財務諸表
CoverPage
提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2025-06-17 |
英訳名、表紙 | Nankai Electric Railway Co.,Ltd. |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 岡嶋 信行 |
本店の所在の場所、表紙 | 大阪市中央区難波五丁目1番60号大阪市浪速区敷津東二丁目1番41号(本社事務所) |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 06-6644-7121 |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
連結決算の有無、DEI | true |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2【沿革】 1884年6月資本金25万円をもって設立された大阪堺間鉄道が、同年11月に社名を阪堺鉄道とし、1885年12月に難波~大和川間において運輸営業を開始したのが、当社の創業であります。 1898年10月に阪堺鉄道の事業を譲り受けた南海鉄道は、1903年3月難波~和歌山市間を開通いたしました。 続いて、1922年9月高野大師鉄道と大阪高野鉄道を合併し、1925年7月汐見橋~高野下間を開通いたしました。 一方、高野下から高野山までの鉄道敷設を目的として、1925年3月に高野山電気鉄道が設立されましたが、これが当社の設立であります。 同社は、1930年6月に高野下~高野山間を開通し、当社の今日の幹線が出来あがりました。 1944年6月、南海鉄道は企業統合政策によって関西急行鉄道と合併し近畿日本鉄道となりましたが、戦後分離することとなり、1947年3月高野山電気鉄道が社名を南海電気鉄道と改め、同年6月近畿日本鉄道から旧南海鉄道に属した鉄軌道事業を譲り受ける形で新発足いたしました。 その後の当社の主な変遷及び企業集団に係る重要な事項は次のとおりであります。 1948年12月南海乗合自動車株式会社を合併し、自動車事業が新発足1949年5月大阪、名古屋各証券取引所に株式を上場1950年10月南海航空観光株式会社を設立(1973年7月 株式会社南海交通社と合併し、株式会社南海国際旅行(現・連結子会社)に商号変更)1952年5月大阪競艇施設株式会社を設立(1968年5月 住之江興業株式会社(現・連結子会社)に商号変更)1957年10月南海自動車興業株式会社を設立(1981年7月 南海車両工業株式会社(現・連結子会社)に商号変更)1968年6月初の大規模住宅開発である南海狭山ニュータウン分譲開始1969年8月南海親和商事株式会社を設立(1982年1月 南海商事株式会社(現・連結子会社)に商号変更)1971年4月泉北高速鉄道線と高野線との相互直通運転開始1975年8月南海フェリー株式会社(現・連結子会社)を設立1975年12月和歌山バス株式会社(現・連結子会社)を設立1976年4月和歌山県下の乗合自動車事業の一部を和歌山バス株式会社に譲渡1978年4月南海ビルサービス株式会社(現・連結子会社)を設立1980年3月なんばCITY全館営業開始1980年6月南海線玉出駅・大和川北岸間(大阪市内)連続立体交差化工事完成1980年7月阪堺電気軌道株式会社(現・連結子会社)を設立1980年11月難波駅改造整備建設工事完成1980年12月軌道事業(阪堺線・上町線)を阪堺電気軌道株式会社に譲渡1985年5月南海線大和川南岸・石津川北岸間(堺市内)連続立体交差化工事完成1987年4月株式会社南海ホームを設立(2001年2月 株式会社南海東京ビルディング及び南海不動産株式会社と合併し、南海不動産株式会社(現・連結子会社)に商号変更)1990年3月南海サウスタワーホテル大阪(現・スイスホテル南海大阪)開業1991年4月関西空港交通株式会社(現・連結子会社)を設立1994年6月空港線の営業を開始1995年8月高野線河内長野駅・橋本駅間複線化工事完成1996年3月南海線和泉大宮駅・蛸地蔵駅間(岸和田市内)連続立体交差化工事完成1998年10月大阪スタヂアム興業株式会社と合併2000年3月南海線萩ノ茶屋駅・玉出駅間(大阪市内)連続立体交差化工事完成2000年9月南海線貝塚駅・二色浜駅間単独立体交差化工事完成2001年5月南海バス株式会社(現・連結子会社)を設立2001年10月自動車事業を南海バス株式会社へ譲渡2001年12月南海辰村建設株式会社の第三者割当増資引受けにより同社を連結子会社に追加 2003年9月南海サウスタワーホテル大阪の営業をスイスホテル大阪南海株式会社に承継2004年5月南海都市創造株式会社(2010年10月 当社と合併し解散)を設立2005年4月難波地区の流通・不動産賃貸事業等の営業を南海都市創造株式会社に吸収分割2007年3月空港線高架化工事完成2007年4月なんばパークス全館営業開始2008年3月東京証券取引所市場第一部に株式を上場2009年3月2009年4月2010年10月南海線井原里駅・羽倉崎駅間(泉佐野市内)連続立体交差化工事完成徳島バス株式会社の株式追加取得により同社を連結子会社に追加南海都市創造株式会社と合併2014年7月2015年9月大阪府都市開発株式会社(現・泉北高速鉄道株式会社)の株式を取得し同社を連結子会社に追加南海線北助松駅・忠岡駅間(泉大津市内)連続立体交差化工事完成2018年10月なんばスカイオ開業2020年6月キーノ和歌山開業2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行2025年3月南海電気鉄道分割準備株式会社を設立 |
事業の内容 | 3【事業の内容】 当社の企業グループは、当社、子会社71社及び関連会社6社で構成され、その営んでいる主要な事業内容は、次のとおりであります。 (1)運輸業(36社)事業の内容会社名鉄道事業当社 泉北高速鉄道株式会社※1軌道事業阪堺電気軌道株式会社※1バス事業南海バス株式会社※1 和歌山バス株式会社※1 関西空港交通株式会社※1熊野御坊南海バス株式会社※1 徳島バス株式会社※1海運業南海フェリー株式会社※1貨物運送業サザントランスポートサービス株式会社※1 株式会社南海エクスプレス※1車両整備業南海車両工業株式会社※1(A)その他24社 (2)不動産業(5社)事業の内容会社名不動産賃貸業当社 泉北高速鉄道株式会社※1不動産販売業当社 南海不動産株式会社※1(A)その他2社 (3)流通業(9社)事業の内容会社名ショッピングセンターの経営当社 株式会社パンジョ※1駅ビジネス事業南海商事株式会社※1(A) その他6社 (4)レジャー・サービス業(21社)事業の内容会社名旅行業株式会社南海国際旅行※1(A)ホテル・旅館業株式会社中の島※1ボートレース施設賃貸業住之江興業株式会社※1ビル管理メンテナンス業南海ビルサービス株式会社※1(A)葬祭事業南海グリーフサポート株式会社※1 その他16社 (5)建設業(4社)事業の内容会社名建設業南海辰村建設株式会社※1 株式会社日電商会※1その他2社 (6)その他の事業(7社)事業の内容会社名情報処理業務代行業経理業務代行業南海システムソリューションズ株式会社※1(A)南海マネジメントサービス株式会社※1(A)その他5社(注)1.※1 連結子会社2.上記部門の会社数には当社及び泉北高速鉄道株式会社が重複して含まれております。 3.当社は(A)の会社に対し業務の委託を行っております。 4.当社は泉北高速鉄道株式会社と相互直通運転を行っておりましたが、2025年4月1日付で同社を吸収合併し、当社の泉北線として営業しております。 |
関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 連結子会社名称住所資本金主要な事業の内容議決権の所有割合関係内容役員の兼務等事業上の関係 百万円 %人 泉北高速鉄道株式会社大阪府和泉市4,000鉄道事業不動産賃貸業100.0兼任 1出向 5転籍 2高野線との相互直通運転南海バス株式会社堺市堺区100バス事業100.0兼任 1出向 5地域旅客運輸の相互補完関西空港交通株式会社大阪府泉佐野市96バス事業100.0(100.0)兼任 1出向 2地域旅客運輸の相互補完徳島バス株式会社徳島県徳島市144バス事業52.9兼任 2出向 3転籍 1地域旅客運輸の相互補完南海フェリー株式会社和歌山県和歌山市100海運業100.0兼任 1出向 2地域旅客運輸の相互補完資金の貸付南海車両工業株式会社堺市堺区80車両整備業100.0兼任 1出向 3車両整備の委託債務の保証阪堺電気軌道株式会社大阪市住吉区90軌道事業100.0兼任 1出向 3地域旅客運輸の相互補完資金の貸付和歌山バス株式会社和歌山県和歌山市100バス事業100.0出向 2地域旅客運輸の相互補完南海りんかんバス株式会社和歌山県橋本市100バス事業100.0出向 2地域旅客運輸の相互補完熊野御坊南海バス株式会社和歌山県新宮市90バス事業97.5(97.5)兼任 1出向 1-サザントランスポートサービス株式会社堺市堺区40貨物運送業100.0出向 2商品・資材等の運送委託資金の貸付株式会社南海エクスプレス大阪市浪速区100貨物運送業100.0(100.0)兼任 1出向 3転籍 1資金の貸付南海不動産株式会社大阪市浪速区100不動産販売業100.0出向 5当社不動産の販売及び管理等の委託、建築工事の発注資金の貸付南海商事株式会社大阪市浪速区70駅ビジネス事業100.0出向 4店舗敷地及び建物の賃貸当社施設の運営委託株式会社パンジョ※3堺市南区300ショッピングセンターの経営48.6(48.6)出向 1転籍 2-株式会社南海国際旅行大阪市浪速区100旅行業99.4出向 2転籍 1乗車券代行販売債務の保証住之江興業株式会社大阪市住之江区400ボートレース施設賃貸業91.5兼任 2出向 3用地の賃貸南海ビルサービス株式会社※2大阪市浪速区100ビル管理メンテナンス業100.0(9.9)兼任 1出向 4転籍 1当社建物のメンテナンス及び駅務機器の保守等の委託株式会社中の島和歌山県東牟婁郡那智勝浦町100ホテル・旅館業100.0(100.0)出向 1- 名称住所資本金主要な事業の内容議決権の所有割合関係内容役員の兼務等事業上の関係 百万円 %人 南海グリーフサポート株式会社大阪市住之江区35葬祭事業100.0兼任 1出向 1建物及び敷地の賃貸資金の貸付南海ゴルフマネジメント株式会社和歌山県橋本市20ゴルフ場の経営100.0出向 3用地施設の賃貸資金の貸付株式会社アド南海大阪市浪速区30広告代理業100.0兼任 1出向 2転籍 1広告媒体の販売委託南海保険サービス株式会社大阪市浪速区50損害保険代理業100.0出向 2-通天閣観光株式会社大阪市浪速区105展望事業70.8兼任 1出向 2-南海辰村建設株式会社※1※2※4大阪市浪速区2,000建設業62.2(4.5)出向 2転籍 3建築工事の発注株式会社日電商会堺市堺区30建設業100.0出向 3電気通信工事の発注南海マネジメントサービス株式会社大阪市浪速区20経理業務代行業100.0兼任 1出向 1経理業務の委託南海システムソリューションズ株式会社大阪市浪速区20情報処理業務代行業100.0兼任 1出向 2情報処理業務の委託その他26社 (注)1.「議決権の所有割合」欄の下段(内書)は間接所有割合であります。 2.※1 有価証券報告書を提出している会社であります。 3.※2 特定子会社であります。 4.※3 持分は100分の50以下でありますが、実質的に支配しているため子会社としたものであります。 5.※4 南海辰村建設株式会社の営業収益(連結会社相互間の内部営業収益を除く。 )は連結営業収益に占める割合が100分の10を超えておりますが、「主要な損益情報等」については同社が有価証券報告書を提出しているため、記載を省略しております。 |
