財務諸表
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提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2024-09-24 |
英訳名、表紙 | A-ONE SEIMITSU INC. |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 林 哲 也 |
本店の所在の場所、表紙 | 東京都府中市分梅町二丁目20番5号 |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | (042)363-1039(代表) |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
連結決算の有無、DEI | false |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2 【沿革】 当社は1990年7月に設立し、旧株式会社エーワン精密(1970年9月に有限会社として設立し、1980年2月株式会社エーワン精密に改組)の事業のすべてを営業譲受しております。 従いまして、以下の記載事項につきましては特段の記述がない限り営業譲受までは、旧株式会社エーワン精密について記載しております。 年 月概 要1970年9月有限会社エーワン精密を設立、スイス型自動旋盤用カムの設計、製作、販売を開始。 1971年5月東京都府中市紅葉ヶ丘二丁目3番32号に本社工場を建設、移転。 1974年6月山梨県韮崎市旭町に山梨工場建設。 1976年6月小型自動旋盤用超硬付コレットチャック等の研究開発に着手。 1977年3月小型自動旋盤用超硬付コレットチャック等の販売開始。 1980年2月東京都府中市分梅町三丁目41番8号に本社工場を移転。 有限会社エーワン精密を株式会社に改組。 1990年4月コレットチャック等の数量の増大に伴い、生産設備の増強を図るため山梨工場に第2工場建設。 1990年7月社名を株式会社エーワン商事に変更するとともに、株式会社エーワン精密を設立し、営業譲渡する。 1996年11月山梨工場に第3工場を建設。 自動旋盤用カム部門を統合、移転。 1998年3月東京都府中市分梅町二丁目20番5号に本社建設、移転。 1999年6月山梨工場に切削工具専用工場として第4工場建設。 1999年11月切削工具部門、受注開始。 1999年11月品質管理の徹底を図るため、コレットチャック部門ISO9002(現9001)認証取得。 2001年3月コレットチャック部門の生産増大及び生産効率向上を図るため、山梨工場に第5工場を建設。 2003年3月当社株式を日本証券業協会へ店頭登録。 2004年7月山梨第2工場を切削工具専用工場に改修。 2004年12月日本証券業協会への店頭登録を取消し、ジャスダック証券取引所に株式を上場。 2007年11月特殊切削工具製作、販売開始。 2009年8月山梨工場に特殊切削工具専用工場として第1工場建設。 2010年4月ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所JASDAQ市場に上場。 2013年7月大阪証券取引所が東京証券取引所に統合されたため、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場。 2022年4月 東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のJASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場に移行。 |
事業の内容 | 3 【事業の内容】 当社の事業内容は、小型自動旋盤等で用いられるコレットチャック等を製造、販売するコレットチャック部門、各種切削工具の再研磨加工受託及び特殊切削工具の製造、販売を行う切削工具部門、小型自動旋盤用カムの設計、製造、販売を行う自動旋盤用カム部門、の三つのセグメントで構成されております。 a コレットチャック部門当部門は、高精度、耐摩耗性、耐久性を要求される小型自動旋盤用超硬付コレットチャック等及び各種工作機械に使用される精密コレットチャック等の製造、販売を行っております。 コレットチャックは工作機械の一部品であり、素材、加工物または工具を保持する工具であります。 コレットチャックの中には工具を保持するドリルチャック、ミーリングチャックと加工物を保持するスプリングコレットチャック等があります。 当社で製作しているコレットチャックは加工物を保持するスプリングコレットチャックであります。 小型自動旋盤で使用されるコレットチャックは素材供給装置により自動で1日(8時間)約2,000~3,000回のチャック開閉を行うため、素材とコレットチャックの接触面に摩耗が発生し、不良品発生の原因となります。 コレットチャックの中でも小型精密自動旋盤用コレットチャックは高精度の製品を自動で継続して製作するため、高精度及び耐摩耗性、耐久性が要求される製品であります。 超硬付コレットチャックは素材との接触面に超硬合金を装着しているため、破損や焼付等による欠損がある場合及びコレットチャック保持具との接触面の摩耗による劣化がある場合等を除いて、長期間にわたって精度を保つことができます。 b 切削工具部門当部門は、マシニングセンター、フライス盤等の工作機械で機械部品や金型等を製造する時に使用する切削工具の再研磨による再生加工を受託しております。 また、顧客の指定する形状に成形する特殊切削工具の製造販売も行っております。 当社が手掛ける切削工具の再生加工は、主にエンドミル、ドリル、各種カッター等であります。 これらの切削工具は機械部品や金型を製造するときに金属を削る切削工具であります。 金属を切削すると刃先が摩耗します。 この摩耗部分を研磨加工で取り除いて、刃先を新品同様に再生するものであります。 特殊切削工具の製造は、複雑な形状を加工する場合に加工する形状に合わせて切削工具を製作することにより、加工の時間・工程等を短縮するものであります。 c 自動旋盤用カム部門当部門は、精密機器、電機、時計、事務器の部品を製作する小型自動旋盤に使用されるカムの設計、製造、販売を行っております。 当社の事業のルーツであります小型自動旋盤用カム(以下「カム」という。 )は、小型自動旋盤を作動させるソフトウェアといえるものであります。 数枚のカムを組み合わせて機械に取り付け、刃物及び材料を制御することにより金属及びプラスチック等の丸棒及び四角、六角等の棒状の材料を種々の形状に旋削し、製品を製作します。 当社が製造する円板及びリング形状のカムは小型自動旋盤に取り付けられ、1回転するごとに一個の製品が完成されます。 通常、小型自動旋盤は1日(8時間)に2,000~3,000個の製品を製作します。 ゆえに1日で2,000~3,000回転するため、日を追うごとにカムの摩耗による製品の変形が発生し、不良品の発生の原因となります。 当社のカムは高周波加熱装置により焼入処理をして摩耗を極力防いでいるため、概ね50万~100万回転までは精度を保つことができます。 当社の扱う機械工具は消耗品であるため、リピートオーダーにより継続的な受注が可能となります。 当社の事業は基本的にリピートオーダー中心であり、切削工具部門を除いては積極的な営業活動は行っておらず、顧客からの受注を電話、FAX、メール等で受け付け、設計、製造、販売及び加工を行っております。 事業の系統図は次のとおりであります。 |
関係会社の状況 | 4 【関係会社の状況】 該当事項はありません。 |
従業員の状況 | 5 【従業員の状況】 (1) 提出会社の状況セグメントごとの従業員数は次のとおりであります。 2024年6月30日現在セグメントの名称従業員数(名)コレットチャック部門53(7)切削工具部門38(-)自動旋盤用カム部門2(-)全社(共通)15(1)合計108(8) (注) 1 従業員数は定年後再雇用契約者を除いております。 2 従業員数の(外書)は、臨時従業員の当期間の平均雇用人員(1日8時間換算)であります。 なお、臨時従業員には、嘱託の定年後再雇用契約者を含んでおります。 3 全社(共通)は、管理部門であります。 2024年6月30日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)10840.612.24,651(8) (注) 1 従業員数は定年後再雇用契約者を除いております。 2 従業員数の(外書)は、臨時従業員の当期間の平均雇用人員(1日8時間換算)であります。 なお、臨時従業員には、嘱託の定年後再雇用契約者を含んでおります。 3 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 (2) 労働組合の状況労働組合は結成されておりませんが、労使関係は良好であります。 (3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異管理職に占める女性の割合は2.5%です。 これは「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異については「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の公表項目として選択しておらず、また「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 当社の経営方針は、ものづくりの世界で必要とされる機械工具を適時提供することで顧客より対価を得て、企業として適正な利潤を上げ、株主に対して適切な還元を続けていくことであります。 