特別支配株主から株式等売渡請求の通知がされた場合又は当該株式等売渡請求を承認するか否かが決定された場合 | 1. 本売渡請求の通知に関する事項(1) 当該通知がされた年月日2024年6月14日 (2) 当該特別支配株主の商号、本店の所在地及び代表者の氏名商号釜屋電機株式会社本店の所在地神奈川県大和市中央六丁目1番6号PSAビルディング代表者の氏名代表取締役会長 曾明燦 (3) 当該通知の内容当社は、釜屋電機から、当社の会社法第179条第1項に定める特別支配株主(以下「特別支配株主」といいます。)として、当社の株主の全員(但し、釜屋電機及び当社を除きます。以下「本売渡株主」といいます。)に対し、その有する当社の普通株式(以下「当社株式」といい、本売渡株主が有する当社株式を「本売渡株式」といいます。)の全部を釜屋電機に売り渡すことの本売渡請求に係る通知を2024年6月14日付で受領しました。当該通知の内容は以下のとおりです。 ①特別支配株主完全子法人に対して本売渡請求をしないこととするときは、その旨及び当該特別支配株主完全子法人の名称(会社法第179条の2第1項第1号)該当事項はありません。 ②本売渡請求により本売渡株主に対して本売渡株式の対価として交付する金銭の額及びその割当てに関する事項(会社法第179条の2第1項第2号、第3号)釜屋電機は、本売渡株主に対し、本売渡株式の対価(以下「本売渡対価」といいます。)として、その有する本売渡株式1株につき480円の割合をもって金銭を割当交付します。 ③新株予約権売渡請求に関する事項(会社法第179条の2第1項第4号)該当事項はありません。 ④特別支配株主が本売渡株式を取得する日(以下「取得日」といいます。)(会社法第179条の2第1項第5号)2024年7月19日 ⑤本売渡対価の支払のための資金を確保する方法(会社法第179条の2第1項第6号、会社法施行規則第33条の5第1項第1号)釜屋電機は、本売渡対価を、同社の現預金によりお支払いします。釜屋電機は、本売渡対価の支払のための資金に相当する額の銀行預金を有しています。釜屋電機は、本公開買付け(下記「2. 本株式売渡請求を承認する旨の決定に関する事項」の「(4) 当該決定の理由及び当該決定に至った過程」に定義します。)に係る公開買付届出書の添付書類として2024年3月22日時点の釜屋電機の預金残高に係る2024年3月25日付残高証明書を提出していますが、2024年3月22日以降、釜屋電機において、本売渡対価の支払に支障を及ぼす事象は発生しておらず、また今後発生する可能性も認識していません。 ⑥その他本売渡請求に係る取引条件(会社法第179条の2第1項第6号、会社法施行規則第33条の5第1項第2号)本売渡対価は、取得日以降合理的な期間内に、取得日の前日の最終の当社の株主名簿に記載又は記録された本売渡株主の住所又は本売渡株主が当社に通知した場所において、当社による配当財産の交付の方法に準じて交付されるものとします。但し、当該方法による交付ができなかった場合には、当社の本店所在地にて、当社が指定した方法により(本売渡対価の交付について釜屋電機が指定したその他の場所及び方法があるときは、当該場所及び方法により)、本売渡株主に対する本売渡対価を支払うものとします。 2. 本売渡請求を承認する旨の決定に関する事項(1) 当該通知がされた年月日2024年6月14日 (2) 当該決定がされた日2024年6月14日 (3) 当該決定の内容釜屋電機からの通知のとおり、同社による本売渡請求を承認します。 (4) 当該決定の理由及び当該決定に至った過程当社の支配株主(親会社)である華新科技股份有限公司(Walsin Technology Corporation、以下「Walsin」といいます。)の子会社である釜屋電機が2024年3月26日から2024年6月6日までを買付け等の期間として実施した当社株式に対する公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)に関して当社が2024年3月26日に提出した意見表明報告書(2024年5月9日に提出した意見表明報告書の訂正報告書による変更を含みます。以下「本意見表明報告書」といいます。)の「3. 当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(5) 本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載のとおり、本売渡請求は、本公開買付けの結果、釜屋電機が当社の議決権の90%以上を保有するに至ったことから、当社株式(但し、釜屋電機が所有する当社株式及び当社が所有する自己株式を除きます。)