財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2024-09-27
英訳名、表紙freee K.K.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役CEO 佐々木 大輔
本店の所在の場所、表紙東京都品川区大崎一丁目2番2号
電話番号、本店の所在の場所、表紙03-6683-0242
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
年月概要2012年7月東京都港区にCFO株式会社(現・フリー株式会社)を資本金100万円で設立2013年3月「クラウド会計ソフトfreee(現・freee会計)」をリリース2013年7月商号をCFO株式会社からフリー株式会社に変更2014年2月「クラウド会計ソフトfreee iOS版(現・freee会計iOS版)」をリリース2014年4月「クラウド会計ソフトfreee Android版(現・freee会計Android版)」をリリース2014年10月「クラウド給与計算ソフトfreee(現・freee人事労務)」をリリース2015年5月e-gov API(注)を利用した日本初の労働保険申告機能をリリース2015年6月「会社設立freee(現・freee会社設立)」をリリース2015年9月「マイナンバー管理freee(現・freeeマイナンバー管理)」をリリース2015年12月金融機関向けプロダクトをリリース2016年6月AI研究に特化したスモールビジネスAIラボを創設2016年10月「開業freee(現・freee開業)」をリリース2016年10月株式会社みずほ銀行とAPI連携(メガバンクとのAPI連携は国内初)2016年10月「申告freee(現・freee申告)」をリリース2017年3月「クラウド会計ソフトfreee(現・freee会計)」において、上場会社(金融商品取引法監査)にも対応したエンタープライズプランをリリース2017年7月事業用クレジットカード「freeeカード」を開発2017年8月「クラウド給与計算ソフトfreee」をリブランドし、「人事労務freee(現・freee人事労務)」をリリース2018年10月子会社フリーファイナンスラボ株式会社を設立2019年1月アプリケーションプラットフォーム「freeeアプリストア」をリリース2019年12月東京証券取引所マザーズ(現・グロース市場)に上場2020年4月「プロジェクト管理freee(現・freee工数管理)」をリリース2020年12月「freeeスマート受発注(現・freee受発注)」をリリース2021年4月NINJA SIGN(現・freeeサイン)を提供する株式会社サイトビジット(現・フリーサイン株式会社)を子会社化2021年7月Likha-iT Inc.を完全子会社化2021年11月「freee勤怠管理Plus」をリリース2021年12月「freee経費精算」をリリース2022年1月「freeeカード Unlimited」をリリース2022年6月Mikatus株式会社を完全子会社化2022年9月Mikatus株式会社を吸収合併、「freee登記」をリリース2022年10月「freee許認可」をリリース2022年11月「freee販売」をリリース2022年12月「freee請求書」をリリース2023年1月sweeep株式会社を完全子会社化2023年6月Why株式会社を完全子会社化2023年7月Why株式会社を吸収合併2023年10月「freee人事労務 健康管理」をリリース2023年12月エン・ジャパン株式会社のフリーランス管理ツール「pasture」事業(現・freee業務委託管理)を会社分割により事業承継2024年1月sweeep株式会社を吸収合併2024年6月フリーサイン株式会社を完全子会社化 (注)API: Application Programming Interfaceの略称。
ソフトウェアの一部を公開することで、他のソフトウェアと機能の共有を可能にするインターフェースを指す
事業の内容 3 【事業の内容】
(1) ミッション当社グループは「スモールビジネスを、世界の主役に。
」(注1)をミッションに掲げ、「だれもが自由に経営できる統合型経営プラットフォーム。
」の実現を目指してサービスの開発及び提供をしております。
大胆に、スピード感をもってアイデアを具現化することができるスモールビジネスは、様々なイノベーションを生むと同時に、大企業を刺激して世の中全体に新たなムーブメントを起こすことができる存在だと考えております。
一方、日本全体の労働生産性は主要先進7ヶ国中最下位(注2)であり、なかでも中小企業の従業員一人当たり付加価値額は大企業の半分未満(注3)と、スモールビジネスの生産性は低い状況にあります。
当社グループは、AIを始めとする先進的なテクノロジーを用いてスモールビジネスにクラウドERPサービス(注4、5)を提供し、スモールビジネスの生産性向上と経営改善を支援してまいりました。
当社グループは、データとテクノロジーの活用が、スモールビジネスが更なる成長を遂げる鍵であると捉え、スモールビジネスこそがデータとテクノロジーの最先端を活用できる世界を追求することで、より良い社会を実現してまいります。

(注) 1.本書における「スモールビジネス」とは、個人事業主と従業員が1,000名以下の法人を指す2.公益財団法人日本生産性本部「労働生産性の国際比較 2023」3.中小企業庁「中小企業白書(2023年版)」4.クラウドサービス:ソフトウェアやハードウェアを所有することなく、ユーザーがインターネットを経由してITシステムにアクセスを行えるサービス5.ERP:Enterprise Resources Planningの略称。
日本語では、企業経営において点在するあらゆる情報を一箇所に集め、一元管理を行うシステムを指して一般的に「ERP」「ERPパッケージ」と呼ばれる (2) サービス概要当社グループでは、スモールビジネスのバックオフィスの生産性向上に寄与するSaaS(注1)サービスを開発・提供してまいりました。
具体的には、2013年に「freee会計」を、2014年に「freee人事労務」をリリースしました。
その後も、2015年に「freee会社設立」を、2016年に「freee開業」及び「freee申告」を、2020年に「freee工数管理」及び「freee受発注」を、2021年に「freee勤怠管理Plus」及び「freee経費精算」を、2022年に「freeeカード Unlimited」及び「freee販売」をリリースし、サービスの拡充に努めてまいりました。
更なるサービスの拡充に向けて、M&Aにも積極的に取り組んでおります。
2021年には株式会社サイトビジット(注2)を子会社化し、電子契約サービス「NINJA SIGN(現・freeeサイン)」の提供を開始しました。
また、2022年にはMikatus株式会社を完全子会社化及び吸収合併し、税理士事務所向け及びその顧問先に電子申告ソフト「A-SaaS(エーサース)」の提供を開始しました。
2023年にはsweeep株式会社を子会社化(注3)し、請求書の受取・仕訳・振込・保管を自動化するサービス「sweeep(現・freee支出管理 受取請求書)」の提供を開始したほか、Why株式会社を完全子会社化及び吸収合併し、企業の情報システム部門向けの作業自動化ツール「Bundle」の提供を開始しました。
さらに同年、フリーランス管理ツールの「pasture」事業をエン・ジャパン株式会社より承継し、「freee業務委託管理」の提供を開始しました。
なお、当社グループは、当社と連結子会社5社の合計6社(注4)で構成されておりますが、プラットフォーム事業を主な事業としており、他の事業セグメントの重要性が乏しいため、セグメント別の記載を省略しております。

(注) 1.SaaS: Software as a Serviceの略称。
ユーザー側のコンピューターにソフトウェアをインストールするの ではなく、ネットワーク経由でソフトウェアを利用する形態のサービス2.2022年8月に株式会社サイトビジットの社名をフリーサイン株式会社に変更。
2024年6月にフリーサイン株式会社を完全子会社化3.2024年1月にsweeep株式会社を吸収合併4.当事業年度末時点 (3) 統合型クラウド会計ソフト・人事労務ソフトを提供する「freee」が選ばれる理由当社グループが提供するサービスは、資本、人材に限りのあるスモールビジネスにおける利用を前提に設計・提供しており、独自性の高い統合型クラウド会計ソフト・人事労務ソフトとして、下記の特長がユーザー企業(注)に支持されています。
(注)当社グループのサービスを利用する個人事業主と法人の双方を指す ① カンタン、自動化一般的な会計ソフトは、すべての取引を複式簿記形式の仕訳として手動で入力する必要があり、多くの手間を要するという課題があります。
「freee会計」においては、例えばクレジットカードや銀行の口座との同期(データ連携を指し、以下、「同期」という。
)を行うことで、金融機関のトランザクションデータを自動的にサービス上に取り込み、AIにより自動で仕訳を行うことができます。
これにより、ユーザー企業は手作業や手入力にかけてきた時間と工数を削減し、生産性を向上させることが可能です。
また、「freee会計」は、簿記の知識がない人でも直感的に使用可能なユーザー・インターフェイスを提供しており、専門人材の確保が容易でないスモールビジネスが自社で財務会計(会計帳簿の作成)や管理会計までを実施することも可能にしております。
一方で、高い専門性を有する会計事務所向けに複式簿記対応のインターフェースも提供するなど、幅広いニーズに対応しております。
さらに当社グループでは、会計ソフト業界において早期よりモバイル対応の開発を行ってまいりました。
「freee会計」のモバイルアプリは、直感的に操作しやすいユーザー・インターフェイスを有し、簡単かつ効率的に業務を行うことができます。
その結果、このモバイルアプリは、8万件超のユーザー評価をいただくなど、多くのユーザーに利用頂いていることに加えて、5段階評価で平均4.5の高評価(注1)を獲得しております。
また、2022年に主要3社を対象として実施されたモバイルアプリの市場調査においても、シェア1位を獲得しております。
(注2)また、スモールビジネスにおいて、会計業務に次ぐ大きな負担となっていると当社グループが考えているのが、給与計算及び給与計算に関連する人事労務業務です。
例えば、社会保険や源泉所得税などの専門的知識が求められる上に、勤怠情報や従業員の扶養状況などの詳細を把握することが求められ、さらに、申告や様々な届け出が必要となります。
「freee人事労務」では、従業員が必要な情報を登録し、勤怠をつけるだけで、会社の給与計算やそれに付随する申告書類の作成などを自動化することができるため、専門的知識がなくても利用可能です。
(注)1.Apple社が運営するApp Storeにて「freee会計」のiPhoneアプリが5段階評価で平均4.5のスコアを獲得。
ユーザー評価数は8万件超(いずれも2024年8月末時点)2.リードプラス株式会社「検索キーワードから紐解く業界分析:クラウド会計ソフト編」(2022年8月公開、2023年6月更新)。
調査対象は、当社、株式会社マネーフォワード及び弥生株式会社 ② バックオフィスオートメーション一般的な単機能型会計ソフトが担う領域は経理業務全体の一部である記帳処理に留まり、上流工程である業務は別のソフトウェアやソリューションを使用する必要があります。
例えば、販売業務に関連する請求書発行や入金消込、仕入業務に関連する購買申請や支払業務は、それぞれ会計ソフトとは異なるソフトウェアや、紙と印鑑などを使用したオペレーションが用いられていたため、各業務が分断され、非効率な業務構造となっています。
加えて、同一の取引に係る情報について、会計ソフトへの転記作業を要し、さらに手入力ミスを防止するための確認作業を要するという課題があります。
「freee会計」は、スモールビジネス向け統合型会計ソフトであり、請求書機能やワークフロー機能(注)を同一のソフトウェア上で提供しているユニークな設計を特長としており、経理業務の枠を超えたバックオフィス全体の効率化にも寄与します。
例えば、「freee会計」上にて作成した請求書の情報は、売掛金として自動で帳簿に登録され、かつ債権管理台帳にも登録されます。
その債権情報と、銀行のオンライン口座の入金情報との連携により、自動的に債権の消込が行われます。
一方、仕入取引又は経費支払の場合も、受領した請求書をスキャンして取り込むと、買掛金や未払金として自動で会計帳簿及び債務管理台帳に登録されます。
加えて、登録された債務は「freee会計」の中から一括で振込指示を行うことができ、債務の消込も自動的に行われます。
このように、統合型会計ソフトである「freee会計」のソフトウェア上で上流工程にあたる業務を行うことで自動的に会計帳簿が作成されるため、経理業務自体も大幅に効率化されます。
同様に、人事労務の領域においても、従来は、従業員基礎情報、勤怠管理、給与計算、保険・行政手続、マイナンバー等の人事関連の定型業務に係る情報のマスタ(データベース)が別個のソフトウェアに散逸し、マスタ間の転記及び整合性担保に手間とコストが生じているケースが見られました。
「freee人事労務」も統合型人事労務ソフトとしての性質を持ち、従業員基礎情報の構築から給与計算及び行政手続等に至るまでのデータを一元管理することで、人事労務に係る定型業務を単一のソフトウェア上で完結し、人事労務担当者の負荷を軽減するとともに、従来の転記に伴うミスを避けることが可能となります。
これにより、人事労務に係る定型業務の大幅な効率化につながります。
(注)経費精算、支払依頼、各種稟議など、各種業務フローに係る申請・承認を行う機能 ③ 経営者の意思決定をナビゲート一般的な会計ソフトは、税務を中心とした制度会計のための財務諸表作成とそのための記帳を主な目的として利用されています。
経理業務は、会計ソフトだけでなく、様々なソフトウェアや紙と印鑑によるオペレーションの組み合わせにより行われていることが多く、販売や仕入れなどの取引発生から会計処理の完了までのリードタイムは長期化しています。
また、様々なソフトウェアやアナログ手法の組み合わせによって経理業務が行われていることで、取引の発生から財務諸表までのデータは断絶されています。
そのため、会計ソフトを、経営指標のモニタリングや、元取引及び証憑に遡って深掘りする目的に利用することは難しいのが現実です。
当社グループの「freee会計」は統合型会計ソフトであるため、上流工程と会計帳簿を一体で扱うユニークな設計を有しており、リアルタイムに経営状況が記録され可視化されます。
また、財務情報のみならず、財務諸表や各種レポートから、上流工程業務の証憑、取引先、部門等の情報を一元化して可視化し分析することができます。
例えば「予算・実績管理」機能を用いることで、予算と実績の差異について、財務諸表から個々の取引情報まで遡って分析することができます。
さらに、蓄積された財務データを基に将来の資金繰りを示し、今後の経営の意思決定をサポートします。
人事労務ソフトの領域においても、従来は、従業員情報及び勤怠情報等のデータが別個のソフトウェアに散逸し、意思決定に有用なデータをリアルタイムで把握することが困難な状況が珍しくありませんでした。
当社グループの「freee人事労務」は、統合型人事労務ソフトであり、人事労務に係る情報を単一のソフトウェアに集約することで、適時に情報を把握することが可能となり、さらに「freee会計」の各種機能と連携することでより経営の意思決定への活用が可能となります。
④ 組織全体での利用による効率化と内部統制整備一般的な会計ソフトは、経理業務に携わる従業員のみがライセンスを有して使うことが想定されています。
「freee会計」は、上述のワークフロー機能の提供を通じて、経理業務の枠組みを超えた企業のあらゆる事業活動において全従業員が活用することが可能な設計となっております。
特に中堅規模以上の企業において、全従業員が利用することで「カンタン、自動化」「オペレーション効率化」の更なる追求につながる他、ワークフロー機能が有する承認プロセスの証跡を活用することで内部統制の整備にも貢献します。
また、「freee人事労務」と併せて利用することで、人事データ及び組織構造をリアルタイムにワークフローや経営分析に反映し、一層の業務効率化と高度な経営の可視化の両立を図ることが可能となります。
⑤ パブリックAPI(注1)による拡張性従来のスモールビジネスでは、その企業特有の業務プロセスを自動化するために、独自のシステムを開発するしかありませんでした。
しかし、独自のシステム開発は多額な開発コストとメンテナンスコストがかかり、IT投資の体力が限られるスモールビジネスにとって、大きな負担になっていました。
また、そもそも独自のシステム開発自体が難しい規模の企業においては、市販のソフトウェアにアナログのプロセスを加えて補う運用がなされてきました。
このように自社開発された独自システムや、市販のソフトウェアと別のソフトウェア間でのデータ連携も容易ではなく、システム間のデータ連携はファイルの取り込み等の手作業によってなされ、工数が増大する上、転記ミス等の原因にもなっていました。
当社グループは、2013年に日本国内の会計ソフト業界では初めてパブリックAPIを公開して以来、クラウドとAPIを活用したオープン・エコシステム(注2)の構築を進めております。
パブリックAPIの公開により、「誰でも、自由に」当社グループのサービスとデータ連携を行うためのアプリケーション開発を行うことができます。
そのため、スモールビジネス向けの業務ソフトウェアを提供する企業が、当社グループのサービスとの連携機能を自発的に開発することが容易になります。
このような他社製品との連携機能が多く提供されることにより、スモールビジネスが社内業務のための独自のシステムやソフトウェアを開発する負担を大幅に削減することができます。
また、もし独自要件を追加したい場合でも、パブリックAPIを活用すれば、ユーザー企業が自社の業務プロセスに合わせて、カスタマイズ開発を従来より簡単に行うことができます。
2019年1月には「freeeアプリストア」をリリースしました。
freeeのユーザー企業は、必要な業務カテゴリーごとにfreeeと連携可能なソフトウェアを検索することができ、数回のクリックで簡単にfreeeと連携させることができます。
業務ソフトウェアを提供する企業にとっては、当社グループの顧客基盤にアクセスできる「freeeアプリストア」への掲載は、魅力的な販促手段となりえます。

