財務諸表
CoverPage
提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2024-04-26 |
英訳名、表紙 | Kin-Ei Corp. |
代表者の役職氏名、表紙 | 取締役社長 作 田 憲 彦 |
本店の所在の場所、表紙 | 大阪市阿倍野区阿倍野筋1丁目5番1号 |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 06(6632)4553番 |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2 【沿革】 当社は、昭和12年5月に大阪鉄道株式会社社長佐竹三吾氏、阪神急行電鉄株式会社小林一三氏等の発起によって資本金1,000千円をもって株式会社大鉄映画劇場として発足し、昭和19年6月に社名を株式会社近畿映画劇場に変更し、映画興行を中心に事業を進め、昭和47年には近映アポロビル(現きんえいアポロビル)を開業して不動産賃貸部門を拡充するなど経営の多角化を図ってきました。さらに、平成10年12月にはアポロビル西隣に大阪市の阿倍野地区市街地再開発事業により建設された複合多機能ビル「あべのルシアス」の賃貸・運営管理業務を開始するとともに、同ビルに6スクリーンを新設、アポロビルの既設2スクリーンと合わせて1フロア8スクリーン(現在は9スクリーン)で構成される大阪市内では初のシネマコンプレックス「アポロシネマ8」(現「あべのアポロシネマ」)をオープンいたしました。また、同時に商号を「株式会社きんえい」に変更いたしました。 昭和12年5月株式会社大鉄映画劇場設立 資本金 1,000千円昭和19年6月商号を株式会社近畿映画劇場に変更昭和24年5月株式を大阪証券取引所(のち、昭和38年10月市場第二部に指定替)に上場昭和29年11月近映会館開業(近鉄あべの橋ターミナルビル建設に伴い会館内劇場2館……昭和56年6月廃業、食堂、喫茶店等6店……昭和57年1月廃業)昭和42年11月阿倍野共同ビル地階に「あべの文化劇場」の営業を開始(平成10年1月廃業)昭和43年12月新名画ビル地階に「あべの名画座」(平成11年7月「アポロシネマ8プラス1」に名称変更)の営業を開始(平成19年9月廃業)昭和45年8月近映興業株式会社を合併昭和47年7月近映アポロビル(現きんえいアポロビル)開業[地下4階地上12階建、直営劇場、遊戯場、食堂、喫茶店、駐車場のほか賃貸店舗収容]昭和60年4月近畿日本鉄道株式会社より「天王寺ステーションシネマ」の営業譲受(平成13年3月廃業)平成10年12月商号を「株式会社きんえい」(現社名)に変更「アポロシネマ8」(あべのルシアス4階に6スクリーン、アポロビルに2スクリーンの計8スクリーン)開業(平成25年7月「あべのアポロシネマ」に名称変更)複合多機能ビル「あべのルシアス」の賃貸・運営管理業務開始平成23年4月「ヴィアあべのウォーク」内店舗施設の賃貸業務開始平成25年7月市場統合により東京証券取引所第二部上場平成29年3月「あべのアポロシネマ」新スクリーン「プラスワン」の営業を開始平成31年1月「きんえいアポロビル」の耐震補強工事完工令和4年4月東京証券取引所の新市場区分に従い同取引所スタンダード市場に移行 |
事業の内容 | 3 【事業の内容】 当社は、映画興行、ビル賃貸及び付帯事業並びに娯楽場の経営を主たる事業としております。当社の親会社は近鉄グループホールディングス株式会社であり、同社の企業集団は運輸業、不動産業、国際物流業、流通業、ホテル・レジャー業を営んでおります。また、当社は同社の子会社である近鉄不動産株式会社より、「あべのルシアス」内で「あべのアポロシネマ」用フロアの一部を賃借しております。上記を事業系統図に示すと次のとおりであります。 また、当社が経営する各セグメントの事業内容は次のとおりであり、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメント区分と同一であります。 (1) シネマ・アミューズメント事業シネマ・アミューズメント事業では、映画館9スクリーンで構成されるシネマコンプレックス1館とゲームセンター2店の経営を行っております。内容は次のとおりであります。 事業所名所有又は賃借の別所在地備考あべのアポロシネマ所有及び賃借大阪市阿倍野区邦・洋画封切アポロ3階ゲームセンター所 有大阪市阿倍野区 アポロ4階ゲームセンター所 有大阪市阿倍野区 (2) 不動産事業不動産事業では、大阪市阿倍野区所在のきんえいアポロビルをテナントビルとし、付帯するきんえいアポロ駐車場の経営並びに「ヴィアあべのウォーク」内に所有する店舗区画の賃貸を行うとともに、大阪市の再開発ビル「あべのルシアス」の賃貸・運営管理業務を行っております。また、宝くじ売店2店の経営を行っており、内容は次のとおりであります。 事業所名所有又は賃借の別所在地備考宝くじ売場 あべのハルカス店賃 借大阪市阿倍野区 アポロビル地下2階宝くじ売店所 有大阪市阿倍野区 |
関係会社の状況 | 4 【関係会社の状況】 名称住所資本金(千円)主要な事業の内容議決権の被所有割合(%)関係内容(親会社)近鉄グループホールディングス株式会社大阪市天王寺区126,476,858持株会社62.9(56.9)CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)による資金の貸付役員の兼任等 兼任1名 出向1名(その他の関係会社)近畿日本鉄道株式会社大阪市天王寺区100,000鉄軌道事業46.5役員の兼任等 兼任2名 (注) 1 近鉄グループホールディングス株式会社は、有価証券報告書の提出会社であります。2 近鉄グループホールディングス株式会社に係る議決権の被所有割合のうち、( )内は間接所有で内数であり、同社の子会社保有株式(退職給付信託分を含む)に係る割合であります。3 近畿日本鉄道株式会社に係る議決権の被所有割合は、すべて退職給付信託分であります。4 上記役員の兼任等の状況は、本有価証券報告書の提出日現在で記載しております。 |
