財務諸表
CoverPage
提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2025-06-16 |
英訳名、表紙 | ZENKOKU HOSHO Co.,Ltd. |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 青木 裕一 |
本店の所在の場所、表紙 | 東京都千代田区大手町二丁目1番1号 |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 03-3270-2300(代表) |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
連結決算の有無、DEI | true |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2【沿革】 全国保証株式会社は1981年2月東京都千代田区大手町において厚生年金転貸住宅資金融資制度の信用保証を目的とする会社として創業いたしました。 以後、信用保証の範囲および業務規模を拡大しながら現在に至っております。 当社設立以後の企業集団に係る経緯は、次の通りであります。 年月概要1981年2月東京都千代田区大手町に信用保証事業を目的として全国保証株式会社(資本金50百万円)設立1981年4月厚生年金転貸住宅融資の保証業務開始1986年3月大阪事務所開設(現 大阪支店)1987年4月横浜事務所開設(現 横浜支店)1994年12月住宅供給公社の保証業務開始1995年8月札幌事務所開設(現 札幌支店)1997年7月民間金融機関の住宅ローン保証業務開始1998年5月保証債務残高1兆円達成1999年10月福岡営業所開設(現 福岡支店)2001年1月民間金融機関の教育ローン保証業務開始2002年4月「住まいる いちばん」の取扱い開始2002年4月名古屋支店、仙台支店開設2002年5月新潟営業所開設2003年1月広島支店開設2003年4月金沢営業所開設(現 金沢支店)2005年5月宮崎営業所開設2005年7月「住まいる いちばん プラス」の取扱い開始2007年3月保証債務残高5兆円達成2007年4月本店営業部と本社審査部の一部業務を統合し、本店を開設2010年4月株式会社全国ビジネスパートナー設立2012年12月東京証券取引所市場第一部に株式を上場2014年4月民間金融機関のカードローン保証業務開始2014年9月「住まいる いちばんネクストⅤ」の取扱い開始2015年4月高松営業所開設2016年3月保証債務残高10兆円達成2018年12月株式会社YUTORI債権回収の株式を取得し子会社化(現 あけぼの債権回収株式会社)2020年2月東和信用保証株式会社の株式を取得し子会社化(現 みのり信用保証株式会社)2021年3月筑波信用保証株式会社の株式を取得し子会社化2021年9月保証債務残高15兆円達成2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行2022年6月四国総合信用株式会社との資本業務提携契約を締結2023年4月東日本保証サービス株式会社の株式を取得し子会社化(2024年3月に筑波信用保証株式会社が吸収合併)2024年7月ちば興銀カードサービス株式会社の株式を取得し子会社化2025年2月三重総合信用株式会社の株式を取得し子会社化2025年2月東北保証サービス株式会社の株式を取得し子会社化 (注)保証債務残高は、住宅ローン担保証券等の対象債権額を含んでおります。 |
事業の内容 | 3【事業の内容】 当社グループ(当社および当社の関係会社)は、当社、連結子会社7社(株式会社全国ビジネスパートナー、あけぼの債権回収株式会社、みのり信用保証株式会社、筑波信用保証株式会社、ちば興銀カードサービス株式会社、三重総合信用株式会社、東北保証サービス株式会社)および非連結子会社1社で構成されており、住宅ローン保証を中核とした「信用保証事業」を行っております。 詳細は、「4 関係会社の状況」をご参照ください。 当社グループの報告セグメントは主に信用保証業務により収益を得ていることから、「信用保証事業」の単一セグメントとしております。 住宅ローンは、返済期間が20年~30年と長期に亘りかつ他の個人ローンより多額の借入である場合が多く、不動産への担保設定や連帯保証人による保証を前提として従前は貸し出しされており、これは借入人が返済不能に陥った場合の貸倒リスクを抑制するためのものです。 不動産への担保設定には、借入人が返済できなかった場合に金融機関等が抵当権の実行により回収できるという役割があります。 また、連帯保証人による保証には、借入人が返済できない場合に当該保証人は代わりに返済を行う義務があるため、金融機関等が連帯保証人へ返済を請求できる役割があります。 しかしながら、住宅ローンは借入金額が多額になる場合が多いことから、連帯保証人の負担も非常に大きなものとなります。 このため、当社のような信用保証会社が保証料を申し受け、金融機関からの借入に対しての連帯保証人の役割を果たすことにより、借入人は住宅ローンの申し込みを円滑に行うことができます。 また、金融機関としても、当社が連帯保証人になることにより、借入人に対する貸倒リスクを低く設定したなかでの金利設定が可能となるため、融資事業の促進が可能になります。 (1) ビジネスモデルについて当社の信用保証事業は、住宅ローン等を希望する借入希望者(以下、住宅ローン等の借入人を「保証委託者」という。 )の連帯保証を引き受けることになりますが、保証委託者は、当社が保証契約を締結している金融機関等を通して当社に保証委託申し込みを行い、当社においては、保証委託者の属性情報や担保物件の状況などを基に審査判断を行った後、連帯保証を引き受けることとなります。 保証料に関しては、保証委託者より当社保証期間に対応する保証料を保証開始時に一括で受領する方法と毎月の保証債務残高に応じて受領する方法があります。 一括で受領した保証料については、保証期間に応じて収益計上を行い、今後発生する代位弁済に備えるため、安全性の高い預金、国債等の低リスク商品を中心に保有・運用を行っております。 保証委託者が借入後に返済不能に陥った場合には、当社は金融機関等との保証契約に基づき、金融機関等あてに代位弁済を履行のうえ、求償債権を取得して保証委託者に代位弁済金額の返済請求を行います。 保証債務に関しては、今後発生し得る代位弁済発生による損失額を見積り、債務保証損失引当金を計上しております。 代位弁済後において、当社は取得した求償債権を基に保証委託者から回収を図ることになります。 当社は求償債権回収の基本方針として回収期間の短縮化と回収金額の最大化を掲げております。 殆どの求償債権には不動産担保が設定されているため、保証委託者の実態に応じた物件売却(任意売却・競売)を実施し、迅速かつ最大限の回収に努めております。 なお、求償債権に関しては貸倒金額を見積り、貸倒引当金を計上しております。 信用保証業務の流れ 当社取扱いにおいては、保証委託者が団体信用生命保険に原則加入しております。 当社の団体信用生命保険は、当社が保険契約者、保証委託者が被保険者となり、当社指定の保険会社の保険へ融資実行と同時に加入する仕組みとなっております。 その際、当社は金融機関より他の団体信用生命保険との商品競合性や被保険者の告知書の取次ぎ、期中管理、保険金の請求手続きなどの事務負担、団信保険料の将来推計を加味して設定した特約保証料を受領し、団体規模や加入者の構成に基づき算定される団信保険料を保険会社に支払っております。 団体信用生命保険に加入することにより、保証委託者が償還期間の途中での死亡や高度障害状態になった場合等に、債務残高と同額の保険金が保険会社から当社に支払われ、その保険金をもって当社は金融機関に代位弁済を行い、金融機関はその代位弁済金をもって当該債務の返済に充当します。 金融機関は債権回収にかかる諸手続を省略することが可能になり、保証委託者側も保険金の支払によって家族が多額の債務を負担することがなくなります。 なお、保険事故が想定を下回った場合、団信保険料から保険金を差引した部分より配当金が発生する場合がありますが、これを当社は保険契約者として受領しております。 (2) 当社の特徴当社と同様の住宅ローン等に係る信用保証事業は金融機関等系列の保証会社等でも行われておりますが、当社はこれらの保証会社等とは異なり、特定の金融機関や業界等の制限を受けない独立系の保証会社として、様々な業態の契約先と全国的に事業を展開しております。 全国的な事業展開により、当社は特定金融機関の経営リスクや狭い範囲の地域経済圏の影響を受けることなく、保証リスクの分散が可能となります。 また、当社は全国の主要地域に店舗を設置し、地域密着型の営業体制を構築するとともに、「3.事業の内容(3)当社保証商品について」に記載している保証商品等の提供を行っております。 (3) 当社保証商品について当社は、これまでの保証案件の引き受けを通じて、代位弁済に至った保証委託者の属性等について分析を行い、新商品の開発、既存商品の改訂等を継続的に実施しております。 