財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2024-03-28
英訳名、表紙SHIMANO INC.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長  島 野 泰 三
本店の所在の場所、表紙堺市堺区老松町3丁77番地
電話番号、本店の所在の場所、表紙072-223-3254
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

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沿革 2 【沿革】
1921年2月初代取締役社長島野庄三郎が大阪府堺市東湊町3丁において島野鉄工所を創立し、その翌年に自転車部品のフリーホイールの製造を開始。1936年6月現在地たる堺市堺区老松町3丁77番地に工場を新設移転。1940年1月資本金150万円をもって株式会社組織に改め、社名を株式会社島野鉄工所に変更。1951年2月島野自転車株式会社(資本金2,300万円)を吸収合併し、資本金3,200万円に増資。社名を島野工業株式会社に変更。1960年6月冷間鍛造を開始。1965年3月米国、ニューヨーク市に現地法人Shimano American Corporationを設立。1970年2月釣用リールの製造を開始。1970年10月島野山口株式会社を設立。1970年12月下関工場第一期工事竣工。1971年1月島野足立株式会社を設立し、釣用竿の製造を開始。1972年8月西ドイツ、デュッセルドルフ市に現地法人Shimano(Europa)GmbHを設立。1972年11月大阪証券取引所の市場第2部に上場。1973年5月東京証券取引所の市場第2部に上場。1973年5月シンガポールに現地法人Shimano(Singapore)Pte.Ltd.(現連結子会社)を設立。1973年10月大阪証券取引所、東京証券取引所の市場第1部に上場。1977年4月株式会社フィッシング関東を設立。(1980年11月社名をシマノ釣具東日本販売株式会社に変更)1977年6月株式会社フィッシング九州を設立。1979年10月中国シマノ販売株式会社を設立。1980年3月シマノ関西株式会社を設立。1981年6月株式会社フィッシング九州が中国シマノ販売株式会社を吸収合併し、社名をシマノ釣具西日本販売株式会社に変更。1981年12月シマノ釣具西日本販売株式会社がシマノ関西株式会社を吸収合併。1982年3月本社新社屋竣工。1987年5月シマノ釣具西日本販売株式会社がシマノ釣具東日本販売株式会社を吸収合併し、社名をシマノ釣具販売株式会社に変更。1989年2月オランダに現地法人Ultegra Nederland B.V.を設立。1989年5月シマノ臨海株式会社を設立。1990年1月マレーシアに現地法人Shimano Components(Malaysia)Sdn.Bhd.(現連結子会社)を設立。1991年3月社名を株式会社シマノに変更。1992年10月中国江蘇省昆山市に現地法人Shimano(Kunshan)Bicycle Components Co.,Ltd.(現連結子会社)を設立。 1995年3月島野山口株式会社、シマノ釣具販売株式会社及びシマノ釣具静岡販売株式会社より営業譲受。1995年10月シマノ臨海株式会社が島野山口株式会社、シマノ釣具販売株式会社及びエヌエフテー株式会社を吸収合併。1997年11月Ultegra Nederland B.V.及びShimano(Europa)GmbH(現 Shimano Germany Fishing GmbH)(現連結子会社)の株式及び出資金を現物出資し、Shimano Europe Holding B.V.を設立。2003年4月中国に現地法人Shimano(Tianjin)Bicycle Components Co.,Ltd.(現連結子会社)を設立。2008年12月オランダに現地法人Shimano Europe Bike Holding B.V.を設立。2009年1月シマノ臨海株式会社の社名をシマノセールス株式会社(現連結子会社)に変更。2011年10月本社工場建替え着工。2014年12月2015年3月2015年8月本社新工場完成。本社臨海ロジスティクスセンター建替え着工。下関工場増設工事着工。2016年8月本社臨海ロジスティクスセンター完成。2016年11月下関新工場完成。2017年1月Shimano Europe Bike Holding B.V.がShimano Europe B.V.及びShimano Europe Retail Division B.V.を吸収合併し、社名をShimano Europe B.V.に変更。2017年8月Shimano American Corporationの社名をShimano North America Holding, Inc.(現連結子会社)に変更。2018年1月Shimano Europe Holding B.V.がShimano Europe B.V.、Shimano Europe Fishing Holding B.V.(旧Ultegra Nederland B.V.)及びBikefitting.com B.V.を吸収合併し、社名をShimano Europe B.V.(現連結子会社)に変更。2018年6月本社研究開発棟新築工事着工。2020年2月本社研究開発棟完成。2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行。
