財務諸表
CoverPage
提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2025-01-29 |
英訳名、表紙 | CINC Corp. |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 石松 友典 |
本店の所在の場所、表紙 | 東京都港区虎ノ門一丁目21番19号 |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 03-6822-3601(代表) |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
連結決算の有無、DEI | false |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2 【沿革】 年月概要2014年4月コンテンツマーケティング事業を目的に株式会社Coreを東京都新宿区西新宿に設立2014年8月コンテンツマーケティングの統合管理ツール「ContentForce」リリース2015年2月デジタルマーケティングコンサルティング スイッチングオプションサービス開始2015年3月東京都港区南麻布にオフィス移転2016年7月デジタルマーケティングの調査・分析・改善ツール「Keywordmap」リリース2017年3月東京都港区六本木にオフィス移転2018年2月マーケティング思考でビジネスをリードする情報メディア「Marketing Native」リリース2018年3月東京都渋谷区南青山にサテライトオフィス開設2018年10月東京都港区六本木の本社オフィスを増床2019年1月株式会社Coreから株式会社CINCに社名変更2019年10月ビジネスにおけるSNS活用をデータドリブンに支援する調査・分析・運用ツール「Keywordmap for SNS」リリース2020年5月東京都港区赤坂にオフィス移転2021年10月東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場2022年4月東京証券取引所の市場区分見直しにより、東京証券取引所マザーズ市場からグロース市場に移行2022年7月福岡天神ラボを開設2023年2月東京都港区虎ノ門にオフィス移転2023年11月M&A仲介事業開始2024年11月当社100%完全子会社である株式会社CINC Capitalを会社分割(新設分割)により設立。 これにより連結決算へ移行 |
事業の内容 | 3 【事業の内容】 (1) 事業の特徴当社は、ビッグデータとAI・機械学習技術で、顧客のマーケティング課題をデータドリブンに解決し、ビジネスの成果創出を支援しています。 主たる事業としては、マーケティング用調査・分析・運用ツール「Keywordmap」の開発・提供を行うソリューション事業、ビッグデータ分析や社外のプロ人材を活用して、クライアントのマーケティング活動の利益最大化を支援するDXコンサルティングを提供するアナリティクス事業を展開しています。 ソリューション事業では、「Keywordmap」を主軸に、マーケティングにおける調査、分析、運用を支援するソフトウエアの開発・販売を行っています。 「Keywordmap」は、当社が運営するクローラー(※1)や、データサービスプロバイダー(※2)を通じて取得したビッグデータを、自然言語処理(※3)・機械学習・深層学習技術(※4)と統計学を用いて解析を加えながら、分析用のデータを提供することで、クライアントのデータドリブンに基づいたマーケティング活動を支援するプロダクトです。 世界最大級である約2,400万以上の検索キーワードの日本語データベースをもとに市場分析から競合調査、改善点抽出まで、Web戦略で次の打ち手に必要となる調査分析の効率化支援ツールです。 「Keywordmap」は、マーケターのプロとして業務を推進するアナリティクス事業のコンサルタント及びデータアナリストに日々活用されており、彼らの声を新サービスの開発や新機能開発に取り入れることで、「Keywordmap」はよりユーザーに使いやすい実践的なツールへと日々進化を遂げています。 そして、「Keywordmap」が進化することで、当社が提供するコンサルティングサービスの質も高められ、両事業において良いシナジーが生まれています。 アナリティクス事業では、マーケティングビッグデータの解析を基盤としたDXコンサルティングを提供しております。 当社のデータアナリストが「Keywordmap」や社内外で取得するビッグデータを中心に、定量的・客観的に調査・分析し、クライアントの市場における需要・供給の状況や、競合他社の戦略について的確に把握することで、クライアントのデジタルマーケティングの戦略立案・施策実行・効果測定までを統合的にサポートしています。 自社ツール「Keywordmap」は当社のアナリティクス事業の生産性向上にも寄与しています。 「Keywordmap」を活用することで、コンサルティング及び分析、クリエイティブ制作ディレクションなどの業務フローが統一され、高品質なアウトプットを効率的に提供できるほか、人材の育成期間も短縮できています。 例えば、膨大なデータを取り扱うデータアナリストの業務は、サービスの品質に大きな影響を与えますが、「Keywordmap」を活用することで、当社ではほぼ未経験の状態でデータアナリストを採用し、早期の戦力化を実現できています。 これにより、コンサルティング事業にありがちな人材育成の遅延を要因とする事業成長の鈍化を回避し、順調な事業成長を実現しています。 M&A仲介事業では、マーケティングテクノロジーを活用し、主に中堅・中小企業をメインターゲットとして、事業承継ニーズ、または事業再編や「選択と集中」戦略により、自社の企業価値の向上を目的とした譲渡ニーズに対してM&Aの仲介サービスを提供しております。 (※)1.クローラー…一定範囲のウェブサイトに対してルールに基づきサイト内を周期的に巡回してデータを収集する機能2.データサービスプロバイダー…X(旧Twitter)等のデータを有償提供している企業3.自然言語処理…人間が日常使っている“言葉”をコンピュータで処理できるようにする一連の技術4.深層学習技術…コンピュータ上に人間の脳の仕組みを模し、コンピュータ自らがデータの特徴を発見できるようにする技術 (2) 具体的な製・商品又はサービスの特徴(ソリューション事業)「Keywordmap」独自に取得したビッグデータや、データサービスプロバイダー企業を通じて収集したデータを活用し、検索エンジンマーケティング(※5)に関わるマーケティング調査、分析を支援するクラウド型ソフトウエアです。 月額定額制のサブスクリプション型の料金体系です。 サービスの特徴は以下のとおりです。 (a) 保有データの精度の高さ本プロダクトが保有するデータは、日本語のビッグデータを基に独自に開発した自然言語処理を施しています。 そのため、表示される分析データにノイズ(※6)が少なく、市場分析に利用可能なデータが多いことが特徴です。 (b) 効率的な分析作業が可能当社では、デジタルマーケティングに関するビッグデータを自社サーバーに保有しています。 そのため、クライアントのオーダーを受けて分析データの結果を速やかに表示することができ、クライアントの分析作業時間を短縮することができます。 (c) Web上のコンテンツデータが分析対象当社では独自のクローラーを保有しており、Web上の様々なページのコンテンツデータを自社サーバーに蓄積しています。 そのため、競合ツールではデータ抽出の対象が自社サイトや事前に登録したWebサイトに限られる中、「Keywordmap」では全てのWebサイトのコンテンツデータを分析対象とすることができます。 (d) マーケター視点での機能設計デジタルマーケティング上の方法論や有益な示唆を得るための分析手法の実践を想定し、マーケター視点で各機能が設計されています。 主要機能は以下のとおりです。 (a) ユーザーニーズ分析特定のキーワードを指定し検索することで、共起語(※7)、季節要因による検索ボリューム変動等を抽出し、視覚的に把握できる機能です。 特定のキーワードを検索する一般消費者がどのような意図やニーズを背景にそのキーワードを検索しているのか、視覚的に表示します。 本機能をKeywordmapユーザーが活用することで、顧客の隠れたニーズなどを見出すことができ、コンテンツマーケティングの企画や改善、商品企画時のアイデア立案などに活用できます。 (b) 記事作成補助機能一連の流れに沿って、キーワード選定・記事構成案作成、執筆、チェック、記事構成と文章の見直しを行うことができます。 ツールのアドバイスをもとに、記事作成を手軽に効率よく行うことが可能です。 ツール内で執筆した内容については、共起語等の推奨ワードの含有率や上位サイトの平均文字数との比較などから算出されたスコアを確認することができます。 これにより感覚に頼らないロジックに沿った記事執筆が可能となり、検索エンジンマーケティングの観点で重要な要素を抜け漏れなく盛り込むことができます。 また、ChatGPTを活用し、書きたい記事のテーマを入力するだけで、AIが自動で記事の構成案を提案する「AI見出し案自動生成機能」を備えており、短時間で、簡単にトピックにあった見出し案を作ることができます。 (c) 運営サイトの評価・レポートGoogle Analytics(※8)/Google Search Console(※9)のデータを「Keywordmap」の順位データと組み合わせ、1つの画面で要点をまとめます。 各指標から抽出された課題を、視覚的に短時間で把握できます。 (d) 検索順位の計測登録済みの注力しているキーワードの日次の動向に加え、サイト全体での想定流入数の推移と検査順位の変動も把握することができ、サイト全体の数値を基にした戦略策定・運用に役立ちます。 また、自社のコンテンツ順位の上下から、キーワードグループごとに順位変動を追跡し、競合サイトと比較して重要キーワードの順位勝敗を一目で確認できるなど、キーワードの順位に焦点を当てた様々な調査が可能です。 (e) Google Analytics/Google Search Consoleデータの分析「Keywordmap」で登録した記事URLとGoogle Analytics/Google Search Consoleデータを組み合わせて、記事ごとのパフォーマンスを実数値で確認できます。 順位などの重要指標が下がっているページがある場合は、すぐに修正作業へ誘導する導線も用意されており、効果検証から改善施策実行までシームレスな運用が可能です。 (f) サイト流入分析特定のWebサイトのURLを指定し、検索することで、指定したWebサイトの集客に検索エンジン経由で貢献しているキーワードを調査できます。 