財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2025-05-20
英訳名、表紙Daiseki Eco. Solution Co., Ltd.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長  山本 浩也
本店の所在の場所、表紙名古屋市瑞穂区明前町8番18号
電話番号、本店の所在の場所、表紙052(819)5310 (代表)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
年月事項1996年11月環境関連プラントの設計、施工、販売を目的として名古屋市港区に株式会社ダイセキプラントを設立、資本金90百万円(2003年2月プラント部門閉鎖)1999年5月商号を株式会社ダイセキ環境エンジに変更2000年4月蛍光灯破砕事業の許可を取得し、蛍光灯破砕・水銀リサイクル事業進出2000年6月土壌汚染調査・処理事業に進出2001年3月水質・土壌分析事業に進出2002年9月土壌汚染ボーリング調査の内製化2003年4月東京都中央区に東京支社(現・東京本社)開設(2018年7月東京都港区へ移転)2004年6月商号を株式会社ダイセキ環境ソリューションに変更愛知県東海市に名古屋リサイクルセンター完成2004年10月横浜市鶴見区に横浜リサイクルセンター(現・横浜生麦リサイクルセンター)完成2004年12月東京証券取引所マザーズに株式を上場2005年9月名古屋リサイクルセンター及び横浜リサイクルセンターの増設完了2005年12月名古屋リサイクルセンターが愛知県より汚染土壌浄化施設の認定を受ける2007年4月大阪市大正区に大阪リサイクルセンター完成2008年2月東京証券取引所市場第一部に市場変更、名古屋証券取引所市場第一部に上場2008年10月愛知県東海市に株式会社グリーンアローズ中部(現・連結子会社)を設立2010年3月北九州市若松区に九州支店(現・九州営業所)開設(2012年3月福岡県糟屋郡宇美町へ移転)2011年11月仙台市太白区に東北支店(現・東北営業所)開設(2014年5月仙台市青葉区へ移転)2012年3月バイオディーゼル燃料(BDF)の製造販売事業に進出2012年3月福岡県糟屋郡宇美町に株式会社グリーンアローズ九州(現・連結子会社)を設立2014年3月微量PCB汚染廃電気機器(微量PCB廃棄物)の撤去処分事業に進出2015年4月仙台市青葉区に仙台リサイクルセンター完成(2020年8月仙台環境開発株式会社へ譲渡)2015年6月愛知県弥富市に名古屋トランシップセンター完成2015年6月広島市に西日本営業所開設(2021年2月閉鎖)2017年3月愛知県弥富市に弥富リサイクルセンター完成2018年11月愛知県名古屋市瑞穂区に本社移転2018年12月横浜市神奈川区に横浜恵比須リサイクルセンター完成2019年8月岐阜県可児市に岐阜リサイクルセンター完成2022年4月東京証券取引所プライム市場、名古屋証券取引所プレミア市場へ移行2023年4月株式会社杉本商事の全株式を取得し、株式会社杉本商事及びその子会社の有限会社杉本紙業を連結子会社化2023年8月大阪市西淀川区に西大阪営業所開設2023年10月東京証券取引所スタンダード市場へ移行
事業の内容 3 【事業の内容】
当社グループは、当社及び連結子会社4社(株式会社グリーンアローズ中部、株式会社グリーンアローズ九州、株式会社杉本商事及び有限会社杉本紙業)により構成されており、親会社である株式会社ダイセキの企業グループに属しております。
当社グループは、汚染土壌の調査・処理事業、及び資源リサイクル事業を主な事業内容としております。
セグメント別の事業内容は次のとおりであります。
① 土壌汚染調査・処理事業・・・・汚染土壌の調査から浄化処理まで一貫して請負っております。
調査計画を立案するコンサルティング業務から、現地調査、サンプリングした土壌の分析及び汚染土壌の処理まで、全工程を自社で対応できる「土壌汚染対策のトータルソリューション企業」であることが当社グループの特徴です。
(土壌汚染調査部門)地歴等を調査する資料等調査、現地ボーリング調査、サンプル土壌の分析を行っております。
また、調査計画の立案から調査結果に基づいた土壌処理対策の提案まで、調査にかかわる全工程を自社グループで対応できるため、情報管理、迅速性、価格競争力等で他社との差別化を図っております。
(土壌汚染処理部門)主な処理方法としては汚染土壌の掘削除去です。
掘削除去した土壌は、当社グループリサイクルセンターで加工され、セメント原料として再利用されます。
掘削除去は、浄化の確実性と迅速性に優れた処理方法ですが、除去した土壌の適正処理にコストがかかる傾向があります。
当社グループは、セメントのリサイクル原料に加工することにより、土壌の処理費用を低減することで、他社との差別化を図っております。
また、更なる競争力強化のため、VOC汚染土壌浄化施設を横浜生麦及び大阪の各リサイクルセンター内に設置、また重金属汚染土壌洗浄施設を名古屋リサイクルセンター及び弥富リサイクルセンター内に設置、乾式磁力選別工法を導入した施設を岐阜リサイクルセンター内に設置し、土壌処理方法の多様化を推進しております。
② 資源リサイクル事業・・・・・・(廃石膏ボードリサイクル事業)                 建物の解体現場等から排出される廃石膏ボードを選別・破砕・ふるい分け等により製造した石膏粉を石膏ボードメーカーに納品するとともに、石膏粉を主原料とした土壌固化材を製造販売しております。
本事業は株式会社グリーンアローズ中部及び株式会社グリーンアローズ九州が行っております。
なお、土壌固化材の製造販売は株式会社グリーンアローズ中部のみで行っております。
(古紙・一般廃棄物処理事業)古紙については、事業所や店舗より回収したものを仕分け・梱包し、製紙メーカーに販売しております。
一般廃棄物については可燃性一般ごみ及び不可燃性一般ごみを各指定の処理場までそれぞれ収集運搬しております。
本事業は株式会社杉本商事及び有限会社杉本紙業が行っております。
(PCB事業)主に微量PCB汚染廃電気機器(微量PCB廃棄物)の銘板調査から撤去処分、行政対応まで一貫して対応しております。
なお、最終処分は最終処理業者に委託しております。
(BDF事業)主に廃食油にメタノール等を加えエステル交換反応等により生成するバイオディーゼル燃料(BDF)を製造販売しております。
(環境分析事業)主に産業廃棄物及び土壌の分析を行っております。
当社グループは、このような環境分析に関する「計量証明事業」の認定を受けているため、特に土壌の分析については、当社グループの加工したリサイクル原料の品質管理という観点から、原料を使用するセメント工場からの信頼性の向上に役立っております。
(その他)自然災害等に対応し、自治体や地元企業と連携し災害廃棄物(一般廃棄物)処理等の復興支援業務を行っております。
また、その他商品の販売を行っております。
[事業系統図] 当社グループは親会社である株式会社ダイセキを中心とする企業グループ(以下「ダイセキグループ」という。
)の一員であります。
ダイセキグループは産業廃棄物処理と資源リサイクルを主たる事業とし、連結子会社8社(当社、北陸ダイセキ株式会社、株式会社ダイセキMCR、システム機工株式会社、株式会社グリーンアローズ中部、株式会社グリーンアローズ九州、株式会社杉本商事及び有限会社杉本紙業)及び当社関係会社1社(株式会社グリーンアローズホールディングス)で構成されております。
当社グループは主として土壌汚染関連事業、廃石膏ボードリサイクル事業及び古紙・一般廃棄物処理事業を展開しておりますが、ダイセキグループで土壌汚染調査・処理事業、廃石膏ボードリサイクル事業及び古紙・一般廃棄物処理事業を行っているのは当社グループのみであります。
なお、株式会社グリーンアローズホールディングスは当社の関連会社に該当しますが、重要性が乏しいため、上記事業系統図に記載しておりません。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(又は被所有)割合(%)関係内容(親会社)株式会社ダイセキ
(注)1名古屋市港区6,382産業廃棄物中間処理(被所有)54.0産業廃棄物処理の受託・委託、環境分析の受託、資金の借入(連結子会社)株式会社グリーンアローズ中部愛知県東海市90廃石膏ボードリサイクル土壌固化材の製造販売(所有)54.0工場土地・建物等の賃貸、土壌固化材の購入、業務受託、資金の借入(連結子会社)株式会社グリーンアローズ九州福岡県宇美町90廃石膏ボードリサイクル(所有)58.0資金の借入(連結子会社)株式会社杉本商事滋賀県彦根市10廃棄物収集運搬・資源回収(所有)100.0 資金の借入(連結子会社)有限会社杉本紙業
(注)2滋賀県長浜市10古紙収集運搬(所有)100.0〔100.0〕資金の借入
(注) 1.有価証券報告書を提出しております。
2.「議決権の所有(又は被所有)割合」欄の〔内書〕は間接所有であります。
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況2025年2月28日現在セグメントの名称従業員数(人)土壌汚染調査・処理事業101(9)資源リサイクル事業148(25)報告セグメント計249(34)全社(共通)33(-)合計282(34)
(注) 1.従業員数は、就業人員(嘱託社員を含む。
)であり、執行役員は含んでおりません。
2.臨時雇用者数(パートタイマーを含む。
)は、年間の平均人員を(外書)で記載しております。
3.全社(共通)として記載されている従業員数は、主に管理部門に所属しているものであります。

