財務諸表
CoverPage
提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2024-03-29 |
英訳名、表紙 | toridori Inc. |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長CEO 中山 貴之 |
本店の所在の場所、表紙 | 東京都渋谷区円山町28番1号 |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 03-6892-3591 |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
連結決算の有無、DEI | true |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2【沿革】 2016年6月株式会社アップロントを設立し、インフルエンサーに特化した成果報酬型広告(アフィリエイト)の仲介サービス(現toridori ad)を開始2016年10月非連結子会社として株式会社OTOZUREを設立し、YouTubeの企画や映像制作、その他各種SNSに関わる一連の業務を受託し役務提供を行う活動支援サービス(現toridori studio)と純広告型広告の仲介サービス(現toridori promotion)を開始2017年7月株式会社アップロントから株式会社コラボテクノロジーに商号変更2018年4月マイクロインフルエンサー(フォロワー数が100,000人未満のインフルエンサー)とSMB(中小事業者/個人事業主)とのマッチングプラットフォームサービス(現toridori base)を開始2019年12月株式会社コラボテクノロジーが、株式会社OTOZUREを吸収合併2020年8月株式会社コラボテクノロジーから株式会社トリドリに商号変更2021年7月株式会社トリドリと株式会社GIVINの株式交換により、株式会社GIVINを完全子会社化、インフルエンサーのブランド運営支援サービス(現toridori made)を開始2022年9月海外のアパレル商品を取り扱うセレクトブランドECショップCRAMMYの運営を開始2022年12月東京証券取引所グロース市場に株式を上場2023年11月株式会社OverFlowを株式取得により子会社化 |
事業の内容 | 3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、『「個の時代」の、担い手に。』というミッションをかかげており、多様なインフルエンサー(InstagramやYouTubeなどSNS上で活動している個人)を支援しております。インフルエンス・プラットフォームとしてインフルエンサーの価値を最大化し、企業・消費者・インフルエンサー、誰もが手軽にSNSの力を享受できる世界を実現したいと考えております。 近年のSNS利用率の向上や副業や兼業の解禁・促進により、マイクロインフルエンサーを含め、インフルエンサーとして活動する人の数は年々増加しております。個人がインフルエンサーとしてコンテンツの発信者になり、そこにまたファン、視聴者等が生まれ、そのファンの中から情報を拡散する力を持ったインフルエンサーが生まれるという、新たなブームや文化を生む原動力となっております。当社グループは、社会を動かすインフルエンサーが価値を最大化できるように支援をすることで、世の中の様々な「ほしい」に応えていきます。 なお、当社グループの事業セグメントにつきましては、インフルエンス・プラットフォーム事業の単一セグメントであります。 当社グループの事業の内容 当社グループは下図の領域において、インフルエンサー支援サービスを行っております。各サービスの内容は以下の通りであります。 [事業系統図] ① 「toridori base」[インフルエンサーマーケティングプラットフォームサービス] 顧客企業がインフルエンサーに直接PR投稿を依頼できるマーケティングプラットフォームです。顧客企業側のアプリは「toridori marketing」、インフルエンサー側のアプリは「toridori base」として運営しております(以下、両者をまとめて「toridori base」と呼ぶ)。顧客企業がプラットフォーム上でPR投稿依頼を掲載すると、商品を紹介したい全国のインフルエンサーが自ら立候補します。 インフルエンサーは顧客企業に採用されると、PR対象となる商品やサービスを無料で体験することができ、体験後に自身のInstagram、TikTokやYouTubeなどのSNSで、体験内容のレビューを投稿します。中には、PR対象となるサービスを無料で体験することに加えて、企業から投稿の報酬として金銭が支払われる案件もあります。 当社グループは、「toridori base」を通じて、マイクロインフルエンサー(フォロワー数が10万人未満のインフルエンサー)をメインとしたインフルエンサーに対してSNS活動の支援及び収益機会を提供しております。また、顧客企業側にとっても、システム上で直接インフルエンサーとPRにまつわるやりとりのすべてを完結できるため、ミドル・メガインフルエンサー(フォロワー数が10万人以上のインフルエンサー)を用いた広告手段と比較して値段を安く抑えられ、低価格帯でのインフルエンサーのPR投稿による認知拡大や集客のためのマーケティング活動を実現することができます。 なお、「toridori base」の主な収益は、顧客に対する月額使用料となっており、インフルエンサーに対してはサービスを無料で提供しております。 「toridori base」はこれまで飲食業界、美容業界、通販業界等を中心に、レジャー、観光業界までSMB事業者をメインとして幅広い業種のお客様5,875社(2023年12月末時点/各四半期において、「toridori base」の有料会員として当社からの請求対象となった顧客の数)にご活用いただいております。また、約6.2万人(2023年12月末時点)の様々な年齢層から構成されたインフルエンサーに登録いただいており、これらのインフルエンサーは、都市圏を中心に幅広い地域で活動しております。 ② 「toridori ad」[成果報酬型広告サービス] マイクロ~ミドルを中心に幅広い層のインフルエンサーに特化した成果報酬型(アフィリエイト)広告サービスであり、顧客企業が登録インフルエンサーに直接案件を掲載・募集できるマーケティングプラットフォーム「toridori ad」を運営しております。アフィリエイトとは、顧客企業のwebサイトにおいて、何らかの成果(購買、資料請求、会員登録等)が発生した場合に、インフルエンサーに対して、その成果に応じた報酬を支払うという広告形態であります。売上発生後に費用が発生するため、導入リスクが少なく、また売上発生に紐づいて費用が発生するため明確に費用対効果を把握できることから、美容品や通販などといった顧客企業にとってメリットが大きいサービスとなっております。 「toridori ad」の掲載案件に応募して採用されたインフルエンサーは、顧客企業のPR対象となるサービスを無料で体験するとともに、自身のInstagram、TikTokやYouTubeなどのSNSアカウントで体験内容のレビューを投稿します。後日、その投稿に掲載されたリンク経由での成果発生件数(購入件数等)に応じた報酬が顧客から当社グループに支払われ、そこから一定の手数料を差し引いた金額をインフルエンサーに支払っております。 ③ 「toridori promotion」[タイアップ広告サービス] インフルエンサーを中心としたタイアップ広告サービスです。タイアップ広告とは、顧客企業が投稿に応じた固定報酬を支払うことで、インフルエンサーに対してPR投稿を依頼する方法であります。 当社グループは顧客企業から依頼を受けて、依頼案件の内容に適したインフルエンサーに広告案件を紹介し、キャスティングを行います。インフルエンサーはPR対象となるサービスを無料で体験するとともに、自身のInstagram、TikTokやYouTubeなどのSNSアカウントで体験内容のレビューを投稿します。成果報酬型広告と異なり、固定の広告料が支払われるタイプの広告サービスとなっており、キャスティングされるのはミドル・メガインフルエンサーの場合が多く、主に認知拡大やブランディングを目的とした、所謂マスメディア広告の代替として利用されております。 また、「toridori promotion」においては、依頼案件の多くがTikTokやYouTubeなどの単価が高い動画投稿となっております。当社グループはこれらのSNSで活躍する有力インフルエンサーと直接広告業務委託契約を締結することでキャスティング能力を高めるとともに、特定の事務所等との契約関係を持たないインフルエンサー群とのネットワークも豊富に有しており、これらの幅広いネットワークを競争力の源泉として、アパレル商品、美容品、健康用品などをはじめとする様々なジャンルの顧客のニーズにマッチした提案をしております。 さらに、当連結会計年度において株式を取得し子会社化した株式会社OverFlowにおいては、SNSに限らず幅広いメディアを活用したタイアップ広告案件も手掛けており、当社グループとしての提案の幅は拡大しております。 ④ 「toridori made」[ブランド運営支援] 様々なジャンルでファンを魅了する世界観を持ったインフルエンサーの、自身のブランドを立ち上げ、商品を販売したいというニーズにお応えするサービスです。当該サービスは主に、2021年7月に買収した株式会社GIVINにおいて運営しております。 当社グループはインフルエンサーからの依頼に基づき、アパレルやコスメなどの商品を中心にD2Cオリジナルブランドを立ち上げ、インフルエンサーと共同でブランドの育成・運営を行います。インフルエンサーとの商品企画、仕入、発注、販売、在庫管理、プロモーション、カスタマーサポートに至る一連のブランド運営業務を当社グループにて行っております。 また、当社グループは2022年4月より、オリジナルブランドのみならず、マイクロインフルエンサーを中心に、海外のアパレル商品を取り扱うセレクトブランドショップの運営を開始し、2022年9月にはこれを発展させる形でECショップCRAMMY(インフルエンサーが選定した商品を当社グループが買い付け、販売する)の運営も開始しております。 インフルエンサーに対しては販売実績に応じて、報酬が支払われる仕組みとなっております。 これまで、インフルエンサーはPR投稿による広告収入が主な収入源となっていましたが、「toridori made」によるブランドの確立を通してインフルエンサー自身が培ってきた影響力を自分の好きなように活かすことができ、インフルエンサーの新たな収益機会、活躍及びキャリア形成の場を提供しております。 ⑤ 「toridori studio」[SNSコンサルティングサービス] YouTubeの企画や映像制作、その他各種SNSに関わる一連の業務を当社グループで受託し、インフルエンサーの活動を支援しております。個人のインフルエンサーの映像制作のサポートから企業のSNS運営のサポートまで、幅広いお客様をサポートしております。収益モデルとしては、YouTubeの動画再生回数に連動してインフルエンサーが受け取るアドセンス収益の一部を当社グループが受け取るレベニューシェア型と、依頼者からYouTube動画制作の支援を受託し、報酬を受け取る受託型の二種類が存在しております。 なお、「toridori studio」で活躍するインフルエンサーに対しては、「toridori promotion」で取り扱う案件を紹介しております。2つのサービスを連携することにより提供価値の向上に努めております。 |
