財務諸表
CoverPage
提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2024-06-28 |
英訳名、表紙 | Net Protections Holdings, Inc. |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 柴田 紳 |
本店の所在の場所、表紙 | 東京都千代田区麹町四丁目2番地6 |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 03-4530-9235 |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | IFRS |
連結決算の有無、DEI | true |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2【沿革】 当社グループは、2000年1月28日にEC(電子商取引)における新しい標準を創造することを目的に設立された株式会社ネットプロテクションズ(旧ネットプロテクションズ)を前身とし、2015年11月に設立された株式会社AP53(現ネットプロテクションズ)が、2016年7月に旧ネットプロテクションズを子会社化後、2018年5月1日に旧ネットプロテクションズを吸収合併する形で、その事業を承継しています。 その後、2018年7月2日に現ネットプロテクションズを完全子会社とした株式移転により、当社が設立されています。 そこで、以下では旧ネットプロテクションズの設立から、現在に至るまでの当社グループの沿革を記載しています。 2000年1月ECに新しい標準を創造することを目的として、株式会社ネットプロテクションズ(旧ネットプロテクションズ)を設立2002年3月BtoCの通販事業者向けのBNPL決済サービスとして、「NP後払い」サービスの提供開始2005年4月2006年8月2007年6月2007年11月2011年4月2013年9月2015年7月2015年11月2016年7月2016年8月2017年4月2017年6月2018年3月2018年5月 2018年7月 2018年8月2018年10月2019年3月 2021年2月2021年5月 2021年6月 財団法人日本情報処理開発協会よりプライバシーマークの使用許可を受ける注文情報の登録を自動化する「NPコネクトライト」サービスの提供開始注文情報及び配送伝票番号の登録を自動化する「NPコネクトプロ」サービスの提供開始商品と別送であった請求書を商品に同封することを可能とした「NP後払いwiz」サービスの提供開始BtoB取引向けBNPL決済サービスとして、「NP掛け払い」サービスの提供開始ポイントプログラムの提供開始BtoCのサービス向けBNPL決済サービスとして「NP後払いair」サービスの提供開始株式会社AP53の設立株式会社AP53が、旧ネットプロテクションズを子会社化株式会社AP53が、株式会社NPホールディングス(旧NPホールディングス①)に商号変更「NP掛け払い」累計購入企業数が100万社を突破BtoC向けの会員制BNPL決済サービス「atone」サービスの提供開始初の海外事業所となる台湾オフィス(日商恩沛股份有限公司)を設立旧NPホールディングス①が、旧ネットプロテクションズを吸収合併し、株式会社ネットプロテクションズ(現ネットプロテクションズ)に商号変更関西エリアにおける営業と既存加盟店サポートの強化のため、京都府に関西オフィスを設立「atone」における実店舗向けQRコード決済を提供開始現ネットプロテクションズを完全子会社とする株式移転により、当社、株式会社NPホールディングス(旧NPホールディングス②)が設立BtoC台湾向けBNPL決済「AFTEE」サービス提供開始旧NPホールディングス②が、株式会社ネットプロテクションズホールディングスに商号変更情報セキュリティにおける国際標準規格「ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)」の認証を取得九州エリアにおける営業と既存加盟店サポートの強化のため、福岡オフィスを設立株式会社ジェーシービーを引受先とする第三者割当増資を実施台湾における現地法人化に伴う営業強化を目的に、株式会社ネットプロテクションズの子会社として、台湾に恩沛科技股份有限公司(NP Taiwan, Inc.)を設立株式会社ネットプロテクションズより恩沛科技股份有限公司(NP Taiwan, Inc.)に対して、BtoC台湾向けBNPL決済「AFTEE」事業を譲渡2021年12月2022年4月 2023年5月 2023年6月 2024年4月東京証券取引所市場第一部に株式を上場東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行ベトナムにおける事業開始準備のため、株式会社ネットプロテクションズの子会社として、ベトナムにCông ty TNHH Net Protections Vietnam(Net Protections Vietnam Co., Ltd.)を設立中国・四国エリアにおける関西エリアにおける営業と既存加盟店サポートの強化のため、四国サテライトオフィス設立株式会社ネットプロテクションズの子会社であるCông ty TNHH Net Protections Vietnam(Net Protections Vietnam Co., Ltd.)でBtoC台湾向けBNPL決済「AFTEE」サービスの提供開始日本国内におけるレンディングサービスの事業化を目的に、株式会社ネットプロテクションズの子会社として、株式会社NPファイナンスを設立 |
事業の内容 | 3【事業の内容】 当連結会計年度末現在において、当社グループは純粋持株会社である当社(株式会社ネットプロテクションズホールディングス)、連結子会社3社(株式会社ネットプロテクションズ、恩沛科技股份有限公司(NP Taiwan, Inc.)、Công ty TNHH Net Protections Vietnam(Net Protections Vietnam Co., Ltd.))の計4社で構成されています。 「第1 企業の概況(はじめに)」に記載の通り、当社グループは2000年1月に設立した旧ネットプロテクションズ(旧商号:株式会社ネットプロテクションズ)が2002年より開始したBNPL(Buy Now Pay Later:後払い)決済サービスを提供する決済ソリューション事業を単一の報告セグメントとしています。 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 セグメントの名称主要な事業内容地域会社名決済ソリューション事業BtoC取引向けサービス「NP後払い」「atone」「NP後払いair」日本株式会社ネットプロテクションズBtoC取引向けサービス「AFTEE」台湾NP Taiwan, Inc.ベトナムNet Protections Vietnam Co., Ltd.BtoB取引向けサービス「NP掛け払い」日本株式会社ネットプロテクションズ <決済ソリューション事業> 2002年より日本で初めての信用リスク保証型のBNPL決済サービスを提供しています。 その特徴は、顧客が一連の決済関連業務をワンストップでアウトソースできることにあります。 決済関連業務には与信審査、請求書発行、入金確認/消込、督促/回収、貸倒れ対応があり、それぞれの業務に専門事業者が存在しますが、当社グループが提供するサービスはこれら全ての機能を包含しています。 また、BNPL決済サービスの総合プロバイダーとして、個人、法人、EC、対面販売など取引形態を問わずBNPL決済サービスをご利用いただけるよう、当社グループでは複数サービスを提供しています。 これらのサービスの概要は以下の通りです。 [各サービスに共通するスキーム] ※当社所定の審査を通過した取引が対象です。 審査通過後においても、当該取引に関して加盟店と購入者または購入企業の間に紛争が生じ、速やかに解決ができず、又はそのおそれがあると当社が判断したときその他当社が提供するサービスの加盟店規約所定の事由がある取引は、対象外となります。 主体当社グループの提供するサービスの仕組み及び各取引主体の享受するメリット購入者/購入企業 購入商品の到着・サービスの提供を受けた後、当社グループから発送される請求書を用い、コンビニエンスストア・銀行・郵便局・LINE Pay・口座振替等様々な手段で支払えます。 商品着荷・受取及びサービス享受後に支払いを行うため、商品が届かない、破損している等の商品トラブルを避けることができます。 販売元 出荷・役務などの提供後、当社グループより売買代金から手数料を控除した額を受け取ります。 これにより、購入者/購入企業に対する信用リスクを負うことなく確実に代金を回収できます。 当社グループの提供するサービスの導入に伴い、決済手段としてBNPL決済サービスを希望する購入者/購入企業からの新規注文及び新規顧客の増加が期待できます。 なお、一部の取引については、購入者/購入企業が当社グループに支払いを行う前に、当社グループより販売元に立替払いを行うことで、販売元における販売代金の早期回収にも寄与しています。 当社グループ 出荷・役務提供等の取引成立を条件に購入者の信用を確認の上で、売買代金を販売元に支払うことで債権を買い取り、その後購入者/購入企業より代金を回収します。 債権の額面に対し所定の手数料率を掛けて算出される取引手数料及び請求書発行手数料等を販売元から受領し、営業収益として計上します。 [サービスごとの概要] サービス名称サービス概要BtoC取引向けサービス[エヌピー後払い] BtoC取引のECを対象にしたBNPL決済サービスです。 クレジットカード情報のような固有の番号や、事前の会員登録が不要で、氏名・住所・電話番号等といった商品配送に必要な基本的な情報のみでBNPL決済サービスを利用できます。 請求は取引の都度行われます。 ①クレジットカード情報の漏洩、不正利用の防止、②請求書に伴う都度支払いによる使い過ぎの防止、③クレジットカード情報の入力を不要とすることによる決済手続きの手間の解消などを理由に「NP後払い」が支持され、決済手段として選択されています。 [アトネ] BtoC取引を対象にスマートフォンを活用した会員制のBNPL決済サービスです。 購入者が自身の保有するスマートフォン等で無料の会員登録をすることで、EC及び実店舗にてキャッシュレスでの売買(BNPL決済)が可能になります。 請求は月締めで、翌月にまとめて支払うことが可能です。 また、利用額に応じたポイントを付与しており、atoneでの次回の買い物の値引きに利用できます。 会員登録により購入者への信用判断が精緻化されるため、サービス・デジタルコンテンツといったこれまで「NP後払い」では取り扱ってこなかった非物販商材へのサービス提供が可能となっています。 [エヌピー後払いエアー] 水道・ガスの修理、ハウスクリーニングなど、訪問型のBtoC役務サービスを対象としたBNPL決済サービスです。 購入者は、サービスを受けた後日に代金を支払うことができるため、当日の現金準備が不要となります。 また、現金のやりとりや管理が一切不要で、請求・督促業務も代行するため、販売元企業の負担が減り、現場スタッフや経理が本業に集中できる環境を整えられるなど、全国の企業における請求業務のDX化推進に寄与します。 [アフティー] BtoC取引を対象にスマートフォンを活用したBNPL決済サービスで、2018年8月より台湾で、2023年6月よりベトナムで展開しています。 「NP後払い」と「atone」から得られたノウハウをもとにローカライズしたBNPL決済サービスです。 BtoB取引向けサービス[エヌピー掛け払い] 企業間取引における少額債権を主対象とした掛け払い決済です。 事前手続き不要で末締め翌月末払いといった企業間の商習慣に合わせた決済が可能になります。 本サービスの導入により、販売元企業は与信、請求書発行、入金確認、督促といった請求関連業務をアウトソースすることができ、更に未回収リスクを低減できます。 購入企業にとっては、事前手続き不要で締め支払が可能になる上、ペーパーレスにも対応していることによりDX化推進に寄与します。 近年の少子化の進展による労働力人口の減少、働き方改革・テレワーク普及等によるDX化・業務効率化の必要性が増していることに加え、事業拡大に伴い決済業務の効率化が重視される傾向が高まり、決済サービス等のアウトソース活用ニーズは益々拡大するものと考えています。 <事業系統図> 当社グループの事業の系統図は、以下の通りです。 |
関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 名称住所資本金主要な事業の内容議決権の所有割合又は被所有割合(%)関係内容(連結子会社) ㈱ネットプロテクションズ(注)2.東京都千代田区100百万円決済ソリューション事業100当社からの経営指導経理業務等の業務委託出向者受入役員の兼任あり 恩沛科技股份有限公司(NP Taiwan, Inc.)(注)2. 台北市台湾529百万台湾ドル決済ソリューション事業94.12(94.12)経理業務等の業務委託出向者受入役員の兼任あり Công ty TNHH Net Protections Vietnam(Net Protections Vietnam Co., Ltd.) ベトナムホーチミン24,000百万ドン決済ソリューション事業100(100)経理業務等の業務委託出向者受入(注)1.「主要な事業の内容」欄には、セグメントの名称を記載しています。 2.特定子会社に該当しています。 3.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数です。 4.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。 5.株式会社ネットプロテクションズについては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。 )の連結売上収益に占める割合が10%を超えています。 しかし、当該子会社の売上高(セグメント間の内部売上高又は振替高を含む。 )の連結売上収益に占める割合が90%を超えているため、主要な損益情報等の記載は省略しています。 6.2024年4月に、株式会社ネットプロテクションズの子会社として株式会社NPファイナンス(東京都 千代田区 代表取締役:河西 遼)を新設しており、当社の連結子会社は4社になっています。 |
