財務諸表

CoverPage

提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2025-06-17
英訳名、表紙TAKAMATSU CONSTRUCTION GROUP CO., LTD.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長  髙松 浩孝
本店の所在の場所、表紙大阪市淀川区新北野一丁目2番3号
電話番号、本店の所在の場所、表紙(06)6303-8101(代表)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
当社は、1917年10月大阪市において髙松留吉が土木建築請負業として髙松組を創業いたしました。
その後の主な変遷は次のとおりであります。
1965年6月資本金3百万円をもって㈱髙松組を設立1970年2月一級建築士事務所大阪府知事登録1971年2月宅地建物取引業法による宅地建物取引業者として、建設大臣免許を取得1978年2月建設業法による建設大臣許可変更1980年11月㈱日本内装を設立1983年1月東京都中央区に東京支店(のち東京本店)を開設1990年10月髙松建設㈱に商号変更1993年3月やまと建設㈱(髙松テクノサービス㈱(本店所在地・大阪府)(子会社))を設立1994年4月㈱髙富士(髙松エステート㈱(本店所在地・大阪府)(子会社))を設立1996年3月本社ビル完成にともない、本社および大阪本店所在地を大阪市淀川区新北野一丁目2番3号に移転1997年4月やまと建設㈱(髙松テクノサービス㈱(本店所在地・東京都)(子会社))を設立1997年10月大阪証券取引所市場第二部に上場、公募増資により資本金2,418百万円となる1999年1月大阪本店において、建築物の設計・施工および附帯サービスについて、ISO9001認証取得2000年1月日本オーナーズクレジット㈱(子会社)を設立2000年1月東京証券取引所市場第二部に上場2000年10月小松建設工業㈱(現 青木あすなろ建設㈱)の株式取得、それにともない小松舗道㈱(あすなろ道路㈱)を子会社化2000年12月㈱日本建商(髙松エステート㈱(本店所在地・東京都)(子会社))を設立2000年12月大阪本店・本社において環境国際規格ISO14001認証取得2002年7月㈱青木建設の株式取得、それにともない青木マリーン㈱を子会社化2002年10月小松建設工業㈱をあすなろ建設㈱に、小松舗道㈱をあすなろ道路㈱に社名変更2004年1月㈱住之江工芸の株式取得、同社を子会社化2004年4月あすなろ建設㈱と㈱青木建設が合併し、青木あすなろ建設㈱となる2004年7月東京本店所在地を東京都港区芝二丁目14番5号に移転2005年3月東京証券取引所、大阪証券取引所の市場第一部に指定2005年4月戸建住宅事業部門(JPホーム事業本部)を分社化し、JPホーム㈱(子会社)を設立2005年11月㈱金剛組(子会社)を設立2006年1月旧㈱金剛組より社寺建築事業を全面的に譲受け、新「㈱金剛組」としてスタート2006年2月青木あすなろ建設㈱が大和ロック㈱(子会社)を設立2006年5月青木あすなろ建設㈱が東興建設㈱の株式取得、同社を子会社化2007年9月㈱金剛組が㈱中村社寺の株式取得、同社を子会社化2008年9月 青木あすなろ建設㈱がみらい建設工業㈱およびみらいジオテック㈱の株式取得、両社を子会社化2008年9月青木マリーン㈱がテクノマリックス㈱の株式取得、同社を子会社化2008年9月やまと建設㈱(本店所在地・東京都)が㈱エムズの株式取得、同社を子会社化2008年10月吸収分割により持株会社へ移行し、主たる事業である建設事業を㈱日本内装に承継当社は㈱髙松コンストラクショングループに、㈱日本内装は髙松建設㈱に商号を変更 2009年10月みらい建設工業㈱がやまと建設㈱(本店所在地・東京都)から㈱エムズの株式を取得、同社を子会社化2010年4月青木マリーン㈱とテクノマリックス㈱が合併、合併後の商号は青木マリーン㈱2010年6月東興建設㈱、みらいジオテック㈱および大和ロック㈱が合併、商号を東興ジオテック㈱に変更2011年6月青木あすなろ建設㈱が新潟みらい建設㈱を設立2012年2月当社およびグループ各社の東京地区事業拠点を東京都港区芝四丁目8番2号に移転、集約2012年5月青木あすなろ建設㈱が㈱島田組および㈱アクセスの株式を取得、子会社化2013年8月青木あすなろ建設㈱が株式交換により青木マリーン㈱を完全子会社化2017年4月やまと建設㈱(本店所在地・大阪府)およびやまと建設㈱(本店所在地・東京都)の両社の商号を髙松テクノサービス㈱(本店所在地・大阪府)および髙松テクノサービス㈱(本店所在地・東京都)に変更2017年4月㈱日本建商(本店所在地・大阪府)および㈱日本建商(本店所在地・東京都)の両社の商号を髙松エステート㈱(本店所在地・大阪府)および髙松エステート㈱(本店所在地・東京都)に変更2017年7月株式交換により、みらい建設工業㈱が青木マリーン㈱を子会社化2017年10月米国・ニューヨーク州にTakamatsu Construction Group USA,Inc.(子会社)を設立2018年4月髙松建設㈱が㈱ミブコーポレーションの株式を取得、同社を子会社化2019年4月髙松建設㈱がタカマツハウス㈱(子会社)を設立2019年5月髙松建設㈱が㈱タツミプランニングの株式を取得、同社を子会社化2019年6月当社およびグループ各社の東京地区事業拠点の建替えにともない、当社およびグループ会社の一部が東京都千代田区神田美土代町1番地に移転2019年11月青木あすなろ建設㈱の株式公開買付および、その後の特別支配株主による売渡請求手続を経て、同社を完全子会社化2020年3月JPホーム㈱は、髙松建設㈱のJPホームブランドとして統合2021年2月髙松建設㈱が大昭工業㈱の株式を取得、同社およびその子会社であるTSKハウジング㈱を子会社化2021年3月青木あすなろ建設㈱が新潟みらい建設㈱の全株式を譲渡2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行2022年4月株式交換により、タカマツハウス㈱が㈱ミブコーポレーションおよび㈱タツミプランニングを子会社化2022年4月当社が髙松建設㈱の現物配当によりタカマツハウス㈱の全株式を取得、同社を子会社化2022年4月当社が青木あすなろ建設㈱の現物配当によりみらい建設工業㈱および東興ジオテック㈱の全株式を取得、子会社化2022年10月髙松エステート㈱(本店所在地・大阪府)および髙松エステート㈱(本店所在地・東京都)が合併、商号は髙松エステート㈱(本店所在地・大阪府)2022年11月当社がタカマツハウス㈱(本店所在地・大阪府)(子会社)を設立2023年1月㈱タツミプランニングがタカマツビルド㈱に商号変更2023年3月青木あすなろ建設㈱があすなろ道路㈱の全株式を譲渡2023年4月髙松テクノサービス㈱(本店所在地・大阪府)および髙松テクノサービス㈱(本店所在地・東京都)が合併、商号は髙松テクノサービス㈱(本店所在地・大阪府)2023年4月タカマツハウス㈱(本店所在地・大阪府)がタカマツハウス関西㈱に商号変更2023年6月当社およびグループ各社の東京地区事業拠点(髙松コンストラクショングループ東京本社ビル)の完成にともない、当社およびグループ会社の一部が東京都港区芝四丁目8番2号に移転2024年10月㈱ミブコーポレーションがタカマツハウス不動産㈱に商号変更
事業の内容 3 【事業の内容】
当社グループは、建築事業、土木事業および不動産事業を主な事業内容とし、その他にこれらに関連する事業をおこなっております。
なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値にもとづいて判断することとなります。
事業会社各社の代表的な事業内容および当社グループの事業の系統図は、次のとおりであります。
(建築事業主体)髙松建設㈱(建築工事・不動産事業)、髙松テクノサービス㈱(リフォーム・メンテナンス)、㈱金剛組・㈱中村社寺(社寺建築)、㈱住之江工芸(インテリアリフォーム)、タカマツビルド㈱(建築工事)、大昭工業㈱・TSKハウジング㈱(建築工事・不動産事業)、㈱エムズ(リノベーション事業)(建築事業、土木事業の両方)青木あすなろ建設㈱(建築・土木工事・不動産事業)、みらい建設工業㈱(港湾・海洋・土木・建築工事)(土木事業主体)青木マリーン㈱(海洋土木工事)、㈱島田組・㈱アクセス(埋蔵文化財発掘調査)、東興ジオテック㈱(法面保護・地盤改良工事)(不動産事業)タカマツハウス㈱・タカマツハウス関西㈱(木造戸建住宅事業の企画・販売)、タカマツハウス不動産㈱(不動産仲介・売買)、髙松エステート㈱(不動産総合コンサルタント)、Takamatsu Construction Group USA,Inc.・TPG 2020-1 (LN-CROWN VALLEY) OWNER, LLC・TPG(Laguna Niguel)Acquisition,LLC(不動産事業)(その他事業)日本オーナーズクレジット㈱(建築資金融資)、北海道クリーンエネルギー蓄電合同会社(電気事業)
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
 名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有または被所有割合(%)関係内容(連結子会社) 髙松建設㈱※1 ※2大阪市淀川区5,000建築事業、不動産事業100.0当社が設備を賃貸しております。
役員の兼務…有青木あすなろ建設㈱※1 ※3東京都港区5,000建築事業、土木事業、不動産事業100.0当社が設備を賃貸しております。
役員の兼務…有みらい建設工業㈱ ※1東京都港区2,500建築事業、土木事業100.0当社が設備を賃貸しております。
役員の兼務…有東興ジオテック㈱東京都中央区80土木事業100.0当社が設備を賃貸しております。
役員の兼務…有タカマツハウス㈱※4東京都渋谷区300不動産事業100.0役員の兼務…有髙松テクノサービス㈱大阪市淀川区300建築事業100.0(100.0)当社が設備を賃貸しております。
役員の兼務…有髙松エステート㈱大阪市淀川区300不動産事業100.0(100.0)当社が設備を賃貸しております。
役員の兼務…有㈱住之江工芸大阪市淀川区98建築事業100.0(100.0)当社が設備を賃貸しております。
㈱金剛組大阪市天王寺区300建築事業100.0(100.0)当社が設備を賃貸しております。
㈱中村社寺愛知県一宮市100建築事業100.0(100.0) タカマツビルド㈱横浜市西区100建築事業100.0(100.0)当社が設備を賃貸しております。
役員の兼務…有大昭工業㈱大阪府高槻市300建築事業、不動産事業100.0(100.0)役員の兼務…有TSKハウジング㈱大阪府高槻市20建築事業100.0(100.0) ㈱島田組大阪府八尾市85土木事業100.0(100.0) ㈱アクセス大阪府八尾市40土木事業100.0(100.0) 青木マリーン㈱東京都港区90土木事業100.0(100.0)当社が設備を賃貸しております。
㈱エムズ東京都中央区40建築事業90.0(90.0) タカマツハウス不動産㈱東京都渋谷区100不動産事業100.0(100.0)役員の兼務…有タカマツハウス関西㈱大阪市淀川区100不動産事業100.0役員の兼務…有Takamatsu ConstructionGroup USA,Inc. ※1米国ニューヨーク州54,200千米ドル不動産事業100.0役員の兼務…有他4社 ※5 ――――― 名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有または被所有割合(%)関係内容(持分法適用関連会社) TPG(Laguna Niguel)Acquisition,LLC米国デラウェア州40,681千米ドル不動産事業49.9(49.9) TPG 2020-1 (LN-CROWN VALLEY) OWNER,LLC米国デラウェア州37,088千米ドル不動産事業49.9(49.9)
(注) 1.「主要な事業の内容」欄には、セグメントの名称を記載しております。
2.議決権の所有割合の(  )内は、間接所有割合を表示しており内数であります。
3.※1 特定子会社に該当します。
4.※2 髙松建設㈱は、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
同社の主要な損益情報等は以下のとおりであります。
(1) 売上高99,090百万円
(2) 経常利益7,767(3) 当期純利益5,701(4) 純資産額33,005(5) 総資産額75,206 5.※3 青木あすなろ建設㈱は、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
同社の主要な損益情報等は以下のとおりであります。
(1) 売上高92,459百万円
(2) 経常利益△1,665(3) 当期純利益△1,210(4) 純資産額50,842(5) 総資産額78,795 6.※4 タカマツハウス㈱は、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
同社の主要な損益情報等は以下のとおりであります。
(1) 売上高35,329百万円
(2) 経常利益1,490(3) 当期純利益1,099(4) 純資産額3,303(5) 総資産額28,024 7.※5 Takamatsu Construction Group USA,Inc.が管理上の目的で不動産投資案件ごとに設立したLLC(有限責任会社)4社であり、重要性が乏しいため記載を省略しております。
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況2025年3月31日現在セグメントの名称従業員数(名)建築事業2,840土木事業 1,328不動産事業585報告セグメント計4,753全社(共通)228合計4,981
(注) 1.従業員数は就業人員であります。
2.平均臨時雇用者数については、従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。
3.全社(共通)として記載されている従業員数は、報告セグメントに帰属していない人員であります。

