財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2024-03-29
英訳名、表紙Welby Inc.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役  比木 武
本店の所在の場所、表紙東京都中央区京橋一丁目11番1号
電話番号、本店の所在の場所、表紙03-6206-2937(代表)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
年月事項2011年9月東京都渋谷区に株式会社ウェルビー設立(資本金3,400千円)2014年8月東京都千代田区に本社移転2015年6月徳島大学と共同で、2型糖尿病患者のためのセルフモニタリングシステムを開発2015年8月医療機器製造販売業第二種免許取得2015年8月Welbyデータマネジメントツールを臨床試験に提供開始2016年4月情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証取得2016年9月シニア層向けスマートフォン端末に「Welbyマイカルテ」プリインストール提供開始2017年2月東京都中央区日本橋本町三丁目に本社移転2017年12月株式会社デジタルガレージ、日本郵政グループへ第三者割当増資及び業務提携2018年5月臨床研究向け新サービス「Welby RWEソリューション」提供開始2018年10月社名を株式会社ウェルビーから株式会社Welbyへ変更2019年3月東京証券取引所マザーズに株式を上場2019年7月当社ePROシステムを利用した聖マリアンナ医科大学の胃がん領域の臨床研究が開始2019年9月日本結節性硬化症学会と共同で 結節性硬化症患者のための「レジストリJTSRIM」の構築開始2019年10月株式会社ベネフィット・ワンと企業・健保向け健康管理サービスで業務提携2019年11月東京都中央区日本橋本町二丁目に本社移転2019年11月株式会社スズケンと医療機関へのPHR普及等を目的に資本業務提携2019年12月がん向けPHRプラットフォーム「WelbyマイカルテONC」リリース2020年4月新型コロナウイルス対策 WEBチェック・情報共有ツールを提供開始2020年5月フクダ電子株式会社と医療機関向けデータ管理で業務提携2020年5月株式会社インテージヘルスケアとPHR及びePRO事業の拡大を目的に業務提携2020年6月アストラゼネカ株式会社とPHRをベースにしたデジタル活用を推進する戦略的パートナーシップ契約を締結2020年8月大同生命保険株式会社と新商品サービス開発等を目的とした業務提携2020年10月PHR利用者向けショッピングサービス「Welbyマイカルテモール」サービス開始2020年10月がん患者向けサポートを目的としてアフラック生命保険株式会社と業務提携2021年2月徳島大学と AI を活用した糖尿病自己管理支援システムの共同研究を開始2021年2月PHRやePROにおいてさらなるデータ活用などを推進することを目的として株式会社インテージヘルスケアと資本業務提携2021年3月新型コロナワクチン接種前後の症状管理・共有を担うPHRプラットフォームを提供2021年4月ISO27017(ISMSクラウドセキュリティ認証)を取得2021年5月富士通Japan株式会社の電子カルテシステムと新型コロナワクチン接種管理サービスの連携を開始2021年8月PHRを基点としたヘルスケアサービス創出を目指し株式会社電通と業務提携2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のマザーズからグロース市場へ移行2022年5月個人及び医療機関向けのPHRデータポータビリティ機能をスマートシティ向けに提供開始2022年5月PHRを活用した糖尿病治療の多施設共同研究でHbA1c改善効果 日本糖尿病学会にて発表2022年6月PHR事業者15社による「PHRサービス事業協会(仮称)」設立に参画2022年7月東京都中央区京橋一丁目に本社移転2022年8月株式会社スズケンと保険薬局向け「処方箋情報送信サービス」の共同展開を開始2023年4月「オンコロジーPHRコンソーシアム」を設立し、がん診療連携拠点病院と共同プロジェクトを開始2023年6月Welbyヘルスケアソリューションズを100%出資子会社として設立2023年8月政府が運営するマイナポータルとPHRプラットフォームの連携を開始2023年8月リハビリテーション領域でのPHR活用での協業を目的として株式会社リハサクと資本業務提携2023年11月株式会社スズケンとの資本業務提携にて、資本関係を強化し更なる協業加速に合意し2023年12月産業保健・保険者向けソリューションの開発・提供を通じて、PHRの広範な社会実装を加速することを目的に日本生命保険相互会社と業務提携
事業の内容 3 【事業の内容】
当社グループは、「Empower the Patients」を事業ミッションに掲げ、糖尿病・高血圧症などの生活習慣病をはじめとする様々な疾患の治療分野において患者の自己管理をサポートするPHR※(Personal Health Record)プラットフォームサービス※を展開しております。※「PHR」とは、個人によって電子的に管理される自らの健康・医療情報のことを指します。また、個人のスマートフォン経由で記録された血圧、体重、血糖値等の数値情報や生活情報、医療機関と連携して取得された検査数値、薬剤処方記録など、システム上で収集された健康情報も含めたうえで、これを広義のPHRと表現することも近年では一般的となっており、当社グループはこの考え方を援用し「PHR」を定義しています。※「プラットフォーム」とは、当社グループが構築・運営する各疾患別のアプリを経由して、患者から提供された症状その他の医療情報等の記録、医療情報のデータベースへの保存・管理、Webサービスを利用した医療情報の医療機関等との共有などを可能にする、当社グループが運営する一連サービスのこと。 当社グループが構築・運営する各疾患別のアプリを、主に医療者もしくは医療機関が患者に対してパンフレットを通じて当社グループのサービスであることを紹介し、患者が自らの意思により、アプリストア等から該当アプリをダウンロードして頂き、当社グループの利用規約等に同意した上で、自らの健康・医療情報等を当社グループのプラットフォームに保存して頂いております。当該プロセスにおいて、患者が不明点等生じる場合は、パンフレットに記載の当社カスタマーサポート部門にて、電話もしくはメールにてサポートしています。 医療者と患者がPHRプラットフォーム上で患者の健康・医療情報等を共有することで、本PHRプラットフォームサービスは疾病管理ツールとして機能します。具体的には、患者がアプリに記録したデータを医療者が定期的に確認し、またアプリを通じて、医療者が患者へメッセージ送信を行なうことができるなど、双方向のコミュニケーションをもって患者の治療継続の支援と行動変容を促進することで、治療による臨床上の効果を高めることが可能となります。当社グループが提供するPHRプラットフォームは、患者の「治療継続の支援」や「自己健康管理の促進」にフォーカスしたものであり、医療者によるアプリの推奨のほか、医療機器メーカーや医薬品卸事業者との提携、製薬企業との連携、ウェブマーケティングの実施等、様々なチャネルを活用して拡大施策を講じており、2023年12月末時点で、各アプリの合計ダウンロード数は、約104万回に達しております。 当社グループは、医療分野におけるPHRプラットフォームの構築を目的とする事業並びにこれに付随する業務の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載せず、個別サービスについて記載しております。 ① 疾患ソリューションサービス製薬企業からの依頼によるPHRプラットフォームの開発等となります。具体的には、当社グループは、生活習慣病領域、がん及び特定慢性疾患領域において、製薬企業からの依頼を受けて、主に新薬の上市に伴う医薬品の適正使用促進と疾患啓発のために、当該疾患に関わる医療従事者や患者からの意見を頂きながら、当該疾患領域の患者及び医療従事者向けに、疾患治療における自己管理や治療継続を支援、また医療機関や臨床研究との連携を促進するためのPHRプラットフォームサービスを開発・運営しております。製薬企業にとっては当該プラットフォームサービスを活用した活動を通じて、自社医薬品の医療従事者間における知名度の向上と、患者の治療継続へのサポートによる医薬品の売上増加等の効果が期待されます。また、最近はPHRプラットフォームを臨床研究のためのPRO※情報収集ツール(ePRO)として活用する製薬企業も増えています。PHRプラットフォームサービスの構築に際しては、当社グループは当該分野の患者及び医療従事者の実臨床上の意見を頂きながら開発・運営しており、製薬企業よりプラットフォームのサービス構築費用(開発費用)及び利用料を頂いております。また、開発されたPHRプラットフォームは主に製薬企業のブランド名で患者及び医療従事者に提供されることとなりますが、プラットフォームサービスの保守、運用、カスタマーサポートなどの運営は当社グループで担っております。疾患ソリューションサービスの売上高は製薬企業からのサービス構築費用を中心に、当社グループの売上高の約7割強を占める状況となっており、プラットフォームサービスの導入製薬企業数、疾患数等と連動して、収益が変動する仕組みとなっております。また、当社グループは疾患ソリューションサービスの各PHRプラットフォームサービスを通じて蓄積した患者のPROデータ※については、患者と医療従事者間の臨床上の情報共有のため当該患者の個別同意を前提に医療従事者へ提供しております。製薬企業向けには、共同開発した対象サービスから取得された情報をマーケティング目的や臨床研究目的に、患者からの適切な同意取得を行ったうえで提供しています。 ※ 「PRO」(Patient Reported Outcome)とは、医師による評価ではなく、患者自らが生活・健康状態・治療について、主に自記式質問票により、患者又は被験者から直接得られる情報を指します。なお、当社グループが提供する主なPHRプラットフォームサービスは以下のとおりです。 (生活習慣病領域)サービス名概要Welby血糖値ノート主に1型糖尿病患者の治療への取り組みをサポートするアプリケーションです。血糖値のほか、インスリン注射量、ブドウ糖の摂取量等1型糖尿病治療に関連する各データの記録管理をサポートします。