財務諸表

CoverPage

提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2025-05-29
英訳名、表紙Ricksoft Co., Ltd.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役 大貫 浩
本店の所在の場所、表紙東京都千代田区大手町二丁目1番1号
電話番号、本店の所在の場所、表紙03-6262-3947(代表)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
年月概要2005年1月リックソフト有限会社を設立2009年4月有限会社から株式会社に組織変更事業拡大のため、本社を東京都千代田区大手町に移転2009年5月Atlassian Pty Ltd.(注)とパートナー契約を締結2012年5月「WBS Gannt-Chart for Jira」販売開始2013年5月情報セキュリティマネジメントシステム「ISO27001」の認証を取得2014年5月RickCloud(Atlassian製品のクラウドサービス)のサービスを提供開始2014年6月Alfresco Software, Inc.とパートナー契約を締結2015年12月「Issue Editor for Jira(Excel-like Issue Editor)」販売開始 2016年1月エイチ・エス・ディー有限会社を吸収合併愛知県名古屋市に西日本支社を設立2016年6月「Alfresco connector for Jira」販売開始2016年9月「Alfresco connector for Confluence」販売開始2016年12月米国法人Ricksoft, Inc.設立(現:連結子会社)2017年3月Tableau Software, Inc.とパートナー契約を締結2017年4月「Excel-like Issue Editor for Jira」クラウド版 販売開始2017年7月クラウドサービスセキュリティ管理策のためのガイドライン「ISO27017」の認証を取得2018年9月Mattermost, Inc.とパートナー契約を締結2019年2月東京証券取引所マザーズ市場に上場2019年4月WhiteSource Ltdとパートナー契約を締結2019年6月Workato, Inc.とパートナー契約を締結2019年6月Alfresco戦略パートナーに昇格2019年11月Slack Technologies, Inc.とサービスパートナー契約を締結2019年12月「WBS Gannt-Chart for Jira」クラウド版 販売開始2020年2月Tricentis GmbHとパートナー契約を締結2021年3月ゴーツーラボ株式会社のアトラシアン製品販売における事業譲受2021年5月「Alfresco connector for Jira」「Alfresco connector for Confluence」Data Center版販売開始2021年6月Scaled Agile,Inc.の Gold Partner に認定2022年4月東京証券取引所市場再編により、グロース市場に移行2022年10月日本国内の利用促進を目指し、Atlassian Marketplaceに参入2025年2月ミロ・ジャパンと販売代理店契約を締結、同社のPremier Partnerに認定2025年3月アジアパシフィック急成長企業に7年連続でランクイン (注)Atlassian Pty Ltd.は、オーストラリアのシドニーに本社を置くソフトウェア企業で、主にソフトウェア開発   者を対象とした法人向けソフトウェアを開発しており、Atlassian Pty Ltd.の親会社であるAtlassian    Corporation Plcは2015年12月10日(米国時間)にNASDAQに上場しています。
事業の内容 3 【事業の内容】
 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社(Ricksoft,Inc.)の計2社で構成されており、「イノベーションをおこしてあらゆる人の可能性を最大化する」をミッションとして掲げております。
 「お客様のビジネスがグローバルでも競争力を持つように、世界のビジネスシーンで活用されている優れたツールを日本企業の方々にも使っていただきたい」という想いや「そこで得られたノウハウから生まれた自社開発ツールを世界に向けて提供したい」という考えを持ち、調査・分析から設計・構築・稼働・運用に至る一連のサービスを提供する「ツールソリューション事業」を主な事業として取り組んでおります。
 当社グループが販売するのは、Atlassian社を中心にグローバルで評価の高いツール群です。
販売するソフトウェアはそれぞれ様々な用途で使われますが、当社グループで最も販売実績のあるAtlassian社のソフトウェアは、主にソフトウェア開発の工程管理や課題管理として使用されます。
当社グループの顧客もAtlassian社の製品をソフトウェア開発で利用する企業が多くを占めておりますが、Atlassian社の製品の特徴の1つでもある操作性の良さから、その用途はソフトウェア開発に留まらず、一般のプロジェクト管理のために導入される等、用途の広がりをみせております。
 当社グループが提供するツールソリューション事業とは、単純に海外の便利なソフトウェアを仕入れ、それをそのまま国内の顧客にライセンス提供するのではなく、顧客の抱える問題・課題の解決や、顧客の要望・要求を満たすため、ソフトウェアとともに、利用環境の構築、ソフトウェアの機能追加(カスタマイズ)、ユーザー向けの研修など様々なサービスと組み合わせて提供することを意味します。
例えば、顧客にソフトウェアをカスタマイズしたいといった要望があればSIサービス(注1)、利用環境を自社で管理できないといった課題があればマネージドサービス、場合によってはそれらを組み合わせて顧客が最適な環境でビジネスに取り組めるよう各種サービスを提供しております。
 当社グループでは、提供する製品・サービスの内容により、「ライセンス&SIサービス」、「マネージドサービス」、「自社ソフト開発」の3つに区分しております。
 なお、当社グループのセグメントはツールソリューション事業の単一事業であり、セグメント情報の記載を省略しております。
(1)区分別の製品・サービス内容は次のとおりであります。
①ライセンス&SIサービス 主にAtlassian社のソフトウェアの導入支援を行っており、お客様の課題解決のために提案からライセンス販売、コンサルタントとしてのプロジェクト参画やSI、研修、運用支援(ヘルプデスクによる問い合わせ対応等)まで包括的に行っております。
 主な収益モデルとしては、顧客の新規導入時にAtlassian社から当社がライセンスを仕入れ、顧客に対してライセンスの再販を行っております。
また、翌月もしくは翌年以降のライセンス更新時には、基本的に初期購入時と同額のライセンス費用が顧客に発生します。
なお、Atlassian社への支払いに関しては、Solutionパートナーランク(注2)に応じてディスカウントが適用されております。
また、SIサービスとして、以下に示すようなサービスを提供しています。
Fit&Gap分析(注3)設計構築稼働運用・お客様要件ヒアリング・費用対効果の見積・ワークフロー設計・画面設計・インストール・各種カスタマイズ・アドオン開発(注4)・運用スクリプト開発 (注5)・システムテスト支援・ドキュメント作成支援・利用手順書作成支援・本番移行後の技術支援 ・ヘルプデスク・研修サービス ユーザー向け研修 管理者向け研修・有償サポート ②マネージドサービス 当社グループで取り扱う製品の運用を顧客に代わって行っております。
運用環境はクラウド環境を利用しており、24時間365日対応。
取り扱い製品の専任技術者が運用管理するフルマネージドクラウドサービスとなっております。
 主な収益モデルとしては、クラウド上の運用代行費用を受領しており、利用開始後は毎月売上を計上しております。
 当社が提供するマネージドサービスは、RickCloudという名称でブランド展開し、特長としては、次の4点が挙げられます。
・スモールスタート(注6)から本格稼働まで対応が可能です。
・クラウドストレージ(注7)でデータを保護しています。
・サービス監視とリソース監視を行っています。
・企業向けに必須となるセキュリティ対応を行っています。
③自社開発プロダクト Atlassian製品の主力製品であるJiraやConfluenceへの拡張機能となるアドオン製品を自社開発し、Atlassian Marketplaceにて販売しております。
 拡張機能とは、Atlassian製品の標準機能では実現できない機能を独自に開発したソフトウェアにより実現することです。
「WBS Gantt-Chart for Jira」を例にしますと、Jiraの一覧表示では実現できないWBS(注8)やガントチャート(注9)という機能をJiraに持たせることが可能になります。
 主な収益モデルとしては、新規購入時に製品毎のライセンス費用を受領しております。
また、翌月もしくは翌年以降のライセンス更新時には、基本的に初期購入時と同額のライセンス費用を受領しております。
なお、Atlassian Marketplaceの使用料として、Atlassian社に対して製品ごとに決められた手数料を支払っております。
 2025年2月28日現在、「WBS Gantt-Chart for Jira」を含めた自社開発プロダクトは国内のみならず海外へ販売し、他の製品も含め魅力的な機能拡充を続けております。
海外販売子会社であるRicksoft,Inc.も技術チームと連携し、強力な海外ライバル製品に負けないよう、海外ユーザーが要望するUI/UX(注10)の改善に取り組み、今後もユーザーの要望を取り込む方針で製品強化を行ってまいります。
また、Jiraの「表形式での課題編集機能をサポートしていない」という弱点を補うアドオンとして「Excel-like Issue Editor for Jira」を開発し、表計算ソフトの課題管理に近い感覚でJiraの課題を編集することが可能となりました。
(2)当社グループ各社の事業と位置付けは次のとおりであります。
 当社グループにおいて、当社は東京、名古屋を拠点としてツールソリューション事業を行っており、Ricksoft,Inc.は米国を拠点とし、開発したソフトウェアをAtlassian Marketplace経由にてグローバルに販売しております。
注1.SI(システムインテグレーション)システムの導入に関して、分析から開発、運用に至るまでのサービスを指す。
注2.パートナーランクAtlassian社がパートナーの認定技術者数等に応じて設定しているランクを指し、高いランクからプラチナ、ゴールド、シルバーの3種類がある。
注3.Fit&Gap分析お客様の業務とツールの機能との適合部分(Fit)と乖離部分(Gap)を調べる作業で、追加開発が必要な機能の洗い出しを実施すること。
注4.Add-Onツールの機能を拡張する為のアプリケーションのこと。
プログラミング言語により開発され、ファイルとして提供される。
注5.運用スクリプトツールに簡易的な機能を追加するために記述するプログラムのこと。
直接記述するだけですぐに動作するという特徴がある。
注6.スモールスタート小規模で運用を開始すること。
注7.クラウドストレージクラウド環境で管理されているデータ保存領域のこと。
注8.WBS(Work Breakdown Structure)プロジェクトの各工程を担当者毎の作業レベルにまで分類し木構造にまとめたもの。
注9.ガントチャートプロジェクト管理で用いられる表の一種で、工程毎の計画と進捗が横棒によって表現されたもの。
注10.UI/UXUIは、ユーザーインターフェイス(User Interface)の略でコンピュータシステムあるいはコンピュータプログラムと人間(ユーザー)との間で情報をやり取りするための方法、操作、表示といった仕組みの総称。
UXは、ユーザーエクスペリエンス(User Experience)の略で製品やサービスの利用を通じて得られる体験の総称。
事業の系統図は、次のとおりであります。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
名称住所資本金(千米ドル)主要な事業の内容議決権の所有(又は被所有)割合(%)関係内容(連結子会社) Ricksoft, Inc.米国カリフォルニア州100ツールソリューション事業100.0自社製品の開発・販売役員の兼任 2名
(注) 1.「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社ではありません。
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況 2025年2月28日現在セグメントの名称従業員数(名)全社(共通)137(8)
(注) 1.従業員は、就業人員であり、臨時従業員数(パート社員、派遣社員を含む)は、( )内に外数で記載しております。
2.当社グループはツールソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。