従業員の状況 | 5 【従業員の状況】 (1) 提出会社の状況令和6年1月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)42(28)50.216.45,413,131 セグメントの名称従業員数(名)シネマ・アミューズメント事業15(25)不動産事業12(3)全社(共通)15 合計42(28) (注) 1 従業員数は当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員であり、臨時従業員数は( )内に外数で記載しております。2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。3 全社(共通)は、総務及び経理等の管理部門の従業員であります。 (2) 労働組合の状況当社の労働組合の組合員は22名であります。なお、労使関係について特に記載すべき事項はありません。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社は、映画興行、ビル賃貸及び付帯事業並びに娯楽場の経営を主たる事業としており、お客様の立場に立った高度のサービスを提供し豊かな生活文化に貢献するとともに、地域の発展に寄与できる街づくりを積極的に推進いたしております。また、経営環境の急激な変化に機敏に対応し、安定的な経営基盤の確立と業容の一層の拡大に全力を傾けてまいります。 (2) 目標とする経営指標当社は効率的な経営を推進するため、部門別業績管理の徹底を図り、利益率の向上に努めてまいりましたが、引き続き収益性の指標となるROA(総資産経常利益率)及び営業利益率に対する関心を一層強めるとともに、キャッシュ・フローの向上及び借入金の圧縮等、財務体質の強化を進めてまいります。(3) 中長期的な会社の経営戦略主軸である劇場事業を今後も継続・発展させていくために、お客様が安心・快適に映画鑑賞できる環境を整備するとともに、あべの・天王寺エリア唯一の映画館として周辺の大規模集客施設と連携することにより、他のエリアの映画館にはない相乗効果を醸成し、思う存分映画を楽しみたいお客様が訪れたくなる劇場事業を展開してまいります。さらに、セグメント利益の拡大に向けて諸経費を抑制し、損益分岐点を引き下げてまいります。また、収益的に不確実性が伴う映画興行を持続的に運営していくには、会社の経営基盤の強化が不可欠であり、不動産賃貸事業の収支の安定化を図ることが重要であります。そのために、経営環境の変化に対して適応力が高いテナントの見極めと周辺の大規模集客施設と共存共栄できるテナント構成の追求、ビル管理コストの低減等に努めてまいります。(4) 会社の対処すべき課題今後につきましては、シネマ・アミューズメント事業部門では、あべの・天王寺エリア唯一の映画館「あべのアポロシネマ」への一層の誘客を目指し、顧客満足度の高い作品の上映に努めるとともに、安心、快適な環境で映画を楽しんでいただけますよう計画的な設備の更新に取り組んでまいります。また、「あべのハルカス」「あべのキューズモール」「天王寺ミオ」など周辺諸施設との共同販売促進策を一層推進するとともに、簡単・便利な「チケット予約システム」、格安で映画をご覧いただける映画会員制度「アポロシネマメンバーズ」をアピールし、誘客に努めます。不動産事業部門におきましては、テナント入居率の維持・向上による賃貸収入の確保を図ることはもとより、照明設備のLED化等により積極的に省エネルギーに取り組むほか、引き続き設備更新・改良工事等を計画的に進めるなど、ビルのさらなる機能向上を図り、安全で快適な環境づくりに努めます。加えて、「あべのアポロシネマ」との連携を推進し、顧客誘致に全力で取り組むことにより、あべの・天王寺エリアの賑わいの創出を図るとともに、安定した経営基盤の確立並びに事業の発展に格段の努力を傾けてまいります。 |
事業等のリスク | 3 【事業等のリスク】 「第2 事業の状況」「第5 経理の状況」等に関する事項のうち、経営者が当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のようなものがあります。当社は、これらのリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努めております。なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において、当社が判断したものであります。(1) 映画興行の成績映画興行の成績は、作品による差異が大きく、各作品の興行収入を予想することは常に困難を伴います。一定の成績に達しない作品が続いた場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、競合エリアに映画館が出店した場合、一定数の顧客が競合館に流出するおそれがあります。当社としては、できる限り厳密な興行収入の予測を立てるとともに、大手配給会社と契約し、ヒットする可能性の高い作品を上映できる仕組みの構築に努めております。それらのヒットが見込める作品のPRに力を入れるとともに、上映スケジュールも弾力的に編成し、最大限の興行収入が得られるよう努力してまいります。 (2) 賃貸ビルの稼働状況等賃貸ビル市場は、景気動向等により、既存賃貸ビルの賃料低下や空室率の上昇といった問題が生じ、賃料収入が減少する可能性があります。また、当社テナント店舗の営業エリアにおいて、同種の商品・サービスを提供する他施設の店舗との競合により、テナントの売上が減少し、ひいてはテナントが退去するおそれがあります。当社としては、適切な投資計画の実行によりビル機能を維持・向上させるとともに、ビル管理経費の節減を図る一方、賃料については相場に応じた適正化を進めてまいります。また、テナント店舗と他施設店舗との競合については、当社ビルの広告・宣伝を強化し、テナントとの共同キャンペーンを開催するなど販売促進を支援する一方、他施設と共存共栄できるテナント構成を目指しております。