らくらく血圧日記 高血圧症患者を対象としたスマートフォンアプリケーションです。日常の家庭血圧の測定や服薬状況を簡単に記録できます。通信機能をもつ血圧計との連携のほか、一部の機種については、カメラによる測定数値の読み込みも可能です。また、登録医療機関とデータを共有し、医師はより的確な治療にあたることができます。塩分と血圧管理ノート食事の塩分量と血圧を一緒に計測する事が出来るアプリです。高血圧には塩分の影響を受けやすいタイプとそれ以外の2タイプが存在する事が判明しています。本アプリは食事の写真から塩分量を測定し血圧と合わせて記録をつける事ができるため、塩分の影響を受けやすい高血圧の方にお勧めのアプリになっています。 (がん領域)サービス名概要つたえるアプリがん治療中の身体とこころに生じる様々な「つらさ」について、患者がその情報をアプリケーションに記録し、医師に適切に伝えることをサポートするアプリケーションです。治療中における、痛み、だるさ、吐き気、気分の落ち込み、皮膚症状、しびれなど様々な「つらさ」の状態を医師と共有し、限られた診察時間内で効率的に患者の状況を把握し、医師はより的確な治療にあたることができます。WelbyマイカルテONCがん患者向け治療支援プラットフォームです。通院時の医師からの説明のメモ、レントゲンやCTの画像記録、症状や食事、運動の記録とその振り返り、がんに関する疾患啓発情報の提供などを通して、医師と患者の情報ギャップの緩和、コミュニケーションを向上させ、がん診療及び治療体験の改善を図ります。Tダイアリー肺がん治療薬であるタグリッソ®(一般名:オシメルチニブ、以下、タグリッソ)による治療を受ける患者さんの治療管理をサポートするアプリです。服薬状況、体調の変化、症状などをアプリ上で一元管理できるとともに、症状に対するセルフケア法など、タグリッソによる治療を継続するにあたり必要となるさまざまなサポート情報をアプリから直接得ることが可能となります。NyuPage乳がん治療薬であるベージニオ®(一般名:アベマシクリブ、以下、ベージニオ)による治療を受ける患者さんが日々の体調を記録することで、ご自身で副作用の状況を把握し、対処することをサポートするアプリです。気になる症状や日々の体調の記録、体調データのグラフ化による振り返り、日々の記録内容の共有などを通して、ベージニオによる治療のサポートを図ります。 (その他の疾患領域)サービス名概要リウマチダイアリー関節リウマチ患者のための症状チェック、服薬管理、診察をサポートするアプリケーションです。服薬の習慣化や症状・体調の管理、診察時における医師とのコミュニケーションなどに役立てることができます。AOZORA成人期の注意欠陥・多動性障害(ADHD)当事者のためのスマートフォンアプリケーションです。日々の服薬サポート、通院などのスケジュールの管理、仕事や対人関係、日常生活をセルフチェックするなどの機能を備え、注意欠如・多動性障害等の症状による悩みをサポートします。いたみ連絡帳慢性的な肩・腰・膝の日々の痛みの状況をご自身でチェックし、治療や服薬をサポートするサービスです。痛みがあっても目標を設定、その活動状況を記録、データを見える化・レポート化して、病院で医師に見せて体調を共有できます。こころケア「こころケア」は、日々の服薬をサポートする機能と、睡眠状況や統合失調症の再発に関わる症状の自己管理をサポートする機能で、当事者のみなさんのリカバリーをサポートするスマートフォンアプリケーションです。 サービス名概要IBDサプリ潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患(IBD)患者のためのスマートフォンアプリケーションです。排便状況などの症状を見える化し、在宅時の状態・経過を、アプリケーションを介して医療従事者に伝えることで、医師=患者間の適切なコミュニケーションを促すことが期待されます。PAHケアノート肺動脈性肺高血圧症(PAH)の患者が、日々の症状(息切れ、だるさ、痛み、むくみ、めまい等)や服薬状況の記録・振り返りに、また診察時に治療医とのコミュニケーションツールとしてご活用頂けるアプリケーションです。服薬アドヒアランス向上や問診の効率化などに役立てることができます。SMAiLEE脊髄性筋萎縮症(SMA)患者のご家族が自宅で撮影した動画を医師の診察時に役立てて頂くためのアプリケーションで、自宅での患者の運動動画を簡単に撮影・編集することができる機能を持ちます。本アプリケーションの登録会員には地域の病院やクリニックに受診する際の相談や、地域の社会保障制度やバリアフリー情報の調査を代行するサービス等も提供します。リハビリ日誌パーキンソン病患者のリハビリテーションの継続や、日常の気になる症状を記録できる、パーキンソン病の治療をサポートするアプリケーションです。患者がご自身の症状に合わせたリハビリ活動の計画や進捗管理、ウォーキングの歩数管理等をアプリケーションを通じて行うことができ、また気になる症状の記録や振り返り、服薬記録と通院管理もできます。HAEノート遺伝性血管性浮腫(HAE)患者の症状の記録及び撮影サービスを提供するアプリケーションで、患者ご自身の症状をより具体的に把握できるようになり、受診しなかった時の症状を医療者に見せることで、医療者は患者の症状を的確に把握することができ、円滑なコミュニケーションにつながります。また、未診断を減らし、患者のご家族・ご親族を守ることを意図した「HAEを伝える」、「ファミリーツリーを作成する」の機能があります。アトピーノートアトピー患者の治療継続をサポートするスマートフォン用アプリです。かゆみ度合いの記録と患部の写真記録、グラフでの振り返り、患者向け疾患啓発ウェブサイトとの連動等により患者のスキンケアをサポートし、アトピー治療の質を向上します。クローン病臨床研究ePROシステムクローン病患者の発端コホートレジストリ研究においてPRO収集を行う目的で提供しているePROシステムです。LupusPRO全身性エリテマトーデス(SLE)の評価を目的としたPRO問診票の収集が可能な患者向けシステムとそれを診療の中で閲覧可能な医療者向けシステムをあわせて提供しています。ユーサポ過活動膀胱(OAB)患者さんの「生活習慣改善をサポート」するため、食事の画像解析、改善アドバイスに加え、症状チェックや尿検査からの塩分推計などの把握、OABに関する情報等を提供しています。「夜間頻尿診療ガイドライン[第2版]」では、夜間多尿を伴う夜間頻尿患者さんに対する塩分制限の推奨について新たにCQ(Clinical Question)が作成され、その中で「ユーサポ」は「食生活の改善サポート」が期待できるスマートフォンアプリとして掲載されています。日本結節性硬化症レジストリ(JTSRIM)JTSRIMは結節性硬化症(TSC)の医療の質を向上し、各々の患者さんがより適切に検査・治療を受けられる様にすべく、Personal Health Record(PHR)を活用して構築したレジストリシステムです。患者さん・ご家族向け及び医療者のサービスより構成されており、「睡眠・てんかん発作」「TANDチェック」「服薬状況」を記録することができます。また、医療者サービスと連携することにより、医療者が記録した診察時の「検査記録」「医師の診療所見」を振り返ることが可能になるほか、医療者にタイムリーに記録した情報を共有することができます。患者さん・ご家族の方が連携した医療者同士は情報を共有することができます。心房細動ノート心房細動患者さんの治療についての理解を助け、日々の服薬忘れを防ぐリマインダー機能や、血圧・脈拍・症状を記録する機能があります。記録した内容は診察時に医師に提示することで、患者さんそれぞれの症状に合わせた適切な治療継続をサポートします。痛レコ日記痛みを記録するアプリです。ヘルニアやがん性疼痛等治療が難しい痛みに対し痛みの種類や強さを記録することで医師による適切な治療へとつなげます。また歩数連携等も実装し自身でも気が付かない行動の変化等にも気が付けるような仕掛けもあります。 ② WelbyマイカルテサービスWelbyマイカルテサービスは、糖尿病や高血圧症等生活習慣病全般、及び生活習慣病予備軍の患者の自己管理をサポートする当社グループ自社構築・運営のクラウドサービスです。通信機能を持つ血圧計、血糖測定器、及びウェアラブル機器等とのデータ連携により、血糖値・血圧・体重などの測定値や、食事、運動、睡眠やIHB(不規則脈波)などの疾患治療に必要なデータの記録を簡単にできます。また、患者が記録したデータを、ご自身の家族や、登録医療機関とデータを共有し、医師による治療サポートを受けることも可能です。2020年年初からの新型コロナウイルス感染症の蔓延に対応して、体温、風邪の症状、倦怠感、息苦しさなど、新型コロナウイルス感染が疑われる症状の有無を記録し、医療機関や企業と情報連携できる機能も付与されています。Welbyマイカルテサービスの売上高は、PHR基盤プラットフォームのOEM提供、健康保険組合、自治体及び一般企業に対する従業員の生活習慣病重症化予防ツールとしての利用料課金、製薬会社、機器メーカー及び検査会社等医療関連企業への月額利用料課金、及び有料利用医療機関へ月額利用料の課金によって構成されています。PHR基盤プラットフォームのOEM提供の継続した案件受注により、当社グループの売上高の約3割弱を占める状況となっています。健康保険組合、自治体及び一般企業向けには、近年、生活習慣病重症化予防におけるICT化の推進と各自治体、企業の地域住民及び従業員等への健康維持に対する意識の向上により、運動・血圧・食事・体重等記録データの自己モニタリング及び管理栄養士、保健師等の指導による生活習慣病の重症化予防サービス、及び重症化した場合に患者と医療機関をデータ連携して治療を受けるサービスを提供しており、自治体及び一般企業にとっては、対象者の生活習慣病重症化予防から治療まで一気通貫のサービスを住民及び従業員等へ提供することができます。製薬会社、機器メーカー及び検査会社等医療関連企業向けには、当該企業がWelbyマイカルテのプラットフォームを利用することで、マーケティング上において、広告等を通じて医療機関や患者へ生活習慣病の治療に役立つ情報の提供、及び当該企業の計測機器と検査データ等をWelbyマイカルテに通じて、医療機関及び患者と連携することで、自社製品の利便性を向上しております。医療機関向けには、大学病院や一般内科クリニックを中心に、「患者の継続治療への支援」、「患者治療アウトカム※の改善」、及び「診療業務の効率化」を主要な目的として導入を進めており、Welbyマイカルテを活用した治療事例が「日本糖尿病学会」や「日本高血圧学会」等の国内主要学会で紹介されております。