財務諸表
CoverPage
提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2025-06-24 |
英訳名、表紙 | SINKO INDUSTRIES LTD. |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 末 永 聡 |
本店の所在の場所、表紙 | 大阪市北区南森町一丁目4番5号 |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | (06)6367-1811(代表) |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
連結決算の有無、DEI | true |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2 【沿革】 1950年6月業務用冷暖房機器の製造販売を目的として会社を設立。 1951年4月わが国最初のクロスフィンコイル及びファンコイルユニットを完成し、製造販売を開始。 1957年8月空気調和機の製造販売を開始。 1965年8月東日本の生産拠点として、神奈川県秦野市に新晃空調工業㈱(現 当社 神奈川工場)を設立。 1971年3月大阪府寝屋川市に技術研究所を設置。 1976年1月新晃空調サービス㈱(現 新晃アトモス㈱(連結子会社))を設立。 1976年12月日本ビー・エー・シー㈱(連結子会社)を設立。 1981年3月西日本の生産拠点として、岡山県津山市に岡山新晃工業㈱(現 当社 岡山工場)を設立。 1982年4月SINKO AIR CONDITIONING(HONG KONG)LTD.に資本参加。 1985年8月大阪証券取引所市場第二部に上場。 1987年5月合弁会社上海新晃空調設備有限公司(現 上海新晃空調設備股份有限公司(連結子会社))を設立。 1988年7月VC(ベーパークリスタル)事業による工事業への進出。 1992年1月TAIWAN SINKO KOGYO CO.,LTD.に資本参加。 1995年11月上海新晃制冷機械有限公司(連結子会社)に資本参加。 1998年1月上海新晃空調設備有限公司が、ISO9002(現 ISO9001)認証を取得。 1998年3月当社、新晃空調工業㈱、岡山新晃工業㈱が、共同でISO9001認証を取得。 2003年12月SINKO SALES(THAILAND)CO.,LTD.(1991年3月資本参加)を完全子会社とする(現 SINKO AIR CONDITIONING(THAILAND)CO.,LTD.(持分法適用関連会社))。 2005年10月上海新晃空調設備有限公司は組織変更に伴い、上海新晃空調設備股份有限公司に商号変更。 2006年1月当社(本社・東京支社・大阪支社・名古屋支社)、新晃空調工業㈱、岡山新晃工業㈱が、共同でISO14001認証を取得(2006年4月技術本部を認証範囲に拡大)。 2009年3月岡山新晃工業㈱は、新晃空調工業㈱を吸収合併。 商号を新晃空調工業㈱へ変更。 2009年7月研究開発及び技術情報の発信の拠点として、神奈川県秦野市にSINKOテクニカルセンターを新設。 2012年12月大阪証券取引所市場第一部銘柄に指定。 2013年4月千代田ビル管財㈱(連結子会社)の全株式を取得し、子会社化。 2013年7月東京証券取引所と大阪証券取引所の現物市場統合に伴い、東京証券取引所市場第一部に上場。 2016年6月SINKO AIR CONDITIONING(THAILAND)CO.,LTD.は、第三者割当増資により当社の持分比率が低下したため、持分法適用関連会社へ移行。 2020年4月新晃空調工業㈱及び三井鉄工㈱を吸収合併。 2021年4月新晃アトモス㈱が新晃空調サービス㈱を吸収合併。 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、市場第一部からプライム市場へ移行。 |
事業の内容 | 3 【事業の内容】 当社グループは、当社と連結子会社7社、持分法適用非連結子会社1社、持分法適用関連会社3社で構成されており、空気調和機、ファンコイルユニット等の製造販売及び関連工事等の空調機器製造販売事業並びにビル管理事業等を営んでおります。 これらが営む主な事業の内容と当該事業における位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりであります。 なお、セグメントについては、製造・販売体制を基礎とした地域別の区分によっており、当該区分ごとの主要な関係会社の名称は、以下のとおりであります。 〔日本〕当社…… 空調機器の製作、販売、空調工事の請負施工及び建築用資材の製造、販売新晃アトモス㈱…… 空調用設備及び消火設備の設計、施工、関連機器の販売、保守点検及び整備(連結子会社)日本ビー・エー・シー㈱…… 氷蓄熱装置、冷却塔等の販売(連結子会社)千代田ビル管財㈱…… 建物設備全般の総合管理及び各種清掃(連結子会社) 〔アジア〕上海新晃空調設備股份有限公司…… 中国における空調機器の製作、販売(連結子会社) 当社グループの概要は、次のとおりであります。 (矢印は販売経路等を示しています。 ) |
関係会社の状況 | 4 【関係会社の状況】 名称住所資本金又は出資金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容(連結子会社) 新晃アトモス㈱東京都江東区60空調機器製造販売事業100当社納入製品の修理点検及び保守、製品の販売、役員の兼任有、資金の借入、債務保証千代田ビル管財㈱東京都中央区30ビル管理事業等100役員の兼任有、資金の借入、役務の受入日本ビー・エー・シー㈱東京都世田谷区300空調機器製造販売事業75製品の販売、役員の兼任有上海新晃空調設備股份有限公司中国 上海市百万中国元355〃50部品の仕入、役員の兼任有、技術援助、債務保証その他3社 (持分法適用関連会社) SINKO AIR CONDITIONING(HONG KONG)LTD.中国 香港百万HKドル5空調機器製造販売事業49.5当社グループ製品の販売、役員の兼任有TAIWAN SINKOKOGYO CO.,LTD.台湾 桃園市百万NTドル140〃25.05当社グループ製品の製造、役員の兼任有、技術援助その他1社 (注) 1 上海新晃空調設備股份有限公司は、特定子会社に該当いたします。 2 上海新晃空調設備股份有限公司に対する持分は100分の50以下でありますが、実質的に支配しているため子会社といたしました。 3 下記の会社については売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。 )の連結売上高に占める割合が10%を超えております。 主要な損益情報等 新晃アトモス㈱ (1) 売上高13,314百万円 (2) 経常利益3,516百万円 (3) 当期純利益2,346百万円 (4) 純資産額8,219百万円 (5) 総資産額12,257百万円 |
従業員の状況 | 5 【従業員の状況】 (1) 連結会社の状況2025年3月31日現在セグメントの名称従業員数(名)日本1,390〔498〕アジア294合計1,684〔498〕 (注) 従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は〔 〕内に年間の平均人員を外数で記載しております。 (2) 提出会社の状況2025年3月31日現在セグメントの名称従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)日本72741156,845 (注)1 従業員数は、当社から他社への出向者を除く就業人員であります。 なお、臨時従業員の総数が従業員数の100分の10未満のため、平均臨時従業員数の記載は省略しております。 2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 (3) 労働組合の状況当社には労働組合が結成されておりますが、労使関係は円満に推移しております。 (4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異 ① 提出会社当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者0.786.761.962.469.0 (注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 3 男女の賃金の差異が生じている主な要因は、男女それぞれの母数に占める管理職級の比率が男性と比べて女性が低いこと、並びに、男女間における職種(総合職・一般職)の人数分布の差によるものであります。 なお、当社では正規・非正規労働者のいずれにおいても、給与規程、評価制度及び採用基準において男女の差異は設けておりません。 ② 連結子会社当事業年度名称管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者 (注)3新晃アトモス㈱―33.351.650.972.7千代田ビル管財㈱2.420.083.089.190.4 (注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 3 パート・有期労働者については、1人×契約時間÷8時間で換算した人数をもとに平均年間賃金を算出しております。 4 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定による管理職に占める女性労働者の割合の公表を行っていない連結子会社については記載を省略しております。 5 従業員が100人を超える国内連結子会社を主要な連結子会社として算出の対象としております。 6 新晃アトモス㈱において、男女の賃金の差異が生じている主な要因は、男女それぞれの母数に占める管理職級の比率が男性と比べて女性が低いこと、並びに、男女間における職種(総合職・一般職)の人数分布の差によるものであります。 なお、正規・非正規労働者のいずれにおいても、給与規程、評価制度及び採用基準において男女の差異は設けておりません。 7 千代田ビル管財㈱において、男女の賃金の差異が生じている主な要因は、男女それぞれの母数に占める管理職級の比率が男性と比べて女性が低いことによるものであります。 なお、正規・非正規労働者のいずれにおいても、給与規程、評価制度及び採用基準において男女の差異は設けておりません。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは「豊かな創造力と誇れる品質」を経営理念とし、顧客をはじめ社会や社員に対し「信頼と満足」を普遍的に提供することを経営の基本方針としております。 また事業領域を「快適環境の創造」と定義し、業務用空調機器を中核にしながら、建物に関わる各種事業へ業容拡大を目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、中期経営計画にて資本コスト経営を事業運営の軸としていくことを明示し、目標とする経営指標をROE10%以上・PBR1倍以上と設定したうえで、資本コストと資本収益性を意識した経営を進めることとしております。 (3) 経営環境① 当社の主力事業領域空調システムは、大きく家庭用と業務用に分けることができます。 業務用は、事務所、工場、病院、ホテル、商業施設などを指し、建物の規模によって空調方式を使い分けます。 大規模な建物で採用されるセントラル空調は、建物を一体のシステムと捉える空調方式です。 熱源機器を集中設置してまとめて熱を作り、建物全体に循環させて空調します。 それに対し中小規模の建物で採用される個別空調は、各部屋に室外機、室内機をセットで設置して、個々で熱を作って空調します。 当社は両空調方式において、居室の温度、湿度、気流、清浄度をコントロールする業務用の空調機器のメーカーです。 ② 各方式の特徴と動向空調方式は、建物の規模や運用によって最適なものが選択されます。 熱源機器を大型化して効率を上げ、システムを一括で制御するセントラル空調は、建物全体の管理や省エネルギーに適しています。 一方、熱源機器を集中しても効率化されない規模の建物では、個々に制御でき、システムが簡易で利便性が高いと言われる個別空調が採用されます。 1) セントラル空調(大規模建物)大規模建物においては、エネルギー効率の面から古くよりセントラル空調が採用されてきました。 近年、その簡易性から個別空調の採用が増加していましたが、「2050年カーボンニュートラル」に代表される地球環境の面から、セントラル空調が改めて注目されております。 その大きなメリットの一つは、熱源からAHU(※)内までの熱の搬送に地球温暖化係数の高いフロンガスを使っていないという点にあります。 AHUは自然冷媒である冷温水を使用して熱交換するため、気候変動関連で規制が強化されているフロンガスの使用量を削減することができ「カーボンニュートラル」に貢献いたします。 