財務諸表
CoverPage
提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2025-06-16 |
英訳名、表紙 | Jedat Inc. |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 執行役員 松 尾 和 利 |
本店の所在の場所、表紙 | 東京都中央区湊一丁目1番12号 |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 03-6262-8400 |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
連結決算の有無、DEI | false |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2 【沿革】 当社は、2003年11月21日にセイコーインスツルメンツ株式会社(現セイコーインスツル株式会社)の100%子会社として、エスエックス・テクノロジー株式会社の商号で設立されました。 2004年1月15日付けで商号を「株式会社ジーダット」に変更いたしました。 2004年2月1日にセイコーインスツルメンツ株式会社を分割会社とし、当社を承継会社として、分社型吸収分割による会社分割によってセイコーインスツルメンツ株式会社のEDAシステム事業部門を承継いたしました。 また、2004年2月2日、発行済株式の58%がセイコーインスツルメンツ株式会社から株式会社アルゴグラフィックスへ譲渡され、株式会社アルゴグラフィックスの連結子会社となりました。 その後の変遷については、以下の通りであります。 年月概要2003年11月エスエックス・テクノロジー株式会社の商号で会社設立。 資本金10,000千円。 2004年1月株式会社ジーダットに商号変更。 2004年2月セイコーインスツルメンツ株式会社(現セイコーインスツル株式会社)を分割会社とし、当社を承継会社とする分社型吸収分割により、EDAシステム事業を承継。 資本金を200,000千円とする。 またエスアイアイ・イーディーエー・テクノロジ株式会社も株式会社ジーダット・イノベーションに商号変更し100%連結子会社とする。 2005年1月中国北京市に、研究開発の100%連結子会社である績達特軟件(北京)有限公司を設立。 2005年12月資本金を230,539千円に増資する。 2006年3月資本金を253,339千円に増資する。 2006年9月資本金を527,739千円に増資する。 2007年3月ジャスダック証券取引所に株式上場。 資本金を760,007千円に増資する。 2007年7月東京都中央区に、IP製品の販売、コンサルティングを事業とする100%連結子会社 株式会社A-ソリューション(資本金15,000千円)を設立。 2010年4月ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所JASDAQ(大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード))に上場。 2012年1月連結子会社 株式会社A-ソリューション清算結了。 2013年4月連結子会社 株式会社ジーダット・イノベーションを吸収合併。 2013年6月特定子会社 愛績旻(上海)信息科技有限公司を設立。 2013年7月東京証券取引所と大阪証券取引所の証券市場統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場。 2014年3月連結子会社 績達特軟件(北京)有限公司の当社持分出資金の全部を、日本海隆株式会社に譲渡。 2015年6月連結子会社 愛績旻(上海)信息科技有限公司の当社持分出資金の全部を、愛績旻(上海)信息科技有限公司董事長:朱旻氏、及び王競先氏に譲渡。 2022年4月東京証券取引所の市場再編に伴い、東京証券取引所スタンダード市場に上場。 |
事業の内容 | 3 【事業の内容】 当社は、LSI(Large Scale Integrated Circuit,大規模集積回路)やFPD(Flat Panel Display, フラットパネルディスプレイ)をはじめとした電子デバイス及び磁気ヘッドやMEMS(Micro Electro Mechanical Systems,マイクロマシン) 等の微細加工部品を設計するための電子系CAD(Computer Aided Design, コンピューターによる設計支援)ソフトウェア製品を自社開発し、販売・サポート・コンサルテーションを行っております。 電子系CADソフトウェアは、一般にEDA(Electronic Design Automation,電子設計用CAD)と呼ばれており、電子機器や電子デバイスの設計作業に対して、コンピューティングシステムのもとで、設計者の手足となり時には代行者として、設計品質の検証や自動化を支援するものであります。 さらに当社は、EDA製品の販売やサポートに加えて、ソフトウェアの受託開発、半導体やFPD等電子デバイスの設計受託、及びEDA環境構築支援等のソリューション・ビジネスも行っております。 当社の事業の系統図は、次のとおりであります。 当社は、EDA製品、保守サービス及びソリューションを、顧客に提供しております。 当社の主な顧客は、半導体メーカー、液晶パネルメーカー、電子機器メーカー、マスクメーカー、設計受託会社等であります。 国内顧客への販売は、直販が中心でありますが、米国、台湾、中国、韓国等海外顧客への販売は、現地代理店を通じて行っております。 |
関係会社の状況 | 4 【関係会社の状況】 名称住所資本金又は出資金(千円)主要な事業の内容議決権の所有(被所有)割合(%)(注2)関係内容(親会社) 株式会社アルゴグラフィックス(注1)東京都中央区1,873,136CAD/CAM/CAEシステムの販売及びコンサルティング被所有51.4役員の兼任(2名)同社との間で製品の販売取引及び商品の仕入取引があります。 (その他の関係会社) セイコーインスツル株式会社千葉県千葉市美浜区9,756,000マイクロメカ、ネットワークコンポーネント、電子辞書、ウォッチ等の開発・製造・販売被所有21.2 役員の兼任(1名) (注)1. 有価証券報告書を提出しております。 2. 議決権の被所有割合は自己株式(60,472株)を控除して計算し、小数点第2位を四捨五入して表示しております。 |
