財務諸表
CoverPage
提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2024-06-28 |
英訳名、表紙 | STELLA PHARMA CORPORATION |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 上原 幸樹 |
本店の所在の場所、表紙 | 大阪市中央区高麗橋三丁目2番7号 ORIX高麗橋ビル |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | (06)4707-1516(代表) |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
連結決算の有無、DEI | false |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2【沿革】 当社が開発を進めるホウ素中性子捕捉療法(以下「BNCT」という。 )は、中性子が発見された4年後の1936年には理論上は考案されていた治療法ですが、その実用化のためには、患部に高い選択性で集積し、かつ効果的な反応が得られるホウ素薬剤と高強度の中性子源が必要不可欠であり、永らく実用化が困難とされた治療法でした。 当社は、ステラケミファ株式会社が持つホウ素同位体の高濃縮技術に着目し、がん治療におけるBNCTの活用に向けて、より効果的なホウ素薬剤の開発を進めてまいりました。 また、高強度の中性子発生装置についても、従来は医療現場への設置が不可能な原子炉のみでしたが、住友重機械工業株式会社において、BNCTに適した中性子線を発生させる小型の加速器が開発されました。 これによりBNCTの実用化における最大の障壁となっていた「効果的なホウ素薬剤」と医療現場への設置が可能な「高強度の中性子源」の2つの要件が揃ったことから、BNCTの事業化を目的にステラケミファ株式会社の子会社として当社は設立されました。 なお、現在は関連会社となっております。 以降、提出日の前月末までの主な変遷は次のとおりであります。 年月事業の変遷2007年6月ステラケミファ株式会社(大阪市中央区)の100%子会社として法人設立2008年7月第一種医薬品製造販売業許可を取得(大阪府)2009年1月開発品SPM-011が、独立行政法人科学技術振興機構(現 国立研究開発法人科学技術振興機構)が支援する独創的シーズ展開事業の委託開発課題に採択(現在は国立研究開発法人日本医療研究開発機構が実施する医療分野研究成果展開事業に移管)2012年11月開発品SPM-011の日本における脳腫瘍 第Ⅰ相臨床試験を開始(脳腫瘍の対象は、再発悪性神経膠腫患者)2014年1月研究開発業務の効率化を目的として、公立大学法人大阪府立大学(現 公立大学法人大阪)BNCT研究センター内に研究所(さかい創薬研究センター)を移設(堺市中区)2014年4月開発品SPM-011の日本における頭頸部癌 第Ⅰ相臨床試験を開始(頭頸部癌の対象は、切除不能な局所再発頭頸部癌及び切除不能な局所進行頭頸部癌(非扁平上皮癌)患者)2016年2月開発品SPM-011の日本における脳腫瘍 第Ⅱ相臨床試験を開始(脳腫瘍の対象は、再発悪性神経膠腫患者)2016年3月株式会社産業革新機構(現 株式会社INCJ)及び住友重機械工業株式会社を引受先として、第三者割当の方法により増資を実施2016年7月開発品SPM-011の日本における頭頸部癌 第Ⅱ相臨床試験を開始(頭頸部癌の対象は、切除不能な局所再発頭頸部癌及び切除不能な局所進行頭頸部癌(非扁平上皮癌)患者)2017年4月開発品SPM-011が、厚生労働省が実施する先駆け審査指定制度の対象品目(医薬品)として指定2018年5月東京事務所を開設(東京都中央区)2019年11月開発品SPM-011の日本における悪性黒色腫及び血管肉腫 第Ⅰ相臨床試験を開始2020年3月日本において、切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌を効能・効果として、BNCT用ホウ素薬剤ステボロニン®点滴静注バッグ 9000 mg/300 mL(一般名:ボロファラン(10B)、開発品名:SPM-011 以下「ステボロニン®」という)の製造販売承認を取得2020年5月ステボロニン®の販売を開始2020年10月株式会社スズケン及び株式会社ハイメディックを引受先として、第三者割当の方法により増資を実施2021年4月東京証券取引所マザーズに上場2021年5月みずほ証券株式会社を引受先として、第三者割当の方法により増資を実施2022年3月ステラケミファ株式会社による当社株式の一部売却に伴い、同社の子会社から関連会社に変更2022年11月血管肉腫 第Ⅱ相臨床試験を開始2022年12月SMBC日興証券株式会社を割当先とする行使価額修正条項及び行使停止指定条項付新株予約権の発行を実施2023年6月東京事務所を東京都中央区から東京都千代田区へ移転2024年1月開発品SPM-011の日本における初発膠芽腫 第Ⅰ相臨床試験を開始 |
事業の内容 | 3【事業の内容】 当社は、企業理念として『ひとりのかけがえのない命のために、ステラファーマは世界の医療に新たな光を照らします。 』を掲げ、「ひとりのかけがえのない命のために」それぞれの使命を実行することを行動指針の基盤とし、「世界の医療に新しい光を照らす」ことを経営目標の策定方針としております。 当社は、この企業理念に基づき、がん患者に対する新たな治療の選択肢としてBNCTを実用化するため、創業以来、BNCT用ホウ素薬剤の研究及び開発に取り組んでまいりました。 (1)事業の特徴① BNCT※1の医療技術 BNCTは、ホウ素の安定同位体であるB-10(天然ホウ素に約20%含まれる)とエネルギーの小さな熱中性子の核分裂反応を利用して、がん細胞を選択的に破壊する放射線治療の一手法であります。 ホウ素の安定同位体であるB-10の原子核はエネルギーの低い低速の中性子(熱中性子)をよく吸収し、直ちにヘリウム原子核(4He核(α粒子))とリチウム原子核(7Li核)に分裂します。 これら原子核は細胞を破壊する能力が非常に大きい一方で、影響を及ぼす範囲が4~9ミクロン(μm)と極めて短く、また、熱中性子自体の細胞破壊能力は小さいため、B-10を含む物質が、がん細胞に選択的に集積し、そこに熱中性子が照射されると、そのがん細胞は選択的に破壊されます。 この原理に基づいて考案された医療技術がBNCTであります。 [BNCTの治療イメージ] BNCTは、その特徴として、『がん細胞を選択的に破壊』することができる治療法であることから、がん細胞と入り組む正常組織への影響が少なく、術後のQOL(Quality Of Life/生活の質)も従来の治療に比べて良好であることが期待されます。 ② ビジネスモデルについて 当社が、2020年3月に、切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌※2を効能・効果として、ステボロニン®の医薬品製造販売承認を取得したことに伴い、既に加速器を設置しております総合南東北病院、大阪医科薬科大学病院の2つの医療施設においてBNCTによる治療が開始されております。 当社は国内において治療が開始されたことに伴い、医薬品卸売業者を介した自販モデルによる収益化を実現しております。 今後も加速器メーカーとの共同でステボロニン®の適応拡大に向けた研究開発及び臨床試験を継続していくと同時に、当社の製品は加速器メーカーとのコンビネーションプロダクトをベースとしていることから、BNCTの認知度向上と加速器の普及に向けた事業展開も並行的に進めることで、収益拡大を実現していくビジネスモデルであります。 (2)開発品の特徴① 開発品の概要について当社が、開発、製造及び販売するステボロニン®(開発品名:SPM-011)は、厚生労働省の実施する先駆け審査指定制度の対象品目に指定されており、2020年3月にBNCT用ホウ素薬剤として世界初となる薬事承認を取得しております。 BNCTは、その性質上、中性子の発生装置となる医療機器と医薬品を組み合わせた治療法であり、患部に高い選択性で集積し、かつ効果的な反応が得られるホウ素薬剤が必要となります。 [ステボロニン®点滴静注バッグ 9000 mg/300 mL]② 開発品の作用機序について 天然ホウ素には、中性子数の異なるホウ素10(B-10)とホウ素11(B-11)の2種類が存在し、B-10は約20%の割合で存在しています。 BNCTにおいて核分裂反応を起こすホウ素はB-10のみであるため、効果的なホウ素薬剤とするためには、B-10を高純度に濃縮し、より多く含有する製剤を作る必要があります。 当社の開発品であるステボロニン®は、この高純度(99%以上)B-10を含む「ボロファラン(10B)※3」を原薬として製造しております。 ボロファラン(10B)は、必須アミノ酸であるフェニルアラニン※4又はチロシン※5と構造が似ているため、がん細胞特有のアミノ酸トランスポーターであるLAT-1※6を介してアミノ酸要求性の高いがん細胞に取り込まれます。 これにより、がん細胞に選択的にB-10が集積し、かつ中性子線を照射した際により大きな効果を得ることが可能となります。 [ボロファラン(10B)の構造式とがん細胞への取込みの作用機序] ③ 開発品の競争優位性について B-10を高純度(99%以上)に濃縮する技術は、ステラケミファ株式会社が国内で唯一(世界でも2社のみ)保有しているものと認識しております。 当社は、高純度(99%以上)まで濃縮されたB-10を原料として、原薬「ボロファラン(10B)」を製造し、さらにステボロニン®に製剤加工しております。 原料についてはステラケミファ株式会社との間で独占期間を定めた取引基本契約を締結し、安定的に原料供給を受ける調達体制をとっております。 また製剤処方にかかる特許権を複数取得しており、今後も周辺特許の申請を積極的に行っていく方針であります。 ステボロニン®は臨床研究において従来使用されていたフルクトース製剤に比べ安定性に優れ、さらに36ヶ月という長期の品質有効期間を保ち、治療毎に製剤を調製する必要もなく、また「医薬品の製造管理及び品質管理の基準(GMPgrade)」に適合した製剤でもあります。 この特徴に加え、当社における長年の研究開発期間と相当程度の投資は後発事業者にとっては大きな参入障壁になると考えております。 また当社の開発品であるBNCT用ホウ素薬剤「SPM-011」は、厚生労働省の実施する先駆け審査指定制度※7の対象品目に指定されておりましたが、2020年3月にステボロニン®として医薬品製造販売承認を取得したことは後発事業者にとっては、先駆け審査指定制度の対象品目に指定されるための要件の一つとして治療薬の画期性が求められることから、参入障壁となると考えられ、当社の競争優位性は一定程度維持できると認識しております。 この競争優位性を維持しながら、ステボロニン®を「世界初、日本発」の医薬品として、医療現場へ提供することを目標として事業を推進してまいります。 [ステボロニン®の製造フロー] (3)開発パイプライン 当社は、BNCT用ホウ素薬剤の適応疾患の拡大を開発テーマとして、適応疾患別に開発パイプラインを構成しております。 当事業年度末現在までの開発パイプラインの対象疾患並びにそのスケジュールについては次のとおりです。 ① SPM-011[対象疾患:再発悪性神経膠腫※8] 再発悪性神経膠腫については、日本国内において、2015年12月に第Ⅱ相臨床試験の治験届を提出し、2017年4月には厚生労働省の「先駆け審査指定制度」の対象品目に指定され、2020年7月に治験終了届を提出いたしました。 当該治験の主要評価項目は、BNCT施術後1年後における生存割合とし、安全性及び有効性について評価しております。 その結果、再発膠芽腫24例の1年生存率が79.2%となり、試験開始前の設定期待値60%を超える結果となりました。 