財務諸表
CoverPage
提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2024-04-26 |
英訳名、表紙 | coly Inc. |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 中島 杏奈 |
本店の所在の場所、表紙 | 東京都港区赤坂四丁目2番6号 |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 03-3505-0333 |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2 【沿革】 当社は、2014年に東京都港区においてエンターテインメントネットメディア事業の運営を目的として創業いたしましたが、その後モバイルオンラインゲームの企画、開発及び運営を軸に事業を展開しております。設立以降の当社に係る経緯は以下のとおりであります。 年月概要2014年2月東京都港区赤坂一丁目において資本金100千円で、当社を設立2015年3月モバイルオンラインゲーム「ドラッグ王子とマトリ姫」サービス開始2015年11月東京都港区赤坂二丁目へ移転〃資本金を5,000千円に増資2016年9月モバイルオンラインゲーム「スタンドマイヒーローズ」サービス開始2017年2月東京都港区赤坂四丁目へ移転2017年3月coly storeにて、自社グッズの販売開始2018年8月モバイルオンラインゲーム「オンエア!」サービス開始2019年11月モバイルオンラインゲーム「魔法使いの約束」サービス開始2021年2月東京証券取引所マザーズ市場に上場2022年4月coly more! 池袋PARCO店オープン2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しによりマザーズ市場からグロース市場へ移行2022年5月モバイルオンラインゲーム「&0」サービス開始2022年9月SugarDia 原宿オープン2023年3月Nintendo Switch向けダウンロード専用ソフト『ドラッグ王子とマトリ姫』発売2023年4月coly cafe! 池袋PARCO店オープン2023年4月モバイルオンラインゲーム『永久少年Side Project-トワイライトなスピカ-』サービス開始2023年7月coly more! 心斎橋PARCO店オープン |
事業の内容 | 3 【事業の内容】 当社は、「もっと、面白く」という企業理念を掲げ、モバイルオンラインゲームを軸とした女性向けコンテンツ開発を通じて人間の精神を、延いては社会を「より一層」豊かにするために、面白いものを集め、知り、創り出すという使命のもとコンテンツ事業を展開しております。 当社はコンテンツ事業の単一セグメントでありますので、以下サービスごとに説明をいたします。 (1) モバイルオンラインゲーム開発・運営について当社は、主にApple Inc.及びGoogle LLCが運営する各プラットフォームにおいて、モバイルオンラインゲームの提供を行っております。モバイルオンラインゲームは、これまでの家庭用ゲーム専用機のタイトルとは異なり、ユーザーが短時間で気軽に楽しめるゲームであり、ダウンロードや月額基本料は無料、一部アイテム課金制 (注)を採用するタイトルが主流となっております。当社が提供しているモバイルオンラインゲームにつきましても、主に同様の仕組みでサービスを提供しております。一部、「ドラッグ王子とマトリ姫」につきましては、ダウンロードや月額基本料は無料で提供しておりますが、アイテムに対する課金制ではなく、ストーリーを一作品ずつ購入し読み進めるサービス内容となっております。 (注) 無料で入手することが可能であるアイテムやカード等を、ゲームを有利に進めるために有料で提供すること。 当社の主要な提供タイトルは、次のとおりであります。2024年1月31日現在タイトル名プラットフォームオリジナル/他社ゲーム内容等ドラッグ王子とマトリ姫App StoreGoogle Playストアオリジナル新人マトリ(麻薬取締官)である主人公(ユーザー)とパートナーである捜査官との恋愛を軸に、キャラクター達との人生そのものを描くストーリーとなっております。パートナーごとにストーリーを選択して購入するノベルゲームとなっております。スタンドマイヒーローズApp StoreGoogle PlayストアAmazon アプリストアオリジナル前作「ドラッグ王子とマトリ姫」をベースに、新人マトリである主人公(ユーザー)が、それぞれの正義を追求しながら、未解決事件に挑む物語です。爽快なパズルとともに、多彩な職業の魅力的なキャラクター達が登場します。魔法使いの約束App StoreGoogle Playストアオリジナル異世界に召喚され魔法使いを導く賢者となった主人公(ユーザー)や、特別な力を持つ魔法使い達が、互いに絆や信頼を結びながら、ともに世界を守る群像劇がメインストーリーとなっております。多様な絆や信頼のあり方を描き、自由な捉え方で楽しめる本格ファンタジーの世界観を舞台とする育成ゲームとなっております。 当社の主要な提供タイトルごとのモバイルオンラインゲーム売上高は、次の通りであります。(単位:千円)回次第6期第7期第8期第9期第10期タイトル名2020年1月2021年1月2022年1月2023年1月2024年1月ドラッグ王子とマトリ姫72,10762,98043,16035,93036,534スタンドマイヒーローズ1,902,4811,763,2691,416,6071,107,6141,004,701オンエア!376,492172,684―――魔法使いの約束174,5383,243,2273,857,0222,840,0132,220,348&0―――105,9442,740その他――――150合計2,525,6205,242,1615,316,7894,089,5033,264,475 (2) メディアについて① グッズ販売当社が保有しているIP(注1)及び他社が保有しているIPを使用し、グッズの企画、販売等を行っております。販売方法は、「coly more! 池袋PARCO店」及び「coly more! 心斎橋PARCO店」における対面販売、ECサイトにおける通信販売、ゲーム・アニメ関連イベントにおける対面販売、実店舗を有する企業との契約による委託販売や卸販売であります。また、「coly cafe! 池袋PARCO店」や委託契約を締結した飲食店運営会社とのコラボカフェ(注2)において、通信販売で扱っている商品に加えてコラボカフェ限定商品の対面販売も行っております。 ② IP利用許諾当社が保有しているIPについて、アミューズメント事業会社やアパレルブランドや化粧品会社、金融機関等とライセンス契約を締結し、ロイヤリティ収益やマーケティング機会の獲得にも注力しております。 ③ 飲食事業飲食店「coly cafe! 池袋PARCO店」の運営に加えて、当社が保有しているIPとのコラボカフェを実施し、期間限定コラボメニューや来店特典の提供、店内でのイベント実施、ゲームと連動したテイクアウト用メニューの提供等、幅広く展開しております。 ④ イベント事業当社が保有しているIPに関する、キャスト声優登壇のイベントや、音楽を活用したコンサート等のリアルイベントを展開しております。またそれらの経験を活かし、2.5次元俳優や海外俳優のイベントの企画・運営、それに伴うグッズの企画・製作・販売等も行っております。 ⑤ その他メディアミックス当社が保有しているIPについては、モバイルオンラインゲームからのIPが主流ですが、そのアニメ化や舞台化、コミカライズ等、多くのお客様に触れていただく機会を増やすため、様々なメディアへの展開を行っております。 (注1) Intellectual Propertyの略であり、エンターテインメント業界においては、ゲームやアニメの版権(著作権)やキャラクターなどの知的財産を指します。(注2) コラボレーションカフェの略。アニメやゲーム内の世界観を表現する装飾を施した店内において、そのフードやドリンク、グッズなどを提供するカフェ [主要な事業系統図] (注1) ユーザーの課金額から決済手数料及びプラットフォーム手数料(プラットフォーム運営事業者による代金回収代行業務及び課金売上管理業務に対する手数料)を差し引いた金額が、プラットフォーム運営事業者から当社へ支払われます。(注2) ユーザーのグッズ購入額から利用手数料(代金回収代行会社に対する決済代行サービス手数料又は販売代行会社に対する販売手数料)を差し引いた金額が代金回収代行会社又は販売代行業者から当社へ支払われる他、対面販売における現金支払いやユーザーから当社口座への振込による支払いも含まれます。(注3) ライセンシーから版権使用料などが当社へ支払われます。 |
