財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2025-03-26
英訳名、表紙McDonald's Holdings Company (Japan), Ltd.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長  トーマス・コウ
本店の所在の場所、表紙東京都新宿区西新宿六丁目5番1号
電話番号、本店の所在の場所、表紙(03)6911-6000
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2【沿革】
 当社(形式上の存続会社、1977年1月19日設立、本店所在地・東京都千代田区、1999年3月30日に商号を株式会社タキレックから日本マクドナルド株式会社に変更、1株の額面金額500円)は、旧日本マクドナルド株式会社(実質上の存続会社、1971年5月1日設立、本店所在地・東京都新宿区、無額面普通株式)の株式の額面金額を変更するため、2000年1月1日を合併期日として同社を吸収合併し、合併により本店を東京都新宿区に移転し、同社の資産・負債及びその他一切の権利義務を引き継ぎましたが、合併前の当社は休業状態にあり、合併後におきましては被合併会社の営業活動を全面的に継承しております。
 従いまして、1999年12月31日以前に関する事項は、特に記載のない限り、実質上の存続会社である旧日本マクドナルド株式会社について記載しております。
 また、当社は、2002年7月1日をもって100%子会社「日本マクドナルド株式会社」を会社分割により新設し、同社が当社のハンバーガーレストランの営業を承継いたしました。
当社は商号を「日本マクドナルドホールディングス株式会社」と変更のうえ、持株会社として事業を行っております。
1971年5月東京都港区に日本マクドナルド株式会社設立6月店舗運営を基本とする人材教育のため、ハンバーガー大学を開校する7月日本での第1号店を東京都中央区にオープン(銀座店)1973年12月資本金を3億2,400万円に増資1974年3月東京都新宿区 新宿住友ビルに本社移転1976年2月フランチャイズ契約第1号店が沖縄県浦添市にオープン(牧港店)1977年10月本格的なドライブスルー方式を採用した第1号店を東京都杉並区にオープン(環八高井戸店)1978年8月当社出資100%の新会社カリフォルニア・ファミリー・レストランツ・インクを設立12月カリフォルニア・ファミリー・レストランツ・インクが米国カリフォルニア州サンタ・クララ市に店舗をオープン1979年11月社員フランチャイズ制度を発足させ第1号店を埼玉県東松山市にオープン(東松山丸広店)1982年12月国内における外食産業で売上高1位(直営・フランチャイズ店合計売上高702億円)になる(日経流通新聞 1983年4月28日掲載)1984年5月資本金を4億5,600万円に増資1985年5月資本金を5億8,800万円に増資1986年5月資本金を7億2,000万円に増資1987年5月資本金を8億5,200万円に増資1988年5月資本金を10億円に増資1995年3月東京都新宿区 新宿アイランドタワーに本社移転1999年4月資本金を68億7,512万円に増資6月資本金を82億7,387万円に増資2000年1月株式の額面金額変更のため、形式上の存続会社である日本マクドナルド株式会社(旧株式会社タキレック、本店の所在地・東京都千代田区)と合併12月資本金を88億1,387万円に増資2001年7月JASDAQ市場へ上場 資本金を241億1,387万円に増資2002年2月東京都新宿区に当社50%出資の株式会社エブリデイ・マックを設立6月東京都新宿区に当社50%出資の英国サンドイッチチェーン日本プレタ・マンジェ株式会社を設立7月商号を「日本マクドナルドホールディングス株式会社」に変更後、会社分割により東京都新宿区に100%子会社として「日本マクドナルド株式会社」を設立するとともに、ハンバーガーレストランの営業を日本マクドナルド株式会社へ承継9月東京都千代田区日比谷にプレタ・マンジェ1号店をオープン(日比谷シティ店)2003年1月株式会社エブリデイ・マックを100%子会社化2004年11月日本プレタ・マンジェ株式会社清算2004年12月日本証券業協会への店頭登録を取消し、ジャスダック証券取引所に株式を上場2007年7月東京都新宿区に当社70%出資のThe JV株式会社を設立2010年4月ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所JASDAQ市場に上場2010年10月大阪証券取引所ヘラクレス市場、同取引所JASDAQ市場及び同取引所NEO市場統合に伴い、大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場2011年10月カリフォルニア・ファミリー・レストランツ・インク清算2013年7月東京証券取引所と大阪証券取引所の統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場2015年12月株式会社エブリデイ・マック清算2017年12月The JV株式会社清算2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しに伴い、JASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場に移行
事業の内容 3【事業の内容】
 当社グループの事業はハンバーガーレストラン事業単一であるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っていません。
(当社の事業内容) 当社は、日本マクドナルド株式会社の持株会社として、グループ企業の連結経営戦略の策定業務と実行業務及び不動産賃貸業務を主たる事業としております。
 なお、当社は特定上場会社等であります。
特定上場会社等に該当することにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
(関係会社の事業内容) 日本マクドナルド株式会社(当社出資比率100%)は、直営店方式による店舗運営とともにフランチャイズ方式による店舗展開を通じハンバーガーレストラン事業を展開しております。
同社は、米国マクドナルド・コーポレーションから許諾されるライセンスに対するロイヤルティーを支払っております。
日本国内においては、フランチャイズ店舗を経営するフランチャイジーに対してノウハウ及び商標等のサブ・ライセンスを許諾し、フランチャイジーからロイヤルティーを収受しております。
 当社と関係会社との当連結会計年度における資本関係及び取引関係の概要は、以下の通りであります。
[事業系統図]
関係会社の状況 4【関係会社の状況】
名称住所資本金又は出資金主要な事業内容議決権の所有割合又は被所有割合(%)関係内容摘要(その他の関係会社) マクドナルド・レストランズ・オブ・カナダ・リミティッドカナダオンタリオ州5,221百万カナダドルハンバーガーレストランチェーン被所有25.28- マクド・エー・ピー・エム・イー・エー・シンガポール・インベストメンツ・ピーティーイー・リミテッドシンガポール3,214百万米ドル持株会社被所有10.08- (連結子会社) 日本マクドナルド株式会社東京都新宿区100百万円ハンバーガーレストラン事業100.00役員の兼任あり貸付金等の投融資店舗用固定資産等の賃貸(注)1(注)2(注)1.特定子会社に該当しております。
2.日本マクドナルド株式会社については、売上高の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
主要な損益情報等(1)売上高405,478百万円 (2)経常利益47,100百万円 (3)当期純利益31,748百万円 (4)純資産額114,594百万円 (5)総資産額218,253百万円
従業員の状況 5【従業員の状況】
 当社グループの事業はハンバーガーレストラン事業単一であるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
(1)連結会社の状況 2024年12月31日現在事業部門の名称従業員数(人)店舗部門1,883(15,991)管理部門634(43)合計2,517(16,034)(注)1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含んでおります。
)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材派遣会社からの派遣社員)は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。
2.従業員数の中には、出向・海外派遣社員(106名)、休職(78名)、顧問(2名)は含まれておりません。
(2)提出会社の状況 2024年12月31日現在、従業員はおりません。
(注) 当社は持株会社であり、管理・経理事務処理業務等に関しては日本マクドナルド株式会社に委託しております。
(3)労働組合の状況 当社の連結子会社である日本マクドナルド株式会社においては労働組合が存在しております。
なお、労使関係は良好であり、特記すべき事項はありません。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異①提出会社 2024年12月31日現在、従業員はおりません。
(注) 当社は持株会社であり、管理・経理事務処理業務等に関しては、日本マクドナルド株式会社に委託しております。
②連結子会社当事業年度名称管理職に占める女性労働者の割合(%)(注)1男性労働者の育児休業取得率(%)(注)2労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1,3全労働者うち正規雇用労働者うち非正規雇用労働者日本マクドナルド株式会社25.361.582.282.296.7(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.非正規雇用労働者については、正規雇用労働者の所定労働時間で算出した人数を基に平均年間賃金を算出しております。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針 当社グループは食の安全・安心を徹底し、お客様に利便性と最高のQSC(クオリティー、サービス、清潔さ)と魅力的で手ごろ感のあるメニューの提供等の最高の店舗体験をご提供させていただくことを基本方針としています。
 また、株主の皆様やお客様をはじめ、地域社会、従業員、フランチャイジー、サプライヤー等のすべてのステークホルダーと良好な関係を築くとともに、経営の健全性、透明性を確保し、当社グループの持続的成長と企業価値の向上を実現することを経営上の重要課題としています。
 各種法令を遵守し、「環境・社会・ガバナンス(ESG)」のさまざまな課題について責任を果たすべく、店舗運営をはじめとする、食材や資材の調達、環境負荷の軽減、地域社会への貢献などの活動に注力しております。
また、世界的なアジェンダである「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向け、「安心でおいしいお食事を」「地球環境のために」「地域の仲間にサポートを」「働きがいをすべての人に」の4つの領域を重点的に、当社グループの持つ強みと規模を生かした取り組みを引き続き展開してまいります。

(2) 経営環境 原材料価格の高騰や人件費、不動産賃料、物流費、エネルギーコストなどの上昇、及び為替変動による影響が長期化しております。
このような状況の中、当社グループは、お客様の声を伺いながら、QSCの向上や、モバイルオーダーやデリバリーサービス、キャッシュレス決済、タッチパネル式注文端末の拡大などさまざまな利便性を向上させる取り組みを積極的に導入しております。
また、輸入業者やサプライヤーと協力のうえ、グローバル規模の原材料調達や、より効率的な物流網の構築といったコスト管理、商社を通じた為替ヘッジの取り組み、経費の最適化など最大限の企業努力を行っております。
 食品の安全・安心及び、地球環境保全に対する意識が高まる中、企業の社会的責任を果たすために、食品の安全管理及び、サステナビリティの領域においても、グループとして注力してまいります。
(3) 経営戦略及び対処すべき課題<経営戦略>①目標とする経営指標 当社グループは、継続的な成長と収益性の向上による企業価値の向上を目指しまして、以下の項目を主な経営指標としています。
成長性 :売上高成長率収益性 :営業利益成長率、営業利益率投資効率:ROE ②中長期的な会社の経営戦略 これからも「日本で最も愛されるレストランブランド」であり続けるために地域に根差したフランチャイズビジネスの強化・拡大を通じてさらなる成長を目指します。
1.注力する領域 お客様により良い店舗体験をお届けするために「メニュー・バリュー」「店舗ポートフォリオ・デジタル」「サステナビリティ・ピープル」の領域に注力し、継続的な売上高の成長と店舗収益性の向上を目指してまいります。
2.財務目標全店売上高年平均成長率4~6%前後営業利益年平均成長率4~6%営業利益率 13%以上ROE11%以上 <対処すべき課題> これからも「日本で最も愛されるレストランブランド」であり続けるために地域に根差したフランチャイズビジネスの強化・拡大を通じてさらなる成長を目指してまいります。
そのために、新たに2025年から2027年までの3か年の中期経営計画を策定し、継続的な売上高の成長と店舗収益性の向上を目指します。
<注力する領域> お客様により良い店舗体験をお届けするために、「メニュー・バリュー」「店舗ポートフォリオ・デジタル」「サステナビリティ・ピープル」の領域に注力いたします。
「メニュー・バリュー」 お客様のニーズに合わせた魅力的でおいしいメニューを全ての時間帯で展開してまいります。
マクドナルドならではの定番メニューに加えて、日本の四季折々の季節感や楽しさをお客様にお届けできるような期間限定メニューを販売してまいります。
また、朝マックや夜マック、スナックタイムなどのランチ以外の時間帯においてもそれぞれの時間帯に合わせた、より幅広いお客様やお食事シーンに向けたメニューを展開してまいります。
 お客様が感じるバリュー(価値)は店舗体験を価格で割ったものであると考えております。
お客様に常に価格以上の価値を感じていただくために、積極的な店舗投資や高いQSCを通じてお客様の店舗体験向上を図ってまいります。
さらに、お手頃感のあるメニューやお客様にワクワク感をお届けできるようなマーケティングプロモーションの強化などを通じてお客様に価格以上の価値をご提供してまいります。
「店舗ポートフォリオ・デジタル」 今後も積極的な新店開発とともにキャパシティ不足などの課題のある店舗を閉店し、お客様により良い店舗体験をお届けできる店舗を増やしてまいります。
店舗数につきましては2025年からの3年間で100店舗以上の純増を目指し、店舗ポートフォリオの最適化を進め、1店舗当たりの売上高と収益性の向上を図ってまいります。
 そしてそれぞれの地域に密着し、高いQSCの水準でお客様により良い店舗体験をお届けできるフランチャイズビジネスの強化・拡大を進めてまいります。
店舗ポートフォリオの最適化とフランチャイズビジネスの拡大は非常に密接した関係であり、日本マクドナルドのさらなる成長に不可欠な戦略であります。
この2つの戦略を着実に進め、相乗効果を最大化させることで資本効率の高いビジネス基盤を築いてまいります。
 モバイルオーダーやデリバリー、タッチパネル式注文端末の導入などを通じてお客様の利便性を大きく向上させてまいりました。
デジタルの活用を通じて、店舗従業員がよりホスピタリティの高いサービスをお客様にご提供することが可能となっただけでなく、キッチンにおいても効率的なオペレーションが可能となりました。
引き続き「デジタルとピープルの融合」を全店舗で加速させ、お客様と従業員の店舗体験の向上を図るために、2025年からの3年間で1,000店舗以上のリモデルを行ってまいります。
「サステナビリティ・ピープル」 マクドナルドは、おいしさと笑顔を地域の皆さまにお届けするために、引き続き「安心でおいしいお食事を」「地球環境のために」「地域の仲間にサポートを」「働きがいをすべての人に」の4つの重点領域にフォーカスした活動を展開してまいります。