(2) 提出会社の状況 2025年2月28日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)128(8)38.74.46,735
(注) 1.従業員は、就業人員であり、臨時従業員数(パート社員、派遣社員を含む)は、( )内に外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.当社のセグメントはツールソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
(3) 労働組合の状況当社グループにおいて労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満であり、特記すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異提出会社当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)
(注)1男性労働者の育児休業取得率(%)
(注)2労働者の男女の賃金の差異(%)
(注)1全労働者うち正規雇用労働者うちパート・有期雇用労働者26.350.085.388.323.7 (注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.連結子会社は「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針当社グループは「イノベーションをおこして、あらゆる人の可能性を最大化する」をミッションとして掲げております。
そして、イノベーションをおこすことによってすべての人が新たな可能性をみいだし、社会が持続的に成長し続ける未来の実現を目指してまいります。

(2) 中長期的な経営戦略等当社グループの事業ドメインを、従来の事業ドメインである「価値ある道具(ツール)の提供」から「顧客に合わせた付加価値を提供」へ、事業ドメインを拡張し事業成長を目指してまいります。
この事業ドメインには、システムインテグレーションを行う大手SIer(注1)や業種特化したSIer、そしてコンサルティング会社など多くのプレイヤーが存在します。
これらのプレイヤーと同じ価値をお客様へ提供しても当社グループの存在価値が薄れるという考えより、国内では以下の差別化戦略を取っております。
・先進テクノロジ提供戦略海外で評価の高い先進テクノロジを厳選し国内向けに提供します。
ここで先進テクノロジとはAI等のテクノロジ自体だけでなく製品も含みます。
目利き力により筋の良い先進テクノロジを素早く発見し、他プレイヤーより先に顧客へ提案し差別化します。
ある程度の時間が経過すると、他プレイヤーも同じテクノロジを扱いはじめますが、当社グループは技術者集団から生まれたため、その先進性や本質を理解しています。
よって顧客のビジネス課題を解決するために効果的に先進テクノロジを利用できます。
また、日本顧客向けに追加機能の開発や利用しやすくサービス化した形でお客様へ提供し、他プレイヤーと差別化します。
・段階的拡大(ランド・アンド・エクスパンド)の販売戦略、顧客中心の営業戦略当社の顧客は大企業が中心となっておりますが、当社の販売戦略として、最初は組織の一部に導入し、当該部署での成功体験を足掛かりとして、他部署への展開や全社的な標準システムとして顧客内での利用拡大を進めます。
これを段階的拡大(ランド・アンド・エクスパンド)戦略と呼びます。
大企業においては、ひとたび業務システムを導入すると、当該システム上で数千規模のプロジェクトが管理されることとなるため、簡単にはリプレイスすることができず、継続率が高いという傾向があります。
結果的に顧客とは長いお付き合いとなり顧客を中心に考えた営業戦略を取ることができます。
今後はコンサルティングサービスを提供することで、より多くの大企業向けに標準ツールとして採用されるよう取り組みを進めてまいります。
・顧客専門チーム戦略新しいシステム導入に際し、業界の独自の文化や商習慣など顧客自身では対処が難しい課題があります。
当社は顧客ごとにプロジェクトチームを組んで、お客様自身では対処が難しい課題に対し、一緒に考え、解決策を企画し、実際に解決していくところまで一緒に行います。
実際に解決していくことを伴走支援やBPO(ビジネスプロセス・アウトソーシング)と呼びます。
当社の伴走支援チームやBPOチームは、顧客の一員として顧客のビジネス課題の解決に顧客と一緒に取り組みます。
当社グループでは海外展開も実施しており、日本を除いた全ての国を市場としたグローバル市場に対し以下の戦略を取っております。
・Atlassianエコシステムを活用できる市場から攻めるグローバル市場では国内市場とは異なる営業戦略や商品戦略が必要です。
つまり対象とする市場に対する知識、ノウハウが無いと全く戦えません。
幸いなことに、当社グループはグローバル市場においてAtlassian社のパートナーランキング上位をキープしており、Atlassian社に関連する市場(以下、Atlassianエコシステムと記載する)に詳しく、Atlassianエコシステムではリックソフトという名前が良く知られています。
この有利な状況を利用し、Atlassianエコシステムから自社開発したプロダクトを海外展開する戦略をとってまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等顧客への提案に係るライセンス販売、コンサルティング・環境構築・カスタマイズ・運用支援等のSI、システムの稼働環境を提供するマネージドサービス、自社開発したプロダクトから構成される「売上高」を重要な指標と位置付けております。
そして、事業拡大を推進し、継続的な成長及び企業価値の向上を実現していく上で利益を確保することは重要であり、「顧客数」「認定技術獲得数」及び「EBITDA」を重要な指標と考えております。
(4) 経営環境昨今のデジタルトランスフォーメーション(注2)の流れの中で、製造業、金融・保険業、そして卸売・小売業など多くの業種にAI(注3)、IoT(注4)、AR/VR(注5)という新技術の波が押し寄せております。
この流れの中で、このような新技術のソフトウェア開発においては、従来のウォーターフォール型開発(ソフトウェア開発にあたり、要件定義、設計、実装、テスト、リリースまでのサイクルを一回で行う開発手法。
サイクルは一年以上に及ぶケースが多い。
)から、アジャイル型開発(要件定義、設計、実装、テストのサイクルを短く設定し、市場環境の変化を受けて要件定義を柔軟に変更する前提で順次開発する手法。
サイクルは通常2週間程度。
)へと、ソフトウェア開発手法のトレンドが変化しつつあります。
ウォーターフォール型開発においては、開発開始から開発完了までの作業工程を最初に確定できるため、要件定義が変わらない前提においては効率的な開発が可能となりますが、新技術の開発という領域においては、ライバル製品の出現等、市場環境の変化のスピードが速いため、ウォーターフォール型開発では開発したソフトウェアの競争力が損なわれる恐れがあります。
