財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2024-09-27
英訳名、表紙KYORITSU ELECTRIC CORPORATION
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長 西 信之
本店の所在の場所、表紙静岡県静岡市駿河区中田本町61番1号
電話番号、本店の所在の場所、表紙(054)288-8899(代表)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
年月沿革1959年2月計測器・工業計器を用いた自動化事業を目的に、静岡県静岡市追手町8番1号に、東海計測株式会社を設立。
1959年4月商号を協立電機計器株式会社に変更。
本社を静岡県静岡市七間町9番1号に移転。
協立電機株式会社(1951年2月設立)の営業権譲受し、電気計測器、工業計器の販売を開始。
1960年8月商号を協立計器株式会社に変更。
1969年12月本社を静岡県静岡市中田横町1127番1号(現・静岡県静岡市駿河区中田本町6番33号)に移転。
本社工場新社屋を竣工。
1983年6月株式会社北辰電機製作所(現・横河電機株式会社)の関係会社の清水計機株式会社の営業権譲受。
商号を「協立電機株式会社」に変更。
清水営業所を開設。
1996年10月国際標準化機構ISO9002認証取得。
1998年4月本部社屋を建設し、本部(現・本社)を静岡県静岡市中田本町61番1号に移転。
また、技術開発センター(現・テクニカルセンター)を静岡県静岡市中田本町63番25号に建設。
1998年6月日本証券業協会に株式を店頭登録。
1998年8月投資家向けの情報開示担当として、「IR室」を新設。
1999年12月協和電工株式会社(現・連結子会社協和サンシンエンジニアリング株式会社)の株式取得。
2001年1月協立テスコン株式会社(現・連結子会社SKC株式会社)の株式取得。
2001年4月テスコンエレクトロニクス(タイランド)(現・連結子会社Kyoritsu Electric (Thailand) Co.,Ltd.)の株式取得。
2001年5月テスコンエレクトロニクス(マレーシア)(現・Kyoritsu Electric (Malaysia) Sdn.,Bhd.)の株式取得。
2002年5月アプレスト株式会社(現・連結子会社)を資本金78百万円にて設立。
2002年11月中国に協立電機(上海)有限公司を資本金200,000米ドルにて設立。
2003年5月環境マネジメントシステムの国際規格であるISO14001の認証を取得。
2003年6月振動センサ技術で特出した電子技研工業株式会社に資本出資。
2003年12月協立機械株式会社(現・連結子会社)を資本金30百万円にて設立。
2004年12月産業用電気機器・公害測定器・コンピュータ等の開発・設計・製作修理・メンテナンス等に特化した株式会社イーアンドエムシステムに資本出資。
2005年4月半導体基板検査装置の研究開発及び販売を行う目的でKyoritsu Electric Corporation (Canada)を設立し、80%の出資を行い子会社化。
2007年5月中国に協立商貿易(深圳)有限公司を資本金70,000米ドルにて設立。
2008年7月インドにKyoritsu Electric India Pvt Ltd.を資本金120,000米ドルにて設立。
2009年9月空調検査システムの設計、製作、施工等を得意とするサンシン産業株式会社に資本出資。
2009年11月タイに工作機械ビジネスを中心としたKyoritsu Engineering(Thailand)Co.,Ltd.(現・連結子会社)を設立し、49.9%の出資を行い子会社化。
2011年7月連結子会社協立機械株式会社が工場生産ライン用専用機を設計・製造するセットメーカー株式会社アニシス(現・連結子会社)に資本出資。
年月沿革2011年11月ベトナムにKyoritsu Electric (Vietnam) Co.,Ltd.を資本金200,000米ドルにて設立。
2011年12月中国における顧客サービスレベル向上のため、中国江蘇省南通市に協立電機(上海)の拠点として南通サポートセンターを開設。
2013年5月インドネシアにPT.Kyoritsu Electric Indonesiaを資本金300,000米ドルにて設立。
2013年10月北関東地区の取引基盤拡大のため、茨城県つくば市の株式会社メックに資本出資。
2014年7月フィリピンにKyoritsu Electric Tech (Philippines) Inc.を資本金10,000,000フィリピンペソにて設立。
2017年6月R&Dセンターを静岡県静岡市駿河区中田本町61番2号に建設。
2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場に移行。
2024年5月タイにKyoritsu Holdings(Thailand)Co.,Ltd.(現・連結子会社)を設立し、49%の出資を行い子会社化。
事業の内容 3 【事業の内容】
 当社グループは、当社、子会社22社、関連会社1社及びその他関係会社1社により構成されており、ファクトリー・オートメーション(以下「FA」)とIoTの融合領域とも言うべきインテリジェントFAシステムビジネスを中心に、各社が同ビジネスの構成分野或いは隣接分野を分担しております。
 当社グループは、事業拡大のスピードアップ及びシナジー効果等による利益拡大を企業グループ経営方針の一つとしており、着実にグループ事業領域拡大・強化の成果を出してまいりました。
特に日本の製造業の海外移転が急増することを先取りして、2001年から積極的な海外展開を図り、当連結会計年度末までに中国、タイ、マレーシア、カナダ、インド、ベトナム、インドネシア、フィリピンの8カ国に11の海外子会社を設立し、また、中国、マレーシア、インド、ベトナムでは現地での取引深耕のため複数の拠点を設立、これらの地域で半導体基板検査装置及びプロセスオートメーション、メカトロニクス等のインテリジェントFAシステムビジネスを広くカバーできる海外子会社ネットワークを作り上げました。
 また、国内においても1999年に静岡市清水区の協和電工㈱(現・協和サンシンエンジニアリング㈱)をM&Aで子会社化したのを手始めに当社の中核ビジネスの周辺領域を事業分野とする11社の子会社をM&A或いは新規設立によりグループ会社化し、インテリジェントFAシステムビジネスの強化を図ってまいりました。
 今後も国内では事業領域の拡大とインテリジェントFAシステムビジネスの強化を目的に、また海外では地理的及びビジネス分野でのカバー領域の拡大を目的として、グループの更なる拡大に尽力する所存であります。
 事業内容及び当社と子会社等の当該事業に係る位置付け並びにセグメントの関連は、次のとおりであります。