従業員の状況 | 5 【従業員の状況】 (1) 提出会社の状況 2025年3月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)13147.311.66,443,708 (注)「役員に占める女性の割合」情報が「役員の状況」に開示されていますのでそちらを参照下さい。 セグメントの名称従業員数(名)EDAソフトウェアの開発・販売及びコンサルテーション120全社(共通)11合計131 (注)1. 上記従業員数には、他社への出向者(1名)を含んでおります。 2. 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 (2) 労働組合の状況労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 経営方針(1) 会社の経営の基本方針当社は、『技術革新の激しい顧客企業等のパートナーたるにふさわしい知識、技術力を備え、常に最先端の技術を見つめつつ、顧客の現実の課題を確実に解決していくことにより社会に貢献する。 』ことを経営の基本理念としております。 この経営理念を実現すべく、半導体、FPD及び微細加工分野をターゲットとした電子系CADソフトウェア関連の事業領域において、No.1のポジションを目指し、強い自社開発製品を主軸とした高収益の事業を築いてまいります。 具体的には、以下を経営方針としております。 ① 自社の強みや資源をフォーカスし、日本EDA市場において確固たる位置を占める② 世界に通用するNo.1技術、No.1製品を追求し、海外市場へ積極的に展開する③ 設計支援ソフトウェアの使命に鑑み、製品及びサポートサービスにおける品質を常に追求する (2) 目標とする経営指標当社は長年の事業実績と、安定したカスタマーベースを持ち、研究開発型の企業として継続的な先行開発投資を続けておりますが、主要顧客である半導体業界及びFPD業界の幅広い技術要求と激しい技術革新に適切に対応し、かつ米国のEDA大手企業に対抗して、如何に事業を拡大していくかが重要な経営課題となっております。 当社では、事業対象を自社の強みを持つ分野にフォーカスし、他社との徹底的な差別化を図ることで、この課題に取り組んでおります。 目標とする経営指標としては、ソフトウェア開発事業の特徴である固定費中心の費用構造であることから高収益な事業体質を目指し、経常利益率10%を目標としております。 経営環境国内の電子部品業界においては、電子部品が産業界から一般消費材にまで深く浸透してきたことによる、底堅いニーズに支えられながらも、厳しい国際競争の中、事業対象を特定分野に絞り込み、企業毎に多様化・専門化する傾向が続いております。 特に半導体業界においては、人工知能(AI)の普及による高性能な半導体、特にGPU(Graphics Processing Unit)の需要が高まっております。 海外メーカーが最先端プロセスを追求する微細化路線を突き進んでおり、国内にも最先端プロセス工場の建設が進められております。 また、AI関連デバイスには高い期待が寄せられており、パワー半導体市場においては、EV化の減速感が否めないものの、再生エネルギー、産業機械、民生品などでの需要は依然として高く、各社の設計設備や生産設備への投資は継続されておりました。 ところが、直近の状況では、アメリカのトランプ政権による関税政策により世界が一変しつつあります。 また、対中国政策により日本が強みを持つ半導体関連製品の中国向け輸出規制が強まるきざしも見えており、電子部品業界全体のみならず世界中のあらゆる業界で急速な景気後退感が強まっております。 対処すべき課題このような状況にある電子部品業界を、EDA製品や設計サービスの提供という側面からサポートしている当社は、顧客の技術力の進化に同期したEDA製品や設計サービスの絶え間ない技術革新に加えて、顧客の多様なニーズに応えるために特定の分野に特化したEDA製品や設計サービスの提供が必須であり、技術力や製品力、開発力を強化し続けることが大きな課題となっております。 また、当社の業容を速やかに拡大していくためには、販売市場や顧客層の拡張も並行して実施することが必要であり、情報発信力や営業力の強化、そして海外市場への展開が喫緊の課題となっております。 具体的な課題は次のとおりです。 (1) 製品力・技術力の拡張:設計の更なる効率化とデバイス進化への適応に向けて研究開発を進めて、極めて難易度が高いと言われておりますアナログLSI設計の自動化に向けて挑戦を続けていきます。 段階的にレイアウト設計自動化ツールの機能拡張を継続して、自動化の比率を高めていきます。 更に、現在EV化の促進や省エネ対策として注目を集めております、パワー半導体の設計効率化と省電力化の追求を行っていきます。 まずはパワー半導体向け設計ツールに自動化機能を付加して、設計効率向上を図ります。 これらの機能拡張に向けた研究開発を円滑に進めるために、社外からの技術導入や技術提携を積極的に進めて、必要な基幹技術を確保していきます。 また産学連携等も推進して、当社の基礎開発力の向上を図っていきます。 (2) 製品ラインアップの拡張:多様なニーズに応えるために今後、特に日本国内でニーズが高まると予想される、電子部品分野や半導体後工程分野にも研究開発範囲を拡張していきます。 更にお客様の多様なニーズに応えるため、当社研究開発の対象外の分野に関しては、国内外から競争力のある特徴的な代理販売品を厳選し、その製品をお客様に販売・サポートしていきます。 (3) 販売力の拡張:デバイスソリューションの売上拡大デバイスソリューション分野においては、従来の国内の顧客に加え、海外販路の開拓と拡張を展開してまいります。 また、SX-Meisterを駆使した設計&コンサル型提案にシフトし、利益率の改善に努めてまいります。 (4) 販売チャネルの拡張:幅広いお客様層を求めてこれまで当社の販売・サポート対象は、日本国内が中心でしたが、今後は重点海外パートナー企業を定め、その会社との販売連携を強化して、特に「プラットフォーム」戦略を推進してまいります。 また従来EDA製品の普及度が低かった、製造装置・テスタ・検査装置分野そして素材分野にも販売チャネルを拡張していく予定であります。 |
サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります ガバナンス及びリスク管理当社では、持続可能性の観点から企業価値を向上させるため、サステナビリティ推進体制の強化の一環として、2023年3月16日の定時取締役会でサステナビリティ行動指針を決議しており、その中で代表取締役の諮問機関としてサステナビリティ委員会を創設し、年に数回程度開催しております。 (1) サステナビリティ行動指針① 基本理念当社は経営理念に基づき、中長期的な視野を持って“サステナビリティ”の重点項目に取組むことで企業価値の創出・拡大と社会的責任を果たすことに努めます。 ② 推進体制社長の諮問機関として「サステナビリティ委員会」を創設し、重点項目の抽出ならびに重点項目に対する取組を推進するとともに“サステナビリティ”に関するリスクと機会を検証していきます。 (2) 戦略当社の経営資源の中枢となすものは人的資源であります。 当社が事業活動を行い企業価値の向上及びサステナビリティの実現を図るためには、人的資源の充実化が不可欠であり、採用活動、教育、多様化する働き方への対応及び職場環境の整備などへの人的資本の投資に取り組んでおります。 人材多様性の尊重と人的資本への投資として、具体的な指標・目標を設定しております。 ●人材の多様性を尊重して、国籍・性別・新卒・中途採用等を区別しない採用活動及び人事制度により多様性を 拡張すること●ワークライフバランスを重視した働きがいのある職場環境づくりの推進また、人的資本の投資以外に以下のことについても取組をしております。 ・環境負荷の低減 当社は他の製造業と比較して環境負荷が極めて低い業態を維持しておりますが、更なる環境負荷の低減策 として、ペーパーレス化と省電力化等を推進していきます。 ・持続的成長に向けたガバナンスの強化 行動ガイドブックならびに情報セキュリティハンドブックを整備して、コンプライアンスやセキュリティの レベルを高めるとともにオブザーバビリティを強化していきます。 ・社会貢献活動への参画 社会貢献の一助となることに向けて、スポーツ・文芸活動等を支援していきます。 (3) 指標及び目標人材多様性の尊重と人的資本への投資に関する指標及び目標は以下のとおりであります。 指標目標実績(当事業年度)女性社員率2028年3月31日までに15%以上11%女性管理職率2028年3月31日までに15%以上6%有給休暇取得率2027年3月31日までに60%以上69%男性育児休暇取得率2027年3月31日までに30%以上-(該当者なし) |
