財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2024-06-24
英訳名、表紙The Imamura Securities Co.,Ltd.
代表者の役職氏名、表紙取締役社長  今 村 直 喜
本店の所在の場所、表紙石川県金沢市十間町25番地
電話番号、本店の所在の場所、表紙076-263-5222(代表)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEIfalse
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
当社は、1921年3月に株式会社金沢米穀取引所での取引を行うことを目的に、石川県金沢市で今村直治商店として創業いたしました。その後、1944年7月に今村証券株式会社を設立し、証券業に転業いたしました。設立以後の経緯は次のとおりであります。年月概要1944年7月企業整備令に基づき今村直治商店が金沢市所在志鷹吉蔵商店及び藤井外治商店並びに七尾市所在小島喜四郎商店の3店を統合して今村証券株式会社(資本金10万円)を設立1948年10月証券取引法に基づき証券業者として登録1951年5月七尾出張所開設1965年12月小松証券株式会社を吸収合併、同時に小松支店を開設1968年4月証券取引法の改正に基づき免許を取得、七尾出張所の七尾営業所への昇格1975年4月丸岡営業所開設1978年4月砺波営業所開設1980年9月加賀営業所開設1983年9月丸岡営業所廃止、福井営業所開設1986年9月新湊営業所開設1987年9月弥生営業所開設1988年7月福井営業所の福井支店への昇格1990年5月板垣営業所開設1990年9月金地金の売買、売買の媒介、取次ぎ若しくは代理並びに保管業務を開始1991年10月弥生営業所の弥生支店への昇格1996年7月加賀営業所の加賀支店への昇格1998年12月証券取引法の改正に基づく証券業の登録1999年9月保険業法第2条第22項に規定する保険募集業務を開始1999年10月インターネットトレード「ⅰ√(アイ・ルート)」を開始2003年11月有価証券の元引受業務の認可2003年12月東京証券取引所の総合取引参加者資格を取得2004年7月七尾営業所の七尾支店への昇格、板垣営業所の板垣支店への昇格2004年12月ジャスダック証券取引所の取引参加者資格を取得2005年1月証券総合取引口座の取扱いを開始2005年10月新湊営業所の高岡市への移転及び高岡支店への昇格、砺波営業所の砺波支店への昇格2006年2月新規公開株の引受幹事に初参加2007年9月金融商品取引法の規定に基づく金融商品取引業者の登録2009年2月普通社債の引受幹事に初参加2010年4月大阪証券取引所のジャスダック取引資格を取得2010年12月大阪証券取引所の現物取引資格(市場第一部・第二部)及び先物取引等取引資格を取得2014年12月東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場2017年4月富山支店開設2021年10月普通株式1株につき2株の割合で株式分割を実施2022年4月東京証券取引所の市場再編に伴い、スタンダード市場に市場変更2022年4月敦賀支店開設2023年4月金融商品取引法の規定に基づく投資助言・代理業の登録
事業の内容 3 【事業の内容】
当社の事業は、金融商品取引業を中核とする投資・金融サービス業を主な内容とし、顧客に対して資金調達、資産運用の両面で幅広いサービスを提供しております。また、当社の事業は、投資・金融サービス業という単一セグメントであります。主たる業務は次のとおりであります。(1) 有価証券の売買、市場デリバティブ取引又は外国市場デリバティブ取引(以下「有価証券の売買等」という。)
(2) 有価証券の売買等の媒介、取次ぎ又は代理(3) 取引所金融商品市場(外国金融商品市場を含む。)における有価証券の売買等の委託の媒介、取次ぎ又は代理(4) 有価証券の引受け(5) 有価証券の募集又は私募(6) 有価証券の売出し(7) 有価証券の募集若しくは売出しの取扱い又は私募の取扱い(8) 投資一任契約の媒介上記のほか、金融商品取引業に付随する業務、保険販売等を営んでおります。事業の系統図は次のとおりです。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
該当事項はありません。
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 提出会社の状況2024年3月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)20337.615.68,526
(注) 1. 当社の事業は、投資・金融サービス業という単一セグメントであり、全従業員数を記載しております。2. 従業員数は就業人員数であります。3. 従業員数には、従業員兼務役員は含まれておりません。4. 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
(2) 労働組合の状況現在、労働組合は組織されておりません。労使関係は安定しており、労使協調して社業の発展に努力しております。 (3) 男性労働者の育児休業取得率男性労働者の育児休業取得率(%)100.0
(注) 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は「百術不及一誠」を社是としております。これは“百術は一誠に及ばず”と読み、どんなに小細工を弄しても真心にはかなわない、という意味です。全てのお客様に誠心誠意で接することが大切だということを教えている言葉で、この方針に基づきお客様の最善の利益を追求することにより、お客様とともに発展し続ける企業を目指しております。経営理念としては「独立独歩」「進取の気性」「百尺竿頭進一歩」を掲げております。特色ある路線を歩み、そして常に未来を見据えて未来を先取りし続けたい、そのためには百尺もある高い竿の先まで登り、必要とあらばなおそこから思い切って一歩を踏み出す勇気を持ちたい、そういう経営があってこそ初めて、お客様に選ばれる証券会社であり続けられる、ひいては日本の資本市場を牽引し、国民経済に寄与することができると考えております。
(2) 目標とする経営指標当社は、収益構造の多様化と新しい収益分野への積極的な取組みにより、安定的・持続的成長を目指しております。当社は株式市場の相場状況に左右されない体質作りを目指しており、その指標としているのが経費カバー率です。経費カバー率は、以下の算式により算出しており、当事業年度は安定的に80%超とすることを目指しておりました。 経費カバー率 = 純営業収益-委託手数料(株券)-株式売買益販売費・一般管理費 当事業年度の経費カバー率は56.1%(前事業年度は81.1%)と目標とする80%には届きませんでした。これは第2四半期会計期間以降、他社株転換条項付円建社債や日経平均株価連動円建社債の販売を行っていないことで債券による手数料が減少したためであります。引き続き、委託手数料(株券)以外の収入を増やすとともに、冗費の節約に努めてまいります。 (3) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略当社を取り巻く経営環境においては、オンライン証券会社を中心とした手数料の引下げや無料化等の動きが広がり、競合他社との差別化がさらに求められる状況となっております。一方で、国民の健全な資産形成を促進するために、証券業は社会的なインフラとしての役割を担いつつあります。新NISAの後押しもあり、人生100年時代における資産形成や資産管理の重要性が広く認識され、投資への関心はより一層高まっており、その流れは当社の顧客基盤の拡大にとっても追い風となることが期待されます。このような状況のもと、当社は、北陸ナンバーワンの証券会社として、競合他社の戦略に対抗する策を常に考え、実行していくことで、当社の営業基盤は強化されると考えております。そのために中長期的な経営戦略として「情報提供の充実を図ること」、「多様な商品を持つこと」及び「新たなお客様の獲得」の3点に注力していく方針です。「情報提供の充実を図ること」については、当社調査部門が作成する「Imamura Report」や専門調査機関等より提供を受けているレポート等を活用して質の高い情報の提供を図るとともに、お客様向けセミナーの開催をこれまで以上に増やしてまいります。また、人的資本への投資を積極的に実施し、教育・研修等を充実させることで営業員の知識やスキルを向上させ、お客様から信頼される営業員を育成します。