・強化のため。
非上場株式以外の株式-- (百万円未満切捨て) (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式1713,170非上場株式以外の株式1040,806 (百万円未満切捨て)
(注) 上表の株式数が増加・減少した銘柄数には、株式の併合、株式の分割、株式移転、株式交換、合併等で 変動した銘柄は含みません。
(c) 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報当社では、下記銘柄全てについて上記のとおり経済合理性を評価・検証していますが、相手先へ与える様々な影響を考慮し、ここでは銘柄毎の定量的な保有効果の開示は控えています。
また、当社の株式の保有の有無には、相手方が議決権を留保する信託拠出株式等のみなし保有株式について確認が可能なもののみを対象としています。
特定投資株式銘柄前事業年度当事業年度保有目的 及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)いすゞ自動車63,633,04063,633,040当社のモビリティ事業成長戦略の中で、商用車・小型商用車ビジネスのコア・パートナーとして、事業機会の創出や同社との取引・協業関係を維持・強化するため。
無 130,765128,316日清食品ホールディングス16,524,08416,524,084食品流通事業において、同社グループ製品の販売、並びに同社向け原料取引における重要取引先であり、良好な取組関係を維持・強化するため。
有69,40150,448AYALA29,127,11229,127,112中長期的に高い成長が見込まれるフィリピンにおいて、様々な共同事業を展開する上での戦略的パートナーとして、良好な取組関係を維持・強化するため。
無50,51845,273良品計画10,783,00010,783,000リテイル事業や食品関連事業において、事業機会の創出や同社向け取引における良好な取組関係を維持・強化するため。
無27,21643,789SUMBER ALFARIA TRIJAYA2,034,681,0262,034,681,026インドネシアの有力小売グループである同社グループとの戦略提携に基づき、同社グループの店舗インフラを活用した共同事業の取組関係を維持・強化するため。
無56,84037,956山崎製パン9,849,6559,849,655食料関連事業において、小麦粉・砂糖等の原料取引における重要取引先であり、共同で取り組んでいる海外事業のパートナーの観点も含め、良好な取組関係を維持・強化するため。
有38,62028,367三菱重工業8,875,0008,875,000電力・インフラ事業等において、事業機会の創出や同社との取引・協業関係を構築・維持・強化するため。
無12,85522,418三菱地所10,489,0777,866,807不動産事業等において、事業機会の創出や同社との取引・協業関係を構築・維持・強化するため。
有29,20619,132 銘柄前事業年度当事業年度保有目的 及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)伊勢化学工業577,604577,604同社ヨウ素製品の輸出等販売取引において、良好な取組関係を維持・強化するため。
無8,96412,984THAI UNION GROUP238,745,120238,745,120水産事業において、同社は重要な原料の販売先並びに製品の供給元であり、同取引の維持・拡大に向けて、良好な取組関係を維持・強化するため。
無14,40111,450日本郵船2,159,7902,159,790物流事業等において、事業機会の創出や同社との取引・協業関係を構築・維持・強化するため。
有8,79610,628SAHA PATHANA INTER-HOLDING20,220,55020,220,550タイにおいて、様々な事業を展開する上での重要な事業パートナーとして、良好な取組関係を維持・強化するため。
無5,9515,516三菱総合研究所975,076975,076当社が多様な事業をグローバルに展開する中で、世界情勢、社会・経済等に係る知見を有するシンクタンクである同社との取組関係を構築・維持・強化するため。
有4,8364,577加藤産業893,663893,663食品流通事業において、加工食品取引における重要取引先として、協業機会の創出や良好な取組関係を維持・強化するため。
有4,0974,405SECカーボン1,961,0001,961,000素材事業において、炭素製品有力メーカーである同社への原料コークス供給における良好な取組関係を維持・強化するため。
有5,1574,084日清製粉グループ本社2,724,3221,724,322食料関連事業において、同社小麦粉等製品の販売・同社向け原料小麦取引、並びに共同で取り組んでいる事業のパートナーの観点も含め、良好な取組関係を維持するため。
有5,7192,983テイカ1,630,3431,630,343フード&ウエルネス事業において、同社化粧品原料製品の輸出取引における良好な取組関係を維持・強化するため。
有2,4792,173三菱倉庫802,7062,013,530物流事業等における同社との取引・協業関係を構築・維持・強化するため。
同社による株式分割により保有株式数が増加。
有3,9931,947 銘柄前事業年度当事業年度保有目的 及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)リケンテクノス1,824,5051,824,505素材事業において、同社グループが製造する塩ビ樹脂製品の国内取引や同社向け塩ビ原料取引、並びに共同で取り組んでいる事業のパートナーの観点も含め、重要取引先として良好な取組関係を維持・強化するため。
有1,8311,902DingZing Advanced Materials2,400,0002,400,000素材事業において、同社向け原料輸入取引並びに同社製品販売取引における良好な取組関係を維持・強化するため。
無2,1041,569アルビス535,600535,600食品流通事業における重要な取引先として、良好な取組関係を維持・強化するため。
無1,4671,490ENGRO POLYMER & CHEMICALS67,950,00067,950,000素材事業において、同社向け塩ビ原料取引並びに同社クロールアルカリ製品販売取引における良好な取組関係を維持・強化するため。