(2) 提出会社の状況2025年3月31日現在セグメントの名称従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)全社(共通)93(13)47.711.18,900
(注) 1.従業員数は就業人員であります。
また執行役員3名を含んでおりません。
2.従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用者数であります。
3.臨時従業員には、顧問、パートタイマーおよび派遣契約の従業員を含んでおります。
4.平均勤続年数の算定にあたり、グループ会社からの転籍者および出向者は各社における勤続年数を通算しております。
5.平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでおります。
6.前事業年度に比べ、従業員数が29名増加しております。
主な理由は、グループ会社からの出向者受入が増加したことによるものであります。
(3) 労働組合の状況労使関係について特に記載すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異① 提出会社当事業年度補足説明管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2,3)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者2.7―67.870.7―男性の有期雇用なし
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定にもとづき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定にもとづき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.2の規定にもとづき、対象者を「当該年度内に配偶者が出産した男性社員」、取得者を「当該年度内に育児休業を取得した男性社員」として算出したものであります。
取得者1名、対象者0名のため算出不可としております。
② 連結子会社当事業年度補足説明名称管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1,3)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者 全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者髙松建設㈱2.836.236.2―(注1,2)76.577.381.4 青木あすなろ建設㈱3.585.785.7―(注1,2)62.672.132.0 みらい建設工業㈱3.466.766.7―(注1)62.263.645.0 東興ジオテック㈱1.766.766.7―(注1,2)63.068.229.4 タカマツハウス㈱5.7―80.0―(注1)64.567.7―男性の有期雇用なし髙松テクノサービス㈱5.6―37.5―(注1)79.579.2―女性の有期雇用なし髙松エステート㈱5.00.00.0―(注1,2)72.876.475.9 ㈱住之江工芸3.0―50.0―(注1)74.374.0―女性の有期雇用なし㈱金剛組10.3―0.0―(注1)89.190.041.8 ㈱島田組5.0―33.3―(注1)50.172.959.0
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定にもとづき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定にもとづき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.男性社員には賃金水準の高い元管理職社員が多いことから、パート・有期労働者の賃金格差が生じております。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
 (1) 経営方針当社グループは、建設を通じて社会における相互補完の一翼を担うことを経営理念とし、お客様、お取引先様、株主様をはじめとするステークホルダーの皆様はもちろん、地域社会を含めた全ての人々に対し、グループ会社がそれぞれの事業を通じて高い評価を得ることを目指し、もってグループトータルの企業価値の増大をはかることを経営目標に掲げております。
この経営目標達成のため、よりビッグでよりハイプロフィットなグループを目指しておりますが、不正や不当な手段による社益の追求は勿論のこと、浮利を追うなどの利益第一主義に陥ってはならないことを経営の基本姿勢としております。