の全てを取得し、当社を釜屋電機の完全子会社とすることを目的とする取引(以下「本取引」といいます。)の一環として行われるものであり、本売渡対価は、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの買付け等の価格(以下「本公開買付価格」といいます。)と同一の価格に設定されています。当社は、本意見表明報告書の「3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(2) 本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、以下の過程及び理由により、2024年3月25日開催の当社取締役会において、本公開買付けに関して、賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して、本公開買付けに応募することを推奨する旨の決議をしました。なお、当該取締役会決議は、本意見表明報告書の「3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(6) 本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑥ 当社における利害関係を有しない取締役(監査等委員である取締役を含む。)全員の承認」に記載の方法により決議されています。また、以下の記載のうち、釜屋電機に関する記載については、釜屋電機から受けた説明に基づくものです。 (ⅰ)釜屋電機らからの提案及び検討体制の構築の経緯当社は、2024年1月24日にWalsin及びその子会社53社によって構成される企業集団(以下、総称して「Walsinグループ」といい、当社を除き「釜屋電機ら」といいます。)より当社を完全子会社化することを目的とした本公開買付けに関する意向表明書(以下「初期意向表明書」といいます。)を受領しました。これに対し、当社は、本取引が支配株主との重要な取引等に該当し、また、本取引において釜屋電機と釜屋電機以外の当社一般株主との間で構造的な利益相反の問題及び情報の非対称性の問題が類型的に存することに鑑み、本取引に係る当社の意思決定に慎重を期し、当社取締役会の意思決定過程における恣意性及び利益相反のおそれを排除し、意思決定過程の公正性を担保するとともに、当社取締役会における意思決定が、当社の少数株主にとって不利益のないものでないか否かを確認することを目的として、釜屋電機から独立した立場で、当社の企業価値向上及び当社の一般株主の皆様の利益確保の観点から本取引に係る検討、交渉及び判断を行うための体制の構築を直ちに行いました。 具体的には、当社は、本意見表明報告書の「3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(6) 本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「② 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」に記載のとおり、2024年1月31日開催の取締役会における決議に基づき川澄晴雄氏(当社独立社外取締役)、山﨑頼良氏(当社独立社外取締役 、公認会計士)、木下嘉隆氏(当社独立社外取締役)の3名から構成される独立した特別委員会(以下「本特別委員会」といいます。)を設置し、本特別委員会に対し、本取引の目的の合理性、本取引における手続の公正性、取引条件の妥当性等について委嘱しました(本特別委員会の委員の構成、具体的な委嘱事項、検討の経緯及び判断内容等については、本意見表明報告書の「3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(6) 本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「② 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」をご参照ください。)。また、本特別委員会への委嘱にあたり、当社の取締役会が本取引に関する決定を行うに際して、本特別委員会の判断内容を最大限尊重し、本特別委員会が本取引の目的又は取引条件について妥当でないと判断した場合には本取引に賛同しないことを前提としています。