財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2025-05-29
英訳名、表紙VRAIN Solution, Inc.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長 南塲 勇佑
本店の所在の場所、表紙東京都中央区晴海一丁目8番10号 (2025年5月19日から本店所在地 東京都中央区晴海一丁目8番11号晴海アイランドトリトンスクエアオフィスタワーY17階が上記のように移転しております。
電話番号、本店の所在の場所、表紙03-6280-4915(代表)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEIfalse
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
 当社は、代表取締役社長南塲勇佑により、2020年3月にAI技術を用いて製造業の自動化を支援することを目的として創業いたしました。
 当社設立以降の主な沿革は、下記のとおりです。
年月概要2020年3月東京都中央区八丁堀において資本金9,900千円で、当社を設立2020年3月DXコンサルティング開始2020年7月AI外観検査システム Phoenix Vision/Eye開発・販売開始2021年7月本社を東京都中央区日本橋茅場町へ移転2022年7月本社を東京都中央区晴海へ移転2023年3月ISO/IEC 27001:2013(ISMS)の認証を取得2024年2月東京証券取引所グロース市場に株式を上場2024年8月大阪営業所を開設2025年1月名古屋営業所を開設
(注) 事業年度終了後に発生した事項 2025年5月  本社オフィスを晴海アイランドトリトンスクエアオフィスタワー内で移転拡充
事業の内容 3 【事業の内容】
(1) 事業の概要当社は、「モノづくりのあり方を変え、世界を変えていく」ことをミッションに掲げ、製造業界向けに、AI技術及びIoT(注1)技術等の新しい技術を活用したサービスを提供しております。
当社がサービスを提供している日本の製造業界は、グローバル化やアジアの国々を代表とする新興国の発展による「国際競争の激化」や少子高齢化に伴う「人手不足」等の構造的な課題に直面していると当社では捉えております。
これらの課題に対処すべく製造業界においては生産性向上のためのAIやIoT等の新しい技術を活用したDX(注2)が強く求められていると判断しております。
当社が製造業界に提供するものは、生産性向上のソリューションとして、自社開発したプロダクトを提供する「AIシステム」及び顧客のDX推進を支援する「DXコンサルティング」の2つとなります。
AIシステム及びDXコンサルティングは、以下に記載する特徴があると考えておりますが、それらは製造業に特化することでノウハウや専門性を短期間に有し、より高品質なソリューションの提供ができるように努めてきたことによります。
当社の見解では現在、製造業に向けて両ソリューションを提供している企業は国内において多くなく、当社の優位性に繋がるものと考えております。
また、同一企業へ両ソリューションの導入を推進することにより、企業のDXを加速させ、一企業における収益の最大化を図っております。
[当社が提供する2つのソリューション] なお、当社では、AIシステムを提供した顧客へはDXコンサルティングを、DXコンサルティングを提供した顧客へはAIシステムを提供することを推進しており、両ソリューションは完全に分離されるものではなく、両要素を異なるバランスで含んでいることから、経営管理上はセグメントの分離をせず、「製造業DX事業」の単一セグメントとしております。