現在当社が取扱っている主な保証別の商品特徴は以下の通りであります。 ① 住宅ローン保証当社の信用保証事業の中核となる保証であり、諸費用を含む住宅取得資金や借換資金、リフォーム資金など、お客様の様々なニーズにお応えすることが出来る、多様な商品を揃えております。 保証料につきましては、担保評価による区分と勤続年数や年収などの要件による区分を設けております。 特に、基幹商品において、担保や属性の優良なお客様はより低廉な保証料がご利用いただけるように段階的な保証料体系を設定しております。 また、当社では、前述の通り当社が保証を引き受けるに際して保証委託者には団体信用生命保険に原則加入していただいております。 ② カードローン保証当社保証付の住宅ローンをご利用、または既に利用中の方がカードローンを利用する場合に保証する商品であり、煩雑な手続きが不要で繰り返し自由に借入・返済が可能です。 ③ 教育ローン保証教育資金借入を保証する商品であり、一度に必要な額をご利用いただける証書貸付形式のほか、極度枠を設け、必要なときに随時ご利用いただける当座貸越形式にも対応しております。 資金使途につきましても、学費・受験費用以外の資金にも幅広く対応しております。 用語解説■ 代位弁済:当社に保証委託された方が、金融機関への借入金返済が履行不能になった場合に、当社が保証委託者に代わって返済を行うことです。 ■ 求償債権:当社が保証委託者の借入金を代位弁済したことにより、保証委託者に対して返済を請求する権利に基づいた債権のことです。 ■ 任意売却:任意売却とは債務者と債権者の間に仲介者が入り、不動産を競売にかけずに、債務者・債権者・不動産の購入者の3者が合意した価格で売却を成立させる取引です。 ■ 競売 :競売(担保不動産競売)は、抵当権に基づき裁判所を通じて売却する方法です。 |
関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 連結子会社7社名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容株式会社全国ビジネスパートナー東京都江東区9事務受託事業100事務の委託役員の兼任ありあけぼの債権回収株式会社東京都中央区516債権管理回収業100回収業務の委託役員の兼任ありみのり信用保証株式会社東京都中央区495信用保証事業100役員の兼任あり筑波信用保証株式会社茨城県つくば市91信用保証事業100役員の兼任ありちば興銀カードサービス株式会社千葉県千葉市中央区100信用保証事業、クレジットカード事業100役員の兼任あり三重総合信用株式会社三重県松阪市40信用保証事業100役員の兼任あり東北保証サービス株式会社岩手県盛岡市30信用保証事業100役員の兼任あり (注) 有価証券届出書または有価証券報告書を提出している会社はありません。 |
従業員の状況 | 5【従業員の状況】 (1) 連結会社の状況2025年3月31日現在従業員数(名)369〔151〕 (注) 1.従業員数算定にあたっての従業員とは、執行役員2名を含む正社員を指し、当社グループへの出向者8名を含む就業人員数であります。 2.契約社員、嘱託社員、パート社員および派遣社員は、〔 〕内に年間の平均人員を外書きで記載しております。 3.当社グループは「信用保証事業」を単一の報告セグメントとしており、その他の事業については量的重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しております。 (2) 提出会社の状況2025年3月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)305〔89〕38.510.88,094 (注) 1.従業員数算定にあたっての従業員とは、執行役員2名を含む正社員を指し、社外への出向者21名を除く就業人員数であります。 2.契約社員、嘱託社員、パート社員および派遣社員は、〔 〕内に年間の平均人員を外書きで記載しております。 3.平均勤続年数の算定にあたっては、転籍異動した者の転籍元会社での勤続年数を通算し、育児・介護休業等の休職・休業期間は通算しておりません。 4.平均年間給与は、第45期事業年度(2024年4月1日~2025年3月31日)において、各月の対象となる従業員に支給した給与・基準外賃金の平均支給額ならびに各賞与の平均支給額を加算したものを記載しております。 5.当社は「信用保証事業」の単一セグメントであるため、セグメント別従業員の記載を省略しております。 (3) 労働組合の状況労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。 (4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異 ① 提出会社当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)全労働者うち正規雇用労働者うちパート・有期労働者2.892.962.264.078.7 (注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 ② 連結子会社連結子会社につきましては、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」等の規定による公表をしておりませんので、記載を省略しております。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境および対処すべき課題等は、次の通りであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「機関保証を必要とする全てのお客様に最高の保証商品とサービスを提供することにより、お客様の夢と幸せの実現をお手伝いするとともに、信用保証事業を通じて地域社会の発展に貢献する」という経営理念のもと、全てのステークホルダーの視点に立った経営施策を実施することで企業価値の向上および永続的な発展・成長を目指しております。 (2) 当社グループが対処すべき課題当社グループを取り巻く事業環境といたしましては、当面は安定した雇用環境や、政府の住宅取得支援策に支えられ、住宅市場および住宅ローン市場は底堅く推移することが見込まれるものの、長期的には少子高齢化に伴う人口・世帯数の減少により新築住宅市場の縮小が見込まれます。 このような事業環境のもと、当社グループは、2023年度から2025年度の3事業年度を計画期間とする中期経営計画「Next Phase~成長と価値創造~」を策定しており、更なる成長と価値創造を実現する「住宅ローンプラットフォーマー」を目指すことをビジョンとして掲げております。 本計画の達成が、当社グループの企業価値向上につながるものと認識しており、以下の課題に取り組んでまいります。 [基幹事業の拡大]住宅ローンプラットフォームを構築するためには、基幹事業である住宅ローン信用保証事業の拡大による、盤石な事業基盤の確立が必要と認識しております。 国内の民間金融機関による住宅ローンは、新規貸出額が年間約20兆円、既存貸出残高が約200兆円という巨大な市場規模であり、市場におけるシェア拡大により成長を目指してまいります。 新規貸出市場におけるシェア拡大(オーガニック成長)につきましては、現場および本部間の連携強化を図り、当社グループの強みである営業力および提案力の更なる向上に取り組むほか、商品およびサービスの開発・提供による新たな需要の発掘に取り組んでまいります。 そのほか、2025年度より導入した営業拠点の東西エリア制度を活用し、地域分析や需要の探索などを強化することで、提携金融機関との更なる関係構築を図ってまいります。 既存貸出市場におけるシェア拡大(インオーガニック成長)につきましては、同業他社のM&AならびにABL貸付等による保証債務残高の積み上げに取り組んでまいります。 金融機関側のニーズに応えるべく、独自のノウハウを活用し、本取り組みを進めてまいります。 [周辺事業への進出]基幹事業である住宅ローン信用保証事業を中心に、周辺事業への進出を図り住宅ローンプラットフォームを構築することで、更なる成長と価値創造を実現してまいります。 具体的には、不動産検索サイトや不動産会社など、様々な業態から保証案件や新たな収益を獲得できるスキームの拡大や、グループ会社を活用した、金融機関からの債権管理回収業務の受託による収益源拡大に取り組んでまいります。 そのほか、シナジーを見込める他業種会社へのM&Aや、CVC(コーポレートベンチャーキャピタル)を通じた出資および協業を進めてまいります。 [資本活用の効率化]各種施策の実現のためには、資本の効率性を高めることが必要と認識しており、積極的な成長投資および株主還元に取り組んでまいります。 資本活用につきましては、基幹事業の拡大や周辺事業への進出に向けた成長投資を優先し、株主還元につきましては、継続的かつ安定的な配当に加えて、機動的な自社株買いを実施してまいります。 [ESG諸課題の解決]持続的な成長の実現に向けて、信用保証事業を通じて社会課題の解決に貢献すべく、「全国保証SDGs宣言」に基づき、重要課題の解決に取り組んでまいります。 