財務諸表
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提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2024-09-26 |
英訳名、表紙 | istyle Inc. |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役会長CEO 吉松 徹郎 |
本店の所在の場所、表紙 | 東京都港区赤坂一丁目 12 番 32 号 |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 03(6161)3660 |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
連結決算の有無、DEI | true |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2 【沿革】 年月事項1999年7月化粧品に関する消費者情報をデータベース化し、企業の各種マーケティング活動を支援することを目的として、有限会社アイ・スタイル(東京都世田谷区)を設立1999年12月インターネットのコスメ情報ポータルサイト「@cosme(アットコスメ)」をオープン2000年4月株式会社アイスタイルへ組織変更2000年6月化粧品メーカーへの各種マーケティング支援サービスを本格始動2000年7月「@cosme」において広告枠の販売を開始し、メディア事業の運営を開始2000年12月本店を東京都渋谷区へ移転 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモの運営するi-modeの公式サイトとして「i-mode版@cosme」をオープン2002年11月化粧品オンラインショッピングサイト「cosme.com(コスメ・コム)」(現 @cosme SHOPPING)をオープンし、EC事業の運営を開始2005年4月本社を東京都港区に移転2007年3月店舗支援業務で提携をしていた株式会社たしろ薬品出資の株式会社コスメネクスト(現 株式会社アイスタイルリテール)、ルミネエスト新宿に「@cosme STORE(アットコスメストア)」第1号店をオープン2008年1月転職・求人サイト「@cosme CAREER」をオープン2008年2月EC事業を目的として株式会社コスメ・コムを設立(現 株式会社アイスタイルリテール) 「@cosme STORE」の運営会社である株式会社コスメネクスト(現 株式会社アイスタイルリテール)に資本参加し連結子会社化、店舗事業の運営を開始2010年1月コスメ情報ポータルサイト「@cosme」のPCサイトを、より幅広く女性の美容をサポートする「美容系総合ポータルサイト」へとリニューアル2010年9月株式会社コスメネクスト(現 株式会社アイスタイルリテール)を完全連結子会社化2010年12月i-mode版「@cosme」にて有料サービスであるプレミアム会員サービスを開始2012年3月東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場2012年5月海外展開の本格化を目的として、istyle Global (Hong Kong) Co., Limited(現 istyle China Corporation Limited)を設立 「ispot」の運営会社である株式会社アイスタイルビューティソリューションズに資本参加し連結子会社化2012年8月シンガポールにistyle Global (Singapore) Pte. Limitedを設立2012年10月中国にistyle China Co., Limitedを設立2012年11月インドネシアにPT. Creative Visions Indonesiaを設立2012年11月東京証券取引所市場第一部へ市場変更2014年7月ビューティー・トレンド・ジャパン株式会社の全株式を取得2014年11月投資育成事業の開始に伴い、株式会社アイスタイルキャピタル(現 株式会社アイスタイル)を設立2014年12月海外向け化粧品卸売事業の開始に伴い、株式会社アイスタイルトレーディングを設立2015年5月株式会社アイスタイルビューティソリューションズを完全連結子会社化2015年7月株式会社アイスタイルキャリアを設立2015年9月株式会社メディア・グローブの株式を取得し連結子会社化 PT. Creative Visions Indonesiaの全株式をエキサイト株式会社に譲渡2016年3月株式会社ISパートナーズを設立2016年7月株式会社istyle makers設立準備会社(現 株式会社アイスタイルトレーディング)設立2016年9月株式会社Eat Smartの株式を取得し連結子会社化 株式会社ユナイテッド・コスメの株式を取得し連結子会社化2016年10月istyle Retail(Hong Kong) Co., Limitedを設立2017年5月Hermo Creative (M) Sdn. Bhd.の株式を取得し連結子会社化 i-TRUE Communications Inc.の株式を取得し連結子会社化2017年7月MUA Inc.の株式を取得し連結子会社化 株式会社アイスタイルビューティソリューションズを吸収合併2018年1月株式会社アイスタイルウィズを設立2018年4月istyle Retail (Thailand) Co., Limitedを設立2020年1月東京原宿に大型旗艦店「@cosme TOKYO」をオープン2020年4月株式会社アイスタイルが株式会社アイスタイルキャピタルを吸収合併 株式会社アイスタイルトレーディングが株式会社アイメイカーズを吸収合併2021年1月Hermo Creative (M) Sdn. Bhd.の全株式を譲渡2021年7月株式会社コスメネクストが株式会社コスメ・コムを吸収合併。 社名を株式会社アイスタイルリテールに変更2021年8月Glowdayz, Inc.の株式を取得し連結子会社化2022年4月市場再編に伴い東京証券取引所プライム市場へ市場変更 株式会社Eat Smartの全株式を譲渡2022年8月Amazon.com, Inc.及び三井物産株式会社との資本業務提携2023年9月大阪梅田に大型旗艦店「@cosme OSAKA」をオープン2024年2月トレンダーズ株式会社と資本業務提携し持分法適用関連会社化 |
事業の内容 | 3 【事業の内容】 当社グループは、当社、連結子会社18社及び関連会社で構成されており、「@cosme」の運営により構築した事業基盤をプラットフォームとして確立し、化粧品・美容業界に特化した業界横断型のサービスを展開しております。 [主要連結子会社](株)アイスタイルリテール、(株)アイスタイルトレーディング、(株)アイスタイルキャリア、(株)ISパートナーズ、(株)メディア・グローブ、(株)Over The Border、(株)istyle me、istyle China Co., Limited、istyle Global (Singapore) Pte. Limited、istyle Global (Hong Kong) Co., Limited、istyle Retail (Hong Kong) Co., Limited、i-TRUE Communications Inc.、MUA Inc.、Glowdayz, Inc. ※上記以外に、連結子会社が4社あります。 当社及び当社の関係会社の事業における位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。 以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 なお、25期からセグメント名称及びマーケティング支援事業(旧On Platform事業)に計上しておりましたBtoC課金サービスをその他事業に変更しております。 (1)マーケティング支援事業当セグメントには、当社が運営するコスメ・美容の総合サイト「@cosme」を基盤とした、化粧品ブランド向けの広告ソリューションが属しております。 (2)リテール事業 当セグメントには、化粧品ECサイト「@cosme SHOPPING」の運営、化粧品専門店「@cosme STORE」や大型旗艦店「@cosme TOKYO」等の運営が属しております。 (3)グローバル事業 当セグメントには、日本国外で展開するEC・卸売、店舗、メディア等のサービスが属しております。 (4)その他事業当セグメントには、美容部員等を派遣する人材派遣事業や、ユーザー向けBtoC課金サービス、並びに創業間もない企業も含め幅広いステージの企業に投資する投資育成事業が属しております。 [事業系統図] ※上記以外に連結子会社が4社あります。 関連会社については記載を省略しております。 |
関係会社の状況 | 4 【関係会社の状況】 名称住所資本金主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容(連結子会社)株式会社アイスタイルリテール(注)3、6東京都港区95百万円リテール事業100.0役員の兼任 従業員の出向施設の賃貸借等資金の貸付プロモーションサービスの仕入(連結子会社)株式会社アイスタイルトレーディング東京都港区50百万円グローバル事業100.0役員の兼任 従業員の出向施設の賃貸借等資金の借入(連結子会社)株式会社アイスタイルキャリア東京都港区51百万円その他事業100.0役員の兼任 従業員の出向施設の賃貸借等資金の借入 (連結子会社)株式会社ISパートナーズ東京都港区30百万円マーケティング支援事業100.0役員の兼任従業員の出向制作・運営・編集業務の委託施設の賃貸借等資金の借入 (連結子会社)株式会社メディア・グローブ東京都港区10百万円マーケティング支援事業100.0役員の兼任従業員の出向広告サービスの代理販売PR活動の外注施設の賃貸借等資金の借入(連結子会社)株式会社Over The Border東京都港区30百万円グローバル事業78.4役員の兼任従業員の出向 施設の賃貸借等資金の借入(連結子会社)株式会社istyle me東京都港区10百万円マーケティング支援事業80.0役員の兼任従業員の出向 施設の賃貸借等資金の借入(連結子会社) istyle China Co., Limited中華人民共和国70百万円グローバル事業100.0(100.0)役員の兼任従業員の出向(連結子会社)istyle Global(Singapore)Pte. Limited(注)3シンガポール(現地通貨)41百万シンガポールドルグローバル事業100.0役員の兼任資金の貸付・借入株式の売買(連結子会社)istyle Global (Hong Kong) Co., Limited(注)5香港(現地通貨)26百万香港ドルグローバル事業100.0役員の兼任(連結子会社)istyle Retail (Hong Kong) Co., Limited (注)3、7香港(現地通貨)107百万香港ドルグローバル事業100.0(100.0)役員の兼任従業員の出向 名称住所資本金主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容(連結子会社)i-TRUE Communications Inc.台湾(現地通貨)新台幣35,575,000元グローバル事業80.1役員の兼任資金の借入(連結子会社)MUA Inc.米国(現地通貨)1,800,200米ドルグローバル事業100.0役員の兼任(連結子会社)Glowdayz, Inc.韓国(現地通貨)67百万韓国ウォングローバル事業100.0 (100.0)役員の兼任(連結子会社)その他4社―――――(持分法適用関連会社)株式会社iSGSインベストメントワークス東京都港区10百万円その他事業34.0役員の兼任(持分法適用関連会社)LiME株式会社東京都港区90百万円マーケティング支援事業37.9―(持分法適用関連会社)トレンダーズ株式会社(注)4、8東京都渋谷区630百万円マーケティング支援事業30.6役員の派遣広告サービスの販売 (注) 1 「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。 2 「議決権の所有割合」欄の(内書)は間接所有であります。 3 特定子会社であります。 4 有価証券報告書の提出会社であります。 5 istyle Global (Hong Kong) Co., Limitedについては、当連結会計年度にistyle China Corporation Limitedから名称変更しております。 6 株式会社アイスタイルリテールについては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。 )の連結売上高に占める割合が100分の10を超えております。 主要な損益情報等 ① 売上高 43,269百万円② 経常利益 2,384百万円③ 当期純利益 1,716百万円④ 純資産額 3,842百万円⑤ 総資産額 11,161百万円7 istyle Retail (Hong Kong) Co., Limitedは、当連結会計年度に資本金を18百万香港ドルから107百万香港ドルに増資しております。 8 当連結会計年度にトレンダーズ株式会社の株式を取得したことにより、当連結会計年度末において持分法の適用範囲に含めております。 |
