財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2024-11-28
英訳名、表紙Goodpatch Inc.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長 土屋 尚史
本店の所在の場所、表紙東京都渋谷区鶯谷町3番3号
電話番号、本店の所在の場所、表紙03-6416-9238(代表)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
年月概要 2011年9月企業のUI/UXのデザイン支援を目的として、東京都千代田区において株式会社グッドパッチを資本金5,000千円で設立。
UI/UXデザイン支援を開始 2014年1月プロトタイピングツール「Prott」をリリース(2024年8月に提供及び開発を終了)2014年5月東京都渋谷区に本社移転2015年5月ヨーロッパ市場への事業展開を図るためドイツ・ベルリンに子会社 Goodpatch GmbHを設立し、ベルリンスタジオを開設(現・連結子会社。
2022年10月解散決議、清算手続き中) 2015年9月「Prott」が公益財団法人日本デザイン振興会主催のグッドデザイン賞を受賞2017年9月Goodpatch GmbHにてVR/ARを活用したデザインツール「Athena」の開発を開始(2022年6月に提供及び開発を終了) 2018年5月デザイナー特化型キャリア支援サービス「ReDesigner」を開始2018年8月遠隔地からインターネットを通じてプロジェクトに参加し、顧客にUI/UXデザイン支援を提供するフルリモートのデザインチーム「Goodpatch Anywhere」を開始 2018年8月Goodpatch GmbH、ミュンヘンスタジオを開設(2022年9月に閉鎖)2019年6月キャリア支援プラットフォーム「ReDesigner for Student」をリリース2020年6月東京証券取引所マザーズに上場2020年9月オンラインホワイトボードツール「Strap」をリリース2021年7月 デザイナー特化型キャリア支援サービス「ReDesigner」の副業・フリーランス向けマッチング事業を開始 2021年12月株式会社スタジオディテイルズを子会社化(現・連結子会社)2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しに伴い、東京証券取引所グロース市場に移行
(注)1.UI(User Interface/ユーザーインターフェース)とは「ユーザーがPCやスマートフォン等のデバイスとやり取りをする際の入力や表示方法などの仕組み」を意味します。
また、UX(User Experience/ユーザーエクスペリエンス)は「サービスなどによって得られるユーザー体験」のことを指します。
2.UIとUXを複合的に連関させデザインするという意味を込めて当社では「UI/UXデザイン」と称しています。
事業の内容 3 【事業の内容】
当社グループは、「ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる」というビジョンのもと、「デザインの力を証明する」というミッションを掲げ、「デザイン」を通じて人々の生活がより便利になり、より暮らしやすくなることを目指し事業活動を行っております。
当社グループが考える「デザイン」とは、問題の本質を掘り下げ、解決のための設計を行い、設計に基づいた外観(ビジュアル表現)を作り上げ、問題解決へと導くことを意味します。
これまで「デザイン」は、一般的に、製商品の形や色、模様といった表面的な見え方やパッケージ、広告等に言及されることが多かったものの、「デザイン」の本質は、製商品を使う“人”を中心に据え、その目的、置かれる状況、付随する思考も含めた情報伝達や体験の創造にあります。
色や形、技術や機能は「デザイン」によって統合され、本来の目的に沿って適切に活用されるようになるものと考えております。
現在では、ビジネスにおいて、この「デザイン」の考え方が不可欠な要素であることが認識され、ビジネス戦略等においても重要視されています。
「デザイン」の目的は、エンゲージメント(活用)やリテンション(継続)、解約率の低下といったユーザーが使い続けていく体験をつくることやそのような体験の積み重ねによる好循環を生み出し、ユーザーの体験価値を向上させることに変化しています。
当社グループは、この「デザイン」の本質的な考え方のもと、ビジョン・ミッションを達成するために、Webサイトやアプリケーション、ブランドのデザイン支援を行うデザインパートナー事業と、自社で構築したデザイン人材プールを活用したデザイナー採用支援サービスや自社開発のSaaSプロダクトを提供するデザインプラットフォーム事業の2つの事業を主要事業として運営しております。
また当社グループは、当社、連結子会社3社(Goodpatch GmbH、Goodpatch,Inc.、株式会社スタジオディテイルズ)、及び持分法適用関連会社2社(株式会社エックスポイントワン、株式会社Muture)の計6社により構成されております。
なお、連結子会社Goodpatch GmbHについては、現在清算手続き中であります。
なお、以下に示す区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。
(1) デザインパートナー事業デザインパートナー事業は、顧客企業の持つ本質的な価値を発見し、その要素を紐解きながら、顧客企業のユーザーが持つ価値観に則して、その価値が適切に伝わるように顧客企業の戦略やブランディング、ビジネスプロセス等も踏まえてデザインを実装していきます。
その際に、当社のUXデザイナー及びUIデザイナーが中心となり、顧客企業のプロジェクトチームと一体となって、デザインプロジェクトをリードします。
また、デザインパートナー事業では、顧客企業に対し、Web・スマートフォンサービス等のデジタルプロダクト、ブランドに関わる様々なデザインについて、次の3つの領域を跨いでデザイン支援を主に準委任契約にて提供しております。
・Experience Design(UI/UX)領域(プロダクト)主にスマートフォンやSaaSのアプリケーション等のデジタルプロダクトにおけるUI/UXデザイン支援(戦略立案・企画・設計・開発の支援)。
ユーザー視点でより使いやすいサービスを実現します。
・Brand Experience 領域(コーポレート・組織)顧客企業の経営ビジョン・ミッションを起点とした組織デザインやブランドイメージのデザイン。
ブランドの発信者側のサービスに込める思いや提供価値をデザインし、強固なブランドの形成を支援します。
・Business Design 領域(戦略・ビジネスモデル)顧客企業のデジタルにとどまらないプロダクト全般における戦略・ビジネスモデルのデザイン。
ユーザーがサービスを受け入れ、プロダクトを成長させていくための要件を定義し、その実現方法をデザインします。
各領域は部分的に相互に重なり合うため、領域を跨いだサービスの提供も特徴の一つとなります。
例えば、Business Design領域からExperience Design(UI/UX)領域又はBrand Experience領域へサービスを連続的に提供することによって、顧客企業の戦略の策定からプロダクト開発まで一気通貫で支援することができます。
顧客企業にとっては、プロダクト開発だけでなく、その基盤となる組織文化の変革を推進することができるなど、より本質的な課題解決を行うことが可能です。
① デザインプロジェクトのデザインプロセス(デザイン支援の流れ)について当事業においては、顧客企業にとって本来必要とされるデザインの開発のために、顧客企業のプロダクト・サービスを利用するユーザーとの直接的なやりとりだけでなく、ユーザーを取り巻く生活環境や利用するシチュエーション、さらに利用前後の関係・時間の流れなどの付加的な情報を勘案し、それらを総合的な「経験・体験」としてとらえて体験のデザイン、すなわちUXデザイン(注1)を行います。
また、当社グループでは、プロダクトやサービスの見栄えや外観を整えることだけでは十分に目的を達成するデザインとはならないと考えており、米国のUXデザイナーであるJesse James Garrett氏の提唱する、ユーザー体験を考える上での5つの要素(戦略、要件、構造、骨格、表層)をもとに、互いに関係するそれぞれの要素を考慮しながらデザインプロジェクトを進めております。
デザインプロジェクトでは、必ずしも前段階を完成させてから次段階に着手するわけではなく、完成前の状態で次段階に進み、また前段階に戻り再構築する・改善するという段階の行き来、すなわちプロトタイピング(注2)を繰り返しながら発想を深めていきます。
顧客企業側の視点だけでなく、ユーザー側の視点からその思考や行動を柔軟に分析していくため、プロトタイピングを繰り返すことで顧客企業が気付かない潜在的な価値や強みを取り入れる、顧客企業がこれまで採用したことのないマーケットへのアプローチを検討する、顧客企業がターゲットと考えるユーザー像を最適化する、顧客企業が持たない技術を外部から取り入れることを検討する等の結果につながり、イノベーションの実現に近づいていくことが可能となります。
当社グループでは、このようなデザイン支援の流れをデザインプロセスと呼んでおり、デザインプロセスは「1. Setup セットアップ→2. Problem プロブレム→3. Solution ソリューション→4. Development デベロップメント→5. Market マーケット」の5つのフェーズで進行します。
各フェーズはブレインストーミングのようなアイデアや議論の“発散”と様々なアイデアの絞り込みや整理等の“収束”を含み、各フェーズの結節点がデザインプロセスのマイルストーンとなります。
デザインプロセスの概念図は次のようになります。
1. Setup セットアッププロジェクトで達成すべきことを見つけるフェーズです。
デザインプロジェクトが始まり、当社グループと顧客企業が一体となりワークショップ形式でチームビルディングを行います。
デザインプロジェクトの目的を紐解くことで、顧客企業のビジネスゴールとユーザーのゴールの関係性を明らかにし、未だ明確ではない顧客企業の課題にアプローチします。
デザインプロジェクトで解決する課題の認識を合わせ合意形成し、注力する部分を決定します。
2. Problem プロブレムプロブレムではリサーチ・ユーザーインタビューを基に、本質的な課題を定めるために様々な調査を行います。
顧客企業が提供したいと考えているプロダクトやサービスが、どのようなユーザーをターゲットとしているか等により、デザインアウトプット(結果)の内容が変わってきます。
顧客企業にとってもユーザーを客観的に分析する機会を持つことで、提供するプロダクトやサービスの価値を明確にしながら、ユーザーのインサイト(気づき)を発見・定義することができます。
3. Solution ソリューションここでは、アイディエーション(アイデアを出すこと)を行い、課題に対する解決策を提示し、アウトプットに向けた設計及び骨格を構築します。
前工程にて発見・定義したユーザーのインサイトに基づき、潜在ニーズやニーズを充足したときのメリットをチーム内で議論しながらサービスの大枠を定めていきます。
その後、デザイナーがプロトタイプとしてプロダクトやサービスのコンセプトを提示し、以降の議論やサービスの初期設計における基盤となるものが出来上がります。
4. Development デベロップメントここでは、デザイナーがデザインしたものをユーザーが使えるプロダクトやサービスへと変えていきます。
様々な機能が付け加えられ、その体験価値を確認しながら検証作業が繰り返されます。
ここでの成果物はMLP(Minimum Lovable Product:ユーザーにとってそのコア機能が本当に心から求めているものなのかを検証するための、初期バージョンのプロダクト)です。
最終的なMLPにたどり着くまでにデザイン検証作業の反復を行います。
5. Market マーケットここでは、最終プロトタイプをベースに本番環境に組み込むデザインを制作します。
マーケット検証から適切なフィードバックを得て、プロダクトやサービスの最終的なデザインを進め、ビジネスとの強い紐付けが行われます。
デザインプロジェクトによっては、続いて当社グループのエンジニアがアプリ開発のコーディングを行うこともあります。
② 当社グループのデザイナーについて当社グループのデザインプロジェクトでは、デザインストラテジスト、UXデザイナー、UIデザイナー、及びエンジニアが顧客企業のニーズに応じて、最適なチームを構成し、デザインプロジェクトに参画しております。
デザインプロジェクト全体のスコープ(範囲・広がり)によっては、それぞれが複数名参加する場合もあります。
デザインストラテジスト、UXデザイナー、UIデザイナー、及びエンジニアの役割は次のようになります。
・デザインストラテジストデザインストラテジストはデザインプロジェクトにおいて、顧客企業のプロダクトやサービス全般における戦略やビジネスモデルを設計し、複雑な要求・要件をコンセプトへとまとめ上げ、実現するための道筋の設計を担います。
主に、デザインプロセスの前半部分を担当します。
・UXデザイナーUXデザイナーはデザインプロジェクトにおいて、顧客企業のサービス体験全体を設計する役割を担い、主に、デザインプロセスの前半から中盤部分を担当します。
ユーザー像を絞り込んで定義し、ユーザー像から顧客企業のプロダクトやサービスにおける問題の本質を発見し、解決のための体験設計を行い、UIデザイン(注3)のベースとなる要素を絞り込んでいきます。
・UIデザイナーUIデザイナーはデザインプロジェクトにおいて、絞り込まれたユーザー像からプロトタイプを設計し、本番に実装するデザインを制作します。
主に、デザインプロセスの中盤から後半部分を担当します。
ユーザーが使いやすい、わかりやすい、美しいUIを設計することで、ユーザー体験の向上を行います。
・エンジニアエンジニアはデザインプロジェクトにおいて、デザインが確定した後のアプリケーションの実装を担います。
iOS、Android、Web、サーバーなどの様々な専門スキルを持ったメンバーが在籍しております。
主に、デザインプロセスの後半の開発部分を担当します。
③ 事業拠点について当事業においては、次の2つのデザイン組織によって、顧客企業のデザイン支援を行っております。
1.正社員デザイン部門 正社員デザイン部門は、日本を中心としたビジネス展開のために、当社及び株式会社スタジオディテイルズに所属する主に正社員デザイナーにより構成される組織であり、顧客企業へのデザイン支援をプロジェクト方式で提供しております。
顧客企業のデザインプロジェクトは、その特性に応じて最適なチームを構成し、顧客企業側のプロジェクトチームとともに、デザインプロセスをベースに推進します。
また、体系化されたデザインノウハウとナレッジを蓄積し、在籍するデザイナーの研修を行い、デザイン品質の向上に取り組んでいます。
これにより、デザイナーの属人性を下げ、クオリティの再現性を高める仕組みを整えています。
プロジェクト件数の増加に従い、デザイナーの採用も積極的に行っており、優秀な人材を採用し定着させることで、デザイン人材が集結する組織を目指しています。
特に、デジタル領域のUX及びUIに関わるデザイナーの市場価値の向上に取り組んでおり、働きやすい環境の整備、キャリア形成支援等を通じ、デザイナー中心の企業文化を確立しています。
なお、2024年8月末現在、当社グループの正社員デザイン部門には161名の正社員デザイナーが在籍しています。
2.Goodpatch Anywhere 「Goodpatch Anywhere」は、2018年にサービスを開始し、全国各地のフリーランスや副業のデザイナーにてチームを組成し、インターネットを通じてデザインプロジェクトを進行する、フルリモート形態によるWebサイトやアプリケーション等のデザイン支援を提供しております。
世の中のデザイナーの働き方は、時間と場所の制約にとらわれず、また、企業の一社員にとどまらないフリーランスの形態へと広がりをみせ、さらに、ウェブ会議システムやコラボレーション(協働)ツールが広く普及し、非対面での円滑なコミュニケーションが可能となっております。
顧客企業においても、柔軟な働き方を提供できるリモートワークが普及しております。
このような状況の下、「Goodpatch Anywhere」では、当社担当社員デザイナーがUXデザイン及びUIデザインを軸とした当社のデザイン支援の知見を活用しプロジェクト品質を担保しながら、全国各地に居住する経験豊富で多種多様なスキルを持つデザイナーを集め、デザインプロジェクトの内容に応じてデザイナーの選定を行い、当社担当社員デザイナー及び選定されたデザイナーが協働し、フルリモートで顧客企業のデザインプロジェクトを進めております。
2024年8月末現在では、590名のUXデザイナー及びUIデザイナーを中心としたフリーランスのメンバーが登録されており、そのうち41名が稼働しております。