区分主要内容会社名インテリジェントFAシステム事業インテリジェントFAシステムの開発、設計、製造並びに販売当社、協立テストシステム㈱、協和サンシンエンジニアリング㈱、SKC㈱、㈱アニシス、第一エンジニアリング㈱、電子技研工業㈱、サンシン産業㈱、㈱イーアンドエムシステム、㈱メック、協立電機(上海)有限公司、協立商貿易(深圳)有限公司、Kyoritsu Electric (Thailand) Co.,Ltd.、Kyoritsu Electric (Malaysia) Sdn.,Bhd.、Kyoritsu Electric India Pvt Ltd.、Kyoritsu Electric Corporation (Canada)、Kyoritsu Electric Tech (Philippines)Inc. (会社総数 17社)IT制御・科学測定事業FA機器、IT機器、コントロール機器、科学分析機器、計測機器、産業機械等の販売当社、協立機械㈱、協和サンシンエンジニアリング㈱、アプレスト㈱、SKC㈱、東海システムサービス㈱、協立商貿易(深圳)有限公司、Kyoritsu Engineering (Thailand) Co.,Ltd.、Kyoritsu Electric (Vietnam) Co.,Ltd.、PT.Kyoritsu Electric Indonesia(会社総数 10社)その他不動産賃貸、その他当社、東海システムサービス㈱、Kyoritsu Holdings (Thailand) Co.,Ltd.、エム・エヌ・エス㈱(会社総数 4社) 上記の企業集団について図示すると次のとおりであります。

(注) 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項「1 連結の範囲に関する事項」、「2 持分法の適用に関する事項」をご参照ください。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
名称住所資本金又は出資金(千円)主要な事業の内容議決権の所有(被所有)割合関係内容所有割合(%)被所有割合(%)(連結子会社) 協和サンシンエンジニアリング㈱静岡県静岡市清水区43,800インテリジェントFAシステム事業IT制御・科学測定事業100.0―原材料の販売・購入等不動産の賃貸資金援助あり役員の兼任ありアプレスト㈱
(注)2・4静岡県静岡市駿河区141,330IT制御・科学測定事業73.1(6.2)―商品及び原材料の販売・購入等不動産の賃貸役員の兼任ありSKC㈱東京都中央区41,000インテリジェントFAシステム事業IT制御・科学測定事業60.2―商品及び原材料の販売・購入等資金援助あり役員の兼任あり協立機械㈱
(注)4静岡県静岡市駿河区30,000IT制御・科学測定事業100.0―商品及び原材料の販売・購入等不動産の賃貸役員の兼任あり協立テストシステム㈱
(注)2静岡県静岡市駿河区30,000インテリジェントFAシステム事業100.0(55.0)―原材料の販売・購入等不動産の賃貸資金援助あり役員の兼任あり東海システムサービス㈱静岡県静岡市駿河区10,000IT制御・科学測定事業その他100.0―不動産の賃貸機器レンタル資金援助あり役員の兼任あり㈱アニシス
(注)2静岡県静岡市駿河区20,000インテリジェントFAシステム事業100.0(100.0)―原材料の販売・購入等資金援助あり役員の兼任あり第一エンジニアリング㈱静岡県静岡市駿河区49,000インテリジェントFAシステム事業69.3―原材料の販売・購入等不動産の賃貸役員の兼任ありKyoritsu Electric (Thailand) Co.,Ltd.
(注)2タイ国ノンタブリー県千タイバーツ38,000インテリジェントFAシステム事業100.0(51.0)―原材料の販売等役員の兼任ありKyoritsu Engineering (Thailand) Co.,Ltd.
(注)2・3タイ国ノンタブリー県千タイバーツ2,000IT制御・科学測定事業97.9(48.0)[2.1]―原材料の販売・購入等役員の兼任ありKyoritsu Holdings (Thailand) Co.,Ltd.
(注)5・6タイ国ノンタブリー県千タイバーツ2,000その他49.0―資金援助あり役員の兼任あり(その他の関係会社) エム・エヌ・エス㈱静岡県静岡市葵区32,000その他―29.7役員の兼任あり
(注) 1 主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しております。
2 議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であります。
3 議決権の所有割合の[ ]内は、緊密な者または同意している者の所有割合で外数となっております。
4 協立機械㈱及びアプレスト㈱については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。
)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
主要な損益情報等 協立機械㈱アプレスト㈱ (1) 売上高5,283,702千円3,564,425千円
(2) 経常利益259,423千円68,378千円 (3) 当期純利益199,724千円46,847千円 (4) 純資産額1,223,883千円1,557,820千円 (5) 総資産額2,389,239千円1,943,748千円 5 持分は100分の50以下でありますが、実質的に支配しているため子会社としたものであります。
6 当連結会計年度においてKyoritsu Holdings(Thailand) Co.,Ltd.を新たに設立し連結の範囲に含めております。
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況2024年6月30日現在セグメントの名称従業員数(人)インテリジェントFAシステム事業425IT制御・科学測定事業302その他1全社(共通)6合計734
(注) 従業員数は就業人員であります。

(2) 提出会社の状況2024年6月30日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)38545.417.26,026,337  セグメントの名称従業員数(人)インテリジェントFAシステム事業243IT制御・科学測定事業135その他1全社(共通)6合計385
(注) 1 従業員数は就業人員であります。
2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
(3) 労働組合の状況当社グループでは労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異提出会社当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%) (注1)全労働者うち正規雇用労働者うち非正規雇用労働者(注3)0.075.058.862.590.8
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3 非正規雇用労働者は、契約社員、パート社員を指すものであります。
4 連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針当社グループは、「FA技術とIT技術の融合分野であるインテリジェントFAシステム市場を対象に開発型ビジネスを通じて豊かな未来社会に貢献し、株主・顧客・社員及びその家族、そして関連する全ての会社や人々と将来の希望を共有し心豊かで風通しの良い企業風土を形成する」という経営理念のもとに、主として製造業における製造現場及び研究開発部門を対象に、IoTとFA技術により開発・生産の省力化・能力向上・コストダウンの実現等トータルシステムの効率化に貢献して参りました。
今後とも最先端の技術開発を心掛け、インテリジェントFAシステムの定着と普及に不断の努力を続け、現在の日本及び海外諸国の直面する諸問題に正面から向き合いながら、省エネ製品の普及促進、少子高齢化による労働力不足への対応を急ぐ企業への省力化・生産効率化への支援、海外進出企業をサポートし海外生産を実現させることによる海外諸国民の生活水準向上へのお手伝い等、様々な形でインテリジェントFAシステムビジネスを通じた豊かで公正、安全な社会の実現に向けた貢献を推進していく所存であります。