さらに、当社は、2024年1月下旬、初期意向表明書の内容について検討するため、本取引に関して、当社、Walsin及び釜屋電機から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として株式会社KPMG FAS(以下「KPMG FAS」といいます。)、当社、Walsin及び釜屋電機から独立したリーガル・アドバイザーとして神谷町法律事務所をそれぞれ選任しました。 また、当社は、本意見表明報告書の「3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(6) 本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑤ 当社における独立した検討体制の構築」に記載のとおり、Walsin及び釜屋電機から独立した立場で、本取引に係る検討、交渉及び判断を行うための体制を当社の社内に構築するとともに、かかる検討体制(本取引に係る検討、交渉及び判断に関与する当社の役職員の範囲及びその職務を含みます。)に独立性及び公正性の観点から問題がないことについて本特別委員会の承認を受けています。 (ⅱ)検討・交渉の経緯当社は、KPMG FASから当社株式の価値算定結果に関する報告、釜屋電機との交渉方針に関する助言その他の財務的見地からの助言を受けるとともに、神谷町法律事務所から本取引における手続の公正性を確保するための対応等についての法的助言を受け、これらを踏まえ、本取引の是非及び取引条件の妥当性について、初期意向表明書を受領した2024年1月24日から同年3月25日まで、慎重に検討を行ってきました。当社は、2024年2月下旬、釜屋電機に対して、本特別委員会からの助言も踏まえ、本取引の背景・目的・意義、本取引後の経営方針といった内容を中心に質問を行いました。これに対し、当社は、釜屋電機から、2024年3月上旬に上記各質問に対する回答を受領し、本特別委員会からの助言も踏まえ、本取引の意義・目的、本取引後に想定されるシナジー等について協議を進めてまいりました。釜屋電機からの回答の内容については、下記「(ⅲ)当社の意思決定の内容」をご参照ください。 また、本公開買付価格については、当社は、釜屋電機から、2024年1月24日に、本公開買付価格を410円とする提案を受けました。これに対して、当社は、2024年2月29日に、同種事例のプレミアム水準と比較して設定されたプレミアムが低く少数株主の利益保護の観点から妥当な水準とはいえないこと等を理由として本公開買付価格を再考するよう要請しました。これに対して、釜屋電機は、かかる要請を踏まえ、本公開買付価格について再度検討し、当社は、2024年3月6日に、釜屋電機から本公開買付価格を430円(再提案提出日である2024年3月6日の終値294円に対し46.3%、同日までの1ヶ月間の終値単純平均値294円に対し46.3%、同日までの3ヶ月間の終値単純平均値301円に対し42.9%、同日までの6ヶ月間の終値単純平均値317円に対し35.6%のプレミアム)とする提案を受けました。これに対し、当社は、2024年3月8日に、当社が作成した2024年12月期から2028年12月期までの事業計画を基礎として算定された第三者算定機関による当社株式価値の算定結果の見込みを踏まえると、当該提案価格は当社が実現しうる本源的価値が少数株主に対して適切に分配される水準とはいえないことを理由として、本公開買付価格を再考するよう要請しました。これに対して、釜屋電機は、かかる要請を踏まえ、本公開買付価格について再度検討し、当社は、2024年3月13日に、釜屋電機から本公開買付価格を460円(再提案提出日である2024年3月13日の終値309円に対し48.9%、同日までの1ヶ月間の終値単純平均値298円に対し54.4%、同日までの3ヶ月間の終値単純平均値300円に対し53.3%、同日までの6ヶ月間の終値単純平均値315円に対し46.0%のプレミアム)とする提案を受けました。これに対し、当社は、2024年3月14日に、引き続き当社が、直近までの業績の動向、一般に公開された情報等の諸要素を考慮して作成した、2024年12月期から2028年12月期までの財務予測(以下「本財務予測」といいます。)を基礎として算出された第三者算定機関であるKPMG FASによる当社の株式価値の算定結果の見込みを踏まえると、依然として当該提案価格は当社が実現しうる本源的価値が少数株主に対して適切に分配される水準とはいえないことを理由として、本公開買付価格を再考するよう要請しました。