財務諸表
CoverPage
提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2025-03-28 |
英訳名、表紙 | YMIRLINK, Inc. |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 清水 亘 |
本店の所在の場所、表紙 | 東京都渋谷区代々木二丁目2番1号 |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 03-6820-0514 |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
連結決算の有無、DEI | true |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2【沿革】 年月概要1999年7月企業のホームページやWebシステムの制作業務の請負を目的として、東京都渋谷区恵比寿に有限会社ユミルリンクを設立2000年6月ユミルリンク株式会社へ組織変更2002年1月株式会社サイバーエージェントが親会社となる(サイバーエージェントグループ)一般第二種電気通信事業者認定2002年7月メール配信システム(注1)開発2003年2月高速メール配信エンジンを独自開発2003年7月メール配信ASPサービス(現:Cuenote FC)の提供を開始2005年9月プライバシーマーク認定取得2005年12月サイボウズ株式会社が親会社となる(サイボウズグループ)2006年7月Perlのフレームワーク(注2)「TripletaiL」を公開2006年12月アイテック阪神株式会社(現:アイテック阪急阪神株式会社)と業務提携2008年4月Erlang言語(注3)を使用した高精度性能分析ツールを開発2008年6月メール配信のトラブルを改善するリレーサーバー「Cuenote SR-S」を発売2009年3月製品を「Cuenote」ブランドに統一SaaSサービス「Cuenote FCプレミアム」を提供開始2011年2月「Cuenote FCプレミアム」がASP・SaaS安全・信頼性に係る情報開示認定を取得アイテック阪急阪神株式会社が親会社となる(阪急阪神ホールディングスグループ)2011年7月大阪支店(大阪市福島区)を開設2013年7月アンケート・フォームシステム「Cuenote Survey」を発売情報セキュリティマネジメントシステム「ISMS」認証を取得2015年12月業務拡大のため本社オフィスを東京都渋谷区代々木に移転2016年7月開発拠点として沖縄オフィス(沖縄県中頭郡北谷町)を開設(2024年4月閉鎖)2016年9月「Cuenote」シリーズの契約数が1,000契約を突破2018年1月開発拠点として福岡オフィス(福岡市博多区)を開設(2024年4月閉鎖)2018年6月開発拠点として北海道オフィス(札幌市中央区)を開設2018年11月SMS配信サービス「Cuenote SMS」を提供開始2019年11月「Cuenote 安否確認サービス」を提供開始2020年3月業務拡大のため大阪支店を大阪市北区に移転2020年7月「Cuenote SMS」が「楽天モバイル」の回線向けSMS配信に対応し、国内4キャリアと直接接続を開始2021年9月東京証券取引所マザーズに株式を上場2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のマザーズ市場からグロース市場に移行2022年5月認証サービス「Cuenote Auth」を提供開始2022年9月「Cuenote」シリーズの契約数が2,000契約を突破2023年3月総合行政ネットワーク(注4)と接続する「Cuenote SMS for LGWAN」を提供開始2024年9月株式会社ROCを子会社化2024年11月Webプッシュ通知サービス「Cuenote Push」を提供開始(注)1.企業や自治体がメールを活用して、消費者との関係を構築したり、販売促進を通じ消費者の購買意欲を高めたりといったマーケティング活動を行うためのシステムです。 2.Perlとは、Webアプリケーション、テキスト処理などのプログラムを書くのに広く用いられるプログラミング言語です。 フレームワークとは、プログラミングにおいて、アプリケーションソフトウエアの標準構造を実装するのに使われるライブラリの集まりです。 多くの再利用可能なコードをフレームワークにまとめることで、開発の手間を省き、定形的で標準的なコードを毎回コーディングしなくて済むように効率化する仕組みのことです。 3.Erlangは、コンピュータにおいて汎用的な用途に使うことができる並行処理指向言語です。 4.総合行政ネットワークとは、各地方公共団体の組織内ネットワークが相互接続されたネットワーク網です。 各地方公共団体と国の各省庁、住民等との間の情報交換手段確保のための基盤であり、高度なセキュリティが維持された行政専用のネットワーク、LGWAN(Local Government Wide Area Network)とも表されます。 |
事業の内容 | 3【事業の内容】 当社グループは、当社及び連結子会社1社(株式会社ROC)より構成されており、メッセージングソリューション事業を通じ、法人のデジタルコミュニケーション・マーケティング活動を「テクノロジー」と「サービス」で支援しております。 当社グループは、「価値の高い情報サービスの創造と提供を通して社会に貢献し、常に期待される企業を目指す。 」という企業理念を掲げ、消費者や社員等とのエンゲージメント向上を目的とした法人のマーケティング、コミュニケーション活動を支援するメッセージングプラットフォーム「Cuenote(キューノート)」を開発し、提供しております。 当社グループでは、自社で開発したソフトウエアをデータセンターに設置したサービス基盤上で稼働させ、クラウドサービスとして提供するSaaS形式と、顧客が指定するサーバ機材にソフトウエアを設置し利用環境を提供するソフトウエア形式の2形式で主に企業や自治体(以降「顧客」と記載します)にサービスを提供しております。 SaaSとは「Software as a Service」の略でソフトウエアをインターネット経由でサービスとして提供するビジネスモデルまたはその活用方式で、利用者はインターネットに接続可能な端末とブラウザ(インターネット閲覧ソフト)があれば目的とするサービスや機能を短期間で利用開始でき、利用期間中においては提供者からシステム保守やソフトウエア更新など専門性の高いサービスが提供されます。 SaaSの収益は、利用開始時の初期設定売上と毎月のサービス利用売上により構成され、顧客がサービスを利用し続ける限りサービス利用売上が計上されるサブスクリプション型収益であり、新規顧客獲得や既存顧客のプラン追加等によるサービス利用売上の増加額が解約やプラン変更による減少額を下回らない限り、毎月の収益が増加し安定的な収益基盤となることから、定期契約額(SaaSのサービス利用売上や買取型ソフトウエアの保守売上など、一定期間の役務や利用を定めた契約に基づく収益:月次経常収益)を重要な経営指標として定め、この指標に影響する期末の定期契約額(月次経常収益)とメールサービスの解約率の推移を管理しております。 なお、当社グループがデータセンター事業者からデータセンターラック及びインターネット接続回線の供給を受けているデータセンターは、2024年12月31日現在において6箇所(東京都3箇所、大阪府2箇所、福岡県1箇所)となります。 <「Cuenote」とは>「Cuenote」は、顧客のマーケティング、コミュニケーション活動を支援するソフトウエアシリーズで、「安全・信頼性」「利便性」「経済的合理性」の向上を踏まえ、企画、設計、開発、運用、販売、保守を一気通貫でサービス提供できるノウハウを有する垂直統合型のビジネスモデルにより手掛けております。 「Cuenote」シリーズには、メールマガジンやニュース速報など数百万件~数千万件の宛先にもメールを高速配信する性能とマーケティングのための各種機能を搭載した「Cuenote FC」、ECサイトや会員サイトにおける通知や認証など即時性と確実性を求められるトランザクションメールに効果的な「Cuenote SR-S」、SMS(ショートメッセージサービス)による本人認証や通知、督促、プロモーションを実現する「Cuenote SMS」、「Cuenote SMS for LGWAN」、「Cuenote Auth」、マウスやキーボードの容易な操作でセキュリティに配慮されたWebアンケートやWebフォームを作成できる「Cuenote Survey」、地震・自然災害発生時に従業員やスタッフの安否確認や緊急参集をするための「Cuenote 安否確認サービス」などがあり、SaaSやソフトウエア形式で提供しております。 <「Cuenote」シリーズの主なサービスラインナップ>「Cuenote」シリーズは、主に次のサービスによって構成されています。 製品名特徴主な用途提供形式(課金方式)数百~数千万件の大規模なメール配信を高速・円滑に配信する性能とマーケティングのための各種機能を搭載したサービス。 当社売上の64.8%を占める主力製品(2024年12月期実績)。 販売・来店促進、リマインドメールマガジン、料金通知、防災防犯情報、株価通知などSaaSソフトウエア(定額・従量制)顧客の既存システムから送信されるメールを受信し、通信キャリア毎の通信条件に応じ円滑に転送(SMTPリレー)する、暗号化通信(TLS)や送信者署名(DKIM)にも対応したサービス。 決済や約定、商品出荷通知など SaaSソフトウエア(定額制)国内携帯電話事業者と直接接続し、企業から個人向けにSMS(ショートメッセージサービス)を確実に配信するサービス。 本人認証、料金通知や業務連絡、販売・来店促進、リマインドなどSaaS(従量制)LGWAN(総合行政ネットワーク)と接続し、セキュアなネットワークからSMSを配信する自治体向けのサービス。 住民への通知や連絡、督促などSaaS(従量制)SMSやIVRを利用し、APIにリクエストするだけで、確認コードの生成、通知、認証の処理を簡単に実装でき、電話番号による認証を行えるセキュアな認証サービス。 本人認証、ECサイトの転売対策、不正アクセス対策SaaS(従量制)アプリ不要でユーザーのPCやスマートフォンにWebプッシュ通知を行うことができるサービス。 通知、販売・来店促進、リマインドなどSaaS(従量制)HTMLやプログラミングの知識がなくとも、比較的容易なマウス、キーボード操作でセキュリティに配慮されたWebアンケートやWebフォームを作成できるサービス。 アンケート(公開・限定)、資料請求や採用応募などの受付用フォームSaaS(従量制)気象情報と連動し、地震や自然災害発生時に従業員やスタッフの安否確認や緊急参集が行えるサービス。 緊急連絡網、安否確認、参集可否確認SaaS(従量制) [Cuenoteの活用事例] 「Cuenote FC」(メール配信システム)「Cuenote FC」は、企業がメールを活用して、消費者との関係を構築したり、販売促進を通じ消費者の購買意欲を高めたりといったマーケティング活動を行うために用いるメール配信システムで、SaaS形式及びソフトウエア形式で提供しております。 主な用途としては、ECサイトや会員サイトなど、消費者に対してプロモーション情報や商品の情報を伝えるためのメールマガジン、自治体が災害や防災情報等を住民のスマートフォンや携帯電話に対して、メールで一斉に伝える緊急速報メール、法人が潜在顧客に対して、見込み顧客の購買意欲を高めるためのリードナーチャリング(注1)など、大量のメール配信を行う場面に活用されております。 また、メールを「いつ・誰が開封・クリックしたか」、「メール経由で購入したか(コンバージョン)」といったメールマーケティング効果を測定・把握し、蓄積されたメールの行動データを次のマーケティング施策に活用することで、マーケティング活動を効果的、効率的に実施できると考えております。 さらに、メールの行動履歴(開封・クリックなど)やWebサイトでの行動、購入履歴データなどを利用したセグメントやシナリオメール、顧客属性に合わせたパーソナライズ配信に加え、メールの開封率やクリック率、コンバージョン率を高めるためのABテスト(注2)、お客様システムやマーケティングツールとのデータ連携を可能とするAPI(注3)を活用することで、より効果的なメールマーケティングを実現します。 主な特徴としては、メールを高速配信する処理性能を有することで、大量の会員に対してタイムリーかつ確実に情報を届けられること、豊富な機能でメールマーケティングを実行するうえで、幅広い業界や分野で利用できること、操作性が高く業務の効率化が可能であることなどがあります。 また、「Cuenote FC」の提供形式は、SaaSとソフトウエアがあり、どちらの形式においても提供できることが特徴です。 SaaSには以下の提供形式があります。 ・パブリック型 アプリケーション及び稼働環境を複数の顧客で共有する方式です。 システム資源を複数顧客で利用するた め、専用環境を利用する場合に比べ安価に利用いただけます。 ・プライベート型 顧客がアプリケーション及び稼働環境を専有する方式です。 システムリソースの保証やメール送信時のIP アドレスの専有など安定した品質を利用できることから、大規模なメール配信に適しております。 また、 顧客固有ニーズに基づくカスタマイズ等も適用することが可能です。 「Cuenote SR-S」(メールリレーシステム)「Cuenote SR-S」は、既存のメール配信システムからSMTPリレー(注4)し、メールを代行して配信することで、メールの遅延や不達を解消するメールリレーシステムです。 メールをSMTPリレーして配信するだけではなく、APIによるメール配信も可能とし、企業側のシステムでMTA(注5)を用意しなくとも円滑なメール配信を実現することも可能です。 主な用途として、ECサイトや会員サイトにおける商品発送、登録完了、購入完了などの重要な通知メールなど、トランザクションメールを高速・確実に届けるために活用されております。 大量の宛先に一斉に送るマーケティングメールには「Cuenote FC」、通知メールなどのトランザクションメールには「Cuenote SR-S」を活用することができ、企業から消費者に送るメールに関する幅広いソリューションを提供しています。 「Cuenote SMS」(SMS配信サービス)「Cuenote SMS」は、企業から個人向けにSMSを配信するサービスです。 SMSは、スマートフォンや携帯電話を所有する人に対して、個人が特定されている携帯電話番号へ送信することが可能であること、ナンバーポータビリティにより携帯電話番号自体の変更がされにくいことから、本人認証、重要な通知、業務連絡、督促通知、予約のリマインド、プロモーションなどの用途に利用されております。 当社が提供するSMS配信サービスは、国内の4キャリアと直接接続し、携帯電話事業者が認める正規配信ルートを通じて配信することで、大量・確実にSMSを配信できます。 