製造業の加工分野において幅広く行われていて、重要な位置をしめる切削工程で使用される機械工具に的を絞り、顧客の要求に細かく対応することで、受注の確保を図っております。 機械工具の中でも、精密部品加工に使用される工具を中心にして、工具の種類が多く、少量の注文が大半で、工具製作に手間と技術を要する、いわゆる多品種少量生産品のニッチ分野に特化しております。 大手メーカーが注力して対応するほど市場規模が大きくなく、毎日一定量の受注が入り、それなりの規模の設備と加工者の熟練度が必要であります。 あらゆる業種の精密部品の切削加工において少しずつ使用される工具で、精度が重要であり、使用していくうちに消耗し、いずれは補充が必要となります。 当社は、顧客の要求する品質と納期を充足することでリピートオーダーが確保でき、比較的安定した受注が可能となっております。 長年にわたりニッチ分野の機械工具に特化してきたことで、熟練社員も多くなり生産効率が上がり、累計設備台数も多く償却費も低減してきて、固定費が抑制されていること、長期にわたり積み上げた顧客基盤を確保していることで、安定した受注が確保できれば、他社に比べて高い利益率を達成できる体制が確立しております。 当社を取り巻く経営環境は、常に変化しております。 当社のコレットチャック部門、自動旋盤用カム部門で製造しているコレットチャック、自動旋盤用カムは、主に小型自動旋盤で使用される工具であり、小型精密部品の量産加工で使用されています。 小型精密部品は、汎用品から精密さを要求される高度なものまで多岐にわたります。 今後は、より一層加工難易度の高い、複雑で精密さを要求される部品が増加すると思われます。 切削工具部門で受託している市販切削工具の再研磨、特殊切削工具の製造は、小型精密部品加工から大物部品加工まで、また単品ものから量産部品加工まで幅広く使用されています。 コレットチャック部門、自動旋盤用カム部門及び切削工具部門は、不特定多数の顧客から、様々な種類の工具を、少量ずつ受注することが多く、その要求に対応できる生産体制の整備、設備揃え、生産ノウハウの醸成、人材の確保・育成などが重要になっております。 また、近年顧客からの工具の仕様・形状・精度などの要求がますます高度化する傾向であり、これらの要求に対応するため、新規の高精度設備の導入、既存設備のメンテナンス、加工精度向上の探求、加工者のスキルアップ、人材育成、多岐にわたる顧客ニーズを充足しつつ短納期対応するための生産効率化が重要となっており、この課題に取り組んでおります。 当社の優先的に対処すべき事業上の課題は、まさにこの点であり、これらの課題に取り組むことで、既存顧客からのリピートオーダーの獲得、加えて新規顧客からの受注が獲得できる可能性が高まります。 常に変化する事業環境の中で、競争力を確保・向上させ、受注を確保し続けるために、安定した財務基盤を活用して、機動的な設備投資や人材の確保・育成を行ってまいります。 財務上では、適切な投資を適時実施するとともに、着実な株主還元を行い、投資と株主還元のバランスをとることを課題としております。 |
サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 当社は、サステナビリティを企業としての持続可能なビジネスシステム、事業展開のプロセスと捉えております。 (1) ガバナンスサステナビリティに関する判断はすべて経営会議を通じて行い、特に重要性の高い事案や高額の投資が必要となる案件は取締役会で決定を行います。 当社は現在、業務執行取締役が4名、社外取締役が1名、監査等委員である取締役が3名であり、通常の事業活動におけるサステナビリティに関する事項は経営会議で迅速に決定をして、業務執行取締役が推進役となり全社的な展開をしています。 持続可能なビジネスを展開するということは、正当な事業展開により利潤を得て、それを事業に再投資し、必要な環境対策にも充当して、さらに事業基盤を拡充していくことと考えております。 サステナビリティに関するすべてのことが経営に関わるものであり、全社で対応すべき重要なことであると認識しています。 リスク及び機会については、対応如何によってはリスクにも機会にもなりうるとの認識で対象となる項目を統制しております。 対象となる項目は内的要因と外的要因に分類しております。 以下に概要を記載します。 分類リスク項目全社リスク統制活動統制主体統制責任者 内 的 要 因 全社管理資産管理システム保全データ管理法令遵守 規制対応 社会貢献 競争力確保 適正利潤追求問題発生 ↓課題抽出 ↓報告 ↓対処法検討 ↓解決策実施内部監査グループ管理部門統括取締役監査等委員 取締役会 社長 生産管理 人材・設備補充競争力の維持対応力製品開発生産効率向上納期管理工程管理管理職製造部門統括工場長常務外 的 要 因市場顧客景気競合他社環境問題自然災害管理部門統括製造部門統括常務社長 リスク及び機会の監視には、内的要因と外的要因に分類し、網羅的に対応できるようガバナンス体制を構築しております。 内的要因に対しては、本社部門では内部監査グループや管理職が日常業務をモニタリングしており、工場では製造工程別責任者、管理職が現場での問題点や課題をモニタリングし、工場管理では現場事務所の管理グループが日常業務をモニタリングしております。 日常業務面での問題点、課題は本社においては管理部門統括者に情報が集約され、工場では製造部門統括者に情報が集約され、対応策や解決策が練られて対処されています。 重要性の高いものは、業務管掌取締役、社長へと報告がなされ、必要に応じて経営会議、取締役会で対応策が検討されます。 外的要因に対しては、管理部門統括者、製造部門統括者をはじめ、管掌取締役、社長により内容検討され、対策、対応、結果検証、さらなる対応というサイクルでリスクや機会への対応が行われております。 (2) 戦略 企業が継続的に事業を行い、しかも経営を持続するということは、受注を確保しつつ利潤を上げて、人材・設備に再投資をして事業基盤を充実させていくということであると考えています。 受注確保のためには、当社の工具を使用する製造業の加工企業に対して利便性を提供し続ける必要があります。 社内設備を充実させ、社員の育成とレベルアップを通して製品品質を向上させ、競争力のある製品を提供しなければなりません。 そこで得た利潤を社員に還元してインセンティブを高めるとともに、上場会社として重要政策である株主還元も行っていきます。 また事業活動を継続していくには、社会環境にも適合していなければなりません。 これらのことを循環させてより高めていくことが使命と認識しています。 人的資本について事業活動を持続して利潤を上げて事業に再投資をし、継続した株主還元を実施していくための重要な要素は人的資本であると考えております。 すべての事業活動は人的資本により営まれており、人的資本の質により事業活動の質量が変わり、その成果も大きく左右されます。 そのため人的資本の質的向上を目指して、人材育成と社内環境整備において、いくつかの取組みを行っております。 人材育成方針当社は製造業の加工企業向けの機械工具の製作・再研磨をしており、顧客からの受注をもって製作・再研磨を行っております。 完全な受注生産方式であります。 受注確保の条件としては、要求される納期を充足することが大きな要因となります。 社員には経営理念の認知を徹底して、そのうえで行動指針を示して業務活動の判断・行動基準としております。 人材採用の多様性人材採用については、人材補充の必要性が生じたときに中途採用を行い様々な経歴・スキルの人材を採用しています。 専門職種については、採用職種に必要な資格・能力を有する人材に的を絞って採用する場合もあり、男女・国籍を問わず必要人材を採用していきます。 <経営理念>1. 高品質の製品をより低コスト、短納期で対応する顧客ニーズを充足するため、顧客が必要とする仕様・品質の製品を可能な限り短納期で納品する2. ものづくりに不可欠な工具を安定的に供給することで製造業に資することを目指すものづくりに不可欠な旋削・切削加工に使用される工具を安定的に供給することで、顧客のコスト削減に寄与する3. 世の中に貢献することで適正な利潤を上げる 世の中に必要とされる工具を提供することで適正な利潤を追求し、株主に還元する <行動指針>1. 顧客からの受注を最優先する2. 受注・生産・発送・管理の各部門は受注品をどうしたら早く正確に納品できるかに全力を注ぐ3. 必要なこと、やるべきことはすぐに率先して実行に移し、不必要なことはしない4. 自分だけでなく関連するすべての部分で効率性を高めるために考え行動する5. 周囲の人の迷惑になること、環境負荷の大きいことはしない 経営理念の徹底と行動指針により社員の意識を同じ方向へ向け、個々の能力に応じて結果を求めて、そのレベルアップを図ります。 工場の生産現場では、現場統括責任者である工場長を配置して、工程ごとの責任者を選任し、予定納期を遵守する体制をとっております。 社員個々の特性に合わせた役割を与えて個々の判断で生産効率性を追求しています。 社員は自主目標の設定をして、その達成・実現を目指します。 会社は社員の目標実現のための環境整備、サポート体制を整えています。 社内環境整備方針当社は山梨工場で人員は108名、本社管理部門等で8名となっております。 社員の年代もまちまちとなってきており、年代別に特性は変化してくる傾向にあります。 同じ職種内でも年代は様々ですが、相互補完しながら職種内・職種間の効率性を追求する配置になっています。 <高精度・高効率化設備導入、工具、器具の設置>生産効率・業務効率を向上させるための設備は、安定した財務体質を活かして機動的に実施します。 設備導入後、設備を活かし切るのは現場の社員であり、年代による特性によって技術・知識の習得方法は異なります。 