財務諸表
CoverPage
提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2024-12-18 |
英訳名、表紙 | Fixstars Corporation |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 三木 聡 |
本店の所在の場所、表紙 | 東京都港区芝浦三丁目1番1号 |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 03-6420-0751 |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
連結決算の有無、DEI | true |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2【沿革】 当社は、代表取締役社長の三木聡が中心となり、2002年8月に設立されました。 2004年からマルチコアプロセッサ※(以下、「マルチコア※」という)Cell Broadband Engine(以下、「Cell※」という)に関連したソフトウェアの開発サービスを開始し、以後コンピュータの性能を最大限に引き出し大量データの高速処理を実現するソフトウェア開発・高速化サービスと、その周辺事業に注力して事業活動を行ってきました。 会社設立後の沿革は次のとおりであります。 年月事項2002年8月横浜市神奈川区に有限会社フィックスターズを設立2002年10月株式会社フィックスターズへ組織変更2004年7月マルチコア技術開発部設立、Cellソフトウェア開発サービス開始2006年12月PlayStation®3の発売を受け、「PS3® Information Site」を立ち上げる2008年10月100%子会社として、Fixstars Solutions, Inc.を米国カリフォルニア州に設立2009年12月「OpenCL入門-マルチコアCPU/GPUのための並列プログラミング」を出版2010年11月米国空軍研究所に、PlayStation®3を用いた高速クラスタシステムを導入2014年4月東京証券取引所マザーズ市場に上場2016年11月東京証券取引所市場第一部へ市場変更2017年6月量子コンピュータ※を手掛けるD-Wave Systems Inc.との協業を開始2018年2月自動運転分野での事業拡大を意図し、株式会社ネクスティエレクトロニクスとの合弁会社、株式会社Fixstars Autonomous Technologiesを設立2018年10月量子コンピュータ向けミドルウェア※の研究開発プロジェクト「イジングマシン共通ソフトウェア基盤の研究開発」がNEDO※に採択2019年8月AIによるソフトウェア開発マネジメントサービス「Sleeek」の事業化促進を意図し、株式会社スリーク(現 株式会社Sider)を設立2019年10月AIによる乳がん等解析の事業化を目指し、株式会社Smart Opinionを設立2020年3月自動並列化技術に強みを持つオスカーテクノロジー株式会社の株式を取得し連結子会社化2021年10月量子コンピューティング領域のさらなるサービス事業拡大を目指し、株式会社Fixstars Amplifyを設立2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行2023年3月ドローンの自動運転クラウドを開発及びサービス提供を目指し、株式会社Drone Autopilot Labを設立(注)文章中の、※印で示した用語については「3 事業の内容 用語解説」にて解説を行っております。 |
事業の内容 | 3【事業の内容】 当社グループは、「Speed up your Business」をスローガンに掲げ、コンピュータの性能を最大限に引き出し大量データの高速処理を実現するソフトウェア開発・高速化サービス及び関連ハードウェア等を提供しております。 ハードウェア技術におけるパラダイムシフトにいち早く対応し、顧客の求める機能やアプリケーションに合わせ、最新ハードウェアの性能を最大限に引き出すソフトウェア技術を蓄積しております。 1990年代まで半導体業界及びコンピュータ業界においては、「デナード則※」や「ムーアの法則※」に従い、半導体微細化技術の進歩とともにクロック周波数向上等による高性能化を享受してきました。 しかしながら、2000年代半ばには「デナード則」に終焉が訪れ、クロック周波数向上等による高性能化から、マルチコア化等による高性能化へとパラダイムシフトが起こりました。 「Cell」はそうしたマルチコア時代を切り拓いたプロセッサであり、当社グループは「Cell」向けのソフトウェア開発を進めることで、マルチコア等の革新的なハードウェアの性能を最大限に引き出すソフトウェア技術を蓄積してきました。 また近年においては、「ムーアの法則」の限界がささやかれ、マルチコア化にとどまらないパラダイムシフトが起きようとしています。 GPU※やFPGA※といったアクセラレータ※の実用化が進み、加えて、特定の処理に特化した専用チップや、量子コンピュータに代表される、従来型コンピュータアーキテクチャ※とは全く異なる仕組みを採用したコンピュータの研究開発、実用化が進んでいます。 当社グループは、これら多種多様なハードウェアの性能を引き出す高度なソフトウェア技術を通じて、最先端の技術・研究開発にチャレンジする研究機関、企業様を支援しております。 (1)当社グループの注力分野について 当社グループは、大量データの高速処理が求められる下記の産業分野に注力して事業を推進しております。 ①Semiconductor モバイル機器やデータセンタ等で利用の進むNAND型フラッシュメモリを対象として、ファームウェア及びデバイスドライバの開発を行っております。 また、次世代AIチップ向け開発環境基盤の研究開発や開発支援を進めております。 ②Mobility 自動車の安全運転を支援する標識認識や歩行者検知警報といった車載機器向けソフトウェア高速化や、自動運転の実現を企図した研究開発向けアルゴリズム開発や高速化支援を行っております。 また、次世代パーソナルモビリティに関連する研究開発及び高速化支援を行っております。 ③Industrial 製造分野の製品製造過程で使われる検査装置や自動化制御装置向けのソフトウェア開発、スマートファクトリーやIndustry4.0と呼ばれる製造工程を中心とした高度化に向けた開発支援、ハードウェアの提供を行っております。 ④Life Science 医療画像診断装置における高精細画像のリアルタイム処理向け開発支援及びハードウェアの提供や、ゲノム解析に利用されるシステムの高速化支援を行っております。 また、AIを用いた画像診断支援システムの研究開発を進めております。 ⑤Finance デリバティブやリスク評価に伴い行われる大量の計算をより短時間、より低コストで処理できるよう、アプリケーションシステムやハードウェアの構築及び開発支援を行っております。 また、HFT※においては、半導体内部のデータパスレベルでの最適化を実現するため、ハードウェア開発や半導体アーキテクチャ毎の最適化支援を提供しております。 (2)当社グループの事業セグメントについて①Solution事業Solution事業においては、大量データの高速処理を可能とするソフトウェア開発・高速化サービス及び関連するハードウェアを提供しています。 顧客製品の開発フェーズに合わせて、コンサルティングから最終製品への組込み支援まで、一貫したトータルソリューションサービスを提供しております。 研究開発フェーズにおいては、顧客課題に最適な技術仕様の策定支援や、最新論文や技術動向に即した解決手法の提案を行っております。 研究開発フェーズから製品開発フェーズへの橋渡しとして、顧客の考案したアルゴリズムの実装、要求性能を加味したアルゴリズムの改善等を提供しております。 加えて製品開発フェーズにおいては、ハードウェアの計算資源を最大限に活用できるよう、ソフトウェア最適化やアルゴリズムの改良を提供しております。 また、各フェーズにおいて計算資源として使用するGPUやFPGAボード等のハードウェアについて、当社グループのソフトウェア開発に関する知見を活かして、お客様の要件に応じて最適なハードウェアの選定・提供を行っており、ソフトウェアとハードウェアの両面からお客様のビジネスを支援しております。 ②SaaS事業 SaaS※事業においては、Solution事業で蓄積した知見が社会により広く活用されることを目指し、複数のサービスをSaaSとして提供しております。 量子コンピュータ向けプログラムの開発・実行プラットフォーム「Fixstars Amplify」においては、高い専門性が要求される量子コンピュータ向けプログラムを、より容易に取り扱うことが可能なサービスを提供しております。 乳がんAI画像診断支援事業においては、超音波画像に対しAIを用いて精密検査の要否を高速かつ高精度に判別するサービス「METIS Eye」を開発しており、早期のサービス提供に向け手続きを進めております。 また、LLM※(大規模言語モデル)の開発プロセス高速化基盤「Fixstars K4」により、AIの開発に不可欠なハードウェアとなっているGPUをより容易に、効率的に取り扱うことが可能なサービスを提供しております。 [事業系統図] 当社グループの事業の系統図は、以下のとおりです。 [用語解説] 用語解説においては、「2 沿革」及び「3 事業の内容」の文章中において※で示した用語の本書内での意味を説明しており、一般的な内容を含むものとは限りません。 (50音、アルファベット順となっております) 用語 解説・定義アクセラレータコンピュータの処理性能を高める目的で使用されるハードウェアやソフトウェアのことを指します。 アーキテクチャコンピュータアーキテクチャを指し、コンピュータ(特にハードウェア)における基本設計や設計思想などの基本設計概念を意味します。 デナード則ロバート・デナード氏により提唱された、微細化によりシリコン面積当たりのトランジスタ数を増やすことで、消費電力を上げずに処理速度を高めることができると示した法則。 プロセッサコンピュータなどの中で、ソフトウェアプログラムに記述されたデータの転送、計算、加工、制御、管理などの命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、命令や情報を格納するレジスタ、周辺回路などから構成されます。 マルチコア1つのプロセッサ・パッケージ内に複数のプロセッサ・コアを封入したもの。 外見的には1つのプロセッサでありながら内部的には複数のプロセッサで構成されるため、主に並列処理を行わせる環境下においては、プロセッサ・チップ全体での処理能力を上げ、性能を向上させることができます。 ミドルウェアOS上で動作し、アプリケーションソフトに対してOSよりも高度で具体的な機能を提供するソフトウェア。 OSとアプリケーションソフトの中間的な性格を持っています。 ムーアの法則世界最大の半導体メーカー・インテルの創設者の一人であるゴードン・ムーア博士が1965年に経験則として提唱した、「半導体の集積密度は18~24ヶ月で倍増する」という法則。 