空調分野において、熱の移動を媒介する冷媒ガス(以下、冷媒)には、古くはアンモニアや二酸化硫黄、20世紀半ば頃からは高効率かつ不燃性で毒性もないフロンが利用されておりました。 ところが、フロンによるオゾン層破壊問題がクローズアップされ、1987年のモントリオール議定書によって特定フロンが規制されると、オゾン層を破壊しない代替フロンへの転換が始まりました。 その後さらに、地球温暖化問題が顕在化し、1997年の京都議定書では先進国が、2015年のパリ協定では発展途上国を含む全ての国が温室効果ガスの削減に取り組むこととなり、温暖化係数の高い代替フロンに対する規制が全世界で進んでおります。 セントラル空調には、その他にも、フロンガスにはできない精緻な温度・湿度制御ができる、上質な空気質を作ることができる、熱源をまとめて大型化するためエネルギー効率の高い運転ができる、機器がまとまって設置されているため保守性がよいなど、多くのメリットがあります。 ※ AHU…「Air Handling Unit」(エアハンドリングユニット)の略称。 AHUは、セントラル空調方式の二次側機器として、熱源機器(一次側)で作られた冷温水を用いて空気の温度調整をするほか、湿度・清浄度・音・省エネ性・振動・気流などをコントロールし、建物に最適な空気を提供する製品です。 2) 個別空調(中小規模建物)中小規模の建物においては、簡易性、利便性に加え、エネルギーの効率からも個別空調が採用されており、今後も続くものと思われます。 個別空調で使用される機器についても高効率化は進んでおり、今後は地球温暖化係数のより低い冷媒への転換が進むことで、従来の利便性に加え製品の環境性も向上していく見込みです。 ③ 当社製品の役割当社の主力製品は、セントラル空調で使用されるAHU、ファンコイルユニット(FCU)です。 大型のAHUはフロア全体の換気・空調を、小型のFCUは各部屋の空調を行います。 セントラル空調は建物用途に合わせて個々に設計されるため、そこで採用される製品もその要求仕様に合わせて一品一様で設計・製造されますが、当社は特にAHUに強みを持っております。 また個別空調で使用されるヒートポンプAHUも主力製品の一部です。 セントラル空調と比べると簡易的なシステムが構築されるため、採用される製品も汎用品が多くなりますが、建物の換気・空調を行うヒートポンプAHUには固有の要求仕様が多く、当社がセントラル空調分野で蓄積してきたノウハウを存分に活かすことができます。 ④ 業界構造一定以上の規模の業務用建物の工事において、空調機器は建築工程に合わせて納入、設置されます。 発注主としてディベロッパーなどの施主、建物の設計をする設計事務所、建築工事として全体を束ねるゼネコン、設備工事を請けるサブコンを中心に多くの企業が関わり、工事が進められます。 サブコンにはそれぞれの専門分野があり、熱源、空調、計装の各メーカーは、空調設備工事を担当するサブコンに対して製品を納入します。 従いまして当社の事業は、主にサブコンから発注を受け、製造した空調機器を建物の工期に合わせて建築現場に納入するという流れで進められます。 (4) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、少子高齢化に伴う労働者不足や気候変動問題への対応など、ESG経営・SDGsへの取り組みを通じて、持続的に発展できる企業グループとして更なる成長を遂げるため中期経営計画を策定しております。 資本コスト経営を採用し、2027年3月期に連結売上高600億円・連結営業利益100億円ならびにROE10%以上・PBR1倍以上の達成を目標と定め以下の経営戦略を進めてまいります。 ① 当社グループが提供する価値と強み1) 高い環境価値空調は建物のなかで多くの電力を消費する機能であり、その効率向上は建物の環境性向上に貢献します。 主力製品である冷温水を用いるAHUは、地球温暖化係数の高いフロンガスの使用量が少ないシステムであり、温室効果ガスの低減に貢献します。 ファン効率やコイルの熱交換効率がもたらす省エネ性の追求のほか、外板のノンフロン発泡、溶接レス、塗装レスなど製品の作り方も見直し、より良い環境性の提供を目指して研究開発を強化しております。 2) 空調による建物の価値向上空調は建物の重要な機能の一つです。 居住空間では温度や湿度のコントロールを間違えると、快適性が損なわれ建物自体の価値を低下させます。 工場では空気の清浄度や温湿度管理によって生産能力や製品の品質が左右されます。 データセンターでは24時間の安定稼働が求められます。 様々な建物で要求される空気条件を満たし、空調を通じ、建物の価値向上に貢献することが当社グループの提供する価値です。 3) 信頼性の高い稼働と充実したサービスによるお客様体験AHUをはじめ当社グループの製品が納まる建物には、工場や研究所、オフィスや商業施設などがあります。 これらは収益や重要な機能を生み出すインフラであり、竣工に向けて厳格な工期管理が求められます。 定められた工期ですべての設備を納めるためには、AHUの品質はもとより、施工過程で生じる技術的要求への対応力や様々な調整力が必要とされます。 当社は、過去国内の代表的な建物に製品を納めてきたなかで、お客様とともに数々の挑戦とトラブル対応を含めた現場経験を共有してまいりました。 高度な要求に応えなければならないお客様に対して、豊富な現場経験を経て高められた製品の品質と高水準のサポートやメンテナンスサービスを提供することで、信頼と満足を感じるお客様体験が当社グループの提供する価値です。 事業運営のなかでこれらの強みを磨き、お客様や社会に提供する価値を高めることが当社グループの事業基盤を形成しております。 ② SINKO Scalable Architecture(SSA)を軸にした新しい製品開発と製販体制製造・販売・製品開発を含めた事業のデジタル化を目指す「SINKO Scalable Architecture(以下「SSA」)」は、これまでの開発を経て3D-CADシステムが一部完成し段階的な実装を進めるフェーズに至りました。 将来に渡って3D化を拡充し、従来の設計・製造指示やカスタマイズに必要な各種ノウハウがデジタル化され、上流の販売情報、設計、生産を一気通貫で融合した、革新的なAHU生産方式とすることを目指してまいります。 これらSSAの中心でもあるSIMAをハブとして、社内外の様々な側面での価値創造を目指しております。 設計の3D-CAD化・BOM化をベースに、設計・積算・調達・製造・物流の次世代化を進めております。 具体的には、AI技術を活用し運用を開始した生産予約システムや当社独自の製品データベースをお客様ご自身で検索できるサービス「SINKOダイレクト」、製品本体のQRコードからメンテナンス情報にアクセスできる「SINKOかざしてメンテ」、画像認識技術を活用した社内図面検索システムの稼働、生成AI技術を用いた未利用技術データ検索システムのリリースなど、生産計画・積算・マーケティング・メンテナンス・技術データ活用などにおいて新しい変革が生まれております。 また、製品組立工程に「ライン生産方式」を部分的に導入し、「セル生産方式」と併用して最適な生産体制を進めております。 一方、事業継続プランを準備し、大規模地震などの災害が起こった場合の調達過程等の不確実性に備えております。 さらに、物流の2024年問題の対策として全国の中継拠点を整備するなど、新しい物流システムの構築に取り組んでおります。 これらによって当社グループの価値を総合的に引き上げ、中長期的に事業の発展性・収益性を高めてまいります。 研究開発においては、長年培ってきた実績・経験・ノウハウを活用し、引き続きコア技術(送風機・熱交換器)の高効率・コンパクト化の研究開発に注力し、環境負荷低減・CO₂削減・省エネルギー化のニーズに応えてまいります。 また施工現場、生産現場での人手不足に対応するため、分割搬入・現地組立が可能な製品の設計や現場省力化の技術開発に努めてまいります。 流体解析・シミュレーション技術活用等によって、製品の基幹部品は企業成長とカーボンニュートラルなどの社会貢献の2つの軸でNo.1を追求してまいります。 ③ ターゲット市場と成長戦略国内市場当社ではAHU市場を5つの重点分野に分け、それぞれのターゲットに合った販売戦略を立てております。 5つの重点分野とは、大型ビル空調、産業空調、データセンター、更新案件、個別空調をいいます。 それぞれのターゲットは固有の市場特性があり求められる技術要件も異なりますが、当社が培ってまいりましたノウハウをもって5つの分野にオールラウンドでアプローチしてまいります。 そのなかでも、 (A)データセンター、(B)個別空調、(C)空調設備工事・メンテナンス、(D)再エネ蓄熱・水素冷却を成長領域のターゲットとして定めております。 各ターゲットと想定する市場規模および経営戦略は以下のとおりです。 1) データセンター近年のAI技術の大幅な進化、サービスのクラウド化、5Gから6Gへの切り替えに伴う通信量の増大を背景として、国内市場においてデータセンターの建築需要が高まっています。 特に、生成AIの登場を機にハイパースケーラーのデータセンターは、グローバルな大手テック企業を含め、積極的な投資を計画しており、今後も中長期的に増加する見込みです。 当社の主力製品であるAHUが有する大風量で大きな熱負荷を処理できる能力は、データセンターのサーバー冷却に適しております。 また、当社のグループ会社である日本ビー・エー・シー株式会社が取り扱っている大型冷却塔も、同様にサーバー冷却のための熱源として採用されております。 データセンターのサーバーの冷却方式は、空冷から液冷に一定程度変わっていくと予測しておりますが、大型冷却塔はサーバーの冷却方式に関わらず必要な設備であり重要な事業と位置付けております。 また、24時間安定稼働する品質と迅速な国内サービス体制など当社グループのバリューチェーンを活かした信頼性という価値提供を通じて、多くのハイパースケーラーのデータセンターで採用が進んでおります。 それに合わせてデータセンター事業への人財増強を進めるとともに、神奈川工場内に、国内有数の規模でデータセンター向け空調機の試験ができる総合実験棟「SINKO AIR DEVELOPMENT LAB」及び同じくデータセンター向け大型冷却塔の実機の展示施設「BAC BASE」を開設いたしました。 本ターゲットにおいては、2027年3月期で55億円としていた売上高目標に対し、2025年3月期において43億円を達成しております。 2) 個別空調ヒートポンプAHUは、熱源と一体で提供されるため設計の容易さや設置工事の簡便さにおいて高い価値を有しており、中小規模の建物の空調やスポットでの空調に適しております。 地球温暖化係数の高いフロンガスを用いるヒートポンプAHUは環境規制にさらされているものの、今後は環境性の高い新冷媒への切り替えが進むことで、従来のメリットを保持しながらその価値を高めていくと考えております。 ヒートポンプAHUは、中小建物向け市場を開拓する戦略製品であり製品開発と販売強化に挑戦してまいります。 本ターゲットにおいては、2027年3月期の目標としていた売上高30億円を前倒しで達成しております。 3) 空調設備工事・メンテナンス空調設備工事は、AHUやヒートポンプAHUなどの製品の据付工事や整備工事及びメンテナンス工事等を示しております。 この市場では、当社グループ会社で空調工事を専門とする新晃アトモス株式会社が、当社製品のほか他社のAHU関連製品も扱う専門の工事会社として事業を続けてまいりました。 大型の建物で使われるAHUの整備工事は、建物の重要な要素である空調の機能を左右するため、製品知識、工事技術、安全管理など高度なノウハウと現場経験が求められます。 建築市場の拡大や更新需要の高まりを背景に、空調設備工事市場の規模は増大しており人手が常に不足している状態にあります。 この分野での人財採用と育成が課題ですが、一方で収益性の高い成長が見込める市場と捉えております。 働き方改革や社員の支援を強化し、従業員エンゲージメントを高めることで人財の確保と育成を進め、収益拡大を目指してまいります。 本ターゲットにおいては、2027年3月期で126億円としていた売上高目標に対し、2025年3月期において123億円を達成しております。 4) 再エネ蓄熱・水素冷却太陽光・風力・地熱・中小水力・バイオマスといった再生可能エネルギーは、温室効果ガスを排出せず、エネルギー安全保障にも寄与できる重要な国産エネルギー源です。 これらは高い環境価値がある一方で、発電時間や発電量が安定しないという側面があります。 日本ビー・エー・シー株式会社の製品である氷蓄熱は、余剰電力を冷熱として維持できることから、再生可能エネルギーを利用した発電を安定させる機能を有しています。 今後拡大が見込まれる再生可能エネルギー市場に対して蓄熱機器の販売を強化し新しい市場の獲得に挑戦してまいります。 これら再生可能エネルギーによって生成される水素は、酸素と結合し発電する際にも温室効果ガスを排出しないことから、グリーンなエネルギー循環社会を実現する媒体として期待されています。 