(2) デザインプラットフォーム事業デザインプラットフォーム事業は、デザインパートナー事業によって行われるUI/UXデザイン支援を様々な側面からサポートするサービスを提供しております。
デザインが有効に活用され、プロダクトとして世の中にリリースされるまでのプロセスを、企業内デザイン人材(デザイナー採用支援サービス-「ReDesigner」)、ソフトウェア(デザインITツール-「Strap」)の点からサポートし、デザインパートナー事業をサポートする基盤(プラットフォーム)として機能しております。
当社が顧客に提供している主なサービス・プロダクトは以下のとおりであります。
① ReDesigner及びReDesigner for Student「ReDesigner」は、2018年にリリースしたデザイナーに特化した人材紹介サービスです。
デザイン会社である当社自らが人材紹介を行うことで、デザイナーの就業現場において発生しがちなスキルやマインドセットなどのミスマッチを防ぎ、企業側とデザイナー側両面のニーズを満たしたサービス提供が可能となります。
デザイナーの採用を検討している企業は、企業の求めるデザイナーのスキル等、デザイナーの知りたい情報を網羅した求人票を当社とともに作成します。
また、デザインに対する理解度が高い当社のキャリアアドバイザーが、転職を希望するデザイナーの悩みや希望を聞くことで適切な情報を提供していきます。
当社がデザイナーと企業の間に入ることで、相互のニーズをより深く理解し、デザイナー及び企業双方にとってのマッチングの最適化を図っております。
2019年6月には「ReDesigner for Student」というデザイナー志望の学生に向けた採用支援Webサービスを正式リリースしております。
学生は当サービスに登録し、Web上にポートフォリオ(作品集)の掲載を行い、企業からの採用アクションを待ちます。
一方、採用企業は月定額の利用料を支払い、ポートフォリオを掲載している学生に向けて求人を発信しております。
また、2021年7月には副業・フリーランスマッチングサービスをリリースし、ビジネス領域の拡大を図っております。
さらに、2024年1月にはダイレクトリクルーティング機能の提供を開始し、企業が直接デザイナーにアプローチできる新たな手段を提供しております。
② Strap「Strap」は、2020年9月にリリースしたオンラインホワイトボードツールです。
複数のユーザーがリアルタイムで図解やテキスト情報を共同編集することができ、作業及びコミュニケーションの効率化を実現することが可能です。
様々な企業にてリモートワークが普及し、非対面又は、非対面及び対面でのプロジェクトの推進が必要とされる現在において、対面でホワイトボードを見ながらチーム全員で情報を共有し作業するようなコラボレーション(協働)空間をオンラインで実現します。

(注)1.UXデザインとは、デジタル領域/非デジタル領域に関わらず、ユーザーとの全ての接点における体験の設計を指しています。
2.プロトタイピングとは、最終成果物の試作品を早い段階から作り、改善を繰り返す手法のことを意味します。
3.UIデザインとは、ビジュアルや情報設計、インターフェースのデザインなど、より具体的なアウトプットを意味します。
【事業系統図】
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
名称住所資本金又は出資金(千円)主要な事業の内容議決権の所有(又は被所有)割合(%)関係内容(連結子会社) Goodpatch,Inc.16192 CoastalHighwayLewes,Delaware19958 USA100ドルデザインプラットフォーム事業100役員の兼任1名Goodpatch GmbH
(注)3Oranienstraße 6Hinterhof,Treppenhaus 4,10997Berlin Germany25千ユーロデザインパートナー事業100-株式会社スタジオディテイルズ
(注)4愛知県名古屋市10,000千円デザインパートナー事業100役員の兼任3名営業上の取引(持分法適用関連会社) 株式会社エックスポイントワン 京都府京都市2,100千円デザインパートナー事業33.4営業上の取引株式会社Muture東京都中野区50,000千円デザインパートナー事業40役員の兼任2名営業上の取引
(注) 1.「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
3.Goodpatch GmbHは清算手続き中であります。
4.株式会社スタジオディテイルズについては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
主要な損益情報等① 売上高     645,473千円② 経常利益     28,714千円③ 当期純利益    19,690千円④ 純資産額    150,460千円⑤ 総資産額    254,065千円
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況 2024年8月31日現在セグメントの名称従業員数(名)デザインパートナー事業197(23)デザインプラットフォーム事業30(-)全社(共通)37(10)合計264(33)
(注)1.従業員数は、正社員、契約社員及び当社グループ外から当社グループへの出向者を含み、当社グループから当社グループ外への出向者を除く就業人数であり、臨時雇用者数(Goodpatch Anywhereに所属する契約社員、パートタイム契約社員、アルバイト、インターン及び派遣社員)の平均人数は( )内に外数で記載しております。
2.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門の従業員であります。
3.前連結会計年度末に比べ従業員数が28名増加しております。
主な理由は、業容の拡大に伴い期中採用が増加したことによるものであります。

(2) 提出会社の状況 2024年8月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)227(33)35.43.08,232 セグメントの名称従業員数(名)デザインパートナー事業161(23)デザインプラットフォーム事業30(-)全社(共通)36(10)合計227(33)
(注)1.従業員数は、正社員、契約社員及び当社外から当社への出向者を含み、当社から当社外への出向者を除く就業人数であり、臨時雇用者数(Goodpatch Anywhereに所属する契約社員、パートタイム契約社員、アルバイト、インターン及び派遣社員)の平均人数は( )内に外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含めております。
3.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門の従業員であります。
4.前事業年度末に比べ従業員数が35名増加しております。
主な理由は、業容の拡大に伴い期中採用が増加したことによるものであります。
(3) 労働組合の状況当社グループでは、労働組合が結成されておりませんが、労使関係は安定しております。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異① 提出会社当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)
(注)1男性労働者の育児休業取得率(%)
(注)2労働者の男女の賃金の差異(%)
(注)1-75.0-
(注)1.管理職に占める女性労働者の割合及び労働者の男女の賃金の差異については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
② 連結子会社連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針当社グループは、「ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる」というビジョンのもと、「デザインの力を証明する」というミッションを掲げ、「デザイン」を通じて人々の生活がより便利になり、より暮らしやすくなることを目指し事業活動を行うデザインカンパニーです。
当社はUI/UXデザイン支援において、「デザイン」の本質的な考え方を活用し、顧客企業の主にスマートフォンやSaaSのアプリケーション等のデジタルプロダクトにおける戦略立案・企画・設計・開発の支援を行ってまいりました。
当社グループとしては、優良な「デザイン」で構成されたサービスはユーザーの生活に溶け込むと同時に、そのサービスを提供する企業にとっても有力なビジネスの機会を提供するものとなると考えており、UI/UXデザイン支援を通じてビジネスにおける「デザイン」の価値を世に広めていきたいと考え事業を行っております。

(2) 経営戦略、経営環境等2007年1月、インターネットと携帯電話、そしてストレージ(記憶装置)を組み合わせたスマートフォンと呼ばれるデバイスの出現により、人々の生活が大きく変化しました。
ユーザーは常にネットワークに接続し、アプリと呼ばれるソフトウェアを利用して情報を双方向に授受し、自己の生活スタイルに応じてスマートフォンの機能をカスタマイズするようになりました。
以来、スマートフォンは各々の生活シーンに組み込まれ、欠かせない存在になっています。
スマートフォンは「デザイン」にも大きな影響を与えました。
デジタル分野のデザイン(「デジタルデザイン」)はそれまで主流であったホームページ等のPC画面のWebデザインからスマートフォン画面のアプリデザインに領域を拡大してきました。
画面サイズの小さなスマートフォンにキャッシュレス決済等のペイメント機能やカメラを応用的に活用する機能等がデバイスに盛り込まれる中、視覚的にわかりやすい直感的操作が可能なユーザーインターフェース(UI)をもつアプリケーションが主流になり、それらのアプリケーションが継続的に利用され続けるためには、ユーザーの利用シーンやライフスタイルを想定してアプリをデザインすること、つまりユーザーエクスペリエンス(UX)を「デザイン」することが不可欠となりました。
実際のところ、優れたUI/UXを実装したアプリを市場に投入できた企業が大きく成長するという事例が積みあがっております。
例えば、LINE、Uber、Twitter、Instagram等のアプリの運営企業はスマートフォンアプリを起点として、それぞれの業界だけでなく、社会全体にまで大きな影響を与えております。
一方では、既に一定の地位を築いている企業については、自社の成長のため、又は生き残りのため、スマートフォンをはじめとするデジタル領域への対応において数々のチャレンジに直面しております。
経済産業省によると、「あらゆる産業において、新たなデジタル技術を使ってこれまでにないビジネスモデルを展開する新規参入者が登場し、ビジネスの従来の枠組み・ルールが崩壊し、新たな枠組みやルールに切り替わる変化が起きつつある」、そして、「企業は、この脅威に対し、現在確保している競争力維持・強化のために既存の枠組みにとらわれない自己変革が求められている」と報告されており(注1)、主にデジタル分野でのこのような取り組みをデジタルトランスフォーメーション(DX)と呼び、経済やビジネスにおけるテーマとして掲げられております。
日本の市場調査会社の株式会社富士キメラ総研による調査結果では、デジタルトランスフォーメーション(DX)は企業価値向上を実現する重要な経営課題の一つと位置付けられるとともに、最近では社会課題の解決につながる取り組みとしての認識が広がっております。
また大手企業を中心にDX戦略の策定および推進体制の構築が進み、全社戦略として各部門や現場に合わせた具体的なDX施策に向けた投資が本格化しているとされています。
同調査によると、2030年度のDXの国内市場規模は年平均成長率11.0%、市場規模では3兆4,837億円(2022年)から8兆350億円(2030年)に拡大すると予測されております(注2)。
日本においても、2018年5月、経済産業省は、経営者がデザインを有効な経営手段と認識しておらずグローバル競争環境での弱みとなっていることから、デザインを活用した経営手法、すなわち「デザイン経営」の推進を提言しております。
ここでいう「デザイン経営」はデザインを重要な経営資源として活用し、ブランド力とイノベーション力を向上させるという経営の姿であり、企業の産業競争力の向上に寄与するものとされております(注1)。
当社グループのUI/UXデザイン支援は「デザイン経営」を具体的に実践したい企業にむけて、企業レベルでのブランディングから個別サービスにおけるデザインの実装に至るまでデザイン領域を幅広くサポートしております。
当社グループが手がけるデザインパートナー事業は、顧客企業のデザインプロジェクトの支援において、顧客企業にとって既知であり自明である事業の目的や戦略から紐解き、顧客企業と顧客のユーザーへ問いかけ、デザインの対象となるサービスのUXの最適解を求めながら、アプリやWebサービス等のデジタルプロダクトのUIデザインの実装を進めます。
既存のビジネスプロセスをデジタル化し、イノベーションの創出を図りたい企業に対しては、デジタル分野への新規進出の実現を、また、新たな視点で顧客起点の価値創出のための事業やビジネスモデルの変革を図りたい企業に対しては、ビジネスプロセスの変革の実現を、デザインを切り口に行うものとなります。
具体的には、当社グループでは、先ずサービスを利用するユーザー(利用者)をデザインの中心として位置付け、ユーザーに焦点を当てていきます。
ユーザーとは何者か、どのような趣向があるのか、解決には何が必要かという問いを投げかけていきます。
常にユーザーを中心に考え、目的を見出し、その目的を達成するための手段を具現化するという一連のプロセスの中に、ブランド・強み、商品力等の顧客企業が有する価値を組み込み、その特徴を活かしつつ、差別化されたUXを実現していきます。
また、顧客企業の有する様々な資産や技術だけでなく、企業外にある手段についても柔軟に取り入れながら対話を進めていきます。
その結果、AIやクラウド、IoT等の様々な技術はその実現のための手段として組み込まれ、必要に応じてデザインの設計にも反映されるとともに、そのソリューションの実装までプロジェクトスコープ(プロジェクトの範囲)を拡大して対応することがあります。
また、当社グループとしては、デジタルトランスフォーメーション(DX)領域において「デザイン」が関係する市場をより鮮明に形成するため、デザイナー組織を拡大し、デザインパートナー事業の成長を図るとともに、より多くの顧客企業に向けてデザインプロジェクトを実施していきたいと考えております。
これまでに関与した優れたUI/UXのデザイン事例を有効に活用しながら、広告に頼らないSNS等を活用したPR活動をさらに推進することによって効率的に当領域におけるブランディングを進めてまいります。
同時に、デザインパートナー事業を後方支援するために、デザインプラットフォーム事業の推進に努めます。
デザイン人材(デザイナー採用支援サービス-「ReDesigner」)、ソフトウェア(デザインITツール-「Strap」」)、の点からもデザイン領域における当社の存在感を高めていきます。
そして、それぞれのシナジーを創出し、デザインビジネスの拡大を働きかけてまいります。

(注)1.経済産業省 産業界におけるデジタルトランスフォーメーションの推進 https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/dx/dx.html(2019年10月25日)2.株式会社富士キメラ総研 2024 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望 市場編 (3) 目標とする経営指標デザインパートナー事業において、収益の源泉は、顧客企業のデザインプロジェクトからの月額報酬となります。
そのため、当事業上の目標達成状況を判断するための客観的指標は当社グループとデザインプロジェクトを進めるために契約した顧客企業の月額平均単価、並びに、その実施顧客社数と考えております。
当該顧客企業の月額平均単価を拡大させ、顧客社数を増やすことで、今後のデザインパートナー事業の売上高を継続的に成長させてまいります。
なお、当事業における月額平均顧客単価とその顧客社数は以下のとおりであります。
また、契約形態としては、一部請負契約のプロジェクトもありますが、主に月額ベースの準委任契約となります。

