財務諸表
CoverPage
提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2024-09-27 |
英訳名、表紙 | TRIAL Holdings, Inc. |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 亀田 晃一 |
本店の所在の場所、表紙 | 福岡県福岡市東区多の津一丁目12番2号 |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 092-626-5550(代表) |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
連結決算の有無、DEI | true |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2【沿革】 当社の母体である㈱トライアルカンパニーの前身は、1974年4月に家電製品販売業「あさひ屋」として福岡市博多区において創業しました。 1984年10月に「㈱トライアルカンパニー」に商号変更して以降、家電量販店の店舗拡大を経て、ディスカウント業態店舗の多店舗化を推進しました。 2015年9月に㈱トライアルカンパニーを中核事業会社とする企業グループ群の事業活動を管理することを目的に、㈱トライアルホールディングスとして純粋持株会社体制に移行しました。 2018年11月にタブレット決済機能付きのレジカートであるSkip Cartの開発やカメラソリューションの提供を行うためグループ内のシステム関連会社を再編し、リテールAI事業を担う子会社として㈱Retail AIを設立しております。 なお、当社設立までの沿革については、2015年9月に単独株式移転により当社の完全子会社となった㈱トライアルカンパニーの沿革を記載しております。 年月概要1974年4月屋号「あさひ屋」として創業1981年7月㈱あさひ屋に改組1984年10月㈱トライアルカンパニーに商号変更1992年10月ディスカウントストア トライアル1号店となる南ヶ丘店(福岡県大野城市)を開店し、ディスカウントストアへの転換を図る1993年4月本社を福岡県福岡市中央区高砂に移転1994年3月柳川店(福岡県柳川市)を開店し、本格的に郊外型総合ディスカウントストアによる多店舗展開を開始1996年11月スーパーセンター1号店となるスーパーセンタートライアル 北九州空港バイパス店(北九州市小倉南区)を開店1989年4月から開発を行っていた自社開発PC-POSシステムを完成2003年8月本社を福岡県福岡市東区多の津に移転2003年12月中華人民共和国でのソフトウエア開発業を目的として、煙台創迹軟件有限公司を設立(現:連結子会社)フランチャイズ店舗の運営会社である㈱ナカヤを完全子会社化2004年1月物流機能の内製化を目的として㈱下田屋(現:㈱MLS、現:連結子会社)を株式交換により完全子会社化2008年2月九州・中国地方の物流拠点となる白鳥物流センター(福岡県田川市)を開設し、プロセスセンターの稼動を開始2008年9月北海道地区に小売店舗を展開していた㈱カウボーイとの業務提携により、北海道地区にトライアルが初出店2009年6月㈱カウボーイを子会社化2010年1月㈱カウボーイを吸収合併2014年7月日本国内への貿易事業を目的として上海翔迹企業管理有限公司(現:連結子会社)を設立白鳥プロセスセンター(福岡県田川市)にてISO9001認証取得2014年10月店舗開発業務の効率化を図るため、㈱トライアル開発(現:連結子会社)を設立2015年6月生鮮事業を行うことを目的として、㈱トライアルフレッシュシステム(注1)を設立本部事務を行うこと目的として、㈱トライアル・シェアードサービス(現:連結子会社)を設立2015年7月システム部門の機動性及び専門性を高めることを目的として㈱ティー・アール・イー(注2)を設立2015年9月㈱トライアルホールディングスを単独株式移転により設立、持株会社体制へ移行2016年2月㈱トライアルスーパーセンター(現:㈱トライアルストアーズ、現:連結子会社)、㈱トライアルメガセンターを設立2016年4月事業展開の迅速化を目的として㈱トライアルカンパニー(現:連結子会社)の28店の店舗運営業務を㈱トライアルスーパーセンター(現:㈱トライアルストアーズ、現:連結子会社)、3店舗の店舗運営業務を㈱トライアルメガセンターがそれぞれ分割承継2016年9月㈱トライアルフィナンシャルサービス(現:㈱SU-PAY、現:連結子会社)を設立2016年10月「食」の強化を目的として㈱明治屋(現:連結子会社)を子会社化2018年2月タブレット決済機能付きのレジカートであるSkip Cartや棚状況の監視等のためのカメラ等のIoTデバイスを導入し、新しい買い物体験ができる日本初のスマートストア(注3)(当社調べ)である「スーパーセンタートライアル アイランドシティ店」(福岡市東区)を開店 年月概要2018年9月主にスーパーセンターの運営会社であった㈱トライアルオペレーションズ(現:㈱トライアルストアーズ、現:連結子会社)が主にメガセンターの運営会社であった㈱トライアルメガセンターを吸収合併㈱トライアルカンパニー(現:連結子会社)、㈱トライアルオペレーションズ(現:㈱トライアルストアーズ、現:連結子会社)及び㈱トライウェル(注4)の生鮮部門を㈱メガ生鮮が分割承継2018年10月オートピット㈱(現:㈱トライアルカーズ、現:連結子会社)を設立2018年11月㈱Retail AI(現:連結子会社)を設立2019年3月㈱トライアルカンパニー(現:連結子会社)のプロセスセンター惣菜製造事業を㈱明治屋(現:連結子会社)が分割承継㈱トライアルカンパニー(現:連結子会社)のプロセスセンター精肉事業・包材サービス事業を㈱メガ生鮮が分割承継2019年4月トライアルグループの基幹店舗である新宮店(福岡県糟屋郡新宮町)をスマートストアに改装し、「メガセンタートライアル 新宮店」として開店2020年4月㈱トライアル・インシュアランス・サービス(現:連結子会社)を設立2020年6月リゾート事業を取り込むにあたり、リゾート事業の不動産を保有する㈱エヌ・ジー・ティー不動産管理(注5)を子会社化2020年9月㈱河村佐藤デザイン(現:連結子会社)を設立㈱河村佐藤デザインが建築事業を㈱河村デザインより譲受2020年10月プライベート・ブランド(PB)商品である『阿蘇くじゅうの天然水』を生産する飲料由布工場(大分県由布市)を稼働開始2020年12月リゾート事業の統括を目的として、㈱トライアルリアルエステート(現:連結子会社)を設立し、㈱neri resort(現:連結子会社)を子会社化㈱トライアルベネフィット(現:連結子会社)を設立2021年7月日本最大のリテールDX(小売のIT/AI化)の最先端基地を目指し、産官学のまちづくりとして「リモートワークタウン ムスブ宮若」プロジェクトが本格始動2022年4月㈱トライアルオペレーションズ(現:連結子会社)が㈱メガ生鮮を吸収合併及び㈱トライアルクイックの小売店舗運営事業の権利義務の一部を分割承継㈱トライアルオペレーションズを㈱トライアルストアーズに商号変更㈱トライアルカンパニー(現:連結子会社)が㈱トライアルクイックを吸収合併㈱トライアルホールディングスの子会社として、㈱Fieldman(現:連結子会社)を設立最先端のIT技術を導入した次世代型スマートストアとしてTRIAL GO脇田店(福岡県宮若市)を開店2022年6月㈱トライアルリアルエステート(現:連結子会社)が㈱サンリゾート(現:㈱トライアルゴルフ&リゾート、現:連結子会社)を子会社化2022年11月㈱トライアルカンパニー(現:連結子会社)から㈱白鳥ロジスティックシステム(現:連結子会社)を新設分割により設立2023年7月店舗の資源物の回収・運搬を目的として㈱トライアルチャレンジド(現:連結子会社)を設立2023年9月㈱青森トライアル(現:連結子会社)を設立2023年10月㈱Retail AI(現:連結子会社)が㈱Retail AI X、㈱Retail AI Engineering及び㈱Retail SHIFTを吸収合併㈱Retail AI(現:連結子会社)の主力製品であるスマートショッピングカートをグループ外へ本格販売・導入していくにあたって、製品名称を「Skip Cart」へ刷新㈱青森トライアル(現:連結子会社)及び㈱トライアルカンパニー(現:連結子会社)が㈱佐藤長及び㈱青森食研から一部事業を承継2024年2月㈱トライアルリアルエステート(現:連結子会社)がTGR大分㈱(現:㈱ティージーアール大分、現:連結子会社)及びTGR阿蘇㈱(現:㈱ティージーアール阿蘇、現:連結子会社)を子会社化2024年3月東京証券取引所グロース市場に株式を上場(注)1.㈱トライアルフレッシュシステムは、2016年9月に㈱メガ生鮮に商号変更し、2022年4月に㈱トライアルオペレーションズ(現:㈱トライアルストアーズ)を存続会社として吸収合併され解散しました。 2.㈱ティー・アール・イーは、2015年7月に設立され、2020年7月に㈱Retail AI Xに商号変更し、2023年10月に㈱Retail AIを存続会社として吸収合併され解散しました。 3.「スマートストア」とは、タブレット決済機能付きのレジカートであるSkip Cartや棚状況の監視等のためのカメラ等が導入された店舗であります。 4.㈱トライウェルは、2013年2月に設立され、2019年9月に㈱トライアルクイックに商号変更し、2022年4月に㈱トライアルカンパニーを存続会社として吸収合併され解散しました。 5.㈱エヌ・ジー・ティー不動産管理は、2020年7月に㈱サンリアルエステートに商号変更し、2024年6月に保有する事業用不動産を、事業内容に応じた当社子会社へ吸収分割にて承継させた後、当社を存続会社として吸収合併され解散しました。 |
事業の内容 | 3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は持株会社制を導入し、純粋持株会社である当社並びに各事業を担う連結子会社24社及び関連会社3社(2024年6月30日現在)から構成されており、「流通小売事業」、「リテールAI事業」等の事業を営んでおります。 当社は、中期経営計画及び年度事業計画に基づき、グループ各社の自主性を尊重するとともに、事業の発展及び経営改善に積極的に協力し、関係会社の育成を促進して企業グループとしての経営効率の向上を目指すことを目的として指導及び助言を行うことを基本方針としております。 当社の事業区分である「流通小売事業」及び「リテールAI事業」は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であり、報告セグメントに含まれていない事業及びこれらに附帯する事業を「その他」に区分しております。 当社グループの事業内容は、次の通りです。 なお、主な関係会社の詳細については「4 関係会社の状況」に記載の通りです。 (1)流通小売事業①多様な店舗フォーマットとワンストップショッピングを可能にする豊富な商品ラインナップ 中核事業会社である㈱トライアルカンパニーを中心に、『あなたの「生活必需店」。 』をストアコンセプトとした『TRIAL』ブランドのディスカウントストアを全国に展開しております。 店舗フォーマットはメガセンター、スーパーセンター(SuC)、smart及び小型店の4種のフォーマットで、主力フォーマットであるスーパーセンターを中心に、商圏人口や立地、店舗面積等を考慮して様々なエリアに出店し、各エリアでのドミナント展開と収益の最大化を進めております。 業態名売場面積(㎡)主な出店エリア業態の概要主要販売品及びアイテム数店舗数(2024年6月末現在)メガセンター約8,000㎡地方都市食品から趣味嗜好品までフルラインで商品を取り揃える大型店生鮮食料品、一般食料品、日用雑貨、家電品、衣料品、園芸・DIY用品、ペット用品、スポーツ用品、インテリアなど約10万点24店舗スーパーセンター(SuC)約4,000㎡郊外生鮮食品や加工食品をはじめとする食品及び日用消耗品などの生活必需品を商品構成の中心としながら、家電製品や衣料品などの非食品を取り揃える中型店生鮮食料品、一般食料品、日用雑貨、家電品、衣料品、園芸・DIY用品、ペット用品、スポーツ用品、インテリアなど約6~7万点187店舗smart約1,400㎡都市部・小商圏加工食品や弁当、惣菜を含む生鮮食品など、食品を中心とする商品構成で、メガセンター、SuCが出店困難な都市部・小商圏エリアへの出店が可能なフォーマット生鮮食料品、一般食料品、日用雑貨、衣料品など約3万点64店舗小型店~約1,000㎡都市部・小商圏食品を中心とする商品構成で、SuCからの高頻度配送により新鮮な生鮮食品、惣菜を提供。 自動値下げソリューションや顔認証決済などのテクノロジーを活用した高い生産性を実現する次世代型スマートストア「TRIAL GO」等の小型店一般食料品を中心として、日用雑貨など約7千~2万点43店舗 なお、2024年6月末日時点の地域別の店舗数は以下のとおりです。 また、商品ラインナップは、生鮮食品などの「食」を強みとして、日用消耗品などの生活必需品から家電製品、アパレル用品からホビー用品などの非食品まで、豊富な品揃えを有しており、24時間営業(一部店舗を除く。 )で、何でも・いつでも・欲しいものがお得に買えるワンストップショッピングストアとして、利便性や価格優位性を特徴としております。 また、当社グループ内に弁当・惣菜製造や生鮮食品の加工を行うプロセスセンターやセントラルキッチン、飲料製造工場を有しており、商品製造のノウハウを増強しております。 ナショナルブランド商品を調達して販売するスタイルが主流である一方、プライベート・ブランド(PB)商品も展開しております。 PB商品においては、ナチュラルミネラルウォーターやお茶などの飲料、菓子類、フリースなどの衣料品が人気商品であり、いずれも高品質で低価格であることが、人気の理由であると考えております。 ②ローコストオペレーションを確立したユニークな店舗運営1992年にトライアル1号店となる南ヶ丘店(福岡県大野城市)を開店して以来、当社は約30年におよぶディスカウントストアの運営ノウハウを蓄積しており、当社グループにてアライアンス先との物流網の共有化を通じた自社物流による最適化等、効率的な仕入れの確立と徹底したコスト管理、後述するリテールテックを活用した省力化によって、ローコストオペレーションを実現しております。 また、当社はグループ内に店舗の設計や建築を担う子会社を有しており、新規出店時における新築コストを抑えることができるほか、居抜きによる出店も活用しており、新規出店時による一時的なコスト増加についても低位に抑える戦略が確立されております。 当社グループはEDLP(Every Day Low Price)(注1)を価格戦略における基本方針としております。 EDLPが実現できる背景はEDLC(Every Day Low Cost)、すなわちローコストオペレーションであります。 生鮮食品などの生活必需品を中心に、競争力のある価格提案を行い、欲しいものがいつでも安い、地域一番の生活必需店として、お客様に寄り添った店舗運営を確立しております。 ③リテールテックを活用した独自のビジネスモデル当社グループが属する流通小売業をはじめ、あらゆる産業・分野においてデジタルトランスフォーメーション(DX)が浸透しており、様々な企業がIoT(注2)/AI(注3)などのデジタル技術を活用することで新しい製品やサービス、新しいビジネスモデルを通じた価値の創出に取組んでおりますが、当社は、「テクノロジーと、人の経験知で、世界のリアルコマースを変える。 」をビジョンとして、常に革新的な技術開発に取組んできた企業であり、現在も流通小売業(リテール)のデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現する『リテールDX』を牽引する先駆者として、業界の改革に取組んでおります。 当社グループは1996年のスーパーセンター1号店であるスーパーセンタートライアル 北九州空港バイパス店(北九州市小倉南区)の開店以降、自社開発のPC-POSシステム(注4)によって顧客データの蓄積と活用をはじめており、現在は各メーカー企業とお客様の購買情報がスムーズに連携できるデータベースエンジンの運用や商品の自動発注等を可能にする独自のPACER(注5)を活用した効率的な店舗オペレーションを実現しております。 また、当社のシステム開発等を所管する㈱Retail AIを中心に、お客様の更なる買い物体験の向上と店舗運営の省力化を企図とした取組みを加速しております。 2015年には決済手続きを省力化するスマートショッピングカート(現:Skip Cart)の導入を開始したほか、お客様の動線や商品の在庫を記録するAIカメラや商品の販促等に活用するインストアサイネージを導入するなど、リテールテックを活用した独自性のあるビジネスモデルを構築できているものと考えております。 特に、Skip Cartの利用によってお客様のレジ待ち時間が大幅に改善され、お客様の利便性向上につながっております。 (注)1.「EDLP」とは、Every Day Low Priceの略で、特売や限定販売ではなく、数量を限定せず、毎日お値打ち価格で販売することを指します。 2.