財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2025-03-27
英訳名、表紙alt Inc.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長 米倉 千貴
本店の所在の場所、表紙東京都港区六本木七丁目15番7号
電話番号、本店の所在の場所、表紙03-6455-4677(代表)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
年月概要2014年11月東京都江東区にて「P.A.I.」(パーソナル人工知能)の開発を目的として株式会社オルツ(資本金1百万円)を設立2015年4月パーソナル人工知能を表す「P A.I.」の商標を取得(2018年6月に同意義として「P.A.I.」の商標を取得)2015年7月横浜国立大学大学院森研究室との「会話のカテゴリ分類の精度向上とその自動化」に関する共同研究を開始2015年12月Thuyloi University Tung Nguyen博士との自然言語処理及び機械学習に関する共同研究を開始2016年1月国立情報学研究所 市瀬龍太郎准教授とのオントロジーデータの自動抽出に関する共同研究を開始2016年2月ジャフコグループ(ジャフコグループ株式会社を頂点とする同社のグループ会社及び同社が投資助言を行うファンドの総称)をリード投資家とするSeriesAラウンドにて、約6億円の資金調達を実施2016年3月ニューヨーク大学関根聡研究准教授とのオープンな固有表現データベースの構築のための技術顧問契約を締結2016年8月ベトナム国家大学Nguyen Thi Minh Huyen博士との複数の固有表現抽出アルゴリズムの組み合わせ(Ensemble Learning手法)で高精度な自然言語理解や質疑応答を実現するための共同研究を開始2016年10月国立情報学研究所山岸順一准教授との少量の人間の音声サンプルから音声クローンを生成する共同研究を開始2016年11月Vietnamese Language and Speech Processing (以下、「VLSP」という。
)2016 固有表現認識コンテスト優勝2017年1月東京都千代田区に本店移転2017年2月「EY Innovative Startup 2017」AI分野にて表彰2017年3月ベトナム ハノイ市に100%子会社として、現地の優秀なAIエンジニアの採用活動や大学教授陣との共同研究を目的にALT VIETNAM COMPANY LIMITEDを設立(2020年10月閉鎖)2017年7月音声データのみによる音声合成に成功Association of Computational Linguistics(ACL)2017にて拡張固有表現認識の研究論文を発表2017年8月SBIインベストメント株式会社が投資助言を行うINTAGE Open Innovation投資事業有限責任組合等からSeriesBラウンドにて、約6億円の資金調達を実施2018年4月VLSP2018 固有表現認識コンテスト優勝2018年6月経済産業省「J-Startup企業」に選出2018年8月パーソナル対話エンジンに関する特許取得計算言語学国際学会COLING2018にて拡張固有表現認識の研究成果を発表2018年12月SBIインベストメント株式会社が投資助言を行うファンド等からSeriesCラウンドにて、約13億円の資金調達を実施2019年4月株式会社オルツテクノロジーズを、当社における研究開発及びプロダクトのマネタイズを行い、当社プロダクトを販売する営業面を担うことを目的に100%子会社として設立2019年7月東京都港区に本店移転2020年1月Communication Intelligence(注1)「AI GIJIROKU」を提供開始2020年10月株式会社オルツテクノロジーズを吸収合併2021年7月「AIコールセンター」を提供開始2021年9月独自大規模言語モデル「LHTM」をリリース2022年5月シンガポール政府系ファンドであるテマセク系VCでグローバルトップティア投資家であるVertexグループ(Vertex Holdings.が投資助言を行うファンドの総称)をリード投資家とするSeriesDラウンド(Vertexグループにとって日本の初投資先)にて約42億円の資金調達を実施2023年2月独自大規模言語モデル「LHTM-2」をリリース2023年6月株式会社IPパートナーズが運営する、人力による文字起こし事業(コエラボ事業及び安起こし事業)を、人力による完璧な精度を誇る文字起こしサービスの提供、また当社のAIによる自動文字起こし精度向上に寄与する学習サイクルデータの保有が可能となることから、事業譲渡によって買収 年月概要2023年8月デジタルクローン生成プラットフォーム「CloneDev」をリリース2023年9月株式会社キーエンスとの資本業務提携を発表2023年9月ノーコード生成AIプラットフォーム「altBrain」をリリース2023年10月独自開発した軽量版大規模言語モデル「LHTM-opt」が、日本語LLM(注2)を評価する「Rakuda」ベンチマークで最高スコアを記録し(注3)、国産商用プライベートLLMとして国内最高の評価を獲得2023年11月デロイトトーマツグループのデロイトトーマツコンサルティング合同会社と生成AIの社会実装に向けた連携を開始2024年3月M&Aマッチングシステム「CloneM&A(Clone matching)」をリリースGPU計算リソース「EMETH GPU POOL」をリリースAWS Marketplace上に日本語LLMを世界初公開東北大学言語AI研究センター教授の乾健太郎氏との共同研究を開始2024年5月NVIDIA Inception Program パートナー企業に認定Stability AI Japan株式会社と音声・画像・映像における生成AIのユースケース確立に向けた連携を開始Databricks Inc.とデータ構造化及びAI/DX化の加速を目的とした連携を開始2024年10月東京証券取引所グロース市場に株式を上場2024年11月LLM活用超高速音声対話AIシステム「altTalk」をリリース2024年12月株式会社オルツREキャピタル(現連結子会社)を、不動産関連事業を行うことを目的に100%子会社として設立SES事業、DXコンサルティング事業等を行う株式会社わさび(現連結子会社)の全株式を取得し、100%子会社化SES事業、DXコンサルティング事業等を行う株式会社Green&Digital Partners(現連結子会社)の全株式を取得し、100%子会社化
(注) 1.コミュニケーションデータを作成し(書き起こしし)、蓄積し、それらデータを基に能動的な業務を遂行することできるAI(人工知能)を指した表現として使用しています。
2.Large language Models(大規模言語モデル)の略称であり、大量のデータとディープラーニング(深層学習)技術によって構築された言語モデルのことを指します。
3.YuzuAIグループが構築した日本語LLMを評価するためのベンチマークであり、2023年10月時点において、開示されている各ベンチマークとの比較に基づいて記載しております。
事業の内容 3 【事業の内容】
当社グループは、当社及び連結子会社3社(株式会社オルツREキャピタル、株式会社わさび及び株式会社Green&Digital Partners)の4社で構成されております。
当社グループは、人工知能(AI)事業の単一セグメントであるためセグメント別の記載を省略しておりますが、グループ各社の事業内容は次のとおりであります。
会社名事業内容株式オルツ(当社)AX Products&Trading事業及びAX Research&Solutions事業株式会社オルツREキャピタルAX Research&Solutions事業株式会社わさびAX Research&Solutions事業株式会社Green&Digital PartnersAX Research&Solutions事業
(注) 当連結会計年度より、「AI Products事業」を「AX Products&Trading事業」に、「AI Solutions事業」を「AX Research&Solutions事業」に名称変更しております。
なお、AX(AIトランスフォーメーション)とは、企業がAIを活用して業務プロセスやビジネスモデルを革新し、効率化と生産性向上を行うことで競争力を高める取り組みのことを指します。
当社グループは、「個人の記憶の永遠化・意思の再現・個人の価値の最大・永遠化により自律社会の実現を加速させるパーソナル人工知能」の開発を目指し、「ラボーロからオペラへ」と「私たちの存在を永久にする」の2つをMission(使命)に掲げ、当社創業より一貫して「P.A.I.」(パーソナル人工知能)の研究開発を行っております。
「P.A.I.」(パーソナル人工知能)とは、私たち自身の意思をデジタル化し、それをクラウド上に配置してあらゆるデジタル作業をそのクローンにさせることを目的としたAIであり、当社グループは、全ての人が自分のAIを持つことによって、労働(Lavoro)から解放され、アーティスティックな営み(Opera)に没頭することができる世界を実現することを目指しています。
これが実現することにより、現在多く見られる「労働集約型ビジネスモデル」から「知識集約型ビジネスモデル」へと転換が行われると考えております。
当社グループは、アカデミックのネットワークを活用し「P.A.I.」(パーソナル人工知能)の研究開発を進める一方で、その研究開発過程から生まれた対話エンジン(※)などの要素技術(※)や、機械学習(※)による個性モデル(※)構築などのノウハウを、AIの活用を検討するクライアントに提供してまいりました。
また、2020年1月に、現在の当社グループの収益の多くを占めるCommunication Intelligence(※)「AI GIJIROKU」の提供を開始するなど、上記技術を活用したAX Products&Trading事業や、戦略的パートナーとの連携により様々なクライアントに対してAIモデルを応用したAX Research&Solutions事業を提供しております。
これらの製品を支える技術として、日本語の複雑な言い回しや専門用語を学習した当社グループ独自開発の「LHTM-2」等の大規模言語モデル(LLM)(以下、「LLM」)(※)を保有しております。
こちらは柔軟なカスタマイズが可能かつ個性化に対応しており、事実の正確性を担保した設計となっております。
また、AI市場の拡大により、一層確保が難しくなっていくと考えられる計算リソースという点についても、分散コンピューティング(※)と分散ストレージ(※)の独自のインフラストラクチャー技術「Emeth」、「Stack」を保有しております。
(1) 当社グループ及び当社グループの技術の特徴・優位性① 設立以降、技術を蓄積し続けてきたことによる先行優位性当社グループは、2014年11月の当社設立以降、一人ひとりに「P.A.I.」(パーソナル人工知能)を提供するという世界観の実現に向けて、研究開発を続けてまいりました。
2015年より、「Personal Artificial Intelligence」「P A.I.」(2018年6月に同意義として「P.A.I.」)の商標を取得し、あらゆるテクノロジー分野のトップティアアカデミアとの連携を強化し、他社に先駆けて「P.A.I.」(パーソナル人工知能)に必要な独自の技術を蓄積してまいりました。
研究開発の実施にあたっては、2016年のSeriesAラウンド以降、2022年から2023年に実施したSeriesDラウンドまでの調達資金及び新規株式公開に伴う公募増資による調達資金も基に進めております。
以上より、昨今脚光を浴びる「パーソナルエージェント思想」の先駆者であること、また同分野における技術的な先行優位性があるものと自負しております。
パーソナルエージェント思想とは、「人の非生産的労働からの解放」という目標のためAI技術を活用して人間の生活をより豊かで効率的にするための重要な「ツール」としての概念です。
この思想は、人々が日常生活やビジネスの中で直面する繰り返しの作業や時間を要するタスクから解放され、より創造的で価値の高い活動に集中できるようにすることを目指しています。
当社グループでは、このパーソナルエージェント思想を実現するために、高度な自然言語処理技術や機械学習を用いたパーソナルエージェントの開発に取り組んでいます。
これらの技術により、個々のユーザーのニーズに合わせたカスタマイズが可能となり、よりパーソナライズされたサービスの提供が実現します。
当社グループは、その基盤となる技術であるLLMを自社開発してまいりましたが、それに基づいたプロダクト(2020年よりリリースし現在主要プロダクトとなっているCommunication Intelligence「AI GIJIROKU」を筆頭として、そのほか、PoC(Proof of Concept、概念実証。
以下、「PoC」)により様々なビジネス上の課題を切り口としてソリューション展開する「altBrain」、「AIコールセンター」、「CLONEdev」など)の展開を皮切りに、売上を大きく拡大させております。
2024年12月期においては、AIエージェント市場の急速な盛り上がりにより、Communication Intelligence「AI GIJIROKU」と2023年にリリースしたエージェントAI生成プラットフォーム「altBrain」のセット導入がより強い引き合いをみせおり、Communication Intelligence「AI GIJIROKU」による当社グループ独自のデータレイク(※)ソリューションと、それらデータを活かしたAIエージェント生成による「AIクローンの実働」が推進されております。