また、徳島大学や福島県喜多方医師会等においては、地方公共団体及び医師会と共同して、市民を対象とした患者に血圧計を貸出し、糖尿病や高血圧症等の生活習慣病の自己管理、及びWelbyマイカルテを通じて担当医師に共有する地域連携のツールとしても導入されております。※ 「治療アウトカム」とは、治療や予防などの医学的介入から得られるすべての結末のことを指します。臨床研究においては、介入効果によって得られる判定項目をアウトカムといいます。 上記のような活動を通して普及が進むことにより、Welbyマイカルテのユーザーが登録したかかりつけ医療機関は約27,600施設(無料利用施設を含み、重複を除く)あり、Welby各アプリの合計ダウンロード数は約104万回となっております。 Welbyアプリの普及状況項目2019年12月2020年12月2021年12月2022年12月2023年12月Welbyアプリダウンロード数(千回)6798329249881,040 Welbyマイカルテを通じて蓄積した各種患者PROデータについては、患者と医療従事者間の臨床上の情報共有のために当該患者の個別同意を前提に医療従事者へ提供しているほか、自治体・一般企業向けには生活習慣病重症化予防の効果検証としての利用患者数、記録データ(血圧、体重の平均値等)の統計情報の提供、及び患者の個別同意を取得した上で、学術利用目的に限定して学会、大学病院、医療機関、研究機関等向けに情報を提供しております。また、当社グループは学会、大学病院、医療機関、研究機関等からの依頼を受けて、学術利用目的に限定した臨床研究専用のPHRプラットフォームを構築・運営しており、患者の個別同意を取得した上で、患者PROデータを学会、大学病院、医療機関、研究機関等向けに情報を提供しております。当社グループの事業系統図は、次のとおりであります。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有(又は被所有)割合(%)関係内容(連結子会社) ㈱Welbyヘルスケアソリューションズ
(注)2東京都中央区225PHRプラットフォームサービス事業93.4役員の兼任当社の営業支援(その他の関係会社) ㈱スズケン(注3)愛知県名古屋市東区13,546医薬品卸売事業関連被所有21.1業務提携出向者の受入
(注) 1.「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。2.特定子会社であります。3.有価証券報告書を提出しております。
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況2023年12月31日現在セグメントの名称従業員数(名)全社(共通)53(4)合計53(4)
(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(アルバイト及び派遣社員を含みます。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。2.平均年間給与は、基準外賃金を含んでおります。3.当社グループの事業セグメントは、PHRプラットフォームサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の従業員数の記載はしておりません。
(2) 提出会社の状況2023年12月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)4941.02.17,767(3)
(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(アルバイト及び派遣社員を含みます。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。2.平均年間給与は、基準外賃金を含んでおります。3.当社の事業セグメントは、PHRプラットフォームサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の従業員数の記載はしておりません。4.前事業年度末に比べ従業員数が9名増加しております。主な理由は、プラットフォーム開発人員の増員のため期中採用が増加したことによるものであります。 (3) 労働組合の状況当社の労働組合は、結成されておりませんが、全従業員の互選により労働者代表が選出されております。なお、労使関係については円滑な関係にあり、特記すべき事項はありません。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
当社の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」は以下のとおりです。また、将来に関する事項については別段の記載のない限り、本書提出日現在において判断したものです。 (1) 経営方針当社は、「Empower the Patients」を事業ミッションとして掲げております。この事業ミッションに基づき、患者、医師をはじめとする医療従事者、医療業界を取り巻くプレーヤー(製薬企業、医療機器メーカー、自治体等)の方々とともに共同でサービスの開発・運営を行っており、今後も同分野における新規事業の開発等に積極的に取り組んでいく方針であります。
(2) 経営戦略等当社は、PHRプラットフォームサービス事業を中心に、新たにデータポータビリティプラットフォームサービス事業に経営資源を集中してまいります。創業以来取り組んでいるPHRプラットフォームサービスは、各疾患領域でのサービスメニューを拡充しており、臨床現場におけるユーザー(患者)の行動変容による様々な効果が報告されつつあります。患者の行動変容が起こりやすい傾向がある疾患領域は多く存在しており、当社が未だアプローチできていない領域については、より効果的な提案活動を推進するための施策を講じております。また、新たに提供を開始したデータポータビリティプラットフォームは、PHRデータの利活用を前提に設計され、プラットフォーム単体で医療ヘルスケアPaaSとして利用できるとともに、他プラットフォーム間をつなぐデータHubとしても利用できます。加えて、本プラットフォームが提供する機能別マイクロサービスを組み合わせることで、医療機器・マイナポータルの連携や他社サービス等との連携も容易となり、医療者や患者により利便性の高いサービスを提供いたします。各医療関連事業者との共同プラットフォーム開発など、各方面におけるサービス基盤の構築を引き続き進めてまいります。これらの取り組みにより、「医療×デジタル」の価値を高め、持続的な成長と安定的な収益を実現してまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社は、高い成長性及び生産性をもって収益に結びつけ、継続的に成長していくことを経営上の目標としております。収益性及び成長性などの各経営指標のバランスを重視し、外部環境やトレンドに左右されることのない財務基盤を構築することで、企業価値の向上を図ってまいります。具体的には、売上高、営業利益、経常利益を重要な指標と考えております。 (4) 経営環境経営環境につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績」に記載しております。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題当社は、「Empower the Patients」を事業ミッションに掲げ、PHRプラットフォームサービスを提供しております。経営安定化及び業容拡大を図っていくうえで、以下の課題に積極的に取り組む方針であります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。 ① サービス強化患者及び医療者(ユーザー)に治療プロセスの中で、より良いサービスを利用していただくため、当社グループは、ユーザーのニーズに基づく、機能改修、UX※/UI※の改修、データ連携計測機器の追加、及び検査値等各種医療データとの連携を絶えず、強化していきたいと考えております。加えて、当連結会計年度において、新たなプラットフォーム基盤サービスを開始することで、データポータビリティ社会の実現に向け、取り組んでまいります。※ 「UX」とは、ユーザーエクスペリエンス(User Experience)の略で、「ユーザーが製品・サービスを通じて得られる体験」を指します。※ 「UI」とは、ユーザーインターフェイス(User Interface)の略で、「ユーザーの目に触れる部分又は使用する部分」を指します。 ② サービス普及 当社グループの提供する各サービスの利用拡大により継続的な企業価値の向上を実現していくためには、ユーザーにとって魅力あるサービスを継続的に提供することに加え、各サービスの知名度や当社グループのコーポレートブランド価値、顧客ベースを持つ企業との連携などによるサービス普及が不可欠であると考えております。そのために、各主要学会でのクリニカル・エビデンスの発表、広報、広告宣伝、事業提携の推進などを通じてサービス普及活動に積極的に取り組んでまいります。 ③ データの適正な取り扱い 当社グループが提供する患者向けPHRプラットフォームサービスにおいては、患者の様々なPROデータ(Patient Reported Outcome:医師による評価ではなく、患者自らが生活・健康状態・治療について、主に自記式質問票により、患者又は被験者から直接得られる情報を指します。)が蓄積されておりますが、要配慮個人情報を含む医療情報であるため、事業推進に当たっては適正な利用を図る必要があります。 疾患ソリューションサービスにおいては、患者と医療従事者間の臨床上の情報共有のために、当該患者の個別同意を取得したうえで、患者のPROデータを医療従事者へ提供しております。製薬企業向けには、共同開発した対象サービスの利用患者数等の統計情報をマーケティング目的で提供しており、同意を得ない各患者の個人情報及び要配慮個人情報については提供しておりません。 Welbyマイカルテサービスにおいては、患者と医療従事者間の臨床上の情報共有のために、当該患者の個別同意を取得したうえで、医療従事者へ提供しているほか、自治体・一般企業向けには生活習慣病重症化予防の効果検証として、同サービスの利用患者数、記録データの統計情報(血圧、体重の平均値等)の提供をしています。学会、大学病院、医療機関、研究機関等向けに情報を提供するサービスにおいては、学術利用目的であることを明示し、患者の個別同意を取得したうえで実施しています。 