(注) 1.組織内部のみでの利用を想定したAPIをプライベートAPIと呼び、他方で、組織外の主体にも利用を認めるものをオープンAPIと呼ぶ。
オープンAPIの中でも、特定の提携企業のみでなく、幅広い外部企業が利用可能なものをパブリックAPIと呼ぶ2.複数の企業同士が非排他的に提携することで、複数の企業が提供するサービスが共存共栄できる生態系のような環境を指す以上の「選ばれる理由」を背景に、有料課金ユーザー企業数(注1)及びARPU(注2)の双方が伸長した結果、当社グループのARR(注3)は堅調に成長し、2024年6月期末には26,087百万円(うち法人19,536百万円、個人事業主6,551百万円)に到達するなど、事業は順調に拡大しております。
(注)1.当社グループのサービスを利用する個人事業主と法人の双方を指す2.ARPU: Average Revenue Per Userの略称。
1有料課金ユーザー企業当たりの平均単価。
各期末時点における合計ARRを有料課金ユーザー企業数で除して算出3.ARR:Annual Recurring Revenueの略称。
各期末月のMRR(Monthly Recurring Revenue)を12倍して算出MRR:Monthly Recurring Revenueの略称。
対象月の月末時点における継続課金ユーザー企業に係る月額料金の合計額(一時収益は含まない) (4) サービスラインナップ①「freee会計」個人事業主及び法人向けに提供している統合型クラウド会計ソフトです。
銀行口座やクレジットカード等との連携、請求書発行から入金管理、各種稟議や支払依頼など日々行われる経理の上流工程業務との統合により、手入力によるミスを防ぎ、経理作業にかかる時間を大幅に削減することが可能となります。
同時に、上流工程業務まで含めた日々のデータを活かして、リアルタイムでの経営指標のモニタリングや詳細かつ打ち手に繋がる経営分析を可能としております。
さらに、従業員に個別アカウントを付与し、ワークフロー機能を利用することで、更なる業務の効率化と内部統制の整備にも寄与します。
なお、ワークフロー機能は、承認プロセスの証跡を有していることから、上場企業に求められる内部統制報告制度に対応しており、上場準備企業及び上場企業における利用も非常に効果的です。
また、個人事業主向けプランにおいては、所得税の確定申告までを完結することが可能です。
加えて、freee会計で提供してきた経費精算機能及びワークフロー機能が利用可能な「freee経費精算」をリリースしています。
さらに、インボイス制度に対応したプロダクトとして「freee会計」から特定の機能を切り出した「freee経理」と「freee請求書」をリリースしました。
②「freee人事労務」法人向けの統合型クラウド人事労務ソフトです。
人事労務業務においては、給与計算、勤怠管理、保険・行政手続、マイナンバー管理等と多岐にわたり、かつ従来は業務ごとに使用するツールが異なるなど、複雑に分断されているという課題がありました。
従業員一人一人が、「freee人事労務」の従業員用アカウントを用いて、個人情報や勤怠情報を入力することにより、給与計算や年末調整の自動化に加えて、労務の諸手続の自動化や従業員マスタとなるデータベースの構築を可能とします。
また「freee会計」と「freee人事労務」を連携することで、給与情報を「freee会計」に自動で転記できるほか、「freee会計」にて申請した経費精算について「freee人事労務」にて計算した給与と一緒に支払うことが可能です。
さらに、従業員マスタにおける役職や組織構造を反映したワークフローを、「freee会計」において自動で運用することが可能です。
加えて、幅広いニーズに適した勤怠管理プロダクトである「freee勤怠管理Plus」をリリースし、店舗数や拠点数が多いユーザーや、組織階層が複雑なMid領域
(注) のユーザーにおけるニーズに対応します。
また、「freee人事労務」のマスタと連携し健康診断等の管理が行えるサービス「freee健康管理」をリリースしました。

(注) 従業員が20名以上1,000名以下の法人を指す。
③「freee販売」個人事業主及び法人向けに提供している統合型クラウド販売管理ソフトです。
販売管理業務においては、従来商談の発生から売上の入金等のプロセスが紙やエクセルで管理されることが多く、業務ごとに紙や表計算ソフト等の異なるツールを使用するなど、案件を獲得するまでの一連の工数の把握が難しいという課題がありました。
「freee販売」では請負型ビジネスにおける商談の開始からサービスの受注・発注後の納品の管理まで、一連の販売管理業務の全てを案件単位で管理することを可能とします。
また「freee会計」との連携により「freee会計」と共通の取引先マスタを利用することが可能になり、「freee人事労務」との連携により「freee人事労務」と共通の従業員マスタを「freee販売」で利用することができるため、「freee販売」において新たにマスタの初期設定作業を行うことなく利用を開始することができます。
④「freee申告」「freee申告」は、会計事務所や小規模法人に提供している、「freee会計」とシームレスに連携したクラウド型税務申告ソフトです。
従来の税務申告ソフトは、会計ソフトとは分断されていたことから、会計ソフトから出力したデータを税務申告ソフトに入力する必要があるなど、多大な労力や時間がかかるという課題がありました。
「freee申告」の利用により、これまでプロセスごとに分断されていた会計と申告の業務がシームレスに連携し、「freee会計」に入力された財務情報をもとに税務申告書を自動的に作成することができ、更に、作成した申告書を電子申告することができます。
また、会計事務所は、顧問先とともに「freee会計」を利用し、更に「freee申告」を利用することで、会計事務所における記帳業務、顧問先の決算、申告書類作成等の多岐にわたる業務について、ワンストップでクラウド上で効率的に管理することが可能となります。
⑤「freeeサイン」 「freeeサイン」は、個人事業主及び法人向けに提供している電子契約サービスです。
スモールビジネスにおいては、法務専任者を自社に抱えていないことが多く、担当者が他の業務と兼務しながら契約業務を行うことが一般的であり、本来注力すべき業務に時間を割けないなどの課題がありました。
「freeeサイン」は、法務の知識が浅い方や、業務に時間を割けない方でも、迷わず簡単に利用できるユーザー・インターフェイスを提供しており、契約書のひな形やテンプレートをご利用いただくことで簡単にドラフトを作成いただけます。
契約書の新規作成から、社内承認プロセス、電子契約の締結、契約書管理まで、契約業務をカバーしているため、契約業務をワンストップでクラウド上で管理することが可能になります。
⑥金融サービス スモールビジネスの資金繰り改善を企図した金融サービスとして、「freeeカード」や「freeeカード Unlimited」等を提供しております。
「freeeカード」は、従来クレジットカードを作成することが容易でなかった個人事業主や中小企業に特化した事業用クレジットカードです。
経費精算や仕入れなどの現金取引のキャッシュレス化によりバックオフィス業務の効率化を、またクレジットカード明細を自動で「freee会計」と同期することにより経営状況の可視化を実現します。
さらに法人顧客の資金ニーズに対応すべく、自社の与信モデルを活用した「freeeカード Unlimited」を提供しております。
「freeeカード Unlimited」を利用することで、資金効率改善及びクレジットカード明細を自動で「freee会計」と同期することによる経営状況の可視化を実現します。
これらの金融サービスは、資金繰りの実態を把握できる場所である会計ソフト上で、資金繰り改善のアクションまでを可能にするものであり、従来の会計ソフトからは一線を画した価値を提供するものです。
以上に述べたプラットフォーム事業を事業系統図によって示すと、次のとおりです。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
名称住所資本金(千円)主要な事業の内容議決権の所有(又は被所有)割合(%)関係内容(連結子会社) フリーファイナンスラボ株式会社東京都品川区100,000金融サービス100.0役員の兼任資金の貸付従業員の出向フリーサイン株式会社(注1)東京都品川区113,197電子契約サービス100.0役員の兼任資金の貸付従業員の出向その他3社――――― (注)1. フリーサイン株式会社は債務超過会社であり、債務超過額は1,032,160千円であります。
2. 有価証券届出書または有価証券報告書を提出している会社はありません。
従業員の状況 5 【従業員の状況】
 (1) 連結会社の状況2024年6月30日現在従業員数(名) 1,722(202)
(注) 1.従業員数は就業人員数であり、臨時雇用者数は年間の平均人員を( )内に外数で記載しております。
2.当社グループは、プラットフォーム事業を主なセグメントとしており、他の事業セグメントの重要性が乏しいため、セグメント別の従業員数の記載を省略しております。
3.従業員数が当期中において423名増加しておりますが、これは主に事業の拡大に伴う人員の増加によるものであります。
 (2) 提出会社の状況 2024年6月30日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)1,687(202)32.71.76,787
(注) 1.従業員数は就業人員数であり、臨時雇用者数は年間の平均人員を( )内に外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.当社は、プラットフォーム事業を主なセグメントとしており、他の事業セグメントの重要性が乏しいため、セグメント別の従業員数の記載を省略しております。
4.従業員数が当期中において479名増加しておりますが、これは主に事業の拡大に伴う人員の増加及び連結子 会社からの転籍によるものであります。
(3) 労働組合の状況労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異   提出会社当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(平均取得日数)(注2)(注3)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)全労働者正規雇用労働者(注4)パート・有期労働者16.082.1(80.1日)68.577.6100.5  
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したもの      であります。
  2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の      規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」     (平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
  3.平均取得日数は、子が1歳以降の日数を除いて算出したものであります。
  4.当社グループでは年齢や入社年次等に関わらず、同一の等級や評価で男女間での賃金差異はありません。
     そのため、今回示した男女間賃金差異の要因は、より高い等級の女性割合が低いことであると考えておりま      す。
5.連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休      業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による 公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針当社グループは「スモールビジネスを、世界の主役に。
」というミッションを掲げ、「だれもが自由に経営できる統合型経営プラットフォーム。
」をコンセプトとしたサービスを提供しております。
(2) 当社グループの強み① 成長性の高いクラウド会計・人事労務ソフト市場におけるユニークで強固なポジション国内企業の99.7%を占める中小企業(注1)は、大企業と比べて生産性が低く、テクノロジー活用には大きな成長ポテンシャルが存在しております。
当社グループでは顧客ターゲットであるスモールビジネスを従業員規模別に区分した個人事業主、Small及びMidの3領域に対して、それぞれのニーズに即したソリューションを提供しております。
(注2)当社グループは、ビジネス向けの財務関連ソフトウェアと人事労務ソフトウェアのTAM(注3)について、合計で約1.6兆円と推計(注4)しております。
一方、財務関連ソフトウェア及び人事労務ソフトウェアの市場におけるクラウドソリューションへの支出額比率は各46.3%及び63.5%であり(注5)、クラウドERP市場の拡大ポテンシャルは高いと認識しております。
また、我が国の財務関連ソフトウェア及び人事労務ソフトウェアの市場におけるクラウドソリューションへの支出額比率は、下表のとおり、海外主要国と比較して低い水準にあり、市場拡大の余地が多分に存在するものと考えております。
財務関連ソフト及び人事労務ソフトにおけるクラウドソリューションへの支出額比率の比較(注6) 日本アメリカイギリスオーストラリアニュージーランド財務関連ソフト46.3%60.4%56.4%82.1%88.3%人事労務ソフト63.5%85.8%59.5%84.4%90.6% 前記「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3)統合型クラウド会計ソフト・人事労務ソフトを提供する「freee」が選ばれる理由」にて記載のとおり、当社グループの提供するサービスは、単に従来型の会計ソフト・人事労務ソフトをクラウド化したものとは異なる統合型のクラウド会計ソフト・人事労務ソフトであり、経費精算や請求書発行といった記帳業務の上流工程まで含めた一体的な設計により、経理業務の枠を超えたバックオフィス全体の効率化、及び経営者の意思決定のナビゲーションにも寄与するものです。
こうしたユニークなサービス設計・顧客価値により、成長性の高いクラウド会計・人事労務ソフト市場において、当社グループのユーザー規模は創業以来順調に拡大しており、「freee会計」は我が国における市場シェア1位を獲得(注7)するなど、マーケットリーダーとしてクラウド会計・クラウド人事労務業界を牽引しており、とりわけ「freee会計」については新設法人、並びに「freee会計」及び「freee人事労務」の両者についてはIPO準備企業群にて多く使われております。

(注) 1.中小企業庁「中小企業白書(2023年版)」2.個人事業主、Small及びMidにおける潜在企業数と出所は下表のとおり。
尚、Midの潜在企業数については、「令和3年 経済センサス 活動調査」における雇用者規模20~999名の企業数を参考値として使用 潜在企業数出所個人事業主4,521,118国税庁令和4年調査Small(従業員が19名以下の法人)1,768,899令和3年経済センサス 活動調査Mid(従業員が20名以上1,000名以下の法人)291,957 3.TAM:Total Addressable Marketの略称。
当社グループが想定する最大の市場規模を意味する用語であり、当社グループが本書提出日現在で営む事業に係る客観的な市場規模を示す目的で算出されたものではない。
各プロダクトのTAMは、一定の前提の下、外部統計資料をはじめ、プロダクトラインナップ拡充やプラン改定等の当社ビジネスの取り組み状況も踏まえ、国内における全潜在ユーザー企業において各プロダクトが導入された場合の年間支出総金額を当社グループが推計したものであり、その正確性にはかかる統計資料や推計に固有の限界があるため、実際の市場規模はかかる推計値と異なる可能性がある。
4.国内における当社グループの全潜在ユーザー企業において「freee会計」及び「freee人事労務」が導入された場合の全潜在ユーザー企業による年間支出総金額。
全潜在ユーザー企業は、個人事業主と従業員が1,000名未満の法人の合計。
(「freee会計」及び「freee人事労務」の全潜在ユーザー企業数(国税庁「令和4年申告所得税」、総務省統計局「令和3年経済センサス 活動調査」) × 従業員規模別の「freee会計」及び「freee人事労務」の想定年間課金額)5.International Data Corporation(IDC)「Worldwide Software and Public Cloud Services Spending Guide_2024V2」。
財務関連ソフトウェア及び人事労務ソフトウェアそれぞれについて、従業員1,000人未満の中小企業及び個人事業主を対象に、クラウドソリューションへの支出額をオンプレミスを含むソフトウェア全体への支出額で除して算出しております。
尚、人事労務ソフトウェアのデータは、給与計算関連のソフトウェアのみを対象に集計しております。
6.IDC「Worldwide Software and Public Cloud Services Spending Guide_2024V2」からクラウド化率の比較的高い国を抜粋しております。
当該国には、ニュージーランドの同業プレーヤーであるXeroが進出しております。
7.クラウド会計サービス主要3社におけるユニークユーザー数No.1(56.3%):リードプラス株式会社「検索キーワードから紐解く業界分析:クラウド会計ソフト編」(2022年8月公開、2023年6月更新)。
ユニークユーザー(UU)数とは、ログイン後トップページにアクセスしたユーザー数をいう。
UU数比較は、クラウド会計サービス各社におけるログイン後トップページのページビュー(PV)数とログイン後トップページのUU数の比率が一致するとの仮定に基づき、かつ各社のログイン後トップページのPV数を基礎とした推定(調査期間は2021年7月-2022年6月) ② スモールビジネス向けクラウドERP市場における更なるTAMの拡大当社グループは、上記のとおり、従来の会計・人事労務ソフトの枠を超えて、バックオフィス全体の効率化に資するERP(統合型業務ソフト)を志向してサービスを提供しております。
今後はさらに提供するサービスモジュールを広げ、スモールビジネス向けERPとして実現・提供可能なサービスの範囲拡大を目指してまいります。
これは、上流工程から下流工程までを一貫してソフトウェア化するユニークな設計思想によって可能になるものです。
そのため、従来の会計・人事労務の枠を超えたバックオフィス全体の効率化に資するERP(統合型業務ソフト)のTAMとして捉えた場合には、当社グループが狙うTAMは合計で約3.4兆円(注)まで拡大すると考えております。
(注) 当社グループの全潜在ユーザー企業において「freee会計」「freee人事労務」「freee販売」「freeeサイン」「freeeカード」及び「freee業務委託管理」が導入された場合の全潜在ユーザー企業による年間支出総金額。
全潜在ユーザー企業は、個人事業主と従業員が1,000名未満の法人の合計。
(各プロダクトの全潜在ユーザー企業数(国税庁「令和4年申告所得税」、総務省統計局「令和3年経済センサス 活動調査」) × 従業員規模別の各プロダクトの想定年間課金額) ③ スモールビジネスの情報が蓄積されたビジネスプラットフォーム「freee会計」は、統合型会計ソフトであるため、経理財務情報のみならず、上流工程である個々の取引情報までを広くカバーしており、各ユーザー企業のトランザクションデータを保有しております。
ECサイトや決済サービス等も同様にトランザクションデータを保有しておりますが、一つのユーザーが複数のECサイトや決済サービスを利用するのに対し、「freee会計」は他のソフトと併用する必要はなく、すべてのトランザクションデータが集約される点が強みです。
また、「freee人事労務」には、人事労務の定型業務に係る情報が一元的に蓄積されており、従業員向けの付加サービスを提供する上での有力なプラットフォームになると考えております。
④ 高い安定性を誇る財務モデル当社グループは、サービスの多くをサブスクリプション(継続課金)方式で提供しており、売上高合計に占めるサブスクリプション売上高の比率は90%超(注1)と、安定的かつ継続的な収益構造にあります。
顧客生涯価値(LTV)(注2)の長期的な最大化を企図し、機能改善の開発やカスタマーサクセス等に投資しております。
その結果、2024年6月期における月次平均解約率(注3)は約1.2%となっており、大企業と比して廃業率が高く他のソフトウェアへの乗り換えが多い傾向にあるスモールビジネスを対象としたサービスとしては、低い解約率を実現しております。