これに対して、釜屋電機は、かかる要請を踏まえ、本公開買付価格について再度検討し、当社は、2024年3月19日に、釜屋電機から本公開買付価格を480円(再提案提出日の前営業日である2024年3月18日の終値305円に対し57.4%、同日までの1ヶ月間の終値単純平均値300円に対し60.0%、同日までの3ヶ月間の終値単純平均値300円に対し60.0%、同日までの6ヶ月間の終値単純平均値314円に対し52.9%のプレミアム)とする提案を受けました。これに対し、当社は、2024年3月20日に、当該提案価格は本財務予測を基礎として算出された第三者算定機関による当社株式価値の算定結果の見込みを踏まえて、評価しうる範囲に至っているものの、当社の一般株主の利益を最大限追求するという観点より、本公開買付価格の更なる引き上げ余地がないか、再度検討するよう要請しました。これに対して、釜屋電機は、2024年3月19日に釜屋電機が提案した1株当たり480円の価格は、当社株式の市場株価に対して十分なプレミアムが付されたものであり、一般株主の利益に資するものであると判断し、当社は、価格の引き上げは行わない旨の回答を受けました。なお、当社及び本特別委員会は、釜屋電機より、本公開買付けは、買付予定数の下限を、釜屋電機が本公開買付け後において所有する当社の議決権の数が当社の総議決権の60%に相当する数以上となるよう設定している点について、本意見表明報告書の「3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(2) 本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「①本公開買付けの概要」に記載のとおり、①当社における直近3事業年度に係る定時株主総会の議決権行使率が低い水準にあること、さらに、同種事案の統計上、株式併合を行うこと(以下「本株式併合」といいます)及び本株式併合の効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款の一部変更を行うことを付議議案に含む臨時株主総会(以下、「本臨時株主総会」といいます)のような二段階買収に係る株主総会においては、その他の通常の株主総会議案と比較して議決権行使率が低くなる傾向があること、並びに②当社の株主(実質株主を含みます。)に取引条件の適否にかかわらず公開買付けへの応募を行わない方針をとるパッシブ・インデックス運用ファンド等が存在し、その保有する当社の議決権数が少なくとも当社の総株主の議決権数の2%から3%程度存在するものと見込まれていることに鑑み、本公開買付けの成立を安定的なものとし、本取引の成立の蓋然性を最大化しつつ、本公開買付け後に釜屋電機が当社の総株主の議決権数の3分の2を所有するに至らない場合でも、その所有する当社の議決権数が本臨時株主総会において、本株式併合に係る議案が現実的に承認される水準となるよう設定している旨の説明を受けています。 (ⅲ)当社の意思決定の内容以上の経緯のもとで、当社は、2024年3月25日開催の取締役会において、神谷町法律事務所から受けた法的助言、KPMG FASから受けた財務的見地からの助言及び同社から受領した2024年3月22日付株式価値算定書(以下「本株式価値算定書(KPMG FAS)」といいます。)の内容を踏まえつつ、本特別委員会の答申書(以下「本答申書」といいます。)において示された本特別委員会の判断内容を最大限に尊重しながら、本公開買付けを含む本取引が当社の企業価値の向上に資するか否か、及び本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件が妥当なものか否かについて、慎重に協議及び検討を行いました。上記取締役会における協議及び検討の具体的内容は以下のとおりです。当社グループを取り巻く事業環境は、安全・環境規制の強化、通信・交通インフラ網の拡充などにより中長期的には事業機会の拡大が期待できます。しかし、直近では世界情勢の不安定化やインフレ懸念による景気減速、半導体・通信関連市場での生産調整等による影響から需要の減退を迎えており、当社の業績も悪化しています。このような厳しい事業環境下において、当社の想定する当社の経営課題は以下のとおりとなります。a. 積層誘電体フィルタ事業の再構築これまで積層誘電体フィルタ事業は情報通信事業本部の傘下にありましたが、次期より事業部として独立させます。また、同事業部長をWalsinグループより迎え、当社同事業とWalsinグループの高周波部門との一体運営を行います。