「安心でおいしいお食事を」 レストランビジネスとして、食の安全をすべてに優先させ、徹底した品質管理と衛生管理を行ってまいります。
さらにサプライヤーとともに安定供給だけでなく、環境課題や社会課題の解決に向けた取り組みも進め、持続可能な食材や資源の調達を行うことで、いつでも安全・安心で、おいしい商品をご提供いたします。
「地球環境のために」 「2050年までにネット・ゼロ・エミッション達成」に向けて、引き続き再生可能エネルギーの導入や省エネルギーに向けた取り組み、廃棄物の削減やリサイクルの実施、サステナブル素材の活用などを進めてまいります。
「地域の仲間にサポートを」 地域社会の一員として、引き続き様々な社会貢献活動に取り組みます。
病気と向き合う子供とその家族のための滞在施設である、公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパンへの支援や、キッズスポーツ支援、教育支援など様々な形で地域の皆さまと共に歩んでまいります。
「働きがいをすべての人に」 マクドナルドのビジネスを支えているのは“人”であると考えております。
日々変化するお客様のニーズをしっかりと把握し、より良い店舗体験をお届けするには、全国の約21万人のクルーをはじめとするマクドナルドシステムに関わる全ての人のエンゲージメントが必要不可欠となります。
引き続き多様な人材が自分らしく働くことができ、また様々な働き方に対応できる職場環境を構築してまいります。
そして採用や育成、リテンションに関する人材育成に積極的かつ継続的な投資を行うことでエンゲージメントを高めてまいります。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次の通りであります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2024年12月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス 当社グループでは、取締役会及び監査役会による監督のもと、各担当執行役員によるイニシアチブと、部門横断的なプロジェクトの推進により、社会課題の解決と持続可能な経営の両立を目指しております。
 サステナビリティを推進する最高責任者は、代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO)が担い、関連する取り組みや進捗状況を統括管理しております。
また、当社グループの取締役及び監査役は、業務執行の監督と重要な意思決定のために、多様かつ高いレベルでの知識・経験・能力を持つことを必要とします。
その必要なスキルの有無についてはスキルマトリックスを作成し分析しており、その分析項目の一つに「社会/環境」を設け、取締役会全体で適切なサステナビリティ関連課題の監督が適切に図られるよう、取締役会の多様性を確保しております(※1)。
 サステナビリティに関する社内での推進体制としては、執行役員コミュニケーション&CR本部長(以下、担当執行役員)の監督のもと、管轄部署であるサステナビリティ&ESG部が全社的なサステナビリティに関する戦略立案や計画策定を行っており、各取り組みについての進捗状況を集約しております。
それらの情報は、担当執行役員を通じてCEOに報告され、定期的(年1回以上)に取締役会へ報告されます。
取締役会はこの報告を受け、サステナビリティに関する戦略の実行が、企業の持続的な成長に資するよう監督しております。
重要課題別の具体的な取り組み例としては、気候変動対策については、CO2排出量の削減、省エネルギー化、再生可能エネルギーの導入、プラスチック使用量の削減、パッケージの環境負荷低減といった具体的な対策をプロジェクト単位で推進しております。
各プロジェクトの進捗は、担当執行役員及び関連する執行役員より適宜CEOに報告されます。
人権及び人的資本面では、2024年2月に、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」、「国際人権章典」、及び国際労働機関(ILO)の「労働における基本的原則及び権利に関する宣言」に記載された原則を指針とした人権に関する方針を策定し、本方針に則った行動をすべての従業員及び、関連性や重要度に応じてサプライヤーをはじめとしたステークホルダーにも要求することとしております。
 なお、同部にてサステナビリティに関する重要なリスクが識別された場合は、コミュニケーション&CR本部より全社リスク管理委員会へ報告することで、全社的なリスク管理の統合を図っております。
全社リスク管理委員会は、代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO)を委員長として原則四半期に1度開催し、さらに重要リスクについて個別に審議が必要と判断した場合に臨時開催しており、その内容は定期的(原則年1回)に取締役会へ報告いたします。
(※1)スキルマトリックス表については、最新のコーポレートガバナンス報告書をご参照ください。
(2)戦略①重点課題(マテリアリティ) 当社グループのビジネスは、お客様、従業員、フランチャイズ法人、サプライヤーや地域の皆さまなど、様々なステークホルダーとの関係の上に成り立っております。
私たちは、「おいしさと笑顔を地域の皆さまに」をパーパスとして掲げており、これを実現するために以下の4つの領域を重要なサステナビリティ課題領域と定め、取り組みを推進しております。
●私たちのパーパス:「おいしさと笑顔を地域の皆さまに」 <パ―パス実現のための4つの領域>「安心でおいしいお食事を - Food Quality & Sourcing」 私たちは、「食の安全」をすべてに優先し、調達から店舗まで徹底した品質保証体制を実施するとともに、関わるすべての人が、倫理的で誠実な行動ができるシステムを維持・改良していきます。
安定供給はもちろん環境課題や社会課題の解決に向けサプライヤーと連携して取り組み、持続可能な食材・資源の調達にも尽力してまいります。
「地球環境のために - Our Planet」 私たちは、地球のため、将来のために、気候変動対策に真摯に向き合っています。
「2050年までにネット・ゼロ・エミッション達成」という目標に向け、世界的な気候変動や環境課題に社会の一員として積極的に取り組み、環境保全に寄与するとともに、事業活動における環境負荷軽減を常に検討し、行動しております。
「地域の仲間にサポートを - Community Connection」 私たちは、創業者レイ・A・クロックの言葉にもある通り「私たちをいつも支えてくださっている地域の皆さまへお返しをする義務がある」と考えております。
コミュニティの一員として、子供たちとご家族、そしてお客様や地域・社会の皆さまの笑顔を第一に考え取り組んでおります。
「働きがいをすべての人に - Jobs, Inclusion & Empowerment」 私たちは、マクドナルドのビジネスを支えているのは“人”であると考え、多様な人材が活躍し、誰もが自分らしく働きながら成長し、働きがいを感じることのできる職場環境の実現を目指しております。
Our Values(私たちの価値観)のもと、安全で尊重しあえるインクルーシブな職場環境を推進するとともに、日々のトレーニングや専門教育機関における成長機会を提供し、自らの選択と努力次第でどこまでも成長できる「Up to You」なキャリア構築を支援しております。
②人的資本に関する戦略 持続可能な発展のためには、地域の人々の協力が不可欠です。
人手不足や人材の流出は従業員満足度や顧客満足度の低下、ひいては企業の評判を低下させ、お客様の減少に繋がりかねません。
また、その影響は食材等の原材料供給を担うサプライヤーや生産地の皆さまにまで波及します。
 当社グループは、事業を展開する地域における雇用の創出に貢献しており、当社グループの専門教育機関である「ハンバーガー大学」では、クルー(店舗アルバイト従業員)や社員だけでなく、教職員研修の支援を行うなど多くの人々に育成機会を提供しております。
より高い水準のサービスをお客様に提供し続けるための人材育成は、その好循環の中で地域社会の皆さまの生産活動を支えることにも寄与すると考えております。
事業の持続可能な成長を維持するために、性別、国籍、人種、世代、障がいの有無、文化的背景や価値観といった個人の属性に関わらず、多様な人々の人権を尊重し、従業員が能力を最大限に発揮できるための人材育成と働きやすい職場環境の整備が重要と考え、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを重視したキャリア開発の推進に取り組んでおります。
例えば、店舗運営面では多様性の観点からクルーの属性内訳(学生、主婦・主夫、シニア等)を重視し最適化を図っています。
また2021年には、特定の勤務地、時間、職務に限定することで、ライフスタイルに合わせて安心して働くことができる地域社員制度を導入したほか、店長がよりワークライフバランスを推進できるよう、サポート店長制度も新たに設けました。
オフィススタッフについても、店舗同様、時代や社会の変化を考慮した働きやすい環境の整備を推進しております。
 2024年度中の活動実績としては、全店舗に最低年1回、店舗が安全で敬意のある勤務環境を遵守しているかを当社グループのピープル基準で確認・評価するための訪問を行うPPFV(プッティング・ピープル・ファースト・ビジット)を開始いたしました。
その他にも、食品衛生や接客を行う上で重視する、従業員の身だしなみに関する規定を定めたアピアランスポリシーについて、髪色についての規定を廃止する改訂を2024年3月に実施しており、従業員の多様性や働きやすさを重視した社内規定の見直しも随時進めております。
③環境・気候変動に関する戦略 気候変動が当社グループにもたらす影響としては、異常気象による店舗への直接的な被害のほか、主要な原材料(小麦粉、飼料用穀物、野菜等)の作況による調達価格高騰や流通量減少、品質の低下が想定されます。
また、海洋汚染やマイクロプラスチックの発生と流出も、同様に海産原材料の収量に影響を及ぼすことが考えられます。
一方、当社グループの事業活動が環境に及ぼす影響の観点では、食品ロスの発生は、主要な原材料の生産工程で消費された自然資本やエネルギーが有効活用されないまま、余剰な温室効果ガスのみを空気中に残留させることになり、地球温暖化や前述の異常気象の発生にもつながる重要課題であると捉えております。
 以上を鑑み、当社グループでは脱炭素化とプラスチックの削減、食品の2R(リデュース・リサイクル)に重点をおいた取り組みを進めております。
脱炭素化に向けては、2022年より太陽光や水力、地熱などの再生可能エネルギーに由来した電力の導入を各店舗にて順次開始し、物流においてはサプライチェーンにおける配送業務の平準化・効率化に取り組んでおります。
プラスチックの削減に向けては、紙製ストロー、木製カトラリー、紙製サラダボックスの導入、サステナブルな素材を使用したおもちゃへの移行をはじめております。
食品リサイクルの取り組み例としては、全店舗でほぼ100%の廃食用油(フライオイル)を主に鶏の配合飼料としてリサイクルしているほか、一部の店舗で、食品リサイクル法の優先順位に則り、飼料化、肥料化、バイオマス燃料化を行っております。
 また、サプライチェーン上での環境配慮活動としては、当社グループが仕入れもしくは使用する自然資源について認証材料の使用を積極的に進めることで、環境に配慮して生産された適切な原材料の使用に努めております。
特に、当社グループの商品であるフィレオフィッシュ®で使用する白身魚はMSC認証を取得しており、2024年に初めて開催された、MSC認証水産物を国内に広めることに貢献した事業者を表彰する制度「MSCジャパン・アワード」にてフードサービス部門を受賞しております。
そのほか、当社グループは林野庁が推進する「ウッド・チェンジ」の趣旨に賛同し、森林の保全と地域の生態系保護、激甚化する災害被害の抑制などを目的として、国産木材を活用した店舗づくりも推進しております。
 2024年度中の活動実績としては、発電事業者との再生可能エネルギー供給に関する長期的な直接契約形態である「コーポレートPPA」を締結するなど、引き続き再生可能エネルギー電力の導入に注力しており、2024年12月時点で、国内約3,000店舗のうち、約520店舗において契約の切り替えを完了しております。
また、オフィスについては2024年度中に100%再エネ化を達成しております。
(3)リスク管理 サステナビリティに関する重要なリスクについては、コンプライアンスを含むその他のすべてのリスクとともに、全社リスク管理委員会にて、その特定と評価並びに管理を行っております。
 具体的なプロセスとして、各担当執行役員がそれぞれの担当本部におけるコンプライアンス・リスク管理責任者となり、担当本部内の業務に関連して発生しうる潜在的なリスクを洗い出しております。
当社事業における特徴的なリスクのみならず、一般的な企業経営リスクと照らし合わせてリスクを確認します。
識別されたリスクは、危機管理部が法務本部と連携のうえコンプライアンス・リスク管理責任者へのヒアリングを通して集約し、重要性の評価を行います。
そのうえで、「全社ビジネスへの影響度」と「発生可能性」の2軸で重要度をマッピングし、それらのリスクへの対応を回避・低減・移転・保有に分類の上、その有効性を反映後、トップリスクを決定します。
このプロセスは年次で見直し、全社リスク管理委員会において、1年間を通じて集中して対策を講じるべきトップリスクを選定しております。
全社リスク管理委員会は、それぞれのトップリスクごとに担当本部を指名し、当該本部のコンプライアンス・リスク管理責任者は、特定されたリスクに対する影響の緩和や回避のための計画策定と実施及び周知を担い、全社リスク管理委員会で定期的に進捗状況を報告しております。
 サステナビリティに関するリスクについても、このプロセスのなかで識別・評価・管理されております。
全社リスク管理委員会に執行役員コミュニケーション&CR本部長が委員として参加し、同本部に係るコンプライアンス・リスク管理責任者としてその進捗や懸念されるリスクについての共有を行い、全社的な戦略を踏まえたリスク管理を実行しております。
(4)指標及び目標 当社グループでは、前述の人的資本及び環境・気候変動に関する戦略と取り組みについて、以下の表に示す関連指標を用いて進捗管理を行っております。
また、当社グループ事業にも深く関連する社会課題等についても目標を設定し、その達成に向けて全社的な戦略の検討と実践に取り組んでおります。
①人的資本に関する指標と目標 当社グループでは従業員の多様性を重視するうえで、各従業員の属性別人数や比率、人事制度等の利用状況をはじめ、目的に応じて複数の指標を管理しております。
以下一覧表に示す指標は、前述の人的資本に関する戦略に紐づく指標を一部抜粋し開示するものです。
このうち、女性管理職比率については2030年までに全体比40%を目標に掲げ、個人の属性に依存しない多様な人材が活躍できる職場環境づくりを目指しております。
その取り組みの一環として2024年度、日本マクドナルドは経済産業省及び東京証券取引所が実施する、女性活躍推進の観点で優れた上場企業に与えられるなでしこ銘柄選定を受けております。
指標2022年実績2023年実績2024年実績従業員エンゲージメント (注)188.0%89.8%90.1%女性管理職比率 (注)225.3%25.5%25.3%女性店長比率 (注)231.8%32.7%34.2%男性の育児休業取得率 (注)326.7%29.3%61.5%男女の賃金格差(注)4-%76.6%82.2%障がい者雇用比率 (注)42.3%2.3%2.5%(注)1.従業員サーベイのエンゲージメントに関する項目より算出しています。
     対象者は日本マクドナルド株式会社の社員及びクルーです。
2.対象者は日本マクドナルド株式会社の社員です。
3.対象者は日本マクドナルド株式会社の常時雇用労働者です。
4.対象者は日本マクドナルド株式会社の社員及びクルーです。
②環境・気候変動に関する指標と目標 種別の食品・容器包装廃棄物量データ、エネルギー使用量データ及び、以下に示す各指標に基づき、当社グループに起因する環境負荷の進捗管理を行っております。
