財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2024-03-28
英訳名、表紙IBOKIN Co.,Ltd.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長  高橋 克実
本店の所在の場所、表紙兵庫県たつの市揖保川町正條379番地
電話番号、本店の所在の場所、表紙0791-72-3531(代表)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2【沿革】
年月概要1984年8月1990年1月1992年12月1994年10月1997年6月 1999年12月2000年9月2000年10月2002年10月2002年11月2003年8月 2003年10月2006年3月2006年11月2008年4月2011年12月 2012年12月2013年6月2015年6月 2015年10月2016年1月2017年4月2018年8月2019年9月2020年10月2021年6月2022年4月 2024年2月揖保川金属株式会社設立産業廃棄物収集運搬業許可取得産業廃棄物中間処理業許可取得産業廃棄物最終処分場設置 最終処分業許可取得社団法人全国産業廃棄物連合会(現公益社団法人全国産業資源循環連合会)より優良事業所表彰ISO14001の国際認証取得一般貨物自動車運送業許可取得一般廃棄物処理施設(ごみ処理施設)設置許可取得スクラップ専門工場として龍野工場を開設一般建設業許可取得新日本製鐵株式会社広畑製鉄所(現日本製鉄株式会社瀬戸内製鉄所広畑地区)より直納業者指定揖保川金属株式会社から株式会社イボキンに改名特定建設業許可取得一般社団法人日本マリン事業協会のFRP船リサイクルシステム処理業者指定プラスチック・マテリアル・リサイクル専門工場としてPMR工場開設兵庫県より産業廃棄物収集運搬業、特別管理産業廃棄物収集運搬業、産業廃棄物処理業許可証に対し「優良認定」を取得兵庫県尼崎市に阪神事業所開設経済産業省・環境省より小型家電リサイクル法に基づく再資源事業者の認定を受ける当社を含めた7社包括業務提携締結(スズトクホールディングス株式会社(現:リバーホールディングス株式会社)、株式会社エンビプロ・ホールディングス、株式会社やまたけ、株式会社中特ホールディングス、株式会社マテック、株式会社青南商事)東京都千代田区に東京支店開設日之出開発株式会社を吸収合併株式会社国徳工業(堺市堺区)の全株式を取得し、100%子会社化東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場リバーホールディングス株式会社と資本業務提携締結福島県双葉郡富岡町に福島支店開設ISO27001の国際認証取得東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のJASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場に移行大阪府大阪市淀川区に大阪支店開設
事業の内容 3【事業の内容】
 当社グループは当社及び連結子会社1社(株式会社国徳工業)で構成されており、解体事業、環境事業、金属事業の三つの事業セグメントを中心として、資源循環型社会形成のための総合リサイクル事業を営んでおります。  1960年代以降の高度経済成長期を経て機械設備や建築構造物など日本の社会資本ストックは急激に増加しました。また、地球温暖化をはじめとする環境・社会問題の解決が焦眉の課題であるほか、「もったいない」の心を原点に、それらの社会インフラに眠る莫大な都市資源を採掘・開発し、再生資源を加工・製造して社会に還元することが当社グループの事業内容です。  事業地域は、近畿及び中国エリアをカバーするとともに、2015年6月からは全国の当社を含めた7社と包括業務提携を締結するほか、全国的なアライアンス・ネットワークを展開し日本全域を視野に入れた事業展開を目指しています。  当社グループの事業内容は、以下のとおりであります。なお、以下の事業区分は本書「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント区分と同一であります。 (1)解体事業 資源の発生元となる顧客並びに排出事業者から建築構造物やプラント・機械設備の解体・撤去工事を請負います。また、解体工事現場で発生する副産物の再生資源を当社グループの他セグメント及び包括業務提携先へ供給することにより静脈産業における「ワンストップ・サービス」を提供し、有機的なリサイクル・ループを形成します。 解体事業は、あらゆる建築構造物を解体・撤去する事業です。当社グループの事業の特徴は、当社の環境事業及び金属事業とのシナジーを活かしたサービスを提供できることにあります。 具体的には、建物を単に解体する工事だけに留まらず、解体工事現場で発生する瓦礫などの産業廃棄物を自社の中間処理工場に持ち帰って選別・加工を施すことによって建築資材などの再生資源として蘇らせてリサイクルするほか、鉄や非鉄などの金属類は別途当社の金属加工工場に持ち帰って選別・加工を行い、金属再生資源として循環させています。 このようにバックアップとしての環境保全機能を持つことによって、顧客に対する広範な安心・安全という付加価値を提供しています。 また、「特定建設業」の許可を有していますので、下請け会社に対する発注金額が4千万円以上の大型解体案件に関しましても、元請会社として施主である顧客からの直接受注が可能になっています。 当社は、2017年4月に株式会社国徳工業を完全子会社化することにより経営統合をいたしました。同社は、多年にわたり、種子島ロケット発射台解体工事をはじめ、その他発電設備や石油・化学プラントなど複雑な大規模工場の解体工事の施工実績を有しており、当社とのシナジーを活かした事業を展開しています。 なお、当社を含めた7社包括業務提携と全国の同業他社とのアライアンス・ネットワークにより、全国どこでも同等の環境保全と安心・安全のサービスが提供できる体制を構築しています。なお、7社包括業務提携先のうちリバーホールディングス株式会社と2019年9月に資本業務提携契約を締結いたしました。 (2)環境事業 当社の環境事業は、主として、産業廃棄物収集運搬及び中間処理並びに再生資源販売を中心に事業を展開しています。 顧客としては、製造業、建設業を中心に、生産工程や建設現場から発生する廃棄物や使用済みになった機械類などを自社運送部門が収集するほか、当社工場にて受け入れを行い、選別・加工を施した後、再生資源として販売します。 産業廃棄物処理においては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下、「廃棄物処理法」という。)により厳しい規制があり、コンプライアンスが最重要な位置づけとなります。顧客である排出事業者においても、今後ますますコンプライアンスに則った事業者との取引が重要視されています。 その前提をもとに、産業活動による資源有効利用促進と環境負荷低減が企業の社会的責任、道義的責任に対して重要となっております。  環境事業の売上は大きく二つに分類されます。売上の一つは、図-Aに示す廃棄物処理受託売上となります。これは製造工場の生産工程や物流倉庫から発生する産業廃棄物及びビルやプラントなどの建設工事で発生する建設系産業廃棄物など、あらゆる事業活動に伴って生じる廃棄物の中間処理受託業務に基づくものです。ここでは、廃棄物は当社に入荷し、廃棄物排出事業者からは処理料金を貰い受けております。 もう一つの売上は、図-Bに示すとおり、当社に入荷した様々な産業廃棄物を選別、分解、破砕、圧縮などの製造工程を経て、鉄や非鉄金属類、プラスチックや木材などの素材ごとに分類して再生資源として出荷、販売することです。当社は使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律に基づく再資源化事業者の認定を受けており、様々な家庭用電気・電子機器類のリサイクルも行っております。 他方、図-Cのとおり、当社に入荷はいたしますが、処理受託ではなく、売買契約として代金を支払って仕入れるものもあります。この分類に属するものは、主として金属類を多く含む自動販売機、ATMなどの電子機器類、厨房用大型冷蔵・冷凍設備や空調装置などが使用済みになったものなどです。 また、A及びCで入荷したものを選別、分解、破砕、圧縮などの中間処理工程を経た後、Bとして販売できないものについては、他の事業者に対して焼却や埋め立てなどの最終処分を委託する目的で出荷いたします(図-D)。ここでは委託料金が発生します。ただし、その中には、焼却や埋立処分以外に、セメント製造会社や製紙会社など向けにプラスチックや木くずなどを石炭代替燃料として出荷するものもあり、焼却や埋立処分に比較して大幅に廉価での処理が可能になりますので、これらの比率を高めることが重要であると認識しております。 即ち、AとCで入荷したものの中から、如何に多くの再生資源をBとして出荷するかが再生資源製造業者としての当社のミッションです。また、上述のとおりDへの流れの中でも石炭代替燃料としての出荷は、単純な焼却や埋立処分に比較して処理料金を大幅に低減できることから、そちらへの流れを多く作ることも利益に貢献します。 また、AからDへの商流において、当社が有している許可対象外の廃棄物や排出場所が遠方に位置する場合など、当社の中間処理施設には持ち込まずに、当社が仲介することで、当社以外の処理業者へ直接搬入する業務も行っています。この業務も顧客に対する重要なサービスの一つとなっております。 (3)金属事業 鉄・非鉄などの金属類のみを集荷して加工し、製鋼原料などの金属系再生資源として主として製鋼メーカーなどに出荷・販売します。また、使用済み自動車(ELV=End of Life Vehicle)を解体し、再生資源として出荷します。 金属事業は、1973年当社創業以来51年に亘る事業であり、当社の安定基盤となっています。 様々な産業活動から発生する鉄や非鉄の金属スクラップを発生元から仕入れて、自社工場にて選別・加工し、付加価値を高めて電炉や高炉など製鋼メーカーに出荷することで、ほぼ100%のリサイクルを達成しています。 金属事業の売上は、鉄、非鉄スクラップともに、相場変動による影響を受けます。相場変動により販売単価は変動しますが、仕入単価も同時に連動して変動しますので、仕入から販売までの加工工数を短縮することによって、利益に対する相場変動の影響を最小限に抑える事業運営を心がけております。 このことは、販売先のニーズである「製鋼原料の安定供給」を満たすことでもあり、顧客である製鋼メーカーからの多年にわたる信頼を得ることにつながり、安定基盤の所以となっております。  当社グループの事業系統図は次のとおりであります。 (フロー図)