従業員の状況 | 5【従業員の状況】 (1)連結会社の状況 2024年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)決済ソリューション事業289(92)全社(共通)44(18)合計333(110) (注)1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。 )であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、契約社員を含む。 )は、年間の平均人員を( )外数で記載しています。 2.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものです。 3.従業員数が当事業年度末までの1年間において、42人増加していますが、その主な理由は、営業体制の強化や専門人材の獲得を目的として中途採用を強化したためです。 (2)提出会社の状況 2024年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)1437.62.38,638,747 セグメントの名称従業員数(人)全社(共通)14合計14 (注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。 )です。 2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。 3.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものです。 4.臨時雇用者は存在しません。 (3)労働組合の状況 当社グループには労働組合はありませんが、労使関係は円満に推移しているものと認識しています。 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異 ①提出会社 提出会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)(以下、女性活躍推進法)及び 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)(以下、育児介護休業法)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。 ②連結子会社 当事業年度名称管理職に占める女性労働者の割合(%)(注)2.男性労働者の育児休業取得率(%)(注)3.労働者の男女の賃金の差異(%)(注)4.全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者株式会社ネットプロテクションズ19.860.080.380.798.4 (注)1.女性活躍推進法に基づき公表している株式会社ネットプロテクションズのみ記載しています。 2.管理職に占める女性労働者の割合について、管理職は等級がバンド3以上の者を指します。 3.男性労働者の育児休業取得率は育児介護休業法の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出しています。 4.労働者の男女の賃金の差異は女性活躍推進法に基づき算出しています。 パート・有期社員については、正社員の所定労働時間で換算した人員数をもとに平均年間賃金を算出しています。 5.労働者の男女の賃金の差異について、報酬体系は男女同一のものを適用しているため、差分は等級構成に起因するものです。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)経営理念当社グループは、「つぎのアタリマエをつくる」をミッションに、事業及び組織の両面で革新的な仕組みを作り、それを広げていくことを目指しています。 具体的には、事業面ではBNPL決済サービスソリューションを提供することで、関わる全てのステークホルダーが「手間」なく「信用リスク」なく商取引を実現できるように貢献しており、組織面では当社グループ従業員の成長、モチベーションの維持及びパフォーマンスの向上を目的として、従業員個々人が自律的に役割を考え業務遂行する「ティール組織」を採用し、現場担当者の意見を尊重した意思決定の実現を図っています。 (2)経営戦略及び中期経営計画当社グループは2024年5月に「中期経営計画(2025年3月期 - 2027年3月期)」を策定しています。 トップラインと利益がバランスした成長と、BNPL決済サービス総合プラットフォームとして個人及び企業から取得・蓄積してきたデータの有機的な活用により、BtoC及びBtoBサービスそれぞれでの事業領域拡大を目指すことを掲げています。 ①トップラインと利益がバランスした成長27年3月期時点において、GMVは2桁成長を続けた結果8,000億円以上となり、また、販管費は効率化を図りコストコントロールをすることで、GMV対比販管費率1.2%となるよう計画しています。 これにより、オペレーティングレバレッジを効かせ、27年3月期営業利益20億円以上を目指します。 ②BNPL決済サービス総合プラットフォーマーとして取得・蓄積してきたデータの有機的な活用当社は後払い決済を通じて、売り手・買い手とのネットワークと莫大なデータ資産を増やし続けています。 これらを活用することで、BtoC及びBtoBサービスそれぞれで、購入者・購入企業を対象に、「会員制」を軸とした新たな付加価値を提供しマネタイズしてまいります。 BtoCでは、購入者の支払い手段の多様化や、ポイント還元による利便性・特典の充実、販売元への送客機能などの販促サービスの提供を進めてまいります。 BtoBでは、購入企業向けに、特に中小企業を対象としたレンディングサービスの提供や、パートナー企業のサービス紹介代理など、決済を超えた事業支援を進めてまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標当社グループの決済ソリューション事業のビジネスフローは、①当社サービス利用による商品売買高(取扱高)と加盟店ごとに設定された手数料率に基づく収益計上、②購入者からの代金回収に大別されます。 そのため、当社の経営上の重要指標はそれぞれ、①は年間取扱高、②は購入者による未払い率となっており、社内では各数値を継続的に確認しています。 (4)経営環境当社グループは、BtoC取引向けサービスである「NP後払い」、「NP後払いair」、「atone」及び「AFTEE」並びに、BtoB取引向けサービスである「NP掛け払い」のサービスを提供しています。 「NP後払い」ではEC市場、「atone」ではEC市場及び対面店舗市場、「NP後払いair」では訪問型サービス市場、「AFTEE」では海外市場、「NP掛け払い」ではBtoB市場全般を対象市場としており、当社グループはこれらサービスにより、幅広い市場にアプローチすることが可能です。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題当社グループは、プラットフォーム型ビジネスの展開を事業コンセプトに据え、決済ソリューション事業として、BtoC取引向けサービスである「NP後払い」、「NP後払いair」、「atone」及び「AFTEE」並びに、BtoB取引向けサービスである「NP掛け払い」のサービス構築及び普及を目指し、下記の課題に全社一体となって取り組んでまいります。 ① 収益基盤の拡大 積み上げ型のビジネスを展開する当社グループにとって、大手加盟店を獲得すること及びサービスの稼働促進を実現し収益基盤を拡大させることは、業容の拡大を目指す上で継続的かつ重要な課題です。 当連結会計年度におきましては、全サービス推進のためアライアンスの強化に注力してまいりました。 特に、注力事業である「atone」においては、新規導入を加速させるため、加盟店のシステム開発コストが削減できるようECプラットフォームとの連携の強化を行いました。 具体的には以下のようにアライアンスの強化に努めてまいりました。 2023年6月株式会社ジャパネットたかたとの業務提携2023年6月ソニーペイメントサービス株式会社とのパートナー契約締結2023年7月株式会社バンカブルと戦略的パートナーシップを構築2023年10月ZenGroup株式会社が提供する越境ECサービスとの連携2023年11月クロスマート株式会社との業務提携2023年11月株式会社メクマが提供する「CS-Cart」とのカート連携2023年11月株式会社NTTデータが提供する「CAFIS Pitt」とのカート連携2023年12月株式会社ネットショップ支援室が提供する「楽々リピート」とのカート連携2024年1月株式会社イーシーキューブとの連携強化2024年2月Salesforceが提供する「Salesforce AppExchange」と連携2024年3月株式会社SUPER STUDIOが提供する「ecforce」とのカート連携 営業環境は良好である一方、人的なリソースは限られており、効率的に加盟店を獲得していく必要があるため、引き続きアライアンス先等の外部資産の活用等を行い、収益基盤の更なる拡大を図ってまいります。 ② 「atone」ブランドの推進 2017年6月にリリースした「atone」については、会員登録を要するスマートフォン決済型のBNPL決済サービスを提供することで、「NP後払い」の利用層及びEC物販等の対象市場に加えて若年層及び実店舗やデジタルコンテンツでのBNPL決済ニーズの獲得を目的にサービス展開を行っています。 スマートフォンでの利用に最適化したサービスによりクレジットカードを保有しない若年層の取り込みを企図しています。 「atone」は会員制をベースとしており、当社グループにて取得可能な情報が「NP後払い」と比較して多いため、リスク管理の精度を高めることが可能です。 また、当社グループは従来の会員登録不要な後払い決済の簡潔さと、会員制決済の便利さの両立を図るため、2023年3月に会員登録なしで利用可能な「atoneつど後払い」機能をリリースしました。 会員登録なしでも一部機能を利用できるようにすることで新規利用のハードルを下げ、利用者数を増加させた上で、より便利でお得な会員へ誘導してまいります。 更に、2023年10月にショップ・キャンペーン・ポイントの三つの情報を集約したポータルサイト「atone shops」をリリースしました。 会員は「atone shops」で自身にあった新しいショップを見つけたり、キャンペーンに合わせてお得にお買い物を楽しんだりすることができます。 加盟店への送客支援も行うため、「atone」は決済に加えマーケティングツールとしての役割も果たすようになります。 以上から、本サービスについては「NP後払い」と比較して利用者及び利用シーンが拡大するため、当社のBtoC向けBNPL決済サービスの主力ブランドとなるものと考えています。 ③ 「NP掛け払い」「NP後払いair」の推進 当社グループは2011年4月に企業間取引向けのBNPL決済サービスである「NP掛け払い」を開始して以降、EC事業者、卸売り・業務用販売商品を取り扱う事業者、大手企業からITベンチャーなど様々な業種・規模のBtoB決済での様々なニーズに応えられる決済サービスの構築に注力してきました。 その結果現在の「NP掛け払い」は、加盟店それぞれの月次締め日及び支払日に対応できるソリューションを提供しています。 また、当社グループは2015年7月にBtoCのサービス分野向けBNPL決済サービスである「NP後払いair」を開始し、住宅リフォームや家事代行等を取り扱う事業者に決済サービスを提供しています。 「NP掛け払い」「NP後払いair」においては、全国の企業における請求業務のDXのニーズに応えることで、加盟店獲得を強化してまいります。 2024年3月期は全国での加盟店拡大を目的として、受発注のプラットフォームや地域金融機関との事業連携強化を図ってまいりました。 今後もパートナーとの事業連携を深め、更なる強固な顧客基盤の構築を推進してまいります。 ④ 海外事業展開の推進 当社グループでは今後の成長拡大を図るため、決済ソリューションを海外市場にも展開しています。 その第一歩として2018年8月付で台湾でのスマートフォンBNPL決済サービス「AFTEE(アフティー)」をリリースし、順調に事業を拡大しています。 また、ベトナムにおいても2023年6月に「AFTEE」サービスをリリースし、海外事業のサービスモデル確立を進めています。 今後も「AFTEE」による便利で安全な決済サービスの提供に努め、サービス領域を拡大し、より多くの消費者が多様な決済体験や選択肢を享受できるようにいたします。 ⑤ 独自与信システムの深化 当社グループでは、少額決済に特化した独自の与信システムを構築してきました。 過去から蓄積した膨大な取引データを活用することにより、高い与信通過率と低い未回収(貸倒れ)率を両立しています。 今後も、高い与信通過率、低い未回収率を維持しつつ、与信精度向上を図り、様々な業種業態に最適な与信を行えるよう、継続した改善を加えてまいります。 ⑥ 人材の高度化 当社としてBtoC・BtoBの両事業領域で高いサービス品質を維持・向上させながら全事業成長を目指す新しいステージに進みつつある中、権限の委譲を図って事業スピードを向上させるべく、人材の高度化に注力します。 2023年3月期から2024年3月期にかけて営業体制の強化や専門人材の獲得に注力し体制整備を推し進めました。 2025年3月期においては強化した体制を活用した効率化を図ります。 また、組織の一体化、判断の基準となる理念・価値観の共有・深化を推進し次世代リーダー育成に必要となる制度・仕組みに磨きをかけてまいります。 |
サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、以下の通りです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)ガバナンス 当社グループでは、持続可能な社会の実現に貢献するための体制構築が重要であると認識しています。 当社グループでは、リスク管理委員会において、サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク等を検討しています。 リスク管理委員会については、「第4提出会社の状況4(1)コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照ください。 また、必要に応じて、当社グループを横断したチーム及び外部専門家にて検討を深め、サステナビリティ施策の有効性及び実効性を担保します。 (2)方針・戦略 当社グループは、「つぎのアタリマエをつくる」会社として、2001年より他社に先駆けて後払い決済事業を開始し、進めてまいりました。 後払い決済の本質は、当社が間に立つことで、売り手と買い手双方の信用を底上げすることにあり、お互いが信頼しあえると、商取引に関わる様々な摩擦や非効率といった歪みは大きく減少します。 当社グループは、幅広く信用を創造する力を磨き続けることで、Eコマースの決済だけではなく、企業間及び海外までその対象を広げています。 また、事業を進めていく過程で、社内の歪みを減らすことにも向き合い続け、結果として階層のないティール型組織を実現しています。 縦の役職がなく組織間の軋轢も少ないため、個々人は自身の進みたい方向に進むことができます。 自己実現が尊重される環境によって、従業員のエネルギーが最大化され、最終的に事業推進の原動力につながっています。 こういった歪みのない組織を土台としながら、お互いが信頼しあえるなめらかな社会の実現に、今後も全力を尽くしてまいります。 ○気候変動に係る方針・戦略 当社グループにおける、気候変動に関する方針・戦略は、以下の通りです。 当社グループは、「すべてのステークホルダーと真摯に向き合う」という組織規範を掲げて、顧客・株主・パートナー、従業員に対して真心を持ち真剣に向き合う組織を目指しており、ステークホルダーが暮らす地球自体もステークホルダーとして捉え、地球環境に対しても真心をもって向き合いたいと考えています。 そのため、ステークホルダーである地球環境に悪影響を与える可能性のある気候変動が重要であると認識しています。 また、当社グループはTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に基づき、気候変動に関する適切な情報開示を行ってまいります。 ○人的資本に係る方針・戦略 当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針・戦略は、以下の通りです。 当社グループは、社会に提供するサービス、顧客・パートナーとの関係性、組織づくりにおいて摩擦や非効率と向き合い、歪みのない状態を理想に掲げ、実現することで持続的な社会貢献を果たしていきたいと考えています。 そのために、誠実で変革志向のWillを持つ人財を採用し、各人に対して、全体最適、長期視点を持てるように成長を支援しています。 また、そのような人財が自律的に役割を考え、柔軟にコラボレーションできるように、階層がなく、組織間の軋轢も少ない環境を生み出しています。 このような環境・組織だからこそ、各人のエネルギーが最大化され、事業推進の原動力となっていると考えています。 また、従業員のライフステージの変化とキャリアの両立を支え、本人の意思次第で平等に機会を得ることができるよう環境を整備してまいります。 そのため、ライフステージの変化とキャリアの両立の指標として「育児休業からの復職率」、機会の平等の指標として「女性管理職比率」を設定しています。 (3)リスク管理 当社グループでは、リスク管理委員会において、サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク等を検討しています。 当社グループは、リスク管理規程に基づき、リスクの把握、評価、目標の設定及び対策の策定を行っています。 (4)指標及び目標 当社グループでは、人材の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いています。 指標目標実績(当連結会計年度)育児休業からの復職率(注)2.2024年3月期まで90.0%を維持100.0%女性管理職比率(注)3.2024年3月期まで15.0%以上を維持19.6%(注)1.数値は株式会社ネットプロテクションズのみ。 2.男性及び女性の従業員(臨時雇用者を除く)を母数として割合を算出しています。 3.管理職に占める女性労働者の割合について、管理職は等級がバンド3以上の者を指します。 (5)人的資本に係る具体的な取り組み 当社グループ(恩沛科技股份有限公司(NP Taiwan, Inc.)及びCông ty TNHH Net Protections Vietnam(Net Protections Vietnam Co., Ltd.)を除く)の人的資本に係る具体的な取組内容及び実績は、以下の通りです。 ①採用・成長支援 従業員が個人の特性や希望に合わせた自己実現を、仕事を通じて果たしていくことこそが、各人の業務へのモチベーション、ひいては当社グループとしての経営成績の最大化を図る上で最適であると考えています。 当社グループは、「自律・分散・協調」を実現するティール型組織を土台として、「つぎのアタリマエをつくる」人財を成長支援していきます。 