財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2024-06-26
英訳名、表紙NICHIDAI CORPORATION
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長執行役員 伊藤 直紀
本店の所在の場所、表紙京都府京田辺市薪北町田13番地
電話番号、本店の所在の場所、表紙0774(62)3481(代表)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
年月事項1967年5月冷間鍛造金型、線引用異形ダイスの製造及び販売を目的として、資本金4,000千円をもって大阪府寝屋川市に株式会社ニチダイを設立1971年4月京都府綴喜郡田辺町(現・京田辺市)に本社・工場を移転1973年7月名古屋営業所開設1974年5月焼結金網フィルタの製造・販売開始1981年5月広島営業所開設(後、広島出張所に名称変更)1988年7月京都府綴喜郡宇治田原町に宇治田原工場を建設1988年9月自動車用鍛造部品の製造・販売開始1993年12月熊谷営業所開設1994年2月米国インディアナ州フォートウェイン市に米国事務所を開設1994年8月岡山出張所開設(現・岡山営業所)1995年5月エアコンのスクロールコンプレッサー部品の製造・販売開始1996年10月浜松出張所開設(現・浜松営業所)1998年8月宇治田原工場に第3工場を建設し、生産部門を宇治田原工場に統合1999年10月米国事務所をミシガン州サウスフィールド市に移転2000年1月中国上海市に上海事務所を開設2000年3月日本証券業協会に株式を店頭登録2001年4月現地法人NICHIDAI AMERICA CORPORATIONをミシガン州サウスフィールド市に設立し、米国事務所を廃止2002年10月NICHIDAI AMERICA CORPORATIONが、ケンタッキー州リッチモンド市に金型工場を建設、本社を移転2004年4月ニチダイフィルタ株式会社(現・連結子会社)を京都府綴喜郡宇治田原町に設立2004年7月アッセンブリ事業とフィルタ事業の2つの事業用として、宇治田原工場に第4工場を建設2004年12月日本証券業協会への店頭登録を取消し、ジャスダック証券取引所に株式を上場2005年6月広島出張所を廃止(岡山営業所へ統合)2007年2月現地法人THAI SINTERED MESH CO.,LTD.(現・連結子会社)を合弁でタイ王国ランプーン県に設立2007年3月上海事務所を廃止2008年4月ニチダイプレシジョン株式会社を京都府綴喜郡宇治田原町に設立2008年4月現地法人NICHIDAI(THAILAND)LTD.(現・連結子会社)をタイ王国チョンブリ県に設立2009年3月連結子会社NICHIDAI AMERICA CORPORATIONの全株式をNARE CORPORATIONへ譲渡2010年4月ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所(JASDAQ市場)に上場2010年10月大阪証券取引所ヘラクレス市場、同取引所JASDAQ市場及び同取引所NEO市場の各市場の統合に伴い、大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場2012年8月現地法人NICHIDAI(THAILAND)LTD.(現・連結子会社)の事業拡大のため工場を増築2013年7月大阪証券取引所と東京証券取引所の現物市場の統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場2014年4月ニチダイプレシジョン株式会社を吸収合併2015年1月京田辺工場の改築を行い、アッセンブリ事業のターボチャージャー部品の組立ラインを移転2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しによりJASDAQ市場からスタンダード市場へ移行2024年3月現地法人NICHIDAI(THAILAND)LTD.(現・連結子会社)を完全子会社化
事業の内容 3 【事業の内容】
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社と子会社のニチダイフィルタ株式会社、THAI SINTERED MESH CO.,LTD.、NICHIDAI(THAILAND)LTD.、NICHIDAI ASIA CO.,LTD.、NICHIDAI U.S.A. CORPORATIONの6社で構成されております。事業区分は、セグメントと同一であり、主たる事業の系統図は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
連結子会社 名称住所資本金主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容ニチダイフィルタ㈱
(注)2、5京都府綴喜郡宇治田原町(本社・工場)千円30,000フィルタ事業100.0・役員の兼任2名・工場用地及び建物の賃貸・資金の借入THAI SINTERED MESH CO.,LTD.
(注)2、3タイ王国ランプーン県(本社・工場)千THB90,000フィルタ事業67.3(33.3)・役員の兼任2名NICHIDAI(THAILAND)LTD.
(注)2、4タイ王国チョンブリ県(本社・工場)千THB333,340精密部品・金型事業100.0・当社製品の販売等・役員の兼任1名NICHIDAI U.S.A. CORPORATION米国オハイオ州(本社)千$200金型事業100.0・当社製品の販売等NICHIDAI ASIA CO.,LTD.タイ王国チョンブリ県(本社)千THB4,500金型事業46.7・当社製品の販売等
(注) 1.主要な事業の内容欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。2.特定子会社に該当しております。3.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であります。4.NICHIDAI(THAILAND)LTD.については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。主要な損益情報等(1) 売上高2,086百万円
(2) 経常損失(△)△284百万円 (3) 当期純損失(△)△281百万円 (4) 純資産3,224百万円 (5) 総資産3,585百万円 5.ニチダイフィルタ㈱については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。主要な損益情報等(1) 売上高2,070百万円
(2) 経常利益69百万円 (3) 当期純利益45百万円 (4) 純資産1,952百万円 (5) 総資産2,209百万円
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況 2024年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)金型291(3)精密部品210(-)フィルタ119(3)全社(共通)29(-)合計649(6)
(注) 1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外部への出向者は除き、グループ外部からの出向者を含むほか、常用パートを含む。)であり、臨時雇用者数(常用パートを除くパートタイマー。)は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。2.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。
(2) 提出会社の状況 2024年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)346(3)41.616.85,340,040
(注) 1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含むほか、常用パートを含む。)であり、臨時雇用者数(常用パートを除くパートタイマー。)は、( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。2.平均年間給与は、基準外賃金及び賞与が含まれております。 2024年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)金型261(3)精密部品56(-)全社(共通)29(-)合計346(3)