関係会社の状況 | 4 【関係会社の状況】 親会社名称住所資本金(千円)主要な事業の内容議決権の所有(又は被所有)割合(%)関係内容株式会社South air東京都港区赤坂3,100有価証券の保有、管理及び運用等(被所有)50.52役員の兼任 また、当社は非連結子会社3社を有しております。 |
従業員の状況 | 5 【従業員の状況】 (1) 提出会社の状況2024年1月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)290(84)31歳4ヵ月3年2ヵ月5,045 (注) 1.従業員数欄の(外書)は契約社員・アルバイト等の人員数であり、年間平均雇用人員(1日8時間換算)であります。2.当社は、単一セグメントであるため、従業員数は全社共通としております。3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。4.平均年齢、平均勤続年数及び平均年間給与は、正社員のみで算定しております。5.前事業年度末に比べ、従業員数が40名減少しておりますが、主として自己都合退職によるものであります。 (2) 労働組合の状況当社の労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。 (3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1・注3)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者42.975.081.282.591.1 (注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。3.男女の賃金の差異は、平均年齢の違いが主な要因であり、賃金制度や体系、評価制度において性別による差異はありません。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 経営方針当社は、「もっと、面白く」を企業理念に掲げ、女性向けエンターテインメント市場をリードする、IPクリエイター&ディベロッパーです。オリジナルIPのモバイルオンラインゲームの企画・開発や運営及び各種メディア展開を軸に、IP創出とそのエンターテインメント周辺事業を包括的に展開しております。上記理念のもと、エンターテインメントで溢れる世の中を「より一層」豊かにするために、当社は、「ユーザー様ファースト」を徹底しながら、活動の可能性を制限せず、社員とともにあらゆる「面白いもの」の可能性を信じて模索し、魅力的なエンターテインメントをお客様にお届けする企業を目指しております。 (2) 経営環境当事業年度における我が国経済は、雇用・所得環境が改善する中、各種政策が奏功し緩やかな回復が続きました。一方で、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念等、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクは継続しており、景気の先行きは不透明な状況が続いております。当社が主に事業を展開する日本のモバイルオンラインゲーム市場は、2012年より市場が拡大し2022年には1兆2,129億円となり、成長は鈍化傾向にあるものの(注)、安定した市場規模を維持しております。しかし、海外ディベロッパーのモバイルオンラインゲームをはじめとした高品質な商品の台頭や、開発の長期化や開発費の高騰等、市場環境は厳しさを増しています。一方で、2023年のキャラクタービジネスの推定市場規模については前年を上回る見込であり、底堅く推移しております。(注)出典:株式会社角川アスキー総合研究所「ファミ通モバイルゲーム白書2023」 (3) 経営戦略等当社は、2024年1月期より、「ゲーム事業」「メディア事業」「AI活用」の3軸を成長戦略として取り組んでまいりました。2025年1月期においても、引き続きこの3軸を成長戦略とし、各戦略を組み合わせ相乗効果を狙いながら、当社IPの最大化を図ってまいります。 ゲーム事業メディア事業AI活用IPの信頼を高める・IP数の増加「体験」を重視するEX展開の加速AIを活用したエンタメ事業の開始・運営中のゲームでの信頼獲得・新作ゲームでのヒット創出・既存IPのマルチメディア展開・ヒット商品創出と販路拡大・新規事業の創造/育成/展開・他社様IPを活用した商品展開・AI技術の社内活用研究・最新技術へのキャッチアップ・AI技術/ツールのtoB販売 (注)EXは当社独自の造語で、Entertainment Transformationの略であります。あらゆる産業において「感情」に結びつくような体験の提供が求められる状態を指し、ゲーム業界やエンタメ業界以外の業態においても、今後エンターテインメントの持つ力が重視される時代が来ることを想定しております。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社は、企業価値を向上させ株主価値を高めることが重要であると考えており、そのためには、事業規模を拡大し収益性を向上させることが経営上重要であると認識し、客観的な経営指標として、売上高及び営業利益を重視しております。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① ターゲット層の拡大 当社は「ユーザー様ファースト」を徹底した魅力的なコンテンツを継続して提供し、ターゲット層を拡大することが重要な課題であり、事業の安定的な成長につながると考えております。モバイルオンラインゲームの企画、開発及び運営により培ったノウハウを活用し、クオリティの高い自社作品を創出するとともに、他社様との協業により新規作品を拡充することで安定的なポートフォリオの構築に努めます。 ② ユーザー獲得の強化 当社は、提供するコンテンツのユーザー数の増加がコンテンツ自体の長期運営及び更なる業績拡大のための重要な課題であると考えております。今後ユーザー獲得のため、SNS等の新規広告媒体やメディア媒体への露出強化に加え、アニメ化・舞台化・コミカライズなどを通じたメディアミックスの積極的な展開により、ユーザー獲得の強化を図ってまいります。 ③ 適正な配信プラットフォームの選択 当社は、コンテンツをターゲット層に届けるためのプラットフォームを適正に選択することが、事業の安定的な成長につながると考えております。昨今、モバイル業界では、端末、OS、プラットフォーム、課金システム等の分野で多数の事業者が世界規模の競争を行っており、著しい環境変化を引き起こしております。これに伴い、ターゲット層のメディア利用状況も刻々と変化しています。当社は、ターゲット層のメディア利用状況について日々情報収集を行うことで、その変化に的確に対応し、ビジネス効率を最大化すべく、適正な配信プラットフォームの選択に努めてまいります。 ④ システム技術・インフラの強化・新技術への対応 当社は、システム開発及びサーバー構築・保守にあたって、他社様のサーバー等に関するサービスを機動的に利用しながら行っております。当社のコンテンツは、スマートフォン等のモバイル端末を通じたインターネット上で提供していることから、システムの安定的な稼働及びモバイル端末の技術革新への対応が重要な課題と考えております。これに対して、当社はサーバー等のシステムインフラについて、継続的な基盤強化を進めるとともに、システム開発につきましても、開発プログラムのユニット化や標準化を進めることで生産性を向上させ、技術革新にも迅速に対応できる体制作りに努めてまいります。 ⑤ コンテンツ事業における領域拡大 当社は、更なる事業拡大のため、コンテンツ事業における収益源の多様化が重要な課題と考えております。そのため、当社がこれまで培ってきたノウハウを活かしつつ、専門企業との連携も含めて、当社コンテンツとシナジーのあるアニメーション・出版物の制作や舞台・イベントの実施、飲食事業、グッズの販売等に展開し各IPの成長の最大化を目指します。ゲーム以外のコンテンツ事業を新たな軸として確立し、ゲームと連動させることで、より豊かで新しい体験をユーザー様に提供してまいります。 ⑥ 優秀な人材の確保と組織体制の強化 当社は、今後の成長のために、優秀な人材の確保及び当社の成長フェーズに沿った組織体制の強化が不可欠であると認識しております。人材の確保については福利厚生の充実、人事評価制度の整備等に努めております。 また、組織体制につきましては、個々のチーム・従業員が最大限のパフォーマンスを出せるよう計数指標管理に基づいた組織マネジメントを図るとともに、事業環境に適応した組織体制・内部管理体制の強化を実施してまいります。 ⑦ コスト管理の徹底 開発期間の長期化及び開発体制の大規模化に伴い、開発コストが高騰傾向にある中、安定的に利益を創出するためには、コスト管理の徹底が重要と考えています。適正な人員配置と業務委託等を組み合わせながら開発コストをコントロールしてまいります。また広告宣伝におきましても、精密にKPI分析及び広告の効果測定を行うことで費用対効果を高めていきます。 ⑧ 新規事業投資 当社の主力事業であるモバイルオンラインゲームは、開発費の高騰や競争激化により、事業リスクは年々増加傾向にあります。このような事業環境の中、当社の強みやノウハウを活かし、新規事業へ挑戦していくことは、企業の持続的な成長及び安定的な収益基盤確立のためには重要であると認識していることから、中長期を見据え積極的に取り組んでいきます。 |
事業等のリスク | 3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因には該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであり、将来において発生する可能性のあるリスクを全て網羅するものではありません。 (1) 事業環境に関するリスク① 競合について当社は、「もっと、面白く」を企業理念に、主に女性向けゲームの開発・運営に注力しております。当社は、これまで培ってきたモバイルオンラインゲーム開発・運営のノウハウを活かして、ユーザーのニーズに合致し、他社のモバイルオンラインゲームと差別化したタイトルを継続して提供してまいりました。しかしながら、今後、競合他社との競争が激化した場合或いは競合会社が提供するタイトルとの差別化が図られない場合には、当社の提供するモバイルオンラインゲームの利用者数が減少し、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ② ユーザー嗜好について当社が事業を展開するモバイルオンラインゲーム市場においては、基本料金を無料とし、アイテム等に対して課金するアイテム課金制のモバイルオンラインゲームのニーズが高くなっており、当社は、このアイテム課金制のモバイルオンラインゲームを主に開発・提供しております。しかしながら、ユーザーの嗜好が変化し、アイテム課金制のモバイルオンラインゲームに対するニーズが低下した場合は、想定していた課金アイテムの販売による収益が得られない可能性があり、この結果、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ③ 主要な事業活動の前提となるプラットフォームについて当社コンテンツは、各プラットフォーム運営会社(Apple Inc.、Google LLC等)とのコンテンツ提供に関する契約に基づき、プラットフォーム運営会社を介してユーザーに提供しております。このため、プラットフォーム運営会社の事業方針の変更や手数料率の変動等があった場合、また、当社のコンテンツがプラットフォーム運営会社側の要件を十分に満たさない等の理由により、不適当であると判断され、コンテンツ提供に関する契約を締結または継続できない場合、及びプラットフォーム運営会社において不測の事態が発生した場合など、プラットフォーム運営会社を介してユーザーに当社コンテンツを提供できなくなる場合には、当社の業績及び事業展開に重大な影響を与える可能性があります。なお、本書提出日現在において契約継続等に影響を及ぼす事態は発生しておりません。 ④ サービス及びシステムの障害並びにインターネット接続環境の不具合について当社は、サービス及びそれを支えるシステム、並びにインターネット接続環境の安定した稼働が、事業運営の前提であると認識しております。従って、常時データバックアップやセキュリティ強化を実施しているほか、信頼性の高いクラウドサービスへシステムを委託することで、安定的なシステム運用体制の構築に努めております。しかしながら、予期せぬ自然災害や事故、ユーザー数及びトラフィックの急増やソフトウエアの不具合、ネットワーク経由の不正アクセスやコンピュータウイルスの感染などの障害や不具合が発生した場合にはサービスの安定的な提供が困難となり、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑤ 技術革新について当社が取り組む事業分野においては、コンテンツを供給するプラットフォームの変遷や多様化が進むとともに、ARやVR、またAI等を活用したコンテンツが登場し、今後もさらなる技術の進化が見込まれるなど、技術環境が著しく変化しております。当社は、これらの変化に柔軟に対応するために、先進的で高度な技術やノウハウの蓄積に取り組んでおります。しかしながら、そうした急速な技術革新への対応に時間がかかる場合は、当社の業績に影響を与える可能性があります。 ⑥ AI活用について当社では、AIを活用することでの業務の効率化や、AIの事業化を推進しておりますが、その特性を見極めつつ、適切に活用することで当社の価値を高めることが期待されます。しかしながら、出力結果の信憑性や著作権侵害可能性に関する懸念、秘密情報の入力による情報漏洩の懸念等、利用方法を誤ると当社の信頼性を毀損する可能性があります。当該リスクに対応するため、当社では「AIガイドライン」を定め、これに基づくAIの効果的な利用を推進しております。また、最新のAIの普及状況や技術の進展を注視し、適切に活用するプロジェクトをお客様にご提案・ご提供することで、競争優位を維持するよう努めております。 (2) 事業展開に関するリスク① 特定コンテンツへの依存について当社の総売上高に対する「スタンドマイヒーローズ」(繁体字版を含む)及び「魔法使いの約束」のモバイルオンラインゲームに係る売上高の割合は、2023年1月期において71.3%(「スタンドマイヒーローズ」(繁体字版を含む)が20.0%、「魔法使いの約束」が51.3%)、2024年1月期において63.7%(「スタンドマイヒーローズ」(繁体字版を含む)が19.8%、「魔法使いの約束」が43.8%)となり、総売上高の大部分を占めております。