従業員の状況 | 5 【従業員の状況】 (1) 連結会社の状況2024年6月30日現在セグメントの名称従業員数(名)マーケティング支援事業454( 18)リテール事業348(147)グローバル事業115( 32)その他事業32( 9)全社 (共通)130( 5)合計1,079(211) (注) 1 従業員数は、就業人員(当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む。 )であり、臨時従業員数(パートタイマーのみ、人材会社からの派遣社員は除く。 )は、年間の平均人数を(外数)で記載しております。 2 全社(共通)として記載している従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属している従業員数を記載しております。 (2) 提出会社の状況2024年6月30日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)478(8)35.05年3ヶ月6,690 セグメントの名称従業員数(名)マーケティング支援事業338( 2)グローバル事業1( -)その他事業9( 1)全社 (共通)130( 5)合計478( 8) (注) 1 従業員数は、就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。 )であり、臨時従業員数(パートタイマーのみ、人材会社からの派遣社員は除く。 )は、年間の平均人数を(外数)で記載しております。 2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 (3) 労働組合の状況当社グループには、労働組合は結成されておりませんが、労使関係については良好であります。 (4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異 ① 提出会社当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者55.4100.072.473.1154.4 (注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 ② 連結子会社当事業年度名称管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)全労働者全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者㈱アイスタイルリテール100.0対象者なし117.2109.4179.5 (注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 当社グループは、市場に最適な仕組みや価値観= “style” を創造し続けるべく、「生活者中心の市場の創造」をビジョンに掲げ、コスメ・美容の総合サイト「@cosme」のサイト運営を1999年に開始し、今では国内女性人口の3分の1を超える月間ユーザーに使っていただけるほど、多くの女性に支持されてまいりました。 現在、当社グループは「@cosme」を中核に多様な事業を展開しており、メディアのみならずEC運営・店舗運営・人材サービスなどを含むコスメ・美容業界に関する総合的なプラットフォームとして成長してまいりました。 しかしながら、目まぐるしく環境が変化するなか、新たなユーザーニーズやクライアントの課題に応えていくことが今後の継続的な発展に必要だと考えております。 当社グループが提供する総合的なコスメ・美容業界特化型プラットフォームの質を高め、領域を広げることで海外も含め事業を拡大することを目指しております。 そのため、以下の事項を事業展開における主要な課題として認識し、取り組んでおります。 1. サービス間の連携による提供価値向上 メディア・ECのデジタル領域からリアル領域の化粧品専門店の運営をはじめとして多岐に渡る事業を展開しており、これらのサービスを総合的に提供することでシナジーを醸成し、お客様やブランドとの接点を増やしてまいりました。 今後は、さらにサービス間の連携を強化し、より多くのお客様/ブランドにサービスが提供できるよう取り組みを強化してまいります。 2. 経営資源の再配分と生産性の最大化 中長期の成長を目指して事業領域の拡大を進めてまいりましたが、事業を取り巻く環境が大きく変化しており、柔軟かつ機動的に対応する必要が出てまいりました。 それに伴い一部事業の整理・撤退等を行い、経営資源を収益性の高い事業へ集中し、生産性の最大化を目指してまいります。 今後も事業環境は様々に変化していくと思われますが、都度柔軟に対応してまいります。 3. 海外戦略の見直し 近年の中国をはじめとするアジア各国の経済成長に伴う美容関連市場の拡大を見込み、積極的に海外へ事業展開してまいりましたが、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大等の要因により大きな影響を受けました。 引き続き海外展開は中長期視点で必要であると考えておりますが、今後は資金・人的リソースの配分を効率的に行いながら、サービスの展開と収益力強化に努めてまいります。 4. 経営基盤の強化 環境変化へ迅速に対応するために、権限と責任を明確化した経営が重要であると認識しております。 最適な組織体制により、経営の効率化・迅速化を図ってまいります。 また、今後事業が拡大するステージにおいて、グループを横断した内部統制の整備・向上が必要不可欠と考えております。 コーポレートガバナンスにも積極的に取り組むことで、強固な経営基盤の構築を進めてまいります。 5. 生活様式変化への対応 今後も新型コロナウイルス等の疫病や大規模な自然災害の発生により、社会全体において生活様式の変革が起こる可能性があります。 生活者のコミュニケーションや購買行動に大きな変化が起こる場合には柔軟かつ機動的に対応し、都度状況に合った新しい体験価値の提供を進めたいと考えております。 また、就業環境におきましても働き方が多様化しているなか、従業員や業界で活躍する美容人材が業務パフォーマンスを発揮できる制度・環境を整備することで、事業を継続的に成長できるよう対応してまいります。 |
サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 1. サステナビリティ全般(1) 戦略① アイスタイルが目指すサステナビリティアイスタイルは、「生活者中心の市場の創造」をビジョンとして掲げ、生活者視点で未来のあるべき姿を捉え、あらゆるステークホルダーと好循環を生み出すことで生活者を軸とした市場の創造を目指しています。 そのため、創業時より“生活者と化粧品メーカー・ブランドを適切につなげること”に尽力してまいりました。 アイスタイルが起業した1999年は、マスメディアでの一方的な情報発信がまだ多かった時代でした。 デジタルを活用した正しいコミュニケーションの在り方を目指して、生活者のニーズとメーカーのすれ違いを解消することをテーマに、生活者の声であるクチコミを集めて市場に反映する仕組みとして、コスメ・美容の総合サイト「@cosme」を立ち上げました。 生活者は、情報が増えすぎて何が正しく何を信用すべきか分からない。 ブランドは、情報接点が複雑化したため生活者に情報が伝えられない。 これらを解決するため、情報が氾濫するデジタル社会における不変的な価値として、中立的なプラットフォームを中長期で維持していくことがアイスタイルの目指すサステナビリティです。 そして、そのサステナビリティの中核を成すのが、中立な場である“プラットフォーム”、健全なコミュニケーションを促すステークホルダーとの“パートナーシップ”、これらを推し進める心臓部となる“人材”、活動の土台となる“ガバナンス”の4つです。 これらの要素がアイスタイルの根幹を支える価値であるため、マテリアリティとして注力しています。 ② マテリアリティa. 信頼されるプラットフォーム「@cosme」は、情報であるクチコミを扱うサイトであるため、生活者やメーカーから信頼を得ることが必要であると認識しています。 生活者の声を正しく・効率的に市場へ届けるためには、健全で中立なコミュニティの運営、情報セキュリティ、それらを支えるITなどが不可欠です。 これからも安心してご利用いただけるプラットフォームの構築を目指します。 b. パートナーシップによる共創ビューティー領域において、生活者やブランドをはじめとした多くのステークホルダーと共に、事業を通じてサステナビリティへの意識醸成や循環型社会に向けた取り組み等を共創することによって、サステナブルな社会に向けて貢献します。 c. 人材のエンパワーメント企業の心臓部である人材の重要性は、少子高齢化が進む日本社会において今まで以上に増しています。 人が成長するためには、成長したいと思える意欲・働き方の選択肢が充実したワークライフバランスの整った環境が必要です。 その上でアイスタイルでしか築けないキャリア(複数事業によるシナジー)で成長を加速させ、最終的には業界を牽引するような新しい価値を創出するリーダーの育成を目指しています。 結果として、これらの取り組みが企業価値の向上に繋がるものと考え、人の成長にコミットしてまいります。 d. ガバナンスの充実経営の健全性、透明性及び客観性の向上を目的とするコーポレート・ガバナンスの強化は、当社グループが環境変化の著しいIT業界に属する点からも、重要な経営課題であると認識しております。 また、企業だけでなくメディアやプラットフォームとしての健全性にも注力しています。 アイスタイルはこれからも生活者の声を市場に反映するだけでなく、メディア・EC・店舗などを通じて様々な出会い方をアップデートすることで、化粧品業界の発展や持続可能な社会に貢献してまいります。 マテリアリティ具体的な取り組みa. 信頼されるプラットフォーム・健全で透明性の高いサイト運営 (24時間監視でクチコミを全件チェック等)・広告出稿に左右されない公正中立なランキングロジック・正しく情報を伝えるための広告掲載ガイドラインの遵守・安心してご利用いただくための情報セキュリティ強化b. パートナーシップによる共創・エシカル情報の専門メディア「@cosme BEAUTY HOOD」によるユーザーへの意識啓発・サステナブルアクションの提示 (認知から行動へのステップアップ)・プラットフォームを横断したブランドとの施策 (イベント・リサイクルボックス等)c. 人材のエンパワーメント・成長したい人とチャレンジを促す文化の醸成・ワークライフバランスの整った職場環境の構築・複数事業を横断した成長機会の創出・DXを取り込んだ新しい価値創造リーダーの育成d. ガバナンスの充実・コーポレートガバナンス(役員の独立性やダイバーシティ促進等)・コンプライアンス (従業員教育や啓蒙によるリテラシー向上・通報窓口の設置等)・メディアの健全性に関する協議・審査機関である「メディア倫理委員会」の運営 (2) ガバナンス・リスク管理アイスタイルはサステナビリティの推進を経営課題の1つとして捉え、代表取締役社長直下に全社横断の組織であるSUSTAINABILITY推進委員会を設置し、取締役副会長兼CFOを責任者として任命しています。 同委員会にて全社的なサステナビリティに関する活動の推進・管理を行っております。 SUSTAINABILITY推進委員会および各事業部の責任者で開催される月次定例会にて、サステナビリティに関する機会とリスクを把握し、適宜評価・管理を行ったうえで経営課題となり得るものをグループ経営会議を経て取締役会に報告しております。 (3) 指標及び目標「人的資本、多様性に関する事項」については2.の(1)戦略・指標及び (2)目標、「気候変動対応」については3.の(4)指標及び(5)目標を参照。 なお、他マテリアリティに関する指標等は精査中です。 2. 人的資本、多様性に関する事項(1) 戦略及び指標当社では、これからも事業を成長させ企業価値を高めるためには、人の成長を促し、成長意欲の高い人々から選ばれる企業であることが不可欠と考えております。 「Beautyの世界をアップデートしながら多くの人を幸せにしよう」というミッションの達成に向けて、従業員自らのチャレンジを促進させ、個人の活躍を後押しし、働き方の多様性・柔軟性を高めることで、化粧品業界を牽引するリーダーの育成に注力してまいります。 なお、人を成長させる上で重要なテーマを以下の4つに分け、課題や対策、これらの進捗を表す指標を整理しました。 ① 成長を感じチャレンジしたいカルチャーの醸成人が成長するためには、従業員本人のチャレンジする意欲と、それを促す環境が必要であると考えています。 本取り組みにおける実態を把握するべく、従業員に対して“そう思う”から“思わない”までの5段階評価に分けた意識調査を前連結会計年度に引き続き実施しました。 “そう思う”“やや思う”の肯定的な回答の割合は、前回からほぼ横ばいとなりましたが、全体的には大勢を占めている状態です。 しかしながら、回答の最上位項目である“そう思う”のみに着目すると、質問(a)については52%であったのに対して、(b)は26%、(c)は39%となっております。 課題を明確化するために男女に分けて当該調査の結果を精査したところ、当社における連結での女性管理職比率は63%(単体では55%)と他企業に比べて高い水準であるものの、特に(c)の上位職へのキャリア志向において女性の肯定的な回答が男性に比べて低い事が判明しました。 これは男女間賃金差異の要因ともなっており、一般社員・マネージャー(課長相当)・部長・本部長等のステージ毎に分けた場合、各層では90~95%に収まってはいるものの、部長以上の上位管理職では男性比率が高くなる傾向があり、その結果が差異として表れております。 男女間での意識の差については、当社の環境によるものだけでなく女性を取り巻く社会環境にも要因がありますが、当社では性別を問わず、より挑戦したい、働きがいを求めたい気持ちを後押しするための働き方支援を進めていく所存です。 そのためのアクションとして、「人の成長にコミットする」育成方針に則り、当連結会計年度より個人の成長・チャレンジに大きくフォーカスした評価制度へ刷新し、それに加えて年2回の社内でのハンズアップ(挙手制度)による新たな部門への異動が進むよう、環境づくりを推進してまいりました。 さらに、従来より実施していた1on1の制度や、マネジメント向けの学びの場を提供するなど、より実施率・内容の質が高まるよう積極的に働きかけ、マネジメント・メンバー双方の対話量を高めることで、一人ひとりの目指しを引き出す活動を推進してまいりました。 今後も、成長につながるよう責任の大きい業務や管理職へのチャレンジ意欲の醸成に向けて、ロールモデルや社内における様々な役割・ポジションの認知向上などに取り組んでまいります。 また、成長意欲の高い人々に選ばれ続けるには、大前提として従業員が「働きがい」や「やりがい」を感じ、これからも当社で活躍したい、成長したいという意欲につながることが重要と考えているため、当該事項を指標化するべく今回より以下の質問(d)を追加しました。 肯定的な回答が73%と高い水準である一方、否定的な回答において女性が12%、男性が5%と男女で差が生じているため、前述の対策に加えて、一人ひとりの役割や業務が過度に硬直化していないか注視しながら、成長意欲に応える機会提供を進めてまいります。 ② 働きがいを後押しするライフステージに合わせた働き方支援ますます多様化する社会において、性別・年齢・人種・障がいの有無に関わらず、誰しもが個性を発揮して活躍できる場を提供することが必要不可欠であると考えています。 意識調査の質問(e)においては、肯定的な回答が90%となりました。 これは当社が美容・コスメを題材にした事業を展開していることから、もともと女性従業員比率が高く、働き方の選択肢を幅広く提供してきた結果だと考えております。 一方で、前述した女性の上位職志向が男性に比べて低い事について、本テーマにおけるマネジメント層の働き方改革や、より明確なロールモデルの提示等で併せて改善してまいります。 さらに、働き方の選択肢を増やすため、オフィスへの出社とリモート勤務のハイブリッドを基本としておりますが、家族の転勤や介護などの止むを得ない事情で出社が困難である社員を対象に、これまで試験導入していたフルリモートでの勤務形態を2024年9月より正式に制度化しました。 なお、試験導入期間においても、この取り組みによりリテンションが向上し、退職することなく継続的に活躍できる環境を実現しました。 また、障がい者など多様な人材が活躍する部門では、全社と連携してワークシェアを推進し、グループ内の20部門にわたる73の業務を担当することで、事業成長の一翼を担っております。 さらに、当連結会計年度から活動領域をオフィスワークから店舗関連業務にまで展開しており、今後も活躍の場を一層広げてまいります。 ③ 異なる分野・業種における共創アイスタイルが市場において独自のポジションを確立した理由は、メディア・EC・店舗等のオンライン・オフラインを一気通貫した複数事業を運営し、それらが有機的に連携することで生み出されたシナジーによって、唯一無二のプラットフォームを形成できたからだと考えています。 リアルとネット、ユーザー視点とブランド視点といった多面的観点を部門間の横連携や複数領域での経験を通じて養うことがアイスタイルの強みであり、提供できるキャリアの特徴です。 しかしながら、横連携の推進に関する質問(f)において肯定的な回答が45%に留まっており、連携強化には未だに課題と伸びしろがあるため、全社横断のプロジェクト、ハンズアップによる異動やローテーション、事業間のオープンな情報共有、社内の人材交流などの施策を進めております。 今後、当社が化粧品業界だけでなく新しいBEAUTY領域に進出するためにも、@cosmeの価値を最大化し、そのアセットを活用した新しいビジネスにおける価値創造が必要不可欠です。 既存事業を大切に育てながらも固定概念に囚われることなく、他部門と交わることで新しいシナジーを生み出し、アイスタイル独自の価値を創造する人材の育成を推進してまいります。 ④ 新しい価値観で未来を牽引するリーダーの育成アイスタイルの原点はITであり、古い観念にとらわれないDXネイティブな企業であるため、従業員の自主性と新しいアイデアを尊重してまいりました。 化粧品業界が培ってきた資産と、当社で生まれた革新性を融合させることで、新しい可能性を切り拓き、業界の未来を牽引するリーダーの育成を目指しています。 これを加速するために、組織マネージャーを単なる管理者ではなく、人の成長にコミットする役割と位置づける、いわゆるコーチ型の人事制度・評価制度を導入するマネジメント改革にトライしています。 当連結会計年度においては、組織マネージャーに対して外部講師を招いた講演会と全員で取り組むワークショップである「マネジメントデイ」を実施しました。 また、気づきの機会提供として、組織マネージャーを中心に課題図書をもとにした意見交換の場である「ラウンドテーブルディスカッション」を実施し、年8回のプログラムに100名を超える組織マネージャーが継続的に参加しています。 さらに、育成力に不可欠な「聴く力」を養うための研修制度を試験導入し、50名の部門長に同プログラムを提供しています。 引き続き、「人の成長にコミットする」組織カルチャーへの変革に向けた施策を実施してまいります。 上記①~④全体を鑑みると、やりがいや成長意欲、チャレンジできる環境については、施策も含め一定の肯定的な評価や実感が従業員にあるため、今後はそれらをより伸ばす施策を進めていくことを大方針とします。 (2) 目標当社の企業価値の根幹を支えているのは人材であり、また、独自性を形成しているのは複数の事業や部門が交わることで新しいシナジーを創出し続けているからであると認識しております。 したがって、複数部門間の横連携を推進し、それを実感している人材を増やすことが、人と企業双方の成長を促す重要な施策であると考えております。 そのため、当社の人的資本経営におけるチャレンジとして、質問(f)の「複数部門間の横連携が推進されていると思うか」に対して、2027年までに肯定的な回答を50%以上にする目標を設定しました。 部門間シナジーをより推進し、イノベーションを起こすことで「Beautyの世界をアップデートさせる」というミッション達成を目指してまいります。 <人的資本経営の概要一覧>№パーパステーマ課 題 (注力事項)対 応 策指 標1ミッション:Beautyの世界をアップデートしながら、多くの人を幸せにしよう 人材戦略テーマ:成長意欲の高い人に選ばれ続ける会社になる 人材戦略:・人の成長にコミットする・気づきのマネジメント成長を感じチャレンジしたいカルチャーの醸成・より明確なロールモデルの提示 ・マネジメント層の働き方改革 (目指したい、目指せる、ライフワークバランス)・ハンズアップでのチャレンジ促進・チャレンジを称賛する場の醸成・ハンズアップ(何歳でも成長できる仕組み) ・7iAward (社内表彰制度) ・社外人材との交流 ・共同ワークショップ・会社に成長機会があると思う人の割合 ・自身の成長に意欲的な人の割合 ・上位、責任ポジションへの意欲的な人の割合 ・「働きがい」「やりがい」を感じる人の割合 2働きがいを後押しするライフステージに合わせた働き方支援・働き方の多様化 ・健康経営・休暇取得などライフワークバランスに対して周りの理解があると思う人の割合3異なる分野・業種における共創・VUCA時代の自律型人材育成を目指した、多様な経験を積む機会創出・異業種・異文化を受け入れて共創する機会・複数の領域経験 (ユーザー・ブランド視点 / リアル×ネット)・他の人から経験を学ぶ仕組み ・他部門・他社との共創の経験 (横連携PJT、コミュニティ参加)・横連携を強みと思う人の割合4新しい価値観で未来を牽引する リーダーの育成・正解のない時代の自律型ビジネスプロデューザーの育成・アジャイルにチャレンジしやすい環境提供 ・失敗を恐れずにチャレンジし、学びから次の機会に活かせる自律人材の育成・マネジメントモデルの改革 (管理者からコーチへ)・「気づき」を生む育成プログラムの導入 ・若手のPJTリーダー抜擢・育成プログラムへの参加割合・自律人材を発掘・育成するコーチ型マネジメントの数 ※施策と並行しているため、指標化と管理は今後実施予定 (3) ガバナンス・リスク管理経営陣・執行役員・人事責任者・SUSTAINABILITY推進委員会のメンバーで構成される「人材委員会」を隔週で開催し、人材に関する全社方針や戦略を決定するなど中長期視点での人的資本の強化を図っております。 また、定常的な活動の推進・管理は、サステナビリティ全般のガバナンス・リスク管理に記載の通り、人事関連部署とSUSTAINABILITY推進委員会で月次定例会にて行っております。 3. 気候変動対応当社グループでは、TCFDのフレームワークに則り、気候変動が当社事業に与える将来的な影響をリスク・機会の観点から精査した結果、他ESG課題と比べてリスクが相対的に低いものと見込んでおります。 そのため、マテリアリティとして特定しておりませんが、当社事業ならびに生活者、ひいては当社が属する化粧品業界全体に影響を及ぼす社会課題であるため、カーボンニュートラルな社会を目指して全社横断で気候変動対応を進めております。 (1) ガバナンス取締役副会長兼CFOを推進責任者に据えるSUSTAINABILITY推進委員会にて、気候変動対応における推進及び管理を行っております。 同委員会を中心に関連事業部と連携・協議して方針を決定し、適宜必要に応じて取締役会に関連議題を上程しております。 (2) 戦略当社事業に対する気候変動のリスク・機会を精査するにあたり、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が策定するSSP1-1.9及びSSP5-8.5シナリオを参照した上で、1.5℃以内の気温上昇に留める将来予測と、4℃以上の気温上昇となる場合を想定して分析を行いました。 詳細は以下のとおりです。 TCFD提言に基づく分類想定し得るリスク・機会 (太字は定性的に重要と認識する項目)リスク移行リスク政策(規制)炭素税導入による財務負担増プラスチック規制強化による販売促進物などの材料単価高騰法律- (事業特性上、同項目に関する特段のリスクはない)技術再生可能エネルギーの需要増による費用増加市場原材料コストの上昇による仕入条件の変更評判対応の遅れによる、感度の高い顧客離れ(生活者・化粧品メーカー)物理的リスク急性自然災害(台風・洪水)の頻発による ・店舗営業および店頭イベントの停止 ・ECにおける配送遅延リスクサプライチェーン停滞による機会損失(仕入商品・EC販売の配送遅延など)慢性平均気温上昇による外出機会=化粧をする機会の減少機会資源効率性環境配慮に対する生活者の意識向上に伴う、梱包資材等の削減や効率化エネルギー源- (事業特性上、当該項目に関する特段の機会はない)製品/サービス顧客の嗜好変化(エシカル消費)に合わせたサービスによる売上高の増加市場外出機会の減少によるEC需要の増加生活者における健康意識の高まりレジリエンス複数事業運営によるリスク分散と機動的な需要獲得 (3) リスク管理現在・将来に渡って事業継続に影響を及ぼし得る要素について、その影響度合いと発生可能性をSUSTAINABILITY推進委員会が分析した上で取締役会へ上程し、リスク・機会として特定しております。 今後はシナリオ分析をさらに進めることで、時間軸を整理した上で利益影響額を精査してまいります。 (4) 指標カーボンニュートラルな社会を目指し、当社の事業活動における温室効果ガスの排出量を測定しております。 24期より、当社店舗での電気使用量をScope2に含めて算出しており、これに伴い23期のデータも再集計しました。 また、Scope3(サプライチェーンにおける排出量)の算出も24期から開始しております。 本集計結果について、Scope2においては、本社ビルの電気が再生可能エネルギーに移行したことに伴い減少いたしました。 また、Scope3の主要な排出源としては、当社EC及び店舗にて販売する化粧品等が含まれるカテゴリー1と、当社の来店客による店舗と自宅間の移動で使用される電車等のカテゴリー9となります。 これらの排出量削減は直接的には難しいものの、カテゴリー1に関しては当社のステークホルダーである化粧品メーカーとの対話にて、削減を目指してまいります。 また、カテゴリー9は、事業規模の拡大に伴い今後も増加していくものと見込まれるため、経済合理性を考慮しつつ、温室効果ガスを吸収するカーボンニュートラルな施策を一層検討してまいります。 (5) 目標目標値については、Scope2を31期(2030年)までに現在の半分以下となる300t-CO²を目指す方針であります。 背景として、本社オフィスは既に再生可能エネルギーに切り替わっているものの、当社店舗については出店先であるショッピングセンターとの対話が必要となり、当社だけでは対応が困難であるため中期視点での目標として設定しております。 しかしながら、長期視点ではネットゼロを目指す方向性に変わりないため、ステークホルダーと共にカーボンニュートラルな社会の実現に向けて対策を推進してまいります。 (単位:t-CO²)23期 (2022年6月期)24期(2023年6月期)31期(2030年)目標Scope10 0 0Scope2(マーケット基準)709 662300Scope2(ロケーション基準)674 635300Scope3-136,395- カテゴリー1- 93,630- カテゴリー2- 3,196- カテゴリー3- 102- カテゴリー4- 3,885- カテゴリー5- 5- カテゴリー6- 206- カテゴリー7- 137- カテゴリー9- 34,319- カテゴリー11- 557- カテゴリー12- 329- カテゴリー14- 28- |
戦略 | (1) 戦略① アイスタイルが目指すサステナビリティアイスタイルは、「生活者中心の市場の創造」をビジョンとして掲げ、生活者視点で未来のあるべき姿を捉え、あらゆるステークホルダーと好循環を生み出すことで生活者を軸とした市場の創造を目指しています。 そのため、創業時より“生活者と化粧品メーカー・ブランドを適切につなげること”に尽力してまいりました。 アイスタイルが起業した1999年は、マスメディアでの一方的な情報発信がまだ多かった時代でした。 デジタルを活用した正しいコミュニケーションの在り方を目指して、生活者のニーズとメーカーのすれ違いを解消することをテーマに、生活者の声であるクチコミを集めて市場に反映する仕組みとして、コスメ・美容の総合サイト「@cosme」を立ち上げました。 生活者は、情報が増えすぎて何が正しく何を信用すべきか分からない。 ブランドは、情報接点が複雑化したため生活者に情報が伝えられない。 これらを解決するため、情報が氾濫するデジタル社会における不変的な価値として、中立的なプラットフォームを中長期で維持していくことがアイスタイルの目指すサステナビリティです。 そして、そのサステナビリティの中核を成すのが、中立な場である“プラットフォーム”、健全なコミュニケーションを促すステークホルダーとの“パートナーシップ”、これらを推し進める心臓部となる“人材”、活動の土台となる“ガバナンス”の4つです。 これらの要素がアイスタイルの根幹を支える価値であるため、マテリアリティとして注力しています。 ② マテリアリティa. 信頼されるプラットフォーム「@cosme」は、情報であるクチコミを扱うサイトであるため、生活者やメーカーから信頼を得ることが必要であると認識しています。 生活者の声を正しく・効率的に市場へ届けるためには、健全で中立なコミュニティの運営、情報セキュリティ、それらを支えるITなどが不可欠です。 これからも安心してご利用いただけるプラットフォームの構築を目指します。 b. パートナーシップによる共創ビューティー領域において、生活者やブランドをはじめとした多くのステークホルダーと共に、事業を通じてサステナビリティへの意識醸成や循環型社会に向けた取り組み等を共創することによって、サステナブルな社会に向けて貢献します。 c. 人材のエンパワーメント企業の心臓部である人材の重要性は、少子高齢化が進む日本社会において今まで以上に増しています。 人が成長するためには、成長したいと思える意欲・働き方の選択肢が充実したワークライフバランスの整った環境が必要です。 その上でアイスタイルでしか築けないキャリア(複数事業によるシナジー)で成長を加速させ、最終的には業界を牽引するような新しい価値を創出するリーダーの育成を目指しています。 結果として、これらの取り組みが企業価値の向上に繋がるものと考え、人の成長にコミットしてまいります。 d. ガバナンスの充実経営の健全性、透明性及び客観性の向上を目的とするコーポレート・ガバナンスの強化は、当社グループが環境変化の著しいIT業界に属する点からも、重要な経営課題であると認識しております。 また、企業だけでなくメディアやプラットフォームとしての健全性にも注力しています。 アイスタイルはこれからも生活者の声を市場に反映するだけでなく、メディア・EC・店舗などを通じて様々な出会い方をアップデートすることで、化粧品業界の発展や持続可能な社会に貢献してまいります。 マテリアリティ具体的な取り組みa. 信頼されるプラットフォーム・健全で透明性の高いサイト運営 (24時間監視でクチコミを全件チェック等)・広告出稿に左右されない公正中立なランキングロジック・正しく情報を伝えるための広告掲載ガイドラインの遵守・安心してご利用いただくための情報セキュリティ強化b. パートナーシップによる共創・エシカル情報の専門メディア「@cosme BEAUTY HOOD」によるユーザーへの意識啓発・サステナブルアクションの提示 (認知から行動へのステップアップ)・プラットフォームを横断したブランドとの施策 (イベント・リサイクルボックス等)c. 人材のエンパワーメント・成長したい人とチャレンジを促す文化の醸成・ワークライフバランスの整った職場環境の構築・複数事業を横断した成長機会の創出・DXを取り込んだ新しい価値創造リーダーの育成d. ガバナンスの充実・コーポレートガバナンス(役員の独立性やダイバーシティ促進等)・コンプライアンス (従業員教育や啓蒙によるリテラシー向上・通報窓口の設置等)・メディアの健全性に関する協議・審査機関である「メディア倫理委員会」の運営 |