(注) 1.AX Products&Trading事業が立ち上がり始めた2020年度以降の売上高を記載しております。
2.2021年12月期以前の売上高については、監査法人シドーによる監査を受けておりません。
3.ジャフコグループ株式会社を頂点とする同社のグループ会社及び同社が投資助言を行うファンドを総称して、ジャフコグループと記載しております。
4.Vertex Holdings.が投資助言を行うファンドを総称して、Vertexグループと記載しております。
② 当社グループ独自のパーソナライゼーション技術一般的に、個々人にパーソナライズされたAIモデルを開発するためには、多くの学習データと学習時間を必要とすることから、クライアントへのサービス提供においては多額のコストが掛かると考えております。
当社グループは、「P.A.I.」(パーソナル人工知能)を広くサービスとして普及するため、安価にパーソナライズされたモデルを提供できるよう研究を続けてまいりました。
当社グループでは、膨大な集合データにより学習された汎用的なエンジンである「平均モデル」を構築しております。
「平均モデル」そのままでのサービス展開は行っておらず、「平均モデル」に、パーソナライズを行いたい対象のパーソナルデータ(例えばSNSやメール等のデータ)を学習させることで「平均モデル」を歪ませ、個人の思考、意思、癖などが反映される「個性モデル」を開発します。
この際、当社グループの長年の技術により、学習に必要なパーソナルデータを極少量のデータで実現することが可能であり、これにより相対的に安価に「P.A.I.」(パーソナル人工知能)プロダクトをクライアントに提供できております。
③ 経験豊富なチームと国内外有数なアカデミアとの連携等の組織体制当社グループは、様々なバックボーンを有し、テクノロジーやビジネスに造詣の深い国内外の優秀な人材を確保することで、真にクライアントが求めるプロダクトを提供できるような体制を構築しております。
また、主に当社において、当社グループのビジョンに賛同頂いた、国内外有数のアカデミアの方々と連携・共同研究を行っており、当社独自開発の「LHTM-2」等のLLM等、常に最先端技術を提供できる体制を整えております。
当社では業務委託者を積極的に活用することで人材の流動性を確保し、正社員では採用が難しいような高い専門性を持つ人材や当社に最適な人材を世界中から集め、正社員も合わせ、グローバルで150名以上の規模にて事業に取り組んでおります。
業務委託者の当社のコミットメントは様々ですが、当社の2024年12月末現在における業務委託者の在籍状況は次のとおりです。
特にエンジニアにおいては契約期間を長期化し、長期のサポートが可能な契約形態、または月40時間に留まらない稼働等、コミットメントを高める施策を講じております。
契約期間(注1)契約稼働時間(注2)6ヶ月以上3ヶ月以上3ヶ月未満合計140時間超12名2名3名17名100時間超140時間未満7名0名3名10名 契約期間(注1)契約稼働時間(注2)6ヶ月以上3ヶ月以上3ヶ月未満合計60時間超100時間未満16名0名5名21名40時間超60時間未満12名7名10名29名40時間未満26名1名2名29名合計73名10名23名106名
(注) 1.2024年12月末現在における、業務委託者の過去の契約期間であります。
2.2024年12月単月における、業務委託者の月当たり稼働時間を指します。
④ 当社グループのコア技術当社グループは、要素技術、LLM、インフラストラクチャー等、生成AIのバリューチェーンにおいて必要な技術要素を自社開発・自社保有しております。
<LLMについて>当社グループのコア技術でもあり多くのプロダクトにも組み込まれている、独自開発のLLMの種類及び特徴は次の表のとおりです。
なお、当社グループのLLMは、ハルシネーション(LLMが、正当性がなく、事実に基づかない虚偽の回答をしてしまう現象)を極力排除できるよう設計をしており、ハルシネーションの発生確率を自動的に評価できるエンジンも開発しております。
名称ローンチ日パラメータ数 特徴LHTM2021年9月-最初のプロトタイプシリーズであり、短文の理解と応答が可能であります。
LHTM-22023年2月大規模長文の理解が可能であり、少数のショット学習(※)をサポートいたします。
「altBrain」及びCommunication Intelligence「AI GIJIROKU」等、当社グループの製品やサービス等で利用が可能であります。
名称ローンチ日パラメータ数 特徴LHTM-OPT2023年10月小規模 「LHTM-2」対比、軽量化を図ったモデルであり、小メモリ環境でも実行が可能であります。
自然言語処理の日本語言語理解ベンチマーク「JGLUE」(注1)、日本語LLM評価ベンチマーク「Rakuda」(注2)において、国内トップレベルのスコアを記録しています。
(注3) LHTM-OPT22024年10月小規模RAG(検索拡張生成)の精度を最適化する軽量型LLMであり、日本語RAG精度において、軽量型LLMで世界最高精度(注4)日本語LLM推論速度の最高記録(注5)を達成
(注) 1.Japanese General Language Understanding Evaluationの略であり、早稲田大学とヤフー株式会社(現LINEヤフー株式会社)の共同研究により構築された、日本語言語理解を図るベンチマークであります。
2.YuzuAIグループが構築した日本語LLMを評価するためのベンチマークを指します。
3.2023年10月時点において、開示されている各ベンチマークとの比較に基づいております。
4.国内の全ての軽量型LLM(パラメータ数が10B以下のLLM)を上回る高い精度を達成し、「JGLUE(Japanese General Language Understanding Evaluation)」ベンチマークや「Japanese MT-Bench(MTベンチ)」で、軽量型LLMとしての最高スコアを記録しました。
5.推論速度に関しては、SambaNova社の協力を得て、日本語推論において平均速度500TPS(トークン/秒)、最大速度796TPSを確認。
ArtificialAnalysis.aiによると、既存のLLMでは、Cerebrasが最速の2,148TPSで、SambaNovaが2番の速度(462TPS)。
ただし、日本語専用のLLM超高速推論は、当社とSambaNova社が初めて実現しました。
<インフラストラクチャーの説明>Emeth 当社グループが構築した、Peer-to-peer(ピア・ツー・ピア)(※)で世界中のGPUをつないだ巨大グリッドコンピューティングシステムです。
最大の特徴は、ハードに手をいれることなく複数の演算手法を組み合わせることで、異種混合環境(※)でのGPU使用効率の極限を引き出すことが可能であることです。
さらにデータを暗号化したまま計算する分散秘匿計算(※)にも対応しており、当該技術を用いたクローンモデルの生成が可能になっています。
Stack 当社グループが構想する地球上に張り巡らされた分散ストレージです。
多数存在するストレージを活用し、情報が分割され、暗号化され、世界中に分散して保存され、ブロックチェーンで自律的に管理されることで、改ざんの不可能性を保証するインフラストラクチャーです。

(2) 当社グループのサービスの特徴・優位性当社グループは人工知能(AI)事業の単一セグメントでありますが、当社グループ内のサービス分類として2つの事業区分に分けており、その区分に基づくサービスの特徴・優位性を以下のとおり記載します。
① AX Products&Trading事業当社グループの「P.A.I.」(パーソナル人工知能)の実現のために研究開発を重ね蓄積させてきた要素技術と、多くの戦略的パートナーとのリレーションを活用した課題発掘力及び優秀なエンジニア陣によるプロダクト開発力、AIの社会実装力を基盤とすることで、多くのAIプロダクトの開発・提供を行っております。
<プロダクト一覧及び説明>プロダクト名説明Communication IntelligenceAI GIJIROKU AIの学習機能を搭載したCommunication Intelligenceツールであります。
会議議事録作成等の業務を代替し、各会議結果及び経緯等をデータ化し可視化するプロダクトであります。
当社グループにおける音声認識及びLLMを活用したプロダクトであり、Communication Intelligence「AI GIJIROKU」は、利用する度に文字起こしの精度が向上するという特徴を持っています。
主要35か国語のリアルタイム同時翻訳に対応し、金融、医療、製薬、化学、建築などの業界・業種に特化した、高い音声認識精度を有する最先端モデルを提供しています。
利用者のSNSやメール、辞書データから自動学習した文章のパーソナライズ、ユーザーの声紋判断による話者特定のパーソナライズが可能で、クライアントの会社固有の「知識とノウハウ」を持つAIが実稼働することで、会議の効率化と生産性の向上に大きく貢献します。
「P.A.I.」(パーソナル人工知能)実現に向けては、ビジネスシーンのAIを構築するための、基盤データクラウドとしての役割を担っております。
altBrain 「altBrain」は、当社グループが開発した大規模言語モデル「LHTM-2」を活用し、織田信長や著名人のキャラクター、ゲーム攻略Brainや問診Brainなど、多岐にわたるBrainの作成をノーコードで容易に行える革新的な生成AIプラットフォームであります。
企業や個人が自身のAIクローンを生成し、FAQ対応や日々の進捗確認など、様々な業務を支援することで、効率化と生産性の向上に大きく貢献します。
「P.A.I.」(パーソナル人工知能)実現に向けては、簡易的な「P.A.I.」(パーソナル人工知能)として、パーソナライズされたAI botの利用ニーズを拾い上げるための役割を担っております。
altTalk 「altTalk」は、大規模言語モデル、感情認識、感情表現判定、RAG(検索拡張生成)、会話展開予測、発話音声認識など、当社グループが有するさまざまな最新AI技術を組み合わせて構築された超高速音声対話システムであり、高度な会話AIを自社システムに簡単に導入できる、組み込み型のAI会話エンジンプラットフォームであります。
「altTalk」は、大規模言語モデル、感情認識、感情表現判定、RAG(検索拡張生成)、会話展開予測、発話音声認識など、当社が有するさまざまな最新AI技術を組み合わせて構築されています。
特徴は、通常の人間の会話時の反射速度を上回る0.53秒の音声対話であり、これによって、人間と同じスピードの自然な会話が可能な上、相手の感情を理解すると同時に「altTalk」自身の感情を表現することもできます。
「P.A.I.」(パーソナル人工知能)実現に向けては、対話型の「P.A.I.」(パーソナル人工知能)として、複雑な対話が必要な業務を自由度高く遂行できるため、現在人間が行っている多くの業務を代替し、企業や組織の業務効率化に貢献する役割を担っております。
また、カスタマーサポート、教育、エンターテインメントなど、様々な分野での活用が可能で、企業や組織の業務効率化だけでなく、新たな価値創造に貢献します。
CloneDev 大規模言語モデル「LHTM-2」の技術を搭載したユーザーの人格をデジタルで再現しております。
当社グループにおける音声認識、映像合成、音声合成及びLLMを活用したプロダクトであります。
「CloneDev」は、個人や著名人のクローンを簡単に構築できるプラットフォームであり、ユーザーは自身の声やデータを学習させることで、自分自身のデジタルクローンを作成することが可能になります。
このクローンは、プレゼンテーションや発表など、様々なシーンで活用することができます。
「P.A.I.」(パーソナル人工知能)実現に向けては、デジタルクローンのユースケースの確認及び連携するライフログデータにおける精度の検証の役割を担っております。
Clone M&A(Clone matching) 当社グループのLLMを活用し、「CloneM&A」では、AIエージェントとの対話やこれまでの商談データ、事業資料などを元に、売手企業のクローンを生成します。
そして、公開情報や商談データなどから生成した、大量の買手企業のクローンと仮想面談を行うことで、売手企業にとって最適な買手企業をマッチングスコア順に提示するAIプロダクトであります。
「P.A.I.」(パーソナル人工知能)実現に向けては、マッチング領域における心理的要因等の非財務データの収集、アルゴリズム最適化の役割を担っております。
EMETH GPU POOL 個人のGPUリソースをホスティングするサービスであり、GPUリソースの時間貸しも可能です。
一元化したプラットフォーム上で、借りる側と貸す側がさまざまな機能を活用可能になります。
ユーザーは、登録後すぐに利用開始でき、インスタンス(※)を立ててVM(※)を時間単位で借りることが可能です。
従来のWeb2サービスと同様に、利用しやすいプラットフォームを提供し、企業の利用に耐えうるクオリティを支援するAIプロダクトであります。
「P.A.I.」(パーソナル人工知能)実現に向けては、大容量データへのアクセスを可能にするための環境整備の役割を担っております。