これに対応する開発手法がアジャイル開発であり、敢えてサイクルを短く設定することによって市場環境に応じた臨機応変な開発を可能とするものであります。
また、短いサイクルで臨機応変に開発を進めていくアジャイル開発が更に発展した概念として、開発チームだけではなく運用チームまで巻き込んで組織的にPDCAサイクルを回していくDevOpsという概念も近年広がっております。
当社グループが主に取り扱うAtlassian製品は、先進テクノロジの代表格となるもので、アジャイル開発やDevOpsを支える管理システムであります。
また、日本国内における先進テクノロジ導入は海外に対して遅れており、調査会社の調査によると、日本におけるアジャイル開発の浸透は、海外と比較して5年程度のタイムラグがあるものと推察され、アジャイル開発が国内に浸透していく流れの中で、国内におけるAtlassian社のソフトウェア導入は今後も進展していくものと認識しております。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題 当社グループは継続的な成長を目指すため、対処すべき課題を以下のとおり設け、その実現のための施策を実施してまいります。
①事業基盤の強化、優秀人材の確保会社の全体的な収益拡大を行うために、Atlassian製品及びWorkato製品やMiro製品などAtlassian製品以外の先進テクノロジの活用を促すことのできる優秀な営業部員に加え、デジタルトランスフォーメーション(DX)や人工知能(AI)といった先進テクノロジを積極的に取り入れ、これまでにない新たな顧客体験と価値創造を実現していくためにはコンサルティングや自社開発したプロダクトの製品ラインナップを拡充も含めた開発を担うことのできる高い技術力を伴う人材の確保が急務となっております。
当社グループは2023年8月にミッション・ビジョン・バリューを刷新いたしました。
新しいミッションに紐づいた新人事制度は2024年3月より運用を開始しており、会社の成長とともに従業員の成長が実現できることを確信しております。
また、従業員の多様な働き方に対応するためリモートワーク、フレックスタイム制や時短勤務制度といった制度を導入済みであり、個々人の成長とワークライフバランスを同時に実現をさせることにより、引き続き優秀な人材の獲得に努めてまいります。
また、事業の安定化とお客様からの信頼度を高めることを兼ね、認定資格(「Atlassian Accreditations 」をはじめAWS等)の取得については、さらなる認定技術獲得数のアップに努めます。
その他、要員規模の拡大に伴い法令対応してきた、産業医・衛生委員会の設置、メンタルヘルス対策をはじめ、適切な対策を施し従業員が安心して働ける健康的・衛生的な職場環境を築いてまいります。
②海外での売上拡大に向けてのマーケティング強化とブランド力の向上自社開発したプロダクトに関しては、日本のみならず海外への売上拡大も見据えた製品開発(各種言語に対応等)を行っています。
海外のライバル会社に負けない製品を開発するためクラウド技術とUI/UX力を強化させてまいります。
海外子会社は当社の製品を「価値あるツール」として世界に広めるというブランド力の向上も担っております。
③収益基盤の多様化当社グループは、Atlassian関連事業に特化し、Atlassianの担うプロジェクト管理ツール・コミュニケーションツール市場にて拡大するビジネススタイルを着実に実行し、今日の成長につなげてまいりました。
同市場への依存度は当面の間高水準で推移していくと予測されます。
従って、Atlassianの担う同市場に変化が生じた場合には、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
中長期的にはAtlassian製品以外(Workato製品、Miro製品等)の最先端のツールや新たな顧客体験の提供、価値創造を提案できるコンサルティング等、Atlassian製品に直接依存しない売上を高めていく必要があると考えております。
あわせてグローバル市場で成長を続ける自社開発プロダクトについても、引き続き力を入れていきます。
④経営管理体制の強化当社グループは、市場動向、競合企業、顧客ニーズ等の変化に対して素早くかつ柔軟な対応が可能な組織運営をするため、経営管理体制のさらなる強化を図ってまいります。
また、企業価値を継続的に向上させるため、内部統制の構築、セキュリティ対策の強化、企業コンプライアンスなど全役員・従業員が高いレベルの意識を持って取組めるように努めてまいります。
注1.SIerシステムインテグレーターの略で、企業のシステム開発をコンサルティングから運用・保守まで一貫して請け負う企業を指します。
主に顧客の経営課題をITで解決するサービスを提供します。
注2.デジタルトランスフォーメーション2004年にスウェーデンのウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が提唱した概念で、「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させること」。
IoT、AI(人工知能)、ビッグデータ・アナリティクス(解析)など、デジタル技術を活用することで、新しい製品やサービス、新しいビジネスモデルを通じて価値を創出し、競争上の優位性を確立すること。
注3.AI人工知能(artificial intelligence)。
人工的にコンピューター上などで人間と同様の知能を実現させようという試み、あるいはそのための一連の基礎技術を指す。
注4.IoTモノのインターネット(Internet of Things)。
センサーやデバイスといった「モノ」がインターネットを通じてクラウドやサーバーに接続され、情報交換することにより相互に制御する仕組み。
注5.AR/VRARとは「拡張現実感」「Augmented Reality(オーグメンテッドリアリティ)」のことで、周囲を取り巻く現実環境に、情報を付加・削除・強調・減衰させることによって、人から見た現実世界を拡張するものと定義されている。
VRとは「Virtual Reality(バーチャルリアリティ)」のことで、「表面上は現実ではないけれど、その本質的な部分では現実」という意味で、実体験に限りなく近い体験を得ることができる。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)ガバナンス当社グループは、「イノベーションをおこして、あらゆる人の可能性を最大化する」ことをミッションとして掲げております。
そして、イノベーションをおこすことによってすべての人が新たな可能性をみいだし、社会が持続的に成長し続ける未来の実現を目指してまいります。
このため、サステナビリティを巡る課題への対応は経営の重要課題と認識しており、ミッションの実現に向けて全社を挙げて推進しています。
今後、サステナビリティを巡る課題に適切に対応していくための体制整備を行い、基本方針の策定を検討してまいります。