関係会社の状況 4【関係会社の状況】
名称住所資本金(千円)主要な事業の内容議決権の所有割合又は被所有割合(%)関係内容(連結子会社)㈱国徳工業(注)2堺市堺区10,000解体事業100.0当社解体事業における下請を行っている。役員の兼任あり。 (注)1.「主要な事業の内容」欄には、セグメントの名称を記載しております。2.上記連結子会社は、連結売上高に占める売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の割合が10%を超え  ていないため、主要な損益情報等の記載を省略しております。
従業員の状況 5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況 2023年12月31日現在セグメントの名称従業員数(人)解体事業37(0)環境事業54
(2)金属事業28(1)報告セグメント計119(3)全社(共通)41(-)合計160(3) (注)1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であります。2.従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。3.臨時従業員数には、パートタイマーを含み、派遣社員は含んでおりません。4.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門及び運輸部門に所属しているものであります。 (2)提出会社の状況 2023年12月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)147(3)40.67.04,593 セグメントの名称従業員数(人)解体事業24(-)環境事業54
(2)金属事業28(1)報告セグメント計106(3)全社(共通)41(-)合計147(3) (注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であります。    2.従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。    3.臨時従業員数には、パートタイマーを含み、派遣社員は含んでおりません。4.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。5.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門及び運輸部門に所属しているものであります。 (3)労働組合の状況 当社グループの労働組合は、結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異 ①提出会社当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)(注)1.男性労働者の育児休業取得率(%)(注)2.10.50.0(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。   2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 ②連結子会社当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)(注)1.男性労働者の育児休業取得率(%)(注)2.0.0-(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。   2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。  提出会社及び連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象でないため、労働者の男女の賃金の差異について記載を省略しております。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「明るく積極堅実経営」を経営理念として掲げ、持続可能な開発目標(SDGs)の実現に向けて、資源循環型社会の形成を通じて豊かな住・生活環境を提供することを目的に、都市に埋蔵された資源を解体・収集し、再生のための多様なソリューションを提供する「都市鉱山開発企業」として、お客様から信頼される質の高いサービスを提供し、関係する行政、企業、地域との共生を図り、永続的な発展を目指して、株主と社員をはじめ全てのステークホルダーを大切にすることを経営方針としております。
(2)経営戦略等リサイクルビジネスを展開していく上では、トータルソリューションの実現によるサービスの向上が経営戦略上の重要な課題であると認識しております。当社グループは、解体事業、環境事業及び金属事業が三位一体となった「ワンストップ・サービス」を提供することにより、お客様の工場や倉庫の解体及び設備や在庫の撤去・処分、並びに、有価物の買取り、廃棄物の再資源化及び適正処理に至るまでの統合的なサービスを提供しております。このように、当社グループでは解体事業を成長エンジンとして、金属事業と環境事業とのシナジーを活かしつつ、あらゆるニーズに対してきめ細かく効率的なサービスを提供することにより、売上高の増加を目指してまいります。解体事業は専門性の高い分野として建設業の中では成長性が見込まれる事業です。従来は、建築一式工事として解体から新築までを総合建設業者(ゼネコン)が一括受注し、その下請けで解体工事業者が施工するという形態でした。しかし、2016年の建設業法改正後は解体工事のみを分離発注される機会が増加しつつあります。当社グループといたしましても、こうした社会的なニーズを追い風に、2017年4月に子会社化した株式会社国徳工業を含む解体事業セグメントの陣容を拡充し、事業を拡大してまいります。 (3)経営環境地球温暖化等の環境問題への意識の高まりと、DX(デジタルトランスフォーメーション)に向けた技術革新と相まって生じる社会構造の変化は、都市鉱山から排出される都市資源の排出元や内容にも変化をもたらし、リサイクルに対する社会的ニーズはますます多様化しつつあります。他方、わが国の高度経済成長期の波に乗って1960年代以降に建設されたビルや倉庫、工場など膨大な量の建築物が更新・撤去の時期を迎えており、適正・適法な解体工事を実施するとともに、解体時に発生するスクラップや産業廃棄物などの都市資源を効率よく再資源化することが求められております。このように、当社グループを取り巻く経営環境は、高度経済成長期から成熟循環型社会へ移行するために不可欠である資源循環を安全かつ環境保全に配慮しながら効率的に実現しなければならないという、いわば、安心できる統合された静脈産業の磐石な基盤の形成に対する潜在的な要求であって、そのニーズは今後ますます高まってくるものと認識しております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題  上述の経営方針・経営戦略及び経営環境を踏まえ、対処すべき課題を以下のように認識しております。  ① 解体事業の拡充 1960年代に建設されたビルやプラントなどの建築構造物は50年以上が経過し、それ以降の高度経済成長期に建設された膨大な数の建築物も順次更新されることになるため、安全で環境保全にも配慮した適正な解体工事に対する社会的なニーズは、全国的に広範囲な規模で今後急速に高まってくるものと予想されます。 国土交通省では、適正・適法な解体工事が施工される施策として1971年に制定された建設業の許可に係る28業種区分を見直し「解体工事業」が新設されました。2019年には完全許可制度となり、2021年には一定の要件を満たす技術者制度が導入されました。 下請に対する発注金額が4千万円以上の解体工事は特定建設業許可を取得することが義務付けられており、一級国家資格を持つ監督員(監理技術者)が現場に常駐する必要がありますので、大型工事1件の元請受注に対し1名の監理技術者が必要となります。即ち会社に所属する監理技術者数が同時並行して施工できる工事数になります。従来の解体工事業界は下請体質であり、施工技術を有してはいるものの工事管理能力のある工事業者は少なく、多くの業者は「一般建設業」で営業しており、数少ない特定建設業許可業者でも一般的には一級国家資格者が多く在籍する企業は多くないのが実状であります。 このような中、当社は特定建設業許可を取得し、2023年12月末時点においては9名の一級施工管理技士が在籍しておりますが、今後も有資格者並びに施工管理体制を拡充し、大型工事の元請受注件数を増加させていくことで売上高の増加を目指してまいります。   ② 事業領域の拡充 当社グループは、ビルやプラントなどの建築物、産業機械や電子機器類等都市に埋蔵された様々な資源を解体・収集し、再生のための多様なソリューションを提供する「都市鉱山開発企業」として、お客様から信頼される質の高いサービスを提供しています。 地球温暖化等の環境問題への意識の高まりと、DXに向けた技術革新と相まって生じる社会構造の変化は、都市鉱山から排出される都市資源の排出元や内容にも変化をもたらし、リサイクルに対する社会的ニーズはますます多様化することが予想されます。