(注) 1.サブスクリプション売上高(顧客から解約意思を示されない限り継続する自動更新契約から毎月得られる収益)を全売上高で除した比率(2024年6月期)2.LTV:Life Time Valueの略称。
顧客から契約期間(Life Time)を通じてもたらされる価値であり、契約期間×MRR×売上総利益率によって算出3.(当該月に有料課金ユーザーでなくなったユーザーに関連するARR÷前月末ARR)の過去12ヶ月平均。
当社の全顧客領域を集計対象 ⑤ 企業文化「スモールビジネスを、世界の主役に。
」というミッションの実現に向け、当社グループは「マジ価値を届けきる集団」であると自己定義し、「本質的な価値(マジ価値)をユーザーに届けきること」を世の中へのコミットメントとして位置づけております。
「マジ価値」とは、「ユーザーにとって本質的な価値があると自信をもって言えることをする」という意味であり、当社グループが創業以来、大切にしている考え方です。
同時に、これは届いてこそ意味があるという考えから、マジ価値を届ける共通基盤である全役員及び全従業員が持つべきマインドとして「マジ価値2原則」を、マジ価値をチームとして届けるために大切にしたい行動として「マジ価値指針」を全役員及び全従業員で議論し浸透させております。
また、当社グループは原則全日出社の方針を設け、働き方の柔軟性を担保しながら「一緒に出社」することで高いスピード感で事業を推進しております。
当社グループは、ミッションやコミットメントに共感する社員が集まり、個々人が高い自律性を持ちながらも強い一体感・カルチャーを持つ組織を実現しています。
マジ価値2原則・「社会の進化を担う責任感」:社会をよい方向へ進化させる責任を有するという自負をもって、あきらめずに挑戦する姿勢。
また、世の中を変えうるよい事例は率先してつくるという姿勢・「ムーブメント型チーム」:目指すべき世の中の方向性に共感し、自律的にアクションを起こす姿勢マジ価値指針・「理想ドリブン」:理想から考える。
現在のリソースやスキルにとらわれず挑戦しつづける・「アウトプット⇒思考」:まず、アウトプットする。
そして考え、改善する・「Hack Everything★」:取り組んでいることや持っているリソースの性質を深く理解する。
その上で枠を超えて発想する・「ジブンゴーストバスター」:フィードバックを貪欲に求めることで、自分が認識出来ていない自分を知る。
強み・弱みと向き合い、自分を進化させ続ける。
・「あえて共有」:人とチームを知る。
知られるよう共有する。
オープンにフィードバックをしあうことで一緒に成長する (3) 経営環境 我が国は、少子高齢化を背景に人口減少フェーズに入り、生産年齢人口の減少が見込まれております。
また、2017年3月に政府が「働き方改革実行計画」を発表、労働環境の規制が強化されています。
加えて、最低賃金も上昇するなど、労働生産性の向上が益々要求される局面を迎えております。
生産年齢人口が減少する一方で、新設法人数や副業者数は増加傾向にあります。
こうした独立を志向した生き方に対するニーズが時代に合わせて大きくなることで、スモールビジネスの裾野は広がりを見せております。
当社グループでは、このような環境下において、スモールビジネスは労働力への依存から脱却し、テクノロジーに代替可能な作業を積極的に置き換える必要があるほか、だれもが自由に経営できる社会をつくり、新しい生き方のニーズに対応することが重要であると認識しており、スモールビジネスが強くスマートになることに貢献するサービスの開発、提供を目指してまいります。
また、(2) 当社グループの強み ① 成長性の高いクラウド会計・人事労務ソフト市場におけるユニークで強固なポジションに記載がある通り、現状の我が国における会計ソフトウェア及び人事労務ソフトウェアの普及余地は多分に存在するものと考えております。
(4) 中長期的な経営戦略上記の経営環境を前提とし、中長期で継続的な成長を実現することを目的として、2023年6月期を初年度とする中長期経営戦略を策定致しました。
特に2025年6月期までに関しては、クラウド会計トップシェア(注1)である当社グループが日本のスモールビジネスにおけるクラウド化をより促進し顧客基盤を拡大することに注力するとともに、拡大した顧客基盤をもとにより多様なプロダクト・機能をご利用頂くためのプロダクト投資を行うことでより中長期的に成長が継続するための基盤構築に注力してまいります。
① ユーザー基盤の更なる拡大当社グループの2024年6月末における有料課金ユーザー企業数は532,637件であり、創業以来順調に拡大し続けております。
創業当初はWebマーケティングやSNS(注2)を通じて流入したユーザー企業による自発的なユーザー登録が中心でしたが、インサイドセールス(注3)チームやフィールドセールス(注4)チームを立ち上げたほか、会計事務所向けセールス組織を強化するなど、スモールビジネスへのタッチポイントを拡充してきました。
ユーザー基盤が拡大し、多様化する中で、既存ユーザー企業からの紹介も増えてまいりました。
加えて、「freee経理」「freee勤怠管理Plus」等の新しいプロダクトをリリースすることで、ユーザー企業に統合型ERPの一部プロダクトを導入することができるようになったため、より多くのユーザー企業に当社グループのサービスをご利用いただけるようになりました。
また、2022年11月には「freee販売」をリリースし、請負型ビジネスにおける商談の開始からサービスの受注・発注後の納品の管理までが可能なプロダクトを提供開始いたしました。
今後もスモールビジネスへのタッチポイントの深化、多様化を進めることで、ユーザー基盤の更なる拡大を進めてまいります。
有料課金ユーザー企業数推移(件) 2020年6月期末2021年6月期末2022年6月期末2023年6月期末2024年6月期末全社224,106293,296379,404451,088532,637法人80,718103,080129,644159,375197,701個人143,388190,216249,760291,713334,936 (注)1.クラウド会計サービス主要3社におけるユニークユーザー数No.1(56.3%):リードプラス株式会社「検索キーワードから紐解く業界分析:クラウド会計ソフト編」(2022年8月公開、2023年6月更新)。
ユニークユーザー(UU)数とは、ログイン後トップページにアクセスしたユーザー数をいう。
UU数比較は、クラウド会計サービス各社におけるログイン後トップページのページビュー(PV)数とログイン後トップページのUU数の比率が一致するとの仮定に基づき、かつ各社のログイン後トップページのPV数を基礎とした推定(調査期間は2021年7月-2022年6月)2.SNS:Social Networking Serviceの略称。
登録された利用者同士が交流できるWebサイトの会員制サービス3.インサイドセールス:メールや電話等を活用し、非対面で実施する営業活動4. フィールドセールス:見込み顧客を直接訪問し、対面で実施する営業活動 ② 顧客価値の最大化当社グループは継続的に新規サービスをリリースしてきたほか、既存サービスの機能改善などにより、顧客価値の向上に努めてまいりました。
また、中堅規模の企業向けプランであるエンタープライズプランをリリース(注1)したことや、複数サービスを利用するユーザー企業が増加した結果としてユーザー企業のARPU(注2)の上昇を実現してまいりました。
今後は、従来注力してきたバックオフィス業務周辺のサービスに加えて関連モジュールの強化にも取り組み、スモールビジネスの業務の効率化と可視化をより多くの範囲で実現することで統合体験を強化し、経営課題を解決するプラットフォームを提供していきます。
真にスモールビジネスに必要とされる既存サービスの改善や新規サービスのリリース等を通じて、顧客価値の最大化を目指してまいります。
(注)1.「freee会計」は2017年3月に、「freee人事労務」は2019年10月にエンタープライズプランをリリース2.ARPU: Average Revenue Per Userの略称。
1有料課金ユーザー企業当たりの平均単価。
各期末時点における合計ARRを有料課金ユーザー企業数で除して算出 ③ 金融サービスの拡大当社グループは、金融サービスを展開する子会社として、2018年10月にフリーファイナンスラボ株式会社を設立しました。
2022年1月には、Mid領域(注1)を中心とした顧客の成長資金ニーズに対応すべく、「freeeカード Unlimited」をリリースし、2023年2月にはSmall領域(注2)にも提供範囲を拡大いたしました。
今後もスモールビジネスにとって大きな課題である資金繰りに対して、これらの改善を進めるとともに、データとテクノロジーの力を活用することで、あらゆる経営課題の解決に貢献するサービス開発及び提供を目指してまいります。
(注)1.従業員が20名以上1,000名以下の法人を指す2.従業員が19名以下の法人を指す ④ オープンプラットフォームの充実当社グループは、2013年10月に日本国内の会計ソフト業界では初めてパブリックAPIを公開して以来、クラウドとAPIを活用したオープン・エコシステムの構築を進めております。
パブリックAPIの公開により、「誰でも、自由に」当社グループのサービスとデータ連携を行うためのソフトウェア開発を行うことができます。
また、2019年1月には「freeeアプリストア」をリリースしました。
freeeユーザーは、必要な業務カテゴリーごとにfreeeと連携可能なソフトウェアを検索することができ、数回のクリックで簡単にfreeeと連携させ、利用開始できます。
今後も公開するfreeeAPIを拡張し、アプリストアに掲載されるソフトウェアのラインナップの充実化を図ることで、多様なニーズを有するスモールビジネスの業務効率化及び経営の可視化に貢献してまいります。
(5) 対処すべき課題① スモールビジネス向けクラウドERP市場の拡大当社グループは、スモールビジネス向けのクラウド財務関連ソフトウェアとクラウド人事労務ソフトウェアのTAMについて、合計で約1.6兆円と推定(注)しております。
また、財務関連ソフトウェアを利用する従業員1,000人未満の中小企業及び個人事業主におけるクラウドソリューションへの支出額比率は46.3%であり(注)、クラウドERP市場の拡大ポテンシャルは高いと認識しております。
当社グループは、スモールビジネス向けクラウドERP市場におけるリーディングカンパニーとして、市場を引き続き牽引することが重要であると認識しております。
(注)前記「(2)当社グループの強み ① 成長性の高いクラウド会計・人事労務ソフト市場におけるユニークで強固なポジション」を参照 ② 持続可能な社会の実現と、そのための組織体制の整備「freee会計」、「freee人事労務」をはじめとする各サービスの提供により、だれもが自由に自然体で経営できる環境をつくることで、ユーザーの皆様を通じて、持続可能な社会の実現に貢献することが重要と考えております。
また、当社グループが持続可能な組織であるために、多様なバックグラウンドをもった優秀な人材を採用し、強い組織体制を整備することが重要であると認識しております。
上記をはじめとするサステナビリティ推進活動の詳細に関しては、当社グループWebサイト内の「サステナビリティ」コーナー、及び「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。
③ 情報管理体制の強化当社グループは、提供するサービスに関連して多数のユーザー企業の機密情報や個人情報を取り扱っております。
これらの情報資産を保護するため、専任の情報セキュリティチームを設置しております。
また情報セキュリティ基本方針を定め、この方針に従って情報資産を適切に管理、保護しております。
今後も社内教育・研修の実施のほか、システムの強化・整備を実施してまいります。
④ 新規事業の展開現在、当社グループの収益の大半が「freee会計」や「freee人事労務」等のSaaSサービスから成り立っております。
今後も継続的な事業成長の実現に向けて、既存サービスの伸長に加えて、金融サービスや取引プラットフォームにおける新規事業の展開を積極的に検討してまいります。
⑤ 利益及びキャッシュ・フローの創出当社グループは、事業拡大を目指し、開発投資や顧客獲得活動等に積極的に投資を進めており、創業以来営業損失を計上しております。
当社グループの収益の中心であるSaaSビジネスは、サブスクリプション方式でユーザーに提供しており、継続して利用されることで収益が積み上がるストック型の収益モデルになります。
SaaSビジネスにおいては、開発費用やユーザーの獲得費用が先行して計上される特徴があり、短期的には赤字が先行することが一般的です。
当社グループは、2024年6月期においても、開発費用やユーザーの獲得費用等に先行投資を行ったため営業損失を計上しておりますが、2025年6月期においては調整後営業利益(注1)の黒字化を見込んでおります。
また、SaaSビジネスにおいては、投資効率を計る指標として顧客生涯価値(LTV)(注2)と顧客獲得コスト(CAC)(注3)のバランス(LTV/CAC)が重要であるため、当社グループではこれを重要指標の一つとして顧客獲得活動における投資判断を行ってまいりました。
さらに、今後の持続的な成長に向けて、獲得した顧客からの収益増加の状態を示す重要指標としてNet Revenue Retention Rate(注4)を定め、事業の成長性及び収益性を測ってまいります。
これらの指標を基準として効率性を判断し投資していくことが、中長期的に利益及びキャッシュ・フローの最大化に寄与するものと考えております。
(注)1.調整後営業利益=営業利益+株式報酬費用+M&Aにより生じた無形資産の償却費用+その他一時費用   2.LTV:Life Time Valueの略称。
顧客から契約期間(Life Time)を通じてもたらされる価値であり、契約期間×MRR×売上総利益率によって算出3.CAC:Customer Acquisition Costの略称。
顧客の獲得に要するコストであり、セールス活動及びマーケティング活動に係る費用が該当4.Net Revenue Retention Rateは、該当期間中に、前期の同期間において顧客であったユーザーの該当期間における売上を前期の同期間における売上で除して算出。
会計事務所の売上増分は顧問先の売上増加を含む
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
  当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
  当社グループは、スモールビジネスは個性的かつ創造的であり、多様な価値観や働き方を促進し、持続可能な社会 の実現に必要となる新たなムーブメントを起こすことができると信じております。
スモールビジネスが活躍するため にはテクノロジーの活用が不可欠であると考え、「freee会計」「freee人事労務」をはじめとする各サービスの提供 により、だれもが自由に自然体で経営できる環境をつくることで、ユーザーの皆様の持続可能な事業運営に貢献でき ると考えております。
  また、当社グループ自身が持続可能な組織であるために、一人ひとりのメンバーが自らの能力を最大限に発揮でき るような組織づくりを促進してまいりました。
今後もミッションである「スモールビジネスを、世界の主役に。
」を 合言葉に、持続可能な社会の実現に向けて、各種取り組みを推進してまいります。
<1>ガバナンス当社グループでは、サステナビリティに関する基本方針及びリスク・機会認識に基づく対応方針・施策等について当社の取締役会にて監督しております。
サステナビリティへの対応方針・施策等は、各担当部門が主体となって推進し、これらの進捗状況等を定期的に取締役会に報告します。
<2>戦略(1)気候変動気候変動は、持続可能な社会を実現する上で最も差し迫った課題の1つであり、気候パターンの変化や異常気象により我々の社会に大きな影響を及ぼすリスクがあります。
当社グループは気候変動対策として、エネルギー使用量と温室効果ガス排出量の測定・開示・削減に取り組むとともに、「freee会計」、「freee人事労務」をはじめとする各種オンラインサービスの提供により、ユーザーの皆様のペーパーレス推進や不要な移動の削減の一翼を担うことで、社会全体の環境負荷低減に貢献していきたいと考えております。
(2)人的資本当社グループでは、ミッションである「スモールビジネスを、世界の主役に。
」を組織の存在目的として最重要視しております。
ミッションを達成するために、ミッションに共感する優秀な人材を集め、成長させ、一人ひとりがその個性や才能を発揮し、ワクワクしながら自律的に行動を起こしてもらうと同時に、当社グループに所属する全てのメンバーが一致団結して同じ方向に向かって進み、組織として高いパフォーマンスを継続的に発揮し続けていくことが不可欠であると考え、様々な施策や制度策定をしております。
①成長支援当社グループでは、従業員が個々の強みを活かしながら成長することが、当社グループの長期的な成長に繋がるという考えのもと、より多くの挑戦機会と継続的に学び続けられる環境を提供することで、従業員一人ひとりの成長を加速させることを目指しております。
具体的には、以下のような取り組みを重点的に行っております。
a. freee style 人事制度当社グループでは、基幹人事制度「freee style 人事制度」を成長支援の中心に据えております。
「マジ価値を届けきるための成長を加速する人事制度」をコンセプトに、四半期ごとに従業員一人ひとりにストレッチな業務アサインを行い、チャレンジングな目標を設定します。
また、成果・成長について直属マネージャーだけでなく、部署を跨いでマネージャー同士が多面的に議論し、今後の具体的な成長に向けたフィードバックの内容を作り込むことで効果的な成長促進を実現しております。
さらに、当社グループの内外問わずに従業員一人ひとりが自身のキャリアビジョンを策定することで自律的な成長を促すとともに、その内容を業務のアサインや目標設定に活かすことで従業員の自己実現と当社グループのミッション実現の両立を追求しております。
b. マネージャー育成・支援当社グループでは、マネージャーのことを「ジャーマネ」と呼称し、タレントであるメンバーの活躍・成長を後押ししながら、チームの成果・成長を最大化させる役割と位置付けております。
組織拡大を続ける中でマネージャーの重要性が増していることから、マネージャーに期待する役割定義を刷新するとともに、これまで以上にマネージャーの活躍・成長支援に力を入れております。
新任マネージャーがより早期に活躍するためのオンボーディング・プログラムや、マネージャー向けの体系的なトレーニング、定期的なサーベイ・フィードバックなどの支援基盤を再整備・拡充することで、マネージャーおよびマネージャー候補の継続的な確保・育成に取り組んでおります。
c. 入社後の早期活躍と継続学習の支援当社グループでは、組織拡大を続ける中で新たなメンバーがより早期に活躍できるようにオンボーディングに力を入れており、充実した入社時研修や個別フォロー体制による社内人脈づくりや業務に必要な知識獲得の支援をしております。
また、オンボーディング後もより活躍・成長し続けられるように、業務に関連する書籍を月3冊まで購入できる「書籍費freee」や、業務に関連する学びの費用を補助する「ジブングロースハッカー」などの学習支援制度を整備し、従業員一人ひとりの継続的な学びを後押ししております。
d. エンジニアリング組織の取り組み(キャリアの複線化)当社エンジニアリング組織では、組織力の向上と個人の成長支援の目的から、エンジニアのロール定義とキャリアステップごとのスキル要件の明文化を行いました。
freeeのエンジニアに求められるロールを、”エンジニア”という単一的な表現からPdL(Product Lead),EM(Engineering Manager),TL (Technical Lead),IC (Individual Contributor)の4つに定義し直し、それぞれのロールにおけるキャリアステップを明文化することにより、個々人のロールやキャリア志向に沿った明確な目標設定と組織内アサインの最適化を行い、個と組織の成長支援に繋げています。
②従業員エンゲージメント向上当社グループは自組織を「ムーブメント型チーム」
(注)と位置づけ、当社グループの掲げるミッション・ビジョンに対して各従業員が自律的にアクションを起こし、その熱狂が伝播することが重要と考えております。
そのため、ミッション・ビジョンを浸透させることやその実現に向けての道筋の丁寧な共有を行うと共に、従業員の自律性・働きやすさを担保し、業務上のつながりを超えたつながりを創出することが、従業員のエンゲージメント向上、ひいては熱狂が伝播しやすい環境の整備につながると考えています。