「IoT」とは、Internet of Thingsの略で、あらゆるモノがインターネットに接続する技術を指します。 3.「AI」とは、Artificial Intelligenceの略で、人工知能のことを指します。 4.「PC-POSシステム」とは、販売時の商品情報を読み取り売上管理や商品管理を担う機器であり、PCを内蔵したものを指します。 5.「PACER」とは、Plan・Action・Check・Education・Recoveryの略で、当社グループで開発した店舗運営業務における商品管理の各アプリケーションがインストールされたモバイル端末になります。 当社の特徴である①ワンストップショッピング、②ユニークな店舗運営、そして③リテールテックを活用したビジネスモデルは既存店の安定的な客数及び客単価の成長に貢献しており、順調な事業規模の拡大を実現できております。 トライアル1号店開店以降の売上高と店舗数の推移は以下のとおりです。 <既存店売上高(前期比)>既存店売上高(注)2024年6月期前期比(%)105.8(注)「既存店売上高」とは、開店から満12ヵ月経過した店舗(対象月又はその前年同月に月間5日以上改装等により閉店した店舗は除く。 )のPOS売上の合計であります。 「POS」とは、Point of Salesの略称であり、小売店において商品が購入された店舗や日時、数量等の把握が可能となる仕組み・システムを指しています。 「POS売上」とは同仕組み・システムにおいて計上された売上高であります。 以下同じです。 <既存店売上高(前年同月比)>既存店売上高2023年7月2023年8月2023年9月2023年10月2023年11月2023年12月前年同月比(%)106.1106.8102.6103.9105.2104.3 既存店売上高2024年1月2024年2月2024年3月2024年4月2024年5月2024年6月前年同月比(%)104.9109.9110.6102.5105.2108.0 当社グループの小売店舗における月次の既存店売上高は、日本チェーンストア協会が公表している既存店ベースのチェーンストア総販売額(全国の食品スーパーやGMSなど)と比べて、前年同月比で高い成長を継続しております。 (注)「チェーンストア販売統計既存店売上高」とは、日本チェーンストア協会が公表している、同協会に加盟する会員企業(全国の食品スーパーマーケットやGMSなど)の総販売額における既存店ベース(当該月の販売額とその前年同月の販売額のうち、新規開店して売上増となったり閉店して売上減となったりする店舗の異動による影響を除いて比較)での前年同月比であります。 さらに当社グループでは、当社グループのみならず流通業界全体が活性化するような仕組みを『リテールDX』を通じて実現させることに注力しており、自社のみならず業界全体を巻き込んだ改革に取組んでおります。 当該改革の一環として、2021年7月には、当社と福岡県宮若市、九州大学が連携し、産官学協働で『リテールDX』を軸にしたまちづくり「リモートワークタウン ムスブ宮若」プロジェクトを開始しました。 同プロジェクトは、『リテールDX』を推進する当社グループと、宮若市及び九州大学が協働して推進する地方創生・まちづくり構想の一つであり、産官学による「リテールDXの拠点づくり」を目指し、リテール企業とメーカー企業が共同で実証実験を行っております。 業界全体を巻き込んだ改革意識の醸成として、食品・消費財メーカーの担当者が全国から集まり、『リテールDX』を学び、実践する「宮若ウィーク」というイベントを開催しており、当社グループでは、既成概念にとらわれない、自由な発想を取り入れたイノベーションを誘発する仕組みを設けることで、よりスピード感のある開発を実現し、リテールDXの最先端拠点を目指しています。 具体的には取引先である食品・消費財メーカーとともに、共同学習としてリテールAI専門家による講義の提供やリテールDX人材の育成プログラムを開発するほか、DX実践としてSkip Cartやインストアサイネージを活用したマーケティング改革、MD-Linkを活用したデータの共有・可視化によるサプライチェーン全体の最適化について協働しております。 (2)リテールAI事業 小売事業者や食品・消費財メーカーに対して、お客様の買い物体験の向上やリアル店舗のオペレーション改善、広告・販売促進活動の効率化等に資するプロダクトやソリューションを提供しております。 当社では実店舗の運営で発生する現場のニーズを速やかに開発に活かすことができ、また、開発した技術を速やかに現場で実証実験できる体制が最大の特徴であり、実際の小売店舗という現場や流通サプライチェーンのステークホルダーの営業活動などの場面で実活用できるプロダクトやソリューションを開発する「オペレーション・ドリブン」のコンセプトのもと、流通小売事業と連携を図りながら、実店舗で実利用され、効果を生み出すことのできるプロダクトを開発しております。 主力プロダクトであるSkip Cartは、セルフスキャンによるレジ待ちの解消及びレジ人時(注1)の削減やクーポン・レコメンドを活用した実店舗におけるワン・トゥ・ワンマーケティング(注2)など、新しい価値をお客様、小売事業者、食品・消費財メーカーに提供しております。 なお、Skip Cartやその他のプロダクトの月額利用料・ライセンス利用料等の収入を得ております。 <当社グループが開発したセルフレジ機能付きのショッピングカート> <リテールAIが提供するプロダクト> 2024年6月末現在で、Skip Cartの当社グループ外での導入も含む導入店舗数は223店舗、導入台数は19,579台となっております。 マンスリーユーザー数(注3)は420万人となっております。 他にもPOS(注4)やID-POS(注5)等のデータ分析プラットフォームの「MD-Link」(2024年6月末時点で281社が利用)及びそのインフラ基盤である「e3-SMART」、棚状況の監視等を行う「カメラソリューション」、店頭における広告・販売促進ツールである「インストアサイネージ」などのプロダクトやソリューションの開発を行うとともに、グループ内の基幹システムや各種業務システムの開発・運用・保守を行っております。 (注)1.「レジ人時」とは、会計時の精算業務1時間当たりに必要な従業員数のことを指しています。 2.「ワン・トゥ・ワンマーケティング」とは、お客様個人の嗜好や属性、購買履歴等に応じて、個別に行うマーケティング活動です。 マスマーケティングと比較した際、より深い顧客理解と広告等の出し分けを行う仕組みの構築が必要となります。 3.「マンスリーユーザー数」とは、2024年6月におけるSkip Cartの延べ利用者数(グループ外を除く)を指しています。 4.「POS」とは、Point of Salesの略称であり、小売店において商品が購入された店舗や日時、数量等の把握が可能となる仕組み・システムを指しています。 5.「ID-POS」とは、(注)4の「POS」にIDデータが組み合わされたものであり、商品が購入された店舗や日時、数量だけでなく、ID単位でどのお客様が何の商品を購入したのかを把握することができる仕組み・システムを指しています。 6.「平均利用率」は、2023年6月30日時点においてSkip Cartを導入している当社グループのスーパーセンター177店舗における、2023年7月1日から翌年6月30日の9時から21時のカート利用可能な時間帯における延べ客数のうち、Skip Cartの延べ利用者数の割合であります。 7.「1時間当たりの通過客数」及び「1時間当たりの通過点数」は、スーパーセンターであるアイランドシティ店の2024年4月29日から同年5月6日におけるPOSデータから算出しております。 なお、当該店舗を対象とした理由は、一般的にSkip Cartの導入直後は不自然に利用者が増加する傾向があるため、Skip Cartの導入後期間が最も長い同店を対象としたものであり、また当該期間を対象とした背景は、顧客数が多い方がより実態に即したデータになるという考えから、繁忙期であるゴールデンウイークを選んだためです。 (3)その他当社グループは、「食」のブランディングを通じて本業である流通小売業における「ロイヤルカスタマー」を確立するため旅館施設である「久織亭(くおりてい)」、「虎の湯」、「古民家煉り(ねり)」や2024年2月1日付で東急不動産株式会社より取得した大分及び阿蘇のゴルフ場を含むゴルフ場運営などのリゾート関連事業及び建築・不動産管理等を行っております。 各事業の連携を通じて、会員サービスの拡充及び周遊性を高めることを目指しています。 当社グループ全体のビジネスを俯瞰した図は以下の通りになります。 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 |
関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容(連結子会社) ㈱トライアルカンパニー(注)3. 福岡市東区2,123流通小売事業100.0経営指導役員の兼任ありCMS取引 ㈱トライアルストアーズ(注)5.8. 福岡市東区50流通小売事業100.0(100.0)経営指導役員の兼任ありCMS取引 ㈱青森トライアル(注)5. 福岡市東区10流通小売事業100.0(100.0)経営指導資金の貸付CMS取引 ㈱明治屋 福岡県田川市10流通小売事業100.0経営指導CMS取引 ㈱Le Petit Nicois(注)5. 福岡市東区3流通小売事業100.0(100.0)経営指導CMS取引 ㈱MLS 福岡県田川市95流通小売事業34.2(注)6.経営指導役員の兼任あり ㈱SU-PAY 福岡市東区101流通小売事業100.0経営指導役員の兼任ありCMS取引 ㈱トライアルカーズ 福岡市東区10流通小売事業100.0経営指導CMS取引 ㈱トライアル・インシュアランス・サービス (注)5. 福岡市東区10流通小売事業100.0(100.0)経営指導CMS取引 ㈱Retail AI 東京都港区50リテールAI事業100.0経営指導資金の貸付役員の兼任あり 煙台創迹軟件有限公司(注)5. 中国煙台市USD2,000千リテールAI事業100.0(100.0)- 上海翔迹企業管理有限公司(注)5. 中国上海市CNY680千リテールAI事業100.0(100.0)- 名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容 ㈱トライアルリアルエステート 福岡市東区100その他事業100.0経営指導資金の貸付CMS取引 ㈱トライアル開発(注)5. 福岡市東区72その他事業100.0(100.0)経営指導CMS取引 ㈱河村佐藤デザイン(注)5. 福岡市西区10その他事業100.0(100.0)経営指導CMS取引 ㈱白鳥ロジスティックシステム(注)5. 福岡市東区10その他事業(注)9.100.0(100.0)資金の貸付 ㈱neri resort(注)5. 福岡県宮若市5その他事業100.0(100.0)経営指導資金の貸付CMS取引 ㈱トライアルゴルフ&リゾート(注)5. 福岡県宮若市15その他事業100.0(100.0)経営指導CMS取引 ㈱ティージーアール阿蘇(注)5. 福岡県宮若市10その他事業100.0(100.0)- ㈱ティージーアール大分(注)5. 福岡県宮若市10その他事業100.0(100.0)- ㈱トライアルベネフィット 福岡市東区10全社共通100.0経営指導役員の兼任あり資金の貸付CMS取引 ㈱トライアルチャレンジド(注)5. 福岡市東区10全社共通100.0(100.0)役員の兼任あり資金の貸付CMS取引 ㈱Fieldman 東京都港区10全社共通100.0資金の貸付 ㈱トライアル・シェアードサービス 福岡市東区50全社共通100.0経営指導当社及び当社関係会社の共通管理業務の委託CMS取引 名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容(持分法適用関連会社) Trial.Korea Co.,Ltd.(注)5. 韓国釜山市KRW9,540百万流通小売事業29.9(29.9)- ㈱ムロオ 広島県呉市430流通小売事業24.7- ㈱SalesPlus(注)5. 東京都港区255リテールAI事業50.0(50.0)役員の兼任あり (注)1.「主要な事業の内容」欄には、セグメントの名称を記載しております。 2.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。 3.特定子会社に該当します。 4.資本金は、百万円未満(外貨建てのものは表示単位未満)を切り捨て表示しています。 5.「議決権の所有割合」の()内は、間接所有割合で内数を記載しております。 6.持分は100分の50以下ではありますが、実質的に支配しているため子会社としたものであります。 7.当社と一部の連結子会社は、効率的な資金活用のために、キャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入しております。 8.㈱トライアルストアーズについては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。 主要な損益情報等は次のとおりです。 ㈱トライアルストアーズ売上高 (百万円)665,324経常利益 (百万円)14,281当期純利益 (百万円)9,124純資産額 (百万円)20,227総資産額 (百万円)92,4089.2023年1月1日より、グループ会社の組織変更等を実施したことによる管理区分の変更を受け、流通小売事業に含まれていた㈱白鳥ロジスティックシステムをその他事業に移管しましたが、2022年11月30日付で新設分割した会社であり、前連結会計年度及び当連結会計年度のセグメント情報を変更後の区分方法により作成することが実務上困難であるため、変更前の報告セグメント区分に基づき作成したものを開示しておりますが、「主要な事業の内容」欄には、変更後のセグメントの名称を記載しております。 |
従業員の状況 | 5【従業員の状況】 (1)連結会社の状況 2024年6月30日現在セグメントの名称従業員数(人)流通小売事業5,592(16,750)リテールAI事業590(35)その他事業250(121)全社共通97(30)合計6,529(16,936) (注)1.従業員数は当社及び連結子会社から当社及び連結子会社外への出向者を除き、当社及び連結子会社外から当社及び連結子会社への出向者を含む就業人員数であります。 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間の平均雇用人員であります。 なお、臨時従業員には、契約社員、嘱託及びパートタイマーを含み、派遣社員を除いております。 2.全社共通として記載されている従業員数は、特定の事業セグメントに区分できない部門に所属しているものであります。 (2)提出会社の状況 2024年6月30日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)77(14)40.92.012,452 (注)1.従業員数は当社から当社外への出向者を除き、当社外から当社への出向者を含む就業人員数であります。 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間の平均雇用人員であります。 なお、臨時従業員には、契約社員、嘱託及びパートタイマーを含み、派遣社員を除いております。 2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 3.提出会社の従業員は全て特定の事業セグメントに区分できない部門に所属しているため、合計人数のみ記載しております。 (3)労働組合の状況 当社グループには、労働組合は結成されておりませんが、労使関係は安定しております。 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異①提出会社 提出会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。 ②連結子会社当事業年度名称管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1.男性労働者の育児休業取得率 (%) (注)2.労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1.全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者㈱トライアルカンパニー-10.541.467.175.5㈱トライアルストアーズ-11.867.478.2108.4㈱明治屋-14.368.469.6104.9㈱MLS-9.154.063.1105.8(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 なお、「管理職に占める女性労働者の割合」は、同法の規定による公表を行っていないため、記載を省略しております。 2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 3.連結子会社における各指標の数値について、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)又は「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではない会社は、記載を省略しております。