このような変化に対して機敏に反応し、柔軟に対応する体制を構築することが課題となります。 当社グループが現在行っている金属やプラスチック、木材などのリサイクル事業を深掘りし、リサイクル技術を高めることで、廃棄物から有用金属、プラスチックなどのリサイクル資源の回収率を高めるとともに、リサイクル過程で発生する廃棄物及び外部から受け入れた廃棄物からリサイクル資源を製造する事業を強化し、リサイクル率と再生資源の付加価値を高めてまいります。これらに加えて、ビルやプラントなど建築物を解体する解体事業においては、工事現場で発生する副産物としての鉄スクラップや木材などの有用資源のリサイクル率を高めるとともに、同時に発生する産業廃棄物を環境保全に配慮したうえで、適正・適法に処理を行うことが重要な課題です。 また、循環資源を継続的に安定して受け入れることも重要な課題であると認識しております。金属事業は、1973年創業以来50年余に亘る事業であり地域における安定的な集荷基盤を有しておりますが、変化に応じた積極的な営業展開を行うことにより、新規仕入先の開拓に努めてまいります。環境事業につきましては、ゼネコンやハウスメーカー等の建設業及び厨房用冷凍・冷蔵機器メーカーや自動販売機等の複合素材並びにMRI等の医療機器メーカーとも多年に亘る信頼関係を元にした安定的な循環資源の受け入れ態勢は整っておりますが、家電量販店やネット通販企業等大規模な排出元となる大手企業に対する積極的な営業展開を行い、新規顧客の開拓に努めてまいります。 大手リース会社やアセットマネジメント関連企業とのタイアップにより排出元の企業におけるリース資産の除却や廃棄に際して、当社グループのトータルソリューションを提供するリサイクルビジネスを展開しておりますが、今後とも物流倉庫や工場の閉鎖等に関する案件情報を共有し、循環資源の調達の幅を拡げ売上高の増加を目指してまいります。   ③ 事業地域の拡大 解体工事を全国規模で展開していく中において、工事現場で副産物として発生する有用金属や産業廃棄物のリサイクル及び適正処理が重要な課題であることは前述のとおりですが、これらの静脈産業で取り扱う金属スクラップや産業廃棄物の付加価値は、自動車や電気製品などプロダクトアウトされる動脈産業の製品に比較すると格段に低い傾向にあります。従って、広範な地域をまたがって移動させる経済合理性は望めませんので、それらを取り扱うスクラップや産業廃棄物処理業者も全国に点在しているのが実状です。 一方、当社グループの顧客となる大手企業は、事業拠点を全国に展開していることから、全国規模で施工される解体工事や、それに伴って発生する廃棄物を一括して安心できる一企業グループに委託したいという潜在的なニーズが存在します。このニーズは、広域での廃棄物処理の場合、煩雑な処理委託先管理の合理化、処理品質、コンプライアンス、価格の合理性といったものとなります。 当社グループは、2015年6月に全国の同業他社と当社を含めた7社での包括業務提携を締結しているほか、全国の優良なリサイクル企業約30社とアライアンス・ネットワークを形成しており、今後当社グループが全国規模で解体事業を展開する過程で発生する副産物のリサイクル資源の販売先及び産業廃棄物の適正な処理委託先として相互の業務提携活動を積極的に推進し、上述のニーズに対応してまいります。   ④ 内部管理体制の充実と機能向上 当社グループは、企業価値の向上を図るため、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であると認識し、業務の適正性、財務報告の信頼性確保及び法令順守の徹底を進め、その整備を実施いたしました。 コーポレート・ガバナンスに関しては、内部監査により定期的なモニタリングの実施と内部監査室と監査役や監査法人との連携を図ることにより適切に運用しておりますが、当社グループは、経営環境や市場の変化、顧客の動向に対応するために、迅速かつ適正な意思決定及び業務執行の遂行を図るとともに、事業活動に関する監査を強化することにより、取締役会及び監査役会の機能向上を図ってまいります。 また、当社グループは、今後も一層の事業拡大を見込んでおりますので、更なる内部管理体制の強化を図ることで、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実に努めてまいります。   ⑤ 人材の確保と育成 当社グループは、今後の事業拡大に合わせ、優秀な人材を継続的に確保し、育成することが、当社グループの施工体制や生産工程の拡充並びに安全衛生管理体制及び環境保全体制強化の観点からも、重要な経営課題であると認識しております。 この課題を克服するために、当社グループは社内教育を充実させ社員の資質向上を図り、社員一人ひとりがレベルアップするとともに、管理職及びリーダーの育成を強化し、事業拡大に伴う組織体制の整備を進めてまいります。   ⑥ 先端技術の導入 わが国では今後、少子高齢化が進行することによる深刻な人材難が予想され、その傾向は地方都市により顕著となると見込まれます。当社グループを含むリサイクル業界は都市部の郊外から地方にかけての地域に位置することが多く、特に影響が大きいことから業務の効率化が急務となっています。また同時に、より安全、快適で効率的な職場環境を整備する必要があると認識しております。そのために機器の自動化や重機の遠隔操作などの先端技術を導入するなど、研究開発を進めてまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは、「解体事業」、「環境事業」、「金属事業」の3つの事業を柱として、資源循環型社会の形成のための一翼を担うリサイクル事業を創造し、かつ、長期にわたってお客様から信頼されるサービスを提供することを基本方針とし、事業規模の拡大と収益性の向上が当面の重要な課題と認識しております。従いまして、連結売上高及び連結営業利益が重要な経営指標になると認識し、これを最も重要な指標として位置づけております。
事業等のリスク 3【事業等のリスク】
 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。また、将来において発生する可能性のある全てのリスクを網羅するものではありません。 (1)法的規制のリスク 当社グループの事業活動においては、建設業法に基づく特定建設業許可、廃棄物処理法に基づく産業廃棄物収集運搬業及び産業廃棄物中間処理業の許可やその他関連する多くの許認可が必要であります。現在は当該基準に適合しておりますので、許認可が更新されない事由はありませんが、万が一、当該基準に当社グループが適合しなくなった場合には、許認可の取消となる可能性がありますので、そのような場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、コンプライアンスの重要性を強く認識し、既存法規等の規制はもとより、規制の改廃や新たな法規制が生じた場合も適切な対応が取れる体制の構築を推進してまいります。 ① 遵守すべき法令について 当社グループが事業を行う上で配慮すべき主要な法的規制に抵触することになった場合には、事業の停止命令や許認可の取消し等の行政処分を受ける可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ② 許認可の更新と取消し要件について 当社グループでは、現在主要な許認可として、解体事業における特定建設業、環境事業における産業廃棄物収集運搬業及び処分業等、金属事業における金属くず商及び古物商等であります。
(2)労働災害のリスク 当社グループでは、多くの生産設備や重機等を使用して業務を行っており、万一重大な事故・労働災害等が発生した場合、一時的な復旧費用、補償金等の負担が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるため、充実した安全管理が不可欠であると認識しております。 当社グループでは、安全衛生委員会を設置し、従業員への安全教育、危険予知活動といった啓発活動並びに点検パトロールの継続的実施を通じ、事故を防止するための安全管理を徹底しております。 (3)原材料の相場変動リスク 当社グループの金属事業では、鉄・非鉄等の金属スクラップを原材料として取扱っており、売上高及び売上原価については、相場変動の影響を受けます。販売価格は仕入価格と同時に相場に連動して変動するため、利益は相場変動による影響を受けにくい仕組みになっています。ただし、仕入から販売までの加工に日数を要するため、相場が短期間に急激に変動した場合には損益が大きく変動することとなります。 当社グループでは、独自の分析及び商社等の取引先との情報共有をもとに相場の変動を監視しており、金属スクラップの仕入、生産、出荷のタイミングを調整することで、相場の変動の影響を最小化しています。 (4)工事原価に係るリスク 当社グループの解体事業は、請負契約による案件が中心であります。解体工事の性質上、有価物の価値を正確に見積ることができず、実際の売却額と見積り額が大きく乖離した場合や当初の見積と異なる作業工数が必要となる場合があり、案件の採算性に不確実性があります。 当社グループでは、解体工事案件の採算性等に十分留意しつつ受注活動を行い、また、工期中の案件ごとの進捗管理を徹底し、遅延を適時に認識して工法を適宜適切に変更することなどにより、採算性を向上させるための対応を行っております。 (5)人材の確保と育成に関するリスク 当社グループにおける建築物の解体工事並びに産業廃棄物等の処理及び加工に際しましては高度な技術を要しますので、それらの技術を継承し、業容を維持、拡大していくためには優秀な人材の採用・育成が重要な経営課題と認識しております。しかしながら、そうした人材の確保・育成ができなかった場合、または、優秀な人材が社外に流出した場合には、当社グループの長期的な経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 そのため、当社グループは社員に対する資格取得の際の支援や研修、有資格者の中途採用等を積極的に実施しております。 (6)環境汚染に関するリスク 当社グループは、産業廃棄物等を取扱っており、解体工事現場や中間処理過程で騒音、振動、粉塵、排水が発生するため、環境責任を負うリスクを抱えております。これらに細心の注意を払いつつ環境負荷の低減に努めておりますが、不測の事態により流出漏洩等の事態が生じた場合及び将来、環境に関する規制がより厳しくなり、環境負荷をより低減させる義務が追加された場合には、これらに係る費用や補償が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、1999年にISO14001の国際認証を取得して以降、毎年、環境目標を設定し、環境の維持・改善活動、モニタリング等を通じて環境マネジメントを実施しています。 また、当社グループが管理運営する安定型最終処分場においては、埋立処分の品質基準を守るために、一定の基準を満たした廃棄物のみを厳格な監視の下に受け入れております。また、施設の点検、水質検査等を実施し、環境への影響を定期的に監視しております。 (7)反社会的勢力との取引に関するリスク 反社会的勢力を含む犯罪集団との取引を実行してしまった場合、詐欺や違法性のある取引に巻き込まれる可能性があり、当社グループの社会的な評価が失墜することにより当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、反社会的勢力を排除するため、新規の取引に際しては、反社会的勢力との関係の有無についての確認や、反社会的勢力ではないことを各種契約書に記載し締結するなどの手続きを行っております。また、当社グループは、兵庫県企業防衛対策協議会に参加し、警察や近隣企業と連携して情報共有や実践的な対応の研修等を実施し、継続的に反社会的勢力排除の活動を推進しています。 (8)個人情報等の漏洩等に関するリスク 当社グループは、多数のお客様の個人情報をお預かりしているほか、様々な経営情報等を保有しております。これらの重要な情報が外部に漏洩した場合には、当社グループの社会的信用の失墜による売上減少や損害賠償に対応するための費用の発生等により当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社では2021年にISO27001の国際認証を取得し、情報管理に関するポリシーや事務手続等を策定し役職員等に対する教育・研修等により情報管理の重要性の周知徹底、セキュリティ対策等を行っております。 (9)自然災害等のリスク 地震等の自然災害や火災等の事故によって、当社グループの生産拠点等の設備が壊滅的な損害を被る可能性があります。この場合は当社グループの操業が中断し、生産及び出荷が遅延することにより売上高が減少し、生産拠点等の修復のために多額の費用を要することとなる可能性があります。さらに、廃棄物の処理を委託する外部業者が、自然災害による廃棄物の受入れによって、処理費用が高騰した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、当社を含めた7社包括業務提携、及び約30社とのアライアンス・ネットワークを形成しており、万一災害が発生した際には、スクラップ及び廃棄物の処理を、当該ネットワークを通じて継続させることで、損害を最小限に抑える対策をとっております。 (10)感染症の世界的流行のリスク 感染症の世界的流行が起こり、感染拡大を防ぐための施策が実行された結果として経済活動が停滞すると、解体工事に着工の延期や完工の遅れが生じ、当社グループの解体事業セグメントの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、廃棄物及び再生資源の取扱量が減少すると、環境事業セグメントの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。さらに鉄スクラップ価格等の資源価格が急落した場合、一時的に適正な利幅がとれないこととなり金属事業セグメントの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、十分な自己資本と資金を確保し、また不測の事態に備え堅実な経営戦略を実行することで、安定した経営を心掛けております。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。 (1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業収益、設備投資、生産、個人消費等の各面で経済活動の緩やかな持ち直しが見られる状況にあります。しかしながら、世界的な金融引き締めにともなう円安、高水準で推移する資源価格、ロシア・ウクライナ情勢の長期化の影響等、依然として先行き不透明な状況が続いています。当連結会計年度における鉄スクラップ等の資源価格は前期に比べ概ね横這いで推移し、期間内の平均価格は前年同期を下回りました。このような経済情勢の下、当社グループは、解体・環境・金属の各事業が総合的にニーズを探り出し、解体工事や設備撤去、スクラップの買取り、産業廃棄物収集運搬・中間処理を経て素材メーカー等に再生資源を提供する「ワンストップ・サービス」をさらに推進させております。 これらの結果、当連結会計年度における売上高は8,660,310千円(前期比8.8%増)、営業利益は584,247千円(同20.1%増)、経常利益は605,105千円(同15.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は396,377千円(同14.4%増)となりました。 各セグメント別の状況は以下のとおりです。<解体事業>解体工事については、完工件数は244件と前期を上回りました。大型案件については完工数はやや減少しましたが、進行中の大型案件が寄与し、増収増益となりました。これらの結果、売上高は2,282,677千円(前期比76.5%増)、営業利益は270,494千円(同273.8%増)となりました。受注残高については、工事の進行度に応じてすでに売上計上された部分を除き796,753千円となりました。<環境事業>産業廃棄物処理受託の取扱量は22,222トンと前期並みとなり、再生資源販売の取扱量は15,372トンと堅調に推移しました。当連結会計年度においては資源価格が前年同期を下回ったものの、高付加価値案件があったことで前年同期並みとなりました。これらの結果、売上高は1,739,304千円(前期比0.8%増)、営業利益は166,593千円(同14.1%増)となりました。<金属事業>当社近隣の経済活動が伸び悩んだことから、当社工場でのスクラップの取扱量は55,130トンと軟調に推移しましたが、解体事業における解体案件が全国で展開されたことから、それぞれの地域の取引先に出荷するスクラップの取扱量が伸長しました。スクラップ等の相場については、平均単価で前年同期を下回りました。これらの結果、売上高は4,638,328千円(前期比6.2%減)、営業利益は147,159千円(同45.1%減)となりました。 当連結会計年度末における財政状態は、以下のとおりです。(資産) 当連結会計年度末における総資産は5,741,369千円となり、前連結会計年度末に比べて419,154千円増加しました。流動資産は、受取手形、売掛金及び契約資産の増加等により、前連結会計年度末に比べて201,810千円増加の3,111,888千円となりました。固定資産は、機械装置及び運搬具の増加等により、前連結会計年度末に比べて217,344千円増加の2,629,481千円となりました。(負債) 当連結会計年度末における負債は1,714,597千円となり、前連結会計年度末に比べて199,298千円増加しました。流動負債は、工事未払金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べて240,196千円増加の1,319,561千円となりました。固定負債は、長期借入金の減少等により、前連結会計年度末に比べて40,897千円減少の395,036千円となりました。(純資産) 当連結会計年度末における純資産は、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べて219,855千円増加し、4,026,772千円となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ113,327千円減少し1,655,689千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)  営業活動の結果、得られた資金は603,819千円(前期は338,662千円の収入)となりました。これは主に、資金の増加として、税金等調整前当期純利益603,717千円、減価償却費233,422千円、仕入債務の増加額282,995千円等があった一方、資金の減少として、法人税等の支払額158,274千円、売上債権の増加額351,940千円等があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)  投資活動の結果、支出した資金は494,253千円(前期は200,278千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出508,180千円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)  財務活動の結果、支出した資金は222,892千円(前期は300,018千円の支出)となりました。これは主に、資金の増加として、長期借入れによる収入100,000千円等があった一方、資金の減少として、長期借入金の返済による支出167,785千円、配当金の支払額75,327千円等があったことによるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称 当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)前年同期比(%)環境事業(千円)1,389,35799.7金属事業(千円)3,308,95293.0合計4,698,30994.9 (注)1.