当該試験結果をもって、先駆け審査指定制度の枠組みにおいて独立行政法人医薬品医療機器総合機構(以下「PMDA」という。 )と一部変更申請に向けた協議を行っておりましたが、当該試験の主要評価項目である生存率は、年齢やがんの組織型(グレード)、術前の全身状態等の患者背景因子が影響することから、同機構からは、当該因子の相違を排除した上で有効性を示す追加的な臨床データの必要性について指摘されました。 これらを踏まえ、今後の方向性については初発悪性神経膠腫への適応拡大も視野に入れ、再検討することとしております。 また、国立大学法人筑波大学が開始している医師主導治験※9への協力を通じて、初発膠芽腫への適応拡大を視野に入れています。 ② SPM-011[対象疾患:再発高悪性度髄膜腫※10] 大阪医科薬科大学病院において、医師主導治験として第Ⅱ相臨床試験を実施しており、2021年9月には当該試験の被験者登録が終了し、2024年2月には全例の主要評価に関する観察が終了いたしました。 今後、評価、データ解析等が実施される予定です。 試験結果について慎重に評価を行った上で、PMDAと申請に向けた協議を開始いたします。 なお、当該試験で使用された治験薬は当社が提供しております。 ③ SPM-011[対象疾患:悪性黒色腫※11及び血管肉腫※12] 2022年11月に血管肉腫を対象とした国内第Ⅱ相臨床試験を開始いたしました。 なお、血管肉腫に関しては、希少疾病医薬品※13の指定に向けて、厚生労働省と協議を進めた結果、2023年12月に「切除不能な皮膚血管肉腫」を対象として同指定を受けることができました。 引き続き血管肉腫を優先的に開発することとしながら、悪性黒色腫の開発は第Ⅰ相臨床試験で対象とした疾患から適応を広げることも含めて検討していく予定です。 なお、本試験は株式会社CICSが開発した加速器中性子捕捉療法装置「CICS-1」を用い、国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院において実施しております。 ④ SPM-011[対象疾患:初発膠芽腫※14] 国立大学法人筑波大学において、医師主導治験として初発膠芽腫を対象とした国内第Ⅰ相試験が2024年1月に開始されました。 本試験の主目的は、初発膠芽腫を対象にしたBNCTの安全性及び忍容性を評価することで、最大18症例を目標に非盲検、非対照試験で行われます。 対象は、WHO2016分類におけるIDH-wild type膠芽腫で、組織学的診断がつき、術後になお画像評価病変を有する初発膠芽腫の患者様です。 これまでSPM-011を用いたBNCTの臨床試験は、放射線治療歴のある患者様が中心でしたが、本試験では、初めて全ての患者様で放射線治療歴がない患者様を対象とした試験となります。 さらに本試験では、BNCT施行後に膠芽腫の標準治療であるⅩ線とテモゾロミドを組み合わせた治療を受ける試験デザインとなり、SPM-011を用いたBNCTの臨床試験では、初めて他治療との組み合わせを前提とした試験デザインとなります。 なお、本試験は筑波大学が開発した加速器中性子捕捉療法装置「iBNCT」を用いて、実施しております。 ⑤ SPM-011[対象疾患:胸部悪性腫瘍※15] SPM-011の胸部悪性腫瘍への適応拡大のため、新たな治験計画を立案しています。 本試験では、標準的な放射線治療や薬物療法が実施困難かつ切除不能と判断された再発乳癌・再発非小細胞性肺癌・再発食道癌・再発悪性胸膜中皮腫などを対象とした試験で、癌腫を固定せず胸部に存在する癌を対象にするバスケット型治験※16として2023年度にPMDAとの相談を行い、本試験実施に向けた準備を進めております。 なお本試験では、ボロファラン(10B)を可視化できる18FBPAを合成する装置を治験機器として使用し、18FBPAとBNCTの効果相関についても探索的に検討する予定です。 開発パイプラインは、治験実績及び臨床研究データを吟味した上で、BNCTの効果が高いと想定される疾患を慎重に選定し、ステボロニン®の更なる適応拡大を図ります。 (4)事業戦略 当社は、BNCTの医療技術を軸に加速器メーカーと共同でステボロニン®の適応拡大に向けた研究開発及び臨床試験を実施し、開発パイプラインの拡充を進めてまいります。 またステボロニン®の医薬品製造販売承認を取得したことに伴い、国内ではBNCTによる医療技術や治療実績の認知度向上と加速器の普及を目指し事業を展開してまいります。 認知度の向上には医療施設や大学等の研究機関への訪問活動を通じてステボロニン®の有効性や安全性に係る医療情報の提供を充実させていくとともに、学会や講演会を通じて、より効果的な事業活動を展開してまいります。 海外では日本で承認を得た疾患を対象に、米国、欧州及びアジアを中心に承認取得を目指すとともに、各国のレギュレーションに通じた製薬企業等との連携によるアライアンスモデルを計画しており、パートナー企業の選定に取り組んでまいります。 そして特に成長が見込まれる海外のオンコロジー領域におけるステボロニン®の適応拡大は当社における重要な成長戦略と位置づけ、経営資源の重点配分を行ってまいります。 当社は医薬品開発事業のみの単一セグメントであり、事業の系統図は下記のとおりです。 (5)開発戦略 当社では、研究開発拠点であるさかい創薬研究センターでステボロニン®の適応拡大等に向けた研究開発に取り組んでおります。 またBNCTの拡張戦略として、18F-FBPA-PET※17に使用するPET薬剤の開発についても加速器メーカーと共同で取り組んでおります。 18F-FBPA-PETは、核医学検査の一つで、BNCTの有効成分であるボロファラン(10B)をPET核種である18Fで標識化することで、腫瘍の位置や範囲を画像として得ることができるだけでなく、ホウ素薬剤が腫瘍にどの程度取り込まれているか、BNCTの有効性をあらかじめ確認することが期待できます。 今後、BNCTの適応疾患の拡大を図る上で、18F-FBPA-PETの開発は重要な役割を担っております。 <語句説明>※1「BNCT」 BNCT(Boron Neutron Capture Therapy)とは、放射線治療の一種であり、新しいがんの治療法です。 ホウ素の安定同位体であるB-10(天然ホウ素に約20%含まれる)の原子核はエネルギーの低い低速の中性子(熱中性子)をよく吸収し、直ちにヘリウム原子核(4He核(α粒子))とリチウム原子核(7Li核)に分裂します。 これら原子核は細胞を破壊する能力が非常に大きい一方で、影響を及ぼす範囲が4~9ミクロン(μm)と極めて短いことが特徴です。 また、熱中性子自体の細胞破壊能力は小さいため、B-10を含む物質ががん細胞に選択的に集積し、そこに熱中性子が照射されると、そのがん細胞は選択的に破壊されます。 この原理に基づいて考案された医療技術がBNCTです。 ※2「頭頸部癌」 頭頸部とは、脳の下側の顔面から鎖骨までの部分を示します。 頭頸部癌とは、この範囲に含まれる、鼻、口、のど、上あご、下あご、耳等にできるがんのことです。 頭頸部癌は、全てのがんの約5%程度と考えられており、がんが発生する部位の種類が多く、発生原因、治療法、予後が異なることが特徴とされています。 頭頸部には人間が生きる上で必要な器官が集中しており、その機能を温存できる治療法の確立が求められています。 ※3「ボロファラン(10B)」 「4-ボロノ-L-フェニルアラニン(L-BPA)」と呼ばれるホウ素化合物であり、分子内にホウ素原子を一つ持っています。 ※4「フェニルアラニン」 タンパク質を構成するアミノ酸で、食品中のタンパク質に多く含まれている必須アミノ酸の一つです。 ※5「チロシン」 タンパク質を構成するアミノ酸で、動物の体内ではフェニルアラニンから合成されます。 ※6「LAT-1」 L-type amino acid transporter-1(L型アミノ酸トランスポーター1)の略称です。 細胞の増殖等に必要なアミノ酸の輸送に関わるタンパク質をアミノ酸トランスポーターと呼びます。 アミノ酸トランスポーターは正常細胞にも存在しますが、LAT-1は多くのがん細胞に選択的かつ高発現するアミノ酸トランスポーターであり、フェニルアラニンやチロシンを輸送します。 ※7「先駆け審査指定制度」 一定の要件を満たす新薬等について、厚生労働省が、開発の比較的早期の段階から薬事承認に係る相談・審査等において優先的な取扱いを行う制度です。 具体的には、「①治療薬の画期性、②対象疾患の重篤性、③対象疾患にかかる極めて高い有効性、④世界に先駆けて日本で早期開発・申請する意思」の4つの要件を満たす画期的な新薬等を開発段階で対象品目に指定し、新たに整備された相談の枠組みを優先的に適用し、かつ優先審査を適用することにより、審査期間を6ヶ月(通常は12ヶ月)まで短縮することを目指すものとされています。 なお、先駆け審査指定制度においては、対象品目の指定時に予定される効能又は効果も指定されることから、製造販売承認取得後に適応疾患を拡大する際には同制度の対象外となります。 当社は、再発悪性神経膠腫と切除不能な局所再発頭頸部癌並びに局所進行頭頸部癌(非扁平上皮癌)について、対象品目の指定を受けています。 ※8「悪性神経膠腫」 神経膠腫とは、脳に発生する悪性腫瘍で原発性脳腫瘍の約30%を占めます。 神経膠腫は、その悪性度によって4段階(グレードⅠ~Ⅳ)に分類され、中でもグレードⅢ~Ⅳに分類される悪性度が高い神経膠腫を悪性神経膠腫と呼びます。 ※9「医師主導治験」 医師主導治験とは、製薬企業等と同様に医師自ら治験を企画・立案し、治験計画届を提出して実施する治験を指します。 ※10「高悪性度髄膜腫」 髄膜とは、脳と脊髄を保護している薄い組織層で、髄膜腫とはその内側の層の一つにできるがんのことです。 髄膜腫は良性であることが多く、高悪性度髄膜腫は希少疾患である一方で、再発や転移を起こしやすい、治りにくい腫瘍の一つです。 ※11「悪性黒色腫」 悪性黒色腫は皮膚がんの一つで、単に黒色腫又はメラノーマと呼ばれることもあります。 皮膚の色と関係するメラニン色素を産生する皮膚の細胞で、表皮の基底層に分布しているメラノサイト又は母斑細胞が悪性化した腫瘍と考えられています。 ※12「血管肉腫」 血管肉腫とは、血管の内皮細胞から発生するがんのことです。 体のいたるところにできる可能性があり、皮膚に生じることが多いがんです。 ※13「希少疾病医薬品」 厚生労働大臣から指定を受け、優先的に審査される医薬品です。 指定には、当該医薬品の用途に係る対象者数が本邦において5万人未満であること、重篤な疾病を対象とするとともに、代替する適切な医薬品または治療法がない、または既存の医薬品と比較して著しく高い有効性または安全性が期待されるなど、医療上の必要性が高いこと、対象疾病に対して当該医薬品を使用する理論的根拠があること、その開発に係る計画が妥当であると認められることが必要とされています。 ※14「膠芽腫」 神経膠腫のうち、悪性度が高い神経膠腫を悪性神経膠腫と呼び、特にグレードⅣの神経膠腫を膠芽腫と呼びます。 膠芽腫を含む悪性神経膠腫は、現在なお治療が困難な疾患とされています。 ※15「胸部悪性腫瘍」 甲状腺より下、横隔膜より上に存在する悪性腫瘍であり、乳癌・非小細胞性肺癌・食道癌・悪性胸膜中皮腫などを対象としています。 ※16「バスケット型治験」 単一の治療法を用いた複数の疾患を対象とした試験であり、通常特定の遺伝子異常等を有するがんの患者集団で複数のがん腫横断的に薬剤の臨床評価を実施する試験です。 現在計画しているバスケット型治験では、SPM-011の取り込みの期待ができる複数の癌腫を横断的に評価する計画です。 ※17「18F-FBPA-PET」 がんの画面診断技術であるPET診断において、現在使用されている18F-FDGに代わる新たなPET薬剤として18F-FBPAの開発を行っています。 18F-FBPAはBNCTの施術において、ステボロニン®の分布状況を可視化し、治療前にBNCTの効果を予測することも可能と考えられており、BNCTの発展に貢献するものと期待されています。 |