この水素の生成過程等において、当社グループの製品を用いた冷却需要があると見込んでおり販売活動を強化しております。 本ターゲットは長期的なターゲットとしており、2027年3月期で7億円としていた売上高目標に対し、2025年3月期において2億円を達成しております。 5) 更新需要東京オリンピックを境に控えられた建設投資は2021年度以降回復しており、産業空調並びに東京大阪を中心とした大型再開発などで新築物件が見込まれます。 今後は納入後20~30年が経過したAHUの更新需要を中心としたストックビジネスへの移行が予測されます。 更新物件については、高度経済成長期に建設された高層ビルの建て替えや1980~1990年代に建てられた施設の設備更新の時期がきております。 例えば建設後50年が経過し、3度目の大規模更新を迎えた日本初の超高層ビルとして知られる霞が関ビル、1990年前後にオープンしたランドマークタワーや東京ドームなどは当社が継続的にAHU更新を行ってきた大規模建物の一例になります。 また既設機器の保守サービスについて、これまでは都市圏での引合いが中心でしたが、需要は地方にも広がっております。 その中には、過去に撤退した大手電機メーカー製AHUも多く含まれており、これまで以上に個々の現場に合わせた柔軟性と技術力が求められる状況になっております。 これら更新案件で特別に求められる工事対応も多く、スピードや信頼性を強みとして更新案件の獲得を強化してまいります。 アジア市場アジア最大の市場である中国では、通商問題の深刻化や不動産市場の停滞を抱えつつも、インフラ整備による生産性向上や技術革新を重視する政策に支えられ、中長期的には製造業を中心とした内需拡大を予測しております。 一方で、価格競争の厳しい市場であることから収益性は低迷しておりその向上が課題です。 現地の市場における地産地消を進めるべく、日本側からの技術支援やノウハウ提供を行い販売面・製造面での差別化を訴求するほか、空調工事を含めた総合サービスを提示することで販売価格の引き上げと原価低減を実現し収益性の向上を目指してまいります。 ④ 投資戦略中期経営計画における業容拡大を実現するため生産能力の引き上げが必要です。 購入した当社神奈川工場の隣接地に生産設備等の投資を行い、生産能力を引き上げ中期経営計画の実現を目指してまいります。 また引き続き事業のデジタル化に対する投資を行い、強みの一層の向上と弱みの克服を行い、当社グループが市場に提供できる価値を高めてまいります。 2025年3月期から2027年3月期までに135億円の投資を計画しており主な内訳は生産能力の増強とシステム投資です。 ⑤ ESG経営の推進環境面において、塗装や溶接の削減など生産工程での環境負荷低減を進めるほか、現場の省力化や省エネルギーを可能にする製品開発を進め、予測される気候変動リスクを緩和し事業機会の獲得を進めてまいります。 また社会面においては人的資本経営を掲げ、挑戦を促す企業文化の定着を目指した人財育成、多様性を活かす安全で生き活きとした職場づくりの維持と発展に努めてまいります。 ガバナンス面においては、取締役会の多様性確保、透明性の高い情報開示と投資家との健全な対話を通じて企業価値を向上してまいります。 さらに、内部統制システムの整備やリスク管理とコンプライアンスの徹底を通じて、強い事業基盤をつくってまいります。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題を以下のとおり認識しております。 対処すべき課題① 中期経営計画「move.2027」の実現 ~資本コスト経営の浸透とワクワクの創造~当社グループは2023年11月に公表した中期経営計画「move.2027」において、ROE10%以上・PBR1倍以上を経営指標として掲げ、事業の軸として資本コスト経営を採用することといたしました。 その目標達成のためには、空調機器の販売・製造を基盤事業として磨きつつ、新しいマーケットに挑戦するマインドと能力を持つ幹部人財の育成がカギとなります。 気候変動やデジタルなどの環境変化のなかに機会を見いだし、持てる専門性を活かして挑戦を続ける幹部人財の育成に注力してまいります。 前向きさのなかから生まれる従来の延長線を超えた発想と知恵で成功例を積み重ね、ワクワクしながら未来の自分達に向かって挑戦しているグループを目指してまいります。 ② 気候変動対応としてのセントラル空調及び個別空調気候変動問題は顧客の購買行動に大きな変化をもたらします。 当社の主力製品であるAHUは、熱源からAHU内の熱の搬送に地球温暖化係数の高いフロンガスではなく、自然冷媒である冷温水を用いております。 顧客要求に応えるAHUを提案し、温室効果ガスの使用量が少なく環境性の高いセントラル空調採用の建築物を増やしていくことに貢献してまいります。 一方、個別空調で使用される機器は主にフロンガスが用いられますが、気候変動関連の規制強化の流れから、今後はより温暖化係数の低い冷媒への転換が進む見込みです。 設計や施工の簡便性において価値を有する個別空調に、環境価値を高める新冷媒対応を加えることでその製品価値をさらに引き上げてまいります。 ③ 5つの重点ターゲットとSSA当社ではAHU市場を5つの重点分野に分け、それぞれのターゲットに合った販売戦略を立てております。 5つの重点分野とは、大型ビル空調、産業空調、データセンター、更新案件、個別空調をいいます。 それぞれのターゲットは、固有の市場特性があり、求められる技術要件も異なりますが、当社が培ってまいりましたノウハウをもって5つの分野にオールラウンドでアプローチしてまいります。 SSAのハブであるSIMAプロジェクトでは、事業全般のプロセス変革を目指しております。 3D-CAD化・BOM化を通じた設計・製造プロセスの効率化、新しい生産予約システムによる生産の平準化、当社製品データの検索サービス「SINKOダイレクト」を通じたデジタルマーケティングの実現、製品にあるQRコードからスマホでメンテナンス情報にアクセスできる「SINKOかざしてメンテ」、AI技術を用いた積算の自動化、画像認識技術を応用した社内技術情報検索など、設計・製造・生産計画・マーケティング・メンテナンス・積算・情報活用など多様な側面で社内外への新しい価値提供が始まっております。 今後もSIMAプロジェクトによる事業の益々の進化を狙ってまいります。 ④ 生産方式の進化1) 生産能力の引き上げと事業のデジタル化中期経営計画実現のため、神奈川工場の生産能力の段階的な引き上げを計画しております。 購入した同工場の隣接地に新しい生産設備等を導入し中期経営計画に沿った生産体制構築のための投資を実行いたします。 労働者の不足・労務費の上昇は技術・製造分野で顕著になっております。 また近年の生産現場は外国人労働者が増加し、伝統的な阿吽の呼吸によるものづくりは限界を迎えております。 当社が強みとする個々の現場への対応力をさらに高めるには、個人の習熟度合いに左右されない業務体制の確立が急務であり、そのためには顧客要望やそれに伴う設計・製造指示、カスタマイズに必要な各種ノウハウなどのデジタル化による業務プロセスのイノベーションが必須になります。 SSAを確実に推進し、需要予測の精度向上、設計工程の見直し、造り方改革、生産工程を効率化するAI開発などを通して、労働集約型工場からの脱却を進めてまいります。 2) 総合品質の向上製品品質の更なる追求に加え、多種多様な要望に対応する個別設計・生産、建築現場の要望に沿った納期対応、納品後の保守サービスなどに積極的にデジタル投資を行い、グループを挙げて総合的な品質を向上させ、お客様に対しより大きな安心を提供できるよう努めてまいります。 ⑤ 需要予測と納期管理サービス多品種少量生産の枠組で製造されるAHUは、それぞれに異なる建物の空調ニーズに応じた能力が求められる製品です。 部材手配からラインの組み替えまで、生産現場が柔軟に対応する必要があり、量産メーカーにとっては高い障壁となります。 より困難なことは、月によって出荷のバラつきが大きく、生産量を安定させられない点にあります。 当社は、建物の計画段階から設計を手伝う業界最大の上流営業部門を構え、早期に案件情報を獲得し、共有された情報による需要予測を行っております。 新築案件、納入実績からの更新案件、短納期が多い小口案件などの生産要求を適切に調整するため、SIMAプロジェクトの一環として生産予約システムを2024年4月に稼働させました。 生産量を安定させるとともに、お客様に納期情報提供できる仕組みを構築しております。 ⑥ 海外事業の安定化アジア市場において、中国現地法人では採算性を重視した販売戦略への切り替えや原価管理の強化によって、収益の改善が進んでおります。 継続的に利益を確保できる体制構築を進めるため、国内事業で蓄積してきたノウハウを現地ニーズに合致・深化させ、製品改良や現地法人の技術者の育成など、事業基盤の安定に注力してまいります。 ⑦ 人的資本経営と従業員エンゲージメントの向上資本コスト経営実現のため、挑戦を促す企業文化の定着が必要と考えております。 また、社員の成長が企業価値の向上につながるとの考えのもと、新入社員研修、社内技術講習、AI/DX講習、幹部向け経営セミナーなどの教育機会を充実させております。 また、多様な人財が活躍できる組織をつくるため、ダイバーシティ推進委員会を設立し、国籍・性別・世代の異なる意見を取り入れ社内の制度改定に反映しております。 特に、女性や外国人社員の活躍を推進することで、経営層と幹部層の活性化を進めてまいります。 定期的にストレスチェックを行い組織の問題点を洗い出し、分析結果を職場環境等の改善に活かし従業員エンゲージメントを向上させてまいります。 このような施策によって社員の能力と品格を引き上げ、人的資本の質を高めることで企業価値向上を目指してまいります。 ⑧ 次世代の成長市場の探索と新しい事業機会への投資資本収益性を高めるためには、事業から生まれる利益を新しい成長分野に再投資し続けることが必要です。 長期的に拡大する市場や新技術の探索・分析を継続的に行い、新しい市場への挑戦と新事業の創造に取り組んでまいります。 また、新規ターゲットへの挑戦においては、共通の価値創造を目指すパートナーとの協業・提携の可能性を積極的に取り込んでまいります。 財務上の課題① 株主還元の強化と負債・資本のリバランス2023年11月に公表した中期経営計画「move.2027」にて、2025年3月期からの配当性向を50%に引き上げ、かつ、業績悪化のタイミングにおいてもDOE3.5%を下回らないことを配当政策といたしました。 また、2025年3月期から約5年間で100億円を上限とする自己株式の取得を行うこととしております。 なお、2025年3月13日、当該自己株式の取得資金として、2030年満期ユーロ円建取得条項付転換社債型新株予約権付社債の発行を決議し、負債と資本のバランスの適正化も進めてまいりました。 ② 政策保有株の売却当社グループは、政策保有株の保有継続について、資本業務提携や強い取引関係の存在など、保有することにビジネス上の合理的な理由がある場合を除き、売却を進める方針としており、これまでも保有株の売却を進めてまいりました。 今後も、政策保有株の保有については、継続的に協議を行い適正に判断・対処してまいります。 |
サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 当社グループは、空気調和(AIR CONDITIONING)を提供する企業として、これからの未来に責任を持ち「CONDITIONING FUTURE」というスローガンのもと、サステナビリティを重視した経営を推進しております。 社会的課題の解決による持続可能な社会の実現への貢献とともに、変化の激しい時代に対応できるレジリエンスを備えた組織づくりに努め、企業価値の向上を実現してまいります。 (1) サステナビリティ全般 ① ガバナンス当社グループは、ESG基本方針に基づく取り組みを推進するために、代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置しております。 当委員会では、サステナビリティに関する課題と目標、各種施策の立案を行うとともに、ESGマテリアリティの推進、目標や施策の進捗状況を議論し、取締役会に活動状況を報告しております。 また、取締役会においてはその監督体制として、サステナビリティ委員会で審議した気候関連等のリスク及び機会に関する指標と目標、対応について適宜報告を受け、必要に応じて審議の上、決議を行うこととしております。 ② 戦略当社グループは、中期経営計画において「ESG経営の推進/SDGsへの貢献」を掲げ、ESGマテリアリティ(重要課題)を特定し、具体的なアクションプランにまとめて目標達成に向けて取り組みを推し進めております。 重要課題取り組み内容<環境>脱炭素推進による気候変動への対応カーボンニュートラルCO₂排出削減・カーボンニュートラルを通じて、持続可能な社会の実現を目指すCO₂フリー電力への切替当社事業活動におけるCO₂排出の多くを占める電力の使用について、CO₂フリー電力への切替を進める燃料使用量の削減製造過程で使用する燃料の見直し輸送に関わる環境負荷低減輸送の効率化や積載効率を念頭に置いた製品設計等で環境負荷の低減を目指す資源循環による環境負荷の抑制事業活動における紙使用量の削減SIMAをはじめとする当社デジタル革新に取り組む環境に配慮した製品の開発・拡販使用材料を削減した製品等の開発省エネ・高効率製品の拡販廃棄物の低減製品出荷時における梱包材の低減等<社会>誰もが幸せに働ける職場づくりダイバーシティの推進ダイバーシティ推進委員会を設置し、“誰もが幸せに働ける職場づくり”に取り組む労災発生率の減少社内講習や事例の共有など、継続的な安全意識の啓発を行う生産現場における有害物質使用の低減生産工程において塗装や溶接を極力少なくするための見直しを行う<ガバナンス>適切なガバナンス・情報開示実効性のあるコーポレート・ガバナンス内部統制システムについて、事業環境の変化などを踏まえ、必要な見直しを行うリスクマネジメントの強化事業等のリスクの認識及び管理の強化リスクについて事案を可視化し、特に重要なリスクに対するPDCA体制を確立する情報セキュリティの啓蒙継続的な教育・啓蒙による情報セキュリティの強化コンプライアンス遵守社内コンプライアンス教育コンプライアンスに関する通報窓口の周知徹底コンプライアンスに関する教育受講を必須 ③ リスク管理当社グループのリスク管理体制は、当社代表取締役が統括し、管理本部担当役員が委員長であるリスク管理委員会を設置しております。 当社グループの経営に影響が大きいリスクや危機が生じた際は、リスク管理委員会の指揮のもとで対応し、都度、取締役会に状況を報告し、必要に応じて協議を行うこととしております。 なお、気候変動への対応などをはじめとするサステナビリティ関連のリスク及び機会についてはサステナビリティ委員会で特定し、識別・評価された各リスクは該当部門が管理し対応策の検討を行っております。 詳細は、後述の (2)個別テーマ(脱炭素推進による気候変動への対応)<リスク管理>の欄に記載しております。 ④ 指標及び目標当社グループがこれまで行ってきたESG活動の各種取り組みを、ESGマテリアリティ(重要課題)、中長期目標及びアクションプランにまとめて整理することによって着実に取り組みを推進し、持続可能な社会の実現、企業価値の向上につなげてまいります。 当社のESGマテリアリティ(重要課題)に関する主要な指標及び目標は次のとおりであります。 重要課題取り組み中長期目標実績目標値目標年度<環境>脱炭素推進による気候変動への対応カーボンニュートラルCO₂排出量実質ゼロ2050年2019年度実績 3,611tCO₂2024年度実績 976tCO₂(2019年度比73%削減)CO₂排出量50%削減(2019年度比)2030年CO₂フリー電力への切替全切替2030年2023年度にCO₂フリー電力への切替完了資源循環による環境負荷の抑制事業活動における紙使用量の削減50%削減(2019年度比)2030年2019年度実績約12,080千枚2024年度実績 約8,441千枚(2019年度比30.1%削減)<社会>誰もが幸せに働ける職場づくり労災発生率の減少労働災害度数率1.1(2022年度当社実績)以下毎年度2024年度労災度数率実績 0.0<ガバナンス>リスクマネジメントの強化情報セキュリティの啓蒙標的型メール訓練開封率0%情報セキュリティチェックシート回収率100%毎年度標的型メール訓練実績開封率0.9%(2025年3月)情報セキュリティチェックシート回収率100% (注)1 CO2排出量の算定対象は、Scope1及びScope2としております。 2 目標値は、主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。 (2) 個別テーマ(脱炭素推進による気候変動への対応)<ガバナンス>気候変動に関するガバナンスは、(1) サステナビリティ全般 ① ガバナンスに記載のとおりであります。 <戦略>当社は、台風・豪雨の激甚化等の気候災害の拡大、及び脱炭素化等の気候変動緩和に向けた全世界的な取り組みが当社の経営とビジネス全体に重大な影響を与える重要な課題であると認識しております。 シナリオ分析を通じて気候関連リスクの影響を認識し対応策を検討することにより、当社の事業上のリスクの低減と価値創出の機会を実現し、持続可能かつ安定的な収益を長期的に確保することを目指します。 シナリオ分析に当たっては、脱炭素社会への移行を想定する1.5℃/2℃シナリオ及び経済活動を優先する4℃シナリオを採用し、2つのシナリオにおける重要なリスク及び機会を特定した上で、財務的影響を定量的・定性的に分析し、それぞれの対応策を策定しました。 下記に当社が特定した重要なリスクと機会及びシナリオ分析の主な結果について記載しております。 1.5℃/2℃シナリオリスク/機会のタイプ重要なリスク/機会シナリオ分析の結果に基づく事業への影響(重要なリスク/機会の説明)時期営業利益へのインパクト対応策移行リスク(市場)原材料コストの上昇炭素税導入等により原材料の調達コストが増加した際、コスト増につながる中長期中7.5億円減少・製造の省エネ化・効率化・調達価格を安定化させるための代替的手段の検討機会(製品/ サービス)顧客のGHG削減・省エネに寄与する製品の需要増(水冷媒)GHG排出規制/フロン利用に関する規制が強化され、「水」冷媒製品の需要増が見込まれる中長期大21億円増加・空調設備の省エネ性能強化/技術開発 4℃シナリオリスク/機会のタイプ重要なリスク/機会シナリオ分析の結果に基づく事業への影響(重要なリスク/機会の説明)時期営業利益へのインパクト対応策物理リスク(急性)風水害の激甚化による事業停止リスク気候変動により台風や洪水等の風水害リスクが上昇し、販売拠点が被災すると、営業活動が困難になりビジネス機会を逃す中長期小・調達・製造のBCP強化 <リスク管理>当社は、気候変動に伴うさまざまな外部環境の変化について、サステナビリティ委員会においてその要因を「移行リスク」と「物理的リスク」に分類のうえ、財務的影響を大・中・小の3段階で評価し、重要なリスクと機会を特定しております。 識別・評価された各リスクは、該当部門が管理し、製造の省エネ化・効率化、省エネや気候変動に即した空調の普及活動等を通じ、CO₂排出量の削減の対応策を検討しております。 またそれらのリスクへの対応案は、サステナビリティ委員会において集約・管理され、定期的に取締役会に報告することとしております。 <指標及び目標>指標:当社は、気候関連のリスク及び機会を評価・管理するに当たり、Scope1及びScope2のCO₂排出量を指標としております。 目標:2030年末までに2019年度の実績比で50%のCO₂排出量の削減を目標とし、2050年末までにCO₂排出量を実質ゼロとします。 達成状況: (単位:tCO₂) 2019年度2020年度2021年度2022年度2023年度2024年度 3,6113,6283,9171,6811,108976 当社は、製造工程におけるCO₂排出量の低減や各拠点においてCO₂フリー電力の導入を進めております。 その結果、2030年の目標である『CO₂排出量を2019年度比で50%削減』を2022年度に達成いたしました。 今後も2050年の目標であるCO₂排出量実質ゼロの達成に向け、CO₂排出量低減の施策を進めてまいります。 なお、当該指標については、当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取り組みが行われているものの、連結グループ全ての会社では行われていないため、連結グループにおける記載が困難であります。 このため、当該指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。 (人的資本、人財の多様性確保に関する取り組み)当社グループは、競争力のあるビジネスを展開するために、人的資本を重要な資産と位置付けており、人財への投資を事業の成長につなげる視点をもって各種取り組みを進めております。 人財育成テーマ及び働く環境の整備方針は、リスク及び機会の評価から識別された経営戦略や事業課題から落とし込んで策定しております。 特に、従業員エンゲージメントの向上と事業に変革をもたらす挑戦にねばり腰で取り組む人財の育成を最重要方針と位置付け各種施策に取り組んでおります。 <戦略>人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針事業の継続を踏まえ、経営理念「豊かな創造力と誇れる品質」に基づき、会社の品質と社員の品格を維持することを目的に、人生100年時代を生き抜く若手や中堅社員、シニア社員それぞれが成長し続けることを目指し、安全で幸せに生き活きと働ける職場環境を構築しております。 また、個人の挑戦を促す企業文化を定着させるため、「人財創造の環境」を整備します。 企業と従業員は様々なチャレンジの中で互いに成長を目指し、専門性を基盤とした多様でオープンなチーム作りを目指していきます。 このような方針のもと、当社では、民族、国籍、性別、障がいなどによる差別を排除し、多様性のある人財の採用と人事制度の運用に努めるとともに、新入社員からベテラン社員まで、様々な従業員が職務に必要なスキルと知識を習得するため、幅広い教育研修や仕事を通じた成長の機会を提供しております。 この方針を実現するために、以下の3点を重要項目として位置付け、各種取り組みを行っております。 [1]挑戦を促す企業文化の定着を目指した人財育成自らのキャリアを描き、それぞれの分野でそれぞれの能力や個性を発揮しながら、さらに上を目指してねばり腰でやり抜くことをサポートできる仕組みづくりを行う。 課題取り組み実績① 経営方針の浸透「階層別に経営幹部との座談会の実施」、「トップメッセージ動画配信」、「SINKOコンパスマップの配付」、「経営方針の唱和活動」② デジタル人財の育成「DXリテラシー向上研修の実施」、「新入社員向けAI入門研修」③ リスキリング「教育計画に基づいた資格取得への挑戦」、「Eラーニング受講による 知識向上」、「自己啓発を推進する資格取得支援制度の導入」 [2]多様性を活かす多様なバックグランドを持つ人財が活躍しております。 社員一人一人がお互いを認め合い、新たな価値創造を目指すダイバーシティ経営を推進しており、当社においては、大阪市女性活躍リーディングカンパニーで最も高い基準の三つ星認証を取得しております。 課題取り組み実績① 専門性の高い多様な 人財の登用「外国人留学生の積極採用」、「女性総合職の積極採用」、「中途採用者の管理職登用」、「障がい者雇用」② ダイバーシティ経営 の推進「ダイバーシティ推進委員会」、「異文化コミュニケーション研修」、「外国人の日本語教育」、「アンコンシャスバイアス研修」、「男性管理職のための働く女性の健康リテラシー研修」、「人権デューデリジェンス研修」、「LGBTQ研修」、「女性リーダーシップ研修(女性管理職との座談会等)」③ シニア社員の活躍 「セカンドキャリア研修」 [3] 安全で生き活きとした職場づくり社員の安全、安心、健康な働き方実現に向けて、制度づくりと風土づくりの観点から様々な取り組みを推進しております。 従業員が成長を実感しながら個人の成長が会社の成長につながるよう対話を重視した人事制度の運用をはじめ、ワーク・ライフ・バランスを重視しつつ生産性向上をはかり、中期経営計画の達成に向けた職場づくりを推進しております。 課題取り組み実績① ワーク・ライフ・ バランスへの取り組み有給休暇取得の奨励「計画年休」、「有給休暇の年間取得計画」、「時間単位の年次有給休暇制度導入」時間外労働の削減「テレワークの促進」、「PC利用時間制限」、「ノー残業デー」育児や介護と仕事の両立支援「男性社員への育休制度周知」、小学6年生までの子を持つ親に対し学校行事等にも休暇を与える「子の看護・サポート休暇」、「1歳未満の孫を養育する社員の短時間勤務・時差出勤」② 職場環境の改善と 労災ゼロへの取り組み「衛生環境の改善・充実」、「安全衛生委員会」、「安全教育の実施」③ 健康経営「ストレスチェック組織診断」、「保健指導」、「産業医面談」 <指標及び目標>人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針については、次の指標を用いております。 当該指標の目標及び実績は次のとおりであります。 なお、当該指標については、当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取り組みが行われているものの、連結グループ全ての会社では行われていないため、連結グループにおける記載が困難であります。 このため、次の指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。 課題指標2026年度目標2024年度実績2023年度実績(ご参考)[1]挑戦を促す企業文化の定着を目指した人財育成特許権・商標権・意匠権・実用新案権の保有件数240件228件217件従業員の資格取得件数(年間)300件225件225件[2]多様性を活かす女性管理職登用4名1名1名外国人管理職登用2名1名―中途採用者管理職登用25名23名21名[3] 安全で生き活きとした職場づくり有給休暇の取得率80.0%以上73.0%77.7%ストレスチェック組織診断結果(総合健康リスク)106108109人的資本戦略評価従業員エンゲージメント調査総合得点3.25点以上3.25点3.20点 (注)1 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異についての実績は、「第1 企業の概況 5 従業員の状況 (4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に記載しております。 2 総合健康リスクは厚生労働省ストレスチェックプログラムに基づく指標であり、全国平均100に対して、数値が低いほど健康リスクが低い状態であることを示しております。 3 従業員エンゲージメント調査は外部機関を利用した調査であり、当該実績は同調査を利用した他社平均を基準に目標設定しております。 5点満点で点数が高いほどエンゲージメント向上を示しております。 |