(2) 経営環境当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用の改善や、名目賃金の増加がみられ、景気は緩やかな回復基調が続いている一方、物価上昇の継続、米国の通商政策等による景気の下振れリスクが高まっており、依然として先行き不透明な状況が続いております。
建設市場においては国土強靭化対策等により公共建設投資は底堅く、民間建設投資においても企業の設備投資意欲が堅調であり、全体として底堅い受注環境を維持しているものの、原材料価格や資機材価格の高騰、労務需給の逼迫等により、利益面では厳しい事業環境が継続しております。
また戸建住宅市場においては、政府の住宅支援策は継続され住宅ローンの変動金利も低水準で維持されている一方、今後の金利上昇や、建設コストの高止まりによる住宅販売価格の高騰、実質賃金の伸び悩みにより、楽観はできない状況となっております。
(3) 経営戦略および優先的に対処すべき事業上および財務上の課題等当社グループは、循環型・持続型社会インフラの創生に貢献するソリューションの提供を掲げる「髙松グループ2030vision」の実現を目指し、2023年3月期から中期経営計画「共創×2025」を実行し、歩みを進めてまいりました。
その結果、売上高は2024年3月期に初めて3,000億円を超え、最終年度である2025年3月期には3,466億円と3期連続の増収となりました。
しかし、資材価格の高騰ならびに慢性的な建設労働者不足による建設コストの高止まり等の影響から、利益については当初計画値を下回り推移することとなりました。
これらの状況を受け、新たに策定した中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)では、前中期経営計画で築いた事業基盤の一層の強化に向けて、各種施策の実行を加速させてまいります。
具体的には、収益性の高い事業への適切な経営資源の配分による効率的な経営や、DXやAIの活用による生産性向上を実行してまいります。
併せて、グループ内リソースの共有を進め、横断的な連携を強化することで、全社的な成長に努めてまいります。
また、外国人採用を始めとする多様な採用活動や、シニア層や女性など多様な人材が活躍できるよう働き方・組織の改革を引き続き推し進めてまいります。
これらの取組みにより、当社グループは、より一層の事業成長を目指し、地域のあらゆる人々の「もの」と「こころ」の幸せにつながる「循環型・持続型社会インフラ」の創生に貢献してまいります。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方および取り組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月17日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1) ガバナンス当社グループでは、持続可能性の観点から企業価値を向上させるため、サステナビリティ推進体制を強化しており、当社代表取締役社長がサステナビリティ課題に関する経営判断の最終責任を有しております。
企業を取り巻く環境が大きく変化しているなかで、人的資本に関する重要課題や気候変動をはじめとする環境問題について理解し、事業活動を通じてそれらの課題を解決するための取り組みを推進し、持続可能な社会を実現し企業価値を向上させることを目的として、2023年4月1日付で人財育成推進委員会、女性活躍推進委員会、および気候変動対策推進委員会の3つの委員会を設置しております。
各委員会は、当社代表取締役社長を委員長として、中核会社の社長や専門的知見から適切と認められるメンバーにて構成し、人財育成、女性活躍、気候変動に関する基本方針や重要課題に対する基本計画の策定、活動の実績評価、進捗管理、情報開示に関する事項等の審議をおこないます。
また、重要事項は定期的に取締役会に上程・報告し、取締役会が監督・指示をおこないます。
取締役会で審議・決定された議案は、各部門に展開され、それぞれの経営計画・事業運営に反映します。
当連結会計年度における各委員会の活動状況は以下のとおりです。
委員会名称人財育成推進委員会女性活躍推進委員会気候変動対策推進委員会開催回数1回1回1回主な議題・ダイバーシティ&インクルージョン推進・女性活躍推進に関する経営トップコミットメント・次世代経営幹部の育成・役員、社員の360度評価の実施・温室効果ガス排出量の現状および削減目標の設定・気候変動対応における外部からの要請
(2) 戦略① 人的資本経営への取り組み当社グループにおける、人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針は以下のとおりであります。
当社グループでは、「トップクラスのホワイト企業への挑戦」という方針を推進するべく、優秀な人財の維持・獲得に向けた様々な人財戦略に取り組んできました。
社員の個を生かしつつベクトルは揃えて最大の力を出し、積極果敢に変化革新に挑戦することで、それぞれの立場にて、しっかりと付加価値を生み出していける企業基盤の構築および活性化を目指しております。
その人財戦略のベースとなる「人財育成」「働き方改革」「ダイバーシティ推進」「エンゲージメント向上」の4つの分野に対して、継続的に施策を講じ、持続的な企業価値向上を目指します。
なお、2025年度より上記4分野に加えて、心身ともに健康で活力ある社員であふれるグループとなるよう「健康経営」にも取り組んでまいります。
 a.人財育成2024年度は、幹部社員のリーダーシップとマネジメント力向上を目的に実施していた360度評価の対象範囲を、グループ全体に拡大しました。
社員教育については、階層別教育、専門知識教育、新人教育など事業会社各社と連携し、計画的に取り組んでおります。
また、当社とグループ会社の役員層が一堂に会するグループ経営大会にて、危機管理、サステナビリティ等をテーマとしたセミナーも実施しました。
さらに、2024年度より経営・人事戦略と連動するシステムとしてタレントマネジメントシステムの導入プロジェクトを開始し、グループ内の適材適所の配置に向けた施策を推進しております。
2025年度からの新中期経営計画では、「コミュニケーション活性による信頼関係構築と全体最適マインド」を掲げておりますが、研修機会を通じたグループ横断でのコミュニケーション機会の増大もはかってまいります。
 b.働き方改革社員一人一人の仕事と家庭の両立や良好な健康状態の維持の観点を踏まえ、ノー残業デーの設定等による長時間労働の削減や年次有給休暇取得の促進に向けて、グループ全社で働き方改革に取り組んでいます。
その主な施策としては、ICT機器の活用、業務フローの見直し、在宅勤務や時差勤務等の多様な勤務制度の整備、有休取得奨励日の設定があり、社員の働きやすさを実現するため、より効率・効果的な生産性向上ならびに業務改善策に取り組んでいきます。
 c.ダイバーシティ推進当社グループでは、人財の多様性を尊重し、近年では65歳定年制度の導入や同性パートナーを異性婚と同様の扱いとするルール整備、外国籍社員を高度人財として正社員登用する等、協働し合える企業風土の構築に取り組んでいます。
外国籍社員の採用に関しましては、青木あすなろ建設では、2022年より海外技術者の採用活動を開始。
2024年4月には「海外技術者育成就労支援室」を新設し、採用活動から現場配属前後の面談、資格試験支援や日常生活に関する相談などのサポートをおこない、社員全体に占める外国人社員の比率は徐々に拡大しています。
また、特に重要な課題として位置づけている女性活躍推進については、キャリア形成の推進や労働環境の整備という側面から、取り組み強化をはかってきました。
2023年度からは、社長を委員長とする女性活躍推進委員会を設置し、女性社員が活躍できる多様性のある会社を目指す施策を推進してきました。
具体的には、2023年より継続的にグループ全体で「女性活躍推進フォーラム」を開催しており、2024年は入社3~5年目の20代後半の女性社員106名が参加し、自身のキャリアについて深く考え、グループを横断し意見交換する機会となりました。
また女性管理職登用支援として、「次世代女性リーダー育成プログラム」を開始し、グループ会社から選抜された24名の女性社員に対し、キャリア志向の意識醸成を促す研修を5回にわたり開催しました。
他にも管理職に向けたアンコンシャスバイアス研修の実施や、実践的なダイバーシティーマネジメント研修を通じ、誰もが働きやすい組織風土づくりに注力しています。
 d.エンゲージメント向上当社グループの成長戦略を実現していくためには、社員が仕事を通して成長ができ、働く喜びを感じられるように、社員と会社の結び付きを強固にしていく必要があります。
2020年度から当社グループの中核会社にて開始したエンゲージメントサーベイは、2022年度には当社グループ全社にまで拡大し、2023年度からは毎年度同調査をおこなっています。
2024年度からより詳細な分析をおこなうべく調査会社を変更し、期待度と満足度のギャップから課題を特定のうえ、全グループ各社の経営の改善に向けた議論をおこなうところからスタートしました。
今後は2024年度の調査結果をもとに、グループ全体での横ぐしのコミュニケーションを推進するためのタウンホールミーティングの開催や、各組織の結果をベースとした対話会の実施促進をおこない、PDCAサイクルをまわしながら、業界トップクラスのエンゲージメント力の強化に取り組んでまいります。
② 気候変動対応への取り組み当社グループにおける、気候変動への対応に関する方針は以下のとおりであります。
 a.シナリオ分析の実施中長期的なリスクの一つとして「気候変動」を捉え、関連リスクおよび機会を踏まえた戦略と組織のレジリエンスについて検討するため、当社はIEA(国際エネルギー機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)による気候変動シナリオ(2℃未満シナリオおよび4℃シナリオ)を参照し、2050年までの長期的な当社への影響を考察し、戸建住宅を含む建築・土木事業を中心にシナリオ分析を実施しました。
なお、シナリオ分析に関する詳細な情報につきましては、当社ウェブサイトをご参照ください。
(https://www.takamatsu-cg.co.jp/sustainability/environment/index.html)※2℃未満シナリオ:気温上昇を最低限に抑えるための規制の強化や市場の変化などの対策が取られるシナリオ(IEA-WEO2022-APS、IPCC-AR5(第5次評価報告書)-RCP2.6 等)※4℃シナリオ:気温上昇の結果、異常気象などの物理的影響が生じるシナリオ(IPCC-AR5(第5次評価報告書)-RCP8.5 等)  b.サステナビリティ・リンク・グリーンボンド(SLGB)の発行当社グループは、ESG/SDGs経営の一環として2021年3月に国内初の「サステナビリティ・リンク・グリーンボンド(SLGB)」を発行しました。
SLGBはSDGsが掲げる17のゴールに対応した「SDGs貢献売上高」を目標値に定め、調達資金を全額グリーンプロジェクトに充当するSDGs債です。
SDGs貢献売上高に目標未達の場合には、償還時に投資家へプレミアムを支払います。
本件発行は、年限5年・発行額100億円とし、環境性能に優れた事業拠点となる、新東京本社ビル建設を資金調達使途としました。
SDGs貢献売上高について当社グループは、環境に配慮した取り組みとして、再生可能エネルギー関連工事、自然共生素材・工法を用いた法面工事、CASBEE・ZEB等の規格に適合した建築工事、水陸両用ブルドーザを利用した漁場・漁港等の保全工事の建設出来高、社会の豊かさに向けた取り組みとして、建築基準法の耐震性能を15%以上超過する建築物や耐震補強工事の出来高などを対象としています。
本件発行における目標額は、2021年度から2024年度までの4年間累計で3,911億円以上と定めておりましたが、再生可能エネルギー関連工事やCASBEE・ZEB等の規格に適合した建築工事の積極的な受注活動により、目標額を超える4,169億円の売上実績となりました。
 c.気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同また、当社グループは、気候変動への対応およびカーボンニュートラルを目指す取り組みとして、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)による提言に賛同し、情報開示をおこなっております。
CO2排出量の削減については再生可能エネルギー関連工事やゼロ・エネルギー・ビルディング(ZEB)化の設計・施工の推進、水素エネルギー事業への参画、低炭素素材の開発などへの注力とともに、自社における省エネルギー化や再生可能エネルギー活用の促進、重機のハイブリッド化・電動化などを実行し、温室効果ガス排出量の削減に向けた取り組みを推進してまいります。
(3) リスク管理当社グループでは、サステナビリティに係るリスク・機会の自社への発生可能性と影響度の大きさを勘案しながら、リスクを優先順位づけし、重点リスク要因に注力して取り組んでおります。
リスクの管理プロセスとしては、人財育成推進委員会、女性活躍推進委員会、気候変動対策推進委員会により、リスクに関する分析、対策の立案と推進、進捗管理等を実践するとともに、事業会社および当社の内部監査部門やリスク統括部門、経営管理部門等と連携することで、グループのリスクを統合しています。
また、必要に応じ、取締役会と連携し、全社的なリスクマネジメント体制を構築しています。
(4) 指標および目標当社グループでは、上記「
(2) 戦略」において記載した、人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針、社内環境整備に関する方針および気候変動への対応に関する方針について、次の指標を用いております。
当該指標に関する目標および実績は、次のとおりであります。
① 人財育成および社内環境整備に関する指標指標目標実績(当連結会計年度)年次有給休暇取得率2024年度までに65.0%61.3% 女性管理職比率2024年度までに3.1%3.5%エンゲージメント調査総合満足度(平均)2024年度までに4.304.18
(注)1.女性管理職比率の算出にあたっては、グループ各社によって等級が異なるため、各社の等級を10等級に変換したうえで、課長級以上に相当する上位4等級を管理職としています。
2.エンゲージメント調査には、㈱リンクアンドモチベーションの「モチベーションクラウド」を利用しています。
総合満足度(平均)は、「会社」「仕事」「上司」「職場」の4項目について7段階評価で調査した結果の平均値です。
② 気候変動への対応に関する指標指標2023年度排出量(基準年)2030年度目標Scope1・2排出量20,074t-CO22030年度までに24%以上削減2050年度までに排出量実質ゼロScope3 排出量(青木あすなろ建設)512,291t-CO22034年度までに35%以上削減2050年度までに排出量実質ゼロScope3 排出量(みらい建設工業、青木マリーン、エムズ)44,664t-CO22030年度までに25%以上削減2050年度までに排出量実質ゼロ
(注)1.Scope3排出量は当社の子会社である青木あすなろ建設と、みらい建設工業およびその子会社(青木マリーン、エムズ)で算定しております。
上表は各社における基準年度排出量および削減目標を記載しております。
今後、当社および他のグループ会社のScope3排出量の算定、開示を進めてまいります。
2.青木あすなろ建設はSBT(Science Based Targets)にもとづく削減目標を設定し、認定を取得しております。
また、みらい建設工業も同様に、SBTにもとづく削減目標を設定し、現在SBT認定を申請中です。
なお、青木あすなろ建設のScope3排出量削減目標は、カテゴリ1(購入した製品・サービス)およびカテゴリ11(販売した製品の使用)を対象としています。
戦略
(2) 戦略① 人的資本経営への取り組み当社グループにおける、人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針は以下のとおりであります。
当社グループでは、「トップクラスのホワイト企業への挑戦」という方針を推進するべく、優秀な人財の維持・獲得に向けた様々な人財戦略に取り組んできました。
社員の個を生かしつつベクトルは揃えて最大の力を出し、積極果敢に変化革新に挑戦することで、それぞれの立場にて、しっかりと付加価値を生み出していける企業基盤の構築および活性化を目指しております。
その人財戦略のベースとなる「人財育成」「働き方改革」「ダイバーシティ推進」「エンゲージメント向上」の4つの分野に対して、継続的に施策を講じ、持続的な企業価値向上を目指します。
なお、2025年度より上記4分野に加えて、心身ともに健康で活力ある社員であふれるグループとなるよう「健康経営」にも取り組んでまいります。
 a.人財育成2024年度は、幹部社員のリーダーシップとマネジメント力向上を目的に実施していた360度評価の対象範囲を、グループ全体に拡大しました。
社員教育については、階層別教育、専門知識教育、新人教育など事業会社各社と連携し、計画的に取り組んでおります。
また、当社とグループ会社の役員層が一堂に会するグループ経営大会にて、危機管理、サステナビリティ等をテーマとしたセミナーも実施しました。
さらに、2024年度より経営・人事戦略と連動するシステムとしてタレントマネジメントシステムの導入プロジェクトを開始し、グループ内の適材適所の配置に向けた施策を推進しております。
2025年度からの新中期経営計画では、「コミュニケーション活性による信頼関係構築と全体最適マインド」を掲げておりますが、研修機会を通じたグループ横断でのコミュニケーション機会の増大もはかってまいります。
 b.働き方改革社員一人一人の仕事と家庭の両立や良好な健康状態の維持の観点を踏まえ、ノー残業デーの設定等による長時間労働の削減や年次有給休暇取得の促進に向けて、グループ全社で働き方改革に取り組んでいます。
その主な施策としては、ICT機器の活用、業務フローの見直し、在宅勤務や時差勤務等の多様な勤務制度の整備、有休取得奨励日の設定があり、社員の働きやすさを実現するため、より効率・効果的な生産性向上ならびに業務改善策に取り組んでいきます。
 c.ダイバーシティ推進当社グループでは、人財の多様性を尊重し、近年では65歳定年制度の導入や同性パートナーを異性婚と同様の扱いとするルール整備、外国籍社員を高度人財として正社員登用する等、協働し合える企業風土の構築に取り組んでいます。
外国籍社員の採用に関しましては、青木あすなろ建設では、2022年より海外技術者の採用活動を開始。
2024年4月には「海外技術者育成就労支援室」を新設し、採用活動から現場配属前後の面談、資格試験支援や日常生活に関する相談などのサポートをおこない、社員全体に占める外国人社員の比率は徐々に拡大しています。
また、特に重要な課題として位置づけている女性活躍推進については、キャリア形成の推進や労働環境の整備という側面から、取り組み強化をはかってきました。
2023年度からは、社長を委員長とする女性活躍推進委員会を設置し、女性社員が活躍できる多様性のある会社を目指す施策を推進してきました。
具体的には、2023年より継続的にグループ全体で「女性活躍推進フォーラム」を開催しており、2024年は入社3~5年目の20代後半の女性社員106名が参加し、自身のキャリアについて深く考え、グループを横断し意見交換する機会となりました。
また女性管理職登用支援として、「次世代女性リーダー育成プログラム」を開始し、グループ会社から選抜された24名の女性社員に対し、キャリア志向の意識醸成を促す研修を5回にわたり開催しました。
他にも管理職に向けたアンコンシャスバイアス研修の実施や、実践的なダイバーシティーマネジメント研修を通じ、誰もが働きやすい組織風土づくりに注力しています。
 d.エンゲージメント向上当社グループの成長戦略を実現していくためには、社員が仕事を通して成長ができ、働く喜びを感じられるように、社員と会社の結び付きを強固にしていく必要があります。
2020年度から当社グループの中核会社にて開始したエンゲージメントサーベイは、2022年度には当社グループ全社にまで拡大し、2023年度からは毎年度同調査をおこなっています。
2024年度からより詳細な分析をおこなうべく調査会社を変更し、期待度と満足度のギャップから課題を特定のうえ、全グループ各社の経営の改善に向けた議論をおこなうところからスタートしました。
今後は2024年度の調査結果をもとに、グループ全体での横ぐしのコミュニケーションを推進するためのタウンホールミーティングの開催や、各組織の結果をベースとした対話会の実施促進をおこない、PDCAサイクルをまわしながら、業界トップクラスのエンゲージメント力の強化に取り組んでまいります。
② 気候変動対応への取り組み当社グループにおける、気候変動への対応に関する方針は以下のとおりであります。
 a.シナリオ分析の実施中長期的なリスクの一つとして「気候変動」を捉え、関連リスクおよび機会を踏まえた戦略と組織のレジリエンスについて検討するため、当社はIEA(国際エネルギー機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)による気候変動シナリオ(2℃未満シナリオおよび4℃シナリオ)を参照し、2050年までの長期的な当社への影響を考察し、戸建住宅を含む建築・土木事業を中心にシナリオ分析を実施しました。
なお、シナリオ分析に関する詳細な情報につきましては、当社ウェブサイトをご参照ください。
(https://www.takamatsu-cg.co.jp/sustainability/environment/index.html)※2℃未満シナリオ:気温上昇を最低限に抑えるための規制の強化や市場の変化などの対策が取られるシナリオ(IEA-WEO2022-APS、IPCC-AR5(第5次評価報告書)-RCP2.6 等)※4℃シナリオ:気温上昇の結果、異常気象などの物理的影響が生じるシナリオ(IPCC-AR5(第5次評価報告書)-RCP8.5 等)  b.サステナビリティ・リンク・グリーンボンド(SLGB)の発行当社グループは、ESG/SDGs経営の一環として2021年3月に国内初の「サステナビリティ・リンク・グリーンボンド(SLGB)」を発行しました。
SLGBはSDGsが掲げる17のゴールに対応した「SDGs貢献売上高」を目標値に定め、調達資金を全額グリーンプロジェクトに充当するSDGs債です。
SDGs貢献売上高に目標未達の場合には、償還時に投資家へプレミアムを支払います。
本件発行は、年限5年・発行額100億円とし、環境性能に優れた事業拠点となる、新東京本社ビル建設を資金調達使途としました。
SDGs貢献売上高について当社グループは、環境に配慮した取り組みとして、再生可能エネルギー関連工事、自然共生素材・工法を用いた法面工事、CASBEE・ZEB等の規格に適合した建築工事、水陸両用ブルドーザを利用した漁場・漁港等の保全工事の建設出来高、社会の豊かさに向けた取り組みとして、建築基準法の耐震性能を15%以上超過する建築物や耐震補強工事の出来高などを対象としています。
本件発行における目標額は、2021年度から2024年度までの4年間累計で3,911億円以上と定めておりましたが、再生可能エネルギー関連工事やCASBEE・ZEB等の規格に適合した建築工事の積極的な受注活動により、目標額を超える4,169億円の売上実績となりました。
 c.気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同また、当社グループは、気候変動への対応およびカーボンニュートラルを目指す取り組みとして、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)による提言に賛同し、情報開示をおこなっております。
CO2排出量の削減については再生可能エネルギー関連工事やゼロ・エネルギー・ビルディング(ZEB)化の設計・施工の推進、水素エネルギー事業への参画、低炭素素材の開発などへの注力とともに、自社における省エネルギー化や再生可能エネルギー活用の促進、重機のハイブリッド化・電動化などを実行し、温室効果ガス排出量の削減に向けた取り組みを推進してまいります。
指標及び目標 (4) 指標および目標当社グループでは、上記「
(2) 戦略」において記載した、人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針、社内環境整備に関する方針および気候変動への対応に関する方針について、次の指標を用いております。
当該指標に関する目標および実績は、次のとおりであります。
① 人財育成および社内環境整備に関する指標指標目標実績(当連結会計年度)年次有給休暇取得率2024年度までに65.0%61.3% 女性管理職比率2024年度までに3.1%3.5%エンゲージメント調査総合満足度(平均)2024年度までに4.304.18
(注)1.女性管理職比率の算出にあたっては、グループ各社によって等級が異なるため、各社の等級を10等級に変換したうえで、課長級以上に相当する上位4等級を管理職としています。
2.エンゲージメント調査には、㈱リンクアンドモチベーションの「モチベーションクラウド」を利用しています。
総合満足度(平均)は、「会社」「仕事」「上司」「職場」の4項目について7段階評価で調査した結果の平均値です。
② 気候変動への対応に関する指標指標2023年度排出量(基準年)2030年度目標Scope1・2排出量20,074t-CO22030年度までに24%以上削減2050年度までに排出量実質ゼロScope3 排出量(青木あすなろ建設)512,291t-CO22034年度までに35%以上削減2050年度までに排出量実質ゼロScope3 排出量(みらい建設工業、青木マリーン、エムズ)44,664t-CO22030年度までに25%以上削減2050年度までに排出量実質ゼロ
(注)1.Scope3排出量は当社の子会社である青木あすなろ建設と、みらい建設工業およびその子会社(青木マリーン、エムズ)で算定しております。
上表は各社における基準年度排出量および削減目標を記載しております。
今後、当社および他のグループ会社のScope3排出量の算定、開示を進めてまいります。
2.青木あすなろ建設はSBT(Science Based Targets)にもとづく削減目標を設定し、認定を取得しております。
また、みらい建設工業も同様に、SBTにもとづく削減目標を設定し、現在SBT認定を申請中です。
なお、青木あすなろ建設のScope3排出量削減目標は、カテゴリ1(購入した製品・サービス)およびカテゴリ11(販売した製品の使用)を対象としています。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 ① 人的資本経営への取り組み当社グループにおける、人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針は以下のとおりであります。
当社グループでは、「トップクラスのホワイト企業への挑戦」という方針を推進するべく、優秀な人財の維持・獲得に向けた様々な人財戦略に取り組んできました。
社員の個を生かしつつベクトルは揃えて最大の力を出し、積極果敢に変化革新に挑戦することで、それぞれの立場にて、しっかりと付加価値を生み出していける企業基盤の構築および活性化を目指しております。
その人財戦略のベースとなる「人財育成」「働き方改革」「ダイバーシティ推進」「エンゲージメント向上」の4つの分野に対して、継続的に施策を講じ、持続的な企業価値向上を目指します。
なお、2025年度より上記4分野に加えて、心身ともに健康で活力ある社員であふれるグループとなるよう「健康経営」にも取り組んでまいります。
 a.人財育成2024年度は、幹部社員のリーダーシップとマネジメント力向上を目的に実施していた360度評価の対象範囲を、グループ全体に拡大しました。
社員教育については、階層別教育、専門知識教育、新人教育など事業会社各社と連携し、計画的に取り組んでおります。
また、当社とグループ会社の役員層が一堂に会するグループ経営大会にて、危機管理、サステナビリティ等をテーマとしたセミナーも実施しました。
さらに、2024年度より経営・人事戦略と連動するシステムとしてタレントマネジメントシステムの導入プロジェクトを開始し、グループ内の適材適所の配置に向けた施策を推進しております。
2025年度からの新中期経営計画では、「コミュニケーション活性による信頼関係構築と全体最適マインド」を掲げておりますが、研修機会を通じたグループ横断でのコミュニケーション機会の増大もはかってまいります。
 b.働き方改革社員一人一人の仕事と家庭の両立や良好な健康状態の維持の観点を踏まえ、ノー残業デーの設定等による長時間労働の削減や年次有給休暇取得の促進に向けて、グループ全社で働き方改革に取り組んでいます。
その主な施策としては、ICT機器の活用、業務フローの見直し、在宅勤務や時差勤務等の多様な勤務制度の整備、有休取得奨励日の設定があり、社員の働きやすさを実現するため、より効率・効果的な生産性向上ならびに業務改善策に取り組んでいきます。
 c.ダイバーシティ推進当社グループでは、人財の多様性を尊重し、近年では65歳定年制度の導入や同性パートナーを異性婚と同様の扱いとするルール整備、外国籍社員を高度人財として正社員登用する等、協働し合える企業風土の構築に取り組んでいます。
外国籍社員の採用に関しましては、青木あすなろ建設では、2022年より海外技術者の採用活動を開始。
2024年4月には「海外技術者育成就労支援室」を新設し、採用活動から現場配属前後の面談、資格試験支援や日常生活に関する相談などのサポートをおこない、社員全体に占める外国人社員の比率は徐々に拡大しています。
また、特に重要な課題として位置づけている女性活躍推進については、キャリア形成の推進や労働環境の整備という側面から、取り組み強化をはかってきました。
2023年度からは、社長を委員長とする女性活躍推進委員会を設置し、女性社員が活躍できる多様性のある会社を目指す施策を推進してきました。
具体的には、2023年より継続的にグループ全体で「女性活躍推進フォーラム」を開催しており、2024年は入社3~5年目の20代後半の女性社員106名が参加し、自身のキャリアについて深く考え、グループを横断し意見交換する機会となりました。
また女性管理職登用支援として、「次世代女性リーダー育成プログラム」を開始し、グループ会社から選抜された24名の女性社員に対し、キャリア志向の意識醸成を促す研修を5回にわたり開催しました。
他にも管理職に向けたアンコンシャスバイアス研修の実施や、実践的なダイバーシティーマネジメント研修を通じ、誰もが働きやすい組織風土づくりに注力しています。
 d.エンゲージメント向上当社グループの成長戦略を実現していくためには、社員が仕事を通して成長ができ、働く喜びを感じられるように、社員と会社の結び付きを強固にしていく必要があります。
2020年度から当社グループの中核会社にて開始したエンゲージメントサーベイは、2022年度には当社グループ全社にまで拡大し、2023年度からは毎年度同調査をおこなっています。
2024年度からより詳細な分析をおこなうべく調査会社を変更し、期待度と満足度のギャップから課題を特定のうえ、全グループ各社の経営の改善に向けた議論をおこなうところからスタートしました。
今後は2024年度の調査結果をもとに、グループ全体での横ぐしのコミュニケーションを推進するためのタウンホールミーティングの開催や、各組織の結果をベースとした対話会の実施促進をおこない、PDCAサイクルをまわしながら、業界トップクラスのエンゲージメント力の強化に取り組んでまいります。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 ① 人財育成および社内環境整備に関する指標指標目標実績(当連結会計年度)年次有給休暇取得率2024年度までに65.0%61.3% 女性管理職比率2024年度までに3.1%3.5%エンゲージメント調査総合満足度(平均)2024年度までに4.304.18
(注)1.女性管理職比率の算出にあたっては、グループ各社によって等級が異なるため、各社の等級を10等級に変換したうえで、課長級以上に相当する上位4等級を管理職としています。
2.エンゲージメント調査には、㈱リンクアンドモチベーションの「モチベーションクラウド」を利用しています。
総合満足度(平均)は、「会社」「仕事」「上司」「職場」の4項目について7段階評価で調査した結果の平均値です。
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュフローの状況に影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループでは、こうした事業を取り巻くリスクや不確定要因等に対して、その予防や分散、リスクヘッジを実施することにより企業活動への影響について最小限にとどめるべく対応をはかっております。
 (1) 受注環境の変化によるリスク世界的な原材料および原油等エネルギーの品不足や価格高騰・円安の影響を受けて、建設業においても資材価格が高騰しています。
また、米国新政権による関税政策の動向が不透明であり、今後の先行きには不確実性が残っています。
資材価格高騰やその他建設コスト上昇による投資意欲減退、ひいては価格上昇による住宅取得意欲減退が生じた場合には、受注の減少要因となり当社グループの業績や財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
加えて、財政健全化等を目的として公共投資の削減がおこなわれた場合も、当社グループの業績や財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 建設資材価格・労務単価の上昇のリスク建設資材価格や労務単価などが請負契約締結後に大幅に上昇し、競争激化によりそれを請負金額に反映することが困難な場合、および建設技術者・技能労働者の確保が困難な場合は利益率の低下などを招き、業績や財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクを低減するため、各事業会社を中心に仕入先や発注者との協議、交渉をおこなうなどの対応を進めております。
(3) 建設技術者・技能労働者の不足リスク建設業界において、建設技術者や技能労働者の高齢化、新規入職者の減少、離職者の増加などにより、業界全体で技術者が減少する中で、当社グループにおいても建設技術者や技能労働者を十分に確保することが困難な場合は、施工の遅れなどにより業績や財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
建設技術者を確保するため、「トップクラスのホワイト企業への挑戦」という長期ビジョンを掲げ、魅力ある会社づくりをはかっています。
あわせて、性別・国籍を問わず優秀な方の採用を推し進めています。
また、技能労働者の確保については、早い段階で協力会社に必要な職方を伝えることや新規業者の開拓をおこなうことで対応を進めております。
(4) 情報セキュリティリスク サイバー攻撃や、不正なアクセス等により主要なシステムが停止した場合や情報漏洩が発生した場合には、業務停止や信用失墜等により業績や財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクを低減するため、情報セキュリティに関する規程・ルール等を定期的に見直し、効果的な教育を継続的に実施することで、グループ全体のセキュリティレベルの水準の底上げをはかっております。
(5) 労働環境リスク 労働環境の改善が不十分な場合には、過重労働やハラスメント等が発生し、社員の健康被害やエンゲージメントの低下を招く可能性があります。
その結果として、行政処分や社員の離職、生産性の低下等が生じ、必要な人員の確保が困難となることで工期の遅延等が発生し、業績や財政状況に影響を与える可能性があります。
これらのリスクを低減するため、業務プロセスの見直しや、グループ全体で社内外に通報窓口の整備を進めているほか、エンゲージメント調査を定期的に実施し、調査結果を活用して労働環境の改善に努めております。
(6) 気候変動リスク  気候変動による物理的な影響として、夏季の平均気温上昇、自然災害の激甚化により工事が遅延した場合には、業績や財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、脱炭素経済への移行の影響として、温室効果ガスの排出規制や、炭素税導入によるコストの増加が発生した場合、業績や財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクを低減するため、再生可能エネルギー関連工事や低炭素素材の開発などへの注力とともに、自社における省エネルギー化や再生可能エネルギー活用の促進をおこなっております。
(7) 資産の保有リスク 当社グループでは2025年3月期において、国内および海外に販売用不動産を226億円、投資有価証券を75億円保有 しており、これらについて予想を上回る市場価格の下落や為替市場の変動等が生じた場合には業績や財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクを低減するため、一定額の資産等を取得する際は、取締役会にてその必要性や見通しを十分に協議のうえ、取得を決定するとともに状況を適切にモニタリングすることとしております。
 (1) 自然災害(感染症等を含む)によるリスク地震、台風などの自然災害の発生や火災等の人災により、施工中の物件に被害が生じた場合、本社、本店、営業所等の営業拠点に被害が生じた場合、さらには大規模災害や復興に長時間を要する場合には資材価格の高騰など事業環境の変化により、業績や財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症は5類に引き下げられたものの、同様のパンデミックが発生し、営業活動の自粛や資材の調達の遅れ、さらには工事現場の一時停止など、受注や施工に何らかの制限が生じた場合には当社グループの業績や財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
これらの主要なリスクに備えるため、事業継続計画書(BCPマニュアル)を策定しており、BCP防災訓練をおこなうことにより発災時のリスクを最小限に抑制するように努めております。