(2)戦略当社グループでは、事業の持続的成長ならびにミッション実現に向けて人材の育成と労働環境の整備に努めております。
当社グループは2023年8月にミッション・ビジョン・バリューを刷新いたしました。
新しいミッションに紐づいた新人事制度は2024年3月より運用を開始しており、会社の成長とともに従業員の成長が実現できることを目指し刷新いたしました。
また、従業員の多様な働き方に対応するためリモートワーク、フレックスタイム制や時短勤務制度といった制度を導入済みであり、個々人の成長とワークライフバランスを同時に実現させることにより、引き続き優秀な人材の獲得に努めてまいります。
(3)リスク管理当社グループでは、「リスク管理規程」等に基づき、発生する可能性のあるリスクの未然防止に関して管理体制を構築・維持し、発生リスクへの対応・抑止に係る機能を整備し、会社の事業計画及び業務運営の円滑な進展に資することに努めております。
会社の日常のリスク管理体制については、代表取締役が指揮し、サステナビリティ関連のリスクを含めて定期的に経営会議にて検討し、必要に応じて取締役会メンバーによる議論の場を設けております。
取締役会は連帯して当該管理体制の監督にあたることとなっております。
(4)指標及び目標 当社は、性別や年齢、国籍に関わらず、能力や適性に応じて、管理職への登用も含め、適材適所で配置していく方針です。
人材の多様性の確保を含む人材の育成に関しては、性別や国籍等に紐づく具体的な指標等は定めておりませんが、従業員が最大限の力を発揮し活躍できるよう社内環境の整備に努めてまいります。
戦略
(2)戦略当社グループでは、事業の持続的成長ならびにミッション実現に向けて人材の育成と労働環境の整備に努めております。
当社グループは2023年8月にミッション・ビジョン・バリューを刷新いたしました。
新しいミッションに紐づいた新人事制度は2024年3月より運用を開始しており、会社の成長とともに従業員の成長が実現できることを目指し刷新いたしました。
また、従業員の多様な働き方に対応するためリモートワーク、フレックスタイム制や時短勤務制度といった制度を導入済みであり、個々人の成長とワークライフバランスを同時に実現させることにより、引き続き優秀な人材の獲得に努めてまいります。
指標及び目標 (4)指標及び目標 当社は、性別や年齢、国籍に関わらず、能力や適性に応じて、管理職への登用も含め、適材適所で配置していく方針です。
人材の多様性の確保を含む人材の育成に関しては、性別や国籍等に紐づく具体的な指標等は定めておりませんが、従業員が最大限の力を発揮し活躍できるよう社内環境の整備に努めてまいります。
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
当社グループの事業において、リスクの要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。
また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。
なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内包しているため、実際の結果とは異なる可能性があります。
(1) 事業環境に関するリスク① IT投資動向の変化について当社グループのビジネスは、企業を主要顧客としております。
これまで、顧客企業のIT投資意欲の上昇を背景として、事業を拡大してまいりました。
しかし、今後、国内外の経済情勢や景気動向等の理由により、顧客企業のIT投資意欲が減退するような場合には、新規顧客の開拓の低迷や既存顧客からの受注の減少等から、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対しては、事業・顧客・地域(国内・海外も含め)の分散を図り、引き続き価値のある開発、改良を行い、お客様にとって付加価値の高いサービスを提供し続けることでリスクの低減に努めてまいります。
② 競合について当社グループは、大手・中小を問わず競合企業が存在しております。
また、海外には類似製品が存在しております。
そのため、競合他社の技術力やサービスの向上、海外の類似製品の日本国内への市場参入により競争が激化するような場合には、当社グループが提案している営業案件の失注や製品販売及びサービス提供の契約の減少等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対しては、引き続き顧客のニーズを汲んだ製品・サービスの提供を進める方針であります。
ソフトウェア業界は、技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が激しく、新しいサービスが逐次生み出されている中、当社も技術革新及び顧客ニーズの変化に対応すべく、積極的に最新情報の蓄積、分析及び獲得に取り組んでおります。
③ 「Atlassian製品」への依存について当社グループのツールソリューション事業の大部分は、「Atlassian製品」を中心とした製品販売及びサービス提供であります。
従いまして、当社グループの成長は「Atlassian製品」の売上に、大きく依存しております。
当連結会計年度における売上高に占めるAtlassianライセンスの売上は78.4%となっております。
こうした現状を踏まえ、「Atlassian製品」以外のツールの提供(Workato、Miro等)といった新たな事業展開に努めておりますが、競合製品の登場、製品・サービスの陳腐化などによる競争力の低下により「Atlassian製品」の売上規模が縮小するような場合や、Atlassian社の経営戦略の変更、同社とのパートナー契約の解除事由に抵触し契約解除された場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(契約内容は、[経営上の重要な契約等]を参照ください。
)当該リスクに対しては、引き続きAtlassian製品以外のツール提供(Workato、Miro等)やサービス提供の比率を高めてまいります。
④ 技術革新及び顧客ニーズの変化への対応について当社グループが属するIT業界においては新技術の開発及びそれに基づく新商品の導入が頻繁に行われており、顧客ニーズの変化を含め、非常に変化の激しい業界となっております。
そのため当社グループは、新技術や新製品を常に注視し、顧客ニーズの深い理解とその変化に対応するよう取り組んでおりますが、何らかの理由でこれらの対応が遅れた場合、当社グループが提供するサービスの競争力が低下する可能性があります。
また、これらの対応のため予定していない投資が必要となった場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当該リスクに対しては、最新の技術動向や環境変化を常に把握できる体制を構築するだけではなく、優秀な人材の確保及び教育等により技術革新や顧客ニーズの変化に迅速に対応できるよう努めてまいります。
⑤ 海外での事業展開について当社グループは、グローバルでの事業展開が重要であると考えており、米国に子会社を設立し、自社ソフトの企画、開発、販売、サポートといった各種活動を行っております。
米国子会社では適切な組織規模や人員配置等により、事業の拡大を図る方針でありますが、当社グループの想定どおりに事業展開が進まなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対しては、当該事業の進捗や課題の状況を定期的に把握・管理することでリスクの低減に努めております。
⑥ M&A、資本業務提携について当社グループでは、自社の成長をより加速させるために、M&A、資本業務提携等を実施してまいります。
M&A、資本業務提携等について、対象企業の財務内容や契約関係等についての詳細な事前審査を行い、十分にリスクを検討した上で実施しておりますが、時期や発生可能性は不明であるものの、対象企業における偶発債務の発生や未認識債務の判明など事前の調査によっても把握できなかった問題が生じた場合や、事業展開が計画どおりに進まない場合、投下資本の回収が困難になる可能性があります。
当該リスクに対しては、投資前のデューデリジェンスの徹底及び事業計画の合理性の十分な検討を行うことで対応してまいります。