社歴の長い社員は基本的に実地で習得する方法を選択し、若い世代は基本操作を覚えてから論理的に応用をする傾向にあります。 これらの特性を活用して、世代間のレベルアップ手法を補佐するため、世代別に役割分担を決め、権限を付与して相互のレベルアップを図るようにしています。 必要に応じて社外講習、教育DVD、技能実地訓練などを行っています。 また、職場環境に配慮した設備の設置や社会環境保全の対策は、必要性に応じて適宜対応しております。 <評価制度の刷新、処遇、報酬の改善>半年ごとに設定した個々人の業務目標に対して新たな評価基準を設定して周知し、成果を多角的に評価し賞与や昇給に結び付けています。 製造業として顧客から求められる要望に高次元で応えるため業務目標を設定して、個人設定目標と併せて個々人の達成度を評価して従来よりも処遇面を改善しています。 状況に応じて公平性を保ちながら改善していきます。 上場会社として社員にも自社株式を保有してもらい株主の立場にも立ち、企業価値向上のために高い業務目標を立て達成することで、給与・賞与の他に株式配当を受け取り株価上昇による利益も享受してもらい、更なる意識と行動の向上を目指すように意識付けしています。 (3) リスク管理 サステナビリティに関するリスクは、それに対しての適確な対応ができれば事業持続の機会にもなりうるものであります。 現状当社で認識しているリスクと機会について以下に列挙します。 リスク項目リスク内容機会・対応策受注確保顧客市場縮小競争力低下生産効率向上コスト低減不足・標準品の安定的な短納期対応・別注工具に短納期対応・工程短縮できる工具の提供(顧客企業のコストダウン)・顧客の使用する工具再生・リサイクル(廃棄予定工具を再利用し省資源、コストダウンに繋げる)・品質、納期で競争力を維持・新たな顧客の開拓人材確保・育成人員確保が不十分社員のレベルアップ社員の意識向上 ・人事評価制度の改善・個人目標設定、会社目標と総合的に評価して処遇・昇給率の上乗せ・従業員向け譲渡制限付株式報酬付与・多角的評価で成果配分高める・成果加算型給与の導入材料確保材料入手材料価格抑制 ・入手困難な材料は使用しない・付加価値を高めることで相対的な材料費を抑制・複数の取引先を確保(品質・価格のバランスを見ながら仕入れ)電力調達電力安定調達電力費の上昇・太陽光発電設備導入・業務効率向上により操業時間短縮災害自然災害生産設備への影響人員への影響・安全衛生管理者のもと災害を想定して対応・災害発生可能性を判断して事前に善後策を実施物流材料入手製品配達・物流大手企業と安定的な取引を継続・仕入先の多様化、分散・品質維持をしながら仕様を工夫して安定調達データ管理データ流出システム不具合・全社的にセキュリティソフト導入しPCの管理を高める・基幹業務ソフトを導入し作業標準確立、効率化を図る・データ管理業務フロー確立して安全性を高める環境対応環境保全環境負荷抑制設備・有害指定物質の不使用・安全基準の遵守・事業で顧客に工具のリサイクル・高効率性を提供することで省資源に寄与する (4) 指標及び目標 人材育成・社内環境整備の目標について目標① 社員に占める女性比率を高め活躍の場を拡大する従来の人員採用は、幅広く募集した中から採用者を選択していました。 ここ1年は幅広い募集をしても求める人材に近い応募は少なく採用は難しくなっていました。 採用職種に必要な資格等を有した人材を採用するため、対象を絞り時間をかけて採用する試みをしました。 その結果、本社管理部門に3名、職種に必要となる資格を有する女性の採用することができました(中途採用1名、新卒2名)。 社員合計 116名 うち女性 34名(社員に占める女性比率 29.3%)求められるスキル・資格を有した人材の採用を進めるとともに既存社員の育成にも注力して女性の活躍の場を拡大していく方針です。 管理職に占める女性の割合は2.5%(管理職40名 うち女性1名)ですが、管理職の中で上位にあたる統括職は1名で女性です。 統括職は、職務内容の重要性が高く、その達成度が高い、かつ他の社員で代替がきかない職務を担っている、会社の使命を理解して周囲をまとめ上げて成果に繋げられるかなどを総合的に判断して決定しております。 今後社員のスキルアップを図り、女性の活躍の場の創出にも注力していきます。 2024年2028年社員に占める女性比率29.3%35% 目標② 中堅・若手リーダーの育成 社員の評価制度刷新を機に個人目標の設定から、目標実現に向けての社内環境整備、公平性を期する評価制度の定着を目指しています。 業務効率化と個人のレベルアップ、自己実現を図るために適任者をグループリーダーに選任し、更なる活躍の場を提供し、育成を図っております。 今後は社内全体のレベルアップを目指して中堅・若手のリーダーを増やしていくよう注力していきます。 2024年2028年中堅・若手リーダーの育成3名6名 |
戦略 | (2) 戦略 企業が継続的に事業を行い、しかも経営を持続するということは、受注を確保しつつ利潤を上げて、人材・設備に再投資をして事業基盤を充実させていくということであると考えています。 受注確保のためには、当社の工具を使用する製造業の加工企業に対して利便性を提供し続ける必要があります。 社内設備を充実させ、社員の育成とレベルアップを通して製品品質を向上させ、競争力のある製品を提供しなければなりません。 そこで得た利潤を社員に還元してインセンティブを高めるとともに、上場会社として重要政策である株主還元も行っていきます。 また事業活動を継続していくには、社会環境にも適合していなければなりません。 これらのことを循環させてより高めていくことが使命と認識しています。 人的資本について事業活動を持続して利潤を上げて事業に再投資をし、継続した株主還元を実施していくための重要な要素は人的資本であると考えております。 すべての事業活動は人的資本により営まれており、人的資本の質により事業活動の質量が変わり、その成果も大きく左右されます。 そのため人的資本の質的向上を目指して、人材育成と社内環境整備において、いくつかの取組みを行っております。 人材育成方針当社は製造業の加工企業向けの機械工具の製作・再研磨をしており、顧客からの受注をもって製作・再研磨を行っております。 完全な受注生産方式であります。 受注確保の条件としては、要求される納期を充足することが大きな要因となります。 社員には経営理念の認知を徹底して、そのうえで行動指針を示して業務活動の判断・行動基準としております。 人材採用の多様性人材採用については、人材補充の必要性が生じたときに中途採用を行い様々な経歴・スキルの人材を採用しています。 専門職種については、採用職種に必要な資格・能力を有する人材に的を絞って採用する場合もあり、男女・国籍を問わず必要人材を採用していきます。 <経営理念>1. 高品質の製品をより低コスト、短納期で対応する顧客ニーズを充足するため、顧客が必要とする仕様・品質の製品を可能な限り短納期で納品する2. ものづくりに不可欠な工具を安定的に供給することで製造業に資することを目指すものづくりに不可欠な旋削・切削加工に使用される工具を安定的に供給することで、顧客のコスト削減に寄与する3. 世の中に貢献することで適正な利潤を上げる 世の中に必要とされる工具を提供することで適正な利潤を追求し、株主に還元する <行動指針>1. 顧客からの受注を最優先する2. 受注・生産・発送・管理の各部門は受注品をどうしたら早く正確に納品できるかに全力を注ぐ3. 必要なこと、やるべきことはすぐに率先して実行に移し、不必要なことはしない4. 自分だけでなく関連するすべての部分で効率性を高めるために考え行動する5. 周囲の人の迷惑になること、環境負荷の大きいことはしない 経営理念の徹底と行動指針により社員の意識を同じ方向へ向け、個々の能力に応じて結果を求めて、そのレベルアップを図ります。 工場の生産現場では、現場統括責任者である工場長を配置して、工程ごとの責任者を選任し、予定納期を遵守する体制をとっております。 社員個々の特性に合わせた役割を与えて個々の判断で生産効率性を追求しています。 社員は自主目標の設定をして、その達成・実現を目指します。 会社は社員の目標実現のための環境整備、サポート体制を整えています。 社内環境整備方針当社は山梨工場で人員は108名、本社管理部門等で8名となっております。 社員の年代もまちまちとなってきており、年代別に特性は変化してくる傾向にあります。 同じ職種内でも年代は様々ですが、相互補完しながら職種内・職種間の効率性を追求する配置になっています。 <高精度・高効率化設備導入、工具、器具の設置>生産効率・業務効率を向上させるための設備は、安定した財務体質を活かして機動的に実施します。 設備導入後、設備を活かし切るのは現場の社員であり、年代による特性によって技術・知識の習得方法は異なります。 社歴の長い社員は基本的に実地で習得する方法を選択し、若い世代は基本操作を覚えてから論理的に応用をする傾向にあります。 これらの特性を活用して、世代間のレベルアップ手法を補佐するため、世代別に役割分担を決め、権限を付与して相互のレベルアップを図るようにしています。 必要に応じて社外講習、教育DVD、技能実地訓練などを行っています。 また、職場環境に配慮した設備の設置や社会環境保全の対策は、必要性に応じて適宜対応しております。 <評価制度の刷新、処遇、報酬の改善>半年ごとに設定した個々人の業務目標に対して新たな評価基準を設定して周知し、成果を多角的に評価し賞与や昇給に結び付けています。 製造業として顧客から求められる要望に高次元で応えるため業務目標を設定して、個人設定目標と併せて個々人の達成度を評価して従来よりも処遇面を改善しています。 状況に応じて公平性を保ちながら改善していきます。 上場会社として社員にも自社株式を保有してもらい株主の立場にも立ち、企業価値向上のために高い業務目標を立て達成することで、給与・賞与の他に株式配当を受け取り株価上昇による利益も享受してもらい、更なる意識と行動の向上を目指すように意識付けしています。 |