指標及び目標 | (3) 指標及び目標「人的資本、多様性に関する事項」については2.の(1)戦略・指標及び (2)目標、「気候変動対応」については3.の(4)指標及び(5)目標を参照。 なお、他マテリアリティに関する指標等は精査中です。 |
事業等のリスク | 3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、当社の株式に関する投資判断は、本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。 なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書の提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 1.事業環境について (1) インターネット市場について 当社グループは、インターネットを利用した美容分野に関する各種事業を展開しております。 インターネット市場は、今後も中長期的には成長が継続するものと考えておりますが、インターネットの利用に関する新たな法的規制等の導入やその他予期せぬ要因によって、インターネット利用者の順調な発展が今後阻害され、当該市場の動向に大きな変化が生じた場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 技術革新への対応について インターネット関連分野においては活発な技術革新が行われており、当社グループとしても、技術革新に応じた システム拡充及び事業戦略の修正等を迅速に行う必要があるものと考えております。 システム部門を中心に、AIや IoT等をはじめとする新しい技術動向を注視しており、迅速にシステム開発を行える体制を敷いております。 しか しながら、予期しない技術革新等があった場合、その対応に係る追加のシステム開発費用が発生する可能性があり ます。 また、システム開発等の適切な対応に支障が生じた場合には、各事業における競争力低下及びユーザーの流 出等を招く可能性があり、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 美容関連市場について 当社グループは、美容関連市場を事業領域として事業を展開しております。 その中でも、主たる事業領域である 化粧品関連市場は、その広告宣伝活動や消費動向等について、比較的景気変動等の影響を受けにくい特徴があるも のと認識しておりますが、今後において、新型コロナウイルスによる生活者の生活様式の変化など当該市場の動向 に大きな変化が生じた場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があり ます。 2.事業展開について (1) BeautyPlatform「@cosme」について 当社グループは、コスメ・美容の総合サイト「@cosme」を基盤としたBeautyPlatformの収益構造の強化に向けてBtoCサービス、BtoBサービスの拡充を図っております。 しかしながら、かかる取り組みがサービス利用者のニーズを捉えられず、サービス利用者が減少した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) サイト運営の健全性等について@cosmeでは、登録会員が化粧品等の使用感や商品の評価(クチコミ)を自由に投稿することが可能ですが、サイト運営に関して、利用規約、ガイドラインを策定し、サイト上に明示することによって、登録会員の適切な利用を促すよう努めております。 また、クチコミは、同一登録会員による1商品に対する投稿が1度に限られる旨ガイドラインにて取り決めるとともに、外部委託を含む投稿内容の全件監視体制を構築しており、登録会員の実際の商品評価に基づかない恣意的な投稿、一部当社グループとしてサイト運営上容認できない、誹謗中傷、いやがらせ、知的財産権の侵害及び社会道徳・公序良俗に反する内容等の不適切な投稿等を発見した場合には、当該投稿を削除するなど、一定の規制を実施することにより、健全なサイト運営を維持しております。 しかしながら、サイト内の不適切な投稿について、当社グループが十分に対応できず、サイトの健全性を維持できなかった場合には、ユーザーの支持低下等が生じる可能性があり、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 出店政策、新業態開発について 当社グループでは、「@cosme TOKYO」と同様の旗艦店及び小売店舗「@cosme STORE」等の出店を当社の財政状態及び経営成績や事業環境を鑑みて、収益性の向上に資すると判断されたものに関して行う予定です。 しかし、市場環境が急激に変化する場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、経済環境の著しい変化等により、店舗の必要性が低下し、事業計画における店舗の収益計画に対して大きな乖離が発生した場合等には、店舗において使用する固定資産に関して減損損失を計上する必要があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 在庫について当社グループでは、適切な在庫管理と販売予測により、品切れによる販売機会ロス削減と過剰在庫の防止を行っておりますが、販売予測を誤った場合には在庫不足または過剰在庫となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 新規事業展開について当社グループでは、化粧品小売店以外の美容サービスへの進出など新たな美容関連事業への進出を中長期で目指しております。 しかしながら、顧客のニーズを満たす美容サービス・商品等の提供ができなかった場合や、市場環境の変化により計画通りに事業展開できなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 海外事業展開について当社グループでは、海外事業における化粧品等の商品卸・EC販売に加え、店舗運営や美容系ポータルサイトの展開など中長期での本格進出を目指しております。 しかし、各国の法令、制度・規制、政治・社会情勢、文化、宗教、ユーザー嗜好、商慣習の違い等をはじめとする潜在的リスクに対処出来ないこと等により事業を推進していくことが困難となった場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、海外事業の現地通貨建ての項目は、換算時の為替レートによる為替変動リスクを受ける可能性があり、当初想定した為替レートと実勢レートに著しい乖離が生じた場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 業務提携・M&Aについて当社グループでは、中長期での事業規模の拡大と収益源の多様化を進めるため、当社グループのサービスと親和性の高い企業との業務・資本提携やM&Aを通じた事業の拡大に適宜取り組んでおります。 しかしながら、被買収企業との融合又は提携先との関係構築・強化が予定通り進捗しない場合、統合又は提携により当初想定した事業のシナジー効果等が得られない場合、何らかの理由により当該業務提携が解消された場合など、投資に要した資金、時間その他の負担に見合った利益を回収できない可能性があり、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループでは、会計基準に従ってかかるのれんを今後一定の期間にわたり償却いたしますが、事業環境や競合状況の変化等により期待する成果が得られないと判断される場合には、当該のれんについて減損損失を計上する必要があり、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 競合について当社グループが運営する@cosmeは、女性ユーザーを中心に支持を得ているものと認識しております。 当社グループは、@cosmeの収益構造強化を進めるとともに、インターネットを利用した美容分野での事業展開を図っていく方針でありますが、当該各事業分野に大手企業が参入するなどし、競争が激化した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 3.コンプライアンスについて (1) 法的規制について当社グループの運営する各種サービスにおいて、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律、不正アクセス行為の禁止等に関する法律、特定電子メールの送信の適正化等に関する法律、特定商取引に関する法律、不当景品類及び不当表示防止法、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、個人情報の保護に関する法律等をはじめとする日本国内の各種法令及び当社グループの海外拠点における諸外国の法制度・法令に関して、インターネットの利用や関連するサービス及びインターネット関連事業を営む事業者を規制対象として、新たな法令等の制定や既存法令等の解釈変更等がなされた場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 個人情報の保護について当社グループは、サービスの提供に際して、登録会員の個人情報(名前、メールアドレス、性別、住所、職業、生年月日、肌質、髪質、クチコミ履歴、購入履歴等)を取得していることから、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務を課されております。 当社グループでは、個人情報の保護の徹底を図るべく、個人情報の保護の方針を定め、当方針の遵守を徹底するよう努めるとともに、個人情報の取扱いに関する社内教育を行うなど、管理運用面についても、慎重を期しております。 しかしながら、当社グループが保有する個人情報等について、漏洩、改ざん、不正使用、外部からの不正アクセス、その他想定外の事態が発生する可能性が完全に排除されているとはいえず、これらの事態が発生した場合、適切な対応を行うための相当なコストの負担、当社グループへの損害賠償請求、当社グループの信用の低下等によって、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 知的財産権について当社グループは、主として新規事業開始前に第三者の特許権、商標権等の知的財産権の登録・使用状況を外部の弁理士等を通じて調査するとともに、必要に応じて当社グループの知的財産権の登録等について国内及び海外で申請することで、知的財産権に関わるリスクが発生しないよう随時対応しております。 しかしながら、当該調査をしても第三者の特許権、商標権等の知的財産権の登録・使用状況が明確に判明せず、当社グループが、結果として第三者の保有する特許権、商標権等の知的財産権を使用したこと等により、第三者の当該知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求等を受ける可能性があり、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、ユーザーが投稿したクチコミを、広告又は販促物等に使用することを目的として有償で提供する場合があります。 この場合において、当社グループでは、当該クチコミについて弁護士その他の専門家の意見をふまえて、会員登録時に、投稿したクチコミを当社が利用することを定めた利用規約への同意を得ておりますが、当該クチコミの利用において、権利処理に関連した投稿者本人からのクレーム等に起因する風評問題等が発生した場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 内部管理体制について当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るためにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要であると認識しております。 当社グループでは、役職員等の内部関係者の不正行為等が発生しないよう、コンプライアンス規程を制定し、当社グループの役職員等が遵守すべき法令、ルールを定めており、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。 しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生するといった事態が生じた場合、事業の急速な拡大により内部管理体制の構築が追いつかないという事態が生じる場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 訴訟発生について当社グループでは、コンプライアンス規程を制定し、役職員に対して当該規程を遵守させることで、法令違反等の発生リスクの低減に努めております。 しかしながら、当社グループ及び役職員の法令違反等の有無に関わらず、ユーザーや取引先、第三者との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展する可能性があります。 提起された訴訟の内容及び結果によっては、多大な訴訟対応費用の発生や企業ブランドイメージの悪化等により、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性もあります。 4.その他 (1) システム投資等についてインターネットにおける技術・サービス等の急激な変化や当社グループの計画を上回る急激な会員数及びサイト閲覧件数の増加があった場合、システム投資の時期、内容、規模について変更せざるを得なくなる可能性があります。 このような事態が生じた場合には、システム投資、減価償却費負担の増加や減損損失の計上が想定され、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) システム障害及びセキュリティ対策について当社グループが営む事業は、主としてインターネット環境におけるサービス提供であり、サーバー等の各種機器及び通信回線等を利用しております。 当社グループは、サービスの安定供給を図るために、地震に対応可能な耐震構造を備えたデータセンターを利用し、また、システムの構造について、ファイアウォールソフトの導入により当社サーバーへの外部からの不正アクセスを遮断するとともに、サーバー上で稼動するOSレベルでのセキュリティを設定する等の二重の防護策を実施した上で、定期的に脆弱性の点検を行い、不正アクセスやウィルスの感染の対策を実施しております。 