関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 名称住所資本金(千円)主要な事業の内容議決権の所有割合又は被所有割合(%)関係内容(連結子会社) 株式会社GIVIN(注)2東京都渋谷区25,987インフルエンス・プラットフォーム事業100.00役員の兼任あり(取締役3名、監査役1名)。資金の貸付けあり。経営管理株式会社OverFlow東京都渋谷区4,000インフルエンス・プラットフォーム事業51.00役員の兼任あり(取締役1名)。経営管理 (注)1.「主要な事業の内容」欄には、セグメントの名称を記載しております。2.株式会社GIVINについては特定子会社に該当し、また、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。主要な損益情報等(1) 売上高378,045千円 (2) 経常利益16,302 (3) 当期純利益16,122 (4) 純資産額△291,214 (5) 総資産額118,978 3.有価証券報告書を提出している会社はありません。 |
従業員の状況 | 5【従業員の状況】 (1)連結会社の状況2023年12月31日現在従業員数(人)111(46) (注)1.従業員数は就業人員の合計であり、臨時雇用者数(契約社員、アルバイト及び人材会社からの派遣社員を含む)は年間の平均人員数を( )内に外数で記載しております。2.当社グループは、インフルエンス・プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 (2)提出会社の状況 2023年12月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)100(45)28.31.94,570,129 (注)1.従業員数は、当社から社外への出向者を除いた就業人員数であります。2.従業員数は就業人員の合計であり、臨時雇用者数(契約社員、アルバイト及び人材会社からの派遣社員を含む)は年間の平均人員数を( )内に外数で記載しております。3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。4.当社は、インフルエンス・プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 (3)労働組合の状況 当社グループにおいて労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針 当社グループは、『「個の時代」の、担い手に。』というミッションをかかげており、InstagramやYouTubeなどSNS上で活動されている多様なインフルエンサーを支援しております。インフルエンサーを基軸としたプラットフォームを作ることで、様々な企業がSNSをうまく活用でき、インフルエンサーがより活躍できる世界になり、現代の細分化された消費者のニーズにサービスがマッチするより良い世界を実現できると考えております。 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 前項の経営方針に基づき、インフルエンサーの支援を通じて世の中に提供する価値の最大化を目指します。 当社グループは、この価値提供から生み出された結果である売上総利益(企業と消費者に対する請求総額である取扱高から、インフルエンサーに対する金銭報酬の支払額と商品原価を差し引いたもの)についても重要な指標として考えております。 そして当社グループは、今後の成長可能性と社会に与えるインパクトを勘案し「toridori base」を注力サービスとしておりますので、「toridori base」の売上総利益の成長が当社グループ全体の中長期的な企業価値向上に影響を与えると認識しております。また、上記「toridori base」の成長に直結する重要指標として、「toridori base」の顧客数および顧客当たりの四半期売上総利益を注視しております。 なお、各種指標の四半期ごとの推移は、以下のとおりであります。 ① サービス別売上総利益(単位:千円)会計年度四半期toridoribasetoridoriadtoridoripromotiontoridoristudiotoridorimade合計2020年12月期第1四半期2,72179,14920,08131,709-133,662第2四半期4,461100,46121,66118,689-145,273第3四半期6,93485,36326,96320,496-139,758第4四半期10,72461,64838,77531,100-142,2482021年12月期第1四半期18,33075,70136,66237,405-168,098第2四半期33,59285,40342,40451,250-212,650第3四半期54,92490,72754,93436,28646,648283,522第4四半期79,28483,02666,98130,29354,765314,3502022年12月期第1四半期89,647129,41769,06224,22261,877374,226第2四半期135,316146,50478,53520,71940,760421,835第3四半期198,377154,32673,54831,41682,485540,154第4四半期221,913168,87389,04931,96635,639547,4422023年12月期第1四半期287,463157,39666,35336,64435,932583,790第2四半期437,452142,01670,6648,66185,473744,267第3四半期510,285152,90969,06015,25740,826788,339第4四半期589,868107,435117,26211,51990,097916,184(注) 「toridori made」は2021年7月よりサービスを開始しております。 ② 「toridori base」の顧客数(注1)及び顧客当たりの四半期売上総利益(注2) 会計年度四半期顧客数(社)顧客当たりの四半期売上総利益(円)2020年12月期第1四半期7237,796第2四半期7559,483第3四半期12555,479第4四半期20851,5582021年12月期第1四半期30859,514第2四半期52563,985第3四半期84165,309第4四半期1,15168,8832022年12月期第1四半期1,32367,761第2四半期1,87472,207第3四半期2,29686,401第4四半期2,68082,8042023年12月期第1四半期3,43983,589第2四半期4,62694,564第3四半期5,018101,691第4四半期5,875100,403(注1) 各四半期において、「toridori base」の有料会員として当社からの請求対象となった顧客の数(注2) 「toridori base」の四半期ごとの売上総利益を顧客数で除することで算出 (3) 経営戦略等 当社グループを取り巻く環境は日々変化しており、また、顧客企業のマーケティング課題が高度化・複雑化する流れは、引き続き不可逆的に進行していくと考えております。そのような流れの中でも、当社グループは顧客企業のニーズに対応するべく、マーケティング組織の強化、既存サービスの深化、新サービスの育成及びインフルエンサーデータベースの構築等に取り組んでまいります。これらの取り組みは、以下に掲げる成長戦略の3つの基本方針に基づいて実施してまいります。 ① 「toridori base」を中心としたプロダクト領域の拡大 当社グループはこれまで「toridori base」の成長に注力しており、当連結会計年度においても、高成長を達成できたと考えております。しかしながら、「toridori base」の対象顧客であるSMBの市場規模は広大であり、顧客数の拡大余地はまだ大きくあると考えております。現時点での「toridori base」はインフルエンサーの必要なキャスティング機能を兼ね備え、多数のSMBにご利用頂ける状態になりましたが、今後もより多くのお客様にご利用いただけるように、マーケティングファネルにおける認知領域以外への進化を目指してまいります。 このため、当社グループとしては引き続き、「toridori base」を中心としたプロダクト領域における顧客数の拡大と、既存プロダクトの洗練と新規プロダクトの創出によって顧客満足度の向上に取り組み、高成長を目指してまいります。 ② 中堅・大手企業をターゲットとするマーケティングパートナー 当社グループではこれまで「toridori promotion」「toridori ad」を通じて、中堅・大手企業向けにインフルエンサーのキャスティングを中心にお客様の認知・集客施策の提案をしてまいりました。直近では、メディアの高度化・複雑化によって、中堅・大手企業におけるマーケティングの専門性と工数の不足が課題となっています。当社グループでは、この課題を解決すべく、お客様の商品やサービスのペルソナをしっかりと理解したうえで、正しいブランディング、最適なインフルエンサー活用、最適な各種マーケティング施策を企画提案しながら伴走支援をしてまいります。「toridori promotion」「toridori ad」を通じて、これまで以上に新しいトレンドを作り出し、お客様の売上拡大に貢献していきたいと考えております。 