「多様な商品を持つこと」については、引き続き、受入手数料に占める株式委託手数料以外の受入手数料等の比率を高めることとし、新事業年度におきましては、債券の販売環境が変化したことから、前述した経費カバー率の目標値を50%超に改め、目標値以上となるよう努めてまいります。そのためには成長が期待される新たな仕組みの金融商品の販売にも積極的に取り組むとともに、有価証券の引受業務の増加を図ります。「新たなお客様の獲得」については、5年間で1万5千口座の新たなお客様の獲得を目指しております。当事業年度の開設口座数は4,440口座、過去5事業年度の累計では20,497口座と目標を大きく上回り達成しております。新事業年度においても引き続き単年度の目標となる3,000口座以上の新たなお客様の獲得を目指します。なお、当社には営業活動に関する大量のデータが蓄積されており、主にコンプライアンスを重視して営業活動の管理に利用するだけでなく、前述の3点の経営戦略についてより積極的に取り組むためにも、当データを活用してまいります。具体的には、ビジネスインテリジェンスツール(BI)等を用いて営業現場において当データを分析し、現状の把握からマーケティングへの応用等を行っていきます。 (4) 会社の優先的に対処すべき課題当社では、多様化する投資家のニーズを捉え一層の企業価値の向上を図るため、以下の項目を優先的に対処すべき重要な課題と認識しております。①情報提供の充実当社の主たるお客様である北陸3県にお住まいの個人投資家のニーズに応えるため、お客様向け情報誌「情報シャトル特急便」、北陸経済動向や北陸企業ニュース等で構成する「Imamura Report」を発行しております。これらに加え、専門調査機関の作成するレポートや対面型のお客様向けセミナーの開催を増やすこと等により、お客様への質の高い投資情報の提供に努めます。また、当社は、人的資本への投資が持続的な成長と中長期的な企業価値向上につながると考えており、そのために役職員が自発的に能力開発に取り組める環境の整備に努めます。役職員に対して教育・研修等の機会を積極的に提供するほか、ファイナンシャルプランナー(FP)をはじめとする資格の取得を全面的にサポートし、全ての役職員に対して更なる知識の習得及び経験の蓄積を促進してまいります。②新たなお客様の獲得当社の顧客基盤の拡大には、既存のお客様との良好な取引関係の維持と併せて、新たなお客様の獲得が必要不可欠であると認識しております。特に新たなお客様の獲得にあたっては、お客様のニーズを的確に捉えるためにも多種多様なサービスを提供することが必要と考えており、営業員一人ひとりに多機能携帯端末及びスマートフォンを携帯させ、営業用資料の共有及び投資情報の迅速な提供を図っております。また、自社開発のシステムやデータを活用してお客様の利便性を高めるとともに効率的かつ積極的な営業活動を推進し、競争力を高めていきます。日本は高齢化と人口減少期に入っており、当社の営業地盤の北陸においては、3大都市圏と比べるとその進行は早くなっています。当社はこのような状況にあっても顧客数の増加を図るために、年間3,000口座の新たなお客様の獲得に取り組んでおります。将来受け取る年金に不安を抱く若年層には、老後資金の形成のために定時定額に投資信託を買い付ける投信積立や新NISAにおけるつみたて投資枠の活用を積極的に提案し、顧客数の増加につなげていきます。加えて、新たに導入したゴールベースアプローチ型ラップサービスにより多様な角度からの提案が可能となることで、これまで口座開設に至らなかった新たな層のお客様の獲得を図ってまいります。また、高齢化社会における資産形成や資産管理に関心が高まる今こそ、対面営業の強みを活かして、きめ細かいサービスやお客様のニーズを捉えた提案・サポートを実施し、コンプライアンス面にも目を配りながら高齢顧客層との取引きにおいてもサービスの充実を図ります。③安定した収益の確保収益に占める株式売買による委託手数料の割合が高く、株式市況の影響を受けやすい状況にあります。お客様の多様なニーズに応えるため募集取扱い受益証券の拡充だけでなく、新たに導入したゴールベースアプローチ型ラップサービスにつきましても、注力していきます。また、外貨建債券等にも積極的に取り組んでいきます。これらの取組みにより、安定した収益の確保に努めてまいります。また、お客様の資産状況や商品の購入状況等のデータをBIを活用して分析し、様々な切り口から視覚化することでニーズに合った商品を提案していきます。④コンプライアンスの一層の強化当社は、お客様本位の業務運営に関する取組みを通し、お客様からの信頼を獲得し維持していくことが、事業拡大に欠かせない重要な事項と考えております。これまで法令遵守の徹底のため内部管理組織を整備し、お客様からの信頼向上に努めてまいりました。また、お客様からの信頼をより高めていくためにも、引き続き役職員への教育・研修等によりコンプライアンスの更なる充実に努めてまいります。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組みは次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) ガバナンス当社は、サステナビリティに関する課題への対応が持続的な成長と中長期的な企業価値向上にとって重要であるという認識のもと、最終責任者を代表取締役社長とし、取締役会で「サステナビリティに関する基本方針」において「サステナビリティにおける重点項目」を定め、各関連部署においてこれらの課題に積極的・能動的に取り組むこととしております。取組状況は、重点項目毎に必要に応じて幹部会や取締役会で報告されております。なお、当社の幹部会は、常勤取締役及び各部長で構成されており、会社の適時的確な運営を行うために必要な報告、協議を行う会議体であります。
(2) 戦略当社が独自に定めるサステナビリティにおける重点項目毎の具体的な取組みは以下のとおりであります。 サステナビリティに関する重点項目SDGsの該当項目具体的な取組みビジネスに関する取組み証券投資の普及と裾野の拡大・新たなお客様の開拓・高校、大学での金融リテラシー教育等の実施中長期的な資産形成のサポート・お客様本位の業務運営・新NISAつみたて投資枠、投信積立の推進SDGsへの資金供給・SDGs関連の投資信託等の取扱い・北陸みらい応援ファンドの取扱い地方創生・株主コミュニティの運営・地域証券連携コンソーシアムの設立及び会員の拡大・企業のビジネスマッチングの仲介・VI-1号投資事業有限責任組合への出資経営基盤に関する取組み環境保全・環境配慮・敦賀支店のZEB Ready取得・本支店の照明をLED化・グリーンボンドへの投資安心安全な暮らし・防犯ブザープレゼントキャンペーンへの協賛・こども未来古本募金への参加・東日本大震災復興支援義援金セミナーへの協賛・地元活性化の産学連携ソーシャルプロジェクトへの参加・小学生の社会科見学受入れ・能登半島地震災害義援金の寄附働きやすい環境づくり・人間ドックの受診促進(費用補助)・有給休暇の取得促進・育児・介護休業休暇制度の整備・ハラスメント防止研修の実施・従業員研修の充実・資格試験費用の補助・従業員満足度調査の実施・女性営業員の意見交換会開催 なお、当社は個々の役職員の持つ多様性を認め、個性を活かし個々の能力が発揮できる会社を目指しており、人材の多様性の確保を含む採用に関する方針、人材育成方針及び社内環境整備方針を以下のとおり定めております。① 採用に関する方針当社は、採用に当たり、基本的な能力に加え、幅広い視野を有し、時代の変化に柔軟に対応し得る多様な人材の採用に努めます。その際、性別はもちろん、学部や専攻も問いません。また、定期的な新卒採用を中心に中途採用も併用します。また、当社は、「百術不及一誠」を社是、「独立独歩」「進取の気性」「百尺竿頭進一歩」を経営理念とし、持続的に成長する企業を目指しています。この社是や経営理念は、そのまま社員一人ひとりの行動指針にも通じ、採用において当社が求める人材像も同様です。「誠心誠意」で接し、「自ら考え、自ら行動する」「未来を見据え、新たなチャレンジを行う」「思い切って一歩を踏み出す」ことが出来る人を求めます。② 人材育成方針当社の持続的な成長と中長期的な企業価値向上のためには、お客様本位の業務運営の推進に向けて役職員一人ひとりが自発的に能力開発に取り組み、各々が成長し続けることが必要不可欠であると考えます。そのためにも集合研修やOJTを通してスキルアップや能力開発を図るとともに、役職員が主体的に能力開発に取り組めるよう学習機会を提供します。また、日常的な業務にとどまらず、売買制度、決済制度、税制改正等の制度対応や新商品の導入等とこれらに伴う社内システムの構築に関する全社横断的なプロジェクトへの参画を通じて役職員の能力の向上を図ります。③ 社内環境整備方針当社は、役職員が仕事と育児・介護を両立し活躍し続けるための環境整備を行い、各種制度の利用推進を図ります。また、全ての役職員が心身ともに健康で働き続けられるよう、役職員の健康保持を支援するとともに、ハラスメント対策を実施し、あらゆるハラスメントの防止に取り組みます。その他、公平な人事制度の設計及び運用により、公正な評価・処遇を実現します。 また、当社は、役職員の心身の健康のみならず経済的な安定を支援する取組み(ファイナンシャル・ウェルネス)として、確定給付企業年金制度、確定拠出年金制度、従業員持株制度、社内預金制度及び社内融資制度を導入しております。加えて、金融商品取引業を営む当社の役職員は、業務の一環として資産形成に関して様々な教育・研修等を受け、知識の習得を図っております。 (3) リスク管理 当社において、サステナビリティに関するリスクの識別や評価等は、全社的なリスク管理と同様に「リスク管理規程」等に基づき行われ、識別されたリスクについては幹部会の協議を経て戦略や計画に反映され、取締役会へ報告、監督されます。また、サステナビリティに関する機会につきましては、各関連部署において識別や評価等が行われております。機会の獲得については幹部会の協議を経て戦略や計画に反映され、取締役会へ報告、監督されます。 (4) 指標及び目標当社では、上記「