本機能は、自社のWebサイト、他社のWebサイト問わず、URLを指定するだけで、あらゆるWebサイトの分析が可能です。 検索エンジンマーケティングでは、競合のWebサイトの集客に寄与するキーワードや流入増減の分析が、自社の検索エンジンマーケティングの成功の可否に影響します。 そのため、本機能を通じて効率的な競合調査をすることで、自社にとってより有効なマーケティング施策を推進できます。 (g) 一括分析レポート検索エンジンマーケティングでは、マーケティング施策対象としているキーワードの検索順位は非常に重要な指標のひとつです。 そのため、Webサイトの集客に取り組む多くの担当者が定期的に順位を計測しています。 通常、こうした検索順位を示すレポート作成には多大な時間を要しますが、本機能を活用すると、半自動的に精度の高いデータを取得し、Excel形式で出力することが可能です。 そのため、一つひとつ順位を確認する必要があった従来のレポーティング作業を大幅に削減できます。 (h) アルゴリズム分析検索エンジンマーケティングでは、検索エンジンの順位アルゴリズム(※10)の変更がマーケティング成果に大きく影響します。 こうしたアルゴリズム変更の詳細は非公開であり、検索エンジンマーケティングの依存度が高い企業ほどアルゴリズム変更をいち早く察知し、適切な対処ができるか否かが死活問題となります。 本機能を活用することで、一切公開されていない検索順位決定アルゴリズムの変更を「変動値」から検知することが可能です。 また、どのWebサイトがアルゴリズム変更によって優遇されたのかを視覚的に把握できるため、優遇サイトの分析を通じて間接的にアルゴリズムの変更方針を分析できます。 これにより、アルゴリズム変更後も、適切に自社のマーケティング施策を策定でき、より精度の高い検索エンジンマーケティングで安定的な集客を支援します。 (i) 広告出稿分析競合他社のURLを検索すると、当該URLが出稿している広告を分析できる機能です。 テキスト広告やバナー広告を分析でき、Keywordmapユーザーは、結果から競合他社がよく利用する訴求文(キャッチコピー)を解析できます。 広告効果を高めるためには、消費者の興味関心に合致するテーマを広告クリエイティブ(※11)で表現する必要があり、アドプランナーやデザイナーと呼ばれる広告制作者は日々訴求力が高い広告クリエイティブのアイデア不足に悩んでいます。 本機能を活用し、競合他社の訴求を分析することで、自社のクリエイティブのアイデア出しや企画の考案をスムーズに進めることが可能です。 (アナリティクス事業)DXコンサルティング企業に対してBtoC及びBtoBマーケティング支援を実施しています。 検索エンジンやソーシャルネットワーキングサービス(SNS)上のビッグデータ解析を通して、クライアントの対象顧客の顕在的・潜在的な需要を把握し、最適なコミュニケーション戦略の設計、施策の起案及び実行を行います。 また、オンライン上での見込み顧客の獲得、会員登録、購入・成約など全フローにおいて、クライアントのデジタルトランスフォーメーション(DX)(※12)を包括的に支援しています。 例えば、見込み顧客の獲得を目指すフローでは、コンテンツマーケティングの手法を活用し、潜在顧客にアプローチします。 コンテンツマーケティングを実施するプラットフォームは、コーポレートサイトやECサイト、YouTube、X(旧Twitter)など、様々です。 加えて、ブランディング記事(※13)やホワイトペーパー(※14)のディレクション、展開を通じて顧客の会員登録、商品の購入などを後押ししています。 原則、初期調査費用+月額定額制のサブスクリプション型の料金体系です。 DXコンサルティングの特徴は、以下の5つです。 (a) ビッグデータの活用当社が運営するクローラーから取得されるビッグデータを主に、クライアントから提供される事業データやWebサイトのアクセスログといったファーストパーティデータ(※15)など、多様なデータを解析に活用します。 季節やトレンド、ターゲットの属性など、さまざまな観点から緻密な分析を重ねることで、データに基づいた説得力の高いアウトプットを提供しています。 (b) スイッチングオプション型のサービス提供当社では、異なる領域における施策を組み合わせて提供するスイッチングオプション型のサービス形態を採用しています。 マーケティングコンサルティング業界では一般的に、検索エンジンマーケティングやソーシャルメディアマーケティング、アクセス解析など、特定の領域の施策を一定期間にわたって縦割りで提供するサービス形態が取られています。 しかし、有効なマーケティング施策を見出すには多角的なアプローチが必要であり、特定の領域に偏ったコンサルティングでは、クライアントの根幹となる課題を解決することは困難です。 こうした業界の特徴に対し、当社ではスイッチングオプション型でサービスを提供することにより、各領域の進度に応じて臨機応変に施策を推進しています。 そのため、クライアントのビジネス目標の達成に本質的にコミットすることが可能です。 また、多岐にわたるマーケティング施策をワンストップで利用できるサービスのため、クライアントにとってはコストの観点からも当社のサービスを採用するメリットがあります。 領域ごとに複数の企業へ発注した場合と比較し、コストダウンが図れる点も、本サービスがクライアントから支持される理由の一つです。 (c) 施策の起案から実行までサポートする組織体制クライアントのビジネス目標に応じて、施策の提案、代行、効果測定、改善まで全フローをサポートしています。 当社では、1つのプロジェクトに対しコンサルタント、アナリスト、コンテンツディレクターの3職種で連携し、サービスを提供しています。 コンサルタントがプロジェクト全体を管理し、アナリストが戦略・施策の立案、効果測定を担い、コンテンツディレクターは記事や広告など各種クリエイティブのディレクションを担当します。 クライアントのビジネス目標達成に向けて3職種が協業することで、全フローでのサポートを可能にし、サービスの最大化を図っています。 また、2021年11月からは当社が提携しているマーケティングプロ人材と共にクライアントの課題解決をサポートする「エキスパートソーシングサービス」の提供を開始しました。 既存事業やマーケター向けWebメディア「Marketing Native」の運営を通じて培ってきたネットワークから、様々なマーケティング領域のプロ人材に登録いただいており、施策の企画や代行に加え、クライアント社内のコア業務の強化にも貢献する体制を整備しております。 (d) 施策代行サービスの提供コンサルタントが提案した施策をクライアントに代わり実行する以下のサービスを提供しています。 コンテンツ制作/ディレクション代行サービス当社が擁するクリエイティブのプロフェッショナル人材が、コンテンツマーケティングにおけるクライアントの業務プロセスをハンドリングし、実行フェーズをハンズオン(※16)でサポートするサービスを提供しています。 コンテンツマーケティングで成果創出できない理由のうち、大きな割合を占めるのは「施策の実施に割ける時間がない」「質の高い実行ができない」といった問題が挙げられます。 こうした状況を解消すべく、クライアントのコンテンツの企画や制作を代行しています。 ライターへの発注を含むコンテンツ制作全体のディレクションを実施するため、クライアントは、コンテンツマーケティング業務において生じる多様で膨大な実務の削減が可能です。 現在、当社ではコンテンツの制作ディレクション領域において、主に下記の業務を必要に応じて組み合わせ、提供しています。 ・記事/資料制作・画像/動画制作・コンテンツ構成案の作成・取材/監修ディレクション・編集業務 広告運用代行サービス当社のアナリストがインターネット広告の出稿戦略立案から運用まで、ワンストップで代行し、クライアントの獲得顧客数の増加及び顧客獲得効率の改善に寄与します。 インターネット広告には、リスティング広告(※17)、ネイティブ広告(※18)、SNS広告、動画広告などが挙げられます。 通常の運用代行サービスで活用されるプラットフォームデータに加え、「Keywordmap」のデータを活用することにより、クライアントが競合とする企業の出稿戦略及び対象顧客のニーズを把握できます。 そのため、競合先の施策に応じた出稿戦略の立案・実行が可能です。 料金体系は、出稿金額に一定の料率を乗じた金額を、運用手数料としていただいています。 (e) 3職種の専門性の高さコンサルタント、アナリスト、コンテンツディレクターの3職種は、それぞれが担当する領域でPDCAを繰り返し、実践的なノウハウを豊富にストックしています。 役割分担を明確にし、3職種が強みを伸ばすことで、高い専門性を担保しています。 コンサルタント成果創出を重視したプロジェクトマネジメントを推進しています。 クライアントのビジネス目標達成に向けてロードマップの設計、KPIを設定し、進捗に応じて有効な施策を提案・実行しています。 アナリストデータ解析力の高さが大きな強みです。 当社が保有する膨大なビッグデータを主な分析対象として、客観的かつ定量的な戦略・施策を立案します。 コンテンツディレクター編集・デザインに強みを持った編集経験豊富な社員が多く在籍しています。 論旨明快な記事は、クライアントの評価を得るとともにクライアントのWebサイトへの訪問者数の増加にも貢献しています。 また、クライアントのニーズに応じて、ブランディング記事の作成やWebサイトの改修提案、ホワイトペーパーのディレクションなど、多様なアプローチでコンテンツマーケティングを推進しています。 (※)5.検索エンジンマーケティング…検索エンジン上で実施する、Webサイトへの訪問者を増やすためのマーケティング手法6.ノイズ…日常で使用される頻度が低いキーワードを指します。 例:「コンテンツ」「こんてんつ」「contentsu」の場合、言葉としての意味は同じものですが、「こんてんつ」「contentsu」に関しては、精度が低いデータ「ノイズ」と定義しています。 7.共起語…指定したキーワードを含む文章、あるいはその周辺に同時かつ頻繁に出現する他の単語を指します。 情報網羅性・専門性が高い文章を作成する際に必要なデータとなります。 8.Google Analytics…Googleが無料で提供するWebページのアクセス解析サービス9.Google Search Console…Googleが無料で提供する検索流入や検索順位の計測サービス10.アルゴリズム…アルゴリズムという単語自体は「問題を解決するために考えられた手順や計算方法」と訳されますが、Webマーケティング領域においてはWebサービスを構成する各々のルールやメカニズムを意味します。 このアルゴリズムに沿って検索結果の表示順位が決まります。 11.広告クリエイティブ…Web広告の形式や表現を指します。 主に広告テキスト、広告静止画、広告動画などが広告クリエイティブとして挙げられます。 