イ.採用 経営の根幹に関わる採用活動を人事部門に閉じず、当社グループ全体の半数以上の従業員(臨時雇用者を除く。 以下同様。 )が従事しています。 MVV(Mission /Vision /Value)が深く浸透しているため、価値観合致度の高い人財の採用を実現しています。 当該領域に関する当事業年度の実績は、以下の通りです。 ・直近3年以内に入社した新卒在籍率 89.9%(注)1 ・採用に携わった従業員の割合 69.1%(注)2 (注)1.2021年3月31日から2024年3月31日までに入社した新卒従業員の2024年3月31日時点での在籍率 2.2024年3月31日時点の在籍従業員に占める割合 ロ.育成 新入従業員に各種スキル体得のため約半年間の研修を実施し、ITスキル研修を全員が履修します。 また、継続的な学びの支援や機会提供も実施しています。 当該領域に関する当事業年度の取組みは、以下の通りです。 ・コーチングサービスの提供 ・出向(配属部署とは異なる部署でのOJT) ・必要な研修やセミナーの受講や資格取得に関わる費用の会社負担に係る福利厚生 ハ.ビジョンシート 自分の将来像、携わりたい分野、異動希望等を全従業員(臨時雇用者を除く。 )が記入し、全従業員に公開する「ビジョンシート」制度を実施し、志向性に応じた配属環境を実現しています。 例年30%以上の異動希望が、半年以内に実現しています。 ②自律・分散・協調型のティール型組織 従業員の長期的な成長、幸福を実現し、高いパフォーマンスを発揮するために、心理的安全性の醸成と相互成長支援を促進しています。 また、個々人の役割を部署や役職で定義しないことで、全従業員が全体最適、長期視点を志向して、柔軟に意思決定・事業推進することができると考えています。 なお、ティール型組織とは、意思決定に関する権限や責任を管理職から個々の従業員に移譲することで、マネージャーやリーダーといった役割・上司や部下といった概念をなくし、「組織の目的」を実現するために共鳴しながら行動をとる組織のことを指します。 イ.人事評価制度Natura マネージャー制度を廃止した人事評価制度「Natura」によって、年次や役職に関係なく意見を尊重した意思決定を実現しています。 当該領域に関する当事業年度の取組みは、以下の通りです。 ・360°評価 ・成長支援を目的とした定期面談 ロ.流動的な人財配置 拠点設立や新規事業立案等、全社運営に関わる業務に主体的に参加できるWG(ワーキンググループ)制度を実施し、柔軟なコラボレーションを促進しています。 当該領域に関する当事業年度の実績は、以下の通りです。 ・WG数:12(注) (注)2024年3月31日時点 ハ.社内交流 部署や年次にとらわれない関係性づくりを支援する「ファミリー」制度や、組織づくりの土台をつくる半期ごとの社員総会及び社内報を実施しています。 当該領域に関する当事業年度の取組みは、以下の通りです。 ・「ファミリー」制度として無作為に部署・年次を混合した5名程度のグループを作り、交流を支援する ・MVV浸透やコミュニケーション促進のための社内報の発行 ③全ての人のポテンシャルを引き出す包括的な環境づくり 国籍・性別・年齢・価値観・障がいの有無、ライフスタイルの違い等にとらわれず、全ての人が自己実現と社会貢献のために個々の持つポテンシャルを引き出す包括的な環境づくりに取り組んでいます。 イ.フラットな組織 国籍・性別・年齢・価値観・障がいの有無等、様々な属性を持つ人財が活躍する上で障壁となる要素を取り除くため、以下の施策に取り組んでいます。 ・DE&I関連研修実施 ・非日本語話者の支援 ・各種相談窓口の設置 ロ.フレキシブルな働き方 ライフスタイルや働き方が多様化する中で、個人や組織の力を発揮しやすいように、場所や時間にとらわれず柔軟に働ける環境、制度づくりに取り組んでいます。 当該領域に関する当事業年度の取組みは、以下の通りです。 ・働く時間に関する支援(フレックスタイム制及び、時短勤務制度の実施等) ・働く場所に関する支援(フルリモートの許可制の導入、サテライトオフィスサービスの利用等) ・仕事と育児の両立支援(産休・育休関連制度等) ハ.情報取得のしやすい環境 成果・成長・幸福を追求するために、業務に必要な情報の取得がしやすい環境を構築しています。 当該領域に関する当事業年度の取組みは、以下の通りです。 ・各種コミュニケーションツールの活用 ・全社合宿の実施 当社ではこれらの領域に継続的に取り組むと共に、指標及び目標を継続して検討してまいります。 |
戦略 | (2)方針・戦略 当社グループは、「つぎのアタリマエをつくる」会社として、2001年より他社に先駆けて後払い決済事業を開始し、進めてまいりました。 後払い決済の本質は、当社が間に立つことで、売り手と買い手双方の信用を底上げすることにあり、お互いが信頼しあえると、商取引に関わる様々な摩擦や非効率といった歪みは大きく減少します。 当社グループは、幅広く信用を創造する力を磨き続けることで、Eコマースの決済だけではなく、企業間及び海外までその対象を広げています。 また、事業を進めていく過程で、社内の歪みを減らすことにも向き合い続け、結果として階層のないティール型組織を実現しています。 縦の役職がなく組織間の軋轢も少ないため、個々人は自身の進みたい方向に進むことができます。 自己実現が尊重される環境によって、従業員のエネルギーが最大化され、最終的に事業推進の原動力につながっています。 こういった歪みのない組織を土台としながら、お互いが信頼しあえるなめらかな社会の実現に、今後も全力を尽くしてまいります。 ○気候変動に係る方針・戦略 当社グループにおける、気候変動に関する方針・戦略は、以下の通りです。 当社グループは、「すべてのステークホルダーと真摯に向き合う」という組織規範を掲げて、顧客・株主・パートナー、従業員に対して真心を持ち真剣に向き合う組織を目指しており、ステークホルダーが暮らす地球自体もステークホルダーとして捉え、地球環境に対しても真心をもって向き合いたいと考えています。 そのため、ステークホルダーである地球環境に悪影響を与える可能性のある気候変動が重要であると認識しています。 また、当社グループはTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に基づき、気候変動に関する適切な情報開示を行ってまいります。 ○人的資本に係る方針・戦略 当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針・戦略は、以下の通りです。 当社グループは、社会に提供するサービス、顧客・パートナーとの関係性、組織づくりにおいて摩擦や非効率と向き合い、歪みのない状態を理想に掲げ、実現することで持続的な社会貢献を果たしていきたいと考えています。 そのために、誠実で変革志向のWillを持つ人財を採用し、各人に対して、全体最適、長期視点を持てるように成長を支援しています。 また、そのような人財が自律的に役割を考え、柔軟にコラボレーションできるように、階層がなく、組織間の軋轢も少ない環境を生み出しています。 このような環境・組織だからこそ、各人のエネルギーが最大化され、事業推進の原動力となっていると考えています。 また、従業員のライフステージの変化とキャリアの両立を支え、本人の意思次第で平等に機会を得ることができるよう環境を整備してまいります。 そのため、ライフステージの変化とキャリアの両立の指標として「育児休業からの復職率」、機会の平等の指標として「女性管理職比率」を設定しています。 |
指標及び目標 | (4)指標及び目標 当社グループでは、人材の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いています。 指標目標実績(当連結会計年度)育児休業からの復職率(注)2.2024年3月期まで90.0%を維持100.0%女性管理職比率(注)3.2024年3月期まで15.0%以上を維持19.6%(注)1.数値は株式会社ネットプロテクションズのみ。 2.男性及び女性の従業員(臨時雇用者を除く)を母数として割合を算出しています。 3.管理職に占める女性労働者の割合について、管理職は等級がバンド3以上の者を指します。 (5)人的資本に係る具体的な取り組み 当社グループ(恩沛科技股份有限公司(NP Taiwan, Inc.)及びCông ty TNHH Net Protections Vietnam(Net Protections Vietnam Co., Ltd.)を除く)の人的資本に係る具体的な取組内容及び実績は、以下の通りです。 ①採用・成長支援 従業員が個人の特性や希望に合わせた自己実現を、仕事を通じて果たしていくことこそが、各人の業務へのモチベーション、ひいては当社グループとしての経営成績の最大化を図る上で最適であると考えています。 当社グループは、「自律・分散・協調」を実現するティール型組織を土台として、「つぎのアタリマエをつくる」人財を成長支援していきます。 イ.採用 経営の根幹に関わる採用活動を人事部門に閉じず、当社グループ全体の半数以上の従業員(臨時雇用者を除く。 以下同様。 )が従事しています。 MVV(Mission /Vision /Value)が深く浸透しているため、価値観合致度の高い人財の採用を実現しています。 当該領域に関する当事業年度の実績は、以下の通りです。 ・直近3年以内に入社した新卒在籍率 89.9%(注)1 ・採用に携わった従業員の割合 69.1%(注)2 (注)1.2021年3月31日から2024年3月31日までに入社した新卒従業員の2024年3月31日時点での在籍率 2.2024年3月31日時点の在籍従業員に占める割合 ロ.育成 新入従業員に各種スキル体得のため約半年間の研修を実施し、ITスキル研修を全員が履修します。 また、継続的な学びの支援や機会提供も実施しています。 当該領域に関する当事業年度の取組みは、以下の通りです。 ・コーチングサービスの提供 ・出向(配属部署とは異なる部署でのOJT) ・必要な研修やセミナーの受講や資格取得に関わる費用の会社負担に係る福利厚生 ハ.ビジョンシート 自分の将来像、携わりたい分野、異動希望等を全従業員(臨時雇用者を除く。 )が記入し、全従業員に公開する「ビジョンシート」制度を実施し、志向性に応じた配属環境を実現しています。 例年30%以上の異動希望が、半年以内に実現しています。 ②自律・分散・協調型のティール型組織 従業員の長期的な成長、幸福を実現し、高いパフォーマンスを発揮するために、心理的安全性の醸成と相互成長支援を促進しています。 また、個々人の役割を部署や役職で定義しないことで、全従業員が全体最適、長期視点を志向して、柔軟に意思決定・事業推進することができると考えています。 なお、ティール型組織とは、意思決定に関する権限や責任を管理職から個々の従業員に移譲することで、マネージャーやリーダーといった役割・上司や部下といった概念をなくし、「組織の目的」を実現するために共鳴しながら行動をとる組織のことを指します。 イ.人事評価制度Natura マネージャー制度を廃止した人事評価制度「Natura」によって、年次や役職に関係なく意見を尊重した意思決定を実現しています。 当該領域に関する当事業年度の取組みは、以下の通りです。 ・360°評価 ・成長支援を目的とした定期面談 ロ.流動的な人財配置 拠点設立や新規事業立案等、全社運営に関わる業務に主体的に参加できるWG(ワーキンググループ)制度を実施し、柔軟なコラボレーションを促進しています。 当該領域に関する当事業年度の実績は、以下の通りです。 ・WG数:12(注) (注)2024年3月31日時点 ハ.社内交流 部署や年次にとらわれない関係性づくりを支援する「ファミリー」制度や、組織づくりの土台をつくる半期ごとの社員総会及び社内報を実施しています。 当該領域に関する当事業年度の取組みは、以下の通りです。 ・「ファミリー」制度として無作為に部署・年次を混合した5名程度のグループを作り、交流を支援する ・MVV浸透やコミュニケーション促進のための社内報の発行 ③全ての人のポテンシャルを引き出す包括的な環境づくり 国籍・性別・年齢・価値観・障がいの有無、ライフスタイルの違い等にとらわれず、全ての人が自己実現と社会貢献のために個々の持つポテンシャルを引き出す包括的な環境づくりに取り組んでいます。 イ.フラットな組織 国籍・性別・年齢・価値観・障がいの有無等、様々な属性を持つ人財が活躍する上で障壁となる要素を取り除くため、以下の施策に取り組んでいます。 ・DE&I関連研修実施 ・非日本語話者の支援 ・各種相談窓口の設置 ロ.フレキシブルな働き方 ライフスタイルや働き方が多様化する中で、個人や組織の力を発揮しやすいように、場所や時間にとらわれず柔軟に働ける環境、制度づくりに取り組んでいます。 当該領域に関する当事業年度の取組みは、以下の通りです。 ・働く時間に関する支援(フレックスタイム制及び、時短勤務制度の実施等) ・働く場所に関する支援(フルリモートの許可制の導入、サテライトオフィスサービスの利用等) ・仕事と育児の両立支援(産休・育休関連制度等) ハ.情報取得のしやすい環境 成果・成長・幸福を追求するために、業務に必要な情報の取得がしやすい環境を構築しています。 当該領域に関する当事業年度の取組みは、以下の通りです。 ・各種コミュニケーションツールの活用 ・全社合宿の実施 当社ではこれらの領域に継続的に取り組むと共に、指標及び目標を継続して検討してまいります。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | ○人的資本に係る方針・戦略 当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針・戦略は、以下の通りです。 当社グループは、社会に提供するサービス、顧客・パートナーとの関係性、組織づくりにおいて摩擦や非効率と向き合い、歪みのない状態を理想に掲げ、実現することで持続的な社会貢献を果たしていきたいと考えています。 そのために、誠実で変革志向のWillを持つ人財を採用し、各人に対して、全体最適、長期視点を持てるように成長を支援しています。 また、そのような人財が自律的に役割を考え、柔軟にコラボレーションできるように、階層がなく、組織間の軋轢も少ない環境を生み出しています。 このような環境・組織だからこそ、各人のエネルギーが最大化され、事業推進の原動力となっていると考えています。 また、従業員のライフステージの変化とキャリアの両立を支え、本人の意思次第で平等に機会を得ることができるよう環境を整備してまいります。 そのため、ライフステージの変化とキャリアの両立の指標として「育児休業からの復職率」、機会の平等の指標として「女性管理職比率」を設定しています。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | (4)指標及び目標 当社グループでは、人材の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いています。 指標目標実績(当連結会計年度)育児休業からの復職率(注)2.2024年3月期まで90.0%を維持100.0%女性管理職比率(注)3.2024年3月期まで15.0%以上を維持19.6%(注)1.数値は株式会社ネットプロテクションズのみ。 2.男性及び女性の従業員(臨時雇用者を除く)を母数として割合を算出しています。 3.管理職に占める女性労働者の割合について、管理職は等級がバンド3以上の者を指します。 (5)人的資本に係る具体的な取り組み 当社グループ(恩沛科技股份有限公司(NP Taiwan, Inc.)及びCông ty TNHH Net Protections Vietnam(Net Protections Vietnam Co., Ltd.)を除く)の人的資本に係る具体的な取組内容及び実績は、以下の通りです。 ①採用・成長支援 従業員が個人の特性や希望に合わせた自己実現を、仕事を通じて果たしていくことこそが、各人の業務へのモチベーション、ひいては当社グループとしての経営成績の最大化を図る上で最適であると考えています。 当社グループは、「自律・分散・協調」を実現するティール型組織を土台として、「つぎのアタリマエをつくる」人財を成長支援していきます。 イ.採用 経営の根幹に関わる採用活動を人事部門に閉じず、当社グループ全体の半数以上の従業員(臨時雇用者を除く。 以下同様。 )が従事しています。 MVV(Mission /Vision /Value)が深く浸透しているため、価値観合致度の高い人財の採用を実現しています。 当該領域に関する当事業年度の実績は、以下の通りです。 ・直近3年以内に入社した新卒在籍率 89.9%(注)1 ・採用に携わった従業員の割合 69.1%(注)2 (注)1.2021年3月31日から2024年3月31日までに入社した新卒従業員の2024年3月31日時点での在籍率 2.2024年3月31日時点の在籍従業員に占める割合 ロ.