上記のように要配慮情報含む個人情報の適正利用を担保することによりユーザーからの信頼を維持すると同時に、情報セキュリティの観点から安心してプラットフォームを活用いただけるよう、個人情報保護法、「3省2ガイドライン※」、「民間PHR事業者による健診等情報の取扱いに関する基本的指針※」、アメリカの「HIPAA法※」(Health Insurance Portability and Accountability Act of 1996)等により求められるデータセキュリティ課題にも引き続き対応してまいります。※ 「3省2ガイドライン」とは、医療機関や医療情報を取り扱う情報処理事業者等が準拠すべき総務省、厚生労働省、経済産業省各省が策定したガイドラインの総称を指します。※ 「民間PHR事業者による健診等情報の取扱いに関する基本的指針」とは、民間PHR(Personal Health Record)サービスが適切に利活用されることを目的に、経済産業省、厚生労働省、総務省各省が民間PHR事業者のために策定したルールを指します。※ 「HIPAA法」とは、アメリカにおける医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律。医療情報の電子化の推進とそれに関係するプライバシー保護やセキュリティ確保について定めた法律を指します。 ④ 優秀な人材の確保及び育成 当社グループの業容拡大のためには、雇用形態問わず優秀な人材の確保及び当社グループの成長フェーズに応じた組織体制の強化が不可欠であると認識しております。優秀な人材リソースの確保のため、ダイレクトリクルーティング等の採用チャネルの多様化、専門領域に特化したエージェント企業との協力関係の構築などを積極的に進める方針であります。人材育成については、高い専門性と成長志向を有し、自律した人材に育成してまいります。そのために貢献意識が高くミッションにコミットメントしていく人材には積極的に挑戦する機会として、責任あるポジションへの登用や、プロジェクトへのアサイン等仕事を通じた自己成長機会を提供しております。また、専門的な知識やスキル習得等において自己成長意欲が高い社員には、積極的に支援し人材育成を推進してまいります。 ⑤ コーポレート・ガバナンスの強化 当社グループが持続的成長を維持していくためには、内部管理体制の強化を通じた業務の標準化と効率化が重要であると考えております。それらの実効性を高めるための環境を整備し、組織的な統制・管理活動を通じてリスク管理の徹底とともに、業務の標準化と効率化を目指しております。また、コーポレートガバナンス・コードの基本原則に従い、株主の皆様をはじめとする全てのステークホルダーからの社会的信頼に応えていくことを企業経営の基本的使命とし、コンプライアンス体制の強化、迅速かつ正確な情報開示の充実に努め、コーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでまいります。
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中に記載している将来に関する事項は、本書提出日現在において入手可能な情報に基づき当社グループが判断したものであり、実際の結果と異なる可能性があります。 (事業環境に関するリスク)① 医療及びヘルスケア市場について当社グループの売上高の多くが、医療・ヘルスケア関連分野からのものとなっています。同業界は今後も市場の成長が見込まれますが、何らかの理由により、市場の成長が停滞し、あるいは市場が縮小するなどした場合や、新たな市場動向に当社グループが対応できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの主要顧客である製薬企業においては、グローバルなレベルでの企業間競争及び再編の動きが続いており、これは当社が提供するプラットフォームサービス展開を加速させる可能性がある一方、製薬企業の戦略方針の変更又は再編された既存顧客による契約見直しを要求されることも考えられます。その契約内容により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ② 競合について当社グループは、「患者・家族が自己管理をする」ための支援サービス提供を主な事業としております。提供アプリの最適なUI/UXを追求した機能設計、特色あるサービスの提供、取引の安全性の確保やカスタマーサポート充実への取り組みなどにより、競争力の向上を図っております。しかし、当社グループが継続的に優位性を高め、エンドユーザーの利用価値の維持向上を図ることの可否については不確実な面があります。今後、高い知名度、幅広い顧客基盤を有する先行同業他社による模倣や、資本力、マーケティング力、専門性を有する企業等の参入によって、当社グループの競争優位性が低下または競争が激化する等の状況が発生した場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (事業運営に関するリスク)① 収益の季節変動性について当社グループの収益は主要顧客である大手製薬会社の決算期に納品・検収のタイミングが影響される傾向にあり、特に近年は外資系製薬企業の決算が集中する第4四半期会計期間における納品・検収が顕著に大きくなる傾向があるため、売上高及び利益がそれらの時期に集中する傾向があります。このため、特定の四半期業績をもって当社グループの通期業績見通しを早期に判断することは困難な場合があります。また、当社グループは顧客企業の検収をもって売上を計上しておりますので、期末月に売上計上を計画する案件については、予期せぬトラブルやスケジュール変更等により期ずれが生じる可能性があり、当該要因により当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、第13期連結会計年度における四半期別の売上高及び営業損益は、次のとおりであります。 第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期通期売上高(千円)105,935109,016131,700228,844575,496営業利益又は営業損失(△)(千円)△132,318△152,555△118,073△34,361△437,309 ② 個人情報の取り扱いについて当社グループが展開する事業において、多くの患者及び利用者からの重要な個人情報を取り扱っております。当社グループは、これら個人情報のセキュリティを十分に担保し、信頼性の高い情報として利用していただくことが責務であると考え、個人情報保護法を遵守するとともに、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)であるISO27001及びクラウドセキュリティマネジメントシステムであるISO27017の認証を取得しております。加えて、EU一般データ保護規則(GDPR)等諸外国の個人情報保護法制についても、随時外部弁護士等専門家にも確認をしながら必要な検討及び取組みを進めております。しかしながら、個人情報取扱いに関する内外の法令の変化により、当社グループの事業運営に支障をきたす可能性があります。また、個人情報流出等の不測の事態が生じて患者個人のプライバシーが侵害され、当社グループが企業としての信用を失墜することにより業績の悪化や財務状況に影響が及ぶ可能性があります。 ③ 情報セキュリティについて当社グループは、顧客の新製品開発計画や営業上の機密情報等に接する機会があり、当然ながら守秘義務を負うこととなるため、顧客及び社外の専門スタッフとの取引時には機密情報の守秘義務契約を締結しております。またデータの授受にはセキュアなクラウド上のファイルサーバー等を利用するなどセキュリティ対策を講じております。過去に機密情報漏洩などの事象は発生しておりませんが、何らかの理由によりそれら機密情報等が漏洩し、顧客に重大な損害を与えた場合には、損害賠償請求や信用失墜等により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ④ サービスに関する不具合、クレームについて当社グループは、エンドユーザー(患者)からの意見やクレームに対応するセクションとしてカスタマーサポート窓口を設置しております。クレームに即時に対応することや、様々な意見などを関連部門にフィードバックすることで、サービス改善等に繋げる役割を果たしております。当社グループが今後もエンドユーザーに信頼され、支持される企業として発展していくためには、満足度の向上が必要不可欠であり、かつクレームへの対応が重要と認識したうえで、さらに迅速な対応が出来る体制の強化を図ってまいります。しかしながら、結果的に当社グループのサービスをめぐる重大なクレーム等が発生した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (組織体制に関するリスク)① 人材の確保及び育成について当社グループは、業容拡大に向けた優秀な人材の確保及び育成が極めて重要な課題であると考えております。スタッフの業務スキルの底上げを図ると共に、新たな人材確保のための採用活動を強化し、さらに外部パートナーの開拓や育成、他業種との業務提携なども順次行なっております。しかし、適切な人材を十分に確保できず、あるいは在職中の従業員が退職するなどして、十分な人材リソースを確保することができない場合には、当社グループの業績又は将来的な事業計画に影響を及ぼす可能性があります。 (その他のリスク)① 各種規制について当社グループが提供するPHRプラットフォームサービスは、現時点は薬機法規制対象である「医療機器プログラム」に該当しないことを管轄官庁の厚生労働省に確認しております。しかし、今後プラットフォームサービスにおける診断サポート機能の追加や医薬品とのセットでの提供(いわゆる「コンパニオンアプリ」)により、「医療機器プログラム」に認定され、当社グループがこれに対応できない場合は、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、法的規制以外では、日本製薬工業協会が定める「製薬協コード・オブ・プラクティス」が存在します。製薬協コード・オブ・プラクティスとは、製薬企業が薬機法・独禁法等の関係法規と公正競争規約等の自主規制を遵守し、医薬情報を適正な手段で提供・収集・伝達するために定めている薬業界の自主ルールであり、当社グループでは当該コードの遵守に努めております。