 (2)目標とする経営指標当社グループは、技術進歩に伴いインテリジェントFAシステムビジネス環境が目まぐるしく変化していくこと及び中長期的に国内マーケットが縮小していくことが予想される状況下、さらに一層企業価値を高めていくためには、利益率の向上と新規事業分野や成長地域への投資を含めた成長分野への的確な選択投資が最も重要なポイントと考えております。
従って、最も重視している経営指標としては、利益率向上のモノサシとして連結売上高経常利益率、成長分野への選択投資のモノサシとして連結ROEであり、連結売上高経常利益率は8%、連結ROEは15%を当面の目標としておりますが、当連結会計年度ではそれぞれ7.7%、10.4%で終わりました。
 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループの基本的考え方として、FA業界における「One Stop Shopping」の実現を目指すことを旗印に、ソリューションプロバイダーとしての提案力、製造者としてのソフトウェア・ハードウェア作成能力、技術商社としての調達力、エンジニアリング会社としての工事遂行力、さらには保守・メンテナンス能力等も加え、顧客が求める全ての要求に当社グループ単独で応えられる体制を整えることを目標としております。
① グループ事業戦略人口減少が続く我が国に比べ、新興国を中心とした海外マーケットが高い潜在成長力を有しているのは自明の理であり、従って当社グループの最重要顧客である国内主要製造業はその生産現場を海外へ移転し、今後さらに生産品目を増大させながら、進出する国、地域も拡大していくことは確実と考えております。
この状況下、当社グループにとって海外での事業強化は将来の成長を左右する最重要テーマの一つであり、従来海外ビジネスの中心であった半導体基板検査装置ビジネスに加えて当社の得意とするシステムビジネス、メカトロ機器、計測装置や試験装置等、国内の主力ビジネスと同様の範囲へさらに広げながら海外展開すべく、海外営業本部を中心にこの分野での業容拡大に引き続き注力していく所存であります。
一方、マクロ的に大きく拡大が見込めない国内マーケットに関しては、IoT等の技術革新によって新たに生まれ、成長している市場を重点的に開拓し、選択と集中により高い成長が見込める分野への経営資源のシフトを推し進めて参りました。
併せて当社グループの経営基本方針の一つである「One Stop Shopping」施策に基づき、顧客情報をグループ会社全体で共有し、顧客ニーズをより幅広く取り込むこと、顧客とのWin-Winの関係をさらに深耕することでグループ全体の競争力底上げを図ることを経営計画の柱としております。
② インテリジェントFAシステムの充実と販売拡大昨今のIoTに代表されるIT技術の革新的な進歩は大変めざましく、FA技術とIoTの融合領域であるインテリジェントFAシステムビジネスにおいてもさらに高い次元での融合が進んでおり、当社グループにとっても次々に新たなビジネスチャンスが生まれています。
こうした状況下で当社グループに求められることは、最新技術を駆使した製品を提供することにより、顧客ニーズを満たす製品開発と事業展開がタイムリーに図られることであり、そのためには自社による技術開発力とエンジニアリング遂行力を強化していくことが重要と考えております。
2017年6月に新設したR&Dセンターを起点として、グループ総合力、技術開発力を強化する体制が整い、これらの集積された高度な技術情報を水平展開することで、さらなる技術レベルの底上げ並びに平準化に引き続き取り組んで参ります。
一方、我が国の少子高齢化による労働力不足と、製造業における単位労働コストの安いアジア諸国との競争力の維持という二つの命題に対応していくためには、徹底的な省力化が必要であることから、ロボットビジネスは将来的にも大変有望な市場と考えており、AI技術を取り入れたロボットに組み込むソフトウェアの開発等、当社グループの技術力を生かしたイノベーションの発掘にも力をいれていく所存であります。
また、ロボットに限らず、製造業における省力化、自動化の範囲は技術の向上とともに益々広範囲となり、特に自動化システムや各種試験機等の省力化関連投資需要は今後も引き続き大きく伸張していく市場であると考えており、この分野でのビジネス推進体制もさらに強化していく所存であります。
また、従来から当社グループが得意としてきた省エネ製品や水の汚染対策となる水質監視装置等の環境関連製品の分野でも新製品の開発・拡販に注力していく所存であります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 海外展開を拡大させるための人材の充実今後の海外展開の課題として、海外子会社と国内子会社、当社の営業及び技術部門がより一体となったフォロー体制を構築することが必要であると認識しております。
この上で、顧客からの多種多様な海外投資に関連するニーズに対して包括的且つきめ細かな対応を求められております。
その期待に応えるために関連部局担当者に海外ビジネスの習得と経験、語学力、海外固有の事情に対する適応力等が求められるのとともに、海外駐在員も高度化するインテリジェントFAシステムを幅広く理解する知識が求められております。
引き続き、これらのニーズに対応できるグローバル人材を拡充させるため、今後も様々な施策を打っていく所存であります。
② 新製品開発力の強化研究開発型企業である当社グループにとって、新製品の開発は最も優先すべき課題の一つと認識しております。
この課題に対し変化する時代に即したニーズの中からビジネスチャンスを探し求め、小さな環境の変化にも意識を傾け情報を収集していく必要があります。
コロナ禍を経てさらに時間軸が大きく短縮されている現代では、AIやIoTに代表される社会構造の変化を伴った技術革新の大きなうねりが従来に比べても短時間で起きております。
しかし、これこそ当社グループの活動領域の中に新たな需要が次々と作り出されているということであり、当社グループにとって強い追い風が吹いていると言えます。
また、換言すれば、この追い風をいかにビジネス拡大に繋げていくかが、将来にわたり大きく飛躍できるかの分岐点であると考えております。
従って、新製品開発力の強化と時代の要請に即した新製品開発を執り行うことが極めて重要であり、当社グループ全ての部門で問題点と開発の方向性を共有し、グループの総力を結集する必要があります。
③ 国内マーケット対策コロナ禍を経て時間軸が大きく変化する中、CASE等に代表される新たな技術、イノベーションによる新規投資需要が確実に発生しております。
これらは当社グループのビジネスチャンスであり、且つ無限と言っていいほど存在しております。
これらのビジネスチャンスへのアプローチが地域によって差があり、この差を埋めていくことが一つの課題であると認識しております。
長い歴史と細かな拠点網が構築されている静岡県及びその近隣では、その捕捉率は比較的高いものがあります。
しかし、新設拠点が多い地域ではまだまだ遅れをとっており、その改善のため現在の進出先を中心に市場拡大を狙える地域への積極的な投資を行っていく必要があります。
④ グループ総合力の向上IoTを始めとするインテリジェントFAシステム市場に次々と登場する新技術に対応しうるためには分野別に細分化された各子会社と当社が力を合わせてより強力なシナジー効果を発揮し、グループトータルの技術力、提案力を強化する必要があります。