育成 新入従業員に各種スキル体得のため約半年間の研修を実施し、ITスキル研修を全員が履修します。 また、継続的な学びの支援や機会提供も実施しています。 当該領域に関する当事業年度の取組みは、以下の通りです。 ・コーチングサービスの提供 ・出向(配属部署とは異なる部署でのOJT) ・必要な研修やセミナーの受講や資格取得に関わる費用の会社負担に係る福利厚生 ハ.ビジョンシート 自分の将来像、携わりたい分野、異動希望等を全従業員(臨時雇用者を除く。 )が記入し、全従業員に公開する「ビジョンシート」制度を実施し、志向性に応じた配属環境を実現しています。 例年30%以上の異動希望が、半年以内に実現しています。 ②自律・分散・協調型のティール型組織 従業員の長期的な成長、幸福を実現し、高いパフォーマンスを発揮するために、心理的安全性の醸成と相互成長支援を促進しています。 また、個々人の役割を部署や役職で定義しないことで、全従業員が全体最適、長期視点を志向して、柔軟に意思決定・事業推進することができると考えています。 なお、ティール型組織とは、意思決定に関する権限や責任を管理職から個々の従業員に移譲することで、マネージャーやリーダーといった役割・上司や部下といった概念をなくし、「組織の目的」を実現するために共鳴しながら行動をとる組織のことを指します。 イ.人事評価制度Natura マネージャー制度を廃止した人事評価制度「Natura」によって、年次や役職に関係なく意見を尊重した意思決定を実現しています。 当該領域に関する当事業年度の取組みは、以下の通りです。 ・360°評価 ・成長支援を目的とした定期面談 ロ.流動的な人財配置 拠点設立や新規事業立案等、全社運営に関わる業務に主体的に参加できるWG(ワーキンググループ)制度を実施し、柔軟なコラボレーションを促進しています。 当該領域に関する当事業年度の実績は、以下の通りです。 ・WG数:12(注) (注)2024年3月31日時点 ハ.社内交流 部署や年次にとらわれない関係性づくりを支援する「ファミリー」制度や、組織づくりの土台をつくる半期ごとの社員総会及び社内報を実施しています。 当該領域に関する当事業年度の取組みは、以下の通りです。 ・「ファミリー」制度として無作為に部署・年次を混合した5名程度のグループを作り、交流を支援する ・MVV浸透やコミュニケーション促進のための社内報の発行 ③全ての人のポテンシャルを引き出す包括的な環境づくり 国籍・性別・年齢・価値観・障がいの有無、ライフスタイルの違い等にとらわれず、全ての人が自己実現と社会貢献のために個々の持つポテンシャルを引き出す包括的な環境づくりに取り組んでいます。 イ.フラットな組織 国籍・性別・年齢・価値観・障がいの有無等、様々な属性を持つ人財が活躍する上で障壁となる要素を取り除くため、以下の施策に取り組んでいます。 ・DE&I関連研修実施 ・非日本語話者の支援 ・各種相談窓口の設置 ロ.フレキシブルな働き方 ライフスタイルや働き方が多様化する中で、個人や組織の力を発揮しやすいように、場所や時間にとらわれず柔軟に働ける環境、制度づくりに取り組んでいます。 当該領域に関する当事業年度の取組みは、以下の通りです。 ・働く時間に関する支援(フレックスタイム制及び、時短勤務制度の実施等) ・働く場所に関する支援(フルリモートの許可制の導入、サテライトオフィスサービスの利用等) ・仕事と育児の両立支援(産休・育休関連制度等) ハ.情報取得のしやすい環境 成果・成長・幸福を追求するために、業務に必要な情報の取得がしやすい環境を構築しています。 当該領域に関する当事業年度の取組みは、以下の通りです。 ・各種コミュニケーションツールの活用 ・全社合宿の実施 当社ではこれらの領域に継続的に取り組むと共に、指標及び目標を継続して検討してまいります。 |
事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、以下のようなものがあります。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。 (1)事業環境に関するリスク① 経済環境、特にEC市場の成長鈍化リスク当社グループの提供する決済サービスは、BtoC及びBtoBそれぞれにおける経済活動に付随するものです。 従って、国内を中心とした経済活動が停滞する場合は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社サービスのうち特に「NP後払い」はECを対象としたサービスです。 今後、EC関連法規の改正等によりEC市場の成長が鈍化した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② BNPL決済市場の成長鈍化リスク当社グループの提供する決済サービスは「後払い」を強みとしたものであり、販売元には販売代金の早期回収を、購入者には購入代金支払いタイミングの長期化を提供することで、商流の活性化を促していると認識しています。 一方で決済手段には、従来の現金決済、プリペイド方式及びデビットカード等の消費者がすぐに取引プロセスを完了できる方法や、クレジットカード及びQRコード決済等の消費者が支払いを先延ばしにできる方法が存在し、BNPL決済は両方の方法での競争に直面し続けることになります。 当社グループの提供するサービスは上述の通り、購入者は商品到着後、内容を確認してから代金を支払えるため、商品に係るトラブルを避けることができ、販売元はその購入者ニーズを満たすことで新規注文及び追加注文等を期待できるため、売上拡大に寄与します。 この観点から、当社グループの提供するサービスは、購入者及び販売元双方の利用者に付加価値のあるものであり、商品到着前に支払いを完了する必要があるほかの決済サービス対比で十分競争力のあるものであると判断していますが、今後決済手段としてほかの方式が拡大することで当社対象市場が奪われるような事態になれば、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ BNPL決済市場における競争の激化足許、世界的なBNPL決済サービスの拡大もあり、当社グループの提供するBNPL決済方式と類似のサービスを提供する事業者が増加しているものと認識しています。 当社グループは当該市場にいち早く進出し、与信判断システムや決済オペレーションフロー等の独自の仕組みを構築することで、業界最高水準の与信通過率と最低水準の未払い率を実現しており、利便性と収益性を兼ね備えている点において、高い競争力を有していると認識しています。 しかしながら今後、新規参入する他社との競争が激化し、手数料の減額や顧客離れが生ずる場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 法規制強化の可能性BNPL決済サービスの関係する法令には、「貸金業法」「資金決済法」「割賦販売法」「債権回収業に関する特別措置法」「弁護士法」「犯罪による収益の移転防止に関する法律」等がありますが、2024年3月末時点の当社グループの現在のビジネスフローでは、いずれの法令における規制にも該当する事項はないことを、顧問弁護士及び(顧問弁護士を通じて)監督官庁に確認しています。 しかしながら当社グループの提供するサービスは我が国では新しいとされる「フィンテック」ビジネスに該当すると考えられるため、今後これら法令の改正や法解釈の変更、あるいは新しい法令の制定により何らかの規制が加わる場合には、現行のままでのサービス提供が困難となる可能性があります。 そうした場合は、オペレーションの変更やサービス内容の変更等により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、「atone」では今まで一括払いの後払いを提供してきましたが、2025年3月期より分割払いのサービス提供をすることを予定しています。 更に、2024年4月にレンディング事業の開始を目的とし、株式会社ネットプロテクションズの子会社として株式会社NPファイナンスを設立しました。 これらの新規サービス及び新規事業の開始にあたり、割賦販売法及び貸金業法に基づく登録申請への対応を進めています。 ⑤ 自然災害等当社グループでは、自然災害及び事故等に備え、サービスの定期的バックアップ、稼働状況の常時監視等によりトラブルの事前防止又は回避に努めていますが、大地震、台風等の自然災害及び事故、火災等により、開発・運用業務の停止、設備の損壊や電力供給の制限、混乱等の不測の事態が発生した場合には、当社グループによるサービス提供の継続が困難となる可能性があり、ひいては当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)提供サービスに係るリスク① 貸倒れ及び詐欺的取引発生リスク当社グループの提供するBNPL決済サービスは、商行為における売り手(加盟店)に対して購入代金支払いを行い、購入者に対する債権を当社グループが買い取ることで成立しています。 こうしたビジネスモデルから当社グループの提供するサービスを利用した商行為にかかる債権の貸倒れリスクを全て当社グループが負うと共に、詐欺的な取引が発生する可能性があるため、事業継続上高い個別与信判断能力が求められます。 当社グループでは2002年より本ビジネスを展開し蓄積した情報を最大限活用し、全ての取引について商材の特性や購入者の情報等をベースに詐欺的取引目的でないか等を判断した上で与信判断を行い詐欺的取引の未然防止を図ると共に、未払い率をモニタリングすることにより事後的に速やかに検知の上対応できるように努めていますが、予想以上の貸倒れが発生する場合や、詐欺的取引の未然防止が想定通りの結果とならない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、デジタル商品の購入に利用可能な「atone」は、購入者が実際の住所を入力しない可能性が高くなるため、詐欺的な取引が発生する可能性が高まります。 また、「atone」を利用する購入者はNP後払いに比べて若年層となる傾向があり、一般的に未払いのリスクが高まると共に、与信審査の精度が低くなる傾向があります。 これらの要因により「atone」事業において予想以上の貸倒れが発生する場合や、詐欺的取引の未然防止が想定通りの結果とならない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 加盟店獲得に係るリスク「NP後払い」、「atone」をはじめとする当社のBtoC向け取引サービスの成長は、当社の決済サービスを提供する売り手である販売元たる加盟店の数を増やし、当社の決済サービスを利用した販売量を増加させることができるかどうかにかかっています。 従って、加盟店獲得が想定通りの結果とならない場合や主要な加盟店との関係が悪化した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社のBtoB向け取引サービスである「NP掛け払い」の成長は、債権を管理する売り手(加盟店)の数の増加に依存していますが、加盟店獲得が想定通りの結果とならない場合や主要な加盟店との関係が悪化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 海外展開におけるリスク当社グループでは現在、台湾に恩沛科技股份有限公司(NP Taiwan, Inc.)を、ベトナムにCông ty TNHH Net Protections Vietnam(Net Protections Vietnam Co., Ltd.)を設立し、現地でのBNPL決済サービス「AFTEE」を開始しています。 現在のところオペレーションにおいて大きな問題は発生しておらず、今後の業容拡大に備えて外注先の活用も含めて対応する人員の拡充を計画していますが、用意が間に合わない場合や、用意できたとしてもオペレーション量に対して十分な育成が間に合わないような場合は、オペレーションが滞ったり、人為的なミスが発生したりすることで当社グループのレピュテーションが悪化し、ひいては当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 これらの海外展開先において、経済情勢及び政治情勢の悪化、法律・規則、税制、外資規制等の差異及び変更、商慣習や文化の相違、自然災害や感染症の発生、為替変動等の可能性があり、これらの要因により事業の遂行及び推進が困難になる場合には、当社グループの経営戦略が変更となることに加え、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、現状において台湾、ベトナム以外の具体的な展開予定国は決まっていません。 ④ 郵送費、収納費等の原価上昇リスク当社グループの提供するBNPL決済サービスでは、購入者に対する請求にあたり、請求書の郵送や、入金時の収納代行の利用等、債権の回収にあたって必要なサービスを利用しています。 これらのサービス提供料が上昇する場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、2023年12月に総務省から郵便料金の値上げに関する省令が発表されました。 値上げが実施された場合、当社グループの事業において生じる原価が上昇する見込みです。 これに対応するため、当社グループが提供するサービスにおける価格改定を予定しています。 この結果、当社の収益性への影響は限定的と見込んでいますが、当該価格改定によって新規加盟店獲得もしくは当社取扱高への影響が生じる場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 新規事業に係るリスク当社グループにおける事業は主にBNPL決済サービスに焦点を当ててきましたが、これまでの各決済サービスにおける取引データの蓄積は、必ずしもBNPL決済サービスや一般的な決済サービスとは関係のない、新しいサービスを開発する機会につながり得ると考えています。 新規のサービスは、当社グループの従来の専門分野とは異なる可能性があり、また、BNPL決済サービス市場における当社の知識や経験が、これらの新規サービスとは特に関連しない可能性があります。 従って、当社グループはこれらの新規サービスが直面する可能性のある課題を予測することができない可能性があり、また、そのような課題に効率的に対処するための十分な能力を有していない可能性があります。 2025年3月期には「atone」において、当社グループが提供する国内向けBtoCサービスとしては初めて、分割払いのサービスを提供することを予定しています。 海外向けBNPL決済サービス「AFTEE」では、先行して分割払いのサービスを提供しており、高精度の与信システムと未払いコントロール技術によって利用が拡大しています。 こうした「AFTEE」の知見及びノウハウを活用し、「atone」での分割払いサービスの提供開始に向けて準備を進めています。 更に、2024年4月に株式会社ネットプロテクションズの子会社として設立した株式会社NPファイナンスでは、「NP掛け払い」の買い手である購入企業を対象としたオンライン・レンディング事業を開始する予定です。 「NP掛け払い」の与信情報を活用することで、未払いをコントロールすることができると実証実験で検証できたため、事業化を判断しました。 (3)情報システム及び情報管理に係るリスク① システムトラブル当社グループのBNPL決済サービスは、SaaS(Software as a Service)形式で提供しています。 また、当社グループ内の与信判断システムは過去の蓄積データ等との照合において大部分がシステム化されています。 当社グループでは、外部のデータセンター及びクラウドインフラにサーバーを配置し複数のサーバーを使用することによる分散化を図り、定期的にサーバーデータのバックアップを取得すると共に、現状のシステムの稼働状況について適時確認し、システムの冗長化により、不備等が発生しないよう万全の注意を払っています。 障害が発生した場合に備え、社内マニュアルを整備の上、リアルタイムのシステムの稼働状況及びサーバーのログチェックを確認する体制を構築しています。 しかしながら、自然災害又は事故・外部からの不正な手段によるコンピュータへの侵入・コンピュータウイルス・サイバー攻撃等により、通信ネットワークの切断やアプリケーションの動作不良、クラウドサーバーの利用停止など、今後何らかのシステムトラブルが発生する場合には、当社グループのレピュテーションが悪化することに加え、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 情報漏洩リスク当社グループでは、過去の取引情報や請求先情報等、様々な個人情報並びに企業情報を保有しています。 