量子コンピュータ量子力学的な重ね合わせを用いて並列性を実現するコンピュータであり、その実現方法は、量子回路モデルと量子アニーリングの二つが主流となっています。 このうち量子アニーリングにおいては、D-Wave Systems Inc.が世界初の商用量子コンピュータとされるD-Wave Oneを発表して以来大きな進展が見られ、「組み合わせ最適化問題」と称される膨大な選択肢から最良の選択肢を探索する問題において驚くべき性能を示しており、様々な産業分野での利用が期待されています。 Cell異なる種類のプロセッサ・コアを1つのプロセッサに集積した「ヘテロジニアスマルチコア」と呼ばれるマルチコアプロセッサ。 ソニー・東芝・IBMの3社によって共同開発されました。 Cellは、家庭用ゲーム機PlayStation®3(2006年11月発売開始)に搭載する目的で開発されましたが、ハイビジョン対応のテレビやレコーダーなどのAV機器にも応用可能な汎用性のある設計がなされました。 FPGAプログラミングすることができる大規模集積回路(LSI)のこと。 マイクロプロセッサやASIC(特定用途向け集積回路)の設計図を送りこんでシミュレーションすることができます。 ASICより動作が遅く高価ですが、ソフトウェアで回路のシミュレーションを行うよりは高速であり、研究用途から、一部業務用・組込み用に拡がりを見せています。 GPUパーソナルコンピュータやワークステーション等の画像処理を担当する主要な部品のひとつ。 個々のプロセッサの構造は単純でその機能はCPUに比べて限定されたものですが、大量のデータを複数のプロセッサで同時かつ並列処理することで、画像処理等を高速に処理できます。 特にゲーム業界で多く利用されてきましたが、2000年代に入り、業務用途に特化して設計されたGPUが登場し、CAD、金融、CG映像、建築/設計、ディープラーニング、研究開発分野等において採用されています。 HFTHigh Frequency Tradingの略称であり、ミリ秒単位のような極めて短い時間の間に、コンピュータを用いて自動的な金融資産の取引を行うことを指します。 LLMLarge Language Model(大規模言語モデル)の略称であり、大量のテキストデータを学習することで高度な自然言語処理を可能にしたAI技術。 文章の要約や翻訳、問い合わせへの自動応答などをはじめとして、様々な分野への活用が期待されています。 NEDO国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(New Energy and Industrial Technology Development Organization)の略称。 日本のエネルギー・環境分野と産業技術の一端を担う国立研究開発法人。 SaaSSoftware as a Serviceの略称。 インターネット等を通じて遠隔からソフトウェアを利用者に提供する方式。 ソフトウェアは提供者側のコンピュータで稼働しており、ユーザはインターネット等を経由してそのソフトウェア機能を使用し、サービス料を支払います。 |
関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 名称住所資本金主要な事業の内容議決権の所有割合又は被所有割合(%)関係内容(連結子会社)Fixstars Solutions, Inc.(注)2米国カリフォルニア州3.26百万米ドルSolution事業100.0ソフトウェア開発の委託及び受託役員の兼任1名株式会社Fixstars Autonomous Technologies(注)7東京都港区30百万円Solution事業66.6労働者派遣従業員の出向管理業務の受託役員の兼任3名株式会社Sider東京都港区50百万円SaaS事業100.0管理業務の受託資金の貸付役員の兼任3名株式会社Smart Opinion(注)2東京都港区100百万円SaaS事業59.1管理業務の受託資金の貸付役員の兼任3名オスカーテクノロジー株式会社(注)5東京都港区50百万円SaaS事業76.4ソフトウェア開発の委託管理業務の受託役員の兼任3名株式会社Fixstars Amplify東京都港区50百万円SaaS事業100.0ソフトウェア開発の委託及び受託サービスの利用管理業務の受託役員の兼任3名株式会社Drone Autopilot Lab(注)4東京都港区25百万円SaaS事業100.0ソフトウェア開発の委託管理業務の受託従業員の出向役員の兼任3名株式会社Fixstars Investment(注)3東京都港区25百万円その他100.0管理業務の受託資金の貸付役員の兼任3名(注)1.「主要な事業の内容」欄には、セグメントの名称を記載しております。 2.特定子会社に該当しております。 3.2024年4月に株式株式会社Fixstars Investmentを設立しております。 4.2024年5月10日付で株式会社Drone Autopilot Labの株式を追加取得し、同社を完全子会社といたしました。 5.2024年7月19日付でオスカーテクノロジー株式会社の株式を追加取得し、議決権比率を76.4%といたしました。 6.Sider, Inc.は、2024年9月の清算に伴い、当社の子会社に該当しなくなったため除外しております。 7.株式会社Fixstars Autonomous Technologiesについては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。 )の連結売上高に占める割合が10%を超えております。 主要な損益情報等(1) 売上高857,297千円 (2) 経常利益188,751千円 (3) 当期純利益124,145千円 (4) 純資産額601,102千円 (5) 総資産額724,814千円 |
従業員の状況 | 5【従業員の状況】 (1)連結会社の状況 2024年9月30日現在セグメントの名称従業員数(人)Solution事業300SaaS事業全社(共通)20合計320(注)1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。 )であり、臨時雇用者数(アルバイト・パートタイマーを含み、人材会社からの派遣社員を除く。 )は、臨時雇用者数の総数が従業員の100分の10未満のため記載を省略しております。 2.報告セグメントは、Solution事業及びSaaS事業に区分しておりますが、全社を横断して開発及び研究開発を行っており、従業員数を明確に区分できないため一括して記載しております。 3.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。 4.従業員数が当連結会計年度において前年比で28名増加しておりますが、事業拡大のため人員採用を積極的に行ったためであります。 (2)提出会社の状況 2024年9月30日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)27036.45.97,797 セグメントの名称従業員数(人)Solution事業250SaaS事業全社(共通)20合計270(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。 )であり、臨時雇用者数(アルバイト・パートタイマーを含み、人材会社からの派遣社員を除く。 )は、臨時雇用者数の総数が従業員の100分の10未満のため、記載を省略しております。 2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 3.報告セグメントは、Solution事業及びSaaS事業に区分しておりますが、全社を横断して開発及び研究開発を行っており、従業員数を明確に区分できないため一括して記載しております。 4.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。 5.従業員数が当事業年度において前年比で27名増加しておりますが、事業拡大のため人員採用を積極的に行ったためであります。 (3)労働組合の状況 当社グループに労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異①提出会社当事業年度補足説明管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1.男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2.労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1.全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者10.971.493.192.9100.0―(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 3.労働者の人員数については、労働時間を基に換算して算出しております。 ②連結子会社 連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、 ソフトウェア技術を通じて全社員の幸福およびすべてのお客様の成功を追求し フィックスターズの技術を活かして全世界のしあわせ向上に貢献すること を経営理念として事業を推進しております。 (2)目標とする経営指標 当社グループは、経営の効率化と継続的な事業の拡大を通じて企業価値を向上し続けていくことを経営の目標としております。 経営指標としては、売上高、自己資本利益率、営業利益、フリーキャッシュ・フローを重視しております。 なお、当社グループは、2024年9月期を初年度とする中期経営ビジョンを策定しており、特に営業利益を重要な経営指標として経営を推進しております。 (3)経営環境及び経営戦略 当社グループの属するソフトウェア産業においては、クラウドやAI技術の実用化が進む中で、「Winner takes all」と言うべきビッグトレンドが進行しております。 一定分野における世界トップシェアを獲得したプレイヤーにデータ、コスト競争力、顧客、人材が集約され、それらがまた競争力向上の源泉となり、世界シェアの維持・拡大につながっております。 一方、技術動向に目を向けると、マルチコアプロセッサや専用チップ、次世代コンピュータのようなハードウェア技術のパラダイムシフト、AI・機械学習に代表されるアルゴリズムの高度化、日々複雑化する開発プロジェクトといった動きがみられ、最新ハードウェアとアルゴリズムの知識、高度なソフトウェア技術が求められる時代が到来しております。 これはまさに、創業来当社グループが培ってきた、各ハードウェアの性能を最大限に引き出すことのできる低レイヤソフトウェア技術、日々高度化するアルゴリズムを改良・実装する力、各産業・研究分野の知見に裏付けられたソフトウェア高速化技術の果たす役割が増大している状況と言えます。 上記のような外部環境に吹く強い追い風を背景に、ソフトウェア開発・高速化サービスを中心とした安定成長の実現に努めてまいります。 