金額は製造原価によっております。2.解体事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載しておりません。 b.受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称 当連結会計年度(自 2023年1月1日  至 2023年12月31日)前年同期比(%)解体事業     受注高(千円)2,591,822215.7    受注残高(千円)796,753163.4 (注)環境事業及び金属事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載しておりません。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称 当連結会計年度(自 2023年1月1日  至 2023年12月31日)前年同期比(%)解体事業(千円)2,282,677176.5環境事業(千円)1,739,304100.8金属事業(千円)4,638,32893.8合計8,660,310108.8 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりです。相手先前連結会計年度(自 2022年1月1日至 2022年12月31日)当連結会計年度(自 2023年1月1日至 2023年12月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)株式会社ナベショー2,168,68127.22,059,92723.8アチハ株式会社14,0200.2902,38910.4株式会社ヒラタコーポレーション731,4079.2885,57910.2
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであ ります。  なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、必要な見積りを行っており、それらは資産・負債及び収益・費用の計上金額に影響を与えております。これらの見積りについては、過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。  ②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき継続的に見積りを行っております。 工事請負契約について、期間がごく短い工事を除き、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき、一定の期間にわたり収益を認識しています。当該収益の認識にあたり適切に見積りを行っていますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 なお、詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。  ③経営成績の分析イ.当連結会計年度の経営成績の分析 当連結会計年度の経営成績の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。ロ.経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ①重要な会計方針及び見積り」をご参照ください。ハ.資本の財源及び資金の流動性についての分析(キャッシュ・フロー) 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。(資金需要) 運転資金、設備投資、借入金の返済及び利息の支払い並びに配当金の支払い等に資金を充当しており、必要とする資金は、営業活動によるキャッシュ・フローにより調達しております。 当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入により、成長を維持するために将来必要な資金を調達することが可能と考えております。
経営上の重要な契約等 5【経営上の重要な契約等】
該当事項はありません。
研究開発活動 6【研究開発活動】
該当事項はありません。
設備投資等の概要 1【設備投資等の概要】
 当社グループでは、廃棄物処理施設の増強、各処理工程の機能充実・強化、リサイクル需要への対応を目的とした設備投資を継続的に実施しております。当連結会計年度に実施した設備投資の総額は506,350千円であり、セグメントごとの設備投資について示すと、次のとおりであります。 解体事業 当連結会計年度の設備投資の主なものは、次のとおりであります。 機械装置    大型建物解体専用機     235,000千円環境事業 当連結会計年度の設備投資の主なものは、次のとおりであります。 機械装置    油圧ショベル        49,300千円  なお、当連結会計年度において重要な設備の除却、売却等はありません。
主要な設備の状況 2【主要な設備の状況】
当社グループにおける主要な設備は、次のとおりであります。(1)提出会社2023年12月31日現在 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額従業員数(人)建物及び構築物(千円)機械装置及び運搬具(千円)最終処分場(千円)(面積㎡)土地(千円)(面積㎡)リース資産(千円)その他(千円)合計(千円)本社工場(兵庫県たつの市)解体事業環境事業及び全社共通本社機能破砕設備193,488495,177-302,896(25,000.53)109,76863,5161,164,84698
(2)龍野工場(兵庫県たつの市)金属事業圧縮設備切断設備72,73868,588-356,170(11,696.99)-14,583512,08028(1)阪神事業所(兵庫県尼崎市)環境事業破砕設備66,34848,851-210,701(2,851.42)-5,869331,77021(-)最終処分場(兵庫県たつの市)環境事業安定型最終処分場21,961067,965(2,082,200)-(-)--89,927-(-) (注)1.現在休止中の主要な設備はありません。2.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品、ソフトウエアの合計であり、建設仮勘定を含んでおりません。3.従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。4.臨時従業員数には、パートタイマーを含み、派遣社員は含んでおりません。 (2)国内子会社2023年12月31日現在 会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額従業員数(人)機械装置及び運搬具(千円)その他(千円)合計(千円)㈱国徳工業本社事務所(堺市堺区)解体事業解体作業重機64,18891365,10213(-) (注)1.現在休止中の主要な設備はありません。2.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品、ソフトウエアの合計であり、建設仮勘定を含んでおりません。3.従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。4.臨時従業員数には、パートタイマーを含み、派遣社員は含んでおりません。
設備の新設、除却等の計画 3【設備の新設、除却等の計画】
 重要な設備の新設、除却等の計画は、次のとおりであります。(1)重要な設備の新設等事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容投資予定金額資金調達方法着手及び完了予定年月完成後の増加能力総額(千円)既支払額(千円)着手完了当社本部ビル(兵庫県たつの市)解体事業アタッチメント26,00026,000自己資金2024年1月2024年1月(注)当社龍野工場(兵庫県たつの市)金属事業マテリアルハンドラー55,000-自己資金2024年1月2024年3月(注)当社本社工場(兵庫県たつの市)全社コンテナ車29,000-自己資金2024年12月2024年12月(注)当社本社工場(兵庫県たつの市)環境事業プレス機34,00012,100自己資金2023年7月2025年5月(注) (注)完成後の増加能力については、計数的把握が困難であるため、記載を省略しております。 (2)重要な設備の除却等 該当事項はありません。
設備投資額、設備投資等の概要506,350,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況41
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況7
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況4,593,000

Investment

株式の保有状況 (5)【株式の保有状況】