関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 名称住所資本金(千円)主要な事業の内容議決権の所有割合又は被所有割合(%)関係内容(その他の関係会社)ステラケミファ株式会社(注)大阪市中央区4,829,782高純度薬品事業被所有36.67当社医薬品の原材料を製造(注)有価証券報告書を提出しております。 |
従業員の状況 | 5【従業員の状況】 (1)提出会社の状況 2024年3月31日従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)44(5)45.56.66,653,416 事業部門の名称従業員数(人)創薬研究部12(1)臨床開発部3(⊸)その他22(3)全社(共通)7(1)合計44(5)(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。 2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 3.当社は単一セグメントであるため、事業部門別の従業員数を記載しております。 4.全社(共通)として記載されている従業員数は、総務及び経理等の管理部門の従業員数であります。 (2)労働組合の状況 当社の従業員は、従業員で構成された労働組合であるステラファーマ労働組合に加入しております。 2024年3月31日現在の組合員数は26人であります。 労使関係については、円滑な関係にあり、特記すべき事項はありません。 (3)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異 当社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 企業理念『ひとりのかけがえのない命のために、ステラファーマは世界の医療に新たな光を照らします。 』 当社は、「ひとりのかけがえのない命のために」それぞれの使命を実行することを行動指針の基盤とし、「世界の医療に新しい光を照らす」ことを経営目標の策定方針として企業理念に掲げております。 この企業理念を実現するため、当社は会社設立時よりBNCTの実用化に取り組んでおり、がん患者へ新たな医療の選択肢を提供することを、経営の基本方針としております。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、新規医薬品の上市を目指して研究開発を先行して行う、いわゆるバイオベンチャー企業であり、2020年3月に、切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌を効能・効果として、ステボロニン®の製造販売承認を取得いたしました。 また同年5月からステボロニン®の販売を開始しております。 当面の経営上の目標は、新たな医療としてBNCTの認知度を向上させることによる上市後の安定的な収益の獲得及びそれに伴う事業基盤の確立であります。 従って、当社は、ROEのような利益を基準とした経営指標を目標とせず、売上高の増加割合すなわちBNCTの実施症例数の伸長を、目標の達成状況を判断するための主要な経営指標として事業活動を推進する計画であります。 (3)中長期的な会社の経営戦略 当社は、ステボロニン®を事業基盤とすべく国内では適応疾患の拡大を図り、さらに米国、欧州及びアジアを中心にグローバルに事業を展開していき、新たながん治療の選択肢として各国にステボロニン®を提供することを中長期の経営戦略としております。 適応拡大については、主にBNCTの臨床研究データが豊富な疾患や未だ有効な標準的治療法が見つかっていない疾患に対する医療ニーズ、いわゆる「Unmet Medical Needs」の分野での適応拡大を目指し、CSRの観点からも社会に貢献していく方針であります。 また、海外展開においては、グローバルの製薬企業等をパートナー企業として提携し、導出モデルをとることで上市までの期間短縮を図る方針であります。 (4)経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社が属する製薬業界は、国内における市場規模は横ばいで推移しつつも、がん患者数はなだらかな増加傾向を示しております。 高齢化社会を迎えている日本では、医療費の増加とともに今後も一定の市場規模を維持していくことが予測されます。 また、海外では当社が属するがん治療の分野においては、新薬承認及びオーファンドラッグ(希少疾病医薬品)の増加等により米国を始めとした主要な市場での伸長が予測されております。 がん治療の分野においては、新薬の研究開発が盛んに行われており、潜在的な競合相手に先行するためには、開発から承認に至るまで開発計画を遅延することなく迅速に進める必要があります。 このような経営環境の下、当社が対処すべき主な課題は、次のとおりであります。 ① 適応疾患の拡大 当社は、2020年3月に、切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌を効能・効果として、ステボロニン®の製造販売承認を取得するに至りました。 現在、頭頸部癌以外の疾患では、再発高悪性度髄膜腫(医師主導治験により実施)、血管肉腫を対象に臨床試験を実施しており、悪性黒色腫の開発は第Ⅰ相臨床試験で対象とした疾患から適応を広げることも含めて、今後検討していく予定です。 再発高悪性度髄膜腫、悪性黒色腫及び血管肉腫も国内では同様に希少がんとされております。 その中で、厚生労働省より2023年12月に切除不能な皮膚血管肉腫を予定される効能・効果として希少疾病医薬品の指定を受けました。 また、既に国内第Ⅱ相臨床試験を完了している再発悪性神経膠腫に対しては、その結果を用いて承認申請を行う当初方針を変更し、初発悪性神経膠腫への適応拡大も視野に入れ、再検討することとしており、2024年1月には国立大学法人筑波大学が実施する初発膠芽腫を対象とした第Ⅰ相医師主導治験が開始され、当社は当該治験の実施に協力しております。 治験の実施においては、開発体制の強化と開発資金の獲得を滞りなく進め、スケジュール管理の徹底等によって開発計画を着実に実施し、早期承認を得ることを目指してまいります。 ② 海外展開の推進 日本で承認を得た疾患を対象に、米国、欧州及びアジアを中心とした海外市場への展開を計画しております。 海外展開において、早期の上市を目指すには、地域ごとに異なる医薬品の製造販売承認に係るレギュレーションを熟知しているパートナー企業との提携が必要不可欠であると考えられます。 当社は、海外展開において信頼できるパートナー企業をいち早く選定し、関係構築及び連携を推進してまいります。 海外第1号案件である海南島プロジェクトについては、医薬品の品質を確保した輸送体制を確立するとともに、現地パートナー企業と協力して必要な許認可を遅滞なく取得し、BNCTセンター稼働後に速やかに治療が行える準備を進めます。 ③ 新規パイプラインの拡充 医薬品事業においては、開発パイプラインの充実度が将来の利益貢献に大きく影響することから、新規パイプラインの拡充が重要となります。 この点、当社では、BNCTの新規パイプラインとして胸部にある複数の癌腫を対象とした胸部悪性腫瘍の開発にも着手し、臨床試験の実施に向けて当局との相談を含め、世界初となるバスケット型のBNCT治験の準備を進めております。 また、BNCTに関連する新規パイプラインの拡張策として、「18F-FBPA-PET」の開発に取り組んでおります。 18F-FBPA-PETによる体内でのボロファラン(10B)分布の可視化は、BNCTへの適応の検討を容易にするなどのBNCTとのシナジー効果が期待されることから、世界初となるBNCTの胸部悪性腫瘍に対する治験開発計画に組み込む計画を進めております。 当社は、限りある経営資源を有効に活用し、長期的な成長戦略に基づいた新規パイプラインの拡充を実施してまいります。 ④ 財務体質の強化 当社のビジネスモデル上、開発パイプラインが上市され収益化する前に多額の研究開発費用が先行して発生するため、継続的に営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスとなる可能性があります。 そのため、早期の黒字化とともに財務体質の強化が課題であると認識しております。 今後は研究開発活動の適切なコントロールに加え、金融機関からの資金調達や新株発行等により、更なる財務体質の強化に努める方針であります。 ⑤ 優秀な人材の獲得及び育成 当社は、現在、小規模の組織で事業運営を行っておりますが、今後のグローバル展開のためには、製薬業界に通じた経験や知見等を有する優秀な人材を採用し、営業体制、開発体制及び管理体制を整備していくことが重要であると認識しております。 また、採用活動を進めるとともに、教育訓練も重視して取り組み、企業と従業員がともに成長していくことができる体制の構築に取り組んでまいります。 ⑥ 安定供給の維持・確保 治療を必要とする患者のもとに高品質な医薬品を安定的に供給することは、医薬品メーカーにとって最も重要な使命の一つであります。 当社は、厳格な基準による製造管理・品質管理を行うとともに、需要予測の精査及び適正在庫の確保を通じて、安定供給の維持・向上を図っておりますが、棚卸資産のうち、特に原材料は現状においては代替品の無いものとなっていることから、災害時においても安定供給を維持できるように、原材料のセカンドソース化や相当期間分の販売に対応できる在庫数量の確保に取り組んでまいります。 |
サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社は、環境の保全、社会の持続的な発展及び経済や産業の成長に貢献し、様々なステークホルダーの価値創造に配慮した経営と当社の持続的かつ安定的な成長による企業価値の向上を実現するため、以下の基本方針に基づきサステナビリティへの取り組みを推進してまいります。 なお、文中の将来に関する記載は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 1.環境の保全及び社会の持続的な発展・繁栄、国内外の経済・産業の成長に対する直接的・間接的なポジティブなインパクトの拡大とネガティブなインパクトの低減に努めます。 2.製薬会社としての社会的責任を認識し、事業活動やステークホルダーとのエンゲージメントを通じた間接的なインパクトの大きさを考慮し、SDGsへの取組みを推進いたします。 3.インパクトや取組みの実現に向けて、利益相反や対立がある場合には、その事情や国際的な規範・合意・世論等を踏まえ、環境の保全及び社会の持続的な発展・繁栄、国内外の経済・産業の成長の観点から、長期的な視点に基づいて優先順位を付けて取り組みます。 また、上記の「サステナビリティに関する考え方」に基づき、当社の持続的かつ安定的な成長による企業価値の向上を実現するため、以下のとおりSDGsに関連した5つのマテリアリティを設定し、その達成に向けた取り組みを進めてまいります。 ※SDGs…国連で採択されましたSustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称であり、17のゴールと169のターゲットで構成される国際目標です。 (1)ガバナンス 当社のサステナビリティに関する具体的な方針や戦略の検討・計画立案等は、代表取締役直下の組織であるサステナビリティ推進チームにて行い、承認・報告・レビュー等は取締役会、コンプライアンス委員会、リスクマネジメント委員会において適時に実施する体制であります。 基本方針は取締役会で決議し、代表取締役社長が承認したものであり、サステナビリティの取り組みに係る活動の全ての責任は代表取締役社長が負うものとしております。 (2)戦略 当社のサステナビリティに関する具体的な戦略や計画立案は、当社に設置されるサステナビリティ推進チームにて行います。 具体的な戦略や計画立案は、適切な方法で全ての取締役及び従業員に周知されるとともに、当社のバリューチェーンに関連する項目については、具体的な行動計画に反映させてまいります。 当社の人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、製薬会社として求められる高い水準の専門性を維持すべく、定期的に社内リソースによる教育訓練の機会を十分に確保し、能動的にディスカッションを行う環境を整備、運用することで製薬会社に求められる人的な知識水準を一定以上に維持する方針であります。 (3)リスク管理 当社のサステナビリティへの取組みには様々なリスクの発生可能性がありますが、それらのリスク管理は、より専門性の高い社内のコンプライアンス委員会やリスクマネジメント委員会において具体的な状況の共有、対応策の検討が実施されており、適切なリスク管理体制を構築しております。 (4)指標及び目標 当社のサステナビリティへの取組みに係るリスクの評価と対応については、経営資源の有限性の観点から、影響の重要性に応じて取り組むべき優先順位を決定し、目標を設定しております。 当社の人材育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に関する具体的な指標は定めておりませんが、製薬会社として求められる高い水準の専門性を維持する必要があることから、社内で実施される教育、研修の実施回数や、受講後に実施されるテストのスコアをモニタリングしており、必要に応じて受講者にフィードバックを行い、製薬会社に求められる高い専門性を一定水準に維持する取組みを継続しております。 |