(注) 1.IoT(Internet of Things)IoTは、あらゆるモノをインターネット(あるいはネットワーク)に接続する技術であり、日本語では「モノのインターネット」と訳されます。
2.DX(Digital Transformation)DXは、デジタルトランスフォーメーションの略となります。
デジタルトランスフォーメーションとは、企業がデジタル技術によって業務やビジネスの変革をすることを指します。
① AIシステム(特徴)当社は、自社のエンジニア部門においてAIシステムの企画・研究・開発を行っており、特定の顧客ごとに仕様を大幅に調整する必要がない汎用性の高いシステムを開発しています。
顧客の製造ラインの製造環境及び解決したい課題に合わせて、AIシステムの提供だけでなく、撮像機器等の周辺のハードウェアと組み合わせて提供することで、顧客の製造ラインの自動化を実現しています。
従来、製造ラインの検査工程において検査員の目で行われていた良品/不良品の判定について、人の目に頼らず省力化・自動化を可能にするAI外観検査システム「Phoenix Vision/Eye」の開発・販売を行っております。
さらに当社は、顧客に対して、このようなAIシステムの販売に加えて、より高い検査精度を達成するための撮像環境を構築するために、カメラ等の撮像機器や装置・排出機構についても、組み合わせて提案・提供を行っております。
[AIシステム導入による効果] [当社製品AIシステム「Phoenix Vision/Eye」] [製造ラインでの運用イメージ] (当社の強み)a 製造業に対する豊富な知識当社が対面している製造業の顧客にサービスの価値を訴求し販売を行うには、豊富な製造業の知識及び高い精度の実現が必要になります。
製造業界においては、商談やサービス提供の過程において、高度な業界知識、製品知識及び製造工程に関する知識が求められます。
当社は、製造業界出身者が多く在籍していることに加え、マニュアル化や社内教育により、製造業界出身者以外の者でも十分なパフォーマンスを発揮できるための仕組みを整えていると考えております。
なお、外観検査システムは通常1製造ラインごとの導入となり、その製造ラインでの効果が実証されることにより同一企業の別ラインへの追加導入へと繋がり、継続的な収益を見込むことが可能であると考えております。
当社は工場現場の状況やデータ、解決したい課題に基づき、顧客に合わせた自動化や効率化の提案ができる点に強みがあると考えており、その実績により複数の企業で追加導入に至っております。
b 企画から導入までワンストップ対応当社はAIシステムの開発・販売だけでなく、企画からカメラやセンサー等の撮像機器及び検査装置の製作等の提案、設置、稼働までをワンストップで提供しております。
AI外観検査システムは、撮像条件により大きく検査精度が左右されるため、当社以外のAIベンダーでは、ソフトウェアのみを販売し撮像機器等については顧客側で別途調達しており、本番環境下において導入検討時と同水準の検査精度を出せない事例が多く見られます。
当社は、製造業界や画像検査領域での知見が豊富であり、ソフトウェアと撮像環境をワンストップで企画・提案・販売することにより、導入後の本番環境下でも高い検査精度を実現することが可能であると考えております。
c 自社開発のAI技術による外観検査処理外観検査の処理技術には、従来技術であるルールベースと当社が開発しているAI技術を用いた2つが存在します。
ルールベースは、人が設定した検査ルールに基づいて良品/不良品を判断することから検査基準が明確となりますが、設定には専門知識が必要なうえ、条件が複数ある場合にはその分の検査基準を事前に全て登録する必要があり、検査結果もその検査基準に完全に一致したもののみを検出します。
そのため、明るさ等の環境変化に応じた設定を行うことは大変難しく、大量の製品を製造しつつ不良品の出荷をゼロとするには、例え良品であっても一定の基準を満たさない製品を歩留まりにして熟練の検査員による検査をもって良品/不良品を判断している製造現場があります。
このような製造現場では、良品でありながらも歩留まりにせざるを得ないことに頭を悩ませている場面が見受けられます。
一方で、AI技術を用いた場合は、良品/不良品の画像を学習データとして与えて自己学習させていくことで特徴を自動的に抽出して判断するようになります。
曖昧さや柔軟性等は、試行回数を増やせば増やすほど数値化して表現することができ精度も高められることから、熟練の検査員による官能検査が必要なケースに非常に有効です。
工数削減又は歩留まりの大幅な解消が期待できると当社では考えております。
d 汎用性の高さAI外観検査システムの核となる基盤は、自社が開発する汎用性の高いソフトウェアであるため、特定の顧客ごとに仕様を大幅に調整する必要がなく、注文を受けてから1週間程度で導入することが可能です。
操作性も容易なため、顧客側での設定調整や導入後の運用において、操作者の熟練度等に左右されません。
また、当社製品の外観検査処理にはAI技術に加え、ルールベースも搭載しております。
学習データ用の良品/不良品画像を蓄積し十分に学習させるまでは、従来のルールベースで使用することも可能です。
このように、汎用性の高さにより検査する商品や特徴が変わっても顧客の要望に合わせて対応が可能なため、大手製造業で同一工場に複数のラインがあっても、大きな仕様変更を行うことなく、全ラインに導入の機会があります。
加えて、大手製造業であれば国内だけでも複数の工場を保有しているため、今後は、既存顧客のリピート案件の比率が高まることが予想され、獲得コストの低減に繋がると考えております。
(導入実績)これまでの「AIシステム開発・販売」の実績は、自動車業界及び食品業界を中心に、導入してまいりました。
AIシステム及びその周辺機器の販売を通じた2025年2月期の平均販売単価は、21,797千円であります。
導入事例として、大手自動車メーカーにおける「部品の傷の自動検査」、大手即席麺メーカーにおける「かやくとソースの自動分類」、大手ハムメーカーにおける「生成されたハムの自動検査」等があり、人が行っていた業務の自動化を実現しています。
[外観検査自動化例] ② DXコンサルティング(特徴)日本の製造業界は、新興国の工業化による国際競争力の激化や少子高齢化に伴う労働人口の減少等の構造的な課題に直面していると当社では捉えております。
当社は、その課題解決にDXコンサルティングが有効と考えており、AIやIoT等の新しい技術を活用した顧客のDX推進を支援するサービスを提供しております。
当社のコンサルタントが顧客のDXプロジェクトにおいて、課題設定フェーズから運用フェーズまでのプロジェクト全体に携わっております。
[サービスの内容] (当社の強み)当社が対面している製造業界においては、製造現場の生産性向上を目的としたDXの推進が急務となっているものの、製造業の企業にはAIやIoT等の新しい技術に精通している人材が不足しており、必要なデータがない、データが生産設備から取得できないことによってDXの推進が想定通りにいかないケースがあると当社では捉えています。
また、製造現場におけるDXには、製造業界や製造工程に対する豊富な知見が必要になる一方で、AIベンダーやDXコンサル企業に、製造業界や製造工程に対する豊富な知見を有している人材は多くなく、そのため製造現場にDXのコンサルサービスを十分なレベルで提供できる企業は多くはないと当社では想定しております。
当社は、製造業に特化してきたことにより、製造業及び製造工程における多くの知見と実績やノウハウを有することができ、顧客の生産設備からデータを取得するためのデバイスの選定から、データ取得、分析、結果を踏まえた実際の運用までを支援しています。
そして、製造現場の様々な課題への解決実績を積み上げることで、より質の高いサービスを提供できるよう取り組んでおります。
また、当社は、人材育成、テーマ選定、検証、開発、運用に至るまで、単なるアドバイスではなく、ハンズオンでの開発支援ができることが特徴であると考えております。
[当社が導入したソリューション] ※1 Computer Aided Engineeringの略。
設計した製品のシミュレーションや解析をコンピューター上で実施すること。
(導入実績)これまでの「DXコンサルティング」の実績は、自動車業界及び食品業界を中心に生産工程における複数の領域で導入した他、同一企業から幅広く課題に対する相談を受け複数回の成約を獲得しています。
2025年2月期のDXコンサルティングの平均販売単価は、2,051千円であります。
[事業系統図]
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
該当事項はありません。
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 提出会社の状況 2025年2月28日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)9734.61.06,166
(注) 1.当社は、臨時従業員を有しておりません。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.当社は製造業DX事業の単一セグメントであるため、セグメント毎の記載はしておりません。
4.前事業年度末に比べ従業員数が48名増加しております。
主な理由は、AIシステムの販売を担う人材を採用したためであります。

(2) 労働組合の状況当社において労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
(3)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異当社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の項目と認識しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
当該将来に関する事項については、その達成を保証するものではありません。
(1) 経営方針当社は、「モノづくりのあり方を変え、世界を変えていく」ことを企業理念とし、当社に関わってくださる全ての皆様に大きな喜び(付加価値)を提供することを目指しています。
上述の企業理念に基づき、「国際競争の激化」や「人手不足」等の大きな課題に直面している日本の製造業に向けて、外観検査等の製造工程の自動化・省力化を可能にするプロダクトの開発・販売及び、DX推進のためのコンサルティングを展開しています。
当社は、製造業界におけるDX推進の一翼を担い、製造業の競争力を強化し、日本のモノづくりの発展に貢献していきます。
また当社は、2026年度から2028年度における中期経営方針を以下のとおり定め、成長戦略に基づき実現に向けて取り組んでまいります。