温室効果ガス排出量については、2050年までのネット・ゼロ・エミッション達成を掲げ、2030年までに店舗とオフィスからの排出量を2018年度実績比で50.4%削減することを目標としております。
目標の達成に向けてはカーボンクレジットの活用も視野に取り組みを推進しており、2024年度中には、再エネ電力への切り替えと非化石証書の活用により、オフィスからの温室効果ガス排出量についてネット・ゼロを達成しております。
 また、廃棄物管理の観点では、食品ロス率の削減、食品リサイクル率の上昇を目指し、2025年末までに、すべてのお客様用パッケージ類及びハッピーセット®のおもちゃをサステナブルな素材(リサイクル素材または認証素材)に変更することを目標としております。
指標基準値(2018年実績)2023年実績2024年実績食品ロス率(注)1-%2.3%2.3%食品リサイクル率-%68.6%70.1%GHG排出量総量(注)2399,436t-CO2332,899t-CO2314,273 t-CO2基準年対比削減率-%16.7%21.3%Scope1(注)3オフィス0 t-CO20 t-CO20 t-CO2直営店舗 27,750.6 t-CO223,526.0 t-CO220,988.6 t-CO2フランチャイズ店舗(注)453,763.9 t-CO251,036.3 t-CO254,781.4 t-CO2マクドナルドの総合研究施設1.9 t-CO21.9 t-CO24.5 t-CO2Scope2(注)3,5マーケット基準オフィス(注)6329.4 t-CO2198.3 t-CO20 t-CO2直営店舗109,422.7 t-CO274,832.4 t-CO253,500.5 t-CO2フランチャイズ店舗(注)4208,063.7 t-CO2183,213.5 t-CO2184,998.0 t-CO2マクドナルドの総合研究施設(注)6104.0 t-CO290.8 t-CO20 t-CO2ロケーション基準オフィス355.4 t-CO2214.5 t-CO2218.4 t-CO2直営店舗116,403.6 t-CO294,148.9 t-CO285,019.7 t-CO2フランチャイズ店舗(注)4211,349.9 t-CO2191,840.2 t-CO2202,655.2 t-CO2マクドナルドの総合研究施設111.7 t-CO2102.0 t-CO2102.3 t-CO2(注)1.可食部の廃棄量(kg)÷食品の仕入れ量(kg)2.総量合計値はマーケット基準の値を使用しています。
また、GHGプロトコルに則った算定にあたり、基準年の排出量実績について集計方法が変更となったため、過去の開示数値から変更が生じています。
3.Scope1,2の算定対象範囲のうち、マックデリバリー®等での社有車走行による軽油・ガソリン使用に伴う排出量は、総排出量対比で1%未満(2023年実績で約0.3%)であるため除外としております。
4.フランチャイズ店舗からの排出量は、本来Scope3-カテゴリ14の集計対象範囲ですが、店舗とオフィスからの排出量削減目標の対象範囲であるため、Scope1,2の範囲として計上しております。
5.Scope2の算定に使用する排出係数は環境省が公表する電気事排出係数を使用していますが、有価証券報告書の提出時点では2024年度分算定分の排出係数が未公表のため、2023年度算定用の排出係数を使用した暫定値を報告しています。
6.オフィス及び総合研究施設における電力使用に伴う温室効果ガス排出量については、再エネ化及び非石証書の適用によって実質排出量0としています。
戦略 (2)戦略①重点課題(マテリアリティ) 当社グループのビジネスは、お客様、従業員、フランチャイズ法人、サプライヤーや地域の皆さまなど、様々なステークホルダーとの関係の上に成り立っております。
私たちは、「おいしさと笑顔を地域の皆さまに」をパーパスとして掲げており、これを実現するために以下の4つの領域を重要なサステナビリティ課題領域と定め、取り組みを推進しております。
●私たちのパーパス:「おいしさと笑顔を地域の皆さまに」 <パ―パス実現のための4つの領域>「安心でおいしいお食事を - Food Quality & Sourcing」 私たちは、「食の安全」をすべてに優先し、調達から店舗まで徹底した品質保証体制を実施するとともに、関わるすべての人が、倫理的で誠実な行動ができるシステムを維持・改良していきます。
安定供給はもちろん環境課題や社会課題の解決に向けサプライヤーと連携して取り組み、持続可能な食材・資源の調達にも尽力してまいります。
「地球環境のために - Our Planet」 私たちは、地球のため、将来のために、気候変動対策に真摯に向き合っています。
「2050年までにネット・ゼロ・エミッション達成」という目標に向け、世界的な気候変動や環境課題に社会の一員として積極的に取り組み、環境保全に寄与するとともに、事業活動における環境負荷軽減を常に検討し、行動しております。
「地域の仲間にサポートを - Community Connection」 私たちは、創業者レイ・A・クロックの言葉にもある通り「私たちをいつも支えてくださっている地域の皆さまへお返しをする義務がある」と考えております。
コミュニティの一員として、子供たちとご家族、そしてお客様や地域・社会の皆さまの笑顔を第一に考え取り組んでおります。
「働きがいをすべての人に - Jobs, Inclusion & Empowerment」 私たちは、マクドナルドのビジネスを支えているのは“人”であると考え、多様な人材が活躍し、誰もが自分らしく働きながら成長し、働きがいを感じることのできる職場環境の実現を目指しております。
Our Values(私たちの価値観)のもと、安全で尊重しあえるインクルーシブな職場環境を推進するとともに、日々のトレーニングや専門教育機関における成長機会を提供し、自らの選択と努力次第でどこまでも成長できる「Up to You」なキャリア構築を支援しております。
②人的資本に関する戦略 持続可能な発展のためには、地域の人々の協力が不可欠です。
人手不足や人材の流出は従業員満足度や顧客満足度の低下、ひいては企業の評判を低下させ、お客様の減少に繋がりかねません。
また、その影響は食材等の原材料供給を担うサプライヤーや生産地の皆さまにまで波及します。
 当社グループは、事業を展開する地域における雇用の創出に貢献しており、当社グループの専門教育機関である「ハンバーガー大学」では、クルー(店舗アルバイト従業員)や社員だけでなく、教職員研修の支援を行うなど多くの人々に育成機会を提供しております。
より高い水準のサービスをお客様に提供し続けるための人材育成は、その好循環の中で地域社会の皆さまの生産活動を支えることにも寄与すると考えております。
事業の持続可能な成長を維持するために、性別、国籍、人種、世代、障がいの有無、文化的背景や価値観といった個人の属性に関わらず、多様な人々の人権を尊重し、従業員が能力を最大限に発揮できるための人材育成と働きやすい職場環境の整備が重要と考え、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを重視したキャリア開発の推進に取り組んでおります。
例えば、店舗運営面では多様性の観点からクルーの属性内訳(学生、主婦・主夫、シニア等)を重視し最適化を図っています。
また2021年には、特定の勤務地、時間、職務に限定することで、ライフスタイルに合わせて安心して働くことができる地域社員制度を導入したほか、店長がよりワークライフバランスを推進できるよう、サポート店長制度も新たに設けました。
オフィススタッフについても、店舗同様、時代や社会の変化を考慮した働きやすい環境の整備を推進しております。
 2024年度中の活動実績としては、全店舗に最低年1回、店舗が安全で敬意のある勤務環境を遵守しているかを当社グループのピープル基準で確認・評価するための訪問を行うPPFV(プッティング・ピープル・ファースト・ビジット)を開始いたしました。
その他にも、食品衛生や接客を行う上で重視する、従業員の身だしなみに関する規定を定めたアピアランスポリシーについて、髪色についての規定を廃止する改訂を2024年3月に実施しており、従業員の多様性や働きやすさを重視した社内規定の見直しも随時進めております。
③環境・気候変動に関する戦略 気候変動が当社グループにもたらす影響としては、異常気象による店舗への直接的な被害のほか、主要な原材料(小麦粉、飼料用穀物、野菜等)の作況による調達価格高騰や流通量減少、品質の低下が想定されます。
また、海洋汚染やマイクロプラスチックの発生と流出も、同様に海産原材料の収量に影響を及ぼすことが考えられます。
一方、当社グループの事業活動が環境に及ぼす影響の観点では、食品ロスの発生は、主要な原材料の生産工程で消費された自然資本やエネルギーが有効活用されないまま、余剰な温室効果ガスのみを空気中に残留させることになり、地球温暖化や前述の異常気象の発生にもつながる重要課題であると捉えております。
 以上を鑑み、当社グループでは脱炭素化とプラスチックの削減、食品の2R(リデュース・リサイクル)に重点をおいた取り組みを進めております。
脱炭素化に向けては、2022年より太陽光や水力、地熱などの再生可能エネルギーに由来した電力の導入を各店舗にて順次開始し、物流においてはサプライチェーンにおける配送業務の平準化・効率化に取り組んでおります。
プラスチックの削減に向けては、紙製ストロー、木製カトラリー、紙製サラダボックスの導入、サステナブルな素材を使用したおもちゃへの移行をはじめております。
食品リサイクルの取り組み例としては、全店舗でほぼ100%の廃食用油(フライオイル)を主に鶏の配合飼料としてリサイクルしているほか、一部の店舗で、食品リサイクル法の優先順位に則り、飼料化、肥料化、バイオマス燃料化を行っております。
 また、サプライチェーン上での環境配慮活動としては、当社グループが仕入れもしくは使用する自然資源について認証材料の使用を積極的に進めることで、環境に配慮して生産された適切な原材料の使用に努めております。
特に、当社グループの商品であるフィレオフィッシュ®で使用する白身魚はMSC認証を取得しており、2024年に初めて開催された、MSC認証水産物を国内に広めることに貢献した事業者を表彰する制度「MSCジャパン・アワード」にてフードサービス部門を受賞しております。
そのほか、当社グループは林野庁が推進する「ウッド・チェンジ」の趣旨に賛同し、森林の保全と地域の生態系保護、激甚化する災害被害の抑制などを目的として、国産木材を活用した店舗づくりも推進しております。
 2024年度中の活動実績としては、発電事業者との再生可能エネルギー供給に関する長期的な直接契約形態である「コーポレートPPA」を締結するなど、引き続き再生可能エネルギー電力の導入に注力しており、2024年12月時点で、国内約3,000店舗のうち、約520店舗において契約の切り替えを完了しております。
また、オフィスについては2024年度中に100%再エネ化を達成しております。
指標及び目標 (4)指標及び目標 当社グループでは、前述の人的資本及び環境・気候変動に関する戦略と取り組みについて、以下の表に示す関連指標を用いて進捗管理を行っております。
また、当社グループ事業にも深く関連する社会課題等についても目標を設定し、その達成に向けて全社的な戦略の検討と実践に取り組んでおります。
①人的資本に関する指標と目標 当社グループでは従業員の多様性を重視するうえで、各従業員の属性別人数や比率、人事制度等の利用状況をはじめ、目的に応じて複数の指標を管理しております。
以下一覧表に示す指標は、前述の人的資本に関する戦略に紐づく指標を一部抜粋し開示するものです。
このうち、女性管理職比率については2030年までに全体比40%を目標に掲げ、個人の属性に依存しない多様な人材が活躍できる職場環境づくりを目指しております。
その取り組みの一環として2024年度、日本マクドナルドは経済産業省及び東京証券取引所が実施する、女性活躍推進の観点で優れた上場企業に与えられるなでしこ銘柄選定を受けております。
指標2022年実績2023年実績2024年実績従業員エンゲージメント (注)188.0%89.8%90.1%女性管理職比率 (注)225.3%25.5%25.3%女性店長比率 (注)231.8%32.7%34.2%男性の育児休業取得率 (注)326.7%29.3%61.5%男女の賃金格差(注)4-%76.6%82.2%障がい者雇用比率 (注)42.3%2.3%2.5%(注)1.従業員サーベイのエンゲージメントに関する項目より算出しています。
     対象者は日本マクドナルド株式会社の社員及びクルーです。
2.対象者は日本マクドナルド株式会社の社員です。
3.対象者は日本マクドナルド株式会社の常時雇用労働者です。
4.対象者は日本マクドナルド株式会社の社員及びクルーです。
②環境・気候変動に関する指標と目標 種別の食品・容器包装廃棄物量データ、エネルギー使用量データ及び、以下に示す各指標に基づき、当社グループに起因する環境負荷の進捗管理を行っております。
温室効果ガス排出量については、2050年までのネット・ゼロ・エミッション達成を掲げ、2030年までに店舗とオフィスからの排出量を2018年度実績比で50.4%削減することを目標としております。
目標の達成に向けてはカーボンクレジットの活用も視野に取り組みを推進しており、2024年度中には、再エネ電力への切り替えと非化石証書の活用により、オフィスからの温室効果ガス排出量についてネット・ゼロを達成しております。
 また、廃棄物管理の観点では、食品ロス率の削減、食品リサイクル率の上昇を目指し、2025年末までに、すべてのお客様用パッケージ類及びハッピーセット®のおもちゃをサステナブルな素材(リサイクル素材または認証素材)に変更することを目標としております。
指標基準値(2018年実績)2023年実績2024年実績食品ロス率(注)1-%2.3%2.3%食品リサイクル率-%68.6%70.1%GHG排出量総量(注)2399,436t-CO2332,899t-CO2314,273 t-CO2基準年対比削減率-%16.7%21.3%Scope1(注)3オフィス0 t-CO20 t-CO20 t-CO2直営店舗 27,750.6 t-CO223,526.0 t-CO220,988.6 t-CO2フランチャイズ店舗(注)453,763.9 t-CO251,036.3 t-CO254,781.4 t-CO2マクドナルドの総合研究施設1.9 t-CO21.9 t-CO24.5 t-CO2Scope2(注)3,5マーケット基準オフィス(注)6329.4 t-CO2198.3 t-CO20 t-CO2直営店舗109,422.7 t-CO274,832.4 t-CO253,500.5 t-CO2フランチャイズ店舗(注)4208,063.7 t-CO2183,213.5 t-CO2184,998.0 t-CO2マクドナルドの総合研究施設(注)6104.0 t-CO290.8 t-CO20 t-CO2ロケーション基準オフィス355.4 t-CO2214.5 t-CO2218.4 t-CO2直営店舗116,403.6 t-CO294,148.9 t-CO285,019.7 t-CO2フランチャイズ店舗(注)4211,349.9 t-CO2191,840.2 t-CO2202,655.2 t-CO2マクドナルドの総合研究施設111.7 t-CO2102.0 t-CO2102.3 t-CO2(注)1.可食部の廃棄量(kg)÷食品の仕入れ量(kg)2.総量合計値はマーケット基準の値を使用しています。
また、GHGプロトコルに則った算定にあたり、基準年の排出量実績について集計方法が変更となったため、過去の開示数値から変更が生じています。
3.Scope1,2の算定対象範囲のうち、マックデリバリー®等での社有車走行による軽油・ガソリン使用に伴う排出量は、総排出量対比で1%未満(2023年実績で約0.3%)であるため除外としております。
4.フランチャイズ店舗からの排出量は、本来Scope3-カテゴリ14の集計対象範囲ですが、店舗とオフィスからの排出量削減目標の対象範囲であるため、Scope1,2の範囲として計上しております。