(注) 当社グループが定める価値基準の一つで、「ミッションに共感し集まった仲間たちが自律的にアクションを起こし、その熱狂が伝播することで、より良い相乗効果を生み出していく集団である」と定義しております。
a. 社内情報共有当社グループでは、全従業員が自律的に、かつ組織として同じ方向に向かって進んでいくために、経営陣と現場従業員間での情報共有と、組織間における重要情報の共有の場・機会を設けています。
経営陣から現場従業員に向けての情報共有に関しては主に2つの場・機会が設計されており、経営陣から直接全従業員向けに情報共有する「freeers総会」、経営陣から部長・課長を通じて全従業員に情報共有するため、経営会議から各課の会議まで一連で情報共有する為の会議がそれぞれの部署で設定されています。
組織間における重要情報に関しては、各組織から経営陣も含む全従業員に向けた情報共有の場として「Aekyo All Hands」が設定されており、各組織のホットトピックが共有される場になっています。
b. 出社を促進するオフィス環境作り当社グループでは、会議の生産性や事業の推進スピードを大きく向上させることを目的に、原則全日出社としています。
その上で、育児や介護の当事者や突発的な個別事情に配慮し一定もしくは都度のリモート勤務を認めるなど従業員の働きやすさとの両立を行っています。
更に、「出社したくなるオフィス」をテーマに、理想のオフィスにあってほしい機能・スペースを従業員から募集し、実際に叶えることで、それらの空間を通して部署を超えたコミュニティの形成を促し、自発的に出社したくなるオフィス設計にしております。
これらの取り組みを通じて、リモートワークのみでは実現できない、質の高い、スピード感のある事業運営を実現しております。
c. 従業員同士のつながり作り当社グループでは、従業員のエンゲージメント向上、熱狂が伝播しやすい環境づくりの一環として、従業員同士の業務以外でのつながり作りを促進しています。
具体的には「オフカツ」という従業員同士が趣味などを通じて繋がることをサポートし、「Shall We Lunch?」という部署を超えた従業員同士のランチ費用のサポートをし、「ファミリーデー」を年に2回程度実施することで、同じ年代の子供をもつ従業員同士のつながり作りを促進しています。
これらの施策は出社すること、対面で会うことを前提としており、出社方針や出社したくなるオフィスとの相乗効果を狙っています。
d. ワークライフバランス当社グループでは、従業員一人ひとりがライフステージの変化に応じて健康かつ生産性高く働き、成長と働く幸せを実感できる状態を体現できるよう各種制度を整えております。
社内には、個人の事情に応じた柔軟な勤務形態を尊重する風土が根付いており、多様な働き方の実現とワークライフバランスの支援に力を入れております。
<産休育休明け職場復帰サポート制度>・認可外保育園金額補助・家事代行補助・ベビーシッター補助・労務復職前面談、マネージャーによる1on1の実施<ライフスタイル変化におけるサポート制度>・働き方freee(時短勤務制度)・引退制度(定年制度に代わる自律的に引退条件を決める制度) ③DEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)当社グループでは、スモールビジネスの多様な価値観や生き方が、世の中に新しいイノベーションを生み出す起爆剤であると信じ、誰もが各々の個性を活かし、公平な環境でビジネスができ、人生が豊かになっていく世界を作っていくことを目指しております。
当社グループのダイバーシティは、そういった多様なスモールビジネスを支えるためにあると位置づけ、創業以来、ミッション実現のためにも多様な人材がそれぞれの持つユニークな能力を発揮して自律的に活躍できる環境を整備してまいりました。
具体的には、以下のような取り組みを重点的に行っております。
a. ダイバーシティ推進の体制当社グループでは、2018年にダイバーシティ推進室を設置、2022年10月から、チーフ・カルチャー・オフィサー(以下、CCO)
(注)を当課題解決の責任者として任じ、2024年1月からCCOの下に専任チームとしてDiversity, Equity & Inclusionチームを設置しました。
併せて多文化共生の観点から、Globalization Success部を新設し、開発組織を起点として、言語や国籍に寄らないインクルーシブなコミュニケーションの設計、浸透を進めています。
その他、プロジェクトチームとして、CCOが委員長を務め、CHROの他、ビジネス組織の人事担当役員、エンジニア組織の人事担当役員で組成する「ジェンダーギャップ委員会」や、2024年4月1日の「改正障害者差別解消法」施行を受け、当社グループのプロダクトやサービスを利用する上で障害のある当事者からの相談を受け付ける専用窓口の運営者として、プロダクト担当者や採用に関わる従業員で組成する「合理的配慮委員会」を通して、各種課題の解決に取り組んでおります。

(注) カルチャーの強化推進を担う役職として2020年より設置しております。
b.社内に向けた継続的なダイバーシティ教育とみんなが働きやすくなる環境づくり当社グループでは、2018年より一貫して、多様な人材が持続的に活躍できる環境を作るために、入社時及び管理職登用時にダイバーシティに関する研修(「アンコンシャス・バイアス」研修を含む)やアクセシビリティー研修を行い、継続的に全社に対する意識醸成を行っております。
さらに2024年5月より、「freee人事労務」を用いて、従業員の性別について戸籍上の性別とは別に生活上の性別を所属組織を介さずに登録できる仕組みを作り、移行期前後に関わらずトランスジェンダー当事者が会社での日常生活において安心して過ごすことができる環境を整備しました。
その他、視覚障害者の従業員に向けた社内各所への点示案内の設置、外国語話者に向け重要な社内の案内を日英併記にするなど情報格差を生まない工夫を行っております。
c. ジェンダーギャップの解消目標の設定当社グループでは、社内で意思決定に関わる従業員の多様性向上を目指す上で、特に「最大のマイノリティ」たるジェンダーに関わるギャップの解消を重要と位置づけており、「2030年6月期に社員および管理職比率において男女ともに最低45%を達成(残り10%には男女どちらにも性別を分類できないケースを含む)」を目標として掲げております。
当該目標の設定に先立っては、2023年に代表取締役から全社に向けた「ジェンダーによらず活躍しやすい環境作り」の宣言を行い、日常のコミュニケーションを通して職場環境を整えていく意思を示しております。
d. 多様なキャリアと働き方の可視化当社グループでは、社内でロールモデルを見つけにくくなりがちなマイノリティに向け、社内の他部署のメンターを紹介するキャリア相談制度「キャリアよろず相談窓口」の他、エンジニアリング組織においてはロール定義とキャリアステップの明示(①-dに詳細を記載)によりキャリアの多様化が進んでいます。
さらに、男女を問わず育児に関わるメンバーが情報交換・交流できるコミュニティとして「つばめっ子クラブ」も積極的に活動を行っております。
e.社外に向けた協賛の取り組み当社グループでは、アジア最大級のLGBTQ+関連イベントの東京レインボープライドや、アクセシビリティの祭典GAAD(Global Accessibility Awareness Day)に対して、企業として継続的に協賛し、社会全体でのダイバーシティ向上に貢献していく意思を示しております。
<3>リスク管理当社グループでは、サステナビリティに関する事業への影響を把握・評価し、認識したリスクと機会については以下のとおりに対策を進めております。
リスク管理の観点で重要な事項についてはリスク管理委員会にて協議し、必要に応じ当社の取締役会にて報告・協議しております。
区分当社グループに及ぼす影響対応策リスク・自然災害の激甚化によるデータセンター等のダウン、当社グループの事業活動休止、サービスの停止・操業停止期間を減少させるBCPの構築・災害復旧計画の検討・気候変動対応が不十分なことによる金融機関投資家からの評判低下(株価低下のリスクや資金調達への影響)・電力消費の削減や、再生可能エネルギーの利用・情報開示の充実化機会・環境意識の高まりやBCP観点での消費者選好の変化に伴うクラウドサービス利用者の増加・安心かつ安定したサービスの継続的提供 また、当社グループのサービスは社会のインフラであるという認識のもと、ユーザーの皆様にいつでも安心してご利用頂くためにサービスの安定稼働に努めております。
ユーザーの皆様の重要な情報資産を適切に管理、保護するとともに、情報セキュリティ基本方針を定め、メンバーに対して継続的な研修活動や障害訓練を実施しております。
加えて、当社グループのサービスは全て拡張性・信頼性が確保されたクラウドサービス上に構築しており、さらには複数のデータセンターで構成されるサービスを利用する等、物理リスクが直接的に影響して業務継続に影響を及ぼす可能性を極めて低い状態に保っております。
<4>指標及び目標 (1)電力使用量および温室効果ガス(GHG: Greenhouse Gas)排出量 当社グループの2024年6月期の電力使用量および温室効果ガス排出量実績は以下の通りです
(注)。
前年度からの排出量の増加は、2024年1月より原則全日出社への方針変更および増員によるものです。
また、当社グループでは再生可能エネルギーを使用したクラウドサービスを活用し、サービスを提供しております。
当社グループが気候変動に与える影響の多くは電力消費によるものであり、環境負荷を抑制していくためにも、さらなる電力消費の削減や再生可能エネルギーの利用を進めてまいります。
2023年6月期2024年6月期SCOPE1(kg-CO₂)00SCOPE2(kg-CO₂)409,359454,887SCOPE1,2合計409,359454,887電気使用量(kwh)937,3541,040,237 (注)対象はフリー株式会社の東京本社及び関西オフィス   (2)ジェンダーギャップの解消   当社グループでは、社内で意思決定に関わる従業員の多様性向上のために、管理職に占める女性労働者の割合を  増やすことが重要であると考えております。
労働者に占める女性の割合を高めると共に、管理職に占める女性労働  者の割合について、労働者に占める女性の割合と同水準にすることを目標とし取り組んでまいります。
2023年6月30日2024年6月30日労働者に占める女性の割合(%)25.230.0管理職に占める女性労働者の割合(%)12.616.0
(注)1.連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休 業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による 公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

(注)2.労働者に占める女性の割合および管理職に占める女性労働者の割合については、2030年6月期に45%を達成目標として掲げております。
戦略 <2>戦略(1)気候変動気候変動は、持続可能な社会を実現する上で最も差し迫った課題の1つであり、気候パターンの変化や異常気象により我々の社会に大きな影響を及ぼすリスクがあります。
当社グループは気候変動対策として、エネルギー使用量と温室効果ガス排出量の測定・開示・削減に取り組むとともに、「freee会計」、「freee人事労務」をはじめとする各種オンラインサービスの提供により、ユーザーの皆様のペーパーレス推進や不要な移動の削減の一翼を担うことで、社会全体の環境負荷低減に貢献していきたいと考えております。
(2)人的資本当社グループでは、ミッションである「スモールビジネスを、世界の主役に。
」を組織の存在目的として最重要視しております。
ミッションを達成するために、ミッションに共感する優秀な人材を集め、成長させ、一人ひとりがその個性や才能を発揮し、ワクワクしながら自律的に行動を起こしてもらうと同時に、当社グループに所属する全てのメンバーが一致団結して同じ方向に向かって進み、組織として高いパフォーマンスを継続的に発揮し続けていくことが不可欠であると考え、様々な施策や制度策定をしております。
①成長支援当社グループでは、従業員が個々の強みを活かしながら成長することが、当社グループの長期的な成長に繋がるという考えのもと、より多くの挑戦機会と継続的に学び続けられる環境を提供することで、従業員一人ひとりの成長を加速させることを目指しております。
具体的には、以下のような取り組みを重点的に行っております。
a. freee style 人事制度当社グループでは、基幹人事制度「freee style 人事制度」を成長支援の中心に据えております。
「マジ価値を届けきるための成長を加速する人事制度」をコンセプトに、四半期ごとに従業員一人ひとりにストレッチな業務アサインを行い、チャレンジングな目標を設定します。
また、成果・成長について直属マネージャーだけでなく、部署を跨いでマネージャー同士が多面的に議論し、今後の具体的な成長に向けたフィードバックの内容を作り込むことで効果的な成長促進を実現しております。
さらに、当社グループの内外問わずに従業員一人ひとりが自身のキャリアビジョンを策定することで自律的な成長を促すとともに、その内容を業務のアサインや目標設定に活かすことで従業員の自己実現と当社グループのミッション実現の両立を追求しております。
b. マネージャー育成・支援当社グループでは、マネージャーのことを「ジャーマネ」と呼称し、タレントであるメンバーの活躍・成長を後押ししながら、チームの成果・成長を最大化させる役割と位置付けております。
組織拡大を続ける中でマネージャーの重要性が増していることから、マネージャーに期待する役割定義を刷新するとともに、これまで以上にマネージャーの活躍・成長支援に力を入れております。
新任マネージャーがより早期に活躍するためのオンボーディング・プログラムや、マネージャー向けの体系的なトレーニング、定期的なサーベイ・フィードバックなどの支援基盤を再整備・拡充することで、マネージャーおよびマネージャー候補の継続的な確保・育成に取り組んでおります。
c. 入社後の早期活躍と継続学習の支援当社グループでは、組織拡大を続ける中で新たなメンバーがより早期に活躍できるようにオンボーディングに力を入れており、充実した入社時研修や個別フォロー体制による社内人脈づくりや業務に必要な知識獲得の支援をしております。
また、オンボーディング後もより活躍・成長し続けられるように、業務に関連する書籍を月3冊まで購入できる「書籍費freee」や、業務に関連する学びの費用を補助する「ジブングロースハッカー」などの学習支援制度を整備し、従業員一人ひとりの継続的な学びを後押ししております。
d. エンジニアリング組織の取り組み(キャリアの複線化)当社エンジニアリング組織では、組織力の向上と個人の成長支援の目的から、エンジニアのロール定義とキャリアステップごとのスキル要件の明文化を行いました。
freeeのエンジニアに求められるロールを、”エンジニア”という単一的な表現からPdL(Product Lead),EM(Engineering Manager),TL (Technical Lead),IC (Individual Contributor)の4つに定義し直し、それぞれのロールにおけるキャリアステップを明文化することにより、個々人のロールやキャリア志向に沿った明確な目標設定と組織内アサインの最適化を行い、個と組織の成長支援に繋げています。
②従業員エンゲージメント向上当社グループは自組織を「ムーブメント型チーム」
(注)と位置づけ、当社グループの掲げるミッション・ビジョンに対して各従業員が自律的にアクションを起こし、その熱狂が伝播することが重要と考えております。
そのため、ミッション・ビジョンを浸透させることやその実現に向けての道筋の丁寧な共有を行うと共に、従業員の自律性・働きやすさを担保し、業務上のつながりを超えたつながりを創出することが、従業員のエンゲージメント向上、ひいては熱狂が伝播しやすい環境の整備につながると考えています。