事業の内容 3 【事業の内容】
当社グループは、当社及び連結子会社48社等で構成され、自転車部品、釣具の製造販売を主な内容としております。当社グループが営んでいる主な事業内容、各関係会社等の当該事業に係る位置づけ及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、次の3事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」にて掲げるセグメント情報の区分と同一であります。 自転車部品自転車部品事業では、変速機等の駆動用部品、ブレーキ等の制動用部品、その他の自転車部品及び関連用品の製造・販売を行っております。当事業では、当社及び連結子会社であるShimano(Singapore)Pte.Ltd.、Shimano Components(Malaysia)Sdn.Bhd.、Shimano (Kunshan) Bicycle Components Co., Ltd.他が製造及び販売を行っております。連結子会社であるShimano Europe B.V.、Shimano North America Holding, Inc.他は一部の得意先への販売を行っております。 釣具釣具事業では、リール、ロッド、フィッシングギアの製造及び販売を行っております。当事業では、当社及び連結子会社であるShimano Components(Malaysia)Sdn.Bhd.、Shimano (Kunshan) Fishing Tackle Co., Ltd. 、シマノ熊本㈱他が製造しております。販売につきましては、当社及び連結子会社であるShimano Europe B.V.、Shimano North America Holding, Inc.他が行っております。 その他その他事業では、ロウイング関連用品等の製造及び販売を行っております。ロウイング関連用品については、当社及び連結子会社であるShimano (Lianyungang) Industrial Co., Ltd.が製造しております。販売につきましては、主に当社が行っております。 当社グループの欧州における販売子会社の統括を、連結子会社であるShimano Europe B.V.が行っており、北米における販売子会社の統括を、連結子会社であるShimano North America Holding, Inc.が行っております。  事業の系統図は次のとおりであります。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
名称住所資本金又は出資金主要な事業の内容議決権の所有割合(%)役員の兼任関係内容当社役員当社職員(連結子会社) Shimano(Singapore)Pte. Ltd.シンガポール千シンガポールドル65,994自転車部品釣具10013当社の自転車部品の製造及び販売、釣具の販売並びにアジア製造子会社の統括を行っております。Shimano Components(Malaysia)Sdn. Bhd.マレーシアジョホール千マレーシアリンギット18,000自転車部品釣具100(100)12当社の自転車部品の製造及び販売並びに釣具の製造を行っております。Shimano Europe B.V.オランダアイントホーフェン千ユーロ5,148自転車部品釣具100-5当社の自転車部品及び釣具の販売並びに欧州販売子会社の統括を行っております。Shimano North America Holding, Inc.アメリカ合衆国カリフォルニア州千USドル14,000自転車部品釣具95-4当社の自転車部品及び釣具の販売並びに北米販売子会社の統括を行っております。Shimano(Kunshan)BicycleComponents Co., Ltd.中国昆山千USドル34,500自転車部品100(100)12当社の自転車部品の製造及び販売を行っております。シマノセールス㈱堺市堺区百万円277自転車部品釣具10012当社の自転車部品の販売、補修及び保管業務並びに釣具の補修及び保管業務を行っております。なお、当社所有の土地を賃借しております。Shimano(Tianjin)BicycleComponents Co., Ltd.中国天津千USドル24,000自転車部品100(100)12当社の自転車部品の製造及び販売を行っております。 その他41社 (注)1 主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しております。2 上記の内、Shimano(Singapore)Pte.Ltd.及びShimano Components(Malaysia)Sdn.Bhd.は特定子会社に該当します。  その他に含まれている特定子会社は、Shimano(Philippines)Inc.であります。3 有価証券届出書または有価証券報告書を提出している会社はありません。4 議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内書であります。