このため、当社グループとしては、採用、教育及びM&A等を通じたマーケティング組織の強化に取り組んでまいります。 ③ インフルエンサーデータベースの価値最大化 当社グループはこれまで多数のインフルエンサーと取引をしており、インフルエンサーのインサイト情報や取引結果情報等はデータベースとして蓄積されております。このデータベースについて、更なる情報量の拡充に努めるとともに、分析、評価、分類、体系化を進め、広告主の商材・サービスと相性の良いフォロワーを持つ最適なインフルエンサーを、手軽に抽出し提案ができるデータベースの構築に取り組んでまいります。これにより、ターゲティング精度の向上により、さらに費用対効果の高い最適なマーケティングを広告主に提案することができると考えております。 また、この活動による取扱いジャンルの拡大、新規事業の可能性の模索にも取り組んでまいります。 (4) 経営環境 2022年においては、日本の総広告費が前年比104.4%と成長する中で、インターネット広告費はその成長を大幅に超える前年比114.3%の3兆912億円(注1)となっております。 さらに、2023年のインターネット広告費については、社会のデジタル化を背景に、前年比107.8%の3兆3,330億円(注2)と引き続き成長を見せており、この好調に支えられて、日本の総広告費は過去最高を更新しております。 そのような環境下において、近年では消費者の認知・検索という行動においてSNSが果たす役割はますます拡大しております。2010年代までは、消費者はテレビを見て認知を行い、Googleなどの検索エンジンで検索する、という流れが主流でした。しかし近年では、Instagram、TikTokやYouTubeといったSNSで新しい情報を認知し、検索するという流れが主流になりつつあります。15-24歳に対する意識調査では、ブランドの認知を「Instagram(51.0%)」、「Twitter(48.5%)」、「動画配信サービス(45.0%)」 にて行うという結果や、ブランドや商品の情報収集についても「Instagram(31.5%)」、「Twitter(29.3%)」「動画配信サービス(29.0%)」にて行うという結果がでております(注3)。 これまでの、テレビ・検索エンジンが認知・検索に影響を与えていた時代において、企業はテレビを見る消費者に対してマス広告を行い、検索エンジンでの検索に対応するためSEO対策(Search Engine Optimization,検索エンジンのオーガニックな検索結果において、特定のウェブサイトが上位に表示されるよう、ウェブサイトの構成などを調整すること)を行ってきました。そのため、認知領域では大手の広告代理店や芸能事務所が、検索領域ではネット広告代理店やポータルサイトが大きな影響力を持っていました。しかし、2020年代より、SNSが消費者の認知と検索の主たる媒体になりつつあり、当社グループの提供するインフルエンサーと企業をつなげるプラットフォームの認知・検索領域における影響力はますます高まっていくと考えております。 また、SNSで広告を行う場合には、広告代理店の担当者がついて、企画・インフルエンサーとの調整をすべてアナログで行っており、広告予算に余裕がある大手企業が高い手数料を代理店に支払い、メガインフルエンサーをキャスティングすることが一般的でした。 しかし当社グループが提供するサービスでは、企業の方が直接アプリで簡単にインフルエンサーをキャスティングできるので、値段を安く抑えることができ、幅広いお客様に利用していただくことができます。今までインフルエンサーマーケティングを行うことが困難だった中小企業及び個人事業主の方々に新しい手段を提供することで、当社グループ自身がインフルエンサーマーケティングの市場そのものを広げていきたいと考えております。そうした中、当社の注力サービスである「toridori base」は通販事業者・店舗事業者など事業形態を問わず、また、事業者の規模の大小を問わずご利用いただくことができるため、グルメ・ビューティー・トラベルジャンルを中心とした多種多様な事業者にご利用いただいております。当該事業者の広告費の規模は広大であると考えており、また、日本国内にインフルエンサーの数も豊富に存在しているため、上記市場規模を支えられるほどのSNSの利用環境へと変化してきております。Web上での集客、代理店活用、展示会への出店など様々な顧客獲得施策を取ることで上述の様々な事業者に対してアプローチしております。 (注1) 株式会社電通「2022年 日本の広告費」(注2) 株式会社電通「2023年 日本の広告費」(注3) SHIBUYA109 lab.調べ 株式会社SHIBUYA109エンタテイメント 「Z世代のSNSによる消費行動に関する意識調査」 このような環境の中で、当社グループは市場全体の拡大とともに、「第1 企業の概況 3 事業の内容 当社グループの事業の内容」に記載のとおり、注力サービスである「toridori base」への積極的な投資と、インフルエンサーに対する支援領域の拡大及び支援する対象インフルエンサーの裾野の拡大を経営戦略の柱としております。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の主な課題は以下のとおりであります。① 売上の拡大並びに利益及びキャッシュ・フローの定常的な創出 当社グループのインフルエンス・プラットフォーム事業においては、各サービスの機能性・利便性向上及び市場シェアの獲得が重要と考えており、特に主力サービスの「toridori base」において、システム開発人員やサービスの拡販に係る人件費、及び顧客獲得にかかるマーケティング活動の広告宣伝費などを継続的に投下しております。当社グループとしては引き続き費用対効果を勘案しながら適切に投資を行ってまいります。中長期的な利益及びキャッシュ・フローの最大化に当たっては、これらの必要コストを上回る売上高の成長が重要であり、今後とも成長戦略を進めてまいります。 今後財務上の課題の発生が想定される場面及び発生確度につきましては、「3 事業等のリスク (2) 当社グループのビジネスモデルに関するリスクについて」をご参照ください。 資金繰りが悪化した場合の対策につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析」をご参照ください。 ② 人材採用、育成による生産性向上 当社グループのさらなる発展を目指すため、事業規模に見合う組織・人事評価体制の確立、優秀な人材の確保、また、確保した人材の早期育成の仕組みが不可欠だと考えております。企業理念の社内浸透や評価・教育研修制度の整備を進め、人材育成を通じて会社全体の生産性を向上させることで、さらなる収益性向上に努めてまいります。 ③ 広告審査体制の整備 当社グループが受ける広告案件及び、当社広告マッチングの各サービスにおいては、広告関連法令やインターネット広告業界の自主規制に則った厳格な広告審査基準を顧問弁護士と連携して制定し、当社のコンプライアンスチームによる審査を実施しております。また、「toridori ad」では、外部機関にも依頼して二重の審査を行っております。さらに、一般社団法人日本インタラクティブ広告協会(JIAA)や一般社団法人クチコミマーケティング協会(WOMJ)の会員として、定期的に法改正や広告審査に関する情報を収集し、当社の広告審査体制の改善及び当社内外に向けた法令遵守意識の啓蒙に努めております。今後、事業拡大による広告案件の増加や、新たなマーケティング手法を開発した際においても、引き続きこれらの対応を実施し、法令遵守の徹底に努めてまいります。 ④ 開発体制の構築 当社グループが属するインターネット広告事業においては、技術革新のスピードが非常に早く、また、新たなサービスや競合他社が次々と現れます。当社グループでは、このような市場環境の変化に対応し、競合優位性の確保及び事業の拡充を図るため、顧客やインフルエンサーの利便性をより高めるための既存サービスの機能改善や、新規広告商品やサービスの開発を行っております。これらを迅速に実施するため、開発環境の整備や優秀な人材の確保に引き続き取り組んでまいります。 ⑤ 当社グループ及びサービスブランドの知名度向上 当社グループが今後も成長を続けていくためには、自社サービスの知名度向上により、インフルエンサーの拡充及び顧客企業からの認知の拡大が必要不可欠と考えております。今後も費用対効果を勘案しながらも、プロモーション活動を強化してまいります。 ⑥ 情報管理体制の強化 当社グループはインフルエンサー及び「toridori made」における購入消費者を含めて個人情報を多く預かっており、その情報管理を強化していくことが重要であると考えております。現在、個人情報保護管理規程に基づき管理を徹底しておりますが、今後も社内教育・研修の実施やシステムの整備とともに、外部業者による脆弱性の確認等を継続的に実施し、情報管理体制の整備・強化を行ってまいります。⑦ 内部管理体制の強化 当社グループは成長段階にあり、業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制の強化が今後も重要な課題であると考えております。このため、当社グループといたしましては、コーポレート部門の整備を推進し、経営の公正性・透明性を確保するための内部管理体制強化に取り組んでまいります。 ⑧ 法規制等の変動に対応する社内体制 当社グループの事業は、広告関連法令、広告業界の自主規制、各種SNSプラットフォーム規約等の制約を受けますが、それら規制の改正、変更等の事業環境の変化に迅速に対応するため、事業部門とコーポレート部門が連携して情報の収集、分析、管理を行っております。また、規制等の変更に伴い対応が必要である際は、社内への周知、教育等によりその徹底を図っており、これらの対応を継続的に行ってまいります。 |