指標及び目標 | (4) 指標及び目標 人材育成・社内環境整備の目標について目標① 社員に占める女性比率を高め活躍の場を拡大する従来の人員採用は、幅広く募集した中から採用者を選択していました。 ここ1年は幅広い募集をしても求める人材に近い応募は少なく採用は難しくなっていました。 採用職種に必要な資格等を有した人材を採用するため、対象を絞り時間をかけて採用する試みをしました。 その結果、本社管理部門に3名、職種に必要となる資格を有する女性の採用することができました(中途採用1名、新卒2名)。 社員合計 116名 うち女性 34名(社員に占める女性比率 29.3%)求められるスキル・資格を有した人材の採用を進めるとともに既存社員の育成にも注力して女性の活躍の場を拡大していく方針です。 管理職に占める女性の割合は2.5%(管理職40名 うち女性1名)ですが、管理職の中で上位にあたる統括職は1名で女性です。 統括職は、職務内容の重要性が高く、その達成度が高い、かつ他の社員で代替がきかない職務を担っている、会社の使命を理解して周囲をまとめ上げて成果に繋げられるかなどを総合的に判断して決定しております。 今後社員のスキルアップを図り、女性の活躍の場の創出にも注力していきます。 2024年2028年社員に占める女性比率29.3%35% 目標② 中堅・若手リーダーの育成 社員の評価制度刷新を機に個人目標の設定から、目標実現に向けての社内環境整備、公平性を期する評価制度の定着を目指しています。 業務効率化と個人のレベルアップ、自己実現を図るために適任者をグループリーダーに選任し、更なる活躍の場を提供し、育成を図っております。 今後は社内全体のレベルアップを目指して中堅・若手のリーダーを増やしていくよう注力していきます。 2024年2028年中堅・若手リーダーの育成3名6名 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | 人的資本について事業活動を持続して利潤を上げて事業に再投資をし、継続した株主還元を実施していくための重要な要素は人的資本であると考えております。 すべての事業活動は人的資本により営まれており、人的資本の質により事業活動の質量が変わり、その成果も大きく左右されます。 そのため人的資本の質的向上を目指して、人材育成と社内環境整備において、いくつかの取組みを行っております。 人材育成方針当社は製造業の加工企業向けの機械工具の製作・再研磨をしており、顧客からの受注をもって製作・再研磨を行っております。 完全な受注生産方式であります。 受注確保の条件としては、要求される納期を充足することが大きな要因となります。 社員には経営理念の認知を徹底して、そのうえで行動指針を示して業務活動の判断・行動基準としております。 人材採用の多様性人材採用については、人材補充の必要性が生じたときに中途採用を行い様々な経歴・スキルの人材を採用しています。 専門職種については、採用職種に必要な資格・能力を有する人材に的を絞って採用する場合もあり、男女・国籍を問わず必要人材を採用していきます。 <経営理念>1. 高品質の製品をより低コスト、短納期で対応する顧客ニーズを充足するため、顧客が必要とする仕様・品質の製品を可能な限り短納期で納品する2. ものづくりに不可欠な工具を安定的に供給することで製造業に資することを目指すものづくりに不可欠な旋削・切削加工に使用される工具を安定的に供給することで、顧客のコスト削減に寄与する3. 世の中に貢献することで適正な利潤を上げる 世の中に必要とされる工具を提供することで適正な利潤を追求し、株主に還元する <行動指針>1. 顧客からの受注を最優先する2. 受注・生産・発送・管理の各部門は受注品をどうしたら早く正確に納品できるかに全力を注ぐ3. 必要なこと、やるべきことはすぐに率先して実行に移し、不必要なことはしない4. 自分だけでなく関連するすべての部分で効率性を高めるために考え行動する5. 周囲の人の迷惑になること、環境負荷の大きいことはしない 経営理念の徹底と行動指針により社員の意識を同じ方向へ向け、個々の能力に応じて結果を求めて、そのレベルアップを図ります。 工場の生産現場では、現場統括責任者である工場長を配置して、工程ごとの責任者を選任し、予定納期を遵守する体制をとっております。 社員個々の特性に合わせた役割を与えて個々の判断で生産効率性を追求しています。 社員は自主目標の設定をして、その達成・実現を目指します。 会社は社員の目標実現のための環境整備、サポート体制を整えています。 社内環境整備方針当社は山梨工場で人員は108名、本社管理部門等で8名となっております。 社員の年代もまちまちとなってきており、年代別に特性は変化してくる傾向にあります。 同じ職種内でも年代は様々ですが、相互補完しながら職種内・職種間の効率性を追求する配置になっています。 <高精度・高効率化設備導入、工具、器具の設置>生産効率・業務効率を向上させるための設備は、安定した財務体質を活かして機動的に実施します。 設備導入後、設備を活かし切るのは現場の社員であり、年代による特性によって技術・知識の習得方法は異なります。 社歴の長い社員は基本的に実地で習得する方法を選択し、若い世代は基本操作を覚えてから論理的に応用をする傾向にあります。 これらの特性を活用して、世代間のレベルアップ手法を補佐するため、世代別に役割分担を決め、権限を付与して相互のレベルアップを図るようにしています。 必要に応じて社外講習、教育DVD、技能実地訓練などを行っています。 また、職場環境に配慮した設備の設置や社会環境保全の対策は、必要性に応じて適宜対応しております。 <評価制度の刷新、処遇、報酬の改善>半年ごとに設定した個々人の業務目標に対して新たな評価基準を設定して周知し、成果を多角的に評価し賞与や昇給に結び付けています。 製造業として顧客から求められる要望に高次元で応えるため業務目標を設定して、個人設定目標と併せて個々人の達成度を評価して従来よりも処遇面を改善しています。 状況に応じて公平性を保ちながら改善していきます。 上場会社として社員にも自社株式を保有してもらい株主の立場にも立ち、企業価値向上のために高い業務目標を立て達成することで、給与・賞与の他に株式配当を受け取り株価上昇による利益も享受してもらい、更なる意識と行動の向上を目指すように意識付けしています。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | 人材育成・社内環境整備の目標について目標① 社員に占める女性比率を高め活躍の場を拡大する従来の人員採用は、幅広く募集した中から採用者を選択していました。 ここ1年は幅広い募集をしても求める人材に近い応募は少なく採用は難しくなっていました。 採用職種に必要な資格等を有した人材を採用するため、対象を絞り時間をかけて採用する試みをしました。 その結果、本社管理部門に3名、職種に必要となる資格を有する女性の採用することができました(中途採用1名、新卒2名)。 社員合計 116名 うち女性 34名(社員に占める女性比率 29.3%)求められるスキル・資格を有した人材の採用を進めるとともに既存社員の育成にも注力して女性の活躍の場を拡大していく方針です。 管理職に占める女性の割合は2.5%(管理職40名 うち女性1名)ですが、管理職の中で上位にあたる統括職は1名で女性です。 統括職は、職務内容の重要性が高く、その達成度が高い、かつ他の社員で代替がきかない職務を担っている、会社の使命を理解して周囲をまとめ上げて成果に繋げられるかなどを総合的に判断して決定しております。 今後社員のスキルアップを図り、女性の活躍の場の創出にも注力していきます。 2024年2028年社員に占める女性比率29.3%35% 目標② 中堅・若手リーダーの育成 社員の評価制度刷新を機に個人目標の設定から、目標実現に向けての社内環境整備、公平性を期する評価制度の定着を目指しています。 業務効率化と個人のレベルアップ、自己実現を図るために適任者をグループリーダーに選任し、更なる活躍の場を提供し、育成を図っております。 今後は社内全体のレベルアップを目指して中堅・若手のリーダーを増やしていくよう注力していきます。 2024年2028年中堅・若手リーダーの育成3名6名 |