当該情報については、外部からのアクセスを隔離すると共に社内アクセスについても重要情報には対象者を限定した上でアクセス制限を付す等適切なウォールを敷く等の対応により漏洩を防止しています。 当社グループでは、プライバシーマークやPCI DSSといったセキュリティ基準に準拠しながらサービス提供・組織運営を行うと共に、システム部署において情報セキュリティにおける国際標準規格であるISO27001(ISMS認証)の認定も受けています。 更に、情報セキュリティに係る社内規程を整備し、役職員等に対して定期的に研修を実施することで情報漏洩と不正使用を未然に防止するよう努めています。 しかしながら、当社グループ及びその委託先における人為的なミスや内外からの何らかの不正な方法でこれらの顧客情報が外部に流出する場合、当社グループのレピュテーションが悪化することに加え、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ システム開発と陳腐化リスク前述の通り、当社グループの決済サービスはSaaS形式での提供となっており、特にECにおいては、ユーザーインターフェースとなるカート事業者とのシステム連携が円滑になされることが重要な要素となります。 当社グループではカート事業者各社のシステム改修や新サービス等によってこの連携が損なわれることのないよう、継続的に必要なシステム開発・改修を行っています。 しかしながら、今後全く新しいカート事業者が導入され、当該システムに対応できない場合等技術革新に対応できない場合においては、当社グループのこれまでのシステム開発が陳腐化すると共に、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに係るリスク① 貸倒引当金の計上方法当社グループでは、支払期日までに支払がなされない未収入金に対して、所定の期間にわたり所定の督促業務を実施した後に、回収不能であった未収入金について貸倒損失又は債権売却損を計上しています。 貸倒損失又は債権売却損の計上前の未収入金の残高に対して過去の回収実績を勘案した貸倒引当率を乗じることで貸倒引当金を計上しています。 具体的には、貸倒引当率は過去における月別での経過年月別未収入金に対する平均貸倒実績率を計算することで算出し、これを期末の経過月別の未収入金残高に乗ずることで貸倒引当金を算定しています。 当社グループでは、これまでの利用実績データを用いた詐欺等の貸倒懸念先の排除や、貸倒実績のある顧客の利用禁止、支払遅延先への外部業者も活用した回収促進によって、貸倒の発生の低減に努めています。 しかしながら会計処理としては、期末時点での直近の貸倒実績を踏まえた引当金を計上するため、新規サービス・顧客の増加により一時的に貸倒実績が増加する場合等において、結果的に過年度の実績や当社の想定以上に貸倒引当金額を計上する可能性があります。 そのような場合には当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② のれんの減損リスク当社グループは、のれんや無形資産を含む資産を連結財政状態計算書に計上していますが、急激な景況の悪化や事業環境、競合状況の変化、法規制の変更、当社の事業戦略の変更等により、当社グループの経営計画が悪化した場合に、減損を認識することにより経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループののれんは、2016年7月に株式会社AP53(現株式会社ネットプロテクションズ)が実施した株式会社ネットプロテクションズの株式取得により発生しています。 当社グループにおいては、のれんの減損に係るリスクを低減するため、事業の収益力強化に努めており、与信システムの深化等継続的なサービスの品質の向上、営業体制及びアライアンスの強化を通じ、取扱高及び営業収益の拡大に取り組んでまいります。 ③ 借入金、金利の変動及び財務制限条項当社グループは、金融機関を貸付人とする借入契約を締結し借入を行っています。 当該借入金の支払利息の大部分は変動金利となっているため、市場金利が上昇する場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループが締結している借入契約の中には、財務制限条項が付されているものがあります。 かかる財務制限条項については、純資産維持等の具体的な数値基準が設けられており、これに抵触する場合、貸付人の請求があれば当該契約上の期限の利益を失うため、直ちに債務の弁済をするための資金の確保が必要となる可能性があります。 ④ 配当について当社グループは、株主に対する利益還元と同時に、財務体質の強化及び競争力の確保を経営の重要課題として位置づけています。 現時点では、当社グループは成長力を維持するために、内部留保の充実を図り、事業拡大と事業の効率化のための投資に充当していくことが株主に対する最大の利益還元につながると考えています。 将来的には、各事業年度の経営成績を勘案しながら株主への利益還元を検討していく方針ですが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定です。 (5)その他① 株主の状況当社グループは、アドバンテッジパートナーズがサービスを提供するファンドから、純投資を目的とした出資を受けており、当連結会計年度末現在、投資事業有限責任組合アドバンテッジパートナーズⅤ号、AP Cayman Partners Ⅲ-Ⅰ, L.P.、AP Cayman Partners Ⅲ, L.P.、Japan Fund Ⅴ,L.P.、アドバンテッジパートナーズ投資組合67号が合計で当社株式を22,157,000株(発行済株式総数対比22.77%)を保有しています。 また、当社社外取締役かつ監査等委員である市川雄介は、アドバンテッジパートナーズより派遣されています。 アドバンテッジパートナーズがサービスを提供するファンドは当社株式の上場時において、所有する当社株式の大半を売却しましたが、上場後においても一定の当社株式を保有しています。 当社ではアドバンテッジパートナーズより、当該株式の将来的な処分時期や方法については未定であるものの、市場価格への影響を極力抑えた形で対応する旨聴取していますが、今後の保有・処分方針によっては、当社株式の流動性及び株価形成等に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループの経営その他の事項に関するアドバンテッジパートナーズの利益は、ほかの株主の利益とは異なる可能性があります。 ② 当社グループ組織特性に合致した従業員の採用・成長が果たせないリスク当社グループのBNPL決済サービスの開発や推進のためには、特定の専門知識を有する熟練した従業員を雇用し、雇用を維持する必要があり、また、当社グループの経営は経験豊富な経営陣に支えられています。 これらの人材が確保できなかった場合や人材流出が進んだ場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループでは、従業員一人一人が個人の特性や希望に合わせた自己実現を、仕事を通じて果たしていくことこそが、各人の業務へのモチベーション、ひいては当社グループとしての経営成績の最大化を図る上で最適であると判断しており、「ティール組織」を採用しています。 本組織では、従業員それぞれが将来の経営幹部候補として、リーダーシップと責任を持って自発的に業務を遂行している一方で、必要に応じて組織の枠を超えた協力体制を取ることも可能となっており、「自立・分散・協調を実現」する組織運営が可能と考えています。 しかしながら、当該組織運営の継続的な遂行のためには、現在の社風に合致した人材を厳選して採用し、教育していくことが不可欠です。 こうした背景から、業容の拡大に伴い必要な人材を十分確保できないリスクがあり、その場合は当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 企業買収及び事業提携リスク当社グループは、事業の拡大・成長に向けた手段の1つとして、企業買収や事業提携を実施することがありますが、企業買収及び事業提携の適切な機会を見出せない場合や対象先との間で企業買収等に係る条件に合意できない場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、企業買収及び事業提携においては、対象先の経営状況、事業内容、財務内容、法令遵守や契約関係等について詳細な事前調査を行い、リスクを吟味した上で決定してまいりますが、事前調査にて検出されなかった問題が生じた場合や買収後の統合作業において当初見積もっていた以上の経営資源の集中や期間を要する必要性が生じた場合、買収時点では予期していなかった事業環境の変化や買収時ののれん等の減損処理を行う必要が生じた場合等には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 内部統制に係るリスク当社グループは、財務報告の適正性と信頼性を確保するための内部統制システムを構築していますが、様々な要因により内部統制システムが機能しなくなる可能性があります。 このような事象に適切に対処できない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 中期経営計画当社グループは2024年5月に「中期経営計画(2025年3月期 - 2027年3月期)」(以下、「中期経営計画」という。 )を策定しています。 トップラインと利益がバランスした成長と、BNPL決済サービス総合プラットフォームとして個人及び企業から取得・蓄積してきたデータの有機的な活用により、BtoC及びBtoBそれぞれでの事業領域拡大を目指すことを掲げています。 しかしながら、中期経営計画を策定するための各種の前提(BtoC及びBtoBの市場環境、既存加盟店の平均成長率、郵送費・収納費等の原価等)が変化した際に、当社グループがかかる変化に対応した成長戦略又は事業運営を立案又は実行することができない場合には、中期経営計画を達成できない可能性があります。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要① 経営成績の状況当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)の業績は以下の通りです。 前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)増減率 百万円百万円%営業収益19,33020,8447.8営業損失(△)△404△627-税引前損失(△)△527△820-親会社の所有者に帰属する当期損失(△)△443△828- 当社グループは決済ソリューション事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしていませんが、可能な範囲で以下の区分で経営指標を開示しています。 区分名称対象サービス名称BtoC取引向けサービスBtoCサービス_NP後払い他NP後払い、NP後払いair、AFTEE等BtoCサービス_atoneatoneBtoB取引向けサービスBtoBサービスNP掛け払い 経営指標は以下の通りです。 前連結会計年度当連結会計年度増減率 百万円百万円%GMV(non-GAAP)499,035565,98713.4 BtoCサービス_NP後払い他340,952351,5473.1 BtoCサービス_atone21,11827,04028.0 BtoBサービス136,964187,39936.8営業収益19,33020,8447.8 BtoCサービス_NP後払い他15,20215,7633.7 BtoCサービス_atone1,1981,41618.2 BtoBサービス2,9293,66425.1 -その他営業収益4895318.5売上収益18,84020,3137.8 -請求関連費用 (non-GAAP)7,8888,3265.5 -貸倒関連費用 (non-GAAP)3,1323,78120.7 -その他決済に係る 費用(non-GAAP)3864106.1売上総利益(non-GAAP)7,4337,7954.9 BtoCサービス_NP後払い他5,3175,6205.7 BtoCサービス_atone392368△6.1 BtoBサービス1,7221,8054.8 -販売管理費及び その他営業費用 (non-GAAP)8,3278,9547.5営業利益又は損失(△)△404△627- +減価償却費・償却費1,3831,57714.1 +株式報酬費用109△1.6 +固定資産除却損5728△50.2 +減損損失-48- -減損損失戻入益---EBITDA(non-GAAP)1,0451,037△0.8(注)当社は投資家にとって当社グループの業績を評価するために有効であると考える指標として、当社が適用する会計基準である国際会計基準(以下「IFRS」という。 )において規定されていないnon-GAAP指標を追加的に開示しています。 non-GAAP指標指標の内容GMV当社グループ決済サービスの流通取引総額請求関連費用回収手数料+請求書発行手数料。 主に請求1件当たりに発生する費用貸倒関連費用貸倒引当金繰入+貸倒損失+債権売却損。 主に請求金額に対して割合で発生する費用その他決済に係る費用与信費用、NPポイント費用等、その他決済の提供に必要な費用売上総利益売上収益-(請求関連費用+貸倒関連費用+その他の決済に係る費用)販売管理費及びその他営業費用営業費用-(請求関連費用+貸倒関連費用+その他の決済に係る費用)EBITDA営業利益+(減価償却費・償却費+株式報酬費用+固定資産除却損+減損損失-減損損失戻入益) 当社グループの加盟店数は数万社にわたるため、特定加盟店への依存度が低い一方で、マクロ環境の変化を通じたEC・決済市場への影響を受けやすい事業構造となっています。 (GMVについて)当連結会計年度において、GMVは前期比13.4%増の565,987百万円(BtoCサービス_NP後払い他は同3.1%増の351,547百万円、BtoCサービス_atoneは同28.0%増の27,040百万円、BtoBサービスは同36.8%増の187,399百万円)となりました。 BtoCサービス_NP後払い他における要因は以下の通りです。 ・市況としては、第3四半期から引き続きEC市場全般(特にNP後払いサービスに占める割合が大きい、美容健康・ファッション業界)において、伸びが限定的でした。 この環境下で、NP後払いサービスにおいては、他社後払い決済から当社NP後払いサービスへの移行や、新規大手加盟店の獲得によってGMVが伸長しました。 ・全国の請求業務のDXニーズにより、役務・サービス分野向けBNPL決済であるNP後払いairサービスは、期初から継続して前期比で大幅な伸びを見せました。 また、海外で提供しているBNPL決済であるAFTEEサービスにおいても、GMVが前期比で大きく伸長しました。 BtoCサービス_atoneにおける要因は以下の通りです。 ・前期より推進していた営業体制の強化によって加盟店獲得に注力した結果、前期から当期にかけて新規稼働した加盟店によって、GMVが伸長しました。 特に、アパレル、エンタメを中心とした加盟店が伸長しており、今後も成長が期待されます。 ・またEC市場だけでなく、アプリ専用カード(アプリ専用カードは、JCBと連携した、atoneのアプリ内で使えるバーチャルカードです。 )の利用や実店舗での利用も徐々に伸長しており、市場の開拓が進んでいる状況です。 BtoBサービスにおける要因は以下の通りです。 ・第3四半期から引き続き、広告・広告制作などの大手加盟店を中心とした既存加盟店内でNP掛け払いサービス利用範囲が拡大したこと等によって、GMVが伸長しました。 ・加えて前期から当期にかけて稼働した加盟店のGMVが順調に推移しました。 (営業収益について)当連結会計年度において、営業収益は前期比7.8%増の20,844百万円(BtoCサービス_NP後払い他は同3.7%増の15,763百万円、BtoCサービス_atoneは同18.2%増の1,416百万円、BtoBサービスは25.1%増の3,664百万円)となりました。 全事業に共通する要因は以下の通りです。 ・各サービスでのGMV伸長により、営業収益が増加しました。 BtoCサービス_NP後払い他における要因は以下の通りです。 ・コンビニエンスストア収納代行費用の値上がりに対応し、2022年9月より、加盟店への「請求書発行・郵便料金」の単価を見直したことにより、GMVに対する営業収益率が増加しました。 本単価見直しの影響は第3四半期において一巡しています。 ・電子請求書リリースにより、請求書発行手数料が低い電子請求書の利用件数が増加し、GMVに対する営業収益率が低下しました。 ・なお、「請求書発行・郵便料金」の単価の見直しについては費用も同じく変動するため、売上総利益への影響はありませんが、電子請求書の利用増加については郵送費用の削減効果の方が大きいため、売上総利益率が上昇します。 ・平均請求単価が上昇したことにより、請求1件あたりに占める「請求書発行・郵便料金」の割合が相対的に低下し、GMVに対する営業収益率が低下しました。 BtoCサービス_atoneにおける要因は以下の通りです。 ・平均請求単価が上昇したことにより、請求1件あたりに占める「請求書発行・郵便料金」の割合が相対的に低下し、GMVに対する営業収益率が低下しました。 ・平均請求単価の上昇は「atone」利用可能店舗の拡大やユーザー利便性向上の結果、ユーザーの「atone」を利用した購買頻度が向上し、請求時にまとめる取引の数が増加したことによります。 ・前第2四半期に一過性の雑収入が発生したことによって、GMVに対する営業収益率が相対的に低下しました。 ・手数料率が低い大手加盟店が伸長し、GMVに対する営業収益率が低下しました。 BtoBサービスにおける要因は以下の通りです。 ・手数料率が相対的に低い大手加盟店が伸長し、GMVに対する営業収益率が低下しました。 ・2023年7月に開始した「NP掛け払い 請求書カード払い」サービスをはじめとした、決済から派生したファイナンスサービスを充実させることで、決済手数料以外の収益を獲得していく方針です。 (売上総利益について)当連結会計年度において、売上総利益は前期比4.9%増の7,795百万円(BtoCサービス_NP後払い他は同5.7%増の5,620百万円、BtoCサービス_atoneは同6.1%減の368百万円、BtoBサービスは4.8%増の1,805百万円)となりました。 BtoCサービス_NP後払い他における要因は以下の通りです。 ・債権の回収状況が良化し貸倒関連費用が減少した結果、GMVに対する売上総利益率が増加しました。 ・貸倒関連費用は長期的に適正な値になるよう算出のルールを定めていますが、四半期等の短い期間で区切った場合、長期のトレンドにかかわらず前期比・前年同期比での変動が生じることがあります。 ・電子請求書サービスの開始により、請求関連費用のうち印刷・郵送にかかる費用が削減されたため、GMVに対する売上総利益率が増加しました。 BtoCサービス_atoneにおける要因は以下の通りです。 ・前連結会計年度において、GMVに対する債権の回収過程及び回収終了時点での未回収状況(以下、「未回収状況」という。 )が大きく改善したことにより、貸倒引当金の戻入が大きく発生していました。 これを受け、当連結会計年度においては売上総利益が前期比で減少しました。 債権の回収状況に応じて貸倒引当金を計上しているため、未回収状況が改善すると貸倒引当金の戻入が発生しますが、atoneは新規サービスであり、様々な業種業態に試験的に進出しリスクレートを測定していることから、貸倒引当金の変動が大きくなりやすい傾向にあります。 今後、全体のボリュームが向上し、新規分野での未回収のコントロールが進捗するに伴い、貸倒引当金の変動の抑制と未回収状況の改善が進む見込みです。 なお、前期は継続して貸倒引当金の戻入が大きく発生していたため、当期中は前期比で同様の傾向となりましたが、本影響は当期で一巡する見込みです。 BtoBサービスにおける要因は以下の通りです。 ・GMVが伸長したため、当連結会計年度において、売上総利益が前期比で増加しました。 なお、手数料率が相対的に低い大手加盟店が伸長したことにより、売上総利益率は低下しました。 ・NP掛け払いの主要なエンドユーザーである、中小零細事業者を取り巻く環境が悪化したため、支払遅延の発生率が上昇したことで、貸倒関連費用が増加しました。 与信のチューニングや督促の組み換えによって抑制を図っています。 (営業利益、EBITDAについて)当連結会計年度において、営業利益は△627百万円(前期は△404百万円)、EBITDAは1,037百万円(前期比0.8%減)となりました。 要因は以下の通りです。 ・前期から今後のGMV拡大を目的としてあらかじめ計画した範囲で営業体制とシステム開発投資の強化を行ったため、人件費・業務委託費が666百万円増加しました。 ・翌期以降のサービス運営効率化を狙い、提供サービスラインナップの整理を行う過程で減損損失48百万円を計上しました。 なお、体制の強化は完了しており、業務効率化の推進を行った結果、当第4四半期においてはその他営業費用を除く販売管理費が前年同四半期と比較し減少しました。 なお、当社グループは決済ソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしていません。 また、本事業報告において「当社グループ」とは、会社法施行規則第120条第2項に用いられる「企業集団」を意味するものとします。 ② 財政状態の状況 前連結会計年度(2023年3月31日)当連結会計年度(2024年3月31日)増減増減率 百万円百万円百万円%資産合計55,40460,2794,8758.8 流動資産合計36,22840,6984,46912.3 非流動資産合計19,17519,5804052.1負債合計36,93642,4985,56215.1 流動負債合計31,80137,3745,57317.5 非流動負債合計5,1355,123△11△0.2資本合計18,46717,780△687△3.7 当連結会計年度末時点における流動資産は前期末比4,469百万円増加しました。 これは主に増加要因として取扱高の増加等に伴い営業債権及びその他の債権が4,698百万円増加したことによるものです。 非流動資産は前期末比405百万円増加しました。 これは主にシステム開発を強化した結果、ソフトウェア資産が増加したことにより、その他の無形資産が540百万円増加したことによるものです。 流動負債は前期末比5,573百万円増加しました。 これは主に取扱高の増加等に伴い営業債務及びその他の債務が4,992百万円増加したことによるものです。 なお、当社グループの流動資産のうち営業債権及びその他の債権(貸倒引当金を控除前)35,828百万円は主に決済を利用したエンドユーザー向けの債権、流動負債のうち営業債務及びその他の債務32,226百万円は主に加盟店向けの債務です。 当社グループの決済サービスはエンドユーザーからの回収サイクルと加盟店への支払サイクルが短期間でバランスしており、事業拡大に伴うワーキングキャピタルの増加は限定的です。 そのため、金利上昇の影響を受けづらい構造になっています。 なお、当社グループが提供する決済サービスの加盟店向け債務の支払は主に金曜日に行われるため、期末日の曜日によって期末残高が変動します。 ③ キャッシュ・フローの状況 前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)増減 百万円百万円百万円営業活動によるキャッシュ・フロー△2,6291,9314,561投資活動によるキャッシュ・フロー△1,765△1,7605財務活動によるキャッシュ・フロー2,84175△2,765現金及び現金同等物に係る換算差額△0△0△0現金及び現金同等物の増減額(△は減少)△1,5542461,801現金及び現金同等物の期首残高12,11910,564△1,554現金及び現金同等物の当期末残高10,56410,810246 当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。 )は10,810百万円(前期は10,564百万円)となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、獲得した資金は1,931百万円(前期は2,629百万円の使用)となりました。 これは主に以下の要因によるものです。 ・税引前当期損失の計上 (△820百万円)・償却費等の計上 (1,626百万円)・営業債権及びその他の債権の増減 (△4,698百万円)・営業債務及びその他の債務の増減 (4,992百万円)・その他資産・負債の増減等 (187百万円)・法人所得税の支払(当連結会計年度では還付) (380百万円) (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は1,760百万円(前期は1,765百万円の使用)となりました。 これは主に以下の要因によるものです。 ・システム開発投資による、無形資産の取得 (△1,726百万円) (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、獲得した資金は75百万円(前期は2,841百万円の獲得)となりました。 これは主に以下の要因によるものです。 ・短期借入金の純増減額 (431百万円)・リース負債の返済による支出 (△391百万円) (2)生産、受注及び販売の実績① 生産実績及び受注実績 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績及び受注実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しています。 ② 販売実績本項目「(1)経営成績等の状況の概要」に記載の通りです。 (3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものです。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループは第1期連結会計年度(2018年7月2日から2019年3月31日)より従来の日本基準に替えてIFRSを適用しており、この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しています。 経営者はこれらの見積りについて過去の実績や将来における発生の可能性等を勘案し合理的に判断していますが、判断時には予期し得なかった事象等の発生により、実際の結果はこれらと異なる場合があります。 なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表 注記3.重要性がある会計方針5.重要な会計上の判断、見積り及び仮定に記載していますが、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、以下の会計方針は連結財務諸表における重要な見積りの判断に影響を及ぼすものと考えます。 (貸倒引当金) 当社グループは、主に将来の債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率等を勘案して必要額を、貸倒懸念債権等の特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上していますが、ユーザーの支払が遅延、その支払能力が低下した等の場合には追加の引当金が必要となる可能性があります。 (のれんの減損) 当社グループは、のれんの減損の判断をする際に、のれんが配分された資金生成単位について、回収可能価額の見積りが必要となります。 使用価値の見積りにあたり、資金生成単位により生じることが予想される将来キャッシュ・フロー及びその現在価値を算定するための割引率を見積っています。 仮に、資金生成単位により生じると予想したキャッシュ・フローが減少した場合又は現在価値を算定するための割引率が上昇した場合には減損損失が発生又は増加する可能性があります。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(財政状態、経営成績、キャッシュ・フロー) 本項目「(1)経営成績等の状況の概要」に記載の通りです。 (資本の財源及び資金の流動性)a.資金需要 当社グループにおける主な資金需要は、決済関連事業の拡大に伴い増加する運転資金やシステム開発費等によるものです。 b.財務政策 主に、手元資金に加えて、運転資金については金融機関からの借入により必要な資金を調達しています。 資金調達については事業計画に基づく資金需要・金利動向等の調達環境を考慮の上、調達の規模・手段について資金計画を作成し、状況を適宜判断し実施しています。 (経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等) 当社グループでは、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、年間取扱高及び購入者による未払い率を掲げています。 それぞれについて以下の通り記載します。 a.年間取扱高 本項目「(1)経営成績等の状況の概要」に記載の通りです。 b.未払い率 未払い率(18か月を超えて未払いとなった取引額の割合(貸倒処理前のものを含む))はNP後払いサービスが0.59%(前期は0.59%)、NP掛け払いサービスが0.49%(前期は0.49%)となりました。 今後は一層の与信・督促業務の改善を講じることにより、更なる低減を図ってまいります。 |
経営上の重要な契約等 | 5【経営上の重要な契約等】 (株式会社三井住友銀行等との借入契約) 当社の連結子会社である株式会社ネットプロテクションズと、株式会社三井住友銀行、三井住友信託銀行株式会社、株式会社三菱UFJ銀行、株式会社みずほ銀行、株式会社りそな銀行は、2022年3月28日付で、株式会社三井住友銀行をアレンジャー兼エージェントとして、シンジケーション方式によるタームローン及びコミットメントラインに関する「シンジケートローン契約書」を締結しています。 ① 契約の相手先株式会社三井住友銀行、三井住友信託銀行株式会社、株式会社三菱UFJ銀行、株式会社みずほ銀行、株式会社りそな銀行 ② 貸付極度額及び借入金額(2024年3月31日現在) タームローンコミットメントライン組成金額5,000百万円7,000百万円(貸付極度額) ③ 返済期限 (ア)タームローン元本弁済2026年9月30日 (イ)コミットメントライン満期日2026年9月30日 ④ 当社の主な義務 (ア)純資産維持各決算期末における当社グループの連結ベースでの資本の部の合計金額を、2022年3月期末日における当社グループの連結ベースでの資本合計の金額の75%以上に維持すること (イ)調整後EBITDA維持各決算期末における当社グループの連結ベースでの調整後EBITDAを2回連続で負の値にしないこと |
研究開発活動 | 6【研究開発活動】 該当事項はありません。 |
設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 当連結会計年度の設備投資の総額は1,988百万円(使用権資産を含む)です。 その主な内容は決済システムの機能拡充を目的とした追加開発に係るもの1,827百万円です。 事業セグメント以外では26百万円の使用権資産が増加しています。 また、当連結会計年度において重要な影響を及ぼす設備の除却、売却等はありません。 なお、当社グループは決済ソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしていません。 |
主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 当社グループにおける主要な設備は、以下の通りです。 (1)提出会社 該当事項はありません。 (2)国内子会社2024年3月31日現在 会社名事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物附属設備使用権資産ソフトウェアその他合計株式会社ネットプロテクションズ本社(東京都千代田区)事務所設備他149282,6908993,768272関西オフィス(京都府京都市下京区)事務所設備他438-44722福岡オフィス(福岡県福岡市中央区)事務所設備他342-0468 (注)1.IFRSに基づく金額を記載しています。 2.建物附属設備は、賃借中の建物に設置した附属設備です。 3.上記の金額には、消費税等は含まれていません。 4.従業員数には、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、契約社員を含む。 )を含んでいません。 5.現在休止中の主要な設備はありません。 6.本社は賃貸物件であり、使用権資産に計上しています。 年間の賃貸料は335百万円です。 7.その他には工具器具備品・建設仮勘定・電話加入権・商標権・特許権・ソフトウェア仮勘定・商標権仮勘定が含まれています。 8.報告セグメントが1つであるため、報告セグメントごとの記載を省略しています。 (3)在外子会社2024年3月31日現在 会社名事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物附属設備使用権資産ソフトウェアその他合計恩沛科技股份有限公司本社(台湾台北市信義區)事務所設備他162330138321Công ty TNHH Net Protections Vietnam本社(District 1, Ho Chi Minh City, Vietnam)事務所設備他--13-138 (注)1.IFRSに基づく金額を記載しています。 2.建物附属設備は、賃借中の建物に設置した附属設備です。 3.上記の金額には、消費税等は含まれていません。 4.従業員数には、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、契約社員を含む。 )を含んでいません。 5.現在休止中の主要な設備はありません。 6.恩沛科技股份有限公司本社は賃貸物件であり、使用権資産に計上しています。 年間の賃貸料は22百万円です。 7.その他には工具器具備品・建設仮勘定・電話加入権・商標権・特許権・ソフトウェア仮勘定・商標権仮勘定が含まれています。 8.報告セグメントが1つであるため、報告セグメントごとの記載を省略しています。 |