(2) 提出会社の状況2025年2月28日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)173(15)40.78.76,691,283 セグメントの名称従業員数(人)土壌汚染調査・処理事業101(9)資源リサイクル事業39(6)報告セグメント計140(15)全社(共通)33(-)合計173(15)
(注) 1.従業員数は、就業人員(嘱託社員を含み、当社から社外への出向者を除く。
)であり、執行役員を含んでおりません。
2.臨時雇用者数(パートタイマーを含む。
)は、年間の平均人員を(外書)で記載しております。
3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
4.全社(共通)として記載されている従業員数は、主に管理部門に所属しているものであります。
(3) 労働組合の状況労働組合は結成されておりませんが、労使関係については良好であります。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異①提出会社当事業年度補足説明管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)全労働者正規雇用労働者非正規労働者12.875.056.264.845.8―
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
②連結子会社連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針当社グループは、リサイクル事業を通して、多様化する環境問題に対し、解決案(ソリューション)を提供しております。
異常気象などの環境問題は年々深刻化しており、当社グループがソリューション提供により、リサイクル事業を伸ばしていけばいくほど、顧客に喜ばれる上、地球環境の負荷を減らすことになります。
当社グループは土壌汚染処理事業や資源リサイクル事業を通じて、限りある地球の資源を有効活用することにより地球と人類の未来に貢献していきます。

(2) 経営戦略等当社グループは、土壌汚染対策をメイン事業とする数少ない東証上場企業として、土壌汚染のコンサル・調査・分析・工事・処理まですべてを自社で行うワンストップソリューションカンパニーとして、土壌汚染対策にかかわるステークホルダー全員(売主・買主・行政・地域住民等)が満足できるソリューションの提供を行っていきます。
2000年6月より当社グループは「土壌汚染対策法」に基づき、土壌汚染調査・処理事業を開始し、様々な土壌汚染問題を解決いたしました。
今後も、高い技術力、迅速な対応力、価格の優位性、万全な情報漏洩対策、全国対応のネットワークなどを生かし、土壌汚染問題に取り組んでまいります。
また、社会問題となっているPFAS(有機フッ素化合物)汚染土壌対策にも注力していきます。
当社グループにおいては、資源リサイクル事業も手掛けております。
廃石膏ボードや古紙・ペットボトルのリサイクルのみならず、2027年3月に処理期限を迎えるPCB(ポリ塩化ビフェニル)処理や廃食油のバイオ燃料化事業などを行っております。
リサイクル推進のため、積極的な技術開発や設備投資を実行し、環境問題の解決に貢献するとともに、当社グループの事業の拡大を図っていく所存です。
(3) 経営環境今後の経営環境の見通しにつきましては、国内では雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により穏やかに回復していますが、米国の通商政策の転換や米中間の貿易摩擦、世界各地での紛争等の影響を受け、依然として先行きが不透明な状況が続くものと想定しております。
当社の土壌汚染調査・処理事業に関しましては、大規模不動産の売買時を契機として顧客が土壌汚染対策を検討することが多いことから、国内企業の不動産売買件数や工場・ショッピングセンター・マンション等の建設設備投資の影響を強く受けることになります。
米国のトランプ政権による関税値上げ政策により、国内製造業の輸出額減少に伴う設備投資の抑制が考えられ、当社の業績に一定の影響を与える可能性があると考えておりますが、これはトランプ政権時の一過性のものとみております。
当社グループは、いかなる経営環境であろうとも、地球と人類の未来のために、土壌処理やリサイクル事業の実績を着実に積み上げていく所存です。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 人材の育成当社グループの主たる業務は、「土壌汚染対策法」、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」等の法的規制を受けております。
従って、コンプライアンス及び専門的知識に基づいた適切な対策を顧客に提言することが当社グループの使命であり、また、それに対して管理体制を強化していくことが当社グループが成長するための重要な要素であると認識しております。
そのような認識のもとで、社内勉強会、社外講習会の受講及び各種資格取得の奨励等により、法令遵守及び専門知識の習得に重点を置いた人材育成を積極的に進めるとともに、人材の確保を進めてまいります。
② 土壌汚染調査・処理事業の事業所展開当社グループの土壌汚染調査・処理事業におきましては、全国の営業エリア3拠点(本社、東京本社及び関西支社)と、汚染土壌処理施設6拠点(名古屋リサイクルセンター、弥富リサイクルセンター、横浜生麦リサイクルセンター、横浜恵比須リサイクルセンター、大阪リサイクルセンター、岐阜リサイクルセンター)を主たる拠点としております。
土壌汚染調査・処理事業の営業エリアとして、東海地区、関東地区、関西地区にて事業展開する一方で、中国・九州地区などでも営業強化のための人員、設備の充実を順次積極的に進めていきます。
③ 資源リサイクルの事業所展開 当社グループの資源リサイクル事業におきましては、廃石膏ボードリサイクル事業をグループ会社のグリーンアローズ中部とグリーンアローズ九州にて行い、古紙・ペットボトル・廃プラスチックの再資源化を滋賀を拠点とするグループ会社の杉本商事・杉本紙業にて行っております。
PCB処理事業や廃食油の再資源化は、当社の東海地区を中心に行っております。
 2025年12月には、リサイクル石膏の需要拡大を見越し、静岡にてグリーンアローズ中部が廃石膏ボードリサイクルの工場稼働の予定です。
今後、段階的に資源リサイクル事業のエリアを広げ、資源リサイクル事業の拡大に力をいれてまいります。
④ 多様化する環境問題への対応環境問題に関する規制は、今後も強化される傾向にあり、新たな環境問題が顕在化する可能性も否定できません。
今後発生する環境問題であっても、「現状認識のための調査・分析」と「リサイクル技術の応用」は、問題解決のための重要な要素になると考えております。
従って、当社グループは、自社の保有する調査・分析機能及びリサイクル処理のノウハウを駆使し、多様化する環境問題に対する的確なソリューションを提供することにより、事業分野の多角化を図ってまいります。
(5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、環境貢献とともに、上場企業としての成長性と利益率の向上を目指し、株主資本利益率(ROE)を経営指標として企業価値の最大化を図ってまいります。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
  当社グループは「環境リバリューストラクチャー」創造企業として、社会的に不要になり、負の環境負荷を与えるものに対し、工夫を凝らし、再び価値を付ける仕組みを創造して様々な環境問題の解決を図っていくことを通じて、持続可能な社会の実現を目指しております。
  その目的を達成し、今後の発展を続けるための重要課題として「環境」「人」「安全」「地域・社会」「ガバナンス」をマテリアリティとして設定し、以下のような考えのもと改善に取り組んでおります。
・環境については、環境負荷を低減し、持続可能な社会の実現に貢献するべく土壌リサイクル量の拡大やリサイクル率の向上に取り組み続けます。
・人については、最大の経営資源であると考え、社員が働く幸せを感じながら能力を最大限に発揮できるよう、福利厚生・働き方改革・教育制度を拡充してまいります。
また多様な価値観を職場に取り入れることでイノベーションを実現するため、ダイバーシティ経営を推進しています。
・安全については、「安全は全てにおいて優先する」を安全基本方針に掲げ、全員で事故0を目指し安全文化の醸成に努めています。
・地域・社会については、当社を支えてくださる地域・社会の皆さまに貢献するため、ボランティア活動や寄附などの足元の取り組みに加え、産業廃棄物を扱う企業だからこそできる災害廃棄物対応にも精力的に取り組んでおります。
・ガバナンスについては、執行役員制度を導入し、「経営意思決定・監督機能」と「執行機能」の分離を行い、より実効性のあるガバナンス体制としています。
(1) ガバナンス  当社グループは、事業活動そのものが環境問題を解決するもので、サステナビリティの取組みと大きく係ることと考え、ガバナンスの強化を図っております。
  そのため当社では執行役員制度を導入して、「経営意思決定・監督機能」の独立性を高めつつ、業務遂行の機動性を促進したガバナンス体制を整備しております。
  また、当社グループでは社会からの信頼を確保するため「コンプライアンス基本規程」を定め、代表取締役社長を委員長とする「コンプライアンス委員会」を設置し、コンプライアンス違反があった場合の調査や再発防止に取り組んでおります。