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況2023年12月31日現在セグメントの名称従業員数(名)自転車部品6,574(2,333) 釣具2,256(1,072) その他218(55) 全社(共通)655(77) 合計9,703(3,537)
(注) 1 従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む)であり、臨時従業員数は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。2 全社(共通)として、記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。3 臨時従業員には、パートタイマーの従業員を含み、派遣社員を除いております。4 従業員数が前年連結会計年度末に比べ1,661名減少しました。主に海外生産拠点における生産調整に伴う人員削減によるものです。
(2) 提出会社の状況2023年12月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)1,651(204)41.314.28,468 セグメントの名称従業員数(名)自転車部品1,195(114) 釣具326(35) その他2(5) 全社(共通)128(50) 合計1,651(204)
(注) 1 従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む)であり、臨時従業員数は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。2 全社(共通)として、記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。3 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。4 臨時従業員には、パートタイマーの従業員を含み、派遣社員を除いております。 (3) 労働組合の状況当社及び連結子会社シマノセールス㈱、シマノ熊本㈱の労働組合は、ジェイエイエムに加盟しており、2023年12月31日現在の組合員数は1,681名であります。なお、労使関係は極めて円満に推移しており、特記すべき事項はありません。 (4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異 提出会社当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)、(注3)全労働者うち、正規雇用労働者うち、パート・有期雇用(注4)2.563.173.479.162.6
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。3 当社の賃金規定において、男女の性差による賃金の格差は設けておりません。4 パート・有期雇用の賃金差異について、定年後の再雇用社員、契約社員、パート社員が該当しております。またパート・有期雇用の内、男性は定年後の再雇用社員が多く、女性は契約社員・パート社員が中心になっております。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
(1)経営方針・経営戦略等ア 経営環境当連結会計年度におきましては、欧米を中心としたインフレ抑制のための金融引き締め政策は概ね終了する見込みがたったものの、ウクライナ情勢・中東情勢の混迷や中国経済の回復鈍化が景気の下押し要因となり、引き続き世界経済の回復基調は足踏み状態となりました。自転車人気の過熱感は一服したものの、長期的なトレンドとして自転車への関心は高いまま継続しました。また、世界的な消費者動向の変化に伴い、釣具の需要は落ち着きを見せました。 イ 経営方針当社グループはチームシマノの基本理念の中に「人と自然のふれあいの中で、新しい価値を創造し、健康とよろこびに貢献する。」を使命として掲げております。自転車部品事業、釣具事業ともに、常に新しく、より優れた製品をお届けすることにたゆまぬ努力を続け、皆様の心身の健康に貢献していきたいと考えております。経営の方針としては次の4項目に重点を置いて運営してまいります。・お客様に信頼され、満足していただけるサービスと製品を提供する。・企業価値を高め、開かれた経営を約束する。・達成感と、よろこびを分かち合える、公正でいきいきとした職場づくりに努める。