設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 当社グループの設備投資については、2024年6月28日時点で経常的な設備の更新のための新設及び除却等を除き、該当事項はありません。 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 988,000,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 38 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 2 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 8,638,747 |
Investment
株式の保有状況 | (5)【株式の保有状況】 ①投資株式の区分の基準及び考え方当社は、専ら株式の価値の変動又は株式の配当によって利益を受けることを目的とする株式を純投資目的である投資株式として区分し、それ以外の目的で保有する投資株式を純投資目的以外の目的である投資株式(政策保有株式)として区分しています。 ②株式会社ネットプロテクションズにおける株式の保有状況当社及び連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最も大きい会社(最大保有会社)である株式会社ネットプロテクションズについては以下の通りです。 a. 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式1115非上場株式以外の株式-- (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式--非上場株式以外の株式-- b. 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 ③提出会社における株式の保有状況該当事項はありません。 |
Shareholders
大株主の状況 | (6)【大株主の状況】 2024年3月31日現在 氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) リコーリース株式会社東京都千代田区紀尾井町4番1号10,858,00011.16 投資事業有限責任組合アドバンテッジパートナーズⅤ号東京都港区虎ノ門4丁目1番28号10,586,80010.88 株式会社 ジェーシービー東京都港区南青山5丁目1-22号8,737,0008.98 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂1丁目8番1号赤坂インターシティAIR8,335,1008.57 AP CAYMAN PARTNERS Ⅲ-Ⅰ,L.P.(常任代理人 SMBC日興証券株式会社)WALKERS CORPORATE LIMITED 190 ELGIN AVENUE, GEORGE TOWN, GRAND CAYMAN CAYMAN ISLANDS. KY1-9008 (東京都千代田区丸の内1丁目5番1号新丸の内ビルディング)6,702,3006.89 AP CAYMAN PARTNERS Ⅲ, L.P.(常任代理人 SMBC日興証券株式会社)WALKERS CORPORATE LIMITED 190 ELGIN AVENUE, GEORGE TOWN, GRAND CAYMAN CAYMAN ISLANDS. KY1-9008 (東京都千代田区丸の内1丁目5番1号新丸の内ビルディング)3,620,7003.72 柴田 紳東京都世田谷区3,219,1473.31 NORTHERN TRUST CO. (AVFC)RE UKUC UCITS CLIENTS NON LENDING 10PCT TREATY ACCOUNT (常任代理人 香港上海銀行東京支店 カストディ業務部)50 BANK STREET CANARY WHARF LONDON E14 5NT, UK(東京都中央区日本橋3丁目11‐1)2,846,4002.93 株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1丁目8-122,587,4002.66 TSUNAGU INVESTMENTS PTE. LTD.(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)3 FRASER STREET HEX10-23 DUO TOWER, SINGAPORE 189352(東京都新宿区新宿6丁目27番30号)2,102,0002.16計-59,594,84761.25 (注)2024年3月22日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、野村證券株式会社及びその共同保有者が2024年3月15日現在で以下の通り株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2024年3月31日時点における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めていません。 氏名又は名称住所所有株式数(株)株券等保有割合 (%)野村證券株式会社東京都中央区日本橋一丁目13番1号△1,9000.00ノムラ インターナショナル ピーエルシー(NOMURA INTERNATIONAL PLC)1 Angel Lane, London EC4R 3AB, United Kingdom1,338,8231.38野村アセットマネジメント株式会社東京都江東区豊洲二丁目2番1号3,917,0004.03計-5,253,9235.41 |
株主数-金融機関 | 9 |
株主数-金融商品取引業者 | 29 |
株主数-外国法人等-個人 | 69 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 65 |
株主数-個人その他 | 11,987 |
株主数-その他の法人 | 196 |
株主数-計 | 12,355 |
氏名又は名称、大株主の状況 | TSUNAGU INVESTMENTS PTE. LTD.(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店) |
株主総利回り | 0 |
株主総会決議による取得の状況 | (1)【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 該当事項はありません。 |
Audit
監査法人1、連結 | EY新日本有限責任監査法人 |
独立監査人の報告書、連結 | 独立監査人の監査報告書 2024年6月28日株式会社ネットプロテクションズホールディングス 取締役会 御中 EY新日本有限責任監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士芝山 喜久 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士越智 啓一朗 <連結財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社ネットプロテクションズホールディングスの2023年4月1日から2024年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結財政状態計算書、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結持分変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書及び連結財務諸表注記について監査を行った。 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条により規定された国際会計基準に準拠して、株式会社ネットプロテクションズホールディングス及び連結子会社の2024年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 のれんの評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 連結財務諸表注記「14.のれん及びその他の無形資産」及び「15.非金融資産の減損」に記載されているとおり、会社は、連結財政状態計算書において、株式会社ネットプロテクションズに関するのれん11,608百万円(総資産の19%)を計上しており、のれんの減損テストで用いた重要な仮定を開示している。 当該のれんを含む資金生成単位グループの減損テストにおいて、会社は回収可能価額を使用価値により測定している。 使用価値は、経営者により承認された5年間の事業計画を基礎とし、その後の長期成長率を日本のGDP成長率を指標に用いて計算した将来キャッシュ・フローの見積額を現在価値に割り引いて算定しており、割引率は、加重平均資本コストに基づき一定の調整をした税引前の割引率を使用している。 使用価値の見積りにおける重要な仮定は、5年間の事業計画における売上高算定の基礎となる取扱高の成長率及び割引率である。 当該のれんは多額であり、重要な仮定に関する経営者の判断が連結財務諸表に与える影響が大きいことから、当監査法人は当該回収可能価額の測定を監査上の主要な検討事項とした。 当監査法人は、のれんの評価を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 ・将来キャッシュ・フローについて、取締役会によって承認された予算及び事業計画に基づいているか、その整合性を検討した。 ・事業計画の策定プロセスの有効性を評価するために、過年度における事業計画とその後の実績とを比較した。 ・使用価値の評価方法及び割引率について、当監査法人のネットワーク・ファームの評価に関する専門家を関与させ、評価方法と会計基準との整合性及び割引率の算定に使用されたインプット情報と外部情報との整合性について検討した。 ・5年間の事業計画に含まれる重要な仮定である取扱高の成長率について、経営者に質問するとともに、市場予測及び利用可能な外部データとの比較、過去実績からの趨勢分析を実施した。 ・将来キャッシュ・フローの見積りについて取扱高の成長率及び割引率の変動リスクを考慮した感応度分析を実施した。 貸倒引当金の計算に使用される基礎データの正確性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 連結財務諸表注記「32.金融商品」に記載されているとおり、会社は、連結財政状態計算書において、営業債権及びその他の債権29,238百万円(総資産の48%)を計上している。 当該金額は、連結財務諸表注記「10.営業債権及びその他の債権」に記載されているとおり、売掛金31百万円、未収入金35,796百万円、貸倒引当金△6,589百万円から構成されており、当該未収入金は、主として連結子会社である株式会社ネットプロテクションズが加盟店から譲り受けたBNPL決済サービスを利用した購入者に対する未収入金である。 株式会社ネットプロテクションズが提供するBNPL決済サービスにおける取引データは、日々の膨大な取引情報が加盟店のシステムから株式会社ネットプロテクションズの業務処理システムに連携され蓄積されている。 購入者に対する個々の債権金額は少額である一方で、貸倒引当金の算定に利用される経過月別の未収入金残高及び過去の貸倒実績に関する情報については、一定の条件設定の上で業務処理システムに蓄積された取引データより集計しているため、当該データ集計については業務処理システムへの依存度が非常に高い。 当該貸倒引当金は多額であり、その算定については業務処理システムへの依存度が高く、取引データが蓄積されている業務処理システムに関するITの全般的な内部統制やITにより自動化された内部統制の評価、またITを利用して生成された資料の正確性についてはITに関する専門的な知識及び経験が必要であることから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は連結子会社である株式会社ネットプロテクションズで計上されている貸倒引当金の評価を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 ・当監査法人のネットワーク・ファームのITに関する専門家を関与させて以下の検討を行った。 ・貸倒引当金の算定に利用するデータ集計の対象となる業務処理システムに係るIT全般統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。 ・加盟店のシステムから業務処理システムに連携され蓄積されている取引データについて、業務処理システムにおける一連のデータフロー、処理プロセスを理解し、ITにより自動化された内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。 ・貸倒引当金の計算に使用される経過月別の未収入金残高及び過去の貸倒実績について、業務処理システムに蓄積されている取引データに基づき再計算を行った。 ・貸倒引当金の算定に利用される経過月別の未収入金残高について、過去実績と比較して重要な変動の有無について検討した。 ・貸倒引当金の計算資料について再計算を行うとともに、過年度における貸倒引当金の計上額について、実際の貸倒発生額と比較した。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 連結財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任 経営者の責任は、国際会計基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、国際会計基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 連結財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、国際会計基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 ・ 連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。 監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する 規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び 阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで 軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係 会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 のれんの評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 連結財務諸表注記「14.のれん及びその他の無形資産」及び「15.非金融資産の減損」に記載されているとおり、会社は、連結財政状態計算書において、株式会社ネットプロテクションズに関するのれん11,608百万円(総資産の19%)を計上しており、のれんの減損テストで用いた重要な仮定を開示している。 当該のれんを含む資金生成単位グループの減損テストにおいて、会社は回収可能価額を使用価値により測定している。 使用価値は、経営者により承認された5年間の事業計画を基礎とし、その後の長期成長率を日本のGDP成長率を指標に用いて計算した将来キャッシュ・フローの見積額を現在価値に割り引いて算定しており、割引率は、加重平均資本コストに基づき一定の調整をした税引前の割引率を使用している。 使用価値の見積りにおける重要な仮定は、5年間の事業計画における売上高算定の基礎となる取扱高の成長率及び割引率である。 