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは以下の経営理念のもとに、事業を展開しております。 <Purpose(トライアルグループの存在目的)>世界の誰もが「豊かさ」を享受できる社会をつくる。 <Vision(5~10年で実現したい自社と世界の姿)>テクノロジーと、人の経験知で、世界のリアルコマースを変える。 <Value(ビジョン実現のための組織の価値観・行動指針)>・効率化された店舗網で、モノを流通させる力・データとIoTを駆使する力 流通小売業界には、食品の廃棄物や欠品などによるムダや在庫・物流が最適化されていないことによるムラ、商慣習として古くから存在するリベート等のムリなど、サプライチェーンにおける各種工程の中に『ムダ・ムラ・ムリ』が多く存在すると考えております。 当社グループはこの『ムダ・ムラ・ムリ』の削減を推進し、お客様への新しいお買い物体験の提供、メーカーや卸、物流、小売企業等と協業したサプライチェーン改革・マーケティング改革の推進、テクノロジーを活用したオペレーションの効率化などに取り組むことで、当社グループのパーパスの実現を目指しております。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等主な経営指標として、連結売上高成長率、既存店売上高成長率、連結売上高営業利益率、新規出店数等のKPI(Key Performance Indicators)を重視し、成長性や収益性を向上させることを目指します。 (3)経営戦略等当社の子会社及び関連会社は、当社グループの現状における主力事業である流通小売事業を営む会社及びリテールテック関連プロダクトの開発や導入・展開を行うリテールAI事業を営む会社等で構成されております。 現在、情報通信分野における技術革新やデジタルデバイスの普及、それに伴う大量のデータとそれらを分析・処理する技術の発達によって、オンラインとオフラインが融合し、既存の産業においても従来型のビジネスモデルからの変革が強く求められています。 当社グループは、流通小売業界には多くの『ムダ・ムラ・ムリ』が存在していると考えております。 欠品・ロス、R&D、支店・商談、広告、リベートに係るコストを広く合算した総額は約40兆円にのぼると試算しており、国内の流通小売業の売上高約164兆円(注1)との対比でも、かかる『ムダ・ムラ・ムリ』の大きさが見て取れると考えております。 当社グループは、テクノロジーを活用しながら『ムダ・ムラ・ムリ』を解消していくことで、お客様に新たな価値を提供することができるものと考えております。 流通小売事業において、リアルの店舗運営を行うことで、お客様やサプライチェーン全体の課題や真のニーズを把握し、それらをリテールAI事業の開発に反映させております。 それによって、流通小売事業の収益性や生産性の向上を実現するとともに、現場において真に効果を上げることのできるプロダクトやソリューションを開発し、メーカーや卸、グループ外の小売企業等に対してサービス提供を行っております。 (注)1.流通小売業の売上高は、経済産業省「商業動態統計」2023年度に基づいて記載しております。 2.欠品/ロスは、飲食料品業界の食品廃棄額、資産ロス(万引・不正・管理ミスによる損失)及び機会ロス(欠品による売上高の減少)の合計額であり、食品廃棄額は経済産業省「商業動態統計」(2023年度)及び全国スーパーマーケット協会ほか「スーパーマーケット年次統計調査報告書」(2023年10月)から推計、資産ロスは経済産業省「商業動態統計」(2023年度)及び全国万引犯罪防止機構「第12回全国小売業不明ロス・店舗セキュリティ実態調査分析報告書」(2018年)から推計、機会ロスは経済産業省「商業動態統計」(2023年度)及びDaniel Corsten, Thomas Gruen「On Shelf Availability: An Examination of the Extent, the Causes, and the Efforts to Address Retail Out-of-Stocks」(2005)(欠品による売上高の減少率(世界平均))から推計しております。 R&Dは、食品飲料メーカー、消費財メーカー及び衣食関連の卸・小売に係る研究開発費及び研究開発部門の人件費総額の合計額であり、食品飲料・消費財メーカーに係る研究開発費は上場企業の開示データ(出所:Quick)における「研究開発費」を集計して推計、衣食関連の卸・小売に係る研究開発費は経済産業省「企業活動基本調査」(2023年度)から推計、人件費総額は経済産業省「企業活動基本調査」(2023年度)を基にR&D部門の推定人員数×一人当たり推定人件費総額で試算しております。 支店/商談は、日本全国に支店を構え、営業拠点が点在すること及び個別商談を行うことによる非効率性を指しており、経済産業省「商業動態統計」(2023年度)及び日本ロジスティクスシステム協会「物流コスト調査」(2023年度)等から推計しております。 広告は、日本の総広告費であり、電通「2023年日本の広告費」に基づいて算出しております。 リベートは、消費財メーカーの販促費用の合計であり、経済産業省「工業統計調査」(2020年)及びデロイトトーマツ「消費財メーカーにおける販促費用最適化:ゼロベース予算を活用した最適化アプローチ」から推計しております。 各事業における重要な戦略は以下のとおりです。 <流通小売事業>①生鮮など「食」を強化した生活必需店づくり当社の強みの一つに、既存店成長を支える唯一無二と自負するビジネスモデルがあります。 具体的には、生鮮を中心とした多様な商品展開によるワンストップショッピングの提供です。 戦略的に「食」の強化を推進しながら、お客様の需要を喚起しています。 惣菜開発を担うグループ会社の㈱明治屋において、熟練の料理人がメニュー開発から調理まで一貫して行っており、当社グループの商品である「大人様プレート」など3商品は「お弁当・お惣菜大賞2024(注)」にて、入賞しました。 また、生鮮四品(青果、精肉、鮮魚、惣菜)においては、おいしさと優位性ある価格を実現する商品開発を強化しており、集客ドライバーかつ収益性も高い商材として、売上高成長と収益性向上を牽引し、2024年6月期時点で流通小売売上高のうち約25.0%(前年同期間比0.8ポイント増)を占めています。 その中でも、惣菜の2024年6月期の売上高構成比は流通小売売上高のうち約5.7%(前年同期間比0.5ポイント増)を占めており、その構成比を今後も更に引き上げていくことを目指します。 食品は地域によって、季節性や嗜好が異なる商品であることから、店舗を展開する地域のニーズに合わせた品揃えを実現しています。 新規出店及び改装を契機として、中央卸売市場だけでなく地方卸売市場の開拓を進めながらも、こだわりの商品に関しては生産者様と直接取引を開始することにより、地場産の生鮮食品を安定的に調達するネットワークを構築しており、生鮮をはじめとする食品の品揃えが充実したことから、売上高増大に大きく寄与する店舗が増加しております。 外食産業における経験者を採用することで組織体制を厚くしつつ、グループ内のリソースを有効活用しながら、幅広い世代のお客様に喜んでいただけるような生活必需店の拡大に取組んでおります。 ②マルチフォーマットによるエリアのドミナント化特定のエリアに複数フォーマットの店舗をドミナント展開することで、当該エリア全体の市場シェア拡大を狙うことを方針としております。 主力フォーマットであり収益力の高いスーパーセンターを中心にしながら、近隣のsmartや小型店、広域商圏から集客可能なメガセンターが相互補完する位置付けであります。 平日と休日における、ニーズが高い商品やお買い物に費やす時間の違いによって、お客様による店舗の使い分けに、全方位型で対応しています。 さらに、スーパーセンターを出店の中核としつつ、周辺にTRIAL GO等の小型サテライト型店舗をドミナント展開することで、近隣店舗からの効率的な配荷が可能になり、小型店全店に店内キッチンなどの専用設備を有することなく、できたてのお弁当やお惣菜の販売が可能となるものであります。 ③製造小売業への変革精肉などを加工するプロセスセンター(PC)やお惣菜加工を担うセントラルキッチン(CK)を自社内に有することで、生産インフラを強化しています。 生鮮食品など、商品における「食」の強化を実現するため及び店舗ネットワーク拡大に備えるため、2024年6月期末時点において日本全国にPCを7ヶ所、CK(店舗併設型を除く。 )を5ヶ所有しております。 お弁当、お惣菜においては、「できたて」商品の提供にこだわる一方、店内調理の負担を考慮した効率的なサプライチェーンの構築を実現しています。 例えば、惣菜製造の過程において、食材の加工はPCで行って、焼くなどの最終調理加工のみを店内キッチンで行うことによって、お客様にできたてを提供しております。 また、小型店など調理スペースがない店舗においては近隣の大型店から毎日配荷する仕組みができています。 さらに、商品ラインナップ拡充と高い収益性の2点を意識して、プライベート・ブランド(PB)商品も強化しております。 2024年6月期におけるPB商品の売上高は、流通小売売上高の約14.9%(前年同期間比4.6ポイント増)を占めていますが、今後もPB商品の流通小売売上高に占める割合を高めることを目指します。 PB商品の中でも、お水やお茶などの飲料が人気商品であり、福岡県田川市にお茶製造工場、大分県由布市にお水(ナチュラルミネラルウォーター)工場を有し、製造ノウハウを構築してまいりました。 お茶製造工場はグループ内の物流センターに隣接していることから、横持ち運搬コストをかけずに、競争力ある価格を実現しています。 自社工場の製造キャパシティ増強や、PC及びCKの拠点拡大によって、SPA(製造小売業)化を目指す方針であります。 (注)一般社団法人全国スーパーマーケット協会が主催する、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、専門店等で実際に販売している数多くのお弁当・お惣菜・サラダ・パン等の中から、食の専門家で構成された審査員により、特に優れた商品を選出し表彰するプログラムです。 <リテールAI事業>①基盤の拡充リテールAI事業の開発する各種IoTデバイスを活用したプロダクトやデータ分析プラットフォーム等をグループ内及びグループ外に広く展開することが事業戦略上の優先事項と考え、各種プロダクトの機能向上や導入・展開・保守体制の拡充を行っております。 開発に関しては、国内及び海外(主に中国)のエンジニアを組織化し、オペレーション・ドリブンのコンセプトのもと、流通小売事業とも連携しながら、現場からのフィードバックに対してスピード感を持って開発に反映するPDCAサイクルを高速で回転させています。 導入に関しては、グループ内での展開を優先的に行うとともに、POSベンダーや店舗機器メーカー等の外部企業とのアライアンスを活用し、グループ外の小売事業者へのプロダクト導入を加速させていく方針であります。 ②データを活用した流通業界の効率化流通業界は、サプライチェーン上に、メーカーや卸、物流事業者、小売事業者など多くの企業が参加する巨大な業界である一方、様々な情報及びデータが企業毎に分断されているなど、業界全体の効率化が実現されていないという課題があり、当社では、これを流通業界の『ムダ・ムラ・ムリ』と表現しております。 商品データや地域データに加えて、会員データや購買データなどの顧客データ・インストアデータを活用することで、これらの『ムダ・ムラ・ムリ』を削減することを目指しております。 具体的には、約1,055万人(2024年6月末時点)(注)の会員データと紐づいたID-POSデータを活用したワン・トゥ・ワンマーケティングや実店舗のメディア化などの販促戦略に取組んでおり、食品・消費財メーカーや広告代理店との実証実験を継続しております。 実証実験を通じて、効果が確認できたものに関しては、プロダクト化を行い、グループ外の小売業への展開も行っていく方針であります。 (注)プリペイド会員数及び決済アプリ(SU-PAY)アカウント登録者数の単純合算であり、同一顧客の重複を一部含みます。 (4)経営環境 今後の当社グループを取り巻く経営環境は、国内における人口減少と少子高齢化の加速に伴い、より厳しさを増していくものと考えております。 内閣府の令和6年版高齢社会白書によると、国内人口は2055年には約1億人まで減少し、生産年齢人口比率も50%に近づいていくと予測されております。 国内全体における消費の拡大が見込まれない中で、当社グループが主力で取り扱う「食」や「日用生活消耗品」の消費は一定の規模を維持し、顧客属性や地域に応じた嗜好の細分化がより一層進んでいくものと認識しております。 小売業界においては、お客様の購買行動の変化への対応、働き手の確保、データ活用などの業界課題によって、従来型のビジネスモデルからの変革が強く求められております。 海外においては、BOPIS(Buy Online Pick-up In Store)やクリック&コレクトといった新しい買い物の形が生活に定着しつつあり、国内においてもオフラインとオンラインの融合は極めて重要な経営課題として認識されております。 さらに、海外における金利上昇やそれに伴う円安の進行、商品の仕入価格の上昇、エネルギー価格の高騰などによるコスト上昇が企業業績に与える影響も深刻であり、それらを吸収し、収益を確保できる企業の選別が一層進んでいくものと思われます。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは流通小売事業において、新規出店によって店舗網を拡大するとともに、生鮮を中心とした「食」の強化や、店舗改装などによって店舗の集客力及び収益性を高めてまいります。 また、リテールAI事業においては、プロダクトやソリューションの新規開発や既存プロダクトの機能改善により、小売企業、食品・消費財メーカー、ベンダー等への更なる提供価値の向上に努めてまいります。 ①新規出店と店舗改装当社グループの主力事業である流通小売事業では、店舗の新規出店や既存店舗の改装による集客力及び収益性の向上は重要な成長ドライバーであります。 当社グループでは独自開発の商圏分析ソフトであるRetail Mapによって、広範な自社データ(顧客属性、購買情報など)と、一般データ(商圏情報、地図情報、統計情報など)を組み合わせて分析できる環境を整備しており、当社グループの出退店の検討や既存店の業績改善に活用しております。 主力フォーマットであるスーパーセンターを今後も主軸としつつ、店舗サイズや商品構成の異なる複数の店舗フォーマットを有することにより、食品スーパー、家電・家具量販店、ホームセンター、アパレル店舗など、他社撤退跡地への柔軟な居抜き出店と、自社競合を低減したドミナント出店を可能としております。 また、自社出店以外にも事業再編やパートナーシップを通じた事業拡大についても積極的に検討しており、2023年10月23日付の株式会社佐藤長からの一部事業の譲受を通じた小型店舗の拡大も実現しております。 <過去5期における店舗数の推移(単位:店)>店舗フォーマット売場面積2021年3月期末2021年6月期末2022年6月期末2023年6月期末2024年6月期末メガセンター約8,000㎡1920222424スーパーセンター約4,000㎡173173175181187smart/小型店約1,400㎡以下71727480107合計-263265271285318 当社グループは、2021年6月期から2022年6月期にかけて、既存店の改装による生鮮や惣菜など「食」を強化した店舗づくりにリソースを投じたことから、戦略的に新規出店数を抑制してまいりました。 2023年6月期以降は「食」を強化した新規出店が進んでおり、今後も事業の譲受等のインオーガニックな成長もあわせて、店舗網を拡大していく予定であります。 出店地域は、店舗ネットワークを有する九州を中心としたドミナント展開を軸に、九州以外の地域におけるネットワーク拡大も目指しております。 出店フォーマットは、主力のスーパーセンターを中心としながら、ロードサイドにおける大型店メガセンター及び都市部におけるsmartの出店を行うほか、スーパーセンターのサテライト型の小型店(TRIAL GO等)の出店を拡充することで、各地域のお客様支持の獲得・拡大を目指してまいります。 既存店につきましては、Skip CartなどのIoTデバイスの導入や、機械化や効率化により削減した人時をより高付加価値の作業に割り当てるというオペレーションの改善、生鮮食品をはじめとする地域の特性に合わせた品揃えの強化などの店舗改装を進め、地域のお客様が便利に楽しくお買い物をしていただける魅力的な売り場を実現します。 2024年6月期は30店舗を改装しており、一定の売上高向上効果が発現しています。 また、今後数年間におきましても毎年30店舗程度の改装を見込んでおります。 こうした新規出店及び店舗改装等に加え、プライベート・ブランド商品の開発強化や継続的な商品構成の見直し、適切な売価設定、販売費・一般管理費を含む徹底的なコストコントロール等を実施することにより、集客力及び収益性の向上を目指してまいります。 ②人材戦略 当社グループは、持続的・中長期的な企業価値の向上を実現していくにあたっての競争優位の源泉は「人材」であると位置づけ、多様な人材が活躍でき、働きがいがあり、安心して働ける職場環境や教育制度の整備、次世代経営者の育成を経営戦略上の重要課題としております。 当社グループのパーパスである『世界の誰もが「豊かさ」を享受できる社会をつくる。 』を実現するため、多様な視点や価値観を尊重することが重要であることから、ダイバーシティー&インクルージョンプロジェクトを立ち上げ、女性、外国人、中途採用者、シニア層や障がいを持つ従業員など、多様な人材が活躍できるサポート体制を整備・推進しております。 また、多様な人材の活躍を企業の成長につなげていく上では、全従業員への経営理念の理解・浸透を継続的に行っていくことが必須であり、教育上の最重要項目として実践してまいります。 当社の母体である株式会社トライアルカンパニーの「トライアル(TRIAL)」は、英語で「試み」や「試練」を意味し、「カンパニー(COMPANY)」には、会社という意味の他に「仲間」という意味があります。 困難に屈することなく、「挑戦し続ける仲間たち」という意味が「トライアルカンパニー」という社名に込められており、失敗は財産であるという企業文化のもと、従業員1人1人が挑戦できる働きがいのある環境づくりとして、評価・報酬制度や次世代経営者育成プログラムなどの実施と継続的な改善を進めてまいります。 また、流通小売業界のムダ・ムラ・ムリを削減していく「仲間」として他社との連携強化も経営上の重要課題と位置づけ、福岡県宮若市に流通DX開発拠点を構築し、メーカー、卸、他社小売などが一体となって流通DXの人材育成に取り組んでおり、今後一層その取り組みを強化してまいります。 多様な従業員1人1人が生涯成長し続けることで、当社グループの発展・成長と、社会全体の発展・成長の2つの価値の最大化につながると考えております。 ③テクノロジーやデータの利活用お客様の嗜好の細分化、購買行動の多様化、電子商取引(EC)比率の向上などの外部環境の変化によって、実店舗運営を中心に事業活動を行う小売事業者にとっても、ITやAI等のテクノロジーの活用は必要不可欠な要素となってきております。 当社グループにおいては、創業時よりITやデータを活用した経営を一貫して行ってきており、現在においては「リテールAI事業」として事業セグメントを「流通小売事業」と分離し、テクノロジーを活用したプロダクト及びソリューションの開発投資を積極的に行っております。 それらのテクノロジーを自社利用するだけでなく、メーカーや卸、グループ外の小売企業等にも提供し、サービス利用料等を収受しております。 流通小売業界にとって、テクノロジーやデータを活用したビジネスモデルの変革は非常に重要であり、デジタルトランスフォーメーション(DX)へのニーズや投資意欲は益々高くなっていくものと考えております。 グループ内での活用はもちろんのこと、データをメーカーや卸、物流及び小売企業間でシームレスに共有することで、業界全体の流通エコシステムを構築し、また、プロダクトやソリューションをグループ外の企業にも展開していくことで、流通小売業界に残る『ムダ・ムラ・ムリ』を解消し、業界の効率化を実現していきたいと考えております。 |
サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)サステナビリティの基本方針 当社グループは創業以来、「流通小売業界のムダ・ムラ・ムリを削減し、ローコストを実現することで、お客様・社会の役に立つ」ことを企業経営の根幹(DNA)として受け継いできており、実践してまいりました。 2021年には、創業以来のDNAを受け継ぐかたちで、パーパスとして『世界の誰もが「豊かさ」を享受できる社会をつくる。 』、ビジョンとして「テクノロジーと、人の経験知で、世界のリアルコマースを変える。 」を策定しております。 この創業時から培ってきたDNAのもと、パーパス・ビジョンを、他社と協業し企業の垣根を越えて実現し、当社グループの発展・成長と、社会全体の発展・成長の2つの価値の最大化に取り組んでいくことを当社グループにおけるサステナビリティの基本方針としております。 (2)ガバナンス 当社グループは、サステナビリティの基本方針に基づき、地域社会との共生や人的資本を含むサステナビリティに関する重要事項について、マネジメントカンファレンス及び取締役会で審議しております。 詳細は、「第4提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等(1)コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照ください。 (3)リスク管理 サステナビリティ課題を含む全社的なリスクにつきましては、「グループリスクコンプライアンス管理規程」に基づき、グループリスクコンプライアンス委員会が管理し、その状況を取締役会に報告しております。 具体的なリスクの内容は「3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。 (4)戦略<人的資本> 当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題②人材戦略」に記載のとおりであります。 (5)指標及び目標<人的資本> 当社グループでは、ダイバーシティー&インクルージョンプロジェクトを立ち上げており、管理職における女性比率向上の取組みや若手従業員向けのキャリア支援を行っております。 さらに、特例子会社である㈱トライアルベネフィット及び就労継続支援A型を営む㈱トライアルチャレンジドによって、障がい者及び外国人の雇用促進活動などを行っております。 現段階では具体的な女性、外国人、中途採用者等の区分での管理職の構成割合や人数、障がい者の雇用率等の目標値は定めておりませんが、引き続きダイバーシティー&インクルージョンプロジェクトの推進を行う中で指標や目標の設定要否について検討していく予定です。 |
戦略 | (4)戦略<人的資本> 当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題②人材戦略」に記載のとおりであります。 |
指標及び目標 | (5)指標及び目標<人的資本> 当社グループでは、ダイバーシティー&インクルージョンプロジェクトを立ち上げており、管理職における女性比率向上の取組みや若手従業員向けのキャリア支援を行っております。 さらに、特例子会社である㈱トライアルベネフィット及び就労継続支援A型を営む㈱トライアルチャレンジドによって、障がい者及び外国人の雇用促進活動などを行っております。 現段階では具体的な女性、外国人、中途採用者等の区分での管理職の構成割合や人数、障がい者の雇用率等の目標値は定めておりませんが、引き続きダイバーシティー&インクルージョンプロジェクトの推進を行う中で指標や目標の設定要否について検討していく予定です。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | <人的資本> 当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題②人材戦略」に記載のとおりであります。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | <人的資本> 当社グループでは、ダイバーシティー&インクルージョンプロジェクトを立ち上げており、管理職における女性比率向上の取組みや若手従業員向けのキャリア支援を行っております。 さらに、特例子会社である㈱トライアルベネフィット及び就労継続支援A型を営む㈱トライアルチャレンジドによって、障がい者及び外国人の雇用促進活動などを行っております。 現段階では具体的な女性、外国人、中途採用者等の区分での管理職の構成割合や人数、障がい者の雇用率等の目標値は定めておりませんが、引き続きダイバーシティー&インクルージョンプロジェクトの推進を行う中で指標や目標の設定要否について検討していく予定です。 |
事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、以下のとおりです。 当社グループの事業は、「流通小売事業」、「リテールAI事業」及び「その他事業」の3つの事業セグメントで構成されております。 「中核事業である流通小売事業セグメント及び当社グループ共通のリスク」のほか、事業領域ごとに想定されるリスクをセグメント別に記載しております。 また、当社グループは、当社グループでコントロールできない外部要因や、事業上のリスクとして具体化する可能性が必ずしも高くないとみられる事項を含め、投資家の投資判断上重要と考えられる事項については積極的に開示することとしておりますが、これらは当社グループの全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見できないリスクも存在します。 このようなリスクが現実化した場合には、当社グループの事業、経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。 当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の予防及び発生時の対応に努める方針でありますが、当社グループの経営状況及び将来の事業についての判断は、以下の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)店舗拡大及び店舗改装を含む事業規模の拡大と人材確保及び労働環境の変化 当社グループは、成長戦略として、重点地域におけるドミナント戦略及び未出店地域への出店強化や既存店舗の改装を通じた事業規模の拡大を進めてまいりますが、同業他社及び他業種との競合が激化した場合や戦略に合致する店舗用地の確保が困難となった場合、その他不動産価格や建築コスト、資金調達コスト等の上昇、国内景気及び個人消費の減退等、当社グループを取り巻く経済条件に変化が生じた場合、出店及び改装のペースが減速し、新規出店店舗及び改装店舗に係る売上又は利益が想定を下回る可能性があります。 また、当社グループでは、パート社員であるアソシエイト職を含めた積極的な人材採用を進め、並行して新入社員からマネジメント職まで様々な研修プログラムを実施しております。 しかしながら、労働人口減少に伴う人材確保競争の激化により店舗数の拡大ペースに対応した人材の確保・育成が予定通りに進まない場合や労働需給の逼迫等によって時間給単価が上昇した場合、想定を上回る費用が発生したり、店舗の出店や改装のペースが鈍化する可能性があります。 加えて、当社グループは、事業規模や出店地域の拡大、事業の多角化のための手法の一つとして、M&A等を含む投融資活動を実施する可能性があります。 しかしながら、その実施には多額の資金を必要とする場合があり、一時的に財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があるほか、実施後の事業の展開が計画通りに進まない場合や、想定以上の支出を要する場合等には、それらの投融資活動により想定した効果を得られない可能性があります。 これらの要因によって、当社グループの成長戦略が想定通りに実行できなかった場合、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)新型コロナウイルス感染症等による影響 当社グループの営む宿泊施設等においては、新型コロナウイルス感染症による行動制限等から、稼働低下等の影響を受けた一方で、当社グループの売上高の大部分を構成する流通小売事業の店舗による販売は、巣ごもり需要の影響を受け、結果として同感染症による財務状況及び業績への影響は軽微でありました。 また、2023年5月に同感染症の位置付けが感染症法上の5類へ移行されたことから、同感染症の今後の事業活動への影響は軽微であると想定しております。 しかしながら、新型コロナウイルス感染症その他の感染症の流行が発生又は拡大し、当社グループの店舗やプロセスセンター、取引先、仕入先、宿泊施設等において感染症の蔓延が生じた場合や感染拡大防止のために経済活動の制限が行われた場合には、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)消費者需要、天候及び季節性等事業を取り巻く外部環境 景気動向・消費動向等の経済情勢、消費者需要の変化、天候の変化及び季節性による需要の偏りといった不可避的な要因が当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 天候及び季節性のリスクとして、当社グループの店舗・施設の周辺地域(特に九州地方)において大地震や台風、津波等の自然災害、火災或いは予期せぬ事故等が発生した場合、店舗・施設への物理的な損害、その他当社グループの供給業者又は仕入・流通ネットワークに影響を及ぼす可能性があります。 このような事象に備え、当社グループにおいては、不測の事態が生じた際の社内における迅速な情報共有と管理体制を構築し、適時適切に事態を収束させることができる体制を整えておりますが、想定を上回る事象の発生により当社グループの販売活動や流通・仕入活動が阻害された場合や、人的又は物的な被害があった場合には、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、流通小売業界は、国内外の景気動向、消費動向、物価動向、燃料・エネルギー価格の動向、為替動向等の経済情勢、消費者需要の変化により大きな影響を受けます。 こういった変化に対し、当社は適時適切な価格戦略、在庫管理、販売力強化によりその影響を限定するよう努めておりますが、こうした外部要因の急激な変動等が生じ、これに対する十分な対応ができなかった場合、既存店の売上や収益性、新規出店・改装計画等に支障をきたし、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)仕入価格及び原油・原材料価格等の上昇 当社グループの流通小売事業ではプライベート・ブランド(PB)商品及び惣菜製造等で一部原材料の仕入をしております。 それら仕入価格は、気温上昇や天候による需給の変化等により影響を受ける可能性があるほか、一部の原材料は海外子会社を通じて外貨で仕入れるため、為替変動による影響を受ける可能性があります。 当社グループでは、特定の取引先や地域に依存することのないよう仕入の分散化を図っておりますが、想定外の異常気象等により原材料の仕入価格が高騰した場合、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、原油・原材料価格等の高騰により、流通小売事業において、包装資材として使用しているレジ袋やトレー、フィルム等石油製品の仕入価格も上昇します。 加えてエネルギー価格の上昇から各店舗で発生する水道光熱費の上昇や物流面におけるガソリン等の価格上昇の影響を受けることから、原油価格等の高騰は店舗運営コスト及び物流コスト増の要因となります。 さらに、宅配の増加に伴い、トラックドライバーの需要が近年増加している一方で、その担い手の減少が見込まれることや労働時間の上限が規制されることなどにより、トラックドライバーの人件費の上昇を受けて、物流コストが増加する可能性があります。 これらの外部環境による価格変動を顧客への販売価格に適切な程度及び時期において転嫁できない場合や、顧客への価格転嫁により当社グループの競争力が低下する場合には、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)法律等による規制 店舗の出店においては大規模小売店舗立地法、商品の販売においては景品表示法、食品表示法及び食品衛生法、商品の仕入れにおいては下請法や環境に関するリサイクル関連法等の様々な法的規制を受けております。 また、当社グループは中国や韓国において関係会社を保有しておりますが、海外においては現地法令の適用を受けるほか、政治・経済・文化・宗教・習慣や為替等の様々な影響を考慮する必要があります。 当社グループでは法規制の遵守に努め、許認可の取得又は更新を遅滞なく実施できる体制整備に努めておりますが、法令の改正や解釈の厳格化により主要な事業の遂行が制限される可能性があるほか、法規制の遵守に想定外のコストが必要となる可能性があります。 また、当社グループが法令等に違反した場合、課徴金等のペナルティに加えて、当社グループの社会的信用が失墜するなど、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)個人情報保護法 当社グループは、流通小売事業をはじめ当社グループにおいて営む各事業のお客様の個人情報を数多く保有・管理しております。 これらの情報の管理については、「個人情報保護規程」を定め漏洩が生じないよう最大限の対策を講じ細心の注意を払っておりますが、不測の事態により、万一、外部漏洩等が発生した場合は、当該個人への賠償や当社グループの社会的信用の失墜等により、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)情報セキュリティ・システムトラブル 当社グループは、情報やコンピューター及びネットワーク等の情報システム(以下、「情報資産」という。 )を「ヒト・モノ・カネ」に続く第4の資産として位置付けております。 情報資産を重要な資産とし保護するため、「情報セキュリティポリシー」を定め情報セキュリティ委員会において継続的にリスク分析・評価を行い管理しております。 しかしながら、想定外の自然災害や事故等により設備が甚大な損害を被った場合や、コンピュータウィルスの不正侵入、サイバーアタック、従業員の過誤によるシステム障害等が発生した場合、社会的信用が毀損する等して、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)訴訟及びレピュテーションリスク 当社グループは、法令を遵守した事業活動を行っており、グループリスクコンプライアンス委員会を組織するなど社内においても法令遵守の意識向上を図っておりますが、通常の業務遂行において、従業員による法令違反や不適正行為、契約を巡る紛争や労働紛争、損害賠償等、第三者からの訴訟その他法的手段の提起等、様々な法的手続きに服するリスクを有しております。 長期的かつ多額な費用を要する訴訟や社会的影響の大きい訴訟等が発生した場合、金銭的な負担に加え、企業イメージの悪化等、社会的なレピュテーションの低下により当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)固定資産の減損 当社グループは、事業の用に供する設備や不動産をはじめとする様々な固定資産を所有しております。 保有資産の将来キャッシュ・フローの減少などにより、減損損失の認識及び測定を実施した結果、固定資産の減損損失の計上が必要となった場合には、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)食品・商品の安全性・衛生管理 当社グループは、生鮮食品や惣菜をはじめとした食品を強みとして、お客様の多様なニーズにお応えするため生鮮食品から加工食品、日配食品まで幅広い商品を取り扱っており、「商品品質衛生管理規程」を定め当社流通小売事業における品質管理部門を中心に管理体制を構築しております。 各店舗やセントラルキッチンにおいては規程の遵守状況について、食品衛生法及び食品表示法、HACCP、品質マネジメント認証に基づいた衛生管理がなされているかの定期的な点検を実施し、品質管理部においてはその実施状況の確認及び指導を行っております。 また、内部監査室の店舗監査においては、そのサイクルと有効性を評価しております。 さらに、外部機関による食品衛生法の遵守状況についての定期検査を受けるなど、安全性及び衛生管理の徹底を図っているほか、店舗や製造部門の従業員には衛生管理及びコンプライアンスに関する研修制度を設け社内独自の資格試験の受験を義務化する等安心・安全・適正にお客様へ提供するために様々な取組みを進めております。 しかしながら、万が一、食中毒や異物混入、原産地やアレルギー表記等の誤りなど、不適切な食品・商品の提供や表示がなされた場合や、食品・商品に関してSNS等における不適切な情報拡散がなされた場合には、当局による処分や措置の対象となり、また、販売自粛や商品回収、表示の是正等の措置や再発防止策の実施等に関して、多額のコストが発生する可能性があるほか、当社グループの商品に対する信頼の低下等につながるおそれがあります。 当社グループでは、記載のとおり各部門の相互確認による管理体制及び社員教育体制よって最大限の品質管理を行っておりますが、これらの事象が発生した場合には、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)競合による影響 当社グループは流通小売業を基幹事業として営んでいますが、日本国内においては少子高齢化等によるマーケットの縮小が見込まれる一方で、同業他社のほか、競合業態であるスーパーマーケット、GMS、ドラッグストア等との間で激しい競争に晒されております。 このような競争環境の下、当社グループでは、IT・AIにより顧客の購買動向の把握や分析等を推し進めるとともに、ローコストオペレーションにより高い価格競争力を有することで、競合他社との差別化を図っております。 しかしながら、競合他社によるディスカウント業態の多店舗展開や業種・業態をこえた競争が激化する場合、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)資金使途について 株式上場時における公募増資による調達資金の使途については、当社グループにおける事業のさらなる拡大のため、新規出店並びに既存店の改装及び修繕のための設備投資資金、物流センターへの設備投資資金、製造工場及び飲料水工場の設備投資資金、流通小売事業に係るIT投資資金、リテールAI事業に係るソフトウエア開発投資資金、その他事業に係る不動産開発投資資金などに充当する予定であります。 しかしながら、急速な経営環境の変化により調達資金を計画どおり充当できない可能性があります。 また計画どおり充当した場合でも、想定していた投資効果を得られず、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、資金使途を変更する決議を行った場合には、適時開示を行う方針であります。 (13)当社株式の流動性について 当社は、当社株式の流動性の確保に努めることとしておりますが、株式会社東京証券取引所の定める流通株式比率は当連結会計年度末時点において26.7%であります。 今後は、当社の事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達、大株主及び役員への一部売出しの要請、ストック・オプションの行使による流通株式数の増加分を勘案し、これらの組み合わせにより、流動性の向上を図っていく方針ではありますが、何らかの事情により上場時よりも流動性が低下する場合には、当社株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当社株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。 (14)大株主との関係 当連結会計年度末現在、当社株式の大部分は、創業者かつ当社代表取締役会長である永田久男並びに永田久男及びその親族の資産管理会社である株式会社ティー・エイチ・シー及び株式会社Heroic investmentにより保有されています。 かかる大株主が当社の事業その他に関して有する利益は他の株主の利益と異なる可能性があり、その保有方針や議決権の行使方針によっては、当社の株主総会決議の結果に重要な影響を及ぼすなど、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (1)先行投資の発生及び損失の継続計上 当社グループは、リテールAI事業への先行投資を行っており、リテールAI事業では2024年6月期まで連続したセグメント損失を計上しております。 これは、新規のプロダクト開発や既存プロダクトの改良のための開発投資や人件費、有形固定資産の取得等によるものです。 一方で、流通小売事業においては、安定的に営業活動におけるキャッシュ・フローのプラスを計上しております。 経営戦略上も、流通小売事業の売上高や収益性が継続的に成長・改善していく中で、リテールAI事業への積極的な投資を行っていくことを前提としております。 しかしながら、リテールAI事業においては、様々な実証実験の実施や新規事業の開発を行っておりますが、計画通りにプロダクト化や開発が進捗する保証はなく、また、既存又は開発予定のプロダクトの普及・展開においても計画通りに進捗する保証はありません。 また、これらのプロダクト開発に必要なエンジニア等を確保できる保証もありません。 さらに、リテールテック市場は技術革新が著しいことから、今後リテールAI事業の成長のための先行投資が想定以上に発生する可能性もあります。 これらの要因その他本「事業等のリスク」に記載のリスクの顕在化等により、想定していた事業計画を達成できなかった場合、リテールAI事業において安定した収益を得ることができず、投資した資金が回収できない等、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を与える可能性があります。 (2)法律による規制 当社グループは、リテールAI事業において、精密機械の製造やDXソリューションサービスを提供する事業を行っているため、電波法や個人情報保護法など、企業活動に関わる各種法令の規制を受けております。 当社グループは、コンプライアンス体制の充実が重要であると考えており、法務担当部署が中心となり、法令遵守状況の確認や法令改正時の事業への影響度の見積りなどを行っております。 しかしながら、将来において、当社グループが提供するプロダクト及びソリューションが法的規制に抵触する可能性を完全に否定することはできず、また、今後の法改正や法的解釈の変更等により、当社グループのプロダクト及びソリューションの提供が困難になるような場合には、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を与える可能性があります。 (3)ハードウエアやソフトウエアの不具合 当社グループは、リテールAI事業において、IoTデバイスを小売店舗に導入することによるソリューションの提供やデータの取得を行っております。 ハードウエア、ソフトウエアともに品質管理体制を確立し、プロダクトやソリューションの提供を実施する中で、改善・改良を図るなど、製品の安全性確保やサービスの不具合の未然防止に努めております。 しかしながら、これらの不具合を将来に渡って完全に防止することは不可能であり、万が一、大規模な製品の欠陥が生じたり、それに起因する損害が発生したりした場合、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を与える可能性があります。 (4)競合について 当社グループは、リテールAI事業において、「オペレーション・ドリブン」を軸に置いて営業活動を行っており、導入・運用実績の観点でも世界トップレベルであると認識しております。 一方で、リテールテック市場では国内外に多数の競合他社が存在します。 今後リテールテック市場の成長に伴い、既存事業者との競争激化や、別業界から当該市場への事業者の新規参入等によって、競合他社に比して当社のプロダクトやソリューションの技術レベルや価格が劣後するような場合には、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)世界情勢、サプライチェーンに関するリスク 当社グループは、リテールAI事業において、Skip CartをはじめとしたIoTデバイスの仕入を中国から行っております。 新型コロナウイルス感染症によるサプライチェーンへの影響や米中の貿易摩擦、日中の政治・外交問題等が発生した場合、又はそれらの仕入先との関係が悪化した場合等には、IoTデバイスの調達が滞ることや取引機会が縮小する可能性があります。 また、世界的な半導体需要の逼迫等により、協力工場からの安定した製品や部品の調達が困難となる可能性もあります。 当社グループは、将来的な導入計画を見据え、協力工場との長期的関係の構築に努めるとともに、調達ルートの複数化などのリスクヘッジを検討しておりますが、これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を与える可能性があります。 (6)知的財産権の管理について 当社グループは、関連法規に則り当社グループの活動が他社の著作権、特許権等の知的財産権を侵害すること、また、社内において業務で使用するソフトウエア等が他社の権利を侵害することがないよう、社内にて調査確認を行うことでその防止に努めており、判断が困難な場合には弁理士及び顧問弁護士の意見を聴取する体制をとっております。 また、当社グループの事業運営上重要な技術等に関しては、特許申請を行うなど、自社の保有する知的財産権の保護に努めております。 しかしながら、当社グループの事業領域に関する第三者の知的財産権の完全な把握は困難であるため、意図せず他社の知的財産権を侵害してしまう可能性があります。 この場合、特許権侵害や商標権侵害を理由とする損賠賠償請求や差止請求を受けたり、知的財産権の使用に対する対価の支払い等が発生したりする可能性があり、これらの場合には当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社が保有している知的財産権が第三者により侵害された場合にも、リテールテックを活用した当社グループのビジネスモデルの優位性が失われてしまう可能性があるほか、法的措置を含めた対応を要し、人的又は物的コストが発生するなど、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響が及ぶ可能性があります。 その他事業は主に旅館業及びゴルフ場運営事業などのリゾート事業を行っており、上記グループとしてのリスク事項以外に以下のリスクを認識しております。 しかしながら、グループ全体における影響度としましては、低いものであると認識しております。 (1)景気動向の変化について リゾート事業においては、景気動向、特に個人消費の動向に大きな影響を受けます。 経済情勢や為替情勢、天候及び季節性事情により旅行者が減少するなど景気の先行き不透明感につながる事象が払拭されない状況が中長期的に継続する場合には、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)労働力人口の減少に伴うサービスの質の低下への影響について 旅館業は労働集約的なサービスの提供を中心業務としておりますが、昨今の少子高齢化に伴う労働人口の減少により今後も中長期的な人手不足が継続したような場合には、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、顧客満足度向上及びリピート率向上のための従業員教育の実施や付加価値の提供による他社との差別化を図っておりますが、提供するサービスの質が低下した場合には顧客離れが起こり、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。 )の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況 当連結会計年度における日本経済は、雇用や所得環境に改善の兆しが見え始めた反面、エネルギーコストや原材料価格の高騰に起因する物価上昇が顕著となりました。 さらに、円安や世界的な金融引き締めによる景気への影響が懸念されるなど、先行きへの不透明感が継続しました。 小売業界においては、良いものをお得に買うための選別消費が進みました。 外出や人が集まる機会が増えたことによって、高付加価値商品への積極的な支出が見られた一方、生活必需品は節約志向が高まるなど、消費者購買行動の二極化が顕在化しました。 そのような環境の中、当社グループが掲げる「テクノロジーと、人の経験知で、世界のリアルコマースを変える。 」というビジョンを実現するため、新規出店による店舗網の拡大及び既存店売上高の成長を実現しました。 さらに、Skip Cart(決済機能付きレジカート)や、インストアサイネージ(電子看板)などの導入推進によって、便利なお買い物体験の提供や、データの蓄積及び活用を進める取り組みを実施してまいりました。 以上の結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高717,948百万円(前連結会計年度比9.9%増)、営業利益19,161百万円(同37.2%増)、経常利益19,789百万円(同37.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は11,439百万円(同41.5%増)となりました。 セグメント別の経営成績は、次のとおりです。 なお、売上高については、外部顧客への売上高の金額によっております。 また、セグメント利益又はセグメント損失については、未実現利益の消去等及び全社費用を調整する前の金額によっております。 (流通小売事業) 『あなたの「生活必需店」。 』をコンセプトとして、食品や日用消耗品を中心とした豊富な商品ラインナップを、競争力ある価格で、24時間いつでもお買い物いただける店舗づくりを行っており、多様化するライフスタイルのあらゆるニーズにお応えしております。 生鮮食品や弁当惣菜などの「食」を強化しており、できたての美味しさにこだわった商品開発を行っていることが、お客様支持率向上につながっております。 当連結会計年度における流通小売事業の既存店売上高は、加工食品や生鮮食品、惣菜など毎日消費する食品において、お客様から高い支持を獲得できたことにより好調に推移しました。 新規出店については、スーパーセンターを7店舗、smartを4店舗、小型店を30店舗出店した一方、スーパーセンターを1店舗、smartを4店舗、小型店を3店舗閉鎖しました。 なお、新規出店数には、2023年10月に青森県で食品スーパーを運営する株式会社佐藤長より譲り受けた18店舗(smart3店舗、小型店15店舗)を含んでおります。 