しかしながら、業界では各種規制の見直しが進んでおり、関連法令や業界団体による規制等の改廃、新設が行われた際に、当社グループが何らかの対応を余儀なくされた場合や、これらに対応できない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較・分析の記載はしておりません。 当事業年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 (1) 経営成績当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による影響も緩和され、社会経済活動の正常化が進んでおります。当社グループについては、主たる事業領域であるPHR(パーソナル・ヘルス・レコード)関連業界において、いわゆる「団塊の世代」がすべて75歳以上となり超高齢社会を迎える「2025年問題」を見据え、給付と負担のバランスを図りながら制度の持続可能性を確保するための医療制度改革が進む一方、高齢化に伴い慢性疾患罹患率が増加し、日常生活の中で生活の質(QOL)の維持・向上を図っていく必要性が高まるなど医療に対するニーズの変化が着実に進みました。また、医療資源の不足等により医療機関による患者への遠隔モニタリングや平時から災害に備えたPHRを利用した地域住民の健康管理情報の活用の必要性の理解が高まっており、当社グループが進めるPHRサービスが社会的課題の解決策の一つとして認識されております。このような事業環境の下、当社グループは「Empower the Patients」を事業ミッションとして掲げ、医療関係者をはじめ、製薬企業、医療機器メーカー等とともにPHRプラットフォームサービスの普及に取り組みました。PHRプラットフォームサービスにおいては、政府が運営するマイナポータルに接続し、予防接種歴、薬剤情報及び特定健診情報の取得・閲覧が可能となりました。これにより、患者(個人)はもとより、その健康維持改善を支援する団体や医療機関等が様々な保健医療情報(健診・予防接種情報、レセプト・処方箋情報、電子カルテ・検査情報など)とライフログデータ(日々の食事の内容やカロリー、血圧や血糖値など)にシームレスにアクセスでき、運動管理、健康維持、服薬管理、医療従事者による患者の健康状態や治療状況の把握・介入などの目的で活用することができるようになります。また、PHRサービス事業を展開する企業と共に多様なステークホルダー間の協調を促進し、PHRサービス産業の発展を通じて、国民の健康寿命の延伸や豊かで幸福な生活(Well-being)に貢献することを目的として「PHRサービス事業協会」の設立に参画し、執行役・副会長に当社代表取締役・比木武が就任しました。今後は本協会の執行役として、またPHRサービスのリーディングカンパニーとして、さらなる利便性を追求し、患者の同意を前提とした上での医療データポータビリティを促進するため、ステークホルダー(医療機関関係者・学術機関・行政など)との対話を重ね、患者の皆様にいっそう安心してご利用いただける医療環境の構築を目指していきます。株式会社スズケンとの間でかねて締結しておりました業務提携契約を更新するにあたり、基本合意書を締結しました。業務提携の更新に伴って、保有するデータの利活用をはじめ、より高度なシステム連携を両社間で実現し、双方のデジタルビジネスを加速してまいります。具体的には、これまで需要予測のために利用されてきた医薬品の流通情報に、患者起点の情報である疾患、処方・服薬・通院・治療情報をはじめとしたReal World Dataを追加することで、医療デマンドチェーン情報を構成いたします。適正在庫量確保と余剰在庫を減らすことも可能となり、ひいては医薬品安定供給に貢献するなど、PHRによる新たな価値創造に取り組んでまいります。また、当社のPHRサービスである「Welbyマイカルテ」と株式会社スズケンのヘルスケア総合プラットフォーム「コラボポータル」の連携を強化し、医療者への利便性を向上、医療現場での活用を促進するに伴って、PHRの社会実装を一層加速します。 当社グループの疾患ソリューションサービスの売上高は455,885千円となりました。製薬企業から受注を受けた新規PHRサービスの企画や開発、既存PHRサービスの改修や機能追加、既存案件の保守運用が売上の主な構成要素となっております。2023年12月期に新規PHRサービスとして重症喘息、眼科系疾患及び免疫反応疾患の疾患領域において受注及び一部売上計上を行い、2024年12月期にサービスリリースを行うべく推進しております。製薬業界全体のDX(Digital Transformation)は継続しており、顧客の需要は高いため、売上パイプライン拡充への取組を継続して実施します。従来からの取り組みであるPHRを製薬企業の新薬プロモーションにおけるPSP(Patient Support Program)や臨床研究に必要なePRO(Patient Reported Outcome)データ収集ツールとして利用するなどの事業を、従前からの生活習慣病領域に加えて自己免疫疾患、オンコロジー、慢性疼痛等の多岐にわたる疾患領域において継続展開することにより、売上パイプライン及びPHRを利用する医療機関が全国で拡大しています。また、大学病院等と連携した臨床研究を推進するとともに、さらなるPHRの臨床実装を拡大しております。 オンコロジー領域においては、医療機関等へマイカルテONCの普及活動を行うことにより契約医療機関等は増加し、臨床実装は拡大しております。具体的には「オンコロジーPHRコンソーシアム」の運営並びに規模拡大や「オンコロジーPHRコンソーシアム」主催の勉強会、オンコロジー領域の学会を通じた実臨床事例の発表などの普及活動を実施しております。患者や医療従事者を含む、がん治療に関わるステークホルダーがマイカルテONCを利用することにより、患者の記録した日々の症状日誌や医療従事者の記録した治療データがPHRとして蓄積され、がん治療領域におけるリアルワールドデータとして今後の治療・研究等の推進に利用されることを見込んでいます。実臨床におけるPSPと臨床研究の両方の目的を同時に満たすPHRソリューションを展開することで、新たなマーケットを創出し、更なる売上パイプライン拡充を行います。 2023年7月に株式会社リハサクへの出資を行い、リハビリテーション領域でのPHR活用での協業を進めております。本出資は、かねてからの当社の強みである薬物療法のみならずさまざまな療法を事業に包含する機会の一環として捉えるものです。今後も当社サービスを利用する患者を取り巻くステークホルダーによる患者体験の向上に対して投資を推進します。 当社グループのWelbyマイカルテサービスの売上高は、主にPHRプラットフォームの保守運用売上及び生命保険会社やインフラ企業から新規に受注したPHRプラットフォームの売上により119,611千円となりました。この基盤提供については、案件の大型化により受注リードタイムが長期化しておりますが、生命保険会社を始めとした自社でPHRサービスを展開したい顧客の需要は高く、2024年12月期以降において収益の拡大を見込んでおります。サービス普及の観点からは、広範な顧客網を有する株式会社スズケン、フクダ電子株式会社などのパートナー企業との協業を重点地域においてより強化するだけではなく、大学病院や学会等との協業を推進しております。引き続き、新たな医療機関への普及を積極的に行いながら、これまでに導入を完了した医療機関を対象に実臨床におけるPHRの利用価値の訴求・情報提供を推進しました。また、糖尿病領域向けには株式会社三和化学研究所や各血糖測定器メーカーとの連携により、糖尿病専門医に特化した普及や利用促進が加速しております。また、PHRと電子カルテの連携推進を通じて医療の質的向上に寄与すると見込んでおり、PHRのデータポータビリティ実現に向けて更なる普及に取り組んでおります。加えて今後は、処方箋送信機能や決済機能などの機能強化を行いながら株式会社スズケンと保険薬局向けサービスを共同展開し、保険薬局へのWelbyマイカルテ普及を推進する予定です。Welbyマイカルテ利用者が登録したかかりつけ医療機関は2023年12月末時点で約27,600施設(無料利用施設を含み、重複を除く)となっています。なお、2023年12月末時点で各アプリの合計ダウンロード数は約104万回に達しております。PHRサービスと他分野の協業の一環として、患者や利用者個人の健康状態や好みに合わせてパーソナライズ化された情報やユーザー体験を提供することや、そのサービス提供によるアウトカム向上(健康状態の改善)を目指すヘルスケア事業を展開しております。具体的には、生命保険分野において業務提携関係になる大同生命保険株式会社と保険契約者の生活習慣の改善に向けた取り組みや新たな保険商品・サービスの開発などを目的としたWelbyマイカルテ利用者の生活習慣・重症化予防効果についての共同研究を行った結果を踏まえ、2型糖尿病、高血圧症、脂質異常症などを対象に生活習慣を改善するための保険商品と連動したサービス開発などを継続推進するとともに、対象疾患の拡大を進めております。上記のようなパーソナライズ化されたヘルスケア事業をより一層推進するため、100%子会社となる株式会社Welbyヘルスケアソリューションズを設立し、未病・予防を含む生活習慣病領域におけるPHRサービス利用の拡大とPHRを活用したサービス開発を推進しております。また、普及拡大とサービス開発の進展及び他社とのアライアンス等により中長期的にはWelbyマイカルテが生活習慣病領域における業界標準となることを目指します。株式会社Welbyヘルスケアソリューションズにおける具体的なサービスとして、PHRソリューションの医療・健康データを活用し、保険者(健康保険組合・自治体)に対して特定健康診査の「みなし健診」サービスの提供を開始しました。これにより当社グループは保険者とともに、企業における健康経営・データヘルス推進に向け、その課題のひとつである「特定健康診査受診率の向上」を推進してまいります。また、アライアンスの一環として、当社グループは日本生命保険相互会社と業務提携契約を締結するとともに、株式会社Welbyヘルスケアソリューションズが日本生命保険相互会社と株式引受契約を締結しました。この資本業務提携により当社グループは、日本生命保険相互会社と協働して、かかりつけ医ネットワークを活用したPHRソリューションの普及を推進し、未病・予防から医療現場に至る生活習慣病領域において双方が有するノウハウや資源を活用して、保険者(自治体・健康保険組合)、企業における健康経営・データヘルス推進に向けた課題解決を図ってまいります。 