戦略 | ② 戦略当社グループは、中期経営計画において「ESG経営の推進/SDGsへの貢献」を掲げ、ESGマテリアリティ(重要課題)を特定し、具体的なアクションプランにまとめて目標達成に向けて取り組みを推し進めております。 重要課題取り組み内容<環境>脱炭素推進による気候変動への対応カーボンニュートラルCO₂排出削減・カーボンニュートラルを通じて、持続可能な社会の実現を目指すCO₂フリー電力への切替当社事業活動におけるCO₂排出の多くを占める電力の使用について、CO₂フリー電力への切替を進める燃料使用量の削減製造過程で使用する燃料の見直し輸送に関わる環境負荷低減輸送の効率化や積載効率を念頭に置いた製品設計等で環境負荷の低減を目指す資源循環による環境負荷の抑制事業活動における紙使用量の削減SIMAをはじめとする当社デジタル革新に取り組む環境に配慮した製品の開発・拡販使用材料を削減した製品等の開発省エネ・高効率製品の拡販廃棄物の低減製品出荷時における梱包材の低減等<社会>誰もが幸せに働ける職場づくりダイバーシティの推進ダイバーシティ推進委員会を設置し、“誰もが幸せに働ける職場づくり”に取り組む労災発生率の減少社内講習や事例の共有など、継続的な安全意識の啓発を行う生産現場における有害物質使用の低減生産工程において塗装や溶接を極力少なくするための見直しを行う<ガバナンス>適切なガバナンス・情報開示実効性のあるコーポレート・ガバナンス内部統制システムについて、事業環境の変化などを踏まえ、必要な見直しを行うリスクマネジメントの強化事業等のリスクの認識及び管理の強化リスクについて事案を可視化し、特に重要なリスクに対するPDCA体制を確立する情報セキュリティの啓蒙継続的な教育・啓蒙による情報セキュリティの強化コンプライアンス遵守社内コンプライアンス教育コンプライアンスに関する通報窓口の周知徹底コンプライアンスに関する教育受講を必須 |
指標及び目標 | ④ 指標及び目標当社グループがこれまで行ってきたESG活動の各種取り組みを、ESGマテリアリティ(重要課題)、中長期目標及びアクションプランにまとめて整理することによって着実に取り組みを推進し、持続可能な社会の実現、企業価値の向上につなげてまいります。 当社のESGマテリアリティ(重要課題)に関する主要な指標及び目標は次のとおりであります。 重要課題取り組み中長期目標実績目標値目標年度<環境>脱炭素推進による気候変動への対応カーボンニュートラルCO₂排出量実質ゼロ2050年2019年度実績 3,611tCO₂2024年度実績 976tCO₂(2019年度比73%削減)CO₂排出量50%削減(2019年度比)2030年CO₂フリー電力への切替全切替2030年2023年度にCO₂フリー電力への切替完了資源循環による環境負荷の抑制事業活動における紙使用量の削減50%削減(2019年度比)2030年2019年度実績約12,080千枚2024年度実績 約8,441千枚(2019年度比30.1%削減)<社会>誰もが幸せに働ける職場づくり労災発生率の減少労働災害度数率1.1(2022年度当社実績)以下毎年度2024年度労災度数率実績 0.0<ガバナンス>リスクマネジメントの強化情報セキュリティの啓蒙標的型メール訓練開封率0%情報セキュリティチェックシート回収率100%毎年度標的型メール訓練実績開封率0.9%(2025年3月)情報セキュリティチェックシート回収率100% (注)1 CO2排出量の算定対象は、Scope1及びScope2としております。 2 目標値は、主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | (人的資本、人財の多様性確保に関する取り組み)当社グループは、競争力のあるビジネスを展開するために、人的資本を重要な資産と位置付けており、人財への投資を事業の成長につなげる視点をもって各種取り組みを進めております。 人財育成テーマ及び働く環境の整備方針は、リスク及び機会の評価から識別された経営戦略や事業課題から落とし込んで策定しております。 特に、従業員エンゲージメントの向上と事業に変革をもたらす挑戦にねばり腰で取り組む人財の育成を最重要方針と位置付け各種施策に取り組んでおります。 <戦略>人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針事業の継続を踏まえ、経営理念「豊かな創造力と誇れる品質」に基づき、会社の品質と社員の品格を維持することを目的に、人生100年時代を生き抜く若手や中堅社員、シニア社員それぞれが成長し続けることを目指し、安全で幸せに生き活きと働ける職場環境を構築しております。 また、個人の挑戦を促す企業文化を定着させるため、「人財創造の環境」を整備します。 企業と従業員は様々なチャレンジの中で互いに成長を目指し、専門性を基盤とした多様でオープンなチーム作りを目指していきます。 このような方針のもと、当社では、民族、国籍、性別、障がいなどによる差別を排除し、多様性のある人財の採用と人事制度の運用に努めるとともに、新入社員からベテラン社員まで、様々な従業員が職務に必要なスキルと知識を習得するため、幅広い教育研修や仕事を通じた成長の機会を提供しております。 この方針を実現するために、以下の3点を重要項目として位置付け、各種取り組みを行っております。 [1]挑戦を促す企業文化の定着を目指した人財育成自らのキャリアを描き、それぞれの分野でそれぞれの能力や個性を発揮しながら、さらに上を目指してねばり腰でやり抜くことをサポートできる仕組みづくりを行う。 課題取り組み実績① 経営方針の浸透「階層別に経営幹部との座談会の実施」、「トップメッセージ動画配信」、「SINKOコンパスマップの配付」、「経営方針の唱和活動」② デジタル人財の育成「DXリテラシー向上研修の実施」、「新入社員向けAI入門研修」③ リスキリング「教育計画に基づいた資格取得への挑戦」、「Eラーニング受講による 知識向上」、「自己啓発を推進する資格取得支援制度の導入」 [2]多様性を活かす多様なバックグランドを持つ人財が活躍しております。 社員一人一人がお互いを認め合い、新たな価値創造を目指すダイバーシティ経営を推進しており、当社においては、大阪市女性活躍リーディングカンパニーで最も高い基準の三つ星認証を取得しております。 課題取り組み実績① 専門性の高い多様な 人財の登用「外国人留学生の積極採用」、「女性総合職の積極採用」、「中途採用者の管理職登用」、「障がい者雇用」② ダイバーシティ経営 の推進「ダイバーシティ推進委員会」、「異文化コミュニケーション研修」、「外国人の日本語教育」、「アンコンシャスバイアス研修」、「男性管理職のための働く女性の健康リテラシー研修」、「人権デューデリジェンス研修」、「LGBTQ研修」、「女性リーダーシップ研修(女性管理職との座談会等)」③ シニア社員の活躍 「セカンドキャリア研修」 [3] 安全で生き活きとした職場づくり社員の安全、安心、健康な働き方実現に向けて、制度づくりと風土づくりの観点から様々な取り組みを推進しております。 従業員が成長を実感しながら個人の成長が会社の成長につながるよう対話を重視した人事制度の運用をはじめ、ワーク・ライフ・バランスを重視しつつ生産性向上をはかり、中期経営計画の達成に向けた職場づくりを推進しております。 課題取り組み実績① ワーク・ライフ・ バランスへの取り組み有給休暇取得の奨励「計画年休」、「有給休暇の年間取得計画」、「時間単位の年次有給休暇制度導入」時間外労働の削減「テレワークの促進」、「PC利用時間制限」、「ノー残業デー」育児や介護と仕事の両立支援「男性社員への育休制度周知」、小学6年生までの子を持つ親に対し学校行事等にも休暇を与える「子の看護・サポート休暇」、「1歳未満の孫を養育する社員の短時間勤務・時差出勤」② 職場環境の改善と 労災ゼロへの取り組み「衛生環境の改善・充実」、「安全衛生委員会」、「安全教育の実施」③ 健康経営「ストレスチェック組織診断」、「保健指導」、「産業医面談」 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | <指標及び目標>人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針については、次の指標を用いております。 当該指標の目標及び実績は次のとおりであります。 なお、当該指標については、当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取り組みが行われているものの、連結グループ全ての会社では行われていないため、連結グループにおける記載が困難であります。 このため、次の指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。 課題指標2026年度目標2024年度実績2023年度実績(ご参考)[1]挑戦を促す企業文化の定着を目指した人財育成特許権・商標権・意匠権・実用新案権の保有件数240件228件217件従業員の資格取得件数(年間)300件225件225件[2]多様性を活かす女性管理職登用4名1名1名外国人管理職登用2名1名―中途採用者管理職登用25名23名21名[3] 安全で生き活きとした職場づくり有給休暇の取得率80.0%以上73.0%77.7%ストレスチェック組織診断結果(総合健康リスク)106108109人的資本戦略評価従業員エンゲージメント調査総合得点3.25点以上3.25点3.20点 (注)1 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異についての実績は、「第1 企業の概況 5 従業員の状況 (4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に記載しております。 2 総合健康リスクは厚生労働省ストレスチェックプログラムに基づく指標であり、全国平均100に対して、数値が低いほど健康リスクが低い状態であることを示しております。 3 従業員エンゲージメント調査は外部機関を利用した調査であり、当該実績は同調査を利用した他社平均を基準に目標設定しております。 5点満点で点数が高いほどエンゲージメント向上を示しております。 |
