財務諸表
CoverPage
提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2024-03-29 |
英訳名、表紙 | eSOL Co.,Ltd. |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 長谷川 勝敏 |
本店の所在の場所、表紙 | 東京都中野区本町一丁目32番2号 |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 03-5365-1560(代表) |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
連結決算の有無、DEI | true |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2【沿革】 当社は、一般社会に浸透しつつあったコンピュータの将来性に期待を寄せて、制御系ソフトウェア開発の受託事業を目的として、1975年5月29日にエルグ株式会社として設立されました。当社設立以後の当社グループに係る主要事項は次のとおりであります。年月概要1975年5月 東京都台東区にエルグ株式会社を設立制御系ソフトウェア開発受託事業(後にソリューションエンジニアリング事業部)を開始1977年5月本店を東京都豊島区に移転1983年9月本店を東京都渋谷区に移転1988年4月関西地区における事業拡大のため大阪事業所(現大阪オフィス)を大阪府大阪市淀川区に開設1990年9月本店を東京都杉並区に移転1991年2月物流関連ビジネス展開のため流通システム事業部(現センシングデバイス事業部)を設立1994年5月物流関連ビジネス拡充のためサービスセンターを埼玉県さいたま市南区に開設2001年3月プロダクト事業拡大のためエンベデッドプロダクツ事業部を設立2001年5月商号をイーソル株式会社に変更2003年11月本店を東京都中野区に移転2014年12月現センシングデバイス事業部にてセンサネットワーク関連ビジネスを開始2015年3月開発ツール販売等のためイーソルトリニティ株式会社(現連結子会社)を東京都中野区に設立2016年4月車載基盤ソフトウェア開発のため株式会社オーバス(現持分法適用関連会社)を東京都港区に設立2017年5月中部地区における事業拡大のため刈谷オフィスを愛知県刈谷市に開設2018年3月欧州におけるソフトウェア製品の開発・販売等のためフランスに eSOL Europe S.A.S.(現連結子会社)を設立2018年10月東京証券取引所マザーズに株式を上場2019年10月東京証券取引所市場第一部へ市場変更2022年1月ソリューションエンジニアリング事業部とエンベデッドプロダクツ事業部を統合し、ソフトウェア事業部を設立2022年4月東京証券取引所プライム市場へ移行2023年10月東京証券取引所スタンダード市場へ移行 |
事業の内容 | 3【事業の内容】 当社グループは、当社(イーソル株式会社)、連結子会社(イーソルトリニティ株式会社、eSOL Europe S.A.S.)、持分法適用関連会社(株式会社オーバス)から構成されており、「組込みソフトウェア事業」と「センシングソリューション事業」の2つを主たる事業としております。なお、次の2事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (1)組込みソフトウェア事業当社グループは、1975年の設立以来、組込みソフトウェア事業を主要な事業基盤としております。組込みソフトウェア事業の具体的な内容は、国内外の顧客(自動車関連メーカー、デジタル家電メーカー、産業機器メーカー、医療機器メーカー等を含む)に対して、当社と連結子会社eSOL Europe S.A.S.が「RTOS(注)(リアルタイム・オペレーティング・システム)の開発・販売」、組込みソフトウェアの受託業務としての「組込みソフトエンジニアリングサービス」を、連結子会社イーソルトリニティ株式会社が「組込みソフトウェア開発支援のためのツールの販売」、「組込みソフトウェア開発支援にかかわるコンサルティング」、「組込みソフトウェア開発エンジニアの教育」を実施しております。これら当社グループの提供するソリューションは、今後の成長を期待しているIoT(Internet of Things)の基盤技術であり、下図のイメージのように、個別の応用市場に特化しない産業横断的な技術要素からなる組込みソフトウェア市場において、様々な顧客層を対象としております。加えて、2016年には株式会社デンソー、日本電気通信システム株式会社と3社で、当社が成長著しいと考えております自動車向けソフトウェア(車載ソフトウェア)市場に特化した、株式会社オーバスを合弁会社として設立し、日本国内外の自動車メーカーや部品メーカーへ、製品とサービスの提供を行っております。なお、当社グループはソフトウェアエンジニアリング会社への開発委託や派遣の受入れ、開発ツールメーカー等からのソフトウェア商品の仕入れを行っております。(注)RTOSについては後記① 組込みソフトウェア製商品(イ)RTOS(リアルタイム・オペレーティング・システム)」をご覧下さい。 ●組込みソフトウェアとはPCやタブレット等、汎用用途向けに多種多様な機能を果たすことを目的とした機器ではなく、特定用途向けに特化、限定した機能を果たすことを目的とした機器を組込み機器と呼びます。一方で、スマートフォン等の登場により、現在はその境界が曖昧になってきております。そして、組込み機器上で動作するソフトウェアのことを組込みソフトウェアと呼びます。一般的に、組込み機器は長時間の動作が要求され、また、自動車の自動運転等、人命にかかわる部分を担う関係上、信頼性や堅牢性、保守性、セキュリティ等、品質で高いハードルが要求されます。加えてハードウェアの制御を行う部分を含むため、知見のない企業からの参入障壁が高くなります。組込みソフトウェアは様々なモノ、コトがネットワーク化され、それらが協調動作するIoT世界実現のための必須の技術基盤であると当社では考えております。 組込みソフトウェアを理解していただく上で、当社グループの考える組込みソフトウェアの構造を以下に示します。 上図の組込みソフトウェアは、すべて組込み機器内で動作しますが、効率的に高品質な組込みソフトウェアを開発するためには、開発支援のための各種「ツール」や「コンサルティング」、より高品質な「エンジニアリングサービス」等の支援環境が必要となります。当社グループは、顧客が必要とするこれらの製品やサービスを顧客製品の企画段階から量産開始まで、下図のようにワンストップで提供しております。当社グループは、多くの国内の組込みソフトウェア企業の中でも、RTOSやツール等の自社製ソフトウェアを持っており、かつ、エンジニアリングサービスも提供できる独立系企業グループであります。 ① 組込みソフトウェア製商品イ.RTOS(リアルタイム・オペレーティング・システム)組込み機器向けに特化したオペレーティング・システムで、ネットワーク等の通信機能、ハードディスクやSDカード等のストレージデバイスにデータを書き込むためのファイル機能や各種デバイスドライバー等を備えています。自社製のソフトウェア製品と仕入れの発生する他社商品の2種類があります。収益モデルとしては、顧客に対して開発に対する使用許諾を与える開発ライセンスと、組込み機器を販売する場合に組込み機器上での使用許諾を与えるロイヤリティ、保守活動のための保守ライセンスの3種類が存在します。いずれも当社グループにおける他の製商品、サービスと比較して利益率が高く、エンジニア数に直接には関連しない収益モデルであり、当社グループの成長のためには、この売上規模を大きくすることが重要と考えております。 ロ.開発支援ツール組込みソフトウェアの設計・開発、不具合の除去、その動作を検証する際に、組込みエンジニアは様々なツール群を利用します。当社グループは自社製、他社製を併せてこれらのツールを販売しております。開発支援ツールは特に海外ベンダーに席巻されている分野で、日本のソフトウェア産業を強くするためにも、この事業を発展させていきたいと考えております。開発支援ツールはPCやクラウド上で動作するものなので、ロイヤリティは発生せず、収益モデルは開発ライセンスと保守ライセンスの2種類となります。 ② エンジニアリングサービス等エンジニアリングサービス、エンジニア向けの教育/トレーニング、コンサルティングはすべてプロジェクトベースで顧客に提供(役務提供)しております。また、当社グループで最も売上貢献度の高いものがエンジニアリングサービスです。当社グループのエンジニアリングサービスの特徴としては、大企業との直接取引が多いこと、また、顧客との取引期間が非常に長く、長期間継続して取引している企業を多く抱えているということが挙げられます。RTOSとのシナジー効果も高く、RTOSの売上増はエンジニアリングサービスの売上増にも結びつきます。 ●車載ソフトウェア向けソリューション上記において説明した当社グループが提供する組込みソフトウェア製商品やエンジニアリングサービス等は、産業横断的に様々な産業で利用される技術基盤ですが、近年、電子化が急速に進展する自動車関連向けの事業として特化したビジネスを展開しております。これは主として持分法適用関連会社である株式会社オーバスで実施しており、当社がライセンスしたソフトウェア製品をベースに、欧州発の車載ソフトウェア規格であるAUTOSAR(オートザー:Automotive Open System Architecture)をカスタマイズし、自動車メーカーや自動車部品メーカーへ販売しております。同時に車載ソフトウェアのエンジニアリングサービスも実施しております。 [事業系統図]組込みソフトウェア事業の系統図は次のとおりです。 (2)センシングソリューション事業センシングソリューション事業は大きく2つのビジネスから構成され、そのすべてを当社で行っております。1つ目のビジネスは、組込み技術の応用製品として、ニッチ市場向けのハードウェアを開発・販売する物流関連ビジネスです。こちらは主にハム・食品メーカー、冷食/アイスメーカー・卸小売り、倉庫・運送業、フォークリフトメーカー等を顧客としております。