(2) コンプライアンスに関するリスク当社グループが属する建設業界は、建設業法、建築基準法、宅地建物取引業法、国土利用計画法、都市計画法、独占禁止法、さらには環境・労務関連の法令など様々な法的規制を受けており、万が一違法な行為があった場合には、当社グループの業績や財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、コンプライアンスに関するリスクに対応するため、グループ憲章、経営理念、企業理念のもと、社員の考え方や意識の方向性を明確にするものとして「行動指針」を定め、コンプライアンスの重要性を浸透させるとともに、研修やeラーニングの活用等を通じ役員・社員への啓蒙活動に努めております。
(3) ガバナンスリスクグループ会社を含め、取締役会・監査役会が監督機関として有効に機能せず、経営者の独断専行や不適切な行為を防止できない場合や、結果として重大な不正行為が発生し、社会から大きな批判を受ける可能性があります。
これらのリスクを低減するため、取締役会の評価を毎年おこない、修正を続けることで、取締役会の実効性を確保しています。
グループ会社に対しては当社から、当社においては社外取締役を選任することで取締役会における経営者の独断専行を防止し、またグループ会社の重要事項については当社取締役会の決議により決定しております。
また、リスクを適切に認識できておらず、顕在化した場合、会社に重大な影響を及ぼす可能性があるため、リスクを適切に評価する体制の整備や、社員への教育などを進めております。
(4) 事業戦略に関するリスク 当社グループを持続的に成長させるために決定した事業ポートフォリオ戦略がうまく機能せず、新規事業の市場見通しの見誤りによる事業展開の失敗や、M&Aが想定通りの効果を生み出さず、結果として見込んだシナジー効果を発揮できない場合、業績や財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対しては、新規事業への取組やM&Aの実行に際しては、多角的な視点からのリスク評価および効果測定を実施することでリスクの最小化に努めております。
また、海外事業は為替や米国不動産市況などを常に確認し、適宜取締役会に業況報告をおこなうこと等でリスクの最小化に努めております。
(5) 施工物等の不具合や重大な事故(労働災害・公衆災害)によるリスク設計施工などで重大な瑕疵や施工不良があった場合や、人身・施工物などに重大な事故(労働災害・公衆災害)が生じた場合には、その改修や損害賠償および信用失墜により、業績や財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクに備えるため、グループ各社において安全衛生に関する教育を定期的におこない、また事故防止に万全を期すべく様々な部門による品質や労働安全衛生パトロールの実施など、問題の早期発見と改善に努めております。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。
)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
(1) 経営成績の分析当連結会計年度の受注高は391,378百万円(前期比20.1%増)、売上高は346,685百万円(前期比10.9%増)となり、いずれも過去最高となりました。
利益につきましては、営業利益は11,460百万円(前期比1.6%減)、経常利益は10,619百万円(前期比6.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は6,452百万円(前期比29.6%減)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりです。
なお、セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整をおこなっております。
(建築事業)受注高は209,298百万円(前期比31.2%増)、完成工事高は163,044百万円(前期比8.4%増)となりましたが、 一部工事における設計変更および資機材価格、労務費の高騰等による建設コストの増加の負担に関する発注者との協議が難航していることにより、セグメント利益は3,778百万円(前期比30.0%減)となりました。
(土木事業)受注高は99,008百万円(前期比4.0%減)、完成工事高は101,399百万円(前期比1.8%増)となり、セグメント 利益は5,876百万円(前期比14.4%減)となりました。
(不動産事業)不動産の売買および賃貸等による売上高は木造戸建て住宅事業の伸張により82,241百万円(前期比31.1%増) となり、セグメント利益は7,188百万円(前期比69.0%増)となりました。
当連結会計年度における受注および売上の実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
受注実績セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前期比(%)建設事業建築事業(百万円)209,29831.2土木事業(百万円)99,008△4.0 計(百万円)308,30717.4不動産事業(百万円)83,07031.4 計(百万円)391,37820.1 売上実績セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前期比(%)建設事業建築事業(百万円)163,0448.4土木事業(百万円)101,3991.8 計(百万円)264,4445.8不動産事業(百万円)82,24131.1 計(百万円)346,68510.9
(注) 当社グループ(当社および連結子会社)では生産実績を定義することが困難であるため、「生産の状況」は記載しておりません。
なお、提出会社個別の事業の状況につきましては、持株会社であるため、記載を省略しています。