しかしながら、電力供給の停止、通信回線の遮断、ソフトウエア又はハードウエアの不具合、自然災害、その他当社グループの想定しないシステム障害等が生じた場合や、外部から当社サーバー等への不正侵入といった犯罪行為である不正アクセスがなされた場合に起因し、ユーザーが当社サービスを利用できなくなった場合には、信用低下や損害賠償等により、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 特定人物への依存について当社の代表取締役会長である吉松徹郎は創業者であり、当社設立以来、最高経営責任者として代表取締役を務めております。 同氏は、インターネット業界を中心とする人的ネットワーク等を通じて現在の事業基盤を構築してきた経緯から、インターネット関連業界に精通しており、同業界に事業基盤を有する当社グループの経営方針や事業戦略の決定及びその遂行に重要な役割を果たしております。 当社グループにおいては、取締役会や経営会議等における役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化を図り、代表取締役を他に1名追加して経営と業務執行の分担を進めるなど、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が当社グループの業務を継続することが困難になった場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 人員の獲得及び育成について当社グループは、経営計画及び事業方針のもと、適宜事業拡大や新規事業の展開を行っており、その都度、必要に応じて人材の確保が必要であると考えております。 特に、事業基盤を拡大・成長させていくための高度なマネジメント能力やシステム技術分野のスキルを有する人材確保に努めるとともに、教育体制の整備を進め人材の定着を図るよう努めていく方針であります。 しかしながら、当社グループの求める人材が十分に確保・育成できなかった場合や人材の流出が進んだ場合には、経常的な業務運営及び新規事業の拡大等に支障が生じる可能性があり、そのような事態が生じた場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 投資について当社グループは、日本国内外における美容関連及びインターネット関連の企業に対して投資を実施しております。 投資先企業は非上場企業が中心であることから、その将来性において不確定要素を多数抱えており、市場環境等の外部要因だけでなく、経営管理体制等の内部要因により業績が悪化するなど、投資先企業の今後の業績の如何によっては、当社グループ保有の投資有価証券等の減損損失等を計上する必要があり、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 新株予約権等の行使による株式価値の希薄化について 当社グループでは、新株予約権等を発行しております。 現在付与している新株予約権等について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。 (7) 災害・有事等について当社グループの主要な拠点である日本の首都圏、中国・香港等を中心とした東アジアにおいて大規模な自然災害・疫病の蔓延・国際紛争等が発生した場合には、サービスの提供等が停止する可能性もあり、当社の信頼性やブランドイメージを毀損するだけでなく、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループにおいては、これらの有事の場合に備え、事業継続計画等の対応策を策定しておりますが、物的、人的損害が甚大である場合には、当社グループの業務継続自体が困難又は不可能となる可能性があります。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。 )の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。 会計方針の選択・適用、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の相対的な開示には、経営者が過去の実績等を勘案し、実態に即した合理的な見積り・判断をしております。 特に、当社グループの主要資産であるソフトウエアに関しては、管理系のものを除き、急速なインターネット業界の成長を勘案して、償却年数を2年(有税償却)としております。 (2) 経営成績 (業績等の概要) 国内化粧品市場におきましては、新型コロナウイルス(COVID-19)が感染法上の分類において「5類」へ移行し、これに伴い外出機会が増加したことで消費傾向が復調しました。 また、訪日外国人客が戻り始めたことも、需要回復の一因となっております。 (参考)セグメント名称及び一部サービスの計上セグメント変更 当連結会計年度における業績は以下の通りです。 売上高におきましては、国内で展開しているマーケティング支援事業及びリテール事業が業績を牽引し、30.8%の増収となりました。 リテール事業においては2023年9月にオープンした大型旗艦店「@cosme OSAKA」や既存店も好調に推移しており、ECにおいては、スペシャルイベント「@cosme BEAUTY DAY」や「@cosme SPECIAL WEEK」が成功をおさめたこと、2023年11月にAmazon.co.jp上にオープンした「@cosme SHOPPING」の寄与もあり、44.2%と大きく増収しました。 また、マーケティング支援事業においても前年同期比で11.9%の増収となりました。 営業利益におきましては、マーケティング支援事業及びリテール事業の増益により、全社的な人件費増加、ECスペシャルイベントやアプリダウンロード促進のプロモーション費用を吸収し、前年同期比で137.4%と大きく増益しました。 以上の結果、当連結会計年度の業績は以下の通りとなりました。 売上高 56,085百万円(前年同期 42,890百万円 / 前年同期比 30.8%増) 営業利益 1,940百万円(前年同期 817百万円 / 前年同期比 137.4%増) 経常利益 1,721百万円(前年同期 410百万円 / 前年同期比 319.4%増) 税金等調整前当期純利益 1,589百万円(前年同期 392百万円 / 前年同期比 305.5%増) 親会社株主に帰属する当期純利益 1,214百万円(前年同期 275百万円 / 前年同期比 341.2%増) ① マーケティング支援事業 当セグメントには、当社が運営するコスメ・美容の総合サイト「@cosme」を基盤とした、化粧品ブランド向けの広告ソリューションが属しております。 売上高におきましては、店頭におけるポップアップイベントなどの販売促進への需要増加と、それと連携したオンラインにおける広告・ソリューションサービスの受注増加により、増収となりました。 営業利益におきましては、第3四半期において発生した一過性のソフトウエア償却費用の計上や人材関連費用等の増加があったものの、増収により当該費用を吸収して、大きく増益しました。 以上の結果、当連結会計年度の業績は以下の通りとなりました。 売上高 8,344百万円(前年同期 7,457百万円 / 前年同期比 11.9%増) 営業利益 1,617百万円(前年同期 1,136百万円 / 前年同期比 42.3%増) ② リテール事業 当セグメントには、化粧品ECサイト「@cosme SHOPPING」の運営、化粧品専門店 「@cosme STORE」や大型旗艦店「@cosme TOKYO」の運営等、国内における小売業を中心としたサービスが属しております。 ECの売上高におきましては、「@cosme BEAUTY DAY」や「@cosme SPECIAL WEEK」が過去最高の流通総額を達成したことや、各ブランドにおけるイベントの先行予約品・限定品の販売など、当社ECでしか提供できない価値の訴求により、31.8%の増収となりました。 店舗では、2023年9月に新規オープンした大型旗艦店「@cosme OSAKA」及びM&AをしたCosmeticsシドニー7店舗の寄与に加えて、既存店舗も25.8%伸長しており、店舗全体では前年同期比で51.6%の増収となりました。 営業利益におきましては、EC・店舗の増収により、人件費の増加やECスペシャルイベント、アプリダウンロード促進のプロモーション費用を吸収して、前年同期比で88.7%と増益しました。 以上の結果、当連結会計年度の業績は以下の通りとなりました。 売上高 42,145百万円(前年同期 29,222百万円 / 前年同期比 44.2%増) 営業利益 2,636百万円(前年同期 1,397百万円 / 前年同期比 88.7%増) ③ グローバル事業 当セグメントには、日本国外で展開するEC・卸売、店舗、メディア等のサービスが属しております。 売上高におきまして、香港店舗などが健闘したものの、中国越境ECや韓国事業の不調により減収となりました。 営業利益におきましても、上記理由に加え、第1四半期と第3四半期に発生した中国越境ECにおける在庫評価損もあり赤字となりました。 以上の結果、当連結会計年度の業績は以下の通りとなりました。 売上高 3,935百万円(前年同期 4,395百万円 / 前年同期比 10.5%減) 営業利益 △209百万円(前年同期 △86百万円) ④ その他事業 当セグメントには、美容部員を派遣する人材派遣事業と、ユーザー向けのBtoC課金サービス、創業間もない企業も含め幅広い成長ステージの企業に投資する投資育成事業が属しております。 売上高におきましては、人材派遣事業における派遣人員の不足により、減収となりました。 営業利益におきましては、人材派遣事業において利益率の高い案件の獲得により増益となりました。 以上の結果、当連結会計年度の業績は以下の通りとなりました。 売上高 1,661百万円(前年同期 1,816百万円 / 前年同期比 8.5%減) 営業利益 252百万円(前年同期 224百万円 / 前年同期比 12.6%増) (3) 生産、受注及び販売の状況 ① 生産実績当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 ② 仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称仕入高(百万円)前年同期比(%)リテール事業29,96049.0グローバル事業2,073△13.0その他事業4―合計32,03742.5 (注)1セグメント間取引については相殺消去しております。 2金額は、仕入価格によっております。 ③ 受注実績当社グループは概ね受注から役務提供までの期間が短いため、受注状況に関する記載を省略しております。 ④ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)マーケティング支援事業8,34411.9リテール事業42,14544.2グローバル事業3,935△10.5その他事業1,661△8.5合計56,08530.8 (注)1セグメント間取引については相殺消去しております。 2主な相手先別の販売実績については、該当事項はありません。 (4)財政状態 資産、負債及び純資産の状況 (資産)当連結会計年度末における資産の額は、前連結会計年度末に比べ3,840百万円増加し、28,141百万円となりました。 当連結会計年度末における流動資産の額は、前連結会計年度末に比べ1,254百万円増加し、16,484百万円となりました。 これは主に、現金及び預金が961百万円減少したものの、受取手形、売掛金及び契約資産が497百万円、商品が1,272百万円増加したこと等によるものであります。 当連結会計年度末における固定資産の額は、前連結会計年度末に比べ2,586百万円増加し、11,656百万円となりました。 これは主に、有形固定資産が174百万円増加したことに加え、第3四半期連結会計期間においてトレンダーズ株式会社の株式を新たに取得したこと等で投資有価証券が2,558百万円増加したこと等によるものであります。 (負債)当連結会計年度末における負債の額は、前連結会計年度末に比べ2,343百万円増加し、15,953百万円となりました。 当連結会計年度末における流動負債の額は、前連結会計年度末に比べ1,866百万円増加し、8,237百万円となりました。 これは主に、支払手形及び買掛金が667百万円増加、未払金が711百万円増加したことに加え、1年内返済予定の長期借入金が203百万円増加したこと等によるものであります。 当連結会計年度末における固定負債の額は、前連結会計年度末に比べ477百万円増加し、7,717百万円となりました。 これは主に、長期借入金が279百万円増加したこと等によるものであります。 (純資産)当連結会計年度末における純資産の額は、前連結会計年度末に比べ1,497百万円増加し、12,187百万円となりました。 これは主に、第1四半期連結会計期間において連結子会社Glowdayz,Inc.の株式を追加取得したことにより資本剰余金が1,148百万円減少したものの、利益剰余金が1,214百万円、新株予約権が574百万円増加したことに加え、第3四半期連結会計期間において新株予約権の権利行使が行われ、資本金及び資本剰余金がそれぞれ251百万円増加したこと等によるものであります。 (5)キャッシュ・フロー当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。 )の残高は、前連結会計年度末に比べ972百万円減少し、5,787百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は以下の通りであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、3,336百万円(前年同期は2,942百万円の収入)であります。 この主な要因は、棚卸資産の増加額1,132百万円、売上債権の増加額396百万円があったものの、税金等調整前当期純利益1,589百万円の計上、非資金取引である減価償却費1,854百万円の計上、株式報酬費用579百万円の計上、のれん償却額208百万円の計上、仕入債務の増加額554百万円、未払金の増加額267百万円等があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において投資活動の結果使用された資金は、4,569百万円(前年同期は1,247百万円の支出)であります。 この主な要因は、トレンダーズ株式会社の株式を取得したことにより投資有価証券の取得による支出2,673百万円、無形固定資産の取得による支出1,131百万円、有形固定資産の取得による支出641百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出136百万円等があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において財務活動の結果得られた資金は、160百万円(前年同期は612百万円の支出)であります。 