また、企業の利用用途に応じて、SMS配信サービスを管理画面から操作することで配信を行う手動配信、企業のシステムからAPIを通じて配信の指示を行う自動配信の双方で、SMSを配信できます。 SMSは、電話番号のみでメッセージを送信でき、開封率が高いことから、重要な通知や本人認証の用途において利用が広まっており、メールとSMS双方のメッセージチャネルに対応している「Cuenote」を利用する顧客においては、用途に応じて最適なメッセージチャネルを使って、消費者に情報を届けられるようになります。 「Cuenote SMS for LGWAN」「Cuenote SMS for LGWAN」は、総合行政ネットワーク(LGWAN)から「Cuenote SMS」を利用できる行政・自治体向けサービスです。 自治体内のセキュアなネットワークから住民へ通知、連絡など情報を届けることができます。 「Cuenote Auth」(認証サービス)「Cuenote Auth」は、認証コードの自動生成、SMS・IVR(音声自動応答)を活用した認証をAPIで提供し、本人認証の仕組みを「簡単・短期間で」導入することができます。 Cuenote AuthのAPIにリクエストするだけで、「認証コードの生成」、「SMS・IVRによる認証コードの通知」、「認証画面の表示及び認証処理」、「認証結果の取得」など、一連のプロセスを実行させることができます。 また、APIはRESTful形式(注6)を採用し、容易に連携可能なことから導入における開発工数が低減できます。 また、IVR連携機能(オプション)をご利用いただくことで、SMSの受信をサポートしない電話番号(固定電話回線)へ音声発信により認証コードを通知することができます。 認証に利用する電話番号をCuenote Auth側で判定し、IVRによる音声通知に自動で切り替わるため、幅広いユーザー・端末における本人認証をサポートします。 さらに、最後に認証を行ってから一定期間は同一端末からの再度の認証手続(認証コードの発行~ユーザーでの番号入力)を不要とすることができます。 認証コードの通知に利用するSMSやIVRは、送信数に応じてコストが掛かりますが、一定の期間「再認証不要」とすることで、ユーザービリティを低下させることなくコストを抑えることができます。 「Cuenote Push」(Webプッシュ通知)「Cuenote Push」は、アプリ不要でユーザーのPCやスマートフォンにWebプッシュ通知を行うことができます。 120字程度の短い文章と画像を組み合わせ、サイトへの誘導や購買に繋げることができます。 メルマガやLINEなどと違い、専用アプリを開くことなくユーザーに通知が届くため気付かれやすいのが特徴です。 ユーザー側が「通知を許可」することで情報を受け取ることができる通知手段です。 「Cuenote Survey」(Webアンケートシステム)「Cuenote Survey」は、HTMLやプログラミングなどの知識が不要で、比較的容易なマウスとキーボード操作でスマートフォンやPCに対応し、セキュリティに配慮されたWebアンケートや問い合わせWebフォームを作成できるシステムです。 主な用途として、消費者や企業に対する顧客満足度調査、消費者に対するアンケート、Webサイトで利用される問い合わせ・申し込みフォームなどで利用されております。 「Cuenote 安否確認サービス」(安否確認サービス)「Cuenote 安否確認サービス」は、地震・自然災害発生時に従業員やスタッフに対して、自動で安否確認や緊急参集が行えるサービスです。 地震や津波などの気象災害時に気象データと連携して、自動で安否確認メールを配信します。 従業員やスタッフが回答した安否状況に関する情報は、管理者がリアルタイムに確認でき、従業員の安否確認や緊急参集などの用途で利用されております。 (注)1.リードナーチャリングとは獲得したリード(見込み顧客)に対してメールや電話などを利用し、有益な情報を提供することで見込み顧客の購買意欲を高めていく手法やプロセスであり、主にBtoB(法人向け)のマーケティング手法です。 2.ウェブサイトやメールなどにおいて、画像やコンテンツ、メールの件名など、AパターンとBパターンの2パターンを用意して、どちらがより良い成果を出せるのかを検証するための手法の一つです。 それぞれの成果を比較し、より高い成果を得られるパターンを見つけるために利用されます。 3.Application Programming Interfaceの略で、あるサービスの提供者が、そのサービスを利用するために提供するインターフェースです。 APIを利用することで、同じ機能のサービスを開発する必要がないため、開発効率の向上・開発費用の低減が期待できます。 4.SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)リレーとはメールを中継して配信する方法です。 5.Message Transfer Agent。 メールソフトより受信したメールを宛先ごとに振り分けて配送機能に渡す機能を持ちます。 配送機能も含めたメールサーバ全体を指すこともあります。 6.APIの種類のひとつで、「REST」(レスト)と呼ばれる設計原則に従って策定されたものです。 [事業系統図]当社グループの事業系統図は以下のとおりであります。 当社グループでは、事業拡大にあたり販売代理店を活用する場合があり、その際には当社サービス提供の対価の受領は販売代理店を経由して行われております。 |
関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 関係会社は次のとおりであります。 名称住所資本金(千円)主要な事業の内容議決権の所有又は被所有割合(%)関係内容(親会社)阪急阪神ホールディングス株式会社 (注)1大阪市北区 大阪府池田市(登記上) 99,474,946持株会社 被所有51.8(51.8)―(親会社)阪神電気鉄道株式会社大阪市福島区29,384,485鉄道事業賃貸事業分譲・その他事業スポーツ事業被所有51.8(51.8)―(親会社)アイテック阪急阪神株式会社大阪市福島区200,000情報・通信事業被所有51.8同社データセンターの利用当社サービスの代理店販売(連結子会社)株式会社ROC (注)3神戸市中央区1,000情報・通信事業90.0役員の兼務資金の貸付(注)1.有価証券報告書を提出しております。 2.議決権の所有又は被所有割合欄の( )内は、間接被所有割合で内数であります。 3.2024年9月2日に株式会社ROCの発行済株式の90%を取得し、同社を連結子会社といたしました。 |
従業員の状況 | 5【従業員の状況】 (1)連結会社の状況 2024年12月31日現在当社グループの会社名従業員数(人)ユミルリンク株式会社133株式会社ROC18合計151(注)当社グループは単一セグメントであるため、会社別に記載しております。 (2)提出会社の状況 2024年12月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)13340.37.66,047,137 事業部門の名称従業員数(人)技術本部52カスタマー本部34マーケティング本部6セールス本部19事業推進本部1コーポレート本部11経理財務本部8内部監査室2合計133(注)1.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 2.当社はメッセージングソリューション事業の単一セグメントであるため、事業部門別の従業員数を記載しております。 3.従業員数は就業人員数であります。 4.臨時雇用者数は、従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。 (3)労働組合の状況労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率① 提出会社 当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)(注)1.男性労働者の育児休業取得率(%)(注)1.正規雇用労働者パート・有期労働者20.0100.0-(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2.労働者の男女の賃金差異につきましては、女性活躍推進法の公表項目として選択しなかったため、記載を省略しております。 ② 連結子会社連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針・経営環境当社グループは「価値の高い情報サービスの創造と提供を通して社会に貢献し、常に期待される企業を目指す。 」という企業理念の下、「技術と情熱をもってお客様に楽しさと満足を提供するサービスを創造するとともに、社員一人ひとりの個性を尊重し社員の成長を支援する。 」ことを企業指針とし、メッセージングプラットフォーム「Cuenote(キューノート)」を、クラウドサービス(SaaS)形式、ソフトウエア形式で提供しております。 2024年6月7日に公表された総務省の「令和5年通信利用動向調査の結果」によりますと、調査対象企業におけるクラウドコンピューティングサービスの導入割合は上昇傾向が続いており8割に近づいております。 場所や機器を選ばない簡便さや、サーバ等の資産を持たず、保守体制のアウトソーシング化も可能であり、それらがメリットとして認識され、経営面で「非常に効果があった」又は「ある程度効果があった」とする評価は、導入企業全体の88.4%に上っていることが示されております。 また、当社グループの推進するメッセージングソリューション事業は、継続率の高いサービス利用料が収入の大半を占めるストック型ビジネス(サブスクリプションモデル)であり、収益・投資等の計画を立てやすく、スケールメリットを得やすいビジネスモデルのため、基本的には堅調な事業推進が可能となっております。 (2)経営戦略等このような経営方針・経営環境の下、「SaaS事業成長」「顧客価値向上」を通じて、健全な事業拡大のため、次のような取り組みを行っております。 ① 提供サービスの拡充「Cuenote SMS」については、2024年2月に利便性の向上を目的とし、絞り込み配信機能の搭載、アドレス帳管理機能のアップデート、双方向SMSの送受信履歴ダウンロード機能の搭載を実施しております。 また、2024年6月にインバウンド向けコールシステム「OSORA」と連携を行っております。 これにより、WEBサイトや申込みフォーム等、口頭での案内が難しい内容であっても受電者の電話番号宛に即時にSMSを送ることができ、オペレーターの負担軽減及びお客様の利便性向上を図っております。 更に、2024年8月にオプションとして「他人接続判定機能」の追加、提供を開始し、電話番号の変更によりメッセージが本人以外に届くリスクの低減を図っております。 加えて、2024年7月にSalesforceと連携する「Cuenote SMS for Salesforce」の提供を開始し、Salesforceの管理画面からシームレスにSMSを送信することを可能にし、利用者の業務効率化を図っております。 並びに、同月にコクー株式会社と提携しメール配信運用支援「メルサポ」及びデジタルマーケティングトータル支援「デジサポ」の提供を開始し、企業の課題に合わせて選べるメールマーケティング・デジタルマーケティング支援を行います。 そのほか、2024年10月にサイボウズ株式会社の業務アプリ構築クラウドサービス「kintone(キントーン)」と連携する「Cuenote SMS for kintone」の提供を開始し、「kintone」の管理画面からSMSの個別配信・一斉配信および配信結果の確認を可能にし、利用者の業務効率化を図っております。 当社グループでは2003年にMTAを独自に開発して以降、メッセージング領域における技術力とノウハウを蓄積し、顧客ニーズに応じたサービスや機能を拡充し続けてまいりました。 生活様式が多様化する現在において、情報通信技術やデジタルデバイスの進展により企業と消費者のコミュニケーション手段もまた多様化しております。 複数のコミュニケーション手段を統合的に管理でき、個々に対し最適な手法を用いメッセージングする基盤の構築は、マーケティング効果や業務効率の向上、良質な顧客体験の提供を実現する上で効果的かつ不可欠な手段になると捉え、統合基盤(プラットフォーム)化を進めてまいります。 ② 開発力の強化安定的かつ着実な事業拡大を図る上では、既存顧客の契約を継続することのみならず、案件数等が増加した場合においても、収益率を高水準に維持し、かつ顧客サービスのパフォーマンスを維持・向上することが重要であると考えております。 当連結会計年度においても新規サービスやCuenoteサービスの機能開発など、開発力向上のため技術者の採用に注力いたしました。 なお、優秀な技術者を採用するため、東京、大阪及び北海道に拠点を有しており、継続的に開発力強化のための基盤整備を推進してまいります。 ③ 基盤設備の増強国内に新たなSaaS用のサービス基盤設備を2020年3月に開設いたしました。 新基盤では新技術を採用し、システムの可用性、拡張性の向上にあわせ高いデータの堅牢性を実現しております。 2018年12月期より提供するDR(ディザスタリカバリ)拠点間分散サービス(注1)とともに顧客からは事業継続の観点から高い評価を得られていると考えております。 なお、当連結会計年度における各サービスの稼働率(注2)は次のとおりとなりました。 Cuenote FC(注3) : 99.9982%Cuenote FC Premium(注4): 99.9996%Cuenote SR-S : 99.9994%Cuenote Survey :100.0000%Cuenote SMS :100.0000%Cuenote AUTH :100.0000%Cuenote 安否確認 :100.0000% 引き続き、適時適切な設備投資により基盤設備を強化し、データの堅牢性の維持確保、提供サービスの安定運用を図ってまいります。 ④ サービスの認知・理解向上のためのプロモーション、セミナー活動オンラインでのプロモーション活動の強化や展示会への出展、また、サービス活用セミナーの実施により、Cuenoteブランドの認知、営業機会の創出にあわせ、既存顧客に対してもサービスの効果的な活用方法を提示してまいりました。 今後も継続的に、ブランド力の維持・強化並びにメッセージングソリューションサービスの認知・理解の向上を推進してまいります。 ⑤ 内部管理体制の強化当社グループは、適時適切なリスク管理並びに業務運営の効率化を通じた企業価値向上のため、コーポレート・ガバナンスの強化が重要な課題であると考えております。 企業の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために、効率性の優れた透明性の高い経営を実現させ、適切な資源配分、意思決定の迅速化、コンプライアンスの徹底を推進することは、健全な企業統治体制の確立の視点からも極めて重要であると強く認識しており、コーポレート・ガバナンスの強化に努めております。 