(2) 戦略 ① 気候変動対策に関する方針、戦略  気候変動によって自社が被るリスクと機会の特定及び評価と対応策の検討にあたり、当社グループではIPCCやIEAが公表するシナリオを用いて、産業革命期頃の世界平均気温と比較して2100年頃までに4℃上昇する4℃シナリオと、パリ協定並びにCOP26での世界的合意を踏まえた1.5℃目標の達成を前提として、気温上昇が抑制される1.5℃シナリオの2つのシナリオを設定し、当社への影響について分析を実施しております。
〇 4℃シナリオ温室効果ガス排出規制も現状通り強化がされず、対策が大きく進みません。
そのため、エネルギーコストも現状のままで、事業活動からの温室効果ガスの削減意識も高まらず、事業内容も変わりなく継続されます。
化石燃料も使用され続けるため、環境意識の高い企業からのBDF(バイオディーゼル燃料)のニーズに大きな変化はなく、BDF事業は当社の成長に合わせて、緩やかに拡大されていきます。
台風などの自然災害の増加や激甚化が顕著になり、当社グループでも罹災に備えた対策を行うことと、災害復旧支援事業の体制の増強を促進します。
気温の上昇によって工場や現場などでの労働環境の悪化が深刻化し、当社グループへの就職希望者の減少や熱中症などの労働災害が増加するため、労働環境の改善や採用活動の強化などが必要になります。
〇 1.5℃シナリオカーボンプライシング制度や炭素税などの温室効果ガス排出規制が導入されてエネルギーコストが増大するため、再エネ電力や温室効果ガス排出量の少ない設備を導入していきます。
温室効果ガス排出量の削減活動では、CO2排出量の少ない浄化処理等のニーズが高まる一方で、セメント処理などのニーズが減少するため、LCCO2の低い処理方法の開発を進めます。
また、化石燃料から水素など別のクリーンエネルギーへ移行することで、カーボンニュートラルとして脚光を浴びたBDFのニーズも衰退するため、マテリアルリサイクル事業への転換を行います。
気温の上昇が1.5℃以内に抑えられることで、自然災害や海面上昇、労働環境も現状通りで特に対策が必要とはなりません。
(リスク)分類リスク要因と財務的影響4℃1.5℃対応策短期中期長期短期中期長期移行リスクカーボンプライシング制度によるエネルギーコスト増加小小小小小小再生可能エネルギーへの切替、業務効率化や生産性向上を含めた省エネ活動の継続再生燃料販売によるBDF売上減少――――小小マテリアルリサイクル事業への転換物理リスク自然災害に伴う工場の操業停止や物流ネットワークの混乱などによる一時的な売上高の減少や、設備の修繕コスト増加中中大中中中災害時のBCP対応力強化ヒートストレスによる労働生産性低下と採用活動費増大小小小―――現場の作業環境改善に向けた技術開発や熱中症対策の実施 (機会)分類機会要因と財務的影響4℃1.5℃対応策短期中期長期短期中期長期機会再生燃料販売によるBDF売上増加小小小小――BDF品質向上による売上増加セメントリサイクルによるCO2排出規制に伴う利益増加―――大――LCCO2の低い処理方法の開発脱炭素新規事業、防災・減災・国土強靭化対策による売上増加中大大中大大罹災に備えた対策実施及び災害復旧支援事業の体制の増強促進 ② 人財の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略当社グループの人的資本への方針は、『私たちは、日本を代表する「環境リバリューストラクチャー」創造企業を目指します。
』とのミッションを果たすため、ビジョンのひとつである「価値観を共有し、社員一丸で動ける組織の構築」を達成しつつ、「社員一人ひとりが働きがいをもって働き、成長し、会社を通して社会貢献できる職場環境を実現する」ことです。
○ 人財育成当社グループでは、現在の事業に留まらず新たな事業を展開し、企業価値を高めていくためには、持続的成長を支える人財の育成が重要と考えており、研修制度の拡充や個人の希望を尊重したキャリア形成を推進しています。
a. 階層別研修の実施 当社グループでは、すべての社員が自ら学び、プロフェッショナルとして成長し続ける機会を創造するため、スキルマトリックスによるスキルの見える化や階層とスキルに応じた研修の実施を推進しています。
b. 社会の状況に応じた研修プログラム当社グループでは、社会の価値観の変化や情勢に柔軟に対応できるよう、管理職に対する「ハラスメント研修」、ジェンダー差別をなくすため全社員に対する「ジェンダー研修」、40代・50代に対する「キャリアデザイン研修」を実施しています。
c. 機動的な人事戦略当社グループでは、個人の能力を最大限に発揮するためには社員のキャリア形成に対する希望を尊重することが重要と考えており、役員や上司、人事部門に自身の希望を伝える機会を制度としても設けています。
年1回実施している「キャリアサーベイ」において、今後の希望職種や希望勤務地を伝えることが可能となっているだけでなく、希望者は役員と面談する機会も設けています。
また、将来のキャリア形成の一助となることも目的に、短期間で他部署の仕事を経験できる「社内インターンシップ制度」も導入しています。
○ Well-being推進&ダイバーシティの実現当社グループでは、社員一人ひとりが能力を最大限に発揮し、個人の幸せを会社の成長、ひいては社会への貢献に繋げるため、すべての社員が、健康・安心・安全に働ける、平等で多様性を活かせる職場環境づくりを推進しています。
a. 健康経営の推進当社グループでは、社員の心身が健康であることが第一と考えており、健康診断の追加健診補助制度や配偶者健康補助制度、メンタルヘルス研修、ストレスチェックにおけるアクションプランの作成とフォローを実施しております。
また、「健康経営優良法人2025」に認定され、今後も社員の健康増進を経営戦略としてとらえ、社員及び社員の家族が健康保持・増進を実現するための各種施策を推進してまいります。
b. 女性の活躍推進当社グループでは、女性のキャリアに対する志向の多様化に対応するため、「グレード制度のステージ拡充」や「コース転換制度」を導入しています。
また、2023年には、女性の活躍促進に向けた採用拡大や職域拡大、ワークライフバランス推進等の取組みを行っている企業が認定される「あいち女性輝きカンパニー」に認定されました。
今後、このような認定取得も含め、女性が活躍できる体制を拡充していきます。
c. 育児・介護との両立支援当社グループでは、育児では男女問わず「育児時短勤務制度」の利用を、また、介護支援では「介護休業」「介護休暇」の利用に加えて、状況によっては雇用形態の選択も可能とするなど、社員一人ひとりが仕事と子育てや介護を両立できる制度を整備しています。
d. 働きがいの向上当社グループでは、年に一回、社員が今後取り組みたい仕事の他、希望する職種や勤務地、会社・所属部署への要望などを経営層へ伝えることが可能となっております。
申告された希望職種などについては、社員のキャリア実現を支援するため、人事異動を検討する際の参考にされています。
またキャリア以外の職場環境の改善などについても、必要と思われる場合には積極的に対応するようにしています。
(3) リスク管理 当社グループでは、気候変動や地震などの自然災害、労働災害、情報漏洩など、サステナビリティを含めた様々なリスクに対応するため、2006年に「リスク管理規程」を制定し、リスク分類に基づく評価をしています。
また、リスクマップを作成し、リスク分類ごとに責任部門を定めて対応する体制を整えています。
リスクマネジメントを円滑に進めるため「リスク管理委員会」を置き、代表取締役社長を委員長とし、当社グループのリスクを網羅的・総括的に管理しています。
重要度の高いリスクについては対応策を決定し、リスクコントロールに努めるとともに、リスクマップを定期的に見直し、新たに発生したリスクについても、速やかに担当部門を定めて対応します。
部門ごとのリスク管理状況は内部監査室が監査し、その結果を定期的にリスク管理委員会と取締役会に報告し、改善策を審議・決定しています。
(4) 指標及び目標 ① 気候変動当社グループでは環境方針を定めて環境マネジメントシステム(EMS)を構築し、環境負荷低減に取り組んでいます。
また当社親会社である㈱ダイセキによるグループ全体における温室効果ガス排出量の削減及びエネルギー使用量の削減については、①SOCPE1+SCOPE2を2027年度までに34%削減(2021年度比)、②SCOPE3を2027年度までに20%削減(2021年度比)、③2030年度までに再生可能エネルギー由来電力100%に切替の3つの方針を定めており、当社グループにおいてもその方針に沿った活動を進めてまいります。
CO2排出量(SCOPE1・2・3)区分単位2024年2月期実績SCOPE1t-CO23,387SCOPE23,298SCOPE353,430合計60,115   ②人財の育成及び社内環境整備  当社では下表のとおり、人的資本・多様性に関する目標を設定し、進捗管理を行っております。
指標目標実績(当事業年度)管理職に占める女性労働者の割合2030年2月までに13%12.8%男性労働者の育児休業取得率2030年2月までに100%75.0%労働者の男女の賃金の差異2030年2月までに65%56.2%
戦略
(2) 戦略 ① 気候変動対策に関する方針、戦略  気候変動によって自社が被るリスクと機会の特定及び評価と対応策の検討にあたり、当社グループではIPCCやIEAが公表するシナリオを用いて、産業革命期頃の世界平均気温と比較して2100年頃までに4℃上昇する4℃シナリオと、パリ協定並びにCOP26での世界的合意を踏まえた1.5℃目標の達成を前提として、気温上昇が抑制される1.5℃シナリオの2つのシナリオを設定し、当社への影響について分析を実施しております。
〇 4℃シナリオ温室効果ガス排出規制も現状通り強化がされず、対策が大きく進みません。
そのため、エネルギーコストも現状のままで、事業活動からの温室効果ガスの削減意識も高まらず、事業内容も変わりなく継続されます。
化石燃料も使用され続けるため、環境意識の高い企業からのBDF(バイオディーゼル燃料)のニーズに大きな変化はなく、BDF事業は当社の成長に合わせて、緩やかに拡大されていきます。
台風などの自然災害の増加や激甚化が顕著になり、当社グループでも罹災に備えた対策を行うことと、災害復旧支援事業の体制の増強を促進します。
気温の上昇によって工場や現場などでの労働環境の悪化が深刻化し、当社グループへの就職希望者の減少や熱中症などの労働災害が増加するため、労働環境の改善や採用活動の強化などが必要になります。
〇 1.5℃シナリオカーボンプライシング制度や炭素税などの温室効果ガス排出規制が導入されてエネルギーコストが増大するため、再エネ電力や温室効果ガス排出量の少ない設備を導入していきます。
温室効果ガス排出量の削減活動では、CO2排出量の少ない浄化処理等のニーズが高まる一方で、セメント処理などのニーズが減少するため、LCCO2の低い処理方法の開発を進めます。
また、化石燃料から水素など別のクリーンエネルギーへ移行することで、カーボンニュートラルとして脚光を浴びたBDFのニーズも衰退するため、マテリアルリサイクル事業への転換を行います。
気温の上昇が1.5℃以内に抑えられることで、自然災害や海面上昇、労働環境も現状通りで特に対策が必要とはなりません。
(リスク)分類リスク要因と財務的影響4℃1.5℃対応策短期中期長期短期中期長期移行リスクカーボンプライシング制度によるエネルギーコスト増加小小小小小小再生可能エネルギーへの切替、業務効率化や生産性向上を含めた省エネ活動の継続再生燃料販売によるBDF売上減少――――小小マテリアルリサイクル事業への転換物理リスク自然災害に伴う工場の操業停止や物流ネットワークの混乱などによる一時的な売上高の減少や、設備の修繕コスト増加中中大中中中災害時のBCP対応力強化ヒートストレスによる労働生産性低下と採用活動費増大小小小―――現場の作業環境改善に向けた技術開発や熱中症対策の実施 (機会)分類機会要因と財務的影響4℃1.5℃対応策短期中期長期短期中期長期機会再生燃料販売によるBDF売上増加小小小小――BDF品質向上による売上増加セメントリサイクルによるCO2排出規制に伴う利益増加―――大――LCCO2の低い処理方法の開発脱炭素新規事業、防災・減災・国土強靭化対策による売上増加中大大中大大罹災に備えた対策実施及び災害復旧支援事業の体制の増強促進 ② 人財の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略当社グループの人的資本への方針は、『私たちは、日本を代表する「環境リバリューストラクチャー」創造企業を目指します。
』とのミッションを果たすため、ビジョンのひとつである「価値観を共有し、社員一丸で動ける組織の構築」を達成しつつ、「社員一人ひとりが働きがいをもって働き、成長し、会社を通して社会貢献できる職場環境を実現する」ことです。
○ 人財育成当社グループでは、現在の事業に留まらず新たな事業を展開し、企業価値を高めていくためには、持続的成長を支える人財の育成が重要と考えており、研修制度の拡充や個人の希望を尊重したキャリア形成を推進しています。
a. 階層別研修の実施 当社グループでは、すべての社員が自ら学び、プロフェッショナルとして成長し続ける機会を創造するため、スキルマトリックスによるスキルの見える化や階層とスキルに応じた研修の実施を推進しています。
b. 社会の状況に応じた研修プログラム当社グループでは、社会の価値観の変化や情勢に柔軟に対応できるよう、管理職に対する「ハラスメント研修」、ジェンダー差別をなくすため全社員に対する「ジェンダー研修」、40代・50代に対する「キャリアデザイン研修」を実施しています。
c. 機動的な人事戦略当社グループでは、個人の能力を最大限に発揮するためには社員のキャリア形成に対する希望を尊重することが重要と考えており、役員や上司、人事部門に自身の希望を伝える機会を制度としても設けています。
年1回実施している「キャリアサーベイ」において、今後の希望職種や希望勤務地を伝えることが可能となっているだけでなく、希望者は役員と面談する機会も設けています。
また、将来のキャリア形成の一助となることも目的に、短期間で他部署の仕事を経験できる「社内インターンシップ制度」も導入しています。
○ Well-being推進&ダイバーシティの実現当社グループでは、社員一人ひとりが能力を最大限に発揮し、個人の幸せを会社の成長、ひいては社会への貢献に繋げるため、すべての社員が、健康・安心・安全に働ける、平等で多様性を活かせる職場環境づくりを推進しています。
a. 健康経営の推進当社グループでは、社員の心身が健康であることが第一と考えており、健康診断の追加健診補助制度や配偶者健康補助制度、メンタルヘルス研修、ストレスチェックにおけるアクションプランの作成とフォローを実施しております。
また、「健康経営優良法人2025」に認定され、今後も社員の健康増進を経営戦略としてとらえ、社員及び社員の家族が健康保持・増進を実現するための各種施策を推進してまいります。
b. 女性の活躍推進当社グループでは、女性のキャリアに対する志向の多様化に対応するため、「グレード制度のステージ拡充」や「コース転換制度」を導入しています。
また、2023年には、女性の活躍促進に向けた採用拡大や職域拡大、ワークライフバランス推進等の取組みを行っている企業が認定される「あいち女性輝きカンパニー」に認定されました。
今後、このような認定取得も含め、女性が活躍できる体制を拡充していきます。
c. 育児・介護との両立支援当社グループでは、育児では男女問わず「育児時短勤務制度」の利用を、また、介護支援では「介護休業」「介護休暇」の利用に加えて、状況によっては雇用形態の選択も可能とするなど、社員一人ひとりが仕事と子育てや介護を両立できる制度を整備しています。
d. 働きがいの向上当社グループでは、年に一回、社員が今後取り組みたい仕事の他、希望する職種や勤務地、会社・所属部署への要望などを経営層へ伝えることが可能となっております。
申告された希望職種などについては、社員のキャリア実現を支援するため、人事異動を検討する際の参考にされています。
またキャリア以外の職場環境の改善などについても、必要と思われる場合には積極的に対応するようにしています。
指標及び目標 (4) 指標及び目標 ① 気候変動当社グループでは環境方針を定めて環境マネジメントシステム(EMS)を構築し、環境負荷低減に取り組んでいます。
また当社親会社である㈱ダイセキによるグループ全体における温室効果ガス排出量の削減及びエネルギー使用量の削減については、①SOCPE1+SCOPE2を2027年度までに34%削減(2021年度比)、②SCOPE3を2027年度までに20%削減(2021年度比)、③2030年度までに再生可能エネルギー由来電力100%に切替の3つの方針を定めており、当社グループにおいてもその方針に沿った活動を進めてまいります。
CO2排出量(SCOPE1・2・3)区分単位2024年2月期実績SCOPE1t-CO23,387SCOPE23,298SCOPE353,430合計60,115   ②人財の育成及び社内環境整備  当社では下表のとおり、人的資本・多様性に関する目標を設定し、進捗管理を行っております。
指標目標実績(当事業年度)管理職に占める女性労働者の割合2030年2月までに13%12.8%男性労働者の育児休業取得率2030年2月までに100%75.0%労働者の男女の賃金の差異2030年2月までに65%56.2%
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 ② 人財の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略当社グループの人的資本への方針は、『私たちは、日本を代表する「環境リバリューストラクチャー」創造企業を目指します。
』とのミッションを果たすため、ビジョンのひとつである「価値観を共有し、社員一丸で動ける組織の構築」を達成しつつ、「社員一人ひとりが働きがいをもって働き、成長し、会社を通して社会貢献できる職場環境を実現する」ことです。
○ 人財育成当社グループでは、現在の事業に留まらず新たな事業を展開し、企業価値を高めていくためには、持続的成長を支える人財の育成が重要と考えており、研修制度の拡充や個人の希望を尊重したキャリア形成を推進しています。
a. 階層別研修の実施 当社グループでは、すべての社員が自ら学び、プロフェッショナルとして成長し続ける機会を創造するため、スキルマトリックスによるスキルの見える化や階層とスキルに応じた研修の実施を推進しています。
b. 社会の状況に応じた研修プログラム当社グループでは、社会の価値観の変化や情勢に柔軟に対応できるよう、管理職に対する「ハラスメント研修」、ジェンダー差別をなくすため全社員に対する「ジェンダー研修」、40代・50代に対する「キャリアデザイン研修」を実施しています。
c. 機動的な人事戦略当社グループでは、個人の能力を最大限に発揮するためには社員のキャリア形成に対する希望を尊重することが重要と考えており、役員や上司、人事部門に自身の希望を伝える機会を制度としても設けています。
年1回実施している「キャリアサーベイ」において、今後の希望職種や希望勤務地を伝えることが可能となっているだけでなく、希望者は役員と面談する機会も設けています。
また、将来のキャリア形成の一助となることも目的に、短期間で他部署の仕事を経験できる「社内インターンシップ制度」も導入しています。
○ Well-being推進&ダイバーシティの実現当社グループでは、社員一人ひとりが能力を最大限に発揮し、個人の幸せを会社の成長、ひいては社会への貢献に繋げるため、すべての社員が、健康・安心・安全に働ける、平等で多様性を活かせる職場環境づくりを推進しています。
a. 健康経営の推進当社グループでは、社員の心身が健康であることが第一と考えており、健康診断の追加健診補助制度や配偶者健康補助制度、メンタルヘルス研修、ストレスチェックにおけるアクションプランの作成とフォローを実施しております。
また、「健康経営優良法人2025」に認定され、今後も社員の健康増進を経営戦略としてとらえ、社員及び社員の家族が健康保持・増進を実現するための各種施策を推進してまいります。
b. 女性の活躍推進当社グループでは、女性のキャリアに対する志向の多様化に対応するため、「グレード制度のステージ拡充」や「コース転換制度」を導入しています。
また、2023年には、女性の活躍促進に向けた採用拡大や職域拡大、ワークライフバランス推進等の取組みを行っている企業が認定される「あいち女性輝きカンパニー」に認定されました。
今後、このような認定取得も含め、女性が活躍できる体制を拡充していきます。
c. 育児・介護との両立支援当社グループでは、育児では男女問わず「育児時短勤務制度」の利用を、また、介護支援では「介護休業」「介護休暇」の利用に加えて、状況によっては雇用形態の選択も可能とするなど、社員一人ひとりが仕事と子育てや介護を両立できる制度を整備しています。
d. 働きがいの向上当社グループでは、年に一回、社員が今後取り組みたい仕事の他、希望する職種や勤務地、会社・所属部署への要望などを経営層へ伝えることが可能となっております。
申告された希望職種などについては、社員のキャリア実現を支援するため、人事異動を検討する際の参考にされています。
またキャリア以外の職場環境の改善などについても、必要と思われる場合には積極的に対応するようにしています。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標   ②人財の育成及び社内環境整備  当社では下表のとおり、人的資本・多様性に関する目標を設定し、進捗管理を行っております。
指標目標実績(当事業年度)管理職に占める女性労働者の割合2030年2月までに13%12.8%男性労働者の育児休業取得率2030年2月までに100%75.0%労働者の男女の賃金の差異2030年2月までに65%56.2%
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 法的規制リスク当社グループの事業に係る主要な法的規制は以下のとおりであります。
当社グループでは、コンプライアンス勉強会を定期的に実施するなど、法的規制の遵守を徹底しておりますが、これらの規制に抵触することがあった場合には、営業の停止命令や許可取消し等の行政処分を受ける可能性があります。
① 建設業関係法令当社グループの土壌汚染処理事業は、原位置での処理の場合と、土壌を掘削し、掘削除去した土壌を処理する場合があり、原位置での処理と土壌の掘削については、土木工事に該当するため、「建設業法」の規制を受けます。
当社グループは、土木工事業等について「特定建設業」の許可を取得しておりますが、万一、「建設業法」に抵触し、当該営業の全部又は一部の停止命令や許可取消し等の行政処分を受けた場合は、当社グループの事業展開に影響を与える可能性があります。
② 産業廃棄物処理業関係法令当社グループは、産業廃棄物の中間処理を主たる業としており、当該事業は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(以下、「廃掃法」という。
)及びその関連法令等の規制を受けます。
基本法である「廃掃法」では、廃棄物の適正処理のための様々な規制があります。
当該事業を実施するには、基本的に、各都道府県知事又は政令市長の許可が必要とされ、また、産業廃棄物の処理施設の新設・増設に関しても各都道府県知事又は政令市長の許可が必要となります。
当社グループは、「廃掃法」に基づいて、産業廃棄物の中間処理を行うために必要な許可を取得しておりますが、万一、「廃掃法」に抵触し、当該営業の全部又は一部の停止命令や許可取消し等の行政処分を受けた場合は、当社グループの事業展開に影響を与える可能性があります。
③ 土壌汚染関係法令当社グループの土壌汚染調査事業は、工場跡地等の不動産の売買時や、同土地の再開発時等に汚染の有無を確認するための調査ですが、「土壌汚染対策法」で土壌汚染状況調査を義務付けられた区域の調査は、環境大臣による指定を受けた「指定調査機関」が調査を行うこととされております。
当社グループは、「指定調査機関」の指定を受けております。
当社グループは過去において行政処分を受けた事実はありませんが、万一、「土壌汚染対策法」に抵触し、「指定調査機関」の指定を取り消された場合は、当社グループの事業展開に影響を与える可能性があります。
また、当社グループの土壌汚染処理事業は、「土壌汚染対策法」で許可を受けた「処理業許可施設」で処理を行っております。
当社グループは過去において行政処分を受けた事実はありませんが、万一「土壌汚染対策法」に抵触し、「処理業の許可」を取り消された場合は、当社グループの事業展開に影響を与える可能性があります。
④ 計量証明関係法令当社グループの計量証明事業は、土壌中の有害物質の分析や、廃棄物の成分分析を主に行っており、当該事業は「計量法」の規制を受けます。
当社グループは、「計量証明事業」の認定を受けております。
当社グループは過去において行政処分を受けた事実はありませんが、万一、「計量法」に抵触し、「計量証明事業」の認定を取り消された場合は、当社グループの事業展開に影響を与える可能性があります。
⑤ PCB事業関係法令当社グループのPCB事業は、微量PCB廃棄物の撤去処分に係る一連の業務を行っておりますが、当該事業は主として「PCB特別措置法」及び「廃掃法」の規制を受けます。
万一、「PCB特別措置法」及び「廃掃法」に抵触し、当該事業の全部又は一部の停止命令や許可取消し等の行政処分を受けた場合は、当社グループの事業展開に影響を与える可能性があります。
⑥ BDF事業関係法令当社グループのBDF事業は、主にBDFの製造販売を行っておりますが、当該事業は主として「消防法」及び「廃掃法」の規制を受けます。
当社グループは、「消防法」及び「廃掃法」に基づいて、BDFの製造販売を行うために必要な許可を取得しておりますが、万一、「消防法」及び「廃掃法」に抵触し、当該営業の全部又は一部の停止命令や許可取消し等の行政処分を受けた場合は、当社グループの事業展開に影響を与える可能性があります。