また、当社グループの重要施策の一つである「One Stop Shopping」の更なる拡充・拡大のためにもグループ内の相互理解を深めるための人的交流やグループ展示会の開催等にも前向きに取り組み、グループ内で展開している事業に対する正確な知識と情報をグループ全員が共有できるような環境作りが肝要と考えております。
この点においても引き続き積極的に取り組んで参ります。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
 当社グループは、当社及び連結子会社においてサステナビリティに関する取り組みを進めております。
本項目では、当社グループのサステナビリティに関する取り組みの中でも重要性の高い取り組みについて記載しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
 当社グループは「FA技術とIT技術の融合分野であるインテリジェント FAシステム市場を対象に開発型ビジネスを通して豊かな未来社会に貢献し、株主・顧客・社員及びその家族・そして関連する全ての会社や人々と将来の希望を共有し心豊かで風通しのよい企業風土を形成する」という経営理念を基に事業活動を継続してまいります。
(1) ガバナンス 当社グループのサステナビリティ関連のリスク及び機会を監視し、管理するためのガバナンスについては、当社取締役会が役割を果たしていきます。
また、サステナビリティ関連のリスク及び機会を識別し、評価し、管理するための過程については、グループ各社の戦略会議で議論を行い、当社の戦略とすべき項目については、取締役会に議案を上程し、取締役会においてサステナビリティ関連のリスク及び機会を監視・管理していきます。
 詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください。

(2) 戦略①人材育成方針 当社グループは経営理念に基づいた人材の育成や多様な人材が活躍できる組織を目指しております。
事業が持続的に成長していくために、多様な視点や考え方を取り入れ、性別、国籍、キャリア採用問わず多様な人材活用を推進してまいります。
②社内環境整備 社内に教育委員会を設け、社員のリスキニング推進、AI/DX人材教育等を目的とした法人向けオンライン動画学習サービスの導入を行っております。
これ以外にも通信教育や、社内外での各種セミナー等を通じ社員の個別ニーズにマッチする様な様々な教育の機会を提供しております。
 また、上司と部下の信頼関係構築、現在の業務に対しての状況把握、相談・悩みに対してのアドバイスやフォロー等を目的とした「1on1ミーティング」も実施しております。
(3) リスク管理 企業を取り巻く環境が複雑性を増す中、企業活動に重大な影響を及ぼすリスクを全社的に管理する体制を構築することが重要であることを踏まえ、「コンプライアンス・リスク管理委員会(以下「CR管理委員会」とする。
)」を設置しております。
CR管理委員会では、サステナビリティに関連するリスクを含め、事業活動や収益等への影響が大きいリスクに関するグループ全体の取組みを推進・サポートし、当該取組みの進捗のモニタリングを行っております。
CR管理委員会で協議及び承認された内容は、定期的に取締役会へ報告され、取締役会において当該報告の内容に関する管理・監督を行っております。
 詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください。
(4) 指標及び目標 当社の経営理念に基づいた人材の育成や多様な人材が活躍できる組織を目指しておりますが、現在のところ具体的な指標及び目標を設定しておりません。
今後、企業価値向上に向けたサステナビリティに関する指標及び目標について検討を進めてまいります。
 なお、当社の管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率、労働者の男女の賃金の差異につきましては、「第1 企業の概況 5 従業員の状況」に記載しております。
戦略
(2) 戦略①人材育成方針 当社グループは経営理念に基づいた人材の育成や多様な人材が活躍できる組織を目指しております。
事業が持続的に成長していくために、多様な視点や考え方を取り入れ、性別、国籍、キャリア採用問わず多様な人材活用を推進してまいります。
②社内環境整備 社内に教育委員会を設け、社員のリスキニング推進、AI/DX人材教育等を目的とした法人向けオンライン動画学習サービスの導入を行っております。
これ以外にも通信教育や、社内外での各種セミナー等を通じ社員の個別ニーズにマッチする様な様々な教育の機会を提供しております。
 また、上司と部下の信頼関係構築、現在の業務に対しての状況把握、相談・悩みに対してのアドバイスやフォロー等を目的とした「1on1ミーティング」も実施しております。
指標及び目標 (4) 指標及び目標 当社の経営理念に基づいた人材の育成や多様な人材が活躍できる組織を目指しておりますが、現在のところ具体的な指標及び目標を設定しておりません。
今後、企業価値向上に向けたサステナビリティに関する指標及び目標について検討を進めてまいります。
 なお、当社の管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率、労働者の男女の賃金の差異につきましては、「第1 企業の概況 5 従業員の状況」に記載しております。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 ①人材育成方針 当社グループは経営理念に基づいた人材の育成や多様な人材が活躍できる組織を目指しております。
事業が持続的に成長していくために、多様な視点や考え方を取り入れ、性別、国籍、キャリア採用問わず多様な人材活用を推進してまいります。
②社内環境整備 社内に教育委員会を設け、社員のリスキニング推進、AI/DX人材教育等を目的とした法人向けオンライン動画学習サービスの導入を行っております。
これ以外にも通信教育や、社内外での各種セミナー等を通じ社員の個別ニーズにマッチする様な様々な教育の機会を提供しております。
 また、上司と部下の信頼関係構築、現在の業務に対しての状況把握、相談・悩みに対してのアドバイスやフォロー等を目的とした「1on1ミーティング」も実施しております。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標  当社の経営理念に基づいた人材の育成や多様な人材が活躍できる組織を目指しておりますが、現在のところ具体的な指標及び目標を設定しておりません。
今後、企業価値向上に向けたサステナビリティに関する指標及び目標について検討を進めてまいります。
 なお、当社の管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率、労働者の男女の賃金の差異につきましては、「第1 企業の概況 5 従業員の状況」に記載しております。
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
我が国では生産年齢人口の減少が将来に亘って予見され、経済規模の拡大が期待できない一方、我が国を取り巻くアジア諸国は人口の増大と一人当たりGDPの上昇により引き続き経済規模を拡大していくことが予想されることから、今後もASEAN諸国を中心とした製造業の海外投資の拡大が予想されます。
こうした中、客先製造業の海外生産が地理的側面及び生産品目的側面で今後益々多様化、複雑化されることが予想され、それに当社グループが対応するためにはより多くの経営資源を海外事業に投入する必要がありますが、主として人材面で海外事業に投入できる経営資源には制約があり、客先製造業の展開スピードに追いつかなくなるリスクがあります。