(注) Communication Intelligence「AI GIJIROKU」以外のプロダクトは、主にPoCにより提供されており、PoCにより提供されるプロダクトはAX Research&Solutions事業にて収益計上しております。
(メインプロダクトであるCommunication Intelligence「AI GIJIROKU」)当社グループの開発する高精度音声認識技術と日本語最高精度を記録したLLMを組み合わせたソリューションにより、ビジネスシーンの「P.A.I.」(パーソナル人工知能)を提供しています。
会議などの発言者の区別をしながらリアルタイムに文字起こしし、自動的に議事録を作成し要約やToDoを纏めるだけではなく、それらコミュニケーションデータをセキュアに保存するデータクラウドソリューションとして価値提供します。
音声認識を利用した文字起こしによる議事録サービスや、AIボットサービス、またChatGPTなどの一般的な物事を熟知する生成AIは多く存在してきておりますが、当社グループのCommunication Intelligence「AI GIJIROKU」は音声認識×生成AI技術を組み合わせることで、クライアント社内の会議を含む全コミュニケーションデータを記憶したAIを働かせることが可能なソリューションとして他プロダクトとの差別化を図ることに成功しています。
具体的には、次のような特徴があります。
1. パーソナライズ機能当社グループのCommunication Intelligence「AI GIJIROKU」において最も優位性のある特徴が「パーソナライズ機能」になります。
汎用的な音声認識とは異なり、一人ひとりの単語選択の癖、文脈構成の癖、イントネーションの癖などを学習していくことで一人ひとりに合った音声認識を学習していきます。
また、SNSやカレンダーと予め連携しておくことで、その時における発話がどういった意味を持つかを推測しにいくことが可能になっています(例えば、カレンダーに当社との会議が入っている時間帯では、「おるつ」という音を「オルツ」という単語として認識する、など)。
固有名詞認識は、一般的な単語よりも複雑で、様々な言語や表記のバリエーションが存在します。
したがって、これらの固有名詞を正確に認識することは難しい場合があります。
しかしながら、ユーザーはユーザー自身がかかわる固有名詞が正確に認識されることを期待しています。
特に会議の議事録などの文書では、人名や会社名、地名などの固有名詞の正確な認識が重要です。
認識の不正確さやミスは、信頼性や使いやすさに影響を与えます。
固有名詞の誤認識は、文脈や情報の正確性に直接的な影響を与える可能性があります。
例えば、誤って認識された人名や会社名は、議事録や報告書の内容を正確に把握するのを難しくします。
その結果、ユーザーはシステムの信頼性を失う可能性があり、満足度が得にくくなります。
これらの理由によりユーザー満足度を得にくい領域であった固有名詞認識について、これまで数多く存在してきた議事録サービスがマーケットフィットに苦戦した中、当社グループのパーソナライズ機能は、例えばユーザーのメールやSNSなどのアプリと連携することにより関連する固有名詞を学習させることができるため、ファインチューニングが可能になっています。
2. パーソナライゼーション技術を用いた高い音声認識精度「P.A.I.」(パーソナル人工知能)の実現を目指し、様々な要素技術を蓄積してきました。
これにより、高度な音声認識精度を実現し、個々人の発言を正確に理解することができます。
さらに、パーソナライゼーション技術を駆使して、業界ごとに専門用語を認識しやすくすることができます。
現在、業種別音声認識ソリューションを15業界分(2024年12月末現在)保有しております。
前提として、日本語には同音異義語が多い事、また業界によって、日常使用する表記とは異なる表現方法や、漢字と平仮名の書き分けなどの異なる習慣があります。
例えば「こうしょう」という単語は48の同音異義語がある(日本漢字能力検定調べ)ように、複数ある漢字の中でどの漢字が適しているかと判断するために、文脈や意味を理解する必要があります。
その文脈や意味で使い分けるためには、業界に特化した音声認識が必要であります。
当社グループの音声認識エンジンは各業界に特化した形にチューニングすることにより、汎用的な音声認識では認識することが難しい同音異義語や専門用語(カタカナなど)を高い精度で認識することができます。
業界に応じた膨大な専門用語や言い回し等を学習させることにより、例えば建築業界向けの「建築GIJIROKU」上は「かわら」をそのまま平仮名で表記せず、さらに「河原」に誤変換することなく「瓦」に変換するといった、各業界に特化した形で追加のチューニングを加えることで、一層精度を高めることが可能であります。
当社グループのパーソナライズ技術又は業界特化のチューニングを施したものを総称して「パーソナライズドモデル」と称しております。
当社グループが有する顧客基盤の一例として、当社グループが有する2パターンのエンジンを用いた、建築業界及び医療業界の業種別音声認識ソリューションにおける音声認識例が以下のとおりです。
具体的には、当社グループにおける高精度音声認識エンジンである「パーソナライズドモデル」(注1)及び当社グループのパーソナライズ技術を駆使していない又は業界に特化していない汎用的なエンジンである「平均モデル」(注2)の2パターンであります。
なお当社グループでは、「平均モデル」そのままでのサービス展開は行っておらず、「平均モデル」に当社グループの独自開発のLLMである「LHTM-2」を利用してSNSやメール、辞書データからの自動学習や声紋判断による話者特定といったパーソナライズ技術を施し最適化することで、高精度音声認識エンジンのCommunication Intelligence「AI GIJIROKU」としてユーザーへ提供しております。
利用する度に学習し、文字起こしの精度が向上するため、ユーザーは常に最新の技術を享受できます。
<当社グループが開発した業界別音声認識ソリューション例>建築 GIJIROKU建築業界における「パーソナライズドモデル」の認識精度の業界平均値が95.25%、「平均モデル」の業界平均値は87.08%であります。
医療 GIJIROKU医療業界における「パーソナライズドモデル」の認識精度の業界平均値が97.80%、「平均モデル」の業界平均値は91.42%であります。

(注) 1.「パーソナライズドモデル」とは、業界特化エンジンを含む、高度な文脈理解のための最適化が施された当社グループの高精度音声認識エンジンのことであります。
2.「平均モデル」とは、各業界に特化した同音異義語や専門用語(カタカナなど)を学習していない汎用的なエンジンのことであります。
3.建築業界及び医療業界の業種別音声認識ソリューションにおける音声認識は、当社にて実験室内(通常オフィス環境)で音声を用い、「パーソナライズドモデル」及び「平均モデル」のエンジンにて、1個のデータ当たり20回ずつのテスト実験を行ったものであります。
4.建築業界における音声認識は、2024年7月時点における394個の実験データに基づくものであります。
建築業界全体における394個の実験データの、「パーソナライズドモデル」の認識精度の平均値は95.25%、「平均モデル」の認識精度の平均値は87.08%であります。
5.医療業界における音声認識は、2024年6月時点における124個の実験データに基づくものであります。
医療業界全体における124個の実験データの、「パーソナライズドモデル」の認識精度の平均値は97.80%、「平均モデル」の認識精度の平均値は91.42%であります。
6.認識精度の算出方法は、CER(文字誤り率)を100%から引いた値で、原文と一致している文字数のパーセンテージで表示しております。
7.読み上げ原文からの認識間違いを赤字で表記しております。
当社グループの音声認識ソリューションは、英語よりも同音異義語の多さを有する日本語において、高い音声認識精度を有しております。
さらに、AX Research&Solutions事業において、人力(Human-in-the-Loop)による文字起こしサービスを展開し、完璧な精度を有する議事録の提供が可能であります。
3. 多言語に対応英語、中国語、スペイン語等、35か国語(2024年12月末現在)に対応したリアルタイム翻訳機能により、指定した言語で会話が記録されます。
また、音声合成技術を活用して、AIに翻訳テキストを発話してもらうことが出来るサービスを提供しており、ユーザー間のコミュニケーションを取りやすくするメリットを有しております。
4. Zoom連携が可能Zoomビデオコミュニケーションズが提供するクラウドコンピューティングを使用したWeb会議サービスである「Zoom」と連携することができます。
会議やウェビナーでの会話をリアルタイムで画面にテキスト化して字幕として表示でき、通話終了後は議事録を自動保存します。
5. パーソナルエージェント機能高精度な音声認識と、当社グループが保有する高い日本語精度を誇るLLMを組み合わせることで、社内外で交わされる商談や会議の全データをテキストデータとして書き起こし、保管し、そのデータを基に社内外のコミュニケーションをとることができます。
例えば、Communication Intelligence「AI GIJIROKU」をデータレイクとして活用し、当社グループのAIエージェントプロダクトである「altBrain」との連携により営業が行った全商談の要約を役員に随時共有したり、ある商談についての次の提案内容をドラフトしたり、全開発会議を把握することである開発における意思決定過程の透明性を高くしたりすることができます。
<課金体系>課金体系は次のとおりです。
当社グループでは、法人のチームプランを中心にサービスを展開しておりますが、足元では法人のビジネスプランの対象となるエンタープライズ向けのセールスチームを立ち上げ、ビジネスプランの獲得に注力しております。
対象個人法人プランフリーパーソナルチームビジネス月額利用料無料1,500円/月29,800円/月200,000円/月年額利用料無料16,500円/年327,800円/年2,200,000円/年議事録収録時間閲覧のみ10時間/月100時間/月1,000時間/月最少アカウント数1アカウント1アカウント10アカウント100アカウント高精度・業種別音声認識閲覧のみ100分/月1,000分/月10,000分/月 ② AX Research&Solutions事業AIの活用を検討するクライアントに対して、コンサルティング、PoC、本番開発から協業販売までのプロジェクト遂行の支援をしております。
当社の設立以降、継続して推進してきた事業であり、かつ当社グループが最も得意とする分野でもあります。
「P.A.I.」(パーソナル人工知能)の開発を目指す上で蓄積させてきた要素技術及びそれらの統合ノウハウを活用することで、当社グループが「カンパニゼーション」(※)と呼ぶクライアントごとのデータ・特徴に合わせたプロダクト活用もしくはインフラの構築などのニーズを捕捉していきます。
AX Research&Solutions事業ではクライアントが直面する課題の生の声を聞くことが可能であり、それらの課題と当社グループの「P.A.I.」(パーソナル人工知能)要素技術が合わさることで、現在の労働集約的な状態を打開するようなプロダクトの創出に繋げることが可能です。
各クライアントに存在する属人的なノウハウや作業過多な業務をAI技術で自動化もしくは効率化を行うことで、より創造的な時間を創出します。
また、今後はAX Products&Trading事業で関係を持った企業群を本AX Research&Solutions事業のリード顧客としてみなしていくことで、事業間の好循環を回し、更なる収益機会の拡大を図ります。
その他、当社子会社にて次の事業を行っております。
会社名主な事業事業詳細株式会社オルツREキャピタル不動産関連事業① 不動産マッチングシステムクローンマッチング技術を活用した不動産マッチングシステム「Clone RE Matching」を開発・提供しています。
不動産関連のデータ分析やクローンマッチング技術を活用した物件情報探索等の事業を行っています。
② 不動産アセットマネジメント不動産アセットマネジメントに特化したAIエージェントを開発し、効率的な不動産アセットマネジメントを提供しています。
世界中の不動産市場のリアルタイムデータを解析し、最適な投資戦略を迅速に導き出す能力を備えたAIエージェントを活用しています。
③ 中古住宅買取再販事業中古住宅の買取および再販事業を展開しています。
会社名主な事業事業詳細株式会社わさび株式会社Green&Digital PartnersDXコンサルティング事業① DXコンサルティング企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)の戦略立案から実行支援、運用改善までを一貫して行います。
② 開発受託当社のAX Research&Solutions事業における開発業務を受託しています。
(3) 当社グループとAI領域で連携するグローバルパートナー当社は、LLM等の当社グループが有する幅広いAI技術と、株式会社キーエンスのノウハウやデータに基づく合理的な企業運営の知見を合わせ、新たなソリューションを提供することを目指し、資本業務提携を行っております。
さらに、NVIDIA Corporationが展開するスタートアップ支援プログラム「NVIDIA Inception Program」にてパートナー企業に認定されており、業務連携を通じ「EMETH」や「EMETH GPU POOL」を強化してまいります。
またその他にも、デロイトトーマツグループのデロイトトーマツコンサルティング合同会社と生成AIの社会実装を目的、Stability AI Japan株式会社とは音声・画像・映像における生成AIのユースケース確立を目的、Databricks Inc.とはデータ構造化及びAI/DX化の加速を目的として業務連携を行っております。
このように、グローバルに活躍するパートナーとの連携を多数実施しており、生成AI領域における確固たるポジショニングを築いているものと理解しております。
(事業系統図)
(注) 「販売パートナー」とは、販売店契約に基づき取引を行う「販売店」の当社における呼称であります。
※用語解説本項「事業の内容」において使用する用語の定義については、次のとおりであります。
用語定義対話エンジン人の話したことを理解し、ふさわしい回答をすることができるエンジンのことを指します。
言語解析技術を利用して、自然な対話を実現することが可能となります。
要素技術製品を構成する要素に関する技術のこと。
製品の開発に必要な基本技術であり、製品の根幹をなす技術を指します。
機械学習データを分析する方法の1つで、データから機械(コンピューター)が自動で学習し、データの背景にあるルールやパターンを発見する方法のことを指します。
個性モデル当社グループ独自の用語であり、デジタルクローン生成に活用する個の価値観をモデル化したものを指します。
デジタルクローンがユーザーと同じ価値観を持つことで、それを基準とした決断を代行することが可能となります。
Communication Intelligenceコミュニケーションデータを作成し(書き起こしし)、蓄積し、それらデータを基に能動的な業務を遂行することできるAI(人工知能)を指した表現として使用しています。
LLMLarge language Models(大規模言語モデル)の略称であり、大量のデータとディープラーニング(深層学習)技術によって構築された言語モデルのことを指します。
分散コンピューティング複数のコンピュータをネットワークを通じて連携させて計算処理を行う方法のことを指します。
分散ストレージデータやプログラムを記憶する装置(ストレージ)を1台に集約せず、ネットワーク上にストレージを複数用意して分散して格納することを指します。
データレイクデータの蓄積の段階で、様々な形式・種類のデータをそのままの形で保存できる一元化された領域を指します。
ショット学習ショット学習は少ないデータでモデルを学習させる技術です。
ショット学習の参考事例は次のとおりです。
ゼロショットプロンプティング(Zero-shot prompting):大量の学習データを使用したLLMは、ある程度の質問に対して回答できます。
ゼロショットプロンプティングは、他のプロンプト技術と比較する際のベースとして使われることが多い手法です。
Few-shotプロンプティング(Few-shot prompting):In-context learningを可能にするプロンプト技術です。
いくつかの例を示すことで類似の質問に対する回答の精度を向上させます。
特に、例が一つのものをOne-shot promptingと呼びます。
Generated Knowledgeプロンプティング:LLMに関連知識を生成させ、プロンプトに追加することで、いくつかのデータセットで最も高い性能を持つモデルSOTA(State of the Art)(※)を達成した手法です。
Chain of Thoughts(CoT):思考の過程をプロンプトに入力することで、LLMに非線形(入力と出力の関係が直線的ではないこと)な思考をさせる手法です。
複雑な推論を可能にします。
(※)SOTA(State-of-the-Art)とは、製品や科学などの、ある特定の専門技術領域において現時点での最先端レベル(=最高/最良)の性能(=機械学習では正解率などのスコア/精度)を達成していることを表します。
Peer-to-peer(ピア・ツー・ピア)ネットワーク上で機器間が接続・通信する方式の一つで、機能に違いのない端末同士が対等な関係で直に接続し、互いの持つデータや機能を利用しあう方式のことを指します。
異種混合環境多種多様タイプ及びパターンのデータが混在する環境のことを指します。
分散秘匿計算データの内容を確認することなく秘匿したまま計算処理できる技術のことであり、さらにデータを複数のサーバーへ分散して上で計算することにより、高い水準でセキュリティを保つことができる技術であります。
インスタンスあらかじめ定義されたコンピュータプログラムやデータ構造などを、メインメモリ上に展開して処理・実行できる状態にしたものであります。
VM仮想マシンであります。
独立したシステムとして機能するコンピューティング環境のことを指します。
カンパニゼーション当社グループ独自の用語であり、企業ごとに合わせた学習をすることで、企業の持つマニュアルやレッスンラーンドデータ、カルチャーに沿ったアウトプットを備えることを指します。
例えば、コールセンターをAIで対応させる場合、AIを「カンパニゼーション」することでAIが「その企業らしさ(過去のノウハウや、企業の持つ特徴的なカルチャー(声や抑揚などの企業風土)を踏まえた対応など)」を兼ね備えた対応ができるようになります。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
名称住所資本金(千円)主要な事業の内容議決権の所有(又は被所有)割合(%)関係内容(連結子会社) 株式会社オルツREキャピタル 東京都港区10,000AXResearch&Solutions事業100役員の兼任あり株式会社わさび 東京都渋谷区100AXResearch&Solutions事業100役員の兼任あり株式会社Green&Digital Partners東京都渋谷区5,000AXResearch&Solutions事業100役員の兼任あり
(注) 有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況2024年12月31日現在従業員数(名)75〔11〕
(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数(契約社員及びアルバイト・パート社員を含む、派遣社員は含まない)は、年間の平均雇用人員を〔 〕内に外数で記載しております。
2.当社は人工知能(AI)事業の単一セグメントであるため、セグメント情報との関連については、記載しておりません。
3.当事業年度において従業員数が53名増加しておりますが、2024年12月19日付連結子会社株式会社オルツREキャピタルの設立、2024年12月25日付株式会社わさび及び株式会社Green&Digital Partnersの株式の取得(子会社化)によるものであります。