2023年12月期、同事業は期首予想からの大幅な需要減により赤字となりました。需要減の直接的要因は通信関連投資抑制によるものですが、一方でマーケティング力の不足、お客様からのコスト低減・納期要求に十分対応できないことによる機会損失なども要因として挙げられました。この点を抜本的に是正するため、組織変更を伴うWalsinグループとの一体運営に踏み切ります。既に販売面では協業体制を構築しており、Walsinグループとのマーケティング情報一元化を進め、当社商品戦略に反映させていきます。また、材料・製造プロセス共通化の技術開発も進んでおり、2024年12月期よりWalsinグループ製造ライン活用によるコスト低減、量的拡大を行います。b. 製品収益性の改善2023年12月期より着手している代替部材によるコスト低減、納期遅延解消による航空輸送費抑制、生産性の改善を継続していきます。また、お客様に対しても、材料やエネルギー価格の上昇によるコスト増分の製品価格転嫁や、旧来の低収益製品の新規品への置換、終息もお願いしていきます。2020年、釜屋電機は当社より第一回無担保転換社債型新株予約権付社債(以下「本新株予約権付社債」といいます。)について割当を受け、さらに、釜屋電機は2021年1月に当社をWalsinの連結子会社とすることを目的とした当社株式の公開買付け(以下「2020年公開買付け」といいます。)を行ったのちに、本新株予約権付社債に係る新株予約権の行使による当社株式への転換及び東京証券取引所における市場買付けを通して(これらの一連の取引を総称して「本連結子会社化取引」といいます。)、当社をWalsinの連結子会社化して以降、当社と釜屋電機らが連携し、釜屋電機らが所有するグローバルな販売、調達チャネルや低コストの製造技術などのリソースを最大限活用することや積層誘電体フィルタ事業を拡大することで、上記課題の解消、及び当社の掲げる2025年度営業利益率10%を目指してまいりました。その一方で、2023年度は、新型コロナウイルス感染症の収束により各国経済活動が正常化する一方で、ロシアのウクライナ侵攻による資源価格上昇などにより長期化するインフレと、欧米諸国の度重なる金利上昇の影響などにより回復速度は鈍化しました。このような状況のもと、パワーエレクトロニクス事業は、工作機械市場、医用市場が堅調に推移したものの、半導体製造装置市場は在庫調整による落ち込みが鮮明になりました。一方、情報通信事業では、半導体不足緩和などによる車載市場の回復があったものの、高速大容量へ対応した新規格Wi-Fiや第5世代移動通信システム市場やリチウムイオン電池市場は、北米の金融引締めなどの影響に伴う設備投資の抑制や世界経済の減速などで落ち込み、売上高が116億72百万円、営業利益が3億20百万円(営業利益率2.7%(小数点以下第二位を四捨五入しています。))となりました。このような状況を踏まえて、本取引に関する釜屋電機からの提案内容及び本取引に関する回答において、釜屋電機から、本取引による当社の完全子会社後においては、どのような具体的な施策が想定されているのかの質問に対して、以下のようなWalsinの経営資源の提供を含めたサポートが得られる見込みであることが明らかになりました。 ・ Walsinの販売チャネルの活用当社の製品を、Walsinの販売チャネルを通じて、日本国外にさらなる拡販をするとのことです。Walsinグループにおいては、中華圏(中国・台湾・香港)での2023年12月31日時点の売上高がWalsinグループ全体の売上高の60%超を占めており、中華圏への販売チャネルを多く抱えているとのことです。加えて、同圏内において600社を超える多様な顧客を有しているとのことです。当社がWalsinの中華圏だけでなく、その他のアジア地域、欧州、北米での販売チャネルを通じて当社の製品を販売していくことで、当社の日本国外の新規顧客獲得を通じた収益拡大に貢献できると考えているとのことです。さらに、本連結子会社化取引後、Walsinグループの受動部品の分野を主として協業をしてまいりましたが、当社を釜屋電機の完全子会社とすることを通じ、厚膜印刷基板等の他のビジネスにおいてもWalsinグループとの連携を深めることで、当社の持つ技術、製品をより効果的に拡販できると考えているとのことです。・ 製品ラインナップの拡充Walsinの製品を当社顧客へ、当社の製品をWalsinグループ顧客基盤へとクロスセルによる販売機会の拡大をすることができると考えているとのことです。