(注)1.月額平均顧客単価とは、四半期ごとの売上高を顧客社数で除した数値の平均値を示しています。
2.顧客社数とは、デザインパートナー事業において、当社グループとデザインプロジェクトを進めるために契約した顧客企業の社数を指しており、1か月にデザイン支援を提供した顧客社数の当該期間の平均値を示しています。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題(1)及び
(2)記載の、経営方針及び経営戦略等を実行していく上で、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。
① 事業共創によるDXにおけるプレゼンス向上についてDXは企業価値向上を実現する重要な経営課題の一つと位置付けられるとともに、最近では社会課題の解決につながる取り組みとしての認識が広がっております。
大手企業を中心にDX戦略の策定および推進体制の構築が進んでおり、全社戦略として各部門や現場に合わせた具体的なDX施策に向けた投資が本格化しております。
当社グループは、UI/UXデザインにおける強みを活かし、特に大手企業のDX戦略の実行に際しデザインを活用し支援する活動を推進しております。
その中で、これまでも一部の顧客企業とともにジョイントベンチャーや業務提携等の形式を活用し、支援を行ってきましたが、今後はより多くの顧客企業と連携し、事業の共創を進めることを目指しております。
この取り組みを通じて、顧客企業の変革を促進し、デザインを通じたイノベーションを実現する事例を「事業共創」というテーマで発信し、DXにおける有効な手法として広く認知されることを目指してまいります。
② マーケティング活動の強化について当社グループは、UI/UXソリューションのマーケットの拡大とともに、その獲得においても他社との競争が徐々に激化しつつある環境において、積極的な広報活動に加え、マーケティング活動の強化を行ってまいりました。
さらなるプロジェクトの提案機会を獲得するため、今後は継続的にマーケティングの実施体制を拡充し、マーケティング活動の分析活動・効果検証による改善活動の実施、アライアンスによる新規案件の創出、事例発信の強化、ナーチャリングの強化等についても取り組んでまいります。
③ 顧客企業との関係性強化について当社グループは、デザイン支援プロジェクトを提供する顧客企業と、長期的な関係を築き、またそれを深めていくことを営業上の方針として掲げております。
プロジェクトの実施において、プロジェクトの課題解決を出発点とし、顧客企業の発展に貢献する取り組みやアイデアを積極的に提案し、プロジェクト関係者にとどまらず、顧客企業の経営層や意思決定者層も巻き込んで対話を進めてまいります。
④ 提供ソリューションの拡張について当社グループは、顧客企業の課題解決にさらに貢献していくためには、提供するソリューションの領域を拡張させ、幅広いサービス提供を可能にすることが重要と考えております。
そのため、当社グループでは、UXデザイン領域を軸に「デザイン × 事業戦略」、「デザイン × 組織」、「デザイン × CXテクノロジー」、「デザイン × ブランド」に事業領域を拡げ、各領域に適した内部組織を設計し、高品質なソリューション提供を行うことに取り組んでまいります。
⑤ バリューチェーンの拡大とM&Aの推進についてAIやIoT等のデジタル技術が実用フェーズを迎え、DXが注目を集め、企業がデジタル領域において変革を求められる状況の中で、デザインの持つ役割の重要性は益々高まっております。
当社グループは、デザインパートナー事業において、UI/UX領域の支援を強みに、ブランドデザイン、サービス戦略の策定等を手掛けておりますが、DXにおけるバリューチェーン(戦略領域→UI/UX領域→開発領域→グロース領域)を意識した機能強化が必要であると考えております。
当社グループは、デザインパートナー事業のケイパビリティの強化(強みの拡大)のために、他社との事業連携やM&Aによる戦略的投資を推進し成長を図りたいと考えております。
当社グループでは、「デザイン領域と親和性の高い開発領域の企業」、「顧客サービス運用支援を行う企業」等、開発及びグロース領域に位置する企業を検討対象としております。
また、当社グループのデザインノウハウ及びデザイン人材を活用し、中長期的視点で成長が見込まれる企業についても、併せて検討対象とすることといたします。
⑥ 人材基盤の整備についてDXへの関心が高まる中、デザイン人材の需要が増加し続けており、当社グループが多面的・長期的なソリューションを提供していくためには、優れたデザイナーとなりうる人材を採用し、かつ長期的に活躍してもらう仕組みを整備することが極めて重要な要素と考えております。
当社グループでは、さらなる事業成長を目指し、採用チャネルの拡充や採用人員の増加等のデザイン人材採用を強化するとともに、社内にてデザイナーとしてのスキル向上を図るための体系的なデザイン研修等を実施し人材開発を推進してまいります。
加えて、DE&Iの推進や健康経営の推進を行い、従業員が中長期にわたって活躍しやすい環境の整備や人事制度の構築等を進めてまいります。
⑦ デザインプラットフォーム事業の成長について当社グループは、デザインプラットフォーム事業を、デザインパートナー事業における地位をより強固なものとするための関連事業と位置づけております。
「デザイン」のビジネス領域における市場を明確に形成し、そのリーディングポジションを確固たるものとするために、企業内デザイン人材(デザイナー採用支援サービス-「ReDesigner」)、ソフトウェア(デザインITツール-「Strap」)の2領域において以下の取り組みを進めております。
⑦-1 デザイン人材市場への取り組み当社グループは、デザイン人材市場へのアプローチとして「ReDesigner」及び「ReDesigner for Student」を展開し、デザイナーという限定された職種に対し、企業からデザイナーの採用支援の依頼を受け、候補者を紹介しております。
「デザイン」を取り巻く就業環境をより良いものとするため、引き続き各社のデザイナーの就業環境を整えながらも、デザイナー志望者へ提供する情報の付加価値を高め、採用企業及び求職者の両面で「ReDesigner」の人材ネットワークを拡大してまいります。
また、「ReDesigner for Student」は求職者と採用企業を結びつける仕組みとしてソーシャルリクルーティングを採用し、デザイナーのためのリクルーティングサイトとしてUI/UXの改善を継続的に進め、サービスの強化に努めております。
⑦-2 ソフトウェアへの取り組み当社グループは、オンラインホワイトボード「Strap」というSaaS(Software as a Service)アプリケーションを公開し、「デザイン」で培ったコラボレーションノウハウの社外への浸透を図っております。
利用企業は「Strap」によって作業・コミュニケーションの効率化を実現し、共創を通じて新しい価値を生み出します。
デザイン支援プロジェクトにて培ったノウハウを活用し、ユーザーの利便性を継続的に向上させるための機能の改善や、大企業での利用を想定したセキュリティや管理機能の拡充に積極的に取り組んでおります。
⑧ 内部管理体制の強化について当社グループでは、今後継続的に事業が拡大していく中で、効率的な経営を行うために内部管理体制についてより一層の強化が求められていくものと認識しております。
これに対応するため、当社グループでは、各分野に専門性を有した人員を配置し、社内管理体制の強化を図っており、今後においても引き続き充実させていく方針であります。
⑨ 新規事業の展開について当社グループは、企業価値を向上させ、デザインの価値を引き上げるためには事業規模の拡大を図っていくことが必要であると考えております。
当社グループは「デザイン」で培ったノウハウを、効果的にビジネスのあらゆる場面に浸透させ、幅広く展開することで、デザインパートナー事業とデザインプラットフォーム事業の事業間シナジーを追求しております。
今後も継続的な事業成長の実現に向けて、既存事業及びサービスの伸長に加えて、新規事業の展開を積極的に検討してまいります。
⑩ サステナビリティへの取り組みについて当社グループでは、サステナビリティの方針として、「社会を前進させるデザインの力を、ステークホルダーと共に広めていく。
」を掲げ、パートナーをはじめとするステークホルダーと共創することで、社会の課題解決に向き合い続けていきます。
またマテリアリティ(重要課題)として、「Design for Talent」、「Design for Partner」、「Design for Society」、「Design with Governance」を策定し、これらのマテリアリティ(重要課題)の取り組みを通じて社会に貢献し、企業価値の向上と持続的成長の実現を目指してまいります。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
サステナビリティ全般当社グループは、「ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる」というビジョンのもと、「デザインの力を証明する」というミッションを掲げ、デザインを通じたあらゆる社会課題の解決を目指しております。
デザインの力を証明するためには、事業を成長させることによって、その力を社会に広く発揮していくことが必要不可欠です。
そのために、当社グループは心を揺さぶるデザインの可能性を追求し、顧客やパートナーをはじめとするステークホルダーと共創することで、課題解決に向き合い続けていきます。
デザインを通じたソリューションによって、社会に対する変化や前進の輪を広げていくことに貢献していきたいと考えております。
(1) サステナビリティの推進体制(Design with Governance) 当社グループでは、顧客企業や株主などのステークホルダーの期待に応えるには、企業価値を向上するコーポレート・ガバナンスの強化が重要な課題であると認識しております。
この考えに基づいて、従業員の安全衛生を高めるとともに長期的かつ安定的な株主価値の向上に努めるため、迅速で合理的な意思決定体制と、業務執行の効率化を可能にする社内体制の構築に取り組んでおります。
加えて当社グループは、サステナビリティ推進体制を強化しており、代表取締役社長を中心としたプロジェクトチームによりサステナビリティに関する議論や各種の取り組みを推進しております。
サステナビリティに関する方針やマテリアリティ(重要課題)の特定をはじめ、ダイバーシティや労働環境、人権などの社会問題に関する取り組みについて議論、進捗モニタリングを行います。
またサステナビリティ活動全般の取り組み状況については、経営会議での審議、議論を経て、取締役会に報告を行います。
また、取締役会はサステナビリティ全般に関するリスク及び機会の監督に対する責任と権限を有しており、サステナビリティ推進のプロジェクトで協議された内容の報告を受け、当社グループのサステナビリティのリスク及び機会への対応方針及び実行計画等について、審議・監督を行ってまいります。