当ビジネスの主たる製商品は、指定伝票発行用車載プリンタ(以下、車載プリンタという。)、常温ハンディターミナル、耐環境ハンディターミナル、フォークリフト専用端末ホルダ及び販売支援用ソフトウェア(業務用端末用開発支援ツール)であり、食肉等の不定貫商品(荷姿ごとによって重量が違う商品)や冷菓等、事前発注されない市場に対してルートセールスマンが使用する複写伝票に印字可能な車載プリンタを中心としたビジネスです。車載プリンタや耐環境ハンディターミナルの開発に関しては、その試作・製造を外部に委託し、当社では製品企画・製造指導と販売のみを行っております。2つ目のビジネスは、今後、大きな成長を見込むことが難しいと考えられる車載プリンタのビジネスに替わるものとしてセンサネットワーク関連ビジネスであります。主に自動販売機ベンダーや地方自治体等に直接または仲介会社を通じて営業活動を行っております。自動販売機や移動販売、防災や減災等、ICT(情報通信技術)が採用されていない市場に対して、当社が培ってきた耐環境技術、センサデータをサーバ上に置いたIoTクラウドシステムを組み合わせることで、効率化、省力化を実現するセンサネットワークシステム(eSOL AGRInk等)を構築するものです。システムがより大規模化、複雑化する際には、組込みソフトウェア事業と協調し、より大きなシナジーを発揮できると考えております。なお、当社グループはハードウェアを販売しておりますが、ファブレスであり、製品の企画設計と販売を行うのみで、製造はすべて外部に委託しております。また、ソフトウェアエンジニアリング会社への開発委託や派遣の受入れ、各種センサメーカー等からの商品の仕入れを行っております。 [事業系統図]センシングソリューション事業の系統図は次のとおりです。 |
関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合又は被所有割合(%)関係内容(連結子会社) ソフトウェアの開発委託ソフトウェアライセンス及び保守の販売、仕入事務所の転貸従業員の出向役員の兼任(2名)イーソルトリニティ株式会社東京都中野区10組込みソフトウェア事業100eSOL Europe S.A.S.フランス13組込みソフトウェア事業100ソフトウェアの開発委託ソフトウェアライセンス及び保守の販売役員の兼任(1名)(持分法適用関連会社) ソフトウェアの受託開発ソフトウェアライセンス及び保守の販売従業員の出向役員の兼任(1名)株式会社オーバス(注)2東京都港区100組込みソフトウェア事業35(注)1.「主要な事業の内容」欄には、セグメントの名称を記載しております。2.株式会社オーバスは債務超過会社であり、2023年12月期末の債務超過額は1,996,995千円であります。3.有価証券届出書または有価証券報告書を提出している会社はありません。 |
従業員の状況 | 5【従業員の状況】 (1)連結会社の状況 2023年12月31日現在セグメントの名称従業員数(人)組込みソフトウェア事業441(42)センシングソリューション事業25(-)報告セグメント計466(42)全社(共通)45(-)合計511(42)(注)1.従業員数は就業人員(当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む。期間の定めのある常用雇用者を含む。)であり、臨時雇用者数(当社グループ外から当社グループへの派遣社員)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。2.全社(共通)として記載されている従業員数は、組込みソフトウェア事業及びセンシングソリューション事業に該当しない当社の間接部門に所属しているものであります。 (2)提出会社の状況 2023年12月31日現在従業員数(人)平均年令(才)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)493(42)40.411.35,622,131 セグメントの名称従業員数(人)組込みソフトウェア事業423(42)センシングソリューション事業25(-)報告セグメント計448(42)全社(共通)45(-)合計493(42)(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。期間の定めのある常用雇用者を含む。)であり、臨時雇用者数(社外から当社への派遣社員)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。3.全社(共通)として記載されている従業員数は、組込みソフトウェア事業及びセンシングソリューション事業に該当しない当社の間接部門に所属しているものであります。 (3)労働組合の状況当社グループの労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円滑に推移しております。 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異①提出会社当事業年度補足説明管理職に占める女性労働者の割合(%)(注)1男性労働者の育児休業取得率(%)(注)2労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1全労働者うち正規雇用労働者うちパート・有期労働者4.366.774.375.345.2-(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 ②連結子会社連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社は、組込みソフトウェア技術をコアコンピタンスとしてグループを拡大・発展させるため、2011年11月に経営理念としての『eSOL Spirit』を制定しております。 (2)当社グループの現状の認識について当社グループの主たる事業の1つである組込みソフトウェア事業は、産業横断的に利用される技術基盤であり、電子化が急速に進展する自動車業界や、今後の産業革新の大きなテーマであるIoT技術の浸透に従って、その市場規模と重要性は益々増大していくと思われます。一方のセンシングソリューション事業は、ハム・食肉や冷食メーカーや卸小売り等、事前発注を行わない商習慣市場に対して車載プリンタ、また、倉庫業等に対して常温/耐環境ハンディターミナルを提供してまいりました。車載プリンタの実質的な競合他社は認識しておりません。しかしながら、顧客市場の成熟化や流通システムの再編成等により、この市場は、今後の成長を見込むことが難しいと判断しております。今後は、耐環境技術等、既存技術を活かしつつ、組込みソフトウェア事業とのシナジーを見込みながら、自動販売機や移動販売等、コンピュータ化による効率化が見込める分野に各種センサによるIoTシステムを提案し、当事業を成長させてまいります。 (3)当面の事業上及び財務上の対処すべき課題の内容当社グループが当面対処すべき課題の内容として、以下の点を認識しております。① 組込みソフトウェア事業の拡大組込みソフトウェア事業は当社グループを支える基幹事業で、主にソフトウェア製品の開発及び販売と、エンジニアリングサービスの2つのビジネスから構成されております。開発した製品を顧客の要望に応じたエンジニアリングサービスとともに提供するという、ワンストップソリューションが当社グループの特徴であり、これらの成長が事業規模拡大の上で非常に重要であります。その競争力の源泉である優れた製品の開発に、継続的に開発投資を行っております。当社グループでは自動車関連の売上高が伸びてきております。自動車の電子化は著しく、当社グループでは最も重要な市場と考えております。近年は、CASE(Connected つながる車、Autonomous 自動運転、Shared & Service シェアリングサービス、Electric 電動化)をはじめ、「MaaS(マース)、Mobility as a Service(モビリティ・アズ・ア・サービス)」という言葉も現れており、自動車が単なる移動手段ではなく、社会インフラの一部に変わりつつあります。その変化においても当社技術を活かせるものと考えております。今後、社会のIoT化がますます進み、私たちとインターネット空間の接点はパソコンやスマートフォンから車や家といった生活空間に広がります。インターネット空間に収集されたデータはあらゆる分野と連携し、生活をより豊かにするとともに、私たちが抱える社会的な課題の解決へも繋がっていきます。その情報の収集とあらゆる分野との連携においても、当社がこれまで培ってきた組込みソフトウェア技術を活かせるよう、技術の開発を進めてまいります。 ② 組込みソフトウェアエンジニアの確保・育成と生産性の向上組込みソフトウェア事業での最大のビジネスはエンジニアリングサービスであります。このビジネス拡大のためにはエンジニアの増員が求められますが、ソフトウェア業界に限らず、様々な業界で人材採用難が語られております。優秀な人材の獲得を目的の一つとして、2018年に東京証券取引所へ上場を果たしました。今後も「働きがいのある魅力的な会社」となるよう待遇を整備していくとともに、多様化する労働形態に応じて柔軟に対応していく必要があると考えております。同時に、「一緒に働きたい会社」として、パートナー企業の開拓も今まで以上に注力してまいります。企業の力は、人材の力であります。優秀な人材を採用し、人材の能力をできるだけ早期に向上させ、付加価値の高い人材に育て上げていく事が重要であると考えております。 ③ センシングソリューション事業における既存市場からの出口戦略1991年に開始した車載プリンタの販売は、加工食品市場、乳製品市場の成熟化、ロジスティクスのセンター納品化、EDI(Electronic Data Interchange)の浸透、販売ルートの統廃合等により、今後の成長を見込むことは難しい市場と考えておりますが、今後も一定程度の市場規模が存在すると予想されますので、その需要を取り込みつつ、従来の販売に加え、新たに一定期間、製品やサービスを提供するサブスクリプションによる販路拡大により、利益の確保に努めてまいります。 ④ センシングソリューション事業における新規市場の開拓車載プリンタに代わる新たな市場として、自動販売機や移動販売等、スマート化がされていない市場や、ICT(情報通信技術)が採用されていない市場に、各種のセンサーと既存事業のなかで獲得した耐環境技術を応用したセンサネットワークビジネスを進めるとともに、ハンディターミナルを活用した新たなキャッシュレス決済ビジネスへの参入を進めてまいります。 |