従業員の状況 | 5【従業員の状況】 (1)連結会社の状況 (2025年3月31日現在)セグメントの名称従業員数(人)運輸業5,453[369]不動産業173[10]流通業454[832]レジャー・サービス業2,159[1,109]建設業532[11]その他の事業183[50]全社(共通)293[12]計9,247[2,393] (注)1.就業人員数を記載しております。 2.臨時従業員数は[ ]内に当連結会計年度の平均人員を外数で記載しております。 (2)提出会社の状況 (2025年3月31日現在)従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)2,71744.922.56,501,554 セグメントの名称従業員数(人)運輸業2,286不動産業83流通業71レジャー・サービス業6全社(共通)271計2,717 (注)1.就業人員数を記載しております。 2.臨時従業員は含んでおりません。 3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 (3)労働組合の状況当社においては、南海電気鉄道労働組合(2025年3月31日現在の組合員数2,658名)が組織されており、日本私鉄労働組合総連合会に加盟しております。 なお、労使関係について特記すべき事項はありません。 (4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異① 提出会社当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)※1男性労働者の育児休業取得率(%)※2労働者の男女の賃金の差異(%)※1全労働者うち正規雇用労働者うち非正規雇用労働者7.497.776.979.859.8(注)1.※1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2.※2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。 ② 連結子会社当事業年度名称管理職に占める女性労働者の割合(%)※1男性労働者の育児休業取得率(%)労働者の男女の賃金の差異(%)※1全労働者うち正規雇用労働者うち非正規雇用労働者 全労働者うち正規雇用労働者うち非正規雇用労働者泉北高速鉄道㈱3.7-33.3-※3※155.473.939.9南海バス㈱-25.0--※258.664.480.7徳島バス㈱-0.0--※277.179.4120.6南海フードシステム㈱0.0--※3-※3※184.5104.099.6㈱南海国際旅行10.3--- ---南海ビルサービス㈱1.8-60.0-※3※164.076.372.6南海ゴルフマネジメント㈱21.4--- ---南海ライフリレーション㈱25.0--- ---南海辰村建設㈱1.4-57.1-※3※166.370.752.0南海ウイングバス㈱-50.0--※290.788.3102.5㈱クラカタ商事0.0-※3--※267.474.285.5㈱南海エクスプレス22.4--- ---(注)1.※1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2.※2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 3.※3 育児休業取得事由に該当する労働者はおりません。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、鉄道事業をはじめとする交通輸送サービスを基軸に、不動産、流通、レジャー・サービス等の生活に密着した事業を幅広く展開し、社会の信頼に応え、その発展に貢献することを通じて、当社グループの企業価値増大をはかることを基本方針としております。 また、当社グループの普遍的なテーマを、以下のとおり「グループ経営方針」及び「サステナビリティ方針」として位置づけております。 <グループ経営方針>・安全・安心の徹底 鉄道をはじめとしたすべての事業において安全・安心を徹底します・環境重視 「地球環境保全」を使命として認識、事業において環境に配慮します・コンプライアンスの徹底 法令遵守、自らの社会的責任を認識、公正で健全な企業活動を行います・顧客志向の追求 地域に密着した企業として、お客さま目線での行動を徹底します<サステナビリティ方針>沿線エリアを中心に、地域住民・自治体・企業等、さまざまなステークホルダーと共創・協働し、企業理念の実践を通じて、「持続的な企業価値の向上」と「持続可能な社会の実現」の両立をめざします。 (2)経営環境当社グループは、大阪府南部や和歌山県を主たる営業基盤とし、運輸、不動産、流通、レジャー・サービス、建設等の事業を展開しております(当社グループの事業の内容については、「第1 企業の概況 3 事業の内容」 をご覧下さい。 )。 当社グループをとりまく経営環境として、地震・台風等の自然災害の激甚化傾向や人口減少等、一層激しい変化に直面すると予想しており、これらに対して柔軟に対応していく必要があると考えております。 一方、当社グループは、近年、インバウンド旅客の増加による空港関連輸送の活性化やなんば地区を中心とする不動産業の拡充等により大きな成長を遂げてきました。 今後も、大阪・夢洲へのIR(統合型リゾート)の誘致計画といった関西におけるビジネスチャンスの拡大に加え、なにわ筋線開業(2031年春目標)により、沿線のさらなる利便性向上が期待されています。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループでは、「沿線への誇りを礎に、関西にダイバーシティ(※)を築く事業家集団」という“2050年の企業像”の実現に向け、前中期経営計画「共創140計画(2022年度〜2024年度)」において、コロナ禍を経ての「再構築」と「成長への基礎構築」に取り組み、収益拡大や未来探索等の投資に推進力を欠くなどの課題は残したものの、数値目標を超過達成するなど、一定の成果を得ることができました。 このような状況を踏まえ、続く2025年度〜2027年度の3年間を対象に、当社グループが将来にわたって社会的使命を果たし続けるため、従来の在り方から脱却し、新たな南海グループに生まれ変わりをはかることをめざし、「NANKAIグループ中期経営計画2025−2027」を策定いたしました。 本計画においては、人口減少が顕著に進む事業エリアの厳しい将来を見据え、コロナ禍で傷んだ財務状況が改善した今だからこそ、積極的な攻めの一手を打つべき時期と捉え、不動産事業と公共交通事業の両事業に対して、集中的な投資を実行してまいります。 成長のエンジンである不動産事業においては、「大家業から総合不動産事業への脱却」に全力を傾注して取り組み、飛躍的な不動産事業の拡大をめざすとともに、公共交通事業においては、これまで培ってきた安全・安心を大前提としながら、現状の延長線上では事業の将来的な存続が困難であるとの危機感の下、将来の人財不足対応を見据え、事業運営の高度化と最適化を進めてまいります。 また、本計画期間中の2026年4月1日には、鉄道事業を分社して新たな経営体制に移行することにより、持続的な企業価値向上に向けた強力な戦略実行体制の構築と事業特性に応じた運営体制の最適化を進めてまいります。 なお、当社の現在の商号である「南海電気鉄道株式会社」は、鉄道事業を引き継ぐ新会社が承継し、分社後の当社は「株式会社NANKAI」に商号変更を行う予定であります。 また、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて、ROE(自己資本利益率)とPER(株価収益率)双方の改善に資する施策を進めるとともに、事業ポートフォリオマネジメントとして、ROIC(投下資本利益率)を活用した各事業評価に基づく定期的なモニタリングと対応を実施することで、成長性・収益性の高い事業へのシフトと最適なリソース配分を実現し、大きな成長を志向してまいります。 さらに、当社グループの掲げる「サステナブル経営」の実践として、7つのマテリアリティごとに定める取組み指針に基づき、CO2排出量の削減や安全の徹底等の取組みを積極的に推進すべく、それぞれのKPIを設定し、その進捗を適時適切に把握・開示してまいります。 いずれの施策もさまざまな変化や挑戦を伴うものでありますが、企業価値創造の源泉である「人」への投資を加速しながら、役職員一丸となって「行動」を起こすことで、変革・成長し続ける企業グループへと進化してまいりたいと存じます。 (※)「多様性」に代表される“Diversity”と、「多様性あふれる街」を意味する“Diverse City”=“DiverCity”(造語)の2つの想いを 表現している 「NANKAIグループ中期経営計画 2025−2027」の骨子<基本方針> 社会的使命を今後も果たし続けるため、利益を維持しながら、企業価値の大きな向上に向けた、コア事業(不動産事業、公共交通事業)の強化(集中投資)を最優先<重点戦略(最優先事項)>・飛躍的な不動産事業の拡大M&A等のインオーガニックな手法を選択肢に加え、飛躍的な成長を実現大家業から総合不動産事業への脱却をはかる・未来を拓く公共交通事業への変革 現状の延長線上では、事業の将来的な存続が困難であるという危機感の下、未来のために必要な投資を集中的に実行し、事業の存続と成長に挑戦<基盤戦略>・新事業のスケールアップ実現と未来探索の継続・「選ばれ続ける沿線づくり」の具現化・コーポレート戦略(※1)と事業戦略との連動強化(※1)人財戦略:人的資本経営の加速 DX戦略 :デジタル顧客接点の拡充財務戦略:資本構成の最適化と投資資金の確保<株主還元方針>安定配当を基本方針としつつ、連結配当性向を段階的に向上させ、2027年度には30%程度とすることを目標とし、状況に応じて機動的に自己株式取得を行う<投資計画>総額3,600億円の投資を短期集中で実行 収益拡大投資(未来探索含む):最大2,100億円 安全・更新投資:最大1,500億円<数値目標>目標指標2027年度目標将来的にめざす水準営業利益360億円以上460億円以上(2035年度までの早期に)純有利子負債残高/EBITDA(※2)倍率7倍台6倍台ROE7%程度8%以上(※2)営業利益+減価償却費+のれん償却費 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等「NANKAIグループ中期経営計画 2025—2027」においては、収益性指標として「営業利益」を、財務健全性指標として「純有利子負債残高/EBITDA倍率」を採用しているほか、資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、資本効率性指標である「ROE」を採用しております。 「純有利子負債残高/EBITDA倍率」におけるEBITDAの算出方法は、M&Aを推進する方針に基づき、のれん償却費を含めた総額としており、算出方法は、以下のとおりです。 EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却費 なお、当連結会計年度の客観的な指標等の進捗状況につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗状況」をご覧下さい。 |
サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日時点で当社グループが判断したものであります。 (1)サステナビリティに関する考え方当社グループは、持続的な企業価値の向上と持続可能な社会の実現の両立に向けた姿勢を社内外のステークホルダーに一層明確に示すため、「サステナビリティ方針」を定めております。 さらに、同方針の下、長期的に取り組むべき重点施策として、SDGsの視点を取り入れた7つの「サステナブル重要テーマ(マテリアリティ)」を設定しました。 その中でも、特に「地球環境保全への貢献」における気候変動への対応や「一人ひとりが幸せや充実・成長を実感できる環境づくり」における人的資本・多様性に関する取組みは重要課題であると認識しております。 <サステナビリティ方針・サステナブル重要テーマ(マテリアリティ)>https://www.nankai.co.jp/sustainability/sustainability_policy (2)サステナビリティに関する取組み①ガバナンスサステナビリティ施策をグループ全社で横断的に推進する組織として、「サステナビリティ推進委員会」(年2回を目途に開催)を設置しております。 本委員会が中心となって、事業部門と連携しながら、サステナビリティ施策に関する目標設定や進捗状況のモニタリング、達成度評価(PDCAサイクル)の推進や、リスクの抽出、対応方法について議論を行っております。 なお、サステナビリティ推進委員会の審議事項は、重要な事項については取締役会に年2回報告しております。 ②リスク管理当社グループの事業等のリスクについては、「リスク管理委員会」(委員長:社長兼COO)を設置するなど、グループ全体の総合的・一元的なリスク管理を行うことにより、当社グループの経営に重要な影響を与える可能性のあるリスクの回避または低減に努めております。 リスク管理委員会では、優先的に取り組むべき8つの最重要リスクを決定しており、これらのリスクには「環境」並びに「人事・労務」が含まれております。 最重要リスクについては、業務リスクと経営リスクに区分したうえで、リスク対策の推進責任者であるリスクオーナーを選定し、業務リスクについては実行者であるリスクマネージャーを中心にリスク対策計画を実践するとともに、経営リスクについてはリスクの動向をオーナーからリスク管理委員会に報告することで実効性の向上を図っております。 これらリスクオーナー・リスクマネージャー(第1線)、リスク管理委員会(第2線)の取組みを内部監査室(第3線)が監査しており、いわゆる「3つの防衛線」の体制を整えております。 また、「サステナビリティ推進委員会」(委員長:会長兼CEO)では、気候変動や人的資本等についてのリスクの最小化と機会獲得に向けた各種方針・戦略の策定、取組みのモニタリングに関する管理を行う体制となっており、リスク管理委員会と連携しながら、定期的にリスク低減に向けた取組みを実施します。 [気候変動対応に関する取組み]当社グループでは気候変動への対応を重要課題ととらえ、気候変動による事業への影響を想定し、リスクと機会への対応について事業戦略と一体化していくための取組みを行っております。 また2021年9月には、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同を表明し、その提言に基づいた情報開示を進めております。 <TCFD提言への対応>https://www.nankai.co.jp/sustainability/materiality/06environment/tcfd ①戦略当社グループでは、将来の気候変動の進展や経済社会の変化について様々な可能性を想定し、気候変動に関するリスクと機会の特定並びにその分析を行っております。 2024年度は、以下の当社及びグループ会社(以下、「対象範囲」という。 )を分析対象としました。 