当社グループでは海外事業等における優秀な人材の確保並びに社内教育を継続的に行い、海外子会社等を通じて海外の情報収集及び海外事業の拡大に取り組んで参ります。
また、昨今のIT技術の進歩は目覚しく、顧客ニーズも日々激しく変化を遂げている環境下、研究開発型の当社グループとしてもこの激しく変化する顧客ニーズの中長期的な方向性を的確に見定めることは極めて重要であり、この方向感を読み間違い、当社グループの技術及び製品が時代の要請に応えられなくなることも当社の抱えるリスクの一つであります。
当社グループでは常に顧客ニーズを把握し、最新の技術動向に目を向け、付加価値の高いソリューションを提供できるように継続的に努めているほか、さらなる業容拡大に向け、取扱製品の拡大も図っております。
 これらのリスクを正確に見通すことは困難でありますが、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼすリスクがあるものと認識しております。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末における当社グループが判断したものであります。
 
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、雇用環境が改善される一方で、資源価格の高騰や円安による一部の原材料価格の高騰、これに加え中国経済の減速、長期化するウクライナや中東地域をめぐる情勢、インフレを背景とした各国金融政策等により、景気の先行きは依然として不透明感が拭えないまま推移いたしました。
当社グループとしましては、経営基本方針としている「One Stop Shopping」施策を更に拡充すべく、受注範囲の拡大及び収益性の向上を目指し、当社のビジネスモデルの強化に尽力しつつ、市場ニーズの変化を取り込むべく新たなマーケットへの準備、チャレンジをして参りました。
多くの業務業態で人手不足が益々深刻化する環境下での省人・省力化需要に対し、自動化システム、特にロボットシステムに対する需要拡大、更にはロボットの作業範囲を広げるAIの急速な進展等、引き続き当社グループには強い追い風が吹いております。
当連結会計年度においても引き続き国内外の製造業における設備投資意欲は依然として旺盛であり、需要超過の状況が続いております。
国内外における新規の設備投資・研究開発投資が一時的な波はあるにせよ、引き続き堅調に拡大しており、設備・研究開発投資依存型のビジネスモデルの当社グループ業績も多少の時差はあるものの堅調に推移しております。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は343億61百万円(前期比2.2%の増)となり、損益面としましては営業利益が24億51百万円(同7.8%の増)、経常利益が26億35百万円(同11.1%の増)、親会社株主に帰属する当期純利益が17億68百万円(同15.6%の増)と増収・増益になりました。
なお、当社グループのセグメント別概況は次のとおりです。
(インテリジェントFAシステム事業)インテリジェントFAシステム事業では、引き続きIoTを活用した設備投資の増大により各種検査装置が好調だったこと、ロボットシステムに代表される各種自動化システムの需要が拡大していること、「One Stop Shopping」施策が好調であり、資源価格高騰も省エネ・効率化投資への後押しとなったことに加え顧客のニーズの多様化・高度化も益々進み、本事業の付加価値は益々高まっていること等から業績は堅調に推移しました。
以上の結果、インテリジェントFAシステム事業の当連結会計年度における売上高は128億97百万円(前期比12.1%の増)、営業利益は14億47百万円(同19.7%の増)と増収・増益になりました。
(IT制御・科学測定事業)当事業のうちIT制御は主として製造業の合理化・研究開発の自動化等を目的とした設備投資の対象であるため、比較的景況の影響を受け易い傾向があります。
当連結会計年度においては、新製品開発へ向けた顧客の研究開発投資は依然として旺盛であるものの、多くの製造現場で生産量の回復は一服感があり、生産設備への合理化投資は底堅いものはあるものの安定的な傾向で推移しました。
これらの結果、売上高は214億26百万円(前期比2.9%の減)、営業利益は13億29百万円(同1.0%の減)と減収・減益になりました。

(2) 生産、受注及び販売の実績① 生産実績当連結会計年度におけるインテリジェントFAシステム事業の生産実績は次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)インテリジェントFAシステム事業9,211,363112.8合計9,211,363112.8
(注) 金額は製造原価によっております。
② 商品仕入実績当連結会計年度におけるIT制御・科学測定事業の商品仕入実績は次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)IT制御・科学測定事業18,317,85894.6合計18,317,85894.6 ③ 受注状況当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)インテリジェントFAシステム事業16,945,752114.613,629,208142.3IT制御・科学測定事業20,627,96595.85,293,12886.9合計37,573,717103.418,922,337120.7 ④ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)インテリジェントFAシステム事業12,897,949112.1IT制御・科学測定事業21,426,56297.1その他37,10799.9合計34,361,619102.2 (3) 財政状態の状況(流動資産)当連結会計年度末における流動資産の残高は217億11百万円となり、前期と比較して7億42百万円増加しました。
この増加の主な要因は、受取手形、売掛金及び契約資産と電子記録債権を合わせた売上債権が5億47百万円減少した一方、現金及び預金が11億55百万円、有価証券が2億円増加したこと等によるものであります。
(固定資産)当連結会計年度末における固定資産の残高は92億33百万円となり、前期と比較して4億37百万円増加しました。
この増加の主な要因は、無形固定資産が1億96百万円、投資有価証券が1億46百万円増加したこと等によるものであります。
(流動負債)当連結会計年度末における流動負債の残高は116億91百万円となり、前期と比較して5億29百万円増加しました。
この増加の主な要因は、支払手形及び買掛金と電子記録債務を合わせた仕入債務が2億38百万円、未払法人税等が2億9百万円減少した一方、短期借入金が3億円、1年内返済予定の長期借入金が2億円、その他の流動負債が4億円増加したこと等によるものであります。
(固定負債)当連結会計年度末における固定負債の残高は4億74百万円となり、前期と比較して10億31百万円減少しました。
この減少の主な要因は、長期借入金が9億80百万円減少したこと等によるものであります。
(純資産)当連結会計年度末における純資産の残高は187億79百万円となり、前期と比較して16億82百万円増加しました。
この増加の主な要因は、利益剰余金が14億86百万円、その他有価証券評価差額金が2億5百万円増加したこと等によるものであります。
