財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2025-03-28
英訳名、表紙CANON ELECTRONICS INC.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長  橋 元   健
本店の所在の場所、表紙埼玉県秩父市下影森1248番地
電話番号、本店の所在の場所、表紙0494-23-3111
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2【沿革】
当社は、1954年5月20日 株式会社秩父英工舎(1964年1月キヤノン電子株式会社に商号変更)として設立されましたが、株式の額面金額を500円から50円に変更するため、1947年5月23日設立の株式会社櫻商会(1979年7月キヤノン電子株式会社に商号変更)を形式上の存続会社とし、1980年1月1日を合併期日として吸収合併を行いました。
従って、以下では実質上の存続会社であるキヤノン電子株式会社(被合併会社)に関する事項について記載しております。
1954年5月埼玉県秩父市大字山田に資本金2,000万円をもって株式会社秩父英工舎を設立。
1964年1月商号をキヤノン電子株式会社に変更。
1964年4月本社工場を埼玉県秩父市大字下影森に新設。
1968年12月ミノン電子株式会社設立。
1970年7月オータキ電子株式会社設立。
1970年11月ヨリイ電子株式会社設立。
1972年9月オガノ電子株式会社設立。
1978年12月アムステルダム連絡事務所開設。
1980年1月株式額面変更のため、キヤノン電子株式会社に吸収合併される。
1981年8月東京証券取引所市場第2部に上場。
1982年2月埼玉県秩父市大字下影森に本社棟・開発生産技術センター新築。
1984年3月美里工場開設。
1984年7月株式会社シーイーパートナーズ設立。
1988年12月Canon Electronics(Malaysia)Sdn.Bhd.設立。
1998年6月東京証券取引所市場第1部に指定。
1999年1月アムステルダム連絡事務所閉鎖。
1999年2月赤城工場開設。
1999年10月ヨリイ電子株式会社清算。
1999年12月オータキ電子株式会社清算。
2000年7月株式会社シーイーパートナーズを、キヤノン電子ビジネスシステムズ株式会社に商号変更。
2001年7月山田工場・横瀬工場を閉鎖し、影森工場を秩父工場へ名称変更。
2002年5月オガノ電子株式会社清算。
2002年8月ミノン電子株式会社清算。
2006年12月 イーシステム株式会社(現キヤノンエスキースシステム株式会社)の第三者割当増資を引き受け、連結子会社(当社持分62.0%)とする。
2008年11月 アジアパシフィックシステム総研株式会社(現キヤノン電子テクノロジー株式会社)の株式を公開買付けにより取得し、連結子会社(当社持分87.9%)とする。
2008年11月Canon Electronics Vietnam Co., Ltd.設立。
2009年12月東京本社開設。
2010年2月 アジアパシフィックシステム総研株式会社(現キヤノン電子テクノロジー株式会社)を完全子会社とする。
2010年5月イーシステム株式会社(現キヤノンエスキースシステム株式会社)を完全子会社とする。
2017年7月新世代小型ロケット開発企画株式会社設立。
2018年7月新世代小型ロケット開発企画株式会社を、スペースワン株式会社に商号変更。
2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行。
2023年7月スペースワン株式会社を持分法適用関連会社へ移行。
事業の内容 3【事業の内容】
当社グループは、当社、子会社8社(うち連結子会社8社)、持分法適用関連会社1社で構成されており、コンポーネント、電子情報機器等の国内外における製造及び販売を主な事業として取り組んでおります。
また、当社グループはキヤノングループに属し、主として親会社であるキヤノン株式会社及びその生産子会社から部品を仕入れ、製造し、キヤノン株式会社及びその子会社へ製品の納入を行っております。
当社グループの事業(製品)に係る位置付けは、次のとおりであります。
 コンポーネント主要な製品は、シャッターユニット、絞りユニット、レーザースキャナーユニットであります。
 シャッターユニット及び絞りユニットは、当社が開発・製造・販売を行っております。
主な納入先は当社グループ外の得意先及びキヤノン株式会社、キヤノン株式会社の生産子会社であります。
 レーザースキャナーユニットは、キヤノン株式会社から製造を受託し、キヤノン株式会社へ納めております。
 在外子会社であるCanon Electronics (Malaysia) Sdn.Bhd.は、当社より支給された部品を加工し、当社及びキヤノン株式会社の生産子会社へ製品を納めております。
 在外子会社であるCanon Electronics Vietnam Co.,Ltd.は、主にキヤノン株式会社の生産子会社から製造を受託し、キヤノン株式会社の生産子会社へ製品を納めております。
 電子情報機器主要な製品は、ドキュメントスキャナー、ハンディターミナル、レーザープリンターであります。
 ドキュメントスキャナーは、当社が開発・製造・販売を行っております。
主な納入先は、キヤノン株式会社の販売子会社であります。
 ハンディターミナルは、当社が開発・製造・販売を行っております。
主な納入先はキヤノン株式会社の販売子会社であるキヤノンマーケティングジャパン株式会社であります。
 レーザープリンターは、キヤノン株式会社から製造を受託し、キヤノン株式会社へ納めております。
  その他主要な製品は、顧客情報管理サービス、名刺管理サービス、システム開発・保守・運用、歯科用ミリングマシン・小型電動射出成形機等の環境関連機器、血圧計・滅菌器等の医療関連機器であります。
 顧客情報管理サービス及び名刺管理サービスは、当社の連結子会社であるキヤノンエスキースシステム株式会社が販売を行っております。
主な納入先は当社グループ外の得意先であります。
  システム開発・保守・運用は、当社の連結子会社であるキヤノン電子テクノロジー株式会社が行っております。
主な納入先は当社グループ外の得意先であります。
歯科用ミリングマシン・小型電動射出成形機等の環境関連機器は、当社で製造し、当社グループ外の得意先へ販売しております。
血圧計・滅菌器等の医療関連機器は、当社で製造し、キヤノン株式会社の販売子会社へ納入しております。
 当社の連結子会社であるキヤノン電子ビジネスシステムズ株式会社及び茨城マーケティングシステムズ株式会社は、キヤノンマーケティングジャパン株式会社より事務機製品を仕入れ、当社グループ外の得意先へ販売しております。
 事業系統図は次のとおりであります。
関係会社の状況 4【関係会社の状況】
会社の名称及び住所資本金(または出資金)主要な事業の内容議決権の所有又は被所有割合関係内容(親会社) キヤノン㈱東京都大田区
(注)3百万円174,762コンポーネント電子情報機器(被所有)55.2%当社製品の販売・電子部品等の購入(連結子会社) Canon Electronics (Malaysia) Sdn. Bhd.Penang, Malaysia
(注)2千M$ 22,500コンポーネント100.0%当社製品の製造 Canon Electronics Vietnam Co., Ltd.Hung Yen Province,Vietnam
(注)2、4千US$54,000コンポーネント100.0%当社製品の製造 役員の兼任 1名 キヤノン電子ビジネスシステムズ㈱埼玉県秩父市 百万円10その他100.0%事務用機器の購入・設備賃貸キヤノン電子テクノロジー㈱東京都港区
(注)2百万円2,400その他100.0%システム開発の委託役員の兼任 1名キヤノンエスキースシステム㈱東京都港区 百万円100その他100.0%システム開発の委託茨城マーケティングシステムズ㈱茨城県水戸市 百万円30その他100.0%事務機等の販売その他連結子会社2社───―(持分法適用関連会社) スペースワン㈱東京都港区 百万円 7,972その他40.0%宇宙関連役員の兼任 2名
(注) 1.「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2.特定子会社であります。
3.有価証券報告書提出会社であります。
4.Canon Electronics Vietnam Co., Ltd.については、売上高(連結会社相互の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を越えております。
  主要な損益情報等 ① 売上高   14,585百万円          ② 経常利益   2,798百万円            ③ 当期純利益  2,229百万円            ④ 純資産額  13,772百万円            ⑤ 総資産額  15,762百万円
従業員の状況 5【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況 2024年12月31日現在セグメントの名称従業員数(名)コンポーネント 3,817電子情報機器 439その他 682全社(共通) 456合計 5,394
(注) 1.従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員数であります。
2.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。