5.Scope2の算定に使用する排出係数は環境省が公表する電気事排出係数を使用していますが、有価証券報告書の提出時点では2024年度分算定分の排出係数が未公表のため、2023年度算定用の排出係数を使用した暫定値を報告しています。
6.オフィス及び総合研究施設における電力使用に伴う温室効果ガス排出量については、再エネ化及び非石証書の適用によって実質排出量0としています。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 ②人的資本に関する戦略 持続可能な発展のためには、地域の人々の協力が不可欠です。
人手不足や人材の流出は従業員満足度や顧客満足度の低下、ひいては企業の評判を低下させ、お客様の減少に繋がりかねません。
また、その影響は食材等の原材料供給を担うサプライヤーや生産地の皆さまにまで波及します。
 当社グループは、事業を展開する地域における雇用の創出に貢献しており、当社グループの専門教育機関である「ハンバーガー大学」では、クルー(店舗アルバイト従業員)や社員だけでなく、教職員研修の支援を行うなど多くの人々に育成機会を提供しております。
より高い水準のサービスをお客様に提供し続けるための人材育成は、その好循環の中で地域社会の皆さまの生産活動を支えることにも寄与すると考えております。
事業の持続可能な成長を維持するために、性別、国籍、人種、世代、障がいの有無、文化的背景や価値観といった個人の属性に関わらず、多様な人々の人権を尊重し、従業員が能力を最大限に発揮できるための人材育成と働きやすい職場環境の整備が重要と考え、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを重視したキャリア開発の推進に取り組んでおります。
例えば、店舗運営面では多様性の観点からクルーの属性内訳(学生、主婦・主夫、シニア等)を重視し最適化を図っています。
また2021年には、特定の勤務地、時間、職務に限定することで、ライフスタイルに合わせて安心して働くことができる地域社員制度を導入したほか、店長がよりワークライフバランスを推進できるよう、サポート店長制度も新たに設けました。
オフィススタッフについても、店舗同様、時代や社会の変化を考慮した働きやすい環境の整備を推進しております。
 2024年度中の活動実績としては、全店舗に最低年1回、店舗が安全で敬意のある勤務環境を遵守しているかを当社グループのピープル基準で確認・評価するための訪問を行うPPFV(プッティング・ピープル・ファースト・ビジット)を開始いたしました。
その他にも、食品衛生や接客を行う上で重視する、従業員の身だしなみに関する規定を定めたアピアランスポリシーについて、髪色についての規定を廃止する改訂を2024年3月に実施しており、従業員の多様性や働きやすさを重視した社内規定の見直しも随時進めております。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 ①人的資本に関する指標と目標 当社グループでは従業員の多様性を重視するうえで、各従業員の属性別人数や比率、人事制度等の利用状況をはじめ、目的に応じて複数の指標を管理しております。
以下一覧表に示す指標は、前述の人的資本に関する戦略に紐づく指標を一部抜粋し開示するものです。
このうち、女性管理職比率については2030年までに全体比40%を目標に掲げ、個人の属性に依存しない多様な人材が活躍できる職場環境づくりを目指しております。
その取り組みの一環として2024年度、日本マクドナルドは経済産業省及び東京証券取引所が実施する、女性活躍推進の観点で優れた上場企業に与えられるなでしこ銘柄選定を受けております。
指標2022年実績2023年実績2024年実績従業員エンゲージメント (注)188.0%89.8%90.1%女性管理職比率 (注)225.3%25.5%25.3%女性店長比率 (注)231.8%32.7%34.2%男性の育児休業取得率 (注)326.7%29.3%61.5%男女の賃金格差(注)4-%76.6%82.2%障がい者雇用比率 (注)42.3%2.3%2.5%(注)1.従業員サーベイのエンゲージメントに関する項目より算出しています。
     対象者は日本マクドナルド株式会社の社員及びクルーです。
2.対象者は日本マクドナルド株式会社の社員です。
3.対象者は日本マクドナルド株式会社の常時雇用労働者です。
4.対象者は日本マクドナルド株式会社の社員及びクルーです。
事業等のリスク 3【事業等のリスク】
 当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには次のようなものがあります。
 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2024年12月31日)現在において判断したものであります。
(1) 食品に関するリスク① 食品の安全管理について(リスクの概要) 飲食店営業の特有の問題点といたしまして、衛生問題が発生した場合、各店舗における営業停止等による直接的な影響に加え、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
(リスクへの対応) 日本マクドナルド株式会社の食材は、国内外のサプライヤーで製造され、店舗に供給されております。
日本マクドナルド株式会社では、サプライヤーの製造工程と食材の品質を管理するプログラムを定め、安全で高品質な食材の確保と店舗への供給に努めております。
 サプライヤーにおける食材の製造工程は、関連法令、規制要求事項の遵守はもちろんのこと、GMP、HACCPプログラムをベースとした世界食品安全イニシアチブ(GFSI)に準拠した食品安全管理システムに加え、マクドナルド品質基準を加えたサプライヤー品質マネジメントシステム(SQMS)によって管理されています。
マクドナルドがグローバルで取り組んでいる約150項目に渡る品質・食品安全マネジメントシステムの要求項目に基づく品質管理、衛生管理に取り組むとともに、内部監査による自己点検、第三者機関による外部監査を設けております。
 併せて、サプライヤーで製造された食材は店舗に納められるまで、倉庫保管及び輸送中の安全性を確認するプログラム(DQMP)を運用することによって安全性の確保に努めております。
 また、当社では、「Supplier summit」を年に1回、品質保証・管理責任者を対象とした「Gold Standard Quality会議」を年に2回開催しており、製造現場レベルから高い意識で食品安全に取り組むという共通理念を、お互いに共有しております。
 店舗においては、食品衛生責任者の設置、害虫駆除の定期的実施、従業員の身だしなみチェックと手洗いの励行に加え、厨房機器の定期的なメンテナンス、食品管理に関するマニュアルの整備と従業員教育の実施等により、安全な商品をお客様に提供するための衛生管理を徹底しております。
万一、異常が発生した場合には、異常申立者の救護治療、拡大防止のための迅速な措置を取る体制を整えているほか、賠償責任保険への加入などの対策も講じております。
② 食品に関する安全性について(リスクの概要) 社会全般に影響を与える衛生問題あるいは風評等が発生した場合、売上の減少、安全衛生強化の施策費の増加、関連設備投資、安全性に関するキャンペーン費用等により、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
(リスクへの対応) 当社グループでは、お客様の当社グループ商品に対する信頼を高めるため、商品がどこで製造され、日本マクドナルド株式会社がどのように品質や安全性を確保しているかを伝える必要があると考え、最終加工国、主要原材料の主要原産国の情報公開を積極的に行っております。
また、品質管理体制の強化、具体的には、対象サプライヤーに対する定期的な監査の実施と第三者検査機関による残留検査や食品衛生法の規格基準に基づく検査を原材料に応じた頻度で定期的に実施しております。

(2) 経営環境に関するリスク① 原材料の価格変動等によるリスクについて(リスクの概要) 日本マクドナルド株式会社が提供する商品の原材料である牛肉、ポテト等の価格は国際商品市況等の影響を受けて変動しております。
また、輸出国での労使協議等の影響による物流遅延などにより、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
(リスクへの対応) 日本マクドナルド株式会社は、国内、海外を含め多数のサプライヤーと取引を維持することで、その時々においてより有利な取引条件を確保しております。
② 為替変動リスクについて(リスクの概要) 日本マクドナルド株式会社が提供する商品の原材料及び貯蔵品は海外からの輸入があるため、その価格は為替変動の影響を受けており、為替の変動が当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
(リスクへの対応) 日本マクドナルド株式会社は、商社を通じた適切かつ機動的な為替予約により、為替変動リスクを回避する努力を行っております。
③ 競合について(リスクの概要) 日本マクドナルド株式会社は、ハンバーガーを中心とするファストフード業界のみならず、コンビニエンスストアや中食と言われる惣菜販売業者等との間において、競合状態にあります。
競争の激化が当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
(リスクへの対応) 当社グループは、主に飲酒を主とした居酒屋・スナック及び給食施設を除いた外食マーケットをIEO(Informal Eating Out)市場と設定して、日本マクドナルド株式会社の置かれた状況を分析して経営を行っております。
特に、先進的なテクノロジーや経営手法を導入することで、優位なポジションの確保に努めております。
④ 法的規制について(リスクの概要) 日本マクドナルド株式会社の直営店舗及びフランチャイズ店舗は、食品衛生法の規定に基づき、監督官庁から飲食店営業許可、菓子製造許可及び乳類販売営業許可を取得していることに加え、環境の保護に関して、容器包装リサイクル法等、各種環境保全に関する法令による制限を受けております。
これらの法的規制が強化された場合、それに対応するための新たな費用が増加すること等により、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
(リスクへの対応) 当社グループは、各種法的規制に対しマクドナルドシステムとしての対応方法を個別に定め徹底することで、法令を遵守しかつ経営に重大な影響が生じることなく対応できる体制を整えております。
⑤ 労務管理について(リスクの概要) 当社グループは、「ピープル」を重要な経営基盤の一つと位置づけ、継続的な投資を強化しており、関連法令を遵守した適切な労務管理を実施しておりますが、直営及びフランチャイズ店舗における労務管理も含め、実務の中でこれが適切に実施されなかった場合には、訴訟リスクや、当社グループの社会的信用を失う可能性があり、当社の財政状況及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(リスクへの対応) 当社グループは、継続的なモニタリングにより勤務状況の確認を行い、また従業員への定期的なトレーニングや通知により、労務管理に関連するルールの理解と遵守の徹底に継続的に取り組んでおります。
(3) 特定の取引先との関係に関するリスク① 物流関連業務の委託について(リスクの概要) 当社グループが指定する製造元からの商品や備品等の購入業務、当該商品や備品等の在庫管理業務及び店舗への配送業務等の物流関連業務を特定の外部業者に委託しており、需要の急増減や天災地変、品質問題や倒産・経営破綻等により調達に重大な支障をきたした場合等には、当社グループの財政状況と経営成績に影響を与える可能性があります。
(リスクへの対応) 当社グループは特定の外部業者と密接な関係を保ちながら、それらの業者と協力して物流・調達業務を常に見直し改善することで、安定的な調達に努めております。
② 店舗の賃借物件への依存について(リスクの概要) 当社は、本社、事務所及び95%以上の店舗の土地建物を賃借しております。
賃貸借期間は当社と賃貸人との合意により更新可能でありますが、賃貸人側の事情による賃貸借契約の不更新または期限前解約により、業績が好調な店舗であっても閉店を余儀なくされることがあります。
 また当社は、賃貸人に対して預託金を差し入れておりますが、契約終了時に一括で返還される敷金と、数年から最長30年にわたり分割によって返還を受ける保証金(建設協力金)があります。
当連結会計年度末の「敷金及び保証金」残高は409億44百万円であります。
敷金及び保証金のうち全部または一部が、賃貸人に生じた倒産その他の事由により回収できなくなるリスクがあります。
(リスクへの対応) 当社は、契約条件を精査し、適宜賃貸人と協議し、かつ賃借人として賃貸物件を適切に利用し賃貸人と良好な関係を維持することで、必要な賃貸借期間の確保に努めております。
また、必要以上の敷金、保証金を預託しないことに加え、賃貸人の与信を適切に管理することで、敷金及び保証金の回収不能リスクを低減しております。
③ デリバリー関連業務の委託について(リスクの概要) お客様の生活様式の変化により、デリバリーの需要が増加する中、日本マクドナルド株式会社及びフランチャイジーにおいては自社のデリバリーサービスに加え、複数の外部業者にデリバリー業務を委託しておりますが、需要の急増減、法令の整備、業者の撤退等により、外部業者のサービス提供あるいはその仕組みに大きな変更がある場合、当社グループの財政状況と経営成績に影響を与える可能性があります。
(リスクへの対応) 当社グループはこれらの外部業者と密接な関係を保ちながら、全体のバランスやサービス内容を常に見直し改善することで、安定的なデリバリーサービスの実施に努めております。
(4) 情報セキュリティ・内部統制に関するリスク① 情報システムへの依存について(リスクの概要) 当社グループは、店舗運営、食材などの仕入れ、配送システムなどの業務を情報システムに依存しており、その情報システムに様々な障害が生じた場合には、店舗の効率的な運営やお客様に対する食品の適時の提供が阻害され、重要なデータの喪失等が発生することにより、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
(リスクへの対応) 当社グループは、プログラムの不具合などやコンピュータウイルス、外部からのサイバー攻撃などに対し、監視ツールの導入によるシステム検知やモニタリングの実施等、適切な防止策を実施しております。
② 個人情報保護について(リスクの概要) 当社グループは、多数のお客様や従業員の個人情報等を管理しておりますが、万一漏洩があった場合には、お客様等に重大な損失を与え、当社グループの社会的信用を失う可能性があります。
(リスクへの対応) 当社グループは、個人情報保護法や各種ガイドラインに基づいた規程類及び社内体制を整備し、定期的な社内・委託先の情報管理体制の確認を行うことで、個人情報漏洩を防止しています。
③ コンプライアンスについて(リスクの概要) コンプライアンスに対する意識が高まる中、役職員個人による法令違反などコンプライアンス上の問題が発生した場合には、当社の財政状況及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また直営及びフランチャイズの役職員による不適切なSNSの使用などがあった場合、当社グループの評判や信頼に影響を及ぼす可能性もあります。
(リスクへの対応) 当社グループは、コンプライアンス意識の徹底と定着に継続的に取り組んでおります。
この取り組みにおいては全社リスク管理委員会規程を定めて全社リスク管理委員会を設置し、コンプライアンス&リスク管理体制を整備するとともに、コンプライアンス・ホットラインを設けて内部通報制度の充実を図り、加えて必要な研修トレーニングを通じて役職員に対するコンプライアンス教育も実施しております。
また、業務執行部門から独立した内部監査部により、各部門の業務プロセスが適切に行われていることを監査しております。
 各フランチャイジー及び各店舗に対する定期的な研修や監査も実施し、マクドナルドシステム全体としてのコンプライアンスを維持しております。