当該状況に関しましては、新規コンテンツのリリース及びそれらの底上げ、グッズやイベント、飲食など各種メディア展開により、売上を分散し、当該コンテンツへの依存度を低減していく方針ですが、市場環境の変化やユーザーの動向等により当該コンテンツの売上高が急速に悪化する場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ② 開発費及び広告費の負担について当社のゲームコンテンツの開発方針として、ターゲット層を設定し、高品質なタイトルをリリースする方針であります。また、広告宣伝に関して現在はインターネット広告が中心でありますが、今後も新規ユーザーの獲得等を目的に様々なメディアへの露出を行っていく方針であります。当社では、ゲームコンテンツ単位での開発費の予実管理及び費用対効果を見極めた広告宣伝の実行により、コストの最適化に努めております。しかしながら、不測の事態、例えばユーザーの嗜好の急激な変化等により投資に見合った効果がみられない場合や広告媒体の出稿枠獲得競争の激化等により想定を上回るコストが生じた場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。 ③ コンテンツ制作におけるクリエイターへの依存について当社は、当社が立案した企画に基づくイラストやシナリオの制作等に関して、業務の一部を外部クリエイターに委託し、コンテンツを制作しております。当社では、特定の外部クリエイターへの依存度を低下させるために、複数のクリエイターに分散して委託するとともに、委託するクリエイターを新たに開拓し、クリエイターとの良好な関係の継続に努めることにより、リスクの軽減を図っております。しかしながら、当社の想定どおりにクリエイターを開拓できない場合、契約内容の見直しや解除がなされた場合、制作委託費用が上昇した場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。 ④ 新たな事業展開について当社は、今後新たなモバイルオンラインゲームを開発及び提供していくとともに、モバイルオンラインゲームの企画、開発及び運営、各種メディア展開で得たノウハウを応用し、将来の収益源となる新たなコンテンツやエンターテインメントの創出を行う方針であります。新規事業を開始する場合には、新たな人材の確保、システム投資等のための追加的な支出が発生する可能性があります。また、新たな事業展開が想定どおりに進捗しなかった場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑤ 在庫リスクについて当社の取扱うグッズ商品は、消費者の嗜好性が強く、そのライフサイクルの長短も予測しがたいのが実情であります。当社では、販売管理システムを活用し在庫の適正化を図っておりますが、販売見込の相違やマーケットの変化による予期せぬ余剰在庫や滞留在庫の発生により、評価損等が計上される可能性があります。また、当該在庫について多額の評価損等が生じた場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。 ⑥ 海外展開について当社は展開する事業のエリアを海外に拡大してまいりたいと考えております。海外においては国内とは異なる法規制が敷かれている場合があり、当社の提供するコンテンツや商品を海外展開する際にはその国の法令等に適切に対応する必要があります。また海外展開には政治・文化・商慣習の違い等の潜在的なリスクもあると考えております。それらへの対応に際して想定以上の工数・コストが生じた場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。 (3) 法的規制・業界規制に関するリスク① 法的規制について当社が属するモバイルオンラインゲーム業界は、主に「有料アイテム」における過度な射幸心の誘発等の問題がたびたび提起されており、最近では「不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)」における有利誤認・優良誤認や「資金決済に関する法律(資金決済法)」における前払式支払手段の取扱いについて取り上げられました。当社は一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)へ加入するとともに、顧問弁護士との協議や法改正に関する情報交換等を通じて上記各種法的規制等について積極的に対応しております。このため、当該各種法的規制等は当社のサービス提供に大きな影響を与えていないものと認識するとともに、今後も変化する可能性がある社会的要請について、サービスを提供する企業として自主的に対応し、業界の健全性・発展性を損なうことのないように努めてまいります。しかしながら、今後社会情勢の変化によって、既存の法令等の解釈の変更や新たな法令等の制定等、法的規制が行われ、当社の事業が著しく制約を受ける場合には、当社の事業及び業績に重大な影響を与える可能性があります。 ② コンテンツにおける表現の健全性について当社では、ゲームコンテンツの健全性確保のため、ゲームの開発・提供過程において、各種法令やプラットフォーム運営事業者の基準を踏まえた多段階の社内チェック体制を構築しております。当該チェック体制により、青少年に対して著しく暴力的または性的な感情を刺激する描写・表現をコンテンツ内にて使用すること等を防止しております。しかしながら、今後、法的規制の強化や新たな法令の制定等に伴い、当社コンテンツの提供が規制される事態等が生じた場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ③ 個人情報の管理について当社は、モバイルオンラインゲームサービスの利用にあたり、利用者の氏名、ユーザーネーム、生年月日の登録が必要となります。また、ゲームキャラクターに関するグッズの通信販売事業においては、購入者及び配送先の住所等の個人情報を保有しております。これらの個人情報について、当社においては守秘義務があり、個人情報の取扱いについては、データへのアクセス制限を定めるほか、外部からの侵入防止措置等の対策を実施しております。しかしながら、何らかの理由で重要な情報が外部に漏洩した場合には、当事者への賠償と当社に対する社会的信頼の失墜、さらなる情報管理体制構築のための支出等により、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ④ リアル・マネー・トレード(以下、RMTという。)について当社のモバイルオンラインゲームのタイトルには、ユーザー同士がゲーム内で獲得したアイテムを交換できる機能を設けておりませんが、自らのゲームアカウントをオークションサイト等において現実の通貨で売買するRMTと呼ばれる行為が一部ユーザーにより行われております。当社では、オークションサイト等の適時監視を行い、違反者に対しては強制退会させる等、厳正な対策を講じております。しかしながら、当社が提供するゲームに関して大規模なRMTが発生する等、不測の事態が生じた場合には、サービスの信頼性が低下し、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (4) 経営体制に関するリスク① 人材の確保及び育成について当社は、事業拡大を進めていくため、スキルとセンスを持つ人材の確保及び育成が重要な課題であると考えております。特に、開発部門を中心に極めて高度な技術力・企画力を有する人材が要求されるため、当社の採用基準を満たす優秀な人材を継続的に採用するとともに、既存の人材の更なる育成のため、研修体制の充実等に努めております。