(2) 事業体制に関するリスク① 人材の確保・育成について、並びに技術認定資格者確保について当社グループは、今後も事業拡大を進めていくにあたり、エンジニアを中心に営業を含めた優秀な人材を確保するとともに、人材の育成が重要な課題であると認識しております。
またAtlassianをはじめ、取扱う各ツールにおけるパートナーランク維持のため、認定技術(専門試験の資格取得)の獲得についても重要な指標と捉えております。
これらに関して、当社グループは採用活動及び研修体制の充実等により人材流出の防止、資格保有者数の確保に努めております。
しかしながら、必要とする人材の安定的な確保が出来なかった場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対しては、積極的な採用活動を継続するほか、働き方改革の推進に継続的に取り組み、従業員の定着率向上に努めております。
② 外注先の確保について当社グループのツールソリューション事業において、必要に応じて、システムの設計・構築、保守・運用等について協力会社に外注しております。
現状では、有力な協力会社と長期的かつ安定的な取引関係を保っておりますが、協力会社において技術力及び技術者数が確保できない場合及び外注コストが高騰した場合には、サービスの円滑な提供及び積極的な受注活動が阻害され、当社グループの財務状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 情報管理体制について当社グループは、業務に関連して多数の顧客企業の情報資産を取り扱っております。
情報セキュリティ基本方針を策定し、役職員及び協力会社に対して情報セキュリティに関する教育研修を実施しているほか、ISO27001、ISO27017の認証を取得するなど、情報管理体制の強化に努めております。
しかしながら、何らかの理由により重要な情報資産が外部に漏洩するような場合には、当社グループの社会的信用の失墜、損害賠償責任の発生等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対しては、外部での事例等を取込んだ内容により従業員(協力会社要員含む)教育を強化するとともに、担当からの発信機会と従業員へ情報管理の重要性確認の機会を増やし、未然防止策を実施しております。
④ 特定人物への依存について当社グループにおいて、創業者である代表取締役大貫浩は、当社グループの経営方針及び事業戦略を決定するとともに、ビジネスモデルの構築から事業化に至るまで重要な役割を果たしております。
また、今後も当社グループの業務全般においては、同氏の経営手腕に依存する部分が大きいと考えられます。
当社グループでは、取締役会等の重要な会議において役員及び部長の情報共有や経営組織の強化等により、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が業務執行を継続することが困難となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) その他のリスク① 経営計画と経営成績との乖離について当社グループは、受注したライセンス金額やプロジェクトの規模や内容が予想と大きく乖離し、又は納入時期が変更等となって売上・収益の計上が翌四半期あるいは翌連結会計年度に期ずれする場合があります。
売上・収益の計上時期の変更や期ずれした金額の大きさによっては各四半期あるいは連結会計年度において当社グループの経営計画と経営成績に乖離が生じる可能性があります。
② システムトラブルについて当社グループの事業は、インターネットを経由して行われております。
従いまして、インターネットに接続するための通信ネットワークに依存しております。
アクセス数の急激な増加に伴う負荷の増加や外部からのサイバー攻撃、自然災害及び事故などによる予期しえないトラブルが発生し、大規模なシステム障害が起こるような場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対しては、安定的なサービス提供のため、サーバー設備やセキュリティの強化等のシステム管理体制の整備を行っております。
③ 自然災害について地震、火災等の自然災害や、戦争、テロ、感染症の流行(パンデミック)等により、当社グループにおいて人的被害又は物的被害が生じた場合、又は、外部通信インフラ、コンピュータネットワークに障害が生じた場合等の事由によって当社グループの業務の遂行に支障が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対しては、上述のような災害等が発生した場合の事業への影響を最小限に留めるため、事業継続計画(BCP)を策定しております。
有事の際の影響を最小限に留めるよう努めております。
④ 配当政策について当社グループは、現時点では成長過程にあるため、事業拡大のための内部留保の充実を図ることが重要であると考えており、会社設立以来配当を行っておりません。
しかしながら、株主に対する利益還元も経営の重要課題であると認識しております。
今後の配当政策の基本方針につきましては、収益力の強化や事業基盤の整備を実施しつつ、当社を取り巻く事業環境を勘案し、内部留保とのバランスを取りながら検討していく方針であります。
内部留保につきましては、M&Aを含め競争力の維持・強化による将来の収益力向上を図るための資金として、有効に活用する方針であります。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、 「経営成績等」という。
)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、3月のマイナス金利終了後、物価高騰や自動車業界の大幅減産の影響を受け、一時的に低迷したものの、7月には日経平均終値が史上最高値を更新しました。
原材料費の上昇や人手不足による投資の停滞が懸念されたものの、政府の経済対策や賃上げの浸透が徐々に効果を上げ、経済は緩やかな回復基調を維持し、2025年に向けた成長の土台が築かれた年となりました。
当社グループが属する情報サービス分野においては、人口減少や少子高齢化に伴い人手不足が恒常化する中、経済社会活動を維持・発展させていくため、単なる労働力の補完にとどまらず、革新的なサービスの創出を目的としたデジタル技術の活用が進んでいます。
こうした流れのもと、生産性向上や持続可能な技術への投資を軸に、「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」の推進が加速。
IoT、AI、クラウド、5G、RPA(ロボットによる業務自動化)、FinTech、エッジコンピューティングなどの先端技術を活用したIT投資の需要は引き続き堅調に推移しました。
このような状況の中で当社グループは、顧客ニーズや企業意識の変化による、問題や不安の解決に対して製品やサービスの可能性を新たな形にし、発信してまいりました。
これらの利用状況は、順調に推移しております。
<製品・サービスについて>・アトラシアン社が提供するSaaS「Atlassian Cloud(アトラシアン・クラウド)」のEnterprise(エンタープライズ)プラン利用企業限定の支援サービスを開始(2024年4月)・アトラシアン社が提供する「Confluence」「Jira」などを利用する企業に向けた運用伴走支援サービス「サポートプラス」のプランメニューを刷新(2024年5月)・クラウドマネージドサービス「RickCloud」のサービス内容拡充(2024年7月)・ミロ・ジャパン合同会社と販売代理店契約を締結、同時に同社の最上位パートナーのPremier Partnerに認定(2025年2月)<業務提携について>・グロースエクスパートナーズ株式会社と、アトラシアン製品の販売・サービスの提供に関する業務提携に向けて基本合意(2025年3月)<市場からの評価について>・アトラシアン社が最も優れたパートナーを表彰する「Atlassian Partner of the Year Awards 2023」で、「クラウド移行部門」を受賞(2024年5月)・『High-Growth Companies Asia-Pacific 2025』アジア太平洋地域の急成長企業500社に7年連続で選出(2025年3月)また、社内においてもDXの推進、働き方改革の実施により、さらなる生産性の向上、コストダウン等を目指し、情勢に順応した社内改革を推し進めております。
今後も全役職員が一丸となり、既存顧客の深耕と新規顧客の獲得による受注拡大に加えDXの推進を図ってまいります。
以上の結果、当連結会計年度の連結業績は、売上高9,043,848千円(前連結会計年度比20.7%増)、営業利益458,671千円(同31.1%減)、経常利益461,809千円(同31.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は355,518千円(同32.2%増)となりました。
なお、当社グループはツールソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
② 財政状態の状況(資産)当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ712,428千円増加し、6,678,254千円(前連結会計年度比11.9%増)となりました。
主な要因は、現金及び預金が139,025千円、売掛金及び契約資産が231,862千円、前払費用が175,301千円増加したことによります。
(負債)当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ451,274千円増加し、3,649,236千円(前連結会計年度比14.1%増)となりました。
主な要因は、買掛金が399,061千円、契約負債が68,280千円増加したことによります。