(5) 事故・災害に関するリスク① 天候、災害によるリスクについて(リスクの概要) 特に店舗が集中している地域や原材料の輸出国で台風や地震等の自然災害が発生した場合は、店舗設備の損壊、社会インフラ、物流の寸断、避難勧告等の理由により、店舗の休業や営業時間の短縮を余儀なくされる場合があります。
また、自然災害による影響が長期化し、さらには消費意欲の低下等が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
(リスクへの対応) 当社グループは、日本国内の様々な地域に多くの店舗を構え、かつ外部業者と協力して物流網を整備することにより、また損害保険に加入することで、天候や災害によるリスクに対応しております。
② 感染症に関するリスク(リスクの概要) 国内外で重大な感染症の拡大が発生した場合、店舗の運営方法や設備の変更、政府、行政の方針に伴う営業時間短縮や、営業の一時停止といった事象が生じることにより、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(リスクへの対応) 当社グループは、お客様、従業員等の安全を最優先に、衛生管理の徹底、感染症予防の取り組みを継続してまいります。
また、商品をご自宅にお届けするデリバリーサービス、レジを通さない注文を可能にするモバイルオーダー、店舗の駐車場所に直接お届けするパーク&ゴー®といった、お客様が利用しやすい販売方法を積極的に導入しております。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
業績等の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。
)の状況の概要は次の通りであります。
(1)業績 当社グループでは、持続的成長と収益性を向上し、企業価値の継続的な拡大を目指す中期経営計画(2022年度から2024年度)を2022年2月に公表いたしました。
より多様化し高まっていくお客様のご期待にお応えし着実な成長を実現するために、マクドナルドビジネスの基盤と将来に向けた分野への投資を「ブランド」「メニュー・バリュー」「店舗・デジタル・ピープル」の戦略の3本の柱に注力して行ってまいりました。
その結果、3年間で目標としておりました全店売上高年平均成長率5%前後、営業利益年平均成長率3~5%、営業利益率10%以上、ROE10%以上をすべて達成することができました。
 当連結会計年度におきましては、これまで同様お客様の声を伺い、店舗の衛生管理の徹底、QSCと利便性の向上を通じてお客様の店舗体験の向上に努めたことに加え、様々なメニュー戦略やマーケティング活動、人材の採用と育成への投資などを強化いたしました。
事業環境につきましては円安や原材料価格の高止まり、エネルギーコストや人件費、物流費の上昇などが続いており、全国の店舗の7割を超える約2,100店舗以上を運営するフランチャイズオーナーやサプライヤーも含め、ビジネスを健全に継続するために、一部商品の店頭価格を1月に改定いたしました。
これらの活動の結果、既存店売上高は2015年第4四半期から2024年第4四半期まで37四半期連続でプラスとなり、売上高も対前年同期比で増加となりました。
この売上高増加の効果やグローバル規模の原材料調達、効果的なマーケティング活動や効率的な店舗オペレーションなどの取り組みに加え、各種店舗運営費用の最適化や期首に計画のなかった水道光熱費の政府補助などにより、営業利益は対前年比で増加となりました。
<中期経営計画の戦略の3本の柱>1.ブランド パーパスとして「おいしさと笑顔を地域の皆さまに。
」を掲げ、お客様だけではなく、従業員、そして地域の皆さまに笑顔になっていただくことをマクドナルドの存在意義としています。
パーパスの実現に向け、「安心でおいしいお食事を」「地球環境のために」「地域の仲間にサポートを」「働きがいをすべての人に」を注力領域と定め、取り組んでおります。
なお、当社グループのサステナビリティに対する考え方と取り組みは「サステナビリティレポート」にまとめ、ウェブサイトで公開しております。
「安心でおいしいお食事を」:食を提供する企業として「食の安全」は最も重視すべき課題であり、お客様に安全で高品質のお食事を安心してお召し上がりいただけるよう食品管理システムの正確な運用に常に取り組んでおります。
関連法令・規制はもとより、世界食品安全イニシアチブ(GFSI)にも準拠し、さらにマクドナルド独自の品質基準を加えて構築された厳しい品質・衛生の管理システムの維持、必要な基準を満たしているかの監査も実施しております。
また、持続可能な食材・資材の責任ある調達に努め、商品に対するお客様の信頼と安心を高めるべく、最終加工国・主要原材料の主要原産国や食物アレルギー、栄養成分の情報公開を継続して行ってまいります。
「地球環境のために」:「2050年までにネット・ゼロ・エミッション達成」を目指し、2030年までに「店舗とオフィスでは2018年度実績比で温室効果ガス排出量を50.4%削減」するという中間目標に向け、省エネの強化、物流の効率化、再生可能エネルギーの導入、食品ロスやリサイクルに継続して注力してまいります。
また、2025年末までにすべてのお客様向けパッケージとハッピーセット®のおもちゃにおいて、再生可能な素材、リサイクル素材または認証済み素材への変更を予定しており、プラスチック削減等を推進してまいります。
「地域の仲間にサポートを」:コミュニティの一員として、公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパンの支援を通じて共に助け合う社会を目指したチャリティ活動や、キッズスポーツ支援、教育支援、安全で安心な街づくりなど、子供たちの成長、安全を支え、地域に暮らすすべての皆さまの笑顔のために取り組んでまいります。
「働きがいをすべての人に」:全国で働く約21万人のクルーをはじめとするすべての従業員に、成長の機会を提供し、誰もが活躍できる安全でインクルーシブな職場環境の実現を進めております。
性別や年齢、国籍といった様々な個性や背景を持った多様な人材の雇用と、それぞれが強みを発揮しながら誇りと働きがいを感じられる職場環境を作ってまいります。
 当連結会計年度におきましても、引き続きテレビCMやウェブサイト、SNS等を活用したブランドコミュニケーションの継続に加え、QSCの向上を通じて店舗体験を高めた結果、お客様のブランドに対する好感度や信頼度がさらに上がっております。
今後もこれまでの取り組みを継続、強化することで、よりお客様とのエンゲージメントを強化してまいります。
2.メニュー・バリュー お客様のご期待にお応えするために、それぞれの時間帯に合わせたメニューラインアップを強化し、バリュー・フォー・マネーにおいてお客様にお得感を感じていただける様々な取り組みを実施いたしました。
期間限定商品では、「てりたま」や「月見バーガー」「グラコロ®」等を販売し、季節の風物詩として多くのお客様にご好評いただきました。
さらに平日のランチのセットメニュー「ひるまック」や、手軽に様々な商品をお選びいただける500円台のバリューセット®、「チキンマックナゲット®15ピース」「マックフライポテト®M・Lサイズ」を特別価格で販売するなど、お客様に「おいしさ」「お得さ」「手軽さ」を通じて、マクドナルドのバリューを実感していただける商品をお届けいたしました。
3.店舗・デジタル・ピープル「店舗」:さらなる成長に向けて、移転を含む新規出店や改装、リビルドに積極的に投資を行っていくことで、よりお客様や地域のニーズに合った店舗ポートフォリオを構築してまいりました。
さらにキッチンの製造能力強化やドライブスルーレーンの増設、デリバリーサービスの最適化など、お客様により便利で快適にご利用いただける環境をご提供してまいりました。
 2024年におきましては、新規出店106店舗、閉店100店舗となり、当連結会計年度末の店舗数は2,988店舗となりました。
区分前連結会計年度末新規出店閉店区分移行当連結会計年度末増加減少直営店舗数878店38△345△100787店フランチャイズ店舗数2,104店68△66100△52,201店合計店舗数2,982店106△100105△1052,988店 「デジタル」:デジタルとピープルの融合により、より良いサービスをご提供していく施策として、「モバイルオーダー」を導入しております。
公式アプリにモバイルオーダーやデリバリーのアプリを統合することで、お客様にシームレスなサービスを提供し、お客様のニーズにお応えし続けるためにさらに利便性を高め、利用者数を伸ばすことを目指しております。
また、店頭にてお客様ご自身にご注文いただけるタッチパネル式注文端末の設置を進めており、2024年末時点で1,300店舗以上に導入し、今後もお客様や店舗のニーズに合わせて導入店舗数を増やしてまいります。
 デリバリーは、今後も成長が期待されるポテンシャルの高いマーケットであります。
マックデリバリーサービス(MDS)と、Uber Eats、出前館、Woltとの提携により、デリバリーサービスを展開しております。
デリバリー実施店舗数は2024年末時点で2,200店舗以上となっており、今後もデリバリーサービスを強化し、お客様の利便性の向上を目指してまいります。
 ドライブスルーについては、キャパシティの増強に加え、「モバイルオーダー」でご注文いただいた商品を、車に乗ったまま店舗の駐車場で受け取れるサービス「パーク&ゴー®」を導入しており、2024年末時点で1,200店舗以上で展開しております。
また、「ドライブスルー モバイルオーダー」も、全国のドライブスルー店舗(一部店舗を除く)でご利用いただけます。
「ピープル」:事業環境の変化が激しい中において、お客様のご期待にお応えできるのは、約21万人のクルーや店舗社員をはじめとしたピープル、つまり人材があってこそだと考えております。
お客様に最高の店舗体験をお届けするため、優秀な人材の採用と育成に積極的な投資を継続しております。
優秀な人材を採用するため、「クルー体験会」などのキャンペーンを実施いたしました。
育成におきましては、デジタル端末を使ったトレーニング教材である「デジタルCDP」は現在日本語以外にも多言語対応しており、クルーの理解度の向上、トレーニング時間の短縮に繋がっております。
また、ハンバーガー大学では、オンライン、対面での研修を実施しております。
さらに、多様な人材の多様なライフスタイルに応じた社員としてのキャリアパスを提供するため、地域社員制度を導入しております。
今後も、性別、国籍、年齢などの属性に関わらず、多様な個性や背景を持った人材がそれぞれの強みを生かして自分らしく働き、成長できる環境を提供し、人材育成とリテンションに繋げてまいります。
 今後も、お客様、従業員をはじめすべての方々の安全と健康を最優先しながら、常にお客様に寄り添い、変化する社会やお客様のニーズに柔軟に対応できるよう進化を続けてまいります。
おいしいメニュー、お得感、納得感のあるバリュー並びに便利で快適な店舗体験を日々ご提供するとともに、持続可能な社会の実現に向けて取り組みながら、「おいしさと笑顔を地域の皆さまに。
」ご提供してまいります。
<システムワイドセールス及び売上高> 当連結会計年度は、お客様の満足度向上のために実施した様々な施策の相乗効果により、既存店売上高は5.0%の増加となり、1店舗当たりの平均月商は上場以来最高を更新することができました。
システムワイドセールスは8,291億40百万円(前連結会計年度比513億87百万円増加)、売上高は4,054億77百万円(前連結会計年度比234億87百万円増加)となりました。
<売上原価> 直営店舗売上原価率は、主に売上高の増加や店舗収益性の改善により1.3ポイント減少しました。
また、フランチャイズ収入原価率は、主に売上高の増加に伴いフランチャイズ収入が増加したこと等により0.1ポイント減少となりました。
(売上原価の内訳)(単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度前連結会計年度比金額原価率金額原価率金額原価率直営売上原価234,36790.2%243,31589.0%8,948△1.3%(内訳)材料費98,87738.1%101,13437.0%2,257△1.1% 労務費68,88426.5%72,70226.6%3,8180.1% その他66,60625.6%69,47825.4%2,871△0.2%フランチャイズ収入原価75,33061.6%81,17361.5%5,843△0.1%売上原価合計309,69881.1%324,48980.0%14,791△1.0% <販売費及び一般管理費> 販売費及び一般管理費につきましては、さらなる成長への投資を行いました。
売上高比につきましては、売上高の増加や一般管理費の最適化等により0.1ポイント減少となりました。
(販売費及び一般管理費の内訳)(単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度前連結会計年度比金額売上高比金額売上高比金額売上高比販売費及び一般管理費31,4138.2%32,9668.1%1,552△0.1%(内訳) 広告宣伝費及び販売促進費8,3852.2%8,4772.1%92△0.1% 一般管理費23,0286.0%24,4886.0%1,4600.0% <営業利益及び経常利益> 主に売上高の増加等により、営業利益は480億21百万円(前連結会計年度比71億44百万円増加)、経常利益は473億89百万円(前連結会計年度比66億54百万円増加)となりました。
<親会社株主に帰属する当期純利益> 親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の473億89百万円を計上したことや、主に特別損失に減損損失及び固定資産除却損を18億22百万円、法人税等合計に152億64百万円計上したこと等により、319億61百万円(前連結会計年度比67億98百万円増加)となりました。
(注)1.既存店売上高とは、少なくとも13ヶ月以上開店している店舗を対象店舗として、その店舗の売上高を当連結会計年度と前連結会計年度それぞれ合計して比較したものです。
2.システムワイドセールスとは、直営店舗とフランチャイズ店舗の合計売上高であり、連結損益計算書に記載されている売上高と一致しません。
(2)キャッシュ・フロー 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次の通りです。
 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて20億86百万円増加し、673億27百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動により得られた資金は526億89百万円(前連結会計年度比42億14百万円増加)となりました。
これは主に税金等調整前当期純利益472億26百万円、減価償却費及び償却費170億98百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動により使用した資金は447億64百万円(前連結会計年度比305億86百万円減少)となりました。
これは主に有形固定資産の取得による支出391億93百万円、非連結子会社株式の取得による支出52億86百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は58億39百万円(前連結会計年度比4億20百万円減少)となりました。
これは主に、配当金の支払額55億84百万円によるものです。
(3)生産、受注及び販売の実績 当社グループの事業はハンバーガーレストラン事業単一であります。
なお、当連結会計年度の販売実績をサービスごとに示すと、以下の通りであります。
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)販売高(百万円)構成比(%)前年同期比(%)直営店売上高273,45967.45.3フランチャイズ収入131,31032.47.5店舗運営事業の売却から生じる利益7070.2318.6合計405,477100.06.1(注)1.上記の直営店売上高には、フランチャイズ店舗分は含まれておりません。
2.フランチャイズ収入の売上金額は、ロイヤルティー、賃貸料、広告宣伝費負担金収入等であります。