(2) 市場ニーズの変化当社グループの営業収入のうち、重要な部分を占める土壌汚染調査・処理の需要は、企業の環境投資や「土壌汚染対策法」及び各地方自治体により施行される条例等の影響を受けます。
例えば、土壌汚染調査が必要な場合とは、有害物質使用特定施設の使用が廃止された場合や、3,000㎡以上の土地の形質変更を届け出て都道府県知事等に汚染の恐れがあると判断された場合(土壌汚染対策法)等、法令や条例等により具体的に決められており、その際の調査方法、浄化対策等もそれぞれ法令や条例等で基準が設定されております。
今後、法令や条例等が新設又は改正される場合、その内容によっては、調査、処理の機会が増加し、調査方法、浄化対策等の基準もさらに厳しくなると考えられます。
その結果、土壌汚染調査・処理の需要が拡大する可能性がありますが、法規制の強化に当社グループが対応できない場合は、拡大する需要を受注に結びつけられず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 競争の状況土壌汚染調査・処理事業に参入している業者は増加しており、競争は激化しております。
これは土壌汚染調査・処理事業の市場が、2003年2月に施行された「土壌汚染対策法」を契機に拡大した新しい市場であり、多くの業種からの新規参入者があったためです。
当該事業には、地質調査会社(現地ボーリング調査)、計量証明事業者(土壌の有害物質分析)、建設業者(原位置浄化、掘削除去)、産業廃棄物処理業者(土壌処理)等の多くの業種が、それぞれの得意分野(( )内は各社の得意分野を示す。
)を活かして参入しております。
当社グループは、ある特定の得意分野だけではなく、調査計画を立案するコンサルティング業務から、現地調査、サンプリングした土壌の分析、汚染土壌の処理まで、幅広く自社で対応できる「土壌汚染対策のトータルソリューション企業」として、他社との差別化を図っておりますが、競合他社との受注競争が激化する中で、厳しい条件で受注する傾向が進みますと、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 売上計上時期が計画から遅れる可能性土壌汚染調査・処理は多くの場合、工場閉鎖、土壌調査、工場解体、土壌処理、新しい建築物(マンション等)の建設という一連の工程の中で実施されます。
したがって、何らかの事情で工場閉鎖時期が遅れる、又は解体工事の着工が遅れる等、当社グループに起因しない事情により、土壌汚染調査・処理の実施時期が遅れる場合があります。
また、汚染の状況によっては、追加調査が必要な場合があります。
このような場合は、調査期間が長引く若しくは土壌汚染処理の実施時期が遅れることもあるため、結果として売上計上時期が計画から遅れる可能性があります。
(5) 汚染の状況によって処理費用が変動する可能性汚染土壌の処理費用は、事前に土壌のサンプルをもとに積算し、処理価格を決定しますが、実際の処理土壌が土壌のサンプルと状況が違う場合は、処理費用が変動する可能性があります。
その場合は、顧客へ説明し、処理価格の変更を行いますが、例えばリサイクル処理か、それ以外の処理かによって利益率が異なるため、利益率の低い処理方法を選択せざるを得ない場合は、予定の利益を確保できない可能性があります。
(6) セメント工場での汚染土壌受入態勢に変化がある可能性国内のセメント工場は、当社が汚染土壌を加工して生産したリサイクル原料を継続的に受入れる態勢をとっております。
しかしながら、各工場では、設備の定期修理等で、半月から1ヶ月程度、セメント生産を全部又は一部停止する場合があります。
その期間中は、原料の受入を中断、又は受入量を減らすため、汚染土壌の受入態勢に変化があります。
停止時期は、各工場でまちまちであるため、当社グループは、全国規模で、受入先の工場を確保することでリスクを回避しており、他社との差別化を図っておりますが、万一、セメント工場の受入態勢の変化に対応できない場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) コストの不安定化当社グループの主要コストは外注費や運賃であり、原油価格、需給バランス、為替、地政学リスク等の影響により、これらの価格が急激に変動することによって、高騰した原価を販売価格に十分に転嫁できない場合や、高騰した原価の販売価格への転嫁により当社グループのサービスに対する需要が減少する場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 信用供与受注案件の中には、当社グループが顧客へ長期の信用供与を行うものもあります。
信用供与を行う受注に際しては、顧客の信用力を評価した上で、必要に応じた保全強化(債務保証、取引信用保険の付保等)を実施しています。
しかしながら、実際に債権回収が滞った場合には、貸倒発生等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) M&A等の実施による影響当社グループは、将来に向けて持続的な成長を図るため、M&A(企業買収や資本提携)を通じた事業領域及び展開エリアの拡大を推進し、企業価値の向上を目指しております。
しかしながら、M&A後における想定外の事象の発生や、市場動向の大きな変動等が原因で事業計画が当初計画通りに進捗しない場合、のれんの減損処理を行う必要が生じた場合等には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 親会社との関係ダイセキグループ内における当社の位置付けは「第1 企業の概況 3 事業の内容 [事業系統図]」に記載しておりますが、このダイセキグループの経営方針等に変更が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が発生する可能性があります。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。
)の状況の概要は、次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、米国の政権交代に伴う政策転換や世界各地での紛争など混沌とした世界情勢が続くものの、国内における企業業績や雇用・所得環境の改善などにより、穏やかな回復基調で推移しました。
当社グループの業績に大きな影響を及ぼす国内の不動産取引については、2024年土地取引件数は前年同期比3%増加し、2025年年初の公示地価も上昇傾向にあるなど、日銀の利上げ後にもかかわらず底堅い状況で推移しました。
その一方で、国内建設市場において、公共投資や民間設備投資は回復傾向にあるものの、人手不足の深刻化や建設資材の高騰が懸念されております。
このような状況において、当社グループは土壌汚染調査・処理事業を中心にリサイクルや環境分野への展開も積極的に進めてまいりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は、19,944百万円(前年同期比17.4%減)、営業利益2,253百万円(同19.3%減)、経常利益2,256百万円(同19.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,234百万円(同30.7%減)となりました。
 セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。
[土壌汚染調査・処理事業]前年業績を牽引した大規模工場地中埋設廃棄物・汚染土壌撤去工事案件が収束し、当連結会計年度では減収減益となりました。
しかしながら、関東での大規模汚染土壌処理・工事案件など、翌期も継続が見込まれる高付加価値案件の受注獲得があり、当連結会計年度の業績に寄与しました。
これにより、売上高と営業利益ともに計画を上回り、順調に推移しております。
その結果、土壌汚染調査・処理事業におきましては、売上高14,348百万円(前年同期比26.1%減)、営業利益1,990百万円(同27.1%減)となりました。
[資源リサイクル事業]PCB(ポリ塩化ビフェニル)事業は、2027年3月末までの処理期限に向けた駆け込み需要があり、売上及び利益は好調な結果となりました。
連結子会社であるグリーンアローズ中部及びグリーンアローズ九州においては、廃石膏ボードの入荷量は底堅く推移し、売上・利益ともに安定的な業績となりました。
また前中間連結会計期間から連結子会社となった杉本商事は、夏場の廃ペットボトルの処理数量増加等により連結業績に貢献いたしました。
その結果、資源リサイクル事業におきましては、売上高5,851百万円(前年同期比17.9%増)、営業利益1,081百万円(同7.4%増)となりました。
なお、BDF(バイオディーゼル燃料)事業は、将来キャッシュ・フローの回収可能性を鑑み、当連結会計年度において減損損失83百万円を計上しました。
財政状態については、以下のとおりであります。
(資産の部)当連結会計年度末における流動資産の残高は7,476百万円(前連結会計年度末は7,930百万円)となり、453百万円減少しました。
主な要因は、受取手形、売掛金及び契約資産が増加したものの、現金及び預金が減少したことによるものであります。
固定資産の残高は21,554百万円(前連結会計年度末は19,421百万円)となり、2,133百万円増加しました。
主な要因は、土地が増加したことによるものであります。
この結果、総資産は29,031百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,679百万円増加しました。
(負債の部)当連結会計年度末における流動負債の残高は5,318百万円(前連結会計年度末は5,737百万円)となり、419百万円減少しました。
主な要因は、未払法人税等が減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定負債の残高は4,746百万円(前連結会計年度末は3,939百万円)となり、806百万円増加しました。
主な要因は、長期借入金が増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は10,064百万円となり、前連結会計年度末に比べ387百万円増加しました。
(純資産の部)当連結会計年度末における純資産は18,966百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,292百万円増加しました。
これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、利益剰余金が増加したことによるものです。
② キャッシュ・フローの状況キャッシュ・フローにつきましては、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて1,038百万円減少し、1,410百万円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税金等調整前当期純利益、減価償却費、売上債権の増加額及び法人税等の支払額により、総額で1,851百万円の収入(前連結会計年度は3,225百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、主に静岡の土地取得や機械設備の更新等により、総額で3,393百万円の支出(前連結会計年度は3,184百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、主に長期借入れによる収入及び長期借入金の返済による支出により、総額で504百万円の収入(前連結会計年度は1,521百万円の収入)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年3月1日至 2025年2月28日)前年同期比(%)土壌汚染調査・処理事業(百万円)14,42473.9資源リサイクル事業(百万円)5,608120.4合計(百万円)20,03282.9
(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)土壌汚染調査・処理事業18,973113.26,921304.8資源リサイクル事業5,677121.8184145.1合計24,650115.07,106296.3
(注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
   2.当連結会計年度における土壌汚染調査・処理事業の受注実績・受注残高の増加は、関東エリアでの大型の受注があったことによるものです。
c.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年3月1日至 2025年2月28日)前年同期比(%)土壌汚染調査・処理事業(百万円)14,32273.7資源リサイクル事業(百万円)5,622118.6合計(百万円)19,94482.5
(注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
なお、最近2連結会計年度の主要な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
相手先前連結会計年度(自 2023年3月1日  至 2024年2月29日)当連結会計年度(自 2024年3月1日  至 2025年2月28日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)大和ハウス工業株式会社3,83315.8--株式会社東芝2,58810.7--
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績の分析当連結会計年度における経営成績の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。
b.財政状態の分析当連結会計年度末における財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの運転資金需要は、土壌汚染調査・処理に係る外注費や労務費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。
また、設備投資資金需要は、リサイクルセンター新設及び改修等に係る投資資金によるものであります。
運転資金や設備資金は、自己資金により調達することを基本とし、必要に応じてグループ会社及び銀行等の金融機関からの借入により調達していく考えであります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成に当たりましては、財政状態及び経営成績に影響を与える会計上の見積りを行う必要があります。
当社はこの見積りを行うに当たり、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
④ 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、事業の成長及び収益力の向上、並びに資産の効率的な運用の観点から、自己資本利益率(ROE)を、重要な経営指標と位置付け、ROEの改善及び向上を行うことを目標としております。
ROEは目標を10%以上としており、当連結会計年度におけるROEは、前連結会計年度と比較して4.1ポイント減少の7.2%となっております。
今後も引き続き、更なる企業価値向上のために、財務基盤を強化し事業投資に対する適正な評価と最適な資本構成を実現し、徹底した経営効率の改善により、資本効率をさらに高め、経営の安定性及び株主還元を重視して参ります。
経営上の重要な契約等 5 【経営上の重要な契約等】
該当事項はありません。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
該当事項はありません。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度の設備投資の総額は3,443百万円です。
セグメントごとの設備投資の概要は、以下のとおりであります。
(1) 土壌汚染調査・処理事業当連結会計年度において、大阪リサイクルセンターのリース資産等で82百万円、名古屋リサイクルセンターの建物等で46百万円の投資を実施しました。