(2) 経営戦略等当社は、製造業界に向けてAIシステムとDXコンサルティングを提供できる強みを活かして、製造業のDX化を支援し、事業成長をしてきました。
現時点では1工場の1ラインの自動化・省力化を行った企業が多いため、今後AIシステムでは導入する製造ラインの拡大を推進し、DXコンサルティングでは異なる生産工程の自動化を支援することで、同一顧客に複数回にわたってサービスを提供し、顧客の自動化を支援してまいります。
さらにAIシステムを導入した企業に、生産計画の自動化等のDXコンサルティングを提供することで、取引の重層化を図っていきます。
中期では、同一顧客の別工場への拡大や新規ソリューションの導入と取引を発展させていき、顧客の生産工程自動化を様々な形で支援する体制を築いていきます。
[成長戦略(企業単位)]新規ソリューションの開発は、DXコンサルティングを通じて顧客の課題を発掘し、業界横断で汎用的に課題解決が可能な領域を見定め、開発を行ってまいります。
PDCAサイクルを循環させることで顧客課題に適したサービスを提供し、ソリューション領域の拡大を図っていきます。
国内において製造業の事業者数は11万社(※1)あり、当社の取引社数シェアは約0.2%と今後の取引拡大の余地は大きいと考えております。
今後は幅広い業界での導入実績を積み上げ、様々な顧客課題に対応できる企業となることで、製造業におけるDX支援企業としての地位を築き、安定的かつ成長性のあるビジネスモデルを目指します。
そのため、国内展開・技術面の拡充を目指し、国内支社の展開を進めると共に、海外工場への本格的なサービス展開を検討していきます。
技術面においてはAIを中心にソリューション領域の拡大を継続し、幅広い課題に対応できる企業を目指していきます。
[成長戦略(業界単位)] ※1 総務省・経済産業省「令和3年経済センサス-活動調査 従業員10名以上の事業所数」より引用※2 波形解析は開発段階のサービスとなります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標当社は、経営上の目標の達成状況を判断するために成長性と収益性を重視しており、自社の成長及び競合他社との比較検証を行うことを目的に「売上高」「売上高成長率」「売上総利益」「売上総利益率」「営業利益」「営業利益率」を客観的な指標としております。
さらに今後、高いレベルの成長性と収益性を実現するために「受注残高」「累計取引社数」「継続顧客売上高」についてもモニタリングをしていきます。
なお、これらKPIを用いた推移については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載のとおりであります。
(4) 経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題当社は、今後のさらなる成長を実現する上で、以下の事項を経営課題として重視しております。
① 収益基盤の構築・強化への取り組み当社が対面する製造業界は、内閣府が公表する「国民経済計算(GDP統計)」によれば、市場規模121兆円と我が国の国内総生産の20.6%を占める巨大な市場規模です(内閣府「2023年度(令和5年度)国民経済計算年次推計」、2024年12月)。
内閣府が公表する「令和5年版高齢社会白書(全体版)」によれば、今後の国内における生産年齢人口の推移は、2020年の7,509万人から2070年には4,535万人と、2,974万人ほど減少することが見込まれており、当社では製造業界においても、人手不足が課題となると想定しています。
外部統計データによれば、生産性向上・コスト効率化に繋がるデジタル投資は高い水準が見込まれています(工場デジタル化市場規模2023年度(予測):1兆7,620億円→2027年度(予測):1兆9,820億円。
出典:㈱矢野経済研究所「工場デジタル化市場に関する調査(2023年)」(2023年4月26日発表)より引用)。
一方で、JILPT(独立行政法人労働政策研究・研修機構)が公表する「ものづくり産業のデジタル技術活用と人材確保・育成に関する調査」(2023年5月)によれば、デジタル技術を活用していく上での課題をデジタル技術活用企業、未活用企業に分けて調査されたところ、共にデジタル技術の導入や育成のためのノウハウ不足、人材の不足といった回答が大部分を占めています。
 ※1 内閣府「令和5年版高齢社会白書(全体版)」をもとに当社作成 以上のことから、当社では、製造業における生産性向上や労働人口減少への対応としてDX投資が進むと考えつつ、社内にデジタル化のノウハウを持つ人材が不足しているため、DX化が想定以上に進まない可能性もあると認識しております。
当社は、AIシステムの販売及びDXコンサルティングを通じて、製造現場ごとのニーズに即したハードウェアとソフトウェアを提供し、製造業の課題解決とDXの推進を図ることで、製造業の競争力強化に貢献してまいります。
※1 内閣府「2023年度(令和5年度)国民経済計算年次推計」(2024年12月) ② 営業体制の強化当社の持続的成長には、優秀な営業人材の採用と育成が欠かせません。
採用においては、製造業に必要な専門知識又は優れた営業力を有し、当社の理念に共感する人材を発掘し、今後もその方針に基づいた採用活動を継続してまいります。
教育面では、入社時の研修に加え、定期的な勉強会や営業活動を通じた気づきの共有を行い、業界知見を高め、営業力の強化を図ってまいります。
③ 製品開発力・技術力の向上及び開発体制の強化当社の事業領域においては、顧客の要求水準が高く、それに応えるための高い技術力及び製品を開発することが求められます。
これらの実現のために、優秀な技術者の確保及び最新技術をキャッチアップする体制の構築を図ってまいります。
④ 内部管理体制の強化当社は、さらなる事業拡大を推進し、企業価値を向上させるためには、効率的なオペレーション体制を基盤としながら、内部管理体制を強化していくことが重要な課題であると認識しており、社内研修の実施等コンプライアンス体制及び内部統制の充実・強化を図ってまいります。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) ガバナンス 当社は、持続的な成長及び長期的な企業価値の向上を目指し、ステークホルダーからの信頼を得るため、経営の監視機能及び内部統制機能の充実、コーポレート・ガバナンスの強化を重要な課題として認識し、その充実に取り組むことをコーポレート・ガバナンスの基本的な考え方とし、サステナビリティ関連のリスク及び機会に関する評価、管理及び監視に伴う統制及び手続等の体制は、コーポレート・ガバナンスの体制に準拠しております。
詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等(1)コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照ください。