しかしながら、業務上必要とされる人材を確保・育成できない場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。 ② 特定人物への依存について当社の代表取締役社長である中島杏奈及び代表取締役副社長である中島瑞木は、創業者であると同時に創業以来当社の経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において重要な役割を担ってまいりました。当社では、代表取締役社長が経営全般を統括し、代表取締役副社長が新規事業等を統括する体制をとっており、両氏に過度に依存しない経営体制の構築を進めておりますが、何らかの事情により、両氏に不測の事態が生じた場合、または、いずれかが退任するような事態が生じた場合は、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ③ コンプライアンス体制当社では、今後企業価値を高めていくためにはコンプライアンス体制が有効に機能することが重要であると考えております。そのため、コンプライアンスに関する社内規程を策定し、社内研修、社内ポータルサイトへの掲載等の手段により周知徹底を図り、コンプライアンス体制の強化に取組んでおります。しかしながら、これらの取組みにも関わらずコンプライアンス上のリスクを完全に解消することは困難であり、今後の当社の事業運営に関してコンプライアンス上問題のある事態が発生した場合、当社の企業価値及び業績に影響を与える可能性があります。 ④ 内部管理体制について当社では、企業価値の持続的な増大を図るためにコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であると認識しております。業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、更には健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要と認識しており、内部管理体制の充実に努めております。しかしながら、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の構築が追いつかない状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (5) その他のリスク① 知的財産の管理について当社では、知的財産の管理において、知的財産の取扱いに関する留意事項を文書化した社内基準を制定するとともに、関係部署に所属する役員及び従業員に対して定期的な研修を実施する等、内部管理体制の強化に努めております。また、コンテンツ制作の一部を委託している外部クリエイターとの契約において、知的財産については第三者の知的財産権を侵害しないことや、当社所有の知的財産権の流出を防止する条項の設定等、細かく取り決めを行っております。しかしながら、当社の事業分野における第三者の特許権等が成立した場合、また、当該事業分野において認識していない特許等が既に成立している場合、第三者より損害賠償及び使用差止め等の訴えを起こされる可能性及び特許に関する対価(ロイヤリティ)の支払等が発生する可能性があり、その場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。 ② 第三者との係争について当社は、法令遵守を基本としたコンプライアンス活動の推進により、役員、従業員の法令違反等の低減努力を実施しております。しかしながら、当社及び役員、従業員の法令違反等の有無に関わらず、ユーザー、取引先、従業員その他第三者との予期せぬトラブル、訴訟等が発生する可能性があります。これらのトラブル、訴訟が発生した場合は、臨時的な費用の発生やブランドイメージの悪化等により、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。なお、本書提出日現在において第三者との係争はございません。 ③ 自然災害等について想定外の大規模地震・津波・洪水等の自然災害や火災等の事故災害、その他の要因による社会的混乱等が発生したことにより、当社や主要取引先の事業活動の停止または事業継続に支障をきたす事態が発生した場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ④ 新型コロナウイルス等の感染症の流行について新型コロナウイルス等の感染症が流行し外出を含む行動等に規制がかかった場合、グッズ販売やリアルイベント等の実施を中心に当社の事業運営に一定の影響を与えるものと考えておりますが、本書提出日現在において当社の事業及び業績への影響は軽微であると判断しております。しかしながら、新型インフルエンザ等をはじめとする新たな感染症が流行・蔓延した場合には、ユーザーの消費動向や取引先企業への影響が生じること等により、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当事業年度における我が国経済は、雇用・所得環境が改善する中、各種政策が奏功し緩やかな回復が続きました。一方で、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念等、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクは継続しており、景気の先行きは不透明な状況が続いております。当社が主に事業を展開する日本のモバイルオンラインゲーム市場は、2012年より市場が拡大し2022年には1兆2,129億円となり、成長は鈍化傾向にあるものの(注)、安定した市場規模を維持しております。しかし、海外ディベロッパーのモバイルオンラインゲームをはじめとした高品質な商品の台頭や、開発の長期化や開発費の高騰等、市場環境は厳しさを増しています。一方で、2023年のキャラクタービジネスの推定市場規模については前年を上回る見込であり、底堅く推移しました。このような市場環境を受け、当社ではゲーム・メディア(グッズ販売・イベント開催等のゲーム外展開を指す)双方からIPを盛り上げ、末永くユーザー様に楽しんでいただけるIP運営を目指しました。モバイルオンラインゲーム事業については、今一度ユーザー様ファーストの視点に立ち返り、IPとしての信用獲得に注力してまいりました。当期で7周年を迎えた『スタンドマイヒーローズ』につきましては、4月に大型リニューアルを実施し、UIの一新や新機能を追加したほか新章を開始し、その後も各種アップデートやイベント、コラボレーションを開催しました。『魔法使いの約束』につきましては、上期に700万ダウンロードを達成後、メインストーリー第2部の完結から各種コラボや4周年イベントにつなげ、常に盛り上がりを作る運営に注力しました。引き続き、各種キャンペーン・イベントを展開しながら、11月に発表したアニメ化プロジェクトに向けて、ゲーム内外での施策を展開しております。当期リリース目標だった『ブレイクマイケース』につきましては、よりよいものをユーザー様にお届けすべく、リリース時期を2024年5月に再設定し開発を進めているほか、出演声優による生放送配信の実施や、グッズの先行販売等、リリース前から認知を広めるべくマーケティングを展開しました。運営中のゲームは成熟期を迎えており売上に伸び悩みがみられるものの、引き続き、ユーザー様にとって魅力のある運営を実施しながら、メディアと絡めつつIPとしての成長を目指してまいります。また、同時に新たなIPの創出・新たなゲームの開発を進行し、安定成長のための準備を推進します。メディア事業においては、「coly cafe!池袋PARCO店」や「coly more!心斎橋PARCO店」をオープンし、自社IPのグッズ販売やコラボカフェの開催等を実施したほか、リアルイベントの開催や舞台への出資、有名商品と当社IPのコラボレーションによるライセンスビジネス等、IPの魅力の最大化を図りました。