12.デジタルトランスフォーメーション(DX)…企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立することを言います。 13.ブランディング記事…企業あるいは商品・サービスのブランディングに寄与させる目的で作成する記事14.ホワイトペーパー…企業が抱える課題を解決するために役立つ資料のことです。 一般的に資料提供と引き換えにリード情報を獲得することを目的として作成・配布されます。 15.ファーストパーティデータ…顧客やサイト訪問者などに関する企業の自社データ16.ハンズオン…直接手を動かす形で介入/関与するという意味17.リスティング広告…検索エンジン上で、検索キーワードに関連した広告を、検索結果画面に表示するもの。 検索連動型広告とも呼ばれる。 18.ネイティブ広告…デザイン、内容、フォーマットが、媒体社が編集する記事・コンテンツの形式や提供するサービスの機能と同様でそれらと一体化しており、ユーザーの情報利用体験を妨げない広告(一般社団法人インターネット広告推進協議会の定義) (M&A仲介事業)当社のM&A仲介サービスは、会社売却を希望されている経営者に、初期のご相談から、売却見込額の査定、買い手候補企業・譲渡スキームの提案、必要資料の準備、買い手候補の選定、買い手候補への提案、買い手候補との面談、条件交渉、基本合意、デューデリジェンスのアレンジ、最終契約に至るまでワンストップで支援するサービスです。 当社では、マーケティングテクノロジーを活用し、主に中堅・中小企業をメインターゲットとして、事業承継ニーズ、または事業再編や「選択と集中」戦略により、自社の企業価値の向上を目的とした譲渡ニーズに対してM&Aの仲介サービスを提供しております。 ビッグデータ収集と活用という当社の強みを活かして、上場企業・未上場企業問わず3万件以上のM&A実績データの自動収集機能と、買い手企業データを自動収集して分析する独自システム「CAMM DB(キャムディービー)(※19)」を開発いたしました。 これにより、マッチング業務の効率化を行い、新規案件の創出を加速させており、業界歴10年以上・業界特化のプロアドバイザーがこのビッグデータを最大限活用しご提案を行っております。 また、2024年8月16日開催の取締役会の決議に基づき、2024年11月1日を効力発生日として、当社のM&A仲介事業の権利義務を、新設分割により設立された当社の完全子会社である新設会社、株式会社CINC Capitalに承継しました。 詳細は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりです。 (※)19.「CAMM DB(キャムディービー)」とは「CINC AI M&A Matching DataBase」の略称 〔事業系統図〕当社の事業系統図は、以下のとおりであります。 |
関係会社の状況 | 4 【関係会社の状況】 当社は、当事業年度末では子会社及び関連会社を有しておりませんので、該当事項はありません。 なお、当社は、2024年11月1日に当社100%出資の子会社である株式会社CINC Capitalを設立したことにより、同社を連結子会社としております。 |
従業員の状況 | 5 【従業員の状況】 (1) 提出会社の状況 2024年10月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)118〔21〕32.72.895,916 セグメントの名称従業員数(名)ソリューション事業33〔1〕アナリティクス事業63〔17〕その他5〔1〕全社(共通)17〔2〕合計118〔21〕 (注) 1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む)であり、臨時雇用者数(パートタイマーを含む)は、年間の平均人員を〔 〕外数で記載しております。 2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 3.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門等の報告セグメントに属していない従業員であります。 4.前事業年度末に比べ従業員が22名減少しておりますが、主な理由は自己都合退職によるものです。 (2) 労働組合の状況労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。 (3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)(注)1男性労働者の育児休業取得率(%)(注)2労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者8.087.567.085.0124.4 (注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2.男性労働者の育児休業取得率は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。 (1) 経営方針・経営戦略当社は、創業以来、デジタルマーケティング領域におけるデータ分析及び総合的なコンサルティングサービスの提供と、ビッグデータを活用したSaaS型のソリューション開発及び販売を行ってまいりました。 これらの領域で品質の高いサービスを提供し続けるため、分析、コンサルティング、ソリューションに求められる信念を集約し、「確信をもつ、核心をつく、革新をおこす」という経営理念を掲げ、2019年1月には社名を変更しております。 経営理念である3つの「カクシン」の英単語の頭文字を取ったものが現在の社名の由来となっております。 当社は、あらゆるデータを様々な分析手法で活用し、革新的ソリューションを提供することにより、「マーケティングソリューションで日本を代表する企業へ」というビジョンのもと、マーケティングのDX支援サービスの提供に取り組んでいきます。 デジタルマーケティング活動において使用するデータの「量」や「鮮度」は分析品質に大きく影響し、その収集や蓄積、検索には高い技術力が必要となります。 当社では創業時からデータ取得のためのクローリング、自然言語処理技術、データベース取扱技術の研究開発に関して、強みを持っております。 引き続き、「Keywordmap」では競合他社が扱うことが困難なデータを蓄積していくと同時に、ソリューション事業に関してはクライアントに支持される新機能開発やカスタマーサクセスチームの体制強化による契約件数の拡大、豊富なオプションプランによるアップセルを通じた契約単価の引き上げを推進してまいります。 アナリティクス事業においては、優秀なコンサルタントの採用と育成を進め、マーケティング全体戦略をふまえた成果創出までの総合コンサルティングサービスの提供を行うことで、新しい顧客基盤の拡大を図ってまいります。 あわせて、社外のマーケティングのプロ人材を活用してクライアントのマーケティング活動を支援するエキスパートソーシングサービスへの取り組みも強化してまいります。 また、デジタルマーケティング市場の成長、効率化を重視した働き方改革、既存プラットフォームのアルゴリズム変更等に対応し、両事業が連携して、デジタルマーケティング領域の新規サービスの立ち上げを行ってまいります。 当社は、2023年11月からM&A仲介事業を新たに開始し、事業成長を支援する体制を整備しております。 本事業では、当社が培ってきたマーケティングの知見や広範なネットワークを活用し、クライアント企業の成長や課題解決を支援するとともに、適切なM&A機会を創出する役割を担います。 本事業を通じて、クライアントの多様なニーズに応えるだけでなく、市場動向の把握や業界知見の蓄積にも注力しております。 また、当社自身もM&Aを経営戦略の重要な柱と位置づけ、事業基盤の強化や新規事業分野への進出を積極的に推進しています。 M&A仲介事業を通じて得られた情報や経験を自社の戦略に反映し、迅速かつ柔軟な意思決定を可能にすることで、競争優位性を高め、持続的な成長を行っていきます。 (2) 経営環境当社が展開するサービスを取り巻く環境は、インターネット、スマートフォン、SNSの普及によりデジタルチャネルでの購買が一般化してきたこと、新型コロナウイルス感染症拡大をきっかけにオフラインでのマーケティング活動が制限されたこと等により、企業のマーケティング活動のデジタルシフトが続いており、当社が事業を展開するDXコンサルティングや「Keywordmap」等のデジタルマーケティングを支援するサービスへの需要は引続き拡大傾向にあります。 株式会社電通「2023年日本の広告費」によると、日本のインターネット広告費は、社会のデジタル化加速が追い風となり、2019年に2兆円を超え、以降も堅調に拡大しており、2023年に3兆3,330億円となりました。 マーケティング活動のデジタル化の流れは今後も継続すると見込まれます。 加えて、内閣府「令和6年版高齢社会白書」によると、2020年に7,509万人いた15歳~64歳の生産年齢人口は、2070年には4,535万人まで減少すると予測されており、今後も働き方改革や生産性向上を実現するためのIT投資需要は継続するものとみられ、国内DX市場規模のさらなる拡大が見込まれます。 (3) 経営上の目標状況の達成を判断するための客観的指標等当社は、中長期的には、株主価値を向上させるため、株主資本利益率を経営上の目標指標としていく方針ですが、現時点では、売上高及び営業利益を増加させ、事業規模を拡大させることを優先しております。 そのため、経営上の判断指標として、売上高及び営業利益に加え、ソリューション事業においては、新規獲得MRR、解約MRRを、アナリティクス事業においては、新規獲得契約金額、総継続売上率(対象四半期で契約更新する案件のうち契約更新した案件の合計契約金額にアップセル金額を加えたものを、対象四半期で契約更新する案件の合計契約金額で割ったもの)を月次ベースで、取締役会等で共有し、施策を検討しております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 優先的に対処すべき財務上の課題は、現在ありません。 優先的に対処すべき事業上の課題は以下のとおりです。 ① 優秀な人材の獲得と育成当社の属するデジタルトランスフォーメーション業界の最大の特徴は、急速な技術進歩と環境変化にあります。 こうした変化の激しい環境において、当社では、技術進歩や環境変化で陳腐化しない、必要とされ続ける課題解決力と新しい事業の創出に挑戦し続けることができる人材が不可欠となっています。 また、当社のコンサルティングサービスは知識集約ビジネスであり、コンサルタントのサービスレベルが成長の鍵となります。 そのため、業界やサービス領域に特化せず、お客様のニーズに応えた実現性のあるサービスの提供が重要となっております。 