(2) サステナビリティに関する戦略 当社グループは、デザインを通じた社会課題の解決を目指し、上記(サステナビリティの推進体制(Design with Governance))の拡充に加え、下記の3項目を加えた4つのテーマを戦略課題として位置づけました。
いずれも長期的な価値創造と目指す社会の実現を支える上で重要であると考えており、各課題に対する取組を強化してまいります。
それぞれ以下のとおりであります。
a.人的資本経営の推進(Design for Talent)当社グループは、人の成長が事業や組織の成長であるという考えのもと、「人が成長する会社」を目指し、従業員の育成環境の向上と活躍機会の提供を行っております。
そのため、従業員一人ひとりのキャリア形成を支援し、自己実現が可能な機会を提供することで、個人の成長を促し、同時に会社の成長を実現していきたいと考えております。
具体的な取り組みとしては、従業員のスキル向上を目的としたeラーニング研修の提供や語学研修等を行っております。
また当事業年度より従業員の資格の取得を促進する「資格取得支援金制度」を導入しております。
また、当社グループはミッション、ビジョンを達成するためのコアバリューの一つとして「Play as a team」を掲げ、強固なチームになるためには、性別・国籍・宗教・学歴などに境界を持たず、多様な視点を持つメンバーを受容する環境づくりが重要だと考えております。
バックグラウンドの異なるメンバーが公平な機会のもと、ライフステージの変化に応じた多様な働き方を実現できるような環境を整備することに注力しております。
具体的には、事実婚や同性パートナーを対象とした社内制度や福利厚生の充実、フルリモートワークを選択できる勤務地選択制度、ファミリーサポート休暇などを行っております。
これらを通じて、社員一人ひとりが最適な環境で仕事に取り組みながら、当社グループ全体が協力し合い、共に成長できるよう努めてまいります。
さらに、デザインプラットフォーム事業「ReDesigner」において、採用人数や候補者数の増加のみならず、当社が支援したデザイナー転職者の賃金向上にも寄与し、デザイナーの価値向上に貢献しております。
b.社会課題解決への貢献(Design for Society)当社グループは、持続可能な社会の実現に向け、デザインを通じた社会課題解決への貢献を目指します。
環境問題や少子高齢化、人口問題等の社会課題の解決に対して、デザインの力が求められると考えております。
当社グループ全体では、環境に配慮した経営を行っております。
具体的には、業務フローのクラウド化を通じたペーパーレス化を推進しております。
また、当事業年度よりカーボンオフセットの導入を行っております。
デザインパートナー事業においては、デザインによる社会全体のステークホルダーに対する課題解決を提案しております。
例えば、アプリケーションの開発を通じてビジネスのペーパーレス化推進、人口減少の課題を抱える地方自治体への支援など、持続可能な社会の実現に貢献いたしました。
さらに、社会や地域コミュニティの発展と暮らしやすい社会の実現を目指しております。
当社グループ内では、アクセシビリティ向上のための取り組みを強化しております。
ウェブアクセシビリティ方針を当社ホームページにて公開、改善を進めるとともに、その知見をデザインパートナー事業においても活かしております。
また社会課題の解決に興味を持つデザイナーを増やすことも、業界を牽引するデザインカンパニーの責務と考え、デザインコミュニティの発展にも貢献しております。
当事業年度では、ビジネスパートナーのメディア企業とDesign Leader Impact Awardを共催し、デザインリーダーのロールモデルを社会に提示する試みを行いました。
c.パートナーとの共創(Design for Partner)当社グループは、ビジネスパートナーが企業変革を進め、イノベーションを生み出し続けられる社会を作りたいと考えております。
そのためには、当社グループのステークホルダーとなるビジネスパートナーとの深い関係構築が必要であり、提供ソリューションを拡充していくことで、ビジネスパートナーとの共創を目指します。
そして、顧客体験を起点としたビジネスパートナーとの共創を通じて、事業やサービスの成長だけではなく、社会全体のイノベーションの実現をデザインの力で広げていきます。
当事業年度では、デザインパートナー事業において、当社として新たな取り組みとなるビジネスパートナーとのレベニューシェア型の事業開発の実施や、MBAプログラム講座の共同開発など、共創による取り組みを推進しています。
(3) リスク管理当社グループでは、経営上の意思決定及びその執行を監督・監査し、グループ全体のリスク管理及び内部統制の向上を図る一方で、迅速な意思決定を行うことができる体制を確保することが重要と考えております。
そのため、当社グループでは、グループ全体におけるリスクマネジメント及び法令・定款の遵守を徹底するため、リスクマネジメント委員会を設置しており、定例会を月に1回開催し、また取締役会において、定期的に情報共有を図っております。
グループ各社の横断的なリスクについては、管理部管掌の取締役執行役員CFOの下、重要リスクを特定し、取締役執行役員CFOを最高責任者とするリスクマネジメント委員会で協議し、迅速かつ的確な対応を講じております。
(4) 人的資本に関する戦略・指標及び目標当社グループの人的資本に関する戦略については、上記
(2) サステナビリティに関する戦略 a.人的資本経営の推進(Design for Talent)に記載の通りであります。
また、人的資本に関して、以下の指標を用いています。
なお、具体的な目標は、現時点において定めておりませんが、サステナビリティの更なる推進を図るべく、プロジェクトチームにおける議論を経て、各指標の目標設定を今後検討してまいります。
主要項目指標実績デザイナーの採用
(注)1全体の新規採用数(名)46 新卒の新規採用数(名)3 中途の新規採用数(名)43DE&Iの推進
(注)2、
(注)3全社員の育児休業取得率(%)81.8 男性の育児休業取得率(%)75 女性の育児休業取得率(%)100
(注)1.対象は株式会社グッドパッチ、株式会社スタジオディテイルズであります。
   2.対象は株式会社グッドパッチであります。
   3.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
戦略
(2) サステナビリティに関する戦略 当社グループは、デザインを通じた社会課題の解決を目指し、上記(サステナビリティの推進体制(Design with Governance))の拡充に加え、下記の3項目を加えた4つのテーマを戦略課題として位置づけました。
いずれも長期的な価値創造と目指す社会の実現を支える上で重要であると考えており、各課題に対する取組を強化してまいります。
それぞれ以下のとおりであります。
a.人的資本経営の推進(Design for Talent)当社グループは、人の成長が事業や組織の成長であるという考えのもと、「人が成長する会社」を目指し、従業員の育成環境の向上と活躍機会の提供を行っております。
そのため、従業員一人ひとりのキャリア形成を支援し、自己実現が可能な機会を提供することで、個人の成長を促し、同時に会社の成長を実現していきたいと考えております。
具体的な取り組みとしては、従業員のスキル向上を目的としたeラーニング研修の提供や語学研修等を行っております。
また当事業年度より従業員の資格の取得を促進する「資格取得支援金制度」を導入しております。
また、当社グループはミッション、ビジョンを達成するためのコアバリューの一つとして「Play as a team」を掲げ、強固なチームになるためには、性別・国籍・宗教・学歴などに境界を持たず、多様な視点を持つメンバーを受容する環境づくりが重要だと考えております。
バックグラウンドの異なるメンバーが公平な機会のもと、ライフステージの変化に応じた多様な働き方を実現できるような環境を整備することに注力しております。
具体的には、事実婚や同性パートナーを対象とした社内制度や福利厚生の充実、フルリモートワークを選択できる勤務地選択制度、ファミリーサポート休暇などを行っております。
これらを通じて、社員一人ひとりが最適な環境で仕事に取り組みながら、当社グループ全体が協力し合い、共に成長できるよう努めてまいります。
さらに、デザインプラットフォーム事業「ReDesigner」において、採用人数や候補者数の増加のみならず、当社が支援したデザイナー転職者の賃金向上にも寄与し、デザイナーの価値向上に貢献しております。
b.社会課題解決への貢献(Design for Society)当社グループは、持続可能な社会の実現に向け、デザインを通じた社会課題解決への貢献を目指します。
環境問題や少子高齢化、人口問題等の社会課題の解決に対して、デザインの力が求められると考えております。
当社グループ全体では、環境に配慮した経営を行っております。
具体的には、業務フローのクラウド化を通じたペーパーレス化を推進しております。
また、当事業年度よりカーボンオフセットの導入を行っております。
デザインパートナー事業においては、デザインによる社会全体のステークホルダーに対する課題解決を提案しております。
例えば、アプリケーションの開発を通じてビジネスのペーパーレス化推進、人口減少の課題を抱える地方自治体への支援など、持続可能な社会の実現に貢献いたしました。
さらに、社会や地域コミュニティの発展と暮らしやすい社会の実現を目指しております。
当社グループ内では、アクセシビリティ向上のための取り組みを強化しております。
ウェブアクセシビリティ方針を当社ホームページにて公開、改善を進めるとともに、その知見をデザインパートナー事業においても活かしております。
また社会課題の解決に興味を持つデザイナーを増やすことも、業界を牽引するデザインカンパニーの責務と考え、デザインコミュニティの発展にも貢献しております。
当事業年度では、ビジネスパートナーのメディア企業とDesign Leader Impact Awardを共催し、デザインリーダーのロールモデルを社会に提示する試みを行いました。
c.パートナーとの共創(Design for Partner)当社グループは、ビジネスパートナーが企業変革を進め、イノベーションを生み出し続けられる社会を作りたいと考えております。
そのためには、当社グループのステークホルダーとなるビジネスパートナーとの深い関係構築が必要であり、提供ソリューションを拡充していくことで、ビジネスパートナーとの共創を目指します。
そして、顧客体験を起点としたビジネスパートナーとの共創を通じて、事業やサービスの成長だけではなく、社会全体のイノベーションの実現をデザインの力で広げていきます。
当事業年度では、デザインパートナー事業において、当社として新たな取り組みとなるビジネスパートナーとのレベニューシェア型の事業開発の実施や、MBAプログラム講座の共同開発など、共創による取り組みを推進しています。
指標及び目標 (4) 人的資本に関する戦略・指標及び目標当社グループの人的資本に関する戦略については、上記
(2) サステナビリティに関する戦略 a.人的資本経営の推進(Design for Talent)に記載の通りであります。
また、人的資本に関して、以下の指標を用いています。
なお、具体的な目標は、現時点において定めておりませんが、サステナビリティの更なる推進を図るべく、プロジェクトチームにおける議論を経て、各指標の目標設定を今後検討してまいります。
主要項目指標実績デザイナーの採用
(注)1全体の新規採用数(名)46 新卒の新規採用数(名)3 中途の新規採用数(名)43DE&Iの推進
(注)2、
(注)3全社員の育児休業取得率(%)81.8 男性の育児休業取得率(%)75 女性の育児休業取得率(%)100
(注)1.対象は株式会社グッドパッチ、株式会社スタジオディテイルズであります。
   2.対象は株式会社グッドパッチであります。
   3.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 a.人的資本経営の推進(Design for Talent)当社グループは、人の成長が事業や組織の成長であるという考えのもと、「人が成長する会社」を目指し、従業員の育成環境の向上と活躍機会の提供を行っております。
そのため、従業員一人ひとりのキャリア形成を支援し、自己実現が可能な機会を提供することで、個人の成長を促し、同時に会社の成長を実現していきたいと考えております。
具体的な取り組みとしては、従業員のスキル向上を目的としたeラーニング研修の提供や語学研修等を行っております。
また当事業年度より従業員の資格の取得を促進する「資格取得支援金制度」を導入しております。
また、当社グループはミッション、ビジョンを達成するためのコアバリューの一つとして「Play as a team」を掲げ、強固なチームになるためには、性別・国籍・宗教・学歴などに境界を持たず、多様な視点を持つメンバーを受容する環境づくりが重要だと考えております。
バックグラウンドの異なるメンバーが公平な機会のもと、ライフステージの変化に応じた多様な働き方を実現できるような環境を整備することに注力しております。
具体的には、事実婚や同性パートナーを対象とした社内制度や福利厚生の充実、フルリモートワークを選択できる勤務地選択制度、ファミリーサポート休暇などを行っております。
これらを通じて、社員一人ひとりが最適な環境で仕事に取り組みながら、当社グループ全体が協力し合い、共に成長できるよう努めてまいります。
さらに、デザインプラットフォーム事業「ReDesigner」において、採用人数や候補者数の増加のみならず、当社が支援したデザイナー転職者の賃金向上にも寄与し、デザイナーの価値向上に貢献しております。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 当社グループの人的資本に関する戦略については、上記
(2) サステナビリティに関する戦略 a.人的資本経営の推進(Design for Talent)に記載の通りであります。
また、人的資本に関して、以下の指標を用いています。
なお、具体的な目標は、現時点において定めておりませんが、サステナビリティの更なる推進を図るべく、プロジェクトチームにおける議論を経て、各指標の目標設定を今後検討してまいります。
主要項目指標実績デザイナーの採用
(注)1全体の新規採用数(名)46 新卒の新規採用数(名)3 中途の新規採用数(名)43DE&Iの推進
(注)2、
(注)3全社員の育児休業取得率(%)81.8 男性の育児休業取得率(%)75 女性の育児休業取得率(%)100
(注)1.対象は株式会社グッドパッチ、株式会社スタジオディテイルズであります。
   2.対象は株式会社グッドパッチであります。
   3.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
本書に記載した事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
また、リスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下のとおり記載しております。
なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社の財政状態、経営成績等に与える影響の内容については、合理的に予見することが困難であるものについては具体的には記載しておりません。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であり、リスク管理体制として取締役執行役員CFOを最高責任者とするリスクマネジメント委員会を設置しております。
管理部管掌の取締役執行役員CFOの下、管理部が中心となり重要リスクを特定し、当該委員会で審議のうえ、対策を講じております。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。
(1) 事業環境に関わるリスク① 競合状況について[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社グループが属するデジタルトランスフォーメーション(DX)市場は、その市場の拡大とともに競合他社の参入が増加しており、一定の競争環境があるものと認識しております。
今後、低価格で優れたサービスを提供する競合企業、又は大きな資本力で優秀な人材獲得を行う競合企業が現れた場合、プロジェクト獲得や人材獲得競争等の競合状況の激化により、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]当社グループは、拡大するDX市場に向けて、積極的な広報活動に加え、マーケティング活動の強化を行ってまいりました。
今後は継続的にマーケティングの実施体制をさらに拡充し、マーケティング活動の分析活動・効果検証による改善活動の実施、アライアンスによる新規案件の創出、事例発信の強化、ナーチャリングの強化等についても取り組み、さらなるプロジェクトの提案機会を獲得してまいります。
また成長するDX市場における新たなニーズ(戦略策定やマネタイズ設計、組織支援等)に応え、顧客企業の課題解決にさらに貢献していくためには、提供するソリューションの領域を拡張させ、幅広いサービス提供を可能にすることが重要と考えております。
そのため、当社グループでは、UXデザイン領域を軸に「デザイン×事業戦略」、「デザイン×組織」、「デザイン×CXテクノロジー」、「デザイン×ブランド」に事業領域を拡げ、各領域に適した内部組織を設計し、高品質なソリューション提供による競争力の強化を目指してまいります。
② DX市場の成長性について[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社グループは、デザインパートナー事業を中心にDX市場に属しております。
デジタルトランスフォーメーション(DX)は企業価値向上を実現する重要な経営課題の一つと位置付けられ、企業のDX戦略の策定及び推進体制の構築が進み、各部門や現場に合わせた具体的なDX施策に向けた本格的な投資に伴い、DX市場は拡大することが見込まれます。
しかしながら、当社グループの想定を上回る景気悪化等により長期的に市況が低迷した場合は、デザイン支援プロジェクトに対する問い合わせ減少やプロジェクトの終了又はプロジェクト稼働人数縮小に伴い品質が低下するなど、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]当社グループは、企業がDXを成功させるために、急速に変化する顧客の環境を意識しながら柔軟な思考で最適なサービス設計を行うという、UI/UXデザインに直結する要素が欠かせないと考えております。
当社グループでは、UI/UXデザインにおける強みを活かし、特に大手企業のDX戦略の実行に際しデザインを活用し支援する活動を推進しております。
プロジェクトの実施において、プロジェクトの課題解決を出発点とし、顧客企業の発展に貢献する取り組みやアイデアを積極的に提案し、プロジェクト関係者にとどまらず、顧客企業の経営層や意思決定者層も巻き込んで対話を進め、顧客企業と長期的な関係を築いてまいります。