戦略 | (2) 戦略当社の経営資源の中枢となすものは人的資源であります。 当社が事業活動を行い企業価値の向上及びサステナビリティの実現を図るためには、人的資源の充実化が不可欠であり、採用活動、教育、多様化する働き方への対応及び職場環境の整備などへの人的資本の投資に取り組んでおります。 人材多様性の尊重と人的資本への投資として、具体的な指標・目標を設定しております。 ●人材の多様性を尊重して、国籍・性別・新卒・中途採用等を区別しない採用活動及び人事制度により多様性を 拡張すること●ワークライフバランスを重視した働きがいのある職場環境づくりの推進また、人的資本の投資以外に以下のことについても取組をしております。 ・環境負荷の低減 当社は他の製造業と比較して環境負荷が極めて低い業態を維持しておりますが、更なる環境負荷の低減策 として、ペーパーレス化と省電力化等を推進していきます。 ・持続的成長に向けたガバナンスの強化 行動ガイドブックならびに情報セキュリティハンドブックを整備して、コンプライアンスやセキュリティの レベルを高めるとともにオブザーバビリティを強化していきます。 ・社会貢献活動への参画 社会貢献の一助となることに向けて、スポーツ・文芸活動等を支援していきます。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | (3) 指標及び目標人材多様性の尊重と人的資本への投資に関する指標及び目標は以下のとおりであります。 指標目標実績(当事業年度)女性社員率2028年3月31日までに15%以上11%女性管理職率2028年3月31日までに15%以上6%有給休暇取得率2027年3月31日までに60%以上69%男性育児休暇取得率2027年3月31日までに30%以上-(該当者なし) |
事業等のリスク | 3 【事業等のリスク】 提出日現在において当社が判断する、経営成績ならびに財政状態等に影響を及ぼす可能性のある主な事項は、以下のとおりであります。 (1) 大規模災害あるいはその派生事象発生について当社は膨大なソフトウェア製品のソースコード及び開発環境、ならびに顧客へのライセンス情報を保有していますが、これらは極めて重要な情報資産であるため、東京都中央区及び大阪府大阪市等で、多重分散管理しております。 大規模災害発生等により、これらの情報の全てあるいは多くが失われた場合には事業継続に重大な影響を及ぼす恐れがあります。 (2) 市場構造の変化について当社が対象としている国内市場はまだしばらくは縮小傾向にあります。 この対策として、海外FPD市場での拡販強化を進めており、さらに海外半導体市場に対しても、新製品の投入等を実施して販売力を強化してまいります。 また国内市場に対しても、従来の生産性向上ニーズに加えて高信頼性設計ニーズの掘り起こしを行い、シェア拡大を目指しております。 これらの対策が遅れる場合や適切でない場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 新製品開発力について当社が対象とする半導体やFPD等の市場は、技術革新が極めて速いため、常に最先端のニーズ、技術を先取りしてタイムリーに製品に反映していく必要があります。 しかしながら一方で、この分野は、新しい技術を研究、製品化し、その製品を市場に認知させ、事業化のレベルにまで持っていくには、かなりの年月が必要となります。 また、これらの新しい技術、製品がそのまま市場に受け入れられるという保証もありません。 当社が、市場のニーズの変化を的確に捉えることができず、研究開発型の企業として優秀な人材の確保、資金の確保ができず、製品の競争力が相対的に低下した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 知的財産権について当社が保有する技術については、特許として知的財産権を獲得するよりもノウハウとして蓄積した方が事業戦略上優位であると判断されるものを除き、その費用対効果も考慮に入れた上で特許権等の知的財産権の登録を行い、権利保護に努めております。 また、他社知的財産権の侵害については、社内教育ならびに外注指導を徹底し細心の注意を払ってはおりますが、将来、当社が認識していない特許の成立等で、第三者より侵害の通告を受ける可能性はあります。 その場合、裁判等に必要な費用も含めて多額の費用が必要となり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) パートナー会社の事業当社は、自社開発製品を中心に事業を展開しておりますが、一部補完製品を他社より調達しております。 これらのパートナー企業の多くは、海外のベンチャー企業であり、これらの企業が経営不振に陥ったり買収されたりするような場合には、仕入商品による売上比率が20%程度と低いとはいえ、先行的な営業活動等の投資が回収できない、更にその時点でキーとなる製品を失う等の理由で、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等」という。 )の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当事業年度における、当社の主要顧客である半導体を含む電子部品業界では、自動車、産業機械、スマートフォン、パソコン向けの半導体デバイスの需要が(AI関連を除き)低調に推移しました。 一方で、AI関連デバイスには高い期待が寄せられており、今後、緩やかながらも各社の在庫調整が進む中で、回復の兆しも見え始めておりました。 また、パワー半導体市場においては、EV化の減速感が否めないものの、再生エネルギー、産業機械、民生品などでの需要は依然として高く、各社の設計設備や生産設備への投資は継続されておりました。 しかしながら、直近の状況では、アメリカのトランプ政権による関税政策により世界が一変しつつあります。 また、対中国政策により日本が強みを持つ半導体関連製品の中国向け輸出規制が強まるきざしも見えており、電子部品業界全体のみならず世界中のあらゆる業界で急速な景気後退感が強まっております。 このような状況の中、当社は産官学との協力を強化し、アナログ半導体向けにAIを用いた設計の自動化に取り組み、設計環境の効率化を追求しており、さらに政府および自治体が推進している半導体人材育成にもツールの提供などで貢献しております。 2024年6月にはアナログLSIの設計自動化に向けた「ACC(Analog Chip Complier)」の機能拡張版およびパワー半導体の設計分野に向けたツールの機能拡張版をリリースし、同年12月には、主力製品であるSX-MeisterにAIを活用したシミュレーション波形判定ツールを搭載した新製品「SX-Meister SCAI」をリリースしました。 