そのため、当社は社内研修の強化、福利厚生の充実を図っていくとともに、志望者を惹きつけるような事業を展開していくことで、優秀な人材の採用強化に取り組んでまいります。 ② 開発体制の強化日々一刻と変化するデジタルトランスフォーメーション業界において、常に市場から支持される製品・サービスを開発するためには、適時的確に市場のニーズを把握し、迅速に機能開発を行う必要があります。 そのためには、各開発メンバーとプロダクトオーナー、事業本部長の連携促進を適切に図り、開発スピードを維持・向上するような開発体制の強化が必要であると認識しております。 また、開発部門と顧客やユーザーと接している営業部門がコミュニケーションを密に取ることで迅速に市場のニーズを吸い上げ、市場のニーズを機能開発・サービス開発に反映させてまいります。 ③ 新規事業の展開当社は、「マーケティングソリューションで、日本を代表する企業へ」のビジョンのもと、継続的な新規事業の開拓と育成が必要と考えております。 そのためには社内リソースの活用だけではなく、外部リソースを活用することも重要と考えており、事業提携やM&A等のあらゆる可能性を検討してまいります。 ④ 認知度の向上当社は、これまで大規模な広告宣伝投資を行わず、当社が持つマーケティングノウハウ及び提供サービスの優位性によりクライアントの獲得を行ってまいりました。 その結果、幅広い業種の企業に当社のサービスをご導入いただき、継続的な取引が実現できています。 しかしながら、事業のさらなる拡大を図るにあたり、当社ブランド及びサービスのより一層の認知の獲得が必要と考えており、広告宣伝及びプロモーション活動による認知度の向上を図ってまいります。 ⑤ 知的財産管理体制の整備第三者の著作権を含めた知的財産権に関して、当社はこれまで、調査可能な範囲で対応を行っております。 当社では、知的財産権管理に関するガイドラインを作成し、引き続き、チェック体制の強化、知的財産権管理体制の整備に努めてまいります。 なお、当社では、過去において、他社の知的財産権を侵害したとして損害賠償や使用差止めの請求を受けたことはありません。 ⑥ 情報セキュリティ体制の強化当社は、インターネット上のビッグデータを収集し、分析を行い、顧客に提供しています。 そのため、当該データに関する情報セキュリティ体制の強化が必要不可欠となっています。 収集したデータの社内での機密性確保並びに漏洩防止の強化を行い、セキュリティ管理体制の構築、整備、運用に注力してまいります。 ⑦ コンプライアンス及び内部管理体制の強化当社の持続的な成長と企業価値の向上のためには、コンプライアンス及び内部管理体制の強化が必要不可欠な課題であると認識しております。 そのため、代表取締役社長を最高責任者とする「コンプライアンス委員会」を毎月開催しております。 具体的には、関連する法律や規制を遵守するための仕組みと企業文化の構築や維持に注力しており、法令違反や不正行為がもたらすリスクを特定、評価し、その軽減を図るリスク管理体制を整備しております。 併せて、全社員を対象とするコンプライアンス教育を定期的に実施し、法令遵守及びリスク管理に対する意識向上を図っております。 |
サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社のサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。 (1)ガバナンス 社会環境の変化に伴い当社を取り巻く環境も変化しており、持続的な成長を実現するために必要となる課題も変化しております。 サステナビリティに関連した課題については、取締役会の中で適宜、その内容及び課題に対する取り組みについて議論し、対応策の検討を行っております。 (2)戦略 当社の経営方針・経営戦略等に与える可能性があるサスティナビリティ関連のリスク及び機会に対処する取り組みのうち、重要なものはありません。 当社は、人的資本経営の重要性を認識しております。 人材の育成及び定着、成長戦略の推進に向けた多様な人材の確保が中長期的な企業価値の向上に必要であると考えており、人材の多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に関する取り組みを推進してまいります。 具体的には、人材育成に関しては、定期的な役職者向けの階層別研修を通してモチベーションの向上や能力開発に取り組んでまいります。 また、社内環境整備に関しては、テレワーク勤務、フレックスタイム制度などにより柔軟な働き方を可能とするとともに、各種福利厚生制度の拡充など、多様な人材が健康で、モチベーション高く、やりがいをもって働きやすい環境の整備に取り組んでまいります。 (3)リスク管理 取締役会のほか、リスク管理委員会などの各種会議体において、具体的な執行内容の決定と進捗管理が行われ、必要に応じてリスク管理体制の見直しを行っております。 各部門においては、決定された事項、具体的な施策及び効率的な業務の執行と進捗の報告が行われておりリスクに応じた適切な対応を行っております。 (4)指標及び目標 当社では上記「 (2)戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、管理職に占める女性労働者の割合を指標として用いておりますが、現状サステナビリティに係る基本方針を定めていないことから、当該指標に関する目標は定めておりません。 当社の事業環境の変化や年次で行っているリスク項目の見直しにおいて必要と認められた場合には、適時に必要な指標及び目標等を定めるものとしております。 なお、女性管理職比率、男女間賃金格差については、「第1 企業の概況 5 従業員の状況 (3)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に記載しております。 |
戦略 | (2)戦略 当社の経営方針・経営戦略等に与える可能性があるサスティナビリティ関連のリスク及び機会に対処する取り組みのうち、重要なものはありません。 当社は、人的資本経営の重要性を認識しております。 人材の育成及び定着、成長戦略の推進に向けた多様な人材の確保が中長期的な企業価値の向上に必要であると考えており、人材の多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に関する取り組みを推進してまいります。 具体的には、人材育成に関しては、定期的な役職者向けの階層別研修を通してモチベーションの向上や能力開発に取り組んでまいります。 また、社内環境整備に関しては、テレワーク勤務、フレックスタイム制度などにより柔軟な働き方を可能とするとともに、各種福利厚生制度の拡充など、多様な人材が健康で、モチベーション高く、やりがいをもって働きやすい環境の整備に取り組んでまいります。 |
指標及び目標 | (4)指標及び目標 当社では上記「 (2)戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、管理職に占める女性労働者の割合を指標として用いておりますが、現状サステナビリティに係る基本方針を定めていないことから、当該指標に関する目標は定めておりません。 当社の事業環境の変化や年次で行っているリスク項目の見直しにおいて必要と認められた場合には、適時に必要な指標及び目標等を定めるものとしております。 なお、女性管理職比率、男女間賃金格差については、「第1 企業の概況 5 従業員の状況 (3)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に記載しております。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | 当社は、人的資本経営の重要性を認識しております。 人材の育成及び定着、成長戦略の推進に向けた多様な人材の確保が中長期的な企業価値の向上に必要であると考えており、人材の多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に関する取り組みを推進してまいります。 具体的には、人材育成に関しては、定期的な役職者向けの階層別研修を通してモチベーションの向上や能力開発に取り組んでまいります。 また、社内環境整備に関しては、テレワーク勤務、フレックスタイム制度などにより柔軟な働き方を可能とするとともに、各種福利厚生制度の拡充など、多様な人材が健康で、モチベーション高く、やりがいをもって働きやすい環境の整備に取り組んでまいります。 |
事業等のリスク | 3 【事業等のリスク】 当社の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 当社はこれらのリスクの発生可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針です。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。 (1)事業環境に関するリスク① 経営環境の変化について当社は、企業のマーケティング活動をより高品質かつ効率的に進めるための課題解決ソリューションを提供しております。 しかし、経済情勢や景気動向の変化、顧客企業の業績悪化等により、コスト削減が推し進められる場合は、当社の売上が減少し、業績に影響を与える可能性があります。 ② 競合リスクについてデジタルマーケティング市場においては、新興企業やプロダクトも多く参入してきております。 新たな集客プラットフォームの出現や、当社の開発の遅れ、既存マーケティング手法の劣化、弱体化が見られる場合は、当社の経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 当社は、最先端のマーケティング手法を提供できるように、様々な情報ソースから最新の情報を取得し、サービスに組み込むことで、こうした脅威の軽減を図っております。 ③ 技術革新によるリスク当社は、ビッグデータ活用技術及びAI技術に基づく事業を展開しておりますが、当該分野は新技術の開発が相次いでおり、変化の激しい業界となっております。 当社は、顧客ニーズに応じた競争力のあるサービスを提供できるよう、人材の採用・育成や技術、ノウハウ等の取得に注力しておりますが、当社サービスに代わる競合他社の代替サービスが登場し、当社の競争力に影響を与えた場合は、当社の事業に影響を与える可能性があります。 また、当社が事業を展開するデジタルマーケティング領域は、米国のOpenAI社が提供する「ChatGPT」(文章生成モデル)の台頭に代表されるような技術的な進化など劇的な変化が起きています。 