(2) 提出会社の状況 2024年12月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)1,77238.415.35,444,862 セグメントの名称従業員数(名)コンポーネント 806電子情報機器 439その他 71全社(共通) 456合計 1,772
(注) 1.従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数であります。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。
(3) 労働組合の状況① 提出会社名称 キヤノン電子労働組合組合員数 1,414名労使関係 安定しており特記すべき事項はありません。
② 連結子会社該当事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異①提出会社当事業年度補足説明管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)(注3)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者4.765.280.678.880.7― (注)1 .「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
   2 .「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
   3 .正規雇用労働者は正社員、パート・有期労働者は定年後再雇用者となります。
②連結子会社当事業年度補足説明名称管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者キヤノン電子テクノロジー㈱3.637.573.973.743.3― (注)1 .「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
   2 .「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
   3.連結子会社のうち、常時雇用する労働者数が101名以上の連結子会社について記載しております。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)会社の経営方針 当社グループは、世界トップレベルの高収益企業を築き、社会に貢献し、世界から尊敬を受ける企業を目指します。
また、世界トップレベルの環境経営を積極的に進め、CSR・環境先進企業を目指すとともに、持続可能な開発目標(SDGs)達成に貢献します。
(2)目標とする経営指標 当社グループは、世界でトップレベルの高収益企業となることを経営方針としており、その実現のため、売上高経常利益率15%を達成すべき目標として取組んでまいります。
(3)経営環境 当社グループ関連市場におきましては、カメラ本体の販売がミラーレスカメラを中心に堅調に推移していますが、当社が取扱う一部の部品・ユニットでは在庫調整の影響が残りました。
レーザープリンター製品については、アジア圏を中心に需要が増加し、本体の販売が好調に推移しました。
ドキュメントスキャナー製品は、デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展やアフターコロナの需要増を受け緩やかな成長が維持されています。
また、情報システム関連ではDXへの取組みが引き続き拡大し、金融機関向けのシステム開発等の投資需要が底堅く推移しています。
(4)中長期的な会社の経営戦略、対処すべき課題 当社グループを取り巻く事業環境は、コロナ後の新しい社会への対応やサステナビリティをはじめとする社会課題への関心の高まりなど、大きく変化しております。
取り巻く環境は引き続き厳しく、予断を許さない情勢が続いています。
このような状況下で、当社グループは以下の課題に取り組んでいます。
<成長分野への参入とその確立> 当社グループでは現在、さまざまな成長分野への参入を進めております。
宇宙関連分野ではこれまで研究・開発を進め、軌道投入した超小型人工衛星で重ねた実証実験の成果を踏まえて、防衛省との多軌道観測実証衛星の製造・試験の契約を締結する等、事業化へのシフトを着実に進めております。
さらに、当社グループの特長である小回りの利く規模、技術を活かし、医療分野の血圧計や滅菌器に加え、環境関連機器としての歯科用ミリングマシン等の拡販も進めています。
農業分野では、当社で新たに開発した「植物工場用自動生産装置」の販売活動を行っています。
また、コンポーネント分野ではキヤノンの国内グループ会社からモータ事業の移管を受け、事業を拡大しています。
このように数多くのスモールビジネス事業の確立を目指すとともに、若手の経営感覚を磨くための早期育成を行い、経営の人的基盤を強化してまいります。
<ESG経営・サステナビリティへの取り組み推進>  当社グループでは、これまで長年取り組んできた環境経営への取り組みを基礎として、サステナビリティカンパニーへの進化を推し進めております。
また、コンプライアンスの徹底やコーポレートガバナンスの体制強化、サプライチェーンマネジメント、地球温暖化防止への貢献、人権への配慮や多様な人材の確保と育成などにも積極的に取り組み、2023年1月に日本で初めてSGS社によるESGの体制や活動の認証を取得し、継続したESG経営の質を高める活動を推進するとともに、関連する方針やデータの開示拡充などを行っています。
そして、世界的に提唱されている2050年カーボンニュートラルの実現を見据えた対応も重要な課題と考えており、2030年にCO2排出量2013年比46%削減、2050年にCO2排出量実質ゼロの目標を掲げて活動しております。
引き続き、カーボンニュートラルな社会の実現に貢献する技術や製品の提供・開発を進めるとともに、気候変動対応など多様なリスクへの対応を進めてまいります。
<人的資本経営の推進> 当社では、人的資本経営の観点から、人的資本の価値を最大化するための取り組みを進めています。
女性、外国人などさまざまな経験や職歴・スキルを持つキャリア人材の採用を積極的に推進しています。
それぞれの特性や能力を最大限活かすための教育制度や職場環境を整備し、管理職・経営幹部向けの研修プログラムを運用しています。
課長代理職以上の女性管理職比率を2030年に30%とすることを目標に、女性の採用比率を毎年30%超とする採用活動を実施しています。
処遇や報酬は、性別や学歴、入社年数といった要素に関わらず、役割と成果、仕事の難易度や責任に応じてこれを決定する「役割給制度」を運用しております。
また、従業員がより安全かつ健康的に働ける職場づくりのため、労働安全衛生マネジメントシステムを構築し、その国際規格である「ISO45001」の認証を国内全事業所と海外2工場で取得しています。
経済産業省健康経営優良法人認定制度の健康経営優良法人に5年連続で選出されており、健康第一主義の考え方に基づく取り組みも進めています。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループ(当社及びその連結子会社。
以下、当該項目では「当社」という。
)のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組の詳細については、当社ウェブサイト(https://www.canon-elec.co.jp/csr/#top)をご参照ください。
(1)ガバナンス企業のサステナビリティ向上を重要経営課題とする認識のもと、社長直轄組織としてESG・サスティナビリティ推進委員会を設置し、環境、社会、ガバナンス分野の中長期的な課題とキヤノン電子の取り組みについて議論・検討し、各部門と連携してサステナビリティ活動を推進しています。
当社のガバナンスについては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照ください。
(2)戦略当社は、「共生」の企業理念のもと世界の繁栄と幸福のために貢献することを目指し、環境経営を実践してまいりました。
「共生」とは、すべての人々が、文化、習慣、言語、民族、地域などあらゆる違いを超えて共に生き、共に働き、互いに尊重し、幸せに暮らせる、そして、自然と調和し、未来の子どもたちにかけがえのない地球環境を引き継ぐ持続可能な社会の実現をめざす考え方です。
私たちは、「急ごう、さもないと会社も地球も滅びてしまう」のスローガンのもと世界トップレベルのESG経営を積極的に進め、サステナビリティ先進企業を目指します。
そして、ステークホルダーの皆様への活動の公表や対話を深め、持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた各種課題解決への貢献と、当社グループの更なる成長に向けて取り組んでまいります。
(3)人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略当社は、さらなる品質・生産性の向上を図るため、社員一人ひとりを大切にし、互いに尊重し合い、それぞれの能力を最大限活かすことのできる体制と環境づくりに取り組んでいます。
社員の専門性や士気を向上させる充実した社内教育制度の整備や公平・公正な人事制度の導入により、多様な経歴を持つ社員が互いに高め合いながら働いています。
さらに、健康経営を推進しているほか、福利厚生制度の充実に取り組み、社員一人ひとりが生き生きと働くことができるよう、入社から退職に至るまでの社員の生活をサポートしています。
①人材育成の取り組み当社では、社員を大切にし、社員一人ひとりが最大限の能力を発揮できる体制をつくるとともに、環境についての意識を高め、将来にわたり必要とされるスキルと感性を持った未来志向の人材育成を目指しています。
キヤノングループの企業理念である「共生」のもと、社員が互いに尊重し合い、力を発揮することのできる職場づくりに取り組んでいます。
その中で、環境経営を実現し、社員のモチベーションと専門性の向上を支援するため、さまざまな教育・研修を行っています。
・各階層や年代ごとの異なる立場や役割ごとの姿勢等を学ぶ階層別全体研修 ・開発設計、調達、生産部門等の専門性を高める専門別研修 ・技術者としての基礎知識やすぐれた技能を習得するものづくり研修 ・次世代経営幹部候補生を対象とした経営人材育成研修 ・社内技能検定、国家技能検定、TOEIC英語検定やQC(品質管理)検定②健康促進の取り組み社員の健康は会社の重要な財産ととらえ、健康管理に十分な配慮を行っています。
定期健康診断やストレスチェックなどの法定項目の実施に加え、産業医および保健師による個別相談、生活習慣病やメンタルヘルス不調の予防のための諸施策を講じています。
社員が安全・安心に働ける職場を提供し、キヤノン健康保険組合と協働して社員とその家族の疾病予防と健康増進を推進していくことで、医療費の適正化と社員の生産性の向上を目指しています。
・各事業所での健康管理室の設置 ・敷地内全面禁煙及び卒煙を希望する社員に無償で卒煙プログラムの提供 ・生活習慣病やメンタルヘルス不調など特定のリスクを持つ社員への個別支援・社員のヘルスリテラシー  向上を目指した健康教育の実施 ・睡眠、栄養、運動に着目した全社員向けの健康増進イベントの開催 ・がん検診の受診促進のための取り組み (4)リスク管理当社は、当社グループの業務の適正を確保し、企業価値の継続的な向上を図るため、事業遂行に際して直面し得る重大なリスクの管理体制を整備・運用することが極めて重要であると認識しています。
 当社では、取締役会決議に基づき、リスクマネジメント委員会を設置しています。
同委員会は代表取締役社長を委員長とし、「財務リスク分科会」「コンプライアンス分科会」「事業リスク分科会」の3つの分科会を置いています。
同委員会では、当社グループが事業遂行に際して直面し得る重大なリスクの特定(法令・企業倫理違反、財務報告の誤り、環境問題、品質問題、情報漏えいなど)をを含むリスクマネジメント体制の整備に関する諸施策を立案します。
法務部門、品質部門、人事部門、経理部門など、事業活動にともなう各種リスクを所管する各管理部門は、それぞれ関連する分科会に所属し、その所管分野について、当社の各部門および当社グループ会社のリスクマネジメント活動を統制・支援しています。
当社の各部門および当社グループ会社は、上記体制のもと、リスクマネジメント体制の整備・運用を行い、その活動結果をリスクマネジメント委員会に毎年報告しています。
リスクマネジメント委員会は、各分科会および各部門・各社からの報告を受け、リスクマネジメント体制の整備・運用情報を評価し、その評価結果を代表取締役CEOおよび取締役会に報告しています。
(5)指標及び目標 ①気候変動への対応に関する指標及び目標当社は、これまでキヤノングループが掲げる企業理念「共生」のもと、「環境経営」を進めてきました。
当社が目指すべき持続可能な社会の姿(ビジョン)は「環境保証活動と経済活動が両立する社会」です。
このビジョンを実現するために当社では、「脱炭素社会の実現」、「循環型社会の形成」、「有害物質の排除と汚染防止」、「自然共生型社会の実現」の4つの取り組みで、環境課題を解決していくとともに「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成にも貢献していきます。
当社ではカーボンニュートラルの実現に向けて以下の目標を掲げ、気候変動対策に取り組んでいます。
・2030年までにCO2排出量を2013年基準で46%削減する。
 ・2050年までにCO2排出量を実質ゼロにする。
②人的資本に関する指標及び目標当社は、学歴や経験にとらわれず能力のある者を積極的に登用し、それにふさわしい処遇を考えていくという実力主義を採用しています。
女性、外国人など、さまざまな職歴をもつキャリア採用を実施し、それぞれの特性や能力を最大限活かすための教育や職場環境の整備などの取り組みを進めています。
また、役割と成果に応じて、処遇や報酬を決定する「役割給制度」を導入し、性別や学歴、入社年数といった要素に関わらず、仕事の難易度や責任に応じた役割等級によって報酬を決定しています。
当社では以下の目標を掲げております。
・2030年までに課長代理職以上の女性管理職比率30%にする。
戦略 (2)戦略当社は、「共生」の企業理念のもと世界の繁栄と幸福のために貢献することを目指し、環境経営を実践してまいりました。
「共生」とは、すべての人々が、文化、習慣、言語、民族、地域などあらゆる違いを超えて共に生き、共に働き、互いに尊重し、幸せに暮らせる、そして、自然と調和し、未来の子どもたちにかけがえのない地球環境を引き継ぐ持続可能な社会の実現をめざす考え方です。
私たちは、「急ごう、さもないと会社も地球も滅びてしまう」のスローガンのもと世界トップレベルのESG経営を積極的に進め、サステナビリティ先進企業を目指します。
そして、ステークホルダーの皆様への活動の公表や対話を深め、持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた各種課題解決への貢献と、当社グループの更なる成長に向けて取り組んでまいります。
(3)人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略当社は、さらなる品質・生産性の向上を図るため、社員一人ひとりを大切にし、互いに尊重し合い、それぞれの能力を最大限活かすことのできる体制と環境づくりに取り組んでいます。
社員の専門性や士気を向上させる充実した社内教育制度の整備や公平・公正な人事制度の導入により、多様な経歴を持つ社員が互いに高め合いながら働いています。
さらに、健康経営を推進しているほか、福利厚生制度の充実に取り組み、社員一人ひとりが生き生きと働くことができるよう、入社から退職に至るまでの社員の生活をサポートしています。
①人材育成の取り組み当社では、社員を大切にし、社員一人ひとりが最大限の能力を発揮できる体制をつくるとともに、環境についての意識を高め、将来にわたり必要とされるスキルと感性を持った未来志向の人材育成を目指しています。
キヤノングループの企業理念である「共生」のもと、社員が互いに尊重し合い、力を発揮することのできる職場づくりに取り組んでいます。
その中で、環境経営を実現し、社員のモチベーションと専門性の向上を支援するため、さまざまな教育・研修を行っています。
・各階層や年代ごとの異なる立場や役割ごとの姿勢等を学ぶ階層別全体研修 ・開発設計、調達、生産部門等の専門性を高める専門別研修 ・技術者としての基礎知識やすぐれた技能を習得するものづくり研修 ・次世代経営幹部候補生を対象とした経営人材育成研修 ・社内技能検定、国家技能検定、TOEIC英語検定やQC(品質管理)検定②健康促進の取り組み社員の健康は会社の重要な財産ととらえ、健康管理に十分な配慮を行っています。
定期健康診断やストレスチェックなどの法定項目の実施に加え、産業医および保健師による個別相談、生活習慣病やメンタルヘルス不調の予防のための諸施策を講じています。
社員が安全・安心に働ける職場を提供し、キヤノン健康保険組合と協働して社員とその家族の疾病予防と健康増進を推進していくことで、医療費の適正化と社員の生産性の向上を目指しています。
・各事業所での健康管理室の設置 ・敷地内全面禁煙及び卒煙を希望する社員に無償で卒煙プログラムの提供 ・生活習慣病やメンタルヘルス不調など特定のリスクを持つ社員への個別支援・社員のヘルスリテラシー  向上を目指した健康教育の実施 ・睡眠、栄養、運動に着目した全社員向けの健康増進イベントの開催 ・がん検診の受診促進のための取り組み
指標及び目標 (5)指標及び目標 ①気候変動への対応に関する指標及び目標当社は、これまでキヤノングループが掲げる企業理念「共生」のもと、「環境経営」を進めてきました。
当社が目指すべき持続可能な社会の姿(ビジョン)は「環境保証活動と経済活動が両立する社会」です。
このビジョンを実現するために当社では、「脱炭素社会の実現」、「循環型社会の形成」、「有害物質の排除と汚染防止」、「自然共生型社会の実現」の4つの取り組みで、環境課題を解決していくとともに「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成にも貢献していきます。
当社ではカーボンニュートラルの実現に向けて以下の目標を掲げ、気候変動対策に取り組んでいます。
・2030年までにCO2排出量を2013年基準で46%削減する。
 ・2050年までにCO2排出量を実質ゼロにする。
②人的資本に関する指標及び目標当社は、学歴や経験にとらわれず能力のある者を積極的に登用し、それにふさわしい処遇を考えていくという実力主義を採用しています。
女性、外国人など、さまざまな職歴をもつキャリア採用を実施し、それぞれの特性や能力を最大限活かすための教育や職場環境の整備などの取り組みを進めています。
また、役割と成果に応じて、処遇や報酬を決定する「役割給制度」を導入し、性別や学歴、入社年数といった要素に関わらず、仕事の難易度や責任に応じた役割等級によって報酬を決定しています。
当社では以下の目標を掲げております。
・2030年までに課長代理職以上の女性管理職比率30%にする。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 (3)人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略当社は、さらなる品質・生産性の向上を図るため、社員一人ひとりを大切にし、互いに尊重し合い、それぞれの能力を最大限活かすことのできる体制と環境づくりに取り組んでいます。
社員の専門性や士気を向上させる充実した社内教育制度の整備や公平・公正な人事制度の導入により、多様な経歴を持つ社員が互いに高め合いながら働いています。
さらに、健康経営を推進しているほか、福利厚生制度の充実に取り組み、社員一人ひとりが生き生きと働くことができるよう、入社から退職に至るまでの社員の生活をサポートしています。
①人材育成の取り組み当社では、社員を大切にし、社員一人ひとりが最大限の能力を発揮できる体制をつくるとともに、環境についての意識を高め、将来にわたり必要とされるスキルと感性を持った未来志向の人材育成を目指しています。
キヤノングループの企業理念である「共生」のもと、社員が互いに尊重し合い、力を発揮することのできる職場づくりに取り組んでいます。
その中で、環境経営を実現し、社員のモチベーションと専門性の向上を支援するため、さまざまな教育・研修を行っています。
・各階層や年代ごとの異なる立場や役割ごとの姿勢等を学ぶ階層別全体研修 ・開発設計、調達、生産部門等の専門性を高める専門別研修 ・技術者としての基礎知識やすぐれた技能を習得するものづくり研修 ・次世代経営幹部候補生を対象とした経営人材育成研修 ・社内技能検定、国家技能検定、TOEIC英語検定やQC(品質管理)検定②健康促進の取り組み社員の健康は会社の重要な財産ととらえ、健康管理に十分な配慮を行っています。
定期健康診断やストレスチェックなどの法定項目の実施に加え、産業医および保健師による個別相談、生活習慣病やメンタルヘルス不調の予防のための諸施策を講じています。
社員が安全・安心に働ける職場を提供し、キヤノン健康保険組合と協働して社員とその家族の疾病予防と健康増進を推進していくことで、医療費の適正化と社員の生産性の向上を目指しています。
・各事業所での健康管理室の設置 ・敷地内全面禁煙及び卒煙を希望する社員に無償で卒煙プログラムの提供 ・生活習慣病やメンタルヘルス不調など特定のリスクを持つ社員への個別支援・社員のヘルスリテラシー  向上を目指した健康教育の実施 ・睡眠、栄養、運動に着目した全社員向けの健康増進イベントの開催 ・がん検診の受診促進のための取り組み
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 ②人的資本に関する指標及び目標当社は、学歴や経験にとらわれず能力のある者を積極的に登用し、それにふさわしい処遇を考えていくという実力主義を採用しています。
女性、外国人など、さまざまな職歴をもつキャリア採用を実施し、それぞれの特性や能力を最大限活かすための教育や職場環境の整備などの取り組みを進めています。
また、役割と成果に応じて、処遇や報酬を決定する「役割給制度」を導入し、性別や学歴、入社年数といった要素に関わらず、仕事の難易度や責任に応じた役割等級によって報酬を決定しています。
当社では以下の目標を掲げております。
・2030年までに課長代理職以上の女性管理職比率30%にする。
事業等のリスク 3【事業等のリスク】
当社グループ(当社及びその連結子会社。
以下、当該項目では「当社」という。
)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。