(2) 財政状態の分析(資産の部)総資産は、前連結会計年度末に比べ24,576百万円増加し、269,725百万円となりました。
その主な要因は、現金預金が8,938百万円増加、受取手形・完成工事未収入金等が11,796百万円増加、不動産事業支出金が10,749百万円増加した一方で、販売用不動産が5,342百万円減少したことによるものです。
(負債の部)負債は、前連結会計年度末に比べ20,889百万円増加し、131,968百万円となりました。
その主な要因は、工事未払金が5,021百万円増加、短期借入金が9,000百万円増加、未成工事受入金が4,314百万円増加したことによるものです。
(純資産の部)純資産は、前連結会計年度末に比べ3,687百万円増加し、137,756百万円となりました。
その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上6,452百万円と配当金の支払3,342百万円により利益剰余金が3,110百万円増加したことによるものです。
以上の結果、純資産の額から非支配株主持分を控除した自己資本の額は137,705百万円となり、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ3.6ポイント減少し51.1%となりました。
(3) キャッシュ・フローの分析当連結会計年度末の連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末より8,938百万円増加の35,723百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により資金は5,132百万円の増加(前連結会計年度は10,476百万円の減少)となりました。
これは、税金等調整前当期純利益の計上10,585百万円、仕入債務の増加5,021百万円、未成工事受入金の増加4,314百万円等の収入があった一方、売上債権の増加11,796百万円、棚卸資産の増加5,308百万円、法人税等の支払額4,700百万円等の支出があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により資金は1,699百万円の減少(前連結会計年度は2,066百万円の減少)となりました。
これは、投資有価証券の売却430百万円の収入があった一方、有形固定資産の取得1,374百万円、投資有価証券の取得508百万円等の支出があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により資金は5,458百万円の増加(前連結会計年度は3,244百万円の増加)となりました。
これは、短期借入金の増加9,000百万円の収入があった一方、配当金の支払額3,343百万円等の支出があったことによるものです。
(4) 当社グループの資本の財源および資金の流動性当社グループの主な資金需要は、建設工事の施工にともなう材料費・外注費等の営業費用であり、これらの支出は回収した工事代金によって賄っております。
また、不動産開発事業における開発用地の取得および建築資金等についてもグループ内の資金を効率的に運用するとともに、金融機関からの借入、および社債の発行により調達を実施する方針としております。
当社グループは永続的な発展に向けた経営基盤の強化拡充と着実な株主還元の最適なバランスをはかる規律ある資本政策を遂行するため、財務の安全性を重視しつつ、成長に必要な資金については手元流動性を確保しながら、金融機関を中心とした借入および社債の発行等により、資金調達を実施してまいります。
なお、当社グループは「ソリューション提供型企業への脱皮」ならびに「ストックビジネスの実現」に向けた成長戦略事業投資等の資金需要に対応するため、機動的な資金調達を目的として主要取引銀行とコミットメントライン契約を締結しており、流動性リスクに備えております。
(5) 重要な会計方針および見積りおよび当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準にもとづき作成しております。
この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を用いておりますが、これらの見積りおよび仮定にもとづく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
当社では、「環境・防災技術、リニューアル、脱炭素、省力化・合理化、情報化施工」をテーマにし、「社会のニーズをふまえ、営業戦略に密着した技術の開発」に主眼をおき、髙松コンストラクショングループ技術研究所を中心に建築事業および土木事業に係る研究開発活動に取り組んでおります。
髙松建設㈱および青木あすなろ建設㈱は当研究所内で、その他の子会社は自社施設で、各社が得意とする技術分野において研究開発活動をおこなっております。
その主なものは次のとおりであり、当連結会計年度における研究開発費の総額は576百万円であります。
なお、研究開発費につきましては各セグメントに配分しておりません。
(1) 髙松建設㈱① CFT造施工技術に関する調査研究コンクリート充填鋼管構造(CFT造)は、他の構造と比較して強度と剛性に優れ、工期の短縮や省資源などの利点もある一方、施工難易度が高く、鋼管内部に隙間なくコンクリートを充填するためには高度な技術が必要です。
髙松建設㈱では、各種試験や実大施工実験を実施し、コンクリートの品質管理方法や圧入・充填状況の管理・確認方法を調査・習得しています。
また、(一社)新都市ハウジング協会が定める施工技術ランクを取得しています。
② CLT-RC合成床スラブの開発設計地震力は建物の重量に比例するため、建物の重量を減らすことで柱や梁をスリム化し、鉄筋量を削減することが可能です。
髙松建設㈱では、床スラブの軽量化に着目し、CLT(直交集成材)とRC(鉄筋コンクリート)の合成構造によるスラブを開発しています。
RCが本来担う曲げモーメントとせん断力をCLTにも負担させることで、比重の大きいRCの使用量を減らし、建物全体の重量を削減します。
合成構造の詳細を決定し、第三者評価機関による認定取得に向けて、構造・耐火・遮音に関する各種性能試験を実施しています。
③ ローコストZEB,ZEH-Mの開発地球温暖化や資源エネルギー問題が深刻化する中、環境配慮型の建物としてZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)やZEH-M(ゼロ・エネルギー・ハウス・マンション)が注目されています。
しかし、初期費用の増大や設計上の制約から、ZEBやZEH-Mの普及は進んでいないのが現状です。
髙松建設㈱では、ZEBやZEH-Mの普及促進に向けて、外壁・窓・床・屋根などの外皮の断熱性能の向上や、エアコン・給湯器・換気システムなどの設備の高効率化など、省エネルギー技術の体系的な整備と、当社独自の仕様策定に取り組んでいます。
あわせて、さらなる低コストでの実現を目的として、要素技術の開発にも注力しています。
④ 木造を活用した中層建物の開発地球環境問題への対応と持続可能な社会の実現に向けて、木材の活用が重要な選択肢となっています。
木材は耐火性やメンテナンス面で課題を抱える一方で、コンクリートと比べて格段に軽量であり、建設コストの削減にも寄与する可能性があります。
髙松建設㈱では、独自の木造活用モデルの構築を目指し、大断面集成材を用いた純木造の2方向ラーメン構造に関する研究開発を進めています。
この構造の実現に向けては、柱・梁の接合構法にGIR接合(Glued-In Rod接合)を適用し、その構造性能の妥当性を検証するため、実物大試験体を用いた加力実験を実施しています。
これにより、高耐力・高剛性を有する接合構法の確立をはかり、中層木造建物における構造的信頼性の向上を目指しています。
⑤ 新型免震構造の実用化研究大地震に対する安心感をもたらすことができる免震構造のニーズが高まっています。
髙松建設㈱では、東京都市大学と共同開発した高減衰積層ゴム支承の実用化に取り組んでいます。
従来の免震構造用積層ゴム支承は、建物の規模や設計条件に応じて一品生産されることが一般的でしたが、新たに開発した積層ゴム支承は、支承の形状を大型化するのではなく、同一仕様の支承を複数配置することで対応する設計方式を採用します。
このアプローチにより、「積層ゴムの製造と品質管理」と「構造設計と施工管理」の二つのプロセスを分離することが可能であり、免震部材の大量生産と品質管理の合理化が期待できます。
この新しい積層ゴム支承を用いた免震構造を「新型免震構造」と呼び、トータルコストの低減をはかりつつ、実用性の高い免震構造の普及に向けて取り組んでいます。
⑥ コンクリートの品質向上技術に関する研究開発猛暑日や酷暑日が増加している昨今、気温が高く日射も厳しい施工現場では、コンクリートの打設時における品質確保が一層困難になっています。
特に、スランプの低下は施工性の悪化を招き、じゃんか(豆板)やコールドジョイントの発生といった打ち込み不良のリスクを高める要因となっています。
これらの課題に対処するため、髙松建設㈱では、JIS規格に適合した「あと添加型化学混和剤」を活用する施工技術の導入を進めています。
具体的には、施工現場に到着したアジテータ車内のコンクリートに化学混和剤を追加投入することで、スランプの低下を抑制し、施工性の確保および品質の安定化をはかるものです。
性能と品質に関する裏付けデータの整備を進めながら、本方策の実運用を着実に推進するとともに、より効率的で実効性の高い酷暑対策技術の開発に取り組んでいます。
⑦ 山留め工法の選定基準に関する研究開発山留めは、掘削による地盤の崩壊や隣接構造物の沈下・傾斜を防ぐため、安全確保に不可欠な技術です。
一方で、鋼材の使用量が多く、コスト面での課題も抱えています。
そのため、地盤条件に応じたコストと工期の両面で効率的な工法の整備が求められています。
山留工法には多様な種類があり、敷地や施工条件に応じた適切な選定が必要ですが、実際には必ずしも有効な工法が採用されていないのが現状です。
代表的な工法には親杭横矢板やシートパイルがありますが、その他にも多くの選択肢が存在します。
そこで、各工法の簡易な準備計算法を整備し、実用的な工法選定基準の策定を目指します。
これにより、安全性と経済性を両立した山留計画の実現をはかります。