事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)人材の確保と人件費、外注費の高騰について当社グループの事業継続及び拡大においては、更なる技術革新に対応しうる技術者の確保、また世界マーケットに当社製品を販売していくための営業部門や管理部門等の優秀な人材も充実させる必要があります。当社グループでは、優秀な次世代経営幹部や従業員の採用等を進め、従業員の意識向上と組織の活性化をはかるとともに優秀な人材の定着をはかる方針であります。しかしながら、計画どおりの人材の採用、パートナーの確保が十分できない場合、または現在在籍している人材が流出するような場合、また、近年の採用難や働き方改革を背景にして人件費や外注費の高騰が起こった場合、当社グループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。 (2)顧客の経営状態に関連するリスクについて当社グループの組込みソフトウェア事業の顧客層は、自動車、産業機器、ロボット、医療機器、通信機器等、様々な産業分野に及んでおります。それら顧客企業の個別の経営状態の変動に関しては、多様な産業セクターへの営業活動を行ってその影響をできるだけ小さくするよう努力をしております。しかしながら大幅な為替変動や、グローバルな政策要因、地政学的要因等によって、それらの産業全体が業績に悪影響を被る場合があります。当社グループの組込みソフトウェア事業は、顧客企業の数年先の開発案件に対する受注が多く、数年先に向けた顧客企業の投資計画に影響を与えるほどの事象が発生した場合、当社グループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。 (3)特定取引先への依存について当社グループは、取引先上位顧客による占有率が逓増傾向にあり、当連結会計年度では、株式会社オーバスを含めたデンソーグループへの売上高が連結売上高の31.4%を、またソニーグループへの売上高が21.6%を、合計で53.0%を占めております。当社グループの方針として株式会社デンソーや株式会社オーバスを中心にした自動車関連の取引は今後も拡大をさせていく計画でありますが、特定の取引先に依存するような事業構造を脱却するよう、他の顧客開拓に尽力してまいりたいと考えております。しかし、その努力が実を結ばず、少数の特定取引先の経営状態の悪化や経営戦略の変更があった場合、当社グループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。 (4)株式会社オーバスとの取引及び自動車関連市場への売上の偏重トレンドについて当社は、2016年4月に株式会社デンソー、日本電気通信システム株式会社と合弁で株式会社オーバスを設立いたしました。当社は、株式会社オーバスに提供している当社の自動車向けソフトウェア製品は他社へは販売しない方針を取っております。自動車関連市場は、自動運転等の技術トレンドにのって今後も拡大していくと考えており、当社の最重点市場と位置付けておりますので、今後は、当社グループの自動車関連市場との取引がより一層拡大していくと考えております。しかし、激しい自動車メーカ間、自動車部品メーカ間の競争の結果、もしくは何らかの要因によって、自動車関連市場全体の成長トレンドが減速、下降していった場合、当社グループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。 (5)持分法適用関連会社である株式会社オーバスとの取引における未実現利益について当社は、関係会社である株式会社オーバスに対しソフトウェアの受託開発とソフトウェアライセンス及び保守の販売を行い、同社ではそれをもとに車載基盤ソフトウェアの開発及び販売を行っています。同社は当社の持分法適用関連会社であることから、当社からのいわゆる仕入れのうち、同社が売り上げていない(実現していない)部分に関しては、当社業績において未実現利益として調整をしております。未実現利益の調整額は、株式会社オーバスの販売進捗等に影響されますので、当社グループの予算策定時における未実現利益の調整額の見積りは、同社と連携の上、同社製品の販売計画等を十分精査した上で行っており、その後の製品販売の進捗等につきましては、月次でその状況を把握して未実現利益の調整額を算出し、当社グループの財政状態及び業績に反映してまいりますが、予算策定時の未実現利益の見積り額と実際の調整額に大きな乖離が生じた場合、当社グループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。なお、当社は2024年4月1日に株式会社オーバスへの出資持分の全部を株式会社デンソーに譲渡する予定であり、それにより株式会社オーバスは当社の持分法適用関連会社から除外されます。 (6)品質不良による損害賠償のリスクについて組込みソフトウェア事業のRTOSとエンジニアリングサービス、センシングソリューション事業における車載プリンタやハンディターミナル等による物流関連ビジネスにおいて、品質不良による損害賠償が発生する可能性があります。特に自動車・医療機器向け機器に対する損害賠償は甚大なものとなる可能性があります。当社グループは代表取締役社長直下の品質管理委員会のもと、全社的な品質管理に努めており、当社納品先でも厳密なテストを実施しておりますが、万が一、当社グループの責による品質不良から損害賠償が発生し、当社の加入している業務過誤賠償責任保険(IT保険)及び生産物賠償責任保険(PL保険)では損害賠償額を十分にカバーできなかった場合、当社グループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。 (7)その他訴訟等による賠償責任に関するリスクについて当社グループが属する情報・通信の業界においては技術革新のスピードが速く、他社から知的財産権の侵害についての申し立てを受ける可能性は否定できません。また、当社グループが保有している個人情報や組込みソフトウェア開発に関する仕様等の情報が社外に流出するリスクが存在します。また、安全衛生等の労務上の問題により訴訟が発生する可能性があります。当社グループは、セキュリティ委員会を設置し、各種情報の管理体制を強化すると同時に、eラーニングによる従業員への教育等を行っております。また、労働安全や労働災害に関しても従業員のワークライフバランスを重視した経営を行っております。しかしながら、何らかの事由によって訴訟となる事案が発生し、当社が賠償を求められた場合、当社グループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。 (8)不採算プロジェクトの発生について当社グループの組込みソフトウェア事業におけるエンジニアリングサービスやセンシングソリューション事業のプロジェクトで不採算プロジェクトが発生する可能性があります。不採算となる理由は、発注側の責任となるもの、当社側の責任となるものがあります。具体的には組込み機器メーカーの要求仕様変更や、ハードウェアの開発遅れ、開発した組込みソフトウェアの品質不良等があります。当社グループでは、エンジニアリングサービス案件は全てプロジェクトとして個別に品質管理、予算管理、スケジュール管理を実施しております。しかし、それにもかかわらず、発注側の責任によるものであって交渉しても十分な補償が得られない場合、また、当社グループのプロジェクト管理が十分でない場合、不採算プロジェクトが発生し、当社グループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。 (9)技術革新への対応に関するリスクについて当社グループの組込みソフトウェア事業とセンシングソリューション事業のいずれも開発費が発生します。コンピュータ技術の進歩は著しく、最新技術への対応の遅れは、ソフトウェア製品の陳腐化につながります。このため新規に開発したソフトウェア製品であっても、その直後からリビジョンアップ(機能維持)作業が必要となります。当社グループは、研究開発費用とリビジョンアップ費用の合計で売上高比10%程度を開発投資の基準としておりますが、近年、増加傾向にあります。当社グループの収益が投資額に見合うだけの利益を上げられない場合、あるいは当社の開発体制が技術革新のスピードに追い付けなかった場合、当社グループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。 (10)センシングソリューション事業について当該事業の物流関連ビジネスは、今後の成長を見込むことが難しいと考えられるため新たにセンサネットワーク関連ビジネスを主力とするよう事業の再編を行っております。IoTの成長が社会的にも想定されている一方で、様々な企業も参入し競争の激化が予想されます。センシングソリューション事業でも様々な引き合いを多くいただいてはおりますが、現時点では、リサーチ段階での販売にとどまっており、将来を安定化できるかは不透明な状況であります。将来的に、事業再編が想定どおりに進展しない場合、当社グループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。 (11)eSOL Europe S.A.S.について当社は、2018年3月にフランスに連結子会社 eSOL Europe S.A.S.を設立いたしました。当面はコストセンターとの位置づけではありますが、将来的に海外売上高の拡大に貢献しない等、子会社運営が想定どおりいかない場合、投資に見合うだけの収益が得られなくなり、当社グループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。 (12)法令違反、法的規制に関するリスクについて当社グループの事業において、税制や商取引、労働問題、知的財産権等、様々な法的規制を受けております。当社グループはコンプライアンス重視のもと、これら法規制やルールを遵守した経営を行っておりますが、万が一これら法規制、ルールを遵守できなかった場合、当社グループの財政状態及び業績に悪影響をおよぼす可能性があります。 (13)自然災害や大規模な感染症等の発生に関する事項について自然災害や大規模な感染症等の発生により、当社グループの事業拠点、従業員等に大きな被害や感染が生じた場合、または通信、交通機関等の社会インフラに棄損が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、不測の事態への備えとして、災害・感染症等への対策基準の制定、安否確認システムの導入、全従業員を対象にテレワーク(在宅勤務)制度を導入する等、リモート環境での業務遂行の円滑化等に取り組んでおり、今後さらなる事業継続体制の強化を推進してまいります。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況イ.財政状態の状況(資産)当連結会計年度末における流動資産は5,905百万円となり、前連結会計年度末に比べて4百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が479百万円減少した一方、売掛金が435百万円、商品が26百万円、受取手形が25百万円それぞれ増加したことによるものであります。固定資産は1,730百万円となり、前連結会計年度末に比べて417百万円増加いたしました。これは主に投資有価証券が476百万円増加したことによるものであります。この結果、総資産は、7,635百万円となり、前連結会計年度末に比べて422百万円増加いたしました。(負債)当連結会計年度末における流動負債は1,545百万円となり、前連結会計年度末に比べて232百万円増加いたしました。これは主に契約負債が171百万円、未払消費税等が30百万円それぞれ増加したことによるものであります。固定負債は428百万円となり、前連結会計年度末に比べて63百万円減少いたしました。これは主に繰延税金負債が54百万円減少したことによるものであります。この結果、負債合計は、1,974百万円となり、前連結会計年度末に比べて169百万円増加いたしました。(純資産)当連結会計年度末における純資産合計は5,661百万円となり、前連結会計年度末に比べて252百万円増加いたしました。これは主にその他有価証券評価差額金が212百万円増加したことによるものであります。 ロ.経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が収束に向かう中で経済活動の正常化が進み、景気は緩やかに持ち直しているものの、ウクライナ情勢や急激な為替の変動、原材料等の価格の上昇等により、依然として先行きが不透明な状況が続いております。当社グループの組込みソフトウェア事業がターゲットとして注力している自動車市場では、CASE(Connected つながる車、Autonomous 自動運転、Shared & Service シェアリングサービス、Electric 電動化)をはじめ、「MaaS(マース)、Mobility as a Service(モビリティ・アズ・ア・サービス)」という言葉も現れており、自動車が単なる移動手段ではなく、社会インフラの一部に変わりつつある中で、同市場は大きな変革期にあります。また、自動車や医療分野を中心に、安全技術への需要が高まっており、機能安全規格の認証取得が求められる傾向にあります。このような環境の中、当社グループは自動車関連業界をメインターゲットと位置づけ、ワンストップソリューションの提供に注力するとともに、研究開発への投資を引き続き行ってまいりました。また、センシングソリューション事業がメインターゲットの1つとしている食肉市場並びに倉庫・物流業界に対しては、車載プリンタ並びにハンディターミナルの拡販を進めました。この結果、当連結会計年度の業績は、売上高9,628百万円(前年同期比8.5%増)、研究開発への投資や連結調整における未実現利益の消去などにより、営業損失82百万円(前年同期は営業損失353百万円)、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)等からの助成金収入103百万円を計上したことにより、経常利益62百万円(前年同期は経常損失250百万円)、繰延税金資産の増加により法人税等調整額が△150百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益136百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失357百万円)となりました。 各セグメントの業績は次のとおりであります。(組込みソフトウェア事業)当事業は、幅広い分野における電子機器向けの自社製ソフトウェア製品RTOS(リアルタイム・オペレーティング・システム)の開発・販売、受託開発を主に行っております。その結果、売上高8,993百万円(前年同期比6.5%増)及び研究開発への投資により、セグメント損失114百万円(前年同期はセグメント損失220百万円)となりました。また、当セグメントの売上高の内訳としては、ソフトウェア製商品は1,594百万円(前年同期比16.4%減)、エンジニアリングサービス等は7,399百万円(同13.2%増)となっております。 (センシングソリューション事業)当事業は、冷菓・冷凍食品市場、食肉市場及び物流市場において、車載プリンタやハンディターミナルの販売や、新たなセンサネットワーク関連ビジネスを推進いたしました。その結果、売上高638百万円(前年同期比14.6%増)及びセグメント利益24百万円(前年同期はセグメント損失19百万円)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ479百万円減少し、3,387百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度末において営業活動の結果使用した資金は140百万円となりました。これは主に売上債権及び契約資産の増加額459百万円等の資金減少要因が、減価償却費102百万円、その他の負債の増加額200百万円等の資金増加要因を上回ったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度末において投資活動の結果使用した資金は232百万円となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出200百万円、有形固定資産の取得による支出16百万円によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度末において財務活動の結果使用した資金は112百万円となりました。これは配当金の支払額112百万円によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産及び仕入実績当連結会計年度における生産及び仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2023年1月1日至 2023年12月31日)生産高及び仕入高(千円)前年同期比(%)組込みソフトウェア事業8,397,727106.4センシングソリューション事業561,354124.5合計8,959,082107.4(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替後の数値によっております。2.上記の金額には、保守売上高に係る生産及び仕入実績は含まれておりません。 b.受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2023年1月1日至 2023年12月31日)受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)組込みソフトウェア事業9,072,821114.21,479,691183.7センシングソリューション事業364,97663.648,74624.3合計9,437,797110.81,528,437152.0(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.上記の金額には、保守売上高に係る受注高及び受注残高は含まれておりません。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2023年1月1日至 2023年12月31日)販売高(千円)前年同期比(%)組込みソフトウェア事業8,981,920106.6センシングソリューション事業638,537114.6未実現利益の調整額7,647-合計9,628,105108.5(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.未実現利益の調整額は、持分法適用関連会社との間で生じた内部取引に係る調整額であります。3.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2022年1月1日至 2022年12月31日)当連結会計年度(自 2023年1月1日至 2023年12月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)株式会社オーバス2,375,65226.82,459,69125.5ソニー株式会社1,222,60013.81,525,00015.8株式会社デンソー565,2356.4551,6795.7 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 イ.財政状態の状況」をご参照下さい。 b.