当社では、グループ経営上のリスクについて、取締役会が定める「リスクマネジメント基本規程」に基づき設置されるリスクマネジメント委員会による活動において、毎年、当社の経営に重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクの特定を行っており、以下のリスクもリスクマネジメント委員会活動を経て経営層での審議のうえ特定されたものです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 親会社等との関係について当社は、親会社であるキヤノン株式会社(2024年12月31日現在、当社の議決権の55.2%を所有)を中心とするキヤノングループの一員であります。
 当社の売上高のうち、キヤノン株式会社に対する売上高の構成比は、当連結会計年度において43.9%を占めております。
当社は、キヤノングループ以外への販売促進及び新規顧客開拓を積極的に進めておりますが、キヤノン株式会社の販売戦略や生産体制に関する方針の転換等があった場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
 キヤノングループ各社との主な取引関係は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」における「関連当事者情報」をご参照下さい。
 また、キヤノングループにおいては、当社の一部製品または一部事業が競合関係にある場合があります。
それぞれ得意な業務分野や技術分野を持って事業展開を図っておりますが、今後の製品戦略の変更等によって、競合関係に大きな変化が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 国際政治経済に関連するリスク当社は、生産及び販売活動の一部を日本国外で行っておりますが、海外における事業活動には主に政治、外交問題または不利な経済状況の発生、急激な為替レートの変動と予期しない政策及び法制度、規制等の変更のリスクがあります。
日本、アメリカ、ヨーロッパ及びアジアなどの当社の主要な市場において、景気が後退した場合など、外交問題または不利な経済状況の発生時には、対象製品の需給の大きな変化や個人消費や民間設備投資の減少が当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、ロシアのウクライナ侵攻により、世界経済の先行きは極めて不透明な状況となっております。
当該情勢の悪化・長期化に起因する原材料価格の高止まりやサプライチェーンの混乱などが続く場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
 また、急激な為替レートの変動が、外貨建売上など当社の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
そして、外貨建の取引から生じる当社の資産及び負債の円貨額や海外子会社の外貨建財務諸表から発生する為替換算調整勘定も変動する恐れがあります。
 加えて、世界の各国・各地域では政治、行政や法制度整備に係る様々な問題があり、当社が予期しない政策及び法制度、規制等の変更に直面するリスクがあります。
 政治、外交問題または不利な経済状況の発生については、当社は、当社現地法人と日常的な意思疎通を通じて収集した関連情報や定期的なビジネス概況ヒアリングによる関連情報を業績予想に反映しております。
また、特定の市場または世界全体で需要の減少が見込まれる場合は、当社は商品の生産、供給体制に応じて生産調整を実施しています。
急激な為替レートの変動に関しては、当社は当社現地法人を含め、定常的に短期為替予約の為替ヘッジ取引を実施し、直近の為替水準を反映した価格で製品市場に投入するなどの対策を講じております。
 予期しない政策及び法制度、規制等の変更について、当社は特に国際的な環境規制や税制変更に係る対策を強化しております。
また、公正競争、腐敗防止、個人情報保護、安全保障貿易管理、環境その他の法規正に関しては、各所管部門による統制の下、遵守を徹底しています。
 上記の対応にもかかわらず、当社が国際的な企業活動を行う際に伴う様々なリスクについて対処していくことができない場合、当社のビジネス、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3) 設備投資について当社では、各生産部門の新製品対応や技術革新、あるいは生産能力の増強のため、毎年、新規または更新のための設備投資が必要であります。
2024年12月31日現在、2025年12月期は30億円の設備投資を計画しております。
生産設備への投資については、急激な需要変動を前提に慎重を期しており、既存製造設備の活用やグループ内での柔軟な人員配置体制の構築を進めるなど、市場変更の影響を最小限に抑える施策を講じています。
 しかしながら、これらの設備投資の実施により、減価償却費が増加し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、資産価値が下落した場合や事業の収益性が悪化した場合には、減損損失が発生し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 研究開発投資について 当社は先端技術の研究開発を行うための投資を行っております。
当連結会計年度において一般管理費に計上した研究開発費は31億26百万円であり、売上高の3.1%を占めております。
 今後も積極的な研究開発投資を実行していく予定ですが、当該研究開発活動が計画通りに進まない可能性もあります。
また、市場の変化をいち早く捉え、対策を講じるべく、事前の情報収集と分析を定常的に実施しておりますが、当社が選定した研究開発テーマに基づき開発した新規技術やそれを応用した製品が普及しない場合や、事業環境の変化等により更なる研究開発費の負担が生じた場合には、先行投資した研究開発費の回収が困難になるなど、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 環境規制・法令遵守・知的財産権について当社では、「地球環境保全のための活動と実践」という方針のもと、本社所管部門を中心に全ての事業活動において環境を重視した様々な施策を推進し、環境、健康及び安全等に関する様々な法律・規則に従っております。
予期せぬ法令違反等が生じた場合は、当社の業績に影響を与える可能性があります。
また、当社は知的財産権(特許権等)の保護について、知的財産専門の組織を設置し、社内の管理体制を強化し、細心の注意を払っておりますが、将来当社が認識していない第三者の所有する知的財産権を侵害した場合、または当社が知的財産権を有する技術に対し第三者から当該権利を侵害された場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 重要な訴訟について当社は、国内外事業に関連して、訴訟その他法律的手続きの対象となるリスクがあります。
当連結会計年度において当社の事業に影響を及ぼす訴訟は提起されておりませんが、将来重要な訴訟等が提起された場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 災害等について地震等の自然災害や事故、テロをはじめとした当社によるコントロールが不可能な事由によって、当社の生産拠点及び設備等が壊滅的な損害を被る可能性があります。
この場合は当社の操業が中断し、生産及び出荷が遅延することにより売上高が低下し、さらに、生産拠点等の修復または代替のために巨額な費用を要することとなる可能性があります。
これらのリスクに対し、当社は、会社の営業停止時に迅速な復旧を実現するため、初動対応事項や関係部門の役割分担、緊急時の連絡体制等の整備を行っています。
また、当社の営業活動に用いる基幹システムについては、情報システムのダウンに備えてバックアップ体制を整えております。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。
)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
 ①経営成績当連結会計年度(2024年1月1日から2024年12月31日まで)の世界経済は、コロナ禍で世界的に発生した部品・材料の供給逼迫の解消やインフレの改善が進み、消費は底堅く推移し、回復が進みました。
日本においても、個人消費を中心に景気の持ち直しが見られました。
一方、中国経済の減速懸念の持続、地政学リスクの拡大、気候変動や自然災害の発生等、先行きは不透明で予断を許さない状況が続きました。
このような状況の中、当社グループでは、カメラ本体の販売がミラーレスカメラを中心に堅調に推移していますが、当社が取扱う一部の部品・ユニットでは在庫調整の影響が残りました。
レーザープリンター製品については、アジア圏を中心に需要が増加し、本体の販売が好調に推移しました。
ドキュメントスキャナー製品は、デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展やアフターコロナの需要増を受け緩やかな成長が維持されています。
また、情報システム関連ではDXへの取組みが引き続き拡大し、金融機関向けのシステム開発等の投資需要が底堅く推移しています。
その結果、当期の連結売上高は1,006億56百万円(前期比4.5%増)、連結経常利益は98億77百万円(前期比10.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は76億55百万円(前期比16.6%増)となりました。
なお、前中間連結会計期間にはスペースワン株式会社を連結子会社として含めておりましたが、前第3四半期連結会計期間より持分法適用関連会社に移行いたしました。
そのため、当連結会計年度の連結損益計算書には、スペースワン株式会社が持分法適用関連会社へ移行した影響が含まれております。
当社グループでは目標とする経営指標として売上高経常利益率15%を将来の目標としております。
当連結会計年度の売上高経常利益率は、前連結会計年度の9.3%から0.5ポイント増加し、9.8%となりました。
今後も目標達成に向け、当社グループの特長である小回りの利く規模、技術を生かしたスモールビジネス事業の確立を目指し、収益力の向上に努めてまいります。
 また、宇宙関連分野におきましては、2024年2月、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)のH3ロケット試験機2号機により、当社製3基目の超小型人工衛星として軌道投入された「CE-SAT-IE(シーイー・サット・ワンイー)」は、初期の性能確認が完了し、打上げから約7年半となる「CE-SAT-I(ワン)」と、約4年となる「CE-SAT-ⅡB(ツービー)」とあわせて、高精細や高感度の静止画・動画情報取得等の実証実験を進めています。
姿勢制御の改善を重ね、またフレームを少しずつ移動しながら撮影して高解像度と広域撮影を両立するなど撮影手法の多様化にも取り組んでおります。
また、2024年3月には、防衛省と宇宙領域把握能力向上のための実証事業である多軌道観測実証衛星の製造・試験の契約を締結し、現在、その開発等を進めています。
 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(コンポーネント)コンポ―ネントセグメントにおきましては、デジタルカメラ関係は、引き続き好調なミラーレスカメラの販売状況を受け、シャッターユニットの販売は堅調に推移し、また絞りユニットの新たな受注もありましたが、在庫調整が残る一部のカメラ用部品の減産が影響し、全体としては前期と比べ売上は減少しました。
センサー関連事業においては、磁気センサーの生産が国内新紙幣へ対応する金融市場向けおよび自動販売機市場向けの特需で増加し、売上に寄与しました。
レーザープリンター・複合機向けのレーザースキャナーユニットは、アジア圏を中心に需要が増加し、新製品の投入等で増産となり、前期と比べ売上が増加しました。
ベトナム子会社では、既存のプリンター部品の増産に加え、新規部品の生産も増加し、売上が増加しました。
その他、モータ関係は、キヤノンの国内グループ会社からの事業移管が完了しましたが、移管された製品の販売が減少し、前期と比べ売上は減少しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は594億88百万円(前期比6.4%増)、営業利益は96億4百万円(前期比4.0%増)となりました。
(電子情報機器)電子情報機器セグメントにおきましては、ドキュメントスキャナー関係は、主力販売地域である米国の販売は同国の堅調な経済状況を背景に、Eコマースチャネルで販売している低速機が堅調に推移しましたが、中・高速機の販売が伸びず、同国の販売は前期を下回り、また、東南アジアや韓国の販売も減少しました。
一方、欧州・日本・インド・中国等の販売が、政府機関や金融機関向けの商談獲得、市中在庫の解消等により増加し、その結果、全体としては増収となりました。
ハンディターミナル関係では、モバイルプリンターや付属品の売上が増加しましたが、ハンディターミナル本体の販売は検針市場の縮小傾向の継続が影響して減少し、全体の売上は前期を下回りました。
レーザープリンター関係では、部品逼迫の解消を受けて生産が回復し、A4原稿サイズの本体製品を中心に生産製品が拡大した結果、前期と比べ売上は増加しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は295億10百万円(前期比3.8%増)、営業利益は18億26百万円(前期比27.9%減)となりました。
なお、当セグメントにおいて、2024年5月発売の「imageFORMULA ScanFront 400II」や2024年9月発売のネットワークスキャナー「imageFORMULA DR-S350NW」は、PCを使用せずにスキャンからデータ送信・保存まで操作可能な仕様で、現在の多様な働き方に適応した製品であると市場から評価され、「imageFORMULA DR-S250N」は2024年10月16日に、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「2024年度グッドデザイン賞」を受賞しました。
また、可動式のスポットライト搭載の小型ワイヤレススピーカー「albos Light & Speaker」の拡販活動も継続しています。
(その他)その他セグメントにおきましては、情報システム関係では、各企業のITシステム投資への底堅い需要が継続しており、情報セキュリティ対策ソフト「SML」は、引き続きニーズのあるテレワークや働き方を可視化する分析パッケージの開発、提案を進めました。
また、金融機関向けの情報系システムや顧客情報管理システム等の積極的な受注活動を継続し、前期比で売上が増加しました。
環境機器関係では、歯科用ミリングマシンにおいて、2024年2月に発売した湿式加工専用の「MD-500W」をシリーズに加えて拡販を強化し、販売台数が増加しました。
医療機器関係では、血圧計の販売が減少しましたが、滅菌器の新製品の拡販に努め、前期と比べ売上は増加しました。
これらの結果、当セグメントの連結売上高は116億57百万円(前期比2.6%減)、営業利益は7億91百万円(前期は3億96百万円の営業損失)となりました。
 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
a.生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)セグメントの名称生産高前年同期比(%)コンポーネント59,485107.6電子情報機器29,816104.2その他1,37681.8合計90,678105.9
(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 金額は販売価格によっております。
 b.受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)セグメントの名称受注高前年同期比(%)受注残高前年同期比(%)コンポーネント59,576111.17,654100.3電子情報機器30,114103.67,172105.8その他10,74790.73,35384.2合計100,438106.218,18098.8
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は販売価格によっております。
c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)セグメントの名称販売高前年同期比(%)コンポーネント59,488106.4電子情報機器29,510103.8その他11,65797.4合計100,656104.5
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(単位:百万円)相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高割合(%)販売高割合(%)キヤノン㈱42,24043.944,17443.9Canon Vietnam Co., Ltd――10,69310.6 3.前連結会計年度におけるCanon Vietnam Co., Ltdの販売実績及び当該総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
 ②財政状態当連結会計年度末の総資産は1,418億91百万円となり、前連結会計年度末に比べ107億46百万円増加しました。
流動資産は726億56百万円となり、156億10百万円減少しました。
固定資産は692億35百万円となり263億57百万円増加しました。
うち有形固定資産は320億95百万円となり10億8百万円減少しました。
当連結会計年度末の負債は201億50百万円となり、前連結会計年度末に比べ28億50百万円増加しました。
流動負債は175億49百万円となり、20億17百万円増加しました。
固定負債は26億1百万円となり、8億33百万円増加しました。
当連結会計年度末の純資産は1,217億41百万円となり、前連結会計年度末に比べ78億96百万円増加しました。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の86.7%から85.7%となりました。
 ③キャッシュ・フロー当連結会計年度においては、営業活動によるキャッシュ・フローは税金等調整前当期純利益、減価償却費、持分法による投資損失及び退職給付に係る資産の増加等により126億94百万円の収入(前期比24億94百万円収入増)となりました。
また、投資活動によるキャッシュ・フローは新製品投資、生産能力増強等の設備投資、貸付金の回収及び長期預金の預入等により94億56百万円の支出(前期比61億48百万円支出増)となり、フリーキャッシュ・フローは32億38百万円のプラスとなりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは配当金の支払等により26億24百万円の支出(前期比1億64百万円支出増)となり、これらの結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は289億13百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億30百万円増加しました。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
  ①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
  ②資本の財源及び資金の流動性当社グループの資金需要のうち主なものは、材料費、人件費、新製品開発に必要な研究開発費及び設備投資資金です。
これらの資金需要につきましては、自己資金を充当しております。
  ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、連結会計年度末における資産、負債の金額及び連結会計年度における収益、費用の金額に影響を与える重要な会計方針及び各種引当金等の見積り方法(計上基準)につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
連結財務諸表等の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
経営上の重要な契約等 5【経営上の重要な契約等】
キヤノン株式会社との契約 当社は、キヤノン株式会社との間に以下の契約を締結しております。
契約名契約内容契約期間取引基本契約請負取引及び売買取引に関する基本契約1999年11月10日から2000年11月9日まで以降1年毎の自動更新技術研究開発基本契約共同開発・委託開発に関する基本契約1981年1月1日から1981年12月31日まで以降1年毎の自動更新
研究開発活動 6【研究開発活動】
当社グループは競争が激化する厳しい市場環境に対応するため、現行事業の更なる拡大と、新規事業の創出を図るべく、新製品開発活動を行っております。
当連結会計年度において、一般管理費に計上している研究開発費は3,126百万円であります。
セグメントごとの研究開発活動状況は次のとおりであります。
 (1)コンポーネントデジタルカメラ市場をけん引しているミラーレスカメラは、従来の一眼レフカメラと比べ、小型化、軽量化を実現しやすく、また、静止画の高画質化や動画撮影の高機能化が進んでおります。
このような環境下において、当社はセットメーカーのカスタムニーズに的確に応えたシャッターや絞りユニット、光学フィルタを開発し、シェア拡大に取り組んでまいりました。
近年、急速に市場が拡大している拡張現実(XR:Extended Reality)市場向けには、3D映像撮影用レンズに特化した絞りユニットを開発し、生産を開始しました。
コンパクトデジタルカメラ市場向けには、V-log(Video動画+Blogブログ)等の動画撮影機に特化した絞りユニット、光学フィルタの開発、監視カメラ市場向けには、4K動画撮影等の高解像度対応向けに開発した絞りユニットの展開を行い、それぞれシェア拡大を進めています。
グループ他社より事業移管を受けたモータ事業においては内製化を推進し、既存モータの高効率化を目指した開発を進めるとともに、今後の市場成長が見込まれるロボット、医療関連機器、ドローン等の分野に向けて、小型高トルクモータ、大型モータ、制御回路を含む駆動回路の開発を行い、製品ラインナップを拡充させました。
ロボットハンド向け小型高トルクモータおよびドローン向けモータについては、試作評価を進め、実機評価に移行しました。
小型ステッピングモータについては、セットメーカーのニーズに合わせた製品開発を進め、業容拡大に取り組みました。
このような活動の結果、当セグメントにおける研究開発費の金額は136百万円となりました。
 