事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、当該記載事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努めてまいります。 当社では、事業上のリスクについて、「リスクマネジメント・コンプライアンス規程」を制定し、当該規程に基づき代表取締役社長を委員長とするリスクマネジメント・コンプライアンス委員会を開催しております。リスクマネジメント・コンプライアンス委員会は、あらゆるリスクを想定し、それに対する管理体制を整備、構築することにより、適切なリスク対応を図ります。 なお、詳細については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照下さい。 (1) 事業環境に関するリスクについて① 業界動向について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:長期、影響度:大) 株式会社電通の「2023年 日本の広告費」によれば、2022年の日本の総広告費は過去最高を更新しており、その中でインターネット広告市場は前年比107.8%の3兆3,330億円と市場全体の成長を支える存在となりました。 今後も同市場は堅調に推移すると予想しておりますが、市場成長が阻害されるような状況が生じた場合、また、インターネット広告市場を含む広告業界においては、景気変動により顧客の広告支出が増減する傾向があるため、国内マクロ経済の動向及び国内主要産業部門における事業環境が変化した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ② サービスの陳腐化について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:中) インターネット広告市場は、日々新たな技術革新やサービスの提供が行われる市場であり、競合他社より有益な価値を顧客企業に対し提供する必要があります。当社グループでは、顧客企業のニーズに対応するために常に新たな技術の導入やサービス機能の強化及び拡充、技術者の確保に努めております。しかしながら、保有するサービス及び技術等が陳腐化し、変化に対する十分な対応が困難となった場合、あるいは変化する顧客企業のニーズに的確な対応ができなくなった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ③ 法的規制について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:中) 当社グループの営む事業は、不当景品類及び不当表示防止法、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、個人情報の保護に関する法律、著作権法等の規制を受けております。当社グループとしては、法令やインターネット広告業界における自主規制、各種ガイドライン等の遵守を徹底した事業運営を行っておりますが、万一これらの違反に該当するような事態が発生した場合や、今後新たな法令等の制定、既存法令等の解釈変更がなされ事業が制約を受けることになった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、インフルエンサーの投稿に関しては、法令違反等の不適切な投稿を未然に防止するための広告審査体制や、悪質なインフルエンサーを排除するチェック体制を構築しておりますが、インフルエンサーの投稿が広告関連法令等に違反する場合や、第三者の著作権、肖像権等を侵害する場合、不適切な投稿による炎上が発生した場合や投稿がステルスマーケティング(※)と見做された場合には、当社グループのブランドイメージが悪化する等、社会的信用や評判に波及し、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。※ 消費者に宣伝と気づかれないように宣伝行為をすること。 ④ 主要SNSのユーザー利用動向やプラットフォームの規制変更等について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:大) 当社グループの事業は、TikTok、Instagram、Facebook、X等の主要SNSプラットフォーム上でのマーケティング手法を中心としております。利用者が増加傾向にあるSNSプラットフォームは広告媒体としての訴求力が高まることから、各SNSプラットフォームのユーザーの利用動向は重要な指標となるため、当社グループではこれらの動向に関する情報収集を行っておりますが、既存のSNSにおけるユーザーの利用動向の変化や、新たなSNSの流行に対して、当社グループの適切なインフルエンサーのネットワーク構築等の対応が遅れた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、広告関連の規約・規制等の変更により、従来可能であった広告手法や表現等を用いることが出来なくなる可能性があり、当社グループのマーケティング手法や体制の変更等の対応が遅れた場合や、SNSのセキュリティ面の不備により当該プラットフォームの信頼性に疑義が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、当社グループのサービスを提供しているSNSサービスが、利用者数の減少などにより、マーケティング媒体としての価値を低下させた場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑤ 競合他社の動向について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期、影響度:小) 現在、国内でインフルエンサーマーケティング関連事業を展開する競合企業は複数存在しており、また、今後の市場規模拡大に伴い新規参入が相次ぐことも考えられます。当社グループは積極的な営業活動やインフルエンサーサポートサービスの充実に取り組んでおり、市場における優位性を構築し、競争力を向上させてまいりました。 今後もインフルエンサーに寄り添ったサービスをより充実させていくと同時に、サポート向上に向けた取り組みを積極的に行ってまいりますが、新規参入により競争が激化した場合には、当社グループの事業及び業績に重要な影響を与える可能性があります。 ⑥ 自然災害・パンデミック等に係るリスクについて(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:長期、影響度:中) 地震や台風等の自然災害、テロ攻撃、ウイルス・伝染病等の集団感染(パンデミック)といった事象が発生した場合、正常な事業活動が困難となるおそれがあります。また、当社グループの拠点及びコンピューターネットワークのインフラは、一定の地域に集中しているため、同所で自然災害等が発生した場合には多大な損害を被る可能性があります。ただし、当社グループはシステムの冗長化、クラウドサーバーを用いたサービスの構築やリモートワーク可能な体制強化等を通じて、リスクの低減に努めております。さらに、自然災害等の発生によりインフルエンサーの投稿が自粛されるような事態が生じた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (2) 当社グループのビジネスモデルに関するリスクについて① 「toridori base」事業の成長戦略について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期、影響度:大) 当社グループの重点注力サービス「toridori base」については、基本的には月額課金型の収益モデルでありますが、サービスの特性上、一定の目的を達成した顧客においてサービスを一時的に中断或いは終了するケースが存在することを考慮したうえで、継続的な新規顧客獲得が事業の継続と持続的な成長において特に重要であると考えております。これを促進する為に、新規獲得販路の拡大、更には顧客の利用月数増加やインフルエンサーのクオリティ強化などに資するマーケティング施策にも注力しております。また、販売プランの見直しやオプションメニューのラインナップを増やすことで顧客単価の向上も同時に実現できるように努めております。 しかしながら、顧客やインフルエンサーの需要に応じたサービスを十分に提供できない場合や、当社グループのマーケティング戦略が十分な効果を得られない場合においては、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ② インフルエンサーとの関係について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:短期、影響度:小) 当社グループの事業は、顧客のマーケティングに対して有益なサービスを提供しており、その多様なニーズに応えるため、数多くのインフルエンサーの確保が必要となります。その為、インフルエンサーに対し、顧客の広告案件の継続的なご紹介やSNSへの投稿に関する法令・ガイドラインの遵守等の有用な情報を提供することにより、広範なネットワークを構築しております。しかしながら、様々な要因の変化によりインフルエンサーとの信頼関係が低下した場合や、顧客企業のニーズに合ったインフルエンサーを十分に確保できない場合、インフルエンサーが広告審査基準等を遵守しない又は当社グループの広告案件以外において炎上する等の当社グループの管理することができない事態が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ③ 新規事業開発について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:中) 当社グループの今後の事業展開としまして、事業規模の拡大と高収益化を目指して、既存事業に留まらず新規事業開発に積極的に取り組んでいく方針でありますが、とりわけ新規事業の立ち上げについては、既存事業よりもリスクが高いことを認識しております。入念な市場分析や事業計画構築にも関わらず、予測とは異なる状況が発生し、計画どおりに進まない場合は、投資資金を回収できず当社グループの業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 ④ 知的財産権の侵害(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:短期、影響度:小) 当社グループのインフルエンサーが制作する動画などについて、第三者から意図せずに著作権、商標権その他の権利(以下「知的財産権」といいます。)を侵害される可能性や第三者の知的財産権を侵害してしまう可能性があります。知的財産権の第三者からの侵害に対しては、経営管理統括部及び関係部署がインフルエンサーと連携して対応しておりますが、インターネット上での権利侵害に対しては、法規制の未整備その他の問題から、知的財産権の保護を迅速かつ十分に受けることができない場合もあり、当社グループの事業及び業績が影響を受ける可能性があります。 また、インフルエンサーによる意図せぬ知的財産権の侵害については、関係部署がインフルエンサーと連携して、コンプライアンス研修の実施などの予防対策を講じておりますが、法解釈の相違等により、侵害が意図せず生じてしまう等の事象が万一発生した場合には、当社グループの事業及び業績が影響を受ける可能性があります。 