(4) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動により得られた資金が投資活動及び財務活動により支出された資金の合計額を上回ったため、前連結会計年度末に比べ13億54百万円増加し、79億46百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、25億69百万円(前期は6億24百万円の収入)となりました。
これは主として税金等調整前当期純利益が26億30百万円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果支出した資金は、3億54百万円(前期は7億80百万円の支出)となりました。
これは主として有価証券の償還による収入が1億円あった一方、有形固定資産の取得による支出が2億51百万円と無形固定資産の取得による支出が2億34百万円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果支出した資金は、8億75百万円(前期は2億26百万円の支出)となりました。
これは主として長期借入金の返済による支出が7億80百万円あったこと等によるものであります。
(5) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたり重要な会計方針等は「第5 経理の状況1 連結財務諸表等注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたっては、経営者の判断のもと、一定の前提条件に基づく見積りが必要な場合があり、これらの見積りについては過去の実績等を勘案し合理的に判断しております。
また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 イ 売上高当連結会計年度の売上高は343億61百万円(前期比2.2%の増)となりました。
インテリジェントFAシステム事業では、引き続きIoTを活用した設備投資の増大により各種検査装置が好調だったこと、ロボットシステムに代表される各種自動化システムの需要が拡大していること、「One Stop Shopping」施策が好調であったこと等により128億97百万円(同12.1%の増)となりました。
IT制御・科学測定事業では、新製品開発へ向けた顧客の研究開発投資は依然として旺盛であるものの、多くの製造現場で生産設備への投資は一服感があり214億26百万円(同2.9%の減)となりました。
 ロ 営業利益当連結会計年度の営業利益は24億51百万円(前期比7.8%の増)となりました。
インテリジェントFAシステム事業では、資源価格高騰が省エネ・効率化投資への後押しとなったことに加え顧客のニーズの多様化・高度化も益々進み、本事業の付加価値は益々高まっていること等により14億47百万円(同19.7%の増)となりました。
IT制御・科学測定事業では、生産設備への合理化投資は底堅いものはあるものの安定的な傾向で推移したため13億29百万円(同1.0%の減)となりました。
  ハ 経常利益当連結会計年度の経常利益は26億35百万円(前期比11.1%の増)となりました。
これは主として、受取配当金45百万円、補助金収入45百万円、仕入割引32百万円等の営業外収益を1億89百万円計上したこと等によるものであります。
 ニ 親会社株主に帰属する当期純利益当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は17億68百万円(前期比15.6%の増)となりました。
これは主として、法人税、住民税及び事業税7億85百万円を計上したこと等によるものであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品及び製品、原材料の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。
また、投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
運転資金及び設備投資資金は、自己資金及び金融機関からの借入等により調達しております。
 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、顧客である製造業の設備投資意欲、とりわけ当社グループが得意とするFA技術とIoTの融合分野であるインテリジェントFAシステムに対する購買意欲であり、さらにこの購買意欲に影響を与える最大の要因としては景気変動による設備投資動向の変化、当社製品がIoTを含む最先端のIT技術を駆使したFAシステムを常に提供できる体制を整え、顧客ニーズの変化を的確に捉えているかということが考えられます。
加えて製造業各社が海外での生産を拡大させており、これに伴って発生する新たな需要を的確にフォローし、当社グループの海外ビジネス推進体制を整備して海外ビジネスの強化・拡大にどこまで取り組めるかということも重要な要素と考えております。
 
経営上の重要な契約等 5 【経営上の重要な契約等】
 特筆すべき事項はありません。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
当社グループは経営基本方針として、FA(ファクトリーオートメーション)市場における「One Stop Shopping」を掲げております。
顧客が抱えている多方面の課題や要望(提案・設計・製造・設置・工事・保守等)を一手に引き受けられるようグループの連携強化に取り組んでおります。
研究開発型企業である当社グループにとって顧客への「技術提案」が最大の付加価値であると考え、そのために市場や顧客ニーズに即したテーマを設定し、要素技術の研究と新技術のキャッチアップ等積極的な研究開発活動を行っております。
現在のテーマとしましては、主にフライングプローブテスターの開発、MWD(移動式たわみ測定装置)に搭載するセンサの開発に取り組んでおり、それに加え今後はEV(電気自動車)向けの全固体電池の製造関連に絡む技術の探求・習得を予定しております。
フライングプローブテスターは、半導体基板の検査装置の一種です。
被検査基板用のフィクスチャ(ピン治具)を必要とせず、手でテスターを当てるかのようにロボットアームでプローブを当て実装部品の値を測定し、合否を判定する装置です。
基板検査の課題のひとつとして部品の極小化に伴い、プロービングが難しいという課題が出て参りました。
品質を維持するためには、高精度位置決めが可能なフライングプローブテスターの市場投入が最適解と考え、開発を進めております。
現状、機構部分は原理試作まで行い、これから量産試作の設計に取り組む状況であります。
ソフトウェアアプリケーションについては、単体機能評価まで完了しており、今後統合化・実証評価を進めて行きます。
MWDは、特殊車両の形を成し走行しながら道路のたわみ(ミリメートルオーダ)を測る車両です。
道路検査事業の画期的な装置(車両)として期待されております。
現在の一般的なたわみ量の計測方式は車両を停止して錘を落して測るFWDという方式です。
この方式は正確ではありますが、1日に数キロメールしか測れないこと、交通規制の必要があることが悩みの種でした。
その点MWDでは走行しながらの測定のため、交通規制は不要、距離も1日に100キロメートル以上測ることが可能になります。
当社グループではたわみ量を測るセンサ部分の開発を行っており、現状は試作車両に搭載され、実証実験が行われております。
並行して量産化を見据えた構造改良設計を行っております。