(注) 当社グループが定める価値基準の一つで、「ミッションに共感し集まった仲間たちが自律的にアクションを起こし、その熱狂が伝播することで、より良い相乗効果を生み出していく集団である」と定義しております。
a. 社内情報共有当社グループでは、全従業員が自律的に、かつ組織として同じ方向に向かって進んでいくために、経営陣と現場従業員間での情報共有と、組織間における重要情報の共有の場・機会を設けています。
経営陣から現場従業員に向けての情報共有に関しては主に2つの場・機会が設計されており、経営陣から直接全従業員向けに情報共有する「freeers総会」、経営陣から部長・課長を通じて全従業員に情報共有するため、経営会議から各課の会議まで一連で情報共有する為の会議がそれぞれの部署で設定されています。
組織間における重要情報に関しては、各組織から経営陣も含む全従業員に向けた情報共有の場として「Aekyo All Hands」が設定されており、各組織のホットトピックが共有される場になっています。
b. 出社を促進するオフィス環境作り当社グループでは、会議の生産性や事業の推進スピードを大きく向上させることを目的に、原則全日出社としています。
その上で、育児や介護の当事者や突発的な個別事情に配慮し一定もしくは都度のリモート勤務を認めるなど従業員の働きやすさとの両立を行っています。
更に、「出社したくなるオフィス」をテーマに、理想のオフィスにあってほしい機能・スペースを従業員から募集し、実際に叶えることで、それらの空間を通して部署を超えたコミュニティの形成を促し、自発的に出社したくなるオフィス設計にしております。
これらの取り組みを通じて、リモートワークのみでは実現できない、質の高い、スピード感のある事業運営を実現しております。
c. 従業員同士のつながり作り当社グループでは、従業員のエンゲージメント向上、熱狂が伝播しやすい環境づくりの一環として、従業員同士の業務以外でのつながり作りを促進しています。
具体的には「オフカツ」という従業員同士が趣味などを通じて繋がることをサポートし、「Shall We Lunch?」という部署を超えた従業員同士のランチ費用のサポートをし、「ファミリーデー」を年に2回程度実施することで、同じ年代の子供をもつ従業員同士のつながり作りを促進しています。
これらの施策は出社すること、対面で会うことを前提としており、出社方針や出社したくなるオフィスとの相乗効果を狙っています。
d. ワークライフバランス当社グループでは、従業員一人ひとりがライフステージの変化に応じて健康かつ生産性高く働き、成長と働く幸せを実感できる状態を体現できるよう各種制度を整えております。
社内には、個人の事情に応じた柔軟な勤務形態を尊重する風土が根付いており、多様な働き方の実現とワークライフバランスの支援に力を入れております。
<産休育休明け職場復帰サポート制度>・認可外保育園金額補助・家事代行補助・ベビーシッター補助・労務復職前面談、マネージャーによる1on1の実施<ライフスタイル変化におけるサポート制度>・働き方freee(時短勤務制度)・引退制度(定年制度に代わる自律的に引退条件を決める制度) ③DEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)当社グループでは、スモールビジネスの多様な価値観や生き方が、世の中に新しいイノベーションを生み出す起爆剤であると信じ、誰もが各々の個性を活かし、公平な環境でビジネスができ、人生が豊かになっていく世界を作っていくことを目指しております。
当社グループのダイバーシティは、そういった多様なスモールビジネスを支えるためにあると位置づけ、創業以来、ミッション実現のためにも多様な人材がそれぞれの持つユニークな能力を発揮して自律的に活躍できる環境を整備してまいりました。
具体的には、以下のような取り組みを重点的に行っております。
a. ダイバーシティ推進の体制当社グループでは、2018年にダイバーシティ推進室を設置、2022年10月から、チーフ・カルチャー・オフィサー(以下、CCO)
(注)を当課題解決の責任者として任じ、2024年1月からCCOの下に専任チームとしてDiversity, Equity & Inclusionチームを設置しました。
併せて多文化共生の観点から、Globalization Success部を新設し、開発組織を起点として、言語や国籍に寄らないインクルーシブなコミュニケーションの設計、浸透を進めています。
その他、プロジェクトチームとして、CCOが委員長を務め、CHROの他、ビジネス組織の人事担当役員、エンジニア組織の人事担当役員で組成する「ジェンダーギャップ委員会」や、2024年4月1日の「改正障害者差別解消法」施行を受け、当社グループのプロダクトやサービスを利用する上で障害のある当事者からの相談を受け付ける専用窓口の運営者として、プロダクト担当者や採用に関わる従業員で組成する「合理的配慮委員会」を通して、各種課題の解決に取り組んでおります。

(注) カルチャーの強化推進を担う役職として2020年より設置しております。
b.社内に向けた継続的なダイバーシティ教育とみんなが働きやすくなる環境づくり当社グループでは、2018年より一貫して、多様な人材が持続的に活躍できる環境を作るために、入社時及び管理職登用時にダイバーシティに関する研修(「アンコンシャス・バイアス」研修を含む)やアクセシビリティー研修を行い、継続的に全社に対する意識醸成を行っております。
さらに2024年5月より、「freee人事労務」を用いて、従業員の性別について戸籍上の性別とは別に生活上の性別を所属組織を介さずに登録できる仕組みを作り、移行期前後に関わらずトランスジェンダー当事者が会社での日常生活において安心して過ごすことができる環境を整備しました。
その他、視覚障害者の従業員に向けた社内各所への点示案内の設置、外国語話者に向け重要な社内の案内を日英併記にするなど情報格差を生まない工夫を行っております。
c. ジェンダーギャップの解消目標の設定当社グループでは、社内で意思決定に関わる従業員の多様性向上を目指す上で、特に「最大のマイノリティ」たるジェンダーに関わるギャップの解消を重要と位置づけており、「2030年6月期に社員および管理職比率において男女ともに最低45%を達成(残り10%には男女どちらにも性別を分類できないケースを含む)」を目標として掲げております。
当該目標の設定に先立っては、2023年に代表取締役から全社に向けた「ジェンダーによらず活躍しやすい環境作り」の宣言を行い、日常のコミュニケーションを通して職場環境を整えていく意思を示しております。
d. 多様なキャリアと働き方の可視化当社グループでは、社内でロールモデルを見つけにくくなりがちなマイノリティに向け、社内の他部署のメンターを紹介するキャリア相談制度「キャリアよろず相談窓口」の他、エンジニアリング組織においてはロール定義とキャリアステップの明示(①-dに詳細を記載)によりキャリアの多様化が進んでいます。
さらに、男女を問わず育児に関わるメンバーが情報交換・交流できるコミュニティとして「つばめっ子クラブ」も積極的に活動を行っております。
e.社外に向けた協賛の取り組み当社グループでは、アジア最大級のLGBTQ+関連イベントの東京レインボープライドや、アクセシビリティの祭典GAAD(Global Accessibility Awareness Day)に対して、企業として継続的に協賛し、社会全体でのダイバーシティ向上に貢献していく意思を示しております。
指標及び目標 <4>指標及び目標 (1)電力使用量および温室効果ガス(GHG: Greenhouse Gas)排出量 当社グループの2024年6月期の電力使用量および温室効果ガス排出量実績は以下の通りです
(注)。
前年度からの排出量の増加は、2024年1月より原則全日出社への方針変更および増員によるものです。
また、当社グループでは再生可能エネルギーを使用したクラウドサービスを活用し、サービスを提供しております。
当社グループが気候変動に与える影響の多くは電力消費によるものであり、環境負荷を抑制していくためにも、さらなる電力消費の削減や再生可能エネルギーの利用を進めてまいります。
2023年6月期2024年6月期SCOPE1(kg-CO₂)00SCOPE2(kg-CO₂)409,359454,887SCOPE1,2合計409,359454,887電気使用量(kwh)937,3541,040,237 (注)対象はフリー株式会社の東京本社及び関西オフィス   (2)ジェンダーギャップの解消   当社グループでは、社内で意思決定に関わる従業員の多様性向上のために、管理職に占める女性労働者の割合を  増やすことが重要であると考えております。
労働者に占める女性の割合を高めると共に、管理職に占める女性労働  者の割合について、労働者に占める女性の割合と同水準にすることを目標とし取り組んでまいります。
2023年6月30日2024年6月30日労働者に占める女性の割合(%)25.230.0管理職に占める女性労働者の割合(%)12.616.0
(注)1.連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休 業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による 公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

(注)2.労働者に占める女性の割合および管理職に占める女性労働者の割合については、2030年6月期に45%を達成目標として掲げております。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 (2)人的資本当社グループでは、ミッションである「スモールビジネスを、世界の主役に。
」を組織の存在目的として最重要視しております。
ミッションを達成するために、ミッションに共感する優秀な人材を集め、成長させ、一人ひとりがその個性や才能を発揮し、ワクワクしながら自律的に行動を起こしてもらうと同時に、当社グループに所属する全てのメンバーが一致団結して同じ方向に向かって進み、組織として高いパフォーマンスを継続的に発揮し続けていくことが不可欠であると考え、様々な施策や制度策定をしております。
①成長支援当社グループでは、従業員が個々の強みを活かしながら成長することが、当社グループの長期的な成長に繋がるという考えのもと、より多くの挑戦機会と継続的に学び続けられる環境を提供することで、従業員一人ひとりの成長を加速させることを目指しております。
具体的には、以下のような取り組みを重点的に行っております。
a. freee style 人事制度当社グループでは、基幹人事制度「freee style 人事制度」を成長支援の中心に据えております。
「マジ価値を届けきるための成長を加速する人事制度」をコンセプトに、四半期ごとに従業員一人ひとりにストレッチな業務アサインを行い、チャレンジングな目標を設定します。
また、成果・成長について直属マネージャーだけでなく、部署を跨いでマネージャー同士が多面的に議論し、今後の具体的な成長に向けたフィードバックの内容を作り込むことで効果的な成長促進を実現しております。
さらに、当社グループの内外問わずに従業員一人ひとりが自身のキャリアビジョンを策定することで自律的な成長を促すとともに、その内容を業務のアサインや目標設定に活かすことで従業員の自己実現と当社グループのミッション実現の両立を追求しております。
b. マネージャー育成・支援当社グループでは、マネージャーのことを「ジャーマネ」と呼称し、タレントであるメンバーの活躍・成長を後押ししながら、チームの成果・成長を最大化させる役割と位置付けております。
組織拡大を続ける中でマネージャーの重要性が増していることから、マネージャーに期待する役割定義を刷新するとともに、これまで以上にマネージャーの活躍・成長支援に力を入れております。
新任マネージャーがより早期に活躍するためのオンボーディング・プログラムや、マネージャー向けの体系的なトレーニング、定期的なサーベイ・フィードバックなどの支援基盤を再整備・拡充することで、マネージャーおよびマネージャー候補の継続的な確保・育成に取り組んでおります。
c. 入社後の早期活躍と継続学習の支援当社グループでは、組織拡大を続ける中で新たなメンバーがより早期に活躍できるようにオンボーディングに力を入れており、充実した入社時研修や個別フォロー体制による社内人脈づくりや業務に必要な知識獲得の支援をしております。
また、オンボーディング後もより活躍・成長し続けられるように、業務に関連する書籍を月3冊まで購入できる「書籍費freee」や、業務に関連する学びの費用を補助する「ジブングロースハッカー」などの学習支援制度を整備し、従業員一人ひとりの継続的な学びを後押ししております。
d. エンジニアリング組織の取り組み(キャリアの複線化)当社エンジニアリング組織では、組織力の向上と個人の成長支援の目的から、エンジニアのロール定義とキャリアステップごとのスキル要件の明文化を行いました。
freeeのエンジニアに求められるロールを、”エンジニア”という単一的な表現からPdL(Product Lead),EM(Engineering Manager),TL (Technical Lead),IC (Individual Contributor)の4つに定義し直し、それぞれのロールにおけるキャリアステップを明文化することにより、個々人のロールやキャリア志向に沿った明確な目標設定と組織内アサインの最適化を行い、個と組織の成長支援に繋げています。
②従業員エンゲージメント向上当社グループは自組織を「ムーブメント型チーム」
(注)と位置づけ、当社グループの掲げるミッション・ビジョンに対して各従業員が自律的にアクションを起こし、その熱狂が伝播することが重要と考えております。
そのため、ミッション・ビジョンを浸透させることやその実現に向けての道筋の丁寧な共有を行うと共に、従業員の自律性・働きやすさを担保し、業務上のつながりを超えたつながりを創出することが、従業員のエンゲージメント向上、ひいては熱狂が伝播しやすい環境の整備につながると考えています。

(注) 当社グループが定める価値基準の一つで、「ミッションに共感し集まった仲間たちが自律的にアクションを起こし、その熱狂が伝播することで、より良い相乗効果を生み出していく集団である」と定義しております。
a. 社内情報共有当社グループでは、全従業員が自律的に、かつ組織として同じ方向に向かって進んでいくために、経営陣と現場従業員間での情報共有と、組織間における重要情報の共有の場・機会を設けています。
経営陣から現場従業員に向けての情報共有に関しては主に2つの場・機会が設計されており、経営陣から直接全従業員向けに情報共有する「freeers総会」、経営陣から部長・課長を通じて全従業員に情報共有するため、経営会議から各課の会議まで一連で情報共有する為の会議がそれぞれの部署で設定されています。
組織間における重要情報に関しては、各組織から経営陣も含む全従業員に向けた情報共有の場として「Aekyo All Hands」が設定されており、各組織のホットトピックが共有される場になっています。
b. 出社を促進するオフィス環境作り当社グループでは、会議の生産性や事業の推進スピードを大きく向上させることを目的に、原則全日出社としています。
その上で、育児や介護の当事者や突発的な個別事情に配慮し一定もしくは都度のリモート勤務を認めるなど従業員の働きやすさとの両立を行っています。
更に、「出社したくなるオフィス」をテーマに、理想のオフィスにあってほしい機能・スペースを従業員から募集し、実際に叶えることで、それらの空間を通して部署を超えたコミュニティの形成を促し、自発的に出社したくなるオフィス設計にしております。
これらの取り組みを通じて、リモートワークのみでは実現できない、質の高い、スピード感のある事業運営を実現しております。
c. 従業員同士のつながり作り当社グループでは、従業員のエンゲージメント向上、熱狂が伝播しやすい環境づくりの一環として、従業員同士の業務以外でのつながり作りを促進しています。
具体的には「オフカツ」という従業員同士が趣味などを通じて繋がることをサポートし、「Shall We Lunch?」という部署を超えた従業員同士のランチ費用のサポートをし、「ファミリーデー」を年に2回程度実施することで、同じ年代の子供をもつ従業員同士のつながり作りを促進しています。
これらの施策は出社すること、対面で会うことを前提としており、出社方針や出社したくなるオフィスとの相乗効果を狙っています。
d. ワークライフバランス当社グループでは、従業員一人ひとりがライフステージの変化に応じて健康かつ生産性高く働き、成長と働く幸せを実感できる状態を体現できるよう各種制度を整えております。
社内には、個人の事情に応じた柔軟な勤務形態を尊重する風土が根付いており、多様な働き方の実現とワークライフバランスの支援に力を入れております。
<産休育休明け職場復帰サポート制度>・認可外保育園金額補助・家事代行補助・ベビーシッター補助・労務復職前面談、マネージャーによる1on1の実施<ライフスタイル変化におけるサポート制度>・働き方freee(時短勤務制度)・引退制度(定年制度に代わる自律的に引退条件を決める制度) ③DEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)当社グループでは、スモールビジネスの多様な価値観や生き方が、世の中に新しいイノベーションを生み出す起爆剤であると信じ、誰もが各々の個性を活かし、公平な環境でビジネスができ、人生が豊かになっていく世界を作っていくことを目指しております。
当社グループのダイバーシティは、そういった多様なスモールビジネスを支えるためにあると位置づけ、創業以来、ミッション実現のためにも多様な人材がそれぞれの持つユニークな能力を発揮して自律的に活躍できる環境を整備してまいりました。
具体的には、以下のような取り組みを重点的に行っております。
a. ダイバーシティ推進の体制当社グループでは、2018年にダイバーシティ推進室を設置、2022年10月から、チーフ・カルチャー・オフィサー(以下、CCO)
(注)を当課題解決の責任者として任じ、2024年1月からCCOの下に専任チームとしてDiversity, Equity & Inclusionチームを設置しました。
併せて多文化共生の観点から、Globalization Success部を新設し、開発組織を起点として、言語や国籍に寄らないインクルーシブなコミュニケーションの設計、浸透を進めています。
その他、プロジェクトチームとして、CCOが委員長を務め、CHROの他、ビジネス組織の人事担当役員、エンジニア組織の人事担当役員で組成する「ジェンダーギャップ委員会」や、2024年4月1日の「改正障害者差別解消法」施行を受け、当社グループのプロダクトやサービスを利用する上で障害のある当事者からの相談を受け付ける専用窓口の運営者として、プロダクト担当者や採用に関わる従業員で組成する「合理的配慮委員会」を通して、各種課題の解決に取り組んでおります。

(注) カルチャーの強化推進を担う役職として2020年より設置しております。
b.社内に向けた継続的なダイバーシティ教育とみんなが働きやすくなる環境づくり当社グループでは、2018年より一貫して、多様な人材が持続的に活躍できる環境を作るために、入社時及び管理職登用時にダイバーシティに関する研修(「アンコンシャス・バイアス」研修を含む)やアクセシビリティー研修を行い、継続的に全社に対する意識醸成を行っております。
さらに2024年5月より、「freee人事労務」を用いて、従業員の性別について戸籍上の性別とは別に生活上の性別を所属組織を介さずに登録できる仕組みを作り、移行期前後に関わらずトランスジェンダー当事者が会社での日常生活において安心して過ごすことができる環境を整備しました。
その他、視覚障害者の従業員に向けた社内各所への点示案内の設置、外国語話者に向け重要な社内の案内を日英併記にするなど情報格差を生まない工夫を行っております。
c. ジェンダーギャップの解消目標の設定当社グループでは、社内で意思決定に関わる従業員の多様性向上を目指す上で、特に「最大のマイノリティ」たるジェンダーに関わるギャップの解消を重要と位置づけており、「2030年6月期に社員および管理職比率において男女ともに最低45%を達成(残り10%には男女どちらにも性別を分類できないケースを含む)」を目標として掲げております。
当該目標の設定に先立っては、2023年に代表取締役から全社に向けた「ジェンダーによらず活躍しやすい環境作り」の宣言を行い、日常のコミュニケーションを通して職場環境を整えていく意思を示しております。
d. 多様なキャリアと働き方の可視化当社グループでは、社内でロールモデルを見つけにくくなりがちなマイノリティに向け、社内の他部署のメンターを紹介するキャリア相談制度「キャリアよろず相談窓口」の他、エンジニアリング組織においてはロール定義とキャリアステップの明示(①-dに詳細を記載)によりキャリアの多様化が進んでいます。
さらに、男女を問わず育児に関わるメンバーが情報交換・交流できるコミュニティとして「つばめっ子クラブ」も積極的に活動を行っております。
e.社外に向けた協賛の取り組み当社グループでは、アジア最大級のLGBTQ+関連イベントの東京レインボープライドや、アクセシビリティの祭典GAAD(Global Accessibility Awareness Day)に対して、企業として継続的に協賛し、社会全体でのダイバーシティ向上に貢献していく意思を示しております。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標   (2)ジェンダーギャップの解消   当社グループでは、社内で意思決定に関わる従業員の多様性向上のために、管理職に占める女性労働者の割合を  増やすことが重要であると考えております。
労働者に占める女性の割合を高めると共に、管理職に占める女性労働  者の割合について、労働者に占める女性の割合と同水準にすることを目標とし取り組んでまいります。
2023年6月30日2024年6月30日労働者に占める女性の割合(%)25.230.0管理職に占める女性労働者の割合(%)12.616.0
(注)1.連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休 業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による 公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