会社業種当社、泉北高速鉄道㈱※鉄道事業、不動産・流通事業南海不動産㈱、南海商事㈱不動産・流通事業阪堺電気軌道㈱軌道事業南海バス㈱、関西空港交通㈱、南海ウイングバス㈱、徳島バス㈱バス事業南海フェリー㈱海運業※当社は、2025年4月1日付で泉北高速鉄道㈱を吸収合併 分析にあたっては、まず事業インパクトの大きさ等を考慮し、脱炭素社会への移行に伴うリスク・機会項目として「炭素価格、各国の炭素排出目標・政策」、「製品及びサービスへの規制」、「電気・燃料価格、エネルギーミックスの変化」を、また気候変動がもたらす物理的リスク・機会項目として「異常気象の激甚化」を重要度評価「大」と設定しました。 (分析は1.5~2℃シナリオ及び4℃シナリオについて行いました。 )これらのリスク・機会については、各コア事業の部門のリスク管理体制の中で、かねてから対応を進めております。 移行リスク・物理的リスクへの対応策の方向性は、上記<TCFD提言への対応>に記載のURLより当社ホームページをご参照ください。 今後、認識したリスク・機会に対して適切な対応策を講じることで、持続的な企業価値の向上と持続可能な社会の実現の両立を目指します。 イ.移行リスクリスク項目当社グループにとってのリスク(※1)発生時期(※2)評価脱炭素社会への移行に伴うリスク(移行リスク)政策/規制炭素価格、各国の炭素排出目標・政策[共通]炭素税課税による税負担増加[共通]CO2削減目標達成のための再エネへの転換に伴う電力費増加[不動産・流通]経年物件に対する排出権購入コスト増加中~長期大製品及びサービスへの規制[バス]EV/FCVバス導入コストの増加中~長期業界/市場電気・燃料価格、エネルギーミックスの変化[共通]再エネ比率増による運営コスト増加短~長期 ロ.物理的リスクリスク項目当社グループにとってのリスク(※1)発生時期(※2)評価気候変動の物理的変化に関連するリスク(物理的リスク)急性異常気象の激甚化[共通]鉄道路線、保有不動産への洪水・土砂崩れ・橋梁洗掘等の発生による損害増、損害保険料増、資産価値低下[共通]台風の大型化等に伴う商業施設の営業停止や鉄道及びバスの運休、フェリーの欠航等の発生、ホテル・旅行のキャンセル増加による減収[共通]サプライチェーン寸断による営業支障短~中期大 ハ.機会機会項目当社グループにとっての機会(※1)発生時期(※2)評価資源の効率[共通]省エネ投資により、操業コスト減、公的支援や減税可能性向上中~長期大製品及びサービス[鉄道]炭素税導入による自動車輸送から鉄道輸送への流入中~長期[バス]EV/FCVバスの普及を促進する政策・補助金制度の実施・強化中~長期[不動産・流通]高環境性能新築ビルに対するニーズの高まりによる賃料上昇、資産価値向上短~中期[不動産・流通]BCP対応や帰宅困難者対策等、災害に強い施設への入居ニーズに応えることによる、競争力強化や増収短~中期レジリエンス[共通]エネルギーミックスの変化に対応できている場合、事業の強靭性が向上短~中期 (※1) [共通]は鉄道事業、軌道事業、バス事業、海運業並びに不動産・流通事業で発生するもの (※2) 短期:1年、中期:2~4年、長期:5~15年 また、特定したリスク・機会の重要度評価において「大」と評価したものの中で、気温上昇のシナリオにおける将来の客観的な予測データが公開されている項目について、2030年の社会での「対象範囲」において事業インパクトを定量的に試算しました。 その想定の前提となるシナリオについては、移行リスク・機会は気候変動に対し社会に積極的な対応が行われる1.5~2℃シナリオにより、また物理的リスクは1.5~2℃シナリオ及び4℃シナリオにより試算しました。 試算結果は、上記<TCFD提言への対応>に記載のURLより当社ホームページをご参照ください。 試算の結果、想定される気候変動の影響は、脱炭素社会への移行リスク・機会に起因する事業インパクトが算出されました。 物理的リスクの事業インパクトについては、4℃シナリオにおける影響額が、1.5~2℃シナリオと比較して、約1.9倍となる試算結果となりました。 なお、いずれのシナリオとなった場合でも、事業インパクトは限定的と見込まれるものの、今後気候変動によるリスクの最小化と機会の最大化を図るために、鉄道車両の更新をはじめとするCO2削減施策の推進等、脱炭素社会の実現に向けた取組みを通じて、気候変動に対してレジリエントな組織であり続けたいと考えております。 ②指標及び目標当社グループでは気候変動の緩和と移行リスクへの備えのため、事業活動の脱炭素化に向けた取組みを行っており、以下の目標を掲げております。 スコープ1,2について・CO2排出量を2013年度比46%以上削減(2030年度)・2050年CO2排出量実質ゼロ また、これらの目標を達成するため、鉄道事業部門における以下の指標の進捗を測定しております。 ・省エネ型車両の導入割合を85%まで向上(2030年度) 当社グループは、鉄道車両の更新・再生可能エネルギーの活用等のCO2排出量の削減に向けた取組みを通じて、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。 なお、当社グループのCO2排出量の実績並びに第三者保証取得状況(※)は、上記<TCFD提言への対応>に記載のURLより当社ホームページをご参照ください。 ※ 昨年度に続き、2023年度実績のエネルギー起源CO2排出量(スコープ1,2)について、「南海グループ エネルギー起源CO2排出量 算定報告書(2023年度)」(PDF)において第三者保証を受けております。 スコープ1スコープ2スコープ1+22023年度 エネルギー起源CO2排出量(t-CO2)85,515126,651212,167 [人的資本、多様性に関する取組み]①戦略当社グループでは、人的資本経営の取り組みをさらに加速させるため、2024年度、経営戦略と連動した「南海グループ人財戦略」を策定しました。 当該人財戦略は、人財確保・育成方針と社内環境整備方針から構成されています。 人財確保・育成のテーマは「多様な人財と多様な専門性の向上」と「グループ共通の価値観浸透とスキル向上」とし、社内環境整備のテーマは「いきいきと健康に働ける環境づくり」と「イノベーションに取り組む環境づくり」として、これらに基づき各種人事施策を企画・実行してまいります。 人財戦略に基づく人事施策、つまり「人への投資」を行った結果目指すのは、「社員一人ひとりが幸せや充実・成長を実感できる環境」をつくることです。 さらに、多様な人財がいきいきと働ける環境を実現することで、担当事業・業務や役職などにかかわらず、全ての社員が「南海版イノベーション」に取り組む状態を実現したいと考えています。 このように、最大の資本である人と組織を充実させていくことで、事業戦略の実現や持続的な企業価値向上、当社グループが掲げる「サステナブルな社会」や「2050年の企業像」の実現を目指してまいります。 ※指標①~⑦については、「②指標及び目標」の表中に記載しています。 ※人財確保・育成方針、社内環境整備方針についてはこちらhttps://www.nankai.co.jp/sustainability/materiality/05human_resources/human_resource_strategy ・当社グループにおける「イノベーション」の定義「社員一人ひとりが、現在取り組んでいる事業・業務を改めて見つめ直し、大小問わず、社会やお客さまが本当に望んでいることを捉えて実現していくこと」を、当社グループが目指すイノベーションとし、南海版「イノベーション」と呼んでいます。 これに取り組むことで、「事業創造」「既存事業のバリューアップ」「業務改革」などの成果が生まれると考えています。 当社グループが目指す姿の実現に向け、全社員が全ての事業・業務で「南海版イノベーション」に取り組んでまいります。 [南海グループの目指すイノベーション(南海版イノベーション)] 社員一人ひとりが、現在取り組んでいる事業・業務を改めて見つめ直し、大小問わず、社会やお客さまが本当に望んでいることを捉えて実現していくこと① 事業創造 ●新規領域/既存事業の周辺領域での、新ビジネス・新サービス等の開発② 既存事業のバリューアップ●収益・利益の向上●事業構造の見直し●顧客満足度・認知度・愛着度などの向上③ 業務改革●事業活動への貢献・サポート●業務プロセスの抜本的な見直し、時間の有効活用●わかりやすさ・正確さの向上等 ・経営戦略を実現するための当社グループ全体の人財像の構成及び必要なスキル(人財像の構成) 当社グループは運輸業、不動産業、流通業、レジャー・サービス業、建設業、その他の事業という多様な事業会社で構成されており、今後それぞれの事業において社会やお客さまの変化に対応して事業を変革していくため、経営的視点・スキルを持つ人財(経営人財)と、各事業に精通した専門性の高い人財(専門人財)の双方を確保・育成してまいります。 さらに、専門人財のうち各事業の新たな戦略をリードする人財を「戦略人財」、主に既存事業・業務を担う人財を「基幹人財」と位置付けています。 特に戦略人財については確保・育成を強化するため、求めるスキル・経験を「戦略人財像」として定めるとともに、「戦略人財ポートフォリオ」を設定のうえ、確保・育成状況をモニタリングして、事業戦略を実現するための戦力づくりを進めてまいります。 (必要なスキル)当社グループでは、「南海版イノベーション」に取り組むために全ての社員が身につけるべきスキルを「基礎スキル」、今後の事業戦略を推進するためにスキル保有者が増加することが望ましいスキルを「発展スキル」として、それぞれ定めています。 特に発展スキルのうち「事業創造スキル」と「データ活用・デジタルスキル」をもとに、イノベーションに取り組む能力・スキルを示す指標「イノベーションスキル習熟度」を設定しており、目標水準に到達する社員が増加するよう、社員のスキルアップのための施策を実施してまいります。 (人財戦略における各種取組み) https://www.nankai.co.jp/sustainability/materiality/05human_resources ②指標及び目標当社グループでは、「①戦略」において記載した、人財確保・育成方針及び社内環境整備方針について、次の指標を用いております。 当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。 方針指標目標実績(当連結会計年度)人財確保・育成方針①女性管理職比率[連結]10%程度まで向上(2030年度までに)6.4%②新規採用者に占める女性比率[連結]30%程度まで向上(2030年度までに)22.6%③マネジメントコース(※)新卒採用者に占める女性比率[単体]40%以上を維持(2026年度まで)40.0%④キャリア採用の管理職比率[単体]2021年度時点における水準(7.4%)以上を維持9.8%⑤イノベーションスキル習熟度[単体]目標水準到達者が全体の30%(2026年度まで)18.0%社内環境整備方針⑥年次有給休暇取得率[単体]90%以上を維持(2026年度まで)94.9%⑦男性労働者の育児休業等と育児目的休暇取得率[単体]100%(2030年度までに)97.7%※マネージャー及び経営人財としての活躍を目指すキャリアコース |
戦略 | ①戦略当社グループでは、人的資本経営の取り組みをさらに加速させるため、2024年度、経営戦略と連動した「南海グループ人財戦略」を策定しました。 当該人財戦略は、人財確保・育成方針と社内環境整備方針から構成されています。 人財確保・育成のテーマは「多様な人財と多様な専門性の向上」と「グループ共通の価値観浸透とスキル向上」とし、社内環境整備のテーマは「いきいきと健康に働ける環境づくり」と「イノベーションに取り組む環境づくり」として、これらに基づき各種人事施策を企画・実行してまいります。 人財戦略に基づく人事施策、つまり「人への投資」を行った結果目指すのは、「社員一人ひとりが幸せや充実・成長を実感できる環境」をつくることです。 さらに、多様な人財がいきいきと働ける環境を実現することで、担当事業・業務や役職などにかかわらず、全ての社員が「南海版イノベーション」に取り組む状態を実現したいと考えています。 このように、最大の資本である人と組織を充実させていくことで、事業戦略の実現や持続的な企業価値向上、当社グループが掲げる「サステナブルな社会」や「2050年の企業像」の実現を目指してまいります。 ※指標①~⑦については、「②指標及び目標」の表中に記載しています。 ※人財確保・育成方針、社内環境整備方針についてはこちらhttps://www.nankai.co.jp/sustainability/materiality/05human_resources/human_resource_strategy ・当社グループにおける「イノベーション」の定義「社員一人ひとりが、現在取り組んでいる事業・業務を改めて見つめ直し、大小問わず、社会やお客さまが本当に望んでいることを捉えて実現していくこと」を、当社グループが目指すイノベーションとし、南海版「イノベーション」と呼んでいます。 これに取り組むことで、「事業創造」「既存事業のバリューアップ」「業務改革」などの成果が生まれると考えています。 当社グループが目指す姿の実現に向け、全社員が全ての事業・業務で「南海版イノベーション」に取り組んでまいります。 [南海グループの目指すイノベーション(南海版イノベーション)] 社員一人ひとりが、現在取り組んでいる事業・業務を改めて見つめ直し、大小問わず、社会やお客さまが本当に望んでいることを捉えて実現していくこと① 事業創造 ●新規領域/既存事業の周辺領域での、新ビジネス・新サービス等の開発② 既存事業のバリューアップ●収益・利益の向上●事業構造の見直し●顧客満足度・認知度・愛着度などの向上③ 業務改革●事業活動への貢献・サポート●業務プロセスの抜本的な見直し、時間の有効活用●わかりやすさ・正確さの向上等 ・経営戦略を実現するための当社グループ全体の人財像の構成及び必要なスキル(人財像の構成) 当社グループは運輸業、不動産業、流通業、レジャー・サービス業、建設業、その他の事業という多様な事業会社で構成されており、今後それぞれの事業において社会やお客さまの変化に対応して事業を変革していくため、経営的視点・スキルを持つ人財(経営人財)と、各事業に精通した専門性の高い人財(専門人財)の双方を確保・育成してまいります。 さらに、専門人財のうち各事業の新たな戦略をリードする人財を「戦略人財」、主に既存事業・業務を担う人財を「基幹人財」と位置付けています。 特に戦略人財については確保・育成を強化するため、求めるスキル・経験を「戦略人財像」として定めるとともに、「戦略人財ポートフォリオ」を設定のうえ、確保・育成状況をモニタリングして、事業戦略を実現するための戦力づくりを進めてまいります。 (必要なスキル)当社グループでは、「南海版イノベーション」に取り組むために全ての社員が身につけるべきスキルを「基礎スキル」、今後の事業戦略を推進するためにスキル保有者が増加することが望ましいスキルを「発展スキル」として、それぞれ定めています。 特に発展スキルのうち「事業創造スキル」と「データ活用・デジタルスキル」をもとに、イノベーションに取り組む能力・スキルを示す指標「イノベーションスキル習熟度」を設定しており、目標水準に到達する社員が増加するよう、社員のスキルアップのための施策を実施してまいります。 (人財戦略における各種取組み) https://www.nankai.co.jp/sustainability/materiality/05human_resources |