(注) 全社(共通)は、総務及び経理等の管理部門の従業員であります。 (3) 労働組合の状況労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。 (4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異 ① 提出会社当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1,3)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2,4)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1,5)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者2.330.870.473.934.6
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。3.管理職に占める女性従業員の割合が少ないことについては、現在の当社従業員における女性比率が低いことや特定の職種における女性比率が高いことによるものです。4.男性の育児休業取得率については、(当事業年度において雇用する男性従業員のうち育児休業を取得した者の数)/(当事業年度において雇用する男性従業員のうち配偶者が出産した者の数)により算出しております。5.男女の賃金差異については、女性従業員の平均年間賃金÷男性従業員の平均年間賃金×100%として算出しております。また平均年間賃金は、総賃金(賞与及び基準外賃金含む)÷人員数として算出しています。なお、当社において、性別による賃金体系及び制度上の違いはありません。職種間や等級別の人数構成の差によるものであります。  ② 連結子会社当事業年度名称管理職に占める女性労働者の割合(%)男性労働者の育児休業取得率(%) (注2)労働者の男女の賃金の差異(%) (注4)国内連結子会社 (注5)0.0-60.3主要な在外連結子会社 (注6)25.0*105.7
(注) 1.正規雇用の従業員及びパート・有期雇用の従業員を含めて算出しております。2.男性の育児休業取得率については、(当事業年度において雇用する男性従業員のうち育児休業を取得した者の数)/(当事業年度において雇用する男性従業員のうち配偶者が出産した者の数)により算出しております。3.「*」は海外関係会社の男性の育児休業取得率の集計を実施していないため、記載を省略していることを示しております。4.男女の賃金格差については、女性従業員の平均年間賃金÷男性従業員の平均年間賃金×100%として算出しております。また平均年間賃金は、総賃金(賞与及び基準外賃金含む)÷人員数として算出しています。なお、当社において、性別による賃金体系及び制度上の違いはありません。職種間や等級別の人数構成の差によるものであります。5.国内連結子会社は、ニチダイフィルタ㈱であります。6.主要な在外連結子会社は、NICHIDAI(THAILAND)LTD.とTHAI SINTERED MESH CO., LTD.であります。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針 当社グループは、顧客満足度(Customer Satisfaction)・株主満足度(Investor Satisfaction)・社員満足度(Employee Satisfaction)を最大限に実現し、永続的に向上させていくことで新たな価値を創造し、社会に貢献できる企業を目指しています。 この経営理念のもと、当社グループは、「他社ではできない製品と他社の追随を許さない高い技術力」を追求するオンリーワン企業を目指すとともに、従業員の自己実現達成と社会ニーズに適合した健全な成長を持続できる3E(エクセレント・エキサイティング・エクスパンド)カンパニーの実現に向け、金型事業、精密部品事業及びフィルタ事業を展開しています。 
(2) 目標とする経営指標 当社グループは、上記の経営基本方針のもと、売上高営業利益率10%の達成を目指していきたいと考えています。 (3) 中期経営戦略 当社グループは、2022年度より下記の中期経営戦略を推進しております。  中期経営戦略  「CHANGE ~ニチノベーション※1 2026~」① VSOP※2精神での顧客価値創造  イ.事業の成長と収益力強化   ・コア技術の応用と進化による提案力強化   ・顧客視点でのQDC※3最大化  ロ.新事業の創出とグローバル企業への進化   ・シナジーを活用した新分野への探索と挑戦   ・グローバル戦略強化  ② 社員が輝き続ける会社づくり  イ. 社員の成長、会社の成長を喜ぶ相互関係の構築   ・挑戦を歓迎する仕組みづくり   ・組織風土改革  ロ.社員が誇れる企業への成長   ・ダイバーシティの推進   ・健康経営の実現  ③ 持続可能な社会への貢献  イ.社会から必要とされ、選ばれる企業へ   ・技術による社会課題の解決   ・ESG※4経営の推進    ロ.次世代社会への貢献   ・環境に配慮したものづくり改革   ・サステナブル社会への取組み ※1 「ニチダイ」と「イノベーション」を掛け合わせた造語※2 VSOP:Vitality(活気・生命力)、Specialty(専門性・技術)、Originality(独創性・創意)、Passion(情熱)の頭文字。当社の創業から受け継げられている精神。当社の経営ビジョンに含まれている。※3 Quality:(品質)、Delivery(納期)、Cost(コスト)の頭文字。当社は差別化戦略をとっていることから、QDCの順に表記している。※4 ESG:Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス)の頭文字 (4) 経営環境及び対処すべき課題 当社グループの主要顧客業界である日系自動車産業では、部品供給不足が解消するとともに、生産台数は回復したものの、以前の水準までには戻っていない状況になっております。さらに、ウクライナや中東の情勢が不安定化しているなか、鋼材価格の高騰は継続しており、世界経済は引き続き先行き不透明な状況が続いております。 また、自動車産業における電動化シフトに関しては成長が鈍化しているものの、次世代自動車に向けた技術トレンドは不変であり、当社を取り巻く経営環境の変化にも影響を与えております。 このような状況のなか、前述した中期経営戦略のもと、次の課題に対処してまいります。   1.業績浮上と持続的成長の土台づくりへ今年度から、組織再編により、金型事業、精密部品事業、フィルタ事業の体制で推進してまいりました。この体制のもと、当社グループでは、収益性が回復したものの、各事業の売上高成長率は低水準で推移しており、全事業での収益確保と、持続的な成長に向けての土台づくりが課題となっております。金型事業では、主要顧客業界である自動車産業が成熟化するとともに、パワートレインの電動化などにより開発に対する需要が変化しております。そのため、コア技術の応用と進化による提案力強化による、複雑かつ高度化する顧客ニーズへの対応や生産効率化等により、収益を確保することが課題となっております。そのなかで、原価管理の強化や自動化の推進とともに、ネットシェイプ技術を武器にした営業活動により次の成長に向けた活動を強化してまいります。組織再編により量産に関わる製品を集約した精密部品事業では、統合による効率化を継続的に進めているものの、依然損失が続いており、次期においても厳しい状況が続くことが予想されます。ターボチャージャー部品及び鍛造品ともに、新規顧客、新規品を獲得することなどにより、早期黒字化に向けた活動を進めてまいります。フィルタ事業では、新製品、新市場の獲得を進めております。その一環で、生産、販売、技術一体化した活動で、ヘルスケア産業向けへの対応強化などを行ってまいります。また、当社グループでは、3事業とも海外拠点を有し、国内外の拠点の連携強化による海外市場拡大が課題となっております。そのなかで、今年度、海外子会社NICHIDAI(THAILAND)LTD.を、機動的かつ柔軟な意思決定を可能にすることを目的に、完全子会社といたしました。新たな体制により、既存製品の新規アイテム獲得や新事業創造に向けた対応を進めてまいります。  2.新事業創造、新規品獲得に向けた活動強化当社グループは、3事業全てにおいて、コア技術を武器にした新規品獲得を進めており、3N(新用途、新市場、新製品)をテーマにした活動を進めております。2024年4月より、新事業開発部と経営企画部を傘下に持つ、経営戦略本部を設立いたしました。当本部は、新事業開発などを事業横断的に対応することを目的としており、これまで創造、育成してきた鍛造DXなどのシーズを新事業に結びつけるための活動を行ってまいります。