・社会の一員として環境を大切にし、共に繁栄することを目指す。ウ 経営戦略等 当社グループは、上記経営方針を踏まえ、「価値創造企業」を展望し、売上高・営業利益等を客観的な指標とし、次の3点を長期的な経営戦略として事業を展開しております。①コア・コンピタンスの強化とマーケットの絞り込み: 卓越した発想力、デザイン力、技術力を磨き続け、そこから生まれる新しい製品アイディアを、現実の製品に造り上げる製造力の強化と明確なターゲットを定めたマーケティング。②自転車文化・釣り文化の創造とブランド強化: 自転車・釣りを趣味、スポーツといった娯楽目的の行為としてではなく、豊かなライフスタイルを提供する文化としてとらえ、自転車・釣りの社会的価値向上を志す。その結果として、当社のプレゼンスが高まり、ブランド価値向上につながる。③企業価値の向上: こころ躍る製品の継続的な提供を通じて、株主の皆様、顧客、従業員等の全てのステークホルダーにとっての企業価値が高まり続ける「善の循環」を維持する。 これら3点を基本方針とし、今後も、開発型デジタル製造業としての本分を忘れず、こころ躍る製品を提案し続ける価値創造企業としての成長を経営の基本に置き、当社グループの根幹となる競争力を高め、持続可能な事業活動を行ってまいります。 (2)対処すべき課題当連結会計年度末以降につきましては、ウクライナ情勢の長期化、中東情勢の緊迫化などの地政学リスクに起因する資源価格の高騰や物流の停滞がグローバルサプライチェーンの混乱をもたらし、更なる景気下押しの圧力となる可能性があります。また、2024年に予定されている主要国及び他地域での選挙結果や、各国の金利政策変更が景気に影響する可能性もあります。このような経営環境のなか、当社グループは、自転車や釣具に対する需要動向を注視しつつ、日本発の「開発型デジタル製造業」として、多くの人々に感動していただける「こころ躍る製品」の開発・製造に邁進することはもとより、企業と社会の共有価値を創造し続ける「価値創造企業」として、一歩一歩、前進していくことが大切であると考えております。その実現に向けて、次の3点の強化を課題として取り組んでまいります。・技術開発力:開発型デジタル製造業として、電動アシスト自転車用ドライブユニットをはじめ、独自の機能を軸とした高性能部品を開発するための体制強化と意識改革などによりデジタルマニュファクチャリングの体制を強化してまいります。・コスト競争力:製造力を強化する目的で行ってきた投資設備を最大限に活用することは当然ながら、環境負荷の低減に配慮した生産工程の改善と内在する無駄の削減を着実に進めることでコスト競争力を強化してまいります。 ・コーポレート・ガバナンス:経営の意思決定機能及び監督機能の強化のため執行役員制度を導入すると共に、取締役会の客観性、透明性の確保に努めております。また、事業がグローバルに広がるなか、当社グループが共有すべき価値観を改めて統一すべく、従業員一人一人が日々の事業活動で遵守すべき方針として「行動規範」を策定し、グループのガバナンスを統括する組織的な体制の強化を進めております。当規範が当社グループに広く浸透し、コンプライアンスがより一層徹底されるよう進めるとともに、当社グループの持続的な企業価値向上に根差した活動などの非財務情報の開示に努めます。なお、本項に含まれる将来に関する事項につきましては、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。Noリスク区分リスク項目想定される具体的なリスク対策顕在化可能性業績への影響の程度1事業環境地震、ハリケーン、噴火等の大規模自然災害・当該地域の拠点損壊等による工場、販社の操業停止及び出荷の停止・当該地域の取引先からの原材料、部品等の供給の停止・完成品、仕掛品の汚損・消費者マインドの低下等による当該地域の自転車や釣具等当社グループの事業に関わる製品需要の減退・グローバル規模での製造拠点の分散・製品のグローバル展開による特定地域に依存しない体制の構築・緊急時の事業継続のための計画(ディザスターリカバリープランを含む)の策定・緊急時を想定したサプライチェーンの再構築・損失を最小限にするための適切な保険への加入中大2新型ウイルス等の感染症拡大(COVID-19を含む)・当該地域の従業員における感染症蔓延または当該地域の政府が決定するロックダウンによる工場、販社の操業停止及び出荷の停止・当該地域の取引先からの原材料、部品等の供給の停止・消費者マインドの低下等による当該地域の自転車や釣具等当社グループの事業に関わる製品需要の減退・製品のグローバル展開による特定地域に依存しない体制の構築・グローバル規模での製造拠点の分散・緊急時の事業継続のための計画の策定・緊急時を想定したサプライチェーンの再構築・テレワークを可能とするシステムの構築・社内におけるソーシャルディスタンスの確保・政府のガイドライン等に基づいた感染防止対策の徹底中大3主要市場における政治経済の不安定化・保護主義の台頭による関税リスクの上昇・特定の国に対する経済制裁としての税制や貿易ルール等の改変・その他テロや紛争の発生による地域経済の不安定化による当社グループの生産及び販売活動への障害・グローバル規模での製造拠点の分散・製品のグローバル展開による特定地域に依存しない体制の構築中中4人材獲得競争の激化・優秀な人材の不足、流出に伴う企画力、製品開発力等の低下・キャリアパスを見据えた人事制度の制定・ハラスメントの防止等良好な職場環境を維持するための従業員への教育・研修等を通じたチームワークの醸成中中 