(2) 事業内容に関わるリスク① デザイナー人材の確保と育成について[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社グループでは、当社の持続的な成長のためには、継続的に優秀なデザイナーとなりうる人材を確保し、かつ長期的に活躍してもらう仕組みを整備することが重要な要素であると認識しております。
しかしながら、当社の想定を超える人材市場の逼迫や業務拡大・業務内容の変化のため、育成や採用が想定の通りに進まず、適正な人材配置がなされない場合、退職による人材流出が想定を上回った場合には、プロジェクト量の縮小やプロジェクト品質低下など当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
また労務環境が悪化した場合には、従業員の心身の健康が保てなくなり、労働生産性の低下や人材流出につながる可能性があります。
[リスクへの対応策]既存事業の需要拡大を見据えた計画的なデザイナー人員の採用・育成を計画しております。
「ReDesigner」等の運営によりデザイナー人材の市場動向を迅速に把握することや、採用チャネルの拡充や採用人員の増加等のデザイン人材採用を強化するとともに、社内にてデザイナーとしてのスキル向上を図るための体系的なデザイン研修等を実施し人材開発を推進してまいります。
また、従業員が自身の成長へ取り組めるよう、品質向上のためのナレッジ共有やeラーニング研修などの福利厚生等を整備し、ジュニアメンバーを含む全従業員の成長を促すように努めております。
加えて、働き方や価値観の多様化に対応しDE&Iの推進や健康経営の推進を行い、副業制度等の人事制度の構築やフルフレックス制度、リモート勤務等の労務環境の整備を実施し、従業員の心身へのケア、労働生産性低下防止、人材流出の予防に努めております。
② M&Aの実施について[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社グループは、M&Aによる戦略的投資を推進し、デザインパートナー事業のケイパビリティ強化(強みの拡大)をはじめとした既存事業の強化、事業間シナジーの強化、新規事業機会の創出等により成長を図りたいと考えております。
当該推進については、対象企業の顧客、業績、財政状況、競争優位性、当社グループ事業とのシナジーやリスク分析結果等を十分に考慮した上で進めてまいります。
しかしながら、M&A後に未認識債務の判明や偶発債務の発生等事前の調査で把握できなかった問題が生じること等が発生する際には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
[リスクへの対応策]当社グループでは、「デザイン領域と親和性の高い開発領域の企業」、「顧客サービス運用支援を行う企業」等、開発及びグロース領域に位置する企業を検討対象としており、M&Aを実施する場合には、対象企業の峻別を図ってまいります。
また、当社グループのデザインノウハウ及びデザイン人材を活用し、中長期的視点で成長が見込まれる企業についても、併せて検討対象とすることといたします。
また当該対象企業については外部機関を活用した十分な調査の実施、対象となる企業の財務内容や事業についてデューデリジェンス、買収メリット等を総合的に勘案し検討してまいります。
③ プロジェクト提供品質の管理について[リスクの内容と顕在化した際の影響]デザインパートナー事業におけるプロジェクト推進にあたっては、当社のデザイナーによるデザインプロセスの遂行状況やアプリやウェブページ等のデザイン品質の提供状況をスキルに定評のある上位職のデザイナーが確認しながら進める管理体制を採用し、プロジェクトの提供品質を確保しております。
しかしながら、上位デザイナーのリソース確保が十分に行われない場合、プロジェクトの提供品質にばらつきが生じ、顧客満足に影響を及ぼし、当社のブランドを棄損する可能性があり、その結果、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]稼働中のプロジェクト品質及び上位デザイナーの監修リソース、その他デザイナーの稼働把握を目的に、管理役職者らを中心に、週次単位でのプロジェクトメンバーヒアリング、ヒアリング結果を基にプロジェクト状況の評価を全プロジェクト対象に実施しております。
また、社内の品質評価だけでなく、顧客満足度をパートナー企業へヒアリングし、品質基準と顧客満足度の改善にも努めております。
④ 技術革新について[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社グループは、インターネット関連技術に基づいて事業を展開しております。
当該領域は技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が極めて速く、それらに基づく新機能や新サービスの導入が相次いで行われる変化の激しい市場であります。
このような環境の中で、当社グループは、最新技術の開発を率先して行っております。
しかしながら、今後何らかの革新的な技術が開発され、当社グループの対応が遅れた場合や、そのような革新的な技術に対応するために多額のシステム開発費用が追加的に発生する場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]最新技術に関する情報収集や試用、技術への深い理解をもつ有識者の採用を積極的に行っており、従業員がナレッジとして、情報集約したのち、全社へと公開・共有することで、技術革新のトレンドを収集、激しい環境変化への順応を実現しております。
⑤ 資産の減損リスクについて[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社グループが保有する有形固定資産及びM&Aに伴い発生するのれんや無形資産等は減損リスクにさらされております。
今後、当社の想定を上回る景気悪化、市況の低迷、競合状況の変化等により、保有する固定資産から得られる将来キャッシュ・フローの状況等が悪化し、経済価値が著しく低下した場合には減損処理が必要となります。
こうした場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]当社グループが保有する上記の有形固定資産は営業活動において使用するオフィス設備やPCが主なものであります。
従って、当社グループの事業運営において、収益力の維持向上を図ることが当該リスクの低減につながるものと考えております。
本稿記載の各種[リスクへの対応策]を講じ、収益力の維持向上に努めてまいります。
また、のれんや無形資産等については、当社から連結子会社等へ役員を派遣し経営参画するなど、連結子会社等の業績の適時把握や収益性改善施策の実施、管理体制の強化、当社とのシナジーの醸成等を行い、収益性向上に努めております。
⑥ 新規事業の立ち上げについて[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社グループは、デザインの価値を引き上げるために複数の新規事業又はサービスを企図しております。
新規事業を立ち上げる場合、安定した収益獲得までには一定の時間がかかることが想定され、その間、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
また、新規事業の採算性には不透明な面も多く、予想通りの収益が獲得できない場合は、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]新規事業への投資にあたっては、当社グループの各事業とのシナジー、事業計画等を慎重に調査・検討し、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合に実行をしております。
また、新規事業への投資後は、事業の推移等を定期的にモニタリングし、計画の修正や再生等が必要な場合には、取締役会又は経営会議にて審議を行っております。
(3) 事業運営体制に関わるリスク① 特定人物への依存について[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社代表取締役社長の土屋尚史は、デザインパートナー事業開始以来当社グループの事業推進において重要な役割を担ってまいりました。
同氏は、多数の企業へのデザインプロジェクトの経験からデザインのビジネスへの展開において豊富な経験と知識を有しております。
急な病や事故、そのほかの理由により、同氏が経営執行を継続することが困難になった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]当社グループでは、取締役会等において役員及び従業員への情報共有や権限委譲を進めるなど組織体制の強化を図りながら、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。
また代表からの説明機会や従業員と代表間の学習機会を開催し、土屋の経験と知識を全社へと還元する取り組みを行っております。
② 内部管理体制について[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社グループは、未だ成長途上にあると考えており、今後の事業及び経営成績を予測する上で必要な経験等が十分に蓄積されていないものと考えております。
当社グループの事業運営において、事業規模に適した内部管理体制の構築に遅れが生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
[リスクへの対応策]今後の事業運営及び事業拡大に対応するため、内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しており、管理体制の整備と連携強化、及び体制拡大のための人材確保・育成へと取り組んでおります。
③ 情報管理体制について[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社グループは、提供するサービスに関連して多数の顧客企業の機密情報や個人情報を取り扱っております。
不正アクセス、コンピュータウィルスの侵入、情報セキュリティの欠陥等により重要な情報資産が外部に漏洩した場合には、当社の社会的信用の失墜、損害賠償請求の発生、ブランドの毀損等により、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]これらの情報資産を保護するため情報セキュリティ基本方針を定め、この方針に従って情報資産を適切に管理、保護しております。
また、当社は従業員への教育、アクセス権限の設定、アクセスログの管理等、情報漏洩のリスクの回避を図っております。
④ コンプライアンスについて[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社グループは、ブランド価値を向上させ、企業価値の持続的な拡大を図るにはコンプライアンスが重要だと認識しております。
現時点では特段のリスクは顕在化しておりませんが、当社グループの役職員がコンプライアンスに違反する行為を行った場合は、当社グループの信用が低下し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
[リスクへの対応策]コンプライアンスに対する従業員の理解を深めるため、入社時の説明、役員・管理職への教育活動、など啓蒙活動を徹底しております。
また内部通報用のホットラインを監査役・法務宛に設置し、いつでも通報・対応することが可能な体制を整え、早期にコンプライアンス違反の発見と適切な対応を可能にしております。
(4) 法的規制及び知的財産等に関するリスクについて① 法的規制の変更等について[リスクの内容と顕在化した際の影響]デザインパートナー事業では、受託案件の一部を他社へ委託することがあり、その場合は下請代金支払遅延等防止法の規制を受けることとなります。
また、デザインプラットフォーム事業では、「ReDesigner」において職業安定法、オンラインホワイトボードツール「Strap」において電気通信事業法の規制をそれぞれ受けております。
特に、「ReDesigner」は、職業安定法に基づき、有料職業紹介事業として厚生労働大臣から許可を受けておりますが、当該事業活動の継続には有料職業紹介事業の許可が不可欠であるため、何らかの理由により許可の取り消しがあった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該許可の取り消しとなる事由は職業安定法第32条の9において定められており、当社グループが認識している限りでは、当該許可の取り消しとなる事由に該当する事実はありません。
なお、当社グループが保有している有料職業紹介事業許可の許可番号及びその取得年月は以下のとおりです。
所轄官庁等許認可等の名称許可番号取得年月有効期限厚生労働省有料職業紹介事業許可13-ユ-3094482021年5月1日2026年4月30日 今後、新たに当社のデザインプラットフォーム事業に関する規制等の制定等又は改正が実施された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]当社では、コンプライアンス経営の確立に努め、顧問弁護士等を通じて、新たな規制の情報を直ちに入手し、影響を検討・対応する体制や法務担当者による法令適合性の審査や、契約書のリーガルチェック、法令違反の発生を防止する社内管理体制を構築し、法律、条例、関連諸規則等の遵守体制を強化しております。
② 知的財産権について[リスクの内容と顕在化した際の影響]当社グループが使用する商標、ソフトウェア、システム等について、現時点において第三者の知的財産権を侵害するものはないと認識しております。
万が一、第三者の知的財産権を侵害した場合は、当該第三者より、損害賠償請求、使用差止請求等が発生する可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]顧問弁護士へと相談する体制を整え、侵害を回避するための法務担当者による著作権等の監視、管理等を行っていく方針であります。
(5) その他配当政策について当社グループは、内部留保の充実よりも迅速な事業拡大を図ることが重要であると考え、創業以来配当を実施しておりませんが、今後については株主に対する利益還元も経営の重要課題であると認識しております。
当社は未だ成長過程にあると考えており、さらなる内部留保の充実を図り、経営体質の強化、事業拡大のための投資等に充当していくことが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。
現時点においては配当の実施及びその時期については未定でありますが、収益力の強化や事業基盤の整備を実施しつつ、内部留保の充実状況及び当社を取り巻く事業環境を勘案した上で、株主に対して安定的かつ継続的な利益還元を実施する方針であります。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要① 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、コロナ禍の収束に伴い経済活動の正常化が進み、景気の持ち直しが見られたものの、先行き不透明な状況が続いております。
このような環境のもと、各企業は様々な対策を講じることや先行投資等を行い、より一層の企業価値向上を目指していくとみられております。
また、コロナ禍を契機とするデジタルシフトの機運も依然として衰える気配はなく、企業内の課題や社会課題の解決に向けたテーマとしてデジタルトランスフォーメーション(DX)(注1)への投資は加速しており、企業のDX実現に向けて、課題解決力やビジネスデザイン、企画に優れたパートナーに対する需要が高まっています。
当社グループは「ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる」というビジョンのもと、「デザインの力を証明する」というミッションを掲げて、「デザイン」を通じて人々の生活がより便利になり、より暮らしやすくなることを目指し事業活動を推進してまいりました。
主要事業であるデザインパートナー事業においては、当社の強みである戦略デザインやUI/UXデザイン(注2)と、連結子会社である株式会社スタジオディテイルズの強みである質の高いクリエイティブとブランディングを融合し、顧客企業のさらなる期待に応えられるよう、デザイン支援の提供を行ってまいりました。
また、自社サービスである「ReDesigner」、「Strap」、「Prott」などのプロダクトで構成されるデザインプラットフォーム事業においては、デザインパートナー事業で培ったノウハウやブランドを有効活用することに注力しながら推進してまいりました。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高は3,942,967千円(前連結会計年度比0.4%増)、営業利益は34,526千円(前連結会計年度比88.4%減)、経常利益は46,699千円(前連結会計年度比84.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は11,532千円(前連結会計年度比94.7%減)となりました。
報告セグメント別の業績の状況は以下のとおりであります。
a. デザインパートナー事業デザインパートナー事業は、顧客企業と当社のデザイナーが一体となりプロジェクト形式で包括的なデザインサービスを提供しております。
最初に、サービスやブランド等の新たな価値を創出したい顧客企業とともにプロジェクトチームを立ち上げ、プロジェクトで解決する課題を抽出します。
プロジェクトが開始されると、本質的な価値の発見が行われ、顧客企業の独自の強みや特徴が明らかにされます。
このフェーズでは、プロジェクトチームが顧客企業と緊密に連携し、価値の源泉を特定し、その価値を洗練するための手段・プロセスの検討が行われます。
次に、顧客企業の利用者(ユーザー)を特定し、ユーザーにとって利用しやすいものとなるよう、ユーザーの価値観に合致するデザインが開発されます。
このフェーズでは、プロジェクトチームはデザインの詳細な要件を抽出し、ユーザーフィードバックを絶えず取り入れて調整を行います。
こうして生み出されたデザインは顧客企業の戦略とブランディング活動に統合され、企業のビジョンと目標に紐づく事業活動に一貫性をもたらします。
なお、アプリケーションのUI/UXデザイン開発においては、当社のエンジニアリングチームもプロジェクトに参画し、実際のデジタルプロダクトの構築を行うことがあります。
これら一連のプロセスを通じて、顧客企業は既存のビジネスプロセスをデジタル化し、イノベーションを促進でき、効率性の向上や新しい価値の提供が可能となります。
近年DXが注目を集め、企業がデジタル領域において変革を求められる状況の中で、デザインの持つ役割の重要性は益々高まっております。
そのような状況の中、デザインパートナー事業では、数多くのデジタルデザイン支援の知見を集約し、経験豊富なデザイナーを集め、育成することで、より多くの企業に対して、高品質なデザイン支援を行うことが可能になります。
そのため、デザインパートナー事業はデザイナーの採用活動を積極的に行い、提供リソースであるデザイナー人員を拡大するとともに、より幅広い業種業態の顧客企業に対してデザイン支援を実施してまいりました。
また、日本国内の正社員デザイン部門及び「Goodpatch Anywhere」における営業リードの共有に加え、プロジェクト獲得やデザイナーリソースの連携を行ってまいりました。
当連結会計年度においては、株式会社スタジオディテイルズ及びGoodpatch Anywhereを含むプロジェクト提供を行った顧客社数(注3)は51.9社(前年同期は52.7社、前年同期比1.5%減、上半期:53.8社、下半期:50.0社)、月額平均顧客単価(注4)は5,497千円(前年同期は5,474千円、前年同期比0.4%増、上半期:5,601千円、下半期:5,394千円)となりました。
また、社内デザイン組織のデザイナー数は、当連結会計年度末において161名(前年同期比18.4%増)「Goodpatch Anywhere」の所属デザイナー数は590名(前年同期比11.7%増、うち稼働デザイナー数は41名、前年同期比56.8%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるデザインパートナー事業の外部顧客への売上高は3,595,566千円(前連結会計年度比0.3%減)、営業利益は128,371千円(前連結会計年度比67.5%減)となりました。
(デザインパートナー事業のKPI推移) 2022年8月期2023年8月期2024年8月期上半期下半期通期上半期下半期通期上半期下半期通期 実績実績実績実績実績実績実績実績実績前年同期比顧客社数(社)44.246.745.446.858.552.753.850.051.9△1.5%月額平均顧客単価(千円)6,2305,7916,0115,6815,2675,4745,6015,3945,4970.4% ※Goodpatch Anywhereを含めた数値を記載しております。
b. デザインプラットフォーム事業デザインプラットフォーム事業は、デザインパートナー事業によって行われるUI/UXデザイン支援を様々な側面からサポートするサービスを提供しております。
具体的には、自社で構築したデザイン人材プールを活用したデザイナー採用支援サービス「ReDesigner」、SaaS型のオンラインホワイトボードツール「Strap」及びデザインパートナー事業で培ったナレッジの蓄積をもとにしたプロトタイピングツール(注5)「Prott」で構成され、それぞれのシナジーを創出し、デザインに関連したビジネスの拡大を行うものとなります。
当連結会計年度においては、「ReDesigner」は、ダイレクトリクルーティング機能の提供を本格的に開始し、登録者数および契約社数の増加に貢献いたしました。
また、「Strap」並びに「Prott」においては、「Prott」のリソースを有効に活用し、「Strap」の機能開発を進めるとともに、企業の研修ニーズを捉えた導入支援を経て、導入規模の拡大を図ってまいりましたが、「Prott」につきましては、当該サービスの事業成績を鑑みて、2024年8月31日をもって終了いたしました。
以上の結果、当連結会計年度におけるデザインプラットフォーム事業の外部顧客への売上高は347,401千円(前連結会計年度比7.6%増)、営業損失は93,845千円(前連結会計年度は96,284千円の営業損失)となりました。