また、事業の枠を超えたシナジー効果を狙った施策を推進してまいります。そのなかで、フィルタ事業の焼結技術と精密部品事業の量産品管理機能を組み合わせた受注活動などを進めてまいります。  3.魅力ある職場環境づくり当社グループの推進している中期経営戦略では、「社員が輝き続ける会社づくり」を重点項目に含んでおり、社員満足度向上や人的資本に関わる施策を進めております。当社グループは、今年度導入した新しい人事制度を運用することにより、「挑戦を歓迎する仕組みづくり」に取り組んでまいりました。次年度においては、その取り組みをより一層充実させ、「人的資本」への投資を強化してまいります。その一環で、社員の成長を後押しする教育訓練制度の充実化を図ってまいります。また、当社は「社員が誇れる企業への成長」を目的に、次年度の「健康経営優良法人」の認証を取得いたしました。社員の健康にかかわる各種施策を実施することにより、社員のモチベーション向上、人材の定着や確保につなげてまいります。さらに、今年度は、トップマネジメントと社員との双方向コミュニケーション促進を目的としたタウンミーティングを実施してまいりました。次年度は、タウンミーティングのなかで社員から出された声を休暇制度などに反映させることにより、働きやすい職場づくりに活かす活動を行ってまいります。  4.持続可能社会に向けた取組み開始今年度、当社グループでは、当社を取り巻く外部環境やグループ内での課題などを考慮しながら、持続可能な社会に向けたマテリアリティ(重要課題)を決定いたしました。重要課題の決定により、当社グループにおける次世代社会に向けた活動の方向性が明確になってきております。これまでも、CO2排出量削減を意識した太陽光パネルの設置や人的資本投資などを行ってまいりましたが、それに引き続き、次年度は、具体的な目標設定や体制整備など、次世代社会の課題解決に向けた活動を進めてまいります。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組の状況は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 当社グループの「経営理念」「価値基準」はサステナビリティの考え方と近いものになっており、その考えのもと、下記サステナビリティ方針を制定いたしました。(サステナビリティ方針)当社グループは、「経営理念」「経営ビジョン」「価値基準」に基づき、持続可能な社会に貢献できる企業を目指します。当社グループが2022年度より開始している中期経営戦略「CHANGE~ニチノベーション 2026~」(9頁 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 参照)には、重点項目として「持続可能な社会への貢献」を掲げており、サステナビリティを意識したものになっております。 (1) ガバナンス当社グループは、執行役員会をサステナビリティ施策を推進する機関としております。執行役員会は、代表取締役社長が責任者となり、経営戦略本部と経営管理本部を事務局として、サステナビリティ関連の課題や方針、対策等について審議し、特定された課題に対して対策方針、実行計画を策定し、進捗状況のモニタリング評価を行います。執行役員会にて審議された内容は、適宜取締役会に報告・提言され、特に重要な案件については取締役会において議論・決議されます。取締役会は、執行役員会からの報告を受け、又はモニタリングを行うことで、サステナビリティの取組状況の管理監督を行います。
(2) 戦略当社グループは、サステナビリティ活動を推進するにあたり、重要事項を検討し、温室効果ガス排出量の削減などマテリアリティ(重要課題)の特定を行いました。次のステップといたしましては、特定したマテリアリティに基づき、優先順位付けと目標設定を行い、実行計画を策定していく予定です。なお、当社グループのコア技術であるネットシェイプ技術、積層焼結技術は、他工法と比較し、エネルギー消費の削減、廃棄物の削減の可能性を持っており、サステナビリティの取組みにつながると考えております。また、サステナビリティの取組みの一つとして、当期、宇治田原工場に太陽光パネルを設置いたしました。 (3) リスク管理当社グループは、執行役員会において特定したマテリアリティに関するリスク及び機会の識別・評価を実施し、その対策方針を決定してまいります。この対策方針に基づき、実行計画を策定し実施してまいります。執行役員会は、定期的にその進捗状況の報告を受け、進捗状況のモニタリング評価を行い、持続的に成果が得られるようサステナビリティ活動を推進してまいります。 (4) 指標及び目標マテリアリティの優先順位及び指標等の記載については現在鋭意検討中であり、開示が可能となった段階で公表いたします。また、当社グループの業態、経営環境等を踏まえ、気候変動に及ぼす影響等については継続して検証を進めております。 (5) 人的資本(人材の多様性を含む。)に関する戦略並びに指標及び目標①戦略■人材育成方針当社グループは、社員が輝き続ける会社づくりを目指し、社員が誇れる企業への成長を図るため、「社員の成長」と「会社の成長」の喜びを共感しあえる相互関係を築き、主体的に考え行動する自律型人材を支援し、育てるための人材育成を目指してまいります。■環境整備方針「挑戦を歓迎する仕組みづくり」「枠を超えていく」「やってみることが認められる」「成長していく実感が持てる」「多様性を受入れキャリア自律を促す」という4つの方向により、社員一人ひとりへの多様な成長機会の提供や教育訓練の充実、挑戦を歓迎する人事制度等により、挑戦する社員がベストを尽くせる組織への変革を進めてまいります。「組織風土改革」「挑戦を歓迎する仕組みづくり」を支えるため、良好なコミュニケーションの推進を図り、風通しの良い組織風土への改革を進めてまいります。「ダイバーシティの推進」性別・国籍・年齢・信条・ハンディキャップの有無等に関わらず、多様な人材がライフスタイルにあった働き方で個性と能力を発揮できる職場環境の実現を進めてまいります。「健康経営の実現」社員の安全と心身の健康を重視します。職場における良好なコミュニケーションを確保し、社員一人ひとりの心と身体の健康保持・増進に取り組んでまいります。 ②指標及び目標上記、方針の推進にあたり、社員が誇れる企業への成長、風通しの良い組織風土への改革に向けた取り組みによって、社員の定着状況向上を図る指針として、社員の離職率の改善に取り組んでまいります。また、健康経営への取組みの第一歩として、計画的な取得により社員の心身のリフレッシュにつながる有給休暇の取得率の向上により、社員の心と身体の健康保持・増進につなげてまいります。 指 標2021年度実績2022年度実績2023年度実績目標値離職率(%)5.354.185.214%以下(2026年度) 指 標2021年度実績2022年度実績2023年度実績目標値有給休暇取得率(%)52.856.867.465%以上(2026年度)  
(注) 1.当社及び国内連結子会社における離職率及び有給休暇取得率を対象とするものであります。 2.離職率は、期初人員数に対する期中の自己都合退職者数の割合にて算出しております。 3.有給休暇取得率は、取得日数計/付与日数計×100%で算出しております。 4.管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異についての実績は、「第1 企業の状況 5 従業員の状況 (4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に記載しております。
戦略
(2) 戦略当社グループは、サステナビリティ活動を推進するにあたり、重要事項を検討し、温室効果ガス排出量の削減などマテリアリティ(重要課題)の特定を行いました。次のステップといたしましては、特定したマテリアリティに基づき、優先順位付けと目標設定を行い、実行計画を策定していく予定です。なお、当社グループのコア技術であるネットシェイプ技術、積層焼結技術は、他工法と比較し、エネルギー消費の削減、廃棄物の削減の可能性を持っており、サステナビリティの取組みにつながると考えております。また、サステナビリティの取組みの一つとして、当期、宇治田原工場に太陽光パネルを設置いたしました。