(注)2.労働者に占める女性の割合および管理職に占める女性労働者の割合については、2030年6月期に45%を達成目標として掲げております。
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
以下において、当社グループの事業展開その他に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。
また、必ずしも、そのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1) 事業に関するリスクについて① クラウド関連市場について当社グループのプラットフォーム事業は、売上高の大部分をクラウドサービスのサブスクリプション売上高が占めています。
国内のBtoB向けのクラウド関連市場は従来型の会計ソフト・人事労務ソフトと比べて発展途上段階にあり、当社グループは当該市場が今後も拡大していくことが事業展開の前提であると考えております。
当社グループでは、今後もクラウド関連市場の順調な成長を見込んでおりますが、クラウドサービスに関連して、今後新たな法的規制の導入、技術革新の停滞などの要因により、クラウドサービスの導入が想定通りに進捗せず、クラウド関連市場の成長が阻害される場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 技術革新、規制変更等への対応について当社グループのプラットフォーム事業においては、顧客であるスモールビジネスのニーズに対応したサービスの拡充・開発を適時かつ継続的に行うことが重要です。
とりわけ、クラウドサービスを取り巻く技術革新のスピードは大変速く、先端的なニーズに合致するクラウドサービスを提供し続けるためには、常に先進的な技術ノウハウを獲得し、当社グループの開発プロセス・組織に取り入れていく必要があります。
このため、当社グループは、エンジニアの採用・育成や創造的な職場環境・開発環境の整備を進めるとともに、技術的な知見・ノウハウの取得に注力しております。
しかしながら、かかる知見やノウハウの獲得に困難が生じた場合、技術革新に対する当社グループの対応が遅れた場合又は競合他社がより優れたサービスを展開した場合には、当社グループの競争力が低下する可能性があります。
更に、新技術への対応のために追加的なシステム投資、人件費などの支出が拡大する可能性があります。
このように、当社グループが技術革新に対して、適時かつ適切に対応することができなかった場合には、当社グループの技術力低下、それに伴うサービスの質の低下、そして競争力や業界での地位の低下を招き、また、対応のための支出の増大により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、会計、税務、人事労務その他の規制に関する変更により、当社グループのサービスについて重大な修正を要し、又は販売が延期若しくは中止となる場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 法的規制について当社は、電子決済等代行業者として関東財務局に登録(登録番号:関東財務局長(電代)第1号)(以下、「本登録」という。
)し、銀行法等に基づく役務の提供を行っております。
本登録に関して、有効期限は存在しないものの、当社が銀行法等に違反して業務改善命令を受ける、又は本登録が取り消される等した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
但し、本書提出日現在において、本登録の継続に支障を来す要因は発生しておりません。
上記許認可及び登録の状況の概要は以下のとおりであります。
(当社)許認可等の名称取得年月日所管官庁等許認可等の内容有効期限主な許認可等の取消事由電子決済等代行業者2018年9月26日(登録)金融庁電子決済等代行業1号業務(銀行口座への送金指図伝達業務)及び2号業務(銀行口座情報の取得・提供業務)の登録―銀行法第52条の61の17 当社グループは、社内の管理体制の構築等により、当該法令を遵守する体制を整備しておりますが、当社グループが当該法令に抵触すること等により何らかの行政処分を受けた場合や、社会情勢の変化等により当社グループの事業展開を阻害する規制の強化等が行われた場合には、当社グループの事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
④ 情報管理体制について当社グループは、提供するサービスに関連して多数の顧客企業の機密情報や個人情報を取り扱っております。
これらの情報資産を保護するため、情報セキュリティに係る専任チームを設置し、情報資産を適切に管理、保護しております。
具体的には、「freee会計」及び「freee請求書」については、国際的な保証報告書であるSOC1 Type2報告書を取得しております。
また、「freeeカードunlimited」ではクレジットカード取扱事業者に求められる国際認証であるPCI-DSSを取得しており、提携先の金融機関によるセキュリティチェックや、電子決済等代行業者の登録に際して金融庁によるセキュリティチェックをパスしております。
また、個人情報の取扱いに関して、プライバシーポリシーを定めると共に、個人情報保護に係る国際認証であるTRUSTe認証を取得し、関連法規類に準拠した情報保護を実施しています。
さらに、情報セキュリティ基本方針を定め、従業員に対して継続的な研修活動を実施しております。
しかしながら、このような対策にもかかわらず、重要な情報資産の外部漏洩等により、当社グループが行政指導や行政処分等を受け、当社グループの社会的信用が失墜したり、若しくは損害賠償請求が発生したりする可能性があります。
また、情報資産の取扱いに関する法規制若しくはその運用の厳格化等により、当社グループのサービスの停止、情報の利活用に対する制約の増加等が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑤ 競争状況について当社グループは、主としてクラウド会計サービス業者、クラウド人事労務サービス業者と競合するほか、クラウドサービスと従来型の会計ソフト・人事労務ソフトの双方を提供している会計・人事労務サービス業者とも競合していることに加え、当社グループが属するクラウド関連市場は、近年急速に拡大している分野であるため、さらに多数の競合企業が参入する可能性があります。
当社グループは、これまで培った独自の開発ノウハウを活用したサービスを提供し、また、新規顧客獲得のための戦略的な施策を展開することで、継続的な事業成長に努めておりますが、既存の競合企業の競争力の向上や競合企業の参入を含む競争環境の変化にともなって、当社グループや当社グループのサービス等に対する評価や信頼性を維持することができず、又はその優位性が失われる場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑥ 既存ユーザー企業の継続率及び単価向上について当社グループのSaaSサービスのビジネスモデルは、サブスクリプション型のリカーリングモデルであることから、当社グループの継続的な成長には、新規顧客の獲得のみならず、既存顧客の維持及び単価向上が重要と考えております。
既存顧客の維持については、その継続率が非常に重要な要素であり、機能の追加開発やサポートの充実により、継続率の維持・向上を図っております。
予算及び経営計画には、実績を基に一定の解約率を踏まえた継続率を見込んでおりますが、当社グループのサービスの魅力の低下、競合他社に対する競争力の低下、追加機能やサポートに対する満足度の低下等により、当社グループの想定を大幅に下回る継続率となる可能性があります。
単価向上については、当社グループは、ユーザー企業当たりのユーザーID数の増加によるARPUの増加、既存顧客へのアップセルやクロスセルを促進する戦略をとっております。
しかしながら、既存顧客の事業が成長しない、中堅規模の企業の顧客獲得が奏功しない、又は当社グループのサービスが顧客のニーズに合致しないこと等により、想定した顧客単価の向上が実現しない可能性があります。
これらの結果、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑦ 事業の拡大に伴うリスクについて現在、当社グループの収益は、主力サービスである「freee会計」及び「freee人事労務」等のSaaSサービスによる売上が大部分を占めている状況であるため、当社グループは、多角的観点から新たな収益源を常に模索し、スモールビジネス向けERPとして実現・提供可能なサービスの範囲の拡大を目指すとともに、金融サービスの拡大等に取り組んでおります。
加えて、当社グループは、今後、フィンテック領域における新規金融サービス等、現在の事業領域と異なる分野にも進出する可能性があります。
しかしながら、現在の事業領域と異なる分野に進出したものの当該分野において収益化が進まない場合や当該分野に関係する法規制に新たに服することになる場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、事業の拡大及び新規事業展開に際しては、資本提携やM&Aも有効な手段であるものと認識しております。
資本提携やM&Aに際しては、既存サービスとのシナジーやリスク等について十分な検討を行うことによりリスク低減を図る方針ですが、当初想定した事業のシナジー効果等が得られない、デュー・ディリジェンスの限界等から法的若しくは事業上の新たなリスク要因が発生する、または期待した投資のリターンが得られない等の可能性があり、これらに起因して当社グループの事業又は業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、期待した収益を得られず、保有する投資有価証券やのれん等の減損損失等が発生する場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 先行投資から得られる効果が期待通りに実現しないリスクについて当社グループが運営する事業は、先行的に研究開発費及び広告宣伝費を投下し、サービス開発とユーザー獲得を進めることが必要なものであり、当社グループは、創業以来赤字を継続しております。
今後も、収益性の向上に努めながら先行的な投資を継続する方針であるものの、2025年6月期においては、高水準な売上高成長を維持しつつ、開発費用やユーザーの獲得費用等の対売上高比率を改善させ調整後営業利益(注1)で黒字化を見込んでおります。
当社グループは、海外の同業他社等を参考に、売上に対して適切な比率の額を研究開発費として先行投資し、将来的なサービスの競争力を維持・向上させることに努めておりますが、研究開発活動をより確実に成果に結びつけるため、新規のサービスを小規模に開始し、市場の反応を確認しながら改善していく方法を採っております。
また、顧客獲得活動についても先述のとおりLTV/CACを投資判断の重要指標として、Net Revenue Retention Rate(注2)を獲得した顧客からの収益増加の状態を示す重要指標として計測・把握し、日々活動の効率を向上させております。
しかしながら、経営環境の急激な変化、その他「事業等のリスク」に記載のリスクの顕在化等により、こうした確実性を担保する努力にも関わらず、これらの先行投資が想定どおりの成果に繋がらなかった場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
また、当社グループは、目標とする経営指標の見込みや財務方針等を掲げることがありますが、かかる経営指標の見込みや財務方針等は、経済状況の変化、経営環境、ユーザー企業のニーズの変化、他社との競合、技術革新の動向、法規制の変更及び為替変動等に係る多くの前提に基づいて作成されています。
(注)1.調整後営業利益=営業利益+株式報酬費用+M&Aにより生じた無形資産の償却費用+その他一時費用2.Net Revenue Retention Rateは、該当期間中に、前期の同期間において顧客であったユーザーの該当期間における売上を前期の同期間における売上で除して算出。
会計事務所の売上増分は顧問先の売上増加を含む ⑨ 為替の変動について当社グループは、外部クラウドサーバーのAmazon Web Services社が提供するサービス(以下、「AWS」という。
)をはじめとする海外事業者が提供するサービス利用料等の支払いの一部を外貨建てで行っております。
当社グループは、為替相場の変動リスクを軽減するために、一部の外貨建て支払いにおいて為替予約を利用しておりますが、想定以上に為替相場が円安傾向となった場合は、当社グループの事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 金融機関、他社ソフトウェアや会計事務所との連携について第三者との連携は、当社グループの事業の維持・成長における重要な取り組みです。
例えば、当社グループが提供するサービスの重要な機能として、金融機関及び他社ソフトウェアとデータ連携することによる入力等業務の自動化が挙げられます。
金融機関との口座同期(いわゆるアカウントアグリゲーション)について、当社は電子決済等代行業の第一号として関東財務局へ登録しております。
何らかの事情により、当該許認可の取り消しや金融機関との契約が維持できない場合は、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
一方、他社ソフトウェアとのデータ連携は、主に当社グループが提供するパブリックAPIを通じて実施するものとなります。
当社グループは顧客基盤の拡大及びサービスの機能の向上を通じて、連携先企業からみた当社グループが提供するプラットフォームの魅力を増大させております。
また連携先企業を増やすことで、特定の連携先に対して依存しない体制の構築に向けて取り組んでおります。
しかしながら、何らかの事象による連携先企業と当社グループの関係悪化等によって、連携が解消された場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
さらに、当社グループは、会計事務所及び金融機関等との間で密接な関係を築くことでスモールビジネスとのタッチポイントを拡充しています。
しかしながら、会計事務所及び連携先には当社グループとの関係を継続する義務はありません。
競合他社がインセンティブを提供することなどにより、当社グループの連携先の数が減少した場合には、当社グループの顧客獲得力が減退し、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑪ 固定資産の減損リスクについて 当社グループは、今後減損の兆候が認められ、減損損失の認識をすべきであると判定されたソフトウェア等の固定資産について減損損失を計上する場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑫ 業績の季節変動について当社グループの個人事業主向けのプランの新規契約の多くが確定申告時期(1月から3月、当社グループにおける第3四半期)に集中する傾向があります。
確定申告時期においては、他の四半期の時期と比して、広告宣伝費を増額することが多く、第3四半期における損益が悪化する傾向にあります。
また、2020年6月期及び2021年6月期においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、確定申告期限が当初3月中旬であったところ4月以降に延長され、同連結会計年度の損益に一定の影響が生じました。
このように、確定申告期限の変更により、上記季節変動に変更が生じる可能性があります。
(2) システム等に関するリスクについて当社グループが運営する事業は、PC、スマートフォン、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故(社内外の人的要因によるものを含む)等によって通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの事業及び業績は影響を受けます。
また、当社グループのサービスは、AWSにて提供しており、AWSの安定的な稼働が当社グループの事業運営上、重要な事項となっております。
当社ではAWSが継続的に稼働しているかを常時監視しており、障害の発生又はその予兆を検知した場合には、当社の役職員に連絡が入り、早急に復旧するための体制を整えております。
AWSは、個々のアベイラビリティゾーン(注1)で運用されており、FISC安全対策基準(注2)を満たす安全性を備えております。
しかしながら、システムエラー、人為的な破壊行為、自然災害等や当社の想定していない事象の発生によりAWSが停止した場合や、コンピュータ・ウイルスやクラッカーの侵入その他の不具合等によりシステム障害が生じた場合、又はAmazon Web Services社との契約が解除される等によりAWSの利用が継続できなくなった場合には、顧客への損害の発生、当社グループの追加費用負担、又は当社グループのブランドの毀損などにより、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(注)1.リージョンの中の個々の独立したデータセンターの名称を指す。
2.金融庁が金融機関のシステム管理体制を検査する際に使用する基準を指す。
(3) 経営管理体制に関するリスクについて① 内部管理体制の整備状況にかかるリスクについて当社グループは、企業価値を継続的かつ安定的に高めていくためには、コーポレート・ガバナンス及び内部管理体制が適切に整備され、有効に機能していることが必要不可欠であると認識しております。
業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保のための内部統制システムの適切な整備・運用、更に法令・定款・社内規程等の遵守を徹底しておりますが、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の整備が追いつかない状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② 人材の採用・育成について当社グループは、今後急速な成長が見込まれる事業の展開や企業規模の拡大に伴い、継続的に幅広く優秀な人材を採用し続けることが必須であると認識しております。
質の高いサービスの安定稼働や競争力の向上に当たっては、開発部門を中心に極めて高度な技術力・企画力を有する人材が要求されていることから、一定以上の水準を満たす優秀な人材を継続的に採用すると共に、成長ポテンシャルの高い人材の採用及び既存の人材の更なる育成・維持に積極的に努めていく必要性を強く認識しております。
しかしながら、特にエンジニア等の一定の人材の確保に関する競争は激しく、当社グループの採用基準を満たす優秀な人材の確保や人材育成が計画どおりに進まなかった場合又は人材確保のためにより高額の報酬を支払うこととなった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 特定人物への依存について当社の代表取締役である佐々木大輔は、創業者であると同時に創業以来当社の事業推進において重要な役割を担ってまいりました。
同氏は、クラウド会計ソフトの企画から開発、運用に至るまで豊富な経験と知識を有しております。
当社の設立以降は、経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において重要な役割を果たしております。
当社グループでは、取締役会やその他会議体において役員及び従業員への情報共有や権限委譲を進めるなど組織体制の強化を図りながら、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。
しかしながら、何らかの理由により同氏が当社の経営執行を継続することが困難になった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ コンプライアンス体制について当社グループでは、企業価値を高めていくためにはコンプライアンス体制が有効に機能することが重要であると考えております。
そのため、コンプライアンスに関する社内規程を策定し、全役員及び全従業員を対象として社内研修を実施し、周知徹底を図っていると共に、コンプライアンス体制の強化に取り組んでおります。
しかしながら、これらの取組みにも関わらずコンプライアンス上のリスクを完全に解消することは困難であり、今後の当社グループの事業運営に関して法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 知的財産権の管理について当社グループは、運営するコンテンツ及びサービスに関する知的財産権の獲得に努めております。
また、第三者の知的財産権の侵害を防ぐ体制として、当社グループの法務・リスク管理部及び顧問弁理士への委託等による事前調査を行っております。
しかしながら、万が一、当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求や使用差止請求等の訴えを起こされる可能性があり、これらに対する対価の支払いやこれらに伴うサービス内容の変更の必要等が発生する可能性があります。
また、当社グループが保有する知的財産権について、第三者により侵害される可能性があるほか、当社グループが保有する権利の権利化ができない場合もあります。
こうした場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) その他のリスクについて① 自然災害、事故等について 当社グループでは、自然災害、事故等に備え、サービスの定期的バックアップ、稼働状況の常時監視等によりトラブルの未然防止又は回避に努めておりますが、当社グループまたは当社グループが利用するクラウドサービスの所在地近辺において、大地震等の自然災害が発生した場合、当社グループが保有する設備の損壊や電力供給やインターネットアクセスの制限等の事業継続に支障をきたす事象が発生して、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 株式の追加発行等による株式価値の希薄化について当社は、当社の役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権及び譲渡制限付株式を付与しております。
また、今後においても新株予約権又は譲渡制限付株式等を活用したインセンティブプランを活用していく方針であります。
これらの新株予約権が権利行使された場合や譲渡制限付株式の発行に伴い、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。
なお、本書提出日の前月末現在(2024年8月末)でこれらの新株予約権による潜在株式数は669,273株であり、発行済株式総数58,610,302株の1.14%に相当しております。
③ 訴訟等について当社グループは、本書提出日現在において、訴訟を提起されている事実はありません。
しかしながら、事業を展開するなかで、当社グループが提供するサービスの不備、情報漏洩等により、何かしらの問題が生じた場合等、これらに起因して偶発的に発生する訴訟等やそれに至らない請求等を受ける可能性があります。
その場合、当該訴訟等に対する防御の為に費用と時間を要する可能性があるほか、当社グループの社会的信用が毀損され、また、損害賠償の金額、訴訟等の内容及び結果によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 税務上の繰越欠損金について2024年6月期末において、当社グループに税務上の繰越欠損金が存在しております。
当社の経営成績が順調に推移することにより、繰越欠損金が解消した場合には、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が計上されることとなり、キャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要① 業績等の概要当社グループは、スモールビジネス(注1)向けのクラウド会計ソフトとクラウド人事労務ソフトのTAM(注2)について、合計で約1.6兆円(注3)と推計しております。
一方、財務関連ソフトウェアを利用する従業員1,000人未満の中小企業及び個人事業主におけるクラウドソリューションへの支出額比率は46.3%であり(注4)、クラウドERP市場の拡大ポテンシャルは高いと認識しております。
当社グループは「スモールビジネスを、世界の主役に。
」をミッションに掲げ、「だれもが自由に経営できる統合型経営プラットフォーム。
」の実現を目指してサービスの開発及び提供をしております。
当連結会計年度において、当社グループは、主要サービスである「freee会計」及び「freee人事労務」を中心に機能改善を目的とした開発投資を実施しました。
2023年10月から開始したインボイス制度に向けて、「freee支出管理 受取請求書」(注5)において請求書の明細をOCRで自動で読み取れる機能等を開発し提供開始しました。
また、フリーランス管理ツールの「pasture」事業をエン・ジャパン株式会社より承継し、「freee業務委託管理」としてリリースするなど、M&Aを活用したプロダクト拡充を進めました。
さらには、インボイス制度に対応したサービス拡充に向けてsweeep株式会社の吸収合併を行いました。
また、「freee TOGO world 2024」や「freee Advisor Day 2024」といったイベントを開催するなど、マーケティング活動を推進しました。
このような取り組みの結果、当連結会計年度末におけるプラットフォーム事業(注6)のARR(注7)は前連結会計年度末比26.8%増の26,087百万円、有料課金ユーザー企業数(注8)は同18.1%増の532,637件、ARPU(注9)は同7.4%増の48,977円、当連結会計年度における同事業の売上高は前連結会計年度比32.3%増の25,430百万円、調整後営業損失(注10)は7,562百万円(前連結会計年度は7,195百万円)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は前連結会計年度比32.3%増の25,430百万円、調整後営業損失は7,562百万円(前連結会計年度は7,195百万円)、営業損失は8,386百万円(同7,919百万円)、経常損失は8,638百万円(同7,982百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は10,150百万円(同12,338百万円)となりました。
プラットフォーム事業のARR、有料課金ユーザー企業数及びARPU推移 2020年6月期末2021年6月期末2022年6月期末2023年6月期末2024年6月期末ARR(百万円)7,89811,26815,05720,57926,087有料課金ユーザー企業数(件)224,106293,296379,404451,088532,637ARPU(円)35,24638,41939,68645,62248,977
(注) 1.「スモールビジネス」とは、個人事業主と従業員が1,000名以下の法人を指す2.TAM:Total Addressable Marketの略称。
当社グループが想定する最大の市場規模を意味する用語であり、当社グループが本書提出日現在で営む事業に係る客観的な市場規模を示す目的で算出されたものではない。
各プロダクトのTAMは、一定の前提の下、外部統計資料をはじめ、プロダクトラインナップ拡充やプラン改定等の当社ビジネスの取り組み状況も踏まえ、国内における全潜在ユーザー企業において各プロダクトが導入された場合の年間支出総金額を当社グループが推計したものであり、その正確性にはかかる統計資料や推計に固有の限界があるため、実際の市場規模はかかる推計値と異なる可能性がある3.国内における当社グループの全潜在ユーザー企業において「freee会計」及び「freee人事労務」が導入された場合の全潜在ユーザー企業による年間支出総金額。
全潜在ユーザー企業は、個人事業主と従業員が1,000名未満の法人の合計。
(「freee会計」及び「freee人事労務」の全潜在ユーザー企業数(国税庁「令和4年申告所得税」、総務省統計局「令和3年経済センサス 活動調査」) × 従業員規模別の「freee会計」及び「freee人事労務」の想定年間課金額)4.International Data Corporation(IDC)「Worldwide Software and Public Cloud Services Spending Guide_2024V2」5.2024年3月に受取請求書管理サービス「sweeep」から名称変更6.スモールビジネス向けに展開するクラウドERPの提供や金融サービス等から構成される事業。
2022年6月期においては、当社グループの事業全体から、連結子会社である株式会社サイトビジット(現・フリーサイン株式会社)が提供していた「資格スクエア」事業(2021年12月に売却)を除いたもの7.ARR:Annual Recurring Revenueの略称。
各期末月のMRR(Monthly Recurring Revenue)を12倍して算出。
MRR:Monthly Recurring Revenueの略称。
対象月の月末時点における継続課金ユーザー企業に係る月額料金の合計額(一時収益は含まない)8.当社グループのサービスを利用する個人事業主と法人の双方を指す9.ARPU: Average Revenue Per Userの略称。
1有料課金ユーザー企業当たりの平均単価。
各四半期末時点における合計ARRを有料課金ユーザー企業数で除して算出10.調整後営業利益=営業利益+株式報酬費用+M&Aにより生じた無形資産の償却費用+その他一時費用。
なお、調整後営業利益については有限責任 あずさ監査法人による監査又はレビューを受けておりません ② 財政状態の状況(資産)当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末比2,833百万円減少の39,953百万円となりました。
これは主に、現金及び預金が4,654百万円減少したことによるものです。
(負債)当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末比7,272百万円増加の23,000百万円となりました。
これは主に、短期借入金が4,700百万円、前受収益が2,416百万円それぞれ増加したことによるものです。
(純資産)当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末比10,106百万円減少の16,952百万円となりました。
これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金が10,150百万円減少したことによるものです。
③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。
)は、31,750百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により使用した資金は6,767百万円となりました。
これは主に、税金等調整前当期純損失10,076百万円、前受収益の増加額2,296百万円及び減損損失1,472百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により使用した資金は1,088百万円となりました。
これは主に、吸収分割による支出794百万円及び有形固定資産の取得による支出662百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により獲得した資金は3,705百万円になりました。
これは主に、短期借入金の純増額4,700百万円によるものです。
④ 生産、受注及び販売の状況a. 生産実績当社グループが営む事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
 b. 受注実績当社グループが営む事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
c. 販売実績当連結会計年度における販売実績は前連結会計年度比32.3%増の25,430百万円となりました。
なお、当社グループは当社と連結子会社5社の合計6社で構成されておりますが、プラットフォーム事業を主な事業としており、他の事業セグメントの重要性が乏しいため、セグメントごとの記載はしておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析は、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要な事項につきましては、一定の会計基準の範囲内にて合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
 なお、当社グループの連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績の分析(売上高) 売上高は25,430百万円となりました。
これは「freee会計」及び「freee人事労務」の有料課金ユーザー企業数の増加、ARPUの上昇によるARRの拡大を主因とした売上高の増加によるものであります。
(売上原価、売上総利益)売上原価は4,439百万円となりました。
これは主に、サービスの利用ユーザーの増加に伴う、サーバーに係る費用やカスタマーサポートに係る費用の増加によるものであります。
この結果、売上総利益は20,991百万円(前連結会計年度は16,066百万円)となりました。
(調整後販売費及び一般管理費、調整後営業損失(注1)) 調整後販売費及び一般管理費は28,554百万円となりました。
これは主に、中長期成長戦略に伴う先行投資による人件費、マーケティング費用を増加させたことによるものです。
この結果、調整後営業損失は7,562百万円(前連結会計年度は7,195百万円の損失)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常損失) 営業外収益は8百万円となりました。
営業外費用は259百万円となり、主な内容は支払手数料及び譲渡制限付株式報酬償却損であります。
この結果、経常損失は8,638百万円(前連結会計年度は7,982百万円の損失)となりました。
(特別利益、特別損失、親会社株主に帰属する当期純損失)特別利益は36百万円となり、主な内容は新株予約権戻入益であります。
特別損失は1,475百万円となり、主な内容は減損損失であります。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は10,150百万円(前連結会計年度は12,338百万円の損失)となりました。
(単位:百万円) 2022年6月期2023年6月期2024年6月期 うち「資格スクエア」事業(注2)Q1-Q2(5ヶ月)売上高14,38039319,21925,430売上原価2,8401393,1534,439売上総利益11,53925316,06620,991調整後販売費及び一般管理費13,79016123,26128,554 うち調整後R&D(注3)3,606-6,8648,332 うち調整後S&M(注4)7,541-13,33716,974 うち調整後G&A(注5)2,481-3,0593,246調整後営業利益(△)△2,25092△7,195△7,562 (注)1.調整後営業利益=営業利益+株式報酬費用+M&Aにより生じた無形資産の償却費用+その他一時費用。
なお、調整後営業利益及び調整後販売費及び一般管理費については有限責任 あずさ監査法人による監査又はレビューを受けておりません2.株式会社サイトビジット(現・フリーサイン株式会社)が提供していた事業で、2021年12月に売却3.Research and Developmentの略称。
研究開発に係るエンジニアの人件費や関連する経費及び共通費等の  合計4.Sales and Marketingの略称。
販売促進に係る広告宣伝費やセールス人員の人件費や関連する経費及び共通費等の合計5.General and Administrativeの略称。
コーポレート部門の人件費や関連する経費及び共通費等の合計 ③ 財政状態の分析当連結会計年度の財政状態の分析については、前記「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
④ キャッシュ・フローの状況の分析当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、前記「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループにおける主な資金需要は、当社グループの業容拡大を企図した、M&Aや戦略的投融資のほか、研究開発活動や営業活動にかかる人件費や広告宣伝費です。
これらの資金需要に対しては、主に自己資金を充当することを基本としております。
また、クレジットカード事業においては、運転資金の効率的な調達を行うため当座貸越契約等を締結しております。
⑥ 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
経営上の重要な契約等 5 【経営上の重要な契約等】
当社は2023年10月27日の取締役会の書面決議において、エン・ジャパン株式会社のフリーランス管理ツール「pasture」事業を会社分割により承継することを決議し、2023年12月12日付で実施いたしました。
また、当社は2023年11月14日開催の取締役会において、完全子会社であるsweeep株式会社を吸収合併することを決議し、2024年1月1日付で、実施いたしました。
また、当社は2024年4月19日開催の取締役会において、フリーサイン株式会社を株式交換完全子会社とする株式対価の株式交換を行うことを決議し、2024年6月30日付で、実施いたしました。
また、2024年5月15日開催の取締役会において、フリーサイン株式会社を吸収合併することを決議し、2024年7月1日付で、実施いたしました。
また、2024年5月21日の取締役会の書面決議において、完全子会社であるフリーファイナンスラボ株式会社を吸収合併することを決議し、2024年7月1日付で、実施いたしました。
 詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載の通りです。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
当社グループは、顧客価値向上のために、既存サービスの機能拡充に取り組むほか、スモールビジネス向けクラウドERPとしての価値を高めるべく、新サービスの開発にも取り組んだ結果、当連結会計年度の研究開発費は8,346百万円となりました。
なお、主な研究開発活動成果の例として、以下のものが挙げられます。
(1) 既存サービスの強化2023年10月から開始したインボイス制度に向けた機能開発に取り組み、「freee請求書」において請求書の大量送付から入金消込までを自動化できる機能を2023年11月に、「freee支出管理 受取請求書」において請求書の明細をOCRで自動で読み取れる機能を2024年1月に提供開始しました。
また、統合体験の更なる向上を追求し、freeeのプロダクトを横断して承認作業を行える「横断承認機能」を2024年1月にリリースしました。
(2) 新サービスのリリース「freee人事労務」のマスタと連携し健康診断やストレスチェックの管理が行えるサービス「freee健康管理」を2023年10月にリリースしました。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当社グループは、プラットフォーム事業を主なセグメントとしており、他のセグメント情報の重要性が乏しいため、セグメントに関連付けた記載を行っておりません。
当連結会計年度の設備投資の総額は558,791千円(無形固定資産を含む)であり、主な内容はPC等の購入や本社オフィスの設備投資によるものであります。
なお、当連結会計年度において、重要な設備の除却、売却等はありません。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社 2024年6月30日現在事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物附属設備工具、器具及び備品合計本社(東京都品川区)事務所設備―――1,687(202)
(注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。
2.帳簿価額は、減損損失計上後の金額であります。
3.従業員数の( )は、臨時雇用者を外数で記載しております。
4.上記の他、主要な賃借している設備の内容は、下記のとおりであります。
本社、関西支社、中部支社、九州支社、沖縄支社、札幌支社、新潟支社の建物は賃借しており、その年間賃借料は 756,800千円であります。
5.当社グループは、プラットフォーム事業を主なセグメントとしており、他の事業セグメントは重要性が乏しいため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
(2) 国内子会社重要性が乏しいため、記載を省略しております。
(3) 在外子会社重要性が乏しいため、記載を省略しております。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等該当事項はありません。
(2) 重要な設備の除却等該当事項はありません。
研究開発費、研究開発活動8,346,000
設備投資額、設備投資等の概要558,791,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況33
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況2
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況6,787,000
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする投資株式については純投資目的である投資株式とし、それ以外の投資株式については、純投資目的以外の目的である投資株式と判断しています。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、社内規程に基づき、保有の合理性及び保有の可否を検証しています。
具体的には、1年間に2回程度、出資後の状況を取締役会に報告し、当初の保有目的と照らしてモニタリングを実施しております。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式531,713非上場株式以外の株式―― (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(千円)株式数の増加の理由非上場株式129,998事業上のシナジー創出のため。
非上場株式以外の株式――― (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(千円)非上場株式――非上場株式以外の株式129,832 c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(千円)貸借対照表計上額(千円)ブリッジコンサルティンググループ(株)―23,100当社が提供するサービスに関する販売委託等の取引、その他の事業シナジー創出のため保有しておりましたが、当事業年度に売却いたしました。
無―156,849 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。
株式数が増加した銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1
株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社5
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社31,713,000
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社29,998,000
株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社29,832,000
株式数が増加した理由、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社事業上のシナジー創出のため。
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社ブリッジコンサルティンググループ(株)
保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社当社が提供するサービスに関する販売委託等の取引、その他の事業シナジー創出のため保有しておりましたが、当事業年度に売却いたしました。
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社