当社では、こうした市場環境の変化を捉え、常に最適解を模索しながら経営しておりますが、予期しない技術の進歩、新たなプラットフォームの出現等により、当社のサービスの優位性を保つことが困難になった場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ プラットフォームへの対応についてのリスク当社の事業において、「Yahoo!JAPAN」や「Google」等の主要なプラットフォームが定期的に行う、検索エンジンのアルゴリズムの判定要素の更新については、その判定要素が対外的に公開されていないため、その更新への対応を適時適切に行なう必要があります。 しかし、その更新への対応が適切でなかった場合、あるいは更新への対応が遅れた場合等には、顧客の満足するサービスを提供することができず、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 これらのメディアが大型の更新を行う際は、事前に告知されることが多いため、当社はその情報をタイムリーに入手し、適切にサービスに反映することで、こうした脅威の軽減を図っています。 ⑤ ビッグデータの利用規制の厳格化のリスク今般、ソーシャルメディアの普及により、データが日々大量に生成されるようになり、ビッグデータに関するビジネスが推進されるようになってまいりました。 一方、データの不正利用やプライバシーを侵害する事例も散見されるようになってきております。 このため、収集する情報に個人が特定できる情報が含まれていて、無意識のうちにそれらの情報が分析対象となっていた場合に何らかの規制対象となることや、今後の新たな法律の制定や既存の法律の変更により、自主規制が求められるようになる可能性があります。 このように当社のサービスを提供するうえでの情報収集やサービスの提供の仕方自体に何らかの制約を受けた場合等には、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 当社ビジネスモデル(SaaS型)についてのリスク当社は顧客にとっての使いやすさを追求した、ビッグデータを処理し、活用するためのプラットフォームの提供を行っております。 このため当該ツールは、顧客業種に依存しない汎用性の高いサービスとなっていることに加え、SaaS形態での提供となっていることから顧客側において大規模なシステム環境を構築する必要もなく、容易に導入できる仕組みとなっております。 本提供マーケティング分析ツールは、継続して活用することでマーケティング改善の効果確認ができ、多くの顧客が継続的なクライアントとなっているものと認識しておりますが、SaaSによる提供となっていることから、解約自体は容易に可能であります。 したがって、①当社の提供するサービスが継続的に顧客ニーズに応えられない場合や、②技術革新により競合他社がより良いサービス提供を行う場合等においては、顧客離れが生じ当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社は、クライアントにサービスの改善要望をヒヤリングし、プロダクトを改善することで、こうした脅威の軽減を図っています。 ⑦ 顧客需要の変化について近年、ソーシャルメディアをマーケティングや商品開発に活かすニーズが高まっております。 その背景のもと当社は、ソーシャルメディアを活用した分析ツールやソフトウエア、レポート等を顧客に提供する事業に力を入れており、ビッグデータ解析の新技術の開発などにより、顧客側のニーズに応え続けていく方針ですが、顧客側のソーシャルメディアの活用ニーズの変化に対して適時適切に対応できない場合等には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ システムリスク当社の事業は、提供サービスの基盤をインターネット通信網に依存しております。 そのため当社では、コンピュータウィルスへの感染、ネットワークへの不正侵入、サイバー攻撃等の妨害行為によるシステムダウン、大地震や火災等の自然災害発生によるシステム障害等、顧客へのサービス提供が妨げられるようなシステムトラブルを回避すべく、外部業者によるシステムサーバーの管理・監視体制の構築や、バックアップ、システムの二重化等により未然防止策を実施しております。 しかしながら、何らかの障害により大規模なシステムトラブルが顕在化し、復旧遅延が生じた場合は、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 情報取得の制限リスクについて当社は、SNS等により日々大量に生成されるインターネット上のビッグデータを収集しております。 しかしながら、法的規制の強化や、SNS等の運営者側の方針転換により、情報の取得に制限が加わったり、禁止されたりする可能性があります。 このような事象が生じた場合、当社は他の方法により同様のデータの入手に努める方針ですが、現在入手できているデータを取得できなくなることでサービスの品質が低下したり、情報の収集に対して追加コストが発生したりする場合には、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 知的財産権の侵害リスクについて第三者の著作権を含めた知的財産権に関しては、当社はこれまで、調査可能な範囲で対応を行っておりますが、当社のビジネス領域において、第三者が保有する知的財産権を網羅的に把握することは困難であり、当社が認識せずに他社の知的財産権を侵害してしまう可能性があります。 当社では、過去において、他社の知的財産権を侵害したとして損害賠償や使用差止めの請求を受けたことはなく、引き続き、当社ガイドラインに基づいて、チェック体制を強化してまいりますが、知的財産権を侵害した場合には、当社に対する損害賠償や使用差止め等が行われることにより、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 法的規制等について現時点においては、当社の事業を直接制限する法的規制はないものと判断しております。 しかし、今後、当社の事業を直接的、又は、間接的に制限する法的規制がなされた場合や、従来の法的規制の運用に変更がなされた場合においては、当社の事業は法的な制約を受け、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ 新規事業推進に係るリスク当社では今後、デジタルマーケティング領域の新規サービスを継続的に展開していく方針です。 しかしながら、新規事業は現状構想段階であり、結果的に実現しない又は実現したとしても十分な収益が獲得できず撤退する可能性があります。 当社といたしましては事前に十分な検証を行ったうえで開発等を開始する方針ではありますが、結果的に新規事業に失敗した場合、コストのみが計上されることから当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)会社組織に関するリスク① 人材の確保について当社の属するインターネット業界の最大の特徴は、急速な技術進歩と環境変化にあります。 こうした変化の激しい環境において、当社では、技術進歩や環境変化で陳腐化しない、必要とされ続ける課題解決力と新しい事業の創出に挑戦し続けることができる人材が不可欠となっています。 また、当社が事業を拡大するうえでは、ビッグデータとテクノロジーを駆使する高い技術力が極めて重要と認識しております。 そのため、優秀な人材の確保と既存の人材のスキルアップを図れない場合は、当社の経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 ② 特定の人物への依存に係るリスク当社の代表取締役社長である石松友典は、当社の創業者であり、経営方針や事業戦略の決定とその実行において重要な役割を果たしております。 このため当社では、事業拡大に伴い積極的な権限委譲を実施し、各人に過度に依存しない経営体質の構築を進めておりますが、何らかの理由により同氏に不測の事態が生じた場合、又は同氏が退任するような事態が生じた場合には、当社の業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。 ③ 情報セキュリティ体制について当社は、インターネット上のビッグデータを収集し、分析を行い、顧客に提供しております。 そのため、当該データに関する情報セキュリティ体制の強化が必要不可欠となっています。 また当社の提供する解析結果については、顧客の経営戦略上極めて機密性の高い情報が含まれているものと認識しております。 収集したデータの社内での機密性確保並びに漏洩防止の強化を行い、セキュリティ管理体制の構築、整備、運用に注力してまいりますが、万が一これらの機密情報が漏洩した場合には、当社への社会的信用の失墜により、当社事業及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ④ コーポレート・ガバナンス体制、内部管理体制について当社が継続的に成長するためには、コーポレート・ガバナンス体制及び内部管理体制の更なる強化が必要であると認識しております。 コーポレート・ガバナンスについては、経営の健全性及び効率性を確保するため、監査役監査及び内部監査、内部統制システムの整備に努めております。 また、内部管理体制については、人員の増強等を図っておりますが、財務報告の適正性、適時開示の重要性が高まる中、内部管理体制の構築が追いつかない場合には、適切な業務運営が困難となり当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)その他のリスク① 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について当社では、役員、従業員及び社外協力者に対するインセンティブを目的として、当社の新株予約権(以下、「ストック・オプション」という。 )を付与しております。 また、今後におきましても、役員、従業員及び社外協力者に対してインセンティブとしてストック・オプションを付与する可能性があります。 これらのストック・オプションが権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合,が希薄化する可能性があります。 当事業年度末現在、これらの新株予約権による潜在株式数は170,340株であり、発行済株式総数3,431,680株の4.96%であります。 ② 配当政策について当社は、更なる財務体質の強化や事業拡大及び競争力の確保を経営の重要課題として位置付けております。 当社の配当に関する基本方針は、株主の皆様に対する利益還元を重要な経営課題と認識しつつ、現時点においては、内部留保の充実を図り、事業拡大を目指すことが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。 そのため、今後の配当実施の可能性及び実施時期等につきましては未定であります。 ③ 調達資金の使途について当社の公募増資による調達資金の使途については、更なる成長に向けた開発投資や広告宣伝活動、社内リソース獲得のための人員の増員及び採用関連費用に充当する予定であります。 しかしながら、当社の遂行する業務においては急速に事業環境が変化することも考えられ、環境変化に柔軟に対応することを優先し、現時点における資金計画以外の使途へ充当する可能性があります。 また、当初の計画に沿って資金を使用した場合においても、想定した投資効果が得られない可能性があります。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況当事業年度(2023年11月1日から2024年10月31日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症が克服されていく中、経済社会活動の正常化が進みつつある一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化に伴う原材料価格の高騰や世界的な物価上昇、円安の進行など先行きは依然として不透明な状態が続いております。 当社が展開するサービスを取り巻く環境は、インターネット、スマートフォン、SNSの普及によりデジタルチャネルでの購買が一般化してきたこと、新型コロナウイルス感染症拡大をきっかけにオフラインでのマーケティング活動が制限されたこと等により、企業のマーケティング活動のデジタルシフトが続いており、当社が事業を展開するDXコンサルティングや「Keywordmap」等のデジタルマーケティングを支援するサービスへの需要は引続き拡大傾向にあります。 一方で、2023年3月に発表されたX社のAPIの仕様変更、API利用料金の有料化などの既存プラットフォーマーの方針変更、米国のOpenAI社が提供する「ChatGPT」(文章生成モデル)の台頭に代表されるような技術的な進化など劇的な変化が起きています。 このような経営環境のもと、当事業年度の売上高は1,985,268千円(前期比2.1%増)、売上総利益は1,316,358千円(前期比3.6%減)となりました。 利益面につきましては、広告宣伝費、外注費、社内開発費用の増加により営業利益は62,979千円(前期比20.1%減)、経常利益は65,042千円(前期比16.5%減)となりました。 当期純利益につきましては、51,924千円(前期比886.5%増)となりました。 当期純利益が前期から大幅に増加した要因としては、前事業年度に「Keywordmap for SNS」のサービス縮小の決定に伴い特別損失(減損損失)の計上があったことによるものであります。 事業ごとの売上高及びセグメント利益は以下のとおりになります。 (ソリューション事業)ソリューション事業は、「Keywordmap」については、企業の多様化するニーズに対応することを目的とし、ハイリテラシー層からライトユーザー層まで幅広いユーザー層に対応するために、初心者向けのガイド機能の追加やコンテンツの制作・運用のサポート対象範囲を拡張するなど、2023年11月に大幅な刷新を行いました。 第1四半期会計期間は営業人員の不足により新規案件の獲得が鈍化していましたが、営業体制強化を行ったことが功を奏し新規案件の獲得が回復しました。 また、カスタマーサクセスチームに関しては、2023年11月の大幅リニューアルによりユーザーの利便性が向上したこと、ツールの提供に加えて顧客のマーケティング業務の実行支援を行うサービスの提供を強化したことで、既存顧客からのアップセルが増加しました。 「Keywordmap for SNS」については、X社から提供されるAPIの仕様変更の発表によりサービス提供環境の厳しさが増したため、2024年4月30日をもって「Keywordmap for SNS」の提供を終了しました。 その結果、当セグメントの売上高は783,420千円(前期比11.8%減)と減収となった一方で、サーバー費用、データ購入費、広告宣伝費、営業人員の人件費が減少したため、セグメント利益は132,788千円(前期比130.5%増)となりました。 (アナリティクス事業)アナリティクス事業は、マーケティングDXコンサルティングサービスにおいては、顧問サービスを活用したマーケティング施策が順調に推移し、大手企業との取引が拡大しました。 また、生成AIを活用した業務効率化のシステム開発を行いました。 これにより、コンサルタント1人当たりの生産性が向上しました。 一方、離職及び採用遅延により、営業人員とコンサルタント人員が不足し、新規案件の獲得及び既存顧客からの案件継続が減少しました。 エキスパートソーシングサービスにおいては、顧客獲得のための営業体制の構築、プロ人材の効率的な獲得のための広告宣伝活動、自動マッチング機能などの営業効率改善のためのシステム投資を行いました。 その結果、当セグメントの売上高は1,205,217千円(前期比11.7%増)と増収となった一方で、広告宣伝費、人件費、業務効率化のための開発費用が増加したため、セグメント損失は31,819千円(前期はセグメント利益21,176千円)となりました。 (その他)その他は、当社が2023年11月に開始したM&A仲介事業により構成されています。 第3四半期会計期間には、初めての案件が成約しました。 また、M&A仲介歴10年以上のM&Aコンサルタントとパートナーシップを形成し、新規案件の創出を行っており、仲介契約の締結も順調に進捗しています。 さらに、上場企業・未上場企業問わず3万件以上のM&A実績データの自動収集機能と、買い手企業データを自動収集して分析する独自システム「CAMM DB(キャムディービー)(※1)」を開発いたしました。 これにより、マッチング業務の効率化を行い、新規案件の創出を加速させています。 その結果、当セグメントの売上高は16,400千円、セグメント損失は37,989千円となりました。 (※1)「CAMM DB(キャムディービー)」とは「CINC AI M&A Matching DataBase」の略称 ② 財政状態の状況(資産)当事業年度末の資産については、前事業年度末に比べて69,588千円増加し、1,910,567千円となりました。 これは主に現金及び預金の増加(前事業年度末比74,736千円の増加)、繰延税金資産の増加(前事業年度末比14,780千円の増加)、従業員に対する長期貸付金の増加(前事業年度末比13,000千円の増加)、前払費用の減少(前事業年度末比11,917千円の減少)によるものであります。 (負債)当事業年度末の負債については、前事業年度末に比べて37,003千円増加し、395,625千円となりました。 これは主に、未払金の増加(前事業年度末比35,772千円の増加)、未払消費税等の増加(前事業年度末比16,206千円の増加)、買掛金の増加(前事業年度末比14,879千円の増加)、未払法人税等の増加(前事業年度末比13,667千円の増加)、借入金の減少(前事業年度末比54,924千円の減少)によるものであります。 (純資産)当事業年度末の純資産につきましては、前事業年度末に比べて32,585千円増加し、1,514,942千円となりました。 これは主に、利益剰余金の増加(前事業年度末比51,924千円の増加)、自己株式の取得による減少(前事業年度末比21,946千円の減少)によるものであります。 なお、第3四半期会計期間に減資を実施し資本金467,443千円をその他資本剰余金に振り替えております。 ③ キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、1,352,454千円となり、前事業年度末残高に比べ74,736千円増加いたしました。 なお、当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、獲得した資金は205,421千円(前事業年度は17,016千円の支出)となりました。 これは主に、税引前当期純利益65,043千円、減価償却費53,593千円、未払金の増加により29,964千円の増加、法人税等の還付21,934千円の収入、一方で減少要因は、未払法人税等の減少による15,429千円の減少、法人税等の支払いによる14,848千円の支出によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は56,423千円(前事業年度は127,908千円の支出)となりました。 これは主に、無形固定資産の取得による支出42,929千円、従業員に対する長期貸付けによる支出13,000千円、有形固定資産の取得による支出771千円、敷金及び保証金の返還による収入277千円を計上したことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、使用した資金は74,261千円(前事業年度は100,867千円の支出)となりました。 これは、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金含む)の返済による支出54,924千円、自己株式の取得による支出21,946千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入2,608千円によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の状況(a) 生産実績当社はインターネット上での各種サービスの提供を主たる事業としており、また、受注生産形態をとらない事業も多いため、生産実績の記載を省略しております。 (b) 受注実績当社はインターネット上での各種サービスの提供を主たる事業としており、また、受注生産形態をとらない事業も多いため、受注実績の記載を省略しております。 (c) 販売実績第11期事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)ソリューション事業783,420△11.8アナリティクス事業1,205,217+11.7その他16,400―合計2,005,038+1.9 (注) 1.セグメント間取引については相殺消去しておりません。 2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上を占める相手先がいないため記載を省略しております。 3.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、M&A仲介事業であります。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。 その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。 