指標及び目標 (4) 指標及び目標マテリアリティの優先順位及び指標等の記載については現在鋭意検討中であり、開示が可能となった段階で公表いたします。また、当社グループの業態、経営環境等を踏まえ、気候変動に及ぼす影響等については継続して検証を進めております。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 (5) 人的資本(人材の多様性を含む。)に関する戦略並びに指標及び目標①戦略■人材育成方針当社グループは、社員が輝き続ける会社づくりを目指し、社員が誇れる企業への成長を図るため、「社員の成長」と「会社の成長」の喜びを共感しあえる相互関係を築き、主体的に考え行動する自律型人材を支援し、育てるための人材育成を目指してまいります。■環境整備方針「挑戦を歓迎する仕組みづくり」「枠を超えていく」「やってみることが認められる」「成長していく実感が持てる」「多様性を受入れキャリア自律を促す」という4つの方向により、社員一人ひとりへの多様な成長機会の提供や教育訓練の充実、挑戦を歓迎する人事制度等により、挑戦する社員がベストを尽くせる組織への変革を進めてまいります。「組織風土改革」「挑戦を歓迎する仕組みづくり」を支えるため、良好なコミュニケーションの推進を図り、風通しの良い組織風土への改革を進めてまいります。「ダイバーシティの推進」性別・国籍・年齢・信条・ハンディキャップの有無等に関わらず、多様な人材がライフスタイルにあった働き方で個性と能力を発揮できる職場環境の実現を進めてまいります。「健康経営の実現」社員の安全と心身の健康を重視します。職場における良好なコミュニケーションを確保し、社員一人ひとりの心と身体の健康保持・増進に取り組んでまいります。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 指 標2021年度実績2022年度実績2023年度実績目標値離職率(%)5.354.185.214%以下(2026年度) 指 標2021年度実績2022年度実績2023年度実績目標値有給休暇取得率(%)52.856.867.465%以上(2026年度)  
(注) 1.当社及び国内連結子会社における離職率及び有給休暇取得率を対象とするものであります。 2.離職率は、期初人員数に対する期中の自己都合退職者数の割合にて算出しております。 3.有給休暇取得率は、取得日数計/付与日数計×100%で算出しております。 4.管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異についての実績は、「第1 企業の状況 5 従業員の状況 (4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に記載しております。
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1) 特定業界への依存度が高いことについて当社グループの金型事業と精密部品事業の主たる販売先は、自動車部品メーカー等の自動車関連産業向けであります。当社グループは、特定の完成車メーカー及び部品メーカーの系列には属しておりませんが、当連結会計年度における自動車関連産業向けの売上高は、全売上高の70%相当を占めております。従って、当社グループの業績は自動車メーカーの技術動向、生産動向及び部品の新規開発、共通化、海外現地調達等により影響を受ける可能性があります。 当社グループは、これまで蓄積されてきた精密鍛造技術の活用等による新規製品の開拓及びフィルタ事業の拡大を推進してまいります。
(2) 特定顧客への依存度が高いことについて当社グループの当連結会計年度における売上高の26.5%(2023年度)を三菱重工グループが占めております。従って、三菱重工グループの受注・生産動向や外注施策が大きく変動した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。販売実績については、「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況の分析(1) ② d」をご参照ください。(3) 特定地域における生産拠点の集中について当社グループの国内生産拠点は、京都府下(宇治田原町、京田辺市)であり、また海外生産拠点はタイ国(チョンブリ県、ランプーン県)であります。従って、不測の自然災害等が発生した場合には、生産に大きな支障が生じ、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(4) 災害・事故等について地震、風水害といった自然災害や火災等の事故が発生した場合、また感染症の拡大といった予測困難な事象による社会的な混乱が発生した場合には、人的、物的損害のほか、事業活動の停止等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、リスク管理規程やマニュアルに則り、速やかに危機管理体制に移行し、対策の検討及び実施を図ってまいります。(5) 原材料や部品の調達について当社グループは、原材料・部品等について一定の在庫を確保し、複数のグループ外の供給元から調達しております。しかしながら、市況の変化による価格の高騰や品不足、供給元での災害、倒産等の理由によって原材料や部品の調達に支障をきたし、製品の利益率の悪化や生産停止等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(6) 情報セキュリティについて近年、外部からのサイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウイルス感染等が多発しております。当社グループといたしましては、「情報セキュリティ管理規程」及びこれに関連する規程の整備・運用、情報セキュリティ対策製品の導入、並びに役員、従業員を対象とした情報セキュリティ教育の実施等により、その防止に努めております。しかしながら、不測の事態により情報システムに障害が生じた場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績の状況①事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況 当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等) セグメント情報 1.報告セグメントの概要 (3)報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。 なお、セグメントごとの比較情報については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。  当連結会計年度における、当社グループの主要顧客業界である日系自動車産業では、部品供給改善に伴い、日系完成車メーカーの生産台数は回復傾向となりました。しかしながら第4四半期については、中国市場での販売競争激化の影響などもあり、生産台数は前年同期比減の傾向となりました。 また、ウクライナや中東情勢の影響や円安の為替相場による原材料、エネルギー価格の高止まり、中国における経済減速など世界経済については依然として先行き不透明な状況が続いております。 このような状況のなか、金型事業につきましては、国内の主力ユーザー向け売上高が増加したことに加え、海外売上高も増加いたしました。その結果、金型事業の売上高は51億1千万円(前年同期比7.7%増)となりました。 精密部品事業につきましては、ターボチャージャー部品の主要機種で復調の兆しが出てきているものの、海外向けが依然低水準で推移している状況が続いております。その結果、売上高は39億1千5百万円(前年同期比8.8%増)となりました。  フィルタ事業につきましては、国内外ともに前年を下回る水準で推移したことから、売上高は22億9千7百万円(前年同期比8.3%減)となりました。 以上の結果、連結売上高は113億2千3百万円(前年同期比4.4%増)となりました。  損益面におきましては、精密部品事業は損失を計上したものの、各種コスト削減策を施したことなどにより、営業損失は4千2百万円(前年同期は2億2百万円の営業損失)となりました。また、為替差益が生じたことなどから、経常利益は6千4百万円(前年同期は6千5百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は4千4百万円(前年同期は4億8千4百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。 売上総利益は21億8千万円となり、売上総利益率は前連結会計年度と比べ1.0ポイント増加し19.3%となりました。 ②生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)金型5,093,537108.6精密部品3,770,531107.6フィルタ2,208,46790.0合計11,072,536104.0