(2) 提出会社の状況2024年12月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)23〔11〕39.32.88,940
(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数(契約社員及びアルバイト・パート社員を含む、派遣社員は含まない)は、年間の平均雇用人員を〔 〕内に外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.当社は人工知能(AI)事業の単一セグメントであるため、セグメント情報との関連については、記載しておりません。
(3) 労働組合の状況当社グループにおいて労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異提出会社及び連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成27年法律第64号)」及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第76号)」の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針<当社グループの経営哲学>当社グループは、「P.A.I.」(パーソナル人工知能)の開発と普及を通じて、現在・未来における人々の可能性と価値を最大化することを目指します。
「P.A.I.」(パーソナル人工知能)は、人々が自己の知識・価値を探求し、理想の人生を全うするための時間を確保するための技術です。
その根底には人々の自由と尊厳の確保があります。
現代社会では、多くの人々が労働に多くの時間とエネルギーを費やしていると考えています。
当社グループは独自の技術を用いて、人々の行動や言動が記録された多様なライフログデータを安全に保管し、学習させることで、デジタルクローンとして個々の意識を再現し、デジタル社会における労働として利用することを目指しております。
これにより、既存の労働という概念は変わり、非創造的で非生産的だった労働は「P.A.I.」(パーソナル人工知能)に任せ、個人はより価値ある活動に集中できると考えております。
現代は様々な企業・国家などが、人々の知識や思考を凌駕するAIの開発に取り組んでいます。
そのようなAIが身近となった社会においては、人々は思考すること、発想すること自体を投げ出すことがあるかもしれません。
しかし、古代ギリシャの哲学者ソクラテスが尊重した「」(古代ギリシャ語を日 本語訳)という古代ギリシャの格言に象徴されるように、知を愛し探求することは人間の基本的な権利だと考えております。
「P.A.I.」(パーソナル人工知能)はその名のとおり、個々人の意識を再現することを目指したAIであり、あくまで非生産的な労働をAIに代替することを目的としております。
そのため、当社グループはAIと人々が互いに共存し、人々の知の追求を尊重した世界の実現を目指してまいります。
これらの経営哲学を基に、当社グループは、「ラボーロからオペラへ」と「私たちの存在を永遠にする」の2つをミッションに掲げ、全ての人が自分のAIである「P.A.I.」(パーソナル人工知能)を持つことによって、労働(Lavoro)から解放され、アーティスティックな営み(Opera)に没頭することができる世界の実現を目指して研究開発及びサービスの提供を行っていくことを、経営の基本方針としております。
また、これらの方針を基に、当社グループは次の変革の実現を目指してまいります。
<社会的変革>・知の追求と自己実現当社グループは、古代ギリシャの哲学者ソクラテスが尊重した「 」(古代ギリシャ語を日本語訳)という古代ギリシャの格言に象徴されるように、人々が知を愛し探求することを推奨します。
人々による知の追求、自己実現の追求を可能とする環境及び社会の実現に向けて、取り組んでまいります。
・テクノロジーによる業務効率化及び生産性の向上当社グループは、人々の時間と労力の浪費を防ぎ、人々が自己の知識や価値を高めることに集中できる環境及び社会の実現に向けて、「P.A.I.」(パーソナル人工知能)の研究開発を進め、研究の中の一部をプロダクト化しマネタイズしてまいりました。
こうした取組みが、企業内の業務効率化の推進、生産性の向上に寄与しております。
今後もクライアントに対して有効なシステムないしプロダクトの構築を続けてまいります。
・社会的課題への取り組み当社グループは、多くの人々が労働に多くの時間とエネルギーを費やしている現代社会における課題を解決し、変革することを目的として、事業を推進してまいりました。
「P.A.I.」(パーソナル人工知能)の研究開発の推進、研究開発を活用したプロダクトの提供により、今後も社会的課題の解決を実現するソリューションを提供することを目指します。
<個人への変革>・知の追求と自己実現当社グループは、人々の時間と労力の浪費を防ぎ、人々が自己の知識や価値を高めることに集中できる環境および社会の実現に向けて、「P.A.I.」(パーソナル人工知能)の研究開発を進め、研究の中の一部をプロダクト化しマネタイズしてまいりました。
人々の個々の自己実現を追求できる環境を整えるべく、研究開発の推進およびソリューションの提供に努めてまいります。

(2) 経営環境日本は少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少が進んでおり、生産年齢人口は2020年の約7,500万人から、2062年には5,000万人を割り、2070年には約4,500万人まで減少すると予想されております(出典:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(令和5年推計)」)。
こうしたなか、労働生産性向上が国内全体で大きな課題となっており、これを解決する手段の1つとしてAI技術が近年注目を浴びています。
一般社団法人電子情報技術産業協会「注目分野に関する動向調査2023」によれば、独自に開発したLLMを活用しプロダクトをマネタイズする当社グループの事業が属する生成AIにおける国内市場は成長を続けており、生成AIの利活用により、2023年には1,188億円、2025年には6,879億円、2030年には1兆7,774億円にまで成長するとされております。
データからパターンと傾向を学習し画像生成、音声生成、動画生成、テキスト生成の形でアウトプットを行う生成AIは、幅広い業種での業務での活用が期待され、2030年の市場は2023年対比で15倍の成長を遂げる見通しです。
さらに、当社グループは上述の「P.A.I.」(パーソナル人工知能)のTAM(Total Addressable Market、獲得しうる最大の市場規模)について、次の要素を掛け合わせることで約12兆円(3,600万人×240時間×1,400円)と試算しております。
・日本のホワイトカラー労働者:約3,600万人(注1)・1年の内、非生産的な業務にかける時間:240時間(1日1時間を当該労働時間と仮定し、240営業日を乗算)・イメージされるサービス単価(正社員の平均時給の7割):1,400円(注2)
(注) 1.総務省統計局「令和4年 労働力調査年報」より、2022年における「管理的職業従事者」、「専門的・技術的職業従事者」、「事務従事者」及び「販売従事者」の就業者数の合計が3,628万人であります。
2.厚生労働省令和2年度版「厚生労働白書」より、正規雇用者(正社員)の平均時給1,976円(2019年)に、サービスとして広く浸透させるために企業にコスト削減メリットをもたらすことを前提とした場合、イメージされるサービス単価として0.7を乗じて算出しております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略① AX Products&Trading事業 Communication Intelligence「AI GIJIROKU」の展開・ビジネスシーンにおけるAIアシスタント及びVoice-to-Text市場におけるシェアの獲得英語・スペイン語の同時翻訳サービスで話題を集めるVerbit社(2021年11月時点の企業価値が2,000億円以上)や医療業界における文字起こしサービスを得意とするNuance社(2022年3月にMicrosoft社が197億ドル(円換算レートは、2022年3月の月中平均1ドル=118.43円を使用し2.3兆円)で買収完了)など、文字起こしサービスの市場の大きさはグローバルに認知されています。
当社グループでは文字起こしサービスを総称し「Voice-to-Text」の市場と呼び、今後、このVoice-to-Textサービスのニーズは更に拡大していくと考えられ、グローバルに広がっていくと想定しています。
先述した2社などは汎用的な音声認識技術でも認知しやすい英語を軸としたプロダクトを強みにしているのに対し、当社グループは、英語などの言語に比べて同音異義語が多いことで音声認識が相対的に難解なアジア圏の言語でのVoice-to-Textサービスを強みにしています。
当社グループはこの強みを活かしたさらなる事業成長を企図し、2023年6月に人力による文字起こし事業を買収し、当社グループが人力による完璧な精度の文字起こしサービスを提供可能になるだけでなく、AIによる自動文字起こし精度を100%により近づける学習サイクルループを自社内で保有し、回すことが可能となっております。
これらの強みを活かし、当社グループは、日本でのVoice-to-Textの市場シェアを獲得し、さらにはアジアに展開していきます。
また、これらテキストデータ、社内のコミュニケーションデータを全て保管するクラウドデータレイクソリューションとしての価値を確立し、それらデータを基に業務を代替するAIを構築し提供していきます。
・その他プロダクトの展開また、今後展開するその他のプロダクト(「AIスケジューラー」や「AIコールセンター」など、当社グループの要素技術を活用した多様なサービスを想定)も広げていくことで更なる収益拡大を目指します。
単なるSaaSプロダクトではなく、個人、グループ、企業ごとにパーソナライズされたサービスを展開することで、優位性の高いユーザー満足度を獲得していくプロダクトを展開していきます。
② alt IDによるプラットフォームの展開~当社グループのビジョンであるデジタルクローン完成に向けた施策・alt IDの概要「alt ID(オルツID)」は、当社グループの提供する各種サービスをひとつのIDで使用できる統合管理システムであります。
Communication Intelligence「AI GIJIROKU」や当社グループが今後展開するプロダクトでは、各種サービスのユーザーは、今後、当社グループの他のサービスへのアクセスが自動化(シングルサインオン)(注)されます。
これにより、当社グループのサービス群は「alt ID」により統合連携されている状態となり、当社グループが運営するこれらの統合管理システムは人工知能サービスのプラットフォームとして機能することとなります。