事業等のリスク | 3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 事業の特徴について当社は、幅広い層の顧客に対して製造業の切削加工で使用される消耗工具の製造・販売及び研磨を行っております。 事業の対象が切削加工で使用される消耗工具であるため、顧客企業の機械稼働率の多寡により当社の受注も変動します。 将来の業績も景気の状態や機械業界の動向などによっては同様な影響を受ける可能性があります。 当社の事業の方針は、①多品種少量生産向きで ②確実に需要が見込まれ ③既存のメーカーが顧客ニーズに充分対応できていない機械工具に対象を絞り、入念な参入準備のもと「高品質、短納期」を実現し、顧客からの信頼、リピートオーダーの獲得を重視し、業界での高シェアの確保を目指すというものであります。 当社の扱う機械工具は消耗品であるため、リピートオーダーによる継続的な受注が可能となります。 受注に関してコレットチャック部門、自動旋盤用カム部門は、完全な受注生産となっており積極的な受注活動は行っておりません。 営業部門は、顧客からの注文を電話、FAX、メール等で受け付け、受注内容を製造部門へ伝達することを主要業務としております。 そのため当社の業績は、機械業界の受注動向をあらわす実質機械受注(内閣府発表:電力・船舶を除く)にほぼ連動しております。 切削工具部門では、市場規模が大きく他部門に比べて市場開拓率が低いため市場浸透度を高めるべく営業活動を行っております。 ① コレットチャック部門について当社の主力製品のスプリングコレットチャックは、小型自動旋盤による金属旋削・切削加工の大半の局面で使用される消耗工具であり、通常の景気循環の中では比較的安定した受注が見込まれます。 顧客層が広範な業種に亘り顧客数が多いため、一定の受注量は確保しておりましたが、ここ数年の景気変動局面ではその影響を大きく受けてきました。 今後も景気が大きく変動する場合、その影響を受ける可能性があります。 また、当社の関連するスプリングコレットチャックの市場は大きく拡大するものではなく、当部門の売上高も一定の範囲内で推移する可能性があります。 標準品の他に近年、需要が高まってきている小型自動旋盤用セミオーダーのコレットチャック、専用機で使用するコレットチャックのオーダー品は、顧客の要求に的確に対応し、短納期を実現することが重要であり、現状は着実に受注確保できていますが、この対応がうまくできない場合は、受注が確保できない可能性があります。 また将来、技術革新等により旋削加工工程が必要でなくなった場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。 ② 切削工具部門について当社は切削工具部門において市販切削工具の再研磨及び特殊切削工具製造・再研磨を行っております。 市販切削工具の再研磨は、金属加工の高度化、複雑化に伴い超硬工具の普及が加速し、自社研磨から外部の専業研磨会社へ外注するケースが増加しております。 この流れを捉え当社は1999年8月に事業展開を開始いたしました。 事業開始から年数を経過し、一定の顧客基盤を確保しましたが、この間、競合企業も増加して価格競争が激化してきました。 今後、さらに価格競争が進む場合は、当社の受注に影響を及ぼす可能性があります。 また、切削加工の変化により使用する工具が変わり、再研磨自体が減少する可能性があります。 切削工具部門においては、特殊切削工具の製造・販売・再研磨も行っております。 製造業における部品の複雑化、材料の難削化、加工難易度の上昇により、市販切削工具で対応できない切削加工が増加しており、加工に応じたオーダーの特殊切削工具の需要が伸びてきております。 特殊切削工具の製造は、一品一様であり、短納期対応が求められることが多く、大手メーカーでは対応が難しく、中小メーカーでは製造設備の調達、加工人員の熟練、人員の確保などでうまく対応できないことがあり、当社の競争力が発揮できる分野ということで事業展開しています。 特殊切削工具の製造は、設計と製造方法・工程の良否によって、その性能が大きく左右されます。 当社が的確に顧客ニーズに対応できない、業界において知名度が高まらないなどの場合、受注に影響を及ぼす可能性があります。 なお、加工に応じたオーダーの特殊切削工具の需要に対応するため機械装置他の設備投資を行った場合には事業部門の損益及び将来キャッシュ・フローに影響を及ぼすことがあり、減損損失計上の要件に該当した場合には固定資産の減損損失を計上することにより当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 当事業年度においては同部門の営業活動から生み出す割引前将来キャッシュ・フローの総額が資産グループの帳簿価額を上回ると見積もっており、減損損失を認識していません。 ③ 自動旋盤用カム部門について当社の自動旋盤用カムが使われるカム式自動旋盤自体が生産されておらず、国内外で現存するカム式自動旋盤を使用する顧客からの注文のみとなっています。 生産される部品もロットの多い量産部品が中心で、一度カムを取り付けると当面は補充が必要なくなります。 当社のカムの受注は年々減少してきており、特に直近一年は大きく減少しています。 売上が増加しないかぎり部門損益は赤字の傾向が継続します。 (2) 海外市場依存度について当社の最近5期における輸出販売高比率は、下表のとおりであります。 当社からの販売についてはすべて円建てで行っております。 当社の輸出地域であるアジアの経済情勢、市場動向及び為替変動等によっては、輸出販売高に影響を与える可能性があります。 製造業においては、世界的に分散した部品加工が、地政学リスク、貿易関税引上げ問題や輸出入の制限・禁止措置などにより、流通が滞る場合、当社の受注も影響を受けます。 区分第30期第31期第32期第33期第34期(当期)金 額比率金 額比率金 額比率金 額比率金 額比率(千円)(%)(千円)(%)(千円)(%)(千円)(%)(千円)(%)輸出販売高184,80510.5169,80910.2195,79010.5155,3248.8135,7808.5国内販売高1,575,42189.51,500,04389.81,672,27089.51,599,93491.21,465,76991.5合 計1,760,226100.01,669,853100.01,868,061100.01,755,258100.01,601,549100.0 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。 )の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績の状況当期におけるわが国経済は、世界経済の成長鈍化、低迷の影響を受けて低調に推移しました。 世界の状況を見ると、中国では不動産不況が深刻で政策金利引き下げなど実施しましたが、個人消費も低調で自動車販売も減少傾向にあり、在庫調整などで製造業も景気低迷しています。 米国は金利上昇過程でも景気は堅調で推移しましたが、インフレがやや沈静化してきて、政策金利引き下げのタイミングを探る状態になっています。 個人消費の勢いにかげりが出始め、製造業は弱含んできました。 日本国内では、円安傾向が続きエネルギー価格や輸入物価の上昇により、個人消費は低調に推移しました。 製造業では、業種によりまちまちの状況となりました。 自動車生産は、部品欠品などで生産調整を余儀なくされた影響を挽回するために、生産量を増やしてきていて、認証不正などもありましたが、堅調に推移しました。 半導体も1年以上に及ぶ低迷からやや底を脱した状態で、多少動きが出てきました。 AIや自動運転などの半導体は今後も増加すると思われ、今後の増産を見込んで製造装置も受注は増加傾向となりました。 ここ1年ほど低調だった電子部品もやや持ち直しの兆しが出ています。 工作機械、産業用機械などは、システム投資を除く企業の設備投資の様子見や中国景気の低迷の影響などで減少傾向となっています。 設備関連部品も減少傾向となりました。 大手製造業は、円安傾向や値上げの浸透で輸出比率の高い企業を中心に、受注が横ばいでも業績を持ち直しているところもありますが、中小の下請け企業に回る仕事量は減少しており、国内の中小製造業業績は低調に推移しました。 このような状況のなか、当期の売上高は1,601,549千円(前年同期比8.8%減)、営業利益は164,557千円(前年同期比40.3%減)、経常利益は178,978千円(前年同期比36.5%減)、当期純利益は120,523千円(前年同期比37.2%減)となりました。 セグメント別の経営成績は次のとおりであります。 <コレットチャック部門>コレットチャック部門では、自動車生産はある程度戻したものの、量産部品加工のその他の稼働率がいまひとつ高まらず、電子部品や工作機械なども低調な動きとなり、期の後半は当部門の受注も減少傾向となりました。 この結果、当セグメントの売上高は1,104,515千円(前年同期比8.6%減)、セグメント利益は421,405千円(前年同期比15.7%減)となりました。 <切削工具部門>複雑な加工や特殊な形状加工に使用される別注切削工具の製作・再研磨は、顧客の要望する形状に柔軟に対応し短納期対応してきましたが、顧客企業の機械稼働率の低下の影響などあり、売上高は減少して144,133千円(前年同期比5.8%減)となりました。 市販切削工具の再研磨は、大手企業の夏季休暇に合わせて顧客企業の機械稼働率が低下し当部門の受注も下がりました。 市販切削工具の再研磨は量産加工で使用されるものも多く期を通じて継続的に減少傾向となりました。 売上高は、339,656千円(前年同期比10.9%減)となりました。 この結果、当セグメントの売上高は483,790千円(前年同期比9.5%減)、セグメント利益は57,423千円(前年同期比13.2%減)となりました。 <自動旋盤用カム部門>自動旋盤用カム部門では、国内外のカム式自動旋盤で加工する量産部品が減少しました。 自動旋盤用カム部門は、国内のカム式自動旋盤ユーザーへのカムの供給責任を果たす使命で事業継続しており、2024年1月よりカムの値上げを実施したため、当部門の売上は僅かながら増加しました。 この結果、当セグメントの売上高は13,243千円(前年同期比5.8%増)、セグメント損失は5,220千円(前年同期は1千円の損失)となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。 a. 生産実績当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。 セグメントの名称当事業年度(自 2023年7月1日至 2024年6月30日)金額(千円)前期比(%)コレットチャック部門1,129,76890.8切削工具部門486,77191.3自動旋盤用カム部門13,243105.8合計1,629,78391.0 (注) 金額は販売価格によっております。 