(注) 金額は販売価格により表示しております。 b.製品仕入実績 当連結会計年度の製品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)金型294,92391.6精密部品59,44982.0フィルタ214,06089.7合計568,43489.8
(注) 金額は仕入価格により表示しております。 c.受注状況 当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)金型5,243,343113.5877,882117.8精密部品4,276,777124.41,510,706131.4フィルタ2,315,83194.1585,071103.2合計11,835,952112.52,973,660120.8
(注) 1.金額は販売価格により表示しております。2.精密部品の受注には、内示受注高を含んでおります。 d.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)金型5,110,701107.7精密部品3,915,354108.8フィルタ2,297,63391.7合計11,323,689104.4
(注) 1.数量については、製品種類が多岐にわたり表示が困難であるため記載を省略しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2022年4月1日至 2023年3月31日)当連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)三菱重工グループ2,475,92022.82,999,26626.5
(2) 財政状態の状況 当連結会計年度末の資産におきましては、前連結会計年度末に比べ1億8千7百万円減少し、151億8千7百万円となりました。これは、主に売掛金が3億8千3百万円、有形固定資産が4億1千8百万円、退職給付に係る資産が2億2百万円増加した一方、現金及び預金が8億3千6百万円、棚卸資産が2億5千3百万円、保険積立金が9千3百万円減少したことによるものと分析しております。 負債におきましては、前連結会計年度末に比べ2億1千7百万円増加し、42億9千1百万円となりました。これは、主に買掛金が2億1千6百万円、繰延税金負債が3千6百万円、その他流動負債が1億8千5百万円増加した一方、借入金が2億1千6百万円減少したことによるものと分析しております。 純資産におきましては、前連結会計年度末に比べて4億5百万円減少し、108億9千5百万円となりました。これは、主に為替換算調整勘定が2億2千8百万円増加した一方、非支配株主持分が6億9千3百万円減少したことによるものと分析しております。 以上の結果、当連結会計年度における当社グループの財政状態につきましては、流動比率・当座比率が前連結会計年度に引き続き高水準であること、自己資本比率が68.7%であることから経営の安全性は確保できていると考えております。 (3) キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ7億5千4百万円減少し、30億4千6百万円となりました。 これは、自己資本に対して29.2%に相当し、手元資金の水準として適正な範囲内であると考えております。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は7億4千万円(前年同期比255.4%増)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益6千7百万円、減価償却費5億5千9百万円、棚卸資産の減少額3億1千1百万円、仕入債務の増加額1億8千5百万円、未払消費税等の増加等によるその他6千9百万円の増加要因より、売上債権の増加額3億4千8百万円、法人税等の支払額9千1百万円の減少要因を差し引いた結果によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は4億9千1百万円(前年同期比5.2%増)となりました。これは、主に定期預金の払戻による収入4億3千6百万円、保険積立金の解約による収入9千9百万円の増加要因より、定期預金の預入による支出3億3千6百万円、金型事業用設備及び精密部品事業用設備の更新等、有形固定資産の取得による支出6億6千2百万円の減少要因を差し引いた結果によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は11億3千3百万円(前年同期は8千9百万円の獲得)となりました。これは、主に長期借入れによる収入4億円の増加要因より、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出8億1千5百万円、長期借入金の返済による支出6億1千6百万円、配当金の支払額5千4百万円、リース債務の返済による支出4千3百万円の減少要因を差し引いた結果によるものであります。(資本の財源及び資金の流動性) 当社グループの主な資金需要は、当社グループ製品の製造販売に係る原材料費、経費、販売費及び一般管理費等の運転資金及び、機械装置等の設備投資に係る投資資金であります。これらの資金需要につきましては、自己資金による充当を基本としておりますが、必要に応じて金融機関からの借入及びリース取引による調達を実施しております。 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は20億1百万円となっております。  当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期自己資本比率(%)67.666.068.7時価ベースの自己資本比率(%)24.021.822.1キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)2.910.62.7インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)72.329.3103.5 ・自己資本比率 : 自己資本/総資産・時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産・キャッシュ・フロー対有利子負債比率 : 有利子負債/営業キャッシュ・フロー・インタレスト・カバレッジ・レシオ : 営業キャッシュ・フロー/利払い(注)1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている負債を対象としております。また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたり、経営者は、見積りが必要な事項については過去の実績や現状等を考慮し、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。ただし、将来に関する事項には不確実性があるためこれらの見積りと異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
経営上の重要な契約等 5 【経営上の重要な契約等】
  該当事項はありません。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
当社グループは、長期的な視点から、顧客のさらなる高品質・高機能製品へのニーズを背景とした、研究活動を行っております。 金型事業におきましては、「鍛造DX」の実現に向けインテリジェントダイセット及びものづくりマネジメントシステムの開発を推進しております。この取組みの一部はIVI※ものづくりアワード2023において2年連続で上位にノミネートされ学術フロンティア挑戦賞を受賞いたしました。また、金型材料の疲労寿命特性を把握するための基礎試験を継続実施しております。精密部品事業におきましては、カーエアコン用電動コンプレッサーの主要構成部品であるスクロールの試作開発試験を継続実施しております。これらの開発案件に関しましては、当連結会計年度に得られた知見を活かし、関連部門と連携して今後も活動を進めてまいります。フィルタ事業におきましては、要素技術探求をさらに進め拡散接合(焼結)技術の高レベルノウハウ化と製造最適化を進めてまいります。また、熱流体解析と構造解析技術を積極活用し、フィルター及び付帯設備関連を含めたトータル設計でニーズを的確に捉え、顧客満足度向上と濾過技術による社会貢献を目指します。以上の結果、当連結会計年度における研究開発費は97,361千円となり、セグメント別といたしましては、金型事業78,641千円、精密部品事業7,731千円、フィルタ事業10,987千円となっております。 ※:インダストリアル・バリューチェーン・イニシアティブの略で、ものづくりとIT技術を融合させて、ものづくりのDXを目指して設立されたコンソーシアム