事業等のリスク | 3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 特に重要なリスク① 経済・景気に係るリスク当社グループの営業収入は、大規模の事務所、工場、病院、ホテル、商業施設等の建築設備投資に依存しており、国内の経済情勢、特に民間企業及び公的機関による建設投資需要の影響を受けます。 海外事業としては中国における収益が主な割合を占めており、同国の経済情勢等の影響を受けます。 当社グループでは、各国の経済動向を注視し、直接的に景気の影響を受けやすい民間の新築物件に依存せず、官民の更新比率を高めるほか、中小規模の建物向けの市場展開を進めることでリスク対策を講じておりますが、景気後退及びそれに伴う需要の縮小は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 経営戦略に係るリスク市場競争の激化当社グループは、国内事業が売上の約86%を占めております。 主要市場であるAHU市場は、大手を含め複数の企業が競合しております。 また海外企業が参入してくる可能性もあり、今後とも激しい競争が予想されます。 当リスクは随時発生する可能性があるため、当社グループは、個々の現場ごとへの対応力という市場要求に応える最適な組織運営を行うほか、SIMAプロジェクトを推進し、個別設計・生産の対応力を更に強化することで圧倒的な競争力の確保を目指しておりますが、これらの取り組みが予測通りの成果をあげられない可能性や、価格競争の激化等で当社グループの売上高の成長が鈍化する可能性があり、これらが当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 製品需要の変化市場において競争優位を保持するためには、社会の需要に即した製品開発が不可欠です。 当社グループは、事務所、工場等の空調機器を製造・販売する事業を行っているため、例えば省エネルギー関連法令等の改正など大規模建物に係る環境規制による市場要求等の変化に大きな影響を受けます。 当リスクは随時発生する可能性があるため、当社グループは、定期的に部門横断的な委員会を開催し、将来の社会需要及び動向を予測して研究開発を進めるほか、パートナーとの共同開発によって、外部の技術も活用することで製品開発を加速させておりますが、予測を超える需要の変化があった場合は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 原材料の価格変動製品を構成する主要原材料は、国際的な経済情勢等の影響を受けるため、当社製品に使用される銅、アルミニウムは常に価格変動リスクを抱えております。 当社グループは、主要な原材料について先物取引を分散して行うことで、急激な価格変動など不確実性の低減に努めておりますが、恒久的な価格高騰や当該コストの製品価格への適切な反映など有効な対応ができない場合は、当社グループの収益性を圧迫し、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 部品の納期遅延世界的な半導体不足を背景に当社製品に組み込む制御機器やモーター等の納期が長期化しております。 サプライヤーとの情報連携を密にして在庫の確保に努めるほか、一部製品はモジュール化を進めることで調達部品点数を減らし部品調達難への対応を進めております。 この他、顧客における部品調達難が工期に影響する可能性があり現場の情報収集と納期調整に努めております。 しかしながらこれら対応が有効でない場合は、売上計上時期のずれ込みや仕掛の増加に伴う生産効率の低下が想定され、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 気候変動に係るリスク当社グループは、TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)の提言へ賛同を表明しております。 1.5℃/2℃シナリオと4℃シナリオに分けて気候変動によるリスクと機会を分析し、その対応とともに当社ホームページにてTCFD提言に基づく気候関連の情報開示を行っております。 気候変動がもたらす機会への対応としては、主に温室効果ガス使用量の少ないセントラル空調方式やエネルギー効率の高いヒートポンプ空調方式の拡販を推進し、リスクへの対応としては、主に炭素税導入等による原材料価格上昇に対し各種生産性向上策を進めております。 これらの対応が不十分な場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 労働力不足国内の生産年齢人口は減少を続けており、労働者の不足・労務費の上昇は技術・製造分野で顕著になっております。 またそうした背景を受け、近年の生産現場は外国人労働者が増加し、伝統的な阿吽の呼吸によるものづくりが転換期を迎えるなど、人手不足による各種影響の長期化が見込まれます。 当社グループは、SSAを核にした業務プロセスのイノベーションを通じて、生産性向上と各工程の省力化を進めるなど対策に努めておりますが、人手不足による人件費の上昇または当該コストの製品価格への適切な反映など有効な対応ができない場合は、当社グループの収益性を圧迫し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 品質クレーム当社グループは、品質管理体制を整え、厳格な品質基準に基づいて製品を製造しておりますが、当リスクは随時発生する可能性があり、全ての製品について欠陥がなく、クレームによる費用が発生しないという保証はありません。 当社グループは、製販の連携を深め品質管理体制を強固にすることに加え、製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、大規模なクレームが発生した場合には、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 国際情勢等当社グループの海外事業は中国を中心にアジア地域で営業展開し、売上の約14%を占めております。 今後、アジア地域で国際紛争、テロ事件、政情不安や大規模デモ、感染症などが発生した場合や、それらの影響による社会的混乱の拡大から従業員の活動が制限され、現地の生産もしくは工事が大幅に遅れるなど経済活動に波及する場合は、当社グループの戦略遂行に影響を与え、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループの事業は日本およびアジア地域でのビジネスがほぼすべてを占めており、米国向けの輸出・販売等の事業はありません。 そのため、現時点では、米国政府より発表された関税措置による直接の影響はないものと想定しております。 一方で、当該措置を含む国際的な通商政策により、世界経済は先行き不透明な状態が続くことが懸念されます。 当社グループは、引き続き市場動向を注視し、適切な対応を行ってまいります。 ③ コンプライアンスに係るリスク当社グループは企業倫理の確立による健全な事業活動を遂行するため、内部統制システムを整備するとともにコンプライアンス室を設置し、コンプライアンス体制の構築・維持に努めております。 また法令・定款及び社会規範に違反する行為の発生または発生する恐れを発見した際の相談窓口を設置し、役員・従業員への啓発活動を実施するなど、企業倫理の向上及び法令順守の強化に努めております。 しかしながら、コンプライアンス上のリスクを完全には回避できない可能性があり、法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループの社会的信用に重大な影響を与え、その対応費用を含め当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 情報セキュリティに係るリスク当社グループは、事業活動を通して、顧客や取引先の営業上・技術上の機密情報を有しています。 当社グループでは、情報セキュリティ管理室を設置し、これら情報の取り扱いに関する規程類の整備や従業員への周知徹底を図るなど、情報セキュリティを強化しております。 しかしながら、情報セキュリティ上のリスクを完全には回避できるものではなく、コンピュータウィルスの感染や不正アクセス、その他不測の事態により、これら情報が流失した場合や重要データの破壊、改ざん、システム停止などが生じた場合には、当社グループの社会的信用に重大な影響を与え、その対応費用を含め当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 大規模災害や重大な伝染病等に係るリスク当社グループは、国内にAHUの製造拠点を2拠点保有しており、大規模な自然災害に際し復旧が可能となる業務体制としております。 また、伝染病等への対策については、部門をチームに分け勤務エリアを分散する、出社が困難な時には遠隔操作ツールを活用して在宅勤務をするなど、事業継続計画を策定しております。 しかしながら、当リスクの発生可能性を合理的に見積もることは困難であり、想定を超える規模の災害や重大な伝染病等が発生した場合、出社が制限される可能性があるほか、サプライチェーンが途絶し外部から調達している原材料などの入手ができず生産が停滞する、建築現場が閉所され製品の出荷が滞るなど製品供給に重大な影響を与え、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2)重要なリスク① 為替変動に係るリスク当社グループの事業には、中国等アジア地域における製品の販売が含まれております。 各地域における売上、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されております。 これらの項目は、換算時の為替レートにより円換算後の価値が影響を受ける可能性があり、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 固定資産評価に係るリスク当社グループの保有する資産又は資産グループについて、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損損失を認識すべきであると判定した場合にはそれぞれの固定資産について回収可能性を測定し、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合その差額は減損損失として当該期の損失とすることとなり、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 有価証券の時価変動に係るリスク当社グループは、主に営業上、財務上の取引関係等の円滑化や提携関係の維持による事業基盤の強化のため、有価証券を保有しております。 株式市況の急激な悪化や取引先の経営破綻等が発生した場合、当該期の損失とすることとなり、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 企業買収に係るリスク当社グループは、事業基盤の強化及び成長維持のために、企業買収を実施しております。 企業買収においては、法令の変更、業界動向の不確実性、商慣習の違いなど、買収後の事業統合リスクに直面する可能性があり、その結果、当初想定した買収効果や利益が実現されない場合は、のれんの減損などの発生によって、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 環境規制に係るリスク当社グループは、研究開発及び製造過程で発生する有害物質、廃棄物等について、さまざまな環境保護に係る法的規制を受けております。 当社グループは、主に国内製造拠点及び研究開発拠点においてISO14001認証を取得し、製造過程等における環境負荷の低減と環境汚染の予防に努めております。 しかしながら、環境規制は一般的に強化傾向にあり、今後環境等に関する新たな国内外の法的規制が制定される可能性があります。 そのような場合は、当社グループにおいて費用負担や事業活動の制限等が発生することとなり、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ その他の公的規制に係るリスク当社グループの事業は、日本をはじめとし事業展開する各国において、事業・投資の許可または輸出入に関する規制のほか、独占禁止、特許、租税、社会保険、為替管制など様々な規制の適用を受けており、それらの法令順守に努めております。 法令・規制を順守できなかった場合は、当社グループの活動が制限される可能性があり、また費用の増加につながる可能性があります。 したがいまして、これらの規制は当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国の経済は、賃上げと投資がけん引する成長型経済の実現を目指すなか、企業収益の改善や設備投資の持ち直しの動きがみられるなど、緩やかな景気回復が続きました。 当業界におきましては、製造拠点の国内回帰を背景とした産業空調や、大型再開発案件に伴うビル空調などへの投資が続いたほか、AIやクラウドサービスの拡大を見据えたデータセンターへの投資が広がりました。 建設業界では、当期首より働き方改革が始まるなか、管工事設備工事会社において工事単価の引き上げ等が進んだことにより、その受注高は引き続き高水準で推移いたしました。 こうした状況下、当社グループは、2027年3月期を最終年度とする中期経営計画「move.2027」を当期からスタートさせました。 本中期経営計画では、資本コスト経営を事業運営の軸としていくことを明示し、目標とする経営指標も従来の連結営業利益からROE等に切り替え、資本コストと株価を意識した指標としております。 こうしたなか、DXやAIを活用した生産計画の見える化・効率化への取り組みのほか、5つの重点ターゲットであるデータセンター、個別空調(ヒートポンプ空調機)、空調工事を含む更新案件、大型ビル、産業空調などの販売施策についても強化を進めてまいりました。 セグメントの業績は、次のとおりであります。 <日 本>期首より取り組んできた生産平準化が通期で功を奏したほか、ターゲット市場であるデータセンターや空調設備工事の需要取り込みに努めた結果、売上高は49,768百万円(前連結会計年度比12.0%増)となりました。 利益面におきましては、生産平準化による工場運営の効率化や、前期・当期に行った価格改定の効果が現れたほか、データセンターや空調設備工事などのターゲット市場において付加価値向上に尽力した結果、セグメント利益(営業利益)は10,228百万円(前連結会計年度比21.1%増)となりました。 <アジア>中国では、景況感の悪化や不動産市場の停滞に伴う影響を受けるなか、事業環境の厳しさと不透明感が増しております。 こうした状況下、当連結会計年度におきましては、納期ズレにより膨らんだ前期からの反動減により、売上高は7,298百万円(前連結会計年度比3.2%減)となりました。 利益面におきましては、製販両面での利益率向上の施策を進めたものの厳しい価格競争が続き、セグメント損失(営業損失)は283百万円(前連結会計年度はセグメント利益135百万円)となりました。 この結果、当社グループの売上高は57,005百万円(前連結会計年度比9.7%増)となりました。 利益面におきましては、営業利益は9,986百万円(前連結会計年度比15.8%増)、経常利益は10,615百万円(前連結会計年度比16.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7,829百万円(前連結会計年度比19.0%増)となりました。 また当社グループは、中期経営計画「move.2027」における資本コスト経営の指標として、ROE(自己資本利益率)を10%以上、PBR(株価純資産倍率)を1倍以上とする目標を当期より採用しております。 当連結会計年度で、合計4,715百万円の自己株式の取得を行ったほか、2024年12月には、投資単位当たりの金額を引き下げ当社株式の流動性を高めるとともに、投資家層の拡大を図ることを目的として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を実施いたしました。 加えて2025年3月には、自己株式の取得資金の調達手段として新株予約権付社債の発行を決議するなど、負債活用による大胆な資本構成の見直しを実行し、資本政策面でもROE向上に取り組んでまいりました。 以上のとおり、ターゲット市場における付加価値向上と株価対策・資本政策を進めた結果、当社グループの当連結会計年度におけるROEは12.8%(前連結会計年度比1.5ポイント増)となりました。 また、2025年3月末におけるPBRは1.4倍となりました。 (2) 財政状態の状況当連結会計年度末の総資産は84,997百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,040百万円減少となりました。 これは主に、現金及び預金の減少2,066百万円、有価証券の減少2,000百万円、建物及び構築物の増加1,499百万円等によるものであります。 負債は20,716百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,413百万円減少となりました。 これは主に、支払手形及び買掛金の増加1,294百万円、電子記録債務の減少4,580百万円等によるものであります。 純資産は64,280百万円となり、前連結会計年度末に比べ373百万円増加となりました。 これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上7,829百万円、剰余金の配当3,071百万円、自己株式の取得4,715百万円等によるものであります。 (3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。 )は、前連結会計年度末に比べ2,097百万円減少し、当連結会計年度末には15,638百万円(前連結会計年度比11.8%減)となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主な要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動による資金の増加は5,740百万円(前連結会計年度比3,171百万円収入の減少)となりました。 これは主に、税金等調整前当期純利益11,481百万円、仕入債務の減少3,761百万円、法人税等の支払3,127百万円等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動による資金の増加は261百万円(前連結会計年度は2,228百万円の支出)となりました。 これは主に、有価証券の償還による収入2,000百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入1,573百万円、有形固定資産の取得による支出3,046百万円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動による資金の減少は8,151百万円(前連結会計年度比4,798百万円支出の増加)となりました。 これは主に、自己株式の取得による支出4,767百万円、配当金の支払い3,068百万円等によるものであります。 (4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動による資金の増加及び投資活動による増加が6,001百万円となった一方、自己株式の取得による支出を主因に財務活動による資金の減少が8,151百万円となり、為替換算差額を含めると、前連結会計年度末に比べ2,097百万円減少し、当連結会計年度末の残高は15,638百万円となりました。 この結果、正味運転資金(流動資産から流動負債を控除した金額)は32,773百万円となりました。 (キャッシュ・フロー指標のトレンド)回次第72期第73期第74期第75期第76期決算年月2021年3月2022年3月2023年3月2024年3月2025年3月自己資本比率(%)70.971.671.169.471.7時価ベースの自己資本比率(%)81.661.453.8108.8100.2キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)0.71.00.80.30.4インタレスト・カバレッジ・レシオ201.9126.0157.4411.9200.3 自己資本比率:自己資本 / 総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額 / 総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債 / キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー / 利払い (注) 1 各指標は、いずれも連結ベースでの財務数値により算出しております。 2 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。 3 キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。 また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。 翌連結会計年度の重要な資本的支出として、国内の生産設備への投資を予定しております。 また、資金の調達源としては、自己資金を予定しております。 (5) 生産、受注及び販売の状況① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)日本44,76011.9アジア7,4273.9合計52,18810.7 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。 2 上記のほか建物設備全般の総合管理等を行っている連結子会社があります。 3 金額は販売価格によっております。 ② 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)日本30,119△4.017,507△1.7アジア2,344△60.62,562△16.5合計32,464△13.020,069△3.9 (注) 1 受注予測に基づく見込生産については、上記受注実績には含めておりません。 2 上記のほか建物設備全般の総合管理等を行っている連結子会社があります。 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)日本49,76812.0アジア7,237△3.7合計57,0059.7 (注) セグメント間取引については、相殺消去しております。 (6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。 その作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。 これらの見積り及び仮定は、過去の実績等を勘案し合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 |
研究開発活動 | 6 【研究開発活動】 当社グループの研究開発活動は、技術本部(SINKOテクニカルセンター)が主体となり、営業・設計・製造・購買など各部門と連携を取りながら、コア技術の研究、既存製品の改良、デジタル設計大綱、開発環境の整備、冷却塔改良について、以下の取り組みを行っております。 (1) コア技術の研究省エネルギー化やCO₂排出量の削減に寄与すべく、従来に比べ熱交換効率を向上させた熱交換器を開発し、市場提供を開始致しました。 また、高効率送風機に於いてもラインアップ拡充を進めております。 (2) 既存製品の改良高効率の熱交換器や送風機を組み込んだ環境対応型空調機の提供を開始致しました。 (3) デジタル設計大綱新たに最適化解析技術を導入し、研究開発への活用を行っております。 また、部品展開システムを導入し3D-CAD設計の対象製品拡充を進めております。 (4) 開発環境の整備データセンター向け空調機や大風量の熱交換器の検証試験、ヒートポンプ空調機等の開発を目的とした「空調機総合実験棟」の運用を2024年6月から開始致しました。 (5) 冷却塔改良BALTIMORE AIRCOIL COMPANY,INC.との共同出資会社である日本ビー・エー・シー株式会社の主力製品である冷却塔改良について性能向上に向けた改造・改良の技術指導を進めております。 以上により、今後もESG経営・SDGsへ貢献する為の「環境に配慮した製品開発」を目指してまいります。 なお、当連結会計年度における研究開発費は、グループ全体では1,026百万円であり、セグメント別では、日本770百万円、アジア256百万円であります。 |
設備投資等の概要 | 1 【設備投資等の概要】 当連結会計年度の設備投資の総額は2,764百万円であり、その主なものは国内における生産設備の改修であります。 |
主要な設備の状況 | 2 【主要な設備の状況】 当社グループにおける主要な設備は、以下のとおりであります。 (1) 提出会社2025年3月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他合計神奈川工場・SINKOテクニカルセンター(神奈川県秦野市)日本生産・研究開発設備等4,1545325,842(99)46210,991271岡山工場(岡山県津山市)〃生産設備847355884(79)1232,209183大阪社屋(大阪市北区)〃その他設備252―136(0)178567117東京社屋(東京都中央区)〃〃6490308(0)511,009112SINKO AIR DESIGN STUDIO(大阪府寝屋川市)〃〃1,449―202 (2)341,686― (2) 国内子会社特記すべき事項はありません。 (3) 在外子会社2025年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具その他合計上海新晃空調設備股份有限公司上海工場(中国上海市)アジア生産設備44930211763258 |
設備の新設、除却等の計画 | 3 【設備の新設、除却等の計画】 重要な設備の新設等提出会社事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容投資予定額資金調達方法着手年月完了予定年月設備投資の目的総額(百万円)既支払額(百万円)神奈川工場・SINKOテクニカルセンター(神奈川県秦野市)日本生産設備6,5001,064自己資金2024年4月2027年3月生産能力増強・効率化 (注)1 金額には、消費税等は含まれておりません。 2 当社は個別受注生産方式をとっており、完成後の増産能力の試算が困難であるため、記載を省略しております。 |
研究開発費、研究開発活動 | 256,000,000 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 2,764,000,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 41 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 15 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 6,845,000 |