指標及び目標 | ②指標及び目標当社グループでは、「①戦略」において記載した、人財確保・育成方針及び社内環境整備方針について、次の指標を用いております。 当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。 方針指標目標実績(当連結会計年度)人財確保・育成方針①女性管理職比率[連結]10%程度まで向上(2030年度までに)6.4%②新規採用者に占める女性比率[連結]30%程度まで向上(2030年度までに)22.6%③マネジメントコース(※)新卒採用者に占める女性比率[単体]40%以上を維持(2026年度まで)40.0%④キャリア採用の管理職比率[単体]2021年度時点における水準(7.4%)以上を維持9.8%⑤イノベーションスキル習熟度[単体]目標水準到達者が全体の30%(2026年度まで)18.0%社内環境整備方針⑥年次有給休暇取得率[単体]90%以上を維持(2026年度まで)94.9%⑦男性労働者の育児休業等と育児目的休暇取得率[単体]100%(2030年度までに)97.7%※マネージャー及び経営人財としての活躍を目指すキャリアコース |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | ①戦略当社グループでは、人的資本経営の取り組みをさらに加速させるため、2024年度、経営戦略と連動した「南海グループ人財戦略」を策定しました。 当該人財戦略は、人財確保・育成方針と社内環境整備方針から構成されています。 人財確保・育成のテーマは「多様な人財と多様な専門性の向上」と「グループ共通の価値観浸透とスキル向上」とし、社内環境整備のテーマは「いきいきと健康に働ける環境づくり」と「イノベーションに取り組む環境づくり」として、これらに基づき各種人事施策を企画・実行してまいります。 人財戦略に基づく人事施策、つまり「人への投資」を行った結果目指すのは、「社員一人ひとりが幸せや充実・成長を実感できる環境」をつくることです。 さらに、多様な人財がいきいきと働ける環境を実現することで、担当事業・業務や役職などにかかわらず、全ての社員が「南海版イノベーション」に取り組む状態を実現したいと考えています。 このように、最大の資本である人と組織を充実させていくことで、事業戦略の実現や持続的な企業価値向上、当社グループが掲げる「サステナブルな社会」や「2050年の企業像」の実現を目指してまいります。 ※指標①~⑦については、「②指標及び目標」の表中に記載しています。 ※人財確保・育成方針、社内環境整備方針についてはこちらhttps://www.nankai.co.jp/sustainability/materiality/05human_resources/human_resource_strategy ・当社グループにおける「イノベーション」の定義「社員一人ひとりが、現在取り組んでいる事業・業務を改めて見つめ直し、大小問わず、社会やお客さまが本当に望んでいることを捉えて実現していくこと」を、当社グループが目指すイノベーションとし、南海版「イノベーション」と呼んでいます。 これに取り組むことで、「事業創造」「既存事業のバリューアップ」「業務改革」などの成果が生まれると考えています。 当社グループが目指す姿の実現に向け、全社員が全ての事業・業務で「南海版イノベーション」に取り組んでまいります。 [南海グループの目指すイノベーション(南海版イノベーション)] 社員一人ひとりが、現在取り組んでいる事業・業務を改めて見つめ直し、大小問わず、社会やお客さまが本当に望んでいることを捉えて実現していくこと① 事業創造 ●新規領域/既存事業の周辺領域での、新ビジネス・新サービス等の開発② 既存事業のバリューアップ●収益・利益の向上●事業構造の見直し●顧客満足度・認知度・愛着度などの向上③ 業務改革●事業活動への貢献・サポート●業務プロセスの抜本的な見直し、時間の有効活用●わかりやすさ・正確さの向上等 ・経営戦略を実現するための当社グループ全体の人財像の構成及び必要なスキル(人財像の構成) 当社グループは運輸業、不動産業、流通業、レジャー・サービス業、建設業、その他の事業という多様な事業会社で構成されており、今後それぞれの事業において社会やお客さまの変化に対応して事業を変革していくため、経営的視点・スキルを持つ人財(経営人財)と、各事業に精通した専門性の高い人財(専門人財)の双方を確保・育成してまいります。 さらに、専門人財のうち各事業の新たな戦略をリードする人財を「戦略人財」、主に既存事業・業務を担う人財を「基幹人財」と位置付けています。 特に戦略人財については確保・育成を強化するため、求めるスキル・経験を「戦略人財像」として定めるとともに、「戦略人財ポートフォリオ」を設定のうえ、確保・育成状況をモニタリングして、事業戦略を実現するための戦力づくりを進めてまいります。 (必要なスキル)当社グループでは、「南海版イノベーション」に取り組むために全ての社員が身につけるべきスキルを「基礎スキル」、今後の事業戦略を推進するためにスキル保有者が増加することが望ましいスキルを「発展スキル」として、それぞれ定めています。 特に発展スキルのうち「事業創造スキル」と「データ活用・デジタルスキル」をもとに、イノベーションに取り組む能力・スキルを示す指標「イノベーションスキル習熟度」を設定しており、目標水準に到達する社員が増加するよう、社員のスキルアップのための施策を実施してまいります。 (人財戦略における各種取組み) https://www.nankai.co.jp/sustainability/materiality/05human_resources |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | ②指標及び目標当社グループでは、「①戦略」において記載した、人財確保・育成方針及び社内環境整備方針について、次の指標を用いております。 当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。 方針指標目標実績(当連結会計年度)人財確保・育成方針①女性管理職比率[連結]10%程度まで向上(2030年度までに)6.4%②新規採用者に占める女性比率[連結]30%程度まで向上(2030年度までに)22.6%③マネジメントコース(※)新卒採用者に占める女性比率[単体]40%以上を維持(2026年度まで)40.0%④キャリア採用の管理職比率[単体]2021年度時点における水準(7.4%)以上を維持9.8%⑤イノベーションスキル習熟度[単体]目標水準到達者が全体の30%(2026年度まで)18.0%社内環境整備方針⑥年次有給休暇取得率[単体]90%以上を維持(2026年度まで)94.9%⑦男性労働者の育児休業等と育児目的休暇取得率[単体]100%(2030年度までに)97.7%※マネージャー及び経営人財としての活躍を目指すキャリアコース |
事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 当社グループの事業その他に関するリスクにつきましては、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。 また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。 当社グループでは、リスク管理委員会を設置するなど、グループ全体の総合的・一元的なリスク管理を行うことにより、当社グループの経営に重要な影響を与える可能性のあるリスクの回避又は低減に努めております。 なお、発生の回避及び発生した場合の対応を一部記載しておりますが、係る対策が必ずしもリスク及びその影響を軽減するものではない可能性があることにご留意下さい。 本項につきましては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末において判断したものであります。 (1)経済情勢等少子高齢化、沿線地域における人口、雇用情勢及びインバウンドをはじめとする関西国際空港利用者数の動向等により、鉄道事業をはじめとする運輸業における旅客が減少することや、国内外の景気動向、消費動向及び市場ニーズの変化により、不動産業、流通業、レジャー・サービス業等における売上高について影響を受けることがあります。 このほか、金利・為替の変動、原油価格の高騰による電力料金の値上げや資材価格の高騰が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 さらに、投資有価証券に係る株価変動、保有不動産の地価変動等により株式や低収益物件等の減損処理が必要になる場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2)競合鉄道事業におきましては、一部路線が他社と競合しております。 さらに、自家用車やバイク等の輸送手段への移行が今後も影響を及ぼす可能性があります。 バス事業におきましては、新規路線参入については自由競争下にあるため、競争の激化により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、バス乗務員の不足は全国で深刻化しておりますが、当社グループにおいても要員確保状況によっては業績に影響を及ぼす可能性があります。 このほか、当社の経営拠点であるなんばエリアにおいて経営する商業施設「なんばCITY」及び「なんばパークスShops&Diners」につきましては、大阪市内における他のエリア(梅田、天王寺等)の大型商業施設と競合関係にあります。 (3)法的規制鉄道事業におきましては、鉄道事業法(昭和61年法律第92号)の定めにより、経営しようとする路線及び鉄道事業の種別ごとに国土交通大臣の許可を受けなければならず(第3条)、さらに旅客運賃及び料金(上限)の設定・変更につき、国土交通大臣の認可を受けなければならない(第16条)こととされております。 なお、これらの国土交通大臣の許可及び認可については、期間の定めはありません(一部例外あり)。 また、同法、同法に基づく命令、これらに基づく処分・許可・認可に付した条件への違反等に該当した場合には、国土交通大臣は期間を定めて事業の停止を命じ又は許可を取り消すことができる(第30条)こととされております。 鉄道事業の廃止については、廃止日の1年前までに国土交通大臣に届出を行う(第28条の2)こととなっております。 現時点におきまして同法に抵触する事実等は存在せず、鉄道事業の継続に支障を来す要因は発生しておりません。 しかしながら、同法に抵触し、国土交通大臣より事業の停止や許可の取消を受けた場合には、事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。 なお、上記のほか、当社グループが展開する各事業については、さまざまな法令、規則等の適用を受けており、これらの法的規制が強化された場合には、規制遵守のための費用が増加する等、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4)大規模販売用不動産大規模販売用不動産につきましては、計画的な分譲を実施することにより、資金回収をはかっておりますが、主に郊外地域における土地価格の下落や住宅需要の都心回帰の傾向がさらに進んだこと等により、郊外型大規模住宅開発には厳しい状況が続いております。 今後も計画的な分譲を進めてまいりますが、少子化による住宅需要減や都心回帰の顧客志向がますます強くなることも予想されますので、資金回収の遅れが生じる等の影響が出る可能性があります。 (5)グループ会社に関する事項当社連結子会社である南海辰村建設株式会社は、グループ会社で唯一の上場会社であり、またグループ内の中核会社であるため、当社ではこれまでに第三者割当増資の引受や支援金の提供等の経営支援を行っておりますが、同社において、想定外の受注環境の悪化等に見舞われた場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (6)投資鉄道事業における投資につきましては、連続立体交差化工事や安全運行確保のための各種更新投資が長期にわたりかつ多額となるため、その資金調達や金利負担が当社グループの業績及び財務状況に影響を与えております。 (7)M&A成長戦略としてのM&Aの実行に際しましては、外部専門家等も交え、対象会社の財務内容等に関するデューディリジェンスを綿密に行いますが、当該デューディリジェンスの過程で検知できなかった偶発債務や未認識債務等が顕在化した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、M&A実行後の事業環境の変化に伴い、対象会社の収益力が低下した場合や期待するシナジー効果が実現できない場合、減損損失を認識する必要が生じ、投資の回収が不可能となる等、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (8)退職給付会計退職給付に係る資産及び退職給付に係る負債につきましては、従業員の退職給付に備えるため、当連結会計年度末における見込額に基づき、退職給付債務から年金資産の額を控除した額を計上しております。 数理計算上の差異は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(3年から11年)による定額法により翌連結会計年度から費用処理することとしております。 債務の計算における前提が変更された場合や、運用利回りの悪化があった場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (9)有利子負債当社は、その事業の特性上、借入金依存割合が高い状況にあり、設備投資やM&A実行資金を使途に多額の社債発行や銀行借入を行った場合、有利子負債残高がさらに増加することが考えられます。 資金調達手段の多様化をはかり、財務健全性の維持に努めますが、金利変動により金利負担が増加した場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、格付機関が当社の格付を引き下げた場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (10)自然災害等南海トラフ地震等の大規模地震やそれに伴う津波の発生、台風等による風水害・地すべりといった自然災害により、当社の設備やインフラが多大な被害を受けた場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 高架橋柱をはじめとする鉄道施設やビル等の耐震補強を計画的に実施するほか、橋梁等の防災・減災のため各種対策を講じております。 なお、(11)、(12)の事故発生等を含め、大規模自然災害が発生した場合の対処として、災害対策規程等の制定や、大規模地震を想定した事業継続計画(BCP)の策定、震災対応型コミットメントラインの導入等、被害を最小限にとどめる管理体制の強化をはかっておりますが、発生の地域、規模、時期、時間等により、被害の範囲が大きくなる可能性があります。 また、当社施設に直接の被害がない場合であっても、大規模自然災害に伴う、第3種鉄道事業者の施設被害や電力供給の制限、列車運行に必要な部品の調達困難等により、鉄道輸送に大きな支障が出る可能性があります。 このほか、新型コロナウイルス等感染症の流行により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (11)事故・システム障害等の発生安全安心な輸送サービスの提供を最大の使命とする運輸業を基軸に事業展開をしている当社グループにおいて、事故や自社設備の火災・爆発等が発生した場合、並びに重大インシデント(事故が発生する恐れがあると認められる事態)が発生した場合には、社会的信用の失墜を招くばかりでなく、その復旧及び損害賠償請求等により業績に多大な影響を生じる可能性があります。 また、人的原因や機器の誤作動等により、システム障害が発生した場合、事業運営に支障を来すとともに、施設の復旧や振替輸送に係る費用の発生等により、当社グループの社会的信用の失墜や業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 事故・システム障害の未然防止のため、保安諸施設や駅務システムの整備、更新や定期的なメンテナンスの実施、従業員教育の徹底等、さらなる対策に取り組んでまいります。 (12)第三者行為やテロ活動等第三者行為による事故発生やテロ活動及び不正アクセス等につきましても、不審物への警戒や施設内巡回の強化及び情報セキュリティの確保等の対策を行っておりますが、万一、テロ活動等が発生し、その影響を受けた場合には、事業活動に支障が出る可能性があります。 (13)保有資産及び商品等の瑕疵・欠陥当社グループが保有する資産について、瑕疵や欠陥が発見された場合、又は健康や周辺環境に影響を与える可能性等が指摘された場合、その改善・原状復帰、補償等に要する費用が発生する可能性があります。 また、当社グループが販売した商品、売却した不動産、受注した工事、提供したサービス等について、瑕疵や欠陥が発見された場合、その改善及び補償等に要する費用の発生や社会的信用の失墜等により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (14)気候変動への対応当社グループでは、気候変動の緩和に向けた脱炭素社会への移行に伴う費用増や、気候変動による激甚化した災害が発生した場合に、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 その対処として、気候変動による事業への影響を想定し、事業戦略と一体化したリスクと機会への対応策を検討・実施しています。 また2021年9月には、当社は気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に賛同を表明し、その提言に基づいた情報開示を進めております。 引き続き、サステナブル重要テーマ(マテリアリティ)である「地球環境保全への貢献」への取組みを通じて、持続可能な社会の実現に取り組んでまいります。 (15)人事政策鉄道、バス等の運輸業におきましては、労働集約型の産業構造であるため、事業運営上必要な人財の安定的な確保が求められます。 また、「選ばれる沿線づくり」や「不動産事業の深化・拡大」といった事業戦略を推進していくために多様で専門的な人財の確保・育成に努める必要もあります。 これらの政策が環境変化等により遅れた場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (16)情報資産の管理当社グループでは、各事業においてお客さまや従業員の個人情報だけではなく、機密情報をはじめとする重要情報を保有しております。 このため、リスクマネジメント強化を目的として、情報セキュリティ基本方針等の社内規程を整備するとともに、従業員に対する教育等に取り組んでおります。 しかしながら、何らかの原因により情報が流出した場合には、損害賠償責任が発生する可能性があるほか、当社グループの社会的信用が失墜し、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (17)コンプライアンス当社グループでは、企業倫理の確立をはかり、コンプライアンス経営を維持・推進するために、コンプライアンス遵守に関する教育を定期的に実施する等の啓発活動に努めております。 また、法的・倫理的問題を早期に発見し、是正していくための体制として内部通報制度を設けておりますが、重大な不正・不法行為が発生した場合、当社グループの社会的信用の失墜や業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (18)重要な訴訟現在のところ、特に経営に重大な影響を及ぼすような重要な係争事件はありません。 今後の事業展開におきましても、あらゆる取引において契約内容の真摯な履行に努めてまいりますが、相手方の信義に反する行為に対しやむを得ず訴訟等を提起する場合や、相手方との認識の相違又は相手方悪意により、訴訟等を提起される可能性があります。 さらに、訴訟等の結果によっては、当社グループの社会的信用の失墜や業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況当連結会計年度のわが国経済は、雇用、所得環境の改善がはかられるなど、景気は緩やかな回復基調が続いたものの、資源・原材料価格の高騰や人手不足による影響に加え、期末にかけて米国の通商政策の動向による影響の懸念が強まるなど、先行きは依然として不透明な状況のまま推移いたしました。 このような経済情勢の下におきまして、当社グループでは、最終年度を迎えた中期経営計画「共創140計画」に基づき、引き続き各種施策への取組みを進めてまいりました。 この結果、当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。 )の状況は次のとおりであります。 ① 財政状態(資産)当連結会計年度末における資産合計は、9,768億77百万円となり、前連結会計年度末に比べ262億27百万円増加いたしました。 これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産が126億60百万円増加したことや、投資有価証券が65億31百万円増加したことによるものであります。 (負債)当連結会計年度末における負債合計は、6,486億52百万円となり、前連結会計年度末に比べ51億3百万円増加いたしました。 これは主に、未払法人税等が25億60百万円、退職給付に係る負債が14億90百万円減少した一方、支払手形及び買掛金が62億48百万円増加したことや、繰延税金負債が38億3百万円増加したことによるものであります。 (純資産)当連結会計年度末における純資産合計は、3,282億25百万円となり、前連結会計年度末に比べ211億23百万円増加いたしました。 これは主に、剰余金の配当により59億49百万円減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により224億96百万円増加したことによるものであります。 この結果、自己資本比率は31.9%(前連結会計年度末は30.8%)となりました。 ② 経営成績当連結会計年度におきましては、不動産業における物件販売収入の反動減があったものの、運輸業における輸送人員の増加や2023年10月1日に実施した鉄道線の運賃改定効果等により、営業収益は2,607億87百万円(前期比7.9%増)となり、営業利益は346億55百万円(前期比12.4%増)、経常利益は355億72百万円(前期比21.4%増)となりましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に計上のあった固定資産売却益の反動減等により、224億96百万円(前期比6.0%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。 <運輸業>鉄道事業におきましては、営業面では、昨年12月に南海線においてダイヤ改正を実施し、空港アクセスの速達性・利便性向上と8両編成列車の増便による車内の混雑緩和をはかりました。 また、インバウンド旅客向けの二次元コード付デジタル乗車券の発売や、クレジットカードによるタッチ決済利用駅の拡大に取り組みましたほか、車いすをご利用のお客さま等のスムーズな列車乗降介助をはかるため、事前にウェブサイトでお申込みいただく「南海・泉北サポートほっとネット」の運用を開始するなど、旅客の利便性向上と旅客サービスのデジタル化を進めました。 このほか、新たな需要喚起施策として、空港特急「ラピート」の運行開始30周年及び観光列車「天空」の運行開始15周年をそれぞれ記念した各種イベントを実施いたしましたほか、「大阪・関西万博ラッピングラピート」を運行し、本年4月から開催の大阪・関西万博の機運醸成による移動需要の喚起に努めました。 施設・車両面では、かねて工事を進めてまいりました南海本線・高師浜線連続立体交差事業における鉄道高架化工事が完成し、昨年4月から高師浜線において鉄道運行を再開いたしましたほか、難波駅2階中央改札口の改札内コンコースにおいて、リニューアル工事を推進いたしました。 また、南海線及び高野線において8300系新造車両12両を投入いたしましたほか、本年3月から開始した、泉佐野駅・和歌山市駅間における一部ワンマン運転に対応するため、運転士が車両側面付近を確認できる「車両側面カメラ」をワンマン運転対応車両に設置いたしました。 なお、本年4月1日、当社は泉北高速鉄道株式会社と合併し、泉北高速鉄道線は「泉北線」として営業を開始するとともに、初乗り運賃の二度払いを解消し、南海線及び高野線と泉北線の相互間で利用する際の運賃値下げを実施いたしました。 バス事業におきましては、当社難波駅、堺駅及び堺東駅と大阪・関西万博会場を結ぶシャトルバスの運行を決定し、予約の受付を開始いたしました。 また、当社グループの事業拡充をはかるとともに、和歌山エリアを対象としたツーリズム関連事業の展開をより一層強化、加速させるため、昨年10月1日付で、南紀エリアにおいてバス事業を展開する明光バス株式会社を子会社化いたしました。 このほか、和歌山市及び和歌山バス株式会社等の協力のもと、本年3月から和歌山市雑賀崎・田野エリアで地域住民の移動課題解決及び路線バスの利便性向上を目的に、乗車定員3〜4人のグリーンスローモビリティ(通称グリスロ)(※)の実証実験を実施しております。 