(3) 固定資産の減損会計適用の影響今後、当社保有資産において、興行収入や賃料等の減少、地価の大幅な下落、使用目的の変更等により減損損失が発生し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社としては、収益の確保に全力を傾けるとともに、周到な事業計画の策定を通じて、減損損失発生の回避に努めてまいります。(4) 情報システムの管理高度な不正アクセス等により重要な営業情報や財務情報等の破壊・流出が発生し、業務への支障や停滞を招くほか、信用失墜等による売上高の減少等が当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社としては、情報システムのハード・ソフトの適切な管理、ファイアウォールやウイルス対策ソフト等の導入、IT統制、社員教育等により、不正アクセス等の防止を図るとともに、万一発生した場合に備え、データ等のバックアップ、迅速・適切な対応をとれる体制の整備等により、リスクの軽減に努めてまいります。(5) 個人情報の管理シネマ会員情報、顧客情報、株主情報等多くの個人情報を保有しており、システム上のトラブルや高度な不正アクセス、不適切な取扱い等により、情報漏洩が起こる可能性があり、万一、漏洩が発生した場合には、被害者に対する損害賠償や信用失墜に伴う売上高の減少等が当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社としては、情報システムへの外部からの不正アクセス等を防ぐため、専用ソフト等によるセキュリティ対策を講じているほか、個人情報の取扱いについては、取得、利用、保管等について社内ルールを設け、個人情報管理委員会を設置して管理状況を監視しております。さらに、定期的な研修会を通じて、必要以上の個人情報を取得しないなど個人情報保護に関する従業員の意識を高め、漏洩防止に努めております。 (6) 法令の改正建築基準法、消防法、ビル衛生管理法、省エネルギー法等建物管理に関する法令並びに興行場法等その他の法令の規制を受けております。これら諸法令は、常に政策目標によって改正される可能性があり、今後、特に環境政策に沿った新たな法令改正等も予想されます。その場合、改正内容によっては、追加的な改修工事の必要性やビル管理費の増加を招くことがあります。当社としては、法令に関する情報収集に努め、改正の動きが見られるときは適切な対応を検討するとともに、法令遵守を徹底するため、社内研修や内部監査を実施しております。(7) 大規模感染症の影響大規模感染症が発生した場合、臨時休館や間隔を空けた座席販売、上映予定作品の公開延期、空室率の急激な上昇と空室期間の長期化、賃料収入の減少など、大幅な業績悪化を招くおそれがあります。当社としては、コロナ禍において徹底した感染拡大予防策に取り組んだ経験を生かして、大規模感染症に対するリスクの軽減に努めてまいります。また、アポロビル及びルシアスビルにおいて経営環境の変化に対して適応力が高いテナント構成への見直しを進めてまいります。(8) 食品衛生上の問題の発生当社は、「あべのアポロシネマ」の売店において飲物、軽食、菓子等を販売しており、これらの食品から食中毒が発生した場合、損害賠償や慰謝に費用を要するほか、信用失墜による売上減少により、業績に影響が出るおそれがあります。当社としては、HACCAPに沿った衛生管理体制を整えるとともに、従業員に対し食品衛生に関する教育を徹底し、食中毒の未然防止に万全を期しております。(9) 大規模災害、大規模事故の発生当社の所在する地域において、東南海・南海地震と津波、上町断層の直下型地震のリスクが予想されており、当社保有資産及び管理物件に甚大な被害を受ける可能性があります。当社の事業拠点があべの1ヵ所に集中していることから、被災状況によっては、経営上の深刻な危機に発展するおそれがあります。また、当社保有資産及び管理物件において、火災やテロが発生し、規模によっては大きな損害が生じる可能性があります。当社としては、アポロビルの耐震補強工事を平成31年1月に完了しているほか、地震対策マニュアルを整備するなど地震及び津波に備えた防災対策を推進しております。さらに、定期的に防火・防災訓練を実施するなど危機管理体制の強化に努めており、お客様の安全の確保を第一に考え、災害や事故の被害を最小限に留めるための安全対策を講じております。(10) 気候変動の影響近年の気候変動の影響を受け、大型台風や豪雨による風水害の発生リスクが高まっています。それらによる建物の破損、浸水等で施設に損害が生じるおそれがあり、業務への支障や停滞を招くことが想定されます。また、猛暑等の異常気象により空調に使用するエネルギーコストが嵩むおそれがあるほか、法令改正等による規制強化が実施されると、大規模な設備投資が必要となる可能性があります。当社としては、風水害については、起こり得る被害を想定し、随時建物の整備や対策工事を実施しているほか、エネルギーコストの増大については、設備機器の効率的運用等によりその削減を図るとともに、国や自治体の方針に沿った環境目標を策定し、CO2削減や省エネルギーに向けて、空調機更新等の設備投資を計画的に実施しております。(11) エネルギーコストの上昇国内外の情勢変化に起因する電気料金等のエネルギーコストの上昇は、当社の利益減少の要因となります。当社としては、供給会社との価格交渉を行うとともに、ビル空調機器の計画的な更新や照明器具のLED化等による省エネルギー化を進め、費用の抑制に努めております。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態及び経営成績の状況 当事業年度におけるわが国経済は、緩やかな回復基調にあり、企業収益は総じて改善し、個人消費は持ち直しの動きがみられました。一方で、景気の先行きについては、世界的な金融引締めの影響等による海外経済の下振れが国内の景気を下押しするリスクになりうるほか、物価上昇や海外情勢、金融資本市場の変動等が経済に与える影響等が懸念されます。 この間、当社におきましては、事業全般に亘って顧客満足度の高いサービスの提供に努めるとともに、部門別業績管理のさらなる徹底を図りましたところ、売上高は、前期と比較して6.8%増の3,570,520千円となりました。