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
Investment
株式の保有状況 | (5) 【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、保有目的が主に株式の価値の変動又は配当の受領によって利益を得ることにある投資株式を純投資目的である投資株式とし、それ以外の目的で保有する投資株式を純投資目的以外の目的である投資株式としております。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の保有は、それによって提携関係の維持や得意先又は金融機関などとの取引関係等の円滑化が図れ、事業上又は財務上の基盤として企業価値向上に資すると判断した場合に行う方針としております。 保有の合理性は、当該保有方針に基づき現在及び将来における提携関係又は取引関係の事業上・財務上の重要性を取締役会において総合的に勘案し検証しております。 個別銘柄の保有の適否は、国内上場株式の銘柄ごとに毎年12月末時点の株式数、時価・簿価及び保有先との事業上の関係から保有の合理性を年1回の取締役会において判断しております。 銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式10371非上場株式以外の株式89,171 (当事業年度において株式数が増加した銘柄)該当事項はありません。 (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式10非上場株式以外の株式3573 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)ダイキン工業㈱207,500207,500同社は当社の資本業務提携先であり、その株式の保有目的は資本業務提携の維持による事業基盤の強化であります。 業務提携等の概要については、セントラル空調機に関連する互いの技術を持ち寄る共同開発並びに同市場の関連製品の取り扱いに関する業務提携と互いの信頼関係強化のため相手方の株式を相互保有する資本提携であります。 本提携により、中期経営計画におけるターゲット市場の一つである個別空調分野の製品開発力を強化し、2025年3月期においては個別空調ターゲットの売上高が30億円を超えました。 事業への貢献がありその保有は合理的と判断しております。 2025年3月期における配当額は65百万円であります。 有3,3494,274高砂熱学工業㈱592,750592,750同社は当社売上高の上位30社に入る主要得意先であり、その株式の保有目的は営業上の取引関係等の円滑化による事業基盤の強化であります。 2025年3月期における配当額は92百万円であります。 有3,2902,892㈱大氣社389,574194,787同社は当社売上高の上位30社に入る主要得意先であり、その株式の保有目的は営業上の取引関係等の円滑化による事業基盤の強化であります。 同社の株式数が増加した理由は株式分割によるものであります。 2025年3月期における配当額は27百万円であります。 無890904ダイダン㈱227,930227,930同社は当社売上高の上位30社に入る主要得意先であり、その株式の保有目的は営業上の取引関係等の円滑化による事業基盤の強化であります。 2025年3月期における配当額は22百万円であります。 無845567㈱朝日工業社214,712214,797同社は当社売上高の上位30社に入る主要得意先であり、その株式の保有目的は営業上の取引関係等の円滑化による事業基盤の強化であります。 同社の株式数が減少した理由は持株会退会に伴う単元未満株式の精算によるものであります。 2025年3月期における配当額は13百万円であります。 無416360㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ168,640168,640同社は当社の主要借入先の株主であり、その株式の保有目的は財務上の取引関係等の円滑化による事業基盤の強化であります。 2025年3月期における配当額は7百万円であります。 有 (注)2339262㈱コンコルディア・フィナンシャルグループ25,00025,000同社は当社の主要借入先の株主であり、その株式の保有目的は財務上の取引関係等の円滑化による事業基盤の強化であります。 2025年3月期における配当額は0百万円であります。 有 (注)22419川崎設備工業㈱15,60015,600同社は当社売上高の上位30社に入る主要得意先であり、その株式の保有目的は営業上の取引関係等の円滑化による事業基盤の強化であります。 2025年3月期における配当額は0百万円であります。 無1410東テク㈱―210,000同社の株式数が減少した理由は取締役会において決議された保有方針に基づく売却であります。 無―678東海旅客鉄道㈱―20,000同社の株式数が減少した理由は取締役会において決議された保有方針に基づく売却であります。 無―74 (注)1 定量的な保有効果については記載が困難であります。 保有の合理性は、当社の純投資目的以外の目的である投資株式の保有方針に基づき、現在及び将来における提携関係又は取引関係の事業上・財務上の重要性を取締役会において総合的に勘案し検証しております。 2 保有先企業は当社株式を保有していませんが、同社子会社が当社株式を保有しています。 |
株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 3 |
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 10 |
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 371,000,000 |
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 8 |
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 9,171,000,000 |
株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 573,000,000 |
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 15,600 |
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 14,000,000 |
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 東海旅客鉄道㈱ |
保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 同社の株式数が減少した理由は取締役会において決議された保有方針に基づく売却であります。 |
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 無 |
Shareholders
大株主の状況 | (6) 【大株主の状況】 2025年3月31日現在 氏名又は名称住 所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 株式会社明晃東京都渋谷区松濤二丁目1番11号13,52118.92 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂一丁目8番1号赤坂インターシティ AIR7,14810.00 STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505025(常任代理人 株式会社みずほ銀行 決済営業部)ONE CONGRESS STREET,SUITE 1, BOSTON, MASSACHUSETTS (東京都港区港南二丁目15番1号 品川インターシティA棟)5,7127.99 ダイキン工業株式会社大阪市北区梅田一丁目13番1号大阪梅田ツインタワーズ・サウス4,0505.66 株式会社三菱UFJ銀行東京都千代田区丸の内一丁目4番5号2,2313.12 日本生命保険相互会社東京都千代田区丸の内一丁目6番6号1,8642.60 株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海一丁目8番12号1,6072.25 新晃持株会大阪市北区南森町一丁目4番5号1,1881.66 NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE 009-016064-326 CLT(常任代理人 香港上海銀行東京支店 カストディ業務部)50 BANK STREET CANARY WHARF LONDON E14 5NT, UK(東京都中央区日本橋三丁目11番1号)1,1711.64 エフホールディングス株式会社兵庫県芦屋市岩園町22番56号9001.25 NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE UKAI AIF CLIENTS NON LENDING 10PCT TREATY ACCOUNT(常任代理人 香港上海銀行東京支店 カストディ業務部)50 BANK STREET CANARY WHARF LONDON E14 5NT, UK(東京都中央区日本橋三丁目11番1号)9001.25計-40,29556.41 (注) 1 株式会社明晃は、当社取締役兼専務執行役員 藤井 智明が代表取締役を務めております。2 上記の所有株式数のうち、信託業務に係る株式数は、次のとおりであります。 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)7,148千株 株式会社日本カストディ銀行(信託口)1,604千株 3 当社は、自己株式5,943千株を保有しておりますが、上記大株主からは除いております。なお、当該自己株式には、株式付与ESOP信託の保有する当社株式は含めておりません。4 新晃持株会は、当社の従業員持株会であります。5 2024年7月2日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、グッドハート パートナーズ エルエルピー(Goodhart Partners LLP)が2024年6月25日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2025年3月31日現在の実質所有株式数の確認ができません。また、当該大量保有報告書(変更報告書)に基づき、主要株主の異動を確認したため、2024年7月5日付で臨時報告書(主要株主の異動)を提出しております。なお、その大量保有報告書(変更報告書)の内容は以下のとおりであります。当社は2024年12月1日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っておりますが、大量保有報告書(変更報告書)は株式分割前の内容で記載されております。 氏名又は名称住 所保有株券等の数(千株)株券等保有割合(%)グッドハート パートナーズ エルエルピー(Goodhart Partners LLP)英国、WC2R 0LT ロンドン、ストランド393、クイーンズランド ハウス2,73810.06 6 2025年3月31日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループから、 株式会社三菱UFJ銀行他2社を共同保有者として、2025年3月24日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、 株式会社三菱UFJ銀行を除き、当社として2025年3月31日現在の実質所有株式数の確認ができません。 なお、その大量保有報告書の内容は以下のとおりであります。 氏名又は名称住 所保有株券等の数(千株)株券等保有割合(%) 株式会社三菱UFJ銀行東京都千代田区丸の内一丁目4番5号2,2312.88三菱UFJ信託銀行株式会社東京都千代田区丸の内一丁目4番5号8221.06三菱UFJアセットマネジメント株式会社東京都港区東新橋一丁目9番1号8991.16 |
株主数-金融機関 | 24 |
株主数-金融商品取引業者 | 30 |
株主数-外国法人等-個人 | 18 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 136 |
株主数-個人その他 | 16,334 |
株主数-その他の法人 | 145 |
株主数-計 | 16,687 |
氏名又は名称、大株主の状況 | 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) |