経営成績の分析(売上高)当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ755百万円増加し、9,628百万円(前年同期比8.5%増)となりました。これは主に、組込みソフトウェア事業において、コンシューマ機器、工業制御/FA/産業機器向けが増加したことによるものであります。なお、セグメント別の売上高につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 ロ.経営成績の状況」をご参照下さい。(売上原価、売上総利益)当連結会計年度における売上原価は、前連結会計年度に比べ388百万円増加し、6,328百万円(前年同期比6.5%増)となりました。これは主に、コンシューマ機器、工業制御/FA/産業機器売上の増加に伴う外注費等の原価の増加等によるものであります。この結果、当連結会計年度の売上総利益は、3,300百万円(同12.5%増)となりました。(販売費及び一般管理費、営業利益)当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ95百万円増加し、3,382百万円(前年同期比2.9%増)となりました。これは主に、人材配置の見直しを行ったことにより人件費を売上原価から販管費へ変更したことによるものであります。この結果、当連結会計年度の営業損失は、82百万円(前年同期は営業損失353百万円)となりました。(営業外損益、経常利益)当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度に比べ34百万円増加し、149百万円(前年同期比30.5%増)となりました。当連結会計年度における営業外費用は、前連結会計年度に比べ7百万円減少し、4百万円(前年同期比63.2%減)となりました。この結果、当連結会計年度の経常利益は、62百万円(前年同期は経常損失250百万円)となりました。(税金等調整前当期純利益)当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、32百万円(前年同期は税金等調整前当期純損失250百万円)となりました。(法人税等、親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度における法人税等は、繰延税金資産の増加等により、△104百万円(前年同期は107百万円)となりました。この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、136百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失357百万円)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの資金状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。当社グループの属する組込みソフトウェア業界は、事業の特性から常に新しい技術が創出され技術革新が早い事業環境にあります。このような環境の中で、常に環境の変化に適応した革新的な技術やサービスの提供が求められております。従いまして、研究開発投資について継続的に実施していくことが求められ、かつ、投下した研究開発投資等は比較的短期間のうちに成果に結実しなければならないものと認識しており、必然的に資金の循環は早くなるものと考えております。今後につきましては、引き続き積極的に先行投資的な事業資金を投じていく方針であることから、現状の事業資金は、手元流動性の高い現金及び現金同等物として保持していく方針であります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおり、該当事項はありません。 |
経営上の重要な契約等 | 5【経営上の重要な契約等】 当社は、2016年4月、車載基盤ソフトウェア開発のため、株式会社デンソー及び日本電気通信システム株式会社と、株式会社オーバス(現持分法適用関連会社、東京都港区)を設立いたしました。設立に際し、下表のとおり株主間契約を締結しております。契約会社名相手先の名称(所在地)契約締結日契約期間契約内容イーソル株式会社株式会社デンソー(愛知県刈谷市) 日本電気通信システム株式会社(東京都港区)2016年4月6日本契約締結日から、本契約の終了に関する本契約当事者全員の書面による合意がなされた時点等まで車載ソフトウェア開発・販売等を行う株式会社オーバスの設立・運営と協力関係について |
研究開発活動 | 6【研究開発活動】 当社グループは、IoT等、コンピュータ技術の著しい進化に追随するため、積極的に研究開発を進めております。現在の研究開発は、当社の技術本部を中心に担当し、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,185百万円となっております。 (1)組込みソフトウェア事業当セグメントの研究開発は、主に以下のような技術開発に向けて実施し、1,185百万円の研究開発費を計上しております。① AUTOSAR OSの開発先進運転支援や自動運転、コネクテッドカー等、電子化の著しい次世代のスマートモビリティの実現に向け、車載ソフトウェアのプラットフォームとしてのAUTOSAR規格に準拠した車載向けソフトウェアプラットフォームの開発を行っております。 ② eMCOS/eMBPの開発コンピュータの頭脳としてのCPUを複数搭載したコンピュータシステム向けのOSの開発を継続しております。コンピュータの性能向上技術としては、CPUを駆動するための周波数を早くするという手法が今まで一般的でしたが、現在では、複数のCPUを搭載する手法が主流となっており、今後はより多くのCPUが搭載されていくと考えられます。CPUの数が多くなると、新たな設計によるRTOSが必要となりますが、eMCOSはマルチコアからメニーコアまでスケーラブルな対応が可能となるよう設計されたRTOSであります。さらに、RTOS上のアプリケーションと、汎用のOS上のアプリケーションを同時に実行し、両者の統合をはかる技術の開発も進めております。また、マルチコア/メニーコア用の設計ツールeMBPの開発や標準化活動も継続しております。 ③ 自動車向けAI応用技術eBRADの研究自動車事故の低減や安全で快適な自動車の実現に、AI技術は不可欠であると考えております。当社では運転者個々の運転行動特性を学習してパーソナルな自動運転の判断モデルを生成するAIフレームワークeBRADの開発を行っております。この技術により、運転者や同乗者に違和感のない挙動と安心感を与えることが可能になると考えております。 (2)センシングソリューション事業該当事項はありません。 |
設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 当連結会計年度において実施した設備投資の総額は22,801千円(資産除去債務7,020千円を除く)であります。その主な内容は、開発用機材8,767千円等であります。なお、設備投資のセグメント別内訳は、セグメント別に資産を配分していないため、記載しておりません。また、当連結会計年度において重要な設備の除却、売却等はありません。 |
主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 当社グループにおける主要な設備は、次のとおりであります。(1)提出会社2023年12月31日現在 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額従業員数(人)建物附属設備(千円)工具、器具及び備品(千円)ソフトウエア(千円)その他(千円)合計(千円)本社(東京都中野区)組込みソフトウェア事業センシングソリューション事業会社統括業務事務所設備、ソフトウェア開発用設備及び金型146,41345,958118,4312,522313,326420(42)サービスセンター(さいたま市南区)センシングソリューション事業事務所設備等及び金型2,9257,288337-10,55111(-)大阪オフィス(大阪市淀川区)組込みソフトウェア事業センシングソリューション事業事務所設備等15,1311,737--16,86950(-)刈谷オフィス(愛知県刈谷市)組込みソフトウェア事業事務所設備等161---16111(-)(注)1.現在休止中の主要な設備はありません。2.各事業所が入居している建物はいずれも賃借物件であり、入居に際しては、4件合計で、125,339千円の敷金及び保証金を貸主に差し入れております。3.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。期間の定めのある常用雇用者を含む。)であり、臨時雇用者数(社外から当社への派遣社員)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。4.上記の他、連結会社以外から賃借している設備の内容は、下記のとおりであります。事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容年間賃借料又はリース料(千円)本社(東京都中野区)組込みソフトウェア事業センシングソリューション事業会社統括業務事務所144,228パソコン他ソフトウェア開発用設備35,607サービスセンター(さいたま市南区)センシングソリューション事業事務所11,124パソコン他ソフトウェア開発用設備684大阪オフィス(大阪市淀川区)組込みソフトウェア事業センシングソリューション事業事務所9,531パソコン他ソフトウェア開発用設備9,079刈谷オフィス(愛知県刈谷市)組込みソフトウェア事業事務所1,423 (2)国内子会社2023年12月31日現在 会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額従業員数(人)建物附属設備(千円)工具、器具及び備品(千円)ソフトウエア(千円)その他(千円)合計(千円)イーソルトリニティ㈱本社(東京都中野区)組込みソフトウェア事業事務所設備等-481-1145959(注)1.現在休止中の主要な設備はありません。2.本社の建物は、提出会社から賃借しております。年間賃借料は4,380千円であります。 (3)在外子会社2023年12月31日現在 会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額従業員数(人)建物附属設備(千円)工具、器具及び備品(千円)ソフトウエア(千円)合計(千円)eSOLEuropeS.A.S.本社(フランス)組込みソフトウェア事業開発用設備等1,5722,1752183,9669(注)現在休止中の主要な設備はありません。 |