   ① 投資株式の区分の基準及び考え方 当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、株式価値の変動又は株式配当による利益享受を目的に保有している株式を純投資目的である投資株式として区分し、主に取引関係の維持・強化を目的に保有している株式を純投資目的以外の目的である投資株式として区分しております。 なお、現在当社では純投資目的の投資株式は保有しておりません。    ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式 a. 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 当社は、主に取引先との取引関係の維持・強化を目的として投資株式を保有しております。保有の合理性に関しては、当社と取引先との信頼関係を維持しながら、個別銘柄ごとに株主総利回りと資本コストの対比、及び取引上の便益等から総合的に検証しております。また、保有の適否については保有の合理性の検証結果を勘案し、四半期ごとに取締役会にて判断しております。  b. 銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式--非上場株式以外の株式4288,320 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(千円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式11,973取引関係の維持・強化を目的とした持株会を通じた継続的な取得により増加 (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(千円)非上場株式--非上場株式以外の株式--  c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報(特定投資株式)銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由(注1)当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(千円)貸借対照表計上額(千円)神姫バス㈱10,00010,000取引関係の維持・強化のため保有。株主総利回りが資本コストを下回っているが、取引(受注)の状況に鑑みて保有が合理的であることを取締役会にて報告。無34,30033,600㈱IHI9,4938,885取引関係の維持・強化を目的とした持株会を通じた継続的な取得により増加。株主総利回りが資本コストを下回っているが、取引(受注)の状況に鑑みて保有が合理的であることを取締役会にて報告。無26,21234,163㈱エンビプロ・ホールディングス4,0004,000取引関係の維持・強化のため保有。資源リサイクル事業の遂行に当たって、地域ごとの連携を行うことによって事業の経済合理性を確保している。株主総利回りが資本コストを上回っていることを取締役会にて報告。有2,3082,820TREホールディングス㈱205,000205,000取引関係の維持・強化のため保有。資源リサイクル事業の遂行に当たって、地域ごとの連携を行うことによって事業の経済合理性を確保している。株主総利回りが資本コストを上回っていることを取締役会にて報告。無(注2)225,500291,305(注)1.特定投資株式における定量的な保有効果の記載は困難であり、記載しておりません。2.保有先企業は当社の株式を保有しておりませんが、同社子会社が当社の株式を保有しております。    ③ 保有目的が純投資目的である投資株式 該当事項はありません。
株式数が増加した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社4
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社288,320,000
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1,973,000
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社205,000
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社225,500,000
株式数が増加した理由、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社取引関係の維持・強化を目的とした持株会を通じた継続的な取得により増加
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社TREホールディングス㈱
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社無(注2)

Shareholders

大株主の状況 (6)【大株主の状況】
2023年12月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
HS興産株式会社神戸市中央区雲井通2-1-6-10021,28038.67
高橋克実兵庫県姫路市36411.00
イボキン従業員持株会兵庫県たつの市揖保川町正條379番地892.70
日本証券金融株式会社東京都中央区日本橋茅場町1-2-10501.52
川島敏邦静岡県藤枝市461.40
高橋完治神戸市西区461.39
吉田茂栃木県宇都宮市401.22
山崎喜博神戸市東灘区401.21
三河長夫埼玉県入間市371.14
髙橋守兵庫県相生市361.09計-2,03061.33(注)自己株式(117,092株)は上記大株主から除外しております。
株主数-金融機関1
株主数-金融商品取引業者19
株主数-外国法人等-個人1
連結株主資本等変動計算書 ③【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) (単位:千円) 株主資本 資本金資本剰余金利益剰余金自己株式株主資本合計当期首残高130,598945,4182,481,925△51,1643,506,777会計方針の変更による累積的影響額 18,864 18,864会計方針の変更を反映した当期首残高130,598945,4182,500,789△51,1643,525,641当期変動額 剰余金の配当 △76,285 △76,285親会社株主に帰属する当期純利益 346,498 346,498自己株式の取得 △59,076△59,076株主資本以外の項目の当期変動額(純額) 当期変動額合計--270,212△59,076211,136当期末残高130,598945,4182,771,002△110,2403,736,778 その他の包括利益累計額純資産合計 その他有価証券評価差額金その他の包括利益累計額合計当期首残高111,714111,7143,618,492会計方針の変更による累積的影響額 18,864会計方針の変更を反映した当期首残高111,714111,7143,637,356当期変動額 剰余金の配当 △76,285親会社株主に帰属する当期純利益 346,498自己株式の取得 △59,076株主資本以外の項目の当期変動額(純額)△41,576△41,576△41,576当期変動額合計△41,576△41,576169,559当期末残高70,13870,1383,806,916 当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) (単位:千円) 株主資本 資本金資本剰余金利益剰余金自己株式株主資本合計当期首残高130,598945,4182,771,002△110,2403,736,778当期変動額 剰余金の配当 △75,327 △75,327親会社株主に帰属する当期純利益 396,377 396,377自己株式の取得 △49,953△49,953株主資本以外の項目の当期変動額(純額) 当期変動額合計--321,049△49,953271,096当期末残高130,598945,4183,092,051△160,1934,007,874 その他の包括利益累計額純資産合計 その他有価証券評価差額金その他の包括利益累計額合計当期首残高70,13870,1383,806,916当期変動額 剰余金の配当 △75,327親会社株主に帰属する当期純利益 396,377自己株式の取得 △49,953株主資本以外の項目の当期変動額(純額)△51,240△51,240△51,240当期変動額合計△51,240△51,240219,855当期末残高18,89818,8984,026,772
株主数-外国法人等-個人以外14
株主数-個人その他1,676
株主数-その他の法人38
株主数-計1,749
氏名又は名称、大株主の状況髙橋守
株主総利回り1
株主総会決議による取得の状況 (1)【株主総会決議による取得の状況】
 該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式--当期間における取得自己株式-- (注)当期間における取得自己株式には、2024年3月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式は含まれておりません。

Shareholders2

自己株式の取得-49,953,000
自己株式の取得による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー-49,953,000
発行済株式及び自己株式に関する注記 1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項 当連結会計年度期首株式数(株)当連結会計年度増加株式数(株)当連結会計年度減少株式数(株)当連結会計年度末株式数(株)発行済株式 普通株式3,427,200--3,427,200合計3,427,200--3,427,200自己株式 普通株式(注)79,29237,800-117,092合計79,29237,800-117,092(注)自己株式変動事由の概要  市場買付による増加                 37,800株

Audit

監査法人1、連結有限責任 あずさ監査法人