(4)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。
この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、第5[経理の状況]-1連結財務諸表-(1)[連結財務諸表]-注記事項-(重要な会計上の見積り)をご参照ください。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容a 経営成績等(1)経営成績 当連結会計年度における経営成績の状況につきましては、第2[事業の状況]-4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]-(1)業績をご参照ください。
(2)財政状態の分析 当連結会計年度末の流動資産は1,116億77百万円となり、前連結会計年度比47億64百万円の増加となりました。
これは有価証券が40億円増加したことが主な要因です。
 固定資産は2,254億16百万円となり、前連結会計年度比209億36百万円の増加となりました。
これは有形固定資産が194億3百万円増加したことが主な要因です。
 流動負債は760億69百万円となり、前連結会計年度比9億55百万円の減少となりました。
これは買掛金が13億40百万円減少したことが主な要因です。
 固定負債は79億81百万円となり、前連結会計年度比2億85百万円の増加となりました。
これは資産除去債務が8億45百万円増加、役員賞与引当金が2億9百万円減少したことが主な要因です。
b 経営成績等に重要な影響を与える要因について 経営成績等に重要な影響を与える要因につきましては、第2[事業の状況]-3[事業等のリスク]をご参照ください。
c 資本の財源及び資金の流動性について(1)財務戦略の基本的な考え方 当社グループは、安定的な営業キャッシュ・フローの創出により、事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持並びに健全な財政状態を目指しております。
 運転資金及び設備投資資金は主に営業活動によって得られた自己資金を充当し、必要に応じて借入金等による資金調達を実施する方針としております。
(2)経営資源の配分に関する考え方 経営資源については、中長期的な持続的成長と収益性向上を実現するための投資に配分してまいります。
このうち、設備投資に関しては、2025年度において600億円の新規投資を計画しています。
(第3[設備の状況]-3[設備の新設、除却等の計画]ご参照) 株主配分の考え方については、第4[提出会社の状況]-3[配当政策]をご参照ください。
(3)資金需要の主な内容 当社グループの営業活動に係る主な資金支出は、直営店舗の原材料費、人件費、その他店舗運営に関わる費用、直営・フランチャイズ店舗にかかる賃借料、広告宣伝・販売促進費、本社の人件費等となります。
また、投資活動に係る主な資金支出は、店舗の建設や改装及びITシステムを含む設備投資等となります。
(4)資金調達 当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金及び外部資金を有効に活用しております。
現状におきましては手元現預金を十分に保有していることから今後の資金需要は確保できておりますが、資金調達手段として金融機関と円滑な関係を築いております。
d 経営上の目標の達成状況について 2024年度の達成状況は以下の通りとなりました。
円安や原材料価格の高止まり、エネルギーコストや人件費、物流費の上昇などが続くなか、マクドナルドビジネスの基盤と将来に向けた分野への投資を「ブランド」「メニュー・バリュー」「店舗・デジタル・ピープル」の戦略の3本の柱に注力したことにより、全店売上高、連結営業利益、連結経常利益、親会社株主に帰属する連結純利益は過去最高を更新し、年初計画を上回る実績を達成することができました。
(単位:百万円) 2024年度(年初計画)2024年度(実績)全店売上高826,000829,140連結売上高406,000405,477連結営業利益45,50048,021連結経常利益44,50047,389親会社株主に帰属する連結純利益27,00031,961  2025年通期の業績見通しについては、新たに策定した中期経営計画の取り組みを推進することにより、更なる成長を目指します。
また、これまでに築いてきたビジネスの基盤をさらに強化しつつ、将来の成長に向けた投資を行ってまいります。
ビジネスの環境としては不透明な要素が多くありますが、安全・安心の分野を徹底しながら、お客様の利便性と店舗体験の向上を目指し、お客様にマクドナルドらしいFUNを感じていただける様々な活動を行います。
そして、地域社会に貢献し、皆様に愛されるブランドとなるよう努めてまいります。
 全店売上高は創業以来最高となった2024年をさらに上回る8,800億円、連結売上高は4,125億円、連結営業利益は495億円、連結経常利益は485億円、親会社株主に帰属する連結純利益は305億円を目指してまいります。
(単位:百万円) 2025年度業績予想対前年比全店売上高880,000+6.1%連結売上高412,500+1.7%連結営業利益49,500+3.1%連結経常利益48,500+2.3%親会社株主に帰属する連結純利益30,500△4.6%
経営上の重要な契約等 5【経営上の重要な契約等】
(1)米国マクドナルドとのライセンス契約a.契約日 :1998年8月26日(2018年10月29日改訂)b.契約先 :マクドナルド・コーポレーション(米国マクドナルド)c.契約内容:1971年7月14日付で米国マクドナルドと契約を締結しております。
当該契約に従い、米国マクドナルドの有する商標、商号及びノウハウを使用し、日本におけるマクドナルド・レストランの運営を行っております。
また、当社が日本におけるフランチャイザーとして、フランチャイズ権をサブ・ライセンスするマスター・ライセンス契約としても機能しております。
当該契約の当初期限は2000年末であったため、2001年1月1日以降に係るライセンス契約に関して、1998年8月26日に締結いたしました(2018年10月29日改訂)。
主な内容は次の通りであります。
契約期間自 2001年1月1日至 2010年12月31日自 2011年1月1日至 2030年12月31日支払ロイヤルティーシステムワイドセールスの2.5%システムワイドセールスの3%(注)1.日本マクドナルド株式会社は、2002年3月20日付の会社分割に関する合意書により、当社と同等の権利義務を保有する契約当事者としております。
2.システムワイドセールスとは、直営店舗とフランチャイズ店舗の合計売上高であります。
(2)国内フランチャイジーとのフランチャイジー加盟契約a.契約の名称フランチャイズ契約b.契約の本旨 日本マクドナルド株式会社の許諾によるマクドナルド・レストラン経営のための契約を取り決めております。
c.契約期間 20年d.加盟店から徴収する加盟金、その他金銭に関する主な事項加盟金各店舗のフランチャイズ契約毎に5,000,000円固定ロイヤルティー3.0%レントロイヤルティー店舗の総売上高に基づく一定割合。
または、固定金額のどちらか高い方。
インフラサービスフィー0.7%広告宣伝費4.5%(注)1.上記割合は店舗の総売上高に基づくものであります。
2.2002年7月1日付の会社分割により、日本マクドナルド株式会社が同日をもってその権利義務のすべてを当社から承継し、フランチャイジーとの契約当事者となっております。
(3)国内フランチャイジーとの分割弁済契約a.契約の名称債務承認分割弁済契約b.契約の本旨フランチャイズオーナーへの財務施策の一環として、2022年9月以降に支払期日の到来するフランチャイジーから日本マクドナルド株式会社への支払ロイヤルティー等の一部について支払期限を延期し、2023年10月から始まる24ヶ月間での分割払いへと変更しております。
(4)三井物産サプライチェーン・ソリューションズ合同会社との業務委託基本契約a.契約日 :2012年9月1日b.契約先 :三井物産サプライチェーン・ソリューションズ合同会社c.契約内容:日本マクドナルド株式会社が認定した規格・単価の原材料を、三井物産サプライチェーン・ソリューションズ合同会社が日本マクドナルド株式会社の指定する製造元より購入し日本マクドナルド株式会社及びそのフランチャイジーへ販売、配送することを取り決めております。
d.契約期間:本契約においては契約期間の定めはありません。
(注)HAVIサプライチェーン・ソリューションズ・ジャパン合同会社は、経営権がHAVIグループLPから三井物産株式会社に譲渡されたことに伴い、2025年1月31日付で三井物産サプライチェーン・ソリューションズ合同会社に社名変更しております。
(5)三井物産サプライチェーン・ソリューションズ合同会社との価格合意に係る規定a.締結日 :2016年6月21日b.締結先 :三井物産サプライチェーン・ソリューションズ合同会社c.締結内容:日本マクドナルド株式会社と三井物産サプライチェーン・ソリューションズ合同会社との間で決められる物流単価の価格合意に関する包括的な規定となることを定めております。
d.期間:本契約においては契約期間の定めはありません。
(注)HAVIサプライチェーン・ソリューションズ・ジャパン合同会社は、経営権がHAVIグループLPから三井物産株式会社に譲渡されたことに伴い、2025年1月31日付で三井物産サプライチェーン・ソリューションズ合同会社に社名変更しております。
研究開発活動 6【研究開発活動】
 特記すべき研究開発活動はありません。
設備投資等の概要 1【設備投資等の概要】
 当連結会計年度中は、新規出店と改装、リビルドへの投資等を中心に、以下の投資を行いました。
なお、当社グループの事業はハンバーガーレストラン事業単一であるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
(単位:百万円) 店舗本社管理部門計建物及び構築物26,9781226,990機械及び装置7,406107,416工具、器具及び備品4,931715,002土地3,443-3,443リース資産137-137ソフトウエア-1,9601,960計42,8972,05444,952
主要な設備の状況 2【主要な設備の状況】
 当社グループにおける主要な設備は、次の通りであります。
(1)提出会社 帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物構築物工具、器具及び備品土地(面積㎡)ソフトウエア敷金及び保証金合計ハンバーガーレストラン事業(店舗)18,4144,440-27,414(133,140.72)6,37340,90797,549-本社本部110033-(-)3,142373,324-計18,5244,4403327,414(133,140.72)9,51540,944100,874- (2)国内子会社(日本マクドナルド株式会社) 帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物構築物機械及び装置工具、器具及び備品リース資産合計ハンバーガーレストラン事業(店舗)61,0048,77217,5218,81214596,2571,883本社本部6592486264721,107634計61,6648,79717,6089,07721897,3652,517(注)1.上記の他に土地及び建物を賃借しており、年間賃借料は53,501百万円であります。
2.上記の他に厨房機器等の店舗設備を賃借しており、年間賃借料は58百万円であります。
設備の新設、除却等の計画 3【設備の新設、除却等の計画】
 当社グループの設備投資計画については、今後の景気予測、業界動向、投資効率等を総合的に勘案の上策定しております。
 当連結会計年度末現在における重要な設備の新設・改修及び除却等の計画は次の通りであります。
これらは主に、当社の連結子会社であります日本マクドナルド株式会社が運営するハンバーガーレストランの営業に関連する設備であります。
(1)重要な設備の新設・改修設備の内容投資予定金額(百万円)増加店舗数店舗建設25,000110~120既存店への投資30,000-ITその他5,000-計60,000110~120(注)1.上記の金額については、自己資金によりまかなう予定であります。
2.完成後の増加能力については、合理的な算定が困難であるため記載しておりません。
3.当社グループは単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
(2)重要な設備の除却等設備の内容計画金額(百万円)店舗数店舗閉店50090~100店舗改装1,100290~300計1,600380~400(注)1.上記「店舗閉店」の店舗数と計画金額には、当社グループの設備が計上されている店舗の閉店数と除却損等見積額が含まれております。
2.当社グループは単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
設備投資額、設備投資等の概要44,952,000,000

Investment

株式の保有状況 (5)【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方 当社は、投資株式について、もっぱら株式の価値の変動または配当の受領によって利益を得ることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式、それ以外の株式を純投資目的以外の目的である投資株式(政策保有株式)に区分しております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 期末日時点で保有目的が純投資以外の目的である投資株式のうち上場株式を保有しておりません。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式356非上場株式以外の株式-- (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 該当事項はありません。
(当事業年度において株式数が減少した銘柄) 該当事項はありません。
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 該当事項はありません。
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社3
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社56,000,000

Shareholders

大株主の状況 (6)【大株主の状況】
2024年12月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(百株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
MCDONALD’S RESTAURANTS OF CANADA LIMITED(常任代理人 スキャデン・アープス法律事務所)カナダ・トロント(東京都港区六本木1-6-1)335,75025.25
MCD APMEA SINGAPORE INVESTMENTS PTE.LTD.(常任代理人 スキャデン・アープス法律事務所)シンガポール・シンガポール(東京都港区六本木1-6-1)133,85010.07
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂1-8-117,1411.29
STATE STREET BANK WEST CLIENT - TREATY 505234(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)アメリカ・ノースクインシー(東京都港区港南2-15-1)14,7751.11
BNYM AS AGT/CLTS NON TREATY JASDEC(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)アメリカ・ニューヨーク(東京都千代田区丸の内1-4-5)13,1260.99
SMBC日興証券株式会社東京都千代田区丸の内3-3-110,4760.79