(注)1.デジタルトランスフォーメーション(DX)とは、Digital Transformationの略語で、企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること、を意味します。
2.UI(User Interface/ユーザーインターフェース)とは、「ユーザーがPCやスマートフォン等のデバイスとやり取りをする際の入力や表示方法などの仕組み」を意味します。
また、UX(User Experience/ユーザーエクスペリエンス)は「サービスなどによって得られるユーザー体験」のことを指します。
3.顧客社数とは、デザインパートナー事業において、当社グループとデザインプロジェクトを進めるために契約した顧客企業の社数を指しており、1か月にデザイン支援を提供した顧客社数の当該期間の平均値を示しています。
4.月額平均顧客単価とは、四半期ごとの売上高を顧客社数で除した数値の平均値を示しています。
5.プロトタイピングとは、最終成果物の試作品を早い段階から作り、改善を繰り返す手法のことを意味します。
② 財政状態の状況(資産)当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ39,454千円増加し、3,839,295千円となりました。
主な要因は、未収還付法人税等の増加48,772千円、前払費用の増加30,578千円があったこと等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ35,000千円減少し、836,708千円となりました。
主な要因は、のれん償却に伴うのれんの減少63,467千円、繰延税金資産の減少20,611千円、顧客関連資産の減少8,222千円があった一方で、デザインパートナー投資の実行等による投資有価証券の増加56,455千円があったこと等によるものであります。
この結果、当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ4,454千円増加し、4,676,003千円となりました。
(負債)当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ75,167千円減少し、533,332千円となりました。
主な要因は、未払法人税等の減少73,564千円、未払金の減少47,481千円及び未払費用の減少22,047千円があった一方で、1年内返済予定の長期借入金の増加55,924千円があったこと等によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ150,866千円増加し、270,290千円となりました。
主な要因は、長期借入金の増加152,606千円があったこと等によるものであります。
この結果、当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ75,699千円増加し、803,622千円となりました。
(純資産)当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比べ71,245千円減少し、3,872,380千円となりました。
主な要因は、自己株式の取得による減少99,989千円があった一方で、親会社株主に帰属する当期純利益計上に伴う利益剰余金の増加11,532千円があったこと等によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,358千円増加し、3,275,145千円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは57,122千円の支出(前連結会計年度は78,666千円の収入)となりました。
これは、法人税等の支払額139,941千円、未払金の減少47,493千円及び前払費用の増加30,456千円等の減少要因があった一方で、税金等調整前当期純利益の計上47,429千円、のれん償却額63,467千円、売上債権及び契約資産の減少27,972千円等の増加要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは58,487千円の支出(前連結会計年度は97,200千円の支出)となりました。
これは、投資有価証券の取得による支出50,000千円、有形固定資産の取得による支出13,067千円等の減少要因があった一方で、投資事業組合からの分配による収入5,007千円等の増加要因があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは116,901千円の収入(前連結会計年度は373,913千円の収入)となりました。
これは、長期借入れによる収入350,000千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入9,279千円等の増加要因があった一方で、長期借入金の返済による支出141,470千円及び自己株式の取得による支出100,907千円の減少要因があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況a. 生産実績該当事項はありません。
b. 受注実績当社では受注販売を行っておりますが、受注から売上高計上までの期間が短期であるため、また、当社グループのうち一部の連結子会社においても受注販売を行っておりますが、グループ事業全体における重要性が低いため、「受注実績」は記載しておりません。
c. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前連結会計年度比(%)デザインパートナー事業3,595,56699.7デザインプラットフォーム事業347,401107.6合計3,942,967100.4
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上を占める相手先がいないため記載を省略しております。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。
この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択と適用を前提とし、資産・負債及び収益・費用の報告額並びに開示に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。
経営者は、これらの見積り及び仮定について過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用しております重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
また、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度においては、既存のデザインプロジェクトにおける高品質な役務提供の継続とともに、新規案件の受注にも積極的に取り組むなど、デザインパートナー事業の拡大に努めてまいりました。
また、デザインプラットフォーム事業は、「ReDesigner」及び「Strap」の売上獲得に努めてまいりました。
当連結会計年度の経営成績等の分析・検討内容は以下のとおりであります。
(売上高)当連結会計年度における売上高は3,942,967千円(前連結会計年度比0.4%増)となり、前連結会計年度に比べて14,443千円増加いたしました。
これは主に、デザインプラットフォーム事業において、「ReDesigner」の契約企業数や採用決定者数が増加し、採用支援実績を積み上げたことによるものであります。
セグメント別の売上高については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載しております。
(売上原価、売上総利益)当連結会計年度における売上原価は1,759,846千円(前連結会計年度比6.2%増)となり、前連結会計年度に比べ103,432千円増加いたしました。
これは主に、デザインパートナー事業において、業務委託費が増加したことによるものであります。
以上の結果、売上総利益は2,183,121千円(前連結会計年度比3.9%減)となり、前連結会計年度に比べて88,988千円減少いたしました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、2,148,595千円(前連結会計年度比8.9%増)となり、前連結会計年度に比べ175,116千円増加いたしました。
これは主に、デザインパートナー事業において、デザイナーの稼働が低下したこと、並びに当社グループにおける採用活動の実施に伴い採用費が増加したことによるものであります。
以上の結果、営業利益は34,526千円(前連結会計年度比88.4%減)となりました。
(営業外収益・営業外費用、経常利益)当連結会計年度における営業外収益は18,718千円(前連結会計年度比56.6%増)となり、前連結会計年度に比べ6,763千円増加いたしました。
また、営業外費用は6,544千円(前連結会計年度比43.4%減)となり、前連結会計年度に比べ5,023千円減少いたしました。
以上の結果、経常利益は46,699千円(前連結会計年度比84.4%減)となりました。
(特別利益・特別損失、親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度における特別利益は729千円となりました。
これは、新株予約権戻入益の計上によるものであります。
特別損失の発生はありません。
また、法人税等(法人税等調整額を含む)は35,896千円(前連結会計年度は129,459千円)となり、前連結会計年度に比べ、93,562千円減少いたしました。
これは主に、税金等調整前当期純利益の減少に伴い、法人税、住民税及び事業税が減少したことによるものであります。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は11,532千円(前連結会計年度比94.7%減)となりました。
③ 経営戦略の現状と見通し当社グループをとりまく事業環境については、ユーザーエクスペリエンス(UX)を意識したデジタル化を軸に事業変革を図ろうとする企業ニーズが顕在化しつつあり、ビジネスモデルの変革や新しいビジネスの創出などの実現を目指す投資、いわゆるデジタルトランスフォーメーション(DX)への投資が拡大しております。
日本の市場調査会社の株式会社富士キメラ総研による調査結果では、デジタルトランスフォーメーション(DX)は企業価値向上を実現する重要な経営課題の一つと位置付けられるとともに、全社戦略として各部門や現場に合わせた具体的なDX施策に向けた投資が本格化し、2030年度のDXの国内市場規模は年平均成長率11.0%、市場規模では3兆4,837億円(2022年)から8兆350億円(2030年)に拡大すると予測されております。
このような状況の中、当社グループでは、企業はデジタルの力でビジネスの変革を行うことが必要と考え、顧客企業の変革を促進するために、UI/UX領域を中心に強みを持つ当社の事業領域を拡大し、事業ポートフォリオの拡張や提供ソリューションの拡充を目指してまいります。
加えて、企業の変革やイノベーションの支援に向けて、顧客企業とより深いパートナーシップを構築してまいります。
当社グループの事業セグメントにおける状況は次のとおりであります。
デザインパートナー事業においては、プロジェクト受注獲得数の増加および長期的なプロジェクト継続、事業領域の拡大が課題となっております。
まずは、営業組織の強化とマーケティング活動への投資を通じて、商談数を増加させ、プロジェクト受注獲得数の増加に繋げることを目指します。
加えて、デザイン部門に設置したプロデューサーチームを活用し、顧客との長期的な関係を築くことで、顧客企業とのプロジェクトの継続を図ります。
また、顧客のビジネスフェーズに合わせたデザイン組織の体制構築を行い、各フェーズに応じた専任チームを編成することで、顧客の状況に応じた適切なソリューションを提供します。
具体的には、立ち上げフェーズの事業に対してビジネス全体の成功・成長を見据え、新規事業特有の不確実性を低減し、成功確度が高い事業へと導く「Incubation」チーム、成長フェーズにあるプロダクト・サービスの事業成長に伴う顧客課題を解決し、事業を成功に導く「Growth」チーム、そして、成熟期にある事業やプロダクトに対して再成長のための課題を発見・解決し、成長フェーズへと移行させる「Transformation」チームの3つに分かれて、顧客への価値提供を行います。
さらに、デジタルプロダクトのUI/UXデザインを強みとして顧客起点の体験設計やビジネスの課題解決を行ってきた当社の実績と知見を生かし、HR領域とAI領域をそれぞれ重要テーマと掲げて、事業領域のさらなる拡大を目指します。
デザインプラットフォーム事業においては、コア事業であるデザインパートナー事業周辺の人材・ソフトウェア領域を深耕し、事業の拡大を図ってまいります。
具体的には、人材紹介サービス「ReDesigner」において、全てのデザイナーのためのキャリア支援プラットフォームを目指しビジネス領域を広げ、デザイン人材のダイレクトリクルーティングのプラットフォームへと拡大させていきます。
そして、オンラインホワイトボードツール「Strap」は機能開発を進めるとともに、企業の研修ニーズを捉えた導入支援を経て、導入規模の拡大を図ってまいります。
④ 経営者の問題認識と今後の方針について当社の経営者は、当社グループが今後さらなる成長と発展を遂げるためには、厳しい環境の中で様々な課題に対処していくことが必要であると認識しており、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、事業運営に努めてまいります。
⑤ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性当社グループのキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの資金需要は、事業拡大・機能拡充のための人材確保に係る採用及び人件費、将来の買収及び戦略的投資のための資金、新たな自社製開発の新規事業への投資資金が中心となります。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は3,275,145千円(前連結会計年度末は3,273,786千円)となりました。
また、流動比率(流動資産 / 流動負債)は719.9%と十分な流動性を確保しております。
経営上の重要な契約等 5 【経営上の重要な契約等】
(合弁会社の設立)当社は、2024年8月21日開催の取締役会において、株式会社PeopleXとの共同出資により合弁会社を設立することを決議し、2024年10月1日より事業を開始いたしました。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
該当事項はありません。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度中において実施した当社グループの設備投資の総額(有形固定資産及び無形固定資産(のれん及び顧客関連資産を除く))は13,067千円であります。
その主な内容は、オフィスの内装工事等6,409千円、業務で使用するPC等の購入3,131千円であります。
なお、当連結会計年度において重要な設備の除却、売却等はありません。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社 2024年8月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物建物附属設備工具器具備品商標権合計本社(東京都 渋谷区)デザインパートナー事業デザインプラットフォーム事業全社(共通)事務所4,69413,0059,0871,49328,280227(33)
(注)1.現在休止中の主要な設備はありません。
2.本社の建物は賃借物件であり、年間賃借料は57,096千円であります。
3.従業員数は、正社員、契約社員及び当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人数であり、臨時雇用者数(Goodpatch Anywhereに所属する契約社員、パートタイム契約社員、アルバイト、インターン及び派遣社員)の平均人数は( )内に外数で記載しております。

(2) 国内子会社 2024年8月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物附属設備工具器具備品合計株式会社スタジオディテイルズ本社等(愛知県名古屋市他)デザインパートナー事業事務所20,46062921,08937(-)
(注)1.現在休止中の主要な設備はありません。
2.本社等の建物は賃借物件であり、年間賃借料は12,861千円であります。
3.従業員数は、正社員、契約社員及び当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人数であり、臨時雇用者数(アルバイト、インターン及び派遣社員)の平均人数は( )内に外数で記載しております。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等該当事項はありません。

(2) 重要な設備の除却等該当事項はありません。
設備投資額、設備投資等の概要13,067,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況35
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況3
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況8,232,000

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、株価の変動や株式に係る配当によって利益を得ることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式とし、それ以外の目的で保有する株式を純投資目的以外の目的である投資株式として区分しております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a. 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容保有目的が純投資目的以外の目的である株式を取得する際には、取得意義や経済合理性の観点を踏まえて取得是非を判断すると共に、取得後は定期的に取締役会において保有継続の合理性を検証することとしております。
b. 銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の 合計額(千円)非上場株式--非上場株式以外の株式-- (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(千円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(千円)非上場株式--非上場株式以外の株式-- c. 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式該当事項はありません。
みなし保有株式該当事項はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式区分当事業年度前事業年度銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式7070非上場株式以外の株式---- 区分当事業年度受取配当金の合計額(千円)売却損益の合計額(千円)評価損益の合計額(千円)含み損益減損処理額非上場株式----非上場株式以外の株式----

Shareholders

大株主の状況 (6) 【大株主の状況】
2024年8月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
土屋 尚史東京都港区3,000,04033.17
株式会社サイバーエージェント東京都渋谷区宇田川町40-1号717,3007.93
株式会社ブルーローズ東京都港区浜松町2丁目2-15 浜松町ダイヤビル2F618,1606.83
東京短資株式会社東京都中央区日本橋室町4丁目4-10250,0002.76
株式会社SBI証券東京都港区六本木1丁目6番1号227,3002.51
山下 良久大阪府大阪市中央区144,6001.59
Jitsukata Boris Friedrich千葉県東金市大豆谷136,5001.50
楽天証券株式会社東京都港区南青山2丁目6番21号121,8001.34
グッドパッチ従業員持株会東京都渋谷区鶯谷町3-3109,5001.21
MSIP CLIENT SECURITIES(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社)25 Cabot Square, Canary Wharf, London E14 4QA, United Kingdom(東京都千代田区大手町1丁目9-7 大手町フィナンシャルシティサウスタワー)92,9001.02計-5,418,10059.90
(注)1.2021年10月7日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、株式会社SBI証券及びその共同保有者であるレオス・キャピタルワークス株式会社が2021年9月30日現在で以下の株式を保有している旨が記載されているものの、当社として2024年8月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、その大量保有報告書の変更報告書の内容は以下のとおりであります。
氏名又は名称住所保有株券等の数(株)株券等保有割合(%)株式会社SBI証券東京都港区六本木1-6-158,5000.75レオス・キャピタルワークス株式会社東京都千代田区丸の内1-11-1235,0003.02 2.2022年10月21日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、野村證券株式会社、その共同保有者であるノムラ インターナショナル ピーエルシー(NOMURA INTERNATIONAL PLC)及び野村アセットマネジメント株式会社が2022年10月14日現在で以下の株式を保有している旨が記載されているものの、当社として2024年8月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、その大量保有報告書の変更報告書の内容は以下のとおりであります。
氏名又は名称住所保有株券等の数(株)株券等保有割合(%)野村證券株式会社東京都中央区日本橋1-13-171,4390.86ノムラ インターナショナル  ピーエルシー(NOMURA INTERNATIONAL PLC)1 Angel Lane, London EC4R 3AB, United Kingdom42,4000.51野村アセットマネジメント株式会社東京都江東区豊洲2-2-1271,9003.26 3.2024年10月21日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、
楽天証券株式会社が2024年8月31日現在で以下の株式を保有している旨が記載されているものの、当社として2024年8月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、その大量保有報告書の内容は以下のとおりであります。
氏名又は名称住所保有株券等の数(株)株券等保有割合(%)
楽天証券株式会社東京都港区南青山二丁目6番21号536,9005.82
株主数-金融機関2
株主数-金融商品取引業者22
株主数-外国法人等-個人17
株主数-外国法人等-個人以外32
株主数-個人その他4,074
株主数-その他の法人38
株主数-計4,185
氏名又は名称、大株主の状況MSIP CLIENT SECURITIES(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社)
株主総利回り0
株主総会決議による取得の状況 (1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
区分株式数(株)価額の総額(千円)当事業年度における取得自己株式44-当期間における取得自己株式--
(注)1.当事業年度における取得自己株式は、譲渡制限付株式の無償取得によるものであります。
2.当期間における取得自己株式には、2024年11月1日からこの有価証券報告書提出日までの譲渡制限付株式の無償取得及び単元未満株式の買取りによる株式は含まれておりません。