経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 当社の財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(売上高)当事業年度における当社の売上高は、1,985,268千円(前事業年度比2.1%増加)となりました。 ソリューション事業の「Keywordmap for SNS」はサービス終了となりましたが、アナリティクス事業のDXコンサルティングサービス等の案件獲得が堅調に進捗したことによるものであります。 (営業利益)当事業年度における当社の営業利益は、62,979千円(前事業年度比20.1%減少)となりました。 ソリューション事業においては、「Keywordmap for SNS」の終了に伴い、サーバー費、データ購入費、営業人員などの費用も減少したため営業利益は前期に比べ増益となりました。 一方で、アナリティクス事業においては人件費、業務効率化のための開発費用、エキスパートソーシングサービスの広告宣伝費が増加し、営業損失となりました。 また、新規事業(M&A仲介事業)の立ち上げに伴う人件費、広告宣伝費等先行投資を行ったことにより、全体として前年同期比で営業利益が大きく減少しました。 (営業外損益・経常利益)当事業年度における営業外収益は、2,708千円(前事業年度比3,107.4%増加)となりました。 これは主に助成金収入によるものです。 また、営業外費用は、645千円(前事業年度比33.0%減少)となりました。 これは主に支払利息の減少によるものです。 以上の結果、当事業年度の経常利益は、65,042千円(前事業年度比16.5%減少)となりました。 (特別損益・税引前当期純利益・法人税等・当期純利益)当事業年度における特別利益は新株予約権戻入益を1千円計上、特別損失の計上はありませんでした。 その結果、税引前当期純利益は、65,043千円(前事業年度比211.8%増加)となりました。 また、法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額の合計13,118千円を計上したことにより、当事業年度の当期純利益は、51,924千円(前事業年度比886.5%増加)となりました。 税引前当期純利益、及び当期純利益が前期から大幅に増加した要因としては、前事業年度に「Keywordmap for SNS」のサービス縮小の決定に伴い特別損失(減損損失)の計上があったことによるものであります。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 ④ 資本の財源及び資金の流動性当社の所有資金は、運転資金及び事業拡大に伴う、新サービスに関連するソフトウエア等の投資資金となっています。 これらの資金については、営業キャッシュ・フローで獲得した自己資金を充当することを基本としておりますが、資金需要及び金利動向等の調達環境を考慮し、金融機関からの借入等、外部資金を調達する場合があります。 また、資金の流動性については、当事業年度末現在、現金及び預金が1,352,454千円あり、事業運営上、必要な資金は確保されていますが、より一層、十分な流動性を維持していく考えであります。 ⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 当社は、常に、事業環境に留意するとともに、組織体制の整備、優秀な人材の確保等により、リスク要因に対応してまいります。 ⑥ 経営者の問題意識と今後の方針について当社は、あらゆるデータを様々な分析手法で活用し、革新的ソリューションを提供することにより、「マーケティングソリューションで日本を代表する企業へ」というビジョンのもと、マーケティングの効率化・品質向上を支援するソリューション事業、データアナリストによるデータ解析、コンサルテーションを実施するアナリティクス事業を拡大してまいりました。 今後の方針としましても、引き続き市場の拡大が見込まれる当該事業領域へ経営資源を投入することで中長期の持続的な成長を目指してまいります。 経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。 ⑦ 経営戦略の現状と見通し経営戦略の現状と見通しについては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。 |
経営上の重要な契約等 | 5 【経営上の重要な契約等】 当社は2024年8月16日開催の取締役会の決議に基づき、2024年11月1日を効力発生日として、当社のM&A仲介事業の権利義務を、新設分割により設立された当社の完全子会社である新設会社、株式会社CINC Capitalに承継しました。 詳細は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりです。 |
研究開発活動 | 6 【研究開発活動】 当社はビッグデータと自然言語処理技術等で、顧客のマーケティング課題をデータドリブンに解決し、ビジネスの成果創出を支援しています。 主たる事業として、デジタルマーケティングの調査・分析・運用・改善ツール「Keywordmap」シリーズを提供しているため、デジタルマーケティング手法を研究し、クライアントに提供するツールの機能改善を行うことが事業展開上の主要課題として認識しております。 社内体制としては、AI・機械学習分野に知見のあるメンバーが中心となり、ソリューション事業及びアナリティクス事業のメンバーと連携して、研究開発活動を行っております。 当事業年度は、「Keywordmap」シリーズの新規案件獲得に寄与する機能開発の研究を目的とした研究開発に取り組んでおり、研究開発に要した費用はソリューション事業において10,246千円(前事業年度は12,698千円)であります。 |
設備投資等の概要 | 1 【設備投資等の概要】 当事業年度において実施した設備投資等の総額は、93,007千円であり、その主なものは、ソリューション事業における「Keywordmap」の開発87,748千円であります。 |
主要な設備の状況 | 2 【主要な設備の状況】 当社における主要な設備は、次のとおりであります。 2024年10月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(人)建物工具、器具及び備品ソフトウエア合計本社(東京都港区)・ソリューション事業・アナリティクス事業・その他・全社(共通)ソフトウエア、業務施設等59,48610,95283,172153,611116(14) (注)1.現在、休止中の主な設備はありません。 2.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は( )内に年間平均人数を外数で記載しております。 3.ソフトウエアにはソフトウエア仮勘定が含まれております。 4.上記の他、主要な賃借している設備として、以下のものがあります。 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容年間賃借料(千円)本社(東京都港区)・ソリューション事業・アナリティクス事業・その他・全社(共通)業務施設等90,785福岡天神ラボ(福岡県福岡市中央区)・アナリティクス事業業務施設等5,040 |
設備の新設、除却等の計画 | 3 【設備の新設、除却等の計画】 (1)重要な設備の新設等事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容投資予定額資金調達方法着手及び完了予定時期完成後の増加能力総額(千円)既支払額(千円)着手完了本社(東京都港区)ソリューション事業ソフトウエア(Keywordmap)60,645-増資資金自己資金2024年11月2025年10月機能強化 (注)完成後の増加能力については、計数的把握が困難であるため、数値は記載しておりません。 (2)重要な設備の除去等 該当事項はありません。 |
研究開発費、研究開発活動 | 10,246,000 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 93,007,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 33 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 3 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 5,916,000 |
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
Investment
株式の保有状況 | (5) 【株式の保有状況】 該当事項はありません。 |
Shareholders
大株主の状況 | (6) 【大株主の状況】 2024年10月31日現在 氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 石松 友典東京都品川区914,20027.11 株式会社CZ神奈川県川崎市川崎区駅前本町11番地2808,10023.96 株式会社平企画東京都港区浜松町二丁目2番15号465,00013.79 平 大志朗東京都港区184,4005.46 BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG(FE-AC)(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行) PETERBOROUGH COURT 133 FLEET STREET LONDON EC4A 2BB UNITED KINGDOM(東京都千代田区丸の内1丁目4番5号)49,8001.47 株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1丁目8番12号44,1001.30 渡辺 仁東京都中央区43,7101.29 松田 周東京都港区39,7001.17 吉川 直樹東京都港区33,8001.00 JPモルガン証券株式会社東京都千代田区丸の内2丁目7番3号 東京ビルディング32,0000.94 計―2,614,81077.55 (注) 1.当社は自己株式60,039株を保有しておりますが、上記大株主の状況には含めておりません。2.上記の所有株式数のうち、信託業務に係る株式数は、次のとおりであります。 株式会社日本カストディ銀行(信託口) 44,100株 |
株主数-金融機関 | 3 |
株主数-金融商品取引業者 | 16 |
株主数-外国法人等-個人 | 5 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 13 |
株主数-個人その他 | 1,576 |