具体的には、従業員一人ひとりの力を最大限に引き出せるように、役員との対話による会社ビジョンの共有を行うほか、従業員満足度調査およびエンゲージメントサーベイで抽出した課題の解決や職場環境の整備に取り組んでまいります。 そのほか、コーポレートガバナンスの充実および地方自治体と連携した空き家問題の解決などに取り組んでまいります。 (3) 目標とする経営指標住宅ローン保証事業を持続的に拡大していくことが企業価値向上につながると捉えており、2026年3月期においては保証債務残高21兆円を目標値としております。 また、収益力の強化、適正な資本配分および株主還元の充実を通じてROEの向上を図り、2026年3月期においては14%を目標値としております。 ①保証債務残高およびROEの目標値 保証債務残高 21兆円 ROE 14% ②2026年3月期の業績見通し (単位:百万円) 2025年3月期実績2026年3月期計画増減額増減率営業収益56,97259,2002,2273.9%営業利益41,97441,600△374△0.9%経常利益44,51845,1005811.3%親会社株主に帰属する当期純利益32,08931,200△889△2.8%1株当たり当期純利益236.54円231.11円△5.43円△2.3% (注)2025年4月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。 2025年3月期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり当期純利益を算定しております。 |
サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社グループのサステナビリティに関する考え方および取り組みは、次の通りであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) サステナビリティに関する考え方近年、様々な社会的問題の発生や価値観の多様化などにより、ESGを重視した中長期的な経済価値と社会価値の双 方を追求するサステナビリティ経営が求められております。 当社グループは、住宅ローン保証事業という持続的な存在が求められる事業を展開しており、「機関保証を必要とする全てのお客様に最高の保証商品とサービスを提供することにより、お客様の夢と幸せの実現をお手伝いするとともに、信用保証事業を通じて地域社会の発展に貢献する」を経営理念に掲げ、すべてのステークホルダーの視点に立った経営に取り組んでおります。 事業の成長とともに顧客、取引先、従業員、株主のほか、環境や社会との関わりも広がり、当社グループの持続的な成長が、地域社会の発展につながるものと捉えております。 サステナビリティに関する取り組みについては、推進部署である経営企画部が経営会議・取締役会に報告し、指示・監督を受けております。 当社グループは、2023年3月に中期経営計画を策定し、グループの持続的成長に向け、基幹事業の拡大、周辺事業への進出、資本活用政策の実施、ESG諸課題の解決への取り組みを掲げております。 中でもESG諸課題の解決への取り組みとして、人的資本への投資・気候変動への取り組み・コーポレートガバナンスの充実などを具体的施策として設定しております。 (2) 気候変動に対する取り組み(TCFD提言に沿った気候変動関連の情報開示)①ガバナンス当社グループは、地域社会の発展に貢献する企業として、地球環境保全の重要性を認識し、環境と共生するビジネススタイルを推進しております。 気候変動への対策を経営戦略上の重要な課題として捉え、信用保証事業を通じて環境課題の解決に取り組み、持続可能な未来の実現を目指しています。 サステナビリティ推進部署である経営企画部は、気候変動に伴うリスクと機会の評価および管理や課題解決に向けた対応状況について、経営会議・リスク管理委員会に報告し協議することとしております。 これらの内容について、経営会議において審議を行い、原則年1回もしくはその他必要に応じて取締役会に報告します。 取締役会は、報告を受け、気候変動対策に関する施策の対応状況について監督・指示を行います。 ②戦略当社グループは、地域社会の発展に貢献する企業として、環境保全への取り組みを重要な経営課題と位置づけ、信用保証事業を通じて環境課題の解決に取り組み、持続可能な未来の実現を目指しております。 事業活動に関連性が高いと想定される気候変動に伴うリスクおよび機会を洗い出し、定性的に評価・分析を行い、以下の通り特定しております。 特定したリスクと機会 影響の内容物理的リスク洪水等の災害発生により、担保物件が毀損。 また、災害発生が保証委託者の家計収支悪化に波及することにより、与信関連費用が増大する可能性がある。 物理的リスク風水害の激甚化により、営業店および従業員が被災し、復旧費用や営業停止による損害が発生する可能性がある。 機会気候変動により、不動産価格が下落すると、金融機関は担保物件からの回収不能リスクの外部移転を図るため、保証利用が増加する可能性がある。 物理的リスクは、当社の住宅ローン保証先を対象に、IPCCのRCP8.5シナリオ等を踏まえ、大規模な洪水発生時の保証委託者の担保不動産価値および返済能力への影響を推計し、与信関連費用の増加に関するシナリオ分析を実施しました。 物理的リスクに関するシナリオ分析想定災害大規模な洪水の発生採用シナリオIPCC報告書におけるRCP8.5(4℃シナリオ)時間軸2050年分析対象住宅ローンの保証先の担保物件分析方法担保物件所在地とハザードマップを重ね合わせ、大規模洪水が発生した場合、保証委託者の担保不動産価値および返済能力への影響を推計し、与信関連費用の増加額を算出分析結果2050年までの与信関連費用増加額は最大110億円程度 ③リスク管理 当社では、内部統制システムの基本方針に基づきリスク管理規程を定め、当社グループの業務に内在する様々なリスクを類型化し適切な管理に努め、リスクが顕在化した場合において、生じる損失が一定の範囲内になるよう管理しております。 リスク管理統括部署であるコンプライアンス・リスク統括部がリスク管理に関する事項の一元的管理および対策の検討を行い、取締役会により設置されたリスク管理委員会において、各種リスクの発生状況および管理状況、リスク管理体制の整備状況等について検証するとともに各リスクの管理部署へ対策を指示しております。 気候変動リスクも経営に重要な影響を与えると認識しており、コンプライアンス・リスク統括部がリスク管理委員会と連携し、気候変動リスクを統合的リスク管理の枠組みの中で一元的に管理する体制の構築に取り組んでおります。 ④指標及び目標当社は、脱炭素社会の実現に向け温室効果ガス排出量について、2030年までに2013年度比50%削減、2050年までに実質ゼロとすることを目標に定めております。 営業車両の電気自動車への切り替えや、事務所の使用電力を電力会社が提供する再生可能エネルギーなどに切り替える方法などにより削減目標の達成を目指してまいります。 温室効果ガス排出量 (単位:t-CO2) 2013年度2021年度2022年度2023年度2024年度直接排出(Scope1)86.7045.3746.2142.9939.89間接排出(Scope2)173.32128.13118.95124.21120.22合計260.02173.50165.16167.21160.11 (3) 人的資本への投資①人材の育成に関する基本的な考え方当社グループは、経営方針において、幅広い知識を持ち合わせ多様化する業務や時代の変化に柔軟かつスピーディーに対応できる人材を育成するとともに、従業員一人ひとりの力が最大限活かされる魅力的で働き甲斐のある職場環境を実現することを定めております。 ②人材育成・職場環境整備に関する主な取り組みa)サクセッションプラン(経営人材の育成)当社グループの経営者層に求められる人物像について、全国保証の経営理念(フィロソフィー)を理解・実践していること、全国保証の企業文化(コア・バリュー)を持っていること、全国保証グループの将来ビジョン(経営戦略構想)を描いていることと定めております。 候補者の選抜プロセスとして、マネージャークラス以上の階層を対象に、「戦略的な配置・課題遂行(OJT)」、「研修(Off-JT)」、「アセスメント」を組み合わせた育成を行い、最終的な後継候補者を絞り込みます。 最終的な選抜にあたっては、恣意性が働かないよう客観性・透明性を確保するため、評定・育成会議を通じて選抜したのち、指名・報酬委員会にて経営者層としての妥当性を検証します。 b)研修制度(従業員全体の育成)当社グループの研修制度は、階層別、業務別、育成風土の醸成、自己啓発の4種に大別されます。 階層別研修については、職員全体の能力を底上げすることを目的に、社内集合研修、外部セミナーおよびeラーニングなどを活用し、能力開発の機会を従業員に提供しております。 業務別研修においては、当社グループの主力業務である営業、審査および債権管理の各業務にかかる業務知識・能力の底上げを図るべくテーマ別に実施しております。 