(2) 戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む採用に関する方針及び人材育成方針並びに社内環境整備方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は次のとおりであります。指標目標実績(当事業年度)総合職の新卒採用における女性の割合2025年3月31日までに35.0%以上22.2%総合職の男女間における平均勤続年数の格差2025年3月31日までに5.5年以下2.9年男性労働者の育児休業取得率2025年3月31日までに20.0%以上100.0%
戦略
(2) 戦略当社が独自に定めるサステナビリティにおける重点項目毎の具体的な取組みは以下のとおりであります。 サステナビリティに関する重点項目SDGsの該当項目具体的な取組みビジネスに関する取組み証券投資の普及と裾野の拡大・新たなお客様の開拓・高校、大学での金融リテラシー教育等の実施中長期的な資産形成のサポート・お客様本位の業務運営・新NISAつみたて投資枠、投信積立の推進SDGsへの資金供給・SDGs関連の投資信託等の取扱い・北陸みらい応援ファンドの取扱い地方創生・株主コミュニティの運営・地域証券連携コンソーシアムの設立及び会員の拡大・企業のビジネスマッチングの仲介・VI-1号投資事業有限責任組合への出資経営基盤に関する取組み環境保全・環境配慮・敦賀支店のZEB Ready取得・本支店の照明をLED化・グリーンボンドへの投資安心安全な暮らし・防犯ブザープレゼントキャンペーンへの協賛・こども未来古本募金への参加・東日本大震災復興支援義援金セミナーへの協賛・地元活性化の産学連携ソーシャルプロジェクトへの参加・小学生の社会科見学受入れ・能登半島地震災害義援金の寄附働きやすい環境づくり・人間ドックの受診促進(費用補助)・有給休暇の取得促進・育児・介護休業休暇制度の整備・ハラスメント防止研修の実施・従業員研修の充実・資格試験費用の補助・従業員満足度調査の実施・女性営業員の意見交換会開催 なお、当社は個々の役職員の持つ多様性を認め、個性を活かし個々の能力が発揮できる会社を目指しており、人材の多様性の確保を含む採用に関する方針、人材育成方針及び社内環境整備方針を以下のとおり定めております。① 採用に関する方針当社は、採用に当たり、基本的な能力に加え、幅広い視野を有し、時代の変化に柔軟に対応し得る多様な人材の採用に努めます。その際、性別はもちろん、学部や専攻も問いません。また、定期的な新卒採用を中心に中途採用も併用します。また、当社は、「百術不及一誠」を社是、「独立独歩」「進取の気性」「百尺竿頭進一歩」を経営理念とし、持続的に成長する企業を目指しています。この社是や経営理念は、そのまま社員一人ひとりの行動指針にも通じ、採用において当社が求める人材像も同様です。「誠心誠意」で接し、「自ら考え、自ら行動する」「未来を見据え、新たなチャレンジを行う」「思い切って一歩を踏み出す」ことが出来る人を求めます。② 人材育成方針当社の持続的な成長と中長期的な企業価値向上のためには、お客様本位の業務運営の推進に向けて役職員一人ひとりが自発的に能力開発に取り組み、各々が成長し続けることが必要不可欠であると考えます。そのためにも集合研修やOJTを通してスキルアップや能力開発を図るとともに、役職員が主体的に能力開発に取り組めるよう学習機会を提供します。また、日常的な業務にとどまらず、売買制度、決済制度、税制改正等の制度対応や新商品の導入等とこれらに伴う社内システムの構築に関する全社横断的なプロジェクトへの参画を通じて役職員の能力の向上を図ります。③ 社内環境整備方針当社は、役職員が仕事と育児・介護を両立し活躍し続けるための環境整備を行い、各種制度の利用推進を図ります。また、全ての役職員が心身ともに健康で働き続けられるよう、役職員の健康保持を支援するとともに、ハラスメント対策を実施し、あらゆるハラスメントの防止に取り組みます。その他、公平な人事制度の設計及び運用により、公正な評価・処遇を実現します。 また、当社は、役職員の心身の健康のみならず経済的な安定を支援する取組み(ファイナンシャル・ウェルネス)として、確定給付企業年金制度、確定拠出年金制度、従業員持株制度、社内預金制度及び社内融資制度を導入しております。加えて、金融商品取引業を営む当社の役職員は、業務の一環として資産形成に関して様々な教育・研修等を受け、知識の習得を図っております。
指標及び目標 (4) 指標及び目標当社では、上記「
(2) 戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む採用に関する方針及び人材育成方針並びに社内環境整備方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は次のとおりであります。指標目標実績(当事業年度)総合職の新卒採用における女性の割合2025年3月31日までに35.0%以上22.2%総合職の男女間における平均勤続年数の格差2025年3月31日までに5.5年以下2.9年男性労働者の育児休業取得率2025年3月31日までに20.0%以上100.0%
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 なお、当社は個々の役職員の持つ多様性を認め、個性を活かし個々の能力が発揮できる会社を目指しており、人材の多様性の確保を含む採用に関する方針、人材育成方針及び社内環境整備方針を以下のとおり定めております。① 採用に関する方針当社は、採用に当たり、基本的な能力に加え、幅広い視野を有し、時代の変化に柔軟に対応し得る多様な人材の採用に努めます。その際、性別はもちろん、学部や専攻も問いません。また、定期的な新卒採用を中心に中途採用も併用します。また、当社は、「百術不及一誠」を社是、「独立独歩」「進取の気性」「百尺竿頭進一歩」を経営理念とし、持続的に成長する企業を目指しています。この社是や経営理念は、そのまま社員一人ひとりの行動指針にも通じ、採用において当社が求める人材像も同様です。「誠心誠意」で接し、「自ら考え、自ら行動する」「未来を見据え、新たなチャレンジを行う」「思い切って一歩を踏み出す」ことが出来る人を求めます。② 人材育成方針当社の持続的な成長と中長期的な企業価値向上のためには、お客様本位の業務運営の推進に向けて役職員一人ひとりが自発的に能力開発に取り組み、各々が成長し続けることが必要不可欠であると考えます。そのためにも集合研修やOJTを通してスキルアップや能力開発を図るとともに、役職員が主体的に能力開発に取り組めるよう学習機会を提供します。また、日常的な業務にとどまらず、売買制度、決済制度、税制改正等の制度対応や新商品の導入等とこれらに伴う社内システムの構築に関する全社横断的なプロジェクトへの参画を通じて役職員の能力の向上を図ります。③ 社内環境整備方針当社は、役職員が仕事と育児・介護を両立し活躍し続けるための環境整備を行い、各種制度の利用推進を図ります。また、全ての役職員が心身ともに健康で働き続けられるよう、役職員の健康保持を支援するとともに、ハラスメント対策を実施し、あらゆるハラスメントの防止に取り組みます。その他、公平な人事制度の設計及び運用により、公正な評価・処遇を実現します。 また、当社は、役職員の心身の健康のみならず経済的な安定を支援する取組み(ファイナンシャル・ウェルネス)として、確定給付企業年金制度、確定拠出年金制度、従業員持株制度、社内預金制度及び社内融資制度を導入しております。加えて、金融商品取引業を営む当社の役職員は、業務の一環として資産形成に関して様々な教育・研修等を受け、知識の習得を図っております。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 当社では、上記「