(2)電子情報機器ドキュメントスキャナーにおいては、2024年のグッドデザイン賞を受賞したDR-S250N(A4機50ppm)の上位モデルにあたるDR-S350NWの開発を行い、下期に販売を開始しました。
本新製品は、カラータッチパネルとWi-Fiを搭載し、パネル上の操作で簡単にスキャンが出来る機能を備えました。
また、Webブラウザーを用いてスキャンを行う機能(Capture On Touch Lite WEB)も搭載し、パソコンやスマートフォン・タブレット側にアプリをインストールしなくても使える利点を引き継ぎました。
これらのラインナップ展開により、今後さらに需要が増えていくと予想されるネットワーク環境での活用を推進し、お客様の利便性向上を図ってまいります。
また、DR-G2140、DR-M260および2024年に開発したDR-S350NWについては、SuMPO環境ラベルプログラムであるEPD(Environmental Product Declaration)を取得することで、環境評価システムであるEPEAT(Electronic Product Environmental Assessment Tool)GOLDを取得し、CFP(Climate宣言)を算出して公開する等、環境に配慮した設計を行っております。
ハンディターミナルにおいては、OSにWindows 10 IoT Enterpriseを採用した標準モデルGT-40とサーマルプリンターを内蔵したGT-40Pの開発を進めており、残存市場の顧客獲得に注力しております。
また、これまで培った堅牢性、小型・省電力設計、各種通信制御の技術を活かし、新規分野へ積極的に進出しております。
第一弾として開発した、マイナンバーカードをはじめとする公的証明書や、磁気とICの双方のキャッシュカード読み取りに対応した個人認証カードリーダーID-MY2を商品化して販売致しました。
国内、ヨーロッパ、中国で販売を開始しているスポットライト型アルミスピーカー「Light&Speaker」については、「おもてなしセレクション2024」の金賞を受賞いたしました。
おもてなしセレクションは、日本の優れた“おもてなし心”あふれる商品・サービスを発掘し、世界に広めることを目的に、2015年に創設されたアワードです。
今後は受賞商品が取り扱われるイベントに参加し、拡販してまいります。
Light&Speakerは、心地よいサウンドと光により日常から切り離されたパーソナルな空間を演出するスポットライト型のワイヤレススピーカーであり、円筒形のフォルムと理想的なスピーカー配置により、クリアで豊かな音の響きを360°全方位から体感できます。
ボディーはアルミ削り出しで、堅牢性と美しさを演出したデザインとなります。
2種類の光色(暖色、白色)で、それぞれ3段階に調光できるライトは、照射角度をフリーストップで調整でき、目的やシーンに合わせた使い方ができます。
今後、販売会社と協力して、第2、第3の機種を開発し製品群を拡大してまいります。
このような活動の結果、当セグメントにおける研究開発費の金額は920百万円となりました。
  (3)その他歯科用ミリングマシン関連では、2024年3月に新しいラインナップ製品として、「MD-500W」をリリースしました。
専用架台を設け、その中にクーラント(冷却水)を循環させる装置と加工で排出される切粉を回収するユニットを搭載したことで、湿式加工が可能となりました。
これにより、従来のMD-500、MD-500Sでは実現できなかったチタン材やガラスセラミック材の加工が可能となり、新たなユーザーの獲得を目指しています。
情報セキュリティソフトウェア「SML」においては、2000ライセンス以上の大規模ユーザー向けに統合ログ閲覧ツールを開発しました。
本製品は従来ツールから保存ログを圧縮格納することでログ保存容量を80%削減し、圧縮しても機能を満たすことを実現しました。
このような活動の結果、当セグメントにおける研究開発費の金額は241百万円となりました。
なお、各セグメントに配分できない基礎研究に係る研究開発費の金額は1,826百万円となりました。
また、新規事業の一環として、宇宙関連分野では、高解像度と高感度の2つの研究テーマのもと、超小型光学衛星の開発に取り組んでいます。
高解像度型の「CE-SAT-Ⅰ」は2017年の打上げから7年半が経過した現在も軌道上での実証試験を進めております。
高感度型の「CE-SAT-ⅡB」は超高感度カメラ及び内製化したコンポーネントを搭載していて、2020年に打ち上げられた後、夜間撮影など高感度を活かした撮影の実証試験を引き続き進めております。
2024年の2月には、新たに高解像度型の「CE-SAT-IE」がJAXAのH3ロケット試験機2号機にて種子島宇宙センターから打上げられました。
「CE-SAT-IE」は「CE-SAT-I」の後継機であり、高度670kmから直下視時に地上分解能0.8mでの撮影ができるよう設計されています。
2024年3月には搭載している望遠鏡の性能を確認するために行う最初の撮影に成功しました。
引き続き、撮影試験と合わせて衛星の機能・性能試験を進めています。
「CE-SAT-IE」が取得する高解像度の画像情報は道路の混雑状況把握、都市・地域整備時等に活用される地理空間情報収集や防災活動への貢献等、社会の安心・安全への寄与が期待されています。
衛星事業化の取り組みでは、2024年3月に防衛省が進める宇宙領域把握能力の向上のため、低軌道から静止軌道までの衛星の動きを検知する実証事業において、多軌道観測実証衛星の製造・試験の契約を締結しました。
また、マーケティングや自社開発製品へのフィードバックを目的とした衛星画像の販売も継続して行いました。
農業分野では、植物工場向けの生産設備や温度・湿度等の管理システム、そして種蒔き、植え替え、収穫といった手作業を自動化した装置の開発に取り組み、これまでの植物の苗を植え替えする移植機に加え、自動で種まきを行う播種機も販売しております。
さらに移植機については、画像認識とAIを組み合わせた自動検査機能を追加したモデルの開発も進み、販売開始の段階に至りました。
また、栽培規模に合わせた手動機、半自動機、自動機の提案を行い、販売拡大に努めています。
設備投資等の概要 1【設備投資等の概要】
当連結会計年度の設備投資につきましては、各生産部門の新製品対応・生産能力の増強等の生産設備への投資等を行い、総額1,807百万円の設備投資を実施しております。
なお、重要な設備の除却または売却はありません。
セグメントごとの設備投資については、次のとおりであります。
(1) コンポーネント当セグメントにおきましては、新機種対応・生産能力増強等のため、生産設備を中心として投資を行った結果、設備投資金額は769百万円となりました。