(2) 戦略当社は、「モノづくりのあり方を変え、世界を変えていく」ことをミッションに、製造業の現場で人が行っている作業に対して、AI等の技術を活用したソリューション提案により、現場の自動化を推進しております。
製造業における現場の自動化による業務の効率化や食品等の部材ロスの削減を行うことは、持続可能な社会を実現するために必要であると捉えており、当社の事業拡大がサステナビリティへの貢献に資するものと認識しております。
事業の推進には性別や年齢にとらわれない多様な人材が必要不可欠であり競争力の源泉であると考えているため、個々の能力に応じた適切な登用と育成により、組織の強化を図っております。
さらに、半期ごとの評価制度を通じて、スキル向上とキャリアパス支援を行い、一人ひとりが自己実現を果たせるよう取り組んでおります。
また、このような人材が最大限のパフォーマンスを発揮し、社員間で円滑なコミュニケーションが行えるようなオフィス環境を整えております。
(3) リスク管理当社では、取締役会やリスク・コンプライアンス委員会等の重要会議を通じてリスク情報を共有しつつ、潜在リスクの早期発見及び未然防止、さらにはリスクが顕在化した場合の損失の最小化に努めております。
また、必要に応じて弁護士、公認会計士、社会保険労務士等の外部専門家からアドバイスを受けられる良好な関係を構築するとともに、監査役監査及び内部監査を通じて、潜在的なリスクの早期発見及び未然防止によるリスク軽減に努めております。
(4) 指標及び目標当社は、小規模な組織体制であるため、重要性も加味した上で、年齢、国籍、性別等の区分で管理職の構成割合や人数の目標値等は定めておりませんが、その具体的な目標設定や状況の開示については、今後の課題として継続して検討してまいります。
戦略
(2) 戦略当社は、「モノづくりのあり方を変え、世界を変えていく」ことをミッションに、製造業の現場で人が行っている作業に対して、AI等の技術を活用したソリューション提案により、現場の自動化を推進しております。
製造業における現場の自動化による業務の効率化や食品等の部材ロスの削減を行うことは、持続可能な社会を実現するために必要であると捉えており、当社の事業拡大がサステナビリティへの貢献に資するものと認識しております。
事業の推進には性別や年齢にとらわれない多様な人材が必要不可欠であり競争力の源泉であると考えているため、個々の能力に応じた適切な登用と育成により、組織の強化を図っております。
さらに、半期ごとの評価制度を通じて、スキル向上とキャリアパス支援を行い、一人ひとりが自己実現を果たせるよう取り組んでおります。
また、このような人材が最大限のパフォーマンスを発揮し、社員間で円滑なコミュニケーションが行えるようなオフィス環境を整えております。
指標及び目標 (4) 指標及び目標当社は、小規模な組織体制であるため、重要性も加味した上で、年齢、国籍、性別等の区分で管理職の構成割合や人数の目標値等は定めておりませんが、その具体的な目標設定や状況の開示については、今後の課題として継続して検討してまいります。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 事業の推進には性別や年齢にとらわれない多様な人材が必要不可欠であり競争力の源泉であると考えているため、個々の能力に応じた適切な登用と育成により、組織の強化を図っております。
さらに、半期ごとの評価制度を通じて、スキル向上とキャリアパス支援を行い、一人ひとりが自己実現を果たせるよう取り組んでおります。
また、このような人材が最大限のパフォーマンスを発揮し、社員間で円滑なコミュニケーションが行えるようなオフィス環境を整えております。
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
また、リスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。
当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で、行われる必要があると考えております。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであり、将来において発生する可能性のある全てのリスクを網羅するものではありません。
① 市場動向について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)当社では、客観的、継続的に、市場と競合他社、自社の分析を実施し、市場変化の兆候は迅速に経営戦略に反映させております。
また、AIビジネス市場の中でも、2つのソリューションの提供を行うことで単一のサービスの場合より市場変化の影響を緩和し、リスク低減を図っております。
当社がビジネスドメインとするAIビジネス市場は今後さらなる成長が見込まれている領域でありますが、市場の成長ペースが大きく鈍化した場合等には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 技術革新について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)当社が事業を展開するIT業界は、技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が速く、それに基づく新機能の導入等が行なわれております。
当社は、オープン技術(機械学習技術/深層学習技術・自然言語処理技術等)と当社技術を組み合わせることにより、また、常に市場動向を注視し、技術革新への対応を講じることにより、今後も競争力のあるサービスを提供できるように取り組んでおります。
しかしながら、予想以上の急速な技術革新や代替技術・汎用的な競合商品の出現等により、当社のサービスが十分な競争力や付加価値を確保できない場合には、新規受注の減少や契約継続率の低下により当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 競合について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)当社では、先行して事業を推進していくことで、さらに実績を積み上げて市場内での地位を早期に確立するとともに、当社の強みである製造業の豊富な知見を活かした企画から導入までのワンストップ対応によって、競争優位性を築いてまいります。
また、今後の資金調達等を活かし、当社の資金力・ブランド力の強化を図ってまいります。
しかしながら、当社の事業については、競合他社が存在している他、新規参入事業者も見受けられます。
資金力・ブランド力を有する大手企業の参入等、当社の競争優位性を上回る競合他社が出現した場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
④ 製造業界のDX市場の拡がりについて(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)当社が対面する製造業界は、内閣府が公表する「国民経済計算(GDP統計)」によれば、市場規模121兆円と我が国の国内総生産の20.6%を占める巨大な市場規模です(内閣府「2023年度(令和5年度)国民経済計算年次推計」、2024年12月)。
一方で、少子高齢化の影響によって労働人口が減少していることから、現状の市場規模を維持するには、人手不足が課題になると想定しています。
外部統計データによれば、生産性向上・コスト効率化に繋がるデジタル投資は高い水準が見込まれています(工場デジタル化市場規模2023年度(予測):1兆7,620億円→2027年度(予測):1兆9,820億円。
出典:㈱矢野経済研究所「工場デジタル化市場に関する調査(2023年)」(2023年4月26日発表)より引用)。
当社は、AI及びIoT等の新しい技術を用いたプロダクトの販売及びDXコンサルティングにより、製造業の特定の分野における自動化・省力化に向けたDXを推進しております(詳細は、「3 事業の内容 (1)事業の概要 ②DXコンサルティング」をご参照願います)。
しかしながら、製造業界自体の景況や、DX推進の度合いに応じては、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 人材の確保について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)当社の事業領域において、高い成長率及び高い利益率を実現するためには、営業・戦略・技術・コーポレートの各面において、多くの優秀な人材を獲得することが必要であると考えております。
採用市場の競争が激化するなか、当社では一定数の退職者が生じていることを踏まえ、社員の定着率を高めるべく労働環境の整備に取り組むとともに、継続的に優秀な人材を確保し、事業を一層発展させていくための採用及び社内教育体制の強化を図っております。
また、社内の優秀な人材の流出を防ぐため、利益獲得に注力できる経営組織の構築にも努めております。
しかしながら、今後の人材採用・確保の状況によっては、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 製品開発力・技術力について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)当社の事業領域においては、顧客の要求水準が高く、それに応えるための高い技術力及び製品を開発することが求められます。
これらの実現のために、優秀な技術者の確保及び最新技術をキャッチアップする体制の構築を図ってまいります。
また、取締役 DX事業開発部部長 荻本成基及び取締役 技術開発部部長 山田郁生は、新規プロダクトの開発における専門的な知識や技術を有し、重要な役割を果たしていることから社員への教育・ノウハウの共有を進めることでリスク分散を図ってまいります。
しかしながら、顧客の要求水準を満たす技術レベルに達しない又は荻本成基及び山田郁生が何らかの理由により業務遂行が困難となった場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 新製品・新ソリューションの開発について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)当社は、今後の事業領域拡大のために、新製品や新ソリューションの研究開発に取り組んでおります。
しかしながら、これらの活動は不確定要素が多く、事業計画を達成できなかった場合は、それまでの投資負担が、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 取引依存度の高い主要な取引先について(発生可能性:中、発生時期:数年以内、影響度:中)当社は、AIシステムにおいて東海漬物株式会社との取引を有し、同社への依存度が大きくなっております。
2025年2月期において同社が売上高に占める割合は11.6%となっております。
当社は、顧客との契約を遵守し、友好的な関係を維持するよう努めるとともに、特定の顧客に過度に依存しないよう、新規顧客の開拓を進める等ポートフォリオのバランスを考慮した経営を心掛けております。
しかしながら、顧客の事業環境や戦略の変化によって、取引の停止・縮小等の要因により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑨ AIシステムの販売について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)当社は、AIシステムの販売だけでなく、カメラやセンサー等の撮像機器及び検査装置の製作等の提案、設置、稼働までをワンストップで提供しております。
検査装置の製作においては、受注時に仕様を確認し差異が発生しないように取り組んでおります。
しかしながら、顧客の要望により仕様が変更となる場合又は納品を予定していた日に生産が優先され、AIシステムの設置が延期になる場合があり、納期が変動する可能性があります。
その場合には、売上を計上する時期が変動し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 原材料等の調達に関するリスク(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)当社は、原材料や部品等を国内の商社を通じて調達しております。
多様なネットワークを構築し、安定的な供給を得られるよう努めております。
しかしながら、今後、円安や新型コロナウイルス等の感染症拡大により原材料や部品等の仕入価格の高騰及び調達期間が長期化することがあります。