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度において実施いたしました企業集団の設備投資の総額はリースを含めて478百万円であり、その主なものは金型事業用設備の更新等であります。なお、生産能力に重要な影響を及ぼすような設備の売却・撤去はありません。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社当社における主要な設備は以下のとおりであります。 2024年3月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額従業員数(人)建物及び構築物(千円)機械装置及び運搬具(千円)工具、器具及び備品(千円)土地(千円)(面積㎡)リース資産(千円)合計(千円)宇治田原工場(京都府綴喜郡宇治田原町)金型・精密部品金型・精密鍛造品製造設備423,298487,41265,655877,521(70,550.06)220,0402,073,929270(-)京田辺工場(京都府京田辺市)精密部品アッセンブリ製造設備――1,85538,711(2,100.00)―40,56629(-)本社(京都府京田辺市)―総括業務施設69,1813,1524,40770,424(3,868.08)―147,16629(-)熊谷営業所ほか4営業所(埼玉県熊谷市ほか)金型販売設備――1,333――1,33318(3)その他(京都府綴喜郡宇治田原町ほか)―福利厚生施設421,356034,384645,735(49,551.97)8,1481,109,625-計 913,836490,564107,6361,632,394(126,070.11)228,1893,372,621346(3)
(注) 1.金額は帳簿価額であり、無形固定資産及び建設仮勘定は含んでおりません。2.従業員数の( )は、臨時雇用者数の年間の平均人員を外書しております。3.提出会社のその他の中には、ニチダイフィルタ株式会社(国内子会社)に貸与中の土地59,274千円  (4,692.23㎡)、建物122,592千円を含んでおります。
(2) 国内子会社 2024年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額従業員数(人)建物及び構築物(千円)機械装置及び運搬具(千円)工具、器具及び備品(千円)土地(千円)(面積㎡)リース資産(千円)合計(千円)ニチダイフィルタ㈱本社・工場(京都府綴喜郡宇治田原町)フィルタフィルタ製造設備70,377209,60834,660―21,047335,69274(3)
(注) 1.金額は帳簿価額であり、無形固定資産及び建設仮勘定は含んでおりません。2.従業員数の( )は、臨時雇用者数の年間の平均人員を外書しております。 (3) 在外子会社 2024年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額従業員数(人)建物及び構築物(千円)機械装置及び運搬具(千円)工具、器具及び備品(千円)土地(千円)(面積㎡)リース資産(千円)合計(千円)THAI SINTERED MESH CO.,LTD.本社・工場(タイ王国ランプーン県)フィルタフィルタ製造設備73,292104,5027,23044,560(8,631.30)―229,58545NICHIDAI(THAILAND)LTD.本社・工場(タイ王国チョンブリ県)精密部品・金型アッセンブリ・精密鍛造品・金型製造設備276,717226,590227,850172,050(19,044.00)1,016904,226172NICHIDAI U.S.ACORPORATION本社(米国オハイオ州)金型精密鍛造金型の販売1894,5421――4,7342NICHIDAI ASIACO.,LTD.本社(タイ王国チョンブリ県)金型精密鍛造金型の販売――481――48110
(注) 金額は帳簿価額であり、無形固定資産及び建設仮勘定は含んでおりません。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
該当事項はありません。
研究開発費、研究開発活動10,987,000
設備投資額、設備投資等の概要478,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況42
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況17
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況5,340,040
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標0

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、事業戦略上の重要性、取引先との関係の維持・強化などを目的として、株式の保有が中長期的な観点から当社グループの経営に資するかを、配当や財務状況、取引状況等も勘案して判断し、取引先の株式を保有いたします。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容全ての株式の保有継続の判断は、将来の見通しや保有の狙いに対する合理性を取締役会にて毎年定期的に検証しております。 b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式--非上場株式以外の株式444,852 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(千円)株式数の増加の理由非上場株式--―非上場株式以外の株式1841取引先持株会に継続加入しているためであります。  (当事業年度において株式数が減少した銘柄)  該当する銘柄はありません。 c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 特定投資株式 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(千円)貸借対照表計上額(千円)㈱共和工業所3,7603,573企業間取引の強化、株式数が増加した理由は、取引先持株会に継続加入しているためであります。有24,06615,028㈱京都フィナンシャルグループ
(注)25,5201,380財務政策有15,2408,625第一生命ホールディングス㈱1,0001,000財務政策有3,8532,435ダイジェット工業㈱2,0002,000企業間取引の強化有1,6921,690
(注)1.定量的な保有効果については記載が困難であります。保有の合理性は、取締役会にて毎年定期的に検証しております。2.㈱京都銀行は2023年10月2日付で持株会社に移行し、㈱京都フィナンシャルグループに商号変更するとともに、2023年12月31日を基準として2024年1月1日付で普通株式1株を4株とする株式分割を行っております。 みなし保有株式 該当事項はありません。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式    該当する銘柄はありません。 ④ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの  該当する銘柄はありません。 ⑤ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの  該当する銘柄はありません。
株式数が増加した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社4
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社44,852,000
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社841,000
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社2,000
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社1,692,000
株式数が増加した理由、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社取引先持株会に継続加入しているためであります。
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社ダイジェット工業㈱