ブランド運営支援サービスにおいては、各ブランドの販売動向や成長動向等を踏まえつつ必要に応じて商標権を取得し、その知的財産権を保護する管理体制としておりますが、契約条件の解釈の齟齬等により、当社グループが第三者から知的財産権侵害の訴訟、使用差止請求等を受けた場合、又は第三者が当社グループの知的財産権を侵害するような場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑤ 情報セキュリティに係るリスクについて(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:中) コンピューターシステムの瑕疵、実施済みのセキュリティ対策の危殆化、マルウェア・コンピューターウイルス、コンピューターネットワークへの不正侵入、役職員の過誤、自然災害、アクセス増加等の一時的な過負荷等により、重要データの漏洩、コンピュータープログラムの不正改ざん、システムダウン等の損害が発生する可能性があり、その結果、第三者からの損害賠償請求、当社グループの信用低下等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。担当部署において、これらのリスクに対するセキュリティ強化に取り組んでおります。 ⑥ 個人情報の管理に係るリスクについて(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:中) 当社グループは、個人情報を保有しており、「個人情報の保護に関する法律」の規定に則って作成したプライバシーポリシーに沿って管理しております。しかし、情報セキュリティに係るリスク等により個人情報が漏洩した場合や個人情報の収集過程で問題が生じた場合、当社グループへの損害賠償請求や当社グループの信用の低下等の損害が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (3) 事業の運営体制に関するリスクについて① 特定経営者への依存について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:大) 当社創業メンバーであり代表取締役社長CEOである中山貴之は、当社の大株主であるとともに、当社グループの経営方針や事業戦略の決定において重要な役割を果たしております。その為同氏が、何らかの理由によって退任し、後任者の採用が困難となった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。なお、当社代表取締役社長中山貴之から当社金融機関借入に対する債務保証を受けております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (関連当事者情報)」に記載しております。当社グループはこの債務被保証に係る保証料の支払いを行っておらず、また、金融機関との継続交渉により当該債務被保証を解消していく方針であります。 ② 人材の獲得及び育成(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期、影響度:中) 当社グループは、今後の事業拡大に応じて必要な人材の継続的な確保と育成が重要であると考えています。その為にも積極的な採用と早期戦力化のための育成制度の構築に努めていく方針でありますが、必要な人材の確保及び育成が計画通り進まなかった場合には、競争力の低下や事業拡大の制約要因が生じる可能性があり、この場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ③ 訴訟発生リスクについて(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:短期、影響度:中) 当社グループでは、リスクマネジメント・コンプライアンス規程を制定し、役職員に対して当該規程を遵守させることで、法令違反等の発生リスクの低減に努めております。しかしながら、当社グループ及び役職員の法令違反等の有無に関わらず、インフルエンサーや取引先、第三者との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展する可能性があります。提起された訴訟の内容及び結果によっては、多大な訴訟対応費用の発生や企業ブランドイメージの悪化等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ④ 内部管理体制の構築について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:短期、影響度:小) 当社グループは、グループ企業価値を最大化すべく、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題と位置づけ、多様な施策を実施しておりますが、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかない状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。⑤ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期、影響度:中) 当社グループでは、取締役、従業員等に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。また、今後においてもストック・オプション制度を活用していくことを検討しており、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。 ⑥ 配当政策について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:小) 当社は、株主還元を経営の重要施策の一つと認識しており、将来の事業展開と財務体質強化のため必要な内部留保を確保しつつ、継続的かつ安定的な配当もしくは自己株式の取得を行うことを基本方針としております。しかしながら、当社は現在成長過程にあるため、当面の間は事業拡大に向けた積極的な事業投資や財務体質の強化等を優先いたします。また、当事業年度においても同様の方針としております。将来的には内部留保の充実状況や株主還元とのバランス等を踏まえて実施の判断を検討していきたいと考えております。 ⑦ 社歴が浅いことについて(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:中) 当社グループは2016年6月に設立された社歴の浅い会社であるため、期間業績比較を行うために十分な期間の財務情報を得られず、過年度の業績のみでは今後の業績を判断する情報としては不十分な可能性があります。当社グループは今後もIR活動などを通じて経営状態を積極的に開示していく方針であります。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態 当社の広告マッチング型サービスの大部分は、取扱高からインフルエンサーに対する報酬を差し引いた金額(純額)を売上高として計上しております。当社の売掛金は取扱高に対応して発生するものであり、買掛金はインフルエンサーに対する報酬に対応して発生するものであるため、売掛金残高は売上高に対して高い水準、買掛金残高は売上原価に対して高い水準となっております。 (資産) 当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末より1,050,593千円増加し、3,289,194千円となりました。これは主に、売掛金が119,560千円減少した一方で、現金及び預金が440,099千円増加したこと及び前払金が446,099千円増加したことによるものであります。 (負債) 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末より916,950千円増加し、2,099,236千円となりました。これは主に、買掛金が65,174千円増加したこと、未払金が71,055千円増加したこと及び借入金が630,225千円増加したことによるものであります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末より133,642千円増加し、1,189,958千円となりました。これは主に、資本金が847,130千円減少したこと及び資本剰余金が353,126千円減少した一方で、利益剰余金が1,333,956千円増加したことによるものであります。 ② 経営成績 新型コロナウイルス感染症による行動制限が解除され、経済や社会活動が正常化に向けて進行している一方で、ウクライナ情勢の長期化に伴う世界的な原材料や資源価格の高騰、円安の進行などが物価上昇を引き起こし、当社グループを取り巻く環境は依然として不透明な状況が続いております。 そのような状況下におきましても、当社グループが属するインターネット広告市場は、2023年には前年比7.8%の増加という成長を続けております。 このような事業環境の下、当社グループはインフルエンサーと顧客をつなげるプラットフォームサービスである「toridori base」を通じて、マイクロインフルエンサー及び顧客企業への支援に積極的に取り組んで参りました。その結果、当連結会計年度の取扱高は6,852,158千円(前年同期比+19.4%)、売上高は3,222,096千円(同+56.8%)、売上総利益は3,032,581千円(同+61.0%)、営業利益は123,697千円(前年同期は営業損失370,842千円)、経常利益は115,513千円(前年同期は経常損失393,476千円)及び親会社株主に帰属する当期純利益は133,700千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失565,223千円)となりました。 なお、当社グループはインフルエンス・プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載は行っておりません。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より490,099千円増加し、1,671,898千円となりました。 