独立監査人の報告書、連結 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2024年3月28日株式会社イボキン 取締役会 御中 有限責任 あずさ監査法人 神戸事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士堀内 計尚 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士杏井 康真 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社イボキンの2023年1月1日から2023年12月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社イボキン及び連結子会社の2023年12月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 一定の期間にわたり充足される履行義務に係る工事原価総額の見積りの合理性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 株式会社イボキン及び連結子会社(以下「イボキングループ」という。)は、解体事業セグメントにおいて解体工事サービスを提供している。連結財務諸表注記(セグメント情報等)「3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報」に記載のとおり、これらのサービスに係る収益のうち、一定の期間にわたり充足される履行義務について収益を認識したものは1,545,331千円である。 連結財務諸表注記(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)「3.会計方針に関する事項」(5)重要な収益及び費用の計上基準 に記載のとおり、イボキングループは請負工事契約に関して、工事期間がごく短い契約を除き、一定の期間にわたり充足される履行義務について、その進捗度に基づいて収益を一定の期間にわたって認識している。この進捗度の見積りは、発生した原価の累計額が工事原価総額に占める割合として算定されている。 解体工事契約は、建物の構造や地中物の有無等作業内容が契約ごとに大きく異なるという性質がある。また、工事着手後に当初想定されない状況の変化が発生する可能性もある。このため、工事原価総額の見積りの基礎となる工事実行予算の作成には不確実性を伴う。具体的には以下の点に関する経営者による判断が工事原価総額の見積りに重要な影響を及ぼす。● 解体工事契約の完工に必要となる全ての作業内容が特定され、その見積原価が実行予算に含まれているか否かの判断● 工事着手前では想定されない含有物の発見やプロジェクト全体の工程遅延に伴うイボキングループ及び外注先の工程遅れを含め、工事着手後の状況の変化による作業内容の変更が、適時かつ適切に実行予算に反映されているか否かの判断 以上から、当監査法人は、一定の期間にわたり充足される履行義務に係る工事原価総額の見積りの合理性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」に該当すると判断した。 当監査法人は、一定の期間にわたり充足される履行義務に係る工事原価総額の見積りの合理性を評価するため、主に以下の手続を実施した。(1) 内部統制の評価 工事実行予算の策定プロセスに関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。評価に当たっては、特に以下に焦点を当てた。● 作業内容ごとの工数の積算方法、使用する情報・データ、不確定要素がある場合のリスクの反映等、実行予算の作成方法を社内で遵守させる統制● 工事着手後の状況の変化を、適時・適切に実行予算に反映するための統制
(2) 工事原価総額の見積りの合理性の評価 工事原価総額の見積りの基礎となる工事契約ごとの実行予算の作成に当たって採用された主要な仮定が適切かどうかを評価するため、その根拠について、経理部門責任者及び解体工事部門責任者に対して質問したほか、主に以下の手続を実施した。● 契約書及び仕様書と実行予算の原価明細との比較により、顧客と合意した作業内容が原価明細に含まれていることを確かめた。● 実行予算に含まれる作業内容ごとの見積原価について、その根拠となった原価積算資料と照合するとともに、過去の同種の作業における実績原価と比較した。● 当連結会計年度に完成した工事に関する原価発生実績総額と当初の実行予算とを比較し、その差異について検討し、実行予算の作成精度を評価するとともに、差異の要因が進行中工事の実行予算に反映されていることを確かめた。● 工事着手後の工事の状況変化による作業内容の変更の有無及び実行予算の見直しに関する判断について、経理部門責任者及び解体工事部門責任者に質問するとともに、工程表等の根拠資料を確認した。● 特に金額的に重要かつ進捗度の高い工事については、工事現場の視察を実施した。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。・連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。・経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。・連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。・連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。<内部統制監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社イボキンの2023年12月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。 当監査法人は、株式会社イボキンが2023年12月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。内部統制監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。・財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人は、内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。<報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3)【監査の状況】
に記載されている。 利害関係会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。2.XBRLデータは監査の対象には含まれておりません。
監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 一定の期間にわたり充足される履行義務に係る工事原価総額の見積りの合理性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 株式会社イボキン及び連結子会社(以下「イボキングループ」という。)は、解体事業セグメントにおいて解体工事サービスを提供している。連結財務諸表注記(セグメント情報等)「3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報」に記載のとおり、これらのサービスに係る収益のうち、一定の期間にわたり充足される履行義務について収益を認識したものは1,545,331千円である。 連結財務諸表注記(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)「3.会計方針に関する事項」(5)重要な収益及び費用の計上基準 に記載のとおり、イボキングループは請負工事契約に関して、工事期間がごく短い契約を除き、一定の期間にわたり充足される履行義務について、その進捗度に基づいて収益を一定の期間にわたって認識している。この進捗度の見積りは、発生した原価の累計額が工事原価総額に占める割合として算定されている。 解体工事契約は、建物の構造や地中物の有無等作業内容が契約ごとに大きく異なるという性質がある。また、工事着手後に当初想定されない状況の変化が発生する可能性もある。このため、工事原価総額の見積りの基礎となる工事実行予算の作成には不確実性を伴う。具体的には以下の点に関する経営者による判断が工事原価総額の見積りに重要な影響を及ぼす。● 解体工事契約の完工に必要となる全ての作業内容が特定され、その見積原価が実行予算に含まれているか否かの判断● 工事着手前では想定されない含有物の発見やプロジェクト全体の工程遅延に伴うイボキングループ及び外注先の工程遅れを含め、工事着手後の状況の変化による作業内容の変更が、適時かつ適切に実行予算に反映されているか否かの判断 以上から、当監査法人は、一定の期間にわたり充足される履行義務に係る工事原価総額の見積りの合理性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」に該当すると判断した。 当監査法人は、一定の期間にわたり充足される履行義務に係る工事原価総額の見積りの合理性を評価するため、主に以下の手続を実施した。(1) 内部統制の評価 工事実行予算の策定プロセスに関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。評価に当たっては、特に以下に焦点を当てた。● 作業内容ごとの工数の積算方法、使用する情報・データ、不確定要素がある場合のリスクの反映等、実行予算の作成方法を社内で遵守させる統制● 工事着手後の状況の変化を、適時・適切に実行予算に反映するための統制