戦略 | (2)戦略 当社のサステナビリティに関する具体的な戦略や計画立案は、当社に設置されるサステナビリティ推進チームにて行います。 具体的な戦略や計画立案は、適切な方法で全ての取締役及び従業員に周知されるとともに、当社のバリューチェーンに関連する項目については、具体的な行動計画に反映させてまいります。 当社の人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、製薬会社として求められる高い水準の専門性を維持すべく、定期的に社内リソースによる教育訓練の機会を十分に確保し、能動的にディスカッションを行う環境を整備、運用することで製薬会社に求められる人的な知識水準を一定以上に維持する方針であります。 |
指標及び目標 | (4)指標及び目標 当社のサステナビリティへの取組みに係るリスクの評価と対応については、経営資源の有限性の観点から、影響の重要性に応じて取り組むべき優先順位を決定し、目標を設定しております。 当社の人材育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に関する具体的な指標は定めておりませんが、製薬会社として求められる高い水準の専門性を維持する必要があることから、社内で実施される教育、研修の実施回数や、受講後に実施されるテストのスコアをモニタリングしており、必要に応じて受講者にフィードバックを行い、製薬会社に求められる高い専門性を一定水準に維持する取組みを継続しております。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | 当社の人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、製薬会社として求められる高い水準の専門性を維持すべく、定期的に社内リソースによる教育訓練の機会を十分に確保し、能動的にディスカッションを行う環境を整備、運用することで製薬会社に求められる人的な知識水準を一定以上に維持する方針であります。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | 当社の人材育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に関する具体的な指標は定めておりませんが、製薬会社として求められる高い水準の専門性を維持する必要があることから、社内で実施される教育、研修の実施回数や、受講後に実施されるテストのスコアをモニタリングしており、必要に応じて受講者にフィードバックを行い、製薬会社に求められる高い専門性を一定水準に維持する取組みを継続しております。 |
事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 当社の事業運営及び展開等について、リスク要因として考えられる主な事項を以下に記載しております。 また、当社が必ずしも事業上の重要なリスクであると認識していない事項も含まれておりますが、投資判断上若しくは当社の事業活動を十分に理解する上で重要と考えられる事項については、投資家や株主に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。 当社は、これらのリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針でありますが、その対策の成否には不確実性を伴うため、当社株式に関する投資判断は、以下の事項及び本項以外の記載も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。 また、当社の事業は、これら以外にも様々なリスクを伴っており、下記の記載は投資判断のためのリスクを全て網羅するものではありません。 当社は、医薬品等の開発、製造及び販売を行っておりますが、医薬品等の開発には長い年月と多額の研究開発費用を要し、全ての開発が成功するとは限りません。 特に研究開発段階のパイプラインを有するバイオベンチャー企業は、事業のステージや状況によっては、一般投資者の投資対象として供するには相対的にリスクが高いと考えられており、当社への投資はこれに該当します。 なお、文中の将来に関する記載は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 Ⅰ.医薬品等の研究開発事業及び医薬品業界に関するリスク(1)研究開発の不確実性について 適応疾患の拡大を含む医薬品等の研究開発は、一般的に基礎研究から承認取得まで長期間を要し、相当規模の研究開発投資が必要となります。 その一方で、新規医薬品の安全性及び有効性の評価は臨床試験による検証を要し、その成功の可能性は、他の産業と比較して相対的に低いものとされております。 従って、新規医薬品の開発過程においては、臨床試験の結果等に起因して、開発が遅延し又は中止となる場合があることから、研究開発活動の将来性は不確実性を伴っております。 新規医薬品の開発は、製薬企業のほか、臨床試験を実施する医師及び医療機関、各国の薬事関連法規等に基づき承認権限を有する規制当局の三者によって実施されます。 製薬企業が策定した臨床試験計画等について、臨床試験を実施する医師の見解あるいは医療機関における意思決定等の内容によっては、計画の変更を余儀なくされる場合があります。 また、承認取得には厳格な審査を受ける必要があり、審査過程において規制当局からの要望又は指導等により、計画の変更を余儀なくされる場合があります。 また、医薬品業界を規制する医薬品医療機器等法や他の関連法令の改定により、計画の変更を余儀なくされる場合があります。 これらの要因により、開発が遅延し又は中止となる場合があり、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (2)副作用及び製造物責任について 医薬品は、臨床試験段階から上市後まで、予期せぬ副作用が発現する可能性があります。 医薬品の安全性は、非臨床試験及び臨床試験において十分に検討されますが、少数例での臨床試験では検出されなかった発現頻度の低い副作用が、当該医薬品の上市後において検出される可能性があります。 当社では、これらの副作用発生による補償又は賠償に対応するために、想定し得る範囲で治験保険あるいは製造物責任保険に加入又は加入を予定しておりますが、保険契約でカバーされる補償の範囲を超えた賠償責任を問われる可能性は否定できません。 また、重篤な副作用や死亡例の発現は、製品及び企業のイメージ・ブランドを損ねることとなり、当該製品以外の事業への影響が生じる可能性があります。 重篤な副作用や死亡例の発現により、製品の回収、製造販売の中止、薬害訴訟の提起、製造物責任賠償及び他の事業への影響等が生じた場合は、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3)医薬品業界特有の競合関係について 医薬品の開発は、国際的な巨大企業からバイオベンチャー企業まで国内外の数多くの企業又は研究機関等により、激しい競争環境の下で行われております。 当社の開発パイプラインは、特に競争が激しいとされるがん治療の分野であり、新薬等の研究成果あるいはその開発結果によっては、当社開発品の優位性が低下する可能性があります。 従って、新薬等の開発、上市又は上市後の販売における競争結果により、当社の製品開発や販売計画等の事業計画が計画どおりに進捗しない場合は、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4)薬事関連法規及び医療保険制度による規制について 当社の属する医薬品業界は、研究、開発、製造及び販売のそれぞれの事業活動において、各国の薬事関連法規、医療保険制度及びその他関係法令等により、様々な規制を受けており、国内における医薬品の製造販売に関しては、以下の許認可を取得しております。 当社は、当該許認可を受けるための関連法規及び諸条件の遵守に努めており、当事業年度末現在において当該許認可が取り消しとなる事由は発生していないものと認識しております。 しかし、法令違反等により当該許認可が取り消された場合には、医薬品の回収又は製造及び販売を中止することを求められる可能性があります。 このような事象が生じた場合は、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、適応疾患の拡大を含む医薬品の開発には、相当規模の研究開発投資と長い歳月を必要としますが、安全性、有効性及び品質に関する十分なデータが得られず、規制当局が医薬品としての有用性を認めない場合には、承認が計画どおり取得できず上市が困難になる可能性があります。 これは開発品を他社に導出する場合も同様であり、当初計画した条件での導出が行えない可能性、導出そのものが困難になる可能性、導出した場合にその契約内容が変更になる可能性若しくは導出契約が解消される可能性があります。 また、日本国内では医療費の増加により、定期的な薬価引下げ等の医療費抑制のための施策が実施される傾向にあり、薬価改定等で想定している保険価格が付されない可能性があります。 このような事象が生じた場合は、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (主たる許認可の状況)許認可の名称所轄官庁等有効期限主な許認可等の取消事由第一種医薬品製造販売業許可(医薬品医療機器等法第12条)大阪府2028年6月(5年ごとの更新)薬事関連法規に関する法令若しくはこれに基づく処分等に違反する行為があったとき又は役員等が欠格条項に該当したときは許可の取り消し(医薬品医療機器等法第75条第1項) Ⅱ.事業遂行上のリスク(1)販売体制及び販売計画について 当社は、国内では自社販売モデルを採用しておりますが、中性子発生装置の設置状況の進捗や想定する患者数の見積りの精度により実績と計画に相違が生じる可能性があります。 また、BNCTは臨床研究として実施した症例数を含めても、その治療実績数は限定的であります。 BNCTによる治療が適した症例の数及びその施術数は未知であることに起因し、販売計画が想定どおりに進捗しない可能性もあります。 