(2) 資源リサイクル事業当連結会計年度において、新規事業用の土地取得で1,647百万円、株式会社グリーンアローズ中部では新工場用の土地、建物及び機械装置等で1,277百万円の設備投資を実施しました。
なお、当連結会計年度において重要な設備の除却、売却等はありません。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
当社グループにおける主要な設備は、次のとおりであります。
(1) 提出会社 2025年2月28日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)その他合計本社(名古屋市瑞穂区)土壌汚染調査・処理事業、資源リサイクル事業統括業務施設環境分析施設産業廃棄物処理施設30820263(2,495)2461690[5]名古屋リサイクルセンター(愛知県東海市)土壌汚染調査・処理事業土壌汚染処理施設1,150224395(17,790)81,7789[3]横浜生麦リサイクルセンター(横浜市鶴見区)土壌汚染調査・処理事業土壌汚染処理施設3008551(8,421)108713[0]横浜恵比須リサイクルセンター(横浜市神奈川区)土壌汚染調査・処理事業土壌汚染処理施設1,357402,900(15,059)1624,4613[1]関西支社及び大阪リサイクルセンター(大阪市大正区)土壌汚染調査・処理事業土壌汚染処理施設等225101,260(11,654)1401,63622[1]弥富リサイクルセンター及び名古屋トランシップセンター(愛知県弥富市)土壌汚染調査・処理事業、資源リサイクル事業土壌汚染処理施設微量PCB廃棄物保管施設1,19540704(15,840)31,9438[2]岐阜リサイクルセンター(岐阜県可児市)土壌汚染調査・処理事業土壌汚染処理施設473222537(19,015)11,2354[1]バイオエナジーセンター(愛知県東海市)資源リサイクル事業BDF製造施設319212(3,400)02359[1]東海リサイクルセンター(愛知県東海市)資源リサイクル事業賃貸施設26―345(7,041)―372―[―]名港工場(名古屋市港区)資源リサイクル事業賃貸施設15―503(11,581)―519―[―]
(注) 1.帳簿価額「その他」は、工具、器具及び備品、リース資産及び建設仮勘定を含んでおります。
2.東海リサイクルセンターの施設は、子会社である株式会社グリーンアローズ中部へ賃貸しております。
3.名港工場は、子会社である株式会社グリーンアローズ中部へ賃貸しております。
4.従業員数の[ ]は、臨時雇用者数を外書きしております。