また、同年7月には、TSMCのOIP(Open Innovation Platform)EDA Allianceに加入し、同年10月に開催された「OIP Ecosystem Forum」に出展しました。 この場で、SX-Meisterを使用したアナログ、イメージセンサー、メモリ等の設計効率向上や、TSMCの最先端プロセス技術によるお客様のイノベーション促進について紹介いたしました。 さらに、開発部門の人員増強により、AI関連製品並びに最先端プロセス対応を見据えた開発組織の改編を実施するなど、開発力の強化にも努めております。 国内販売促進活動としては、同年9月に、プライベートセミナーを開催し、AI活用による新たなソリューションを紹介するなどの活動も行っております。 また、フランスXYALIS社のマスクデータ自動生成ツールおよび同じくフランスPOLLEN社のAIによるプロセス解析・最適化ツールについて国内代理店契約を締結し、製造プロセスといった新たな事業領域へも今後営業活動を積極的に展開しております。 海外販売促進活動では、同年12月に中国上海で開催された「ICCAD-Expo 2024」に出展し、アナログLSI設計自動化ツール「ACC」、パワー半導体設計ツール「PowerVolt」および大規模フォトマスクブラウザ「HOTSCOPE」を紹介することなどで、新市場の開拓を進めております。 また、デバイス設計受託サービスにおいては、国内での設計委託需要が引き続き活発であり、業績に順調に貢献しております。 これらの活動の結果、売上高は20億62百万円(前年比0.1%増)となり微増ながらも増収となりました。 一方で、営業利益は固定費の増加等により2億56百万円(同14.9%減)となり、経常利益は助成金の減少などの影響もあって2億90百万円(同22.4%減)となりました。 当期純利益は、繰延税金資産の取崩し等の影響により2億13百万円(同35.1%減)となりました。 種目別の売上状況は次のとおりであります。 (製品及び商品売上高)製品及び商品売上高は11億57百万円(前期比2.8%増)となりました。 製品売上高が増加した主な理由は、一時的な需要増によるものと海外向けの代理店製品の需要増によるものです。 引き続き、国内外の市場に向けた積極的な営業活動を展開してまいります。 (保守サービス売上高)保守サービス売上高は4億17百万円(前期比0.6%減)となりました。 保守サービス売上高は若干の減少となりましたが、引き続き、積極的な新機能提案活動とあわせて保守契約の締結の促進と、顧客ニーズに合わせたサポート・サービスの向上に努めてまいります。 (ソリューション売上高)ソリューション売上高(受託開発等)は4億86百万円(前期比5.3%減)となりました。 ソリューション売上高が減少した主な理由は、前年度あった大型商談の規模が縮小したことによるもので、引き続き、半導体関連の既存顧客の売上拡大に加えて、新規顧客の開拓を積極的に進めてまいります。 ② キャッシュ・フローの状況当事業年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前事業年度末に比べて1百万円(0.1%)減少し25億45百万円となりました。 営業活動の結果得られた資金は、1億37百万円(前期は65百万円の使用)となりました。 主な内訳は、税引前当期純利益2億90百万円及び、売上債権の減少1億48百万円であります。 投資活動の結果得られた資金は、13百万円(前期は3百万円の使用)となりました。 主な内訳は、定期預金の預入による支出23億39百万円を計上した一方で、定期預金の払戻による収入23億76百万円を計上したことによるものであります。 財務活動の結果使用した資金は、前期比57百万円(60.0%)増加して1億53百万円となりました。 内訳は、配当金の支払額1億53百万円であります。 ③ 生産、受注及び販売の状況a. 生産実績当社はEDAソフトウェアの開発・販売及びコンサルテーション業であり、生産実績の把握が困難でありますので、記載を省略しております。 b. 仕入実績当事業年度における仕入実績は、次のとおりであります。 仕入区分(注)当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)仕入高(千円)前年同期比(%)材 料134,07777.9商 品214,662129.7合計348,739103.3 (注) 当社は仕入実績を売上原価の区分別で記載しております。 c. 受注実績当事業年度における受注実績は、次のとおりであります。 受注区分(注)当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)製品及び商品1,124,829109.1977,78796.7保守サービス440,409102.2373,400106.4ソリューション538,146100.781,897266.4合計2,103,385105.41,433,085102.9 (注) 当社は受注実績を売上区分別で記載しております。 d. 販売実績当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。 販売区分(注)当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)販売高(千円)前年同期比(%)製品及び商品1,157,833102.8保守サービス417,94099.4ソリューション486,99494.7合計2,062,768100.1 (注) 1. 当社は販売実績を売上区分別で記載しております。 2. 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合 相手先前事業年度当事業年度販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)ソニーセミコンダクタソリューションズ(株)216,68410.5179,1668.7 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。 財務諸表の作成にあたり、資産・負債の残高及び収益・費用の金額に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績や現在の状況並びに現在入手可能な情報を総合的に勘案し、その時点で最も合理的と考えられる見積りを採用しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況」中、「1財務諸表等(1)財務諸表」の「注記事項」の「重要な会計方針」に記載しております。 ② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当事業年度の経営成績等は次のとおりであります。 (売上高)当事業年度における当社の売上高は、前期比1百万円(0.1%)増加の20億62百万円となりました。 種目別の内訳といたしましては、製品及び商品売上高は、前期比31百万円(2.8%)増加の11億57百万円、保守サービス売上高は、前期比2百万円(0.6%)減少の4億17百万円、ソリューション売上高は、前期比27百万円(5.3%)減少の4億86百万円であります。 