加えて、一定分野における世界トップシェアを獲得し、「Winner takes all」という脅威を更なる成長実現のためのチャンスに変えられるよう、新規事業開発を推進してまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題並びに具体的な取組状況等 当社グループでは、中長期的な成長を図るため、以下6点を主な経営課題として認識し、対応に努めております。 ①新製品の開発と研究開発 新規自社プロダクトの開発や新規技術領域の探索は、当社グループの今後の事業展開において重要な役割を担っております。 当連結会計年度においては、研究開発活動に168,031千円を投資しており、今後も継続して研究開発投資を行う予定であります。 ②継続型ビジネスの拡大 当社グループの事業の大半においては、受注から売上計上までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績がほぼ対応しております。 継続型ビジネスによる新たな収益モデルを確立すべく、量子コンピューティングクラウド「Fixstars Amplify」をはじめとしたSaaS型自社プロダクト等の展開に取り組んでおります。 ③優秀な人材の確保と育成 当社グループの競争力の源泉は優秀なエンジニアであり、2024年9月末日現在、社員数320名中、9割以上をエンジニアが占めています。 優秀なエンジニアを採用することは、当社グループの持続的な成長に必要不可欠であり、積極的な採用活動を行っております。 また、これまで培った豊富なソフトウェア高速化技術に関する社内ナレッジを共有する仕組みを、社内研修・教育制度として整備し、人材の育成を図っております。 人事制度としましては、プロフェッショナル職制度を設けエンジニアとしてのキャリアパスを築けるよう支援を行っております。 ④知名度の向上、ブランド価値向上 知名度の向上とブランド価値向上は、お客様のリテンション拡大と、優秀なエンジニアの採用活動の両面において重要であり、企業イメージの確立に積極的に取り組んでおります。 また、当社グループが提供するソフトウェアの高い開発力及び性能を通じて、当社グループのブランド価値が作られると考えており、その高い開発力を維持しながら、さらなる品質向上及び技術力の向上に取り組んでおります。 ⑤セキュリティの強化 セキュリティ対策は、ソフトウェア会社として、また当社グループのブランド価値向上のためにも重要であると考え、セキュリティ方針とセキュリティガイドを定め、その遵守を図るとともに、セキュリティ教育に継続して取り組んでおります。 ⑥内部管理体制の強化 当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向けて、事業拡大に応じたグループ企業管理体制の強化を図り、経営の公正性・透明性を確保するとともに、コンプライアンス及びリスク管理体制を強化し、コーポレート・ガバナンスのより一層の向上に取り組んでおります。 |
サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) ガバナンス 当社グループでは、サステナビリティ経営を推進するための体制として、サステナビリティ委員会を設置しています。 サステナビリティ委員会は、サステナビリティ基本方針の実現に向けた事項の整備・運用等に関する審議及び意思決定を行っています。 サステナビリティ委員会は、代表取締役社長が議長を務め、活動内容については定期的に取締役会へ報告を行っております。 (2) 戦略 当社は、「ソフトウェア技術を通じて、全社員の幸福および全てのお客様の成功を追求し、フィックスターズの技術を活かして、全世界のしあわせ向上に貢献すること」を企業理念としております。 当社グループの属するソフトウェア産業においては、情報化社会が進む中でコンピュータによる計算量も増加し、それに伴い消費電力も増加し続けています。 その中で、当社は、多様な産業分野に対して高速化ソリューションを提供することにより、電力消費を大幅に抑え、環境負荷低減に貢献しています。 したがいまして、当社の事業の拡大そのものが、電力消費を削減し、環境負荷を低減し、持続可能な社会を実現するための重要な手段であると認識しております。 人材の育成に関しましては、当社グループの競争力の源泉は優秀なエンジニアであり、これまで培った豊富なソフトウェア高速化技術に関する社内ナレッジを共有する仕組みを、社内研修・教育制度として整備し、人材の育成を図っております。 また、当社グループは、性別・国籍・年齢・障がい・入社経路に関係なく必要な人材を採用しており、多様な人材の活躍が重要であると考えております。 今後も継続して性別・国籍・年齢・障がい・入社経路を問わない多様な人材の採用・育成・登用を行ってまいります。 (3) リスク管理 当社グループは事業活動上の重大な危険、損害の恐れ(リスク)については、「リスクマネジメント規程」に基づく対応によって、リスクの発生に関する未然防止や、リスクが発生した際は管理本部長指揮下のリスク管理委員会において、迅速かつ的確な対応を行うとともに、損失・被害等を最小限にとどめる体制を整えております。 サステナビリティに関連するリスクについては、リスク管理委員会により、リスクの特定とモニタリングを行い、定期的に取締役会へ報告を行っております。 (4) 指標及び目標 当社グループにおけるCO2排出量は、事業活動を通じて直接排出するScope1は現時点では排出量ゼロとなっております。 2025年9月期においてデータセンター事業を開始するにあたり、Scope1の排出量を継続的に把握し、戦略に基づく指標及び目標の設定を行います。 一方、事業活動を通じて間接排出するScope2排出量は、コロナ禍を経て、2024年9月期においてリモートワーク制度の変更を行い、オフィスにおける電力消費量は増加しております。 2025年9月期を基準として、2030年9月期において20%削減を目指し、取り組みを推進して参ります。 当社が「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成27年法律第64号)」、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号の規定に基づき算出し、目標として設定している指標は次のとおりであります。 指標2024年9月期実績目標①管理職に占める女性労働者の割合10.9%2027年9月期 20%②男性労働者の育児休業取得率71.4%2027年9月期 100% |
戦略 | (2) 戦略 当社は、「ソフトウェア技術を通じて、全社員の幸福および全てのお客様の成功を追求し、フィックスターズの技術を活かして、全世界のしあわせ向上に貢献すること」を企業理念としております。 当社グループの属するソフトウェア産業においては、情報化社会が進む中でコンピュータによる計算量も増加し、それに伴い消費電力も増加し続けています。 その中で、当社は、多様な産業分野に対して高速化ソリューションを提供することにより、電力消費を大幅に抑え、環境負荷低減に貢献しています。 したがいまして、当社の事業の拡大そのものが、電力消費を削減し、環境負荷を低減し、持続可能な社会を実現するための重要な手段であると認識しております。 人材の育成に関しましては、当社グループの競争力の源泉は優秀なエンジニアであり、これまで培った豊富なソフトウェア高速化技術に関する社内ナレッジを共有する仕組みを、社内研修・教育制度として整備し、人材の育成を図っております。 また、当社グループは、性別・国籍・年齢・障がい・入社経路に関係なく必要な人材を採用しており、多様な人材の活躍が重要であると考えております。 今後も継続して性別・国籍・年齢・障がい・入社経路を問わない多様な人材の採用・育成・登用を行ってまいります。 |
指標及び目標 | (4) 指標及び目標 当社グループにおけるCO2排出量は、事業活動を通じて直接排出するScope1は現時点では排出量ゼロとなっております。 2025年9月期においてデータセンター事業を開始するにあたり、Scope1の排出量を継続的に把握し、戦略に基づく指標及び目標の設定を行います。 一方、事業活動を通じて間接排出するScope2排出量は、コロナ禍を経て、2024年9月期においてリモートワーク制度の変更を行い、オフィスにおける電力消費量は増加しております。 2025年9月期を基準として、2030年9月期において20%削減を目指し、取り組みを推進して参ります。 当社が「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成27年法律第64号)」、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号の規定に基づき算出し、目標として設定している指標は次のとおりであります。 指標2024年9月期実績目標①管理職に占める女性労働者の割合10.9%2027年9月期 20%②男性労働者の育児休業取得率71.4%2027年9月期 100% |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | 人材の育成に関しましては、当社グループの競争力の源泉は優秀なエンジニアであり、これまで培った豊富なソフトウェア高速化技術に関する社内ナレッジを共有する仕組みを、社内研修・教育制度として整備し、人材の育成を図っております。 また、当社グループは、性別・国籍・年齢・障がい・入社経路に関係なく必要な人材を採用しており、多様な人材の活躍が重要であると考えております。 今後も継続して性別・国籍・年齢・障がい・入社経路を問わない多様な人材の採用・育成・登用を行ってまいります。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | 当社が「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成27年法律第64号)」、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号の規定に基づき算出し、目標として設定している指標は次のとおりであります。 指標2024年9月期実績目標①管理職に占める女性労働者の割合10.9%2027年9月期 20%②男性労働者の育児休業取得率71.4%2027年9月期 100% |