(注) シングルサインオン(SSO):IDとパスワードを一度入力するだけで複数のサービスにログインして利用できる仕組みです。
一度認証を受ければ、別のサービスを利用する場合にも追加の認証は不要となります。
SSOがない環境では、SNSなどのWebサービス、ECサイトなどのWebアプリケーション、グループウェアなどのクラウドサービスを利用する際には、個別にIDとパスワードを入力し複数回の認証を受ける必要があります。
しかし、SSOなら個別に認証を受ける必要はなく、1つのIDとパスワードでいわば「まとめてログイン」することができます。
・個性学習したalt IDの深化当社グループの各サービスは、ユーザーの行動を学習素材とすることでユーザー固有の思考や価値観をサービスに反映し、ユーザーの利便性を向上させるように設計されています。
「alt ID」で連携されたサービス群は、各サービスで学習されたモデルを相互に反映し合うことで、プラットフォームに含まれるすべてのサービスが個(各ユーザー)に最適化されていきます。
各サービスから個の個性や特徴を学習していくそれぞれのユーザーに紐づけられた「alt ID」の思考は、学習元の個に近づいていきます。
当社グループが目指す「デジタルへの思考の同期」はかくして実現へと向かっていくと考えています。
当社グループは、この実現が可能だが限りなく時間を要するものであると認識しながらも、目指すことに足を止めることはありません。
「alt ID」に紐づいた個の価値観(個性モデル)はユーザーのデジタルクローン生成に活用でき、ここで生成されたデジタルクローンは最終的にユーザーと同じような価値観をもち、それを基準とした決断を代行することによって、個のDXが達成され、様々なビジネスシーンの変革をもたらすと共に膨大なビジネスポテンシャルを孕んでいくと確信しています。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等AX Products&Trading事業は、サブスクリプションモデルでの提供を行い、収益が継続的に上がる所謂ストック型のビジネスモデルとなっています。
そのため、月次売上高及び月次有料アカウント数を指標としております。
AX Research&Solutions事業は、コンサルティング、PoC、本番開発等の、収益が上がるのが一度限りの所謂フロー型のビジネスモデルとなっています。
そのため、当該事業においては売上高といった基礎的な数値を指標としております。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後当社グループが成長を遂げていくために優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、以下のとおりであります。
① 競合優位性のあるAIプロダクトの開発・拡販による顧客基盤の拡大当社は創業より一貫して「P.A.I.」(パーソナル人工知能)の要素技術に関する研究開発を進めつつ、AIの活用を検討するクライアントとのPoCや本番開発の支援を提供してきました。
そして、2020年1月にはCommunication Intelligence「AI GIJIROKU」をtoB・toCの双方で提供開始し、収益化及び認知拡大を図ってまいりました。
市場全体の状況としては、AI関連技術の発展が目覚ましく、Communication Intelligence「AI GIJIROKU」の基となる音声認識技術に関しても、それを利用した他社サービス・プロダクト等は、今後も多数のものが登場すると考えられます。
そういった環境のなか、当社グループは競合優位性のあるAIプロダクトの開発・拡販を一層推進し、顧客基盤を拡大することで、今後も成長を続けると考えられるAIビジネス市場の中でさらなる事業成長を実現してまいります。
② AX Research&Solutions事業による収益の安定化当社グループの事業が属するAIビジネスの市場は成長を続けておりますが、PoCや技術導入・システム開発の需要は景況感や各企業のビジネス環境の変化等に影響を受ける可能性があり、またフロー型のビジネスであることから、特定時期において売上及び利益の変動が発生する場合があります。
これに対し、当社グループはストック型のビジネスであるAX Products&Trading事業を拡大するとともに、サービス継続率の向上等に取り組むことによって、収益の安定化に努めてまいります。
③ 組織体制の整備当社グループの継続的な成長には、事業拡大に応じて優秀な人材を採用し、組織体制を整備していくことが重要であると考えております。
当社グループの理念に共感し、高い意欲を持った優秀な人材を採用していくために、積極的な採用活動を行っていくとともに、従業員が働きやすい環境の整備、人事制度の構築を行ってまいります。
④ 内部管理体制の強化当社グループは成長段階にあり、業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制の強化が重要な課題であると認識しております。
このため、当社グループとしては、管理部門の整備を推進し、当社グループ全体としてのコーポレート・ガバナンスを充実していくことで、経営の公正性・透明性を確保し、リスク管理の徹底や業務の効率化を図ってまいります。
⑤ 財務基盤の強化当社グループは、継続的にサービスを提供していくとともに、既存サービスの機能改善や新規サービスの開発に取り組むために、手許資金の流動性の確保が重要であると認識しております。
このため、金融機関との良好な取引関係の構築や一定の内部留保の確保を継続的に行い、財務基盤の強化を図ってまいります。
⑥ 業績の黒字化について当社グループは、昨今のAI市場の成長に伴いマーケットシェアの獲得を優先するとともに、足許の生成AIにおける競争優位性を確保すべく、積極的に広告宣伝費及び研究開発費への投資を行っており、当連結会計年度までの業績は当期純損失となっております。
今後も一定期間赤字が継続するものと考えておりますが、当社グループとしても黒字化を図っていくことの重要性は認識しております。
具体的にはCommunication Intelligence「AI GIJIROKU」における単価の向上及びマーケティングの効率化等により、今後黒字化を図っていく予定であります。
⑦ 海外展開について当社グループのCommunication Intelligence「AI GIJIROKU」の販売について、今後、アジア諸国への海外展開を検討しております。
このような状況において、現地政治情勢の変化等により事業運営に支障をきたす事態が生じた場合、自然災害や伝染病等が発生した場合、当社グループの事業展開に係る法規制等の成立・改正が行われた場合、当社グループの事業の海外展開に一定の影響が及ぶ可能性があります。
そのため、迅速な情報収集と適切な対応を検討する体制の構築に努めてまいります。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) サステナビリティに関する考え方当社グループは、「ラボーロからオペラへ」と「私たちの存在を永遠にする」の2つをミッションに掲げ、全ての人が自分のAIである「P.A.I.」(パーソナル人工知能)を持つことによって、労働(Lavoro)から解放され、アーティスティックな営み(Opera)に没頭することができる世界の実現を目指して研究開発及びサービスの提供を行っていくことを、経営の基本方針としております。
当社グループは、「P.A.I.」(パーソナル人工知能)の普及により非生産的労働から人類を解放することを目指しており、ホワイトカラーを含めた労働者の非生産的労働を代替することで、労働生産性を飛躍的に向上させ、社会及び経済が、長期的に健全な成長を遂げることに寄与してまいります。

(2) サステナビリティへの取組① ガバナンス当社グループは、当社の取締役会の活動を通し、サステナビリティ経営を実現するための当社グループの戦略の実施及びサステナビリティ関連のリスク・機会の監視・管理を行ってまいります。
当社グループでは、サステナビリティ関連のリスクを監視・管理するにあたり、当社の役員6名の内社外役員が3名と半数を占め、外部から適切に牽制が効くようにするとともに、多様な観点からリスクを識別する体制を構築しております。
② リスク管理当社グループでは、リスク管理体制の基本として「リスク管理規程」を制定しております。
当社代表取締役社長米倉千貴を委員長とし、当社の全ての取締役及び監査役を委員とするリスク管理委員会を当社取締役会の直属機関として設置し、原則として四半期に1回会合を開催しております。
当社グループのリスク管理に関わる重要事項の調査・企画・立案を審議して当社取締役会に報告する他、当社グループの役職員に対する教育・研修等、リスク管理に関わる取り組みの推進を行っております。
同委員会の活動を通して、サステナビリティに関連するリスク・機会を含め、リスクの把握、対応策の検討、対応策の実行及びそのモニタリングに努めております。
③ 戦略a.人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針人材の多様性については、当社グループが持続的な成長を遂げるためには多様性の観点で人材を活用すべきであると考えております。
しかし、適材適所の人材を中途採用での獲得を中心に行っている当社グループの現状では、多様性に関する数値目標を設定するのでなく、多様な人材が当社グループにエントリーしやすく、かつ活躍できるような環境を整えることが重要であると認識しております。
人材の育成については、当社グループの価値創造の源泉は、人的資本であると考えております。
よって、人的資本を重要視して投資を行うことで、持続的な成長と企業価値向上の実現に繋げてまいります。
特に当社では、技術系以外の人員を含め、一般社団法人日本ディープラーニング協会が実施するG検定(ディープラーニングの基礎知識と事業活用能力を検定する資格試験)及びE資格(ディープラーニングの理論の理解と開発実装能力を認定する資格試験)の資格取得を奨励し、資格取得に係る資金補助及び資格取得時の報奨金の制度を設けております。
b.社内環境整備に関する方針働き方改革の観点から、役職員が柔軟な働き方ができるよう、日数等の制限のないリモートワーク制度を導入しております。
④ 指標及び目標サステナビリティ関連のリスク・機会に関する当社グループの実績を長期的に評価、管理、監視することに関して、具体的な指標及び目標は設定しておりません。
人材育成及び社内環境整備に関して、具体的な指標及び目標は設定しておりません。
戦略 ③ 戦略a.人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針人材の多様性については、当社グループが持続的な成長を遂げるためには多様性の観点で人材を活用すべきであると考えております。
しかし、適材適所の人材を中途採用での獲得を中心に行っている当社グループの現状では、多様性に関する数値目標を設定するのでなく、多様な人材が当社グループにエントリーしやすく、かつ活躍できるような環境を整えることが重要であると認識しております。
人材の育成については、当社グループの価値創造の源泉は、人的資本であると考えております。
よって、人的資本を重要視して投資を行うことで、持続的な成長と企業価値向上の実現に繋げてまいります。
特に当社では、技術系以外の人員を含め、一般社団法人日本ディープラーニング協会が実施するG検定(ディープラーニングの基礎知識と事業活用能力を検定する資格試験)及びE資格(ディープラーニングの理論の理解と開発実装能力を認定する資格試験)の資格取得を奨励し、資格取得に係る資金補助及び資格取得時の報奨金の制度を設けております。
b.社内環境整備に関する方針働き方改革の観点から、役職員が柔軟な働き方ができるよう、日数等の制限のないリモートワーク制度を導入しております。
指標及び目標 ④ 指標及び目標サステナビリティ関連のリスク・機会に関する当社グループの実績を長期的に評価、管理、監視することに関して、具体的な指標及び目標は設定しておりません。
人材育成及び社内環境整備に関して、具体的な指標及び目標は設定しておりません。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 a.人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針人材の多様性については、当社グループが持続的な成長を遂げるためには多様性の観点で人材を活用すべきであると考えております。
しかし、適材適所の人材を中途採用での獲得を中心に行っている当社グループの現状では、多様性に関する数値目標を設定するのでなく、多様な人材が当社グループにエントリーしやすく、かつ活躍できるような環境を整えることが重要であると認識しております。
人材の育成については、当社グループの価値創造の源泉は、人的資本であると考えております。
よって、人的資本を重要視して投資を行うことで、持続的な成長と企業価値向上の実現に繋げてまいります。
特に当社では、技術系以外の人員を含め、一般社団法人日本ディープラーニング協会が実施するG検定(ディープラーニングの基礎知識と事業活用能力を検定する資格試験)及びE資格(ディープラーニングの理論の理解と開発実装能力を認定する資格試験)の資格取得を奨励し、資格取得に係る資金補助及び資格取得時の報奨金の制度を設けております。
b.社内環境整備に関する方針働き方改革の観点から、役職員が柔軟な働き方ができるよう、日数等の制限のないリモートワーク制度を導入しております。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 ④ 指標及び目標サステナビリティ関連のリスク・機会に関する当社グループの実績を長期的に評価、管理、監視することに関して、具体的な指標及び目標は設定しておりません。
人材育成及び社内環境整備に関して、具体的な指標及び目標は設定しておりません。
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
当社グループは、「リスク管理規程」を定め、当社代表取締役社長を委員長とするリスク管理委員会を設置しております。
同委員会にて、リスク管理に関わる重要事項の調査・企画・立案について審議し、取締役会に報告するとともに、リスク管理に関わる役職員への啓蒙等の全社的な取り組みを推進しております。
また、実際にリスクが顕在化するなどして、緊急事態が発生した場合には、当社代表取締役社長の指揮下に緊急事態対応体制を取り、迅速かつ的確な対応を実施することとしております。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
また、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅することを保証するものではありません。
(1) 事業環境に関するリスク① AIビジネス市場について発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大当社グループが属するAIビジネス市場は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しましたように、今後も拡大を続けていくと考えております。
また、当社グループの事業展開も当該市場の拡大をその基本的条件としております。
しかしながら、同市場の成長は、AI技術の開発、利用、普及等を制限するような法規制、政策、景気動向、技術革新、関連する市場の動向等の様々な要因により影響を受けます。
当社グループは、こうした同市場の動向が経営戦略の根幹をなすものと位置付け、日々その動向を注視しながら、適宜当社グループの経営戦略に織り込んでまいります。
しかしながら、同市場の成長ペースが大きく鈍化した場合や当社グループの想定どおりの規模に成長しない場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
また、AI技術の開発、利用、普及等に係る法規制が強化された場合や当該規制に基づき罰則等を受けた場合、当社グループの事業展開が制約を受ける他、当社グループサービスのレピュテーションの低下や解約等に繋がることで、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
② 競合他社の参入について発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大当社グループが事業を展開するAI関連事業分野においては、本書提出日現在で競合他社が全世界に存在しているほか、新規参入事業者も多く見受けられ、今後も他業種大手企業から高度に専門化した新興企業に至るまで、様々な事業者が新規に参入する可能性があります。
これらの競合他社や新規参入事業者は、その資金力、技術開発力、価格競争力、顧客基盤、営業力、ブランド、知名度などにおいて、当社グループよりも優れている場合があり、その優位性を活用してサービスの開発に取り組んだ場合、当社グループが競争で劣勢に立たされ、当社グループの期待どおりにサービスを提供できない、又は顧客を獲得・維持できないことも考えられます。
また、AIビジネスの市場はいまだ未成熟であるため、かかる新規参入や競合他社の動向等により、市場シェアの構成が急激に変化する可能性があります。
当社グループとしましては、これまで培ってきたAI技術に関する専門性やビジネス活用の知見等を活かして、世の中のニーズに合致したAIサービスの開発を継続していく所存ですが、競争環境の更なる激化等、競合の状況によっては、価格低下圧力による利益率の悪化、対策のための追加コストの負担等により、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
③ 技術革新について発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大AI関連技術は、全世界で研究開発が進んでおり、技術革新の速度が極めて速いという特徴があります。
当社グループはそうした技術革新に対応すべく、国内外の大学等の機関との共同研究を含む研究開発に努めており、引き続きAIを活用したビジネスにより収益の拡大を図っていく所存ですが、今後において技術革新のスピードやこれに伴う新たなビジネスモデルの出現を含む市場環境の変化に当社グループが適時適切に対応できない場合、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
④ 研究開発の不確実性について発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大AIの開発には相当程度の時間と投資を要しますが、画期的なイノベーションの出現による市場環境の変化等や規制当局からの要望・指導、関連する法的規制の変更等によって計画に不確実性が生じます。
当社グループとしては、上記動向を日々注視しながら、適宜当社グループの経営戦略に織り込んでいくとともに、当該動向に柔軟に対応できる体制構築に努めてまいりますが、当社グループのサービスの開発方針の変更、開発の延期もしくは中止などを招いた場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