Shareholders2

自己株式の取得-99,989,000
自己株式の取得による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー-100,907,000
発行済株式及び自己株式に関する注記 1. 発行済株式に関する事項株式の種類当連結会計年度期首増加減少当連結会計年度末普通株式(株)9,150,38067,800-9,218,180合計9,150,38067,800-9,218,180 (変動事由の概要)普通株式の増加数の主な内容は次のとおりであります。
新株予約権の権利行使に伴う新株の発行による増加 67,800株 2. 自己株式に関する事項株式の種類当連結会計年度期首増加減少当連結会計年度末普通株式(株)1,261172,944-174,205合計1,261172,944-174,205 (変動事由の概要)普通株式の自己株式の増加数の主な内容は次のとおりであります。
取締役会決議による自己株式の取得による増加 172,900株譲渡制限付株式の無償取得による増加 44株

Audit

監査法人1、連結太陽有限責任監査法人
独立監査人の報告書、連結 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2024年11月28日株式会社グッドパッチ取締役会 御中 太陽有限責任監査法人   東 京 事 務 所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士柴 谷  哲 朗  印 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士秋 元  宏 樹  印 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社グッドパッチの2023年9月1日から2024年8月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社グッドパッチ及び連結子会社の2024年8月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
株式会社スタジオディテイルズに係るのれん及び顧客関連資産の評価の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、当連結会計年度末の連結貸借対照表において、のれん412,538千円及び顧客関連資産53,444千円を計上しており、これらの合計465,982千円は総資産の9.9%を占めている。
当該のれん等は、2022年8月期において、株式会社スタジオディテイルズの発行済株式の全てを取得し、連結子会社とした際に生じている。
【注記事項】
(重要な会計上の見積り)(のれん及び顧客関連資産の評価)に記載されているとおり、当該のれん等は、株式会社スタジオディテイルズの株式を取得した際に認識した同社の超過収益力等に基づいて計上されている。
会社は、株式会社スタジオディテイルズの株式取得時の事業計画と取得後の実績の比較分析により、当該のれん及び顧客関連資産を含む資産グループの減損の兆候の把握を行っている。
また、減損の兆候を把握した場合には、同社の将来の事業計画に基づく割引前将来キャッシュ・フローの総額と当該事業の資産グループの帳簿価額との比較により減損損失の認識の判定を行い、当該のれん等の評価を行っている。
なお、会社は、当連結会計年度末において、当該資産グループが使用されている営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなっているため減損の兆候を把握している。
スタジオディテイルズに関するのれん等の評価において利用される同社の将来の事業計画及び当該計画に基づく将来キャッシュ・フローの総額の見積りは、経営者による将来予測に関する重要な仮定を含んでいる。
株式会社スタジオディテイルズの将来の事業計画や将来キャッシュ・フローの総額の見積に含まれる重要な仮定は、主として同社の将来の売上高成長率及び営業利益率であり、これらの仮定は、特に同社の既存顧客企業からの受注や新規顧客の獲得に関する予測、デザイン人材の1人当たり売上高、同社のデザイン人材の採用・育成及び退職の状況、定期的な昇給を考慮した人件費の増加率等が考慮されており、不確実性を有している。
以上のことから、当監査法人は、株式会社スタジオディテイルズに係るのれん及び顧客関連資産の評価の妥当性を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、株式会社スタジオディテイルズに係るのれん及び顧客関連資産の評価の妥当性を検討するため、主として以下の監査手続を実施した。
・同社の株式取得時の事業計画と取得後の実績を比較し、減損の兆候の有無の把握及び経営者による見積りの不確実性の程度を評価した。
・同社の将来の事業計画における売上高成長率及び営業利益率に関する経営者の重要な仮定について、経営者に質問を実施し、把握している同社の経営環境や入手した事業計画の基礎資料との整合性を検討することで、その合理性を検討した。
・同社の将来の事業計画における売上高成長率及び営業利益率に関する経営者の重要な仮定について、同社の過去の売上高成長率、既存顧客からの受注状況や既存顧客の減少率、過去におけるデザイン人材1人当たり売上高の推移、デザイン人材の人数の推移、定期的な昇給を考慮した人件費の推移と比較分析を行い、見積りの不確実性が適切に考慮されているか、経営者の偏向が存在する兆候がないかを含め、その合理性を検討した。
・会社が作成した減損の兆候の判定資料について、その基礎データとなる関連資料との照合及び再計算を実施し、減損の兆候が適切に把握されているかを検討した。
・同社の将来の事業計画に基づく割引前将来キャッシュ・フローの総額の計算資料について、その基礎データとなる関連資料との照合及び再計算を実施し、当該事業の資産グループの帳簿価額との比較により減損損失の認識の判定が適切になされているかを検討した。
株式会社スタジオディテイルズの内部統制の不備の是正状況等の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応前連結会計年度において、外部専門家を利用して算定した連結子会社である株式会社スタジオディテイルズの契約資産が過大であることが判明した。
当該誤謬は、同社が顧客から受注した一部のデザインプロジェクトの契約情報及び進捗情報の管理並びに契約資産の集計範囲の誤りに起因しており、同社の売上高の計上金額に重要な影響を及ぼしていたこと、また、社内の検証が十分に機能しない体制となっていたことから、会社は、同社の決算・財務報告プロセスに係る内部統制の不備について開示すべき重要な不備に該当すると判断した。
当連結会計年度において、会社及び株式会社スタジオディテイルズは、上記の内部統制の不備を是正するため以下の改善策を講じている。
・各プロジェクトにおける適時適切な契約締結及び証憑管理の実施・プロジェクト管理システムの抜本的な運用改善・上記遂行のための適切な人材の配置及び体制構築・契約資産の算出方法の見直し及び算出における整合性チェック等の検証体制の強化しかし、上記の改善策が十分に行われない場合には、株式会社スタジオディテイルズの決算・財務報告プロセス及び売上高に関連する業務プロセスに係る内部統制の評価に広範な影響を及ぼすため、同社の売上高に関する重要な虚偽表示リスクが高まる。
以上のことから、当監査法人は、株式会社スタジオディテイルズの決算・財務報告プロセスに係る内部統制の不備の是正状況、売上高に関する業務プロセスに係る内部統制の整備及び運用状況の評価を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
前連結会計年度に発生した株式会社スタジオディテイルズの決算・財務報告プロセスに係る内部統制の不備の是正状況、売上高に関する業務プロセスに係る内部統制の有効性の評価として、主として以下の監査手続を実施した。
(1)株式会社スタジオディテイルズの決算・財務報告プロセスに係る内部統制の不備の是正状況の評価・前連結会計年度における株式会社スタジオディテイルズの契約資産の集計に関する内部統制の不備の是正状況について、会社及び株式会社スタジオディテイルズの経営者に質問を行った。
・会社の取締役会の議事録及び管理部の報告資料を閲覧し、また、関係する役職者への質問を行うことで、会社及び株式会社スタジオディテイルズの不備を是正するための改善策の実施状況を把握した。
・当連結会計年度末における、株式会社スタジオディテイルズの契約資産の算定に関して、会社より算定シートを入手し、その算定根拠となる文書の閲覧及び経営者並びに担当者への質問を実施した。
(2)株式会社スタジオディテイルズの売上高に関する業務プロセスに係る内部統制の改善及び改善後の運用状況の評価・株式会社スタジオディテイルズにおける売上高に関連する業務プロセスの整備及び運用状況の評価を行った。
・株式会社スタジオディテイルズの売上取引ごとに実施する関連文書の閲覧及び契約書や関連証憑との突合手続について、当連結会計年度を通じ、その実施範囲を拡大して実施した。
デザインパートナー事業における収益認識に関する履行義務の識別の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応当連結会計年度の連結損益計算書において、会社は3,942,967千円の売上高を計上しており、そのうち会社及び連結子会社である株式会社スタジオディテイルズが行うデザインパートナー事業の売上高は、【注記事項】
(収益認識関係)1.に記載のとおり、 3,595,566千円と売上高全体の91.1%を占めている。
また、【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)(5)①に記載のとおり、デザインパートナー事業では、UI/UXデザイン、ビジネスモデルデザイン、ブランド体験デザイン、組織デザイン等、幅広くデザイン支援を提供している。
デザイン支援を提供するための顧客との契約は、主に準委任契約に基づいて提供されるが、一部、請負契約に基づいて提供される場合もある。
会社及び株式会社スタジオディテイルズは、準委任契約に基づいて提供するデザインサービスについては、契約期間の経過に応じて履行義務が充足されていくと判断しており、契約期間の経過に応じて収益を認識している。
一方、請負契約に基づいて提供されるデザインサービスについては、契約に基づくデザイン支援を進めるにつれて顧客に対する履行義務が充足されていくと判断しており、原則として、契約履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき一定の期間にわたり収益を認識している。
さらに、これらの契約には、準委任契約であるのか請負契約であるのか、契約の形式ではなく、各顧客との契約によって定められた履行義務の実態を踏まえ、慎重な判断が求められるものも存在する。
上述のとおり、契約形態の相違により収益認識の方法が異なることから、契約形態に応じた履行義務の識別を誤ることでデザインパートナー事業における売上高の発生及び期間帰属に関し、重要な虚偽表示リスクが高まる。
以上のことから、当監査法人は、デザインパートナー事業における収益認識に関する履行義務の識別の妥当性を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
デザインパートナー事業における収益認識に関する履行義務の識別の妥当性を検討するため、主に以下の手続を実施した。
・受注したデザイン支援を提供するための契約が、準委任契約あるいは請負契約のいずれに該当するか疑義が生じる可能性について、会社及び株式会社スタジオディテイルズの経営者に質問を行った。
・デザインパートナー事業における収益認識に関する履行義務の識別に係る内部統制に関し、関連文書の閲覧や関連する役職員への質問を行い、その整備及び運用状況について評価した。
・会社及び株式会社スタジオディテイルズの売上取引ごとに実施する契約書や顧客に提出された提案書等の関連証憑との突合手続について、当連結会計年度を通じ、その実施範囲を拡大し、準委任契約と請負契約のいずれに該当するのか慎重に検討し、売上高の発生及び期間帰属の妥当性を確かめた。
その他の事項会社の2023年8月31日をもって終了した前連結会計年度の連結財務諸表は、前任監査人によって監査されている。
前任監査人は、当該連結財務諸表に対して 2023年11月29日付で無限定適正意見を表明している。
その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・ 連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。
監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社グッドパッチの2024年8月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。
当監査法人は、株式会社グッドパッチが2024年8月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。
財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。
内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。
内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。
・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。
監査人は、内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
<報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
(注) 1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
株式会社スタジオディテイルズに係るのれん及び顧客関連資産の評価の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、当連結会計年度末の連結貸借対照表において、のれん412,538千円及び顧客関連資産53,444千円を計上しており、これらの合計465,982千円は総資産の9.9%を占めている。
当該のれん等は、2022年8月期において、株式会社スタジオディテイルズの発行済株式の全てを取得し、連結子会社とした際に生じている。
【注記事項】
(重要な会計上の見積り)(のれん及び顧客関連資産の評価)に記載されているとおり、当該のれん等は、株式会社スタジオディテイルズの株式を取得した際に認識した同社の超過収益力等に基づいて計上されている。
会社は、株式会社スタジオディテイルズの株式取得時の事業計画と取得後の実績の比較分析により、当該のれん及び顧客関連資産を含む資産グループの減損の兆候の把握を行っている。
また、減損の兆候を把握した場合には、同社の将来の事業計画に基づく割引前将来キャッシュ・フローの総額と当該事業の資産グループの帳簿価額との比較により減損損失の認識の判定を行い、当該のれん等の評価を行っている。
なお、会社は、当連結会計年度末において、当該資産グループが使用されている営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなっているため減損の兆候を把握している。
スタジオディテイルズに関するのれん等の評価において利用される同社の将来の事業計画及び当該計画に基づく将来キャッシュ・フローの総額の見積りは、経営者による将来予測に関する重要な仮定を含んでいる。
株式会社スタジオディテイルズの将来の事業計画や将来キャッシュ・フローの総額の見積に含まれる重要な仮定は、主として同社の将来の売上高成長率及び営業利益率であり、これらの仮定は、特に同社の既存顧客企業からの受注や新規顧客の獲得に関する予測、デザイン人材の1人当たり売上高、同社のデザイン人材の採用・育成及び退職の状況、定期的な昇給を考慮した人件費の増加率等が考慮されており、不確実性を有している。
以上のことから、当監査法人は、株式会社スタジオディテイルズに係るのれん及び顧客関連資産の評価の妥当性を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、株式会社スタジオディテイルズに係るのれん及び顧客関連資産の評価の妥当性を検討するため、主として以下の監査手続を実施した。
・同社の株式取得時の事業計画と取得後の実績を比較し、減損の兆候の有無の把握及び経営者による見積りの不確実性の程度を評価した。
・同社の将来の事業計画における売上高成長率及び営業利益率に関する経営者の重要な仮定について、経営者に質問を実施し、把握している同社の経営環境や入手した事業計画の基礎資料との整合性を検討することで、その合理性を検討した。
・同社の将来の事業計画における売上高成長率及び営業利益率に関する経営者の重要な仮定について、同社の過去の売上高成長率、既存顧客からの受注状況や既存顧客の減少率、過去におけるデザイン人材1人当たり売上高の推移、デザイン人材の人数の推移、定期的な昇給を考慮した人件費の推移と比較分析を行い、見積りの不確実性が適切に考慮されているか、経営者の偏向が存在する兆候がないかを含め、その合理性を検討した。
・会社が作成した減損の兆候の判定資料について、その基礎データとなる関連資料との照合及び再計算を実施し、減損の兆候が適切に把握されているかを検討した。
・同社の将来の事業計画に基づく割引前将来キャッシュ・フローの総額の計算資料について、その基礎データとなる関連資料との照合及び再計算を実施し、当該事業の資産グループの帳簿価額との比較により減損損失の認識の判定が適切になされているかを検討した。
株式会社スタジオディテイルズの内部統制の不備の是正状況等の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応前連結会計年度において、外部専門家を利用して算定した連結子会社である株式会社スタジオディテイルズの契約資産が過大であることが判明した。
当該誤謬は、同社が顧客から受注した一部のデザインプロジェクトの契約情報及び進捗情報の管理並びに契約資産の集計範囲の誤りに起因しており、同社の売上高の計上金額に重要な影響を及ぼしていたこと、また、社内の検証が十分に機能しない体制となっていたことから、会社は、同社の決算・財務報告プロセスに係る内部統制の不備について開示すべき重要な不備に該当すると判断した。
当連結会計年度において、会社及び株式会社スタジオディテイルズは、上記の内部統制の不備を是正するため以下の改善策を講じている。
・各プロジェクトにおける適時適切な契約締結及び証憑管理の実施・プロジェクト管理システムの抜本的な運用改善・上記遂行のための適切な人材の配置及び体制構築・契約資産の算出方法の見直し及び算出における整合性チェック等の検証体制の強化しかし、上記の改善策が十分に行われない場合には、株式会社スタジオディテイルズの決算・財務報告プロセス及び売上高に関連する業務プロセスに係る内部統制の評価に広範な影響を及ぼすため、同社の売上高に関する重要な虚偽表示リスクが高まる。
以上のことから、当監査法人は、株式会社スタジオディテイルズの決算・財務報告プロセスに係る内部統制の不備の是正状況、売上高に関する業務プロセスに係る内部統制の整備及び運用状況の評価を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
前連結会計年度に発生した株式会社スタジオディテイルズの決算・財務報告プロセスに係る内部統制の不備の是正状況、売上高に関する業務プロセスに係る内部統制の有効性の評価として、主として以下の監査手続を実施した。
(1)株式会社スタジオディテイルズの決算・財務報告プロセスに係る内部統制の不備の是正状況の評価・前連結会計年度における株式会社スタジオディテイルズの契約資産の集計に関する内部統制の不備の是正状況について、会社及び株式会社スタジオディテイルズの経営者に質問を行った。
・会社の取締役会の議事録及び管理部の報告資料を閲覧し、また、関係する役職者への質問を行うことで、会社及び株式会社スタジオディテイルズの不備を是正するための改善策の実施状況を把握した。
・当連結会計年度末における、株式会社スタジオディテイルズの契約資産の算定に関して、会社より算定シートを入手し、その算定根拠となる文書の閲覧及び経営者並びに担当者への質問を実施した。
(2)株式会社スタジオディテイルズの売上高に関する業務プロセスに係る内部統制の改善及び改善後の運用状況の評価・株式会社スタジオディテイルズにおける売上高に関連する業務プロセスの整備及び運用状況の評価を行った。
・株式会社スタジオディテイルズの売上取引ごとに実施する関連文書の閲覧及び契約書や関連証憑との突合手続について、当連結会計年度を通じ、その実施範囲を拡大して実施した。
デザインパートナー事業における収益認識に関する履行義務の識別の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応当連結会計年度の連結損益計算書において、会社は3,942,967千円の売上高を計上しており、そのうち会社及び連結子会社である株式会社スタジオディテイルズが行うデザインパートナー事業の売上高は、【注記事項】
(収益認識関係)1.に記載のとおり、 3,595,566千円と売上高全体の91.1%を占めている。
また、【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)(5)①に記載のとおり、デザインパートナー事業では、UI/UXデザイン、ビジネスモデルデザイン、ブランド体験デザイン、組織デザイン等、幅広くデザイン支援を提供している。
デザイン支援を提供するための顧客との契約は、主に準委任契約に基づいて提供されるが、一部、請負契約に基づいて提供される場合もある。
会社及び株式会社スタジオディテイルズは、準委任契約に基づいて提供するデザインサービスについては、契約期間の経過に応じて履行義務が充足されていくと判断しており、契約期間の経過に応じて収益を認識している。
一方、請負契約に基づいて提供されるデザインサービスについては、契約に基づくデザイン支援を進めるにつれて顧客に対する履行義務が充足されていくと判断しており、原則として、契約履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき一定の期間にわたり収益を認識している。
さらに、これらの契約には、準委任契約であるのか請負契約であるのか、契約の形式ではなく、各顧客との契約によって定められた履行義務の実態を踏まえ、慎重な判断が求められるものも存在する。
上述のとおり、契約形態の相違により収益認識の方法が異なることから、契約形態に応じた履行義務の識別を誤ることでデザインパートナー事業における売上高の発生及び期間帰属に関し、重要な虚偽表示リスクが高まる。
以上のことから、当監査法人は、デザインパートナー事業における収益認識に関する履行義務の識別の妥当性を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
デザインパートナー事業における収益認識に関する履行義務の識別の妥当性を検討するため、主に以下の手続を実施した。
・受注したデザイン支援を提供するための契約が、準委任契約あるいは請負契約のいずれに該当するか疑義が生じる可能性について、会社及び株式会社スタジオディテイルズの経営者に質問を行った。
・デザインパートナー事業における収益認識に関する履行義務の識別に係る内部統制に関し、関連文書の閲覧や関連する役職員への質問を行い、その整備及び運用状況について評価した。
・会社及び株式会社スタジオディテイルズの売上取引ごとに実施する契約書や顧客に提出された提案書等の関連証憑との突合手続について、当連結会計年度を通じ、その実施範囲を拡大し、準委任契約と請負契約のいずれに該当するのか慎重に検討し、売上高の発生及び期間帰属の妥当性を確かめた。
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、連結デザインパートナー事業における収益認識に関する履行義務の識別の妥当性
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 当連結会計年度の連結損益計算書において、会社は3,942,967千円の売上高を計上しており、そのうち会社及び連結子会社である株式会社スタジオディテイルズが行うデザインパートナー事業の売上高は、【注記事項】
(収益認識関係)1.に記載のとおり、 3,595,566千円と売上高全体の91.1%を占めている。
また、【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)(5)①に記載のとおり、デザインパートナー事業では、UI/UXデザイン、ビジネスモデルデザイン、ブランド体験デザイン、組織デザイン等、幅広くデザイン支援を提供している。
デザイン支援を提供するための顧客との契約は、主に準委任契約に基づいて提供されるが、一部、請負契約に基づいて提供される場合もある。
会社及び株式会社スタジオディテイルズは、準委任契約に基づいて提供するデザインサービスについては、契約期間の経過に応じて履行義務が充足されていくと判断しており、契約期間の経過に応じて収益を認識している。
一方、請負契約に基づいて提供されるデザインサービスについては、契約に基づくデザイン支援を進めるにつれて顧客に対する履行義務が充足されていくと判断しており、原則として、契約履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき一定の期間にわたり収益を認識している。
さらに、これらの契約には、準委任契約であるのか請負契約であるのか、契約の形式ではなく、各顧客との契約によって定められた履行義務の実態を踏まえ、慎重な判断が求められるものも存在する。
上述のとおり、契約形態の相違により収益認識の方法が異なることから、契約形態に応じた履行義務の識別を誤ることでデザインパートナー事業における売上高の発生及び期間帰属に関し、重要な虚偽表示リスクが高まる。
以上のことから、当監査法人は、デザインパートナー事業における収益認識に関する履行義務の識別の妥当性を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結【注記事項】
(収益認識関係)
開示への参照2、監査上の主要な検討事項、連結【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 デザインパートナー事業における収益認識に関する履行義務の識別の妥当性を検討するため、主に以下の手続を実施した。
・受注したデザイン支援を提供するための契約が、準委任契約あるいは請負契約のいずれに該当するか疑義が生じる可能性について、会社及び株式会社スタジオディテイルズの経営者に質問を行った。
・デザインパートナー事業における収益認識に関する履行義務の識別に係る内部統制に関し、関連文書の閲覧や関連する役職員への質問を行い、その整備及び運用状況について評価した。
・会社及び株式会社スタジオディテイルズの売上取引ごとに実施する契約書や顧客に提出された提案書等の関連証憑との突合手続について、当連結会計年度を通じ、その実施範囲を拡大し、準委任契約と請負契約のいずれに該当するのか慎重に検討し、売上高の発生及び期間帰属の妥当性を確かめた。
その他の記載内容、連結 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、連結 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。