(純資産)当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ261,153千円増加し、3,029,018千円(前連結会計年度比9.4%増)となりました。
主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が355,518千円増加したことによります。
③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前期末と比べ139,025千円増加し3,296,981千円(前連結会計年度比4.4%増)となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動の結果、収入は377,301千円(前連結会計年度比276.3%増)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益461,809千円、契約負債の増加額68,280千円、及び仕入債務の増加額399,104千円があった一方で、売上債権の増加額232,175千円、前払費用の増加額175,309千円、及び法人税等の支払額127,112千円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動の結果、支出は140,071千円(前連結会計年度比283.7%増)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出79,531千円、無形固定資産の取得による支出15,481千円、及び敷金及び保証金の差入による支出45,107千円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動の結果、支出は91,296千円(前連結会計年度は7,408千円の獲得)となりました。
これは主に、自己株式の取得による支出が91,296千円があったこと等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況a.生産実績当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績当連結会計年度における受注実績をサービスごとに示すと、以下のとおりであります。
サービスの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)ライセンス&SIサービス8,821,444125.41,932,393153.1マネージドサービス178,89577.296,796111.7自社ソフト開発728,412128.521,566126.5合計9,728,751124.22,050,756150.1 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をサービスごとに示すと、以下のとおりであります。
サービスの名称販売高(千円)前年同期比(%)ライセンス&SIサービス8,151,182122.4マネージドサービス168,76964.0自社ソフト開発723,896127.9合計9,043,848120.7
(注) 1.最近2連結会計年度において、総販売実績の10%以上を占める販売顧客に該当するものはありません。
2.ライセンス&SIサービスに含まれるライセンス売上は、7,405,441千円(前年同期比122.1%)であり、うちオンプレミス型のライセンス売上は、3,447,211千円であります。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 当社グループの財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況分析は、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
連結財務諸表の作成に当たっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。
経営者は、過去の実績などを勘案して合理的な見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものはありません。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績(売上高)売上高は、前連結会計年度に比べ1,552,382千円増加し、9,043,848千円(前連結会計年度比20.7%増)となりました。
これは主に、ライセンス売上の案件の大型化に加えストック売上が順調に積み上がってきたことによるものであります。
(売上原価)売上原価は、前連結会計年度に比べ1,420,446千円増加し、6,669,917千円(前連結会計年度比27.1%増)となりました。
これは主に、売上増加に伴うライセンス仕入の増加によるものであります。
この結果、売上総利益は2,373,930千円(前連結会計年度比5.9%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ338,885千円増加し、1,915,258千円(前連結会計年度比21.5%増)となりました。
これは主に、給与手当及び支払手数料の増加によるものであります。
この結果、営業利益は458,671千円(前連結会計年度比31.1%減)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)営業外収益は主に為替差益の減少により、前連結会計年度に比べ3,999千円減少し、8,139千円(前連結会計年度比32.9%減)、営業外費用は主に為替差損の増加により、前連結会計年度に比べ3,930千円増加し、5,001千円(前連結会計年度比366.9%増)となりました。
この結果、経常利益は461,809千円(前連結会計年度比31.8%減)となりました。
(特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益)特別損益については、該当事項はありません。
法人税、住民税及び事業税134,816千円の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は355,518千円(前連結会計年度比32.2%増)となりました。
b.財政状態財政状態の状況の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」をご参照ください。
③ キャッシュ・フローの分析各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの主な資金需要は、ライセンス仕入高等、労務費、経費並びに販売費及び一般管理費等の運転資金となります。
これらにつきましては、基本的に営業活動によるキャッシュ・フローや自己資金で対応していくこととしております。
なお、現在の現金及び現金同等物の残高、営業活動から得る現金及び現金同等物の水準については、当面事業を継続していくうえで十分な流動性を確保しているものと考えております。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループは「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社グループは常に業界動向に留意しつつ、優秀な人材を確保し市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について 当社グループが今後の業容を拡大し、より良いサービスを継続的に展開していくために、経営者は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。
それらの課題に対応するために、経営者は、常に外部環境の構造やその変化に関する情報の入手及び分析を行い、現在及び将来における事業環境を確認し、その間の課題を認識すると同時に最適な解決策を実施していく方針であります。
経営上の重要な契約等 5 【経営上の重要な契約等】
(1) ツールソリューション事業に関する契約 契約会社名相手方の名称相手先の所在地契約内容契約期間リックソフト株式会社Atlassian Pty Ltd.豪州Atlassian製品のライセンス販売2025年2月1日から2026年1月31日まで(以後1年毎の自動更新)
研究開発活動 6 【研究開発活動】
当社グループは、Atlassianアプリケーション用のアドオンソフトを中心に自社開発ソフトウェアの研究開発に取り組んでおります。
当社グループの研究開発活動として、主に自社開発ソフトウェア(以下、本ソフトウェア)の開発及びその改良を行っております。
本ソフトウェアは国内向けとグローバル向けの2種類存在します。
国内向け本ソフトウェアは、Atlassian製品を利用する日本顧客が抱える日本独自の課題を解決する目的で開発しており、競合Atlassianパートナーとの差別化を図っております。
グローバル向け本ソフトウェアは、当初国内ユーザー向けに開発されましたが、ユーザーインターフェースを英語に対応し、英語圏の海外ユーザーを増やしてきました。
それにより現在では、国内ユーザーより海外ユーザーが多い状況となっています。
このユーザー層の変化に追従するため、海外ユーザーから強く要望されるUI(ユーザーインターフェース)/UX(ユーザーエクスペリエンス)の改良開発、日本語と英語以外の言語対応を行い、より多くの海外ユーザーに使ってもらえるよう対応を図っております。
 当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は261,659千円であります。
なお、当社グループはツールソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
 