事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。 また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。 当社グループはこれらのリスク発生の可能性を十分認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 また、本項の記載内容は当社株式の投資に関する全てのリスクを網羅しているものではありません。 以下の記載のうち将来に関する事項は、特段の記載がない限り、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 (1)事業内容に関するリスクについて①市場の動向について 当社グループは、コンピュータの性能を最大限に引き出し大量データの高速処理を実現するソフトウェア開発・高速化サービスと、その周辺事業に特化して取り組んでおります。 ソフトウェア開発市場の中において急速に重要性が高まっている高速化分野で、これらの分野における先駆けとなるべく事業を拡大してまいりました。 当社グループは、本事業分野は今後も順調に成長すると予測しており、引き続き同分野に特化して事業を推進する計画です。 しかしながら、今後何らかの事情により当社グループの予測通りに市場が成長しない場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ②技術革新への対応について 当社グループは、コンピュータの性能を最大限に引き出し大量データの高速処理を実現するソフトウェア開発・高速化サービスと、その周辺事業に経営資源を集中的に投下していることに加え、最先端技術にも対応すべく努めており、それにより当社グループの差別化要因がもたらされていると認識しております。 しかしながら、これらの技術を含むIT技術の革新スピードにはめざましいものがあり、かつ当社グループの成果物である商品及びサービスはお客様企業を通じて世界的な競争に晒されていることから、当社グループには常に世界最先端レベルの技術力が期待されております。 今後当社グループが最先端のIT技術に迅速かつ十分な対応をすることができなかった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③特定販売先への依存について 当社グループはキオクシア㈱に対する売上割合が高く、当連結会計年度においては、全売上高の20.2%を占めております。 今後も同社との取引量は継続し、同社に対する売上割合は引き続き高い水準で推移する見込みであります。 当社グループといたしましては、同社業務において欠かすことのできない存在となるべくこれまで以上に技術力の向上に努めるとともに、当社グループの技術力を活かせる新たな分野、新たな販売先への売上拡大にも積極的に取り組んでいく方針です。 しかしながら、キオクシア㈱向けのプロジェクトが変更もしくは中止となり、同社向け売上が大きく減少した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (2)会社組織のリスクについて①特定人物への依存について 当社の代表取締役社長である三木聡は、当社の創業者であり、創業以来当社の最高経営責任者として、当社グループの経営方針及び事業戦略を決定するとともに、新規ビジネスの開拓及びビジネスモデルの構築から事業化に至るまでの過程において重要な役割を果たしております。 当社グループは、権限の委譲や人材の育成、取締役会や経営会議等において役員及び幹部従業員の情報共有を図ることで、同氏に過度に依存しない経営体制の構築を進めております。 しかしながら、何らかの理由により同氏の業務遂行が困難になった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ②人材の確保及び育成並びにエンジニア等の退職に関連するリスクについて 当社グループの事業は、その大半がエンジニア等のヒューマンリソースに依存しております。 当社グループにおける今後の事業拡大に伴い、その業務においてますますエンジニア等の専門化及び高度化が進むことが想定されることから、様々な採用活動等を通じて、優秀なスキルをもった人材の確保に加え、OJTや社内教育による能力向上を図っております。 また、当社グループは、ストック・オプション制度及び従業員持株会制度を導入するほか、魅力的な職場環境を提供し役職員の士気や意欲を高めることにより、人材の確保を図っております。 しかしながら、いずれも継続的な人材の確保を保証するものではなく、適切な人材を十分確保できなかった場合には、当社グループの事業拡大が制約を受ける可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 加えてエンジニア等の退職者が一時的に多数発生した場合、当社グループの技術力や開発力が低下し、当社グループの事業拡大が制約を受け、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③パートナー企業の活用について 当社グループは、業容の拡大に伴い、事業運営に際して協力会社等のさまざまなパートナーとの連携体制を構築しプロジェクトを遂行しております。 優秀なパートナーを適宜、適正に確保できない場合、当社グループの開発力が低下し、当社グループの事業拡大が制約を受け、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)その他①法的規制について 当社グループでは、当社グループの事業の継続を困難にさせるような法的規制は存在していないと認識しております。 しかしながら、今後法制度の改正により当社グループの事業分野に関連する何らかの規制がなされた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ②不採算プロジェクトの発生について当社グループは、想定される工数や難易度等を基に見積りを作成しプロジェクトを受注しております。 当社グループはお客様との認識や開発想定工数が大幅に乖離することが無いように、開発工数の算定とプロジェクトの進捗管理を行っておりますが、事前に開発工数やその成果を完全に見込むことは困難であります。 従って、不測の事態等により、開発工数が増大しプロジェクトの収支が悪化した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③知的財産権について・当社グループ保有の知的財産権について 当社グループでは、知的財産権が重要な経営資源の一つであるという認識のもと、知的財産権の保全に積極的に取り組んでおります。 職務発明規程を制定し、職務発明審査会において審議のうえ知的財産権の取得を行っております。 しかしながら、当社グループの知的財産権が第三者に侵害された場合には、解決までに多くの時間及び費用がかかる等、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ・当社グループによる第三者の知的財産権の侵害について 当社グループによる第三者の知的財産権の侵害の可能性については、顧問弁護士及び弁理士事務所と連携し、調査可能な範囲で対応を行っておりますが、特に新商品に関する第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、当社グループが認識することなく他社の特許等を侵害してしまう可能性は否定できません。 この場合、ロイヤリティの支払いや損害賠償請求等により、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④災害・感染症の拡大・事故等について 当社グループは、首都圏を中心に事業活動を行っております。 首都圏における地震・火災等の大規模災害や重大な感染症が発生した場合に備え、体制の整備を行っておりますが、通信・交通機関等の社会インフラや、当社グループの事業拠点・従業員等に被害が生じた場合、業務の全部又は一部が停止し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)業績等の概要①業績 当連結会計年度における我が国経済は、一部に足踏みが見られるものの緩やかに回復しております。 一方で、欧米における高い金利水準の継続、中国経済の先行き懸念、中東の不安定な情勢等による世界経済の下振れが国内景気の下振れリスクとして存在し、不透明な状況も続いております。 このような経営環境下、当社のソフトウェア開発技術を活用し未来社会の構築に貢献すべく「Speed up your Business」をスローガンに掲げ、コンピュータの性能を最大限に引き出し大量データの高速処理を実現するソフトウェア及びハードウェア等を提供するとともに、これらの知見がより広く社会に活用されることを目指し、新規SaaS事業の展開を行っております。 主力のSolution事業では、自動運転を対象としたアルゴリズム開発や高速化案件、半導体メーカー向けソフトウェア開発案件が長期安定して継続しております。 その他においても、高速化サービスに対する旺盛な需要を背景に、日本国内の製造業向け案件を中心として安定的な収益を獲得しております。 SaaS事業においては、量子コンピューティングクラウド「Fixstars Amplify」、乳がんAI画像診断支援プログラム「METIS Eye」、LLM(大規模言語モデル)の開発プロセス高速化基盤「Fixstars K4」等の開発を進めております。 また、海外事業では、米国子会社のFixstars Solutions, Inc.が日本のお客様の米国業務の一翼を担う一方、研究機関等を対象とした高速化案件の拡大に取り組んでおります。 以上の結果、当連結会計年度における売上高は7,995,406千円(前連結会計年度比13.6%増)、営業利益2,304,095千円(前連結会計年度比10.4%増)、経常利益2,305,635千円(前連結会計年度比11.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,494,133千円(前連結会計年度比3.2%増)となりました。 セグメントの業績は、次のとおりであります。 なお、以下の数値はセグメント間の取引消去後となっております。 (Solution事業) Semiconductorの分野では、モバイル機器やデータセンタ等で利用の進むNANDフラッシュメモリを対象として、ファームウェア及びデバイスドライバの開発等を行っております。 Mobilityの分野では、自動運転を対象としたアルゴリズム開発及び高速化案件や、次世代モビリティに関連する研究開発及び高速化支援を行っております。 LifeScienceの分野では医療画像診断装置における高精細画像のリアルタイム処理やゲノム解析、Financeの分野ではリスク計算やHFTの高速化支援、Industrialの分野では産業機器等におけるマシンビジョンシステムの高速化支援等を提供しております。 この結果、売上高は7,680,311千円(前連結会計年度比12.1%増)、セグメント利益(営業利益)は2,457,700千円(前連結会計年度10.6%増比)となりました。 (SaaS事業)各SaaS事業において、将来の収益獲得に向けて積極的な投資・開発を行っております。 この結果、売上高は315,095千円(前連結会計年度比66.2%増)、セグメント損失(営業損失)は151,101千円(前連結会計年度はセグメント損失(営業損失)135,251千円)となりました。 ②キャッシュ・フロー 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。 )は、前連結会計年度末に比べ227,367千円増加し、当連結会計年度末には、4,856,480千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において営業活動の結果得た資金は1,656,074千円(前連結会計年度比130.2%増)となりました。 