(2) 青木あすなろ建設㈱(建築事業)① 折返し機構を用いたブレース材および制震部材の開発折返し機構は、断面の異なる3本の鋼材を一筆書きの要領で折り返して接合させた形状を有し、優れた変形性能を示すため、耐震性に優れた合理的な鉄骨造建物を建設できます。
2025年3月期は、ブレース材の疲労特性を確認する追加実験をおこない、信頼性向上をはかりました(累計施工実績10件)。
また、折返し機構を応用した制震部材(座屈拘束ブレース)の開発に取り組み、実大試験体を用いた性能確認実験をおこないました。
2026年3月期は、制震部材の技術資料を作成し、技術評価を取得する予定です。
② 格子固定天井の吊りボルトスパン拡大に関する開発音楽ホールなどに用いられる壁面との隙間を設けない天井として、格子固定天井を開発しました。
格子固定天井は、一般的な隙間なし天井で用いる重量鉄骨を不要とし、軽量角型鋼管や吊りボルトで構成されるため、既存天井の耐震補強としても有効です。
2025年3月期は、吊りボルトスパンおよび吊り長さを拡大することで、コスト削減および施工性の向上に取り組みました。
また、技術評価取得に向けた強制変位実験、部材試験をおこない、技術資料を作成し、技術評価の審査申請を実施しました。
③ CELBIC(適用拡大・再生骨材)に関する開発二酸化炭素排出量を削減するための環境配慮型コンクリートの開発に取り組み、2021年に建設材料技術性能証明を取得しております。
2025年3月期は、適用範囲の拡大および再生骨材を用いたC種クラスの実用化に向けた各種実験を実施し、技術資料を作成しました。
④ 部分高強度鉄筋基礎梁端部の過密配筋の緩和およびコスト削減(鉄筋量削減、部材断面縮減、根入れ深さ低減)をはかるため、部分高強度鉄筋を用いた外付け新定着工法の開発に取り組んでおります。
2025年3月期は、次年度の新規・発展に向けた各種課題を精査・検討(調査、試設計等)と共同特許出願をおこないました。
2026年3月期は性能証明取得に向けた要素実験の実施および接合部実験に向けた調査検討を実施する予定です。
(土木事業)① 既設橋梁の耐震性向上技術に関する研究2013年より、首都高速道路グループと、摩擦ダンパーを既設橋梁の耐震性向上に応用する共同研究を実施しております。
その成果により、これまで首都高速道路11号台場線(2020年、摩擦ダンパー6基)と首都高速道路1号上野線(2022年、摩擦ダンパー26基)の2件の耐震補強に摩擦ダンパーが採用され、設置工事が完了しております。
2025年3月期は、摩擦ダンパー(両端ジョイント型)の現業支援の強化をはかるため、氷点下における性能確認試験を実施し、温度依存性の小さい優れた性能を有することを確認し、現在は試験結果報告書を作成しております。
2026年3月期は、販売拡大に向けた開発に焦点を当て、営業部門との連携をはかると共に、共同研究(名古屋工業大学、国立研究開発法人土木研究所等)を通じて適用拡大に資する実験・検討を実施する予定です。
② カーボンプール(CP)コンクリートの開発セメント焼成工程などで発生する二酸化炭素(CO2)を、コンクリート由来の産業廃棄物に固定化させるという「地域内循環の構築」、さらに新たな技術を用いて引渡しまでにCO2固定量を最大化する「カーボンプール(CP)コンクリートの開発」に取り組んでおります。
これは、当社を含む企業・大学・国立研究開発法人がコンソーシアムを構成し応募したNEDO(※)、グリーンイノベーション基金事業「CO2を用いたコンクリート等製造技術開発プロジェクト」に採択されたものです。
事業期間は、2021年度~2030年度の10年間となっております。
(※)NEDOとは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の略称です。
③ 盛土の締固めの新しい管理方法の開発建設発生土など複合的な土質特性を持つ材料を用いた盛土の締固め管理において、複合的な土質をいかに適切に管理するかという課題を解決し、その適正化をはかるため、電気的性質を利用した締固め管理手法を開発しました。
これは、盛土の比抵抗値を計測し、計測した比抵抗値等から盛土の乾燥密度を算出するもので、測定手段としてハンマードリルなどで貫入可能な小型・軽量な計測器、スウェーデン式サウンディング試験用の貫入装置を転用する計測器などを開発しました。
2026年3月期は、現場実装を早期にはかるべくこれらの測定精度の更なる向上をはかる予定です。
④ クリップ型ばねを応用した技術の開発2017年より、注入方式の接着系あと施工アンカー工法におけるアンカー筋の設置補助具として「あと施工アンカー用クリップ型ばね(製品名:アンカー留太郎)」を開発・実用化しております。
アンカー留太郎の適用により、当該工法の施工品質と施工効率が向上します。
2025年3月期は、アンカー留太郎の応用技術開発および普及促進に向けた課題を整理しました。
2026年3月期は、引き続きアンカー留太郎の普及促進をはかりながら、応用技術の市場化および技術の深度化をはかります。
⑤ AIをいた省力化技術の開発2024年3月期に開発したAIを用いたトンネルの余掘り低減技術の高度化をはかります。
施工条件と発破による掘削形状の相関にディープラーニングの一つの手法であるCNN(※)を用いることで、より精度の高いAIモデルの開発を目指しています。
(※)Convolutional Neural Network(畳み込みニューラルネットワーク)(3) みらい建設工業㈱① 破砕瓦の有効利用技術の開発 瓦は、古来より民家をはじめとして城、寺院の屋根材として使用されています。
瓦の耐用年数は約60年であるため、近い将来大量の廃棄瓦が大量に発生します。
また、巨大地震が発生すると住宅が被害を受け大量の被災瓦が発生します。
 本技術は、破砕瓦の高い摩擦性、排水性、吸水性を利用して、道路舗装、埋設管の埋め戻し、擁壁裏の埋め戻しを始めとして破砕瓦を有効に利用する技術の開発をしております。
また、本技術は特許出願中です。
② 破砕貝殻を用いた液状化対策技術の開発水産副産物であるホタテ貝殻(以下、貝殻)は加工所周辺の沿岸域などに大量に野積みされ、景観や悪臭など地域の環境問題になっています。
貝殻を野積みのまま放置するとCO2を大気中に放出することになり環境に負荷を与える要因になります。
本技術は、破砕した貝殻を構造物の下に敷設することでCO2を封じ込めるとともに破砕貝殻の高い透水性を利用して液状化時に液状化対策として利用する技術の開発をしております。
また、本技術は特許出願中です。
(4) 東興ジオテック㈱① トーコンプラス専用削孔機械の開発老朽化した吹付モルタル面を斫り(はつり)取らずにリニューアルする「トーコンプラス工法」は、これまで補強鉄筋の打設に削岩機を用いた人力削孔がおこなわれてきました。
この作業は機械の振動が激しいことに加え、作業員が削孔機を人力で上下にスライドさせる作業を繰り返す重労働でした。
このたび、こうした削孔作業を省力化したトーコンプラス専用削孔機(トーコンドリル)を実用化しました。
② 粒状種子実播工法のペレット種子の再商品化 車両による現場へのアプローチや機械施工が困難な荒廃地を緑化する「粒状種子実播工法」で使用するペレット種子を再商品化しました。
この工法は、OEM先の製造機械の老朽化でしばらく営業休止していましたが、このたび新たな製造方法による再商品化に成功しました。
今後は、近年増加している豪雨災害、地震災害、山林火災等で生じた山岳荒廃地での採用を目指して営業推進してまいります。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度に実施した設備投資の総額は1,679百万円であり、その主なものは、船舶および重機であります。
 