原材料や部品等の価格が予想以上に急騰し、かつ、長期にわたって高値が続く場合、原材料価格の上昇分をコスト削減等で吸収できず、売価に転嫁できない、または、製品の納品遅延や販売機会の逸失等が発生し、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑪ 訴訟等について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)当社では、本書提出日現在において、業績に影響を及ぼす訴訟や係争は生じておりません。
また、当社は取引の契約締結に際して、法務担当による事前の契約条文の審査を行い、トラブル等の未然防止に取り組んでおります。
しかしながら、当社が事業活動を行う中で、顧客等から当社が提供するサービスの不備等により、訴訟や係争が生じた場合には、当社の社会的信用が毀損され、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑫ 知的財産等に関するリスク(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)当社は、事業に関する開発を進める中で発生した知的財産については、必要に応じて知的財産権の登録等を行い、当社の財産の保全を行うとともに、第三者の知的財産権を侵害しないように努めております。
しかしながら、今後、当社の事業領域において第三者の権利が成立した場合又は認識していない権利がすでに成立している場合は、第三者より損害賠償等の訴えを提起される可能性並びに権利に対して使用料等が発生する可能性があります。
その場合は、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑬ 情報管理について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)当社では、事業を展開する上で、顧客企業の技術、製品に関しての機密情報を取り扱っております。
これらの情報の外部流出を防止するため、規程の整備、社員等への研修及びセキュリティシステムの継続的な改善等、管理体制の構築に努めております。
しかしながら、不測の事態により情報が流出した場合には、当社の社会的信用の失墜や訴訟費用及び損害賠償の発生等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑭ 内部管理体制について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)当社は、事業拡大に伴い役職員数が増加していることから、役職員等の内部関係者による贈収賄・横領・インサイダー取引等の不正行為が発生しないよう、コンプライアンス関連規程を制定するとともに、当社の役職員等が遵守すべき法令・ルールについて、全員に周知し、啓蒙活動を継続的に行っております。
しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生するといった事態が生じた場合や、事業の急速な拡大により内部管理体制の構築が追い付かないという事態が生じる場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑮ 法的規制等について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)当社は、当社の事業を制限する直接的かつ特有の法的規制は、本書提出日時点において存在しないと考えております。
しかしながら、今後、当社の事業を制限する法的規制が制定され、既存の法的規制の運用が変更された場合には、当社の事業展開は制約を受ける可能性があります。
当社としては引き続き法令を遵守した事業運営を行っていくべく、今後も法令遵守体制の強化や社内教育等を行っていく方針ですが、当社の事業が新たな法的規制の対象となった場合には、当該規制に対応するための費用が発生し、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑯ 代表者への依存について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)当社代表取締役社長である南塲勇佑は、当社の創業者、かつ、創業以来の最高経営責任者であり、当社の事業運営における事業戦略の策定や業界における人脈の活用等に関して、重要な役割を果たしております。
当社は、南塲勇佑への過度な依存を回避すべく、経営管理体制の強化、経営幹部職員の育成、採用を図っておりますが、現時点において南塲勇佑に対する依存度は高い状況にあると考えております。
今後において、何らかの理由により南塲勇佑の当社における業務遂行の継続が困難となった場合、当社の事業運営等に影響を及ぼす可能性があります。
⑰ 社歴が浅いことについて(発生可能性:-、発生時期:特定時期なし、影響度:-)当社は、2020年3月に設立された社歴の浅い会社であることに加えて、急速な成長過程にあることから過年度の財務情報は期間業績比較を行うには不十分な可能性があります。
また、新規事業の開拓も継続的に行っていく見込みであることから、過年度の財務情報のみでは、今後の業績を判断する情報としては、不十分な可能性があります。
⑱ 小規模組織であることについて(発生可能性:中、発生時期:数年以内、影響度:大)当社は、当事業年度末現在において従業員97名と小規模な組織であり、役職員一人一人への依存度が高い傾向にあります。
今後、事業拡大に伴い、優秀な人材の確保や経営管理体制の強化を進めるとともに、継続的に利益獲得を見込める組織体制を整備してまいります。
しかしながら、当社が求める人材の確保ができない場合には、人員の増強や組織の拡充が制限され、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑲ 配当政策について(発生可能性:高、発生時期:特定時期なし、影響度:小)当社は、設立以来配当を実施した実績はありませんが、株主に対する利益還元を経営の重要課題として認識しております。
しかしながら、当社は、成長過程にあると考えており、内部留保の充実及び事業拡大のための投資等に充当することが、株主に対する利益還元につながると考えております。
将来的には、事業環境及び財政状態等を勘案しながら、株主に対して利益還元を実施していく方針ではありますが、現時点では配当実施の可能性及びその実施時期等は未定であります。
⑳ 自然災害について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)当社では、従業員安否確認手段の整備等、有事に備えて危機管理体制の整備に努めております。
しかしながら、大規模な地震、台風等の自然災害が想定を大きく上回る規模で発生した場合、当社又は当社の取引先の事業活動が制限され、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
㉑ 新型コロナウイルス感染症について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)当社では、新型コロナウイルス感染症への対応として、マスク着用や定期的なオフィスの消毒等の感染防止活動を実施しております。
しかしながら、今後の感染状況によっては、市場の低迷、顧客の業績悪化による債権回収の停滞、従業員の感染等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
㉒ 新株予約権の行使による株式希薄化について(発生可能性:高、発生時期:特定時期なし、影響度:小)当社は、長期的な企業価値向上のため、役員及び従業員に対し、インセンティブとして新株予約権(以下、「ストックオプション」という)を付与しております。
今後におきましても、優秀な役員及び従業員を確保するために、インセンティブとしてストックオプションを付与する可能性があります。
これらストックオプションが行使された場合、発行済株式総数が増加し、既存株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。
なお、本書提出日現在、新株予約権による潜在株式数は198,000株であり、発行済株式総数10,110,000株の2.0%に相当しております。
㉓ 当社株式の流動性について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)当社は、株式会社東京証券取引所の定める上場維持基準は25%であるところ、流通株式比率(流通株式比率=(流通株式数)/(上場株式数)×100(%))は当事業年度末現在において29.1%となっております。
今後は、当社の事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達、ストックオプションの行使による流通株式数の増加、既存株主からの売出等の施策を組み合わせることで、流動性の向上を図っていく方針であります。
しかしながら、何らかの事情により上場時よりも流動性が低下する場合には、当社株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当社株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。
㉔ 大株主について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)当社の代表取締役社長である南塲勇佑(自身の保有する資産管理会社の持分を含む)の所有株式数は、当事業年度末現在において発行済株式総数の67.1%となっており、引き続き大株主となる見込みです。
南塲勇佑は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使に当たっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針であります。
また、当社は、支配株主との取引は、原則として行わない方針ですが、当社と支配株主が取引を行う場合は、少数株主保護の観点から、取締役会において当該取引の合理性及び必要性並びに取引条件の妥当性について十分検討する予定です。
なお、当社の業容の変化や市場環境による影響等によって当該株式が売却され、短期的な需給のバランスの悪化が生じる可能性があり、当社株式の市場価格が低下する可能性があります。
㉕ 資金使途について(発生可能性:低、発生時期:短期、影響度:小)当社の公募増資による資金調達の使途については、今後の事業拡大に向けた人材採用費等の運転資金及び新商品開発費用や既存商品の機能強化等の研究開発費と営業所の設置に充当する計画であります。
しかしながら、経営環境等の変化に対応するため、調達資金を計画以外の使途に充当する可能性があります。
また、当初の計画どおりに資金が使用された場合でも、想定どおりの成果をあげられない可能性があります。
なお、資金使途を変更する場合には、適時適切に開示等を行ってまいります。
また、投資効果については継続的に投資効果を測定、改善を行い、想定どおりの成果をあげられるように取り組んでまいります。
㉖ 投融資について(発生可能性:低、発生時期:短期、影響度:中)当社は、現在において投資を行っている事実はありません。
しかしながら、今後の事業拡大のために、国内外を問わず出資、子会社設立、合弁事業の展開、アライアンス、M&A等の投融資を実施する場合があります。
また、投資判断においては、投資先候補企業の事業内容を吟味し、当社との事業シナジーが得られること、投資先候補企業の事業計画、当社の財務状況や投資先候補企業への影響力等を考慮し、投資先候補企業の評価額が適切な水準であることを慎重に確認し、投資判断を行う予定です。
ただし、投資先企業の事業が計画通りに進捗しない場合や投融資額を回収できなかった場合、減損の対象となる事象が生じた場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況当社は、「モノづくりのあり方を変え、世界を変えていく」ことをミッションに掲げ、製造業界向けに、AI技術及びIoT技術等の新しい技術を活用したサービスを提供しております。
当事業年度におけるわが国経済は、雇用情勢の改善に伴い、緩やかに回復の動きが見られました。
しかしながら、海外景気の下振れがわが国景気を下押しするリスクや不安定な世界情勢の長期化等、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
当社がサービスを提供する製造業界においては、急激な為替変動等により景況感の停滞が見られる一方で、依然として企業の設備投資意欲は底堅く、少子高齢化や人口減少を背景とした将来の労働生産性の向上を目的とした既存システムの刷新やDXの推進によるIT投資の動きが見られます。