また、他社様IPを活用したライセンスビジネスや「推し活」を応援する事業を展開し、メディア事業は前年売上を上回る結果となりました。新規事業においては、AIを活用した新たなエンタメの創出及びゲーム開発等への活用による生産性の向上を目指しました。売上につきましては、前述のとおり、メディア事業は前年を上回り好調に推移したものの、運営中ゲームの売上の伸び悩みを補うには至らず、前期比で減少しました。費用につきましては、現在開発中の『ブレイクマイケース』の開発が大詰めを迎え開発費用が増加していることや大手エンターテインメント企業との協業案件の費用が先行していること、新規施策・新規事業への先行投資をすすめたことにより前期比で増加いたしました。 その結果、当事業年度の業績につきましては、売上高5,064,540千円(前期比8.5%減)、営業損失813,715千円(前事業年度は営業損失207,318千円)、経常損失794,573千円(前事業年度は経常損失206,946千円)、当期純損失830,746千円(前事業年度は当期純損失320,780千円)となりました。なお、当社はコンテンツ事業の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載しておりません。 (注)出典:株式会社角川アスキー総合研究所「ファミ通モバイルゲーム白書2023」 ② キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比べ1,011,443千円減少し、5,086,068千円となりました。 営業活動の結果支出した資金は、517,623千円(前事業年度は683,381千円の支出)となりました。これは主に、税引前当期純損失827,696千円の支出があった一方で、法人税等の還付額217,780千円を計上したことによるものです。 投資活動の結果支出した資金は、493,819千円(前事業年度は115,278千円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出772,622千円があった一方で、投資有価証券の売却による収入352,622千円を計上したことによるものです。 財務活動の結果支出した資金は、ありませんでした。(前事業年度は3,070千円の支出) ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社が営むコンテンツ事業は、提供するサービスの関係上、生産実績の記載になじまないため、記載しておりません。 b.受注実績当社が営むコンテンツ事業は、提供するサービスの関係上、受注実績の記載になじまないため、記載しておりません。 c.販売実績当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自 2023年2月1日 至 2024年1月31日)前期比(%)コンテンツ事業(千円)5,064,54091.5合計(千円)5,064,54091.5 (注) 1.当社は、報告セグメントが単一のセグメントであります。2.最近2事業年度の主な相手先別の売上高及び当該売上高の総売上高に対する割合は、次のとおりであります。 相手先前事業年度(自 2022年2月1日 至 2023年1月31日)当事業年度(自 2023年2月1日 至 2024年1月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)Apple Inc.2,641,28547.72,096,60241.4Google LLC1,408,04425.41,126,02622.2 3.当社の主なサービス提供先は、ゲームの利用者 (一般ユーザー) であるため、損益計算書の売上高の10%を超える主な顧客は存在いたしません。なお、Apple Inc.及びGoogle LLCは、プラットフォーム提供会社であり、同社に対する売上高は、当社が提供するゲーム利用者(一般ユーザー)に対する利用料等であります。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。財務諸表の作成にあたっては資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。 ② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・結果内容(売上高、売上原価及び売上総利益)当事業年度の売上高は5,064,540千円(前期比8.5%減)となりました。メディア事業は前年を上回り好調に推移したものの、運営中ゲームの売上の伸び悩みを補うには至らず、前期比で減少しました。売上原価はモバイルオンラインゲームにおいては、ゲーム運営の効率化による運営費用の減少や、売上が低下したことによりプラットフォームに対する手数料が減少しました。また、メディア事業においては売上増加によるコストの増加がありました。その結果、3,226,884千円(前期比5.0%減少)となり、売上総利益は1,837,656千円(前期比14.1%減)となりました。 (販売費及び一般管理費、営業損失)当事業年度の販売費及び一般管理費は2,651,372千円(前期比13.0%増)となりました。現在開発中の『ブレイクマイケース』の開発が大詰めを迎え開発費が増加していることや大手エンターテインメント企業様との協業案件の開発費用が先行しており、研究開発費が807,802千円(前期比51.2%増)に増加したこと等により、販売費及び一般管理費が増加した結果、営業損失は813,715千円(前事業年度は営業損失207,318千円)となりました。 (営業外収益、営業外費用、経常損失)営業外収益は投資有価証券売却益等の発生により19,264千円(前期比4,823.8%増)となり、また営業外費用は為替差損等の発生により122千円(前期比536.9%増)となりました。結果として、経常損失は794,573千円(前事業年度は経常損失206,946千円)となりました。 (特別利益、特別損失、当期純損失) 当事業年度において特別損失として減損損失33,049千円を計上したことにより、税引前当期純損失は827,696千円(前事業年度は税引前当期純損失287,840千円)となりました。また、法人税等合計は3,050千円(前期比90.7%減)となり、その結果、当期純損失は830,746千円(前事業年度は当期純損失320,780千円)となりました。 上記のほか、当事業年度における経営成績の前事業年度との比較分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 ③ 資本の財源及び資金の流動性a.キャッシュ・フロー当事業年度のキャッシュ・フロー分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。 b.資本の財源及び資金の流動性当社の運転資金需要の主なものは、モバイルオンラインゲームの開発費及び広告宣伝費等の営業費用であり、営業活動によるキャッシュ・フローの枠を基本としつつ、財務安全性や調達コストを勘案の上、必要に応じて、増資や金融機関からの借入によって調達を実施いたします。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、5,086,068千円となっており、将来に対して十分な財源及び流動性を確保しております。 |