(2) 国内子会社 2025年2月28日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)その他合計株式会社グリーンアローズ中部本社工場(東海リサイクルセンター)(愛知県東海市)資源リサイクル事業石膏ボードリサイクル施設67333―640710[3]株式会社グリーンアローズ中部名港工場(愛知県東海市)資源リサイクル事業土壌固化材製造施設15940―01994[0]株式会社グリーンアローズ九州九州工場(福岡県糟屋郡宇美町)資源リサイクル事業石膏ボードリサイクル施設142248233(8,379)2765211[10]株式会社杉本商事本社工場(滋賀県彦根市)資源リサイクル事業廃棄物計量スケール施設13482(4,466)010010[3]株式会社杉本商事リサイクリングファブリーク(滋賀県犬上郡甲良町)資源リサイクル事業廃棄物圧縮固化・破砕施設1341350(1,845)2222012[0] 有限会社杉本紙業長浜リサイクルセンター(滋賀県長浜市)資源リサイクル事業古紙計量スケール施設5064(3,038)0708[0]有限会社杉本紙業多賀リサイクルセンター(滋賀県犬上郡多賀町)資源リサイクル事業古紙計量スケール施設119029(1,361)―1485[3]
(注) 1.帳簿価額「その他」は、工具、器具及び備品、リース資産及び建設仮勘定を含んでおります。
2.従業員数の[ ]は、臨時雇用者数を外書きしております。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
  当連結会計年度における重要な設備の新設、除却等の計画は次のとおりであります。
(1) 重要な設備の新設等会社名事業所名所在地セグメントの名称設備の内容投資予定金額資金調達方法着手及び完了予定年月完成後の増加能力総額(百万円)既支払額(百万円)着手完了当社静岡資源循環センター(仮称)静岡県静岡市資源リサイクル事業工場新設未定(注)11,647自己資金及び借入金2024年3月2028年度(注)2株式会社グリーンアローズ中部静岡工場静岡県静岡市資源リサイクル事業工場新設2,0001,277自己資金及び借入金2024年3月2025年12月(注)2 (注)1.建設金額が確定していない計画については、投資予定額を未定としています。
   2.完成後の増加能力は合理的に算出することが困難なため、記載を省略しております。
   3.金額に消費税等を含めておりません。