設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 当社グループの設備投資については、景気予測、業界動向、投資効率等を総合的に勘案して策定しております。設備計画は原則的に連結会社各社が個別に策定していますが、計画策定に当たっては取締役会において提出会社を中心に調整をはかっております。なお、当連結会計年度末現在における重要な設備の新設、改修計画は次のとおりであります。 (1)重要な設備の新設等事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容投資予定金額資金調達方法着手年月完了予定年月完成後の増加能力総額(千円)既支払額(千円)当社中部オフィス(愛知県名古屋市)組込みソフトウェア事業事務所設備35,53316,511自己資金2023年12月2024年3月 (注)2(注)1.投資予定金額には事務所賃借にかかる敷金及び保証金が含まれております。2.完成後の増加能力については、計数的把握が困難であるため、記載を省略しております。 (2)重要な設備の除却等刈谷オフィスについては、2024年4月1日付をもって、中部オフィスへの移転を計画しております。これに伴い移転予定月である2024年4月までに全額を償却または除却する予定です。 |
研究開発費、研究開発活動 | 1,185,000,000 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 22,801,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 40 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 11 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 5,622,131 |
Investment
株式の保有状況 | (5)【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、以下のように区分しております。a.保有目的が純投資目的である投資株式株式価値の変動や株式に係る配当等によって利益を得ることを目的として保有する投資株式b.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式相手方との協議・対話を踏まえ、事業活動の円滑な推進のための取引関係の維持・強化や事業戦略等を総合的に勘案し、中長期的にみて当社グループ全体の企業価値向上に資すると判断し保有する投資株式 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、政策保有株式について、効果的な業務提携が見込める同業者や、新規取引先とのビジネスマッチングを期待できる金融機関等、当社の主力事業であるソフトウェア事業の中長期的な拡大・推進に資する取引を維持できると判断できるもののみを保有する方針としております。当社取締役会は毎年、政策保有株式についてリターンとリスクを中長期的な観点で検証し、保有することの可否を検討しております。保有可否の判断基準としては、提携によるメリット、投資リスク、当該企業の成長性等を総合的に勘案して判断しております。上記の判断基準で、当社の中長期的な企業価値向上につながらない政策保有株式については、縮減を検討いたします。当事業年度末の取締役会にて、すべての政策保有株式について保有可否の判断基準に照らし合わせ検討した結果、保有が妥当であると判断しております。 b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式25,379非上場株式以外の株式3728,240 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(千円)株式数の増加の理由非上場株式1700資本提携による新たな分野の開拓、発展等 (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(千円)非上場株式17 c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報(特定投資株式)銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(千円)貸借対照表計上額(千円)㈱アバールデータ107,000107,000(保有目的)新たな分野の開拓、発展等、効果的な業務提携が見込めるとともに、当社の企業価値向上に資するため(定量的な保有効果)(注1)有721,180419,440㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ5,0005,000(保有目的)新規取引先とのビジネスマッチングや企業・地域情報入手のため(定量的な保有効果)(注1)無(注2)6,0574,445㈱りそなホールディングス1,4001,400(保有目的)新規取引先とのビジネスマッチングや企業・地域情報入手のため(定量的な保有効果)(注1)無(注3)1,0031,012(注)1.定量的な保有効果については記載が困難であるため記載しておりません。保有の合理性は、個別の政策保有株式について政策保有の意義を検証しており、2023年12月31日を基準とした結果、現状保有する政策保有株式はいずれも保有方針に沿った目的で保有していることを確認しております。2.株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループは当社株式を保有しておりませんが、同社子会社が当社株式を保有しております。3.株式会社りそなホールディングスは当社株式を保有しておりませんが、同社子会社が当社株式を保有しております。 (みなし保有株式)該当事項はありません。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 ④ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの該当事項はありません。 ⑤ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの該当事項はありません。 |
株式数が増加した銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 1 |
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 2 |
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 5,379,000 |
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 3 |
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 728,240,000 |
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 700,000 |
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 1,400 |
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 1,003,000 |
株式数が増加した理由、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 資本提携による新たな分野の開拓、発展等 |
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | ㈱りそなホールディングス |
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 無(注3) |
Shareholders
大株主の状況 | (6)【大株主の状況】 2023年12月31日現在 氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) イーソル従業員持株会東京都中野区本町1丁目32-2 ハーモニータワー2,53412.42 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区浜松町2丁目11番3号1,5037.37 株式会社デンソー愛知県刈谷市昭和町1丁目11,4176.94 株式会社KAM東京都港区港南2丁目5-31,4106.91 株式会社ビーオービー東京都港区港南2丁目5-31,2005.88 株式会社アバールデータ東京都町田市旭町1丁目25-108003.92 笠谷 喜代年東京都豊島区6773.32 山田 光信埼玉県さいたま市見沼区5242.57 中村 二三夫東京都東村山市4092.00 野村信託銀行株式会社(信託口)東京都千代田区大手町2丁目2-24001.96計-10,87653.32(注)当社は自己株式を1,063,577株保有しておりますが、上記大株主からは除外しております。 |
株主数-金融機関 | 13 |
株主数-金融商品取引業者 | 25 |
株主数-外国法人等-個人 | 6 |