Shareholders

大株主の状況 (6) 【大株主の状況】
2024年6月30日現在
氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
佐々木 大輔東京都台東区11,018,10018.82
MSIP CLIENT SECURITIES(常任代理人
モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社) 25 Cabot Square, Canary Wharf, London E14 4QA, U.K.(東京都千代田区大手町1丁目9-7 大手町フィナンシャルシティ サウスタワー) 5,812,9109.93
GOLDMAN SACHS & CO.REG(常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社)200 WEST STREET NEW YORK,NY,USA(東京都港区虎ノ門2丁目6番1号 虎ノ門ヒルズステーションタワー) 4,389,1657.50
モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社東京都千代田区大手町1丁目9-7 大手町フィナンシャルシティ サウスタワー3,186,6615.44
株式会社リクルート 東京都千代田区丸の内1丁目9-2 グラントウキョウサウスタワー2,277,2673.89
INTERACTIVE BROKERS LLC(常任代理人 インタラクティブ・ブローカーズ証券株式会社)ONE PICKWICK PLAZA GREENWICH, CONNECTICUT 06830 USA(東京都千代田区霞が関3丁目2-5) 2,276,6603.89
横路 隆東京都港区2,046,1003.49
BNYM SA/NV FOR BNYM FOR BNYM GCM CLIENT ACCTS M ILM FE(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)2 KING EDWARD STREET, LONDON EC1A 1HQ UNITED KINGDOM (東京都千代田区丸の内2丁目7-1)1,652,4222.82MSCO CUSTOMER SECURITIES(常任代理人
モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社) 1585 Broadway New York, New York 10036, U.S.A.(東京都千代田区大手町1丁目9-7 大手町フィナンシャルシティ サウスタワー) 1,464,9382.50
THE BANK OF NEW YORK MELLON 140051(常任代理人 株式会社みずほ銀行) 240 GREENWICH STREET, NEW YORK, NY 10286, U.S.A.(東京都港区港南2丁目15-1) 1,168,5002.00
計―35,292,72360.27 (注)1.2023年12月6日付で公衆の縦覧に供されている変更報告書においてBaillie Gifford & Co及びその共同保有者1名が以下の株式を所有している旨が記載されておりますが、当社として2024年6月30日現在における実質保有株式数の確認ができませんので、上記「大株主の状況」では考慮しておりません。なお、当該変更報告書の内容は以下の通りであります。
氏名又は名称住所保有株券等の数(株)株券等保有割合(%)Baillie Gifford & Coカルトン・スクエア、1グリーンサイド・ロウ、エジンバラ EH1 3AN スコットランド1,926,0003.31Baillie Gifford Overseas Limitedカルトン・スクエア、1グリーンサイド・ロウ、エジンバラ EH1 3AN スコットランド1,922,7273.31 2.2024年3月8日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書においてKora Management LPが以下の株式を所有している旨が記載されておりますが、当社として2024年6月30日現在における実質保有株式数の確認ができませんので、上記「大株主の状況」では考慮しておりません。なお、当該大量保有報告書の内容は以下の通りであります。
氏名又は名称住所保有株券等の数(株)株券等保有割合(%)Kora Management LP米国、デラウェア州、ウィルミントン、スイート400、センターヴィル・ロード2711、コーポレーション・サービス・カンパニー2,923,0005.01
株主数-金融機関9
株主数-金融商品取引業者32
株主数-外国法人等-個人67
株主数-外国法人等-個人以外179
株主数-個人その他6,885
株主数-その他の法人98
株主数-計7,270
氏名又は名称、大株主の状況THE BANK OF NEW YORK MELLON 140051(常任代理人 株式会社みずほ銀行)
株主総利回り0
株主総会決議による取得の状況 (1) 【株主総会決議による取得の状況】
   該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
区分株式数(株)価額の総額(円) 当事業年度における取得自己株式42,929324,300 当期間における取得自己株式9,021― (注)1.当期間における取得自己株式には、2024年9月1日からこの有価証券報告書提出日までの取得自己株式は含まれておりません。
(注)2.当事業年度及び当期間における取得自己株式には、無償取得が含まれております。