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とその要因は以下の通りであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動による資金の減少は、11,082千円(前年同期は454,045千円の資金の減少)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上115,513千円、売上債権の減少154,014千円及び未払金の増加43,309千円により資金が増加した一方で、棚卸資産の増加25,571千円、前払金の増加446,099千円及び仕入債務の減少18,847千円により資金が減少したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、110,871千円(前年同期は10,273千円の資金の減少)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入50,000千円により資金が増加した一方で、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出145,060千円により資金が減少したことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、612,053千円(前年同期は1,429,977千円の資金の増加)となりました。これは、長期借入金の返済による支出237,889千円により資金が減少した一方で、短期借入金の増加400,000千円及び長期借入れによる収入450,000千円により資金が増加したことによるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当社グループの事業の内、「toridori made」においてはアパレルやコスメ等の品目を主に外注を活用して生産しておりますが、当社グループ全体の売上高に占める重要性は軽微であり、また生産から売上計上までの所要日数も短いため、当該記載を省略しております。 b.受注実績 当社グループの事業の内、「toridori made」においては一部のブランドで受注生産方式を採用しておりますが、当社グループ全体の売上高に占める重要性は軽微であり、また受注から売上計上までの所要日数も短いため、当該記載を省略しております。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。なお、当社グループの事業セグメントは、インフルエンス・プラットフォーム事業の単一セグメントであり、セグメント情報を記載していないため、サービス別に記載しております。サービス区分の名称当連結会計年度(自 2023年1月1日至 2023年12月31日)金額(千円)前年同期比(%)インフルエンス・プラットフォーム事業 toridori base1,836,834284.7 toridori ad559,75693.4 toridori promotion358,584115.6 toridori studio78,87568.6 toridori made388,045100.7合計3,222,096156.8 (注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(売上高) 当連結会計年度の取扱高は6,852,158千円、売上高は3,222,096千円となり、これは各事業の拡大によるものであります。 (売上原価、売上総利益) 当連結会計年度の売上原価は189,515千円となりました。これは主に「toridori made」の商品原価であります。 この結果、売上総利益は3,032,581千円となりました。 (販売費及び一般管理費、営業損益) 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は2,908,884千円となりました。これは主に給料及び手当や広告宣伝費及び販売促進費によるものであります。その結果、営業利益は123,697千円となりました。 (営業外損益、経常損益) 当連結会計年度の営業外収益から営業外費用を差し引いた営業外損益純額は、8,183千円の損失となりました。これは主に支払利息によるものであります。その結果、経常利益は115,513千円となりました。 (特別損益、法人税、住民税及び事業税、親会社株主に帰属する当期純損益) 当連結会計年度の特別損益については発生がありませんでした。 法人税等合計としては、△18,186千円を計上しております。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は133,700千円となりました。 ③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループの資金需要としては、事業の拡大に伴う人件費、外注費、クライアント獲得や認知度向上のための広告宣伝費及び販売促進費に加え、必要に応じてM&A等の投資を実施する方針であります。当社グループは、財政状態や資金使途を勘案しながら、必要な資金は自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としております。なお、これらの資金調達方法の優先順位等は、資金需要の額や用途に合わせて柔軟に検討を行う予定であります。 最低資金残高につきましては、概ね取扱高の1か月程度を想定しており、現時点において、手元流動性は高く、最低資金残高を上回るキャッシュポジションで推移しております。その為、当社といたしましては、現時点において、流動性リスクを管理するための指標を設定しておりません。 また、資金繰りが悪化する場合に備え、流動性資産を十分に保有するとともに、資金の流出入の動向を踏まえて資産・負債両面から適切な資金繰りを行っております。さらに、運転資金を効率的に調達するため、金融機関と当座貸越契約を締結しております。 ④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社の経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、①サービス別売上総利益及び②「toridori base」の顧客数及び顧客当たりの四半期売上総利益を重要な経営指標と位置づけ、各経営課題に取り組んでおります。 |
経営上の重要な契約等 | 5【経営上の重要な契約等】 当社は、2023年9月29日付の取締役会において、デジタルマーケティングコンサルティング事業を手掛ける株式会社OverFlowの発行済株式を取得し子会社化することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」に記載のとおりであります。 |
研究開発活動 | 6【研究開発活動】 該当事項はありません。 |
設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 当連結会計年度において実施した当社グループの設備投資の総額は24,198千円であり、その主なものはソフトウエアの資産計上によるものであります。 なお、当連結会計年度において重要な設備の除却、売却等はありません。 当社グループは、インフルエンス・プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 |
主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 当社グループの主要な設備は、次のとおりであります。(1) 提出会社2023年12月31日現在 事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(人)建物工具、器具及び備品その他合計本社(東京都渋谷区)本社設備等19,2376,61520,83146,684100(45) (注)1.本社の建物は賃借物件であり、年間賃借料は70,459千円であります。2.その他の主な内容は、ソフトウエア及びソフトウエア仮勘定であります。3.当社グループは、インフルエンス・プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。4.従業員数は就業人員の合計であり、臨時雇用者数(契約社員、アルバイト及び人材会社からの派遣社員を含む)は年間の平均人員数を( )内に外数で記載しております。 (2) 国内子会社 重要性がないため、記載を省略しております。 |
設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 (1) 重要な設備の新設 該当事項はありません。 (2) 重要な改修 該当事項はありません。 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 24,198,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 28 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 2 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 4,570,129 |
Investment
株式の保有状況 | (5)【株式の保有状況】 当社は、政策保有株式について、営業政策上の必要性や株式保有の合理性等を総合的に勘案し、中長期的な企業価値の向上に資すると判断した場合を除き、保有しないことを基本方針としております。また、純投資目的の株式は保有しない方針であります。 なお、提出日現在において、政策保有株式、純投資目的の株式その他純投資目的以外の株式のいずれも保有しておりません。 |
Shareholders