経営上の重要な契約等 | 5 【経営上の重要な契約等】 相手方名称契約の名称契約内容契約期間Apple Inc.iOS Developer ProgramLicense AgreementiOS搭載端末向けアプリケーションの配信及び販売に関する契約1年間(1年ごとの自動更新)Google LLCAndroidマーケットデベロッパー販売/配布契約書Android搭載端末向けアプリケーションの配信及び販売に関する契約定めなし大手エンターテインメント企業 (注)開発および配信に関するライセンス契約書当該相手方との協業による、オリジナルオンラインゲームの企画、開発及び運営サービス開始予定時期2026年1月期 (注) 当事者間の守秘義務により相手方の名称は非開示といたします。 |
研究開発活動 | 6 【研究開発活動】 当事業年度の研究開発活動は、主に、モバイルオンラインゲームの開発費を計上しております。当事業年度における研究開発活動に関わる費用の総額は、807,802千円です。その主な内容は新規タイトルの開発投資に係る費用であります。 |
設備投資等の概要 | 1 【設備投資等の概要】 当事業年度において実施した設備投資の総額は31,995千円であります。その主な内容は、店舗の内装費用23,615千円であります。なお、当事業年度における重要な設備の除却、売却等はありません。また、当社は、コンテンツ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 |
主要な設備の状況 | 2 【主要な設備の状況】 当社における主要な設備は、以下のとおりであります。2024年1月31日現在事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額従業員数(人)建物(千円)工具、器具及び備品(千円)合計(千円)本社(東京都港区)本社事務所22,0268,60830,635290(84) (注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。2.従業員数の()は、臨時従業員数を外書きしております。3.本社事務所は、賃貸物件であります。4.当社は、コンテンツ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 |
設備の新設、除却等の計画 | 3 【設備の新設、除却等の計画】 (1) 重要な設備の新設等該当事項はありません。 (2) 重要な設備の除却等該当事項はありません。 |
研究開発費、研究開発活動 | 807,802,000 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 31,995,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 31 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 3 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 5,045,000 |
Investment
株式の保有状況 | (5) 【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準や考え方当社は、主として当該株式の売却益及び配当収入を見込んで株式を保有することを純投資目的としており、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分については、当該目的に照らして判断しております。 ②保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式当社は、当事業年度末時点において純投資目的以外の目的である投資株式を保有しておりません。 ③保有目的が純投資目的である投資株式区分当事業年度前事業年度銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式11,85311,853非上場株式以外の株式---- 区分当事業年度受取配当金の合計額(千円)売却損益の合計額(千円)評価損益の合計額(千円)非上場株式---非上場株式以外の株式--- |
Shareholders
大株主の状況 | (6) 【大株主の状況】 2024年1月31日現在 氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 株式会社South air東京都港区赤坂4丁目10-31-3012,780,20050.52 中島 瑞木東京都練馬区400,0007.27 中島 杏奈東京都港区400,0007.27 佐々木 大地東京都中央区397,8007.23 株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1丁目8-12107,7001.96 野村證券株式会社東京都中央区日本橋1丁目13-1102,1341.86 上田八木短資株式会社大阪府大阪市中央区高麗橋2丁目4-264,6001.17 永井 詳二東京都港区56,7001.03 株式会社SBI証券東京都港区六本木1丁目6-133,5450.61 JPモルガン証券株式会社東京都千代田区丸の内2丁目7-330,2000.55計-4,372,87979.47 (注) 株式会社South airは、当社代表取締役社長中島杏奈及び代表取締役副社長中島瑞木が両者合わせてその株式の100%を保有しております。 |
株主数-金融機関 | 2 |
株主数-金融商品取引業者 | 18 |
株主数-外国法人等-個人 | 16 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 21 |
株主数-個人その他 | 2,128 |
株主数-その他の法人 | 44 |
株主数-計 | 2,229 |
氏名又は名称、大株主の状況 | JPモルガン証券株式会社 |
株主総利回り | 0 |
株主総会決議による取得の状況 | (1) 【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 該当事項はありません。 |
Shareholders2
発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1.発行済株式に関する事項株式の種類当事業年度期首増加減少当事業年度末普通株式(株)5,502,900--5,502,900 (変動事由の概要)該当事項はありません。 2.自己株式に関する事項株式の種類当事業年度期首増加減少当事業年度末普通株式(株)80--80 (変動事由の概要)該当事項はありません。 |
Audit1
監査法人1、個別 | EY新日本有限責任監査法人 |
独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書 2024年4月26日株式会社coly取締役会 御中 EY新日本有限責任監査法人東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士三木 康弘 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士井澤 依子 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社colyの2023年2月1日から2024年1月31日までの第10期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社colyの2024年1月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 棚卸資産の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、当事業年度の貸借対照表において、商品を86,869千円計上している。