これらの場合には、当社の棚卸資産及び固定資産の収益性の低下に伴う評価損及び減損損失の計上等が検討され、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、当社はBNCTの適応疾患の拡大を計画しておりますが、適応疾患の拡大が想定どおりに進捗しない場合においても、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (2)BNCT事業の特異性について 当社が開発するBNCTは、ホウ素薬剤を投与した患者に中性子線を照射することで効果を得るものであり、医薬品と医療機器の双方を使用するコンビネーションプロダクトによる治療法となります。 医療機器については、住友重機械工業株式会社において、医療機関に設置可能な小型加速器が開発され、当社と共同で世界初となるBNCTの臨床試験を実施し、2020年3月に製造販売承認を取得されております。 また、同社以外においても中性子発生装置の研究開発が進められておりますが、将来、中性子発生装置の研究開発や製造販売の遅延又はその他の何らかの事由の発生により、医療機関への機器の設置が進まない場合や、医療機関に設置された中性子発生装置に不具合が生じた場合等においては、医療機関でのBNCTによる治療が制限され、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3)仕入先に対する依存度について 当社開発品であるステボロニン®の原薬「ボロファラン(10B)」の製造には、その原材料となるホウ素の安定同位体であるB-10を高純度まで濃縮する必要があり、当社は、唯一その技術を国内で有しているステラケミファ株式会社から独占的に仕入れを行っております。 原材料の代替性の確保のため、新たな研究開発や相当期間分の販売に対応できる在庫数量を保有するなど検討して取り組んでおりますが、現状においては、当該原材料は代替性が無いものであり、将来、災害等を含む何らかの事由の発生により、同社との関係で取引や生産が停止した場合は、当社におけるステボロニン®の製造販売が困難となり、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、同社との原材料の仕入取引に関して、医療用途に限定した独占的取引基本契約を締結しておりますが、同契約の有効期間は医薬品製造販売承認取得日から10年間(以後、1年間ごとに特段の意思表示がない限りは自動的に継続)であります。 10年経過以降、同契約の解除又は独占権が付与されない場合、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4)製造委託について 当社開発品であるステボロニン®の製造については、外部の製造委託企業と良好な関係を保ちながら、品質管理及び安定供給に努めております。 しかしながら、万が一、製造委託企業が災害等に見舞われ、製造設備への被害等不測の事態が発生した場合や、製造委託企業の生産管理及び品質管理体制の不備を原因とした製造ラインの休止や法令違反に伴う営業停止処分がなされた場合は製品の品質や安定供給等に支障をきたし、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、製造委託企業の経営破綻や法令違反に伴う営業許可の取消処分がなされた場合は、当社は製造委託企業の変更を余儀なくされ、代替企業の選定から製造、検証及び医薬品の一部変更承認申請まで一定の期間を要することから、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (5)海外展開について 当社は、米国、欧州及びアジアを中心とした海外市場への展開を計画しております。 海外市場への展開においては、適切なパートナー企業との提携が想定どおりに進まない可能性や、提携先での製造や販売に支障が生じる可能性があるほか、法令や規制の変更、政情不安、経済動向の不確実性、税制の変更や解釈の多様性、為替相場の変動、商習慣の相違等に直面する場合があり、これらに伴うコンプライアンスに関する問題の発生を含め、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6)会社組織についてa.小規模組織及び少数の事業推進者への依存 当社は、当事業年度末現在、取締役8名及び従業員44名の小規模組織であり、現在の内部管理体制は組織規模に応じたものとなっております。 今後、業容の拡大に応じて内部管理体制の拡充を図る方針ですが、体制の整備が予定どおり進捗しない可能性があります。 また、当社の事業活動は、現在の経営陣、事業を推進する各部門の責任者及び少数の研究開発人員に強く依存するところがあります。 そのため、常に優秀な人材の確保と育成に努めていますが、人材確保及び育成が順調に進まない場合、並びに人材の流出が生じた場合には、当社の事業活動に支障が生じ、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 b.社歴について 当社は、2007年6月に設立された社歴の浅い企業であります。 従って、当社の過去の業績から当社の将来の業績等を推測することは難しい状況にあります。 また、企業として未経験のトラブル等が発生する可能性は否定できず、それへの組織としての対応能力については、未知のリスクがあります。 (7)知的財産権について 当社は、研究開発活動等において様々な知的財産権を使用しており、これらは当社所有の権利であるか、あるいは適法に使用許諾を受けた権利のみであると認識しております。 当社は、製剤処方にかかる特許権を複数取得又は出願しており、今後も周辺特許の出願を積極的に行っていく方針であります。 しかしながら、出願中の特許が登録に至らない、又はその一部のみしか登録に至らない可能性があります。 また、当社が所有又は使用許諾を受けた知的財産権に比して優位な知的財産権が第三者によって産み出される可能性や、第三者の知的財産権の侵害に基づく将来の紛争の可能性を完全に回避することは困難であり、これらの事象が生じた場合は、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、当社では他社の知的財産権の侵害を未然に防止するため、当社として必要と考える特許の調査を実施しております。 しかしながら、当社のようなバイオベンチャー企業にとって知的財産権侵害の問題を完全に回避することは困難であり、第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (8)訴訟等について 当社は、当事業年度末現在において提起されている訴訟はありません。 しかしながら、将来何らかの事由の発生により、訴訟等による請求を受ける可能性を完全に回避することは困難であり、そのような事態が生じた場合は、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (9)経営上の重要な契約等について 当社の経営上の重要な契約等は、「5 経営上の重要な契約等」に記載のとおりです。 事業環境の変化、契約の相手方の方針の変更等何らかの事由により契約が終了する場合、契約の履行に支障が生じる場合には、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (10)情報管理について 当社は、事業の過程において技術、営業に関しての機密情報を保持し、また一定の個人情報を有しています。 これらの機密情報の外部への流出を防止するため、セキュリティシステムを継続的にアップデートするとともに、情報管理に関する社員教育を実施し、機密情報へのアクセス管理等の管理体制についても強化を図っております。 しかしながら、何らかの事由により機密情報が流出する可能性は存在し、そのような事態が生じた場合は、社会的信用の失墜を招き、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 Ⅲ.業績等に関するリスク(1)財務状況について 当社は、適応疾患の拡大を含む医薬品の研究開発を先行して行う、いわゆるバイオベンチャー企業であります。 医薬品の研究開発には多額の先行投資を要し、その投資資金回収にかかる期間も他産業と比較して相対的に長期に及ぶため、バイオベンチャー企業が当該事業に取り組む場合は、当期純損失が先行して計上され、一般的に繰越利益剰余金がマイナスとなる傾向にあります。 当社は、開発パイプラインを進捗させるとともに、製品上市後の利益計上及び利益拡大を目指しております。 しかしながら、開発計画及び販売計画が計画どおりに進捗しない場合には、将来において当期純利益を計上する時期が遅延する可能性もあります。 また、計画どおりに当期純利益を計上できない場合には、繰越利益剰余金がプラスとなる時期も遅延し、配当による株主還元の実施時期が遅れる可能性があります。 (2)業績見通しについて 当社は、事業年度ごとに業績予想を公表しております。 しかしながら、経営環境の変化及び上記の不確実性等に伴う予測不可能な要因により、業績予想や目標を期限内に達成すること、また目標を維持することが困難になる可能性があります。 (3)資金繰りについて 当社は、研究開発費用の負担により長期にわたって先行投資の期間が続きます。 この先行投資期間においては、継続的に営業損失を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローもマイナスとなる可能性があります。 このため、当社製品の上市後も安定的な収益源が確保されるまでの期間においては、必要に応じて適切な時期に資金調達等を実施し、財務基盤の強化を図る方針ですが、必要なタイミングで資金を確保できなかった場合は、当社事業の継続に重大な懸念が生じる可能性があります。 (4)有利子負債について当社の借入金には、財務制限条項が設定されております。 取引銀行との間では良好な関係を築いておりますが、同条項に抵触した場合には、期限の利益の喪失により、当社事業の継続に重大な懸念が生じる可能性があります。 また、当社の総資産に対する有利子負債合計の構成は、2023年3月期25.3%、2024年3月期24.4%であり、有利子負債の構成比は減少しております。 今後、事業規模の拡大に伴い借入が増加する可能性があり、金利の急激な変動や金融情勢の変化等により、計画どおり資金調達ができない場合においても当社事業の継続に重大な懸念が生じる可能性があります。 借入金に係る財務制限条項についての詳細は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表」の注記事項をご参照下さい。 また、有利子負債合計の構成についての詳細は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 ⑤附属明細表 借入金等明細表」をご参照下さい。 (5)調達資金の使途について 上場時の公募増資等により調達する予定の資金は、ステボロニン®の適応疾患の拡大のための国内外における研究開発資金、長期借入金の返済原資並びに事業運営及び開発のために必要な人件費等に充当する計画であります。 ただし、研究開発活動等の成果が収益に結びつくには長期間を要する一方で、研究開発投資から期待した成果が得られる保証はなく、その結果、調達した資金が期待される利益には結びつかない可能性があります。 また、がん治療の分野においては、外部環境が急速に変化する可能性があります。 新薬の上市の動向、法令等の改正、当社の研究開発活動の進捗状況及び結果によっては、上記の資金使途以外の事象に資金を充当する可能性があります。 (6)新株発行による資金調達について 当社は、医薬品のバイオベンチャー企業であり、将来の研究開発活動の拡大に伴い、増資等の新株発行を伴う資金調達を機動的に実施していく可能性があります。 その場合には、当社の発行済株式数が増加することにより、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 当事業年度末現在において行使価額修正条項付新株予約権を用いた資金調達を実施しております。 