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度における設備投資額は116,636千円で、建物63,692千円、工具、器具及び備品33,345千円、ソフトウエア19,599千円であります。
これは主に本社増床、レイアウト変更に伴う設備工事、備品、業務用パソコンの取得及び、社内利用の新販売管理システムの開発によるものであります。
なお、重要な設備の除却、売却等はありません。
なお、当社グループはツールソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社 2025年2月28日現在事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物工具・器具及び備品 ソフトウェア合計本社(東京都千代田区)本社設備及び開発設備96,41947,29944,824188,543119(7)西日本支社(愛知県名古屋市中村区)支社設備及び開発設備3,4591,534-4,9949(1)
(注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。
2.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は()内に外数で記載しております。
3.本社及び西日本支社の建物を賃借しております。
年間賃料はそれぞれ92,625千円及び7,432千円であります。
4.当社はツールソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。

(2) 在外子会社該当事項はありません。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等 該当事項はありません。

(2) 重要な設備の除却等 該当事項はありません。
研究開発費、研究開発活動261,659,000
設備投資額、設備投資等の概要116,636,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況39
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況4
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況6,735,000
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標0

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
該当事項はありません。

Shareholders

大株主の状況 (6) 【大株主の状況】
2025年2月28日現在
氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
HS株式会社東京都千代田区神田須田町2丁目252,000,00044.64
株式会社SBI証券東京都港区六本木1丁目6番1号199,7004.46
光通信株式会社東京都豊島区西池袋1丁目4番10号175,3003.91
大貫 浩東京都江東区144,2003.22
服部 典生三重県四日市市105,6002.36
株式会社日本カストディ銀行(信託口東京都中央区晴海1丁目8-1287,6001.96
野村信託銀行株式会社(投信口)東京都千代田区大手町2丁目2-286,9001.94
MSIP CLIENT SECURITIES (常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社)25 CABOT SQUARE,CANARY WHARF,LONDON E14 4QA,U.K.(東京都千代田区大手町1丁目9-7)82,9001.85
楽天証券株式会社東京都港区南青山2丁目6番21号78,8001.76
マネックス証券株式会社東京都港区赤坂1丁目12番32号70,3991.57
計―3,031,39967.66
株主数-金融機関3
株主数-金融商品取引業者19
株主数-外国法人等-個人15
株主数-外国法人等-個人以外24
株主数-個人その他1,622
株主数-その他の法人19
株主数-計1,702
氏名又は名称、大株主の状況マネックス証券株式会社
株主総利回り0
株主総会決議による取得の状況 (1) 【株主総会決議による取得の状況】
 該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
該当事項はありません。

Shareholders2

自己株式の取得-90,527,000
自己株式の取得による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー-91,296,000
発行済株式及び自己株式に関する注記 1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項 当連結会計年度期首株式数(株)当連結会計年度増加株式数(株)当連結会計年度減少株式数(株)当連結会計年度末株式数(株)発行済株式  普通株式4,550,300-― 4,550,300合計4,550,300-― 4,550,300自己株式 普通株式(注)16670,000― 70,166合計16670,000― 70,166 (注)普通株式の自己株式の株式数の増加は、次のとおりであります。
自己株式の取得による増加         70,000株

Audit

監査法人1、連結有限責任 あずさ監査法人
独立監査人の報告書、連結 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2025年5月29日リックソフト株式会社取締役会 御中 有限責任 あずさ監査法人 東京事務所  指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士根  本   剛  光  指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士新  保   哲  郎 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているリックソフト株式会社の2024年3月1日から2025年2月28日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、リックソフト株式会社及び連結子会社の2025年2月28日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
オンプレミス型のソフトウェアライセンス販売に関する売上高の期間帰属の適切性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応リックソフト株式会社は、単一の事業として「ツールソリューション事業」を営んでいる。
当該事業の中で主力となるサービスは「ライセンス&SIサービス」に含まれるソフトウェアライセンス(以下、「ライセンス」とする。
)の販売であり、主に海外ソフトウェアベンダーが提供する各種ソフトウェアのライセンスを国内の顧客に対して販売している。
注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(4)重要な収益及び費用の計上基準に記載のとおり、オンプレミス型のライセンス販売については、ライセンスを顧客に付与した時点で履行義務が充足されると判断し、一時点で収益を認識している。
オンプレミス型のライセンス販売に係る売上高は3,447,211千円であり、連結売上高の38.1%を占めている。
当該オンプレミス型のライセンス販売は、主に以下の理由から、顧客による受領の事実を証憑により客観的に確認できない場合があることから、不適切な会計期間に売上高が計上される潜在的なリスクが存在する。
・顧客へのライセンスの納品は主に電子メールにライセンス・キーを添付して送信しており、顧客からの受領の事実を確認していないこと・顧客へ販売するライセンスは対象のソフトウェアへアクセスし利用する権利であるが、顧客がソフトウェアにアクセスした事実はソフトウェアベンダーからリックソフト株式会社に通知されないこと以上から、当監査法人は、オンプレミス型のライセンス販売に関する売上高の期間帰属の適切性の検討が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
当監査法人は、オンプレミス型のライセンス販売に関する売上高の期間帰属の適切性を検討するため、主に以下の手続を実施した。
(1) 内部統制の評価 売上高の認識プロセスに関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。
評価に当たっては、営業部門とは独立した業務部の上長がライセンスの納品日と売上の計上日の整合を確認している統制に特に焦点を当てた。

(2) 適切な期間に売上計上されているか否かの検討 オンプレミス型のライセンス販売に係る売上高が適切な会計期間に認識されているか否かを検討するため、以下を含む監査手続を実施した。
① 期末日付近の取引のうち、一定程度の金額的重要性又は質的重要性を有する取引を抽出し、以下の監査手続を実施した。
・顧客へ販売するライセンスの仕入に関連し、海外ソフトウェアベンダー等から入手した資料の仕入日付と顧客名を確認し、実際の売上取引との整合性を検証した。
・ライセンス・キーを送信した電子メールと請求書の日付を照合したうえで、売掛金の回収予定期日に回収されているか否かを確認した。
② 期末日を基準日とした売掛金の残高確認書を当監査法人が直接入手し、顧客の回答が帳簿残高と一致しているか否かを確認した。
その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
連結財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
連結財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を 立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な 監査証拠を入手する。
・連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価 の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び 関連する注記事項の妥当性を評価する。
・経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づ き、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結 論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事 項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表 に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠 に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているか どうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる 取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入 手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。
監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲 に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
 監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
 監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<内部統制監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、リックソフト株式会社の2025年2月28日現在の内部統制報告書について監査を行った。
 当監査法人は、リックソフト株式会社が2025年2月28日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。
財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者及び監査等委員会の責任 経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
 監査等委員会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性があ る。
内部統制監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。
 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施す る。
内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び 適用される。
・財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部 統制報告書の表示を検討する。
・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、 内部統制の監査を計画し実施する。
監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任が ある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
 監査人は、監査等委員会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
<報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係 会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
(注) 1.上記の監査報告書の原本は、当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
オンプレミス型のソフトウェアライセンス販売に関する売上高の期間帰属の適切性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応リックソフト株式会社は、単一の事業として「ツールソリューション事業」を営んでいる。
当該事業の中で主力となるサービスは「ライセンス&SIサービス」に含まれるソフトウェアライセンス(以下、「ライセンス」とする。
)の販売であり、主に海外ソフトウェアベンダーが提供する各種ソフトウェアのライセンスを国内の顧客に対して販売している。
注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(4)重要な収益及び費用の計上基準に記載のとおり、オンプレミス型のライセンス販売については、ライセンスを顧客に付与した時点で履行義務が充足されると判断し、一時点で収益を認識している。
オンプレミス型のライセンス販売に係る売上高は3,447,211千円であり、連結売上高の38.1%を占めている。
当該オンプレミス型のライセンス販売は、主に以下の理由から、顧客による受領の事実を証憑により客観的に確認できない場合があることから、不適切な会計期間に売上高が計上される潜在的なリスクが存在する。
・顧客へのライセンスの納品は主に電子メールにライセンス・キーを添付して送信しており、顧客からの受領の事実を確認していないこと・顧客へ販売するライセンスは対象のソフトウェアへアクセスし利用する権利であるが、顧客がソフトウェアにアクセスした事実はソフトウェアベンダーからリックソフト株式会社に通知されないこと以上から、当監査法人は、オンプレミス型のライセンス販売に関する売上高の期間帰属の適切性の検討が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
当監査法人は、オンプレミス型のライセンス販売に関する売上高の期間帰属の適切性を検討するため、主に以下の手続を実施した。
(1) 内部統制の評価 売上高の認識プロセスに関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。
評価に当たっては、営業部門とは独立した業務部の上長がライセンスの納品日と売上の計上日の整合を確認している統制に特に焦点を当てた。