大株主の状況 | (6)【大株主の状況】 2023年12月31日現在 氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 中山 貴之東京都渋谷区1,036,08033.46 Global Catalyst Partners Japan2号投資事業有限責任組合東京都港区南青山1丁目1-1180,0005.81 国本 貴志東京都港区174,6005.63 株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1丁目8-12139,7004.51 楽天証券株式会社東京都港区南青山2丁目6番21号136,4004.40 三菱UFJキャピタル7号投資事業有限責任組合東京都中央区日本橋2丁目3-4128,5604.15 株式会社セレス東京都世田谷区用賀4丁目10-1108,6803.50 三宮 翔太千葉県市川市96,0003.10 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区浜松町2丁目11番3号93,6003.02 樹神 秀和東京都墨田区87,2002.81計-2,180,82070.43(注)1.発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合は、小数点以下第3位を切り捨てしております。2.2024年1月11日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、アセットマネジメントOne株式会社が2023年12月29日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2023年12月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。 なお、その大量保有報告書(変更報告書)の内容は次のとおりであります。大量保有者アセットマネジメントOne株式会社住所東京都千代田区丸の内一丁目8番2号保有株券等の数株式 212,800株株券等保有割合6.87% |
株主数-金融機関 | 6 |
株主数-金融商品取引業者 | 17 |
株主数-外国法人等-個人 | 2 |
連結株主資本等変動計算書 | ③【連結株主資本等変動計算書】 前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)(単位:千円) 株主資本 資本金資本剰余金利益剰余金自己株式株主資本合計当期首残高100,000559,734△635,033-24,701当期変動額 新株の発行797,130797,130 1,594,260親会社株主に帰属する当期純損失(△) △565,223 △565,223当期変動額合計797,130797,130△565,223-1,029,036当期末残高897,1301,356,864△1,200,256-1,053,738 新株予約権純資産合計当期首残高2,57727,279当期変動額 新株の発行 1,594,260親会社株主に帰属する当期純損失(△) △565,223当期変動額合計-1,029,036当期末残高2,5771,056,315 当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)(単位:千円) 株主資本 資本金資本剰余金利益剰余金自己株式株主資本合計当期首残高897,1301,356,864△1,200,256-1,053,738当期変動額 減資△847,130847,130 -資本剰余金から利益剰余金への振替 △1,200,2561,200,256 -親会社株主に帰属する当期純利益 133,700 133,700自己株式の取得 △57△57当期変動額合計△847,130△353,1261,333,956△57133,642当期末残高50,0001,003,738133,700△571,187,380 新株予約権純資産合計当期首残高2,5771,056,315当期変動額 減資 -資本剰余金から利益剰余金への振替 -親会社株主に帰属する当期純利益 133,700自己株式の取得 △57当期変動額合計-133,642当期末残高2,5771,189,958 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 18 |
株主数-個人その他 | 375 |
株主数-その他の法人 | 12 |
株主数-計 | 430 |
氏名又は名称、大株主の状況 | 樹神 秀和 |
株主総利回り | 1 |
株主総会決議による取得の状況 | (1)【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式2457,432当期間における取得自己株式--(注)当期間における取得自己株式には、2024年3月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式は含まれておりません。 |
Shareholders2
自己株式の取得 | -57,000 |
自己株式の取得による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー | -57,000 |
発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項 当連結会計年度期首株式数(株)当連結会計年度増加株式数(株)当連結会計年度減少株式数(株)当連結会計年度末株式数(株)発行済株式 普通株式3,096,400--3,096,400合計3,096,400--3,096,400自己株式 普通株式(注)-24-24合計-24-24(注)普通株式の自己株式の株式数の増加24株は、単元未満株式の買取りによる増加24株であります。 |
Audit
監査法人1、連結 | EY新日本有限責任監査法人 |
独立監査人の報告書、連結 | 独立監査人の監査報告書 2024年3月29日株式会社トリドリ 取締役会 御中 EY新日本有限責任監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士太 田 稔 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士岸 佳 祐 <連結財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社トリドリの2023年1月1日から2023年12月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社トリドリ及び連結子会社の2023年12月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 インフルエンス・プラットフォーム事業にかかる売上高の正確性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 連結財務諸表「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(4)重要な収益及び費用の計上基準」及び(セグメント情報等)に記載のとおり、会社はインフルエンス・プラットフォーム事業を営んでおり、このうち主要なサービスである「toridori base」及び「toridori ad」の売上高の合計は、連結損益計算書の売上高の74%を占めている。 「toridori base」は、顧客企業がインフルエンサーに直接PR投稿を依頼できるマーケティングプラットフォームサービスであり、「toridori ad」は、顧客企業がインフルエンサーに対し直接案件を掲載・募集できるマーケティングプラットフォームを運営する成果報酬型(アフィリエイト)広告サービスである。両サービスとも、顧客が期待する広告効果を得られるように、自社プラットフォームを利用し役務を提供することが主な履行義務であり、提供した役務を顧客が検収した時点で履行義務が充足されると判断し、収益を認識している。 「toridori base」及び「toridori ad」は、共に自社で開発した情報システムによって運用されており、上述した収益認識の把握や会社が収受する報酬の計算といった一連の処理は、情報システム上で自動的に行われる。このように、「toridori base」及び「toridori ad」の売上高の計上にかかる主要なプロセスは、情報システムでの処理に高度に依存しており、取引が正確に計上されるためには、情報システムにかかる内部統制が適切に整備・運用される必要がある。 上記の通り、会社の売上高の計上プロセスの多くがシステムにより自動化された業務処理に依存しているため、想定通りに機能せず虚偽表示が生じた場合、その影響は広範囲に及び、かつ、その金額的重要性に鑑みると利益への影響も大きくなる可能性が高い。したがって、当監査法人は当該自動化された内部統制に依拠した売上高を監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、「toridori base」及び「toridori ad」にかかる売上高の正確性を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。その際、当監査法人内の情報システムの専門的知識を有するメンバーを関与させた。 (1)内部統制の評価 ・リスク評価手続として、業務プロセスを把握し、関連するITに係る全般統制及び自動化された業務処理統制の整備状況を検討した。 ・アクセス権限管理やプログラム変更管理等、ITに係る全般統制の運用状況を検討した。 ・ITに係る自動化された業務処理統制について、ソースコードの確認、テストデータによる処理の確認、及び報酬額の算定についての再実施といった手続を実施し、運用状況を検討した。 (2)実証手続の実施 ・監査人自ら、情報システムより年間の売上データを直接抽出し、会社が計上した売上高と整合していることを検討した。 ・個別取引について、サンプルベースにより証憑書類等と突合し、単価情報等の契約条項と一致していることを検討した。 ・個別取引について、サンプルベースで入金情報と突合し取引金額の妥当性を検討した。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 連結財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。・ 連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係 会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 インフルエンス・プラットフォーム事業にかかる売上高の正確性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 連結財務諸表「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(4)重要な収益及び費用の計上基準」及び(セグメント情報等)に記載のとおり、会社はインフルエンス・プラットフォーム事業を営んでおり、このうち主要なサービスである「toridori base」及び「toridori ad」の売上高の合計は、連結損益計算書の売上高の74%を占めている。 