(2) 重要な設備の除却等特筆すべき事項はありません。
設備投資額、設備投資等の概要3,443,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況41
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況9
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況6,691,283
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標0

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、業務戦略等を目的とする投資株式を「純投資目的以外の目的である投資株式」と考えており、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする投資株式を「純投資目的である投資株式」と考えております。
なお、当社は純投資目的の投資株式を原則保有しない方針であります。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式イ.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容(保有方針)当社は、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式について、当該株式が安定的な取引関係の構築や成長戦略に則った業務提携関係の維持・強化に繋がり当社の中長期的な企業価値の向上に資すると判断した場合を除いて、これを保有しない方針としております。
(保有の合理性を検証する方針)当社は、事業年度終了後の取締役会にて、保有先企業との売上高、仕入高等の取引状況並びに今後の事業展開での業務提携の可能性等を確認協議し、加えて、保有先企業の財政状態、経営成績及び株価、配当、資本コスト等の状況も確認し、当該株式の検証を実施しております。
なお、当事業年度末の貸借対照表計上額の合計額は、586百万円と純資産額の3.6%であります。
ロ.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式2100非上場株式以外の株式1486 (当事業年度において株式数が増加した銘柄)該当事項はありません。
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)該当事項はありません。
ハ.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)TREホールディングス㈱297,600297,600業務提携及び取引関係の維持・強化のため無486361 みなし保有株式該当事項はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社2
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社100,000,000
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社486,000,000
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社297,600
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社486,000,000
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社TREホールディングス㈱
保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社業務提携及び取引関係の維持・強化のため
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社

Shareholders

大株主の状況 (6) 【大株主の状況】
2025年2月28日現在
氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
株式会社ダイセキ名古屋市港区船見町1番地869,056,64053.95
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂1丁目8番1号赤坂インターシティAIR848,1005.05
株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1丁目8-12771,9004.59
MSIP CLIENT SECURITIES (常任代理人モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社)25 CABOT SQUARE, CANARY WHARF, LONDON E14 4QA, U.K.(東京都千代田区大手町1丁目9-7大手町フィナンシャルシティサウスタワー)765,2004.55
BOFAS INC SEGREGATION ACCOUNT (常任代理人BOFA証券株式会社)THE CORPORATION TRUST COMPANY, 1209 ORANGE ST, COUNTY OF NEW CASTLE WILMINGTON, DE US(東京都中央区日本橋1丁目4-1)695,7004.14
株式会社イトジ東京都港区六本木4丁目2-41プラウド六本木409345,6002.05
UBS AG LONDON A/C IPB SEGREGATED CLIENT ACCOUNT(常任代理人シティバンク、エヌ・エイ)BAHNHOFSTRASSE 45, 8001 ZURICH, SWITZERLAND(東京都新宿区新宿6丁目27番30号) 200,0001.19
GOLDMAN SACHS BANK EUROPE SE (常任代理人ゴールドマン・サックス証券株式会社)MARIENTURM, TAUNUSANLAGE 9-10, 60329 FRANKFURT AM MAIN, GERMANY(東京都港区虎ノ門2丁目6番1号) 200,0001.19
ダイセキ環境ソリューション従業員持株会名古屋市瑞穂区明前町8番18号177,4601.05
山本 浩也名古屋市瑞穂区176,4401.05
計―13,237,04078.85
株主数-金融機関3
株主数-金融商品取引業者16
株主数-外国法人等-個人11
株主数-外国法人等-個人以外45
株主数-個人その他3,182
株主数-その他の法人28
株主数-計3,285
氏名又は名称、大株主の状況山本 浩也
株主総利回り1
株主総会決議による取得の状況 (1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式8074,880当期間における取得自己株式--
(注) 当期間における取得自己株式には、2025年5月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式は含まれておりません。

Shareholders2

自己株式の取得-39,000,000
自己株式の取得による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー-39,000,000
発行済株式及び自己株式に関する注記 1.発行済株式の種類及び総数ならびに自己株式の種類及び株式数に関する事項 株式の種類当連結会計年度期首株式数(株)当連結会計年度増加株式数(株)当連結会計年度減少株式数(株)当連結会計年度末株式数(株)発行済株式 普通株式16,827,120――16,827,120合計16,827,120――16,827,120自己株式 普通株式
(注)35,78140,08035,30040,561合計35,78140,08035,30040,561
(注) 1.自己株式の株式数の増加は、2024年5月22日開催の取締役会決議に基づく自己株式の買取による増加40,000株及び単元未満株式の買取による増加80株であります。
2.自己株式の株式数の減少は、譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分による減少35,300株であります。

Audit

監査法人1、連結有限責任 あずさ監査法人
独立監査人の報告書、連結 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2025年5月20日株式会社ダイセキ環境ソリューション取締役会 御中 有限責任 あずさ監査法人 名古屋事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士稲 垣 吉 登 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士大 橋 敦 司 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社ダイセキ環境ソリューションの2024年3月1日から2025年2月28日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社ダイセキ環境ソリューション及び連結子会社の2025年2月28日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
回収期間が長期に及ぶ延払い工事契約に係る対価の回収可能性の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応株式会社ダイセキ環境ソリューションの2025年2月28日に終了する連結会計年度の連結財務諸表における売上高は19,944百万円、受取手形、売掛金及び契約資産は5,394百万円である。
「1【連結財務諸表等】
(1)【連結財務諸表】
【注記事項】
(収益認識関係)2.顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
(2)重要な金融要素が含まれる契約について」に記載のとおり、この中には、当連結会計年度に土壌汚染調査・処理事業において発生した、2026年2月28日を工事完了及び検収日とし、2026年8月31日を支払期限として、顧客による第三者への工事完了後の土地売却代金受領時に請負工事代金の回収が行われる延払い工事契約(以下「本契約」という。
)に係る売上高1,418百万円、売掛金及び契約資産1,563百万円が含まれている。
収益認識に関する会計基準を適用するに際し、契約の識別を行うにあたっては、顧客に移転する財又はサービスと交換に企業が権利を得ることとなる対価を回収する可能性が高いことが要件となるが、本契約においては、回収原資が工事完了後の土地売却代金であり、顧客による回収期限内の工事完了後の土地の販売可能性や対価の支払能力など、対価の回収可能性に不確実性が伴い、その評価に経営者による判断が含まれる。
また、対価の回収可能性の評価に際し、回収原資である土地売却代金の見積額の基礎となる土地の評価額は、会社が選定した外部の専門家による鑑定評価額に基づいているが、評価額の算定に用いる評価手法及びインプットデータの選択及び適用にあたっては、高度な専門知識を必要とする。
以上から、当監査法人は、株式会社ダイセキ環境ソリューションの回収期間が長期に及ぶ延払い工事契約に係る対価の回収可能性の評価が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
当監査法人は、株式会社ダイセキ環境ソリューションの回収期間が長期に及ぶ延払い工事契約に係る対価の回収可能性の評価を検討するため、対価を回収可能と判断する根拠について、契約の責任者に対して質問するとともに、主として以下の手続を実施した。
(1) 顧客による回収期限内の工事完了後の土地の販売可能性の検討土壌汚染処理及び工事が予定通りに進捗していることを全体スケジュールと区画別工事実施状況表との比較により確認した。
また、最寄り駅からの距離及び周辺土地の利用状況を含む土地の視察、並びに顧客による第三者への売却交渉状況のヒアリングを実施することで、土地販売の重要な阻害要因がないという会社の主張が妥当かどうかを検討した。