楽天証券株式会社東京都港区南青山2-6-219,3780.71
株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1-8-127,3840.56
日本マクドナルドグループ持株会東京都新宿区西新宿6-5-16,7100.50
BNYMSANV RE ARBEJDSMARKEDETS TILLAEGSPENSION(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)デンマーク・ヒレレズ(東京都千代田区丸の内1-4-5)5,0740.38計 553,66541.64(注) 
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)、
株式会社日本カストディ銀行(信託口)は、すべて信託業務に係るものであります。
株主数-金融機関13
株主数-金融商品取引業者23
株主数-外国法人等-個人421
株主数-外国法人等-個人以外505
株主数-個人その他340,538
株主数-その他の法人1,547
株主数-計343,047
氏名又は名称、大株主の状況BNYMSANV RE ARBEJDSMARKEDETS TILLAEGSPENSION(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)
株主総利回り1
株主総会決議による取得の状況 (1)【株主総会決議による取得の状況】
 該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式77490,600当期間における取得自己株式--(注) 当期間における取得自己株式には、2025年3月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式は含まれておりません。

Shareholders2

自己株式の取得0
自己株式の取得による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー0
発行済株式及び自己株式に関する注記 1 発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項 当連結会計年度期首株式数(株)当連結会計年度増加株式数(株)当連結会計年度減少株式数(株)当連結会計年度末株式数(株)発行済株式 普通株式132,960,000--132,960,000合計132,960,000--132,960,000自己株式 普通株式(注)1,09677-1,173合計1,09677-1,173(注)普通株式の自己株式の株式数の増加77株は、単元未満株式の買取りによる増加であります。

Audit

監査法人1、連結EY新日本有限責任監査法人
独立監査人の報告書、連結 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2025年3月24日 日本マクドナルドホールディングス株式会社 取締役会 御中 EY新日本有限責任監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士堀 井   秀 樹 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士長 谷 川   宗 <連結財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている日本マクドナルドホールディングス株式会社の2024年 1月1日から2024年12月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。
 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、日本マクドナルドホールディングス株式会社及び連結子会社の 2024年12月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
ハンバーガーレストラン事業における収益認識監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社の事業は、ハンバーガーレストラン事業単一であり、直営店方式による店舗運営及びフランチャイズ方式による店舗展開を行っている。
連結損益計算書に記載されているとおり、2024年12月期において、会社は売上高 405,477百万円を計上しており、その内訳は直営店舗売上高273,459百万円及びフランチャイズ収入132,018百万円である。
 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4会計方針に関する事項(5)重要な収益及び費用の計上基準に記載されているとおり、直営店舗売上高は、直営店舗における販売取引がPOSシステムに記録され、販売管理システムを経由して会計システムに自動転送されることにより計上される。
また、フランチャイズ収入は、フランチャイズ店舗における販売取引がPOSシステムに記録され、販売管理システムを経由して会計システムに自動転送され、記録された販売取引データとフランチャイズ契約書に規定された料率に基づき自動計算され、会計システムに計上される。
 販売取引は顧客からの注文に基づき日々発生するが、これには店頭で注文を受ける販売取引、モバイルオーダーで注文を受ける販売取引、自社及び外部委託業者を利用したデリバリーサービスによる販売取引があり、モバイルオーダー及びデリバリーサービスは、顧客からの受注データがオーダー受領サーバーを経由してPOSシステムに転送され、販売取引データに変換される。
 このように会社のハンバーガーレストラン事業の売上高は、国内約3,000店舗における日々の膨大な販売取引データが複数のシステム間で連携されることで計上されており、自動化された業務処理統制に高度に依存している。
よって、システム間のデータ連携が適切に行われず、会社のハンバーガーレストラン事業に係る販売取引が会計システムに正確に計上されない場合、財務報告に重要な影響を与える可能性がある。
また、こうしたデータ連携のほか、販売管理システムへの手入力による販売取引データの登録・修正や、会計システムへの手入力による売上仕訳が行われる場合があり、これらの登録・修正や手仕訳が正確に処理されない場合も、財務報告に重要な影響を与える可能性がある。
従って、ハンバーガーレストラン事業における収益認識において、これらシステム間のデータ連携及びデータ連携外の処理(手入力)の正確性の検討が監査上重要である。
 以上から、当監査法人は、ハンバーガーレストラン事業における収益認識の正確性を監査上の主要な検討事項と判断した。
 当監査法人は、ハンバーガーレストラン事業における収益認識の正確性を検討するため、主として以下の監査手続を実施した。
(1)内部統制の評価 直営店舗売上高及びフランチャイズ収入に関連するプロセス並びに入金プロセスに係る業務処理統制の整備・運用状況を評価した。
 上記の内部統制の評価においては、データ連携を含む販売取引データの正確性を担保するための内部統制として、以下を含む自動化された業務処理統制の整備・運用状況を評価した。
・ 販売管理システムにおける直営及びフランチャイズ店舗の日々の販売取引集計・ POSシステム、販売管理システム、会計システム等のシステム間データ連携処理・ 会計システムにおけるフランチャイズ収入の自動計算 加えて、上記の自動化された業務処理統制の基盤となる販売管理システム及び会計システムについて、プログラム変更管理、アクセス・セキュリティ管理等自動処理の一貫性を担保するための全般統制の整備・運用状況を評価した。
 更に、以下の手入力による処理の正確性を担保するための会社の内部統制の整備・運用状況も併せて評価した。
・ 販売管理システムへの手入力による販売取引データの登録・修正・ 会計システムへの手入力による売上仕訳 (2)実証手続による検証 直営店舗売上高及びフランチャイズ収入に係る収益認識の正確性を検証するため、主に以下の手続を実施した。
① リスク評価のためのデータ分析・ 拠点損益異常検知ツール(拠点損益データの全体の傾向や勘定科目間の関係性などから回帰分析の手法で各拠点の売上高及び費用を推定し、各拠点における損益の不自然な動きを検知するツール)を利用して、直営店舗の月次売上高や月次のフランチャイズ収入を推定し、実績値と比較した。
・ その結果、推定値と実績値に一定水準以上の乖離が検知された店舗について、関連する定量的・定性的な店舗データとの比較等により、乖離理由を調査した。
② 仕訳フローの正確性を検証するためのデータ分析・ 仕訳データ分析ツールを用いて、収益及び売掛金の計上から入金に至る年間の仕訳フローの相関関係を定量的に分析するとともに、当期の入金額について金融機関による入金証憑と突合した。
③ データ連携の正確性及びデータ連携外の処理(手入力)の正確性を直接検証するための手続・ 販売管理システムにおける販売取引データと連携先の会計システムに計上された売上高を照合した。
・ 販売管理システムから手入力による登録・修正の履歴を抽出し、その内容を閲覧した。
・ 会計システムへの手入力による売上仕訳を抽出し、取引内容を理解するとともに、関連証憑と突合した。
④ 個別の売上取引及び関連する債権残高の正確性を検証するための手続・ 各直営店舗の月次売上高について、販売管理システムからの取引レポート、入金証憑等の関連証憑と突合した。
・ フランチャイズ収入について、販売管理システムに集計された各フランチャイズ店舗に係る販売取引データ及びフランチャイズ契約書に規定された料率を使用して、再計算した。
・ フランチャイズ法人等の主要な相手先について、売掛金の残高確認を実施した。
その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
連結財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・ 連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。
監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の 監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<内部統制監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、日本マクドナルドホールディングス株式会社の2024年12月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。
 当監査法人は、日本マクドナルドホールディングス株式会社が2024年12月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。
財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
 監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。
内部統制監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。
 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。
内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。
・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。
監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
<報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係 会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上 (注)1 上記は監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しています。
2 XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
ハンバーガーレストラン事業における収益認識監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社の事業は、ハンバーガーレストラン事業単一であり、直営店方式による店舗運営及びフランチャイズ方式による店舗展開を行っている。
連結損益計算書に記載されているとおり、2024年12月期において、会社は売上高 405,477百万円を計上しており、その内訳は直営店舗売上高273,459百万円及びフランチャイズ収入132,018百万円である。
 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4会計方針に関する事項(5)重要な収益及び費用の計上基準に記載されているとおり、直営店舗売上高は、直営店舗における販売取引がPOSシステムに記録され、販売管理システムを経由して会計システムに自動転送されることにより計上される。
また、フランチャイズ収入は、フランチャイズ店舗における販売取引がPOSシステムに記録され、販売管理システムを経由して会計システムに自動転送され、記録された販売取引データとフランチャイズ契約書に規定された料率に基づき自動計算され、会計システムに計上される。
 販売取引は顧客からの注文に基づき日々発生するが、これには店頭で注文を受ける販売取引、モバイルオーダーで注文を受ける販売取引、自社及び外部委託業者を利用したデリバリーサービスによる販売取引があり、モバイルオーダー及びデリバリーサービスは、顧客からの受注データがオーダー受領サーバーを経由してPOSシステムに転送され、販売取引データに変換される。
 このように会社のハンバーガーレストラン事業の売上高は、国内約3,000店舗における日々の膨大な販売取引データが複数のシステム間で連携されることで計上されており、自動化された業務処理統制に高度に依存している。
よって、システム間のデータ連携が適切に行われず、会社のハンバーガーレストラン事業に係る販売取引が会計システムに正確に計上されない場合、財務報告に重要な影響を与える可能性がある。
また、こうしたデータ連携のほか、販売管理システムへの手入力による販売取引データの登録・修正や、会計システムへの手入力による売上仕訳が行われる場合があり、これらの登録・修正や手仕訳が正確に処理されない場合も、財務報告に重要な影響を与える可能性がある。
従って、ハンバーガーレストラン事業における収益認識において、これらシステム間のデータ連携及びデータ連携外の処理(手入力)の正確性の検討が監査上重要である。
 以上から、当監査法人は、ハンバーガーレストラン事業における収益認識の正確性を監査上の主要な検討事項と判断した。
 当監査法人は、ハンバーガーレストラン事業における収益認識の正確性を検討するため、主として以下の監査手続を実施した。
(1)内部統制の評価 直営店舗売上高及びフランチャイズ収入に関連するプロセス並びに入金プロセスに係る業務処理統制の整備・運用状況を評価した。
 上記の内部統制の評価においては、データ連携を含む販売取引データの正確性を担保するための内部統制として、以下を含む自動化された業務処理統制の整備・運用状況を評価した。
・ 販売管理システムにおける直営及びフランチャイズ店舗の日々の販売取引集計・ POSシステム、販売管理システム、会計システム等のシステム間データ連携処理・ 会計システムにおけるフランチャイズ収入の自動計算 加えて、上記の自動化された業務処理統制の基盤となる販売管理システム及び会計システムについて、プログラム変更管理、アクセス・セキュリティ管理等自動処理の一貫性を担保するための全般統制の整備・運用状況を評価した。
 更に、以下の手入力による処理の正確性を担保するための会社の内部統制の整備・運用状況も併せて評価した。