当該新株予約権による潜在株式数は2,750,600株(発行済株式総数に対する割合8.81%)であり、これらの新株予約権の権利が行使された場合は、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 (7)当社取締役及び従業員に対する新株予約権について 当社は、当社取締役及び従業員の業績向上に対する意欲や士気を高めるほか、優秀な人材を確保するための施策として、ストック・オプション制度を採用しております。 会社法第236条、第238条及び第239条の規定に基づき、株主総会の承認を受け、当社取締役及び従業員に対して、新株予約権の付与を行っております。 当事業年度末現在における当社の発行済株式総数は31,225,500株、当社取締役及び従業員に対する新株予約権による潜在株式数は888,800株(発行済株式総数に対する割合2.85%)であり、これらの新株予約権の権利が行使された場合は、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 また、今後も優秀な人材の確保のため、同様のインセンティブ・プランを継続する可能性があります。 従って、今後付与される新株予約権が行使された場合にも、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 (8)配当政策 医薬品の研究開発には多額の先行投資が必要であり、その投資回収までの期間も長期に及ぶ傾向にあり、当社においても繰越利益剰余金がマイナスとなっております。 2024年3月期においては、会社法の規定上、配当可能額がありませんが、株主への利益還元については重要な経営課題と認識しており、製品上市後、医薬品事業の収益力が安定し、継続的に当期純利益が計上され、相当の財政状態になった場合は、配当による利益還元の実施を検討したいと考えておりますが、予測不可能な要因による経営環境の変化や研究開発計画の遅延等により想定どおりに配当を実施できない可能性があります。 Ⅳ.大株主(ステラケミファ株式会社)との関係について(1)資本関係について ステラケミファ株式会社(以下「同社」という。 )は、当事業年度末現在、当社議決権の36.67%を所有する大株主であります。 当社は同社の100%子会社として設立されましたが、現在は同社の関連会社に該当しております。 (2)同社との取引関係について 当社が開発している医薬品の主となる原材料は、ホウ素の安定同位体であるB-10を高純度まで濃縮する必要があり、唯一その技術を国内で有している同社から独占的に仕入を行っております。 当該原材料は代替品が無いものであり、取引の合理性及び取引条件の妥当性を慎重に検討した上で、今後も継続的に取引を行う方針であります。 (3)同社との取引条件について 当社と同社は「(2)同社との取引関係について」に記載しております原材料の仕入取引に関して、医療用途に限定した独占的取引基本契約を締結しております。 同契約の有効期間は、医薬品製造販売承認の取得日から10年間(以後、1年間ごとに特段の意思表示がない限りは自動的に継続)であります。 なお、同契約においては、①同契約又は同契約に基づく個別契約に定める個別の条項に違反し、催告しても是正されなかった場合、②反社会的勢力の排除に係る条項に違反した場合、③破産手続、民事再生手続又は会社更生手続開始の申し立てがあった場合、④手形や小切手の不渡り処分を受けた場合、⑤合併(存続会社となる場合を除く)、会社分割、事業全部若しくは重要な一部の譲渡又は解散を決議した場合、⑥監督官庁より営業許可若しくは営業登録の取消処分を受けた場合、⑦その他財政状態が著しく悪化したと認められる相当の事由がある場合は、相互に同契及び同契約に基づく個別契約の一部又は全部を解除できることとなっております。 当社は、当事業年度末現在において同契約の継続に支障をきたす要因は存在しておりません。 同契約において定められている取引価格については、第三者間で通常行われる取引に準じ、製造原価に適正な利益率を付加して、取引価格を決定しております。 取引価格の基礎となる製造原価(直接費)は、設備投資にかかる減価償却費及びメンテナンス費用等の固定費が大部分を占めております。 同契約においては、経済情勢の変動又は製造原価の大幅な変動等があった場合には取引価格が変更できる旨定めておりますが、取引価格の改定時に同社の恣意性が働かないようにするため、取引価格の改定は大規模な設備投資が追加的に必要になった場合等に限定しており、その場合には当社に対し数値的根拠の開示及び改定後の取引価格についての当社の承諾が必要な旨を定めております。 さらに、当社の業容拡大に応じ、取引量が増加した場合には、一定の値引きが行われる旨を定めております。 なお、取引価格については、監査等委員会及び取締役会で慎重に検討の上、適切な水準で決定しております。 また、当社のホウ素製剤に使用している同社の原材料が売上原価に占める構成割合は相対的に低く、取引価格の改定が及ぼす影響は限定的であります。 今後の取引においても第三者取引に準じた公正な取引価格及び取引条件を継続する旨、同社から意見表明を得ております。 (4)同社からの独立性の確保について 当社と同社との間に競合関係はなく、同社からの出向者はおらず、原材料取引以外に当社の事業活動に影響を与えるものはありません。 当社の経営判断については、同社の承認を必要とする事項はなく、当社が独自に検討した上で決定し、独立性は確保していると認識しております。 現在、同社との関係について大きな変更を想定しておりませんが、将来において、同社との関係に大きな変化が生じた場合は、当社の経営に影響を及ぼす可能性があります。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。 )の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態の状況(資産)当事業年度末における流動資産は3,629,291千円となり、前事業年度末に比べ163,443千円減少いたしました。 これは、有価証券が300,943千円、仕掛品が163,123千円、売掛金が16,939千円増加した一方で、現金及び預金が657,597千円減少したことが主な要因であります。 固定資産は191,330千円となり、前事業年度末に比べ344,987千円減少いたしました。 これは、有形固定資産が21,347千円、投資その他の資産が314,521千円減少したことが主な要因であります。 この結果、総資産は、3,820,622千円となり、前事業年度末に比べ508,431千円減少いたしました。 (負債)当事業年度末における流動負債は455,599千円となり、前事業年度末に比べ34,014千円増加いたしました。 これは、買掛金が26,620千円、未払金が6,281千円増加した一方で、預り金が1,235千円減少したことが主な要因であります。 固定負債は988,010千円となり、前事業年度末に比べ166,954千円減少いたしました。 これは、退職給付引当金が5,825千円増加した一方で、長期借入金が160,008千円、長期未払金が12,771千円減少したことが要因であります。 この結果、負債合計は、1,443,610千円となり、前事業年度末に比べ132,940千円減少いたしました。 (純資産)当事業年度末における純資産は2,377,012千円となり、前事業年度末に比べ375,490千円減少いたしました。 これは、減資による欠損填補として繰越利益剰余金が778,824千円、新株予約権の行使による新株の発行により資本金と資本準備金がそれぞれ195,722千円増加した一方で、減資による欠損填補として資本金が558,029千円、資本準備金が220,794千円減少し、当期純損失763,749千円を計上したことが主な要因であります。 この結果、自己資本比率は62.0%(前事業年度末は63.3%)となりました。 ② 経営成績の状況 当事業年度における国内の医薬品業界は、新薬創出の難易度が高まる中、医療費を含む社会保障費の適正化政策の方針継続や薬価制度の改正の影響等により、厳しい事業環境の中で推移いたしました。 このような事業環境のもと、当社は、将来のBNCTの業容拡大を見据え、国立大学法人筑波大学が計画している初発膠芽腫を対象とした第Ⅰ相医師主導治験に関する契約を締結したほか、当社と三菱ケミカル株式会社及び国立大学法人東京大学との間で、ポリビニルアルコール※1とボロノフェニルアラニン※2から構成されるBNCT用製剤の実用化に向けた共同研究契約を締結いたしました。 また、2024年2月には、BNCTの安全性と再発頭頸部癌に対する有効性に関する論文がCancersの電子版(論文題目「Safety of Boron Neutron Capture Therapy with Borofalan(10B) and Its Efficacy on Recurrent Head and Neck Cancer: Real-World Outcomes from Nationwide Post-Marketing Surveillance」)に掲載されました。 BNCTの有効性について解析対象となった頭頸部癌患者155例のうち、頭頸部扁平上皮癌137例の最良奏効率は72.3%で、うち63例(46.0%)で完全奏効(CR)が認められました。 また頭頸部非扁平上皮癌17例の最良奏効率は64.7%で、うち8例(47.1%)で完全奏効(CR)となりました。 本論文掲載は頭頸部癌診療ガイドラインへの掲載に向けた大きな前進と考えております。 また、当社の開発パイプラインに関しては、2023年12月に「切除不能な皮膚血管肉腫」を対象として、希少疾病医薬品の指定を受けることができました。 同指定を受けることにより、製造販売承認に向けた手続きにおける優先的な審査や国からの研究費の助成を受けることができるなどの優遇措置が付与されることになります。 また、医師主導治験として開発を進めております「再発高悪性度髄膜腫」については、2024年2月に第Ⅱ相臨床試験の主要評価に関する観察期間が完了いたしました。 今後は、本試験のデータ解析等の結果について慎重に評価を行った上で、製造販売承認に向けて最善を尽くしてまいります。 さらに、当社の海外事業に関しては、アジア市場への取り組みの一つとして、2025年から治療開始を予定している中華人民共和国における海南島医療特区への薬剤供給に向けて、現地当局や物流企業とともに輸出入手続きや当社における輸出取引開始に向けた社内組織の整備などを進めております。 一方、欧米市場への取り組みに関しては、現地パートナー企業候補との協議を重ねておりますが、薬剤提供体制の構築に係る資金支出は、その投資効果が最大化される時期に調整を行い、引き続き医薬品受託製造会社やコンサルティング会社との協議を進めております。 BNCTの認知度向上に向けた取り組みに関しては、ライフサイエンス分野の最先端情報を提供するビジネス誌であるLife Sciences Reviewにおいて、BNCTの実用化を達成したこれまでの取り組みが評価され、当社が同誌のTop 10 Therapeutics Companies in APAC 2023 に選出されるとともに、医薬品の製造・開発に関する専門誌であるPHARM TECH JAPANにおける連載企画に寄稿を行いました。 また2024年3月には、国際的な総合科学雑誌Nature(2024年3月21日号 Volume627 Issue 8004)の特集「RADIOLOGY IN JAPAN」に当社の記事広告 Japan pioneers a new cancer radiation treatment が掲載されました。 これは当社代表取締役社長を含む3名のインタビューをもとに作成されております。 本掲載では、BNCTの原理や特徴、日本で行われているBNCTの治療実施状況の解説に加え、BNCTの適応拡大に向けた取り組み状況に言及しており、この情報発信により国内外にある影響力のある研究者や医療機関、グローバル製薬企業に対するBNCTの認知度がさらに高まることが期待されます。 