これは主に、税金等調整前当期純利益(2,289,873千円)、営業投資有価証券の取得(△282,559千円)、法人税等の支払額(△572,376千円)等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は167,222千円(前連結会計年度比497.4%増)となりました。 これは主に、有形固定資産の取得による支出(△165,238千円)等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は1,240,826千円(前連結会計年度比10.4%増)となりました。 これは主に、長期借入金の返済による支出(△804,329千円)、配当金の支払額(△418,465千円)等によるものであります。 (2)生産、受注及び販売の実績①生産実績 生産に該当する事項がないため、記載する事項はありません。 ②受注実績 当社グループの事業は、受注から売上計上までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。 ③販売実績 当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2023年10月1日至 2024年9月30日)前年同期比(%)Solution事業 (千円)7,680,31112.1SaaS事業 (千円)315,09566.2合計 (千円)7,995,40613.6(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。 2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2022年10月1日至 2023年9月30日)当連結会計年度(自 2023年10月1日至 2024年9月30日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)キオクシア㈱1,904,44327.11,613,10720.2ルネサスエレクトロニクス㈱1,549,00022.01,275,46116.0㈱ネクスティエレクトロニクス727,45410.3807,49710.1 (3)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 ①重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。 この連結財務諸表の作成に当たりましては、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき、合理的に判断して行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。 ②財政状態の分析(資産) 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて547,095千円増加し、8,729,668千円となりました。 これは現金及び預金が227,367千円増加したこと、営業投資有価証券が282,559千円増加したこと等が主な要因であります。 (負債) 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて570,920千円減少し、1,786,561千円となりました。 これは、借入金の返済等に伴い長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が804,329千円減少した一方、未払法人税等が227,056千円増加したこと等が主な要因であります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,118,015千円増加し、6,943,107千円となりました。 これは、利益剰余金が1,075,826千円増加したこと等が主な要因であります。 ③経営成績の分析(売上高) 当連結会計年度における売上高は7,995,406千円(前連結会計年度比13.6%増)となりました。 当社の主力であるSolution事業において、高速化サービスに対する旺盛な引き合いが継続し、増収となりました。 (売上総利益) 当連結会計年度における売上総利益は、4,178,026千円(前連結会計年度比16.9%増)となりました。 これは主に増収によるものであります。 (販売費及び一般管理費) 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、1,873,930千円(前連結会計年度比25.9%増)となりました。 主に新規事業に対する投資や事業規模の拡大に伴うものであります。 (営業利益) 当連結会計年度における営業利益は、2,304,095千円(前連結会計年度比10.4%増)となり、営業利益率は28.8%と、前連結会計年度に比べて0.8ポイント減少致しました。 (経常利益) 当連結会計年度における経常利益は、2,305,635千円(前連結会計年度比11.0%増)となり、経常利益率は28.8%と、前連結会計年度に比べて0.7ポイント減少致しました。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 以上の結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は1,494,133千円(前連結会計年度比3.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益率は18.7%となり、前連結会計年度に比べて1.9ポイント減少致しました。 ④資本の財源及び資金の流動性(キャッシュ・フロー) キャッシュ・フローの状況については、「(1)業績等の概要 ②キャッシュ・フロー」に記載しております。 (資金需要) 当社グループの資金需要のうち主なものは、各事業におけるエンジニアを中心とした人件費、ハードウェア販売案件におけるハードウェアの仕入れ等の運転資金及び新規事業向け研究開発費や事業拡大に伴う設備投資資金等であります。 (資金の源泉) 運転資金や研究開発費、事業拡大に伴う設備投資等につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入を財源としております。 当連結会計年度末において4,856,480千円の現金及び現金同等物の残高があり、当面の資金需要に充当し得る十分な資金を保有しております。 ⑤経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、「Speed up your Business」のスローガンの下、経営の効率化と継続的な事業の拡大を通じて企業価値を向上し続けていくことを経営の目標としております。 具体的な経営指標としては、売上高の成長を第一にとらえ、自己資本利益率、営業利益、フリーキャッシュ・フローを高水準で維持していくことを目標としております。 当連結会計年度を含む、直近3連結会計年度の推移は以下のとおりであります。 2022年9月期2023年9月期2024年9月期売上高(千円)6,310,7327,038,2767,995,406自己資本利益率(%)27.228.824.2営業利益(千円)1,624,0682,086,3572,304,095フリーキャッシュ・フロー(千円)1,411,829691,4581,488,852 |
経営上の重要な契約等 | 5【経営上の重要な契約等】 該当事項はありません。 |
研究開発活動 | 6【研究開発活動】 当社グループは、当社技術を活用したSaaS等の研究開発を、自己資金の範囲内で行っており、当連結会計年度における研究開発費の総額は168,031千円となっております。 主な研究開発の内容としては、量子コンピュータ向け共通ミドルウェアや乳がんの診断支援システム、LLM(大規模言語モデル)を高効率で開発・運用できる基盤等の研究開発を行っております。 なお、研究開発活動は事業セグメントを横断する内容となっているため、全社として研究開発活動の概要を開示しております。 |
設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 当連結会計年度の設備投資(無形固定資産を含む)の総額は170,208千円であり、その主なものは開発用機材100,656千円であります。 設備投資のセグメント別内訳は、事業セグメントに資産を配分していないため、記載しておりません。 なお、当連結会計年度において重要な設備の除却、売却等はありません。 |
主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 当社グループにおける主要な設備は、次のとおりであります。 (1)提出会社2024年9月30日現在 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額従業員数(人)建物(千円)工具、器具及び備品(千円)機械装置及び運搬具(千円)その他(千円)合計(千円)本社(東京都港区)Solution事業SaaS事業本社設備103,32795,13410,9423,424212,828270(注)1.「その他」にはソフトウェアを含めております。 2.事務所は全て賃借しており、年間賃借料は312,764千円です。 (2)国内子会社 重要な設備はありません。 (3)在外子会社重要な設備はありません。 |
設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 (1)重要な設備の新設等会社名事業所名所在地セグメントの名称設備の内容投資予定金額資金調達方法着手及び完了予定年月完成後の増加能力総額(百万円)既支払額(百万円)着手完了提出会社長野事業所長野県長野市Solution事業コンテナ型水冷データセンター設備812-自己資金及び補助金2025年4月2028年3月-(注)完成後の増加能力については、計数的把握が困難であるため記載を省略しております。 (2)重要な設備の除却等 該当事項はありません。 |
研究開発費、研究開発活動 | 168,031,000 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 170,208,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 36 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 6 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 7,797,000 |
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
Investment