これらの結果、当連結会計年度の売上高は575,496千円、売上総利益については376,121千円となりました。販売費及び一般管理費については、業容拡大のための開発投資を行ったこと等により813,430千円となりました。開発投資の内、プラットフォーム開発投資は、共通基盤での各種ガイドラインへの適用拡大、疾患治療向けPHRの患者UXナレッジの標準化、マイナポータルや予約決済システム連携などの機能整備、セキュリティー強化など、PHRプラットフォーム基盤の継続強化のための開発投資となります。当該投資による開発コストの低減により収益性は向上しております。今後、当該投資の促進により収益性の更なる向上及び基盤提供商材の充実による収益貢献を見込んでおります。営業損失は437,309千円、経常損失は438,840千円、親会社株主に帰属する当期純損失は当社の保有する固定資産(ソフトウェア等)について減損損失を計上したこと等により505,288千円となりました。この内、マイカルテやプラットフォーム開発などへの先行投資額は207,733千円となりました。 なお、当社グループは、PHRプラットフォームサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント毎の記載はしておりません。 生産、受注及び販売の状況の実績は、次のとおりであります。① 生産実績当社グループは、生産活動を行なっておりませんので、該当事項はありません。② 受注実績当社グループは、受注から売上高計上までの期間が短期であるため、当該記載を省略しております。③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。 当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)販売高(千円)前年同期比(%)PHRプラットフォームサービス事業575,49654.8
(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)金額(千円)割合(%)日本イーライリリー株式会社88,20415.3マルホ株式会社58,22510.1
(注) 第13期より連結財務諸表を作成しているため、第12期の数値については記載しておりません。
(2) 財政状態① 資産当連結会計年度末の資産については、総資産が1,205,338千円となりました。流動資産の残高は1,131,993千円となりました。これは主に、現金及び預金883,358千円、売掛金180,071千円等であります。固定資産の残高は73,345千円となりました。これは主に、投資その他の資産73,345千円等であります。② 負債負債については、87,524千円となりました。流動負債の残高は87,524千円となりました。これは主に、買掛金41,293千円、流動負債その他39,693千円、未払法人税等3,960千円等であります。固定負債の残高は0円となりました。③ 純資産純資産の残高は1,117,813千円となりました。これは主に、資本金916,650千円、資本剰余金1,236,036千円、利益剰余金△1,089,520千円等であります。 (3) キャッシュ・フロー当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、883,358千円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。① 営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動によるキャッシュ・フローは、174,325千円の支出となりました。主な要因は、売掛債権の減少325,854千円により資金が増加した一方で、税金等調整前当期純損失の計上502,859千円により資金が減少したことによるものであります。② 投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動によるキャッシュ・フローは、114,387千円の支出となりました。主な要因は、無形固定資産の取得による支出81,132千円、投資有価証券の取得による支出30,000千円により資金が減少したことによるものであります。③ 財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動によるキャッシュ・フローは、341,251千円の収入となりました。主な要因は非支配株主からの払込みによる収入350,000千円によるものであります。 (4) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度において当社グループが判断したものであります。① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 売上高当連結会計年度の売上高は、575,496千円となりました。売上高の分析については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績」をご参照ください。b. 売上原価、売上総利益売上原価は、199,375千円となりました。以上の結果、売上総利益は376,121千円となりました。c. 販売費及び一般管理費、営業利益販売費及び一般管理費は、813,430千円となりました。以上の結果、営業損失は437,309千円となりました。d. 営業外損益、経常利益営業外収益は、97千円となりました。営業外費用は、1,629千円となりました。以上の結果、経常損失は438,840千円となりました。e. 当期純利益当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額を含む。)は2,428千円となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は505,288千円、当期純損失は505,288千円となりました。② 財政状態の状況「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 
(2) 財政状態」に記載のとおりです。③ 資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金については、自己資金、金融機関からの借入金、新株発行による調達資金により充当することとしております。なお、当社グループの資金の流動性については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) キャッシュ・フロー」に記載のとおりです。現時点において重要な資本的支出の予定はございません。④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表の作成にあたり、連結決算日における資産・負債の報告数値、並びに報告期間における収益・費用の報告数値は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき、見積り及び判断が必要となる場合があります。経営者は、これらの見積りについての過去実績や状況に応じて合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び重要な見積りについては、「第5 経理の状況  1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項」、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業内容、事業運営・組織体制等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは常に市場動向や業界動向を注視しつつ、優秀な人材の確保と適切な教育を実施するとともに、事業運営体制の強化と整備を進めることで、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に適切な対応を図ってまいります。⑥ 経営者の問題意識と今後の方針について当社グループの経営者は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通り、当社グループが今後更なる成長と発展のためには、厳しい環境の中で、様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。そのために、PHRプラットフォームサービスにおける対象疾患領域の拡大とサービスメニューの強化、及び患者PROデータ活用分野の拡大等を行ってまいります。⑦ 経営戦略の現状と見通し当社は設立以来「Empower the Patients」を事業ミッションに掲げ、当社のPHRプラットフォームサービスの利活用を通じて、患者及び医療者の治療継続への支援、及びアウトカムの改善に努めてまいりたいと考えております。「患者の治療アウトカムの改善」をコアコンセプトとして、様々の医療機関と連携して患者及び医療者により良いサービスを提供するとともに、企業と連携してデータの活用を図ってまいります。
経営上の重要な契約等 5 【経営上の重要な契約等】
該当事項はありません。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
該当事項はありません。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当事業年度における設備投資の総額は84,387千円となりました。このうち、主要なものは、ソフトウェアへの投資81,132千円であります。なお、当事業年度における重要な設備の除却、売却等はありません。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
  該当事項はありません。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
該当事項はありません。
設備投資額、設備投資等の概要84,387,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況41
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況2
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況7,767,000