さらに、在日フランス大使館において、当社のBNCTに関心を示すフランスのリヨンベラールがんセンター(Centre Léon Bérard)の研究所長と面談を行い、BNCTに関する認知度の向上に向けた取り組みを推進いたしました。 以上の結果、当事業年度の売上高は269,491千円(前年同期比17.6%増)、営業損失は760,300千円(前事業年度は営業損失806,775千円)、経常損失は760,208千円(前事業年度は経常損失775,974千円)、当期純損失は763,749千円(前事業年度は当期純損失778,824千円)となりました。 なお、当社は医薬品開発事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。 <語句説明>※1「ポリビニルアルコール」 生体適合性に優れた無色無臭の水溶性高分子であり、医用材料として既に様々な形で利用されております。 ※2「ボロノフェニルアラニン」 必須アミノ酸のフェニルアラニンと類似した構造を持ちながら、ホウ素原子を含有した化合物です。 がん細胞に選択的かつ効率的に取り込まれることが知られており、熱中性子を当てると化合物中のホウ素原子が核反応を起こし、がん細胞を殺傷いたします。 ③ キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。 )は、2,012,233千円(前事業年度末は2,669,727千円)となり、前事業年度末に比べ657,493千円減少いたしました。 当事業年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度において営業活動の結果使用した資金は876,837千円(前年同期は827,669千円の支出)となりました。 これは主に、税引前当期純損失760,976千円を計上するとともに、棚卸資産が175,660千円増加、売上債権が16,939千円増加した一方で、仕入債務が26,620千円増加、減価償却費を35,039千円計上したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度において投資活動の結果使用した資金は9,010千円(前年同期は29,925千円の支出)となりました。 これは主に、有形固定資産の取得による支出10,978千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度において財務活動の結果獲得した資金は228,353千円(前年同期は291,819千円の収入)となりました。 これは主に、新株予約権の行使による株式の発行による収入388,258千円があった一方で、長期借入金の返済による支出160,008千円があったことによるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績事業部門の名称当事業年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)金額(千円)前年同期比(%)医薬品事業494,709132.5(注)金額は販売価格によっております。 b.受注実績 当社は、市場動向の予測に基づく見込み生産を行っており、受注生産は行っておりません。 c.販売実績当社は、医薬品事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を行っておりません。 当事業年度の販売実績は以下のとおりであります。 事業部門の名称当事業年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)金額(千円)前年同期比(%)医薬品事業269,491117.6 (注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合相手先前事業年度(自 2022年4月1日至 2023年3月31日)当事業年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)株式会社エス・ディ・コラボ229,067100.0269,491100.0 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に含めて記載しております。 ③ 資本の財源及び資金の流動性 当社の運転資金は、新株式の発行と金融機関からの借入であります。 当事業年度末における現金及び現金同等物は2,012,233千円であり、充分な流動性を確保しております。 当社は、研究開発投資が資金需要の大部分を占めており、今後も継続して研究開発投資を実施する方針であります。 必要な資金につきましては、自己資金のほか、新株式の発行や金融機関からの借入等により、資金調達を行う方針であります。 ④ 経営戦略の現状と見通し 当社の経営上の目標は、BNCTの認知度の向上と上市後の安定的な収益の獲得及びそれに伴う事業基盤の確立であります。 そこでBNCTの実施症例数の伸長に基づく月次売上高(ステボロニン®の受注数量)を上記目標の達成状況を判断するための主要な経営指標としております。 当事業年度の月次売上高の推移は次のとおりとなっております。 (単位:千円)売上高4月5月6月7月8月9月年間累計15,39923,09923,09930,79923,09938,498269,49110月11月12月1月2月3月15,39915,39915,39923,0997,69938,498 今後もBNCTの認知度の向上と上市後の安定的な収益獲得が実現できるよう経営資源を重点的に配分してまいります。 ⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」をご参照下さい。 ⑥ 経営者の問題意識と今後の方針 経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。 |
経営上の重要な契約等 | 5【経営上の重要な契約等】 相手方の名称国名契約品目契約締結日契約内容契約期間ステラケミファ株式会社日本原材料2019年7月24日原材料の独占的売買取引に係る契約医薬品の製造販売承認取得日から10年間以後1年ごとの自動更新国立研究開発法人日本医療研究開発機構(注)1日本特許権及びノウハウ2021年2月9日知的財産権の独占的通常実施権の実施許諾に係る契約(注)2契約締結日から対象となる特許権の存続期間の満了日まで(注)3(注)1.特許権等を含む知的財産権の実施料として、売上金額から直接経費を控除した額に対し、一定率を乗じた額を支払っております。 2.当該契約は、事前同意を得ずに、開発成果の実施に係る事業譲渡、当社の議決権の過半数を有する1つ又は複数の株主の異動(ただし、当社がその発行する株式を日本の株式市場に上場する場合を除く。 )、合併、会社分割、株式移転、株式交換その他の事由による契約上の地位又は権利義務の承継をすることができない条項を含んでおります。 3.契約期間の定めに関わらず、実施料の支払い対象となる売上金額には、契約期間内における販売実績のほか、契約締結日以前の販売実績及び契約満了日に当該実施権の対象となる製品在庫を当社が有する場合には、契約満了日の属する事業年度の末日までの販売実績を含んでおります。 |
研究開発活動 | 6【研究開発活動】 当社は、いわゆるバイオベンチャー企業であり、BNCTの適応拡大や開発パイプラインの拡充に経営資源を集中しております。 当該研究開発活動において発生する研究開発費は、臨床試験費用や製剤開発費用等によって構成されております。 当事業年度における研究開発費の金額は393,555千円であります。 研究開発活動の具体的な内容は、「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載のとおりです。 今後も財務状況を勘案の上、研究開発投資を継続し、更なる企業価値の向上に努めてまいります。 なお、当社は医薬品開発事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。 |
設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 当事業年度の設備投資の総額は、4,557千円であります。 その主な内容は、研究開発用の機械及び装置と工具、器具及び備品の取得によるものであります。 当事業年度において重要な設備の除却、売却等はありません。 なお、当社は医薬品開発事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。 |
主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 2024年3月31日現在 事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(人)建物機械及び装置工具、器具及び備品合計本社(大阪市中央区)事務所設備3,78104,0147,79625 (2)研究所(堺市中区)研究開発設備1,92367,8633,94373,73019(3)(注)1.現在休止中の主要な設備はありません。 2.従業員数の( )は、臨時雇用者数を外書しております。 3.当社は、医薬品開発事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。 4.上記の他、主要な賃借設備は以下のとおりであります。 事業所名(所在地)設備の内容年間賃借料又はリース料(千円)リース契約残高(千円)本社(大阪市中央区)事務所設備(賃借)23,400- |
設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 該当事項はありません。 |
研究開発費、研究開発活動 | 393,555,000 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 4,557,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 46 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 7 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 6,653,416 |
Investment
株式の保有状況 | (5)【株式の保有状況】 該当事項はありません。 |
Shareholders
大株主の状況 | (6)【大株主の状況】 2024年3月31日現在 氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) ステラケミファ株式会社大阪市中央区伏見町4丁目1-111,45036.67 野村信託銀行株式会社(投信口)東京都千代田区大手町2丁目2-22,5218.08 中村 沢司東京都千代田区9403.01 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂1丁目8番1号6221.99 auカブコム証券株式会社東京都千代田区霞が関3丁目2-53191.02 一般財団法人国際クラブ岐阜県羽島市福寿町平方7丁目33-23000.96 SMBC日興証券株式会社東京都千代田区丸の内3丁目3-12940.94 JPモルガン証券株式会社東京都千代田区丸の内2-7-3東京ビルディング2600.83 楽天証券株式会社東京都港区南青山2丁目6-212440.78 住友重機械工業株式会社東京都品川区大崎2丁目1-12000.64計-17,15354.94(注)1.2023年1月10日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書(特例対象株券等))において、日興アセットマネジメント株式会社が2022年12月30日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2024年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況は株主名簿の記載内容に基づいて記載しております。 なお、その大量保有報告書の内容は以下のとおりであります。大量保有者 日興アセットマネジメント株式会社住所 東京都港区赤坂九丁目7番1号保有株券等の数 2,843,600株株券等保有割合 9.92%2.上記、 野村信託銀行株式会社(投信口)の所有株式は、投資信託設定分に係るものであります。3. 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)の所有株式は、投資信託設定分に係るものであり、その内訳は、投資信託設定分が597千株、年金信託設定分が24千株であります。 |