道路の補修工事業務において大幅な費用低減に寄与できるため、早期完成を目指し開発を進めております。
EV関連で当社グループの参入可能なところとしては、製造・検査に関わる工程であると考えており、そのための情報収集をしております。
国内ではいまだHV(ハイブリッド自動車)が主力でしたが、全固定電池のEVへの実用化が見え、EV市場に活気が出てきた感があります。
全固体電池は、リチウムイオンバッテリーの短所(充電時間・寿命)を克服できることや材料となる資源が豊富に得られることから各方面より期待されております。
当社グループとしては、引き続きリチウムイオンバッテリーのセパレータ検査向けの高感度異物検査装置“ミルバス”の開発と並行して全固体電池の製造・検査工程での参入を目指し、コア技術の調査・要素技術のキャッチアップを進めて行きます。
当社の研究開発体制は、研究開発本部でエレクトロニクス分野の基礎研究と応用製品開発、ロボット本部でメカトロニクス設計、第一エンジニアリング本部でソフトウェアテクノロジーに基づいた制御アプリケーション開発やネットワークアプリケーション開発を行っております。
それに加えグループの中央研究所として、カナダに研究開発機関であるKyoritsu Electric Corporation (Canada)があります。
同社には組み込みシステムに特化した基礎研究開発に専念させ、市場対応の強化を図っていく方針です。
また、顧客満足度の向上に品質面を強化すべく品質保証部を充実し、今後とも競争力の高い新製品の開発に邁進いたします。
なお、インテリジェントFAシステム事業における当連結会計年度の研究開発費の総額は204百万円となっております。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当社グループは、当連結会計年度において、インテリジェントFAシステム事業にて129百万円、IT制御・科学測定事業にて152百万円、全社(共通)にて16百万円の合計298百万円の設備投資を行いました。
主なものは、事業用不動産の取得であります。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社 事業所名(所在地)セグメントの名称帳簿価額(千円)従業員数(人)建物及び構築物車両運搬具土地その他合計面積(㎡)金額東京支社(東京都文京区)インテリジェントFAシステム事業IT制御・科学測定事業3,717―――2133,93117富士支店・富士サービスセンター(静岡県富士市)インテリジェントFAシステム事業IT制御・科学測定事業17,440〔1,081〕―643.061,00847678,926〔1,081〕20本社(静岡県静岡市駿河区)インテリジェントFAシステム事業IT制御・科学測定事業38,65401,077.0498,279104,197641,131122テクニカルセンター(静岡県静岡市駿河区)インテリジェントFAシステム事業IT制御・科学測定事業17,877〔2,949〕―1,674.0277,9289,244305,049〔2,949〕42R&Dセンター(静岡県静岡市駿河区)インテリジェントFAシステム事業IT制御・科学測定事業254,811―3,002.4482,71211,414748,93882浜松支店(静岡県浜松市中央区)インテリジェントFAシステム事業IT制御・科学測定事業18,911〔1,172〕―367.4127,130268146,309〔1,172〕18関西支店(大阪府吹田市)インテリジェントFAシステム事業IT制御・科学測定事業――――――6
(注) 1 現在休止中の主要な設備はありません。
2 帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品であります。
3 〔 〕内の数字は内書きで、賃貸中のものであります。
 
(2) 国内子会社 会社名事業所名(所在地)セグメントの名称帳簿価額(千円)従業員数(人)建物及び構築物車両運搬具土地(面積㎡)その他合計協和サンシンエンジニアリング㈱本社他(静岡県静岡市清水区)インテリジェントFAシステム事業IT制御・科学測定事業517,2834,402177,499(4,002.5)8,364707,54854アプレスト㈱本社他(静岡県静岡市駿河区)IT制御・科学測定事業29,2534,87880,000(1,022.1)11,300125,43266協立機械㈱本社他(静岡県静岡市駿河区)IT制御・科学測定事業170,79711,959167,438(2,916.8)10,200360,39558協立テストシステム㈱本社他(静岡県静岡市駿河区)インテリジェントFAシステム事業46,5033,749277,627(2,420.9)35,587363,46849
(注) 1 現在休止中の主要な設備はありません。
2 帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品及び機械装置の合計であります。
(3) 在外子会社 会社名事業所名(所在地)セグメントの名称帳簿価額(千円)従業員数(人)建物及び構築物車両運搬具土地(面積㎡)その他合計Kyoritsu Electric (Thailand)Co.,Ltd.本社(タイ国ノンタブリー県)インテリジェントFAシステム事業 40,067―193,154(2,232.0) 11,422244,64337
(注) 1 現在休止中の主要な設備はありません。
2 帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品の合計であります。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等会社名・事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容投資予定金額資金調達方法着手及び完了予定年月完成後の増加能力総額(千円)既支払額(千円)着手完了 東海システムサービス㈱(静岡県静岡市駿河区) インテリジェントFAシステム事業賃貸事務所他143,00078,650自己資金2023年10月2024年9月(注) (注)完成後の増加能力は、合理的に算出することが困難なため、記載を省略しております。

(2) 重要な設備の除却等 該当事項はありません。
研究開発費、研究開発活動204,000,000
設備投資額、設備投資等の概要298,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況45
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況17
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況6,026,337
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、専ら株式の価値の変動または株式に係る配当によって利益を受けることを目的として保有する投資株式を「純投資目的である投資株式」、それ以外の目的で保有する株式を「純投資目的以外の目的である投資株式」と区分しております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式イ 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容政策保有株式の保有については、外部の優れた技術の活用、業務提携による関係強化等、当社グループの戦略上重要な目的を有すると判断される企業の株式を保有することを基本方針としております。