(2) 電子情報機器当セグメントにおきましては、新機種対応・生産能力増強等のため、生産設備を中心として投資を行った結果、設備投資金額は427百万円となりました。
(3) その他当セグメントにおきましては、新機種対応・生産能力増強等のため、生産設備を中心として投資を行った結果、設備投資金額は94百万円となりました。
(4) 全社共通全社共通におきましては、設備の改修・更新等、建物及び構築物を中心に投資を行った結果、設備投資金額は516百万円となりました。
主要な設備の状況 2【主要な設備の状況】
(1) 提出会社 2024年12月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)工具、器具及び備品リース資産建設仮勘定合計本社(埼玉県秩父市)全社研究開発用設備その他設備27433259(8) 〔8〕1,796――2,363111秩父事業所(埼玉県秩父市)コンポーネント・電子情報機器・その他生産設備その他設備396418137(7) 〔33〕55―181,026394美里事業所(埼玉県美里町)コンポーネント・電子情報機器・その他生産設備その他設備3,5496971,816(168)190―426,296697赤城事業所(群馬県昭和村)電子情報機器・その他生産設備その他設備1,8206204,929(264) 220―427,634253東京本社(東京都港区)全社研究開発用設備管理業務用設備1,198262,409(1) 975―1604,770317社員寮(東京都目黒区他)全社厚生施設1,206―2,684(6) 14――3,906―
(注) 1.上記中〔外書〕は、連結会社以外からの賃借であります。
2.現在休止中の主要な設備はありません。