(2) 戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む採用に関する方針及び人材育成方針並びに社内環境整備方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は次のとおりであります。指標目標実績(当事業年度)総合職の新卒採用における女性の割合2025年3月31日までに35.0%以上22.2%総合職の男女間における平均勤続年数の格差2025年3月31日までに5.5年以下2.9年男性労働者の育児休業取得率2025年3月31日までに20.0%以上100.0%
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、当社では、事業等のリスクを、将来の経営成績等に与える影響の程度や発生の蓋然性等に応じて、「特に重要なリスク」「重要なリスク」に分類しております。文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 <特に重要なリスク>(1) 市場の縮小に伴うリスクについて株式相場の下落又は低迷により流通市場の市場参加者が減少し株券等の売買高が縮小する場合には、委託手数料が減少する可能性があります。また、株式相場の下落又は低迷により投資信託等の販売額が縮小し、募集等に係る手数料が減少する等、同様の影響を受ける可能性があります。このような場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。株式相場の下落又は低迷の時期を予想することは困難であり、その期間についても同様であります。当社は、株式以外での収益を高めることで、当リスクの軽減を図っております。
(2) 競合によるリスクについて規制緩和に伴う銀行等との競合、異業種からの参入、競合他社同士の合併・業務提携等により競合他社との競争が激化しております。当社が競争力を維持できない場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社は取扱商品の豊富な品揃え、インターネット取引の自営、お客様から信頼される営業員の育成等、競争力の維持・向上に努めており、当リスクの顕在化する可能性は低いと思われます。 (3) 収益基盤に関するリスクについて当社の主たるお客様は、個人投資家であります。このため、個人投資家の投資行動の変化が業績に影響する可能性があります。個人投資家の投資行動の変化は、年齢、相場環境、景気動向、税制の変更等様々であります。当社は、新たなお客様の獲得に注力して収益基盤の拡大を図っており、当リスクの顕在化する可能性は低いと思われます。 (4) 固定資産の減損について当社は、全ての本支店の土地・建物を保有し、固定資産のグルーピングを店舗単位で行っております。これらの中には市場価格が著しく下落しているものがあり、収益性の低下等により投資額の回収が見込めなくなる可能性があります。「固定資産の減損に係る会計基準」に規定される減損損失を認識するに至った場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 <重要なリスク>(1) 主要な事業活動の前提となる事項について当社は、金融商品取引業を営むため、金融商品取引法に基づく「第一種金融商品取引業」及び「投資助言・代理業」の登録を内閣総理大臣より受けております。金融商品取引業者は、金融商品取引業又はこれに付随する業務に関し、法令又は法令に基づく規定に違反した時は、登録又は認可の取消し、一定期間の業務停止又は何らかの改善命令を受ける可能性がありますが、当事業年度末時点では、法令違反等による業務改善命令や業務停止命令等の行政処分に該当する事実はないと認識しております。当社は、法令遵守を重視した運営を行っており、登録等の取消しに至る事態が発生する可能性は低いと思われますが、事業内容が単一セグメントであることから、将来何らかの事由により登録等の取消しを命じられた場合には、当社の経営成績、財政状態並びに企業の継続に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 自己資本規制比率について金融商品取引業者には、金融商品取引法及び金融商品取引業等に関する内閣府令に基づき、自己資本規制比率維持の規制が課されており、同比率に関し120%を下回ることのないようにする必要がありますが、当事業年度末時点では、当社において同比率が120%を下回る事実はないと認識しております。当社は、市場リスク相当額に上限を設けるとともに、同比率を営業日毎に算出して200%を下回らない運営を行っていることから、当リスクが顕在化する可能性は低いと思われますが、将来何らかの事由により定められた自己資本規制比率を維持できない場合は、業務停止や金融商品取引業者の登録の取消しを命じられる可能性があります。また、経営環境の悪化による損失計上等の要因により自己資本規制比率が著しく低下した場合には、比率を維持する観点から積極的にリスクをとり収益を追求することが困難となり、収益機会を逸する可能性が高まります。その結果、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 市場リスクについて当社は、自己の計算において、株価・債券価格・金利・為替その他市場価格等の変動に伴うリスクを内包した金融資産を保有しております。それらの市場価格が急激に変動した場合に損失が発生し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社ではリスク管理を徹底しており、当リスクが顕在化する可能性は低いと思われます。 (4) 取引先又は発行体の信用力悪化に伴うリスクについて当社の取引先が決済を含む債務不履行に陥った場合、また、当社が保有する有価証券の発行体の信用状況が著しく悪化した場合には、元本の毀損や利払いの遅延等により損失を被り、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社は、取引先が債務不履行となることのないよう社内規程によりリスクの軽減を図り、商品有価証券については、保有期間を短くしてリスクの軽減を図っており、当リスクが顕在化する可能性は低いと思われます。 (5) 業務処理におけるリスクについて当社では、各種規程の整備やコンプライアンス体制の整備強化に努めておりますが、事務処理プロセスで発生する事務ミス、事故、又は不正等により損失が発生する可能性があります。また、このような事により、社会的信用が低下する等、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社は、事務ミス、事故、又は不正等の発生を抑止するための各種統制を実施しており、当リスクが顕在化する可能性は低いと思われます。 (6) システムに関するリスクについて当社が業務上使用するコンピュータ・システムや通信回線にハードウエアの不具合、ソフトウエアの不具合、人為的ミス、不正アクセス、災害、停電等の諸要因により障害が発生した場合、障害規模によっては当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社が使用しているコンピュータ・システムや通信回線は原則として冗長化構成とし、使用しているソフトウエアについては、使用開始前に必ずテストを実施して不具合の発生を予防しております。また、人為的ミスや不正アクセスについては、監視機能の充実を図り、災害・停電等については訓練を実施して備えております。このような対策により、当リスクが顕在化する可能性は低いと思われます。 (7) 風評リスクについて当社の事業は、法人、個人のお客様からの信用に大きく依存しています。当社役職員に起因する法令違反や訴訟等が発生した場合には、当社の社会的信用が低下する可能性があります。また、憶測や事実に基づかない風説等が流布された場合、その内容の正確性に関わらず、当社の社会的信用が低下する可能性もあります。その結果、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社は、インターネット上で当社に関する事実に基づかない書込み等の発見に努めており、当リスクの顕在化する可能性は低いと思われます。 (8) 法令遵守に関するリスクについて当社は、法令遵守に係る問題について内部統制の整備を図り、より充実した内部管理体制の確立と役職員の教育・研修等を通じて意識の徹底に努めております。