例えば、民生用製品に広く採用されるセラミック製品である積層誘電体フィルタは、当社とWalsinの双方が提供する製品であり、以下のとおり、当社顧客の便益をWalsinが補完することができると考えているとのことです。すなわち、当社の積層誘電体フィルタは通信等世界的に高い品質基準を求められる規制の厳しい業界向けのカスタム製品に強みを持ち、Walsinの積層誘電体フィルタはスマートフォンやウェアラブル向けの消費財に強みがあり、相互補完的な役割があると考えているとのことです。また、積層誘電体フィルタ以外にも、Walsinの様々な製品の中で、多層セラミックチップ(MLCC)、チップ抵抗器、高周波製品、ディスクコンデンサ、バリスタ、チップヒューズ、セラミック誘電粉末、ディスク型半導体コンデンサ部品、ダイオード、インダクタ等は、潜在的な当社の既存顧客のニーズを満たすと考えているとのことです。・ Walsinの事業運営機能の活用Walsinのグローバル調達・物流・研究開発・販売マーケティング機能その他のグローバルな運営プラットフォームを当社に提供し、当社がこれを活用することにより、当社の収益拡大、コスト削減等が可能になると考えているとのことです。また、Walsinグループが有する研究開発プラットフォームを当社に提供することで、財務及び人材面において当社の開発リソースの強化に貢献できると考えているとのことです。・ コスト競争力の強化当社の汎用製品の製造をWalsinの工場が担うことにより、当社の製品のコスト競争力の強化につながると考えているとのことです。具体的には、Walsinの台湾とマレーシアの工場では、コスト競争力を高めるために、当社の製品のOEM生産を提供することが可能であり、また、当社の製品をWalsinの台湾、中国及びマレーシアの工場において製造することによりコスト削減が可能となり、ひいては当社のコスト競争力の強化につながると考えているとのことです。さらに、当社の完全子会社化を通じて、当社がWalsinグループの有する電子機器受託製造ビジネス等の経営資源を最大限に活用することで、これまで以上のコスト削減効果が期待できると考えているとのことです。・ Walsinの本社機能の活用Walsinの国際法務や国際税務の機能・経験を当社に提供することにより、当社の事業のさらなる国際的な展開に資すると考えているとのことです。また、Walsinグループと当社との間における人材交流及び派遣を通して経営及び人事機能の統合を進めることが可能になると考えているとのことです。以上のとおり、本連結子会社化取引以降の協業の目的を実現させる上で、本取引により当社が釜屋電機の完全子会社となり、当社と釜屋電機の構造的な利益相反を解消し、Walsinグループの経営資源をこれまで以上に迅速かつ柔軟に活用することにより、当社事業の成長、競争力の向上等を通じて、当社の企業価値向上に資するものと考えるに至りました。 また、当社は、本公開買付けには本公開買付け後の釜屋電機の所有割合が60%となる買付予定数の下限が付されており、本公開買付けが成立しても当社株式の非公開化が行われない可能性があるものの、当社における直近3事業年度に係る定時株主総会の議決権行使率が69%から76%と比較的低い水準であるところ、当社の議決権行使率が90%程度以上にならない限り、釜屋電機において当社の総議決権の60%を所有することにより、実際に行使される当社の総議決権のうちの3分の2以上の議決権を所有することになるため、本公開買付け後の本臨時株主総会において本株式併合に係る議案が承認される蓋然性が高いと考えています。当社は、上記のとおり本公開買付け後の本臨時株主総会において本株式併合に係る議案が承認される蓋然性が高いと考えられることに加えて、仮に、本公開買付け後の本臨時株主総会において株式併合に係る議案が否決されたとしても、釜屋電機は、当社株式の追加取得により当社の速やかな非公開化を図る予定であることからすると、本公開買付け後の釜屋電機の所有割合が60%となる買付予定数の下限を設定することについては、問題ないと判断しました。なお、当社が釜屋電機の完全子会社となり、当社株式の上場が廃止された場合には、株式の非公開化に伴う一般的なデメリットとして、資本市場からの直接的な資金調達を行うことができなくなるといったこれまで上場会社として享受してきたメリットを喪失することになります。