Noリスク区分リスク項目想定される具体的なリスク対策顕在化可能性業績への影響の程度5管理体制ITシステムの侵害・外部からのサイバー攻撃による当社グループの業務システムの停止、誤作動及びそれに伴う業務活動の停止・外部からのサイバー攻撃による当社グループが保有する技術上、営業上の秘密情報流出による競争力低下や個人情報の漏洩による信用の失墜、またはこれらに対する賠償金の支払いや個人情報保護法制等に基づく制裁・組織的なセキュリティ体制の構築・適切なアンチウイルスソフトの導入、最新バージョンへの更新等セキュリティ対策の徹底・従業員へのサイバーセキュリティに関する教育・インシデント発生に備えた適切な体制の構築(個人情報保護のための体制含める)・損失を最小限にするための適切な保険への加入中大6大規模な産業事故・工場における火災、爆発、有毒ガスの漏洩等の事故による人的、周囲への被害の発生、これらに対する賠償金の支払い・工場の操業停止及び出荷の停止・完成品、仕掛品の汚損・安全管理体制の構築、継続的な見直し・従業員に対する安全に関する教育・設備等の適切な維持管理体制の構築・損失を最小限にするための適切な保険への加入中大7コンプライアンス違反・欧州のGDPRをはじめとする各国の個人情報保護法制違反、各国の独禁法、競争法違反、各国の海外収賄防止法違反、各国の消費者保護法制違反等による高額の課徴金の負担、賠償金の支払い、レピュテーション低下・従業員への個人情報保護、独禁法、海外収賄防止法等に関するEラーニング等による教育・行動規範の制定とそれに沿った教育の実施・各地域の法務部門等による相談対応及びリスク指導・コンプライアンスチェック体制の整備中大8サプライチェーンにおける人権侵害・サプライチェーン上に存在する人権問題に適切に対応できないことによるレピュテーション低下・人権保護を目的とする条項を含むベンダー行動規範遵守の要請及び当該遵守の合意の取得 中大9製品大規模な製造物責任に基づく責任追及・当社グループ製品の欠陥を起因とする人損、物損に対する損害賠償リスクの発生・リコール等による交換、改修コストの発生・製品欠陥問題の広範囲化、長期化による当社グループ製品への信用失墜、ブランド価値の毀損・十分な品質管理体制の構築・欠陥発生時の迅速かつ確実な対応を行うためのグローバルでの体制整備・損失を最小限にするための製造物責任賠償に関する適切な保険への加入 中大10製品の相対的な競争力低下・競合先の技術力、競争力の急速な向上による相対的な当社グループ製品の商品の魅力の低下及びそれに伴う価格競争の激化・技術の陳腐化、新技術導入の失敗・競争力向上のための新技術・新製品の研究開発活動及びそのための積極的な投資・デジタルトランスフォーメーションのための活動及び積極的な投資・有力な企業との適切な協働中大 Noリスク区分リスク項目想定される具体的なリスク対策顕在化可能性業績への影響の程度11財務会計為替の大幅な変動・為替の変動による海外子会社業績や資産の円貨換算への影響・為替変動による原材料価格への影響・日本で生産したものを円建てで販売するなど為替変動を受けない形での取引の実行・海外連結子会社における安定的な通貨での預金保有中中12子会社等への投資等の減損損失・買収した子会社等の業績不振による減損損失の発生・買収価格の適切性に関する十分な検討・買収後のシナジー実現のためのフォロー及びモニタリング中中13環境問題気候変動・低炭素社会の実現に向け炭素税の導入による業績への影響・ステークホルダーの期待を下回る環境問題への取組によるブランド価値の毀損・台風・洪水の激甚化により被災し、その復旧コストの発生やサプライヤーの生産停止による業績への影響・GHG排出量の削減・低炭素モビリティである自転車が温室効果ガスを排出しない旨をより訴求する情報開示・ディザスターリカバリープランの策定・生産立地の分散、購買先企業の分散中大