このような経営環境の中、当社は、製造業の品質検査における労働集約型の作業に代わる手段として、AIを活用した画像検査システム「Phoenix Vision/Eye」を提供するとともに、生産工程における自動化を推進するDXコンサルティングサービスを提供しております。
当事業年度では、導入実績のある業界の同業他社からの受注に加え、既存顧客による複数ラインの一括導入が進む等、事業は順調に拡大しております。
また、将来の成長に向けた基盤作りとして、営業所の新設を含む営業体制の強化を進めるとともに、積極的な採用活動を展開しております。
この結果、累計取引社数が233社となり、当事業年度においては、売上高2,144,641千円(前期比52.0%増)、営業利益594,987千円(前期比17.1%増)、経常利益595,437千円(前期比20.1%増)、当期純利益425,072千円(前期比28.7%増)となりました。
当事業年度末の受注残高は、389,893千円となります。
なお、当社は製造業DX事業の単一セグメントであるため、セグメント毎の記載はしておりません。
② 財政状態の状況(資産)当事業年度末における資産合計につきましては、前事業年度末に比べ423,605千円増加し、1,873,506千円となりました。
現金及び預金が473,217千円減少した一方で、売掛金及び契約資産が545,717千円増加、敷金が152,299千円増加したこと等によるものであります。
(負債)当事業年度末における負債合計につきましては、前事業年度末に比べ1,467千円減少し、451,393千円となりました。
これは主に、期末にかけて大型案件の受注が集中した影響で、機械装置の外注費等に係る未払金が70,167千円増加した一方で、未払法人税等が70,012千円、一年内返済予定の長期借入金が41,551千円減少したことによるものです。
(純資産)当事業年度末における純資産合計につきましては、前事業年度末に比べ425,072千円増加し、1,422,113千円となりました。
これは主に、当期純利益を425,072千円計上したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前事業年度末に比べ473,217千円減少した結果、488,886千円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度において営業活動によるキャッシュ・フローは161,235千円の支出(前年同期は435,922千円の収入)となりました。
これは主に、税引前当期純利益595,437千円の計上、売上債権及び契約資産の増加による支出545,717千円、法人税等の支払額252,935千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度において投資活動によるキャッシュ・フローは242,096千円の支出(前年同期は18,609千円の支出)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出77,500千円及び敷金の差入による支出162,467千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度において財務活動によるキャッシュ・フローは69,885千円の支出(前年同期は526,704千円の収入)となりました。
これは長期借入金の返済による支出63,491千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績a 生産実績当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b 受注実績当事業年度における受注実績は次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)製造業DX事業2,249,21549.1389,89327.9
(注) 当社は、製造業DX事業の単一セグメントであるため、セグメント毎の記載はしておりません。
c 販売実績当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。
事業の名称販売高(千円)前期比(%)AIシステム(注1、2)1,789,37167.9DXコンサルティング(注1、2)355,2702.9合計2,144,64152.0
(注) 1.当社は、製造業DX事業の単一セグメントであるため、セグメント毎の記載はしておりません。
サービス別に記載をしております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合相手先第4期事業年度(自 2023年3月1日至 2024年2月29日)第5期事業年度(自 2024年3月1日至 2025年2月28日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)株式会社アイシン172,87512.3--東海漬物株式会社--248,21411.6
(注)前事業年度における東海漬物株式会社及び当事業年度における株式会社アイシンに対する販売実績は、総販売実績に対する割合が10%未満であるため、記載を省略しております。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、高いレベルの成長性、収益性を実現するための参考指標として、「受注残高」、「累計取引社数」、「継続顧客売上高」についても、モニタリングをしております。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社は、「モノづくりのあり方を変え、世界を変えていく」ことをミッションに掲げて、製造業界向けにAI技術及びIoT技術等の新しい技術を活用したサービスを提供しております。
顧客が抱える課題を解決するサービスを提供することでサービスの付加価値は高められ、付加価値を最大化することこそ、多くの顧客の需要に応えることができ、顧客基盤の拡充に繋がるものと考えております。
付加価値の最大化に向けて継続的にモニタリングするKPIは、以下のとおりです。
回次第1期第2期第3期第4期第5期決算年月2021年2月期2022年2月期2023年2月期2024年2月期2025年2月期売上高(百万円)1033446171,4112,144売上高成長率(%)-234.079.4128.751.9売上総利益(百万円)1003055471,1351,682売上総利益率(%)97.188.788.780.478.5営業利益(百万円)9364508594営業利益率(%)8.70.910.436.027.7受注残高(百万円)102163213304389累計取引社数(社)1952103169233継続顧客売上高(百万円)-159303546852
(注) 売上高成長率は、前年同期比の増減率となります。
「売上高」及び「売上高成長率」は、自社の成長性及び市場への浸透度をモニタリングするため、重要な経営指標と位置付けております。
「売上総利益」「売上総利益率」「営業利益」「営業利益率」は、自社の収益性及び付加価値の1つのバロメーターとしてモニタリングしております。
「受注残高」及び「累計取引社数」並びに「継続顧客売上高」は、新規顧客の開拓と既存顧客の深掘り、それら新規及び既存顧客からの受注残高を自社の成長性及び収益性としてモニタリングしております。
これまでの導入実績を前面に打ち出すことで新たな顧客を発掘して累計取引社数を増やすと共にリピーターとなる継続顧客からの案件も獲得しております。
当社が提供するサービスの付加価値を高めるべく、AIシステムでは、より多くの顧客需要を満たせるように既存製品(Phoenix Vision/Eye)の汎用性を高めた他、次世代機(Phoenix Edge)の開発に着手いたしました。
また、DXコンサルティングでは、継続顧客からの課題を深く多岐にわたり解決いたしました。
その結果、当事業年度においては、売上高2,144百万円、売上高成長率51.9%、売上総利益1,682百万円、売上総利益率78.5%、営業利益594百万円、営業利益率27.7%、受注残高389百万円、累計取引社数233社、継続顧客売上高852百万円となっております。
② 資本の財源及び資金の流動性当社の運転資金需要のうち主なものは、従業員の給与手当の他、販売費及び一般管理費の営業費用であります。
当社は、事業運営上必要な資金を安定的に確保するために、必要な資金は自己資金、金融機関からの借入等でバランスよく調達していくことを基本方針としております。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
また、今後の経営成績に影響を与える課題につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
④ 重要な会計方針及び見積り当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成に当たりましては、資産・負債及び収益・費用の報告数値及び開示に影響を与える見積り及び仮定の設定を行っております。
当該見積りにつきましては、過去の実績や現状等を勘案して合理的に判断を行っておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる可能性があります。
なお、当社が財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針につきましては「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
⑤ 経営者の問題意識と今後の方針に関して経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
経営上の重要な契約等 5 【経営上の重要な契約等】
該当事項はありません。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
当社の研究開発活動は、顧客に信頼される「製品」を開発するべく研究を日々積み重ねております。
また、今後もIT市場における関連機器等に設備投資の増加が期待できることから、引き続きこれらの分野におきましては、新製品を開発すべく鋭意努力をしてまいります。
なお、当社は、製造業DX事業の単一セグメントであるため、セグメント毎の記載はしておりません。
当事業年度においては、既存製品(Phoenix Vision/Eye)のAI処理高速化等の次世代機となる小型ハードウェアの新製品(Phoenix Edge)の開発を行いました。
当事業年度における研究開発費の総額は、232,480千円であります。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当事業年度における設備投資の総額は62,474千円であり、その主な内容は、営業所の開設、車両購入及びパソコン等備品の取得によるものであります。
なお、当社は、製造業DX事業の単一セグメントであるため、セグメント毎の記載はしておりません。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
当事業年度における主要な設備の状況は、以下のとおりです。
2025年2月28日現在事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物車両運搬具工具、器具及び備品建設仮勘定ソフトウエア合計本社(東京都中央区)本社設備他19,92319,32237,9378,3371,86887,39097 (注)1.現在休止中の主要な設備はありません。
2.当社は、臨時従業員を有しておりません。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等 事業所名 (所在地)セグメントの名称設備の内容投資予定額資金調達方法着手年月完了予定年月完成後の増加能力総額(千円)既支払額(千円)本社(東京都中央区)製造業DX事業本社移転に伴う設備等194,500-自己資金2025年5月2025年5月-(注)2開設予定の4営業所製造業DX事業営業所新設47,000-自己資金未定未定-(注)2 工場製造業DX事業新工場建設未定-借入金及び自己資金未定未定-(注)3
(注) 1.上記の金額には、貸借するための敷金及び保証金を含めております。
2.完成後の増加能力については、計数的把握が困難であるため、記載を省略しております。
3.現時点において増加能力を見積もることが困難であることから、記載しておりません。