育成風土の醸成については、OJTを通じた教育を行い、評価者と被評価者が面談によるコミュニケーションを通じて課題の洗い出しならびに目標を設定するというサイクルを繰り返すことにより、若い世代間においても人材を育成する風土の醸成に努めております。 自己啓発につきましては、業務に直結する幅広い知識の習得や資格の取得を支援しており、雇用形態を問わず全従業員を対象に通信講座の受講料や受験料の補助を行っております。 また、業務を行う上で有用な資格を取得した従業員には表彰を行いモチベーション向上を図ることで、資格取得等を促しております。 c)女性活躍の推進当社グループでは、女性活躍推進に取り組んでおり、職員の仕事と子育ての両立を支援するとともに職員全員が働きやすい職場環境を実現するため、子供の出生・育児に関する休暇や休業等を取得しやすい環境づくり、所定外労働時間の削減、仕事と家庭の両立支援に取り組んでおります。 2027年3月末までの具体的な取り組み目標は以下の通りです。 指標目標2025年3月期実績管理職となる職階に占める女性割合2027年3月末までに5.0%以上2.8%管理職候補者となる職階に占める女性割合2027年3月末までに10.0%以上9.4%育児休業取得率2027年3月末までに男性60.0%以上、女性100.0%男性92.9女性100.0%%有給休暇取得日数2027年3月末までに年間8.0日以上かつ年間付与日数の50.0%以上年間13.1日 d)多様な働き方の推進当社グループは、仕事において個々の能力を最大限発揮するにはワークライフバランスが重要であると考えており、働きやすい職場環境づくりに取り組んでおります。 育児・介護を目的とした短時間勤務の拡充、フレックスな勤務体系の選択など、個々の状況に応じた勤務体系が選択できるよう取り組んでおります。 e)従業員満足度の向上当社グループは、働き甲斐のある職場環境の実現に取り組んでおり、従業員満足度調査およびエンゲージメントサーベイを年1回実施しております。 また、人事担当部署による面談を行うことにより、従業員の現況およびキャリアビジョンの把握に努めております。 f)人権尊重・ハラスメントについて当社グループは、人権の尊重が全国保証グループの社会的責任であることを認識し、事業活動全体において人権を尊重する責任を果たすべく、2023年5月に全国保証人権方針を策定しております。 ハラスメントについては、行動規範、コンプライアンスマニュアル、ハラスメント防止方針においても禁止を明記しており、多様な価値観を尊重し合える職場環境づくりに取り組んでおります。 |
戦略 | ②戦略当社グループは、地域社会の発展に貢献する企業として、環境保全への取り組みを重要な経営課題と位置づけ、信用保証事業を通じて環境課題の解決に取り組み、持続可能な未来の実現を目指しております。 事業活動に関連性が高いと想定される気候変動に伴うリスクおよび機会を洗い出し、定性的に評価・分析を行い、以下の通り特定しております。 特定したリスクと機会 影響の内容物理的リスク洪水等の災害発生により、担保物件が毀損。 また、災害発生が保証委託者の家計収支悪化に波及することにより、与信関連費用が増大する可能性がある。 物理的リスク風水害の激甚化により、営業店および従業員が被災し、復旧費用や営業停止による損害が発生する可能性がある。 機会気候変動により、不動産価格が下落すると、金融機関は担保物件からの回収不能リスクの外部移転を図るため、保証利用が増加する可能性がある。 物理的リスクは、当社の住宅ローン保証先を対象に、IPCCのRCP8.5シナリオ等を踏まえ、大規模な洪水発生時の保証委託者の担保不動産価値および返済能力への影響を推計し、与信関連費用の増加に関するシナリオ分析を実施しました。 物理的リスクに関するシナリオ分析想定災害大規模な洪水の発生採用シナリオIPCC報告書におけるRCP8.5(4℃シナリオ)時間軸2050年分析対象住宅ローンの保証先の担保物件分析方法担保物件所在地とハザードマップを重ね合わせ、大規模洪水が発生した場合、保証委託者の担保不動産価値および返済能力への影響を推計し、与信関連費用の増加額を算出分析結果2050年までの与信関連費用増加額は最大110億円程度 |
指標及び目標 | ④指標及び目標当社は、脱炭素社会の実現に向け温室効果ガス排出量について、2030年までに2013年度比50%削減、2050年までに実質ゼロとすることを目標に定めております。 営業車両の電気自動車への切り替えや、事務所の使用電力を電力会社が提供する再生可能エネルギーなどに切り替える方法などにより削減目標の達成を目指してまいります。 温室効果ガス排出量 (単位:t-CO2) 2013年度2021年度2022年度2023年度2024年度直接排出(Scope1)86.7045.3746.2142.9939.89間接排出(Scope2)173.32128.13118.95124.21120.22合計260.02173.50165.16167.21160.11 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | (3) 人的資本への投資①人材の育成に関する基本的な考え方当社グループは、経営方針において、幅広い知識を持ち合わせ多様化する業務や時代の変化に柔軟かつスピーディーに対応できる人材を育成するとともに、従業員一人ひとりの力が最大限活かされる魅力的で働き甲斐のある職場環境を実現することを定めております。 ②人材育成・職場環境整備に関する主な取り組みa)サクセッションプラン(経営人材の育成)当社グループの経営者層に求められる人物像について、全国保証の経営理念(フィロソフィー)を理解・実践していること、全国保証の企業文化(コア・バリュー)を持っていること、全国保証グループの将来ビジョン(経営戦略構想)を描いていることと定めております。 候補者の選抜プロセスとして、マネージャークラス以上の階層を対象に、「戦略的な配置・課題遂行(OJT)」、「研修(Off-JT)」、「アセスメント」を組み合わせた育成を行い、最終的な後継候補者を絞り込みます。 最終的な選抜にあたっては、恣意性が働かないよう客観性・透明性を確保するため、評定・育成会議を通じて選抜したのち、指名・報酬委員会にて経営者層としての妥当性を検証します。 b)研修制度(従業員全体の育成)当社グループの研修制度は、階層別、業務別、育成風土の醸成、自己啓発の4種に大別されます。 階層別研修については、職員全体の能力を底上げすることを目的に、社内集合研修、外部セミナーおよびeラーニングなどを活用し、能力開発の機会を従業員に提供しております。 業務別研修においては、当社グループの主力業務である営業、審査および債権管理の各業務にかかる業務知識・能力の底上げを図るべくテーマ別に実施しております。 育成風土の醸成については、OJTを通じた教育を行い、評価者と被評価者が面談によるコミュニケーションを通じて課題の洗い出しならびに目標を設定するというサイクルを繰り返すことにより、若い世代間においても人材を育成する風土の醸成に努めております。 自己啓発につきましては、業務に直結する幅広い知識の習得や資格の取得を支援しており、雇用形態を問わず全従業員を対象に通信講座の受講料や受験料の補助を行っております。 また、業務を行う上で有用な資格を取得した従業員には表彰を行いモチベーション向上を図ることで、資格取得等を促しております。 c)女性活躍の推進当社グループでは、女性活躍推進に取り組んでおり、職員の仕事と子育ての両立を支援するとともに職員全員が働きやすい職場環境を実現するため、子供の出生・育児に関する休暇や休業等を取得しやすい環境づくり、所定外労働時間の削減、仕事と家庭の両立支援に取り組んでおります。 2027年3月末までの具体的な取り組み目標は以下の通りです。 指標目標2025年3月期実績管理職となる職階に占める女性割合2027年3月末までに5.0%以上2.8%管理職候補者となる職階に占める女性割合2027年3月末までに10.0%以上9.4%育児休業取得率2027年3月末までに男性60.0%以上、女性100.0%男性92.9女性100.0%%有給休暇取得日数2027年3月末までに年間8.0日以上かつ年間付与日数の50.0%以上年間13.1日 d)多様な働き方の推進当社グループは、仕事において個々の能力を最大限発揮するにはワークライフバランスが重要であると考えており、働きやすい職場環境づくりに取り組んでおります。 育児・介護を目的とした短時間勤務の拡充、フレックスな勤務体系の選択など、個々の状況に応じた勤務体系が選択できるよう取り組んでおります。 e)従業員満足度の向上当社グループは、働き甲斐のある職場環境の実現に取り組んでおり、従業員満足度調査およびエンゲージメントサーベイを年1回実施しております。 また、人事担当部署による面談を行うことにより、従業員の現況およびキャリアビジョンの把握に努めております。 f)人権尊重・ハラスメントについて当社グループは、人権の尊重が全国保証グループの社会的責任であることを認識し、事業活動全体において人権を尊重する責任を果たすべく、2023年5月に全国保証人権方針を策定しております。 ハラスメントについては、行動規範、コンプライアンスマニュアル、ハラスメント防止方針においても禁止を明記しており、多様な価値観を尊重し合える職場環境づくりに取り組んでおります。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | c)女性活躍の推進当社グループでは、女性活躍推進に取り組んでおり、職員の仕事と子育ての両立を支援するとともに職員全員が働きやすい職場環境を実現するため、子供の出生・育児に関する休暇や休業等を取得しやすい環境づくり、所定外労働時間の削減、仕事と家庭の両立支援に取り組んでおります。 2027年3月末までの具体的な取り組み目標は以下の通りです。 指標目標2025年3月期実績管理職となる職階に占める女性割合2027年3月末までに5.0%以上2.8%管理職候補者となる職階に占める女性割合2027年3月末までに10.0%以上9.4%育児休業取得率2027年3月末までに男性60.0%以上、女性100.0%男性92.9女性100.0%%有給休暇取得日数2027年3月末までに年間8.0日以上かつ年間付与日数の50.0%以上年間13.1日 |