(2) 適切な期間に売上計上されているか否かの検討 オンプレミス型のライセンス販売に係る売上高が適切な会計期間に認識されているか否かを検討するため、以下を含む監査手続を実施した。
① 期末日付近の取引のうち、一定程度の金額的重要性又は質的重要性を有する取引を抽出し、以下の監査手続を実施した。
・顧客へ販売するライセンスの仕入に関連し、海外ソフトウェアベンダー等から入手した資料の仕入日付と顧客名を確認し、実際の売上取引との整合性を検証した。
・ライセンス・キーを送信した電子メールと請求書の日付を照合したうえで、売掛金の回収予定期日に回収されているか否かを確認した。
② 期末日を基準日とした売掛金の残高確認書を当監査法人が直接入手し、顧客の回答が帳簿残高と一致しているか否かを確認した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、連結オンプレミス型のソフトウェアライセンス販売に関する売上高の期間帰属の適切性
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 リックソフト株式会社は、単一の事業として「ツールソリューション事業」を営んでいる。
当該事業の中で主力となるサービスは「ライセンス&SIサービス」に含まれるソフトウェアライセンス(以下、「ライセンス」とする。
)の販売であり、主に海外ソフトウェアベンダーが提供する各種ソフトウェアのライセンスを国内の顧客に対して販売している。
注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(4)重要な収益及び費用の計上基準に記載のとおり、オンプレミス型のライセンス販売については、ライセンスを顧客に付与した時点で履行義務が充足されると判断し、一時点で収益を認識している。
オンプレミス型のライセンス販売に係る売上高は3,447,211千円であり、連結売上高の38.1%を占めている。
当該オンプレミス型のライセンス販売は、主に以下の理由から、顧客による受領の事実を証憑により客観的に確認できない場合があることから、不適切な会計期間に売上高が計上される潜在的なリスクが存在する。
・顧客へのライセンスの納品は主に電子メールにライセンス・キーを添付して送信しており、顧客からの受領の事実を確認していないこと・顧客へ販売するライセンスは対象のソフトウェアへアクセスし利用する権利であるが、顧客がソフトウェアにアクセスした事実はソフトウェアベンダーからリックソフト株式会社に通知されないこと以上から、当監査法人は、オンプレミス型のライセンス販売に関する売上高の期間帰属の適切性の検討が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(4)重要な収益及び費用の計上基準
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 当監査法人は、オンプレミス型のライセンス販売に関する売上高の期間帰属の適切性を検討するため、主に以下の手続を実施した。
(1) 内部統制の評価 売上高の認識プロセスに関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。
評価に当たっては、営業部門とは独立した業務部の上長がライセンスの納品日と売上の計上日の整合を確認している統制に特に焦点を当てた。

(2) 適切な期間に売上計上されているか否かの検討 オンプレミス型のライセンス販売に係る売上高が適切な会計期間に認識されているか否かを検討するため、以下を含む監査手続を実施した。
① 期末日付近の取引のうち、一定程度の金額的重要性又は質的重要性を有する取引を抽出し、以下の監査手続を実施した。
・顧客へ販売するライセンスの仕入に関連し、海外ソフトウェアベンダー等から入手した資料の仕入日付と顧客名を確認し、実際の売上取引との整合性を検証した。
・ライセンス・キーを送信した電子メールと請求書の日付を照合したうえで、売掛金の回収予定期日に回収されているか否かを確認した。
② 期末日を基準日とした売掛金の残高確認書を当監査法人が直接入手し、顧客の回答が帳簿残高と一致しているか否かを確認した。
その他の記載内容、連結 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、連結 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3)【監査の状況】
に記載されている。

Audit1

監査法人1、個別有限責任 あずさ監査法人
独立監査人の報告書、個別 独立監査人の監査報告書 2025年5月29日リックソフト株式会社取締役会 御中 有限責任 あずさ監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士根  本   剛  光  指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士新  保   哲  郎 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているリックソフト株式会社の2024年3月1日から2025年2月28日までの第23期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、リックソフト株式会社の2025年2月28日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
(オンプレミス型のソフトウェアライセンス販売に関する売上高の期間帰属の適切性) 個別財務諸表の監査報告書で記載すべき監査上の主要な検討事項「オンプレミス型のソフトウェアライセンス販売に関する売上高の期間帰属の適切性」は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項「オンプレミス型のソフトウェアライセンス販売に関する売上高の期間帰属の適切性」と実質的に同一の内容である。
このため、個別財務諸表の監査報告書では、これに関する記載を省略している。
その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。
利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
(注) 1.上記の監査報告書の原本は、当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
(オンプレミス型のソフトウェアライセンス販売に関する売上高の期間帰属の適切性) 個別財務諸表の監査報告書で記載すべき監査上の主要な検討事項「オンプレミス型のソフトウェアライセンス販売に関する売上高の期間帰属の適切性」は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項「オンプレミス型のソフトウェアライセンス販売に関する売上高の期間帰属の適切性」と実質的に同一の内容である。
このため、個別財務諸表の監査報告書では、これに関する記載を省略している。
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、個別(オンプレミス型のソフトウェアライセンス販売に関する売上高の期間帰属の適切性)
連結と同一内容である旨、監査上の主要な検討事項、個別  個別財務諸表の監査報告書で記載すべき監査上の主要な検討事項「オンプレミス型のソフトウェアライセンス販売に関する売上高の期間帰属の適切性」は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項「オンプレミス型のソフトウェアライセンス販売に関する売上高の期間帰属の適切性」と実質的に同一の内容である。
このため、個別財務諸表の監査報告書では、これに関する記載を省略している。
その他の記載内容、個別 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、個別 <報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。

BS資産

仕掛品36,939,000
その他、流動資産31,044,000
有形固定資産148,713,000
ソフトウエア44,824,000
無形固定資産45,738,000
繰延税金資産39,317,000
投資その他の資産150,932,000

BS負債、資本

未払金47,142,000
未払法人税等63,217,000
未払費用16,146,000
賞与引当金69,954,000