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におきましては、欧米を中心としたインフレ抑制のための金融引き締め政策は概ね終了する見込みがたったものの、ウクライナ情勢・中東情勢の混迷や中国経済の回復鈍化が景気の下押し要因となり、引き続き世界経済の回復基調は足踏み状態となりました。欧州では、エネルギーコストや原材料価格の高騰収束の兆しがみえましたが、景気は力強さを欠きました。米国では、インフレが緩やかに減速しFRBによる利上げ見送りが続くなか、良好な雇用環境と家計資産により押し上げられた個人消費が景気を下支えしました。中国では、移動制限措置解除後の個人消費は反動の域を出ず、長引く不動産市場の低迷を受け、景気回復は力強さを欠きました。日本では、経済活動が正常化するなか、インバウンド需要が回復した一方、物価高に賃金上昇が追い付いておらず、個人消費が伸び悩んだことにより景気の回復は緩やかにとどまりました。このような環境の下、自転車、釣具への需要は引き続き弱含みであり、当連結会計年度における売上高は474,362百万円(前年同期比24.6%減)、営業利益は83,653百万円(前年同期比50.5%減)、経常利益は103,369百万円(前年同期比41.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は61,142百万円(前年同期比52.3%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。  自転車部品自転車人気の過熱感は一服したものの、長期的なトレンドとして自転車への関心は高いまま継続しました。一方で、需給調整が続くなか、市場在庫は総じて高い水準で推移しました。海外市場においては、欧州市場では、主要市場であるドイツやベネルクス諸国での自転車への高い関心は継続し、完成車の店頭販売は底堅く推移した一方、その他の国においては消費者需要がインフレや景気減速の影響も受けて冷え込み、市場在庫は高い水準で推移しました。北米市場では、自転車への関心は底堅かったものの、サイクリングブームの反動もあり完成車の店頭販売は弱含みで推移し、市場在庫は依然高い水準で推移しました。アジア・オセアニア・中南米市場では、自転車への関心は底堅かったものの、インフレの高進や経済不安の影響を受けて消費者マインドが冷え込み、完成車の店頭販売は低調に推移し、市場在庫は高い水準で推移しました。一方、中国市場では、アウトドアスポーツとしてのサイクリングの人気は継続し、ロードバイクを中心に販売は好調で、市場在庫は適正な水準を維持しました。    日本市場においては、円安による完成車価格の高騰や消費者の買い控えの影響を受けて店頭販売は低調となり、市場在庫は高めに推移しました。このような市況の下、12段変速となった「105」やグラベル専用コンポーネント「SHIMANO GRX」などの新製品にご好評をいただきました。この結果、当セグメントの売上高は364,679百万円(前年同期比29.5%減)、営業利益は65,251百万円(前年同期比55.0%減)となりました。   釣具世界的な消費者動向の変化に伴い、釣具の需要は落ち着きを見せ、市場在庫が増加することとなり販売に少なからず影響を及ぼしました。日本市場においては、コロナ禍が収束し、レジャーの選択肢が多様化するなか、販売は鈍化しました。海外市場においては、北米市場では、当初弱含みだった販売は、新製品に対する需要の高まりも手伝い、堅調に推移しました。欧州市場では、一部地域での安定した需要に支えられていたものの、市場在庫の調整局面により、販売は力強さを欠きました。アジア市場では、中国市場において販売は好調に推移しましたが、先行き不透明な景況感から消費者マインドが冷え込み、需要は鈍化する兆しを見せました。豪州市場では、良好な釣況と安定した天候により、販売は堅調でした。このような市況の下、新製品のスピニングリール「STRADIC」や最高級モデルのルアーロッド「WORLD SHAULA」が高い評価を受けるとともに、引き続きスピニングリールの「VANQUISH」などの高価格帯製品に多くのご注文をいただきました。この結果、当セグメントの売上高は109,225百万円(前年同期比1.6%減)、営業利益は18,413百万円(前年同期比23.8%減)となりました。   その他当セグメントの売上高は457百万円(前年同期比4.6%減)、営業損失は11百万円(前年同期は営業利益1百万円)となりました。 財政状態は次のとおりであります。当連結会計年度末における資産合計は871,731百万円(前連結会計年度末比45,317百万円増)となりました。これは、現金及び預金が63,504百万円、機械装置及び運搬具が7,404百万円、建設仮勘定が4,245百万円、投資有価証券が4,086百万円、ソフトウエアが3,165百万円、繰延税金資産が2,965百万円それぞれ増加し、受取手形及び売掛金が23,598百万円、仕掛品が10,962百万円、商品及び製品が5,673百万円それぞれ減少したこと等によるものです。負債合計は69,334百万円(前連結会計年度末比15,983百万円減)となりました。これは、製品保証引当金が14,624百万円増加し、未払法人税等が16,162百万円、買掛金が9,570百万円、流動負債のその他が2,912百万円、短期借入金が2,151百万円それぞれ減少したこと等によるものです。純資産合計は802,396百万円(前連結会計年度末比61,301百万円増)となりました。これは、為替換算調整勘定が39,015百万円、自己株式の消却により11,645百万円、利益剰余金が9,031百万円それぞれ増加したこと等によるものです。