(2) 事業展開または事業体制に関するリスク① 個人情報管理について発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大当社グループは、「P.A.I.」(パーソナル人工知能)の研究開発に利用する個人のWeb・SNSの行動履歴や、Communication Intelligence「AI GIJIROKU」の販売に関して取得するクレジットカード等の決済情報といった個人情報を扱っております。
当社グループでは、個人情報の保護に関する法令及び当社グループの「個人情報保護規程」に従い、当社経営管理部主導のもとに個人情報の管理を行うとともに、情報セキュリティについて適切な保護体制を構築するため、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の認証を取得しております。
しかしながら、個人情報の漏洩や不正利用等の事態が生じた場合、取引先からの契約の解除や損害賠償の請求、当社グループや当社グループのサービスに対する信頼性の低下等により、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
② 情報管理について発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大当社グループが提供するサービス上、ユーザー側で保有している機密情報や個人情報に触れる場合があります。
情報の取扱いについては規程及びルールの整備と的確な運用を義務づけるとともに、情報セキュリティについて適切な保護体制を構築するため、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証を取得しております。
このような対策にも関わらず、不正アクセスやハッキング等の第三者からのサイバー攻撃によるシステム障害、人的オペレーションのミスによる情報漏洩等、その他予期せぬ要因等が生じた場合、取引先からの契約の解除や損害賠償の請求、当社グループや当社グループのサービスに対する信頼性の低下等により、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
また、競合他社において第三者からのサイバー攻撃によるシステム障害や情報漏洩等が発生した場合、AIビジネス市場へのレピュテーションの低下による影響として、当社グループのサービスの解約等に繋がることで、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
③ 法的規制について発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大当社グループは、事業を展開する上で、個人情報の保護に関する法律、電気通信事業法、下請代金支払遅延等防止法等の規制を受けます。
当社グループはこれら法令を遵守するため、当社経営管理部が中心となり、各部署と連携して法令に抵触しない実務運用を整備する他、関連法令等の改廃動向についても常に情報収集を行うとともに、適宜顧問弁護士と連携する体制を整備しております。
また、当社代表取締役社長を委員長とし、四半期に1回開催されるコンプライアンス推進委員会においても、これら法令遵守に関するリスクの管理・把握を行っております。
しかしながら、今後において法改正等があった場合に当社グループが対応できない可能性または法令違反に該当するような事態が生じた場合、当社グループの事業展開が制約を受ける他、当社グループのサービスのレピュテーションの低下や解約等に繋がることで、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
④ 事業上の重要な許認可等について発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小当社グループは、主に次の許認可を受けて事業を展開しております。
取得・登録者名許認可の名称規制法令監督官庁許認可等の内容有効期限許認可等の取消事由株式会社オルツREキャピタル宅地建物取引業免許宅地建物取引業法国土交通省免許2025年2月22日から2030年2月21日まで宅地建物取引業法第66条、第67条及び第67条の2株式会社わさび労働者派遣事業許可労働者派遣法厚生労働省許可2023年9月1日から2026年8月31日まで労働者派遣法第6条 当該許認可等に基づく売上高が当社グループの売上高の全体に占める割合は僅少であり、当社グループでは、これら許認可等の規制に係る関係法令等の遵守に努めているため、現時点で事業運営上の支障をきたすような状況は生じておりません。
しかしながら、今後法令違反等が発生することでこれらの許認可等が停止又は取消しとなった場合や法規制の厳格化が生じる場合は、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑤ 知的財産権について発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中当社グループは「知的財産管理規程」を定め、当社経営管理部主導のもと知的財産権の管理を行っております。
当社グループの開発する技術及びサービスに関する知的財産権の保護のためその獲得に努めるとともに、第三者の知的財産権の侵害を防ぐために、当社グループが知的財産権を登録・申請する際には弁理士等の専門家を活用した事前調査を行っております。
当社グループは、本書提出日現在において、他社の知的財産権を侵害している事実は認識しておりませんが、当社グループの認識していない知的財産権が既に成立していることにより当社グループの事業運営が制約を受ける場合や第三者の知的財産権侵害が発覚した場合などにおいては、信用失墜や損害賠償請求等が発生し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑥ 重要な訴訟等について発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大当社グループは、本書提出日現在において、当社グループの経営成績等に重要な影響を与えうる訴訟等には関与しておりません。
しかしながら、当社グループの事業活動等が今後重要な訴訟等の対象となった場合、その結果によっては、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑦ システム障害について発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大当社グループのCommunication Intelligence「AI GIJIROKU」は、自社でサーバーを持たず、Amazon Web Services(アメリカ合衆国に本社を置くAmazon Web Services Inc.が提供するクラウドコンピューティングサービス。
以下「AWS」と言う。
)及びGoogle Cloud Platform(アメリカ合衆国に本社を置くGoogle LLCが提供するクラウドコンピューティングサービス。
以下「GCP」と言う。
)を利用しております。
なお、AWSは主に音声認識に、GCPはWebページのホスティング、アカウント管理、データベースに利用しております。
これらのクラウドコンピューティングサービスを利用することで、24時間365日安定したサービスを提供しておりますが、災害や事故等の発生により通信ネットワークが切断された場合、急激なアクセス数の増大によりサービス提供のためのサーバーが一時的に作動不能になった場合あるいはサーバーハードウェアに不具合が発生した場合等には、安定したサービス提供ができなくなる可能性があります。
この場合、ユーザーに直接的な障害が及び、当社グループのサービスのレピュテーションの低下や解約等に繋がることで、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、当社グループではAWS及びGCPそれぞれについて事業継続計画(Business Continuity Plan、BCP)を策定し、障害発生時の体制やサービス復旧手順等を定めております。
⑧ のれんの減損に係るリスク発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中当社グループは、のれんを保有していますが、「固定資産の減損に係る会計基準」及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」により、当社グループが保有する固定資産が、収益状況の悪化等の事由により、減損処理が必要となった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
⑨ 有利子負債比率及び資金調達に係るリスク発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中当社グループは、事業活動の維持拡大に必要な資金の確保及び資金需要に対する機動的な対応のために、資本コスト等を勘案しながら内部資金及び外部資金を有効に活用しています。
外部資金としては主に金融機関借入等を実施しており、当連結会計年度末における有利子負債残高は1,572,463千円であり、総資産に占める有利子負債比率は23.2%となっています。
また、市場金利が急速に上昇した場合には、支払利息が急激に増加する可能性があるほか、資金調達コストが上昇し、必要な資金を適時に借り入れることができなくなる可能性があります。
このような場合、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑩ 継続企業の前提について発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大当社グループは継続的な成長のために、新規サービスの開発等に必要な研究開発活動や優秀な人材等への投資を継続する必要があると考えており、これまで積極的にこれらに係るコストに投資を行ってきました。
その結果として、当連結会計年度においては、営業損失2,324,616千円及びマイナスの営業キャッシュ・フロー2,419,421千円を計上している状況ではありますが、上場時に公募増資による調達資金を行い、当連結会計年度末の現金及び預金4,617,501千円となり、キャッシュ・フローも確保できていると考えており、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
また、今後も費用対効果を勘案しながら上述のような投資活動を行う一方で、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載しましたように、単価の向上及びマーケティングの効率化等により早期の黒字化を図ってまいります。
⑪ 特定のサービスへの依存について発生可能性:大、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中当連結会計年度において、当社グループの売上高に占めるCommunication Intelligence「AI GIJIROKU」の売上高の割合は88.0%と依存度が高くなっております。
従って、当該サービスについて、景気低迷等による顧客ニーズの低下や有力な競合の出現による当社グループのサービスの優位性の低下等により売上高が減少した場合あるいは新たな収益の柱となるサービスが想定どおりに成長しない場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
しかしながら、Communication Intelligence「AI GIJIROKU」はあくまで当社グループが開発してきた要素技術を製品として発現させた一形態に過ぎず、当社グループが有する各要素技術を用いて今後も様々な製品・サービスの提供が可能となると考えており、このようなリスクに対して、今後も同サービスの取引の安定的な拡大に努めると同時に、他サービスの取引の拡大を図ってまいります。
⑫ 海外展開について発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中当社グループのCommunication Intelligence「AI GIJIROKU」の販売について、今後、アジア諸国への海外展開を検討しております。
このような状況において、現地政治情勢の変化等により事業運営に支障をきたす事態が生じた場合、自然災害や伝染病等が発生した場合、当社グループの事業展開に係る法規制等の成立・改正が行われた場合、当社グループの事業の海外展開に一定の影響が及び、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
このようなリスクがすぐに顕在化する可能性は低いものの、リスクは常に存在すると認識しており、当社グループは、当該リスクに対する迅速な情報収集と適切な対応を検討する体制を構築し、リスクの軽減を図ってまいります。
⑬ 特定の販売パートナーへの依存について発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中当社グループのCommunication Intelligence「AI GIJIROKU」の販売については、国内外ともに、販売パートナーの拡充が必要となります。
当連結会計年度における当社グループの売上高に占める販売先のうち、株式会社ジークスへの販売実績が3,283,954千円(54.2%)、前事業年度は1,026,474千円(38.5%)となっております。
株式会社ジークスによる顧客獲得は当社グループの売上に大きく寄与しており、「5 経営上の重要な契約等」に記載しました同社とのCommunication Intelligence「AI GIJIROKU」ライセンス販売に関する販売パートナー契約は、当社グループの主要な事業活動の前提となる事項と捉えております。
本契約の契約期間は「2021年6月16日から2022年6月30日まで(6ヶ月ごと更新)」となっており、また契約上、天災地変その他当社グループ及び株式会社ジークスの責に帰することができない事由により、本契約の目的を達することが不可能となった場合は契約解除に至ることとなっているものの、本書提出日現在において、当社グループは株式会社ジークスと有効な関係を継続しており、契約解除等の取引が中止、縮小する可能性がある事象は発生しておりません。
当社グループとしては販売先が固定化されないよう取引先の分散を図っておりますが、今後販売先の構成比の分散ができず、株式会社ジークスとの契約解除を含む上位販売先との取引が中止、縮小した場合、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑭ 特定の外注先への依存について発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中当社は、株式会社フィーアコーポレーション及び株式会社APTOと開発委託に関する基本契約を締結し、開発業務を外注しております。
当連結会計年度における総外注金額に占める割合はそれぞれ22.3%、9.0%と依存度が高くなっております。
従って、各社の事業方針の変更または事業動向によっては、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
上記会社はAI開発に強みを持つ重要なパートナーであり、当社は、各社との取引関係を今後も維持してまいります。
一方で、上記会社に過度に依存しないよう、継続的に外注先を開拓し、外注先の分散に努めてまいります。
⑮ 継続的な投資について発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大当社グループは、継続的な成長のため、認知度、信頼度を向上させることにより、より多くのリード(見込み顧客)を獲得することが必要であると考え、積極的に先行投資として広告宣伝費等にコストを投下してきており、創業以来赤字を継続しております。
今後も、収益性の向上に努めながらも、継続して先行的に広告宣伝等を行っていく方針であり、一定期間においては赤字が継続することを想定しております。
広告宣伝費の支出にあたっては、費用対効果(LTV/CAC)を検証し、最適化に努めておりますが、経営環境の急激な変化等何らかの理由により広告宣伝費の費用対効果が悪化し、先行投資が想定どおりの成果に繋がらなかった場合には、営業収益の減少や広告宣伝費の追加的な支出により、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑯ 子会社管理について発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中当社グループでは、子会社を3社有しております。
当該子会社は、当社グループの連結子会社となってからの期間が短く、また、事業規模も小さいことから、今後の急速な事業成長に管理体制の整備が追い付かない可能性があります。
当社の管理部門において内部統制を含め管理体制の強化に努めておりますが、管理体制が不十分であることにより、法令違反や許認可に関わる手続き不備等によって、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 会社組織に関するリスク① 特定人物への依存について発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大当社代表取締役社長である米倉千貴は、当社の創業者であり、創業以来代表を務めております。
同人は、当社グループの事業領域に関する豊富な経験と知識を有しており、当社グループの経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において極めて重要な役割を果たしております。
当社は、取締役会等における役員及び幹部社員との情報共有や経営組織の強化を図り、同人に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同人が当社グループの業務を継続することが困難となった場合、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
② 優秀な人材の確保・育成について発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中当社グループは、今後の企業規模の拡大に伴い、当社グループのミッション及びビジョンに共感し高い意欲をもった優秀な人材を継続的に活用し、強固な組織を構築していくことが重要であると考えており、次のような取り組みを行っております。
・優秀な人材の確保のため、即戦力人材を中途採用にて採用し、リファラル(社員紹介)、人材紹介など複数のチャネルを組み合わせた採用アプローチを採っております。
・採用のミスマッチを防ぐため、明確な採用基準を策定して採用活動を行っております。
特に全てのポジションに共通して、スキルや経験はもちろんのこと、当社グループの企業文化と価値観を十分理解し、候補者が当社グループの企業文化にフィットするであるかどうかを、当社代表取締役社長を始め、複数名で判断した上で採用合否をつけております。
・入社後の教育研修や福利厚生の充実等により、定着率向上を図っております。
しかしながら、当社グループの求める人材が十分に確保・育成できなかった場合や人材流出が進んだ場合、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