株主数-その他の法人 | 21 |
株主数-計 | 1,634 |
氏名又は名称、大株主の状況 | JPモルガン証券株式会社 |
株主総利回り | 0 |
株主総会決議による取得の状況 | (1) 【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 該当事項はありません。 |
Shareholders2
自己株式の取得 | -21,946,000 |
発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1 発行済株式に関する事項株式の種類当事業年度期首増加減少当事業年度末普通株式(株)3,381,52050,160―3,431,680 (注)普通株式の発行済株式数の増加50,160株は、新株予約権の行使によるものです。 2 自己株式に関する事項株式の種類当事業年度期首増加減少当事業年度末普通株式(株)29,03931,000―60,039 (注)増加株式数は、取締役会決議による自己株式取得31,000株によるものであります。 |
Audit1
監査法人1、個別 | 東陽監査法人 |
独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2025年1月29日株式会社CINC取 締 役 会 御中 東陽監査法人 東京事務所 指定社員業務執行社員 公認会計士中 里 直 記 指定社員業務執行社員 公認会計士大 島 充 史 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社CINCの2023年11月1日から2024年10月31日までの第11期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社CINCの2024年10月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 ソリューション事業及びアナリティクス事業における一定の期間にわたり移転される財又はサービスの売上高の発生監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応株式会社CINCは【注記事項】 (収益認識関係)に記載されているとおり、損益計算書に計上されている売上高1,985,268千円のうち一定の期間にわたり移転される財又はサービスの売上高1,627,368千円は売上高全体の82.0%を占めており、この内訳であるマーケティング用調査・分析・運用ツール「Keywordmap」の開発・提供を行うソリューション事業の売上高758,254千円、ビッグデータ分析や社外のプロ人材を活用して、クライアントのマーケティング活動の利益最大化を支援するDXコンサルティングを提供するアナリティクス事業の売上高869,113千円は、【注記事項】 (重要な会計方針)3. 収益及び費用の計上基準に記載されているとおり、サービス提供期間に応じて履行義務が充足されることから、サービス提供期間にわたり収益を認識する売上高である。 売上高は株式会社CINCの経営者及び財務諸表利用者にとって重要な経営指標であり、その大部分を占めるソリューション事業及びアナリティクス事業の一定の期間にわたり移転される財又はサービスの売上高の発生について、より慎重な監査上の検討を行う必要がある。 以上より、当監査法人は、ソリューション事業及びアナリティクス事業における一定の期間にわたり移転される財又はサービスの売上高の発生を監査上の主要な検討事項であると判断した。 当監査法人はソリューション事業及びアナリティクス事業における一定の期間にわたり移転される財又はサービスの売上高の発生を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。 ・ソリューション事業及びアナリティクス事業における一定の期間にわたり移転される財又はサービスの売上高を適切に計上するために経営者が構築した販売プロセスについて整備及び運用状況の評価を実施した。 ・ソリューション事業及びアナリティクス事業における一定の期間にわたり移転される財又はサービスの売上取引について、サンプル抽出した得意先について取引条件の確認及び入金確認を実施した。 ・売掛金管理資料の正確性及び網羅性を確認したうえで、取引条件のとおりに入金されていない得意先について、入金遅延理由を質問し、顧客からの解約の意思表示の有無について確認するとともに期末日後の入金情報を確認した。 ・売掛金及び前受金勘定について期末日を基準日としてサンプル抽出した得意先について残高確認手続を実施した。 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社CINCの2024年10月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。 当監査法人は、株式会社CINCが2024年10月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。 財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。 内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。 ・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。 監査人は、内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、当事業年度の会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注) 1 上記は監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2 XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 ソリューション事業及びアナリティクス事業における一定の期間にわたり移転される財又はサービスの売上高の発生監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応株式会社CINCは【注記事項】 (収益認識関係)に記載されているとおり、損益計算書に計上されている売上高1,985,268千円のうち一定の期間にわたり移転される財又はサービスの売上高1,627,368千円は売上高全体の82.0%を占めており、この内訳であるマーケティング用調査・分析・運用ツール「Keywordmap」の開発・提供を行うソリューション事業の売上高758,254千円、ビッグデータ分析や社外のプロ人材を活用して、クライアントのマーケティング活動の利益最大化を支援するDXコンサルティングを提供するアナリティクス事業の売上高869,113千円は、【注記事項】 (重要な会計方針)3. 収益及び費用の計上基準に記載されているとおり、サービス提供期間に応じて履行義務が充足されることから、サービス提供期間にわたり収益を認識する売上高である。 売上高は株式会社CINCの経営者及び財務諸表利用者にとって重要な経営指標であり、その大部分を占めるソリューション事業及びアナリティクス事業の一定の期間にわたり移転される財又はサービスの売上高の発生について、より慎重な監査上の検討を行う必要がある。 以上より、当監査法人は、ソリューション事業及びアナリティクス事業における一定の期間にわたり移転される財又はサービスの売上高の発生を監査上の主要な検討事項であると判断した。 当監査法人はソリューション事業及びアナリティクス事業における一定の期間にわたり移転される財又はサービスの売上高の発生を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。 ・ソリューション事業及びアナリティクス事業における一定の期間にわたり移転される財又はサービスの売上高を適切に計上するために経営者が構築した販売プロセスについて整備及び運用状況の評価を実施した。 ・ソリューション事業及びアナリティクス事業における一定の期間にわたり移転される財又はサービスの売上取引について、サンプル抽出した得意先について取引条件の確認及び入金確認を実施した。 ・売掛金管理資料の正確性及び網羅性を確認したうえで、取引条件のとおりに入金されていない得意先について、入金遅延理由を質問し、顧客からの解約の意思表示の有無について確認するとともに期末日後の入金情報を確認した。 ・売掛金及び前受金勘定について期末日を基準日としてサンプル抽出した得意先について残高確認手続を実施した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | ソリューション事業及びアナリティクス事業における一定の期間にわたり移転される財又はサービスの売上高の発生 |
その他の記載内容、個別 | その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、個別 | <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、当事業年度の会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3)【監査の状況】 に記載されている。 |
BS資産
未収入金 | 10,000 |
その他、流動資産 | 252,000 |
工具、器具及び備品(純額) | 10,952,000 |
有形固定資産 | 70,438,000 |
ソフトウエア | 72,158,000 |
無形固定資産 | 83,172,000 |
繰延税金資産 | 60,787,000 |
投資その他の資産 | 177,181,000 |
BS負債、資本
1年内返済予定の長期借入金 | 16,685,000 |
未払金 | 78,225,000 |
未払法人税等 | 13,667,000 |
未払費用 | 77,578,000 |
賞与引当金 | 57,103,000 |
資本剰余金 | 934,886,000 |
利益剰余金 | 613,698,000 |
株主資本 | 1,514,758,000 |
負債純資産 | 1,910,567,000 |
PL
売上原価 | 668,910,000 |
販売費及び一般管理費 | 1,253,379,000 |
営業利益又は営業損失 | 62,979,000 |
受取利息、営業外収益 | 187,000 |
営業外収益 | 2,708,000 |
支払利息、営業外費用 | 377,000 |
営業外費用 | 645,000 |
特別利益 | 1,000 |
法人税、住民税及び事業税 | 27,899,000 |
法人税等調整額 | -14,780,000 |