この主な要因は、長期借入金の返済による支出761百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出478百万円、リース債務の返済による支出250百万円があったものの、長期借入れによる収入1,200百万円、株式の発行による収入498百万円があったことによるものであります。 (参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移 2020年6月期2021年6月期2022年6月期2023年6月期2024年6月期自己資本比率 (%)21.535.538.141.639.0時価ベースの自己資本比率 (%)72.5167.173.8174.6136.3キャッシュ・フロー対有利子負債比率 (%)-712.0768.2150.6141.5インタレスト・カバレッジ・レシオ (倍)---14.139.9 (注)1. いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。 2. 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式数を除く)により算出しております。 3. キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。 4. 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象と しております。 なお、転換社債型新株予約権付社債については、無利息のため有利子負債には含めて おりません。 5. 2020年6月期は営業キャッシュ・フローがマイナスであるため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率 (%) を、2020年6月期、2021年6月期、2022年6月期は営業利益がマイナスであるため、インタレスト ・カバレッジ・レシオ (倍)を、記載しておりません。 (6)資本の財源及び資金の流動性当社グループの所要資金は、大きく分けて、ソフトウエア開発、店舗の出店に伴う設備投資、出資・貸付等の投融資資金と経常の運転資金となっております。 これらの所要資金は、自己資金及び金融機関からの長期借入により調達することとしているほか、発行済みの新株予約権の行使による払込金額も充当しており、投資及び事業資金は確保されていると認識しております。 資金の流動性については、グループCMSにより国内グループ各社における余剰資金の有効活用に努め、更に金融機関との間で当座貸越契約を締結すること等により、急な資金需要や新型コロナウイルス等の不測の事態にも備えております。 今後につきましても、事業の業績拡大期には先行して運転資金が増大するビジネスであること、事業拡大に伴いソフトウエア投資の増加が見込まれること等を考慮して、充分な流動性を維持していく考えです。 なお、当連結会計年度においては、第25回新株予約権の一部が2024年2月に行使され、498百万円の資金調達を実施したほか、事業拡大による運転資金の増加に伴い、2023年10月に取引金融機関4社から合計1,200百万円の借入れを実施しております。 |
経営上の重要な契約等 | 5 【経営上の重要な契約等】 (株式取得による持分法適用関連会社化) 当社は、2024年2月14日付の取締役会において、トレンダーズ株式会社(以下、「トレンダーズ」といいます。 )との間で、資本業務提携契約(以下、「本資本業務提携契約」といい、本資本業務提携契約に基づく資本業務提携を「本資本業務提携」といいます。 )を締結し、同社が提出する有価証券届出書の効力が発生することを条件に、同社が第三者割当の方法により処分する自己株式を引き受けること(以下、岡本氏からの株式取得と併せて「本株式取得」といいます。 )、及び、同社の筆頭株主であり代表取締役会長の岡本 伊久男氏よりその保有する同社株式を取得する株式譲渡契約を締結することを決定いたしました。 そして、それらの契約を締結し、2024年3月19日に同社株式を取得して、当社の関連会社といたしました。 1.本資本業務提携の目的 当社は、化粧品ブランド向けのサービスとして、メディア・EC・店舗で蓄積されたユーザーの購買を含む行動データをもとにしたソリューションを提供しておりますが、さらなる成長のために@cosme外のプラットフォームとの連携を推進しており、特に美容領域のデジタルソリューションにおいて高い成長余地のあるSNSマーケティングの強化が必要不可欠と考えております。 一方、トレンダーズは創業以来、トレンドを軸に新たな価値を創出する事業を展開しており、成長領域であるSNSと美容分野に特化したマーケティングサービスを提供することで、著しい成長を遂げています。 同社が築き上げた独自のインフルエンサーネットワーク「LIN」や、美容メディア「MimiTV」などを起点に、トレンド分析からインフルエンサーマーケティングまで多岐にわたるソリューションを提供しております。 当社とトレンダーズは、様々なメディアやプラットフォームにおける競争環境が激化するなか、互いの強みを掛け合わせることで市場に新たな価値をもたらし、今後の美容マーケティングにおける収益の柱の構築を目指すという方針が一致したことにより、本資本業務提携契約を締結するに至りました。 これにより化粧品ブランドに対して、両社の強みを最大限に活かした新しいソリューション提供が可能となり、両社の中長期的な企業価値向上に寄与するものと見込んでおります。 2.本株式取得の相手先 トレンダーズの筆頭株主であり、代表取締役会長である岡本 伊久男氏:1,844,600株 トレンダーズが保有する自己株式:605,985株 本株式取得により、当社はトレンダーズの発行済株式総数の30.83%(小数点以下第三位を四捨五入しております。 )に相当する株式である2,450,585株を保有することとなり、同社を持分法適用関連会社といたしました。 ((注)1) 3.本株式取得により持分法適用関連会社化する会社の名称、事業内容、規模 名称:トレンダーズ株式会社 事業内容:マーケティング事業、インベストメント事業 資本金: 623百万円(2023年12月31日現在)((注)2) 4.本株式取得の時期 2024年3月19日 5.取得する株式数及び取得後の持分比率取得する株式数:2,450,585株取得価額:総額 2,642百万円 (1株につき1,078円)本株式取得後の持分比率:30.83%(小数点以下第三位を四捨五入) 6.支払資金の調達方法 自己資金 7.業務提携の内容美容業界における新たな顧客体験を創出するべく、以下の取り組みを行ってまいります。 ① マーケティングソリューションの進化と拡大 両社の営業アセットや強みを活かしたソリューション提案を推進することで、顧客である化粧品ブランドの満足度向上を目指すとともに、両社のソリューションを合わせた新しいサービスを開発する。 ② グローバルビジネスの進化 日本進出を検討している海外の化粧品ブランド及び海外進出を企図する日本の化粧品ブランド向けに、SNSを活用した共同の支援サービスを開発・推進する。 ③ 美容経済圏の拡大 @cosmeのプラットフォームと、トレンダーズが持つインフルエンサーネットワークを掛け合わせ、コスメ以外の領域にも可能性を拡大する。 (注)1 持株比率については、本件株式取得によって当社が取得するトレンダーズの株式2,450,585株を、2023年9月30日現在の同社発行済株式総数7,949,400株で除して計算しております。 また、小数点以下第三位を四捨五入しております。 (注)2 トレンダーズの2024年6月30日現在の資本金は630百万円となります。 |
研究開発活動 | 6 【研究開発活動】 当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は3百万円であります。 これはマーケティング支援事業において、生成AIを活用したクチコミデータ活用のPoCにより発生したものであります。 |
設備投資等の概要 | 1 【設備投資等の概要】 当連結会計年度の事業拡大のために行った設備投資(無形固定資産含む)の総額は、1,818百万円であります。 セグメントごとの設備投資について示すと、その主なものは次のとおりであります。 (1)マーケティング支援事業当連結会計年度の主な設備投資は、「@cosme」に係るシステム開発に伴うソフトウエア開発費用などを中心とする総額1,139百万円の投資を実施いたしました。 なお、重要な設備の除却又は売却はありません。 (2) リテール事業当連結会計年度の主な設備投資は、店舗の設備などを中心とする総額635百万円の投資を実施いたしました。 なお、重要な設備の除却又は売却はありません。 (3)グローバル事業当連結会計年度の主な設備投資は、工具、器具及び備品などを中心とする総額11百万円の投資を実施いたしました。 なお、重要な設備の除却又は売却はありません。 (4)その他事業 重要な設備投資、除却又は売却はありません。 (5)全社当連結会計年度の主な設備投資は、当社の本社資産などを中心とする総額34百万円の投資を実施いたしました。 なお、重要な設備の除却又は売却はありません。 |
主要な設備の状況 | 2 【主要な設備の状況】 (1) 提出会社2024年6月30日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物ソフトウエアリース資産その他合計本社(東京都)マーケティング支援事業業務施設―1,632―5372,169338 (2)本社(東京都)全社 (共通)業務施設31134140189130(5) (注) 1 全社(共通)の本社オフィスの一部資産について、2021年12月末をもって使用を休止しております。 2 帳簿価額のうち「その他」は主にソフトウエア仮勘定等であります。 3 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員数であります。 (2) 国内子会社2024年6月30日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物ソフトウエアリース資産その他合計㈱アイスタイルリテール本社(東京都)店舗(東京都)(神奈川県)(愛知県)(大阪府)(兵庫県)(熊本県)(北海道)(福岡県)(埼玉県)(群馬県)(富山県)リテール事業業務施設店舗施設89049―4841,423348(147) (注) 1 現在休止中の主要な設備はありません。 2 帳簿価額のうち「その他」は工具、器具及び備品並びに建設仮勘定の合計であります。 3 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員数であります。 (3) 在外子会社2024年6月30日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物ソフトウエアリース資産その他合計istyle Retail (Hong Kong) Co., Limited本社(香港)店舗(香港)グローバル事業業務施設店舗施設21315532224(31) (注) 1 現在休止中の主要な設備はありません。 2 帳簿価額のうち「その他」は工具、器具及び備品等であります。 3 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員数であります。 |
設備の新設、除却等の計画 | 3 【設備の新設、除却等の計画】 (1) 重要な設備の新設等 会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容投資予定額(百万円)資金調達方法着手予定年月完成予定年月完成後の増加能力総額既支払額当社本社(東京都)マーケティング支援事業ソフトウエア1,278―自己資金2024年7月2025年6月既存サービスの改良及び新規サービスへの対応㈱アイスタイルリテール店舗(埼玉県等) リテール事業新規店舗開発設備・店舗改装増床等1,554―自己資金2024年6月2025年6月新規店舗の出店・既存店舗の改装増床 (2) 重要な設備の除却等経常的な設備の更新のための除却等を除き、重要な設備の除却等の計画はありません。 |
研究開発費、研究開発活動 | 3,000,000 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 34,000,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 35 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 5 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 6,690,000 |
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 1 |
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 2 |
Investment
株式の保有状況 | (5) 【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方 当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、純投資目的である株式には、専ら株式の価値の変動または株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする株式を、純投資目的以外の目的である投資株式には、それらの目的に加えて当社の中長期的な成長及び企業価値の向上に資すると判断し保有する株式を区分しております。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、取引先との安定的・長期的な取引関係の構築、業務提携、または協働ビジネス展開の円滑化および強化等の観点から、当社グループの中長期的な企業価値向上に資すると判断される場合、当該取引先等の株式等を取得し保有することができるものとし、その中には上場株式が含まれる場合もあります。 当社は、政策保有株式として上場株式を保有する場合は、以下のとおり対応することといたします。 担当取締役が、適宜、政策保有株式を保有することの合理性の検証を行い、取締役会に諮ることとし、当社グループの中長期的な企業価値向上に資さないと判断した場合は、株式市場の状況なども考慮しながら、売却することを検討いたします。 また、当社が高い議決権比率を有する投資先については、企業との対話を行い、当該会社の企業価値向上、及びそれによる当社の企業価値向上に寄与するかを基準として、議案に対する賛否を判断いたします。 b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式2210非上場株式以外の株式1412 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 該当事項はありません。 c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)株式会社ハウスオブローゼ260,000260,000株式会社ハウス オブ ローゼのプライベート化粧品の海外拡販とアイスタイルグループの海外販路の拡大を目指していくにあたり、両社の連携を一層深めるため、株式を取得いたしました。 定量的な保有効果の記載は困難でありますが、保有の合理性はa.で記載の方法により検証しております。 無412421 みなし保有株式該当事項はありません。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式 区分当事業年度前事業年度銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式1540818393非上場株式以外の株式161161 区分当事業年度受取配当金の合計額(百万円)売却損益の合計額(百万円)評価損益の合計額(百万円)含み損益減損処理額非上場株式―266924非上場株式以外の株式―――― ④ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの該当事項はありません。 ⑤ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの該当事項はありません。 |