③ 小規模組織であることについて発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中当社グループは小規模な組織であるため、役職員一人一人が担う業務の質及び貢献度は高く、現時点では社内の人員に加えて、外部の人材を効率的に活用し、業務を遂行しております。
しかしながら、重要な役職員による職務遂行が困難となった場合や退職等による人材流出が進んだ場合、事業運営に支障をきたしたり、代替としての業務委託の費用が嵩んだりする可能性があります。
当社グループは、今後の事業拡大に伴い必要な人員補強を図っていく方針でありますが、十分な人員の確保・教育が適時適切に進行しなかった場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
④ 内部管理体制の構築について発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大当社グループは、当社グループの継続的な成長のために、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが必要不可欠であると認識しております。
そのために、適正な人員の配置、教育の実施、業務及び財務報告の適正性の確保、社内規程及び法令の遵守徹底等を行ってまいりますが、事業の急拡大等によりコーポレート・ガバナンスが有効に機能しなかった場合、適切な業務運営を行うことができず、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑤ 社歴の浅さについて発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小当社は、2014年11月に設立された社歴の浅い会社であります。
当社グループは今後もIR活動などを通じて経営状態を積極的に開示してまいりますが、当社グループの過年度の経営成績は期間経営成績比較を行うための十分な材料とはならず、過年度の実績のみでは今後の経営成績を判断する情報としては不十分である可能性があります。
(4) その他のリスクについて① 大規模な自然災害・感染症等について発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中大地震、台風等の自然災害や火災等の事故または新型コロナウイルス感染症等の感染症の流行が想定を上回る規模で発生し、設備損壊、電力供給制限、その他当社グループの事業継続上の支障が発生した場合には、当社グループの事業展開・サービス提供に影響し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
このようなリスクに対して、当社グループは、緊急時においても事業・サービス提供が継続できるよう、システムの冗長化、Web会議システム等を活用したリモートワーク、緊急時の連絡・対応体制の整備等により対応してまいります。
② 税務上の繰越欠損金について発生可能性:高、発生可能性のある時期:数年以内、影響度:小当社は、当事業年度末時点において、税務上の繰越欠損金を有しております。
当社の経営成績が事業計画に比して順調に推移することにより、繰越欠損金が解消した場合には、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が計上されることとなり、親会社株主に帰属する当期純損益及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
③ 新株予約権行使による株式価値の希薄化について発生可能性:高、発生する可能性のある時期:1年以内、影響度:中当社グループでは、取締役、従業員等に対するインセンティブを目的としたストック・オプションとしての新株予約権及び金融機関等からの新株予約権付融資を利用するにあたっての新株予約権を発行しております。
当連結会計年度末現在における新株予約権による潜在株式数は2,713,100株であり、発行済株式総数34,694,700株の7.82%に相当します。
なお、新株予約権の詳細については、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 
(2) 新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。
また、ストック・オプションについては今後においても活用していくことを検討しており、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。
④ ベンチャーキャピタル等の当社株式保有割合について発生可能性:高、発生する可能性のある時期:1年以内、影響度:中当連結会計年度末現在における当社の発行済株式総数は34,694,700株であり、このうちベンチャーキャピタル(コーポレートベンチャーキャピタルを含む)及びベンチャーキャピタルが組成した投資事業有限責任組合(以下、「VC等」という。
)が保有する株式数は15,184,700株と、発行済株式総数に対する割合は43.77%となっております。
一般に、VC等が未上場会社の株式を取得する場合、上場後に保有株式を売却しキャピタルゲインを得ることがその目的のひとつであり、今後もVC等による保有株式の売却が想定されます。
VC等が保有する当社株式の一部または全部を市場にて売却した場合には、当社株式の需給バランスが短期的に損なわれ、株価の形成に影響を与える可能性があります。
当社としては、大株主である当社代表取締役社長米倉千貴、事業上の協業・提携を行う事業会社である株主など、安定株主の確保に努めてまいります。
⑤ 配当政策について発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小株主への利益還元の重要性を認識しておりますが、当社グループは成長過程にあると考えていることから、競争力の確保と更なる成長の継続を経営上の最重要課題としております。
また、内部留保の充実を図り、それを原資として中長期的な事業拡大のための投資に充当していくことが、将来的な株主への利益還元に繋がると考えております。
以上の理由から、当社は創業以来配当を実施しておりません。
将来的には、財政状態、経営成績、事業計画等を勘案し、株主への利益還元策を決定していく所存でありますが、配当実施の可能性及びその時期等については現時点で未定であります。
⑥ 資金使途について発生可能性:中、発生する可能性のある時期:数年以内、影響度:大株式上場時における公募増資による調達資金は、主に人員拡充における採用費用及び人件費、認知向上に向けた広告宣伝費、「P.A.I.」(パーソナル人工知能)実現に向けた研究開発費及び借入金の返済等に充当しており、今後も引き続きこれらの使途に充当していく想定です。
しかしながら、急速に変化する外部環境その他の事由により、当初の予定以外の使途となる可能性があるほか、当初の予定に沿って資金を充当したとしても計画どおりの効果が達成できない可能性があります。
なお、資金使途に関して開示すべき事項が生じた場合には、速やかにお知らせいたします。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較・分析の記載はしておりません。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
なお、当社グループは、人工知能(AI)事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(1) 経営成績等の状況の概要① 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、経済活動の正常化が進み、景気は緩やかな回復基調で推移したものの、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念、国際情勢に伴う資源価格の高騰、円安の進行など先行き不透明な状況が続きました。
当社グループは「デジタルクローンP.A.I.(=私たち自身の意思をデジタル化し、それをクラウド上に配置してあらゆるデジタル作業をそのクローンにさせることを目的としたAI)」の実現のため、AI研究開発を通じた成果によるサービスをクライアントに提供しておりますが、リモートワークの定着や人手不足を背景に、AIがビジネスで求められるシーンは引き続き拡大しております。
このような事業環境の中、AX Products&Trading事業のプロモーション活動を引き続き実施し、特に主要プロダクトであるCommunication Intelligence「AI GIJIROKU」により、toB向けの販売を前事業年度に継続して伸ばすことが出来ました。
AX Research&Solutions事業では、様々なクライアントからビジネスシーンでのAIの活用についてご商談をいただき、前事業年度より受注を伸ばすことが出来ました。
また、当期末にAX Research&Solutions事業の開発内製化の強化を目的として、システム受託開発及びDXコンサルティング事業を手がける株式会社わさびと株式会社Green&Digital Partnersの株式を取得いたしました。
さらに、当社が開発・提供するクローンマッチング技術を活した「CloneM&A」や「CloneHR」 に続くサービスの一環として、新たに不動産マッチング事業「Clone RE Matching(クローン・アールイー・マッチング)」の開始と、本事業を行うための子会社「株式会社 オルツREキャピタル」を設立いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高6,057,288千円、営業損失2,324,616千円、経常損失2,413,437千円、親会社株主に帰属する当期純損失は2,694,114千円となりました。
② 財政状態の状況(資産)当連結会計年度末の資産合計は、6,765,549千円となりました。
流動資産合計は6,181,774千円で、主な内訳は、現金及び預金4,617,501千円、売掛金1,315,894千円、未収消費税等141,518千円になります。
固定資産合計は583,775千円で、主な内訳は、のれん578,443千円になります。
(負債)当連結会計年度末の負債合計は、2,759,269千円となりました。
流動負債合計は1,443,314千円で、主な内訳は、未払金920,988千円、短期借入金249,608千円、未払法人税等79,836千円になります。
固定負債合計は1,315,955千円で、内訳は全額長期借入金になります。
(純資産)当連結会計年度末の純資産合計は、4,006,280千円となりました。
主な内訳は、資本金2,298,340千円、資本剰余金6,229,844千円、利益剰余金△4,522,064千円になります。
③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。
)は、4,617,501千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の営業活動の結果、支出した資金は2,419,421千円となりました。
これは主に、税金等調整前当期純損失が2,692,889千円、減損損失が279,452千円、売上債権の増加額が487,807千円あった一方、未払金の増加額が391,919千円あったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の投資活動の結果、支出した資金は625,929千円となりました。
これは主に、子会社株式の取得による支出504,931千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の財務活動の結果、得られた資金は5,445,659千円となりました。
これは主に、株式の発行による収入が4,377,967千円、長期借入による収入が1,300,000千円あったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績販売実績は次のとおりであります。
なお、当社は人工知能(AI)事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略し、サービスごとに記載しております。
サービスの名称金額(千円)前連結会計年度比(%)AX Products&Trading事業5,331,550―AX Research&Solutions事業725,737―合計6,057,288―
(注) 1.当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度比は記載しておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先当連結会計年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)金額(千円)割合(%)株式会社ジークス3,283,95454.2株式会社INFホールディングス617,41210.2
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要とされております。
当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。
しかしながら、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容経営成績、財政状態、キャッシュ・フローの分析については、前記「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
d.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況について「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載しました各指標の推移は次のとおりであります。
(AX Products&Trading事業)2020年1月に提供開始したCommunication Intelligence「AI GIJIROKU」に関する数値であります。
項目2024年12月期売上高5,331,550千円連結会計年度末の有料アカウント数28,699 項目2020年12月期2021年12月期2022年12月期2023年12月期売上高4,517千円794,151千円2,501,877千円3,825,527千円事業年度末の有料アカウント数61010,76015,69623,751
(注) 1.当連結会計年度より連結財務諸表を作成しております。
2.当連結会計年度より、従来の「AI Products事業」を「AX Products&Trading事業」に名称変更しております。
当該変更は名称変更のみであり、その内容に与える影響はありません。
3.Communication Intelligence「AI GIJIROKU」は2020年1月提供開始であります。
4.2021年12月期以前の売上高については、監査法人シドーによる監査を受けておりません。
有料アカウント数の主な増加要因は、販売パートナーによる受注に加えて、自社での販売活動による受注が増加したことによるものであります。
売上高の主な増加要因は、上記有料アカウント数の増加したことと従来の商品であるCommunication Intelligence“AI GIJIROKU”と2023年にリリースしたエージェントAI生成プラットフォームである「altBrain」のセット導入による売上単価が増加したことによりものであります。
(AX Research&Solutions事業)項目2024年12月期売上高725,737千円 項目2020年12月期2021年12月期2022年12月期2023年12月期売上高54,285千円161,818千円164,196千円286,468千円
(注) 1.当連結会計年度より連結財務諸表を作成しております。
2.当連結会計年度より、従来の「AI Solutions事業」を「AX Research&Solutions事業」に名称変更しております。
当該変更は名称変更のみであり、その内容に与える影響はありません。
3.2021年12月期以前の売上高については、監査法人シドーによる監査を受けておりません。
売上高の主な増加要因は、AI クローン開発案件やクローン化技術を活かした企業の課題解決の受注が増加したこと等によるものであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの事業活動における主な資金需要は、労務費及び人件費といった人材に関するもの及び経費等の販売費及び一般管理費等となっております。
上記運転資金につきましては、内部資金、銀行からの借入及び売上債権の回収により調達を行うことを基本としており、資金の流動性は確保されております。
なお今後につきましては、安定的な内部留保の蓄積等により財政状態の健全化を図るとともに、資本効率を高めてまいります。
④ 経営成績に重要な要因を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
経営上の重要な契約等 5 【経営上の重要な契約等】
(1)ライセンス販売に関する契約相手先の名称相手先の所在地契約の名称契約締結日契約期間契約内容株式会社ジークス日本AI GIJIROKUライセンス販売店契約書2021年6月16日2021年6月16日から2022年6月30日まで(6ヶ月ごと更新)
(注)1Communication Intelligence「AI GIJIROKU」ライセンス販売に関する販売パートナー契約
(注) 1.契約期間は6ヶ月単位の更新となっておりますが、本書提出日時点において本契約は継続しており、現時点において契約解消は予定されておりません。
(2)運転資金調達のための借入契約当社は、機動的な調達手段を確保することにより、財務基盤の一層の安定を図ることを目的として、2025年3月11日付で、以下の通り株式会社りそな銀行と当座貸越契約を締結いたしました。
1.資金使途 運転資金2.契約先  株式会社りそな銀行3.極度額  250百万円4.締結日  2025年3月11日5.契約期限 2026年3月10日6.金利   基準金利(短期プライムレート)
研究開発活動 6 【研究開発活動】
当連結会計年度の研究開発活動は、大規模言語モデル(LLM)を活用したGPU設計の自動化に向けての研究開発、経済産業省およびNEDOによる国内生成AIの開発力強化プロジェクト「GENIAC」にかかる研究開発を行いました。
当連結会計年度における研究開発費は1,360,004千円であります。
なお、当社は、人工知能(AI)事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
該当事項はありません。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社2024年12月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物機械及び装置その他合計本社(東京都港区)-本社機能----23〔11〕
(注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。
2.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数(契約社員及びアルバイト・パート社員を含む、派遣社員は含まない)は、年間の平均雇用人員を〔 〕内に外数で記載しております。
3.本社オフィスの建物を賃借しております。
年間賃借料は12,202千円であります。