当連結会計年度末の店舗数は、318店舗(うちFC3店舗を含む)となりました。 改装は、メガセンターを5店舗、スーパーセンターを20店舗、smartを3店舗、小型店を2店舗改装しました。 以上の結果、当事業の売上高は714,921百万円(前連結会計年度比9.8%増)、セグメント利益は21,887百万円(同36.2%増)となりました。 (リテールAI事業) 便利なお買い物体験の提供や店舗オペレーションの省力化を目指したリテールテクノロジーの開発及び導入拡大のための、投資を実施しております。 積極的な投資を行う一方、赤字幅は縮小の兆しが見えつつあります。 Skip Cartの導入推進(当連結会計年度末の当社グループ外での導入も含む導入店舗数:223店舗、導入台数19,579台)によって、決済時にレジの列に並ぶ必要がないなど、お客様視点の利便性が向上していると同時に、店舗のスループット(時間当たりのレジ通過客数)が上昇しています。 以上の結果、当事業の売上高は918百万円(前連結会計年度比29.6%増)、セグメント損失は520百万円(前連結会計年度はセグメント損失452百万円)となりました。 (その他事業) 不動産・リゾート事業について、新型コロナウイルス感染症の行動規制緩和が旅行需要を喚起しました。 訪日外国人観光客の増加によって、福岡県宮若市や大分県玖珠郡九重町(くすぐんここのえまち)などにおいて運営している旅館などに徐々に回復の兆しが見え始めております。 以上の結果、当事業の売上高は1,976百万円(前連結会計年度比59.9%増)、セグメント損失は16百万円(前連結会計年度はセグメント損失100百万円)となりました。 ② 財政状態の状況(資産) 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ82,988百万円増加し、283,627百万円となりました。 これは主として、現金及び預金が68,048百万円、流動資産その他が1,888百万円、建物及び構築物が3,569百万円、機械装置及び運搬具が1,121百万円、土地が3,313百万円、投資有価証券が1,116百万円増加したことによるものであります。 (負債) 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ32,821百万円増加し、165,440百万円となりました。 これは主として、買掛金が29,985百万円、未払法人税等が2,588百万円、未払消費税等が2,432百万円増加し、長期借入金が2,968百万円減少したことによるものであります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ50,166百万円増加し、118,187百万円となりました。 これは主として、増資によって資本金が19,677百万円、資本剰余金が19,674百万円増加したことに加えて、剰余金の配当1,265百万円と親会社株主に帰属する当期純利益11,439百万円の計上により利益剰余金が10,174百万円増加したことによるものであります。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。 )は、前連結会計年度末に比べ68,048百万円増加して91,947百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動により得られた資金は59,497百万円となりました。 主な増加要因は税金等調整前当期純利益18,693百万円、減価償却費11,925百万円、仕入債務の増加額30,560百万円を計上したことであり、主な減少要因は法人税等の支払額5,508百万円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動により使用した資金は26,005百万円となりました。 これは主に、有形固定資産の取得による支出が22,601百万円、敷金及び保証金の差入による支出が1,321百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が1,559百万円あったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動により得られた資金は34,503百万円となりました。 これは主に、株式の発行による収入が39,355百万円、長期借入金の返済による支出が4,435百万円あったことによるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当社は生産を行っておりませんので、該当事項はありません。 b.受注実績 当社は受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)前年同期比(%)金額(百万円)流通小売事業714,921109.8グロサリー219,556108.4デイリー131,646111.0フレッシュ178,781113.3生活85,783107.4ハード71,458115.0アパレル21,003121.7その他6,69251.7リテールAI事業918129.6その他事業1,976159.9合計(注1)717,948109.9 (注)1.販売実績の合計額には、事業セグメントに配分していない収益132百万円を含んでおります。 2.セグメント間取引については、相殺消去しております。 3.「グロサリー」は菓子類などの加工食品、「デイリー」は卵や乳製品などの日配品、「フレッシュ」は生鮮四品(青果・精肉・鮮魚・惣菜)、「生活」は日用消耗品や家庭用品、「ハード」は家電製品などの耐久性商品、「アパレル」は衣料品を示しております。 4.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績については、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がいないため、記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、本文における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されておりますが、この財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。 これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性がともなうため、実際の結果は、これらと異なることがあります。 当社の連結財務諸表作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容イ 財政状態 財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。 ロ 経営成績(売上高) 当連結会計年度の売上高は、717,948百万円となり、前連結会計年度から9.9%増加しました。 店舗数は前連結会計年度末の285店舗から当連結会計年度末には318店舗となり、8店舗閉鎖した一方で、41店舗の新規出店(2023年10月に株式会社佐藤長より譲り受けた18店舗を含む。 )をしました。 また、主力のスーパーセンターを中心に30店舗を改装したこと、既存店売上高が5.8%増加したことなどにより、売上高は順調に推移しました。 (売上総利益) 当連結会計年度の売上総利益は、142,352百万円となりました。 また、粗利率は、集客ドライバーかつ収益性の高い「フレッシュ」の売上高が前連結会計年度より13.3%増加したことなどを要因として、19.8%となり、前連結会計年度から0.6ポイント増加しました。 (販売費及び一般管理費) 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、125,684百万円となりました。 生鮮加工・惣菜調理の機械化や、リテールテックの活用により生産性を改善しながら、人的資本へ積極投資した一方で、水道光熱費は電力料金単価の上昇幅が落ち着いたことなどを要因として、売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は、17.5%であり、前連結会計年度から0.1ポイント増加しました。 (経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益) 営業外収益は1,351百万円となりました。 これは主に、持分法による投資利益533百万円及び助成金収入245百万円によるものであります。 営業外費用は723百万円となりました。 これは主に、固定資産除却損430百万円によるものであります。 以上の結果、当連結会計年度の経常利益は19,789百万円となり、前連結会計年度から37.8%増加し、親会社株主に帰属する当期純利益は11,439百万円となり、前連結会計年度から41.5%増加しました。 ハ キャッシュ・フロー キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ③ 経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3.事業等のリスク」に記載のとおりです。 ④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループの運転資金需要の主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。 また投資資金需要の主なものは、新規出店や改装に係る設備投資等によるものであります。 運転資金及び投資資金については、営業キャッシュ・フローによる充当を基本に、必要に応じて資金調達を実施しております。 |
経営上の重要な契約等 | 5【経営上の重要な契約等】 該当事項はありません。 |
研究開発活動 | 6【研究開発活動】 当社グループは、リテールAI事業にて研究開発活動を行っているため、ここではセグメント別の記載は省略し、リテールAI事業について記載しております。 リテールAI事業は、Skip Cartやデータ分析基盤システム(MD-Link)等の各種プロダクトの開発に加えて、それらを活用したデータマーケティングビジネスの展開に向けた研究開発活動を行っております。 研究開発活動においてはプロダクト、ソリューション毎に組織を分け、経営責任の明確化を図っております。 いずれのプロダクトやソリューションにおいても、テクノロジー主体ではなく、オペレーションに重きを置き、流通の現場でお客様や小売事業者、メーカー、ベンダー等が実際に活用できるものを「オペレーション・ドリブン」のコンセプトで開発を行っております。 ハードウエアやソフトウエアの開発や要素技術開発、プロトタイプの作成、現場における実証実験などを研究開発活動と位置付けております。 当連結会計年度の研究開発費は、277百万円であり、主な研究開発活動は以下のとおりであります。 (1)Skip Cart Skip Cartのプロダクト化に向けたハードウエアの開発、ソフトウエアの開発・機能改善・機能追加、現場における実証実験などを行っています。 ・ハードウエア開発……要件定義、企画・設計、サプライヤー選定、検査・動作確認、品質管理、認証取得・ソフトウエア開発……バックエンドシステム・ミドルウェアシステムの構築、UIの改善、レコメンドエンジンの開発、クーポン配信システムの開発、新規機能追加・実証実験………………スキャン漏れ・ロス対策、利用率向上のための各種施策の実施、新規機能テスト (2)データ分析基盤システム(MD-Link、e3-SMART等)、カメラソリューション、マーケティング データ分析基盤システムの開発、カメラを活用した小売現場で活用できるソリューションの開発、データや店舗に実装されたデバイスを活用したワン・トゥ・ワンマーケティングのシステム開発、実験などを行っています。 ・データ分析基盤システム……新規機能の追加、処理速度の高速化・カメラソリューション………作業管理、欠品検知、防犯等のソリューションの開発、実験・マーケティング………………広告配信基盤(リテールメディアプラットフォーム)の開発、Skip Cart等を活用したワン・トゥ・ワンマーケティングの実証実験、インストアサイネージ等を活用した店舗内メディアシステムの開発 |
設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 当社グループは、当連結会計年度において、主力事業である流通小売事業の店舗網を拡大するために新店41店舗(2023年10月に株式会社佐藤長より譲り受けた18店舗を含む。 )への投資、集客力及び収益性を高めるために30店舗の改装投資を行いました。 また、リテールAI事業においては、新規のプロダクト開発や既存プロダクトの改良のための開発投資を積極的に行いましたが、過度な投資とならないように投資活動をコントロールしております。 当連結会計年度におけるセグメント別の設備投資の内訳は、次のとおりであります。 セグメントの名称 当連結会計年度 前年同期比流通小売 19,837百万円 104.2%リテールAI 149 99.4 その他 605 156.4 計 20,592 105.2 消去又は全社 △326 - 合計 20,266 104.7 また、当連結会計年度において、減損損失1,096百万円を計上しました。 減損損失の内容については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結損益計算書関係)」に記載のとおりであります。 なお、店舗閉鎖損失の発生理由については、主に事業効率の見直しを進めたことによる店舗閉鎖から発生したものであります。 |
主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 当社グループは、流通小売事業及びリテールAI事業を中心としているため、主要な設備の状況としてセグメント区分毎の設備を示すとともに、地域別に開示する方法によっております。 なお、リテールAI事業におきましては、所有している設備の帳簿価額が僅少であるため、記載を省略しております。 (1)提出会社重要性がないため、記載を省略しております。 (2)国内子会社2024年6月30日現在 セグメントの名称会社名事業所名(主な所在地)設備の内容帳簿価額従業員数(人)建物及び構築物(百万円)機械装置及び運搬具(百万円)土地(百万円)(面積㎡)その他(百万円)合計(百万円)流通小売事業㈱トライアルカンパニー(注)3北海道メガセンタートライアル 伏古店(札幌市東区)他28店舗製造拠点 1施設店舗製造拠点8,1824001,505(93,269)1,05211,141374東北スーパーセンタートライアル 盛岡西バイパス店(岩手県盛岡市)他15店舗製造拠点 2施設店舗製造拠点5,282253582(26,407)5456,663159関東メガセンタートライアル 宇都宮店(栃木県宇都宮市)他56店舗物流・製造拠点 6施設店舗物流・製造拠点7,7035601,224(113,909)1,07710,565411中部スーパーセンタートライアル 南アルプス店(山梨県南アルプス市)他10店舗製造拠点 1施設店舗製造拠点1,79116826(1,688)2342,219151近畿スーパーセンタートライアル りんくうタウン店(大阪府泉佐野市)他35店舗製造拠点 2施設店舗製造拠点11,6004981,243(69,444)1,04614,388407中国・四国スーパーセンタートライアル 鳥取千代水店(鳥取県鳥取市)他26店舗店舗6,0813042,193(64,186)8489,427280九州メガセンタートライアル 新宮店(福岡県糟屋郡新宮町)他123店舗物流・製造拠点 10施設店舗物流・製造拠点25,8222,6407,875(352,587)3,71140,0491,466本社(福岡市東区)本社オフィス1,11138453(5,612)601,6631,540㈱青森トライアルTRIAL smart むつ新町店(青森県むつ市)他17店舗店舗24919218(17,200)184672130㈱MLS白鳥第一物流センター他(福岡県田川市他)事務所物流センター901,100103(6,573)291,322643その他事業㈱neri resort宮若温泉郷他(福岡県宮若市他)リゾート施設他1,2392100(33,494)31,34543 (注)1.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品、リース資産であり、建設仮勘定を含んでおりません。 2.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。 )であり、臨時雇用者数は含んでおりません。 3.㈱トライアルカンパニーは、主に店舗等の物件の保有及び子会社への商品供給を担っており、店舗等の運営は、㈱トライアルストアーズが担い、テナントとして㈱明治屋が入居しております。 そのため、従業員数はこれら3社の合計を記載しております。 また、本社の従業員数には特定の地域へ区分ができない従業員を含んでおります。 (3)在外子会社重要性がないため、記載を省略しております。 |