b. 受注実績当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。 セグメントの名称当事業年度(自 2023年7月1日至 2024年6月30日)受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)コレットチャック部門1,116,84092.947,156135.4切削工具部門481,46690.511,69283.4自動旋盤用カム部門13,243105.8--合計1,611,55092.358,849120.5 c. 販売実績当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。 セグメントの名称当事業年度(自 2023年7月1日至 2024年6月30日)金額(千円)前期比(%)コレットチャック部門1,104,51591.4切削工具部門483,79090.5自動旋盤用カム部門13,243105.8合計1,601,54991.2 (注) 1 販売高で10%を超える主要な販売先はありません。 2 最近2期における輸出販売高及び輸出割合は次のとおりであります。 なお、( )内は総販売実績に 対する輸出高の割合であります。 輸出先前事業年度(自 2022年7月1日至 2023年6月30日)当事業年度(自 2023年7月1日至 2024年6月30日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)アジア台湾55,10035.539,21828.9中国(香港含む)26,43417.036,84627.1韓国49,56731.934,59125.5シンガポール11,3427.311,8728.8マレーシア11,5797.59,8257.2その他1,2990.83,4262.5合計155,324(8.8%)100.0135,780(8.5%)100.0 (2)財政状態の状況当期における財政状態につきましては、総資産は前期末比259,933千円減少し、8,946,659千円となりました。 主な内訳は次のとおりであります。 (流動資産)当期末における流動資産の残高は、6,569,229千円(前事業年度末は7,538,455千円)となり969,226千円の減少となりました。 これは、仕掛品が18,029千円増加しましたが、現金及び預金が896,855千円、前払費用が48,714千円、売掛金が29,848千円、受取手形が11,627千円減少したこと等によるものであります。 (固定資産)当期末における固定資産の残高は、2,377,430千円(前事業年度末は1,668,136千円)となり709,294千円の増加となりました。 これは、長期前払費用が39,057千円、機械及び装置が31,981千円、建物が29,251千円、繰延税金資産が12,590千円減少しましたが、投資有価証券が654,113千円、建設仮勘定が119,586千円、ソフトウェア仮勘定が47,745千円、工具、器具及び備品が2,866千円増加したこと等によるものであります。 (流動負債)当期末における流動負債の残高は、210,657千円(前事業年度末は201,502千円)となり9,154千円の増加となりました。 これは、未払法人税等が26,198千円、役員賞与引当金が2,520千円減少しましたが、未払金が31,831千円、預り金が6,138千円増加したこと等によるものであります。 (固定負債)当期末における固定負債の残高は、547,549千円(前事業年度末は573,977千円)となり26,428千円の減少となりました。 これは、長期未払金が126,053千円増加しましたが、役員退職慰労引当金が137,440千円、退職給付引当金が14,136千円、長期リース債務が904千円減少したことによるものであります。 この結果、当期末における負債合計は、758,206千円(前事業年度末は775,480千円)となりました。 (純資産)当期末における純資産の残高は、8,188,452千円(前事業年度末は8,431,111千円)となり242,658千円の減少となりました。 これは、自己株式が497,716千円減少し、その他有価証券評価差額金が107,725千円増加しましたが、別途積立金が500,000千円、繰越利益剰余金が223,478千円、自己株式処分差益が124,623千円減少したことによるものであります。 (3) キャッシュ・フローの状況当期における現金及び現金同等物(以下「資金」という。 )は、定期預金の純減少額600,090千円、税引前当期純利益176,439千円、減価償却費153,136千円、株式報酬費用126,071千円、売上債権の増減額41,476千円、利息及び配当金の受取額10,348千円がありましたが、投資有価証券の取得による支出500,000千円、配当金の支払額499,367千円、有形固定資産の取得による支出188,295千円、役員退職慰労引当金の増減額137,440千円、法人税等の支払額118,059千円、無形固定資産の取得による支出49,735千円を計上したこと等により、前期末に比べ296,764千円減少し、当期末は678,924千円(前期末比30.4%減)となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当期の営業活動により増加した資金は、342,468千円(前期は、422,915千円の増加)となりました。 これは、役員退職慰労引当金の増減額137,440千円、法人税等の支払額118,059千円、未払金の増減額16,368千円、棚卸資産の増減額15,664千円がありましたが、税引前当期純利益176,439千円、減価償却費153,136千円、株式報酬費用126,071千円、売上債権の増減額41,476千円があったこと等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当期の投資活動により減少した資金は、138,938千円(前期は、73,092千円の減少)となりました。 これは、定期預金の純増減額600,090千円がありましたが、投資有価証券の取得による支出500,000千円、有形固定資産の取得による支出188,295千円、無形固定資産の取得による支出49,735千円があったこと等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当期の財務活動により減少した資金は、500,295千円(前期は、501,682千円の減少)となりました。 これは、配当金の支払額499,367千円、リース債務の返済による支出904千円があったこと等によるものであります。 資本の財源及び資金の流動性に関する情報資本の財源及び資金の流動性については、換金性の高い現預金等の内部留保を活用し、主に営業サイクルにおける資金と設備投資における資金を捻出しております。 当面必要とされる事業資金、設備投資は、現状で充足できております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。 この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 財務諸表の作成に当たって用いた会計方針のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 |
経営上の重要な契約等 | 5 【経営上の重要な契約等】 該当事項はありません。 |
研究開発活動 | 6 【研究開発活動】 特記すべき事項はありません。 |
設備投資等の概要 | 1 【設備投資等の概要】 当期において実施した設備投資の総額は95,197千円であり、その主なセグメント別の内訳は次のとおりであります。 なお、有形固定資産の他、無形固定資産への投資を含めて記載しております。 (1) コレットチャック部門 当期の主な設備投資は、生産性増大のための機械及び装置等、総額25,591千円の設備投資を行いました。 また、重要な設備の除却または売却はありません。 (2) 切削工具部門 当期の主な設備投資は、生産性増大及び能率向上のための機械及び装置等、総額64,419千円の設備投資を行いました。 また、重要な設備の除却または売却はありません。 (3) 自動旋盤用カム部門当期において、重要な設備投資はありません。 また、重要な設備の除却または売却はありません。 (4) 全社(共通)当期の主な設備投資は、社屋修繕のための建物付属設備等、総額4,632千円の設備投資を行いました。 また、重要な設備の除却または売却はありません。 |
主要な設備の状況 | 2 【主要な設備の状況】 当社における主要な設備は、次のとおりであります。 2024年6月30日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び車両運搬具リース資産土地(面積㎡)その他合計本社(東京都府中市)全社(共通)設管理業務施設46,06592,571142,912(321.0)5,586197,1448(―)山梨工場(山梨県韮崎市)コレットチャック部門 切削工具部門 自動旋盤用カム部門 全社(共通)製造設備及び販売業務施設346,031396,015―190,622(19,011.57)2,601935,270100(8) (注) 1 従業員数の(外書)は、臨時従業員の当期間の平均雇用人員(1日8時間換算)であります。 なお、臨時従業員には、嘱託の定年後再雇用契約者を含んでおります。 2 帳簿価額のうち「その他」は工具、器具及び備品の合計であります。 |