市場別にみますと、半導体市場においては、一時的な需要増と海外向けの代理店製品の売上が拡大した結果、前期比18百万円(1.2%)増加の15億42百万円となりました。 液晶パネル等のFPD市場につきましては、国内液晶メーカーの撤退や事業縮小の影響を受け、前期比16百万円(3.0%)減少の5億19百万円となりました。 (売上総利益)売上原価は前期比15百万円(2.0%)減少の7億57百万円となりました。 売上総利益は、国内市場における自社開発製品の売上が伸び悩んだ一方で、デバイス設計受託関連の受注が減少した結果利益率がやや向上したことにより、前期比17百万円(1.4%)増加の13億5百万円となりました。 (営業利益)販売費及び一般管理費のうち、研究開発費に関しては、引き続き主力製品である「SX-Meister」の開発投資を集中的に行った結果、前期比42百万円(13.3%)増加の3億63百万円となり、売上高比率としては17.6%となりました。 その他経費については従業員数の増加に伴い労務費が増加したことにより、販売費及び一般管理費合計は前期比62百万円(6.4%)増加の10億48百万円となりました。 以上の結果、営業利益は前期比45百万円(14.9%)減少の2億56百万円となりました。 (経常利益)営業外収益は、主に為替差益及び助成金収入の減少により、前期比32百万円(43.4%)減少の42百万円となりました。 営業外費用は、主に投資事業組合運用損の増加及び、為替差損の発生により、前期比6百万円(283.7%)増加の8百万円となりました。 以上の結果、経常利益は前期比83百万円(22.4%)減少の2億90百万円となりました。 なお、当社が目標とする経営指標は経常利益率10%以上でありますが、助成金収入の減少及び円高による為替差損等があったものの、経常利益率14.1%(前年同期は18.1%)となり、目標を達成しております。 (当期純利益)税引前当期純利益は、前期比83百万円(22.4%)減少し、2億90百万円となりました。 法人税、住民税及び事業税として34百万円(前年同期比46.0%減)、法人税等調整額を42百万円計上(前年同期は減算18百万円)したことにより、当期純利益は前期比1億15百万円(35.1%)減少の2億13百万円となりました。 当事業年度の財政状態の分析は次のとおりであります。 (流動資産)流動資産は、前期比10億90百万円(26.0%)減少の31億7百万円となりました。 その主な要因は、現金及び預金が前期比9億39百万円(27.0%)減少し25億45百万円になったこと(主に長期の定期預金として固定資産に振替しています)及び、売掛金が1億32百万円(31.6%)減少し2億86百万円となったことによるものであります。 (固定資産)固定資産は、前期比8億47百万円(266.7%)増加の11億65百万円となりました。 固定資産の内訳は、有形固定資産がほぼ横ばいの22百万円、無形固定資産が前期比3百万円(19.1%)減少の14百万円、投資その他の資産が前期比8億51百万円(307.1%)増加の11億28百万円となりました。 投資その他の資産の増加の主な要因は、上述の長期の定期預金の増加によるものです。 また、投資有価証券が前期比6百万円(4.7%)減少し1億32百万円となったこと及び、繰延税金資産が42百万円(42.8%)減少し56百万円となったことによるものであります。 (流動負債)流動負債は、前期比3億2百万円(30.9%)減少の6億75百万円となりました。 その主な要因は、前受金が前期比1億95百万円(30.6%)減少し4億41百万円となったこと及び、未払法人税等が36百万円(74.9%)減少し12百万円となったことによるものであります。 (固定負債)固定負債は、前事業年度末と同額の3百万円となりました。 内訳は、資産除去債務であります。 (純資産)当事業年度末の純資産残高は、前期比59百万円(1.7%)増加し35億94百万円となりました。 要因は、利益剰余金が前期比59百万円(3.1%)増加し19億66百万円となったことによるものであります。 この結果、自己資本比率は前事業年度末の78.3%から84.1%となりました。 当事業年度のキャッシュ・フローの分析は次のとおりであります。 当事業年度のキャッシュ・フローの分析は、(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況 に記載のとおりであります。 なお当社は、事業の更なる拡大に向けて将来的にM&Aや技術提携ならびにIP調達等を行う方針であり、そのための資金の調達源として当社が現在保有している現預金等を充当する予定であります。 それらの資金に関しましては、案件が発生した場合に速やかな資金調達を実現するべく高い流動性を維持しております。 |
研究開発活動 | 6 【研究開発活動】 当社は、研究開発型の企業であり、最先端技術の研究開発を事業のコアの活動として継続的に実施しております。 対象とする半導体、液晶等の市場は技術革新が非常に激しいものがあり、常に最先端の技術を先取りして製品に反映していく必要があります。 当社の主要顧客である、アナログLSI、センサーデバイス、メモリ、パワーデバイス、高精細液晶パネル、有機ELパネル、タッチパネル等を開発している電子部品メーカーでは、IoT(Internet of Things)時代を背景にした自動車の高度電子化や家電及び携帯機器の高性能化により、大規模化、微細化、高速化、高精度化、多機能化、多品種化等、デバイスに対する要求仕様の実現、及び設計の効率化や設計品質の確保等の課題を抱えています。 また熾烈な国際競争に勝ち残るため、性能・機能面やコスト面においても他社を凌駕するデバイスを、タイムリーに市場投入する必要性に迫られております。 当社は、顧客の抱える様々な課題の解決を、設計環境やEDAツールの側面から支援するため、高速化、高精度化、コンパクト化高機能化、容易化・簡素化、情報蓄積機能化、高知能化を目標に掲げて、世界最先端の技術、メソドロジ、アルゴリズムを取り入れながら、EDAプラットフォームの高速化、データベースのコンパクト化、GUIのスマート化を継続するとともに、EDAツールにおいても各種エディタ、解析検証ツール、設計自動化ツールの高速化、高精度化、高機能化に向けて研究開発活動に取り組んでおります。 直近では、当社の主力製品である「SX-Meister」の機能拡張に向けた研究開発活動を、積極的に取り組んでおります。 SX-Meisterには、熟練アナログ設計者が永年の経験により蓄積してきた「匠の技」を特化したデータベースに格納して、誰でも高性能・高品質な設計を可能にする機能を搭載し、加えてデジタル設計におけるスタンダードセルのように、アナログ設計で汎用的な要素回路をテンプレート化したライブラリ「AnaCell」を整備いたしました。 また当社では、アナログ設計効率を飛躍的に向上させる設計自動化技術の研究開発にも取り組んでおり、順次その成果を製品に組み込んでおります。 更に大学等の研究機関と共同で、AI(人工知能)を用いた回路設計に関する研究開発も現在実施中です。 なお当事業年度において、363百万円の研究開発費を支出しております。 |