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社 | 1 |
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 2 |
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 210,000,000 |
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 1 |
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 412,000,000 |
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 260,000 |
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 412,000,000 |
貸借対照表計上額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社 | 61,000,000 |
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 株式会社ハウスオブローゼ |
保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 株式会社ハウス オブ ローゼのプライベート化粧品の海外拡販とアイスタイルグループの海外販路の拡大を目指していくにあたり、両社の連携を一層深めるため、株式を取得いたしました。 定量的な保有効果の記載は困難でありますが、保有の合理性はa.で記載の方法により検証しております。 |
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 無 |
Shareholders
大株主の状況 | (6) 【大株主の状況】 2024年6月30日現在 氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂一丁目8番1号8,943,60011.35 株式会社ワイ東京都目黒区目黒一丁目1番33号8,734,60011.08 株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海一丁目8番12号6,591,8008.36 吉松 徹郎東京都目黒区4,604,5695.84 MSIP CLIENT SECURITIES(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社証券管理部)25 CABOT SQUARE,CANARY WHARF,LONDON E14 4QA,U.K.(東京都千代田区大手町一丁目9番7号)2,730,1313.46 一般財団法人都築国際育英財団東京都渋谷区桜丘町24番5号1,903,9002.41 株式会社SBI証券東京都港区六本木一丁目6番1号1,660,3132.10 THE BANK OF NEW YORK 133652(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) BOULEVARD ANSPACH1,1000 BRUSSELS,BELGIUM(東京都港区港南二丁目15番1号) 1,419,5001.80 THE BANK OF NEW YORK 133612(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) BOULEVARD ANSPACH1,1000 BRUSSELS,BELGIUM(東京都港区港南二丁目15番1号)1,244,3001.57 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社東京都千代田区大手町一丁目9番7号1,047,5261.32 計―38,880,23949.35 (注)1 上記のほか、当社所有の自己株式が2,693,567株あります。2 役員の所有株式数は、当社役員持株会における持分を含めた実質持株数を記載しております。3 前事業年度末現在主要株主でなかった 株式会社ワイは、当事業年度末では主要株主となりました。 4 2024年6月21日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、アセットマネジメントOne株式会社およびその共同保有者であるアセットマネジメントOneインターナショナルが2024年6月14日現在で以下の株式を保有している旨が記載されているものの、当社として2024年6月30日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、その大量保有報告書の変更報告書の内容は以下のとおりであります。 氏名又は名称住所保有株券等の数(総数)(株・口)株券等保有割合(%)アセットマネジメントOne株式会社東京都千代田区丸の内一丁目8番2号7,878,4009.67アセットマネジメントOneインターナショナル(Asset Management One International Ltd.)30 Old Bailey, London, EC4M 7AU, UK132,9000.16 5 2024年6月21日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、ベイリー・ギフォード・アンド・カンパニーおよびその共同保有者であるベイリー・ギフォード・オーバーシーズ・リミテッドが2024年6月14日現在で以下の株式を保有している旨が記載されているものの、当社として2024年6月30日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、その大量保有報告書の変更報告書の内容は以下のとおりであります。 氏名又は名称住所保有株券等の数(総数)(株・口)株券等保有割合(%)ベイリー・ギフォード・アンド・カンパニー (Baillie Gifford & Co)カルトン・スクエア、1グリーンサイド・ロウ、エジンバラ EH1 3AN スコットランド3,028,9003.72ベイリー・ギフォード・オーバーシーズ・リミテッド (Baillie Gifford Overseas Limited)カルトン・スクエア、1グリーンサイド・ロウ、エジンバラ EH1 3AN スコットランド584,0000.72 |
株主数-金融機関 | 11 |
株主数-金融商品取引業者 | 29 |
株主数-外国法人等-個人 | 85 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 84 |
株主数-個人その他 | 32,002 |
株主数-その他の法人 | 169 |
株主数-計 | 32,380 |
氏名又は名称、大株主の状況 | モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社 |
株主総利回り | 1 |
株主総会決議による取得の状況 | (1) 【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 区分株式数(株)価額の総額(百万円)当事業年度における取得自己株式――当期間における取得自己株式500 (注) 当期間における取得自己株式には、2024年9月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。 |
Shareholders2
発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1 発行済株式に関する事項株式の種類当連結会計年度期首増加減少当連結会計年度末普通株式(株)79,563,5931,900,000-81,463,593 (変動事由の概要) 第25回新株予約権の権利行使による増加 1,900,000株 2 自己株式に関する事項株式の種類当連結会計年度期首増加減少当連結会計年度末普通株式(株)2,693,567--2,693,567 |
Audit
監査法人1、連結 | 有限責任監査法人 トーマツ |
独立監査人の報告書、連結 | 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2024年9月26日 株式会社アイスタイル取締役会 御中 有限責任監査法人 トーマツ 東 京 事 務 所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士鈴 木 登 樹 男 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士能 勢 直 子 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社アイスタイルの2023年7月1日から2024年6月30日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社アイスタイル及び連結子会社の2024年6月30日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 Glowdayz, Inc.に係るのれんの減損の認識要否に関する判断の妥当性 監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応連結貸借対照表に計上されているのれん(残高1,223百万円)には、2022年6月期に株式を取得して連結子会社化したGlowdayz, Inc.ののれん973百万円が含まれており、総資産の3.5%を占めている。 Glowdayz, Inc.は韓国内にて、化粧品の商品情報とそれに紐づくユーザーのクチコミを中心とするビューティプラットフォーム「Glowpick」を運営し、主にマーケティング支援事業と化粧品流通事業を展開しているが、買収時の計画より実績が下回っており、減損の兆候が生じている。 会社グループは、連結財務諸表上ののれんについて、のれんの帰属する子会社を独立したキャッシュ・フローを生み出す単位としており、減損の兆候を判定している。 減損の兆候が把握されたのれんについては、将来キャッシュ・フローを見積り、割引前将来キャッシュ・フロー合計がのれんを含む資金生成単位の固定資産の帳簿価額を下回るものについて、減損の認識を行っている。 結果として、経営者は減損損失の認識は不要と判断している。 当該のれんの減損の認識判定に必要な将来キャッシュ・フローの見積りには、のれんの残存償却期間における事業戦略や市場データに基づく売上高の成長率及び営業利益率の予測、契約ブランド数や単価の将来見込みなどの重要な仮定が用いられている。 これらの見積りにおける重要な仮定は、経営者の判断に重要な影響を受けるため不確実性が高く、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、Glowdayz, Inc.に係るのれんの減損の認識要否に関する判断の妥当性を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。 ・経営会議等意思決定機関で認められた事業計画に基づく経営管理部門における減損の要否の検討及び上長の承認といったのれんの評価プロセスに対する内部統制の理解、デザインと業務への適用の評価を実施した。 ・将来キャッシュ・フローについて、その基礎となる将来計画と経営者によって承認された予算との整合性を検証した。 ・将来キャッシュ・フローの基礎となる将来計画は、経営者が採用した重要な仮定と整合的に作成されていることを検証した。 ・過去の予算と実績の比較、韓国コスメ市場の状況、その他の利用可能な内部及び外部のデータとの比較を実施し会社のビジネスに対する当監査法人の理解に照らして、将来キャッシュ・フローの見積りの前提となるのれんの残存償却期間における事業戦略や市場データに基づく売上高の成長率及び営業利益率の予測、契約ブランド数や単価の将来見込みなどの経営者の判断に影響を受ける重要な仮定の合理性を評価した。 ・会社が作成した減損の認識要否判定資料を閲覧し、将来計画に基づく将来キャッシュ・フローの算定及びのれんの減損の認識要否に関する会社の判断の妥当性を検証した。 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 ・連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。 監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社アイスタイルの2024年6月30日現在の内部統制報告書について監査を行った。 当監査法人は、株式会社アイスタイルが2024年6月30日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。 財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。 内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。 ・財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。 ・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。 監査人は、内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注) 1. 