無1,6901,383三菱瓦斯化学670,000450,000素材事業において、同社向け原料取引・同社製品販売取引、並びに同社と共同で取り組んでいる事業のパートナーの観点も含め、良好な取組関係を維持・強化するため。
有1,7351,046アークス300,400300,400食品流通事業における重要な取引先として、良好な取組関係を維持・強化するため。
無940873ニフコ199,650199,650素材事業において、合成樹脂等の同社向け原料取引における良好な取組関係を維持・強化するため。
無770715USINAS SIDERURGICAS DE MINAS GERAIS(普通株)3,724,7723,724,772素材事業において、同社との鉄鋼製品関連事業における良好な取組関係を維持・強化するため。
無1,053549MABUHAY VINYL CORPORATION39,689,99939,689,999素材事業において、同社向け原料輸入取引並びに同社製品販売取引における良好な取組関係を維持・強化するため。
無579526日揮ホールディングス351,384351,384プラント事業において、同社とのプラント関連取引における良好な取組関係を維持・強化するため。
無523413 銘柄前事業年度当事業年度保有目的 及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)ファーマフーズ400,000400,000フード&ウエルネス事業において、同社との機能性素材の製品開発・製造受委託・販売における良好な取組関係を維持・強化するため。
無376357はごろもフーズ91,33690,876水産事業において、水産缶詰の原料・製品取引における重要な取引先であり、同取引の維持・拡大に向けて、良好な取組関係を維持・強化するため。
有300295FOUR SEAS MERCANTILE HOLDINGS6,545,0003,545,000食品流通事業において、加工食品取引における取引先として、良好な取組関係を維持・強化するため。
無316177中部飼料111,358111,358食料関連事業において、同社向け飼料原料取引における良好な取組関係を維持・強化するため。
無132149不二家20,84720,847食料関連事業において、同社向け小麦粉・砂糖等の原料取引における良好な取組関係を維持・強化するため。
無5249近畿車輛29,42029,420インフラ事業において、同社との鉄道車両・機器関連取引における良好な取組関係を維持・強化するため。
有7144DEWAN SALMAN FIBRE40,349,81440,349,814素材事業において、同社向け原料輸入取引における良好な取組関係を維持・強化するため。
無00INPEX14,623,200-(注2)-無34,225-(注2)永谷園ホールディングス2,084,998-(注2)-無4,676-(注2)ニチハ350,300-(注2)-無1,206-(注2) 銘柄前事業年度当事業年度保有目的 及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)多木化学210,562-(注2)-有802-(注2)達輝光電股分有限公司2,750,000-(注2)-無52-(注2) (百万円未満切捨て)(注)1. 貸借対照表計上額の上位銘柄を選定する段階で、特定投資株式とみなし保有株式を合算していません。
2. 「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しています。
みなし保有株式銘柄前事業年度当事業年度当社が有する権限の内容当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)東京海上ホールディングス16,248,00013,540,000議決権行使権限を留保しています。
有76,41477,665三菱重工業26,615,00026,615,000同上無38,55167,229三菱電機10,000,00010,000,000同上有25,12027,200 (百万円未満切捨て) c. 保有目的が純投資目的である投資株式区分前事業年度当事業年度銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式8659,1038892,069非上場株式以外の株式1389,8431382,136 (百万円未満切捨て) 区分当事業年度受取配当金の合計額(百万円)売却損益の合計額(百万円)評価損益の合計額(百万円)非上場株式1,395-△2,956非上場株式以外の株式4,772-△9,668 (百万円未満切捨て)
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社13
株式数が増加した銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1
株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社10
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社142
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社75,679,000,000
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社35
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社447,997,000,000
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社266,000,000
株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社40,806,000,000
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社40,349,814
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社1,490,000,000