設備投資等の概要 | 1 【設備投資等の概要】 当社はEDAソフトウェアの開発・販売及びコンサルテーション業であり、重要な設備投資ならびに除却、売却等に関して、特記すべき事項はありません。 |
主要な設備の状況 | 2 【主要な設備の状況】 2025年3月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物工具、器具及び備品合計本社及びその他事業所(東京都中央区他)EDAソフトウェアの開発・販売及びコンサルテーション全社(共通)ソフトウェア開発関連設備その他設備6,14916,55122,701131 |
設備の新設、除却等の計画 | 3 【設備の新設、除却等の計画】 (1) 重要な設備の新設等該当事項はありません。 (2) 重要な設備の除却等該当事項はありません。 |
研究開発費、研究開発活動 | 363,000,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 47 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 12 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 6,443,708 |
Investment
株式の保有状況 | (5) 【株式の保有状況】 当社では、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを保有目的とする株式を純投資目的である投資株式とし、純投資目的以外の目的である投資株式をいわゆる政策保有株式と区分しております。 現在、当社では純投資目的でも純投資目的以外でも上場株式を保有しておらず、方針・基準等を策定しておりません。 今後、株式の保有を通じた保有先との提携が当社の企業価値向上に資すると判断される場合に限り、取締役会において、保有目的やリスク等を具体的に精査したうえで保有の適否を検証することとしております。 純投資目的以外の目的である投資株式を保有しようとする場合には、速やかに保有方針及び保有の合理性を検証する方法を説明する予定であります。 また、当事業年度を含む最近5事業年度において、投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的変更したものはございません。 |
Shareholders
大株主の状況 | (6) 【大株主の状況】 2025年3月31日現在 氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 株式会社アルゴグラフィックス東京都中央区日本橋箱崎町5番14号1,980,00051.4 セイコーインスツル株式会社千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地816,00021.2 ジーダット従業員持株会東京都中央区湊1丁目1番12号HSB鐵砲洲 株式会社ジーダット内55,4001.4 MSIP CLIENT SECURITIES(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社)25 CABOT SQUARE, CANARY WHARF, LONDON E14 4QA, U.K.(東京都千代田区大手町1丁目9-7 大手町フィナンシャルシティサウスタワー)43,9001.1 久保田 正明神奈川県小田原市40,0001.0 若林 敬三東京都目黒区28,0000.7 株式会社エスケーエレクトロニクス京都府京都市上京区東堀川通一条上る竪富田町436-218,0000.5 大日本印刷株式会社東京都新宿区市谷加賀町1丁目1番1号18,0000.5 柿木 利彦千葉県船橋市17,6000.5 今井 日出樹東京都品川区15,6000.4 計―3,032,50078.8 (注)上記のほか当社所有の自己株式60,472株があります。 |
株主数-金融機関 | 1 |
株主数-金融商品取引業者 | 19 |
株主数-外国法人等-個人 | 16 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 12 |
株主数-個人その他 | 1,408 |
株主数-その他の法人 | 7 |
株主数-計 | 1,463 |
氏名又は名称、大株主の状況 | 今井 日出樹 |
株主総利回り | 3 |
株主総会決議による取得の状況 | (1) 【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 該当事項はありません。 |
Shareholders2
発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1.発行済株式に関する事項株式の種類当事業年度期首増加減少当事業年度末普通株式(株)3,909,800--3,909,800 (変動事由の概要) 変動はありません。 2.自己株式に関する事項株式の種類当事業年度期首増加減少当事業年度末普通株式(株)60,472--60,472 (変動事由の概要) 変動はありません。 |
Audit1
監査法人1、個別 | 有 限 責 任 監 査 法 人 ト ー マ ツ |
独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2025年6月16日株 式 会 社 ジ ー ダ ッ ト 取 締 役 会御中 有 限 責 任 監 査 法 人 ト ー マ ツ 東 京 事 務 所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士沼 田 敦 士 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士藤 森 正 浩 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社ジーダットの2024年4月1日から2025年3月31日までの第23期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社ジーダットの2025年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 ソフトウェア販売・保守の収益認識監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社は主として半導体・FPD(フラットパネルディスプレイ)設計用のEDA(Electronic Design Automation)と呼ばれる電子系CADソフトウェア製品を自社開発・ライセンス販売・運用保守・コンサルテーションを行っている。 2025年3月期の損益計算書上の売上高2,063百万円のうち、EDAソフトウェアの販売及び当該ソフトウェアの保守サービスに係る売上高は1,576百万円(76%) を占めている。 当監査法人は、EDAソフトウェアの販売及び当該ソフトウェアの保守サービスにかかる収益認識の実在性及び期間帰属が適切であるかを検証するため、主として以下の監査手続を実施した。 (1)内部統制の評価 ● ソフトウェアの販売及び保守サービスの売上高 計上に関連する内部統制の整備・運用状況の 有効性について、特に以下の点に焦点を当て これらの売上は主としてソフトウェアの利用ライセンス販売、及びユーザーのソフトウェア利用に当ってのサポートを行う保守サービス売上から構成されており、いずれも無形の価値の提供という特徴を有している。 また、当社の提供するソフトウェアの利用ライセンスの販売はパッケージ製品であり、そのライセンス・保守サービスの提供時には、「モノ」や「ヒト」の動きが直接伴うわけではなく、売上に個別に紐づいた原価が必ずしも発生するものではない。 会社は、ソフトウェアの利用ライセンスの販売についてはライセンスと保守サービスの2つの履行義務を認識し、ライセンスは引き渡しを行った時点の収益として、保守サービスに係る収益については、通常の保守契約に基づく保守売上と同様に契約期間に応じた一定期間の収益として、売上計上を行っているが、上述の通り実際の業務提供時に「ヒト」「モノ」の動きが直接伴わないことから売上と売上原価との対応関係が個別に生じないことがあり、売上の計上に当たっては、取引の実在性及び期間帰属を適切な根拠書類に基づいて管理及び判断する必要がある。 そのため、会社は受注承認、ライセンス発行確認などの内部統制を構築している。 当監査法人は、EDAソフトウェアの販売及び保守サービスは会社の主たる事業であり、これに係る売上高は財務諸表の利用者が着目する重要な数値であることに加え、実在する「ヒト」「モノ」の動きの伴わないライセンス販売及びサービスの提供が実施される会社の業種特性に鑑み、これらのライセンス販売及びサービスの提供時の売上高の実在性及び期間帰属の適切性について慎重な検討を要することから、監査上の主要な検討事項と判断した。 て評価を実施した。 ・ 受注処理にあたり、過去の取引実績、受注登録 されている内容と、実際の契約書・注文書等 の取引内容・相手先・金額・契約期間が整合し ているか、また保守サービスであれば過去の販 売実績のあるライセンスに紐づいたものか等を 営業部門上長が確認する統制 ・ 売上計上にあたり、発行されるソフトウェアの 利用ライセンスについて、受注登録された内容 とライセンス内容・出荷先・ライセンス期間に 定めのあるものはその契約期間等が整合してい ることを、営業部門とは独立した管理管掌部門 のマネジャーが確認する統制 ・ 保守サービス売上計上にあたり、契約期間に基 づいた按分計算結果が手計算と同じ結果で販売管理システムに登録されていることを、管理管掌部門上長が照合する統制(2)ソフトウェアの販売取引の検討 ● ソフトウェア利用ライセンスの販売取引につ いて、サンプルベースで、各取引の注文書あ るいは契約書等を査閲し受注の事実を検証した。 また、顧客に対するライセンスコードの発行通知が、注文書あるいは契約書に記載された時期に従って、通知されていることを検証した。 ● 上記で抽出されたサンプルについて、ライセ ンスと保守サービスの2つに分けた履行義務の 取引価格が適切に配分されているか再計算を 実施した。 ● また、EDAソフトウェア製品の特徴に照らして 得意先は一定の業種に絞られる傾向があるた め、一定の新規取引について、当該ソフトウェアを使用することが合理的に推測される得意先であるか否かの評価を実施した。 ● さらに一部の取引については、経営者・管理 部長に取引背景、受注の経緯を質問し、監査 人独自にウェブページや情報ベンダーから相 手先の情報について入手し、取引の経済合理 性を検討し、受注から入金まで根拠資料と照 合し 、取引の実在性を検討した。 (3)保守サービス売上取引の検討 ● 保守サービス売上取引について、サンプルベ ースで、各取引の注文書あるいは契約書等を 査閲し受注の事実を検証した。 また、保守サ ービス契約の契約期間について、注文書等に 記載の内容と照合した。 ● 保守サービスの新規契約または契約更新におい ては、保守対象となるライセンス販売実績と の整合性を検証した。 ● 期間按分を必要とする契約においては、取引 金額のうち当事業年度に帰属する契約期間に 相当する金額の再計算を実施した。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手 続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ 適切な監査証拠を入手する。 ・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価 の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性 及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づ き、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか 結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事 項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対し て除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基 づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているか どうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や 会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社ジーダットの2025年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。 当監査法人は、株式会社ジーダットが2025年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。 財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施 する。 内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択 及び適用される。 ・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての 内部統制報告書の表示を検討する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するため に、内部統制の監査を計画し実施する。 監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責 任がある。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 ソフトウェア販売・保守の収益認識監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社は主として半導体・FPD(フラットパネルディスプレイ)設計用のEDA(Electronic Design Automation)と呼ばれる電子系CADソフトウェア製品を自社開発・ライセンス販売・運用保守・コンサルテーションを行っている。 