(重要な会計方針)棚卸資産の評価基準及び評価方法に記載のとおり、棚卸資産の評価は、収益性の低下に基づく簿価切り下げの方法により算定している。会社が取り扱うグッズ商品は、消費者の嗜好性が強く、そのライフサイクルの予測が困難であり、販売見込の相違やマーケットの変化により余剰在庫や滞留在庫が生じた場合に収益性が低下する可能性がある。このため、注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、会社は、営業循環過程から外れた商品に対して、販売見込期間までの間で、主に過去の販売実績及び販売見込額に基づいて決定した規則的な簿価切り下げの方法により算定している。棚卸資産の評価における主要な仮定は、商品の販売見込期間及び販売見込額である。商品の販売見込期間及び販売見込額は、経営者の判断及び見積りの不確実性を伴うものであることから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。当監査法人は、棚卸資産に係る評価の妥当性を検討するため、主に以下の手続を実施した。(1)内部統制の評価・ 棚卸資産評価プロセスにおける内部統制の整備及び運用状況の有効性について、関連証憑の査閲及び内部統制評価実施者への質問を実施した。(2)棚卸資産の評価の妥当性の検討・ 営業循環過程から外れた商品の販売見込期間及び販売見込額の仮定を評価するため、経営者に質問し、事業環境、販売方針や商品ライフサイクルの状況をヒアリングするとともに、商品の販売見込期間が実際の販売期間と整合していること及び販売見込額と規則的な簿価切り下げ率とが整合していることを確認した。・ 営業循環過程から外れた商品の販売見込額の妥当性について検討するため、過年度の販売見込額と直近の販売実績を比較した。・ 規則的な簿価切り下げ率の妥当性を評価するために、当該率を過年度の簿価切り下げ前の棚卸資産残高に適用した場合の評価額と直近の販売実績と比較した。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。利害関係 会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。以 上 (注) 1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 棚卸資産の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、当事業年度の貸借対照表において、商品を86,869千円計上している。(重要な会計方針)棚卸資産の評価基準及び評価方法に記載のとおり、棚卸資産の評価は、収益性の低下に基づく簿価切り下げの方法により算定している。会社が取り扱うグッズ商品は、消費者の嗜好性が強く、そのライフサイクルの予測が困難であり、販売見込の相違やマーケットの変化により余剰在庫や滞留在庫が生じた場合に収益性が低下する可能性がある。このため、注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、会社は、営業循環過程から外れた商品に対して、販売見込期間までの間で、主に過去の販売実績及び販売見込額に基づいて決定した規則的な簿価切り下げの方法により算定している。棚卸資産の評価における主要な仮定は、商品の販売見込期間及び販売見込額である。商品の販売見込期間及び販売見込額は、経営者の判断及び見積りの不確実性を伴うものであることから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。当監査法人は、棚卸資産に係る評価の妥当性を検討するため、主に以下の手続を実施した。(1)内部統制の評価・ 棚卸資産評価プロセスにおける内部統制の整備及び運用状況の有効性について、関連証憑の査閲及び内部統制評価実施者への質問を実施した。(2)棚卸資産の評価の妥当性の検討・ 営業循環過程から外れた商品の販売見込期間及び販売見込額の仮定を評価するため、経営者に質問し、事業環境、販売方針や商品ライフサイクルの状況をヒアリングするとともに、商品の販売見込期間が実際の販売期間と整合していること及び販売見込額と規則的な簿価切り下げ率とが整合していることを確認した。・ 営業循環過程から外れた商品の販売見込額の妥当性について検討するため、過年度の販売見込額と直近の販売実績を比較した。・ 規則的な簿価切り下げ率の妥当性を評価するために、当該率を過年度の簿価切り下げ前の棚卸資産残高に適用した場合の評価額と直近の販売実績と比較した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | 棚卸資産の評価 |
その他の記載内容、個別 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
BS資産
工具、器具及び備品(純額) | 8,608,000 |
建設仮勘定 | 1,045,000 |
有形固定資産 | 31,681,000 |
ソフトウエア | 4,112,000 |
無形固定資産 | 4,112,000 |
投資有価証券 | 438,476,000 |
投資その他の資産 | 671,981,000 |
BS負債、資本
未払金 | 122,150,000 |
未払法人税等 | 14,943,000 |
未払費用 | 152,881,000 |
賞与引当金 | 19,037,000 |
資本剰余金 | 1,905,309,000 |
利益剰余金 | 1,951,703,000 |
負債純資産 | 6,529,526,000 |
PL
売上原価 | 3,226,884,000 |
販売費及び一般管理費 | 2,651,372,000 |
受取利息、営業外収益 | 55,000 |
営業外収益 | 19,264,000 |
その他、流動資産 | 36,272,000 |
営業外費用 | 122,000 |
固定資産除却損、特別損失 | 73,000 |
特別損失 | 33,123,000 |
法人税、住民税及び事業税 | 3,050,000 |
法人税等 | 3,050,000 |
PL2
当期変動額合計 | -830,746,000 |
FS_ALL
現金及び現金同等物の残高 | 5,086,068,000 |
減価償却累計額、有形固定資産、一括控除 | -33,301,000 |
売掛金 | 501,940,000 |
契約負債 | 212,406,000 |
広告宣伝費、販売費及び一般管理費 | 258,253,000 |
現金及び現金同等物の増減額 | -1,011,443,000 |
営業活動によるキャッシュ・フロー
減価償却費、営業活動によるキャッシュ・フロー | 16,332,000 |
賞与引当金の増減額、営業活動によるキャッシュ・フロー | -3,011,000 |
受取利息及び受取配当金、営業活動によるキャッシュ・フロー | -55,000 |
投資有価証券売却損益(△は益)、営業活動によるキャッシュ・フロー | -16,622,000 |
仕入債務の増減額、営業活動によるキャッシュ・フロー | 120,154,000 |
未払消費税等の増減額、営業活動によるキャッシュ・フロー | 35,577,000 |
小計、営業活動によるキャッシュ・フロー | -735,451,000 |
利息及び配当金の受取額、営業活動によるキャッシュ・フロー又は投資活動によるキャッシュ・フロー | 55,000 |
法人税等の支払額、営業活動によるキャッシュ・フロー | -8,000 |
投資活動によるキャッシュ・フロー
投資有価証券の取得による支出、投資活動によるキャッシュ・フロー | -772,622,000 |
有形固定資産の取得による支出、投資活動によるキャッシュ・フロー | -32,623,000 |