しかしながら、価格変動商品を扱っている業務の特殊性から、そのプロセスに関与する役職員の故意又は過失により法令に違反する行為がなされる可能性があります。このような場合には、訴訟等を提起され、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼすような損害賠償を求められる事案が生じる可能性があります。当社は、苦情・相談のための専用窓口を設置するとともに、通話のモニタリングに努めて法令違反行為の抑止及び早期発見を図っており、当リスクの発生頻度は低いと思われます。なお、当事業年度末時点において、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のある訴訟等はありません。 (9) 情報セキュリティに関するリスクについて当社は、個人データの安全管理に係る取扱規程を整備し管理には万全を期しておりますが、サイバー攻撃によるウイルス・マルウエア感染及び不正アクセス等並びに故意又は過失により、万一、基幹システムの停止や情報が外部に漏洩した場合には、賠償金の発生や社会的信用が失墜すること等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社は、ウイルス・マルウエア感染や不正アクセス等の対策を実施しておりますが、日々状況が変化しており完全に回避することは困難なため、発生に備えた訓練を実施する等の対応を行っております。また、故意・過失による流出についても技術的な対策を行うとともに、全役職員を対象とした情報セキュリティ研修を実施して啓蒙を図っております。これまでのところ被害は確認されておりませんが、依然として世界的にサイバー攻撃は増加しており、細心の注意を払っているもののリスクは増大傾向にあると認識しております。 (10) 災害等に関するリスクについて自然災害の発生や感染症の流行等により事業の縮小を余儀なくされた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。特に、当社の営業基盤は北陸地区を主力としており、この地区のインフラが麻痺するような場合には、その影響はより大きくなります。当リスクの発生可能性を予測することは困難ですが、自然災害に備えて業務継続に必須であるコンピュータ・システムを堅牢なデータセンターに設置する等の対策を行っており、当リスクが顕在化する可能性は低いと思われます。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。なお、当社の事業は投資・金融サービス業という単一セグメントであるため、セグメントごとの分析については記載を省略しております。 (1) 財政状態の分析① 資産当事業年度末における総資産は前事業年度末に比べ32億68百万円増加し、219億42百万円となりました。預託金が16億29百万円、現金・預金が13億22百万円、短期差入保証金が86百万円、未収収益が37百万円それぞれ増加し、信用取引資産が1億90百万円、募集等払込金が1億24百万円、約定見返勘定が64百万円それぞれ減少したこと等により流動資産は27億11百万円増加し、171億36百万円となりました。投資その他の資産が6億87百万円増加し、有形固定資産が1億30百万円減少したこと等により固定資産は5億57百万円増加し、48億6百万円となりました。② 負債預り金が16億62百万円、受入保証金が7億16百万円、未払法人税等が2億29百万円、未払金が1億77百万円、繰延税金負債が1億2百万円、役員賞与引当金が43百万円それぞれ増加し、信用取引負債が6億1百万円減少したこと等により負債合計は23億96百万円増加し、100億5百万円となりました。③ 純資産自己株式の増加2億28百万円により純資産が減少した一方で、利益剰余金が8億23百万円、その他有価証券評価差額金が2億77百万円それぞれ増加したことにより純資産は8億72百万円増加し、119億37百万円となりました。 当社は、金融機関等からの借入れは、信用取引にかかる借入れ及び一時的な資金繰りに必要な借入れを除いて行わない方針であります。信用取引でのお客様への金銭等の貸付は、証券金融会社から借り入れるほか、自己資金を充てています。固定資産の取得についても自己資金で賄っております。当事業年度は大型の設備投資はなく、有形固定資産が1億30百万円の減少(前事業年度は、49百万円の減少)となりました。一方、投資有価証券の取得等に伴って投資その他の資産が6億87百万円の増加(前事業年度は、2億38百万円の増加)となり、その結果、固定資産は5億57百万円の増加(前事業年度は、1億85百万円の増加)となっております。また、利益剰余金の増加等により純資産は119億37百万円となりました。
(2) 経営成績の分析当事業年度における我が国経済は、世界的な金融引締めによる海外景気の下振れや、ウクライナ情勢の長期化、中東情勢の緊迫化、中国経済の先行き不安といった懸念材料はあるものの、国内の個人消費や雇用及び所得環境が改善する等、景気は緩やかな回復基調が続きました。国内の株式市場では、日本銀行が金融緩和策の維持を表明したこと等から日経平均株価は4月から6月中旬まで上昇基調が続きました。しかしながら、米国債格付けの引下げ等によりリスク回避姿勢が強まったことで上値の重い展開となり、イスラエル情勢や米長期金利上昇に対する警戒感も高まったことから、10月4日に30,487円の安値を付けました。その後は、日本銀行が引き続き金融緩和姿勢を維持したことで11月に日経平均株価は反発し、国内外の長期金利低下や国内企業の好決算を受けて上げ幅を広げました。2024年1月1日に発生した令和6年能登半島地震により、年明け初日の日経平均株価は下落しましたが、国内の好調な企業業績等を受け上昇に転じました。加えて、円安・ドル高の進行、米国株の上昇、海外投資家の買越し、新NISA(少額投資非課税制度)への期待と、好材料が重なりその後も大幅上昇を続けました。2月以降も上昇の勢いは衰えず、日経平均株価は2月22日に史上最高値を34年ぶりに更新し、3月4日には遂に40,000円の大台に乗せました。米株式市場の下落や円高・ドル安の進行により、日経平均株価は38,200円台まで下落する場面もありましたが、日本銀行が金融緩和策の終了を決定し17年ぶりの利上げに踏み切ると、当面緩和的な金融環境が継続するとの見方が広がり、再び40,000円を突破し、3月22日に41,087円の高値を付けました。その後も堅調な展開が続き、当事業年度を40,369円で終えました。このような状況の中、当社は地域密着型の対面営業を行う証券会社として、株式営業や債券販売、投資信託販売を中心に営業を展開しました。株式営業においては、「情報シャトル特急便」、「Imamura Report」等当社作成の情報誌や専門調査機関の作成するレポートを活用した投資情報の提供のほか、お客様向けセミナーの開催等、お客様のニーズにお応えする提案・サポート等を積極的に行いました。債券販売においては、第1四半期会計期間では他社株転換条項付円建社債や日経平均株価連動円建社債を販売しました。第2四半期会計期間以降は米ドル建て社債等の販売に注力するとともに、福井県債、石川県債や北陸電力債も取り扱いました。投資信託販売においては、米国株式配当貴族(年4回決算型)の販売が好調であったほか、新しく取扱いを開始した投資信託も好調で前年同期の販売額を大きく上回りました。また、定時定額に投資信託を買い付ける投信積立、旧NISAにおけるつみたてNISAや新NISAにおけるつみたて投資枠の活用を積極的に提案し、顧客層の拡大と証券投資普及を図りました。加えて、7月より若年層向けのネット専用サービスとして投資一任運用サービス「かんたん!今村ゴールナビ」の取扱いを開始いたしました。その結果、当事業年度の営業収益は48億16百万円(前年同期比25.7%増)、純営業収益は47億96百万円(同25.7%増)、経常利益は15億3百万円(同64.9%増)、当期純利益は10億9百万円(同66.1%増)となりました。当事業年度における主な収益及び費用の状況は次のとおりであります。① 受入手数料当事業年度の受入手数料の合計は44億40百万円(前年同期比17.4%増)となりました。その内訳は次のとおりであります。イ 委託手数料株券に係る委託手数料は29億45百万円(同104.1%増)となり、受益証券を含めた委託手数料の合計は29億64百万円(同102.5%増)となりました。ロ 引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料は4億53百万円(同74.7%減)となりました。