保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社企業間取引の強化
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社

Shareholders

大株主の状況 (6) 【大株主の状況】
2024年3月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
有限会社ジャスト奈良県宇陀郡曽爾村大字今井634番地8859.78
田中 克尚奈良県宇陀郡曽爾村4775.27
ニチダイ従業員持株会京都府京田辺市薪北町田134535.00
中棹 知子京都府相楽郡精華町2823.12
永井 詳二東京都港区2702.98
古屋 啓子奈良県奈良市2522.79
京都中央信用金庫京都府京都市下京区四条通室町東入函谷鉾町912202.43
株式会社三菱UFJ銀行東京都千代田区丸の内2丁目7番1号2172.40
株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1丁目8-122002.21
大阪中小企業投資育成株式会社大阪府大阪市北区中之島3丁目3番23号1541.70計-3,41337.68
株主数-金融機関11
株主数-金融商品取引業者24
株主数-外国法人等-個人11
連結株主資本等変動計算書 ③【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) (単位:千円) 株主資本資本金資本剰余金利益剰余金自己株式株主資本合計当期首残高1,429,9211,192,8577,361,675△1,2369,983,216当期変動額 剰余金の配当 △63,358 △63,358親会社株主に帰属する当期純損失(△) △484,709 △484,709自己株式の取得 -非支配株主との取引に係る親会社の持分変動 -株主資本以外の項目の当期変動額(純額) 当期変動額合計--△548,068-△548,068当期末残高1,429,9211,192,8576,813,607△1,2369,435,148 その他の包括利益累計額非支配株主持分純資産合計その他有価証券評価差額金為替換算調整勘定退職給付に係る調整累計額その他の包括利益累計額合計当期首残高5,112295,36579,825380,3031,076,03311,439,554当期変動額 剰余金の配当 △63,358親会社株主に帰属する当期純損失(△) △484,709自己株式の取得 -非支配株主との取引に係る親会社の持分変動 -株主資本以外の項目の当期変動額(純額)51319,96212,636332,65076,962409,613当期変動額合計51319,96212,636332,65076,962△138,454当期末残高5,164615,32892,461712,9541,152,99611,301,099 当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) (単位:千円) 株主資本資本金資本剰余金利益剰余金自己株式株主資本合計当期首残高1,429,9211,192,8576,813,607△1,2369,435,148当期変動額 剰余金の配当 △54,307 △54,307親会社株主に帰属する当期純利益 44,995 44,995自己株式の取得 △0△0非支配株主との取引に係る親会社の持分変動 △57,088 △57,088株主資本以外の項目の当期変動額(純額) 当期変動額合計-△57,088△9,311△0△66,401当期末残高1,429,9211,135,7686,804,295△1,2379,368,747 その他の包括利益累計額非支配株主持分純資産合計その他有価証券評価差額金為替換算調整勘定退職給付に係る調整累計額その他の包括利益累計額合計当期首残高5,164615,32892,461712,9541,152,99611,301,099当期変動額 剰余金の配当 △54,307親会社株主に帰属する当期純利益 44,995自己株式の取得 △0非支配株主との取引に係る親会社の持分変動 △57,088株主資本以外の項目の当期変動額(純額)11,265228,379115,461355,106△693,972△338,866当期変動額合計11,265228,379115,461355,106△693,972△405,267当期末残高16,429843,707207,9221,068,060459,02310,895,831
株主数-外国法人等-個人以外14
株主数-個人その他3,276
株主数-その他の法人58
株主数-計3,394
氏名又は名称、大株主の状況大阪中小企業投資育成株式会社
株主総利回り1
株主総会決議による取得の状況 (1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
区分株式数(株)価額の総額(千円)当事業年度における取得自己株式20当期間における取得自己株式6826
(注) 当期間における取得自己株式には、2024年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。

Shareholders2

自己株式の取得0
自己株式の取得による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー0
発行済株式及び自己株式に関する注記 1 発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項 当連結会計年度期首株式数(株)当連結会計年度増加株式数(株)当連結会計年度減少株式数(株)当連結会計年度末株式数(株)発行済株式 普通株式9,053,300――9,053,300合計9,053,300――9,053,300自己株式 普通株式2,0662―2,068合計2,0662―2,068 (変動事由の概要) 自己株式数の増加は、単元未満株式の買取による増加2株であります。

Audit

監査法人1、連結有限責任監査法人トーマツ
独立監査人の報告書、連結 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2024年6月19日 株式会社ニチダイ取締役会 御中 有限責任監査法人トーマツ 京都事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士三  浦  宏  和 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士西  原  大  祐 <連結財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社ニチダイの2023年4月1日から2024年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社ニチダイ及び連結子会社の2024年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 固定資産に係る減損の認識要否の判断の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社の当連結会計年度の連結貸借対照表に計上されている固定資産(有形固定資産及び無形固定資産)は5,739,066千円であり、総資産の37.8%を占めている。連結財務諸表の「注記事項 (重要な会計上の見積り)1.固定資産の減損損失」に記載されているとおり、減損の兆候が認められる資産グループについては、資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの見積り総額が資産グループの帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額している。会社の事業には、自動車部品を作る精密鍛造金型の製造販売を行う金型事業、自動車部品の製造販売や自動車部品(主にターボチャージャー部品)の組立て販売を行う精密部品事業、様々な産業に対する焼結金属フィルタの製造販売を行うフィルタ事業があり、各事業を基礎として資産のグルーピングを行っている。会社は、精密部品事業の一部及びフィルタ事業の一部の資産グループについて、営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなったため、当該資産グループに対して減損の兆候を識別したものの、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの見積り総額が資産グループの帳簿価額を上回るため、減損損失の計上を不要と判断している。