(2) 国内子会社主要な設備はありません。
(3) 在外子会社 2024年12月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)工具、器具及び備品リース資産建設仮勘定合計Canon Electronics (Malaysia) Sdn. Bhd. 本社(Penang, Malaysia)コンポーネント生産設備その他設備56425 (―)〔22〕14231631805Canon Electronics Vietnam Co.,Ltd. 本社(Hung YenProvince, Vietnam)コンポーネント生産設備その他設備1,014142 (―)〔109〕45―461,2472,206
(注) 1.上記中〔外書〕は、連結会社以外からの賃借であります。
2.現在休止中の主要な設備はありません。
設備の新設、除却等の計画 3【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等該当事項はありません。

(2) 重要な設備の除却等該当事項はありません。
研究開発費、研究開発活動241,000,000
設備投資額、設備投資等の概要516,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況38
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況15
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況5,444,862
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、株式の価値の変動または配当によって利益を受けることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式とし、それ以外を純投資目的以外の目的である投資株式として区分しております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法ならびに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、純投資目的以外の目的である投資株式として上場株式を保有しておりませんので、記載を省略しております。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式8728非上場株式以外の株式―― (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式2352協業関係の構築を図るため非上場株式以外の株式―――  (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式――非上場株式以外の株式―― c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 特定投資株式該当事項はありません。
みなし保有株式該当事項はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式 区分当事業年度前事業年度銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式――――非上場株式以外の株式61,63571,725 区分当事業年度受取配当金の合計額(百万円)売却損益の合計額(百万円)評価損益の合計額(百万円)非上場株式―――非上場株式以外の株式6726817 ④ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの該当事項はありません。
⑤ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの該当事項はありません。
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社6
株式数が増加した銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社2
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社8
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社728,000,000
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社352,000,000
貸借対照表計上額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社1,635,000,000
受取配当金の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社67,000,000
売却損益の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社26,000,000
評価損益の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社817,000,000
株式数が増加した理由、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社協業関係の構築を図るため