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
当社グループ(当社および連結子会社)における主要な設備は、以下のとおりであります。
(1) 提出会社2025年3月31日現在事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物構築物機械運搬具工具器具備品土地リース資産合計面積(㎡)金額本社(大阪市淀川区他)事務所 528 341,159 931 7 1,50120東京本社(東京都港区他)事務所 10,764 5001,529 10,980 9 22,25573賃貸設備(西日本地区)(大阪市淀川区他)事務所等 20921,180 1,767― 1,979―賃貸設備(西日本地区)(大阪市淀川区他)機材センター・倉庫 3―18,9951,032― 1,035―賃貸設備(東日本地区)(東京都港区他)事務所等1,049 154,420 5,483 3 6,552―
(注) 1.提出会社は持株会社であり、設備の大半を事業会社である連結子会社等に賃貸しているため、報告セグメントごとに分類せず、一括して記載しております。
2.連結会社以外に賃貸しているものは次のとおりです。
東京本社 事務所等       :土地1,529㎡建物284㎡賃貸設備(西日本地区)事務所等:土地864㎡建物3,222㎡賃貸設備(東日本地区)事務所等:土地3,883㎡建物282㎡ 3.リース契約による賃借設備で重要なものはありません。
 
(2) 国内子会社2025年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称帳簿価額(百万円)従業員数(名)摘要建物構築物機械運搬具工具器具備品土地リース資産建設仮勘定合計面積(㎡)金額髙松建設㈱ 本社大阪本店(大阪市淀川区他)建築事業不動産事業6191084,1131,398――2,126828※1東京本店(東京都港区他)2821237,669403――809878※2計 90223111,7831,802――2,9361,706 青木あすなろ建設㈱本社東京土木本店東京建築本店(東京都港区他)建築事業土木事業不動産事業11130746,31854660―1,025673※3大阪土木本店大阪建築本店(大阪市北区他)148103,7541,2895―1,454300※4計 26031750,0731,83665―2,480973 東興ジオテック㈱本社(東京都中央区)土木事業58547185,5681,3481022,417440※5
(注) 1.主要な設備のうち、主なものは以下のとおりです。
事業所名(所在地)設備の内容建物(百万円)土地面積 (㎡)金額 (百万円)※1本社・大阪本店(大阪市淀川区)事務所434411546※1大阪機材センター(大阪市淀川区)機材センター402,649533※2岩槻機材センター(さいたま市岩槻区)機材センター1307,669403※3技術研究所(茨城県つくば市)研究所8423,699144※3名古屋支店(名古屋市中川区)事務所11,472217※4大阪土木本店・大阪建築本店(大阪市北区)事務所1071,816864※4九州支店(福岡市博多区)事務所391,221413※5テクニカルセンター(栃木県さくら市)研究所・資材センター3027,860341※5広島工場(広島県東広島市)不定形耐火物製造工場24231,873543 2.事務所の一部を連結会社以外から賃借しており、賃借料は246百万円であります。
3.リース契約による賃借設備で重要なものはありません。
 
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
該当事項はありません。
研究開発費、研究開発活動576,000,000
設備投資額、設備投資等の概要1,679,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況48
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況11
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況8,900,000
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、投資株式について、もっぱら株式の価値の変動または配当の受領によって利益を得ることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式、それ以外の株式を純投資目的以外の目的である投資株式(政策保有株式)に区分しております。
② 青木あすなろ建設㈱における株式の保有状況当社および連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最も大きい会社(最大保有会社)である青木あすなろ建設㈱については以下のとおりであります。
a.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式イ.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容青木あすなろ建設㈱は、取引関係の維持・強化を通じて同社の企業価値の増大に資すると判断する企業の株式を保有しております。
保有株式については、同社において、営業面への貢献度、利回りなどのリターンや株価変動のリスク、またその保有が資本コストに見合っているか等を勘案し、保有の必要性を検証のうえ、保有継続の可否および株式数の見直しを実施し、2024年6月19日開催の当社取締役会にて検証をおこなっております。
当社グループの企業価値増大に資すると認められず保有意義が希薄化した株式は順次売却する方針であります。
ロ.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式191,039非上場株式以外の株式3792 (当事業年度において株式数が増加した銘柄)該当事項はありません。
(当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式20非上場株式以外の株式―― ハ.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)東海旅客鉄道㈱165,000165,000(保有目的、業務提携等の概要)土木事業における重要な取引先であり、長期的・安定的な関係の維持・強化による工事の受注を目的として保有しております。
(定量的な保有効果)記載が困難なため保有の合理性を検証した方法を欄外に注記しております。
無470614阪急阪神ホールディングス㈱60,00060,000(保有目的、業務提携等の概要)建築・土木事業における重要な取引先であり、長期的・安定的な関係の維持・強化による工事の受注を目的として保有しております。
(定量的な保有効果)記載が困難なため保有の合理性を検証した方法を欄外に注記しております。
無241263山陽電気鉄道㈱40,00040,000(保有目的、業務提携等の概要)土木事業における重要な取引先であり、長期的・安定的な関係の維持・強化による工事の受注を目的として保有しております。
(定量的な保有効果)記載が困難なため保有の合理性を検証した方法を欄外に注記しております。
無7984
(注) 保有の合理性を検証した方法営業面への貢献度、利回りなどのリターンや株価変動のリスク、またその保有が資本コストに見合っているか等を勘案し、2024年6月19日開催の当社取締役会にて検証をおこなっております。
みなし保有株式該当事項はありません。
b.保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。
③ 提出会社における株式の保有状況a.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式イ.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、取引関係の維持・強化を通じて当社グループの企業価値の増大に資する場合や、事業シナジーが見込まれる場合を除き、原則として取引先の株式を保有しない方針であります。
ロ.銘柄数及び貸借対照表計上額該当事項はありません。
ハ.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報該当事項はありません。
b.保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。

Shareholders

大株主の状況 (6) 【大株主の状況】
2025年3月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
㈱三孝社大阪市北区茶屋町8番21-3001号 4,80013.8
髙松 孝之兵庫県宝塚市3,948 11.3
日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)東京都港区赤坂一丁目8番1号2,9118.4
合同会社孝英社兵庫県宝塚市御殿山二丁目6番15号2,7007.8
髙松 孝育大阪府豊中市2,1036.0
合同会社孝兄社兵庫県宝塚市御殿山二丁目6番15号1,7805.1
㈱孝大阪市淀川区新北野一丁目2番3号 1,2263.5
㈱りそな銀行大阪市中央区備後町二丁目2番1号810 2.3
㈱みずほ銀行東京都千代田区大手町一丁目5番5号618 1.8STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人)
㈱みずほ銀行決済営業部 ONE CONGRESS STREET, SUITE 1, BOSTON, MASSACHUSETTS 東京都港区港南二丁目15番1号5961.7
計―21,49561.7
株主数-金融機関13
株主数-金融商品取引業者18
株主数-外国法人等-個人41
株主数-外国法人等-個人以外123
株主数-個人その他23,006
株主数-その他の法人296
株主数-計23,497
氏名又は名称、大株主の状況STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人)㈱みずほ銀行決済営業部
株主総利回り1
株主総会決議による取得の状況 (1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
 
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
区分株式数 (株)価額の総額 (円)当事業年度における取得自己株式――当期間における取得自己株式39113,061
(注) 当期間における取得自己株式には、2025年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。

Shareholders2

発行済株式及び自己株式に関する注記 1.発行済株式の種類および総数に関する事項株式の種類当連結会計年度期首株式数(株)当連結会計年度増加株式数(株)当連結会計年度減少株式数(株)当連結会計年度末株式数(株)普通株式34,818,578――34,818,578 2.自己株式の種類および株式数に関する事項株式の種類当連結会計年度期首株式数(株)当連結会計年度増加株式数(株)当連結会計年度減少株式数(株)当連結会計年度末株式数(株)普通株式36――36