引き続き、企業価値の維持・向上を目指し、経営の公正性・透明性を確保するとともに、より強固な内部管理体制の構築に取り組んでまいります。 (注1)大規模災害などによるデータセンターの壊滅的被害を想定し、東京・北九州など遠隔拠点に設置する複数設備を用いサービスを提供するオプションサービスです。 (注2)稼働率とは、システムやサービスが稼働すべきであった時間の内、正常に稼働していた時間の割合を求めたもので、次の算式により求めます。 稼働率=(全時間-システム停止時間)/全時間(注3)Cuenote FCは、プライベート型のSaaSとなります。 (注4)Cuenote FC Premiumは、パブリック型のSaaSとなります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 優秀な人材の確保事業成長のため、優秀な人材の獲得は不可欠であると考えており、積極的な採用と共に研修等による人材の育成、職場環境の整備に取り組んでまいります。 ② サービスの付加価値の向上当社グループ事業には競合する企業が存在しており、これまで性能面や機能面などにおいて競争力を高めてまいりましたが、今後も継続し機能開発や設備投資によりサービスの付加価値の向上に努めてまいります。 ③ サービスの安定稼働いつでも安心して利用できることは、SaaSにおいて不可欠であり、顧客が継続利用を判断する重要な要素であると考えております。 今後も顧客増加や通信量の増加を見据え計画的な設備投資や増強、予防交換に取り組んでまいります。 ④ 当社グループ及びサービスの認知度の向上当社グループはこれまで販売促進を目的にインターネット広告を活用してまいりましたが、今後のサービス拡販や人材獲得のためさらなる認知度の向上が必要であると考えており、インターネット以外のメディア活用や出稿量の増加により露出を高め認知度の向上に努めてまいります。 ⑤ 情報管理体制の強化当社グループではプライバシーマークやISMSなど外部認証を取得し、規程に基づく運用及び定期監査、見直しの実施や役職員への定期的な啓発、訓練、物理的・技術的対策への投資により情報管理体制を強化してまいります。 以上が、当社グループが優先的に対処すべき主要な課題であると認識しております。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは持続的な成長と企業価値の向上を目標としており、主な経営指標として売上高、営業利益、営業利益率にあわせ期末月の定期契約額(月次経常収益)とメールサービスの解約率を重視しております。 なお、経営上の指標については、後述の「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりです。 以上のとおり、事業運営上必要な施策を適時適切に実行することにより定期契約額を増加させ、事業規模を拡大し経営の効率性を高めてまいります。 また、内部統制を有効的に機能させることによりコーポレート・ガバナンスを強化し、企業倫理を遵守しながら企業市民としての社会的責任を果たし、定量的にも定性的にも健全な経済活動を展開してまいります。 |
サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社グループは、経営理念として「価値の高い情報サービスの創造と提供を通して社会に貢献し、常に期待される企業を目指すこと」を第一にうたっております。 また、それを目標とする会社の姿勢として「技術と情熱をもってお客様に楽しさと満足を提供するサービスを創造するとともに、社員一人ひとりの個性を尊重し、社員の成長を支援すること」を念頭に置いて経営に取り組んできました。 こうした理念や姿勢は、企業経営におけるサステナビリティの基盤となるもので、次に述べる観点に基づき具体化してゆく所存です。 (1)サステナビリティ当社グループは、環境保全に寄与し社会貢献が可能なメッセージング・ソリューション事業を行っています。 当社グループにとってのサステナビリティは、当社の経営理念やあるべき企業の姿勢を踏まえたうえで、人や社会の「つながり」を創造する日本を代表するSaaS事業者を目指し、社会環境に配慮しながら事業を展開してゆくことにあります。 多くの人々が様々な関係性を持って暮らす現代社会では、コミュニケーションは社会経済活動の基盤になるものですが、当社グループの提供するサービスは新聞・雑誌、ラジオ・テレビなど誰にでも情報を伝えるマスメディアとは異なり、メールやショートメッセージによって企業や行政が情報を伝えたい個人の手元に届く伝達手段を実現し、提供しています。 また、新聞・雑誌は大量の紙資源を使用し、郵便物は輸送に多くのエネルギーが使われてきました。 しかし、当社グループの情報伝達手段であるメールやショートメッセージサービスは、いかに発信通数が多くなっても、サーバ等の機材を適切な数量で構成して効率的に使用することで、環境負荷の少ない運用が可能となっています。 加えて、制作や配布に多くの人手かかる新聞・雑誌、郵便物などとは異なり、メールではこれらを省くことが可能で、省人化や業務効率向上による働き方改革にも寄与しています。 このように、当社グループのサービスは社会経済活動におけるコミュニケーションツールとして有用性や可用性を最大限発揮するとともに、環境負荷の低減にも寄与しており、環境面でのサステナビリティの一助ともなっています。 そして、コミュニケーションツールとしての明確な社会的役割を認識し、その役割を継続・拡大することによって、企業としてのサステナビリティも維持し高めてゆく、そういった好ましい循環サイクルを実現していると認識しております。 (2)ガバナンス当社グループは、公正で透明性の高い経営に取り組むことを基本的な姿勢としています。 そして、事業活動を通じてステークホルダー(お客様、ビジネスパートナー、地域社会、株主・投資家、従業員)と良好な関係を築くとともに、その期待に応えて中長期的に企業価値を高め、持続可能で豊かな社会の実現に向けて貢献してゆくことが重要であると認識しています。 企業価値の向上や持続可能な社会の実現のためには、事業活動における立ち居振る舞いが常に社会的に適正なものでなければならず、企業としてコーポレート・ガバナンス体制が最も重要であると認識しています。 当社では会社法に基づく機関である株主総会、取締役会及び監査役会を設け、事業運営に対する適切な管理・監督を実行しております。 また、高い専門性と豊富な実務経験を有する独立した社外取締役及び社外監査役が取締役会において監督機能を発揮し、的確なアドバイスを提供しています。 当社グループが成長戦略を推進していくうえで、持続可能な社会実現への貢献と中長期的な企業価値の向上が重要な経営課題であるとの認識に立ち、2025年1月、サステナビリティへの取組を推進することを目的に、代表取締役社長を委員長とし、常勤取締役、各本部ゼネラルマネージャーを常任委員とする、サステナビリティ委員会の設置を決定し、活動を開始しました。 サステナビリティ委員会は原則として四半期毎に開催され、当社グループのサステナビリティ推進のための基本方針立案、基本方針に沿った施策の推進体制の整備及びモニタリング、サステナビリティに関連する情報の開示等を推進し、その報告や承認において、適宜、取締役会との連携をはかってまいります。 また、サステナビリティ委員会は、関係各部・グループ会社と連携して当社グループのサステナビリティの推進を支援してまいります。 サステナビリティ委員会のほか、当社はリスク管理委員会、コンプライアンス委員会及び情報セキュリティ委員会を設けております。 これらの委員会は、代表取締役社長を委員長とし、常勤取締役及びゼネラルマネージャーで構成され、原則として、四半期毎に開催するほか、必要に応じて臨時に開催しています。 サステナビリティの観点で各委員会は次のような役割を果たしています。 リスク管理委員会は、想定される自然災害や労働災害等をはじめ、経営上、大きな影響を及ぼす事象について、発生頻度と影響度を項目別に予測・評価し、その予防策や発生した場合の影響低減策、発生時の対策をあらかじめ策定し、経営上の負のインパクトを抑制できるようリスクアセスメントを行って備えています。 また、コンプライアンス委員会では、法令・規則及び社内規程・就業規則等に基づき、高い企業倫理観を保持しながら企業活動を推進するため、コンプライアンス関連の施策等について協議し、毎年、テーマを決めて全役職員対象に研修を実施するなど、全社を挙げてコンプライアンスに反する事象の発生を防止する体制をとっています。 情報セキュリティ委員会では、配信ソフトウエアやネットワーク・インフラなど、当社グループのメッセージング・ソリューションの基盤に深く関係している電子情報セキュリティに関して、電子情報セキュリティマネジメントシステム認証やクラウドセキュリティ認証を取得したうえで確実に運用し、その状態をモニタリングするほか、情報セキュリティマネジメントにおける重要な事項について審議・連絡・報告等を行っております。 以上のような形で企業としてガバナンスを確保しておりますが、今後も必要に応じて体制の整備を図り、不断の見直しにより、その時々の要請に合致した体制を構築し、実施してまいります。 (3)戦略当社グループの人的資本、人材の育成及び社内環境整備に関する方針及び戦略は以下のとおりです。 まず人的資本に関しまして、当社グループは、持続的な成長のためには中長期的に多様で優秀な人材の採用及び育成が不可欠であると考えています。 当社の収益の主たる源泉は、大量高速のメール配信を可能とする高度な配信ソフトウエアであり、それを支えるハイレベルなネットワーク基盤が担っております。 製造業と異なり大きな設備投資は伴いませんが、配信ソフトウエアの高度化やネットワーク基盤の安全で確実な運用は、それぞれ高度な技術に支えられており、持続的な成長のためには、これらの高度な技術を保有する優秀な人材を将来にわたって確保する必要があると考えられます。 これに加えて、様々な価値観や技術が組織内に保持できるよう、多様な人材を確保し、新しい事業やサービスを開発する契機にしたいと考えております。 また、人材の育成に関しましては、様々な教育・研修の機会を設けて各人の能力開発を進め、中長期的に会社の業績に貢献できるようになることを目指しています。 今後、能力開発のための教育・研修の充実、 効果的な仕組みの検討を続けてまいります。 社内環境整備につきましては、在宅勤務制度、育児・介護休業制度、時短勤務制度など、従業員それぞれの状況に応じて柔軟な働き方が選択できるよう制度整備を行ってきました。 現在、従業員数が次第に拡大していく過程にありますが、年齢・性別で区別することなく、従業員それぞれが適切な就業機会が得られて能力発揮ができますよう、現状の人事制度の見直し・改良にも取り組む所存です。 その一環として、以前から運用してまいりました「みなし残業給制度」につきましては、近年、社会的に推進されている働き方改革やこの制度の対外的な不透明感を払拭する意味もあり、2023年度末をもって廃止しております。 (4)リスク管理当社グループは、経営上のリスクや事業上のリスクについて、従来から代表取締役社長が委員長を務める「リスク管理委員会」を原則として、四半期毎に開催するほか、必要に応じて臨時に開催し、潜在的なリスクをできるだけ早く認識できるように運営しています。 必ず年間に1回は部門別に想定されるリスクを洗い出し、「リスクアセスメント」を行って、リスク管理委員会においてリスクのレベルや対応策等を審議するなど、リスク回避・防止・低減に向けた活動を行っています。 また、法令・規則等の違反やハラスメント等に関するリスクに関しましては「コンプライアンス委員会」がその任を担っており、情報セキュリティ関連のリスクに関しては「情報セキュリティ委員会」が中心となってリスクアセスメントを行うなど、種々の対策を検討し実施しています。 いずれの委員会も委員長は代表取締役社長が務めており、部門横断的な活動を行っています。 (5)指標及び目標当社グループは、価値の高い情報サービスの創造と提供を通して社会に貢献し、常に期待される企業を目指すことを第一の目標としていますので、今後もこうした理念の具体化に向けた事業活動を続け、サステナビリティに係る課題解決に努めてまいります。 2024年12月期においては、ガバナンス面で「ステークホルダーとの対話の拡充」、社会的な課題である「女性従業員比率の向上」、環境保全の観点から紙資源の消費を可能な限り抑制する「ペーパーレス化の推進」をテーマに活動を行いました。 「ステークホルダーとの対話の拡充」では、充実した資料に基づく四半期決算情報の開示をはじめ、英文版を含むわかりやすい決算説明資料の作成・開示、投資家とのコミュニケーションを図るIRイベントへの参加やラジオの情報番組への出演など、情報発信に努めてきました。 「女性従業員比率の向上」では、2024年度において当社の女性従業員比率は32.3%、女性管理職比率は20.0%となりました。 なお、当連結会計年度から子会社となった株式会社ROCでは、従業員に占める女性従業員の割合は、83.3%となっております。 当社グループにおきましても、女性活躍社会を実現することを念頭に採用活動を行い、社内の各種の制度を整備しております。 しかしながら、現在の当社従業員の半数を超えるIT技術者においては、業界全般に男性の割合が高い状態が続いております。 また、経験豊富で経営に貢献できる上級管理職の中途採用においても、女性の候補者自体が見つかりにくい情勢です。 部門・職種によって女性の活躍を念頭に置きながら社内での人材育成や採用活動に努めてまいりますが、男性の多いIT技術者が中心の企業であるが故、女性従業員比率や女性管理職比率を短期的に向上させることは難しく、2025年度におきましても当社においては昨年度と同レベルの比率の維持を目標として設定し、組織拡大に伴う従業員の増強を図る所存です。 また、育児休職取得率は男性・女性とも100%であり、復職率も100%となっています。 このほか、柔軟な働き方が可能となるよう育児短時間勤務制度や在宅勤務制度、子供手当の支給など、子育てを行う従業員に対する施策を実施しております。 「ペーパーレス化の推進」では、コピー用紙の消費を前年度に比較して15%の使用量削減を目標として掲げ、従業員への意識付けを行った結果、前年比で29.9%削減できました。 2025年度も引き続きペーパー使用量削減を推進してまいります。 今後、IR活動については、情報発信をより一層活発に行うとともに、投資家との直接的な会話が可能な機会があればこれを逃さず着実に取り組む所存です。 また、女性従業員比率・女性管理職比率ともにレベルアップできるよう、引き続き採用活動や業績評価において適切な判断を行ってまいります。 省資源・省エネルギーに関しても継続して検討を進めることといたします。 |