2025年3月期の損益計算書上の売上高2,063百万円のうち、EDAソフトウェアの販売及び当該ソフトウェアの保守サービスに係る売上高は1,576百万円(76%) を占めている。 当監査法人は、EDAソフトウェアの販売及び当該ソフトウェアの保守サービスにかかる収益認識の実在性及び期間帰属が適切であるかを検証するため、主として以下の監査手続を実施した。 (1)内部統制の評価 ● ソフトウェアの販売及び保守サービスの売上高 計上に関連する内部統制の整備・運用状況の 有効性について、特に以下の点に焦点を当て これらの売上は主としてソフトウェアの利用ライセンス販売、及びユーザーのソフトウェア利用に当ってのサポートを行う保守サービス売上から構成されており、いずれも無形の価値の提供という特徴を有している。 また、当社の提供するソフトウェアの利用ライセンスの販売はパッケージ製品であり、そのライセンス・保守サービスの提供時には、「モノ」や「ヒト」の動きが直接伴うわけではなく、売上に個別に紐づいた原価が必ずしも発生するものではない。 会社は、ソフトウェアの利用ライセンスの販売についてはライセンスと保守サービスの2つの履行義務を認識し、ライセンスは引き渡しを行った時点の収益として、保守サービスに係る収益については、通常の保守契約に基づく保守売上と同様に契約期間に応じた一定期間の収益として、売上計上を行っているが、上述の通り実際の業務提供時に「ヒト」「モノ」の動きが直接伴わないことから売上と売上原価との対応関係が個別に生じないことがあり、売上の計上に当たっては、取引の実在性及び期間帰属を適切な根拠書類に基づいて管理及び判断する必要がある。 そのため、会社は受注承認、ライセンス発行確認などの内部統制を構築している。 当監査法人は、EDAソフトウェアの販売及び保守サービスは会社の主たる事業であり、これに係る売上高は財務諸表の利用者が着目する重要な数値であることに加え、実在する「ヒト」「モノ」の動きの伴わないライセンス販売及びサービスの提供が実施される会社の業種特性に鑑み、これらのライセンス販売及びサービスの提供時の売上高の実在性及び期間帰属の適切性について慎重な検討を要することから、監査上の主要な検討事項と判断した。 て評価を実施した。 ・ 受注処理にあたり、過去の取引実績、受注登録 されている内容と、実際の契約書・注文書等 の取引内容・相手先・金額・契約期間が整合し ているか、また保守サービスであれば過去の販 売実績のあるライセンスに紐づいたものか等を 営業部門上長が確認する統制 ・ 売上計上にあたり、発行されるソフトウェアの 利用ライセンスについて、受注登録された内容 とライセンス内容・出荷先・ライセンス期間に 定めのあるものはその契約期間等が整合してい ることを、営業部門とは独立した管理管掌部門 のマネジャーが確認する統制 ・ 保守サービス売上計上にあたり、契約期間に基 づいた按分計算結果が手計算と同じ結果で販売管理システムに登録されていることを、管理管掌部門上長が照合する統制(2)ソフトウェアの販売取引の検討 ● ソフトウェア利用ライセンスの販売取引につ いて、サンプルベースで、各取引の注文書あ るいは契約書等を査閲し受注の事実を検証した。 また、顧客に対するライセンスコードの発行通知が、注文書あるいは契約書に記載された時期に従って、通知されていることを検証した。 ● 上記で抽出されたサンプルについて、ライセ ンスと保守サービスの2つに分けた履行義務の 取引価格が適切に配分されているか再計算を 実施した。 ● また、EDAソフトウェア製品の特徴に照らして 得意先は一定の業種に絞られる傾向があるた め、一定の新規取引について、当該ソフトウェアを使用することが合理的に推測される得意先であるか否かの評価を実施した。 ● さらに一部の取引については、経営者・管理 部長に取引背景、受注の経緯を質問し、監査 人独自にウェブページや情報ベンダーから相 手先の情報について入手し、取引の経済合理 性を検討し、受注から入金まで根拠資料と照 合し 、取引の実在性を検討した。 (3)保守サービス売上取引の検討 ● 保守サービス売上取引について、サンプルベ ースで、各取引の注文書あるいは契約書等を 査閲し受注の事実を検証した。 また、保守サ ービス契約の契約期間について、注文書等に 記載の内容と照合した。 ● 保守サービスの新規契約または契約更新におい ては、保守対象となるライセンス販売実績と の整合性を検証した。 ● 期間按分を必要とする契約においては、取引 金額のうち当事業年度に帰属する契約期間に 相当する金額の再計算を実施した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | ソフトウェア販売・保守の収益認識 |
その他の記載内容、個別 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、個別 | <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 |
BS資産
電子記録債権、流動資産 | 219,190,000 |
仕掛品 | 2,029,000 |
その他、流動資産 | 4,459,000 |
工具、器具及び備品(純額) | 16,551,000 |
有形固定資産 | 22,701,000 |
ソフトウエア | 14,589,000 |
無形固定資産 | 14,589,000 |
投資有価証券 | 132,121,000 |
長期前払費用 | 2,570,000 |
繰延税金資産 | 56,639,000 |
投資その他の資産 | 1,128,480,000 |
BS負債、資本
未払金 | 21,826,000 |
未払法人税等 | 12,312,000 |
未払費用 | 38,790,000 |
賞与引当金 | 94,220,000 |
資本剰余金 | 893,443,000 |
利益剰余金 | 1,966,937,000 |
株主資本 | 3,594,265,000 |
負債純資産 | 4,273,372,000 |
PL
売上原価 | 757,033,000 |
販売費及び一般管理費 | 1,048,744,000 |
営業利益又は営業損失 | 256,990,000 |
受取利息、営業外収益 | 2,448,000 |
営業外収益 | 42,019,000 |
営業外費用 | 8,935,000 |
法人税、住民税及び事業税 | 34,252,000 |
法人税等調整額 | 42,394,000 |
法人税等 | 76,647,000 |
PL2
剰余金の配当 | -153,973,000 |
当期変動額合計 | 59,455,000 |
営業活動によるキャッシュ・フロー
減価償却費、営業活動によるキャッシュ・フロー | 31,786,000 |
賞与引当金の増減額、営業活動によるキャッシュ・フロー | -12,638,000 |
棚卸資産の増減額(△は増加)、営業活動によるキャッシュ・フロー | 4,545,000 |
仕入債務の増減額、営業活動によるキャッシュ・フロー | -6,338,000 |
その他、営業活動によるキャッシュ・フロー | -14,755,000 |
小計、営業活動によるキャッシュ・フロー | 176,484,000 |