Audit

監査法人1、連結有限責任 あずさ監査法人
独立監査人の報告書、連結 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2025年6月17日株式会社髙松コンストラクショングループ取締役会 御中有限責任 あずさ監査法人 大阪事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士俣  野  広  行 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士中  村  美  樹 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社髙松コンストラクショングループの2024年4月1日から2025年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社髙松コンストラクショングループ及び連結子会社の2025年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
工事契約における工事原価総額の見積りの合理性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、株式会社髙松コンストラクショングループ及び連結子会社は、顧客との工事契約について履行義務を充足するにつれて一定の期間にわたり収益を認識する方法を適用しており、当連結会計年度における完成工事高は259,151百万円であり、完成工事高全体の98%を占めている。
当該方法では、完成工事高は工事収益総額、工事原価総額および決算日における履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もり、これに応じて計上している。
決算日における履行義務の充足に係る進捗度の見積りは主として発生原価にもとづくインプット法によっており、決算日までに発生した工事原価が工事原価総額に占める割合をもって見積もられる。
なお、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができないが、発生する費用を回収することが見込まれる場合には、原価回収基準により収益を認識している。
これらの見積りのうち、工事原価総額の基礎となる実行予算等は工事の進捗による見積り項目の確定や新たな見積り項目の発生等によって、随時見直され、その見直しには工事責任者等による判断を伴う。
工事契約は基本的な仕様や施工内容、施工場所が顧客の指示に基づいて行われるため個々の工事内容の個別性が強く、工事の進捗に応じて生じる状況の変化が多岐にわたる。
工事責任者等は、当該状況の変化を適時・適切に実行予算等の見積りに反映するが、それには専門的知識及び実務経験が必要であり高い不確実性を伴う。
これらの工事責任者等による判断は連結会計年度末における工事原価総額の見積りに重要な影響を及ぼす。
以上から、当監査法人は、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができる工事契約について一定の期間にわたり収益を認識する方法の適用における工事原価総額の見積りの合理性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
当監査法人は、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができる工事契約について一定の期間にわたり収益を認識する方法の適用における工事原価総額の見積りの合理性を評価するため、監査チームの上位メンバーが関与して、主に以下の監査手続を実施した。
(1) 内部統制の評価実行予算等の策定プロセスに関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。
評価に当たっては、特に工事着手後の状況の変化を適時・適切に実行予算等に反映するための統制に焦点を当てた。
(2) 工事原価総額の見積りの合理性の評価工事原価総額の見積りの合理性を評価するため、当連結会計年度中に完成した工事に関する工事原価総額について、前連結会計年度末における最終予想原価との比較を行い、完成工事総利益率が変動している工事についてその内容を検討し、実行予算等の見直しの精度を評価した。
また、当連結会計年度末における履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができる工事契約について、過去の工事実績より算定した標準工事進捗率から著しく乖離している工事、完成工事総利益率の変動が異常な工事、完成工事総利益率の低い工事に対して、工事責任者から工事の進捗状況を聴取するとともに、工事工程表や実行予算等の消化状況等に照らして、実行予算等を見直すべきかの判断について評価した。
その結果、特に見積りの不確実性が高いと判断した工事について、必要に応じて以下の手続を実施した。
● 工事現場の視察を実施し、実際の施工状況が作業所状況報告書及び工程表と不整合がなく、進捗率及び工期に照らして異常がないか確認した。
● 工事進捗管理資料を閲覧し、工事着手後の状況の変化や実行予算等の見直しに関する判断について、工事責任者のほか管理部門担当者等の複数の者に対して質問し、それぞれの回答内容の整合性を検討した。
● 実行予算等の主要な項目について見積書等と照合することで確認した。
その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。
監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社髙松コンストラクショングループの2025年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。
当監査法人は、株式会社髙松コンストラクショングループが2025年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。
財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。
内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。
内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。
・財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。
・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。
監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
<報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
(注) 1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
工事契約における工事原価総額の見積りの合理性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、株式会社髙松コンストラクショングループ及び連結子会社は、顧客との工事契約について履行義務を充足するにつれて一定の期間にわたり収益を認識する方法を適用しており、当連結会計年度における完成工事高は259,151百万円であり、完成工事高全体の98%を占めている。
当該方法では、完成工事高は工事収益総額、工事原価総額および決算日における履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もり、これに応じて計上している。
決算日における履行義務の充足に係る進捗度の見積りは主として発生原価にもとづくインプット法によっており、決算日までに発生した工事原価が工事原価総額に占める割合をもって見積もられる。
なお、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができないが、発生する費用を回収することが見込まれる場合には、原価回収基準により収益を認識している。
これらの見積りのうち、工事原価総額の基礎となる実行予算等は工事の進捗による見積り項目の確定や新たな見積り項目の発生等によって、随時見直され、その見直しには工事責任者等による判断を伴う。
工事契約は基本的な仕様や施工内容、施工場所が顧客の指示に基づいて行われるため個々の工事内容の個別性が強く、工事の進捗に応じて生じる状況の変化が多岐にわたる。
工事責任者等は、当該状況の変化を適時・適切に実行予算等の見積りに反映するが、それには専門的知識及び実務経験が必要であり高い不確実性を伴う。
これらの工事責任者等による判断は連結会計年度末における工事原価総額の見積りに重要な影響を及ぼす。
以上から、当監査法人は、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができる工事契約について一定の期間にわたり収益を認識する方法の適用における工事原価総額の見積りの合理性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
当監査法人は、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができる工事契約について一定の期間にわたり収益を認識する方法の適用における工事原価総額の見積りの合理性を評価するため、監査チームの上位メンバーが関与して、主に以下の監査手続を実施した。
(1) 内部統制の評価実行予算等の策定プロセスに関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。
評価に当たっては、特に工事着手後の状況の変化を適時・適切に実行予算等に反映するための統制に焦点を当てた。
(2) 工事原価総額の見積りの合理性の評価工事原価総額の見積りの合理性を評価するため、当連結会計年度中に完成した工事に関する工事原価総額について、前連結会計年度末における最終予想原価との比較を行い、完成工事総利益率が変動している工事についてその内容を検討し、実行予算等の見直しの精度を評価した。
また、当連結会計年度末における履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができる工事契約について、過去の工事実績より算定した標準工事進捗率から著しく乖離している工事、完成工事総利益率の変動が異常な工事、完成工事総利益率の低い工事に対して、工事責任者から工事の進捗状況を聴取するとともに、工事工程表や実行予算等の消化状況等に照らして、実行予算等を見直すべきかの判断について評価した。
その結果、特に見積りの不確実性が高いと判断した工事について、必要に応じて以下の手続を実施した。
● 工事現場の視察を実施し、実際の施工状況が作業所状況報告書及び工程表と不整合がなく、進捗率及び工期に照らして異常がないか確認した。
● 工事進捗管理資料を閲覧し、工事着手後の状況の変化や実行予算等の見直しに関する判断について、工事責任者のほか管理部門担当者等の複数の者に対して質問し、それぞれの回答内容の整合性を検討した。
● 実行予算等の主要な項目について見積書等と照合することで確認した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、連結工事契約における工事原価総額の見積りの合理性
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 (重要な会計上の見積り)に記載のとおり、株式会社髙松コンストラクショングループ及び連結子会社は、顧客との工事契約について履行義務を充足するにつれて一定の期間にわたり収益を認識する方法を適用しており、当連結会計年度における完成工事高は259,151百万円であり、完成工事高全体の98%を占めている。
当該方法では、完成工事高は工事収益総額、工事原価総額および決算日における履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もり、これに応じて計上している。
決算日における履行義務の充足に係る進捗度の見積りは主として発生原価にもとづくインプット法によっており、決算日までに発生した工事原価が工事原価総額に占める割合をもって見積もられる。
なお、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができないが、発生する費用を回収することが見込まれる場合には、原価回収基準により収益を認識している。
これらの見積りのうち、工事原価総額の基礎となる実行予算等は工事の進捗による見積り項目の確定や新たな見積り項目の発生等によって、随時見直され、その見直しには工事責任者等による判断を伴う。
工事契約は基本的な仕様や施工内容、施工場所が顧客の指示に基づいて行われるため個々の工事内容の個別性が強く、工事の進捗に応じて生じる状況の変化が多岐にわたる。
工事責任者等は、当該状況の変化を適時・適切に実行予算等の見積りに反映するが、それには専門的知識及び実務経験が必要であり高い不確実性を伴う。
これらの工事責任者等による判断は連結会計年度末における工事原価総額の見積りに重要な影響を及ぼす。
以上から、当監査法人は、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができる工事契約について一定の期間にわたり収益を認識する方法の適用における工事原価総額の見積りの合理性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結(重要な会計上の見積り)
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 当監査法人は、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができる工事契約について一定の期間にわたり収益を認識する方法の適用における工事原価総額の見積りの合理性を評価するため、監査チームの上位メンバーが関与して、主に以下の監査手続を実施した。
(1) 内部統制の評価実行予算等の策定プロセスに関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。
評価に当たっては、特に工事着手後の状況の変化を適時・適切に実行予算等に反映するための統制に焦点を当てた。
(2) 工事原価総額の見積りの合理性の評価工事原価総額の見積りの合理性を評価するため、当連結会計年度中に完成した工事に関する工事原価総額について、前連結会計年度末における最終予想原価との比較を行い、完成工事総利益率が変動している工事についてその内容を検討し、実行予算等の見直しの精度を評価した。
また、当連結会計年度末における履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができる工事契約について、過去の工事実績より算定した標準工事進捗率から著しく乖離している工事、完成工事総利益率の変動が異常な工事、完成工事総利益率の低い工事に対して、工事責任者から工事の進捗状況を聴取するとともに、工事工程表や実行予算等の消化状況等に照らして、実行予算等を見直すべきかの判断について評価した。
その結果、特に見積りの不確実性が高いと判断した工事について、必要に応じて以下の手続を実施した。
● 工事現場の視察を実施し、実際の施工状況が作業所状況報告書及び工程表と不整合がなく、進捗率及び工期に照らして異常がないか確認した。
● 工事進捗管理資料を閲覧し、工事着手後の状況の変化や実行予算等の見直しに関する判断について、工事責任者のほか管理部門担当者等の複数の者に対して質問し、それぞれの回答内容の整合性を検討した。
● 実行予算等の主要な項目について見積書等と照合することで確認した。
その他の記載内容、連結 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、連結 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3)【監査の状況】
に記載されている。

Audit1

監査法人1、個別有限責任 あずさ監査法人
独立監査人の報告書、個別 独立監査人の監査報告書 2025年6月17日株式会社髙松コンストラクショングループ取締役会 御中有限責任 あずさ監査法人 大阪事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士俣  野  広  行 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士中  村  美  樹 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社髙松コンストラクショングループの2024年4月1日から2025年3月31日までの第60期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社髙松コンストラクショングループの2025年3月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
当監査法人は、監査報告書において報告すべき監査上の主要な検討事項はないと判断している。
その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。
利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
(注) 1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
当監査法人は、監査報告書において報告すべき監査上の主要な検討事項はないと判断している。
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
当監査法人は、監査報告書において報告すべき監査上の主要な検討事項はないと判断している。
その他の記載内容、個別 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、個別 <報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。

BS資産

未収入金2,915,000,000
その他、流動資産224,000,000
建物及び構築物(純額)15,413,000,000
工具、器具及び備品(純額)337,000,000
土地20,195,000,000
リース資産(純額)、有形固定資産20,000,000
建設仮勘定113,000,000
有形固定資産33,324,000,000
ソフトウエア113,000,000
無形固定資産113,000,000
投資有価証券103,000,000
繰延税金資産8,061,000,000
投資その他の資産31,678,000,000

BS負債、資本

短期借入金15,000,000,000
未払法人税等19,000,000
リース債務、流動負債7,000,000
賞与引当金107,000,000