さらに、経費全般に亘って鋭意抑制に努めました結果、営業利益は前期に比較して46.3%増の255,771千円、経常利益は38.5%増の254,382千円、当期純利益は24.3%増の154,948千円となりました。 各セグメントの状況は次のとおりであります。a.シネマ・アミューズメント事業シネマ・アミューズメント事業部門におきましては、劇場事業では、“名探偵コナン 黒鉄の魚影”“ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー”“君たちはどう生きるか”“あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。”“ミステリと言う勿れ”“劇場版 SPY×FAMILY CODE:White”“キングダム 運命の炎”“THE FIRST SLAM DUNK”“映画ドラえもん のび太と空の理想郷”“劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~』”などを上映し、観客誘致に努めました。また、「あべのハルカス」「あべのキューズモール」「天王寺ミオ」等の周辺施設と連携し、積極的な販売促進を図るとともに、フード売店の販売強化にも注力しました。その上で、スクリーン4・5・6の空調機部分更新工事を実施するとともに、スクリーン2・4の座席をリニューアル、スクリーン6においてカスタムオーダーメイドスピーカーを導入する等、より快適な鑑賞環境の整備に努めました。また、娯楽場事業におきましても、劇場と一体となった集客に努めました結果、部門全体の収入合計は、1,555,194千円(前期比16.8%増)となり、営業原価控除後では126,410千円(前期比130.0%増)の営業利益となりました。同事業の収入等は次のとおりであります。区分単位当事業年度(令和5年2月1日から令和6年1月31日まで) 前年同期比(%)劇場入場人員千人9136.5劇場稼働率%26.9―劇場収入千円1,341,75512.3娯楽場収入千円213,43956.6合計千円1,555,19416.8 (注) 稼働率=入場人員一日の収容能力(定員×興行回数)×興行日数 b.不動産事業不動産事業部門におきましては、アポロビルにおいて、空調機、空調用ポンプ及び防火シャッターの更新、トイレ改修、冷却塔整備等の諸工事を実施し、ビルの安全性、快適性の向上及び省エネルギー化に努めました。ルシアスビルにおいても、空調機器、受変電設備機器等の更新、防火シャッター等の安全設備の改修等に計画的に取り組むなど、より安全で快適なビルづくりを推進しました。また、テナント退去区画の整備工事に取り組む等、後継テナント誘致に注力し、収入の確保に努めました。これらの結果、駐車場等ビル付帯事業並びにその他の事業を含めた部門全体の収入合計は2,015,325千円(前期比0.1%増)となり、営業原価控除後では430,076千円の営業利益(前期比5.0%増)となりました。同事業の収入等は次のとおりであります。区分単位当事業年度(令和5年2月1日から令和6年1月31日まで) 前年同期比(%)不動産賃貸収入千円1,384,356△0.5駐車場収入千円212,4945.2ビル共益費等収入千円389,729△0.8その他事業収入千円28,7446.0合計千円2,015,3250.1不動産賃貸稼働率アポロビル%92.30―あべのルシアス%96.83―合計%95.38― (注) 不動産賃貸稼働率=賃貸面積賃貸可能面積 当事業年度末における資産は、前事業年度末に比較して101,695千円増加し、5,867,556千円となりました。これは短期貸付金の増加69,019千円等によるものであります。また、負債は前事業年度末に比較して28,456千円減少し、3,417,852千円となりました。これは長期借入金の減少75,000千円等によるものであります。純資産につきましては、当期純利益の計上額が支払配当額を上回ったため、前事業年度末に比較して130,152千円増加し、2,449,703千円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動による収入が投資活動及び財務活動による支出を下回ったため、前事業年度末に比較して374千円減少し、当事業年度末は75,248千円となりました。また、当期中における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において営業活動で得られた資金は、税引前当期純利益の計上及び減価償却費等により463,038千円となりました。前事業年度と比較しますと、未払金の減少等により46,914千円収入額が減少しております。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において投資活動で使用した資金は、固定資産の取得等により359,869千円となりました。前事業年度と比較しますと、有形固定資産の取得による支出の増加等により44,524千円支出額が増加しております。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において財務活動で使用した資金は、長期借入金の返済等により103,542千円となりました。前事業年度と比較しますと、99,966千円支出額が減少しております。 ③ 生産、受注及び販売の実績当社は、受注生産形態をとる事業を行っていないため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額及び数量で示す記載をしておりません。このため、販売の実績については、「①財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に関連付けて記載しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この作成にあたり、過去の実績や現在の状況等に応じた合理的な判断に基づき仮定及び見積りを行っております。