ハ 募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料は6億75百万円(同112.5%増)となりました。ニ その他の受入手数料その他の受入手数料は3億46百万円(同66.5%増)となりました。② トレーディング損益トレーディング損益は3億30百万円(前年同期は12百万円)となりました。③ 金融収支金融収益が45百万円(前年同期比25.0%増)、金融費用が20百万円(同18.2%増)となった結果、差し引き金融収支は25百万円(同31.2%増)となりました。④ 販売費・一般管理費販売費・一般管理費は33億20百万円(前年同期比13.3%増)となりました。⑤ 営業外損益営業外収益は、受取配当金等39百万円(前年同期比37.5%増)、営業外費用は、為替差損等12百万円(同909.7%増)となりました。⑥ 特別損益特別利益の計上はありませんでした(前年同期は0百万円)。特別損失は、金融商品取引責任準備金繰入れ等12百万円(前年同期比237.2%増)となりました。 当事業年度の受入手数料の合計は44億40百万円(前年同期比17.4%増)で、その商品別内訳は、株券29億49百万円(同103.4%増)、債券4億54百万円(同74.6%減)、受益証券9億77百万円(同90.5%増)、その他59百万円(同98.8%増)であります。当事業年度は、日経平均株価が34年ぶりに史上最高値を更新し、その後も40,000円の大台に乗せる等、国内の株式市場は前事業年度に比べ堅調な展開が続き、株券部門及び受益証券部門においては手数料が大きく増加しました。一方、債券部門においては、当第2四半期会計期間以降、他社株転換条項付円建社債や日経平均株価連動円建社債の販売を行っていないため前事業年度に比べ手数料が減少しました。その結果、当社が採用する経営指標である経費カバー率は56.1%(前事業年度は81.1%)となり、目標とする80%超を達成することはできませんでした。また、当社は経営戦略の一つとして「新たなお客様の獲得」を掲げ、その指標として5年間で15,000口座の新たなお客様の獲得を目指し、単年度においては3,000口座以上の獲得を目標としております。当事業年度は4,440口座(前事業年度は、4,272口座)となり目標を48.0%上回りました。堅調な株式相場や2024年1月から始まった新NISAが追い風となり、新たに多くのお客様を獲得することができました。 (3) キャッシュ・フローの状況の分析当事業年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、期首残高に比べ13億22百万円増加し、81億96百万円となりました。① 営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動によるキャッシュ・フローは、20億25百万円の資金増加(前事業年度は、6億36百万円の資金増加)となりました。これは、税引前当期純利益14億90百万円、減価償却費1億46百万円を計上したことに加え、預り金の増加16億62百万円、受入保証金の増加7億16百万円、信用取引資産の減少1億90百万円、未払金の増加1億73百万円、募集等払込金の減少1億24百万円、約定見返勘定の減少64百万円、役員賞与引当金の増加43百万円等により資金が増加する一方、顧客分別金信託の増加16億30百万円、信用取引負債の減少6億1百万円、短期差入保証金の増加86百万円、法人税等の支払額2億78百万円等により資金が減少した結果であります。② 投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の取得による支出2億76百万円等により3億6百万円の資金減少(前事業年度は、3億54百万円の資金減少)となりました。③ 財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出2億29百万円、配当金の支払額1億86百万円等により3億98百万円の資金減少(前事業年度は、1億86百万円の資金減少)となりました。 当事業年度の日経平均株価は34年ぶりに史上最高値を更新し、その後も40,000円の大台に乗せる等、堅調な展開が続き、国内の株式市場は活況を呈しました。その結果、税引前当期純利益、減価償却費を計上したことに加え、預り金や受入保証金の増加等により、営業活動によるキャッシュ・フローでの資金増加額は20億25百万円となり、前事業年度に比べ拡大しました。投資活動によるキャッシュ・フローは、自己資金による投資有価証券の取得による支出が前事業年度に比べ増加したものの、設備投資による支出が減少したことにより、資金減少額は3億6百万円となり、前事業年度に比べ縮小しました。財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得を実施したため、資金減少額が前事業年度に比べ拡大しました。これらの結果、当事業年度末の資金は期首に比べ増加し81億96百万円となり、依然として高水準を維持しております。また、当社では資金を手許現金及び要求払預金に限定しているため、その流動性に懸念はありません。なお、現時点においては、重要な資本的支出の予定はありません。当社の業績は経済情勢及び市場環境の変動による影響を大きく受けることから、将来に対する予測が困難であります。そのような状況のもと、当社は、今後の事業展開の資金需要及び一時的な業績不振に陥った場合にも柔軟な営業戦略の推進を維持できるよう備えるとともに、株主の皆様への継続的かつ安定的な利益還元を目指してまいります。 (4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積り及び仮定の設定を必要とします。経営者は、過去の実績やそれぞれの状況等を勘案し合理的と考えられる仮定を用いて見積りを行っておりますが、見積り及び仮定については特有の不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
経営上の重要な契約等 5 【経営上の重要な契約等】
該当事項はありません。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
該当事項はありません。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当事業年度中に実施いたしました設備投資の総額は、40百万円で、主たる設備投資は、システム関連機器の取得であります。これらの設備投資に必要な資金は全額自己資金により賄いました。なお、当社の事業は投資・金融サービス業という単一セグメントであるため、セグメントごとの設備投資等の概要については記載を省略しております。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
2024年3月31日現在事業所名(所 在 地)設備の内容帳簿価額(千円)従業員(名)建物土地(面積㎡)器具備品合計本店(石川県金沢市)本社機能及び店舗237,106131,373(844)78,454446,93480弥生支店(石川県金沢市)店 舗36,78588,881(461)4,182129,84912小松支店(石川県小松市)店 舗94,90945,948(590)2,997143,85517加賀支店(石川県加賀市)店 舗26,15655,815(297)3,48185,45312七尾支店(石川県七尾市)店 舗62,20333,339(368)2,66498,20612福井支店(福井県福井市)店 舗97,75479,859(546)2,970180,58314板垣支店(福井県福井市)店 舗59,054220,500(1,582)4,523284,07710敦賀支店(福井県敦賀市)店 舗379,90370,675(532)21,393471,97210富山支店(富山県富山市)店 舗264,379146,968(884)3,265414,61212高岡支店(富山県高岡市)店 舗108,05693,666(630)2,706204,42911砺波支店(富山県砺波市)店 舗106,17071,486(621)2,075179,73313
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
重要な設備の新設、除却等の計画はありません。
設備投資額、設備投資等の概要40,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況38
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況16
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況8,526,000