連結株主資本等変動計算書 | ③【連結株主資本等変動計算書】 前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) (単位:千円) 株主資本 資本金資本剰余金利益剰余金自己株式株主資本合計当期首残高1,041,818965,3923,700,431△83,6465,623,996当期変動額 剰余金の配当 △112,031 △112,031親会社株主に帰属する当期純損失(△) △357,830 △357,830自己株式の処分 11,375 1,61812,993株主資本以外の項目の当期変動額(純額) 当期変動額合計-11,375△469,8621,618△456,868当期末残高1,041,818976,7683,230,569△82,0275,167,128 その他の包括利益累計額純資産合計 その他有価証券評価差額金為替換算調整勘定その他の包括利益累計額合計当期首残高153,268496153,7645,777,761当期変動額 剰余金の配当 △112,031親会社株主に帰属する当期純損失(△) △357,830自己株式の処分 12,993株主資本以外の項目の当期変動額(純額)85,6572,74988,40688,406当期変動額合計85,6572,74988,406△368,461当期末残高238,9253,245242,1715,409,299 当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) (単位:千円) 株主資本 資本金資本剰余金利益剰余金自己株式株主資本合計当期首残高1,041,818976,7683,230,569△82,0275,167,128当期変動額 剰余金の配当 △112,135 △112,135親会社株主に帰属する当期純利益 136,720 136,720自己株式の取得 △39△39自己株式の処分 9,543 95310,496株主資本以外の項目の当期変動額(純額) 当期変動額合計-9,54324,58591335,043当期末残高1,041,818986,3113,255,154△81,1135,202,171 その他の包括利益累計額純資産合計 その他有価証券評価差額金為替換算調整勘定その他の包括利益累計額合計当期首残高238,9253,245242,1715,409,299当期変動額 剰余金の配当 △112,135親会社株主に帰属する当期純利益 136,720自己株式の取得 △39自己株式の処分 10,496株主資本以外の項目の当期変動額(純額)212,3684,813217,182217,182当期変動額合計212,3684,813217,182252,225当期末残高451,2948,059459,3535,661,525 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 39 |
株主数-個人その他 | 3,475 |
株主数-その他の法人 | 26 |
株主数-計 | 3,584 |
氏名又は名称、大株主の状況 | 野村信託銀行株式会社(信託口) |
株主総利回り | 1 |
株主総会決議による取得の状況 | (1)【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 区分株式数(株)価額の総額(千円)当事業年度における取得自己株式4339当期間における取得自己株式--(注)当期間における保有自己株式数には、2024年3月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。 |
Shareholders2
自己株式の取得 | -39,000 |
自己株式の取得による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー | -39,000 |
発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項 当連結会計年度期首株式数(株)当連結会計年度増加株式数(株)当連結会計年度減少株式数(株)当連結会計年度末株式数(株)発行済株式 普通株式21,460,800--21,460,800合計21,460,800--21,460,800自己株式 普通株式(注)1,076,0304312,4961,063,577合計1,076,0304312,4961,063,577(注)1.普通株式の自己株式の株式数の増加43株は、単元未満株式の買取りによる増加分であります。2.普通株式の自己株式の株式数の減少12,496株は、譲渡制限付株式報酬の付与によるものであります。 |
Audit
監査法人1、連結 | EY新日本有限責任監査法人 |
独立監査人の報告書、連結 | 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2024年3月29日イーソル株式会社 取締役会 御中 EY新日本有限責任監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士廿 樂 眞 明 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士島 藤 章 太 郎 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているイーソル株式会社の2023年1月1日から2023年12月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、イーソル株式会社及び連結子会社の2023年12月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 イーソル株式会社の組込みソフトウェア事業に関する売上高の実在性及び期間帰属の適切性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応セグメント情報に記載のとおり、組込みソフトウェア事業の売上高は8,981,920千円(セグメント間取引消去後)であり、当連結会計年度の売上高9,628,105千円の93%を占めている。このうちの大部分が、イーソル株式会社による外部顧客への売上高である。イーソル株式会社は、1【連結財務諸表等】 (1)【連結財務諸表】 【注記事項】 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(4)重要な収益及び費用の計上基準に記載のとおり、組込みソフトウェア事業における自社製ソフトウェア製品の開発・販売については、顧客がソフトウェア製品からの便益を享受した時点で収益を認識しており、エンジニアリングサービス(受託開発)については、開発案件の多くは顧客が検収した時点で契約にて合意された仕様に従っていることが確かめられ、完全に履行義務が充足されることから、検収時点で収益を認識している。組込みソフトウェア事業における自社製ソフトウェア製品及びエンジニアリングサービス(受託開発)は無形資産の開発・販売であり、製品・サービスの内容や顧客が便益を享受した時期・検収時期が不明瞭となる可能性がある。このような事業において、売上高は経営者及び財務諸表利用者が最も重視する指標の1つであり、利益の唯一の源泉であるとから、売上高の実在性及び期間帰属の適切性について、より慎重な監査上の検討を行う必要がある。以上から、当監査法人は、イーソル株式会社の組込みソフトウェア事業に関する売上高の実在性及び期間帰属の適切性が、当連結会計年度において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。当監査法人は、イーソル株式会社の組込みソフトウェア事業に関する売上高の実在性及び期間帰属の適切性を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。(1)内部統制の評価収益認識に関する会社の以下の内部統制の整備・運用状況を評価した。・受注情報について、各営業部門の部門長が、顧客からの注文書等の根拠資料に基づき、取引の内容を確かめた上で承認する統制・売上高について、経理課の責任者が、顧客からの検収書等の根拠資料に基づき、検収等の日付と同一の会計期間の日付で販売システムに登録されていることを確かめた上で承認する統制(2)売上高の実在性及び期間帰属の適切性の評価・売上取引について、顧客からの検収書等の根拠資料の金額及び日付との整合性を検討した。・契約書、注文書及び請求書等の関連証憑の閲覧、売上計上日から入金までの期間の異常性の有無を検討した。・期末日基準で売掛金の残高確認を実施し、売掛金残高と顧客からの回答情報との整合性を検討した。・重要な契約の取引の実在性及び期間帰属の適切性について経営者及び顧客に質問を実施した。・期末日後の売上高の取消又は減額処理について、会計仕訳を閲覧し、当年度に売上高のマイナスとして処理すべき取引の有無を検討した。 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 連結財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。・ 連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、イーソル株式会社の2023年12月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。当監査法人は、イーソル株式会社が2023年12月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。監査等委員会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人は、内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。監査人は、監査等委員会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上(注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 イーソル株式会社の組込みソフトウェア事業に関する売上高の実在性及び期間帰属の適切性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応セグメント情報に記載のとおり、組込みソフトウェア事業の売上高は8,981,920千円(セグメント間取引消去後)であり、当連結会計年度の売上高9,628,105千円の93%を占めている。