 本方針に基づき、保有の意義に照らした取組状況、保有に伴う便益、減損リスク・株価変動リスクが投資コストに見合っているか等を取締役会もしくはそれに準じる会議体にて利益相反の有無を含め、保有の是非を毎年検証し、保有する意義、経済合理性が乏しいと判断するものについては、市場動向等を勘案の上、保有の継続、処分の判断を実施しております。
ロ 銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式373非上場株式以外の株式171,257 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式―――非上場株式以外の株式1213取引先持株会による継続取得。
 (当事業年度において株式数が減少した銘柄)該当事項はありません。
ハ 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果
(注)及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)横河電機株式会社187,723186,815当社事業の販売先及び仕入先であり、取引関係の維持、強化のために保有しております。
持株会への拠出により株式数が増加しております。
当事業年度の受取配当金額は、7,290千円であります。
有730495ヨシコン株式会社107,100107,100当社賃貸事業の取引業者であり、取引関係の維持、強化のために保有しております。
当事業年度の受取配当金額は、5,890千円であります。
有202125株式会社TOKAIホールディングス100,000100,000当社事業の販売先であり、取引関係の維持、強化のために保有しております。
当事業年度の受取配当金額は、3,300千円であります。
無9890株式会社立花エレテック17,24417,244当社事業の販売先であり、取引関係の維持、強化のために保有しております。
当事業年度の受取配当金額は、1,724千円であります。
有5251株式会社フジクラ12,49411,567当社事業の販売先であり、取引関係の維持、強化のために保有しております。
持株会への拠出により株式数が増加しております。
当事業年度の受取配当金額は、460千円であります 無3913日東精工株式会社43,84942,278当社事業の仕入先であり、取引関係の維持、強化のために保有しております。
持株会への拠出により株式数が増加しております。
当事業年度の受取配当金額は、768千円であります。
有2524株式会社ツムラ4,5124,041当社事業の販売先であり、取引関係の維持、強化のために保有しております。
持株会への拠出により株式数が増加しております。
当事業年度の受取配当金額は、281千円であります。
無1810AGC株式会社3,0772,758当社事業の販売先であり、取引関係の維持、強化のために保有しております。
持株会への拠出により株式数が増加しております。
当事業年度の受取配当金額は、596千円であります。
無1614NTN株式会社34,53229,703当社事業の販売先であり、取引関係の維持、強化のために保有しております。
持株会への拠出により株式数が増加しております。
当事業年度の受取配当金額は、226千円であります。
無119遠州トラック株式会社4,0004,000地元企業の全般的な情報収集及び取引関係の維持、強化のために保有しております。
当事業年度の受取配当金額は、376千円であります。
無109IMV株式会社13,30812,035当社事業の仕入先であり、取引関係の維持、強化のために保有しております。
持株会への拠出により株式数が増加しております。
当事業年度の受取配当金額は、147千円であります。
無106日本製紙株式会社10,8759,877当社事業の販売先であり、取引関係の維持、強化のために保有しております。
持株会への拠出により株式数が増加しております。
当事業年度の受取配当金額は、25千円であります。
無1011 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果
(注)及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)株式会社RYODEN3,5003,500当社事業の仕入先であり、取引関係の維持、強化のために保有しております。
当事業年度の受取配当金額は、371千円であります。
無97特種東海製紙株式会社2,1521,881当社事業の販売先であり、取引関係の維持、強化のために保有しております。
持株会への拠出により株式数が増加しております。
当事業年度の受取配当金額は、191千円であります。
無76旭化成株式会社5,9405,186当社事業の販売先であり、取引関係の維持、強化のために保有しております。
持株会への拠出により株式数が増加しております。
当事業年度の受取配当金額は、198千円であります。
無65株式会社ヤクルト本社1,687747当社事業の販売先であり、取引関係の維持、強化のために保有しております。
持株会への拠出により株式数が増加しております。
当事業年度の受取配当金額は、75千円であります。
無46日本軽金属ホールディングス株式会社1,2371,087当社事業の販売先であり、取引関係の維持、強化のために保有しております。
持株会への拠出により株式数が増加しております。
当事業年度の受取配当金額は、21千円であります。
無21
(注) 定量的な保有効果については、記載が困難なため、記載しておりません。
保有の合理性については、個別銘柄ごとに当社の保有の意義、経済的合理性を検証しております。
みなし保有株式該当事項はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。
株式数が増加した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社12
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社3
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社73,000,000
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社17
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1,257,000,000
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社13,000,000
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社1,237
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社2,000,000
株式数が増加した理由、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社取引先持株会による継続取得。
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社日本軽金属ホールディングス株式会社
保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社当社賃貸事業の取引業者であり、取引関係の維持、強化のために保有しております。
当事業年度の受取配当金額は、5,890千円であります。