これらのうち主なものは以下のとおりでありますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。 a.固定資産の減損当社は、固定資産を劇場事業、不動産賃貸事業、その他の事業にグルーピングした上で、その回収可能価額について将来キャッシュ・フロー、正味売却価額等の前提条件に基づき見積っております。従って、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フローなどの前提条件に変更があった場合、固定資産の減損損失が発生する可能性があります。 b.繰延税金資産の回収可能性当社は、繰延税金資産の回収可能性を判断するに際して、将来の課税所得を合理的に見積り、将来減算一時差異のうち将来課税所得を減算できる可能性が高いものについて繰延税金資産を計上しております。従って、今後、経営環境の変化等により将来の課税所得の見積額が大きく変動した場合等には繰延税金資産の計上額が変動する可能性があります。 ② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(経営環境の変化)当社の事業拠点であるあべの・天王寺エリアでは、「あべのハルカス」や「あべのキューズモール」等の大型施設の集積により街の魅力が高まるとともに来訪者が増加し、当社におきましても、これらに合わせて営業強化に取組んでまいりました。シネマ・アミューズメント事業部門では、あべの・天王寺エリア唯一の映画館である「あべのアポロシネマ」への一層の誘客を目指し、「あべのハルカス」「あべのキューズモール」「天王寺ミオ」などの周辺施設と共同イベントを実施しております。同時に、映画会員制度「アポロシネマメンバーズ」会員の獲得に努め、会員向けのメールマガジンを通じて顧客とのコミュニケーションを深めるとともに、事前のクレジットカード決済が不要なチケット予約システムの利便性を訴えること等により、誘客に努めてまいりました。また、不動産事業部門では、安全で快適なビル環境を目指して計画的に設備更新・改良工事を進めております。当社といたしましては、今後ともお客様の視点に立った質の高いサービスの提供、安全・快適な環境の整備を推進するとともに、シネマ・アミューズメント事業と不動産事業との有機的な連携による販売活動を展開してまいります。また、地域間競争に生き残るためにも、あべの・天王寺エリアの魅力を更に高める周辺施設とのタイアップを引き続き推進し、これらの相乗効果により経営成績の向上を目指してまいります。(経営成績に重要な影響を与える要因)当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載しております。このうち、当事業年度において特に留意すべき要因についての分析としては、エネルギーコストの上昇による劇場事業及び不動産賃貸事業における利益への影響が挙げられます。(経営成績等の分析・検討)経営成績に重要な影響を与える要因を踏まえた当事業年度の経営成績の状況に関する分析は次のとおりであります。 a.売上高及び営業利益当事業年度は、事業全般に亘って顧客満足度の高いサービスの提供に努めるとともに、部門別業績管理のさらなる徹底を図りました。シネマ・アミューズメント事業では、数多くの人気作品を上映し、観客誘致に努めました。また、周辺施設と連携し、積極的な販売促進を図るとともに、フード売店の販売強化にも注力しました。その上で、空調機部分更新工事を実施するとともに、一部座席のリニューアルやカスタムオーダーメイドスピーカーの導入など、より快適な鑑賞環境の整備に努めました。また、娯楽場事業におきましても劇場と一体となった集客に努めました。不動産事業では、空調機器の更新工事やトイレ改修工事をはじめ、ビルの安全性、快適性の向上に計画的に取り組みました。また、テナント退去区画の整備工事に取り組むなど後継テナント誘致に注力し、収入の確保に努めました。これらの結果、売上高は前期に比較して6.8%増の3,570,520千円となり、営業利益は前期に比較して46.3%増の255,771千円となりました。 b.経常利益経常利益は、前期に比較して38.5%増の254,382千円となりました。 c.当期純利益当期純利益は、固定資産除却損を特別損失に計上したこともあり、前期に比較して24.3%増の154,948千円となりました。(経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標)当事業年度のROA(総資産経常利益率)は4.4%(前事業年度は3.2%)、営業利益率は7.2%(前事業年度は5.2%)であります。当事業年度において、ROA及び営業利益率が前事業年度に比べていずれも改善したのは、主にシネマ・アミューズメント事業部門の業績が順調に推移したことにより、前期に比べて利益が増加したためであり、今後もさらなる改善に努めてまいります。 ③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社の資金需要の主なものは、映画フィルム料、商品仕入れ、「あべのルシアス」に係る大阪市との「保留床一括賃貸借契約」に基づく不動産賃借料等の各事業運転資金及び一般管理費のほか、維持更新投資等に関する設備資金であります。これらの資金需要に対応するため、短期資金については各事業が生み出す営業キャッシュ・フローに加え、当座貸越枠を設定した金融機関からの借入れにより流動性を確保しております。長期資金については金融機関から固定金利で調達することにより金利上昇リスクに対応するとともに年度別返済額の平準化を図っております。また、金融機関の当座貸越枠を設定し、資金の流動性の確保に万全を期しております。なお、余剰資金は、親会社である近鉄グループホールディングス株式会社のキャッシュマネジメントシステムに預け入れております。 |
経営上の重要な契約等 | 5 【経営上の重要な契約等】 当社は、大阪市が「あべのルシアス」内に所有する保留床(28,600㎡)を一括賃借し、賃貸・運営管理業務を行うため、大阪市との間で「保留床一括賃貸借契約」(賃貸借期間:平成10年12月2日から満20ヵ年 以降3年ごとの自動更新)を締結しております。 |