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、専ら株式の価値の変動または株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする株式を純投資目的の投資株式とし、それ以外の目的の株式を純投資目的以外の目的である投資株式としております。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式(a)保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 当社は、中長期的な企業価値の向上および経営戦略上の重要性等を勘案し、政策保有株式を取得・保有しております。また、取締役会において、当該投資が経営戦略上の重要性を有すること及びリスクとリターンを踏まえた経済合理性等を検討したうえで投資の可否を判断しております。 (b)銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式12非上場株式以外の株式―― ③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 ④ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの該当事項はありません。 ⑤ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの該当事項はありません。
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社2,000,000

Shareholders

大株主の状況 (6) 【大株主の状況】
2023年12月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
比木 武東京都港区2,93437.46
株式会社スズケン愛知県名古屋市東区東片端町8番地1,65721.17
株式会社ブライトリンクパートナーズ東京都世田谷区下馬五丁目21番9号4495.74
日本郵政キャピタル株式会社東京都千代田区大手町二丁目3番1号3544.53
姜 琪鎬愛知県名古屋市2423.09
株式会社デジタルガレージ東京都渋谷区恵比寿南三丁目5番7号1802.30
野村證券株式会社東京都中央区日本橋1丁目13番1号1331.71
株式会社ワン東京都葛飾区立石八丁目9番6号1201.54
サンエイトOK組合東京都港区虎ノ門一丁目15番7号1001.28
株式会社キョーエン東京都渋谷区広尾一丁目16番3号861.11
計―6,25879.91 (注)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合は、小数点以下第3位を四捨五入しております。
株主数-金融機関1
株主数-金融商品取引業者24
株主数-外国法人等-個人16
連結株主資本等変動計算書 ③ 【連結株主資本等変動計算書】
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) (単位:千円) 株主資本資本金資本剰余金利益剰余金自己株式株主資本合計当期首残高916,650913,250△584,232△631,245,604当期変動額 親会社株主に帰属する当期純損失(△) △505,288 △505,288連結子会社の増資による持分の増減 322,786 322,786株主資本以外の項目の当期変動額(純額) 当期変動額合計-322,786△505,288-△182,502当期末残高916,6501,236,036△1,089,520△631,063,102 新株予約権非支配株主持分純資産合計当期首残高28,514-1,274,118当期変動額 親会社株主に帰属する当期純損失(△) △505,288連結子会社の増資による持分の増減 27,213350,000株主資本以外の項目の当期変動額(純額)△1,016 △1,016当期変動額合計△1,01627,213△156,304当期末残高27,49727,2131,117,813
株主数-外国法人等-個人以外14
株主数-個人その他2,333
株主数-その他の法人22
株主数-計2,410
氏名又は名称、大株主の状況株式会社キョーエン
株主総利回り0
株主総会決議による取得の状況 (1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
該当事項はありません。

Shareholders2

発行済株式及び自己株式に関する注記 1 発行済株式及び自己株式に関する事項 当連結会計年度期首株式数(株)当連結会計年度増加株式数(株)当連結会計年度減少株式数(株)当連結会計年度末株式数(株)発行済株式 普通株式7,832,800――7,832,800合計7,832,800――7,832,800自己株式 普通株式30――30合計30――30