事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 信用リスク① 代位弁済について当社グループは、事業内容の特徴上、保証委託者の債務不履行が発生した際に金融機関等に対して代位弁済を行いますが、代位弁済の発生を防ぐために厳格な審査および延滞管理を行っております。 審査につきましては、厳格な審査基準に基づき、適切な与信判断をするための知識・経験を持つ決裁権限者および審査担当者が、定量情報と定性情報を総合的に評価したうえで、審査を行っております。 また、信用リスクの高い案件については、審査部において審査および決裁を行っており、信用リスクに応じた審査体制を敷いております。 延滞管理につきましては、延滞初期段階から金融機関と協調して債権管理業務に取り組み、代位弁済の発生低下に努めております。 保証委託者の状況を早期に把握し、案件毎に対応方針を策定したうえで、延滞解消に向けた助言を行っております。 しかし、国内外の著しい経済環境の悪化や金利上昇などが、保証委託者のローン返済に影響を及ぼし、代位弁済が増加する可能性があります。 その結果、当社グループの業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。 ② 債務保証損失引当金および貸倒引当金について当社グループでは、自己査定および償却・引当に関する規程に基づき、代位弁済前の保証債務について債務保証損失引当金、代位弁済後の求償債権について貸倒引当金を計上しております。 これは、保証委託者の状況、保全状況および過去の一定期間における貸倒実績率ならびに回収可能性を考慮した回収不能見込額を算定した予想損失額に対して計上しておりますが、実際の貸倒れが予想損失額を見積った前提を上回った場合や担保価値が下落した場合に、貸倒引当金の積み増し等により与信関連費用が増加する可能性があり、当社グループの業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。 (2) 市場関連リスク① 金利変動に関するリスク当社グループでは、保証の引き受けによって生じる負債に見合った運用資産を適切に管理するため、債券ポートフォリオを構築する際に、各年限がほぼ均等な割合になるよう、ラダー型ポートフォリオの形成を目指しつつ、市場環境に応じながら保証委託者に対して負う当社グループの保証債務のデュレーション(残存期間)とのバランスを考慮しております。 金利の上昇局面では、資産運用利回りの上昇により当社グループの資産運用ポートフォリオの収益力が向上する一方、債券の現在価値が下落し、当社グループの純資産にマイナスの影響を与える可能性があります。 金利の低下局面では、より低い金利水準を求めて期限前償還または繰上返済される債券ならびに満期を迎えて償還される資産を再投資した際の運用利回りは従前より低くなるため、平均運用利回りは低下いたします。 保証料は保証開始時に一括で受領する方法と毎月の保証債務残高に応じて受領する方法がありますが、一括して受領した場合、運用利回りが低下することで、当社グループの業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。 ② 信用に関するリスク当社グループは、債券を含む有価証券や定期預金等の金融商品を保有しております。 信用格付の引下げによる債券価格の下落、債券の債務不履行(デフォルト)、運用先の金融機関の破綻等が発生した場合、当社グループの業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。 ③ 為替変動に関するリスク当社グループが保有する有価証券の一部には、為替市場の動向によって価格が下落する可能性のある有価証券が含まれております。 価格の下落により、保有有価証券の評価損益の悪化、減損処理等による損失発生の可能性があります。 その結果、当社グループの業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。 ④ 株価変動に関するリスク当社グループが保有する有価証券の一部には、市場性のある株式が含まれておりますが、株価が下落した場合に、保有株式に減損または評価損が発生する可能性があります。 その結果、当社グループの業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。 (3) オペレーショナルリスク① システムリスク当社グループの保証業務の多くの部分がシステム化していることから、コンピューターシステムの機器障害・回線障害ならびに誤作動等により、正常な業務運営が妨げられることがないようにシステム全般に適切なセキュリティ対策を講じております。 しかしながら、ソフトウエアの不具合や外部からの不正アクセス等により、システムの安定的な運用が困難となった場合、社会的信用に悪影響を及ぼし、当社グループの事業運営や業績および財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。 ② 事務リスク当社グループでは、不正確な事務処理あるいは事故および不正等による業務品質の低下を防止するために、各種規程や業務マニュアルに基づいた事務処理を徹底しております。 また、各種業務をシステム化することにより、人為的ミスの少ない効率的な事務処理体制の構築を進めております。 しかしながら、不正や過失等に起因する不適切な事務が行われることにより、損失が発生する可能性があり、当社グループの業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。 ③ 情報リスク当社グループでは、情報セキュリティにかかる規程・細則および情報セキュリティ管理体制の整備や役職員に対する教育の徹底によって、機密情報や個人情報の漏洩の対策を講じておりますが、外部からのサイバー攻撃等による不正アクセスや役職員および業務委託先による人為的なミスや事故等により機密情報や個人情報が外部へ漏洩した場合、当社グループの信用が失墜し、業績および財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。 ④ 法務・コンプライアンスに係るリスク当社グループは、業務を遂行するうえで様々な法令等の適用を受けており、その遵守に努めておりますが、これらの法令等の遵守ができなかった場合には、社会的信用に悪影響を及ぼし、業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。 また、これらの法令等が将来において変更・廃止され、あるいは、新たな法令が施行される可能性があり、その内容によっては、当社グループの業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。 ⑤ 規制・制度変更に伴うリスク当社グループでは、現時点での法令、規則、政策および会計基準等に従って業務を遂行しておりますが、将来における規制および引当金の計上基準を含めた会計基準の変更といった各種制度の変更等により、当社グループの業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。 (4) 流動性リスク当社グループは、今後予想される代位弁済や保証委託契約の対象となるローンの繰上完済に伴う未経過保証料の返戻に対応するために十分な流動性を維持できるよう、保証債務および求償債権の管理と資産運用ポートフォリオの構築をしております。 急激な景気後退等により代位弁済が急増した場合には、流動資産が減少し、その他の資産を不利な条件で解約や処分することを強いられる可能性があります。 また、当社は格付機関より信用格付を取得しております。 