(2) 重要な設備の除却等該当事項はありません。
研究開発費、研究開発活動232,480,000
設備投資額、設備投資等の概要62,474,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況35
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況1
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況6,166,000

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
該当事項はありません。

Shareholders

大株主の状況 (6) 【大株主の状況】
2025年2月28日現在
氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
合同会社Y&N東京都中央区銀座一丁目22番11号銀座大竹ビジデンス2階 3,860,00038.18
南塲 勇佑東京都江東区2,927,90028.96
ジャフコSV6投資事業有限責任組合東京都港区虎ノ門一丁目23番1号219,0002.16
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂1丁目8番1号181,4001.79
東京センチュリー株式会社東京都千代田区神田練塀町3番地147,6001.45
野村信託銀行株式会社(投信口)東京都千代田区大手町2丁目2-2135,1001.33
白川 則雄高知県高知市120,0001.18
BBH(LUX) FOR FIDELITY FUNDS - PACIFIC POOL(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)2A RUE ALBERT BORSCHETTE LUXEMBOURG L-1246113,1001.11
荻本 成基東京都中央区99,0000.97
菊地 佳宏東京都調布市99,0000.97
計―7,902,10078.16
(注) 
合同会社Y&Nは、当社代表取締役社長である南塲勇佑がその株式を間接的に100%保有する資産管理会社であり、当社株式に係る同氏の共同保有者であります。
株主数-金融機関4
株主数-金融商品取引業者31
株主数-外国法人等-個人16
株主数-外国法人等-個人以外31
株主数-個人その他4,026
株主数-その他の法人51
株主数-計4,159
氏名又は名称、大株主の状況菊地 佳宏
株主総利回り0
株主総会決議による取得の状況 (1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
該当事項はありません。

Shareholders2

発行済株式及び自己株式に関する注記 1.発行済株式に関する事項株式の種類当事業年度期首増加減少当事業年度末普通株式(株)10,110,000--10,110,000 (変動事由の概要) 該当事項はありません。
2.自己株式に関する事項該当事項はありません。