研究開発活動 | 6 【研究開発活動】 特記事項はありません。 |
設備投資等の概要 | 1 【設備投資等の概要】 当社の設備投資については、より安全で快適なビル環境整備や顧客満足度のより高いサービスの提供などを目的として継続的に実施しております。当事業年度の設備投資額をセグメント別にみると、シネマ・アミューズメント事業はあべのアポロシネマ座席更新工事等により60,509千円、不動産事業はアポロビル空調機更新工事等により225,456千円となり、設備投資総額では289,695千円となりました。 |
主要な設備の状況 | 2 【主要な設備の状況】 令和6年1月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物機械及び装置工具、器具及び備品土地(面積㎡)建設仮勘定ソフトウエアその他合計あべのアポロシネマ(大阪市阿倍野区)シネマ・アミューズメント事業劇場204,09090,537 アポロ ビル ―1,798―3,780,48614[25]アポロビル(大阪市阿倍野区)不動産事業賃貸ビル2,404,31116,315―――4宝くじ売店等342301959,225(2,561)――――[3]シネマ・アミューズメント事業ゲームセンター2,6060あべの ルシアス 52,710(402)―――1あべのルシアス(大阪市阿倍野区)全社他本社事務所他33,09611,147―2,9361,06623ヴィアあべのウォーク(大阪市阿倍野区)不動産事業区分所有建物100,663―111,812(291)―――212,475―その他(大阪市阿倍野区)不動産事業宝くじ売店2,330301――――2,631―計2,747,440118,6021,123,748(3,254)―4,7351,0663,995,59342[28] (注) 1 上記金額には消費税等は含まれておりません。 2 あべのアポロシネマの建物の一部(3,255㎡)を賃借しており、年間賃借料は60,601千円であります。 3 あべのルシアスの建物の一部(28,600㎡)を賃借しており、年間賃借料は823,640千円であります。4 従業員数の[ ]内は外数で臨時従業員数であります。5 現在休止中の主要な設備はありません。 |
設備の新設、除却等の計画 | 3 【設備の新設、除却等の計画】 特記事項はありません。 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 289,695,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 50 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 16 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 5,413,131 |
Investment
株式の保有状況 | (5) 【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的が「純投資目的」と「純投資目的以外」である投資株式の区分について、「純投資目的」とは専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的としたものとし、「純投資目的以外」とは上記以外を目的としたものとしております。 なお、当社は上場株式を政策保有することは原則として行わないこととしております。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式を保有しておりません。b.銘柄数及び貸借対照表計上額当社は、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式を保有しておりません。c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式該当事項はありません。みなし保有株式該当事項はありません。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式区分当事業年度前事業年度銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式――――非上場株式以外の株式216,955211,556 区分当事業年度受取配当金の合計額(千円)売却損益の合計額(千円)評価損益の合計額(千円)非上場株式―――非上場株式以外の株式443―― ④ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの該当事項はありません。 ⑤ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの該当事項はありません。 |
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社 | 2 |
貸借対照表計上額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社 | 16,955,000 |
受取配当金の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社 | 443,000 |
Shareholders