以上のような諸施策を進めました結果、運輸業の営業収益は1,127億38百万円(前期比10.7%増)となり、営業利益は132億61百万円(前期比63.2%増)となりました。 (※)時速20㎞未満で公道を走ることができる電動車を活用した小さな移動サービス 提出会社の運輸成績区分単位当連結会計年度(2024.4~2025.3)対前連結会計年度増減率 営業日数 日 365%△0.3営業キロキロ154.7△0.1客車走行キロ千キロ99,4991.6旅客人員定期外千人96,6236.0定期千人126,4110.2計千人223,0342.6運輸収入旅客収入定期外百万円39,68512.9定期百万円22,1158.3計百万円61,80011.2運輸雑収百万円3,27613.4収入合計百万円65,07711.3乗車効率%29.2-(注) 乗車効率の算出は 延人キロ/(客車走行キロ×平均定員)によります。 営業成績業種当連結会計年度(2024.4~2025.3)営業収益対前連結会計年度増減率 百万円%鉄道事業72,46210.4軌道事業1,5702.4バス事業25,6127.4海運業2,1301.0貨物運送業12,45511.2車両整備業5,73622.0調整額△7,228-営業収益計112,73810.7 <不動産業>不動産賃貸業におきましては、「グレーターなんばビジョン」の実現に向け、難波千日前のなんさん通り沿いにおいて建設を進めてまいりましたオフィスビル「ANAスカイコネクトなんば」を本年2月に竣工いたしました。 また、南海堺東ビルにおいて、来年1月に核テナントが閉店することに伴い、新たな商業施設「HiViE(ヒビエ)堺東」へのリニューアル計画に着手いたしましたほか、昨年6月、トラックターミナルと配送センターの複合的な物流施設となる「(仮称)北大阪トラックターミナルⅡ期棟」の建設工事に着手いたしました。 駅を拠点としたまちづくりにおきましては、なんばエリアでは、歩行者空間の拡大により、まちの回遊性向上をはかることを目的として、大阪市及び地域関係者と協働で進めてまいりました「なんば駅周辺における空間再編推進事業」を本年3月に完了させました。 一方、泉北エリアにおいては、当社も参画する「SENBOKUスマートシティコンソーシアム」の活動として、昨年、一昨年に続き、AIオンデマンドバスの実証実験を運行エリアと停留所を拡大のうえ実施し、泉北ニュータウン地域における住民の移動課題の解決と利便性向上に向けた施策の検討を進めました。 不動産事業の深化・拡大に向けまして、大阪市北区大淀中において開発用地を取得するとともに、高師浜駅や住ノ江駅周辺の社有地を活用した賃貸マンション開発を推進いたしました。 また、回転型ビジネス強化をはかるため、収益用不動産への投資を加速させました。 このほか、当社所有地に設置の太陽光発電所から自己託送した電力を活用するなど、なんばパークス及びなんばスカイオの全使用電力を再生可能エネルギーに切り替えることにより、保有施設の付加価値向上と持続可能な社会の実現に向けた取組みを進めました。 不動産販売業におきましては、当社グループの分譲マンションブランド「ヴェリテ」シリーズを大阪府下ほかで展開し、その販売に注力した結果、大阪府大阪狭山市の「ヴェリテ金剛ルネ クロスサイト」の第1期及び第2期分譲分は、好評のうちに完売となりました。 以上のような諸施策を進めましたが、不動産販売業における物件販売収入の反動減により、不動産業の営業収益は490億87百万円(前期比7.6%減)となり、営業利益は123億65百万円(前期比16.0%減)となりました。 営業成績業種当連結会計年度(2024.4~2025.3)営業収益対前連結会計年度増減率 百万円%不動産賃貸業35,1161.2不動産販売業14,151△25.2調整額△180-営業収益計49,087△7.6 <流通業>ショッピングセンターの経営におきましては、なんばパークスにおいて、開業以来最大規模となる屋上公園「パークスガーデン」のリニューアル工事を実施し、新たな植栽エリアや滞在空間を設けるとともに、屋上公園全体に照明による演出を施すことで、なんばの夜の新たなランドマークとしての魅力創出に取り組みました。 また、昨年4月、展示・多目的ホール機能を有したイベントホール「なんばパークスミュージアム」を開業し、漫画・アニメ・ゲーム等のサブカルチャーやラジオ番組、絵本に関する展覧会など、バラエティに富んだイベントを開催いたしましたほか、5月には、インバウンドのお客さまに「相撲」を観て、体験して、お楽しみいただけるショーホール「THE SUMO HALL 日楽座 OSAKA(ザ・スモウホール ヒラクザ オオサカ)」を誘致するなど、多様なエンターテインメントの発信を通じたなんばエリアの価値向上に取り組みました。 駅ビジネス事業におきましては、スイーツを中心としたテイクアウト商品を週替わりで提供する専門店「plus on(プラスオン)」の展開を進め、本年2月、大阪市北区に当社沿線外では初となる「plus on(プラスオン)ドーチカ店」を出店いたしました。 以上のような諸施策を進めました結果、流通業の営業収益は288億79百万円(前期比7.9%増)となり、営業利益は36億57百万円(前期比37.4%増)となりました。 営業成績業種当連結会計年度(2024.4~2025.3)営業収益対前連結会計年度増減率 百万円%ショッピングセンターの経営15,5916.4駅ビジネス事業14,8718.7その他2190.8調整額△1,802-営業収益計28,8797.9 <レジャー・サービス業>旅行業におきましては、海外留学等の教育旅行の新規受注をはじめ、増加する海外からの訪日旅行の取込みに向けた営業活動を強化するとともに、出張手配管理システムの外販に注力いたしました。 また、豊富な観光資源を有する和歌山エリアにおいて、関係者と連携・共創しながら、滞在・周遊型ツーリズムの促進をめざす「和歌山エリア戦略(ラウンドトリップわかやま)」に基づき、昨年7月、和歌山県及び株式会社紀陽銀行との間で包括連携協定を締結いたしました。 ビル管理メンテナンス業におきましては、既存物件において提供するサービスの品質向上に注力するとともに、ホテルや物流施設等の新規管理物件の受託と設備工事の受注に努めました。 eスポーツ事業におきましては、昨年8月、なんばパークスにおいて、当社グループにおけるeスポーツ施設の本店機能を担う「eスタジアムなんば本店」をオープンし、eスポーツを通じた地域課題の解決や、デジタル領域での必要な知識を学ぶ機会の提供に取り組みました。 なお、同店は、義務教育課程において学校以外の場所でも出席認定が得られる制度の対象施設に、eスポーツ施設として全国で初めて指定されました。 そのほか、南海ゴルフマネジメント株式会社が経営する大阪ゴルフクラブは、昨年4月、静岡県伊東市にある「川奈ホテルゴルフコース」と提携し、新たな来場者の開拓に努めました。 また、当社は「グレーターなんばビジョン」に基づくエリアマネジメントとして、なんば広場の整備や通天閣の玄関口となる新今宮駅周辺の賑わい創出など、さまざまな施策を実行してまいりましたが、さらなる加速を目的として、昨年12月、通天閣観光株式会社を新たに当社グループに加えました。 これにより、同社とのシナジーを最大化させ、当社グループ全体としての企業価値を向上させてまいります。 以上のような諸施策を進めました結果、レジャー・サービス業の営業収益は455億45百万円(前期比5.7%増)となりましたが、売上原価や人件費等の増加により、営業利益は33億44百万円(前期比1.7%減)となりました。 営業成績業種当連結会計年度(2024.4~2025.3)営業収益対前連結会計年度増減率 百万円%旅行業5,56142.7ホテル・旅館業7935.2ボートレース施設賃貸業5,080△18.8ビル管理メンテナンス業26,9034.4葬祭事業3,1152.1その他6,10311.5調整額△2,012-営業収益計45,5455.7 <建設業>建設業におきましては、大阪IR関連工事等の民間非住宅工事のほか、大阪府下における配水管布設工事等の公共工事の受注活動に注力いたしました。 建設業の営業収益は、大阪・関西万博関連工事等の完成工事高の増加等により、540億30百万円(前期比20.6%増)となり、営業利益は24億59百万円(前期比37.1%増)となりました。 営業成績業種当連結会計年度(2024.4~2025.3)営業収益対前連結会計年度増減率 百万円%建設業54,04520.6調整額△14-営業収益計54,03020.6 <その他の事業>その他の事業におきましては、営業収益は36億94百万円(前期比9.7%減)となり、営業利益は88百万円(前期比50.5%減)となりました。 営業成績業種当連結会計年度(2024.4~2025.3)営業収益対前連結会計年度増減率 百万円%その他3,719△9.9調整額△25-営業収益計3,694△9.7 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。 )は、前連結会計年度末に比べ2億71百万円減少し、421億31百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は438億13百万円(前期は622億23百万円の獲得)となりました。 これは主に、税金等調整前当期純利益342億36百万円のほか、減価償却費282億40百万円等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は392億99百万円(前期は105億28百万円の使用)となりました。 これは主に、固定資産の取得による支出363億44百万円のほか、投資有価証券の取得による支出76億77百万円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は47億85百万円(前期は468億32百万円の使用)となりました。 これは主に、長期借入金の返済による支出386億29百万円のほか、長期借入れによる収入368億20百万円等によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績当社グループ(当社及び連結子会社)の受注及び販売品目につきましては多種多様であり、セグメントごとに金額及び数量で示すことはしておりません。 このため生産、受注及び販売の実績につきましては、「② 経営成績」におけるセグメントごとの経営成績に関連付けて示しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 経営成績等に重要な影響を与える要因経営成績等に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ② 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗状況「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、「NANKAIグループ中期経営計画 2025—2027」における経営指標として、「営業利益」「純有利子負債残高/EBITDA倍率」及び「ROE」をそれぞれ採用しております。 当連結会計年度末における各指標の状況、及び「NANKAIグループ中期経営計画 2025—2027」で掲げる数値目標はそれぞれ以下のとおりであります。 経営指標2024年度(実績)2027年度(目標)営業利益346億円360億円以上純有利子負債残高/EBITDA(※1)倍率6.2倍7倍台ROE7.5%7%程度(※1)営業利益+減価償却費+のれん償却費 なお、当連結会計年度において、「(1)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況 ②経営成績」に記載の各種施策に取り組んだ結果、「共創140計画」で掲げる各指標の当連結会計年度末における結果は以下のとおりとなりました。 経営指標2024年度(目標)2024年度(実績)営業利益(※2)280億円384億円純有利子負債残高/EBITDA(※3)倍率7.5倍以下5.8倍(※2)営業利益+受取配当金(※3)営業利益+受取配当金+減価償却費 ③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.資金調達の方法及び状況資金調達につきましては、鉄道事業等における設備投資に対する㈱日本政策投資銀行からの借入金のほか、社債及び金融機関からの借入金など、市場の環境や金利の動向等を総合的に勘案したうえで決定しております。 また、資金調達手法の一つとして複数の金融機関との間でコミットメントライン契約を締結しております。 さらに、当社グループの資金効率向上のため、キャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入し、極力グループ内資金を有効活用する仕組みを構築しております。 このほか、大規模自然災害等が発生した場合の対処として、震災対応型コミットメントライン契約を締結しております。 b.資金需要の動向「NANKAIグループ中期経営計画 2025-2027」達成に向けた3年間は、財務体質が改善してきたことを踏まえ、基礎的な財務健全性を確保しつつ、収益拡大投資、安全・更新投資を加速することとしております。 なお、当連結会計年度における各セグメントの設備投資等の概要については、「第3 設備の状況」に記載のとおりであります。 配当の基本方針は、安定配当を基本方針としつつ、連結配当性向を段階的に向上させ、2027年度には30%程度とすることを目標としております(配当政策については、「第4 提出会社の状況 3.配当政策」をご覧下さい。 )。 