設備の新設、除却等の計画 | 3 【設備の新設、除却等の計画】 2024年6月30日現在の設備計画は次のとおりであります。 (1) 重要な設備の新設等事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容投資予定額資金調達方法完了予定時期総額(千円)既支払額(千円)本社(東京都府中市)全社(共通)基幹システム導入60,43347,745自己資金2024年11月山梨工場(山梨県韮崎市)切削工具部門製造設備90,64081,576自己資金2024年7月 (2) 重要な設備の除却等該当事項はありません。 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 4,632,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 41 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 12 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 4,651,000 |
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
Investment
株式の保有状況 | (5) 【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、投資株式について、株式の価値の変動または配当の受領によって利益を得ることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式、それ以外の株式を純投資目的以外の目的である投資株式(政策保有株式)に区分しております。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式該当事項はありません。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式区分当事業年度前事業年度銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式----非上場株式以外の株式2373,0022218,888 区分当事業年度受取配当金の合計額(千円)売却損益の合計額(千円)評価損益の合計額(千円)非上場株式---非上場株式以外の株式9,226-284,159 ④ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの該当事項はありません。 ⑤ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの該当事項はありません。 |
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社 | 2 |
貸借対照表計上額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社 | 373,002,000 |
受取配当金の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社 | 9,226,000 |
評価損益の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社 | 284,159,000 |
Shareholders
大株主の状況 | (6) 【大株主の状況】 2024年6月30日現在 氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 株式会社致知東京都府中市八幡町一丁目4-1(紅富士ハイツ内)1,268,80025.29 株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海一丁目8-12183,3003.65 肥田 亘広島県安芸郡100,0001.99 竹内 忠夫石川県金沢市81,8001.63 AVI JAPAN OPPORTUNITY TRUST PLC (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) BEAUFORT HOUSE EXETER EX4 4EP UNITED KINGDOM(東京都港区港南二丁目15-1)62,3671.24 大橋 逸夫山梨県韮崎市43,6000.86 大西 和巳京都府木津川市35,8000.71 佐藤 美喜夫 東京都江戸川区32,5000.64 横山 和也山梨県南アルプス市32,2000.64 湯舟 吉人 山梨県韮崎市31,0000.61 計―1,871,36737.30 (注) 上記のほか当社所有の自己株式283,472株があります。 |
株主数-金融機関 | 2 |
株主数-金融商品取引業者 | 18 |
株主数-外国法人等-個人 | 26 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 16 |
株主数-個人その他 | 5,592 |
株主数-その他の法人 | 45 |
株主数-計 | 5,699 |
氏名又は名称、大株主の状況 | 湯舟 吉人 |
株主総利回り | 2 |
株主総会決議による取得の状況 | (1) 【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 区分株式数(株)価額の総額(千円)当事業年度における取得自己株式4,01223当期間における取得自己株式2,300― (注)1 当事業年度における取得自己株式は、譲渡制限付株式報酬の付与対象者の退職に伴い、譲渡制限付株式割当契約に基づき割り当てた当社普通株式4,000株を当社が無償取得したことによるもの及び単元未満株式の買取り12株であります。 2 当期間における取得自己株式は、譲渡制限付株式報酬の付与対象者の退職に伴い、譲渡制限付株式割当契約に基づき割り当てた当社普通株式2,300株を当社が無償取得したことによるものであります。 |
Shareholders2
自己株式の取得 | -23,000 |
自己株式の取得による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー | -23,000 |
発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1 発行済株式に関する事項株式の種類当事業年度期首増加減少当事業年度末普通株式(株)6,000,000―700,0005,300,000 (変動事由の概要) 2023年9月25日開催の取締役会決議により、2023年9月29日付で自己株式700,000株の消却を行っております。 これにより、発行済株式総数は5,300,000株となっております。 2 自己株式に関する事項株式の種類当事業年度期首増加減少当事業年度末普通株式(株)994,4604,012715,000283,472 (変動事由の概要)単元未満株式の買取による増加 12株自己株式消却による減少 700,000株取締役への株式報酬付与 15,000株自己株式の増加には、上記の他に退職者2名より譲渡制限付株式4,000株を無償取得した株数が含まれております。 |
Audit1
監査法人1、個別 | 監査法人A&Aパートナーズ |
独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2024年9月24日株式会社エーワン精密取締役会 御中 監査法人A&Aパートナーズ東京都中央区 指定社員業務執行社員 公認会計士佐 藤 禎 指定社員業務執行社員 公認会計士町 田 眞 友 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社エーワン精密の2023年7月1日から2024年6月30日までの第34期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社エーワン精密の2024年6月30日現在の財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 なお、前事業年度において監査上の主要な検討事項とした「繰延税金資産の回収可能性」は、監査上のリスクが相対的に低いことから、当事業年度においては監査上の主要な検討事項には該当しないと判断した。 固定資産の減損監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、小型自動旋盤等で用いられるコレットチャックの製造・販売、各種切削工具の再研磨加工受託及び特殊切削工具の製造・販売、小型自動旋盤用カムの設計・製造・販売を事業として営んでおり、当事業年度の貸借対照表において、有形・無形固定資産を1,305,900千円計上し、総資産の14.6%を占めている。 会社の製品は、製造業の加工分野において重要な位置を占める切削工程で使用される機械工具であり、幅広い業種の精密部品加工に使用される工具が中心であることから、国内製造業の設備投資(主に機械受注)の影響を受けることになり、その見通しによって各事業部門の損益及び将来キャッシュ・フローに影響を及ぼすことがある。 また、特に特殊切削工具の製造について、加工に応じたオーダーの特殊切削工具の需要に対応するため機械装置他の設備投資を行った場合には事業部門の損益及び将来キャッシュ・フローに影響を及ぼすことがある。 