「toridori base」は、顧客企業がインフルエンサーに直接PR投稿を依頼できるマーケティングプラットフォームサービスであり、「toridori ad」は、顧客企業がインフルエンサーに対し直接案件を掲載・募集できるマーケティングプラットフォームを運営する成果報酬型(アフィリエイト)広告サービスである。両サービスとも、顧客が期待する広告効果を得られるように、自社プラットフォームを利用し役務を提供することが主な履行義務であり、提供した役務を顧客が検収した時点で履行義務が充足されると判断し、収益を認識している。 「toridori base」及び「toridori ad」は、共に自社で開発した情報システムによって運用されており、上述した収益認識の把握や会社が収受する報酬の計算といった一連の処理は、情報システム上で自動的に行われる。このように、「toridori base」及び「toridori ad」の売上高の計上にかかる主要なプロセスは、情報システムでの処理に高度に依存しており、取引が正確に計上されるためには、情報システムにかかる内部統制が適切に整備・運用される必要がある。 上記の通り、会社の売上高の計上プロセスの多くがシステムにより自動化された業務処理に依存しているため、想定通りに機能せず虚偽表示が生じた場合、その影響は広範囲に及び、かつ、その金額的重要性に鑑みると利益への影響も大きくなる可能性が高い。したがって、当監査法人は当該自動化された内部統制に依拠した売上高を監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、「toridori base」及び「toridori ad」にかかる売上高の正確性を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。その際、当監査法人内の情報システムの専門的知識を有するメンバーを関与させた。 (1)内部統制の評価 ・リスク評価手続として、業務プロセスを把握し、関連するITに係る全般統制及び自動化された業務処理統制の整備状況を検討した。 ・アクセス権限管理やプログラム変更管理等、ITに係る全般統制の運用状況を検討した。 ・ITに係る自動化された業務処理統制について、ソースコードの確認、テストデータによる処理の確認、及び報酬額の算定についての再実施といった手続を実施し、運用状況を検討した。 (2)実証手続の実施 ・監査人自ら、情報システムより年間の売上データを直接抽出し、会社が計上した売上高と整合していることを検討した。 ・個別取引について、サンプルベースにより証憑書類等と突合し、単価情報等の契約条項と一致していることを検討した。 ・個別取引について、サンプルベースで入金情報と突合し取引金額の妥当性を検討した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、連結 | インフルエンス・プラットフォーム事業にかかる売上高の正確性 |
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 | 連結財務諸表「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(4)重要な収益及び費用の計上基準」及び(セグメント情報等)に記載のとおり、会社はインフルエンス・プラットフォーム事業を営んでおり、このうち主要なサービスである「toridori base」及び「toridori ad」の売上高の合計は、連結損益計算書の売上高の74%を占めている。 「toridori base」は、顧客企業がインフルエンサーに直接PR投稿を依頼できるマーケティングプラットフォームサービスであり、「toridori ad」は、顧客企業がインフルエンサーに対し直接案件を掲載・募集できるマーケティングプラットフォームを運営する成果報酬型(アフィリエイト)広告サービスである。両サービスとも、顧客が期待する広告効果を得られるように、自社プラットフォームを利用し役務を提供することが主な履行義務であり、提供した役務を顧客が検収した時点で履行義務が充足されると判断し、収益を認識している。 「toridori base」及び「toridori ad」は、共に自社で開発した情報システムによって運用されており、上述した収益認識の把握や会社が収受する報酬の計算といった一連の処理は、情報システム上で自動的に行われる。このように、「toridori base」及び「toridori ad」の売上高の計上にかかる主要なプロセスは、情報システムでの処理に高度に依存しており、取引が正確に計上されるためには、情報システムにかかる内部統制が適切に整備・運用される必要がある。 上記の通り、会社の売上高の計上プロセスの多くがシステムにより自動化された業務処理に依存しているため、想定通りに機能せず虚偽表示が生じた場合、その影響は広範囲に及び、かつ、その金額的重要性に鑑みると利益への影響も大きくなる可能性が高い。したがって、当監査法人は当該自動化された内部統制に依拠した売上高を監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 |
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結 | 「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(4)重要な収益及び費用の計上基準」 |
開示への参照2、監査上の主要な検討事項、連結 | (セグメント情報等) |
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 | 当監査法人は、「toridori base」及び「toridori ad」にかかる売上高の正確性を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。その際、当監査法人内の情報システムの専門的知識を有するメンバーを関与させた。 (1)内部統制の評価 ・リスク評価手続として、業務プロセスを把握し、関連するITに係る全般統制及び自動化された業務処理統制の整備状況を検討した。 ・アクセス権限管理やプログラム変更管理等、ITに係る全般統制の運用状況を検討した。 ・ITに係る自動化された業務処理統制について、ソースコードの確認、テストデータによる処理の確認、及び報酬額の算定についての再実施といった手続を実施し、運用状況を検討した。 (2)実証手続の実施 ・監査人自ら、情報システムより年間の売上データを直接抽出し、会社が計上した売上高と整合していることを検討した。 ・個別取引について、サンプルベースにより証憑書類等と突合し、単価情報等の契約条項と一致していることを検討した。 ・個別取引について、サンプルベースで入金情報と突合し取引金額の妥当性を検討した。 |
その他の記載内容、連結 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
Audit1
監査法人1、個別 | EY新日本有限責任監査法人 |
独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書 2024年3月29日株式会社トリドリ 取締役会 御中 EY新日本有限責任監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士太 田 稔 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士岸 佳 祐 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社トリドリの2023年1月1日から2023年12月31日までの第8期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社トリドリの2023年12月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 インフルエンス・プラットフォーム事業にかかる売上高の正確性 連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項(インフルエンス・プラットフォーム事業にかかる売上高の正確性)と同一内容であるため、記載を省略している。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報> 監報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 利害関係 会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 インフルエンス・プラットフォーム事業にかかる売上高の正確性 連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項(インフルエンス・プラットフォーム事業にかかる売上高の正確性)と同一内容であるため、記載を省略している。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | インフルエンス・プラットフォーム事業にかかる売上高の正確性 |
連結と同一内容である旨、監査上の主要な検討事項、個別 | 連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項(インフルエンス・プラットフォーム事業にかかる売上高の正確性)と同一内容であるため、記載を省略している。 |
その他の記載内容、個別 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
BS資産
有形固定資産 | 25,503,000 |
ソフトウエア | 13,130,000 |
無形固定資産 | 20,831,000 |
長期前払費用 | 384,000 |
繰延税金資産 | 31,608,000 |
投資その他の資産 | 267,151,000 |
BS負債、資本
短期借入金 | 400,000,000 |
1年内返済予定の長期借入金 | 213,856,000 |
未払金 | 260,157,000 |
未払法人税等 | 530,000 |
未払費用 | 38,218,000 |
資本剰余金 | 1,003,738,000 |
利益剰余金 | 114,736,000 |
負債純資産 | 2,889,591,000 |
PL
売上原価 | 18,556,000 |