株主数-金融機関 | 4 |
株主数-金融商品取引業者 | 24 |
株主数-外国法人等-個人 | 24 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 30 |
株主数-個人その他 | 8,729 |
株主数-その他の法人 | 50 |
株主数-計 | 8,861 |
氏名又は名称、大株主の状況 | 住友重機械工業株式会社 |
株主総利回り | 0 |
株主総会決議による取得の状況 | (1)【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 該当事項はありません。 |
Shareholders2
発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項 当事業年度期首株式数(株)当事業年度増加株式数(株)当事業年度減少株式数(株)当事業年度末株式数(株)発行済株式 普通株式 (注)29,966,3001,259,200-31,225,500合計29,966,3001,259,200-31,225,500自己株式 普通株式59--59合計59--59(注)普通株式の発行済株式総数の増加は、第4回新株予約権(行使価額修正条項付)の行使によるものです。 |
Audit1
監査法人1、個別 | EY新日本有限責任監査法人 |
独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書 2024年6月28日ステラファーマ株式会社 取締役会 御中 EY新日本有限責任監査法人 大阪事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士小林 雅史 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士福竹 徹 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているステラファーマ株式会社の2023年4月1日から2024年3月31日までの第17期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、ステラファーマ株式会社の2024年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 固定資産の減損監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社は、2024年3月31日現在、貸借対照表上、有形固定資産を81,527千円及び無形固定資産を52,548千円計上しており、これらの合計は総資産の3.5%を占めている。 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載されているとおり、会社は、当事業年度において営業損益が継続してマイナスであることから減損の兆候があると判断しているが、割引前将来キャッシュ・フローの総額が固定資産の帳簿価額を上回ることから、減損損失を認識していない。 会社は、将来の事業展開や販売価格に一定の仮定を置いたうえで事業計画を策定し、当該事業計画に基づき割引前将来キャッシュ・フローの見積りを行っていることから、仮定の合理性や不確実性は見積りに影響を及ぼす。 会社は、BNCT治療に使用する治療薬を製造販売しており、今後の成長戦略としてBNCT治療の海外展開を進めている。 また、医療用医薬品分野においては薬価改定が継続的に行われる。 このような経営環境において、主要な資産の経済的残存使用年数、将来の薬価逓減率、中国市場における販売単価、想定患者数及び販売開始時期といった重要な仮定は、不確実性が高く将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。 以上のことから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項と判断した。 当監査法人は、固定資産の減損損失の認識の判定における割引前将来キャッシュ・フローの見積りについて、主として以下の監査手続を実施した。 ・将来キャッシュ・フローの見積り方法及び経営者の採用した仮定を理解するために経営者と協議するとともに将来キャッシュ・フローの見積りと事業計画との整合性を検討した。 ・経営者の見積りプロセスの有効性を評価するため、過年度における事業計画とその後の実績を比較した。 ・将来キャッシュ・フローの予測期間について、主要な資産の残存耐用年数と比較した。 ・主要な資産の経済的残存使用年数について、他の新薬等の研究開発によりBNCT治療の優位性が低下する可能性を評価するために、他の治療の奏効率とBNCT治療の奏効率の比較及び外部機関が公表している新薬等の治験情報を閲覧した。 ・将来の薬価逓減率を評価するために、既存の治療薬の薬価逓減率との整合性を検討した。 ・中国市場における販売単価について、中国での想定医療費に関する資料を閲覧するとともに外部情報との整合性を検討した。 ・中国市場における想定患者数について評価するために、中国パートナー企業との供給基本契約に記載されている想定患者数と照合するとともに統計データ等を閲覧した。 ・中国市場における治療薬の販売開始時期について、プロジェクトの進捗を評価するために、経営者と協議するとともに、取締役会及び経営会議の議事録、並びに外部情報を閲覧した。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係 会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 固定資産の減損監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社は、2024年3月31日現在、貸借対照表上、有形固定資産を81,527千円及び無形固定資産を52,548千円計上しており、これらの合計は総資産の3.5%を占めている。 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載されているとおり、会社は、当事業年度において営業損益が継続してマイナスであることから減損の兆候があると判断しているが、割引前将来キャッシュ・フローの総額が固定資産の帳簿価額を上回ることから、減損損失を認識していない。 会社は、将来の事業展開や販売価格に一定の仮定を置いたうえで事業計画を策定し、当該事業計画に基づき割引前将来キャッシュ・フローの見積りを行っていることから、仮定の合理性や不確実性は見積りに影響を及ぼす。 会社は、BNCT治療に使用する治療薬を製造販売しており、今後の成長戦略としてBNCT治療の海外展開を進めている。 また、医療用医薬品分野においては薬価改定が継続的に行われる。 このような経営環境において、主要な資産の経済的残存使用年数、将来の薬価逓減率、中国市場における販売単価、想定患者数及び販売開始時期といった重要な仮定は、不確実性が高く将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。 以上のことから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項と判断した。 当監査法人は、固定資産の減損損失の認識の判定における割引前将来キャッシュ・フローの見積りについて、主として以下の監査手続を実施した。 ・将来キャッシュ・フローの見積り方法及び経営者の採用した仮定を理解するために経営者と協議するとともに将来キャッシュ・フローの見積りと事業計画との整合性を検討した。 ・経営者の見積りプロセスの有効性を評価するため、過年度における事業計画とその後の実績を比較した。 ・将来キャッシュ・フローの予測期間について、主要な資産の残存耐用年数と比較した。 ・主要な資産の経済的残存使用年数について、他の新薬等の研究開発によりBNCT治療の優位性が低下する可能性を評価するために、他の治療の奏効率とBNCT治療の奏効率の比較及び外部機関が公表している新薬等の治験情報を閲覧した。 ・将来の薬価逓減率を評価するために、既存の治療薬の薬価逓減率との整合性を検討した。 ・中国市場における販売単価について、中国での想定医療費に関する資料を閲覧するとともに外部情報との整合性を検討した。 ・中国市場における想定患者数について評価するために、中国パートナー企業との供給基本契約に記載されている想定患者数と照合するとともに統計データ等を閲覧した。 ・中国市場における治療薬の販売開始時期について、プロジェクトの進捗を評価するために、経営者と協議するとともに、取締役会及び経営会議の議事録、並びに外部情報を閲覧した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | 固定資産の減損 |
その他の記載内容、個別 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、個別 | <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 |
BS資産
仕掛品 | 1,012,691,000 |
原材料及び貯蔵品 | 2,988,000 |
工具、器具及び備品(純額) | 7,958,000 |
有形固定資産 | 81,527,000 |
ソフトウエア | 4,280,000 |
無形固定資産 | 52,548,000 |
長期前払費用 | 38,532,000 |
投資その他の資産 | 57,255,000 |
BS負債、資本
1年内返済予定の長期借入金 | 160,008,000 |
未払金 | 202,340,000 |
未払法人税等 | 9,980,000 |
未払費用 | 4,428,000 |
賞与引当金 | 365,000 |
長期未払金 | 161,109,000 |
資本剰余金 | 195,722,000 |
利益剰余金 | -763,749,000 |
負債純資産 | 3,820,622,000 |
PL
販売費及び一般管理費 | 977,598,000 |
受取利息、営業外収益 | 11,000 |
営業外収益 | 4,624,000 |
支払利息、営業外費用 | 2,084,000 |
その他、流動資産 | 42,525,000 |
営業外費用 | 4,533,000 |
固定資産除却損、特別損失 | 768,000 |
特別損失 | 768,000 |
法人税、住民税及び事業税 | 2,772,000 |
法人税等 | 2,772,000 |
PL2
当期変動額合計 | -375,490,000 |
営業活動によるキャッシュ・フロー
減価償却費、営業活動によるキャッシュ・フロー | 35,039,000 |
賞与引当金の増減額、営業活動によるキャッシュ・フロー | -655,000 |
支払利息、営業活動によるキャッシュ・フロー | 2,084,000 |