Shareholders

大株主の状況 (6) 【大株主の状況】
2024年12月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
キヤノン株式会社東京都大田区下丸子3―30―222,50055.0
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂1―8―1 赤坂インターシティAIR2,7646.8
株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1―8―126991.7
野村證券株式会社東京都中央区日本橋1―13―14001.0
JPモルガン証券株式会社東京都千代田区丸の内2-7-33600.9
DFA INTL SMALL CAP VALUE PORTFOLIO (常任代理人) シティバンク、エヌ・エイ東京支店PALISADES WEST 6300,BEECAVE ROAD BUILDING ONE AUSTIN TX 78746 US (東京都新宿区新宿6-27-30) 2830.7
キヤノン電子従業員持株会埼玉県秩父市下影森12482700.7
ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー 505001 (常任代理人)株式会社みずほ銀行決済営業部 ONE CONGRESS STREET,SUITE 1,BOSTON,MASSACHUSETTS (東京都港区港南2―15―1 品川インターシティA棟)2560.6
第一生命保険株式会社東京都千代田区有楽町1-13-1 2480.6
ジェーピー モルガン チェース バンク 385781(常任代理人) 株式会社みずほ銀行決済営業部 25 BANK STREET,CANARY WHARF,LONDON,E14 5JP,UNITED KINGDOM (東京都港区港南2―15―1 品川インターシティA棟) 2380.6
計―28,02368.5 (注)1.上記の所有株式数のうち、信託業務に係る株式数は、次のとおりであります。
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)2,764千株
株式会社日本カストディ銀行(信託口)699千株 2.上記のほか当社所有の自己株式1,309千株があります。
株主数-金融機関18
株主数-金融商品取引業者29
株主数-外国法人等-個人22
株主数-外国法人等-個人以外179
株主数-個人その他12,116
株主数-その他の法人121
株主数-計12,485
氏名又は名称、大株主の状況ジェーピー モルガン チェース バンク 385781(常任代理人) 株式会社みずほ銀行決済営業部
株主総利回り1
株主総会決議による取得の状況 (1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
区分株式数(株)価額の総額(百万円)当事業年度における取得自己株式3050当期間における取得自己株式――
(注) 当期間における取得自己株式数には、2025年3月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。

Shareholders2

自己株式の取得0
発行済株式及び自己株式に関する注記 1.発行済株式に関する事項株式の種類当連結会計年度期首増加減少当連結会計年度末普通株式(株)42,206,540――42,206,540 2.自己株式に関する事項株式の種類当連結会計年度期首増加減少当連結会計年度末普通株式(株)1,321,97730512,9501,309,332 (変動事由の概要)増加数の主な内訳は、次のとおりであります。
単元未満株式の買取りによる増加                     305株減少数の主な内訳は、次のとおりであります。
 単元未満株式の売渡しによる減少  50株譲渡制限付株式報酬制度における自己株式の処分による減少      12,900株

Audit

監査法人1、連結有限責任監査法人トーマツ
独立監査人の報告書、連結 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2025年3月26日キヤノン電子株式会社取締役会 御中 有限責任監査法人トーマツ東 京 事 務 所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士高  居  健  一 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士向  井  基  信 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているキヤノン電子株式会社の2024年1月1日から2024年12月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、キヤノン電子株式会社及び連結子会社の2024年12月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
持分法適用関連会社の固定資産の減損の兆候の判定監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応【注記事項】
(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、当連結会計年度の連結貸借対照表において、スペースワン株式会社に係る関係会社株式が286百万円計上されており、総資産の0.2%を占めている。
スペースワン株式会社が減損損失を計上した場合、持分法による投資損益としてその影響を受けることになる。
スペースワン株式会社は、小型ロケット打上げサービスを主たる事業としており、当連結会計年度において、小型ロケット初号機及び2号機の打ち上げが実施されたものの、飛行中断処置が行われており、本格的な小型ロケット打上げサービスは開始には至っていない。
スペースワン株式会社が目指している小型ロケット打上げサービスの開始には、多額の設備投資と研究開発費を要し、開発費用の計上が先行しているが、開発が遅延した場合には、事業計画の見直しが行われ、投資の回収が困難となり、固定資産の減損損失が発生する可能性がある。
会社は、スペースワン株式会社の事業に係る固定資産を1つの資産グループとし、営業損益の悪化、主要な資産の市場価格の著しい下落等により減損の兆候を判定している。
スペースワン株式会社は、現状、サービスの立ち上げ期であり、事業計画から著しく下方に乖離している状況にはなく兆候はないと会社は判定している。
国内における小型ロケット打上げサービスは民間企業にとっての新領域であり、将来の収益獲得に一定の不確実性を有する。
当該固定資産に係る減損の兆候判定は、不確実性を考慮し、開発状況の進捗を踏まえた合理的な事業計画に基づく必要があるため、経営者による重要な判断を伴う。
以上から、当監査法人は、当該関係会社株式は金額的に重要であり、経営者による重要な判断を伴う事項であるため、スペースワン株式会社における固定資産の減損の兆候の判定を監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
当監査法人は、スペースワン株式会社における固定資産の減損の兆候がないとした会社の判断について評価するため、主として以下の監査手続を実施した。
・固定資産の減損の兆候判定について、担当者が作成し た検討資料を上長が承認する内部統制の整備・運用状 況の有効性を評価した。
・小型ロケット開発の進捗状況の評価を検討するため、 スペースワン株式会社の取締役会において承認され た事業計画等を入手し、その進捗状況についてスペー スワン株式会社の経営者に質問した。
また、小型ロケ ット打上げ射場の許認可状況を確かめた。
・事業計画に含まれる主要なインプットである将来の小 型ロケット打上げ機数及び小型ロケット打上げに関す る市場自体の成長率の予測については、利用可能な外 部データとの整合性を確かめた。
その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・ 連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。
監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、キヤノン電子株式会社の2024年12月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。
当監査法人は、キヤノン電子株式会社が2024年12月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。
財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。
内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。
内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。
・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。
監査人は、内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
<報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上 ※1 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2 XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
持分法適用関連会社の固定資産の減損の兆候の判定監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応【注記事項】
(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、当連結会計年度の連結貸借対照表において、スペースワン株式会社に係る関係会社株式が286百万円計上されており、総資産の0.2%を占めている。
スペースワン株式会社が減損損失を計上した場合、持分法による投資損益としてその影響を受けることになる。
スペースワン株式会社は、小型ロケット打上げサービスを主たる事業としており、当連結会計年度において、小型ロケット初号機及び2号機の打ち上げが実施されたものの、飛行中断処置が行われており、本格的な小型ロケット打上げサービスは開始には至っていない。
スペースワン株式会社が目指している小型ロケット打上げサービスの開始には、多額の設備投資と研究開発費を要し、開発費用の計上が先行しているが、開発が遅延した場合には、事業計画の見直しが行われ、投資の回収が困難となり、固定資産の減損損失が発生する可能性がある。
会社は、スペースワン株式会社の事業に係る固定資産を1つの資産グループとし、営業損益の悪化、主要な資産の市場価格の著しい下落等により減損の兆候を判定している。
スペースワン株式会社は、現状、サービスの立ち上げ期であり、事業計画から著しく下方に乖離している状況にはなく兆候はないと会社は判定している。
国内における小型ロケット打上げサービスは民間企業にとっての新領域であり、将来の収益獲得に一定の不確実性を有する。
当該固定資産に係る減損の兆候判定は、不確実性を考慮し、開発状況の進捗を踏まえた合理的な事業計画に基づく必要があるため、経営者による重要な判断を伴う。
以上から、当監査法人は、当該関係会社株式は金額的に重要であり、経営者による重要な判断を伴う事項であるため、スペースワン株式会社における固定資産の減損の兆候の判定を監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
当監査法人は、スペースワン株式会社における固定資産の減損の兆候がないとした会社の判断について評価するため、主として以下の監査手続を実施した。
・固定資産の減損の兆候判定について、担当者が作成し た検討資料を上長が承認する内部統制の整備・運用状 況の有効性を評価した。
・小型ロケット開発の進捗状況の評価を検討するため、 スペースワン株式会社の取締役会において承認され た事業計画等を入手し、その進捗状況についてスペー スワン株式会社の経営者に質問した。
また、小型ロケ ット打上げ射場の許認可状況を確かめた。
・事業計画に含まれる主要なインプットである将来の小 型ロケット打上げ機数及び小型ロケット打上げに関す る市場自体の成長率の予測については、利用可能な外 部データとの整合性を確かめた。
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、連結持分法適用関連会社の固定資産の減損の兆候の判定
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 【注記事項】
(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、当連結会計年度の連結貸借対照表において、スペースワン株式会社に係る関係会社株式が286百万円計上されており、総資産の0.2%を占めている。
スペースワン株式会社が減損損失を計上した場合、持分法による投資損益としてその影響を受けることになる。
スペースワン株式会社は、小型ロケット打上げサービスを主たる事業としており、当連結会計年度において、小型ロケット初号機及び2号機の打ち上げが実施されたものの、飛行中断処置が行われており、本格的な小型ロケット打上げサービスは開始には至っていない。
スペースワン株式会社が目指している小型ロケット打上げサービスの開始には、多額の設備投資と研究開発費を要し、開発費用の計上が先行しているが、開発が遅延した場合には、事業計画の見直しが行われ、投資の回収が困難となり、固定資産の減損損失が発生する可能性がある。
会社は、スペースワン株式会社の事業に係る固定資産を1つの資産グループとし、営業損益の悪化、主要な資産の市場価格の著しい下落等により減損の兆候を判定している。
スペースワン株式会社は、現状、サービスの立ち上げ期であり、事業計画から著しく下方に乖離している状況にはなく兆候はないと会社は判定している。
国内における小型ロケット打上げサービスは民間企業にとっての新領域であり、将来の収益獲得に一定の不確実性を有する。
当該固定資産に係る減損の兆候判定は、不確実性を考慮し、開発状況の進捗を踏まえた合理的な事業計画に基づく必要があるため、経営者による重要な判断を伴う。
以上から、当監査法人は、当該関係会社株式は金額的に重要であり、経営者による重要な判断を伴う事項であるため、スペースワン株式会社における固定資産の減損の兆候の判定を監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結【注記事項】
(重要な会計上の見積り)
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 当監査法人は、スペースワン株式会社における固定資産の減損の兆候がないとした会社の判断について評価するため、主として以下の監査手続を実施した。
・固定資産の減損の兆候判定について、担当者が作成し た検討資料を上長が承認する内部統制の整備・運用状 況の有効性を評価した。
・小型ロケット開発の進捗状況の評価を検討するため、 スペースワン株式会社の取締役会において承認され た事業計画等を入手し、その進捗状況についてスペー スワン株式会社の経営者に質問した。
また、小型ロケ ット打上げ射場の許認可状況を確かめた。
・事業計画に含まれる主要なインプットである将来の小 型ロケット打上げ機数及び小型ロケット打上げに関す る市場自体の成長率の予測については、利用可能な外 部データとの整合性を確かめた。
その他の記載内容、連結 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、連結 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。