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社の投資有価証券は、自己資金の長期運用として配当金等の獲得を主目的としている株式を純投資目的の投資株式とし、取引の受託や事業の協力関係・提携関係等の維持・強化を目的として保有する株式を純投資目的以外の目的である投資株式として区分しております。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、純投資目的以外の目的である投資株式を投資先企業との関係の維持・強化等の点で、当社の中長期的な発展につながると判断される場合に保有します。なお、純投資以外の目的である投資株式については取締役会において定期的に保有の目的や合理性について検証しております。 b.銘柄数及び貸借対照表計上額該当事項はありません。 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 該当事項はありません。(当事業年度において株式数が減少した銘柄) 該当事項はありません。 c.特定投資株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報該当事項はありません。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式区分当事業年度前事業年度銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式722,852723,875非上場株式以外の株式1011,841,807911,238,085 区分当事業年度受取配当金の 合計額(千円)売却損益の  合計額(千円)評価損益の  合計額(千円)含み損益減損処理額非上場株式301--1,995非上場株式以外の株式35,192-1,137,362- ④ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの該当事項はありません。 ⑤ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの該当事項はありません。
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社101
貸借対照表計上額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社1,841,807,000
受取配当金の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社35,192,000
評価損益の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社1,137,362,000

Shareholders

大株主の状況 (6) 【大株主の状況】
2024年3月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
今村 直喜石川県金沢市1,358,80026.55
今村コンピューターサービス 株式会社石川県金沢市増泉2丁目5-13500,0409.77
今村不動産株式会社石川県金沢市増泉2丁目5-13455,2808.89
今村 九治石川県金沢市414,9408.10
今村証券社員持株会石川県金沢市十間町25352,4406.88
久保寺 茂男東京都千代田区182,9003.57
吉田 知広大阪府大阪市淀川区159,4003.11
今村 千加子東京都板橋区134,4002.62
今村 之希有東京都板橋区130,0002.54
岡三証券株式会社東京都中央区日本橋1丁目17-698,0001.91計-3,786,20073.99
(注) 1. 当社は、自己株式を203,336株保有しておりますが、上記大株主からは除外しております。2. 発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合は、小数点第3位以下を切り捨てて表示しております。
株主数-金融機関2
株主数-金融商品取引業者19
株主数-外国法人等-個人3
株主数-外国法人等-個人以外11
株主数-個人その他997
株主数-その他の法人3
株主数-計1,035
氏名又は名称、大株主の状況岡三証券株式会社
株主総利回り3
株主総会決議による取得の状況 (1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
該当事項はありません。

Shareholders2

自己株式の取得-228,781,000
自己株式の取得による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー-229,037,000
発行済株式及び自己株式に関する注記 1.発行済株式に関する事項株式の種類当事業年度期首増加減少当事業年度末普通株式(株)5,320,000--5,320,000 2.自己株式に関する事項株式の種類当事業年度期首増加減少当事業年度末普通株式(株)336203,000-203,336 (変動事由の概要)当事業年度における自己株式の増加は、2024年2月13日開催の取締役会決議に基づき、2024年2月14日に自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による買付けを行い、自己株式203,000株を取得したことによるものであります。