しかしながら、市場環境及び当社の直近の業績を考慮すると、当面の間エクイティ・ファイナンスによる効果的な資金調達は容易でないと考えられること、また上場を維持するために求められる金融商品取引法上の有価証券報告書等の継続的な開示体制への対応、上場維持に伴う各種費用(上場料、開示書類の作成費用、株式事務代行機関への委託費用、監査費用等)のコスト負担は年々増加しており、釜屋電機の完全子会社となり非公開化することによってこれらに係る業務及びコスト負担を軽減できること、さらに上記のとおりWalsinの販売網の利用、グローバル調達・物流・研究開発・販売マーケティング機能その他のグローバルな運営プラットフォームやその他コーポレート機能の提供、当社の汎用製品の製造の内製化等が達成されることが見込まれることに鑑みれば、当社株式の上場が廃止されることによるデメリットは、上記の当社の企業価値向上が見込まれるメリットを上回らないものと考えています。また、本公開買付価格については、当社は、2024年3月25日、本公開買付価格である480円は、当社、釜屋電機らから独立した第三者算定機関であるKPMG FASから取得した本株式価値算定書(KPMG FAS)によれば、当社株式の株式価値の算定結果のうち、市場株価平均法に基づく算定結果のレンジの上限を上回っており、類似会社比較法及びディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」といいます。)に基づく算定結果のレンジの範囲内となっていること、2024年3月22日の東京証券取引所スタンダード市場における当社普通株式の終値316円に対して51.9%のプレミアムを加えた価格、直近1ヶ月の終値単純平均値304円に対して57.9%のプレミアムを加えた価格、直近3ヶ月間の終値単純平均値301円に対して59.5%のプレミアムを加えた価格、直近6ヶ月間の終値単純平均値313円に対して53.4%のプレミアムを加えた価格となっているところ、経済産業省が「公正なM&Aの在り方に関する指針」を公表した2019年6月28日以降に公表され、かつ成立した連結子会社の完全子会社化を目的とした他の公開買付けの事例(マネジメント・バイアウトを含みません。)55件におけるプレミアム水準(平均値は公表日の前営業日に対するプレミアム率が40.6%、過去1ヶ月間が43.8%。過去3ヶ月間が42.8%、過去6ヶ月間が40.8%)との比較においても、相応のプレミアムが付されていると評価することができるものと判断したこと、かつ、2020年公開買付けにおける公開買付価格(以下「2020年公開買付価格」といいます。)との関係においても、本公開買付価格は2020年公開買付価格の460円を上回っており、本連結子会社取引において引き続き当社株式を所有することを選択した株主の利益保護の観点からも妥当性を有すると考えられることから、釜屋電機らに対し、上記価格提示に応諾する旨を回答し、当社及び釜屋電機らは価格条件について最終的に合意しました。上記内容の協議及び検討の結果、当社は、2024年3月25日、本取引が当社の企業価値向上に資する最善の選択であると判断し、同日開催の当社取締役会において、本公開買付けに賛同する旨の意見を表明するともに、当社の株主の皆様に対して、本公開買付けに応募することを推奨することを決議しました。 なお、本公開買付価格は、当社の2023年12月31日現在の簿価純資産から算出した1株当たり純資産額707円(小数点以下を四捨五入しています。)を32.1%(小数点以下第二位を四捨五入しています。)下回っていますが、当社の保有する工場施設を閉鎖し更地にして売却するためには、工場建物の解体費用などの各種費用が伴うものと考えられること、当社の資産の中には製造設備などをはじめとした事業用資産が多く含まれており、その流動性が必ずしも高いわけではなく、資産売却等の困難性や清算に伴う相当な追加コストの発生が考えられること、投資その他の資産の大部分を占める退職給付に係る資産についても、年金制度を終了した場合でも年金資産が当社に返還されるものではないこと、等を考慮すると、仮に当社が清算する場合にも、簿価純資産額がそのまま換価されるわけではなく、相当程度毀損が見込まれると考えています(但し、当社としては清算を予定しているわけではないため、清算する場合における純資産の毀損額の具体的な水準の把握までは行っておらず、したがって上記1株当たり純資産額に当該毀損額を反映した金額と本公開買付価格との関係についても確認していません。)。また、純資産額は将来の収益性を反映するものではないため、継続企業である当社の企業価値の算定において重視することは合理的ではないと考えています。