なお、内部留保資金は、鉄道事業の安全対策を中心とする設備投資のほか、当社グループの持続的な成長のための投資、財務体質の強化等に充当する考えであります。 ④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。 連結財務諸表の作成にあたり、経営者は、決算日における資産・負債及び報告期間における収入・費用の金額並びに開示に影響を与える見積り及び予測を行わなければなりません。 これらの見積りについては、過去の実績や状況等に応じ合理的だと考えられるさまざまな要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 なお、当社グループの連結財務諸表で採用されている重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。 当社グループで重要であると考える会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定には、以下のようなものがあります。 a.固定資産の減損損失当社グループは、管理会計上の区分を基礎に、事業ごと又は物件ごとに資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。 回収可能価額は、資産グループの事業計画に基づく将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額など多くの前提条件に基づいて算出しております。 これらの前提条件は長期的な見積りに基づくため、将来の当該資産グループを取り巻く経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動により、回収可能価額を著しく低下させる変化が見込まれた場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。 b.退職給付に係る資産・負債当社グループは、退職給付債務及び費用について、年金資産の長期期待運用収益率や割引率等数理計算上で設定される仮定に基づいて算出しております(当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(退職給付関係)」に記載しております。 )。 これらの仮定と実際の結果との差額は累計され、将来の会計期間にわたって費用化されます。 使用した仮定は妥当なものと考えておりますが、実際の結果との差異又は仮定自体の変更が生じた場合には、損益及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 c.繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保でき、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について算出しております。 繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積額の前提条件や仮定に変更が生じた場合には、繰延税金資産が増額又は減額され、損益及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 d.完成工事高及び完成工事原価工事契約において、一定の期間にわたり充足される履行義務については、期間がごく短い工事を除き、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づく収益及び費用を計上しております。 計上にあたっては取引価格、工事原価総額及び当連結会計年度末における履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積っております。 取引価格については、当初契約金額及び追加変更契約金額に基づいておりますが、過去に実績のある一部の工事については、自社で合理的な見積りを実施しております。 工事原価総額については、図面や仕様書に基づき、詳細な積み上げ計算を行い、状況の変化に応じて見直しを実施しております。 また、当連結会計年度末における履行義務の充足に係る進捗度についてはインプット法を採用し、当連結会計年度末までに発生した工事原価累計額が予想される工事原価総額に占める割合をもって決算日における進捗度とする方法を採用しております。 この見積りが、建設資材及び労務外注の調達遅れや価格高騰、市況の変動等も含め、工事着工後の状況の変化により大きく変動した場合は、当社グループの損益及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 |
研究開発活動 | 6【研究開発活動】 特記すべき事項はありません。 |
設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 当連結会計年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)は、運輸業におきましては、安全対策、運転保安度向上及び旅客サービス向上等の鉄道関連工事を中心に18,164百万円、不動産業におきましては、ANAスカイコネクトなんば建設工事等に7,950百万円、流通業におきましては、なんばCITY建物・設備改修工事等に1,886百万円、レジャー・サービス業におきましては、ボートレース住之江設備更新工事等に2,398百万円、建設業におきましては186百万円、その他の事業におきましては3百万円、合わせて30,590百万円の設備投資(無形固定資産を含む。 )を実施いたしました。 |
主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 当社グループ(当社及び連結子会社)の2025年3月31日現在におけるセグメントごとの設備の概要、帳簿価額並びに従業員数は次のとおりであります。 (1)セグメント総括表セグメントの名称帳簿価額従業員数建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)建設仮勘定その他合計 百万円百万円百万円百万円百万円百万円人運輸業177,47230,583116,320(3,061)29,0474,766358,1905,453(369)不動産業115,518270220,550(8,019)2,387501339,228173(10)流通業42,580211,896(95)10748555,073454(832)レジャー・サービス業14,13125210,409(2,069)10096725,8612,159(1,109)建設業2331164(11)-132442532(11)その他の事業200-(-)-3455183(50)小計349,95731,120359,241(13,257)31,6436,889778,8518,954(2,381)消去又は全社△13,604△372△3,172(-)-△0△17,150293(12)合計336,35230,748356,068(13,257)31,6436,889761,7019,247(2,393)(注)1.帳簿価額「その他」は工具器具備品及びリース資産であります。 2.上記のほか、賃借土地として、レジャー・サービス業のボートレース住之江用地(賃借面積48千㎡)ほか計259千㎡があります。 3.提出会社の各事業関連固定資産につきましては、各セグメントに配賦しております。 4.従業員数の( )は臨時従業員数を表し、年間の平均人員を外数で記載しております。 (2)運輸業① 鉄道事業a 線路及び電路施設(提出会社)線名区間営業キロ単線・複線の別駅数電圧変電所数 km V 南海本線難波~和歌山市64.2複線431,50020高師浜線羽衣~高師浜1.4単線2〃空港線泉佐野~関西空港8.8複線2〃多奈川線みさき公園~多奈川2.6単線3〃加太線紀ノ川~加太9.6〃7〃和歌山港線和歌山市~和歌山港2.8〃1〃高野線汐見橋~極楽橋64.5複線・単線41〃鋼索線極楽橋~高野山0.8単線1440合計 154.7 (7)100 20(注)1.軌間は全線1.067mであります。 2.空港線営業キロには、第二種鉄道事業6.9㎞(りんくうタウン・関西空港間)、和歌山港線営業キロには、第二種鉄道事業2.0㎞(県社分界点(旧久保町)・和歌山港間)が含まれております。 空港線の上記区間は、新関西国際空港株式会社から鉄道施設を借り入れており、使用料につきましては、提出会社及び西日本旅客鉄道株式会社と新関西国際空港株式会社との協定等に基づき、当該鉄道施設の建設費用及び毎年発生する保有・管理に要する費用を100年間にわたり支払い、このうち連絡橋部分の建設に要した費用については、提出会社及び西日本旅客鉄道株式会社が、それぞれの輸送実績に応じた使用料を支払うことになっております。 2024年度の使用料は1,863百万円となりました。 なお、賃借期間終了後も、提出会社、西日本旅客鉄道株式会社及び新関西国際空港株式会社のいずれかから別段の意思表示がない限り、期間を5年として自動的に延長されることになっております。 3.駅数の( )は共用駅数を表し、各線名別の駅数欄ではいずれか一方の線の所属として計算しております。 4.高師浜線は連続立体交差化工事が完了し、2024年4月6日から運行を再開しました。 また、同日より営業キロ程を変更(1.5㎞→1.4㎞)しております。 (国内子会社)会社名・線名区間営業キロ単線・複線の別駅数電圧変電所数(泉北高速鉄道㈱) km V 泉北高速鉄道線中百舌鳥~和泉中央14.3複線61,5002(注)1.軌間は全線1.067mであります。 2.泉北高速鉄道線6駅のうち、中百舌鳥駅は提出会社の保有資産であります。 b 車両(提出会社)電動客車制御客車付随客車鋼索車計両両両両両4021231714700 (注) 車庫及び工場名称所在地建物及び構築物土地摘要帳簿価額面積帳簿価額 百万円㎡百万円 住ノ江検車大阪市住之江区10031,4262,097 羽倉崎検車大阪府泉佐野市20315,404264 和歌山検車和歌山県和歌山市5714,918643 千代田検車大阪府河内長野市15937,893405 小原田検車和歌山県橋本市31042,585315 千代田工場大阪府河内長野市34744,664517 (国内子会社)会社名電動客車制御客車付随客車計 両両両両泉北高速鉄道㈱623424120 (注) 車庫及び工場会社名・名称所在地建物及び構築物土地摘要帳簿価額面積帳簿価額(泉北高速鉄道㈱) 百万円㎡百万円 光明池車庫大阪府和泉市53837,5611,200 (注) 土地には、全面時価評価法による評価差額が含まれております。 ② 軌道事業a 線路及び電路施設(国内子会社)会社名・線名区間営業キロ単線・複線の別駅数電圧変電所数(阪堺電気軌道㈱) km V 上町線天王寺駅前~住吉4.3複線10600-阪堺線恵美須町~浜寺駅前14.0〃31〃-合計 18.3 41 -(注)1.軌間は全線1.435mであります。 2.阪堺電気軌道株式会社は、提出会社の玉出・堺の各変電所より受電をしております。 b 車両(国内子会社)会社名電動客車付随客車計 両両両阪堺電気軌道㈱39443 (注) 車庫及び工場会社名・名称所在地建物及び構築物土地摘要帳簿価額面積帳簿価額(阪堺電気軌道㈱) 百万円㎡百万円 車両区大阪市住吉区4415,8770 ③ バス事業(国内子会社)会社名所在地建物及び構築物土地在籍車両数摘要帳簿価額面積帳簿価額乗合貸切計(リース車) 百万円㎡百万円両両両両南海バス㈱堺市堺区2,616(7,511)93,9664,6183963042691関西空港交通㈱大阪府泉佐野市3622,23033656116726和歌山バス㈱和歌山県和歌山市283(2,249)14,7549073578-南海りんかんバス㈱和歌山県橋本市28(53,611)5,11619834640-明光バス㈱和歌山県西牟婁郡白浜町67(21)26,0214133413476熊野御坊南海バス㈱和歌山県新宮市1(5,141)34,947980304070-徳島バス㈱徳島県徳島市395(9,330)47,1952,6031492016968 (注)1.土地の( )は賃借中の面積を表し、外数で示しております。 2.明光バス㈱の土地には、全面時価評価法による評価差額が含まれております。 3.徳島バス㈱の土地には、全面時価評価法による評価差額が含まれております。 ④ 海運業(国内子会社)会社名所在地建物及び構築物土地在籍船舶数摘要帳簿価額面積帳簿価額 百万円㎡百万円隻 南海フェリー㈱和歌山県和歌山市129(6,481)1,989942 (注) 土地の( )は賃借中の面積を表し、外数で示しております。 ⑤ 貨物運送業(国内子会社)会社名所在地建物及び構築物土地在籍車両数摘要(リース車)帳簿価額面積帳簿価額 百万円㎡百万円両両サザントランスポートサービス㈱堺市堺区19(3,312)2,363491943(注) 土地の( )は賃借中の面積を表し、外数で示しております。 (3)不動産業(提出会社)名称所在地建物及び構築物土地摘要帳簿価額面積帳簿価額 百万円㎡百万円 なんばスカイオ大阪市中央区27,65338,469104,166地下2階地上31階建南海ビル大阪市中央区11,662地下2階地上7階建スイスホテル南海大阪大阪市中央区10,992地下3階地上36階建難波御堂筋センタービル大阪市中央区2,4228976,410地下3階地上10階建ANAスカイコネクトなんば大阪市中央区1,511(294)222176地上9階建なんばパークス(パークスタワー他)大阪市浪速区13,284(2,409)30,27221,983地下3階地上30階建他サザンクレストなんば南大阪市浪速区1,584556202地上13階建天王寺土地大阪市天王寺区-4,4344,752事業用地新今宮駅前ホテル大阪市西成区1,6528451,030地上13階建南海堺東ビル堺市堺区3,6168,7983,635地下2階地上9階建南海堺駅ビル堺市堺区2,215--地下2階地上7階建キーノ和歌山和歌山県和歌山市3,2619,2731,049地下1階地上3階建他護摩壇山なんかいの森奈良県吉野郡十津川村25,114,0420事業用地(注)1.