(2) 工事原価総額の見積りの合理性の評価 工事原価総額の見積りの基礎となる工事契約ごとの実行予算の作成に当たって採用された主要な仮定が適切かどうかを評価するため、その根拠について、経理部門責任者及び解体工事部門責任者に対して質問したほか、主に以下の手続を実施した。● 契約書及び仕様書と実行予算の原価明細との比較により、顧客と合意した作業内容が原価明細に含まれていることを確かめた。● 実行予算に含まれる作業内容ごとの見積原価について、その根拠となった原価積算資料と照合するとともに、過去の同種の作業における実績原価と比較した。● 当連結会計年度に完成した工事に関する原価発生実績総額と当初の実行予算とを比較し、その差異について検討し、実行予算の作成精度を評価するとともに、差異の要因が進行中工事の実行予算に反映されていることを確かめた。● 工事着手後の工事の状況変化による作業内容の変更の有無及び実行予算の見直しに関する判断について、経理部門責任者及び解体工事部門責任者に質問するとともに、工程表等の根拠資料を確認した。● 特に金額的に重要かつ進捗度の高い工事については、工事現場の視察を実施した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、連結一定の期間にわたり充足される履行義務に係る工事原価総額の見積りの合理性
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結  株式会社イボキン及び連結子会社(以下「イボキングループ」という。)は、解体事業セグメントにおいて解体工事サービスを提供している。連結財務諸表注記(セグメント情報等)「3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報」に記載のとおり、これらのサービスに係る収益のうち、一定の期間にわたり充足される履行義務について収益を認識したものは1,545,331千円である。 連結財務諸表注記(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)「3.会計方針に関する事項」(5)重要な収益及び費用の計上基準 に記載のとおり、イボキングループは請負工事契約に関して、工事期間がごく短い契約を除き、一定の期間にわたり充足される履行義務について、その進捗度に基づいて収益を一定の期間にわたって認識している。この進捗度の見積りは、発生した原価の累計額が工事原価総額に占める割合として算定されている。 解体工事契約は、建物の構造や地中物の有無等作業内容が契約ごとに大きく異なるという性質がある。また、工事着手後に当初想定されない状況の変化が発生する可能性もある。このため、工事原価総額の見積りの基礎となる工事実行予算の作成には不確実性を伴う。具体的には以下の点に関する経営者による判断が工事原価総額の見積りに重要な影響を及ぼす。● 解体工事契約の完工に必要となる全ての作業内容が特定され、その見積原価が実行予算に含まれているか否かの判断● 工事着手前では想定されない含有物の発見やプロジェクト全体の工程遅延に伴うイボキングループ及び外注先の工程遅れを含め、工事着手後の状況の変化による作業内容の変更が、適時かつ適切に実行予算に反映されているか否かの判断 以上から、当監査法人は、一定の期間にわたり充足される履行義務に係る工事原価総額の見積りの合理性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」に該当すると判断した。
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結連結財務諸表注記(セグメント情報等)「3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報」
開示への参照2、監査上の主要な検討事項、連結連結財務諸表注記(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)「3.会計方針に関する事項」(5)重要な収益及び費用の計上基準
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結  当監査法人は、一定の期間にわたり充足される履行義務に係る工事原価総額の見積りの合理性を評価するため、主に以下の手続を実施した。(1) 内部統制の評価 工事実行予算の策定プロセスに関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。評価に当たっては、特に以下に焦点を当てた。● 作業内容ごとの工数の積算方法、使用する情報・データ、不確定要素がある場合のリスクの反映等、実行予算の作成方法を社内で遵守させる統制● 工事着手後の状況の変化を、適時・適切に実行予算に反映するための統制
(2) 工事原価総額の見積りの合理性の評価 工事原価総額の見積りの基礎となる工事契約ごとの実行予算の作成に当たって採用された主要な仮定が適切かどうかを評価するため、その根拠について、経理部門責任者及び解体工事部門責任者に対して質問したほか、主に以下の手続を実施した。● 契約書及び仕様書と実行予算の原価明細との比較により、顧客と合意した作業内容が原価明細に含まれていることを確かめた。● 実行予算に含まれる作業内容ごとの見積原価について、その根拠となった原価積算資料と照合するとともに、過去の同種の作業における実績原価と比較した。● 当連結会計年度に完成した工事に関する原価発生実績総額と当初の実行予算とを比較し、その差異について検討し、実行予算の作成精度を評価するとともに、差異の要因が進行中工事の実行予算に反映されていることを確かめた。● 工事着手後の工事の状況変化による作業内容の変更の有無及び実行予算の見直しに関する判断について、経理部門責任者及び解体工事部門責任者に質問するとともに、工程表等の根拠資料を確認した。● 特に金額的に重要かつ進捗度の高い工事については、工事現場の視察を実施した。
その他の記載内容、連結 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。

Audit1

監査法人1、個別有限責任 あずさ監査法人
独立監査人の報告書、個別 独立監査人の監査報告書 2024年3月28日株式会社イボキン 取締役会 御中 有限責任 あずさ監査法人 神戸事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士堀内 計尚 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士杏井 康真 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社イボキンの2023年1月1日から2023年12月31日までの第40期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社イボキンの2023年12月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。(一定の期間にわたり充足される履行義務に係る工事原価総額の見積りの合理性) 個別財務諸表の監査報告書で記載すべき監査上の主要な検討事項「一定の期間にわたり充足される履行義務に係る工事原価総額の見積りの合理性」は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項「一定の期間にわたり充足される履行義務に係る工事原価総額の見積りの合理性」と実質的に同一の内容である。このため、個別財務諸表の監査報告書では、これに関する記載を省略している。その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。  当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。・財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。・経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。・財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。2.XBRLデータは監査の対象には含まれておりません。
監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。(一定の期間にわたり充足される履行義務に係る工事原価総額の見積りの合理性) 個別財務諸表の監査報告書で記載すべき監査上の主要な検討事項「一定の期間にわたり充足される履行義務に係る工事原価総額の見積りの合理性」は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項「一定の期間にわたり充足される履行義務に係る工事原価総額の見積りの合理性」と実質的に同一の内容である。このため、個別財務諸表の監査報告書では、これに関する記載を省略している。
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別  監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、個別(一定の期間にわたり充足される履行義務に係る工事原価総額の見積りの合理性)
連結と同一内容である旨、監査上の主要な検討事項、個別 個別財務諸表の監査報告書で記載すべき監査上の主要な検討事項「一定の期間にわたり充足される履行義務に係る工事原価総額の見積りの合理性」は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項「一定の期間にわたり充足される履行義務に係る工事原価総額の見積りの合理性」と実質的に同一の内容である。このため、個別財務諸表の監査報告書では、これに関する記載を省略している。
その他の記載内容、個別 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。  当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。

BS資産

受取手形、売掛金及び契約資産1,169,950,000
商品及び製品2,505,000
仕掛品9,726,000