戦略 | (3)戦略当社グループの人的資本、人材の育成及び社内環境整備に関する方針及び戦略は以下のとおりです。 まず人的資本に関しまして、当社グループは、持続的な成長のためには中長期的に多様で優秀な人材の採用及び育成が不可欠であると考えています。 当社の収益の主たる源泉は、大量高速のメール配信を可能とする高度な配信ソフトウエアであり、それを支えるハイレベルなネットワーク基盤が担っております。 製造業と異なり大きな設備投資は伴いませんが、配信ソフトウエアの高度化やネットワーク基盤の安全で確実な運用は、それぞれ高度な技術に支えられており、持続的な成長のためには、これらの高度な技術を保有する優秀な人材を将来にわたって確保する必要があると考えられます。 これに加えて、様々な価値観や技術が組織内に保持できるよう、多様な人材を確保し、新しい事業やサービスを開発する契機にしたいと考えております。 また、人材の育成に関しましては、様々な教育・研修の機会を設けて各人の能力開発を進め、中長期的に会社の業績に貢献できるようになることを目指しています。 今後、能力開発のための教育・研修の充実、 効果的な仕組みの検討を続けてまいります。 社内環境整備につきましては、在宅勤務制度、育児・介護休業制度、時短勤務制度など、従業員それぞれの状況に応じて柔軟な働き方が選択できるよう制度整備を行ってきました。 現在、従業員数が次第に拡大していく過程にありますが、年齢・性別で区別することなく、従業員それぞれが適切な就業機会が得られて能力発揮ができますよう、現状の人事制度の見直し・改良にも取り組む所存です。 その一環として、以前から運用してまいりました「みなし残業給制度」につきましては、近年、社会的に推進されている働き方改革やこの制度の対外的な不透明感を払拭する意味もあり、2023年度末をもって廃止しております。 |
指標及び目標 | (5)指標及び目標当社グループは、価値の高い情報サービスの創造と提供を通して社会に貢献し、常に期待される企業を目指すことを第一の目標としていますので、今後もこうした理念の具体化に向けた事業活動を続け、サステナビリティに係る課題解決に努めてまいります。 2024年12月期においては、ガバナンス面で「ステークホルダーとの対話の拡充」、社会的な課題である「女性従業員比率の向上」、環境保全の観点から紙資源の消費を可能な限り抑制する「ペーパーレス化の推進」をテーマに活動を行いました。 「ステークホルダーとの対話の拡充」では、充実した資料に基づく四半期決算情報の開示をはじめ、英文版を含むわかりやすい決算説明資料の作成・開示、投資家とのコミュニケーションを図るIRイベントへの参加やラジオの情報番組への出演など、情報発信に努めてきました。 「女性従業員比率の向上」では、2024年度において当社の女性従業員比率は32.3%、女性管理職比率は20.0%となりました。 なお、当連結会計年度から子会社となった株式会社ROCでは、従業員に占める女性従業員の割合は、83.3%となっております。 当社グループにおきましても、女性活躍社会を実現することを念頭に採用活動を行い、社内の各種の制度を整備しております。 しかしながら、現在の当社従業員の半数を超えるIT技術者においては、業界全般に男性の割合が高い状態が続いております。 また、経験豊富で経営に貢献できる上級管理職の中途採用においても、女性の候補者自体が見つかりにくい情勢です。 部門・職種によって女性の活躍を念頭に置きながら社内での人材育成や採用活動に努めてまいりますが、男性の多いIT技術者が中心の企業であるが故、女性従業員比率や女性管理職比率を短期的に向上させることは難しく、2025年度におきましても当社においては昨年度と同レベルの比率の維持を目標として設定し、組織拡大に伴う従業員の増強を図る所存です。 また、育児休職取得率は男性・女性とも100%であり、復職率も100%となっています。 このほか、柔軟な働き方が可能となるよう育児短時間勤務制度や在宅勤務制度、子供手当の支給など、子育てを行う従業員に対する施策を実施しております。 「ペーパーレス化の推進」では、コピー用紙の消費を前年度に比較して15%の使用量削減を目標として掲げ、従業員への意識付けを行った結果、前年比で29.9%削減できました。 2025年度も引き続きペーパー使用量削減を推進してまいります。 今後、IR活動については、情報発信をより一層活発に行うとともに、投資家との直接的な会話が可能な機会があればこれを逃さず着実に取り組む所存です。 また、女性従業員比率・女性管理職比率ともにレベルアップできるよう、引き続き採用活動や業績評価において適切な判断を行ってまいります。 省資源・省エネルギーに関しても継続して検討を進めることといたします。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | また、人材の育成に関しましては、様々な教育・研修の機会を設けて各人の能力開発を進め、中長期的に会社の業績に貢献できるようになることを目指しています。 今後、能力開発のための教育・研修の充実、 効果的な仕組みの検討を続けてまいります。 社内環境整備につきましては、在宅勤務制度、育児・介護休業制度、時短勤務制度など、従業員それぞれの状況に応じて柔軟な働き方が選択できるよう制度整備を行ってきました。 現在、従業員数が次第に拡大していく過程にありますが、年齢・性別で区別することなく、従業員それぞれが適切な就業機会が得られて能力発揮ができますよう、現状の人事制度の見直し・改良にも取り組む所存です。 その一環として、以前から運用してまいりました「みなし残業給制度」につきましては、近年、社会的に推進されている働き方改革やこの制度の対外的な不透明感を払拭する意味もあり、2023年度末をもって廃止しております。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | 今後、IR活動については、情報発信をより一層活発に行うとともに、投資家との直接的な会話が可能な機会があればこれを逃さず着実に取り組む所存です。 また、女性従業員比率・女性管理職比率ともにレベルアップできるよう、引き続き採用活動や業績評価において適切な判断を行ってまいります。 省資源・省エネルギーに関しても継続して検討を進めることといたします。 |
事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 当社グループでは、事業等のリスクについて、リスク管理委員会を原則として、四半期毎に開催するほか、必要に応じて臨時に開催しており、事業活動におけるリスクを抽出し、発生可能性と影響度から重点対策テーマを定め、その対応策の策定並びに対策状況の評価・検証を行っております。 以下、当社グループ事業においてリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。 また、必ずしも重要なリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要と判断した場合には、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。 当社グループはこれらのリスクの可能性を考慮した上で、リスクの発生の回避や分散、又は問題が発生した場合の対応について最大限努めてまいりますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、文中の将来に関する事項は、特段の記載のない限り、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)事業に係るリスク① 経営環境の変化について当社グループはインターネット業界において、メッセージングソリューション事業を中心に、顧客企業に対し、ASP、SaaSを主要な基盤としたサービスを提供しております。 現在は顧客企業のIT関連投資マインドの持続的な上昇を背景として当社事業は順調に拡大しておりますが、今後国内外の政治・経済情勢を背景とした、顧客企業におけるIT関連投資を減退するような環境が発生した場合においては、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 競合他社による影響について当社グループのASP、SaaS事業では先行者メリットを活かしつつ、顧客のニーズに合ったサービスの開発を行うことで優位性を高めております。 しかしながらASP、SaaSサービスの新規参入の法的規制や技術的な障壁は必ずしも高いものとは言えず、資金力、ブランド力を有する大手企業をはじめとする競合他社により類似したサービスが開発され価格競争が激化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、顧客のニーズに合わせ、新機能の開発及び改善を進めていくことで、競合他社との差別化を図り、本リスクの低減に努めております。 ③ 特定の製品への依存について当社グループの売上高のうち、主要製品であるメール配信システム「Cuenote FC」の売上高は、売上高全体の64.8%(当連結会計年度)と過半を占めております。 当社グループはメッセージングソリューションに関するサービスを提供する企業でありますが、競合製品との競争激化及び市場環境等の変化により「Cuenote FC」の売上が大幅に減少した場合には、当社の業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、引き続き、「Cuenote FC」の売上拡大を図る方針に変わりはありませんが、SMS配信サービス「Cuenote SMS」の売上拡大に取り組むことで、本リスクの低減に努めております。 ④ 技術革新への対応について当社グループが各種サービスを提供するインターネット事業領域においては新技術の開発及びそれに基づく新サービスの導入が頻繁に行われており、非常に変化の激しい業界となっております。 そのため、当社のこれまでの経験が生かせないような技術革新があり、適時に対応ができない場合、当社が提供するサービスの競争力が低下する可能性があります。 また、新技術への対応のため予定していないシステムへの投資が必要となった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社では、新機能開発やサービスの提供に関する新しい技術情報の収集及び習得を行い、積極的に導入することで、技術的優位性を維持することに努めております。 ⑤ 取引先との取引が継続されないリスクについて現在、売上高依存度が総売上実績の10%を超えるような顧客は無く、当社グループの顧客層は分散されております。 しかしながら、比較的取引額の大きな取引先との解約等が発生し、解約率が上昇した場合及び販売代理店との関係悪化が発生した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、新機能の開発及び改善を進めサービスの市場価値を高めることにより、取引額の大きな取引先の解約を防ぐとともに、販売代理店との良好な関係を強化して顧客数の増加を図ることで、本リスクの低減に努めております。 ⑥ システムトラブルによるサービス障害について当社グループのASP・SaaS事業はインターネットを通じサービスを提供しております。 利用者に質の高いサービスを提供するためサービスの監視やバックアップ、定期的なメンテナンス等を実施し、高い稼働率を維持するよう努めておりますが、次のような障害やトラブルが生じた場合に一時的にサービスが停止し、収益の低下、ユーザーからの信用低下、ブランドイメージの毀損及び開発業務の停滞等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 a.インターネット回線の通信障害当社グループではサービスを提供する上でのインターネット回線は回線事業者より供給を受けております。 インターネット接続回線の多重化や複数回線事業者を採用することで、一部のネットワークの通信切断による全サービスの停止リスクに備えております。 また各回線事業者の保守など作業実施に際しては事前に実施日や内容を確認の上、当社のシステムやネットワークの設定変更によりサービス停止などの影響を回避するよう努めておりますが、自然災害や事故等により広い範囲で通信が切断された場合には、サービスの提供に支障が生じる可能性があります。 b.ショートメッセージ送受信用回線・設備の障害SMS(ショートメッセージ)配信サービスにおいては、携帯電話事業者の提供する通信経路を活用しております。 当社システムと携帯電話事業者間の通信については、複数経路で通信できるよう対策を講じております。 また各回線事業者の保守など作業実施に際しては事前に実施日や内容を確認の上、当社のシステムやネットワークの設定変更によりサービス停止などの影響を回避するよう努めておりますが、携帯電話事業者の通信設備や通信網に障害が生じた場合には、ショートメッセージの送信が不能となりサービスの提供に支障が生じる可能性があります。 c.サービス機材の故障、停止サービスを提供するためのサーバやネットワーク機器については、事前にその性能や安全性、安定性を評価の上採用し、システム構成時には機材を多重化することで単一機材故障時によるシステム障害に備えております。 併せて定期的なバックアップや点検、増強、更新によりシステム稼働率の向上に努めておりますが、複数機材の故障や電源供給停止など予測不能な要因によりシステムが停止した場合にサービスの提供に支障が生じる可能性があります。 d.プログラム不具合当社グループでは新サービスや機能の開発にあたり、機能の企画設計から開発、テストまで十分に管理するとともに、プログラムのバージョンアップに際しては、複数システムに対して順次に適用することにより複数システムの同時トラブルの発生に対処しておりますが、しかしながら、想定しえない理由により予期せぬプログラムの不具合が生じた際にはサービスの提供に支障が生じる可能性があります。 e.外部からの不正アクセスやコンピューターウィルスの感染サービスを提供するためのシステムやプログラムに対しては外部からの不正アクセスやコンピューターウィルスへの感染に対する物理的・技術的対策を講じるとともに定期的な脆弱性検査による点検を実施しております。 しかしながら、オペレーションシステムにおける未知の脆弱性や未知のコンピューターウィルスへの感染等によりシステムが正常に機能しなくなる可能性があり、サービスの提供に支障が生じる可能性があります。 ⑦ 法的規制について当社グループは電子メールを取り扱うASP、SaaS事業を営んでいることから、「電気通信事業法」に基づき電気通信事業者の届出を行っており、通信の秘密等の保護の義務を課せられております。 また、インターネットの普及に伴い「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」「特定商取引に関する法律」「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」等を始め、インターネット事業領域に関する法令整備が進んでおり、今後新たに関連事業者を対象とした法的規制等が制定された場合、業務が一部制約を受け、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、万が一適用される法令等に違反した場合、当社グループの業績、事業運営及び社会的信用に重大な影響を及ぼす可能性があります。 