株式の保有状況 | (5)【株式の保有状況】 ①投資株式の区分の基準及び考え方 当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、株式価値の変動又は配当により利益を得ることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式、それ以外の株式を純投資目的以外の目的である投資株式に区分しております。 なお、CVC事業における投資を目的として保有する株式については、上記にかかわらず、流動資産の営業投資有価証券として貸借対照表に計上しております。 ②保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 当社は、取引先との安定的・長期的な取引関係の構築、業務提携、又は協働ビジネス展開の円滑化及び強化等の観点から、当社グループの中長期的な企業価値向上に資すると判断される場合以外は、当該取引先等の株式等を保有しないことを基本方針としております。 なお、議決権行使にあたっては議案が当社又は投資先企業の企業価値の向上に資するものかを個別に精査したうえで、会社に重大な影響を及ぼすものについては、取締役会で議案の賛否を判断いたします。 b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式--非上場株式以外の株式161,300 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 該当事項はありません。 (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 該当事項はありません。 c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(千円)貸借対照表計上額(千円)㈱Fusic20,00020,000(保有目的)関係の維持・強化(業務提携等の概要)該当事項はありません。 (定量的な保有効果)(注)無61,30097,400(注)保有株式に関する定量的な保有効果の記載が困難であります。 保有の合理性の検証については、毎期、個別の政策保有株式についてその銘柄ごとの取引状況、株式価値及び発行元企業の経営状況等のリスク等を確認し、今後の取引関係・事業展開等を総合的に勘案し、保有の適否を検証しております。 ③保有目的が純投資目的である投資株式区分当事業年度前事業年度銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式1282,559--非上場株式以外の株式---- 区分当事業年度受取配当金の合計額(千円)売却損益の合計額(千円)評価損益の合計額(千円)非上場株式---非上場株式以外の株式---(注)非上場株式については、市場価格がないことから、「評価損益の合計額」は記載しておりません。 |
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 1 |
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 61,300,000 |
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 20,000 |
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 61,300,000 |
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | ㈱Fusic |
保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | (保有目的)関係の維持・強化(業務提携等の概要)該当事項はありません。 (定量的な保有効果)(注) |
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 無 |
Shareholders
大株主の状況 | (6)【大株主の状況】 2024年9月30日現在 氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 三木 聡横浜市神奈川区3,84911.94 STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505025(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)ONE CONGRESS STREET, SUITE 1, BOSTON, MASSACHUSETTS(東京都港区港南二丁目15番1号)3,27010.15 株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海一丁目8番12号2,8478.83 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂一丁目8番1号2,6748.30 長谷川 智彦東京都港区1,9315.99 原 行範東京都港区1,3524.19 NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE 009-016064-326 CLT(常任代理人 香港上海銀行東京支店)50 BANK STREET CANARY WHARF LONDON E14 5NT, UK(中央区日本橋三丁目11番1号)8382.60 Dエンジン株式会社東京都港区芝浦三丁目17番11号7432.30 フィックスターズ従業員持株会東京都港区芝浦三丁目1番1号6812.11 THE BANK OF NEW YORK MELLON 140042(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)240 GREENWICH STREET, NEW YORK, NY 10286, U.S.A.(東京都港区港南二丁目15番1号)6121.89計-18,80058.35(注)1.三木聡氏の所有株式数には、同氏の資産管理会社が所有する株式数(2024年9月30日現在545,000株)及び2020年11月16日付で締結した管理処分信託契約に伴い 株式会社日本カストディ銀行(信託口)が保有している株式数(2024年9月30日現在800,000株)を含めて表記しております。また、800,000株を 株式会社日本カストディ銀行(信託口)の所有株式数から控除しております。 2.2024年4月22日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、アセットマネジメントOne株式会社及びその共同保有者が2024年4月15日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2024年9月30日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、その大量保有報告書の変更報告書の内容は次のとおりであります。 氏名又は名称住所保有株券等の数(総数)(株・口)株券等保有割合(%)アセットマネジメントOne株式会社東京都千代田区丸の内一丁目8番2号2,723,3008.10みずほ証券株式会社東京都千代田区大手町一丁目5番1号191,7000.57計 2,915,0008.673.2024年7月17日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、グッドハート パートナーズ エルエルピー(Goodhart Partners LLP)が2024年7月9日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2024年9月30日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、その大量保有報告書の変更報告書の内容は次のとおりであります。 氏名又は名称住所保有株券等の数(総数)(株・口)株券等保有割合(%)グッドハート パートナーズ エルエルピー(Goodhart Partners LLP)英国、WC2R 0LT ロンドン、ストランド393、クイーンズランド ハウス4,482,50013.334.2024年10月4日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、三井住友信託銀行株式会社及びその共同保有者が2024年9月30日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2024年9月30日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、その大量保有報告書の変更報告書の内容は次のとおりであります。 氏名又は名称住所保有株券等の数(総数)(株・口)株券等保有割合(%)三井住友信託銀行株式会社東京都千代田区丸の内一丁目4番1号800,0002.38三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社東京都港区芝公園一丁目1番1号644,5001.92日興アセットマネジメント株式会社東京都港区赤坂九丁目7番1号297,5000.88計 1,742,0005.18 |
株主数-金融機関 | 14 |
株主数-金融商品取引業者 | 42 |
株主数-外国法人等-個人 | 25 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 70 |
株主数-個人その他 | 14,133 |
株主数-その他の法人 | 74 |
株主数-計 | 14,358 |
氏名又は名称、大株主の状況 | THE BANK OF NEW YORK MELLON 140042(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) |
株主総利回り | 1 |
株主総会決議による取得の状況 | (1)【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式2124,885当期間における取得自己株式--(注)当期間における取得自己株式には、2024年12月1日からこの有価証券報告書提出日までの取引は含まれておりません。 |
Shareholders2
自己株式の取得 | -24,000 |
自己株式の取得による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー | -24,000 |
発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項 当連結会計年度期首株式数(株)当連結会計年度増加株式数(株)当連結会計年度減少株式数(株)当連結会計年度末株式数(株)発行済株式 普通株式33,635,000--33,635,000合計33,635,000 33,635,000自己株式 普通株式(注)1.2.1,457,4802138,2001,419,301合計1,457,4802138,2001,419,301(注)1.普通株式の自己株式の株式数の増加21株は、単元未満株式の買取りによるものであります。 2.自己株式の減少38,200株は、2023年12月20日開催の取締役会決議に基づく譲渡制限付株式報酬としての処分によるものであります。 |