当該のれんは多額であり、重要な仮定に関する経営者の判断が連結財務諸表に与える影響が大きいことから、当監査法人は当該回収可能価額の測定を監査上の主要な検討事項とした。 当監査法人は、のれんの評価を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 ・将来キャッシュ・フローについて、取締役会によって承認された予算及び事業計画に基づいているか、その整合性を検討した。 ・事業計画の策定プロセスの有効性を評価するために、過年度における事業計画とその後の実績とを比較した。 ・使用価値の評価方法及び割引率について、当監査法人のネットワーク・ファームの評価に関する専門家を関与させ、評価方法と会計基準との整合性及び割引率の算定に使用されたインプット情報と外部情報との整合性について検討した。 ・5年間の事業計画に含まれる重要な仮定である取扱高の成長率について、経営者に質問するとともに、市場予測及び利用可能な外部データとの比較、過去実績からの趨勢分析を実施した。 ・将来キャッシュ・フローの見積りについて取扱高の成長率及び割引率の変動リスクを考慮した感応度分析を実施した。 貸倒引当金の計算に使用される基礎データの正確性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 連結財務諸表注記「32.金融商品」に記載されているとおり、会社は、連結財政状態計算書において、営業債権及びその他の債権29,238百万円(総資産の48%)を計上している。 当該金額は、連結財務諸表注記「10.営業債権及びその他の債権」に記載されているとおり、売掛金31百万円、未収入金35,796百万円、貸倒引当金△6,589百万円から構成されており、当該未収入金は、主として連結子会社である株式会社ネットプロテクションズが加盟店から譲り受けたBNPL決済サービスを利用した購入者に対する未収入金である。 株式会社ネットプロテクションズが提供するBNPL決済サービスにおける取引データは、日々の膨大な取引情報が加盟店のシステムから株式会社ネットプロテクションズの業務処理システムに連携され蓄積されている。 購入者に対する個々の債権金額は少額である一方で、貸倒引当金の算定に利用される経過月別の未収入金残高及び過去の貸倒実績に関する情報については、一定の条件設定の上で業務処理システムに蓄積された取引データより集計しているため、当該データ集計については業務処理システムへの依存度が非常に高い。 当該貸倒引当金は多額であり、その算定については業務処理システムへの依存度が高く、取引データが蓄積されている業務処理システムに関するITの全般的な内部統制やITにより自動化された内部統制の評価、またITを利用して生成された資料の正確性についてはITに関する専門的な知識及び経験が必要であることから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は連結子会社である株式会社ネットプロテクションズで計上されている貸倒引当金の評価を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 ・当監査法人のネットワーク・ファームのITに関する専門家を関与させて以下の検討を行った。 ・貸倒引当金の算定に利用するデータ集計の対象となる業務処理システムに係るIT全般統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。 ・加盟店のシステムから業務処理システムに連携され蓄積されている取引データについて、業務処理システムにおける一連のデータフロー、処理プロセスを理解し、ITにより自動化された内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。 ・貸倒引当金の計算に使用される経過月別の未収入金残高及び過去の貸倒実績について、業務処理システムに蓄積されている取引データに基づき再計算を行った。 ・貸倒引当金の算定に利用される経過月別の未収入金残高について、過去実績と比較して重要な変動の有無について検討した。 ・貸倒引当金の計算資料について再計算を行うとともに、過年度における貸倒引当金の計上額について、実際の貸倒発生額と比較した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、連結 | 貸倒引当金の計算に使用される基礎データの正確性 |
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 | 連結財務諸表注記「32.金融商品」に記載されているとおり、会社は、連結財政状態計算書において、営業債権及びその他の債権29,238百万円(総資産の48%)を計上している。 当該金額は、連結財務諸表注記「10.営業債権及びその他の債権」に記載されているとおり、売掛金31百万円、未収入金35,796百万円、貸倒引当金△6,589百万円から構成されており、当該未収入金は、主として連結子会社である株式会社ネットプロテクションズが加盟店から譲り受けたBNPL決済サービスを利用した購入者に対する未収入金である。 株式会社ネットプロテクションズが提供するBNPL決済サービスにおける取引データは、日々の膨大な取引情報が加盟店のシステムから株式会社ネットプロテクションズの業務処理システムに連携され蓄積されている。 購入者に対する個々の債権金額は少額である一方で、貸倒引当金の算定に利用される経過月別の未収入金残高及び過去の貸倒実績に関する情報については、一定の条件設定の上で業務処理システムに蓄積された取引データより集計しているため、当該データ集計については業務処理システムへの依存度が非常に高い。 当該貸倒引当金は多額であり、その算定については業務処理システムへの依存度が高く、取引データが蓄積されている業務処理システムに関するITの全般的な内部統制やITにより自動化された内部統制の評価、またITを利用して生成された資料の正確性についてはITに関する専門的な知識及び経験が必要であることから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 |
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結 | 連結財務諸表注記「32.金融商品」 |
開示への参照2、監査上の主要な検討事項、連結 | 連結財務諸表注記「10.営業債権及びその他の債権」 |
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 | 当監査法人は連結子会社である株式会社ネットプロテクションズで計上されている貸倒引当金の評価を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 ・当監査法人のネットワーク・ファームのITに関する専門家を関与させて以下の検討を行った。 ・貸倒引当金の算定に利用するデータ集計の対象となる業務処理システムに係るIT全般統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。 ・加盟店のシステムから業務処理システムに連携され蓄積されている取引データについて、業務処理システムにおける一連のデータフロー、処理プロセスを理解し、ITにより自動化された内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。 ・貸倒引当金の計算に使用される経過月別の未収入金残高及び過去の貸倒実績について、業務処理システムに蓄積されている取引データに基づき再計算を行った。 ・貸倒引当金の算定に利用される経過月別の未収入金残高について、過去実績と比較して重要な変動の有無について検討した。 ・貸倒引当金の計算資料について再計算を行うとともに、過年度における貸倒引当金の計上額について、実際の貸倒発生額と比較した。 |
その他の記載内容、連結 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、連結 | <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 |
Audit1
監査法人1、個別 | EY新日本有限責任監査法人 |
独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書 2024年6月28日株式会社ネットプロテクションズホールディングス 取締役会 御中 EY新日本有限責任監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士芝山 喜久 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士越智 啓一朗 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社ネットプロテクションズホールディングスの2023年4月1日から2024年3月31日までの第6期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社ネットプロテクションズホールディングスの2024年3月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 株式会社ネットプロテクションズ株式の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社は純粋持株会社であり、貸借対照表において、関係会社株式7,893百万円(総資産の45%)を計上しており、当該関係会社株式は連結子会社である株式会社ネットプロテクションズ株式により構成されている。 連結財務諸表注記「1.報告企業」に記載されているとおり、会社グループは、株式会社AP53(現在の株式会社ネットプロテクションズ)が、2016年7月に旧株式会社ネットプロテクションズ株式を取得して子会社としたのち、2018年5月に旧株式会社ネットプロテクションズを吸収合併し、その後、2018年7月に現株式会社ネットプロテクションズは株式会社NPホールディングスを設立、持株会社体制へ移行し、2018年10月に商号を株式会社ネットプロテクションズホールディングスに変更し、現在に至っている。 この結果、当該企業再編に伴い発生したのれんは、株式会社ネットプロテクションズの個別財務諸表においてのれんとして計上されており、会社は、当該関係会社株式の評価に際し、当該のれんを含めた同社の実質価額について著しい下落の有無を判定している。 関係会社株式の実質価額が帳簿価額に比して著しく低下した場合には、翌年度以降の事業計画の実現可能性について検討を行い、当該実質価額が帳簿価額まで回復可能性があると十分な証拠によって裏付けられている場合を除いて、減損処理が必要となる。 当該関係会社株式は多額であり、のれんを含む実質価額の回復可能性の検討に際しては、経営者の判断が伴うことから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、関係会社株式の評価を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 ・実質価額が、株式会社ネットプロテクションズの財務諸表における純資産額を基礎としてのれん取得時の超過収益力を加味して算定されていることを再計算により検証した。 ・実質価額の著しい下落の有無を検討するために、関係会社株式の帳簿価額と実質価額とを比較した。 ・会社が、関係会社株式ののれんを含む実質 価額が著しく低下したときに、回復可能性が 十分な証拠によって裏付けられていると判断している場合の回復可能性の検討に関しては、以下の手続を実施した。 ①検討に使用された事業計画について、取締役会によって承認された予算及び事業計画に基づいているか、その整合性を検討した。 ②事業計画の策定プロセスの有効性を評価するために、過年度における事業計画とその後の実績とを比較した。 ③事業計画に含まれる重要な仮定である取扱高の成長率について、経営者に質問するとともに、市場予測及び利用可能な外部データとの比較、過去実績からの趨勢分析を実施した。 ④事業計画における取扱高の成長率の変動リスクを考慮した感応度分析を実施した。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 利害関係 会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 株式会社ネットプロテクションズ株式の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社は純粋持株会社であり、貸借対照表において、関係会社株式7,893百万円(総資産の45%)を計上しており、当該関係会社株式は連結子会社である株式会社ネットプロテクションズ株式により構成されている。 連結財務諸表注記「1.報告企業」に記載されているとおり、会社グループは、株式会社AP53(現在の株式会社ネットプロテクションズ)が、2016年7月に旧株式会社ネットプロテクションズ株式を取得して子会社としたのち、2018年5月に旧株式会社ネットプロテクションズを吸収合併し、その後、2018年7月に現株式会社ネットプロテクションズは株式会社NPホールディングスを設立、持株会社体制へ移行し、2018年10月に商号を株式会社ネットプロテクションズホールディングスに変更し、現在に至っている。 この結果、当該企業再編に伴い発生したのれんは、株式会社ネットプロテクションズの個別財務諸表においてのれんとして計上されており、会社は、当該関係会社株式の評価に際し、当該のれんを含めた同社の実質価額について著しい下落の有無を判定している。 関係会社株式の実質価額が帳簿価額に比して著しく低下した場合には、翌年度以降の事業計画の実現可能性について検討を行い、当該実質価額が帳簿価額まで回復可能性があると十分な証拠によって裏付けられている場合を除いて、減損処理が必要となる。 当該関係会社株式は多額であり、のれんを含む実質価額の回復可能性の検討に際しては、経営者の判断が伴うことから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、関係会社株式の評価を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 ・実質価額が、株式会社ネットプロテクションズの財務諸表における純資産額を基礎としてのれん取得時の超過収益力を加味して算定されていることを再計算により検証した。 ・実質価額の著しい下落の有無を検討するために、関係会社株式の帳簿価額と実質価額とを比較した。 ・会社が、関係会社株式ののれんを含む実質 価額が著しく低下したときに、回復可能性が 十分な証拠によって裏付けられていると判断している場合の回復可能性の検討に関しては、以下の手続を実施した。 ①検討に使用された事業計画について、取締役会によって承認された予算及び事業計画に基づいているか、その整合性を検討した。 ②事業計画の策定プロセスの有効性を評価するために、過年度における事業計画とその後の実績とを比較した。 ③事業計画に含まれる重要な仮定である取扱高の成長率について、経営者に質問するとともに、市場予測及び利用可能な外部データとの比較、過去実績からの趨勢分析を実施した。 ④事業計画における取扱高の成長率の変動リスクを考慮した感応度分析を実施した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | 株式会社ネットプロテクションズ株式の評価 |
その他の記載内容、個別 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、個別 | <報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 |
BS資産
長期前払費用 | 0 |
繰延税金資産 | 79,000,000 |
投資その他の資産 | 7,972,000,000 |
BS負債、資本
短期借入金 | 100,000,000 |
未払金 | 21,000,000 |
未払法人税等 | 45,000,000 |
賞与引当金 | 3,000,000 |
資本剰余金 | 13,054,000,000 |
利益剰余金 | 21,000,000 |
負債純資産 | 17,403,000,000 |
PL
受取利息、営業外収益 | 41,000,000 |
営業外収益 | 41,000,000 |
その他、流動資産 | 0 |
営業外費用 | 10,000,000 |
特別利益 | 0 |
法人税、住民税及び事業税 | 42,000,000 |
法人税等調整額 | 40,000,000 |
法人税等 | 82,000,000 |
PL2
当期変動額合計 | 0 |