Audit

監査法人1、連結ふじみ監査法人
独立監査人の報告書、連結 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2024年3月29日 株式会社Welby取締役会 御中 ふじみ監査法人東京事務所 指定社員業務執行社員 公認会計士國 井   隆 指定社員業務執行社員 公認会計士箕 輪 光 紘 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社Welbyの2023年1月1日から2023年12月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社Welby及び連結子会社の2023年12月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 無形固定資産の減損損失の兆候の把握及び認識の判定に関する判断の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は当連結会計年度において81,514千円の減損損失を計上している。【注記事項】
(減損損失)に記載のあるとおり、主にソフトウエアについて減損損失を計上している。  会社は当連結会計年度において業容拡大のための開発投資を行い、そのうちの一部については期中において無形固定資産計上をした。【注記事項】
(重要な会計上の見積り)に記載のあるとおり、会社グループは単一セグメントであることから全社の資産を一つの資産グループとして捉え、決算状況を踏まえ減損の兆候の把握、減損損失の認識の判定を行っている。 減損損失の兆候の把握に際しては各種指標の実績や過年度からの推移、翌期以降の見込みなど様々な要因を検討する必要がある。また減損損失の認識の判定にあたっては将来計画を利用することになる。これらには将来計画に関する不確実性と経営者の判断が介在することになる。以上から当監査法人は固定資産の減損損失の兆候の把握及び認識の判定が当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」に該当すると判断した。当監査法人は固定資産の減損損失の兆候の把握及び認識の判定に関して主に以下の手続を実施した。• 減損損失の計上の要否に関する会社の検討プロ  セスを理解し、内部統制の整備及び運用状況つ いてその有効性を評価した。• 経営者による固定資産の減損の兆候の有無を把 握するに際して、減損兆候判定資料等を閲覧 し、当該資料の網羅性及び正確性について評価 した。• 経営環境の著しい悪化等の減損の兆候の判定に 関する判断の合理性を評価するため、経営者へ の質問や取締役会議事録等の閲覧等を実施し た。• 経営者による固定資産の減損損失の認識及び測 定において使用される将来キャッシュ・フロー が、中期経営計画などの事業計画と整合してお り、かつ、実行可能で合理的なものであるかど うか評価した。• 経営者の見積りの精度を評価するため、過去に おける事業計画とそれらの実績を比較した。• 将来予測について、重要な仮定や見積り項目の 合理性について検討した。将来キャッシュ・フ ローの見積りにおいて使用した中期経営計画な どの事業計画に含まれる一定の仮定について、 経営者と議論するとともに、過去の実績からの 趨勢分析を実施した。 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 連結財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。・ 連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。  監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。  監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガードを講じている場合はその内容について報告を行う。  監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社Welbyの2023年12月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。当監査法人は、株式会社Welbyが2023年12月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。監査等委員会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続 を実施する。内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に 基づいて選択及び適用される。・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体と しての内部統制報告書の表示を検討する。・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手す る。監査人は、内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で 監査意見に対して責任を負う。監査人は、監査等委員会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガードを講じている場合はその内容について報告を行う。 利害関係会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。以  上
(注) 1 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。2 XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 無形固定資産の減損損失の兆候の把握及び認識の判定に関する判断の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は当連結会計年度において81,514千円の減損損失を計上している。【注記事項】
(減損損失)に記載のあるとおり、主にソフトウエアについて減損損失を計上している。  会社は当連結会計年度において業容拡大のための開発投資を行い、そのうちの一部については期中において無形固定資産計上をした。【注記事項】
(重要な会計上の見積り)に記載のあるとおり、会社グループは単一セグメントであることから全社の資産を一つの資産グループとして捉え、決算状況を踏まえ減損の兆候の把握、減損損失の認識の判定を行っている。 減損損失の兆候の把握に際しては各種指標の実績や過年度からの推移、翌期以降の見込みなど様々な要因を検討する必要がある。また減損損失の認識の判定にあたっては将来計画を利用することになる。これらには将来計画に関する不確実性と経営者の判断が介在することになる。以上から当監査法人は固定資産の減損損失の兆候の把握及び認識の判定が当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」に該当すると判断した。当監査法人は固定資産の減損損失の兆候の把握及び認識の判定に関して主に以下の手続を実施した。• 減損損失の計上の要否に関する会社の検討プロ  セスを理解し、内部統制の整備及び運用状況つ いてその有効性を評価した。• 経営者による固定資産の減損の兆候の有無を把 握するに際して、減損兆候判定資料等を閲覧 し、当該資料の網羅性及び正確性について評価 した。• 経営環境の著しい悪化等の減損の兆候の判定に 関する判断の合理性を評価するため、経営者へ の質問や取締役会議事録等の閲覧等を実施し た。• 経営者による固定資産の減損損失の認識及び測 定において使用される将来キャッシュ・フロー が、中期経営計画などの事業計画と整合してお り、かつ、実行可能で合理的なものであるかど うか評価した。• 経営者の見積りの精度を評価するため、過去に おける事業計画とそれらの実績を比較した。• 将来予測について、重要な仮定や見積り項目の 合理性について検討した。将来キャッシュ・フ ローの見積りにおいて使用した中期経営計画な どの事業計画に含まれる一定の仮定について、 経営者と議論するとともに、過去の実績からの 趨勢分析を実施した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、連結無形固定資産の減損損失の兆候の把握及び認識の判定に関する判断の妥当性
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 会社は当連結会計年度において81,514千円の減損損失を計上している。【注記事項】
(減損損失)に記載のあるとおり、主にソフトウエアについて減損損失を計上している。  会社は当連結会計年度において業容拡大のための開発投資を行い、そのうちの一部については期中において無形固定資産計上をした。【注記事項】
(重要な会計上の見積り)に記載のあるとおり、会社グループは単一セグメントであることから全社の資産を一つの資産グループとして捉え、決算状況を踏まえ減損の兆候の把握、減損損失の認識の判定を行っている。 減損損失の兆候の把握に際しては各種指標の実績や過年度からの推移、翌期以降の見込みなど様々な要因を検討する必要がある。また減損損失の認識の判定にあたっては将来計画を利用することになる。これらには将来計画に関する不確実性と経営者の判断が介在することになる。以上から当監査法人は固定資産の減損損失の兆候の把握及び認識の判定が当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」に該当すると判断した。
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結【注記事項】
(減損損失)
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 当監査法人は固定資産の減損損失の兆候の把握及び認識の判定に関して主に以下の手続を実施した。• 減損損失の計上の要否に関する会社の検討プロ  セスを理解し、内部統制の整備及び運用状況つ いてその有効性を評価した。• 経営者による固定資産の減損の兆候の有無を把 握するに際して、減損兆候判定資料等を閲覧 し、当該資料の網羅性及び正確性について評価 した。• 経営環境の著しい悪化等の減損の兆候の判定に 関する判断の合理性を評価するため、経営者へ の質問や取締役会議事録等の閲覧等を実施し た。• 経営者による固定資産の減損損失の認識及び測 定において使用される将来キャッシュ・フロー が、中期経営計画などの事業計画と整合してお り、かつ、実行可能で合理的なものであるかど うか評価した。• 経営者の見積りの精度を評価するため、過去に おける事業計画とそれらの実績を比較した。• 将来予測について、重要な仮定や見積り項目の 合理性について検討した。将来キャッシュ・フ ローの見積りにおいて使用した中期経営計画な どの事業計画に含まれる一定の仮定について、 経営者と議論するとともに、過去の実績からの 趨勢分析を実施した。
その他の記載内容、連結 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。

Audit1

監査法人1、個別ふじみ監査法人
独立監査人の報告書、個別 独立監査人の監査報告書 2024年3月29日 株式会社Welby取締役会 御中 ふじみ監査法人東京事務所 指定社員業務執行社員 公認会計士國 井   隆 指定社員業務執行社員 公認会計士箕 輪 光 紘 監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社Welbyの2023年1月1日から2023年12月31日までの第13期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社Welbyの2023年12月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 無形固定資産の減損損失の兆候の把握及び認識の判定に関する判断の妥当性連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項(無形固定資産の減損損失の兆候の把握及び認識の判定に関する判断の妥当性)と実質的に同一の内容であるため、記載を省略している。 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監  査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる 十分かつ適切な監査証拠を入手する。・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク 評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合 理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に 基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められる かどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務 諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合 は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日まで に入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可 能性がある。・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠してい るかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎とな る取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガードを講じている場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以  上
(注) 1 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。2 XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 無形固定資産の減損損失の兆候の把握及び認識の判定に関する判断の妥当性連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項(無形固定資産の減損損失の兆候の把握及び認識の判定に関する判断の妥当性)と実質的に同一の内容であるため、記載を省略している。
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、個別無形固定資産の減損損失の兆候の把握及び認識の判定に関する判断の妥当性
その他の記載内容、個別 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。

BS資産

仕掛品732,000
工具、器具及び備品(純額)0
有形固定資産0
投資有価証券32,000,000
投資その他の資産173,345,000

BS負債、資本

1年内返済予定の長期借入金1,210,000
未払金29,325,000
未払法人税等2,634,000
未払費用4,567,000
資本剰余金913,250,000
利益剰余金-1,055,500,000
非支配株主持分27,213,000
負債純資産885,565,000

PL

売上原価199,375,000
販売費及び一般管理費787,483,000
受取利息、営業外収益8,000
営業外収益8,389,000
支払利息、営業外費用20,000