(2) 国内子会社 重要性が乏しいため、記載を省略しております。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
該当事項はありません。
研究開発費、研究開発活動1,360,004,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況39
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況3
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況8,940,000

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、投資株式について、株式の価値の変動又は配当の受領によって利益を得ることを目的として保有する 株式を純投資目的である投資株式、それ以外の株式を純投資目的以外の目的である投資株式に区分しておりま す。
なお、当社は、提出日現在において、純投資目的である投資株式及び純投資目的以外の投資株式をいずれも 保有しておりません。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式該当事項はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。

Shareholders

大株主の状況 (6) 【大株主の状況】
2024年12月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
米倉 千貴神奈川県横浜市緑区6,000,00017.29
Vertex Growth Fund II Pte. Ltd.(常任代理人 大和証券株式会社)250 North Bridge Road Raffles City Tower #11-01 Singapore 179101(東京都千代田区丸の内一丁目9番1号)2,707,2007.80
ジャフコSV4共有投資事業有限責任組合東京都港区虎ノ門一丁目23番1号、ジャフコグループ株式会社2,443,3007.04
株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海一丁目8番12号2,057,6005.93
SBI Ventures Two株式会社東京都港区六本木一丁目6番1号1,376,1003.97
SBI AI&Blockchain投資事業有限責任組合東京都港区六本木一丁目6番1号1,100,0003.17
SMBCベンチャーキャピタル6号投資事業有限責任組合東京都中央区八重洲一丁目3番4号825,8002.38
Dawn Capital1号投資事業有限責任組合東京都品川区上大崎二丁目13番30号oakmeguro8階825,6002.38
イーストベンチャーズ2号投資事業有限責任組合東京都港区六本木四丁目2番45号709,6002.05
SMBC日興証券株式会社東京都千代田区丸の内三丁目3番1号667,2001.92
計―18,712,40053.93
(注) 1.発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合は、小数点以下第3位を四捨五入しております。2.前事業年度末において主要株主であった、
Vertex Growth Fund II Pte. Ltd.及び
ジャフコSV4共有投資事業有限責任組合は、当事業年度末現在では主要株主ではなくなりました。3.2024年10月21日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、ジャフコ グループ株式会社が2024年10月11日現在で次のとおり株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2024年12月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記の大株主の状況には含めておりません。株主名簿の記載内容に基づいて記載しております。なお、その大量保有報告書の内容は次のとおりであります。
氏名又は名称住所保有株券等の数(株)株券等保有割合(%)ジャフコ グループ株式会社東京都港区虎ノ門一丁目23番1号3,030,0009.09
株主数-金融機関2
株主数-金融商品取引業者28
株主数-外国法人等-個人72
株主数-外国法人等-個人以外18
株主数-個人その他11,461
株主数-その他の法人104
株主数-計11,685
氏名又は名称、大株主の状況SMBC日興証券株式会社
株主総会決議による取得の状況 (1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
該当事項はありません。

Shareholders2

発行済株式及び自己株式に関する注記 1 発行済株式に関する事項 株式の種類当連結会計年度期首増加減少当連結会計年度末普通株式(注)1.68,400株34,626,300株- 34,694,700株A種優先株式(注)2.26,200株-26,200株-株B種優先株式(注)2.18,800株-18,800株-株C種優先株式(注)2.29,470株-29,470株-株D種優先株式(注)2.46,779株-46,779株-株D-1種優先株式(注)2.2,584株-2,584株-株合計192,233株34,626,300株123,833株34,694,700株
(注) 1.普通株式の発行済株式の株式数の増加34,626,300株は、普通株式への転換による増加190,047株、株式分割による増加25,586,253株、新株発行による増加8,850,000株によるものであります。
2.A優先株式26,200株とB種優先株式18,800株、C種優先株式29,470株、D種優先株式46,779株、D-1種優先株式2,584株式の発行済株式総数の減少は、普通株式への転換によるものであります。
2 自己株式に関する事項該当事項はありません。

Audit

監査法人1、連結監査法人シドー
独立監査人の報告書、連結 独立監査人の監査報告書 2025年3月27日株式会社オルツ取締役会 御中 監査法人シドー 横浜事務所 指定社員業務執行社員 公認会計士藤  田  和  重 指定社員業務執行社員 公認会計士有  光  洋  介 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社オルツの2024年1月1日から2024年12月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、   株式会社オルツ及び連結子会社の2024年12月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
強調事項注記事項(重要な後発事象)に記載されているとおり、会社は、2025年2月4日開催の取締役会において、資本金の額の減少について2025年3月26日開催の定時株主総会に付議することを決議し、同株主総会において承認可決されている。
当該事項は、当監査法人の意見に影響を及ぼすものではない。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
のれんの評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、2024 年12 月31 日現在、連結貸借対照表上、のれんを578,443 千円計上している。
また、連結損益計算書上、のれんに係る減損損失を279,452 千円計上している。
会社は、各連結会計年度において減損の兆候の有無を把握し、減損の兆候があると判断したのれんについては、取締役会により承認された将来事業計画の割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回った場合に減損損失を認識している。
減損損失の測定に使用する回収可能価額は、同様に取締役会により承認された将来事業計画を基礎とした将来見積りキャッシュ・フロー等に基づき算定している。
のれんの減損に関する当該判断については、将来の事業計画に考慮されている経営者の仮定や固有の判断に大きく影響を受けることから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
当監査法人は、のれんの評価を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。
・減損の兆候の把握が適切に行われていることを確かめるため、のれんの評価に用いられた当初の事業計画と実績の比較分析を行い、乖離がある場合にはその要因分析を行った。
・減損の兆候を把握した場合には、減損損失の認識の判定が適切に行われているかを検討するため、事業計画に考慮されている重要な仮定を含め、将来の事業計画の合理性を検討した。
将来の事業計画の合理性を検討するに当たっては、主に以下の手続を実施した。
・のれんの評価に用いられた当初の事業計画と実績を比較分析することにより、将来計画の見積りの精度を評価した。
・将来の事業計画及び事業計画に考慮されている重要な仮定について経営者と議論した。
その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・ 連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。
監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、当連結会計年度の会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
(注) 1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
のれんの評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、2024 年12 月31 日現在、連結貸借対照表上、のれんを578,443 千円計上している。
また、連結損益計算書上、のれんに係る減損損失を279,452 千円計上している。
会社は、各連結会計年度において減損の兆候の有無を把握し、減損の兆候があると判断したのれんについては、取締役会により承認された将来事業計画の割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回った場合に減損損失を認識している。
減損損失の測定に使用する回収可能価額は、同様に取締役会により承認された将来事業計画を基礎とした将来見積りキャッシュ・フロー等に基づき算定している。
のれんの減損に関する当該判断については、将来の事業計画に考慮されている経営者の仮定や固有の判断に大きく影響を受けることから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
当監査法人は、のれんの評価を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。
・減損の兆候の把握が適切に行われていることを確かめるため、のれんの評価に用いられた当初の事業計画と実績の比較分析を行い、乖離がある場合にはその要因分析を行った。
・減損の兆候を把握した場合には、減損損失の認識の判定が適切に行われているかを検討するため、事業計画に考慮されている重要な仮定を含め、将来の事業計画の合理性を検討した。
将来の事業計画の合理性を検討するに当たっては、主に以下の手続を実施した。
・のれんの評価に用いられた当初の事業計画と実績を比較分析することにより、将来計画の見積りの精度を評価した。
・将来の事業計画及び事業計画に考慮されている重要な仮定について経営者と議論した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、連結のれんの評価
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 会社は、2024 年12 月31 日現在、連結貸借対照表上、のれんを578,443 千円計上している。
また、連結損益計算書上、のれんに係る減損損失を279,452 千円計上している。
会社は、各連結会計年度において減損の兆候の有無を把握し、減損の兆候があると判断したのれんについては、取締役会により承認された将来事業計画の割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回った場合に減損損失を認識している。
減損損失の測定に使用する回収可能価額は、同様に取締役会により承認された将来事業計画を基礎とした将来見積りキャッシュ・フロー等に基づき算定している。
のれんの減損に関する当該判断については、将来の事業計画に考慮されている経営者の仮定や固有の判断に大きく影響を受けることから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結会社は、2024 年12 月31 日現在、連結貸借対照表上、のれんを578,443 千円計上している。
また、連結損益計算書上、のれんに係る減損損失を279,452 千円計上している。
会社は、各連結会計年度において減損の兆候の有無を把握し、減損の兆候があると判断したのれんについては、取締役会により承認された将来事業計画の割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回った場合に減損損失を認識している。
減損損失の測定に使用する回収可能価額は、同様に取締役会により承認された将来事業計画を基礎とした将来見積りキャッシュ・フロー等に基づき算定している。
のれんの減損に関する当該判断については、将来の事業計画に考慮されている経営者の仮定や固有の判断に大きく影響を受けることから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 当監査法人は、のれんの評価を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。
・減損の兆候の把握が適切に行われていることを確かめるため、のれんの評価に用いられた当初の事業計画と実績の比較分析を行い、乖離がある場合にはその要因分析を行った。
・減損の兆候を把握した場合には、減損損失の認識の判定が適切に行われているかを検討するため、事業計画に考慮されている重要な仮定を含め、将来の事業計画の合理性を検討した。
将来の事業計画の合理性を検討するに当たっては、主に以下の手続を実施した。
・のれんの評価に用いられた当初の事業計画と実績を比較分析することにより、将来計画の見積りの精度を評価した。
・将来の事業計画及び事業計画に考慮されている重要な仮定について経営者と議論した。
その他の記載内容、連結 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、連結 <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、当連結会計年度の会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。

Audit1

監査法人1、個別監査法人シドー
独立監査人の報告書、個別 独立監査人の監査報告書 2025年3月27日株式会社オルツ取締役会 御中 監査法人シドー 横浜事務所 指定社員業務執行社員 公認会計士藤  田  和  重 指定社員業務執行社員 公認会計士有  光  洋  介 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社オルツの2024年1月1日から2024年12月31日までの第11期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。
 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社オルツの2024年12月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
強調事項 注記事項(重要な後発事象)に記載されているとおり、会社は、2025年2月4日開催の取締役会において、資本金の額の減少について2025年3月26日開催の定時株主総会に付議することを決議し、同株主総会において承認可決されている。
当該事項は、当監査法人の意見に影響を及ぼすものではない。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
関係会社株式の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、2024 年12 月31 日現在、貸借対照表上、関係会社株式を775,594 千円計上している。
会社の保有する関係会社株式は、時価を把握することが極めて困難と認められるものであり、子会社の財政状態悪化により株式の実質価額が貸借対照表価額に比して著しく低下した場合には、回復可能性の判定を行い、減損処理の要否を決定している。
回復可能性の判定については、将来事業計画に基づき実施している。
 減損処理の要否及び実施する場合の金額は、時価を把握することが極めて困難と認められる関係会社株式については、純資産の回復可能性、超過収益力の段階の有無及び毀損している場合の当該毀損金額に依存しており、時価を把握することが極めて困難と認められる関係会社株式の評価における重要な仮定は、主に関係会社の将来の事業計画となる。
関係会社の将来の事業計画は、経営環境の変化による不確実性を伴うものであり、また、それらは経営者の判断も介在するものであるため、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、関係会社株式の評価を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。
(時価を把握することが極めて困難と認められる関係会社株式)・関係会社の直近の財務諸表を基礎とした純資産額、若しくは超過収益力を反映させた実質価額と取得原価との比較を実施した。
・関係会社株式の評価に用いられた当初の事業計画と実績の比較分析を行い、乖離がある場合にはその要因分析を行った。
・減損処理の要否及び実施する場合の金額の判断に用いられた将来の事業計画の合理性を検討した。
これは事業計画に考慮されている重要な仮定の検討も含めている。
将来の事業計画の合理性を検討するに当たっては、主に以下の手続を実施した。
・関係会社株式の評価に用いられた当初の事業計画と実績を比較分析することにより、将来計画の見積りの精度を評価した。
・将来の事業計画並びに事業計画に考慮されている重要な仮定及び経営環境の著しい悪化を示す状況の有無について経営者と議論した。
その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。
利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
(注) 1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
関係会社株式の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、2024 年12 月31 日現在、貸借対照表上、関係会社株式を775,594 千円計上している。
会社の保有する関係会社株式は、時価を把握することが極めて困難と認められるものであり、子会社の財政状態悪化により株式の実質価額が貸借対照表価額に比して著しく低下した場合には、回復可能性の判定を行い、減損処理の要否を決定している。
回復可能性の判定については、将来事業計画に基づき実施している。
 減損処理の要否及び実施する場合の金額は、時価を把握することが極めて困難と認められる関係会社株式については、純資産の回復可能性、超過収益力の段階の有無及び毀損している場合の当該毀損金額に依存しており、時価を把握することが極めて困難と認められる関係会社株式の評価における重要な仮定は、主に関係会社の将来の事業計画となる。
関係会社の将来の事業計画は、経営環境の変化による不確実性を伴うものであり、また、それらは経営者の判断も介在するものであるため、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、関係会社株式の評価を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。
(時価を把握することが極めて困難と認められる関係会社株式)・関係会社の直近の財務諸表を基礎とした純資産額、若しくは超過収益力を反映させた実質価額と取得原価との比較を実施した。
・関係会社株式の評価に用いられた当初の事業計画と実績の比較分析を行い、乖離がある場合にはその要因分析を行った。
・減損処理の要否及び実施する場合の金額の判断に用いられた将来の事業計画の合理性を検討した。
これは事業計画に考慮されている重要な仮定の検討も含めている。
将来の事業計画の合理性を検討するに当たっては、主に以下の手続を実施した。
・関係会社株式の評価に用いられた当初の事業計画と実績を比較分析することにより、将来計画の見積りの精度を評価した。
・将来の事業計画並びに事業計画に考慮されている重要な仮定及び経営環境の著しい悪化を示す状況の有無について経営者と議論した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、個別関係会社株式の評価
その他の記載内容、個別 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、個別 <報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。

BS資産

仕掛品13,351,000
その他、流動資産945,000
工具、器具及び備品(純額)203,000
有形固定資産203,000
無形固定資産39,399,000
投資その他の資産779,633,000

BS負債、資本

短期借入金249,300,000
1年内返済予定の長期借入金6,900,000
未払金917,087,000
未払法人税等45,982,000
未払費用9,671,000
資本剰余金6,229,844,000
利益剰余金-4,465,693,000
株主資本4,062,490,000
負債純資産6,713,478,000

PL

売上原価330,110,000