(2) 顧客の対価の支払能力の検討請負工事代金の回収期限を含む顧客の会計年度末である2027年3月31日までの資金繰り計画を入手し、顧客へのヒアリングを実施することで、資金繰り計画の合理性を評価した。
(3) 土地売却代金の見積額の基礎となる土地の評価額の合理性の検討経営者が利用した外部専門家の適性・能力及び客観性を評価するとともに、当監査法人の評価の専門家を利用して、以下の手続を実施した。
・鑑定評価の手法について、対象とする評価項目、会計基準の要求事項を踏まえて、その適切性を評価した。
・鑑定評価に用いられたインプットデータについて、経営者が利用した外部専門家への質疑応答や外部機関が公表している不動産の販売事例等のデータとの照合を行うことで、インプットデータの正確性を評価した。
その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
連結財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。
監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社ダイセキ環境ソリューションの2025年2月28日現在の内部統制報告書について監査を行った。
当監査法人は、株式会社ダイセキ環境ソリューションが2025年2月28日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。
財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
監査等委員会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。
内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。
内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。
・財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。
・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。
監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査等委員会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
<報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
(注) 1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象に含まれていません。
監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
回収期間が長期に及ぶ延払い工事契約に係る対価の回収可能性の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応株式会社ダイセキ環境ソリューションの2025年2月28日に終了する連結会計年度の連結財務諸表における売上高は19,944百万円、受取手形、売掛金及び契約資産は5,394百万円である。
「1【連結財務諸表等】
(1)【連結財務諸表】
【注記事項】
(収益認識関係)2.顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
(2)重要な金融要素が含まれる契約について」に記載のとおり、この中には、当連結会計年度に土壌汚染調査・処理事業において発生した、2026年2月28日を工事完了及び検収日とし、2026年8月31日を支払期限として、顧客による第三者への工事完了後の土地売却代金受領時に請負工事代金の回収が行われる延払い工事契約(以下「本契約」という。
)に係る売上高1,418百万円、売掛金及び契約資産1,563百万円が含まれている。
収益認識に関する会計基準を適用するに際し、契約の識別を行うにあたっては、顧客に移転する財又はサービスと交換に企業が権利を得ることとなる対価を回収する可能性が高いことが要件となるが、本契約においては、回収原資が工事完了後の土地売却代金であり、顧客による回収期限内の工事完了後の土地の販売可能性や対価の支払能力など、対価の回収可能性に不確実性が伴い、その評価に経営者による判断が含まれる。
また、対価の回収可能性の評価に際し、回収原資である土地売却代金の見積額の基礎となる土地の評価額は、会社が選定した外部の専門家による鑑定評価額に基づいているが、評価額の算定に用いる評価手法及びインプットデータの選択及び適用にあたっては、高度な専門知識を必要とする。
以上から、当監査法人は、株式会社ダイセキ環境ソリューションの回収期間が長期に及ぶ延払い工事契約に係る対価の回収可能性の評価が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
当監査法人は、株式会社ダイセキ環境ソリューションの回収期間が長期に及ぶ延払い工事契約に係る対価の回収可能性の評価を検討するため、対価を回収可能と判断する根拠について、契約の責任者に対して質問するとともに、主として以下の手続を実施した。
(1) 顧客による回収期限内の工事完了後の土地の販売可能性の検討土壌汚染処理及び工事が予定通りに進捗していることを全体スケジュールと区画別工事実施状況表との比較により確認した。
また、最寄り駅からの距離及び周辺土地の利用状況を含む土地の視察、並びに顧客による第三者への売却交渉状況のヒアリングを実施することで、土地販売の重要な阻害要因がないという会社の主張が妥当かどうかを検討した。

(2) 顧客の対価の支払能力の検討請負工事代金の回収期限を含む顧客の会計年度末である2027年3月31日までの資金繰り計画を入手し、顧客へのヒアリングを実施することで、資金繰り計画の合理性を評価した。
(3) 土地売却代金の見積額の基礎となる土地の評価額の合理性の検討経営者が利用した外部専門家の適性・能力及び客観性を評価するとともに、当監査法人の評価の専門家を利用して、以下の手続を実施した。
・鑑定評価の手法について、対象とする評価項目、会計基準の要求事項を踏まえて、その適切性を評価した。
・鑑定評価に用いられたインプットデータについて、経営者が利用した外部専門家への質疑応答や外部機関が公表している不動産の販売事例等のデータとの照合を行うことで、インプットデータの正確性を評価した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、連結回収期間が長期に及ぶ延払い工事契約に係る対価の回収可能性の評価
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 株式会社ダイセキ環境ソリューションの2025年2月28日に終了する連結会計年度の連結財務諸表における売上高は19,944百万円、受取手形、売掛金及び契約資産は5,394百万円である。
「1【連結財務諸表等】
(1)【連結財務諸表】
【注記事項】
(収益認識関係)2.顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
(2)重要な金融要素が含まれる契約について」に記載のとおり、この中には、当連結会計年度に土壌汚染調査・処理事業において発生した、2026年2月28日を工事完了及び検収日とし、2026年8月31日を支払期限として、顧客による第三者への工事完了後の土地売却代金受領時に請負工事代金の回収が行われる延払い工事契約(以下「本契約」という。
)に係る売上高1,418百万円、売掛金及び契約資産1,563百万円が含まれている。
収益認識に関する会計基準を適用するに際し、契約の識別を行うにあたっては、顧客に移転する財又はサービスと交換に企業が権利を得ることとなる対価を回収する可能性が高いことが要件となるが、本契約においては、回収原資が工事完了後の土地売却代金であり、顧客による回収期限内の工事完了後の土地の販売可能性や対価の支払能力など、対価の回収可能性に不確実性が伴い、その評価に経営者による判断が含まれる。
また、対価の回収可能性の評価に際し、回収原資である土地売却代金の見積額の基礎となる土地の評価額は、会社が選定した外部の専門家による鑑定評価額に基づいているが、評価額の算定に用いる評価手法及びインプットデータの選択及び適用にあたっては、高度な専門知識を必要とする。
以上から、当監査法人は、株式会社ダイセキ環境ソリューションの回収期間が長期に及ぶ延払い工事契約に係る対価の回収可能性の評価が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結1【連結財務諸表等】
(1)【連結財務諸表】
【注記事項】
(収益認識関係)2.顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
(2)重要な金融要素が含まれる契約について
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 当監査法人は、株式会社ダイセキ環境ソリューションの回収期間が長期に及ぶ延払い工事契約に係る対価の回収可能性の評価を検討するため、対価を回収可能と判断する根拠について、契約の責任者に対して質問するとともに、主として以下の手続を実施した。
(1) 顧客による回収期限内の工事完了後の土地の販売可能性の検討土壌汚染処理及び工事が予定通りに進捗していることを全体スケジュールと区画別工事実施状況表との比較により確認した。
また、最寄り駅からの距離及び周辺土地の利用状況を含む土地の視察、並びに顧客による第三者への売却交渉状況のヒアリングを実施することで、土地販売の重要な阻害要因がないという会社の主張が妥当かどうかを検討した。

(2) 顧客の対価の支払能力の検討請負工事代金の回収期限を含む顧客の会計年度末である2027年3月31日までの資金繰り計画を入手し、顧客へのヒアリングを実施することで、資金繰り計画の合理性を評価した。
(3) 土地売却代金の見積額の基礎となる土地の評価額の合理性の検討経営者が利用した外部専門家の適性・能力及び客観性を評価するとともに、当監査法人の評価の専門家を利用して、以下の手続を実施した。
・鑑定評価の手法について、対象とする評価項目、会計基準の要求事項を踏まえて、その適切性を評価した。
・鑑定評価に用いられたインプットデータについて、経営者が利用した外部専門家への質疑応答や外部機関が公表している不動産の販売事例等のデータとの照合を行うことで、インプットデータの正確性を評価した。
その他の記載内容、連結 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、連結 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3)【監査の状況】
に記載されている。

Audit1

監査法人1、個別有限責任 あずさ監査法人
独立監査人の報告書、個別 独立監査人の監査報告書 2025年5月20日株式会社ダイセキ環境ソリューション取締役会 御中 有限責任 あずさ監査法人 名古屋事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士稲 垣 吉 登 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士大 橋 敦 司 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社ダイセキ環境ソリューションの2024年3月1日から2025年2月28日までの第29期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社ダイセキ環境ソリューションの2025年2月28日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
(回収期間が長期に及ぶ延払い工事契約に係る対価の回収可能性の評価)財務諸表の監査報告書で記載すべき監査上の主要な検討事項「回収期間が長期に及ぶ延払い工事契約に係る対価の回収可能性の評価」は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項「回収期間が長期に及ぶ延払い工事契約に係る対価の回収可能性の評価」と実質的に同一の内容である。
このため、財務諸表の監査報告書では、これに関する記載を省略する。
その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。
利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
(注) 1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象に含まれていません。
監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
(回収期間が長期に及ぶ延払い工事契約に係る対価の回収可能性の評価)財務諸表の監査報告書で記載すべき監査上の主要な検討事項「回収期間が長期に及ぶ延払い工事契約に係る対価の回収可能性の評価」は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項「回収期間が長期に及ぶ延払い工事契約に係る対価の回収可能性の評価」と実質的に同一の内容である。
このため、財務諸表の監査報告書では、これに関する記載を省略する。
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別  監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、個別(回収期間が長期に及ぶ延払い工事契約に係る対価の回収可能性の評価)
連結と同一内容である旨、監査上の主要な検討事項、個別 財務諸表の監査報告書で記載すべき監査上の主要な検討事項「回収期間が長期に及ぶ延払い工事契約に係る対価の回収可能性の評価」は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項「回収期間が長期に及ぶ延払い工事契約に係る対価の回収可能性の評価」と実質的に同一の内容である。
このため、財務諸表の監査報告書では、これに関する記載を省略する。
その他の記載内容、個別 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、個別 <報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。

BS資産

受取手形、売掛金及び契約資産5,394,000,000
商品及び製品18,000,000
仕掛品403,000,000
原材料及び貯蔵品40,000,000
その他、流動資産195,000,000