・ 販売管理システムへの手入力による販売取引データの登録・修正・ 会計システムへの手入力による売上仕訳 (2)実証手続による検証 直営店舗売上高及びフランチャイズ収入に係る収益認識の正確性を検証するため、主に以下の手続を実施した。
① リスク評価のためのデータ分析・ 拠点損益異常検知ツール(拠点損益データの全体の傾向や勘定科目間の関係性などから回帰分析の手法で各拠点の売上高及び費用を推定し、各拠点における損益の不自然な動きを検知するツール)を利用して、直営店舗の月次売上高や月次のフランチャイズ収入を推定し、実績値と比較した。
・ その結果、推定値と実績値に一定水準以上の乖離が検知された店舗について、関連する定量的・定性的な店舗データとの比較等により、乖離理由を調査した。
② 仕訳フローの正確性を検証するためのデータ分析・ 仕訳データ分析ツールを用いて、収益及び売掛金の計上から入金に至る年間の仕訳フローの相関関係を定量的に分析するとともに、当期の入金額について金融機関による入金証憑と突合した。
③ データ連携の正確性及びデータ連携外の処理(手入力)の正確性を直接検証するための手続・ 販売管理システムにおける販売取引データと連携先の会計システムに計上された売上高を照合した。
・ 販売管理システムから手入力による登録・修正の履歴を抽出し、その内容を閲覧した。
・ 会計システムへの手入力による売上仕訳を抽出し、取引内容を理解するとともに、関連証憑と突合した。
④ 個別の売上取引及び関連する債権残高の正確性を検証するための手続・ 各直営店舗の月次売上高について、販売管理システムからの取引レポート、入金証憑等の関連証憑と突合した。
・ フランチャイズ収入について、販売管理システムに集計された各フランチャイズ店舗に係る販売取引データ及びフランチャイズ契約書に規定された料率を使用して、再計算した。
・ フランチャイズ法人等の主要な相手先について、売掛金の残高確認を実施した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結  監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、連結ハンバーガーレストラン事業における収益認識
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結  会社の事業は、ハンバーガーレストラン事業単一であり、直営店方式による店舗運営及びフランチャイズ方式による店舗展開を行っている。
連結損益計算書に記載されているとおり、2024年12月期において、会社は売上高 405,477百万円を計上しており、その内訳は直営店舗売上高273,459百万円及びフランチャイズ収入132,018百万円である。
 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4会計方針に関する事項(5)重要な収益及び費用の計上基準に記載されているとおり、直営店舗売上高は、直営店舗における販売取引がPOSシステムに記録され、販売管理システムを経由して会計システムに自動転送されることにより計上される。
また、フランチャイズ収入は、フランチャイズ店舗における販売取引がPOSシステムに記録され、販売管理システムを経由して会計システムに自動転送され、記録された販売取引データとフランチャイズ契約書に規定された料率に基づき自動計算され、会計システムに計上される。
 販売取引は顧客からの注文に基づき日々発生するが、これには店頭で注文を受ける販売取引、モバイルオーダーで注文を受ける販売取引、自社及び外部委託業者を利用したデリバリーサービスによる販売取引があり、モバイルオーダー及びデリバリーサービスは、顧客からの受注データがオーダー受領サーバーを経由してPOSシステムに転送され、販売取引データに変換される。
 このように会社のハンバーガーレストラン事業の売上高は、国内約3,000店舗における日々の膨大な販売取引データが複数のシステム間で連携されることで計上されており、自動化された業務処理統制に高度に依存している。
よって、システム間のデータ連携が適切に行われず、会社のハンバーガーレストラン事業に係る販売取引が会計システムに正確に計上されない場合、財務報告に重要な影響を与える可能性がある。
また、こうしたデータ連携のほか、販売管理システムへの手入力による販売取引データの登録・修正や、会計システムへの手入力による売上仕訳が行われる場合があり、これらの登録・修正や手仕訳が正確に処理されない場合も、財務報告に重要な影響を与える可能性がある。
従って、ハンバーガーレストラン事業における収益認識において、これらシステム間のデータ連携及びデータ連携外の処理(手入力)の正確性の検討が監査上重要である。
 以上から、当監査法人は、ハンバーガーレストラン事業における収益認識の正確性を監査上の主要な検討事項と判断した。
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4会計方針に関する事項(5)重要な収益及び費用の計上基準
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結  当監査法人は、ハンバーガーレストラン事業における収益認識の正確性を検討するため、主として以下の監査手続を実施した。
(1)内部統制の評価 直営店舗売上高及びフランチャイズ収入に関連するプロセス並びに入金プロセスに係る業務処理統制の整備・運用状況を評価した。
 上記の内部統制の評価においては、データ連携を含む販売取引データの正確性を担保するための内部統制として、以下を含む自動化された業務処理統制の整備・運用状況を評価した。
・ 販売管理システムにおける直営及びフランチャイズ店舗の日々の販売取引集計・ POSシステム、販売管理システム、会計システム等のシステム間データ連携処理・ 会計システムにおけるフランチャイズ収入の自動計算 加えて、上記の自動化された業務処理統制の基盤となる販売管理システム及び会計システムについて、プログラム変更管理、アクセス・セキュリティ管理等自動処理の一貫性を担保するための全般統制の整備・運用状況を評価した。
 更に、以下の手入力による処理の正確性を担保するための会社の内部統制の整備・運用状況も併せて評価した。
・ 販売管理システムへの手入力による販売取引データの登録・修正・ 会計システムへの手入力による売上仕訳 (2)実証手続による検証 直営店舗売上高及びフランチャイズ収入に係る収益認識の正確性を検証するため、主に以下の手続を実施した。
① リスク評価のためのデータ分析・ 拠点損益異常検知ツール(拠点損益データの全体の傾向や勘定科目間の関係性などから回帰分析の手法で各拠点の売上高及び費用を推定し、各拠点における損益の不自然な動きを検知するツール)を利用して、直営店舗の月次売上高や月次のフランチャイズ収入を推定し、実績値と比較した。
・ その結果、推定値と実績値に一定水準以上の乖離が検知された店舗について、関連する定量的・定性的な店舗データとの比較等により、乖離理由を調査した。
② 仕訳フローの正確性を検証するためのデータ分析・ 仕訳データ分析ツールを用いて、収益及び売掛金の計上から入金に至る年間の仕訳フローの相関関係を定量的に分析するとともに、当期の入金額について金融機関による入金証憑と突合した。
③ データ連携の正確性及びデータ連携外の処理(手入力)の正確性を直接検証するための手続・ 販売管理システムにおける販売取引データと連携先の会計システムに計上された売上高を照合した。
・ 販売管理システムから手入力による登録・修正の履歴を抽出し、その内容を閲覧した。
・ 会計システムへの手入力による売上仕訳を抽出し、取引内容を理解するとともに、関連証憑と突合した。
④ 個別の売上取引及び関連する債権残高の正確性を検証するための手続・ 各直営店舗の月次売上高について、販売管理システムからの取引レポート、入金証憑等の関連証憑と突合した。
・ フランチャイズ収入について、販売管理システムに集計された各フランチャイズ店舗に係る販売取引データ及びフランチャイズ契約書に規定された料率を使用して、再計算した。
・ フランチャイズ法人等の主要な相手先について、売掛金の残高確認を実施した。
その他の記載内容、連結 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、連結 <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。

Audit1

監査法人1、個別EY新日本有限責任監査法人
独立監査人の報告書、個別 独立監査人の監査報告書 2025年3月24日 日本マクドナルドホールディングス株式会社 取締役会 御中 EY新日本有限責任監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士堀 井   秀 樹 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士長 谷 川   宗 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている日本マクドナルドホールディングス株式会社の2024年1月1日から2024年12月31日までの第54期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。
 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、日本マクドナルドホールディングス株式会社の2024年12月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
不動産賃貸事業における収益認識監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社は、100%子会社である日本マクドナルド株式会社の持株会社として、グループ企業の連結経営戦略の策定業務と実行業務及び不動産賃貸業務を主たる事業としている。
損益計算書に記載されているとおり、2024年12月期において、会社は不動産賃貸収入61,341百万円 を計上しており、会社の売上高の約92%を占めている。
 不動産賃貸収入は、会社が日本マクドナルド株式会社に賃貸する店舗資産等について、同社との間で合意した賃貸借契約の条件に基づき計算されている。
当該収入の計算プロセスにおいては、担当者の手作業によりスプレッドシートを使用して、月次で対象資産、費用等のデータが集計され、当該データと契約条件(対象資産については料率を適用)に基づき不動産賃貸収入が計算されている。
 加えて、日本マクドナルド株式会社からの不動産賃貸収入は、持株会社である会社の主要な収益源であり株主への配当原資となることから、当該収益認識の正確性の検討が監査上重要である。
 以上から、当監査法人は、不動産賃貸事業における収益認識の正確性を監査上の主要な検討事項と判断した。
 当監査法人は、不動産賃貸事業の収益認識の正確性を検討するため、主として以下の監査手続を実施した。
(1)内部統制の評価 不動産賃貸収入プロセスに係る内部統制の整備・運用状況を評価した。
当該評価においては、収益認識の正確性を担保するための内部統制として、以下を含む業務処理統制の整備・運用状況を評価した。
・ スプレッドシートを使用して基礎データを集計し計算を行い、毎月の収入金額の正確性を確認し、承認する統制・ 不動産賃貸収入及びその売掛金について、日本マクドナルド株式会社における費用及び債務の計上額との確認を行い、承認する統制 (2)実証手続による検証 不動産賃貸事業の収益認識の正確性を検証するため、主に以下の手続を実施した。
・ 関連する契約書を入手して、条件変更の有無、変更がある場合にはその内容を確認した。
・ 各月の不動産賃貸収入の計上額の正確性を検討するために、契約書に記載された契約条件に基づき、不動産賃貸収入の再計算を行った。
・ 不動産賃貸収入及びその売掛金について、日本マクドナルド株式会社における費用及び債務の計上額との一致を確認した。
その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に 重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。
利害関係 会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上 (注)1 上記は監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しています。
2 XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
不動産賃貸事業における収益認識監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社は、100%子会社である日本マクドナルド株式会社の持株会社として、グループ企業の連結経営戦略の策定業務と実行業務及び不動産賃貸業務を主たる事業としている。
損益計算書に記載されているとおり、2024年12月期において、会社は不動産賃貸収入61,341百万円 を計上しており、会社の売上高の約92%を占めている。
 不動産賃貸収入は、会社が日本マクドナルド株式会社に賃貸する店舗資産等について、同社との間で合意した賃貸借契約の条件に基づき計算されている。
当該収入の計算プロセスにおいては、担当者の手作業によりスプレッドシートを使用して、月次で対象資産、費用等のデータが集計され、当該データと契約条件(対象資産については料率を適用)に基づき不動産賃貸収入が計算されている。
 加えて、日本マクドナルド株式会社からの不動産賃貸収入は、持株会社である会社の主要な収益源であり株主への配当原資となることから、当該収益認識の正確性の検討が監査上重要である。
 以上から、当監査法人は、不動産賃貸事業における収益認識の正確性を監査上の主要な検討事項と判断した。
 当監査法人は、不動産賃貸事業の収益認識の正確性を検討するため、主として以下の監査手続を実施した。
(1)内部統制の評価 不動産賃貸収入プロセスに係る内部統制の整備・運用状況を評価した。
当該評価においては、収益認識の正確性を担保するための内部統制として、以下を含む業務処理統制の整備・運用状況を評価した。
・ スプレッドシートを使用して基礎データを集計し計算を行い、毎月の収入金額の正確性を確認し、承認する統制・ 不動産賃貸収入及びその売掛金について、日本マクドナルド株式会社における費用及び債務の計上額との確認を行い、承認する統制 (2)実証手続による検証 不動産賃貸事業の収益認識の正確性を検証するため、主に以下の手続を実施した。
・ 関連する契約書を入手して、条件変更の有無、変更がある場合にはその内容を確認した。
・ 各月の不動産賃貸収入の計上額の正確性を検討するために、契約書に記載された契約条件に基づき、不動産賃貸収入の再計算を行った。
・ 不動産賃貸収入及びその売掛金について、日本マクドナルド株式会社における費用及び債務の計上額との一致を確認した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別  監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、個別不動産賃貸事業における収益認識
その他の記載内容、個別 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、個別 <報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。

BS資産

原材料及び貯蔵品1,660,000,000
未収入金1,183,000,000
その他、流動資産206,000,000
建物及び構築物(純額)93,483,000,000
工具、器具及び備品(純額)33,000,000
土地27,414,000,000
リース資産(純額)、有形固定資産218,000,000
建設仮勘定1,266,000,000
有形固定資産51,721,000,000
ソフトウエア9,515,000,000
無形固定資産10,271,000,000
投資有価証券12,056,000,000
長期前払費用1,121,000,000
繰延税金資産7,669,000,000
投資その他の資産65,054,000,000