このうちの大部分が、イーソル株式会社による外部顧客への売上高である。イーソル株式会社は、1【連結財務諸表等】 (1)【連結財務諸表】 【注記事項】 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(4)重要な収益及び費用の計上基準に記載のとおり、組込みソフトウェア事業における自社製ソフトウェア製品の開発・販売については、顧客がソフトウェア製品からの便益を享受した時点で収益を認識しており、エンジニアリングサービス(受託開発)については、開発案件の多くは顧客が検収した時点で契約にて合意された仕様に従っていることが確かめられ、完全に履行義務が充足されることから、検収時点で収益を認識している。組込みソフトウェア事業における自社製ソフトウェア製品及びエンジニアリングサービス(受託開発)は無形資産の開発・販売であり、製品・サービスの内容や顧客が便益を享受した時期・検収時期が不明瞭となる可能性がある。このような事業において、売上高は経営者及び財務諸表利用者が最も重視する指標の1つであり、利益の唯一の源泉であるとから、売上高の実在性及び期間帰属の適切性について、より慎重な監査上の検討を行う必要がある。以上から、当監査法人は、イーソル株式会社の組込みソフトウェア事業に関する売上高の実在性及び期間帰属の適切性が、当連結会計年度において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。当監査法人は、イーソル株式会社の組込みソフトウェア事業に関する売上高の実在性及び期間帰属の適切性を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。(1)内部統制の評価収益認識に関する会社の以下の内部統制の整備・運用状況を評価した。・受注情報について、各営業部門の部門長が、顧客からの注文書等の根拠資料に基づき、取引の内容を確かめた上で承認する統制・売上高について、経理課の責任者が、顧客からの検収書等の根拠資料に基づき、検収等の日付と同一の会計期間の日付で販売システムに登録されていることを確かめた上で承認する統制(2)売上高の実在性及び期間帰属の適切性の評価・売上取引について、顧客からの検収書等の根拠資料の金額及び日付との整合性を検討した。・契約書、注文書及び請求書等の関連証憑の閲覧、売上計上日から入金までの期間の異常性の有無を検討した。・期末日基準で売掛金の残高確認を実施し、売掛金残高と顧客からの回答情報との整合性を検討した。・重要な契約の取引の実在性及び期間帰属の適切性について経営者及び顧客に質問を実施した。・期末日後の売上高の取消又は減額処理について、会計仕訳を閲覧し、当年度に売上高のマイナスとして処理すべき取引の有無を検討した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、連結 | イーソル株式会社の組込みソフトウェア事業に関する売上高の実在性及び期間帰属の適切性 |
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 | セグメント情報に記載のとおり、組込みソフトウェア事業の売上高は8,981,920千円(セグメント間取引消去後)であり、当連結会計年度の売上高9,628,105千円の93%を占めている。このうちの大部分が、イーソル株式会社による外部顧客への売上高である。イーソル株式会社は、1【連結財務諸表等】 (1)【連結財務諸表】 【注記事項】 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(4)重要な収益及び費用の計上基準に記載のとおり、組込みソフトウェア事業における自社製ソフトウェア製品の開発・販売については、顧客がソフトウェア製品からの便益を享受した時点で収益を認識しており、エンジニアリングサービス(受託開発)については、開発案件の多くは顧客が検収した時点で契約にて合意された仕様に従っていることが確かめられ、完全に履行義務が充足されることから、検収時点で収益を認識している。組込みソフトウェア事業における自社製ソフトウェア製品及びエンジニアリングサービス(受託開発)は無形資産の開発・販売であり、製品・サービスの内容や顧客が便益を享受した時期・検収時期が不明瞭となる可能性がある。このような事業において、売上高は経営者及び財務諸表利用者が最も重視する指標の1つであり、利益の唯一の源泉であるとから、売上高の実在性及び期間帰属の適切性について、より慎重な監査上の検討を行う必要がある。以上から、当監査法人は、イーソル株式会社の組込みソフトウェア事業に関する売上高の実在性及び期間帰属の適切性が、当連結会計年度において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 |
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結 | 1【連結財務諸表等】 (1)【連結財務諸表】 【注記事項】 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(4)重要な収益及び費用 |
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 | 当監査法人は、イーソル株式会社の組込みソフトウェア事業に関する売上高の実在性及び期間帰属の適切性を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。(1)内部統制の評価収益認識に関する会社の以下の内部統制の整備・運用状況を評価した。・受注情報について、各営業部門の部門長が、顧客からの注文書等の根拠資料に基づき、取引の内容を確かめた上で承認する統制・売上高について、経理課の責任者が、顧客からの検収書等の根拠資料に基づき、検収等の日付と同一の会計期間の日付で販売システムに登録されていることを確かめた上で承認する統制(2)売上高の実在性及び期間帰属の適切性の評価・売上取引について、顧客からの検収書等の根拠資料の金額及び日付との整合性を検討した。・契約書、注文書及び請求書等の関連証憑の閲覧、売上計上日から入金までの期間の異常性の有無を検討した。・期末日基準で売掛金の残高確認を実施し、売掛金残高と顧客からの回答情報との整合性を検討した。・重要な契約の取引の実在性及び期間帰属の適切性について経営者及び顧客に質問を実施した。・期末日後の売上高の取消又は減額処理について、会計仕訳を閲覧し、当年度に売上高のマイナスとして処理すべき取引の有無を検討した。 |
その他の記載内容、連結 | その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
Audit1
監査法人1、個別 | EY新日本有限責任監査法人 |
独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書 2024年3月29日イーソル株式会社 取締役会 御中 EY新日本有限責任監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士廿 樂 眞 明 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士島 藤 章 太 郎 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているイーソル株式会社の2023年1月1日から2023年12月31日までの第49期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、イーソル株式会社の2023年12月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 イーソル株式会社の組込みソフトウェア事業に関する売上高の実在性及び期間帰属の適切性連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項「イーソル株式会社の組込みソフトウェア事業に関する売上高の実在性及び期間帰属の適切性」と同一内容であるため、記載を省略している。 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上(注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 イーソル株式会社の組込みソフトウェア事業に関する売上高の実在性及び期間帰属の適切性連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項「イーソル株式会社の組込みソフトウェア事業に関する売上高の実在性及び期間帰属の適切性」と同一内容であるため、記載を省略している。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | イーソル株式会社の組込みソフトウェア事業に関する売上高の実在性及び期間帰属の適切性 |
連結と同一内容である旨、監査上の主要な検討事項、個別 | 連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項「イーソル株式会社の組込みソフトウェア事業に関する売上高の実在性及び期間帰属の適切性」と同一内容であるため、記載を省略している。 |
その他の記載内容、個別 | その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
BS資産
電子記録債権、流動資産 | 144,378,000 |
仕掛品 | 88,157,000 |
工具、器具及び備品(純額) | 56,549,000 |
有形固定資産 | 240,630,000 |