その信用格付が引き下げられた場合、ローンの金利負担が増加する可能性があり、当社グループの業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。 (5) 経営戦略リスク当社グループでは、経営戦略や計画を策定し、施策の実施、取り組みを行っておりますが、様々な要因によりこれらの戦略が当初予定されていたほど将来性がない、または、収益性が損なわれるなど、期待された効果を発揮しない可能性があります。 その結果、当社グループの業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。 (6) その他リスク① 景気、金利および住宅市場の動向等の外部環境による影響当社グループは、主に保証委託者が金融機関等からの借入に対して連帯保証をすることを中核とした「信用保証事業」を行っているため、保証委託希望者の心理動向、市場金利の動向、住宅の建設動向、消費税やその他不動産に係る税制の改正、日本国内の人口減少等の影響を受ける可能性があります。 そのため、住宅購入意欲の低減、住宅ローン金利の上昇、住宅ローン市場の縮小等により、当社グループの業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。 ② 繰延税金資産に関するリスク繰延税金資産の計算は、将来の課税所得に関する仮定を含む様々な見積りに基づいているため、実際の結果が大きく異なる可能性があります。 将来的な会計基準の変更により、当社グループが計上できる繰延税金資産の金額に制限が設けられる場合や、将来の課税所得見通しに基づき当社グループが繰延税金資産の一部を回収できないとの結論に至った場合には、繰延税金資産が減額される可能性があります。 その結果、当社グループの業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。 ③ 災害・感染症リスク当社グループは、全国に事業を展開しておりますが、本社、営業拠点、子会社を東京都に有しており、万が一、東京都を含む広域の災害が発生した場合、あるいは東京都を中心とする局地的な災害等が発生した場合は、当社グループ役職員、事業所およびその他設備に甚大な被害が及ぶ可能性があります。 また、大規模かつ広範囲な災害や感染症等の流行を原因として多くの建物への被害や死者が出た場合には、当社グループの事業運営や業績および財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。 ④ 風評リスク風評リスクは各種リスクとの連鎖性を有しており、顕在化した場合には、当社グループに否定的な内容の報道、インターネット上の掲示板への書き込み等がなされ、拡散した場合にお客様や市場関係者間の評判の悪化や風説の流布等で信用が低下することにより、当社グループの業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績等の状況の概要①経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善や、個人消費および企業収益に持ち直しの動きがみられ、緩やかな回復基調が続きました。 一方、先行きにつきましては、不安定な国際情勢を背景とした海外景気の下振れリスクから、依然として不透明な状況が続いております。 住宅市場につきましては、政府の住宅取得支援策が継続したものの、資材価格および人件費高騰による住宅価格の上昇や、住宅ローン金利の引き上げが消費者の購入意欲の低下につながり、新設住宅着工戸数が弱含みで推移しました。 一方で、中古住宅の取引件数は、前年を上回る水準で推移しました。 住宅ローン市場につきましては、住宅価格上昇の影響などによる借入金額の増加もあり、底堅い動きとなりました。 このような事業環境のもと、当社グループは中期経営計画「Next Phase~成長と価値創造~」の基本方針である「基幹事業の拡大」、「周辺事業への進出」ならびに「企業価値の向上」に基づき各種施策に取り組んでまいりました。 基幹事業の拡大におきましては、新規住宅ローン市場での保証事業拡大(オーガニック成長)および既存住宅ローン市場からの保証債務残高獲得(インオーガニック成長)に取り組みました。 新規住宅ローン市場での保証事業拡大(オーガニック成長)につきましては、子育て世代をターゲットとしたキャンペーンを実施し商品競争力の向上を図りました。 また、金融機関の業務効率化を支援するシステムの提供など、他社との差別化を進め案件獲得につなげたほか、未提携金融機関との新規契約締結につきましては、当連結会計年度において、インターネット銀行1行、第一地方銀行1行、JA3組合の合計5機関と契約締結に至りました。 既存住宅ローン市場からの保証債務残高獲得(インオーガニック成長)につきましては、他保証会社3社のM&Aなどにより、保証債務残高を積み上げました。 周辺事業への進出におきましては、CVC(コーポレートベンチャーキャピタル)を通じて、住生活に関する分野でシナジー効果が期待できるスタートアップ企業4社に出資を行い、新たな価値創造に向けた取り組みを進めたほか、グループ会社を活用した保証領域拡大ならびに債権管理回収分野の収益源拡大を図りました。 企業価値の向上におきましては、成長投資など資本政策の着実な実行に取り組みました。 また、サクセッションプランの運用など人的資本への投資を実施したほか、地方自治体および金融機関と連携した空き家対策の実施など重要課題解決に向けた取り組みを進めました。 こうした取り組みの結果、営業収益は56,972百万円(前期比10.3%増)となりました。 利益につきましては、営業利益は41,974百万円(前期比7.3%増)、経常利益は44,518百万円(前期比7.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は32,089百万円(前期比11.4%増)となりました。 当社グループは「信用保証事業」を単一の報告セグメントとしており、その他の事業については量的重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しております。 ②財政状態の状況当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて5.5%増加し、492,398百万円となりました。 流動資産は、前連結会計年度末に比べて7.2%増加し、160,396百万円となりました。 これは現金及び預金が増加したことなどによります。 固定資産は、前連結会計年度末に比べて4.7%増加し、332,001百万円となりました。 これは投資有価証券、長期預金が増加したことなどによります。 負債合計は、前連結会計年度末に比べて5.0%増加し、253,719百万円となりました。 流動負債は、前連結会計年度末に比べて13.2%増加し、39,498百万円となりました。 これは債務保証損失引当金、前受収益が増加したことなどによります。 固定負債は、前連結会計年度末に比べて3.7%増加し、214,221百万円となりました。 これは長期前受収益が増加したことなどによります。 純資産合計は、前連結会計年度末に比べて6.0%増加し、238,678百万円となりました。 これは利益剰余金が増加したことなどによります。 ③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。 )の残高は、前連結会計年度末に比べ14,737百万円増加し、92,384百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下の通りであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、増加した資金は33,423百万円(前年同期は31,304百万円の資金増加)となりました。 主な増加要因は税金等調整前当期純利益45,753百万円等であります。 一方、主な減少要因は法人税等の支払額13,416百万円等であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、増加した資金は625百万円(前年同期は55,996百万円の資金減少)となりました。 主な増加要因は定期預金の払戻による収入58,600百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入15,389百万円等であります。 一方、主な減少要因は定期預金の預入による支出50,600百万円、投資有価証券の取得による支出34,180百万円等であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、減少した資金は19,311百万円(前年同期は10,319百万円の資金減少)となりました。 主な減少要因は長期借入金の返済による支出30,000百万円、配当金の支払額11,707百万円等であります。 一方、主な増加要因は長期借入れによる収入29,400百万円であります。 ④生産、受注および販売の状況a)生産実績 該当事項はありません。 b)受注状況 該当事項はありません。 