Audit1

監査法人1、個別太陽有限責任監査法人
独立監査人の報告書、個別 独立監査人の監査報告書 2024年11月28日株式会社グッドパッチ取締役会 御中 太陽有限責任監査法人   東 京 事 務 所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士柴 谷  哲 朗  印 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士秋 元  宏 樹  印 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社グッドパッチの2023年9月1日から2024年8月31日までの第13期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社グッドパッチの2024年8月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
株式会社スタジオディテイルズの株式の評価の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社は、当事業年度末の貸借対照表において、関係会社株式743,941千円を計上している。
当該金額には株式会社スタジオディテイルズの株式743,930千円が含まれており、総資産の15.7%を占めている。
 【注記事項】
(重要な会計上の見積り)(関係会社株式の評価)に記載されているとおり、 会社は、関係会社株式の評価に際し、関係会社株式の発行会社の1株当たりの純資産額に基づく実質価額が当該関係会社株式の取得原価に比べ著しく低下した場合には、相当の減額を行い、評価差額を当期の損失として計上することとしている。
また、会社は、関係会社株式に含まれている株式会社スタジオディテイルズの株式の評価に際しては、超過収益力を実質価額の算定に加味している。
 株式会社スタジオディテイルズの超過収益力の評価は、同社の将来の事業計画及び当該計画に基づく将来キャッシュ・フローの見積りに基づいて行われている。
これらは、経営者による将来予測に関する重要な仮定を含んでおり、当該仮定は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項「株式会社スタジオディテイルズに係るのれん及び顧客関連資産の評価の妥当性」と同様の理由から不確実性を有している。
 以上のことから、当監査法人は、株式会社スタジオディテイルズの株式の評価の妥当性を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、株式会社スタジオディテイルズ株式の評価の妥当性を検討するため、主として以下の監査手続を実施した。
・同社の株式取得時の事業計画と取得後の実績を比較し、同社の株式の評価に関する経営者による見積りの不確実性の程度を評価した。
・同社の将来の事業計画における売上高成長率及び営業利益率に関する経営者の重要な仮定について、経営者に質問を実施し、把握している同社の経営環境や入手した事業計画の基礎資料との整合性を検討することで、その合理性を検討した。
・同社の将来の事業計画における売上高成長率及び営業利益率に関する経営者の重要な仮定について、同社の過去の売上高成長率、既存顧客からの受注状況や既存顧客の減少率、過去におけるデザイン人材1人当たり売上高の推移、デザイン人材の人数の推移、定期的な昇給を考慮した人件費の推移と比較分析を行い、見積りの不確実性が適切に考慮されているか、経営者の偏向が存在する兆候がないかを含め、その合理性を検討した。
・会社が作成した同社の株式の取得価額と1株当たり純資産及び超過収益力等を基礎として算定した同社の株式の実質価額を比較するための資料が適切に作成され、その実質価額が著しく低下していないか検討した。
デザインパートナー事業における収益認識に関する履行義務の識別の妥当性連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項(デザインパートナー事業における収益認識に関する履行義務の識別の妥当性)と同一の内容であるため、記載を省略している。
その他の事項会社の2023年8月31日をもって終了した前事業年度の財務諸表は、前任監査人によって監査されている。
前任監査人は、当該財務諸表に対して2023年11月29日付で無限定適正意見を表明している。
その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。
利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
(注) 1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
株式会社スタジオディテイルズの株式の評価の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社は、当事業年度末の貸借対照表において、関係会社株式743,941千円を計上している。
当該金額には株式会社スタジオディテイルズの株式743,930千円が含まれており、総資産の15.7%を占めている。
 【注記事項】
(重要な会計上の見積り)(関係会社株式の評価)に記載されているとおり、 会社は、関係会社株式の評価に際し、関係会社株式の発行会社の1株当たりの純資産額に基づく実質価額が当該関係会社株式の取得原価に比べ著しく低下した場合には、相当の減額を行い、評価差額を当期の損失として計上することとしている。
また、会社は、関係会社株式に含まれている株式会社スタジオディテイルズの株式の評価に際しては、超過収益力を実質価額の算定に加味している。
 株式会社スタジオディテイルズの超過収益力の評価は、同社の将来の事業計画及び当該計画に基づく将来キャッシュ・フローの見積りに基づいて行われている。
これらは、経営者による将来予測に関する重要な仮定を含んでおり、当該仮定は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項「株式会社スタジオディテイルズに係るのれん及び顧客関連資産の評価の妥当性」と同様の理由から不確実性を有している。
 以上のことから、当監査法人は、株式会社スタジオディテイルズの株式の評価の妥当性を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、株式会社スタジオディテイルズ株式の評価の妥当性を検討するため、主として以下の監査手続を実施した。
・同社の株式取得時の事業計画と取得後の実績を比較し、同社の株式の評価に関する経営者による見積りの不確実性の程度を評価した。
・同社の将来の事業計画における売上高成長率及び営業利益率に関する経営者の重要な仮定について、経営者に質問を実施し、把握している同社の経営環境や入手した事業計画の基礎資料との整合性を検討することで、その合理性を検討した。
・同社の将来の事業計画における売上高成長率及び営業利益率に関する経営者の重要な仮定について、同社の過去の売上高成長率、既存顧客からの受注状況や既存顧客の減少率、過去におけるデザイン人材1人当たり売上高の推移、デザイン人材の人数の推移、定期的な昇給を考慮した人件費の推移と比較分析を行い、見積りの不確実性が適切に考慮されているか、経営者の偏向が存在する兆候がないかを含め、その合理性を検討した。
・会社が作成した同社の株式の取得価額と1株当たり純資産及び超過収益力等を基礎として算定した同社の株式の実質価額を比較するための資料が適切に作成され、その実質価額が著しく低下していないか検討した。
デザインパートナー事業における収益認識に関する履行義務の識別の妥当性連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項(デザインパートナー事業における収益認識に関する履行義務の識別の妥当性)と同一の内容であるため、記載を省略している。
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、個別デザインパートナー事業における収益認識に関する履行義務の識別の妥当性
連結と同一内容である旨、監査上の主要な検討事項、個別 連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項(デザインパートナー事業における収益認識に関する履行義務の識別の妥当性)と同一の内容であるため、記載を省略している。
その他の記載内容、個別 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、個別 <報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。

BS資産

仕掛品2,884,000
その他、流動資産11,180,000
工具、器具及び備品(純額)9,087,000
有形固定資産26,787,000
無形固定資産1,493,000
投資有価証券179,646,000