Audit
監査法人1、連結 | 有限責任 あずさ監査法人 |
独立監査人の報告書、連結 | 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2024年12月18日株式会社フィックスターズ 取締役会 御中 有限責任 あずさ監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士中井 修 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士谷川 陽子 <連結財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社フィックスターズの2023年10月1日から2024年9月30日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社フィックスターズ及び連結子会社の2024年9月30日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 一時点で顧客に支配が移転するSolution事業のソフトウェア開発・高速化サービスに関する売上高の期間帰属の適切性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社及び連結子会社(以下「フィックスターズグループ」という。 )は、Solution事業のソフトウェア開発・高速化サービス(以下「開発等サービス」という。 )を提供している。 このうち、会社が提供する開発等サービスに関する売上高は6,113,852千円であり、連結売上高の76%を占めている。 フィックスターズグループは、【注記事項】 「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(4)重要な収益及び費用の計上基準」に記載のとおり、契約の中でどのような開発等サービスの履行を約束しているかを識別し、履行義務ごとに開発等サービスの支配が顧客に移転した時点で収益を認識している。 開発等サービスには、支配が顧客に一時点で移転するものと一定の期間にわたり移転するものがあるが、フィックスターズグループが提供する開発等サービスの大半は、会社が提供する、一時点で顧客に移転するものである。 個別財務諸表の【注記事項】 「(損益計算書関係)」に記載のとおり、会社において当連結会計年度に一時点で認識された売上高は5,307,110千円、一定の期間にわたり認識された売上高は806,741千円となっている。 上記の支配が顧客に一時点で移転する開発等サービスについては、主に以下の理由から、不適切な会計期間に売上計上を行った場合に連結財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクが存在する。 ・期末日付近に顧客に支配が移転する取引が多いこと・開発等サービスの提供部門担当者が売上登録の際に計上時期を操作することで、支配がまだ移転していない段階で、売上を計上できる可能性があること 以上から、当監査法人は、一時点で顧客に支配が移転する開発等サービスに関する売上高の期間帰属の適切性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、一時点で顧客に支配が移転する開発等サービスに関する売上高の期間帰属の適切性を検討するため、主に以下の監査手続を実施した。 (1) 内部統制の評価 開発等サービスに関する売上高の認識プロセスに係る内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。 評価に当たっては、特に以下に焦点を当てた。 ・開発等サービスの提供部門とは独立した部門の担当者が、売上計上月と顧客から入手した検収書に記載の完了月を照合する統制・当初完了予定日から売上計上日付が大きく乖離する場合、開発等サービスの提供部門とは独立した部門の担当者がその原因を調査する統制・開発等サービスの提供部門とは独立した部門の担当者が、契約締結時及び変更時において、契約内容を確認する統制 (2) 適切な会計期間に売上計上されているか否かの検討 適切な会計期間に売上計上されているか否かを検討するため、一定の条件で抽出した取引について、以下を含む監査手続を実施した。 ・売上高の金額と、注文書又は契約書で記載されている対価の金額が一致していることを確かめた。 また、売上計上月と顧客から入手した検収書に記載の完了月を照合した。 ・当連結会計年度末において入金期日が未到来の取引を除き、売上高の金額と入金額が一致していることを、入金明細書等の入金証憑との照合により確かめた。 ・当連結会計年度末において入金期日が未到来の取引については、ファクタリング債権譲渡通知を確認したうえで、連結会計年度末日付の残高確認書を当監査法人が直接入手し、帳簿残高と一致しているか否かを照合した。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 連結財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 ・連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。 監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社フィックスターズの2024年9月30日現在の内部統制報告書について監査を行った。 当監査法人は、株式会社フィックスターズが2024年9月30日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。 財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。 内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。 ・財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。 ・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。 監査人は、内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係 会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれておりません。 |
監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 一時点で顧客に支配が移転するSolution事業のソフトウェア開発・高速化サービスに関する売上高の期間帰属の適切性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社及び連結子会社(以下「フィックスターズグループ」という。 )は、Solution事業のソフトウェア開発・高速化サービス(以下「開発等サービス」という。 )を提供している。 このうち、会社が提供する開発等サービスに関する売上高は6,113,852千円であり、連結売上高の76%を占めている。 フィックスターズグループは、【注記事項】 「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(4)重要な収益及び費用の計上基準」に記載のとおり、契約の中でどのような開発等サービスの履行を約束しているかを識別し、履行義務ごとに開発等サービスの支配が顧客に移転した時点で収益を認識している。 開発等サービスには、支配が顧客に一時点で移転するものと一定の期間にわたり移転するものがあるが、フィックスターズグループが提供する開発等サービスの大半は、会社が提供する、一時点で顧客に移転するものである。 個別財務諸表の【注記事項】 「(損益計算書関係)」に記載のとおり、会社において当連結会計年度に一時点で認識された売上高は5,307,110千円、一定の期間にわたり認識された売上高は806,741千円となっている。 上記の支配が顧客に一時点で移転する開発等サービスについては、主に以下の理由から、不適切な会計期間に売上計上を行った場合に連結財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクが存在する。 ・期末日付近に顧客に支配が移転する取引が多いこと・開発等サービスの提供部門担当者が売上登録の際に計上時期を操作することで、支配がまだ移転していない段階で、売上を計上できる可能性があること 以上から、当監査法人は、一時点で顧客に支配が移転する開発等サービスに関する売上高の期間帰属の適切性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、一時点で顧客に支配が移転する開発等サービスに関する売上高の期間帰属の適切性を検討するため、主に以下の監査手続を実施した。 (1) 内部統制の評価 開発等サービスに関する売上高の認識プロセスに係る内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。 評価に当たっては、特に以下に焦点を当てた。 ・開発等サービスの提供部門とは独立した部門の担当者が、売上計上月と顧客から入手した検収書に記載の完了月を照合する統制・当初完了予定日から売上計上日付が大きく乖離する場合、開発等サービスの提供部門とは独立した部門の担当者がその原因を調査する統制・開発等サービスの提供部門とは独立した部門の担当者が、契約締結時及び変更時において、契約内容を確認する統制 (2) 適切な会計期間に売上計上されているか否かの検討 適切な会計期間に売上計上されているか否かを検討するため、一定の条件で抽出した取引について、以下を含む監査手続を実施した。 ・売上高の金額と、注文書又は契約書で記載されている対価の金額が一致していることを確かめた。 また、売上計上月と顧客から入手した検収書に記載の完了月を照合した。 ・当連結会計年度末において入金期日が未到来の取引を除き、売上高の金額と入金額が一致していることを、入金明細書等の入金証憑との照合により確かめた。 ・当連結会計年度末において入金期日が未到来の取引については、ファクタリング債権譲渡通知を確認したうえで、連結会計年度末日付の残高確認書を当監査法人が直接入手し、帳簿残高と一致しているか否かを照合した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、連結 | 一時点で顧客に支配が移転するSolution事業のソフトウェア開発・高速化サービスに関する売上高の期間帰属の適切性 |