土地の( )は賃借中の面積を表し、外数で示しております。 2.難波御堂筋センタービルは信託受益権を含み、その計上にあたっては信託財産を自ら所有するものとして 計上しております。 3.ANAスカイコネクトなんばは土地の一部を賃借しております。 4.なんばパークスは土地及び建物の一部を賃借しております。 (国内子会社)会社名名称所在地建物及び構築物土地摘要帳簿価額面積帳簿価額 百万円㎡百万円 南海不動産㈱南海東京ビルディング東京都中央区395(415)7192,811地下4階地上9階建泉北高速鉄道㈱北大阪流通センター大阪府茨木市20,745(1,692)326,43227,428トラックターミナル・流通倉庫・配送センター・加工食品卸売場他東大阪流通センター大阪府東大阪市2,390213,30819,229トラックターミナル・流通倉庫他(注)1.土地の( )は賃借中の面積を表し、外数で示しております。 2.泉北高速鉄道㈱の建物及び構築物、土地には、全面時価評価法による評価差額が含まれております。 (4)流通業(提出会社)名称所在地建物及び構築物土地摘要帳簿価額面積帳簿価額 百万円㎡百万円 なんばCITY大阪市中央区13,029--地下3階地上3階建なんばパークス(Shops&Diners)大阪市浪速区14,247--地下4階地上10階建泉ケ丘駅前商業施設堺市南区1,51454,0853,208地上3階建・駐車場施設他(注) なんばパークスは建物の一部を賃借しております。 (国内子会社)会社名名称所在地建物及び構築物土地摘要帳簿価額面積帳簿価額 百万円㎡百万円 ㈱パンジョパンジョ堺市南区7,11220,8696,836地上7階建他(注) 建物及び構築物、土地には、全面時価評価法による評価差額が含まれております。 (5)レジャー・サービス業(提出会社)名称所在地建物及び構築物土地摘要帳簿価額面積帳簿価額 百万円㎡百万円 ボートレース住之江用地大阪市住之江区-(48,807)16,1561,097事業用地大阪ゴルフクラブ(クラブハウス他)大阪府泉南郡岬町833492,879569地下1階地上2階建橋本カントリークラブ(クラブハウス他)和歌山県橋本市2581,382,270700地下1階地上2階建(注) 土地の( )は賃借中の面積を表し、外数で示しております。 (国内子会社)会社名名称所在地建物及び構築物土地摘要帳簿価額面積帳簿価額 百万円㎡百万円 通天閣観光㈱通天閣大阪市浪速区1,55226825地下1階地上6階建、塔屋住之江興業㈱ボートレース住之江施設大阪市住之江区7,28551,1484,275地下1階地上4階建他南海ゴルフマネジメント㈱橋本カントリークラブ他和歌山県橋本市他745--橋本カントリークラブゴルフコース 27ホール大阪ゴルフクラブゴルフコース 18ホール㈱中の島碧き島の宿熊野別邸 中の島和歌山県東牟婁郡那智勝浦町46438,956178地上6階建他 (6)建設業 記載すべき主要な設備はありません。 (7)その他の事業記載すべき主要な設備はありません。 |
設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 (1)重要な設備の新設等当連結会計年度後1年間の設備投資計画(新設・拡充)は、1,271億円であり、セグメントごとの内訳は次のとおりであります。 セグメント別工事の内容投資予定額資金調達方法摘要 百万円 運輸業南海本線高石市内・堺市内 連続立体交差化工事等34,400自己資金、借入金及び社債 不動産業(仮称)北大阪トラックターミナルⅡ期棟建設工事等82,800 流通業なんばCITY建物・設備改修工事等5,200 レジャー・サービス業ボートレース住之江設備更新工事等4,600 建設業 100 その他の事業 0 合 計 127,100 (注) 主要な継続工事計画については次のとおりであります。 工事件名予算総額今後の所要額工事着手完成予定 百万円百万円 南海本線高石市内・堺市内連続立体交差化工事12,0162,3381997年7月2028年3月(仮称)北大阪トラックターミナルⅡ期棟建設工事34,98234,2152024年6月2026年3月 (2)重要な設備の除却等該当事項はありません。 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 30,590,000,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 45 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 23 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 6,501,554 |
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
Investment
株式の保有状況 | (5)【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式とし、それ以外の株式を純投資目的以外の目的である投資株式(政策保有株式)としております。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、取引関係の維持・強化等の観点から、中長期的に当社グループの企業価値向上に資すると認められる場合に、政策保有株式を保有しております。 現在保有している銘柄については、毎年、取締役会において、当社の資本コストを基準とした定量的な検証を踏まえ、保有の合理性を判断しております。 b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式386,527非上場株式以外の株式2127,843 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式12,747事業の連携強化のための追加取得非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式10非上場株式以外の株式3392 c.特定投資株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由(注)1当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ3,200,0003,200,000(保有目的)金融機関との関係性の維持・強化を通じた安定的な資金調達による事業継続無6,4354,982ダイキン工業株式会社177,000177,000(保有目的)当社グループのビル管理メンテナンス業における取引関係の維持・強化有2,8563,646株式会社三井住友フィナンシャルグループ(注)2660,000220,000(保有目的)金融機関との関係性の維持・強化を通じた安定的な資金調達による事業継続無2,5041,959株式会社大林組1,096,2001,096,200(保有目的)鉄道、不動産工事等における安定的な取引関係の維持・強化有2,1742,041大阪瓦斯株式会社620,800620,800(保有目的)不動産事業におけるエネルギー調達等安定的な取引関係の維持・強化有2,1002,105株式会社髙島屋(注)31,534,792767,396(保有目的)主要事業エリアのなんばエリアや沿線地域における保有物件の賃貸等取引関係の維持・強化有1,8571,873株式会社クボタ959,966959,966(保有目的)当社グループの貨物運送業における取引関係の維持・強化有1,7572,288株式会社紀陽銀行711,456711,456(保有目的)金融機関との関係性の維持・強化を通じた安定的な資金調達による事業継続有1,6371,317三井住友トラストグループ株式会社390,400390,400(保有目的)金融機関との関係性の維持・強化を通じた安定的な資金調達による事業継続無1,4521,291高砂熱学工業株式会社261,360261,360(保有目的)当社グループのビル管理メンテナンス業における取引関係の維持・強化有1,4511,275京成電鉄株式会社(注)4855,600285,200(保有目的)鉄道事業における企画乗車券販売等の事業連携関係の維持・強化有1,1521,756株式会社みずほフィナンシャルグループ189,384189,384(保有目的)金融機関との関係性の維持・強化を通じた安定的な資金調達による事業継続無767576株式会社池田泉州ホールディングス1,297,6301,297,630(保有目的)金融機関との関係性の維持・強化を通じた安定的な資金調達による事業継続無564512京阪神ビルディング株式会社204,350204,350(保有目的)主要事業エリアのなんばエリアにおける保有物件の賃貸等取引関係の維持・強化有277334 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由(注)1当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)株式会社南都銀行57,54757,547(保有目的)金融機関との関係性の維持・強化を通じた安定的な資金調達による事業継続有227176株式会社奥村組53,00053,000(保有目的)鉄道、不動産工事等における安定的な取引関係の維持・強化有224269株式会社りそなホールディングス128,300128,300(保有目的)金融機関との関係性の維持・強化を通じた安定的な資金調達による事業継続無165121株式会社京三製作所260,452260,452(保有目的)鉄道事業における鉄道保安装置の調達等安定的な取引関係の維持・強化有127135株式会社阿波銀行28,60557,210(保有目的)金融機関との関係性の維持・強化を通じた安定的な資金調達による事業継続有81157第一生命ホールディングス株式会社3,8003,800(保有目的)金融機関との関係性の維持・強化を通じた安定的な資金調達による事業継続無1714KNT-CTホールディングス株式会社8,2008,200(保有目的)当社グループの旅行業における取引関係の維持・強化有911株式会社T&Dホールディングス-72,800(保有目的)金融機関との関係性の維持・強化を通じた安定的な資金調達による事業継続無-189東洋電機製造株式会社-69,000(保有目的)鉄道事業における鉄道車両用部品の調達等安定的な取引関係の維持・強化有-82(注)1.「定量的な保有効果」については、銘柄ごとに記載することが困難であるため、記載しておりません。 なお、各銘柄については、発行会社のROE・当社の資本コスト・事業上の関係等を踏まえて保有の合理性の検証を行っております。 2.株式会社三井住友フィナンシャルグループは2024年10月1日付で1株につき3株の割合をもって株式分割を実施していることから、株式分割後の株式数を記載しております。 3.株式会社髙島屋は2024年9月1日付で1株につき2株の割合をもって株式分割を実施していることから、株式分割後の株式数を記載しております。 4.京成電鉄株式会社は2025年1月1日付で1株につき3株の割合をもって株式分割を実施していることから、株式分割後の株式数を記載しております。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 |
株式数が増加した銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 1 |
株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 3 |
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 38 |
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 6,527,000,000 |
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 21 |
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 27,843,000,000 |
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 2,747,000,000 |
株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 392,000,000 |
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 8,200 |
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 9,000,000 |
株式数が増加した理由、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 事業の連携強化のための追加取得 |
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 株式会社紀陽銀行 |