当該取締役会における決議の方法については、本意見表明報告書の「3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(6) 本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保する措置」の「⑥ 当社における利害関係を有しない取締役(監査等委員である取締役を含む。)全員の承認」をご参照ください。 その後、当社は、2024年6月7日、釜屋電機より、本公開買付けの結果について、当社株式7,601,498株の応募があり、その全てを取得することになった旨の報告を受けました。この結果、2024年6月13日(本公開買付けの決済の開始日)付で、釜屋電機の所有する当社株式の議決権所有割合は92.60%となり、釜屋電機は、当社の特別支配株主に該当することとなりました。このような経緯を経て、当社は、釜屋電機より、本意見表明報告書の「3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(5) 本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載のとおり、本取引の一環として、会社法第179条第1項に基づく本売渡請求を行う旨の通知を、2024年6月14日付で受領しました。 その結果、当社は、本書提出日開催の取締役会において、(ⅰ)本売渡請求は本取引の一環として行われるものであるところ、当社は、上記のとおりの過程及び理由により、本取引は当社の企業価値の向上に資すると判断しており、当該判断を変更すべき事情は生じていないこと、(ⅱ)本売渡対価は本公開買付価格と同一の価格に設定されているところ、当該価格は、上記のとおり、本意見表明報告書の「3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(6) 本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保する措置」に記載の本取引に係る取引条件の公正さを担保するための措置が十分に講じられた上で、本特別委員会の実質的な関与の下、釜屋電機らとの間で十分な交渉を重ねた結果合意された価格であり、また、本意見表明報告書の「3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(6) 本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保する措置」に記載のとおり、本特別委員会から取得した本答申書においても、妥当であると認められると判断されている等、本売渡株主の皆様が享受すべき利益が確保された妥当な価格であると考えられること、(ⅲ)釜屋電機は、本売渡対価を、同社の現預金により支払うことを予定しているところ、当社としても、本公開買付けに係る公開買付届出書の添付書類として提出された釜屋電機の預金残高証明書を確認することにより、2024年3月22日時点で同社が本売渡対価の支払のための資金に相当する額の銀行預金を有していることを確認していること、また、釜屋電機によれば、同日以降、本売渡対価の支払に支障を及ぼす事象は発生しておらず、今後発生する可能性も認識していないとのことから、釜屋電機による本売渡対価の支払のための資金の準備状況・確保手段は相当であり、本売渡対価の交付の見込みはあると考えられること、(ⅳ)本売渡対価の交付までの期間及び支払方法について不合理な点は認められないことから、本売渡請求に係る取引条件は相当であると考えられること、(v)本公開買付けの開始以降本書提出日に至るまで当社の企業価値に重大な変更は生じていないこと等を踏まえ、本売渡請求は、本売渡株主の利益に配慮したものであり、本売渡請求の条件等は適正であると判断し、取締役8名のうち、上記取締役会の審議及び決議に参加した、焦佑衡氏、陳怡光氏及び陳明清氏を除く利害関係を有しない取締役5名の全員の一致で、釜屋電機からの通知のとおり、本売渡請求を承認する旨の決議をしました。なお、焦佑衡氏及び陳明清氏は、いずれも釜屋電機の役職員であり、また、陳怡光氏は、2024年5月31日まで釜屋電機の取締役及び代表取締役社長であり、現在もWalsinの役職員であるため、取締役会における審議及び決議が本取引における構造的な利益相反の問題及び情報の非対称性の問題による影響を受けるおそれを可能な限り排除する観点から、上記取締役会における審議及び決議には参加しておらず、また当社の立場において、本公開買付けに関する釜屋電機らとの協議及び交渉に参加していません。 以 上 |
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