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2. XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 Glowdayz, Inc.に係るのれんの減損の認識要否に関する判断の妥当性 監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応連結貸借対照表に計上されているのれん(残高1,223百万円)には、2022年6月期に株式を取得して連結子会社化したGlowdayz, Inc.ののれん973百万円が含まれており、総資産の3.5%を占めている。 Glowdayz, Inc.は韓国内にて、化粧品の商品情報とそれに紐づくユーザーのクチコミを中心とするビューティプラットフォーム「Glowpick」を運営し、主にマーケティング支援事業と化粧品流通事業を展開しているが、買収時の計画より実績が下回っており、減損の兆候が生じている。 会社グループは、連結財務諸表上ののれんについて、のれんの帰属する子会社を独立したキャッシュ・フローを生み出す単位としており、減損の兆候を判定している。 減損の兆候が把握されたのれんについては、将来キャッシュ・フローを見積り、割引前将来キャッシュ・フロー合計がのれんを含む資金生成単位の固定資産の帳簿価額を下回るものについて、減損の認識を行っている。 結果として、経営者は減損損失の認識は不要と判断している。 当該のれんの減損の認識判定に必要な将来キャッシュ・フローの見積りには、のれんの残存償却期間における事業戦略や市場データに基づく売上高の成長率及び営業利益率の予測、契約ブランド数や単価の将来見込みなどの重要な仮定が用いられている。 これらの見積りにおける重要な仮定は、経営者の判断に重要な影響を受けるため不確実性が高く、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、Glowdayz, Inc.に係るのれんの減損の認識要否に関する判断の妥当性を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。 ・経営会議等意思決定機関で認められた事業計画に基づく経営管理部門における減損の要否の検討及び上長の承認といったのれんの評価プロセスに対する内部統制の理解、デザインと業務への適用の評価を実施した。 ・将来キャッシュ・フローについて、その基礎となる将来計画と経営者によって承認された予算との整合性を検証した。 ・将来キャッシュ・フローの基礎となる将来計画は、経営者が採用した重要な仮定と整合的に作成されていることを検証した。 ・過去の予算と実績の比較、韓国コスメ市場の状況、その他の利用可能な内部及び外部のデータとの比較を実施し会社のビジネスに対する当監査法人の理解に照らして、将来キャッシュ・フローの見積りの前提となるのれんの残存償却期間における事業戦略や市場データに基づく売上高の成長率及び営業利益率の予測、契約ブランド数や単価の将来見込みなどの経営者の判断に影響を受ける重要な仮定の合理性を評価した。 ・会社が作成した減損の認識要否判定資料を閲覧し、将来計画に基づく将来キャッシュ・フローの算定及びのれんの減損の認識要否に関する会社の判断の妥当性を検証した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、連結 | Glowdayz, Inc.に係るのれんの減損の認識要否に関する判断の妥当性 |
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 | 連結貸借対照表に計上されているのれん(残高1,223百万円)には、2022年6月期に株式を取得して連結子会社化したGlowdayz, Inc.ののれん973百万円が含まれており、総資産の3.5%を占めている。 Glowdayz, Inc.は韓国内にて、化粧品の商品情報とそれに紐づくユーザーのクチコミを中心とするビューティプラットフォーム「Glowpick」を運営し、主にマーケティング支援事業と化粧品流通事業を展開しているが、買収時の計画より実績が下回っており、減損の兆候が生じている。 会社グループは、連結財務諸表上ののれんについて、のれんの帰属する子会社を独立したキャッシュ・フローを生み出す単位としており、減損の兆候を判定している。 減損の兆候が把握されたのれんについては、将来キャッシュ・フローを見積り、割引前将来キャッシュ・フロー合計がのれんを含む資金生成単位の固定資産の帳簿価額を下回るものについて、減損の認識を行っている。 結果として、経営者は減損損失の認識は不要と判断している。 当該のれんの減損の認識判定に必要な将来キャッシュ・フローの見積りには、のれんの残存償却期間における事業戦略や市場データに基づく売上高の成長率及び営業利益率の予測、契約ブランド数や単価の将来見込みなどの重要な仮定が用いられている。 これらの見積りにおける重要な仮定は、経営者の判断に重要な影響を受けるため不確実性が高く、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 |
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 | 当監査法人は、Glowdayz, Inc.に係るのれんの減損の認識要否に関する判断の妥当性を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。 ・経営会議等意思決定機関で認められた事業計画に基づく経営管理部門における減損の要否の検討及び上長の承認といったのれんの評価プロセスに対する内部統制の理解、デザインと業務への適用の評価を実施した。 ・将来キャッシュ・フローについて、その基礎となる将来計画と経営者によって承認された予算との整合性を検証した。 ・将来キャッシュ・フローの基礎となる将来計画は、経営者が採用した重要な仮定と整合的に作成されていることを検証した。 ・過去の予算と実績の比較、韓国コスメ市場の状況、その他の利用可能な内部及び外部のデータとの比較を実施し会社のビジネスに対する当監査法人の理解に照らして、将来キャッシュ・フローの見積りの前提となるのれんの残存償却期間における事業戦略や市場データに基づく売上高の成長率及び営業利益率の予測、契約ブランド数や単価の将来見込みなどの経営者の判断に影響を受ける重要な仮定の合理性を評価した。 ・会社が作成した減損の認識要否判定資料を閲覧し、将来計画に基づく将来キャッシュ・フローの算定及びのれんの減損の認識要否に関する会社の判断の妥当性を検証した。 |
その他の記載内容、連結 | その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、連結 | <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 |
Audit1
監査法人1、個別 | 有限責任監査法人 トーマツ |
独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書 2024年9月26日 株式会社アイスタイル取締役会 御中 有限責任監査法人 トーマツ 東 京 事 務 所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士鈴 木 登 樹 男 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士能 勢 直 子 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社アイスタイルの2023年7月1日から2024年6月30日までの第25期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社アイスタイルの2024年6月30日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 関係会社投融資の評価の妥当性 監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社はグループの経営管理機能を担っており、当事業年度の貸借対照表には、関係会社株式8,020百万円、関係会社貸付金合計2,667百万円が含まれ、総資産の47.7%を関係会社投融資が占めている。 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、会社は非上場の関係会社株式については、発行会社の直近の財務諸表を基礎に算定した1株当たりの純資産に所有株式数を乗じた金額をもって実質価額とするほか、発行会社の超過収益力を反映して買収した会社については、超過収益力等を反映した価額を実質価額としている。 財政状態の悪化や超過収益力の減少により実質価額が著しく低下したときには、回復可能性があると認められる場合を除き、相当の減額を行うこととしている。 また、財政状態が悪化した関係会社への貸付金については、個別に回収可能性を評価し、回収不能と認められる金額について引当金を計上している。 これらの会計処理の結果として、当事業年度においては、関係会社貸付金に対する貸倒引当金残高9百万円が計上されている。 実質価額の算定に含まれる超過収益力、関係会社貸付金の回収可能性には、将来キャッシュ・フローの見積りが含まれており、将来計画における成長率の合理性等、重要な仮定が用いられている。 これらの見積りにおける重要な仮定は、経営者の判断に重要な影響を受けるため、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、関係会社株式及び関係会社貸付金について、その評価の妥当性を検討するために、以下の監査手続を実施した。 ・関係会社投融資の評価に関する内部統制を理解し、適切な評価プロセスが構築されていることを検証した。 ・実質価額の算定基礎となる各社の財務情報が直近実績を適切に反映するものであるかを確かめるため、関係会社のうち、重要な構成単位の財務諸表については必要と認める実証手続、重要な構成単位以外の構成単位の財務諸表については分析的手続を実施した。 ・実質価額に超過収益力が含まれる関係会社について、取得時点の事業計画と実績の比較、及び期末時点での外部環境と照らして、超過収益力の毀損の兆候の有無を検討した。 ・財政状態の悪化による実質価額が著しく低下していると判定され、回復可能性があるとして経営者が減額を行わなかった株式について、将来計画における成長率等の重要な仮定の合理性を過去の予算と実績の比較、その他の利用可能な内部及び外部のデータとの比較を実施し、会社のビジネスに対する当監査法人の理解に照らして、重要な仮定の合理性を検討した。 当検討結果をもとに回復可能性の判断および会計処理が適切に行われているかを確かめた。 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注) 1. 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2. XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 関係会社投融資の評価の妥当性 監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社はグループの経営管理機能を担っており、当事業年度の貸借対照表には、関係会社株式8,020百万円、関係会社貸付金合計2,667百万円が含まれ、総資産の47.7%を関係会社投融資が占めている。 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、会社は非上場の関係会社株式については、発行会社の直近の財務諸表を基礎に算定した1株当たりの純資産に所有株式数を乗じた金額をもって実質価額とするほか、発行会社の超過収益力を反映して買収した会社については、超過収益力等を反映した価額を実質価額としている。 財政状態の悪化や超過収益力の減少により実質価額が著しく低下したときには、回復可能性があると認められる場合を除き、相当の減額を行うこととしている。 また、財政状態が悪化した関係会社への貸付金については、個別に回収可能性を評価し、回収不能と認められる金額について引当金を計上している。 これらの会計処理の結果として、当事業年度においては、関係会社貸付金に対する貸倒引当金残高9百万円が計上されている。 実質価額の算定に含まれる超過収益力、関係会社貸付金の回収可能性には、将来キャッシュ・フローの見積りが含まれており、将来計画における成長率の合理性等、重要な仮定が用いられている。 これらの見積りにおける重要な仮定は、経営者の判断に重要な影響を受けるため、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、関係会社株式及び関係会社貸付金について、その評価の妥当性を検討するために、以下の監査手続を実施した。 ・関係会社投融資の評価に関する内部統制を理解し、適切な評価プロセスが構築されていることを検証した。 ・実質価額の算定基礎となる各社の財務情報が直近実績を適切に反映するものであるかを確かめるため、関係会社のうち、重要な構成単位の財務諸表については必要と認める実証手続、重要な構成単位以外の構成単位の財務諸表については分析的手続を実施した。 ・実質価額に超過収益力が含まれる関係会社について、取得時点の事業計画と実績の比較、及び期末時点での外部環境と照らして、超過収益力の毀損の兆候の有無を検討した。 ・財政状態の悪化による実質価額が著しく低下していると判定され、回復可能性があるとして経営者が減額を行わなかった株式について、将来計画における成長率等の重要な仮定の合理性を過去の予算と実績の比較、その他の利用可能な内部及び外部のデータとの比較を実施し、会社のビジネスに対する当監査法人の理解に照らして、重要な仮定の合理性を検討した。 当検討結果をもとに回復可能性の判断および会計処理が適切に行われているかを確かめた。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | 関係会社投融資の評価の妥当性 |
その他の記載内容、個別 | その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、個別 | <報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 |
BS資産
受取手形、売掛金及び契約資産 | 4,646,000,000 |
未収入金 | 965,000,000 |
その他、流動資産 | 70,000,000 |
工具、器具及び備品(純額) | 26,000,000 |
リース資産(純額)、有形固定資産 | 319,000,000 |
有形固定資産 | 61,000,000 |
ソフトウエア | 1,645,000,000 |
無形固定資産 | 2,297,000,000 |