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 | 会社及び連結子会社(以下「フィックスターズグループ」という。 )は、Solution事業のソフトウェア開発・高速化サービス(以下「開発等サービス」という。 )を提供している。 このうち、会社が提供する開発等サービスに関する売上高は6,113,852千円であり、連結売上高の76%を占めている。 フィックスターズグループは、【注記事項】 「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(4)重要な収益及び費用の計上基準」に記載のとおり、契約の中でどのような開発等サービスの履行を約束しているかを識別し、履行義務ごとに開発等サービスの支配が顧客に移転した時点で収益を認識している。 開発等サービスには、支配が顧客に一時点で移転するものと一定の期間にわたり移転するものがあるが、フィックスターズグループが提供する開発等サービスの大半は、会社が提供する、一時点で顧客に移転するものである。 個別財務諸表の【注記事項】 「(損益計算書関係)」に記載のとおり、会社において当連結会計年度に一時点で認識された売上高は5,307,110千円、一定の期間にわたり認識された売上高は806,741千円となっている。 上記の支配が顧客に一時点で移転する開発等サービスについては、主に以下の理由から、不適切な会計期間に売上計上を行った場合に連結財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクが存在する。 ・期末日付近に顧客に支配が移転する取引が多いこと・開発等サービスの提供部門担当者が売上登録の際に計上時期を操作することで、支配がまだ移転していない段階で、売上を計上できる可能性があること 以上から、当監査法人は、一時点で顧客に支配が移転する開発等サービスに関する売上高の期間帰属の適切性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 |
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結 | 【注記事項】 「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(4)重要な収益及び費用の計上基準」 |
開示への参照2、監査上の主要な検討事項、連結 | 個別財務諸表の【注記事項】 「(損益計算書関係)」 |
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 | 当監査法人は、一時点で顧客に支配が移転する開発等サービスに関する売上高の期間帰属の適切性を検討するため、主に以下の監査手続を実施した。 (1) 内部統制の評価 開発等サービスに関する売上高の認識プロセスに係る内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。 評価に当たっては、特に以下に焦点を当てた。 ・開発等サービスの提供部門とは独立した部門の担当者が、売上計上月と顧客から入手した検収書に記載の完了月を照合する統制・当初完了予定日から売上計上日付が大きく乖離する場合、開発等サービスの提供部門とは独立した部門の担当者がその原因を調査する統制・開発等サービスの提供部門とは独立した部門の担当者が、契約締結時及び変更時において、契約内容を確認する統制 (2) 適切な会計期間に売上計上されているか否かの検討 適切な会計期間に売上計上されているか否かを検討するため、一定の条件で抽出した取引について、以下を含む監査手続を実施した。 ・売上高の金額と、注文書又は契約書で記載されている対価の金額が一致していることを確かめた。 また、売上計上月と顧客から入手した検収書に記載の完了月を照合した。 ・当連結会計年度末において入金期日が未到来の取引を除き、売上高の金額と入金額が一致していることを、入金明細書等の入金証憑との照合により確かめた。 ・当連結会計年度末において入金期日が未到来の取引については、ファクタリング債権譲渡通知を確認したうえで、連結会計年度末日付の残高確認書を当監査法人が直接入手し、帳簿残高と一致しているか否かを照合した。 |
その他の記載内容、連結 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、連結 | <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 |
Audit1
監査法人1、個別 | 有限責任 あずさ監査法人 |
独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書 2024年12月18日株式会社フィックスターズ 取締役会 御中 有限責任 あずさ監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士中井 修 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士谷川 陽子 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社フィックスターズの2023年10月1日から2024年9月30日までの第23期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社フィックスターズの2024年9月30日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 一時点で顧客に支配が移転するSolution事業のソフトウェア開発・高速化サービスに関する売上高の期間帰属の適切性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社は、Solution事業のソフトウェア開発・高速化サービス(以下「開発等サービス」という。 )を提供している。 開発等サービスに関する売上高は6,113,852千円であり、売上高の90%を占めている。 会社は、【注記事項】 「(重要な会計方針)4.収益及び費用の計上基準」に記載のとおり、契約の中でどのような開発等サービスの履行を約束しているかを識別し、履行義務ごとに開発等サービスの支配が顧客に移転した時点で収益を認識している。 開発等サービスには、支配が顧客に一時点で移転するものと一定の期間にわたり移転するものがあるが、会社が提供する開発等サービスの大半は一時点で顧客に移転するものである。 【注記事項】 「(損益計算書関係)」に記載のとおり、当事業年度に一時点で認識された売上高は5,307,110千円、一定の期間にわたり認識された売上高は806,741千円となっている。 上記の支配が顧客に一時点で移転する開発等サービスについては、主に以下の理由から、不適切な会計期間に売上計上を行った場合に財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクが存在する。 ・期末日付近に顧客に支配が移転する取引が多いこと・開発等サービスの提供部門担当者が売上登録の際に計上時期を操作することで、支配がまだ移転していない段階で、売上を計上できる可能性があること 以上から、当監査法人は、一時点で顧客に支配が移転する開発等サービスに関する売上高の期間帰属の適切性が、当事業年度の財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 連結財務諸表の監査報告書において、「一時点で顧客に支配が移転するSolution事業のソフトウェア開発・高速化サービスに関する売上高の期間帰属の適切性」が監査上の主要な検討事項に該当すると判断し、監査上の対応について記載している。 当該記載内容は、個別財務諸表監査における監査上の対応と実質的に同一の内容であることから、監査上の対応に関する具体的な記載を省略する。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 利害関係 会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれておりません。 |
監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 一時点で顧客に支配が移転するSolution事業のソフトウェア開発・高速化サービスに関する売上高の期間帰属の適切性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社は、Solution事業のソフトウェア開発・高速化サービス(以下「開発等サービス」という。 )を提供している。 開発等サービスに関する売上高は6,113,852千円であり、売上高の90%を占めている。 会社は、【注記事項】 「(重要な会計方針)4.収益及び費用の計上基準」に記載のとおり、契約の中でどのような開発等サービスの履行を約束しているかを識別し、履行義務ごとに開発等サービスの支配が顧客に移転した時点で収益を認識している。 開発等サービスには、支配が顧客に一時点で移転するものと一定の期間にわたり移転するものがあるが、会社が提供する開発等サービスの大半は一時点で顧客に移転するものである。 【注記事項】 「(損益計算書関係)」に記載のとおり、当事業年度に一時点で認識された売上高は5,307,110千円、一定の期間にわたり認識された売上高は806,741千円となっている。 上記の支配が顧客に一時点で移転する開発等サービスについては、主に以下の理由から、不適切な会計期間に売上計上を行った場合に財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクが存在する。 ・期末日付近に顧客に支配が移転する取引が多いこと・開発等サービスの提供部門担当者が売上登録の際に計上時期を操作することで、支配がまだ移転していない段階で、売上を計上できる可能性があること 以上から、当監査法人は、一時点で顧客に支配が移転する開発等サービスに関する売上高の期間帰属の適切性が、当事業年度の財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 連結財務諸表の監査報告書において、「一時点で顧客に支配が移転するSolution事業のソフトウェア開発・高速化サービスに関する売上高の期間帰属の適切性」が監査上の主要な検討事項に該当すると判断し、監査上の対応について記載している。 当該記載内容は、個別財務諸表監査における監査上の対応と実質的に同一の内容であることから、監査上の対応に関する具体的な記載を省略する。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | 一時点で顧客に支配が移転するSolution事業のソフトウェア開発・高速化サービスに関する売上高の期間帰属の適切性 |
その他の記載内容、個別 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、個別 | <報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 |
BS資産
商品及び製品 | 549,000 |
仕掛品 | 12,593,000 |
その他、流動資産 | 304,931,000 |
機械装置及び運搬具(純額) | 10,942,000 |
工具、器具及び備品(純額) | 153,690,000 |