Shareholders2

自己株式の取得-324,000
自己株式の取得による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー-324,000
発行済株式及び自己株式に関する注記 1.発行済株式に関する事項株式の種類当連結会計年度期首増加減少当連結会計年度末普通株式57,875,116737,41412,51058,600,020 合計57,875,116737,41412,51058,600,020 (変動事由の概要) 普通株式増加数及び減少数の主な内訳は、次のとおりであります。
新株予約権の権利行使に伴う新株の発行による増加315,822株譲渡制限付株式としての新株式の発行による増加330,098株株式交付としての新株式の発行による増加91,494株2023年7月19日の取締役会決議による自己株式の消却による減少12,510株 2.自己株式に関する事項株式の種類当連結会計年度期首増加減少当連結会計年度末普通株式12,51242,92912,51142,930 合計12,51242,92912,51142,930 (変動事由の概要) 自己株式の普通株式増加数及び減少数の主な内訳は、次のとおりであります。
譲渡制限付株式報酬制度における株式の無償取得等に伴う自己株式の取得による増加42,829株 単元未満株式の買取による自己株式の取得による増加100株2023年7月19日の取締役会決議による自己株式の消却による減少12,510株自己株式の処分による減少1株

Audit

監査法人1、連結有限責任 あずさ監査法人
独立監査人の報告書、連結 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書2024年9月27日フリー株式会社取締役会 御中 有限責任 あずさ監査法人東京事務所指定有限責任社員業務執行社員公認会計士杉山 正樹指定有限責任社員業務執行社員公認会計士有吉 真哉 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているフリー株式会社の2023年7月1日から2024年6月30日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、フリー株式会社及び連結子会社の2024年6月30日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
強調事項重要な後発事象に記載されているとおり、会社は、2024年8月26日開催の取締役会の決議に基づき資本準備金の額の減少及び剰余金の処分を行っている。
当該事項は、当監査法人の意見に影響を及ぼすものではない。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
のれんを含む固定資産の減損損失に関する将来キャッシュ・フローの見積りの妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 注記事項「(連結損益計算書関係 ※5減損損失)」に記載のとおり、フリー株式会社は、当連結会計年度において有形固定資産及び無形固定資産について、減損損失をそれぞれ562,453千円及び910,449千円(合計1,472,903千円)を計上している。
のれんを含む固定資産については、規則的に償却されるが、減損の兆候があると認められる場合には、資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって、減損損失の認識の要否を判定する必要がある。
判定の結果、減損損失の認識が必要と判断された場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、帳簿価額の減少額は減損損失として認識される。
フリー株式会社は、プラットフォーム事業一体を一つの資産グループとしているが、継続的に営業損益がマイナスとなっていることから、当該資産グループに減損の兆候が認められる。
このため、フリー株式会社は、当連結会計年度において減損損失の認識の要否を判定したうえで減損損失を計上している。
減損損失の認識の要否の判定及び減損損失の金額の算定に当たっては、経営者が作成した中長期経営戦略で想定しているグループ事業計画に基づく将来キャッシュ・フローの見積りが用いられる。
当該見積りは、2023年度を初年度とする事業計画を基礎としており、特に2025年6月期までは、顧客基盤の拡大及び拡大した顧客基盤をもとにより多様なプロダクトを利用可能にするための研究開発投資及びマーケティング投資を行うという主要な仮定を使用していることから、経営者による判断が将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。
以上から、当監査法人は、のれんを含む固定資産の減損損失に関する将来キャッシュ・フローの見積りの妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」に該当すると判断した。
当監査法人は、のれんを含む固定資産の減損損失に関する将来キャッシュ・フローの見積りの妥当性を評価するため、主に以下の手続を実施した。
(1) 内部統制の評価のれんを含む固定資産の減損損失の計上に関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。

(2) 将来キャッシュ・フローの見積りが適切かどうかの評価将来キャッシュ・フローの見積りの基礎となる中長期経営戦略で想定しているグループ事業計画に含まれる主要な仮定の適切性を評価するため、その根拠について経営者に対して質問するとともに、主に以下の手続を実施した。
● 将来キャッシュ・フローの算定に使用された事業計画について、取締役会で承認された事業計画との整合性を確かめた。
● 過年度の損益予測と実績との乖離分析により事業計画の精度を評価するとともに、乖離の要因となった事象の影響が、当連結会計年度末における事業計画において適切に反映されているかどうかを検討した。
その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
連結財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。
監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、フリー株式会社の2024年6月30日現在の内部統制報告書について監査を行った。
当監査法人は、フリー株式会社が2024年6月30日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。
財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
監査等委員会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。
内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。
内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。
・財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。
・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。
監査人は、内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査等委員会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
<報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれる4【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以上
(注) 1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
のれんを含む固定資産の減損損失に関する将来キャッシュ・フローの見積りの妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 注記事項「(連結損益計算書関係 ※5減損損失)」に記載のとおり、フリー株式会社は、当連結会計年度において有形固定資産及び無形固定資産について、減損損失をそれぞれ562,453千円及び910,449千円(合計1,472,903千円)を計上している。
のれんを含む固定資産については、規則的に償却されるが、減損の兆候があると認められる場合には、資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって、減損損失の認識の要否を判定する必要がある。
判定の結果、減損損失の認識が必要と判断された場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、帳簿価額の減少額は減損損失として認識される。
フリー株式会社は、プラットフォーム事業一体を一つの資産グループとしているが、継続的に営業損益がマイナスとなっていることから、当該資産グループに減損の兆候が認められる。
このため、フリー株式会社は、当連結会計年度において減損損失の認識の要否を判定したうえで減損損失を計上している。
減損損失の認識の要否の判定及び減損損失の金額の算定に当たっては、経営者が作成した中長期経営戦略で想定しているグループ事業計画に基づく将来キャッシュ・フローの見積りが用いられる。
当該見積りは、2023年度を初年度とする事業計画を基礎としており、特に2025年6月期までは、顧客基盤の拡大及び拡大した顧客基盤をもとにより多様なプロダクトを利用可能にするための研究開発投資及びマーケティング投資を行うという主要な仮定を使用していることから、経営者による判断が将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。
以上から、当監査法人は、のれんを含む固定資産の減損損失に関する将来キャッシュ・フローの見積りの妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」に該当すると判断した。
当監査法人は、のれんを含む固定資産の減損損失に関する将来キャッシュ・フローの見積りの妥当性を評価するため、主に以下の手続を実施した。
(1) 内部統制の評価のれんを含む固定資産の減損損失の計上に関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。

(2) 将来キャッシュ・フローの見積りが適切かどうかの評価将来キャッシュ・フローの見積りの基礎となる中長期経営戦略で想定しているグループ事業計画に含まれる主要な仮定の適切性を評価するため、その根拠について経営者に対して質問するとともに、主に以下の手続を実施した。
● 将来キャッシュ・フローの算定に使用された事業計画について、取締役会で承認された事業計画との整合性を確かめた。
● 過年度の損益予測と実績との乖離分析により事業計画の精度を評価するとともに、乖離の要因となった事象の影響が、当連結会計年度末における事業計画において適切に反映されているかどうかを検討した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、連結のれんを含む固定資産の減損損失に関する将来キャッシュ・フローの見積りの妥当性
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 注記事項「(連結損益計算書関係 ※5減損損失)」に記載のとおり、フリー株式会社は、当連結会計年度において有形固定資産及び無形固定資産について、減損損失をそれぞれ562,453千円及び910,449千円(合計1,472,903千円)を計上している。
のれんを含む固定資産については、規則的に償却されるが、減損の兆候があると認められる場合には、資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって、減損損失の認識の要否を判定する必要がある。
判定の結果、減損損失の認識が必要と判断された場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、帳簿価額の減少額は減損損失として認識される。
フリー株式会社は、プラットフォーム事業一体を一つの資産グループとしているが、継続的に営業損益がマイナスとなっていることから、当該資産グループに減損の兆候が認められる。
このため、フリー株式会社は、当連結会計年度において減損損失の認識の要否を判定したうえで減損損失を計上している。
減損損失の認識の要否の判定及び減損損失の金額の算定に当たっては、経営者が作成した中長期経営戦略で想定しているグループ事業計画に基づく将来キャッシュ・フローの見積りが用いられる。
当該見積りは、2023年度を初年度とする事業計画を基礎としており、特に2025年6月期までは、顧客基盤の拡大及び拡大した顧客基盤をもとにより多様なプロダクトを利用可能にするための研究開発投資及びマーケティング投資を行うという主要な仮定を使用していることから、経営者による判断が将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。
以上から、当監査法人は、のれんを含む固定資産の減損損失に関する将来キャッシュ・フローの見積りの妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」に該当すると判断した。
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結注記事項「(連結損益計算書関係 ※5減損損失)」
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 当監査法人は、のれんを含む固定資産の減損損失に関する将来キャッシュ・フローの見積りの妥当性を評価するため、主に以下の手続を実施した。
(1) 内部統制の評価のれんを含む固定資産の減損損失の計上に関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。

(2) 将来キャッシュ・フローの見積りが適切かどうかの評価将来キャッシュ・フローの見積りの基礎となる中長期経営戦略で想定しているグループ事業計画に含まれる主要な仮定の適切性を評価するため、その根拠について経営者に対して質問するとともに、主に以下の手続を実施した。
● 将来キャッシュ・フローの算定に使用された事業計画について、取締役会で承認された事業計画との整合性を確かめた。
● 過年度の損益予測と実績との乖離分析により事業計画の精度を評価するとともに、乖離の要因となった事象の影響が、当連結会計年度末における事業計画において適切に反映されているかどうかを検討した。
その他の記載内容、連結 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、連結 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれる4【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(3)【監査の状況】
に記載されている。

Audit1

監査法人1、個別有限責任 あずさ監査法人
独立監査人の報告書、個別 独立監査人の監査報告書 2024年9月27日フリー株式会社取締役会 御中 有限責任 あずさ監査法人東京事務所指定有限責任社員業務執行社員公認会計士杉山 正樹指定有限責任社員業務執行社員公認会計士有吉 真哉 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているフリー株式会社の2023年7月1日から2024年6月30日までの第12期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、フリー株式会社の2024年6月30日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
強調事項 重要な後発事象に記載されているとおり、会社は、2024年8月26日開催の取締役会の決議に基づき資本準備金の額の減少及び剰余金の処分を行っている。
 当該事項は、当監査法人の意見に影響を及ぼすものではない。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
のれんを含む固定資産の減損損失に関する将来キャッシュ・フローの見積りの妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応注記事項「(損益計算書関係 ※3減損損失)」に記載のとおり、フリー株式会社は当事業年度に有形固定資産及び無形固定資産について、減損損失をそれぞれ553,723千円及び910,449千円(合計1,464,172千円)を計上している。
のれんを含む固定資産については、規則的に減価償却されるが、減損の兆候があると認められる場合には、資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって、減損損失の認識の要否を判定する必要がある。
判定の結果、減損損失の認識が必要と判断された場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、帳簿価額の減少額は減損損失として認識される。
フリー株式会社は、全社を一つの単位としてグルーピングを行っているが、継続的に営業損益がマイナスとなっていることから、当該資産グループに減損の兆候が認められる。
このため、フリー株式会社は当事業年度において減損損失の認識の要否を判定したうえで減損損失を計上している。
減損損失の認識の要否の判定及び減損損失の金額の算定に当たっては、経営者が作成した中長期経営戦略で想定している事業計画に基づく将来キャッシュ・フローの見積りが用いられる。
当該見積りは、2023年度を初年度とする事業計画を基礎としており、特に2025年6月期までは、顧客基盤の拡大及び拡大した顧客基盤をもとにより多様なプロダクトを利用可能にするための研究開発投資及びマーケティング投資を行うという主要な仮定を使用していることから、経営者による判断が将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。
以上から、当監査法人は、のれんを含む固定資産の減損損失に関する将来キャッシュ・フローの見積りの妥当性が、当事業年度の財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」の一つに該当すると判断した。
当監査法人は、固定資産の減損損失に関する将来キャッシュ・フローの見積りの妥当性を評価するため、主に以下の監査手続を実施した。
(1) 内部統制の評価固定資産の減損損失の計上に関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。

(2) 将来キャッシュ・フローの見積りが適切かどうかの評価将来キャッシュ・フローの見積りの基礎となる中長期経営戦略で想定している事業計画に含まれる主要な仮定の適切性を評価するため、その根拠について、経営者に対して質問するとともに、主に以下の手続を実施した。
● 将来キャッシュ・フローの算定に使用された事業計画について、取締役会で承認された事業計画との整合性を確かめた。
● 過年度の損益予測と実績との乖離分析により事業計画の精度を評価するとともに、乖離の要因となった事象の影響が、当事業年度末における事業計画において適切に反映されているかどうかを検討した。
その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。
利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
(注) 1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
のれんを含む固定資産の減損損失に関する将来キャッシュ・フローの見積りの妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応注記事項「(損益計算書関係 ※3減損損失)」に記載のとおり、フリー株式会社は当事業年度に有形固定資産及び無形固定資産について、減損損失をそれぞれ553,723千円及び910,449千円(合計1,464,172千円)を計上している。
のれんを含む固定資産については、規則的に減価償却されるが、減損の兆候があると認められる場合には、資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって、減損損失の認識の要否を判定する必要がある。
判定の結果、減損損失の認識が必要と判断された場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、帳簿価額の減少額は減損損失として認識される。
フリー株式会社は、全社を一つの単位としてグルーピングを行っているが、継続的に営業損益がマイナスとなっていることから、当該資産グループに減損の兆候が認められる。
このため、フリー株式会社は当事業年度において減損損失の認識の要否を判定したうえで減損損失を計上している。
減損損失の認識の要否の判定及び減損損失の金額の算定に当たっては、経営者が作成した中長期経営戦略で想定している事業計画に基づく将来キャッシュ・フローの見積りが用いられる。
当該見積りは、2023年度を初年度とする事業計画を基礎としており、特に2025年6月期までは、顧客基盤の拡大及び拡大した顧客基盤をもとにより多様なプロダクトを利用可能にするための研究開発投資及びマーケティング投資を行うという主要な仮定を使用していることから、経営者による判断が将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。
以上から、当監査法人は、のれんを含む固定資産の減損損失に関する将来キャッシュ・フローの見積りの妥当性が、当事業年度の財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」の一つに該当すると判断した。
当監査法人は、固定資産の減損損失に関する将来キャッシュ・フローの見積りの妥当性を評価するため、主に以下の監査手続を実施した。
(1) 内部統制の評価固定資産の減損損失の計上に関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。

(2) 将来キャッシュ・フローの見積りが適切かどうかの評価将来キャッシュ・フローの見積りの基礎となる中長期経営戦略で想定している事業計画に含まれる主要な仮定の適切性を評価するため、その根拠について、経営者に対して質問するとともに、主に以下の手続を実施した。
● 将来キャッシュ・フローの算定に使用された事業計画について、取締役会で承認された事業計画との整合性を確かめた。
● 過年度の損益予測と実績との乖離分析により事業計画の精度を評価するとともに、乖離の要因となった事象の影響が、当事業年度末における事業計画において適切に反映されているかどうかを検討した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、個別のれんを含む固定資産の減損損失に関する将来キャッシュ・フローの見積りの妥当性
その他の記載内容、個別 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、個別 <報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。

BS資産

その他、流動資産174,016,000
投資有価証券361,758,000
投資その他の資産2,535,703,000

BS負債、資本

短期借入金4,700,000,000