当社システムでは多数のメールアドレスや電話番号に対してプログラム処理を行うことから、2013年にISMS、2023年にISMSクラウドセキュリティの認証を取得し、全社的な情報管理・業務フローの適正化の監視監督を担う情報セキュリティ委員会の活動を通じて個人情報保護に関するフローの見直し、従業員教育、システムのセキュリティ強化、個人情報取扱状況の内部監査等を実施し、個人情報管理の強化に努めております。 また、当社グループでは、関係諸法令を遵守する体制の整備及び役職員の研修を実施するとともに、事前の情報収集を実施することで、本リスクの低減に努めております。 ・主要な事業活動の前提となる事項(電気通信事業者)の内容 電気通信事業者(旧一般第二種電気通信事業者)、2002年9月取得、届出番号:A-13-04991・許認可等の有効期間 届出についての有効期限の定めはありません。 ・許認可等の取消解約事由 届出についての取消解約の定めはありません。 ・継続に支障を来たす要因が発生していない旨及び重大な影響を及ぼす旨 届出の継続に支障を来たす要因の発生及び重大な影響を及ぼす事象はありません。 なお、届出事項に変更があった場合に変更の届出を行わないと罰則(3年以下の懲役若しくは200万円 以下の罰金または両方)が科されます。 (電気通信事業法 第9条、第177条) ⑧ 特定の人物への依存について代表取締役社長である清水亘は、会社経営の最高責任者として経営方針や事業戦略の決定をはじめ、当社グループの事業推進において重要な役割を果たしております。 当社グループは、同氏に過度に依存しない経営体制を整備するため、取締役会における役員間の相互の情報共有や社外取締役、社外監査役の積極参加による経営組織の強化を図っております。 しかしながら、何らかの理由により同氏が業務を継続することが困難になった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 人材の採用・育成について当社グループは、持続的で長期的な事業発展のため、多様な専門技術に精通した人材の確保が重要であると認識しており、人材採用を積極的に実施しております。 しかしながら、国内における少子高齢化に伴う労働人口の減少や産業構造の変化を背景に、必要な人材を継続的に確保するための環境は日々厳しさを増しております。 同時に人材確保のための採用費及び人件費も高騰しております。 今後の競争激化により、必要な人材の確保が計画通りに進まなかった場合や人件費が高騰し続けた場合、また在職している技術者の社外流出が大きく生じた場合、当社の事業展開、業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、様々な媒体、手法による人材の採用及び育成を積極的に行うことで、本リスクの低減に努めております。 ⑩ 情報管理体制について当社グループが提供するサービスは、顧客の有する個人情報や機密情報が登録されることがあります。 重要な情報資産が外部に漏洩した場合には、企業イメージの悪化、社会的信用の失墜、損害賠償請求の発生等により、当社グループの事業展開、業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 このため当社グループではこれらの情報資産を保護するために個人情報保護方針、情報取扱規程を定め、この方針、規程に従って情報資産を適切に管理、保護を図っております。 また、ISMS及びISMSクラウドセキュリティ認証取得によるマネジメントプロセスを導入するとともに、ファイアウォールや対策機器等のシステム的な対策を施し、多層的な情報セキュリティ対策強化を推進しております。 ⑪ 知的財産権の侵害について当社グループは、自社の事業活動が他社の知的財産権等を侵害していないかの確認を実施しております。 また、第三者の有する知的財産権の侵害を防ぐ体制として、自社及び外部専門家への委託等による事前調査を行っております。 既存のサービスについても調査可能な範囲で第三者の知的財産権侵害の可能性の調査を行っており、当社グループが事業活動を行うプロセスにおいて使用しているシステムは第三者の知的財産権等を侵害するものではないと認識しております。 しかしながら不測の事態、例えば外部に委託した調査の不備により第三者の知的財産権等の侵害が生じた場合、その紛争の解決のための費用又は損失が発生する可能性は否定できないものと認識しております。 この場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、第三者の知的財産権等の侵害可能性については、専門家と連携を取り調査可能な範囲で対応を行うことで、本リスクの低減に努めております。 ⑫ 訴訟リスクについて当社グループが事業の継続・拡大を行っていく上で、製品販売先若しくは各種取引先との間で紛争等が生じ、これにより訴訟等が提起され、当社が想定外の損害賠償金を支払うような事態が生じる可能性は常に存在します。 上記「⑪知的財産権の侵害について」に記載のとおり、当社は第三者の知的財産権の侵害についての確認を実施しており、また、製品の開発等においても法的規制・製品の安全性の確認を実施することで、第三者の権利を侵害しないよう努めておりますが、第三者からの訴訟の提起を受ける可能性はゼロではなく、訴訟の提起を受けた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。 ⑬ 自然災害等について地震、台風、津波等の自然災害、火災、各種感染症の拡大等が発生した場合、当社グループの事業運営に深刻な影響を及ぼす可能性があります。 特に大規模な自然災害が多発したような場合には、当社グループの営業活動が制限されたり、取引先において正常な事業運営が行えなくなるなど悪影響が生じ、正常な事業運営が行えない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、サービスを提供するための重要な事業基盤である情報資産が格納されているサーバを複数の拠点で分散配置、運用を行うことで、本リスクの低減に努めております。 ⑭ 固定資産の減損損失について当社グループが保有するのれんなどの固定資産において、経営環境の変化等で、その収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合などには、固定資産の減損会計の適用による減損損失が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑮ 事業投資に係るリスクについて当連結会計年度に子会社化した株式会社ROCは、今後、当社グループの業績に大きく貢献するものと見込んでおりますが、市況及び事業環境の急変等により、予期せぬ状況変化や当初想定していた事業計画からの大幅な乖離が生じた場合、損失等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)親会社との関係について本書提出日現在、当社の支配株主(親会社)であるアイテック阪急阪神株式会社は、当社株式の51.8%を所有しておりますが、アイテック阪急阪神株式会社は阪神電気鉄道株式会社が55.7%及び阪急阪神ホールディングス株式会社が14.2%を保有する阪神電気鉄道株式会社の子会社であり、阪神電気鉄道株式会社は阪急阪神ホールディングス株式会社の完全子会社(連結対象)であることから、上記3社はいずれも当社の親会社に該当します。 なお、これら親会社とは法令等(東京証券取引所の定める有価証券上場規程を含む)に基づく開示に必要な情報のみを事前報告事項とする旨の契約を結び、独立性・自立性を確保しております。 ① 親会社における当社グループの位置付けについてアイテック阪急阪神株式会社は、阪急阪神ホールディングス株式会社の連結子会社であり、情報通信業としてインターネット、医療システム、社会システム等の事業を展開しています。 当社グループは、メッセージングプラットフォーム「Cuenote」を開発し、メール配信システムやSMS配信システム等をクラウドサービスとして展開しています。 現在、アイテック阪急阪神株式会社及び阪神電気鉄道株式会社を含む阪急阪神ホールディングス株式会社のグループ(以下、「親会社グループ」という。 )において当社グループと同じ業務を行う企業はなく、当社グループと親会社グループ各社との間には事業の棲み分けがなされ、競合関係もありません。 ② 取引関係について当社は現在アイテック阪急阪神株式会社との取引として、主にデータセンターの転借取引やCuenoteの代理店販売の委託を行っています。 これらの取引については、親会社グループ各社からの独立性確保の観点も踏まえ、第三者である他社と同等の条件により取引を行っています。 当社は、Cuenoteの代理店販売を除き、親会社グループとの取引削減を進める方針ですが、今後も継続する取引及び新たに取引を行う場合は、その取引の合理性及び条件の妥当性について事業上の必要性及び他社との取引条件等を比較し検証を行った上で、当社グループにとって不利益となる場合は条件の見直し、解約を親会社と交渉を行い、取締役会で承認を行うこととしています。 現在においての当社グループと同社との間の主要な取引については、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表等 注記事項(関連当事者情報)」に記載のとおりです。 また、当社グループは、非常勤取締役として事業運営に知見を有する斎田 誠氏を、非常勤監査役として宇仁菅 亮介氏を同社から招聘しておりますが、出向者の受入れ等その他の人的関係はありません。 当社グループは同社の承認を必要とする取引や業務は存在せず、事業における制約もなく、当社グループの経営方針及び事業戦略等の重要事項の意思決定において、当社グループは同社からの独立性・自立性は保たれているものと考えております。 同社は、今後も中長期的に当社株式を保有する方針ですが、将来的に、同社をその傘下に置く阪急阪神ホールディングス株式会社におけるコア事業体制の見直し等による、事業戦略変更・基盤事業再編を受け、市場で当該株式の売却が行われた場合や売却の可能性が生じた場合には、当社株式の市場価格に影響を及ぼす可能性があります。 さらに、市場での売却ではなく特定の相手先へ譲渡を行った場合には、当該譲渡先の保有株数や当社グループに対する方針によっては、当社グループの経営戦略等に影響を与える可能性があります。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー (以下「経営成績等」という。 )の状況の概要は次のとおりであります。 なお、当連結会計年度は連結財務諸表作成初年度であるため、前年同期との比較分析は行っておりません。 また、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 そのほか、当社グループはメッセージングソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。 ① 財政状態の状況(資産)当連結会計年度末の資産は、3,435,222千円となりました。 主な内訳は、現金及び預金2,540,460千円、売掛金357,581千円、のれん108,163千円であります。 (負債)当連結会計年度末の負債は、588,379千円となりました。 主な内訳は、未払金68,758千円、未払費用189,446千円、未払法人税等89,430千円、前受金75,088千円、長期借入金50,040千円、買掛金48,201千円であります。 (純資産)当連結会計年度末の純資産は、2,846,843千円となりました。 主な内訳は、資本金273,853千円、資本剰余金191,351千円、利益剰余金2,466,188千円であります。 ② 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国の経済は、経済活動の正常化が進みましたが、ロシア・ウクライナ情勢の長期化による資源価格の高騰、円安の進行、物価上昇など、依然として不透明な状況が続いております。 一方、2024年12月11日に内閣府・財務省が発表した法人企業景気予測調査(2024年10~12月期調査)によれば、今年度における国内の設備投資のスタンスを見ると、全産業における大企業の「省力化合理化」が重要度第2位の45.3%であり、うち非製造業では「情報化への対応」が重要度第2位の47.0%と強く意識されており、当社グループが属する情報通信業界では収益機会が続くことを物語っております。 当社グループにおいては2024年9月にSNSソリューションを提供する株式会社ROCを子会社化し、グループとしてメール・SMSに加えSNSプロモーション支援も可能となりました。 また、2024年10月及び12月に月間では81億通を配信、年間を通じては891億通の配信を記録しメッセージ配信サービスの過去最高配信数を更新しております。 このような状況の中、当社グループは引き続き「SaaS事業成長」「顧客価値向上」に向け、積極的に取組みを行いました。 当連結会計年度におきましては、次のような提供サービスの拡充を行っております。 ・SMS配信サービス「Cuenote SMS」2024年2月に利便性の向上を目的とした以下の機能追加を実施いたしました。 絞り込み配信機能の搭載:特定の条件でアドレス帳データを絞り込み、そのリストに対して配信することができる機能です。 絞り込み条件は複数指定でき、「年齢」「都道府県」「生年月日」等の基本的な情報から「購入商品」「申込イベント」等の情報まで絞り込むことができます。 これにより属性に応じた情報の出し分けが可能になります。 アドレス帳管理機能のアップデート:ファイルによる配信リストの差分更新機能を搭載いたしました。 これまで、アドレス帳のレコードを追加・更新する際には、CSVファイルによる全レコードの再登録処理または操作画面からの1レコード単位での追加・更新処理が必要でしたが、 今回新たにファイルによる差分更新機能を搭載いたしました。 双方向SMSの送受信履歴ダウンロード機能の搭載:双方向SMSにおいて、送信相手からのSMSも含めたメッセージのやり取りをダウンロードすることができ、やり取りの履歴を長期間残しておきたい場合にご活用いただけます。 2024年6月にインバウンド向けコールシステム「OSORA」と連携を行っております。 この連携により、「OSORA」を導入する企業は、コールセンターでの案内を音声のみでなくSMSを用いたテキストメッセージでも行えます。 これにより、WEBサイトや申込みフォーム等、口頭での案内が難しい内容であっても受電者の電話番号宛に即時にSMSを送ることができ、オペレーターの負担軽減及びお客様の利便性向上を図っております。 2024年8月にオプションとして「他人接続判定機能」の追加、提供を開始し、電話番号の変更によりメッセージが本人以外に届くリスクの低減を図っております。 ・Cuenote SMS for Salesforce2024年7月に「Salesforce」と連携する「Cuenote SMS for Salesforce」の提供を開始し、Salesforceの管理画面からシームレスにSMSを送信することを可能にし、利用者の業務効率化を図っております。 ・メルサポ及びデジサポ2024年7月にコクー株式会社と提携しメール配信運用支援「メルサポ」及びデジタルマーケティングトータル支援「デジサポ」の提供を開始し、企業の課題に合わせて選べるメールマーケティング・デジタルマーケティング支援を行います。 ・Cuenote SMS for kintone2024年10月にサイボウズ株式会社の業務アプリ構築クラウドサービス「kintone(キントーン)」と連携する「Cuenote SMS for kintone」の提供を開始し、「kintone」の管理画面からSMSの個別配信・一斉配信および配信結果の確認を可能にし、利用者の業務効率化を図っております。 サービス提供種別の売上高の概況は以下のとおりであります。 ・ストック型収益:Cuenote SaaSのサブスクリプション(サービス利用)売上並びにソフトウエア保守売上が含まれます。 当連結会計年度は顧客個別の要望に応じるエンタープライズ向けプランの獲得、ショートメッセージ顧客数の増加及びGmailガイドライン変更に伴う需要増によりストック型収益は2,592,520千円、当連結会計年度末定期契約額は226,039千円となりました。 ・スポット型収益:Cuenote SaaSの初期売上(初期利用登録、カスタマイズ、セキュリティ証明書などの取得代行)並びにソフトウエアライセンス売上(オンプレミス)が含まれます。 当連結会計年度の売上高はSaaS及びオンプレミスの新規受注が堅調に推移したことから、76,950千円となりました。 以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は2,669,470千円、営業利益は637,593千円、経常利益は637,471千円、親会社株主に帰属する当期純利益は469,681千円となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。 )の期末残高は、2,540,460千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果獲得した資金は601,378千円となりました。 収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益637,471千円、減価償却費82,014千円、株式報酬費用8,186千円、未払費用の増減額50,146千円等であり、支出の主な内訳は、売上債権の増減額△35,941千円、長期前払費用の増減額△21,043千円、法人税等の支払額△203,912千円等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は150,067千円となりました。 支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出△63,687千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得に伴う支出△57,397千円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)該当事項はありません。 ④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社の提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 b.受注実績当社の提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 c.販売実績当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。 なお、当社はメッセージングソリューション事業の単一セグメントであるため提供サービス別に記載しております。 サービスの名称当連結会計年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)(千円)前連結会計年度比(%)Cuenoteシリーズ2,668,771-その他699-合 計2,669,470-(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。 b.経営成績の分析(売上高)当連結会計年度の売上高は2,669,470千円となりました。 これは主にCuenote FCシリーズの受注が引き続き順調に推移したことによるものであります。 なお、経営指標として重視しております、Cuenoteシリーズの期末月の定期契約額は226,039千円となりました。 (売上原価、売上総利益)当連結会計年度における売上原価は872,976千円となりました。 その主な内訳としては、労務費、サーバ保守費用及びデータセンター関連費用であります。 この結果、売上総利益は1,796,494千円となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益)当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、1,158,901千円となりました。 その主な内訳としては、人件費、広告施策に伴う広告宣伝費及びM&Aに係る支払手数料であります。 この結果、営業利益は637,593千円となりました。 (営業外収益、営業外費用、経常利益)当連結会計年度における営業外収益は465千円となりました。 これは銀行預金の受取利息及び業務受託料によるものであります。 また、当連結会計年度における営業外費用は587千円となりました。 これは株式報酬費用消滅損等によるものであります。 この結果、経常利益は、637,471千円となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度において、税金等調整前当期純利益は637,471千円となりました。 また、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、469,681千円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報a.キャッシュ・フローの状況の分析キャッシュ・フローの状況の分析につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 b.資本の財源及び資金の流動性に関する情報資本の財源及び資金の流動性については、当社の資金需要の主なものは、運転資金、法人税等の支払等であり、その資金の源泉といたしましては、営業活動によるキャッシュ・フロー等、自己資金により、必要とする資金を調達しております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。 この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。 これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。 なお、当社グループの連結財務諸表で採用されている重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。 ④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、主な経営指標として売上高、営業利益、営業利益率にあわせ期末の定期契約額(月次経常収益)とメールサービスの解約率を重視しております。 各指標の推移は以下のとおりであり、持続的な成長と企業価値の向上に向け順調に推移しているものと認識しております。 今後も新規契約の獲得や解約抑制により期末定期契約額を積み上げることで売上や営業利益の拡大に努めてまいります。 当連結会計年度売上高2,669,470千円営業利益637,593千円営業利益率23.9%期末定期契約額(注)1226,039千円メールサービス解約率(注)20.41%(注)1.期末月の定期契約売上(期間利用を定めた契約に基づく収益:月次経常収益)となります。 2.メールサービス解約率は、メールサービスの金額基準の月次解約率の該当期間の平均値(小数点第3位を四捨五入)となります。 なお、「Cuenote SMS」「Cuenote Survey」「安否確認」は、含めておりません。 ⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ⑥ 経営者の問題意識と今後の方針当社グループは「価値の高い情報サービスの創造と提供を通して社会に貢献し、常に期待される企業を目指す」という企業理念のもと「SaaS事業の成長」「顧客価値向上」を通じ、事業を拡大してまいりました。 今後も持続的に成長するためには「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の課題に対し、事業環境の変化を捉えつつ最善の経営方針を立案することが必要であると認識しております。 |
経営上の重要な契約等 | 5【経営上の重要な契約等】 該当事項はありません。 |
研究開発活動 | 6【研究開発活動】 該当事項はありません。 |
設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 当社グループでは、急速な技術革新や急増する顧客へ適時適切に対応するため、有形固定資産にSaaSサービス提供用サーバ機材等62,849千円及び無形固定資産にサーバセキュリティソフト等4,324千円並びにWEB申込システム24,150千円への投資を実施しました。 当連結会計年度において重要な設備の売却等はありません。 なお、当社グループはメッセージングソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。 |
主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 (1)提出会社 当社における主要な設備は、次のとおりであります。 2024年12月31日現在 事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額従業員数(人)建物(千円)工具、器具及び備品(千円)ソフトウエア(千円)ソフトウエア仮勘定(千円)合計(千円)本社(東京都渋谷区)本社機能開発機能22,84494,22114,93024,150156,146115大阪支店(大阪市北区)支社機能開発機能3,51233,355240-37,10814北海道オフィス(札幌市中央区)開発機能-----4(注)1.従業員数は就業人員数であります。 なお、臨時雇用者数は、従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。 2.当社は、メッセージングソリューション事業の単一セグメントであるためセグメント別の記載を省略しております。 3.各事業所の建物はすべて賃貸物件であり、年間賃借料は以下のとおりであります。 2024年12月31日現在事業所名(所在地)設備の内容年間賃借料(千円)本社(東京都渋谷区)本社オフィス開発拠点102,408大阪支店(大阪市北区)支社オフィス開発拠点7,480北海道オフィス(札幌市中央区)開発拠点3,366福岡オフィス(注)(福岡市博多区)開発拠点381沖縄オフィス(注)(沖縄県中頭郡北谷町)開発拠点979(注)2024年4月に当社経営合理化により、福岡オフィス及び沖縄オフィスは閉鎖しております。 (2)国内子会社主要な設備はありません。 |
設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 (1)重要な設備の新設等該当事項はありません。 (2)重要な設備の除却等該当事項はありません。 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 40 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 8 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 6,047,137 |
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
Investment
株式の保有状況 | (5)【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的の如何を問わず、投資株式は保有しない方針であります。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式該当事項はありません。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 |
Shareholders