大株主の状況 | (6) 【大株主の状況】 令和6年1月31日現在 氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(近畿日本鉄道株式会社退職給付信託口)東京都港区浜松町2―11―31,27045.55 近鉄保険サービス株式会社大阪市中央区谷町9―5―242509.00 近鉄グループホールディングス株式会社大阪市天王寺区上本町6―1―551635.87 岸本ビル株式会社大阪府河内長野市木戸西町1―2―32250.90 南 野 顕 夫大阪府東大阪市170.62 株式会社近鉄百貨店大阪市阿倍野区阿倍野筋1―1―43170.62 株式会社近鉄リテーリング大阪市天王寺区上本町6―5―13150.57 南 園 良三郎奈良県奈良市60.22 日本ファシリオ株式会社東京都港区北青山2―12―2850.19 東洋テックビルサービス株式会社大阪市中央区備後町2―4―640.15 計―1,77563.68 (注) 1 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(近畿日本鉄道株式会社退職給付信託口)名義の株式は、日本マスタートラスト信託銀行株式会社と三菱UFJ信託銀行株式会社との共同受託に基づく退職給付信託で、近畿日本鉄道株式会社の信託財産であります。2 当社は、自己株式32千株を所有しており、上記大株主からは除外しております。3 「所有株式数(千株)」欄は、千株未満を切り捨てて記載しております。また、発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合は、小数点以下第3位を四捨五入しております。 |
株主数-金融機関 | 1 |
株主数-金融商品取引業者 | 10 |
株主数-外国法人等-個人 | 2 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 5 |
株主数-個人その他 | 3,767 |
株主数-その他の法人 | 30 |
株主数-計 | 3,815 |
氏名又は名称、大株主の状況 | 東洋テックビルサービス株式会社 |
株主総利回り | 1 |
株主総会決議による取得の状況 | (1) 【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 区分株式数(株)価額の総額(千円)当事業年度における取得自己株式192659当期間における取得自己株式92348 (注) 当期間における取得自己株式には、令和6年4月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。 |
Shareholders2
自己株式の取得 | -659,000 |
発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1 発行済株式の種類及び総数に関する事項 当事業年度期首株式数(株)当事業年度増加株式数(株)当事業年度減少株式数(株)当事業年度末株式数(株)発行済株式 普通株式2,821,000――2,821,000 2 自己株式の種類及び株式数に関する事項 当事業年度期首株式数(株)当事業年度増加株式数(株)当事業年度減少株式数(株)当事業年度末株式数(株)自己株式 普通株式32,625192―32,817 (注) 普通株式の自己株式数の増加192株は、単元未満株式の買取りによるものであります。 |
Audit1
監査法人1、個別 | 有限責任監査法人トーマツ |
独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 令和6年4月25日 株式会社きんえい取締役会 御中 有限責任監査法人トーマツ 大 阪 事 務 所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士三 浦 宏 和 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社きんえいの令和5年2月1日から令和6年1月31日までの第127期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社きんえいの令和6年1月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 劇場事業に係る固定資産の減損監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、主たる事業として劇場事業及び娯楽場の経営並びに不動産賃貸事業を行っており、当事業年度において税引前当期純利益を225,770千円、有形固定資産を3,989,791千円計上している。財務諸表の注記事項(重要な会計上の見積り)に記載されているとおり、劇場事業に関連する資産グループの帳簿価額は296,426千円であり、減損損失が生じた場合会社の業績に重要な影響を及ぼす可能性がある。会社は、管理会計上の区分に従い、固定資産をグルーピングしているが、そのうち劇場事業に関連する資産グループについて、営業活動から生ずる損益は当事業年度においてプラスとなったものの、前事業年度はマイナスであり、また翌事業年度においてもマイナスとなる見込みであることから、当該資産グループに減損の兆候が認められる。減損損失の認識要否の判定は、常務役員会で承認された事業計画を基礎とした割引前将来キャッシュ・フローの見積り総額と、同資産グループの帳簿価額の比較によって行われている。 見積りの基礎とした事業計画には、将来収益に重要な影響を与える興行収入の予測などの重要な仮定が用いられており、見積りの不確実性を伴うとともに経営者の判断に重要な影響を受けることから、当監査法人は当事業年度の財務諸表監査において、劇場事業に係る固定資産の減損を監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。当監査法人は劇場事業に関連する固定資産の減損損失の認識要否の会社判断を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。(1)減損判定方針や採用した仮定の理解 ・ 会社の減損判定方針について経営者等と協議する とともに、固定資産の減損に係る会計基準及び 同適用指針に準拠していることを検討した。 ・ 経営者が採用した見積りの仮定について経営者と 協議し、事業環境の現況や将来予測に関する経営 者の見解を理解した。(2)内部統制の評価固定資産の減損損失の兆候判定や認識要否判定に係る内部統制の有効性を評価した。