【注記事項】 (重要な会計上の見積り)に記載の通り、経営者はキャッシュ・フローを生み出す最小単位として事業部門を基本としたグルーピングを行っており、各事業部門が営業活動から生みだす将来キャッシュ・フローや資産グループの時価等の仮定を用いた合理的な見積りを行い、減損の兆候の有無の確認、減損損失の認識及び測定を行っている。 また、当事業年度においては、【注記事項】 (損益計算書関係)※5減損損失に記載の通り、営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなった資産グループのうち、自動旋盤用カム部門について資産グループの帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当事業年度において減損損失1,635千円を計上している。 なお、回収可能価額は事業部門別の予算を基準とした将来キャッシュ・フローをもとに算定した使用価値を用いている。 一方で切削工具部門については、営業活動から生み出す割引前将来キャッシュ・フローの総額が資産グループの帳簿価額を上回るとして減損損失を認識していない。 以上を踏まえ、当監査法人は、固定資産の減損に関する経営者の見積りの合理性が監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、固定資産の減損に関する経営者による見積りの合理性を評価するために、事業部門別損益の実績及び事業部門別の予算を基準とした将来キャッシュ・フローの算定資料等を入手し、経営者による見積りの方法及び見積りの結果について以下の手続を実施した。 ・事業部門別損益の実績について、事業部門別売上高及び売上原価は部門別試算表との突合、共通費(本社販管費)の配賦計算は配賦基準の基礎資料の検証及び再計算を実施した。 ・事業部門別の予算を基準とした将来キャッシュ・フローに反映されている売上の増加率、売上原価及び共通費(本社販管費)並びに今後の設備投資に関する経営者による見積りの仮定の合理性を検証するために、過去の事業部門別の売上増加率分析及び予算と実績の分析並びに経営者への質問を実施した。 ・事業部門別予算を基準とした割引前将来キャッシュ・フローの再計算を実施した。 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかど うかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社エーワン精密の2024年6月30日現在の内部統制報告書について監査を行った。 当監査法人は、株式会社エーワン精密が2024年6月30日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。 財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。 監査等委員会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施す る。 内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び 適用される。 ・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内 部統制報告書の表示を検討する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。 監査人 は、内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責 任を負う。 監査人は、監査等委員会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 <報酬関連情報>当監査法人に対する、当事業年度の会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 なお、前事業年度において監査上の主要な検討事項とした「繰延税金資産の回収可能性」は、監査上のリスクが相対的に低いことから、当事業年度においては監査上の主要な検討事項には該当しないと判断した。 固定資産の減損監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、小型自動旋盤等で用いられるコレットチャックの製造・販売、各種切削工具の再研磨加工受託及び特殊切削工具の製造・販売、小型自動旋盤用カムの設計・製造・販売を事業として営んでおり、当事業年度の貸借対照表において、有形・無形固定資産を1,305,900千円計上し、総資産の14.6%を占めている。 会社の製品は、製造業の加工分野において重要な位置を占める切削工程で使用される機械工具であり、幅広い業種の精密部品加工に使用される工具が中心であることから、国内製造業の設備投資(主に機械受注)の影響を受けることになり、その見通しによって各事業部門の損益及び将来キャッシュ・フローに影響を及ぼすことがある。 また、特に特殊切削工具の製造について、加工に応じたオーダーの特殊切削工具の需要に対応するため機械装置他の設備投資を行った場合には事業部門の損益及び将来キャッシュ・フローに影響を及ぼすことがある。 【注記事項】 (重要な会計上の見積り)に記載の通り、経営者はキャッシュ・フローを生み出す最小単位として事業部門を基本としたグルーピングを行っており、各事業部門が営業活動から生みだす将来キャッシュ・フローや資産グループの時価等の仮定を用いた合理的な見積りを行い、減損の兆候の有無の確認、減損損失の認識及び測定を行っている。 また、当事業年度においては、【注記事項】 (損益計算書関係)※5減損損失に記載の通り、営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなった資産グループのうち、自動旋盤用カム部門について資産グループの帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当事業年度において減損損失1,635千円を計上している。 なお、回収可能価額は事業部門別の予算を基準とした将来キャッシュ・フローをもとに算定した使用価値を用いている。 一方で切削工具部門については、営業活動から生み出す割引前将来キャッシュ・フローの総額が資産グループの帳簿価額を上回るとして減損損失を認識していない。 以上を踏まえ、当監査法人は、固定資産の減損に関する経営者の見積りの合理性が監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、固定資産の減損に関する経営者による見積りの合理性を評価するために、事業部門別損益の実績及び事業部門別の予算を基準とした将来キャッシュ・フローの算定資料等を入手し、経営者による見積りの方法及び見積りの結果について以下の手続を実施した。 ・事業部門別損益の実績について、事業部門別売上高及び売上原価は部門別試算表との突合、共通費(本社販管費)の配賦計算は配賦基準の基礎資料の検証及び再計算を実施した。 ・事業部門別の予算を基準とした将来キャッシュ・フローに反映されている売上の増加率、売上原価及び共通費(本社販管費)並びに今後の設備投資に関する経営者による見積りの仮定の合理性を検証するために、過去の事業部門別の売上増加率分析及び予算と実績の分析並びに経営者への質問を実施した。 ・事業部門別予算を基準とした割引前将来キャッシュ・フローの再計算を実施した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 なお、前事業年度において監査上の主要な検討事項とした「繰延税金資産の回収可能性」は、監査上のリスクが相対的に低いことから、当事業年度においては監査上の主要な検討事項には該当しないと判断した。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | 固定資産の減損 |
その他の記載内容、個別 | その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、個別 | <報酬関連情報>当監査法人に対する、当事業年度の会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 |
BS資産
仕掛品 | 273,540,000 |
その他、流動資産 | 3,479,000 |
工具、器具及び備品(純額) | 8,188,000 |
土地 | 333,534,000 |
リース資産(純額)、有形固定資産 | 2,571,000 |
建設仮勘定 | 122,006,000 |
有形固定資産 | 1,254,421,000 |
ソフトウエア | 3,078,000 |
無形固定資産 | 51,478,000 |
投資有価証券 | 873,002,000 |
長期前払費用 | 3,412,000 |
繰延税金資産 | 194,957,000 |
投資その他の資産 | 1,071,530,000 |
BS負債、資本
未払金 | 116,443,000 |
未払法人税等 | 29,896,000 |
未払費用 | 14,873,000 |
リース債務、流動負債 | 904,000 |
長期未払金 | 139,670,000 |
資本剰余金 | 356,627,000 |
利益剰余金 | 7,535,265,000 |
株主資本 | 7,989,825,000 |
その他有価証券評価差額金 | 198,627,000 |
評価・換算差額等 | 198,627,000 |
負債純資産 | 8,946,659,000 |
PL
売上原価 | 1,127,940,000 |
販売費及び一般管理費 | 309,051,000 |
営業利益又は営業損失 | 164,557,000 |