大株主の状況 | (6)【大株主の状況】 2024年12月31日現在 氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) アイテック阪急阪神株式会社大阪府大阪市福島区海老江一丁目1番31号1,985,30051.81 BNYM AS AGT/CLTS NON TREATY JASDEC(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)240 GREENWICH STREET, NEW YORK, NEW YORK10286 U.S.A.(東京都千代田区丸の内一丁目4番5号)463,40012.09 清水 亘東京都世田谷区260,7006.80 光通信株式会社東京都豊島区西池袋一丁目4-10212,2005.54 株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海一丁目8-12136,6003.56 木下 圭一郎東京都千代田区116,0003.03 及川 英夫東京都品川区84,6002.21 INTERACTIVE BROKERS LLC(常任代理人 インタラクティブ・ブローカー株式会社)ONE PICKWICK PLAZA GREENWICH, CONNECTICUT 06830 USA(東京都千代田区霞が関三丁目2番5号)63,8001.67 BBH CO FOR GRANDEUR PEAK GLOBAL MICRO CAP FUND(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)225 PICTORIA DRIVE,SUITE 450, CINCINNATI, OH, 45246 U.S.A.(東京都千代田区丸の内一丁目4番5号)32,6000.85 BBH LUX/BROWN BROTHERS HARRIMAN (LUXEMBOURG) SCA CUSTODIAN FOR SMD-AM FUNDS - DSBI JAPAN EQUITY SMALL CAP ABSOLUTE VALUE(常任代理人 株式会社三井住友銀行)80 ROUTE D’ESCH LUXEMBOURG LUXEMBOURG L-1470(東京都千代田区丸の内一丁目1番2号)21,8000.57計-3,377,00088.13(注)1.発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合は、小数点以下第3位を四捨五入しております。2.上記のほか、当社が所有している自己株式60,837株があります。3.2023年9月8日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、ミリ・キャピタル・マネジメント・エルエルシーが2023年9月1日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として当事業年度末現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、その大量保有報告書の内容は次のとおりであります。 氏名又は名称住所住所保有株券等の数(株)株券等保有割合(%)ミリ・キャピタル・マネジメント・エルエルシー(MIRI CapitalManagement LLC)アメリカ合衆国マサチューセッツ州02116ボストン、ボイルトン・ストリート745、スイート301株式 452,30011.62 |
株主数-金融機関 | 2 |
株主数-金融商品取引業者 | 18 |
株主数-外国法人等-個人 | 1 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 15 |
株主数-個人その他 | 1,008 |
株主数-その他の法人 | 20 |
株主数-計 | 1,064 |
氏名又は名称、大株主の状況 | BBH LUX/BROWN BROTHERS HARRIMAN (LUXEMBOURG) SCA CUSTODIAN FOR SMD-AM FUNDS - DSBI JAPAN EQUITY SMALL CAP ABSOLUTE VALUE(常任代理人 株式会社三井住友銀行) |
株主総利回り | 1 |
株主総会決議による取得の状況 | (1)【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式400-当期間における取得自己株式--(注)譲渡制限付株式報酬に係る無償取得によるものです。 |
Shareholders2
発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項 当連結会計年度期首株式数(株)当連結会計年度増加株式数(株)当連結会計年度減少株式数(株)当連結会計年度末株式数(株)発行済株式 普通株式3,892,600--3,892,600合計3,892,600--3,892,600自己株式 普通株式62,8374002,40060,837合計62,8374002,40060,837(注)1.普通株式の自己株式の株式数の増加400株は、譲渡制限付株式報酬に係る無償取得による増加であります。 2.普通株式の自己株式の株式数の減少2,400株は、譲渡制限付株式報酬による自己株式の処分による減少であります。 |
Audit
監査法人1、連結 | 有限責任 あずさ監査法人 |
独立監査人の報告書、連結 | 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2025年3月27日ユミルリンク株式会社 取締役会 御中 有限責任 あずさ監査法人 大阪事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士竹下 晋平 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士千葉 一史 <連結財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているユミルリンク株式会社の2024年1月1日から2024年12月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、ユミルリンク株式会社及び連結子会社の2024年12月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 株式会社ROCの支配を獲得した際に生じたのれんの減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 注記事項「(重要な会計上の見積り)のれんの評価」に記載のとおり、ユミルリンク株式会社は、当連結会計年度においてSNSソリューション事業を行う株式会社ROCの株式の90%を取得し、支配を獲得した。 当連結会計年度末の連結貸借対照表上に計上している「のれん」108,163千円は、この取得に伴うものであり、連結総資産の3.1%を占めている。 会社は、当該のれんの減損の兆候の有無について、支配獲得に伴う取得原価のうち、のれんに配分された金額が相対的に多額であるとして、減損の兆候が存在すると判断した上で、割引前将来キャッシュ・フローがのれん及び同子会社に係る固定資産の帳簿価額を上回っているため、減損損失の認識は不要と判断している。 上記の割引前将来キャッシュ・フローは、同子会社が策定した事業計画に基づいて見積られている。 当該事業計画には、主要な仮定として、今後のSNSサービス需要の拡大や、同サービス向け新規顧客の成約数増加による売上増加が含まれている。 なお、成約数は主に、企業グループのシナジーを活用した顧客との接点数や契約成約率から構成される。 そして、これらの仮定には不確実性があり、経営者による判断が割引前将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。 以上から、当監査法人は株式会社ROCの支配を獲得した際に生じたのれんの減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項の一つに該当すると判断した。 当監査法人は、株式会社ROCの支配を獲得した際に生じたのれんの減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性を検討するため、主に以下の手続を実施した。 (1)内部統制の評価 のれんの減損損失の認識の要否に関する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。 評価では、特に、事業計画及び事業計画に基づき算定された割引前将来キャッシュ・フローについての合理性の評価及び承認に関連する統制に焦点を当てた。 (2)割引前将来キャッシュ・フロー見積りの合理性の評価 割引前将来キャッシュ・フローの見積りの基礎となる同子会社の事業計画に含まれる主要な仮定の適切性を評価するため、その根拠について経営者に対して質問したほか、主に以下の手続を実施した。 ・割引前将来キャッシュ・フローについて、取締役会によって承認された事業計画との整合性を検討した。 ・今後のSNSサービス需要の拡大については、外部機関が公表する将来のSNSマーケティング市場予測と比較し、経営者の回答の合理性を評価した。 ・企業グループのシナジーを活用した顧客との接点数については、顧客との交渉記録等を閲覧し、契約成約率については過去実績からの趨勢分析を実施した。 ストック型収益に関する売上高の期間帰属の適切性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 ユミルリンク株式会社(以下、「会社」とする)は、顧客とメッセージ配信サービスの利用契約を締結しており、定期契約に基づくストック型収益は2,592,520千円であり、連結売上高の97.1%を占めている。 注記事項「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(5)重要な収益及び費用の計上基準」に記載のとおり、定期契約に基づくストック型収益については、サービスの提供が完了し、かつ、対価が成立したと判断される時点で支配が移転し、履行義務が充足されるものと判断をしており、その時点で売上が認識される。 会社は、顧客とのメッセージ配信サービスの利用契約において月額利用料を定めており、当該月額利用料を基礎としてサービス利用期間に対応した収益を売上として認識している。 顧客とのメッセージ配信サービスの利用契約に基づくストック型収益には、Cuenote SaaSというサブスクリプション型のサービスが含まれており、サービスの開始時に製品等の物理的な移動がなく、顧客と合意したサービス利用期間と異なる期間で売上が計上される可能性がある。 このため、不適切な会計期間に売上計上されるリスクが存在する。 以上から、当監査法人は、ストック型収益に関する売上高の期間帰属の適切性の検討が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」の一つに該当すると判断した。 当監査法人は、ストック型収益に関する売上高の期間帰属が適切であるか否かを検討するため、主に以下の手続を実施した。 (1) 内部統制の評価 売上の認識プロセスに関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。 評価に当たっては、特に以下に焦点を当てた。 ・営業部門とは独立した経理部門の担当者が、新規のサービス開始時における売上の認識時点とサービス利用申込書に記載されているサービス利用開始月を照合する統制・営業部門とは独立した経理部門責任者が、営業部門が作成した売上明細について請求額との整合性及び売上高の増加要因を確認し、売上計上の仕訳を承認する統制 (2) 適切な期間に売上計上されているか否かの検討 売上が適切な会計期間に認識されているか否かを検討するため、金額的な重要性等一定の基準により抽出した新規取引及び契約条件の変更取引について、以下を含む監査手続を実施した。 ・顧客から入手した利用申込書に記載されているサービス利用開始月及び月額利用料と売上の計上月及び金額をそれぞれ照合した。 ・利用開始月においてメッセージ配信サービスの利用実績があることを会社のシステム画面を閲覧し、確認した。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 連結財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 ・ 連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。 監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、ユミルリンク株式会社の2024年12月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。 当監査法人は、ユミルリンク株式会社が2024年12月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。 財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。 内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。 ・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。 監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係 会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 株式会社ROCの支配を獲得した際に生じたのれんの減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 注記事項「(重要な会計上の見積り)のれんの評価」に記載のとおり、ユミルリンク株式会社は、当連結会計年度においてSNSソリューション事業を行う株式会社ROCの株式の90%を取得し、支配を獲得した。 当連結会計年度末の連結貸借対照表上に計上している「のれん」108,163千円は、この取得に伴うものであり、連結総資産の3.1%を占めている。 会社は、当該のれんの減損の兆候の有無について、支配獲得に伴う取得原価のうち、のれんに配分された金額が相対的に多額であるとして、減損の兆候が存在すると判断した上で、割引前将来キャッシュ・フローがのれん及び同子会社に係る固定資産の帳簿価額を上回っているため、減損損失の認識は不要と判断している。 上記の割引前将来キャッシュ・フローは、同子会社が策定した事業計画に基づいて見積られている。 当該事業計画には、主要な仮定として、今後のSNSサービス需要の拡大や、同サービス向け新規顧客の成約数増加による売上増加が含まれている。 なお、成約数は主に、企業グループのシナジーを活用した顧客との接点数や契約成約率から構成される。 そして、これらの仮定には不確実性があり、経営者による判断が割引前将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。 以上から、当監査法人は株式会社ROCの支配を獲得した際に生じたのれんの減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項の一つに該当すると判断した。 当監査法人は、株式会社ROCの支配を獲得した際に生じたのれんの減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性を検討するため、主に以下の手続を実施した。 (1)内部統制の評価 のれんの減損損失の認識の要否に関する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。 評価では、特に、事業計画及び事業計画に基づき算定された割引前将来キャッシュ・フローについての合理性の評価及び承認に関連する統制に焦点を当てた。 (2)割引前将来キャッシュ・フロー見積りの合理性の評価 割引前将来キャッシュ・フローの見積りの基礎となる同子会社の事業計画に含まれる主要な仮定の適切性を評価するため、その根拠について経営者に対して質問したほか、主に以下の手続を実施した。 ・割引前将来キャッシュ・フローについて、取締役会によって承認された事業計画との整合性を検討した。 ・今後のSNSサービス需要の拡大については、外部機関が公表する将来のSNSマーケティング市場予測と比較し、経営者の回答の合理性を評価した。 ・企業グループのシナジーを活用した顧客との接点数については、顧客との交渉記録等を閲覧し、契約成約率については過去実績からの趨勢分析を実施した。 ストック型収益に関する売上高の期間帰属の適切性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 ユミルリンク株式会社(以下、「会社」とする)は、顧客とメッセージ配信サービスの利用契約を締結しており、定期契約に基づくストック型収益は2,592,520千円であり、連結売上高の97.1%を占めている。 注記事項「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(5)重要な収益及び費用の計上基準」に記載のとおり、定期契約に基づくストック型収益については、サービスの提供が完了し、かつ、対価が成立したと判断される時点で支配が移転し、履行義務が充足されるものと判断をしており、その時点で売上が認識される。 会社は、顧客とのメッセージ配信サービスの利用契約において月額利用料を定めており、当該月額利用料を基礎としてサービス利用期間に対応した収益を売上として認識している。 顧客とのメッセージ配信サービスの利用契約に基づくストック型収益には、Cuenote SaaSというサブスクリプション型のサービスが含まれており、サービスの開始時に製品等の物理的な移動がなく、顧客と合意したサービス利用期間と異なる期間で売上が計上される可能性がある。 このため、不適切な会計期間に売上計上されるリスクが存在する。 以上から、当監査法人は、ストック型収益に関する売上高の期間帰属の適切性の検討が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」の一つに該当すると判断した。 当監査法人は、ストック型収益に関する売上高の期間帰属が適切であるか否かを検討するため、主に以下の手続を実施した。 (1) 内部統制の評価 売上の認識プロセスに関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。 評価に当たっては、特に以下に焦点を当てた。 ・営業部門とは独立した経理部門の担当者が、新規のサービス開始時における売上の認識時点とサービス利用申込書に記載されているサービス利用開始月を照合する統制・営業部門とは独立した経理部門責任者が、営業部門が作成した売上明細について請求額との整合性及び売上高の増加要因を確認し、売上計上の仕訳を承認する統制 (2) 適切な期間に売上計上されているか否かの検討 売上が適切な会計期間に認識されているか否かを検討するため、金額的な重要性等一定の基準により抽出した新規取引及び契約条件の変更取引について、以下を含む監査手続を実施した。 ・顧客から入手した利用申込書に記載されているサービス利用開始月及び月額利用料と売上の計上月及び金額をそれぞれ照合した。 ・利用開始月においてメッセージ配信サービスの利用実績があることを会社のシステム画面を閲覧し、確認した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、連結 | ストック型収益に関する売上高の期間帰属の適切性 |
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 | ユミルリンク株式会社(以下、「会社」とする)は、顧客とメッセージ配信サービスの利用契約を締結しており、定期契約に基づくストック型収益は2,592,520千円であり、連結売上高の97.1%を占めている。 注記事項「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(5)重要な収益及び費用の計上基準」に記載のとおり、定期契約に基づくストック型収益については、サービスの提供が完了し、かつ、対価が成立したと判断される時点で支配が移転し、履行義務が充足されるものと判断をしており、その時点で売上が認識される。 会社は、顧客とのメッセージ配信サービスの利用契約において月額利用料を定めており、当該月額利用料を基礎としてサービス利用期間に対応した収益を売上として認識している。 顧客とのメッセージ配信サービスの利用契約に基づくストック型収益には、Cuenote SaaSというサブスクリプション型のサービスが含まれており、サービスの開始時に製品等の物理的な移動がなく、顧客と合意したサービス利用期間と異なる期間で売上が計上される可能性がある。 このため、不適切な会計期間に売上計上されるリスクが存在する。 以上から、当監査法人は、ストック型収益に関する売上高の期間帰属の適切性の検討が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」の一つに該当すると判断した。 |
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結 | 注記事項「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(5)重要な収益及び費用の計上基準」 |
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 | 当監査法人は、ストック型収益に関する売上高の期間帰属が適切であるか否かを検討するため、主に以下の手続を実施した。 (1) 内部統制の評価 売上の認識プロセスに関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。 評価に当たっては、特に以下に焦点を当てた。 ・営業部門とは独立した経理部門の担当者が、新規のサービス開始時における売上の認識時点とサービス利用申込書に記載されているサービス利用開始月を照合する統制・営業部門とは独立した経理部門責任者が、営業部門が作成した売上明細について請求額との整合性及び売上高の増加要因を確認し、売上計上の仕訳を承認する統制 (2) 適切な期間に売上計上されているか否かの検討 売上が適切な会計期間に認識されているか否かを検討するため、金額的な重要性等一定の基準により抽出した新規取引及び契約条件の変更取引について、以下を含む監査手続を実施した。 ・顧客から入手した利用申込書に記載されているサービス利用開始月及び月額利用料と売上の計上月及び金額をそれぞれ照合した。 ・利用開始月においてメッセージ配信サービスの利用実績があることを会社のシステム画面を閲覧し、確認した。 |
その他の記載内容、連結 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、連結 | <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3)【監査の状況】 に記載されている。 |
Audit1
監査法人1、個別 | 有限責任 あずさ監査法人 |
独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書 2025年3月27日ユミルリンク株式会社 取締役会 御中 有限責任 あずさ監査法人 大阪事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士竹下 晋平 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士千葉 一史 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているユミルリンク株式会社の2024年1月1日から2024年12月31日までの第27期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、ユミルリンク株式会社の2024年12月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 子会社株式(株式会社ROC)の評価の合理性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 注記事項「(重要な会計上の見積り)関係会社株式の評価」に記載されているとおり、会社は当事業年度において株式会社ROC(以下、ROC社)の株式の90%を取得し、子会社化している。 当事業年度末の貸借対照表上に計上している「関係会社株式」87,350千円は同社株式の取得価額であり、総資産の2.6%を占めている。 子会社株式は、取得原価をもって貸借対照表に計上されるが、実質価額が著しく低下したと判断される場合には、実質価額まで帳簿価額を切り下げる必要がある。 会社は、ROC社株式の取得に際して超過収益力を反映した価額で株式を取得しているため、同社株式の評価においては超過収益力を反映した実質価額を用いることとなる。 したがって、実質価額が著しく低下したと判断される超過収益力の毀損がないかの判断が重要となる。 超過収益力の毀損の有無に関する検討においては、連結貸借対照表に計上されているのれんと同様の将来の事業計画等に基づく経営者の見積もり要素が含まれる。 ここで、会社は、当事業年度末において、超過収益力を反映した同社株式の実質価額は著しく低下しておらず、減損の認識は不要と判断している。 したがって、同社株式は財務諸表における金額的重要性があり、同社株式の評価を誤った場合、財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性がある。 以上から、当監査法人は同社株式の評価の合理性につき監査上の主要な検討事項の一つに該当すると判断した。 当監査法人は、株式会社ROCに係る子会社株式の評価の合理性を検討するに当たり、主に以下の監査手続を実施した。 (1)内部統制の評価 子会社株式の評価に関する内部統制の整備及び運用状況を評価した。 (2)超過収益力を反映した実質価額の評価の合理性の検討 同社株式に含まれる超過収益力は、連結財務諸表上ののれんとして計上される。 のれんの評価に係る監査上の対応については、連結財務諸表の監査報告書に記載している監査上の主要な検討事項「株式会社ROCの支配を獲得した際に生じたのれんの減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性」における監査上の対応と実質的に同一の内容であることから、監査上の対応に関する具体的な記載を省略する。 ストック型収益に関する売上高の期間帰属の適切性 連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項(ストック型収益に関する売上高の期間帰属の適切性)と同一内容であるため、記載を省略している。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 子会社株式(株式会社ROC)の評価の合理性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 注記事項「(重要な会計上の見積り)関係会社株式の評価」に記載されているとおり、会社は当事業年度において株式会社ROC(以下、ROC社)の株式の90%を取得し、子会社化している。 当事業年度末の貸借対照表上に計上している「関係会社株式」87,350千円は同社株式の取得価額であり、総資産の2.6%を占めている。 子会社株式は、取得原価をもって貸借対照表に計上されるが、実質価額が著しく低下したと判断される場合には、実質価額まで帳簿価額を切り下げる必要がある。 会社は、ROC社株式の取得に際して超過収益力を反映した価額で株式を取得しているため、同社株式の評価においては超過収益力を反映した実質価額を用いることとなる。 したがって、実質価額が著しく低下したと判断される超過収益力の毀損がないかの判断が重要となる。 超過収益力の毀損の有無に関する検討においては、連結貸借対照表に計上されているのれんと同様の将来の事業計画等に基づく経営者の見積もり要素が含まれる。 ここで、会社は、当事業年度末において、超過収益力を反映した同社株式の実質価額は著しく低下しておらず、減損の認識は不要と判断している。 したがって、同社株式は財務諸表における金額的重要性があり、同社株式の評価を誤った場合、財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性がある。 以上から、当監査法人は同社株式の評価の合理性につき監査上の主要な検討事項の一つに該当すると判断した。 当監査法人は、株式会社ROCに係る子会社株式の評価の合理性を検討するに当たり、主に以下の監査手続を実施した。 (1)内部統制の評価 子会社株式の評価に関する内部統制の整備及び運用状況を評価した。 (2)超過収益力を反映した実質価額の評価の合理性の検討 同社株式に含まれる超過収益力は、連結財務諸表上ののれんとして計上される。 のれんの評価に係る監査上の対応については、連結財務諸表の監査報告書に記載している監査上の主要な検討事項「株式会社ROCの支配を獲得した際に生じたのれんの減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性」における監査上の対応と実質的に同一の内容であることから、監査上の対応に関する具体的な記載を省略する。 ストック型収益に関する売上高の期間帰属の適切性 連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項(ストック型収益に関する売上高の期間帰属の適切性)と同一内容であるため、記載を省略している。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | ストック型収益に関する売上高の期間帰属の適切性 |
連結と同一内容である旨、監査上の主要な検討事項、個別 | 連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項(ストック型収益に関する売上高の期間帰属の適切性)と同一内容であるため、記載を省略している。 |
その他の記載内容、個別 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、個別 | <報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 |
BS資産
その他、流動資産 | 4,117,000 |
工具、器具及び備品(純額) | 127,577,000 |
建設仮勘定 | 4,200,000 |
有形固定資産 | 153,933,000 |
ソフトウエア | 15,170,000 |
無形固定資産 | 39,414,000 |
長期前払費用 | 28,145,000 |
繰延税金資産 | 40,812,000 |
投資その他の資産 | 255,243,000 |
BS負債、資本
1年内返済予定の長期借入金 | 9,040,000 |
未払金 | 65,524,000 |
未払法人税等 | 89,419,000 |
未払費用 | 183,058,000 |