割引前将来キャッシュ・フロー総額の見積りは、経営者が作成した事業計画を基礎としている。精密部品事業及びフィルタ事業の業績は、市場動向や、そこから生じる得意先からの将来の受注予測が重要な仮定となる。しかしながら、それらの予測には不確実性が伴い、経営者の高度な判断が必要である。よって、当監査法人は、割引前将来キャッシュ・フロー総額の見積りが経営者の判断によって重要な影響を受けるため、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。  当監査法人は、精密部品事業の一部及びフィルタ事業の一部の資産グループにおける固定資産の減損の認識要否の判断の妥当性を評価するため、主に以下の監査手続を実施した。 内部統制の評価 固定資産の減損の認識要否の判断に関連する内部統制の整備及び運用状況を評価した。評価に当たっては、特に割引前将来キャッシュ・フローの見積り(その基礎となる事業計画を含む)に関する内部統制に焦点を当てた。 割引前将来キャッシュ・フローの見積りの合理性の評価 ・経営者とのディスカッションにより、精密部品事業及びフィルタ事業に関する事業戦略を理解した。 ・過年度における事業計画と実績を比較し、計画の達成状況を把握するとともに、計画値と実績値の乖離の原因を検討し、会社の見積りの精度を評価した。 ・経営者によって承認された事業計画と、減損の認識要否の判断に用いられた割引前将来キャッシュ・フローとの整合性を検討した。 ・精密部品事業及びフィルタ事業の責任者とのディスカッションにより、減損の兆候が識別された資産グループから得られる売上高の見積り方法やその根拠を聴取するとともに、顧客との協議の記録や顧客からの内示書等を閲覧し、見積りの裏付けとなる資料を含む受注数量の見積りの基礎を検討した。また、会社が外部情報として利用した市場動向を検討するための資料を入手し、会社の推移予測との整合性や、過去の生産数量推移と受注実績との関連性に基づき、会社の受注数量予測の妥当性を検討した。 ・事業計画に対する一定の不確実性を織り込んだ場合に、減損の兆候が識別された資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの変化が減損の認識要否の判断に与える影響を検討した。 ・減損の兆候が識別された資産グループの資産の帳簿価額が漏れなく正確に集計されているかについて、固定資産台帳と照合した。 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 連結財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 連結財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。・ 連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。  監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社ニチダイの2024年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。当監査法人は、株式会社ニチダイが2024年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者及び監査等委員会の責任 経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。 監査等委員会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人は、内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査等委員会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。 利害関係 会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。以 上 (※) 1 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。2 XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 固定資産に係る減損の認識要否の判断の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社の当連結会計年度の連結貸借対照表に計上されている固定資産(有形固定資産及び無形固定資産)は5,739,066千円であり、総資産の37.8%を占めている。連結財務諸表の「注記事項 (重要な会計上の見積り)1.固定資産の減損損失」に記載されているとおり、減損の兆候が認められる資産グループについては、資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの見積り総額が資産グループの帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額している。会社の事業には、自動車部品を作る精密鍛造金型の製造販売を行う金型事業、自動車部品の製造販売や自動車部品(主にターボチャージャー部品)の組立て販売を行う精密部品事業、様々な産業に対する焼結金属フィルタの製造販売を行うフィルタ事業があり、各事業を基礎として資産のグルーピングを行っている。会社は、精密部品事業の一部及びフィルタ事業の一部の資産グループについて、営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなったため、当該資産グループに対して減損の兆候を識別したものの、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの見積り総額が資産グループの帳簿価額を上回るため、減損損失の計上を不要と判断している。割引前将来キャッシュ・フロー総額の見積りは、経営者が作成した事業計画を基礎としている。精密部品事業及びフィルタ事業の業績は、市場動向や、そこから生じる得意先からの将来の受注予測が重要な仮定となる。しかしながら、それらの予測には不確実性が伴い、経営者の高度な判断が必要である。よって、当監査法人は、割引前将来キャッシュ・フロー総額の見積りが経営者の判断によって重要な影響を受けるため、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。  当監査法人は、精密部品事業の一部及びフィルタ事業の一部の資産グループにおける固定資産の減損の認識要否の判断の妥当性を評価するため、主に以下の監査手続を実施した。 内部統制の評価 固定資産の減損の認識要否の判断に関連する内部統制の整備及び運用状況を評価した。評価に当たっては、特に割引前将来キャッシュ・フローの見積り(その基礎となる事業計画を含む)に関する内部統制に焦点を当てた。 割引前将来キャッシュ・フローの見積りの合理性の評価 ・経営者とのディスカッションにより、精密部品事業及びフィルタ事業に関する事業戦略を理解した。 ・過年度における事業計画と実績を比較し、計画の達成状況を把握するとともに、計画値と実績値の乖離の原因を検討し、会社の見積りの精度を評価した。 ・経営者によって承認された事業計画と、減損の認識要否の判断に用いられた割引前将来キャッシュ・フローとの整合性を検討した。 ・精密部品事業及びフィルタ事業の責任者とのディスカッションにより、減損の兆候が識別された資産グループから得られる売上高の見積り方法やその根拠を聴取するとともに、顧客との協議の記録や顧客からの内示書等を閲覧し、見積りの裏付けとなる資料を含む受注数量の見積りの基礎を検討した。また、会社が外部情報として利用した市場動向を検討するための資料を入手し、会社の推移予測との整合性や、過去の生産数量推移と受注実績との関連性に基づき、会社の受注数量予測の妥当性を検討した。 ・事業計画に対する一定の不確実性を織り込んだ場合に、減損の兆候が識別された資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの変化が減損の認識要否の判断に与える影響を検討した。 ・減損の兆候が識別された資産グループの資産の帳簿価額が漏れなく正確に集計されているかについて、固定資産台帳と照合した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結  監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、連結固定資産に係る減損の認識要否の判断の妥当性