Audit1

監査法人1、個別監査法人A&Aパートナーズ
独立監査人の報告書、個別 独立監査人の監査報告書 2025年5月29日株式会社VRAIN Solution取 締 役 会 御 中 監査法人A&Aパートナーズ  東京都中央区 指定社員業務執行社員 公認会計士齋 藤 晃 一 指定社員業務執行社員 公認会計士三 浦 英 樹 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社VRAIN Solutionの2024年3月1日から2025年2月28日までの第5期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。
 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社VRAIN Solutionの2025年2月28日現在の財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
AIシステムに係る売上高の期間帰属の適切性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、AIシステムの開発・販売及びDXコンサルティングによるDX推進支援サービスを提供している。
当事業年度の損益計算書に計上された売上高は2,144,641千円であり、【注記事項】
(収益認識関係)1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報に記載のとおり、このうち1,562,464千円(72.9%)がAIシステムの一時点で移転される財又はサービスに係る売上高である。
 【注記事項】
(重要な会計方針)5.収益及び費用の計上基準に記載のとおり、AIシステム等の販売については、顧客が検収した時点で収益を認識している。
また、 AIシステム導入に伴う顧客の製造ラインの構築については、契約における取引開始日から完全に履行義務を充足すると見込まれる時点までの期間がごく短い契約については代替的な取扱いを適用し、顧客が検収した時点で収益を認識している。
この点、AIシステムに係る売上高については、主に以下の理由から、決算月である2月に売上高の計上が前倒しされる潜在的リスクが存在する。
● 顧客の要望により、仕様が変更となる場合またはAIシステムの設置が延期になる場合など、当初予定していた時期より、実際の検収時期が遅延する可能性があること。
● AIシステムに係る売上高については、取引1件あたりの売上高及び利益金額が相対的に多額となるために、業績達成に与える影響が大きくなること。
以上から、当監査法人は、会社のAIシステムに係る売上高の期間帰属の適切性について監査上、慎重な検討が必要であるため、当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
 当監査法人は、AIシステムに係る売上高の期間帰属の適切性を検討するため、主に以下の監査手続を実施した。
(1)内部統制の評価 AIシステムに係る売上高の計上プロセスに関する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。
評価に当たっては、販売部門とは独立した管理部門の担当者が、売上高の認識時点において、顧客から検収書を入手していること、提供した納品物が契約で定めた業務の内容に合致し履行義務が完全に充足されていることについての確認を行う統制に焦点を当てて検討した。

(2)期間帰属の適切性の検討● 当事業年度の売上高を母集団として、統計的手法によって抽出したサンプルの売上高及び売上計上日付について、顧客との間で取り交わした注文書及び検収書と照合した。
● 決算月に計上された売上高のうち、当初の入金予定日から入金遅延が発生している顧客の案件等、売上高の認識時点において履行義務が完全に充足されていなかった可能性を示す案件について、管理部門責任者への質問並びに注文書、検収書及びその他関連する管理資料の閲覧を実施した。
●当事業年度末日を基準日とし、統計的手法で抽出した顧客に対する売掛金の残高確認を実施し、帳簿残高と回答金額を照合した。
また、差異が生じている場合はその原因の妥当性を検討した。
その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<報酬関連情報>当監査法人に対する、当事業年度の会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
(注) 1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
AIシステムに係る売上高の期間帰属の適切性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、AIシステムの開発・販売及びDXコンサルティングによるDX推進支援サービスを提供している。
当事業年度の損益計算書に計上された売上高は2,144,641千円であり、【注記事項】
(収益認識関係)1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報に記載のとおり、このうち1,562,464千円(72.9%)がAIシステムの一時点で移転される財又はサービスに係る売上高である。
 【注記事項】
(重要な会計方針)5.収益及び費用の計上基準に記載のとおり、AIシステム等の販売については、顧客が検収した時点で収益を認識している。
また、 AIシステム導入に伴う顧客の製造ラインの構築については、契約における取引開始日から完全に履行義務を充足すると見込まれる時点までの期間がごく短い契約については代替的な取扱いを適用し、顧客が検収した時点で収益を認識している。
この点、AIシステムに係る売上高については、主に以下の理由から、決算月である2月に売上高の計上が前倒しされる潜在的リスクが存在する。
● 顧客の要望により、仕様が変更となる場合またはAIシステムの設置が延期になる場合など、当初予定していた時期より、実際の検収時期が遅延する可能性があること。
● AIシステムに係る売上高については、取引1件あたりの売上高及び利益金額が相対的に多額となるために、業績達成に与える影響が大きくなること。
以上から、当監査法人は、会社のAIシステムに係る売上高の期間帰属の適切性について監査上、慎重な検討が必要であるため、当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
 当監査法人は、AIシステムに係る売上高の期間帰属の適切性を検討するため、主に以下の監査手続を実施した。
(1)内部統制の評価 AIシステムに係る売上高の計上プロセスに関する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。
評価に当たっては、販売部門とは独立した管理部門の担当者が、売上高の認識時点において、顧客から検収書を入手していること、提供した納品物が契約で定めた業務の内容に合致し履行義務が完全に充足されていることについての確認を行う統制に焦点を当てて検討した。

(2)期間帰属の適切性の検討● 当事業年度の売上高を母集団として、統計的手法によって抽出したサンプルの売上高及び売上計上日付について、顧客との間で取り交わした注文書及び検収書と照合した。
● 決算月に計上された売上高のうち、当初の入金予定日から入金遅延が発生している顧客の案件等、売上高の認識時点において履行義務が完全に充足されていなかった可能性を示す案件について、管理部門責任者への質問並びに注文書、検収書及びその他関連する管理資料の閲覧を実施した。
●当事業年度末日を基準日とし、統計的手法で抽出した顧客に対する売掛金の残高確認を実施し、帳簿残高と回答金額を照合した。
また、差異が生じている場合はその原因の妥当性を検討した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、個別AIシステムに係る売上高の期間帰属の適切性
その他の記載内容、個別 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、個別 <報酬関連情報>当監査法人に対する、当事業年度の会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。

BS資産

商品及び製品3,547,000
仕掛品5,362,000
その他、流動資産7,158,000
工具、器具及び備品(純額)37,937,000
建設仮勘定8,337,000
有形固定資産85,521,000
ソフトウエア1,868,000
無形固定資産1,868,000
繰延税金資産42,109,000
投資その他の資産246,284,000

BS負債、資本

1年内返済予定の長期借入金5,200,000
未払金108,604,000
未払法人税等103,345,000
未払費用90,589,000
資本剰余金577,568,000
利益剰余金834,545,000
株主資本1,422,113,000
負債純資産1,873,506,000

PL

売上原価462,054,000
販売費及び一般管理費1,087,600,000
営業利益又は営業損失594,987,000
受取利息、営業外収益262,000
為替差益、営業外収益103,000
営業外収益841,000
支払利息、営業外費用391,000
営業外費用391,000
法人税、住民税及び事業税195,281,000
法人税等調整額-24,916,000
法人税等170,365,000

PL2

当期変動額合計425,072,000

営業活動によるキャッシュ・フロー

減価償却費、営業活動によるキャッシュ・フロー35,724,000
受取利息及び受取配当金、営業活動によるキャッシュ・フロー-262,000
支払利息、営業活動によるキャッシュ・フロー391,000