設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 (1)重要な設備の新設等セグメントの名称会社名設備の内容投資予定金額資金の調達方法着手及び完了予定年月完成後の増加能力総額(百万円)既支払額(百万円)着手完了流通小売事業㈱トライアルカンパニー新規出店の設備投資土地及び建物等20,0871,126自己資金2024年2月~2025年1月2024年7月~2025年4月(注)店舗改装の設備投資建物及び構築物等4,248-自己資金2024年6月~2025年6月2024年7月~2025年6月(注)店舗修繕の設備投資建物及び構築物等950-自己資金2024年7月~2025年6月2024年7月~2025年6月(注)物流施設の設備投資建物及び構築物等7,622-借入金及び自己資金2024年10月2025年7月(注)製造工場の設備投資建物及び構築物等2,439-自己資金2024年7月~2025年4月2024年7月~2025年6月(注)飲料水工場の設備投資建物及び構築物等2,350-自己資金2024年7月2026年4月(注)システム、IoTデバイス等のIT投資ソフトウエア等1,537-自己資金2024年7月~2025年6月2024年7月~2025年6月(注)リテールAI事業㈱Retail AIソフトウエア等の開発投資ソフトウエア等237-自己資金2024年7月~2025年6月2024年7月~2025年6月(注)その他事業㈱トライアルリアルエステート不動産開発投資土地及び建物等12,80614借入金及び自己資金2023年10月~2025年6月2025年3月~2026年8月(注) (注)完成後の増加能力については、計数的把握が困難であるため、記載を省略しております。 (2)重要な設備の除却等 重要な設備の除却等の計画はありません。 |
研究開発費、研究開発活動 | 277,000,000 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 20,266,000,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 41 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 2 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 12,452,000 |
Investment
株式の保有状況 | (5)【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、当該投資株式を専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的として保有する場合を純投資目的、それ以外の目的で当該投資株式を保有する場合を純投資目的以外の目的として区分しております。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式 当社は、当社グループの政策保有株式に関する方針を以下のとおり定めております。 ⅰ)政策保有株式の縮減に関する方針・考え方 当社は、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式について、当該株式の保有が安定的な取引関係の構築や業務提携関係等の維持・強化につながり、当社の中長期的な企業価値の向上に資すると判断した場合に保有し、この目的に合致しない保有株式については縮減する方針としております。 ⅱ)政策保有株式における保有の適否の検証 上記方針に則り、取締役会は毎年、すべての政策保有株式について個別銘柄ごとに、現在の取引状況や今後のビジネスの可能性、財政状態及び経営成績等を確認した上で、当該株式の保有の適否を検証します。 ③ ㈱トライアルカンパニーにおける株式の保有状況 当社及び連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最も大きい会社(最大保有会社)である㈱トライアルカンパニーについては以下のとおりであります。 a.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式イ)保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容「② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式」に記載のとおりであります。 ロ)銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式--非上場株式以外の株式5785 (当事業年度において株式数が増加した銘柄)該当事項はありません。 (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式--非上場株式以外の株式12 ハ)特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱PALTAC176,300176,300主に流通小売セグメントにおける生活用品等の仕入取引関係の維持・強化のため(注)有772841アサヒグループホールディングス㈱1,3001,300主に流通小売セグメントにおける酒類・飲料等の仕入取引関係の維持・強化のため(注)無77協和キリン㈱1,0001,000主に流通小売セグメントにおける医薬品等の仕入取引関係の維持・強化のため(注)無22キリンホールディングス㈱1,1401,140主に流通小売セグメントにおける酒類・飲料等の仕入取引関係の維持・強化のため(注)無22サッポロホールディングス㈱200200主に流通小売セグメントにおける酒類・飲料等の仕入取引関係の維持・強化のため(注)無10(注)定量的な保有効果の算定は困難でありますが、保有の合理性については、個別銘柄ごとに、現在の取引状況や今後のビジネスの可能性、財政状態及び経営成績等を確認した上で、当該株式の保有の適否を検証しております。 みなし保有株式該当事項はありません。 b.保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 c.当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの該当事項はありません。 d.当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの該当事項はありません。 ④ 提出会社における株式の保有状況 提出会社については、以下のとおりです。 a.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式イ)保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容「② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式」に記載のとおりであります。 ロ)銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式14非上場株式以外の株式1637 (当事業年度において株式数が増加した銘柄)該当事項はありません。 (当事業年度において株式数が減少した銘柄)該当事項はありません。 ハ)特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)フクシマガリレイ㈱95,80095,800スマートストア化に向けた取引関係の維持・強化のため(注)有637512(注)定量的な保有効果の算定は困難でありますが、保有の合理性については、個別銘柄ごとに、現在の取引状況や今後のビジネスの可能性、財政状態及び経営成績等を確認した上で、当該株式の保有の適否を検証しております。 みなし保有株式該当事項はありません。 b.保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 c.当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの該当事項はありません。 d.当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの該当事項はありません。 |
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 1 |
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 4,000,000 |
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 1 |
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 637,000,000 |
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 95,800 |
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 637,000,000 |
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | フクシマガリレイ㈱ |
保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | スマートストア化に向けた取引関係の維持・強化のため(注) |
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 有 |
Shareholders
大株主の状況 | (6)【大株主の状況】 2024年6月30日現在 氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 株式会社ティー・エイチ・シー福岡県福岡市博多区博多駅東二丁目5-19 サンライフ第3ビル6F66,000,00054.12 株式会社Heroic investment福岡県福岡市博多区博多駅東二丁目5-19 サンライフ第3ビル6F9,374,2007.69 GIC PRIVATE LIMITED-C(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)168 ROBINSON ROAD #37-01 CAPITAL TOWER SINGAPORE068912(東京都千代田区丸の内二丁目7-1 決済事業部)3,209,3002.63 MSCO CUSTOMER SECURITIES(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFJ証券株式会社)1585 Broadway New York, New York 10036, U.S.A.(東京都千代田区大手町一丁目9-7 大手町フィナンシャルシティ サウスタワー)2,518,1912.06 永田 久男福岡県宮若市1,963,8001.61 NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE UKUC UCITS CLIENTS NON LENDING 10PCT TREATY ACCOUNT(常任代理人 香港上海銀行東京支店)50 BANK STREET CANARY WHARF LONDON E14 5NT, UK(東京都中央区日本橋三丁目11-1)1,636,2001.34 株式会社PALTAC大阪府大阪市中央区本町橋2-461,200,0000.98 NOMURA PB NOMINEES LIMITED OMNIBUS-MARGIN(CASHPB)(常任代理人 野村證券株式会社)1 ANGEL LANE, LONDON, EC4R 3AB, UNITED KINGDOM(東京都中央区日本橋一丁目13-1)1,037,5500.85 サントリー株式会社東京都港区台場二丁目3-31,000,0000.82 三井物産流通グループ株式会社東京都港区西新橋一丁目1-11,000,0000.82 ヤマエ久野株式会社福岡県福岡市博多区博多駅東二丁目13-341,000,0000.82計-89,939,24173.75 |
株主数-金融機関 | 9 |
株主数-金融商品取引業者 | 34 |
株主数-外国法人等-個人 | 37 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 58 |
株主数-個人その他 | 21,028 |
株主数-その他の法人 | 440 |
株主数-計 | 21,606 |
氏名又は名称、大株主の状況 | ヤマエ久野株式会社 |
株主総会決議による取得の状況 | (1)【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 該当事項はありません。 |
Shareholders2
発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項 当連結会計年度期首株式数(株)当連結会計年度増加株式数(株)当連結会計年度減少株式数(株)当連結会計年度末株式数(株)発行済株式 普通株式(注)97,690,40024,627,900-122,318,300合計97,690,40024,627,900-122,318,300自己株式 普通株式370,900--370,900合計370,900--370,900 (注)普通株式の発行済株式総数の増加24,627,900株は、新規上場に伴う新株の発行により21,200,000株、オーバーアロットメントによる売出しに伴う第三者割当により3,427,900株を発行したことによるものであります。 |
Audit
監査法人1、連結 | PwC Japan有限責任監査法人 |
独立監査人の報告書、連結 | 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2024年9月27日株式会社トライアルホールディングス 取 締 役 会 御 中 PwC Japan有限責任監査法人 京都事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士山 本 剛 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士若 山 聡 満 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士森 本 健太郎 <連結財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社トライアルホールディングスの2023年7月1日から2024年6月30日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社トライアルホールディングス及び連結子会社の2024年6月30日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 固定資産の減損の兆候判定の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 株式会社トライアルホールディングスの連結貸借対照表において、有形固定資産113,694百万円、無形固定資産1,879百万円が計上されている。 当該固定資産は、店舗の新規出店により金額的重要性が増してきており、当連結会計年度末日現在、連結総資産の40.7%を占めている。 また、注記事項「(重要な会計上の見積り)1.固定資産の減損」 に記載のとおり、当連結会計年度の連結損益計算書において、固定資産に係る減損損失1,096百万円を計上している。 減損の兆候の判定は、経営環境の著しい悪化等により収益性の低下が認められる店舗や営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなる店舗、市場価格が著しく下落した物件及び店舗等を減損の兆候があるものと判定している。 また、減損の兆候がある店舗及び物件のうち、割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合は減損損失の認識の判定を行っている。 株式会社トライアルホールディングス及びその連結子会社は多数の営業店舗を運営している。 減損の兆候の判定において、減損の兆候があるにもかかわらず判断を誤った場合、減損損失の認識が漏れてしまうリスクがある。 当該リスク及び固定資産の帳簿価額の金額的重要性を考慮し、固定資産の減損の兆候判定の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、固定資産の減損の兆候判定の妥当性の検討にあたり、主として以下の監査手続を実施した。 (1)内部統制の評価固定資産の減損の兆候の把握に関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性について評価した。 (2)兆候判定の妥当性の検討・固定資産のグルーピングの方法について、経営の実態が適切に反映されることを確かめるために、経理責任者へ質問した。 ・減損の兆候に関する判定資料が、網羅的かつ正確に作成されていることを確かめるため、財務諸表の基礎資料との照合を実施した。 ・経営者や経理責任者等への質問及び会社グループの会議体における議事録の閲覧を通じて会社を取り巻く経営環境及び店舗の運営状況を理解し、資産グループの使用範囲等について回収可能価額を著しく低下させる事象や経営環境が著しく悪化する事象の有無を確かめた。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 連結財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 ・ 連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。 監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社トライアルホールディングスの2024年6月30日現在の内部統制報告書について監査を行った。 当監査法人は、株式会社トライアルホールディングスが2024年6月30日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。 財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。 内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。 ・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。 監査人は、内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係 会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注)1. 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2. XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 固定資産の減損の兆候判定の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 株式会社トライアルホールディングスの連結貸借対照表において、有形固定資産113,694百万円、無形固定資産1,879百万円が計上されている。 当該固定資産は、店舗の新規出店により金額的重要性が増してきており、当連結会計年度末日現在、連結総資産の40.7%を占めている。 また、注記事項「(重要な会計上の見積り)1.固定資産の減損」 に記載のとおり、当連結会計年度の連結損益計算書において、固定資産に係る減損損失1,096百万円を計上している。 減損の兆候の判定は、経営環境の著しい悪化等により収益性の低下が認められる店舗や営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなる店舗、市場価格が著しく下落した物件及び店舗等を減損の兆候があるものと判定している。 また、減損の兆候がある店舗及び物件のうち、割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合は減損損失の認識の判定を行っている。 株式会社トライアルホールディングス及びその連結子会社は多数の営業店舗を運営している。 減損の兆候の判定において、減損の兆候があるにもかかわらず判断を誤った場合、減損損失の認識が漏れてしまうリスクがある。 当該リスク及び固定資産の帳簿価額の金額的重要性を考慮し、固定資産の減損の兆候判定の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、固定資産の減損の兆候判定の妥当性の検討にあたり、主として以下の監査手続を実施した。 (1)内部統制の評価固定資産の減損の兆候の把握に関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性について評価した。 (2)兆候判定の妥当性の検討・固定資産のグルーピングの方法について、経営の実態が適切に反映されることを確かめるために、経理責任者へ質問した。 ・減損の兆候に関する判定資料が、網羅的かつ正確に作成されていることを確かめるため、財務諸表の基礎資料との照合を実施した。 ・経営者や経理責任者等への質問及び会社グループの会議体における議事録の閲覧を通じて会社を取り巻く経営環境及び店舗の運営状況を理解し、資産グループの使用範囲等について回収可能価額を著しく低下させる事象や経営環境が著しく悪化する事象の有無を確かめた。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、連結 | 固定資産の減損の兆候判定の妥当性 |
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 | 株式会社トライアルホールディングスの連結貸借対照表において、有形固定資産113,694百万円、無形固定資産1,879百万円が計上されている。 当該固定資産は、店舗の新規出店により金額的重要性が増してきており、当連結会計年度末日現在、連結総資産の40.7%を占めている。 また、注記事項「(重要な会計上の見積り)1.固定資産の減損」 に記載のとおり、当連結会計年度の連結損益計算書において、固定資産に係る減損損失1,096百万円を計上している。 減損の兆候の判定は、経営環境の著しい悪化等により収益性の低下が認められる店舗や営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなる店舗、市場価格が著しく下落した物件及び店舗等を減損の兆候があるものと判定している。 また、減損の兆候がある店舗及び物件のうち、割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合は減損損失の認識の判定を行っている。 株式会社トライアルホールディングス及びその連結子会社は多数の営業店舗を運営している。 減損の兆候の判定において、減損の兆候があるにもかかわらず判断を誤った場合、減損損失の認識が漏れてしまうリスクがある。 当該リスク及び固定資産の帳簿価額の金額的重要性を考慮し、固定資産の減損の兆候判定の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 |
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結 | 注記事項「(重要な会計上の見積り)1.固定資産の減損」 |
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 | 当監査法人は、固定資産の減損の兆候判定の妥当性の検討にあたり、主として以下の監査手続を実施した。 (1)内部統制の評価固定資産の減損の兆候の把握に関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性について評価した。 (2)兆候判定の妥当性の検討・固定資産のグルーピングの方法について、経営の実態が適切に反映されることを確かめるために、経理責任者へ質問した。 ・減損の兆候に関する判定資料が、網羅的かつ正確に作成されていることを確かめるため、財務諸表の基礎資料との照合を実施した。 ・経営者や経理責任者等への質問及び会社グループの会議体における議事録の閲覧を通じて会社を取り巻く経営環境及び店舗の運営状況を理解し、資産グループの使用範囲等について回収可能価額を著しく低下させる事象や経営環境が著しく悪化する事象の有無を確かめた。 |
その他の記載内容、連結 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、連結 | <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 |
Audit1
監査法人1、個別 | PwC Japan有限責任監査法人 |
独立監査人の報告書、個別 | 独 立 監 査 人 の 監 査 報 告 書 2024年9月27日株式会社トライアルホールディングス 取 締 役 会 御 中 PwC Japan有限責任監査法人 京都事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士山 本 剛 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士若 山 聡 満 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士森 本 健太郎 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社トライアルホールディングスの2023年7月1日から2024年6月30日までの第10期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社トライアルホールディングスの2024年6月30日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 株式会社Retail AIに対する関係会社貸付金の評価の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 株式会社トライアルホールディングスの貸借対照表において、長期貸付金8,544百万円が計上されている。 当該貸付金には、注記事項「(重要な会計上の見積り)2.関係会社貸付金の評価」に記載されているとおり、子会社である株式会社Retail AI(以下「RAI社」という。 )に対する関係会社貸付金5,730百万円が含まれており、総資産の4.4%を占めている。 会社はRAI社に対する関係会社貸付金については、回収期間が長期に渡るため、RAI社の経営環境や財政状態、今後の事業計画、それを基礎とした回収資金の発生見込み及び回収までの想定期間等を勘案し、個別に回収可能性を評価している。 経営者は、RAI社の事業計画に基づくRAI社の支払能力を総合的に判断した結果、当該貸付金が回収可能であると判断し、貸倒引当金の計上を行っていない。 RAI社に対する関係会社貸付金に関する評価に重要な影響を与える、将来キャッシュ・フローの予測額は、RAI社の事業計画を基礎として見積もられる。 当該事業計画には売上高の成長のための施策であるリテールAIデバイスの新規導入店数及び新規導入台数の増加が重要な仮定として含まれており、これらの重要な仮定については不確実性を伴うため、将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。 当該事業計画の不確実性及び貸付金の帳簿価額の金額的重要性を考慮し、RAI社に対する関係会社貸付金に関する評価の妥当性が、当事業年度の財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、RAI社に対する関係会社貸付金の評価の妥当性を検証するため、主に以下の監査手続を実施した。 (1)内部統制の評価貸付金の回収可能性の評価に関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性について評価した。 (2)関係会社貸付金の回収可能性の評価回収可能性の評価に当たって採用された重要な仮定やその根拠について、主に以下の手続の実施を通じて合理性を評価した。 ・経営者等への質問及び関連資料の閲覧を実施することにより、RAI社の経営環境や今後の事業戦略について理解した。 ・経営者等への質問及び関連資料の閲覧を実施することにより、RAI社の事業計画の策定方法及び回収資金の発生見込額の見積方法について理解した。 ・過年度に策定された事業計画と実績を比較し、経営者による見積りの精度を評価した。 ・事業計画の重要な仮定であるリテールAIデバイスの新規導入店数及び新規導入台数の増加について、過年度の出店実績との比較を行い、新規の出店状況を経営者等への質問及び関連資料の閲覧を実施することにより検討した。 ・重要な仮定をもとに策定された事業計画が、全体として合理的かつ達成可能性のある計画となっているか検討した。 ・RAI社の財政状態、事業計画の実現可能性等、支払能力を総合的に判断した合理的な回収見込額の見積りが行われているか検討した。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 利害関係 会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注)1. 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2. XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 株式会社Retail AIに対する関係会社貸付金の評価の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 株式会社トライアルホールディングスの貸借対照表において、長期貸付金8,544百万円が計上されている。 当該貸付金には、注記事項「(重要な会計上の見積り)2.関係会社貸付金の評価」に記載されているとおり、子会社である株式会社Retail AI(以下「RAI社」という。 )に対する関係会社貸付金5,730百万円が含まれており、総資産の4.4%を占めている。 会社はRAI社に対する関係会社貸付金については、回収期間が長期に渡るため、RAI社の経営環境や財政状態、今後の事業計画、それを基礎とした回収資金の発生見込み及び回収までの想定期間等を勘案し、個別に回収可能性を評価している。 経営者は、RAI社の事業計画に基づくRAI社の支払能力を総合的に判断した結果、当該貸付金が回収可能であると判断し、貸倒引当金の計上を行っていない。 RAI社に対する関係会社貸付金に関する評価に重要な影響を与える、将来キャッシュ・フローの予測額は、RAI社の事業計画を基礎として見積もられる。 当該事業計画には売上高の成長のための施策であるリテールAIデバイスの新規導入店数及び新規導入台数の増加が重要な仮定として含まれており、これらの重要な仮定については不確実性を伴うため、将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。 当該事業計画の不確実性及び貸付金の帳簿価額の金額的重要性を考慮し、RAI社に対する関係会社貸付金に関する評価の妥当性が、当事業年度の財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、RAI社に対する関係会社貸付金の評価の妥当性を検証するため、主に以下の監査手続を実施した。 (1)内部統制の評価貸付金の回収可能性の評価に関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性について評価した。 (2)関係会社貸付金の回収可能性の評価回収可能性の評価に当たって採用された重要な仮定やその根拠について、主に以下の手続の実施を通じて合理性を評価した。 ・経営者等への質問及び関連資料の閲覧を実施することにより、RAI社の経営環境や今後の事業戦略について理解した。 ・経営者等への質問及び関連資料の閲覧を実施することにより、RAI社の事業計画の策定方法及び回収資金の発生見込額の見積方法について理解した。 ・過年度に策定された事業計画と実績を比較し、経営者による見積りの精度を評価した。 ・事業計画の重要な仮定であるリテールAIデバイスの新規導入店数及び新規導入台数の増加について、過年度の出店実績との比較を行い、新規の出店状況を経営者等への質問及び関連資料の閲覧を実施することにより検討した。 ・重要な仮定をもとに策定された事業計画が、全体として合理的かつ達成可能性のある計画となっているか検討した。 ・RAI社の財政状態、事業計画の実現可能性等、支払能力を総合的に判断した合理的な回収見込額の見積りが行われているか検討した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | 株式会社Retail AIに対する関係会社貸付金の評価の妥当性 |
その他の記載内容、個別 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、個別 | <報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 |
BS資産
仕掛品 | 128,000,000 |
原材料及び貯蔵品 | 347,000,000 |
未収入金 | 673,000,000 |
その他、流動資産 | 43,000,000 |
建物及び構築物(純額) | 73,771,000,000 |
機械装置及び運搬具(純額) | 6,150,000,000 |
工具、器具及び備品(純額) | 63,000,000 |
土地 | 195,000,000 |
建設仮勘定 | 9,000,000 |
有形固定資産 | 2,266,000,000 |
ソフトウエア | 22,000,000 |
無形固定資産 | 22,000,000 |