(3)認識要否判定の妥当性評価 ・ 過年度に算定された割引前将来キャッシュ・フロ ーについて当期の実績と比較し、将来予測の精度 を検証した。 ・ 割引前将来キャッシュ・フローに含まれる興行収 入の見積りについて、常務役員会で承認された事 業計画との整合性を検証した。 ・ 経営者が策定した割引前将来キャッシュ・フロー について、過年度の実績乖離率を勘案した場合に おける減損損失の認識要否判断への影響等、見積 りの不確実性や将来予測の合理性を検討した。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社きんえいの令和6年1月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。 当監査法人は、株式会社きんえいが令和6年1月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人は、内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。以 上 ※1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 劇場事業に係る固定資産の減損監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、主たる事業として劇場事業及び娯楽場の経営並びに不動産賃貸事業を行っており、当事業年度において税引前当期純利益を225,770千円、有形固定資産を3,989,791千円計上している。財務諸表の注記事項(重要な会計上の見積り)に記載されているとおり、劇場事業に関連する資産グループの帳簿価額は296,426千円であり、減損損失が生じた場合会社の業績に重要な影響を及ぼす可能性がある。会社は、管理会計上の区分に従い、固定資産をグルーピングしているが、そのうち劇場事業に関連する資産グループについて、営業活動から生ずる損益は当事業年度においてプラスとなったものの、前事業年度はマイナスであり、また翌事業年度においてもマイナスとなる見込みであることから、当該資産グループに減損の兆候が認められる。減損損失の認識要否の判定は、常務役員会で承認された事業計画を基礎とした割引前将来キャッシュ・フローの見積り総額と、同資産グループの帳簿価額の比較によって行われている。 見積りの基礎とした事業計画には、将来収益に重要な影響を与える興行収入の予測などの重要な仮定が用いられており、見積りの不確実性を伴うとともに経営者の判断に重要な影響を受けることから、当監査法人は当事業年度の財務諸表監査において、劇場事業に係る固定資産の減損を監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。当監査法人は劇場事業に関連する固定資産の減損損失の認識要否の会社判断を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。(1)減損判定方針や採用した仮定の理解 ・ 会社の減損判定方針について経営者等と協議する とともに、固定資産の減損に係る会計基準及び 同適用指針に準拠していることを検討した。 ・ 経営者が採用した見積りの仮定について経営者と 協議し、事業環境の現況や将来予測に関する経営 者の見解を理解した。(2)内部統制の評価固定資産の減損損失の兆候判定や認識要否判定に係る内部統制の有効性を評価した。(3)認識要否判定の妥当性評価 ・ 過年度に算定された割引前将来キャッシュ・フロ ーについて当期の実績と比較し、将来予測の精度 を検証した。 ・ 割引前将来キャッシュ・フローに含まれる興行収 入の見積りについて、常務役員会で承認された事 業計画との整合性を検証した。 ・ 経営者が策定した割引前将来キャッシュ・フロー について、過年度の実績乖離率を勘案した場合に おける減損損失の認識要否判断への影響等、見積 りの不確実性や将来予測の合理性を検討した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | 劇場事業に係る固定資産の減損 |
その他の記載内容、個別 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
BS資産
未収入金 | 1,084,000 |
工具、器具及び備品(純額) | 73,408,000 |
土地 | 1,123,748,000 |
有形固定資産 | 3,989,791,000 |
ソフトウエア | 4,735,000 |
無形固定資産 | 5,802,000 |
投資有価証券 | 16,955,000 |
長期前払費用 | 15,169,000 |
投資その他の資産 | 906,219,000 |
BS負債、資本
短期借入金 | 350,000,000 |
1年内返済予定の長期借入金 | 75,000,000 |
未払金 | 179,133,000 |
未払法人税等 | 52,630,000 |
未払費用 | 17,327,000 |
賞与引当金 | 9,300,000 |
繰延税金負債 | 753,000 |
資本剰余金 | 24,155,000 |
利益剰余金 | 1,965,230,000 |
その他有価証券評価差額金 | 8,284,000 |
評価・換算差額等 | 8,284,000 |
負債純資産 | 5,867,556,000 |
PL
受取利息、営業外収益 | 1,964,000 |
受取配当金、営業外収益 | 443,000 |
営業外収益 | 4,255,000 |
支払利息、営業外費用 | 5,629,000 |
その他、流動資産 | 44,206,000 |
営業外費用 | 5,644,000 |
固定資産除却損、特別損失 | 28,612,000 |
特別損失 | 28,612,000 |
法人税、住民税及び事業税 | 76,678,000 |
法人税等調整額 | -5,855,000 |
法人税等 | 70,822,000 |
PL2
剰余金の配当 | -27,883,000 |
当期変動額合計 | 134,768,000 |