c)販売実績 当連結会計年度の販売実績を示すと、次の通りであります。 セグメント名金額(百万円)前期比(%)信用保証事業56,97210.3 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容①重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。 連結財務諸表の作成にあたり、資産・負債の残高および収益・費用の金額に影響を与える会計上の見積り等は、過去の実績や現在の状況ならびに現在入手可能な情報を総合的に勘案し、その時点で最も合理的と考えられる見積り等を採用しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積り等と異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。 重要な会計上の見積りおよび仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ②財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容財政状態および経営成績の状況につきましては、「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況、②財政状態の状況」に記載の通りです。 各種指標については以下の通りです。 a)受付件数、実行件数および新規保証実行金額民間金融機関住宅ローン保証における受付件数、実行件数および新規保証実行金額につきましては、大手地方銀行をはじめとした銀行業態による利用が増加し前期を上回りました。 民間金融機関住宅ローン保証における受付件数、実行件数および新規保証実行金額の推移 (単位:件、百万円) 2023年3月期2024年3月期2025年3月期受付件数292,807314,590327,888実行件数54,56356,44656,751新規保証実行金額1,573,0821,716,4511,788,956 b)保証債務残高保証債務残高は、民間金融機関保証における住宅ローン保証が堅調に推移していることから、増加を続けております。 イ.保証債務残高の推移 (単位:百万円) 2023年3月末2024年3月末2025年3月末当社グループ合計16,156,08617,688,87019,459,182当社15,835,16817,362,59318,317,755 民間金融機関15,586,75216,316,73917,051,866 住宅ローン15,516,16416,243,05316,972,170 カードローン1,9282,2502,495 教育ローン21127 その他68,63871,42377,193 公的機関等37,23430,57424,739 RMBS・ABL貸付211,181775,251957,683 損失補填-240,028283,465子会社320,917326,2771,141,427 (注) 損失補填とは、当社と金融機関との間で締結した損失補填契約のことを言います。 当社は、証券化された住宅ローンの劣後受益権から発生しうる損失を補填する役割を担っており、その対価として補填料を受領しております。 ロ.当社民間金融機関住宅ローン保証における業態別保証債務残高の推移 (単位:百万円) 2023年3月末2024年3月末2025年3月末民間金融機関15,516,16416,243,05316,972,170 銀行8,035,7258,760,2049,512,711 信用金庫5,928,2955,871,6895,778,485 信用組合491,871503,244521,743 JA1,032,2671,077,6541,122,315 JF・労働金庫・その他27,70230,00136,689 未提携301259225 (注) 1.JAとは農業協同組合、信用農業協同組合連合会を指します。 2.JFとは漁業協同組合、信用漁業協同組合連合会を指します。 3.未提携とは、合併や破綻した金融機関が保有していた当社保証付きの住宅ローン債権を引き継ぎ、当社と保証契約が未締結の金融機関を指します。 c)提携金融機関数当社グループは外部の保証機関を求める金融機関等のニーズに応え、保証シェアの拡大を図るべく未提携金融機関へ新規契約締結に向けたアプローチを継続しております。 金融機関業態別提携金融機関数の推移 (単位:機関) 2023年3月末2024年3月末2025年3月末銀行959696信用金庫243243243信用組合1009999JA265262256JF・労働金庫・その他191918合 計722719712 (注) 1.当社単体の数値を記載しております。 2.JAとは農業協同組合、信用農業協同組合連合会を指します。 3.JFとは漁業協同組合、信用漁業協同組合連合会を指します。 4.各事業年度末時点の提携金融機関数を集計しております。 5.提携金融機関数が減少した理由は、金融機関の合併によるものです。 d)延滞金額先行き不透明な経済環境が続くなか、延滞初期段階から金融機関と協調し返済正常化を目的とした相談・助言を行い、保証委託者の実態について早期把握に努めたことから、保証債務残高に対する延滞金額の割合は低位で推移しております。 延滞金額の推移 (単位:百万円) 2023年3月末(金額:2022年9月末時点)2024年3月末(金額:2023年9月末時点)2025年3月末(金額:2024年9月末時点)延滞金額22,49429,03333,183 (注) 延滞金額につきましては、延滞期間が3ヶ月以上の保証引受金額を集計しています。 e)代位弁済金額および求償債権回収金額イ.代位弁済金額延滞初期段階から保証委託者の現状と将来の返済能力を早期に把握し、延滞長期化の防止および返済正常化に取り組んでいることから、保証債務残高に対する代位弁済金額の割合は低位で推移しております。 代位弁済金額の推移 (単位:百万円) 2023年3月期2024年3月期2025年3月期代位弁済金額10,77812,25614,496 ロ.求償債権回収金額当社グループが代位弁済後において取得する求償債権につきましては、その殆どに不動産担保が設定されております。 回収期間の短縮化と回収金額の最大化を図るという基本方針に基づき、保証委託者の実態に応じた物件売却(任意売却・競売)を実施し、迅速かつ最大限の回収に努めております。 求償債権回収金額の推移 (単位:百万円) 2023年3月期2024年3月期2025年3月期求償債権回収金額7,1038,3009,685 ③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報キャッシュ・フローの状況につきましては、「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載の通りです。 資本の財源および資金の流動性につきましては、以下の通りです。 当社グループにおける運転資金の需要は、代位弁済金の支払ならびに販売費および一般管理費等の営業費用の支払となります。 当社のビジネスモデルにおいては、保証引受の役務と同時に対価である保証料を収受することが多く、必要資金の流動性および源泉の安定的確保が可能であることから、運転資金については自己資金にて対応することとしております。 ④経営戦略の現状と見通し当社グループを取り巻く事業環境といたしましては、当面は安定した雇用環境や、政府の住宅取得支援策に支えられ、住宅市場および住宅ローン市場は底堅く推移することが見込まれるものの、長期的には少子高齢化に伴う人口・世帯数の減少により新築住宅市場の縮小が見込まれます。 このような事業環境のもと、当社グループは、2023年度から2025年度の3事業年度を計画期間とする中期経営計画「Next Phase~成長と価値創造~」を策定しており、更なる成長と価値創造を実現する「住宅ローンプラットフォーマー」を目指すことをビジョンとして掲げております。 本計画の達成が、当社グループの企業価値向上につながるものと認識しており、各種施策に取り組んでまいります。 なお、2026年3月期の業績見通しについては、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)目標とする経営指標」に記載の通りです。 |
研究開発活動 | 6【研究開発活動】 金額が僅少のため、記載を省略しております。 |
設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 当連結会計年度の設備投資の総額は774百万円であり、主に当社の基幹システムの開発によるものであります。 なお、当連結会計年度において重要な設備の除去、売却等はありません。 また、当社グループの報告セグメントは「信用保証事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 |