Audit1

監査法人1、個別有限責任監査法人トーマツ
独立監査人の報告書、個別 独立監査人の監査報告書 2025年3月26日キヤノン電子株式会社取締役会 御中 有限責任監査法人トーマツ東 京 事 務 所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士高  居  健  一 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士向  井  基  信 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているキヤノン電子株式会社の2024年1月1日から2024年12月31日までの第86期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、キヤノン電子株式会社の2024年12月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
関係会社株式の評価の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応当事業年度の貸借対照表において、スペースワン株式会社株式が6,253百万円計上されており、総資産の4.6%を占めている。
また、【注記事項】
(重要な会計方針)(1)有価証券の評価基準及び評価方法①子会社株式及び関連会社株式に記載のとおり、移動平均法による原価法で評価している。
スペースワン株式会社は、小型ロケット打上げサービスを主たる事業としており、当事業年度末において、小型ロケット初号機及び2号機の打上げが実施されたものの、飛行中断処置が行われており、本格的な小型ロケット打上げサービスの開始には至っていない。
スペースワン株式会社が目指している小型ロケット打上げサービスの開始には、多額の設備投資と研究開発費を要し、開発費用の計上が先行しているが、開発が遅延した場合には、事業計画の見直しが行われ、投資の回収が困難となり、関係会社株式の評価損が発生する可能性がある。
会社は、【注記事項】
(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、市場価格のない関係会社株式の評価において、取得価額と実質価額を比較し、実質価額の著しい低下の有無を把握している。
関係会社の財政状態が悪化により実質価額が著しく低下した場合には、関係会社の事業計画を入手したうえで、関係会社株式の回復可能性を判定している。
現状、実質価額は著しく低下しているが、経営者は関係会社の将来の事業計画に基づいて実質価額の回復が十分に裏付けられていると判断している。
国内における小型ロケット打上げサービスは民間企業にとっての新領域であり、将来の収益獲得に一定の不確実性を有する。
当該関係会社株式の評価は、不確実性を考慮し、開発状況の進捗を踏まえた合理的な事業計画に基づく必要があるため、経営者による重要な判断を伴う。
以上から、当監査法人は、当該関係会社株式は金額的に重要であり、経営者による重要な判断を伴う事項であるため、スペースワン株式会社株式の評価を監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
当監査法人は、スペースワン株式会社株式の評価を検討するにあたり、主として次の監査手続を実施した。
・当該関係会社株式の評価について、担当者が作成した 検討資料を上長が承認する内部統制の整備・運用状況 の有効性を評価した。
・当該関係会社株式の実質価額の算定基礎となる財務情 報を入手し、その信頼性を評価した。
・取得価額と実質価額を比較し、実質価額の著しい低下 の有無に関する経営者の判断の妥当性を評価した。
・小型ロケット開発の進捗状況の評価を検討するため、 スペースワン株式会社の取締役会において承認された 事業計画等を入手し、その進捗状況についてスペース ワン株式会社の経営者に質問した。
また、小型ロケッ ト打上げ射場の許認可状況について確かめた。
・事業計画に含まれる主要なインプットである将来の小 型ロケット打上げ機数及び小型ロケット打上げに関す る市場自体の成長率の予測については、利用可能な外 部データとの整合性を確かめた。
その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。
利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上 ※1 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2 XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
関係会社株式の評価の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応当事業年度の貸借対照表において、スペースワン株式会社株式が6,253百万円計上されており、総資産の4.6%を占めている。
また、【注記事項】
(重要な会計方針)(1)有価証券の評価基準及び評価方法①子会社株式及び関連会社株式に記載のとおり、移動平均法による原価法で評価している。
スペースワン株式会社は、小型ロケット打上げサービスを主たる事業としており、当事業年度末において、小型ロケット初号機及び2号機の打上げが実施されたものの、飛行中断処置が行われており、本格的な小型ロケット打上げサービスの開始には至っていない。
スペースワン株式会社が目指している小型ロケット打上げサービスの開始には、多額の設備投資と研究開発費を要し、開発費用の計上が先行しているが、開発が遅延した場合には、事業計画の見直しが行われ、投資の回収が困難となり、関係会社株式の評価損が発生する可能性がある。
会社は、【注記事項】
(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、市場価格のない関係会社株式の評価において、取得価額と実質価額を比較し、実質価額の著しい低下の有無を把握している。
関係会社の財政状態が悪化により実質価額が著しく低下した場合には、関係会社の事業計画を入手したうえで、関係会社株式の回復可能性を判定している。
現状、実質価額は著しく低下しているが、経営者は関係会社の将来の事業計画に基づいて実質価額の回復が十分に裏付けられていると判断している。
国内における小型ロケット打上げサービスは民間企業にとっての新領域であり、将来の収益獲得に一定の不確実性を有する。
当該関係会社株式の評価は、不確実性を考慮し、開発状況の進捗を踏まえた合理的な事業計画に基づく必要があるため、経営者による重要な判断を伴う。
以上から、当監査法人は、当該関係会社株式は金額的に重要であり、経営者による重要な判断を伴う事項であるため、スペースワン株式会社株式の評価を監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
当監査法人は、スペースワン株式会社株式の評価を検討するにあたり、主として次の監査手続を実施した。
・当該関係会社株式の評価について、担当者が作成した 検討資料を上長が承認する内部統制の整備・運用状況 の有効性を評価した。
・当該関係会社株式の実質価額の算定基礎となる財務情 報を入手し、その信頼性を評価した。
・取得価額と実質価額を比較し、実質価額の著しい低下 の有無に関する経営者の判断の妥当性を評価した。
・小型ロケット開発の進捗状況の評価を検討するため、 スペースワン株式会社の取締役会において承認された 事業計画等を入手し、その進捗状況についてスペース ワン株式会社の経営者に質問した。
また、小型ロケッ ト打上げ射場の許認可状況について確かめた。
・事業計画に含まれる主要なインプットである将来の小 型ロケット打上げ機数及び小型ロケット打上げに関す る市場自体の成長率の予測については、利用可能な外 部データとの整合性を確かめた。
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、個別関係会社株式の評価の妥当性
その他の記載内容、個別 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、個別 <報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。

BS資産

受取手形、売掛金及び契約資産26,021,000,000