Audit1

監査法人1、個別有限責任 あずさ監査法人
独立監査人の報告書、個別 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2024年6月21日今村証券株式会社 取締役会 御中 有限責任 あずさ監査法人 北陸事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士安  藤  眞  弘 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士野  村  実   <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている今村証券株式会社の2023年4月1日から2024年3月31日までの第85期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、今村証券株式会社の2024年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 固定資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性 監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応今村証券株式会社の当事業年度末の貸借対照表において、注記事項「(重要な会計上の見積り)1.固定資産の減損損失の認識要否判定」に記載のとおり、有形固定資産が2,809,372千円計上されており、総資産の12.8%を占めている。 これらの固定資産は、減損の兆候があると認められる場合には、資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって、減損損失の認識の要否を判定する必要がある。減損損失の認識が必要と判定された場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額は減損損失として認識される。 会社は、減損損失の認識の要否の判定における資産のグルーピングを店舗単位としている。当事業年度においては、一部の店舗で主要な資産である土地の市場価格の著しい下落が認められ、減損損失の認識の要否の判定を行っているが、いずれの店舗も割引前将来キャッシュ・フローの総額が資産の帳簿価額を上回ったため、減損損失の認識は不要と判断している。 当該判定に用いる将来キャッシュ・フローの見積りは、経営者が作成した店舗別の中期経営計画を基礎としており、中期経営計画においては、債券の販売環境の変化を踏まえた商品別の販売計画等の主要な仮定が用いられている。また、会社は作成した中期経営計画に対して、一定の不確実性を織り込んだ場合の減損損失の認識の要否の判定に与える影響を検討している。 会社はこのように将来キャッシュ・フローを見積っているものの、金融商品取引業という業種の特性上、会社の経営成績は経済情勢や市場環境の変動による影響を大きく受けることから、将来キャッシュ・フローを合理的に予測することは難しく、高い不確実性を伴う。 以上から、当監査法人は固定資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性が、当事業年度の財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」に該当すると判断した。 当監査法人は、固定資産に関する減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性を検証するため、主に以下の監査手続を実施した。 (1)内部統制の評価固定資産の減損損失の認識の要否の判定に関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。これには以下が含まれる。 ・会社の中期経営計画が、会社の定める規程等に準拠して策定されるための内部統制の有効性の評価・会社の減損損失の認識要否の判定が、会計基準及び会社の定める規程等に準拠して行われるための内部統制の有効性の評価 (2)将来キャッシュ・フローの見積りの適切性の検討将来キャッシュ・フローの見積りの適切性を検討するため、主に以下の手続を実施した。 ・将来キャッシュ・フローの見積り期間の前提となる主要な資産が土地であることの適切性を検討するため、今後の出退店計画及び店舗に係る固定資産の保有方針について、経営者に対して質問したほか、関連資料を閲覧した。・中期経営計画における営業収益の達成見込等について、経営者に質問するとともに、過年度の達成状況について検討した。また、中期経営計画の商品別販売計画の策定に当たり経営者が採用した仮定の適切性を検討するため、当期の商品別の販売実績と比較するとともに、当監査法人が独自に入手した外部調査機関が公表している経済成長率予測との整合性を確かめた。・中期経営計画に対して会社が追加的に織り込んだ一定の不確実性について、債券の販売環境の変化を踏まえた商品別の販売実績との比較や、商品別の回転率分析、顧客からの新規資金導入額分析等を実施して、その合理性を検討するとともに、一定の不確実性考慮後の中期経営計画に基づく将来キャッシュ・フローが、減損損失の認識の要否の判定に与える影響について検討した。 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。・財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。・経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。・財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、今村証券株式会社の2024年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。当監査法人は、今村証券株式会社が2024年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。・財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人は、内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3)【監査の状況】
に記載されている。 利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上
(注) 1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 固定資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性 監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応今村証券株式会社の当事業年度末の貸借対照表において、注記事項「(重要な会計上の見積り)1.固定資産の減損損失の認識要否判定」に記載のとおり、有形固定資産が2,809,372千円計上されており、総資産の12.8%を占めている。 これらの固定資産は、減損の兆候があると認められる場合には、資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって、減損損失の認識の要否を判定する必要がある。減損損失の認識が必要と判定された場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額は減損損失として認識される。 会社は、減損損失の認識の要否の判定における資産のグルーピングを店舗単位としている。当事業年度においては、一部の店舗で主要な資産である土地の市場価格の著しい下落が認められ、減損損失の認識の要否の判定を行っているが、いずれの店舗も割引前将来キャッシュ・フローの総額が資産の帳簿価額を上回ったため、減損損失の認識は不要と判断している。 当該判定に用いる将来キャッシュ・フローの見積りは、経営者が作成した店舗別の中期経営計画を基礎としており、中期経営計画においては、債券の販売環境の変化を踏まえた商品別の販売計画等の主要な仮定が用いられている。また、会社は作成した中期経営計画に対して、一定の不確実性を織り込んだ場合の減損損失の認識の要否の判定に与える影響を検討している。 会社はこのように将来キャッシュ・フローを見積っているものの、金融商品取引業という業種の特性上、会社の経営成績は経済情勢や市場環境の変動による影響を大きく受けることから、将来キャッシュ・フローを合理的に予測することは難しく、高い不確実性を伴う。 以上から、当監査法人は固定資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性が、当事業年度の財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」に該当すると判断した。 当監査法人は、固定資産に関する減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性を検証するため、主に以下の監査手続を実施した。 (1)内部統制の評価固定資産の減損損失の認識の要否の判定に関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。これには以下が含まれる。 ・会社の中期経営計画が、会社の定める規程等に準拠して策定されるための内部統制の有効性の評価・会社の減損損失の認識要否の判定が、会計基準及び会社の定める規程等に準拠して行われるための内部統制の有効性の評価 (2)将来キャッシュ・フローの見積りの適切性の検討将来キャッシュ・フローの見積りの適切性を検討するため、主に以下の手続を実施した。 ・将来キャッシュ・フローの見積り期間の前提となる主要な資産が土地であることの適切性を検討するため、今後の出退店計画及び店舗に係る固定資産の保有方針について、経営者に対して質問したほか、関連資料を閲覧した。・中期経営計画における営業収益の達成見込等について、経営者に質問するとともに、過年度の達成状況について検討した。また、中期経営計画の商品別販売計画の策定に当たり経営者が採用した仮定の適切性を検討するため、当期の商品別の販売実績と比較するとともに、当監査法人が独自に入手した外部調査機関が公表している経済成長率予測との整合性を確かめた。・中期経営計画に対して会社が追加的に織り込んだ一定の不確実性について、債券の販売環境の変化を踏まえた商品別の販売実績との比較や、商品別の回転率分析、顧客からの新規資金導入額分析等を実施して、その合理性を検討するとともに、一定の不確実性考慮後の中期経営計画に基づく将来キャッシュ・フローが、減損損失の認識の要否の判定に与える影響について検討した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、個別固定資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性
その他の記載内容、個別 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、個別 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3)【監査の状況】
に記載されている。

BS資産

土地1,094,213,000
有形固定資産2,809,372,000
ソフトウエア6,418,000
無形固定資産19,923,000
投資有価証券1,934,659,000
長期前払費用19,727,000
投資その他の資産1,977,479,000

BS負債、資本

未払金258,675,000
未払法人税等371,725,000
未払費用57,668,000
賞与引当金240,720,000
繰延税金負債201,735,000
資本剰余金357,075,000
利益剰余金10,158,566,000
その他有価証券評価差額金794,157,000
評価・換算差額等794,157,000
負債純資産21,942,876,000

PL

販売費及び一般管理費3,320,583,000
営業外収益39,464,000
その他、流動資産48,740,000
営業外費用12,025,000
特別損失12,589,000
法人税、住民税及び事業税499,096,000
法人税等調整額-18,118,000
法人税等480,977,000

PL2

剰余金の配当-186,188,000
当期変動額合計823,656,000