主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 当社グループにおける主要な設備は、以下の通りであります。 なお、当社グループの報告セグメントは「信用保証事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 (1) 提出会社2025年3月31日現在事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物ソフトウエア及びソフトウエア仮勘定その他合計本社(東京都千代田区)統括業務施設802,6053223,00893本店(東京都千代田区)営業施設110172965札幌支店 他10ヶ所営業施設95261158147 (注) 1.従業員数は、当社から他社への出向者を除いております。 2.帳簿価額のうち「その他」は、機械装置及び運搬具、及び工具、器具及び備品の合計であります。 (2) 国内子会社重要性が乏しいため記載を省略しております。 |
設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 (1) 重要な設備の新設等該当事項はありません。 (2) 重要な設備の除却等該当事項はありません。 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 774,000,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 39 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 11 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 8,094,000 |
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
Investment
株式の保有状況 | (5) 【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準および考え方当社は、当社の信用保証事業における良好な取引関係の構築を目的として保有する株式を、純投資目的以外の目的である投資株式として区分しております。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a)保有方針および保有の合理性を検証する方法ならびに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容保有の合理性を検証する方法ならびに個別銘柄の保有の適否につきまして、個別銘柄ごとに当社の信用保証事業へのシナジー効果を示す保証実行件数および保証債務残高の増加状況と株主資本コストとしての採算性について精査を実施し、取締役会において定期的に検証を行っております。 検証の結果、保有の合理性が認められなくなったと判断した銘柄については売却し縮減を図ることとしております。 b)銘柄数および貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式52,350非上場株式以外の株式122,099 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 該当事項はありません。 (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式1100非上場株式以外の株式―― c)特定投資株式およびみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果および株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)住友不動産㈱210,000210,000不動産大手会社で住宅リフォーム事業に独自の強みを有する同社と事業上の関係円滑化のために株式を保有しております。 有1,1741,217㈱池田泉州ホールディングス550,000550,000同社グループ企業である㈱池田泉州銀行は、当社の信用保証事業における提携先の一つであり、良好な取引関係を構築するために株式を保有しております。 無239217 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果および株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱愛媛銀行200,000200,000当社の信用保証事業における提携先の一つであり、良好な取引関係を構築するために株式を保有しております無214227㈱三十三フィナンシャルグループ36,33036,330同社グループ企業である㈱三十三銀行は、当社の信用保証事業における提携先の一つであり、良好な取引関係を構築するために株式を保有しております。 無8575㈱栃木銀行200,000200,000当社の信用保証事業における提携先の一つであり、良好な取引関係を構築するために株式を保有しております。 無6372㈱富山第一銀行54,00054,000当社の信用保証事業における提携先の一つであり、良好な取引関係を構築するために株式を保有しております。 無6151㈱富山銀行35,60035,600当社の信用保証事業における提携先の一つであり、良好な取引関係を構築するために株式を保有しております有5473㈱宮崎太陽銀行42,80042,800当社の信用保証事業における提携先の一つであり、良好な取引関係を構築するために株式を保有しております。 有5464㈱大光銀行36,60036,600当社の信用保証事業における提携先の一つであり、良好な取引関係を構築するために株式を保有しております。 有5256㈱高知銀行50,00050,000当社の信用保証事業における提携先の一つであり、良好な取引関係を構築するために株式を保有しております。 無3952㈱大東銀行45,80045,800当社の信用保証事業における提携先の一つであり、良好な取引関係を構築するために株式を保有しております。 無3235㈱筑邦銀行19,30019,300当社の信用保証事業における提携先の一つであり、良好な取引関係を構築するために株式を保有しております。 無2630 (注) 1.㈱三十三フィナンシャルグループ以下の株式は、貸借対照表計上額が資本金額の100分の1以下でありますが、全銘柄について記載しております。 2.特定投資株式における定量的な保有効果については、営業秘密、守秘義務の観点から記載が困難であります。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式 区分当事業年度前事業年度銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式――――非上場株式以外の株式111,52810545 区分当事業年度受取配当金の合計額(百万円)売却損益の合計額(百万円)評価損益の合計額(百万円)非上場株式―――非上場株式以外の株式34―40 |
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社 | 11 |
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 5 |
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 2,350,000,000 |
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 12 |
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 2,099,000,000 |
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 19,300 |
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 26,000,000 |
貸借対照表計上額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社 | 1,528,000,000 |
受取配当金の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社 | 34,000,000 |
評価損益の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社 | 40,000,000 |
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | ㈱筑邦銀行 |
保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 当社の信用保証事業における提携先の一つであり、良好な取引関係を構築するために株式を保有しております。 |
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 有 |