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の89.6%から91.9%となり、1株当たり純資産は8,166円35銭から8,905円21銭となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ64,715百万円増加し、481,982百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは114,567百万円の収入となりました(前連結会計年度は110,684百万円の収入)。主な収入要因は税金等調整前当期純利益83,438百万円、売上債権の増減額25,141百万円、減価償却費23,937百万円、利息及び配当金の受取額20,323百万円、棚卸資産の増減額20,251百万円、製品保証引当金の増減額15,459百万円等によるものです。主な支出要因は法人税等の支払額43,197百万円、受取利息及び受取配当金21,112百万円等によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは31,760百万円の支出となりました(前連結会計年度は33,378百万円の支出)。主な収入要因は定期預金の払戻による収入9,756百万円によるものです。主な支出要因は有形固定資産の取得による支出24,783百万円、定期預金の預入による支出7,891百万円、無形固定資産の取得による支出6,532百万円等によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは43,961百万円の支出となりました(前連結会計年度は58,422百万円の支出)。主な支出要因は配当金の支払額25,804百万円、自己株式の取得による支出14,724百万円、短期借入金の純増減額2,280百万円等によるものです。 ③ 生産、受注及び販売の状況a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)自転車部品327,952△35.8釣具91,056△5.3その他286△4.5合計419,295△30.9
(注) 金額は販売価格による概算値であります。 b. 受注状況当社グループは、自転車部品及び釣具については大部分を見込生産によっております。 c. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)自転車部品364,679△29.5釣具109,225△1.6その他457△4.6合計474,362△24.6
(注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)PAUL LANGE & CO. OHG75,65612.047,74310.1
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、本報告書「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、過去の実績や他の合理的な方法により見積りを行っております。但し、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。当社グループは、特に以下の事項が、当社グループの連結財務諸表の作成において適用される重要な判断と見積りに影響を及ぼすと考えております。 a. 固定資産の減損当社グループは、事業の区分をもとに概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位として資産のグルーピングを行い、将来キャッシュ・フローを見積もっております。将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損損失の算定に影響を与える可能性があります。 b. 繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産について、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を十分に検討し、回収見込額を計上しております。その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産の取崩し又は追加計上により利益が変動する可能性があります。 c. 製品保証引当金連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち重要なものは、「「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a. 経営成績の分析(売上高)自転車部品事業では、世界的な自転車ブームの落ち着きから、自転車の市場在庫は高い水準となり、各市場において在庫の調整が年間を通じて継続したこと、また、長期化したインフレや景況感の悪化から、店頭販売は低調に推移しました。釣具事業では、世界的なアウトドアブームに支えられた釣りへの関心は落ち着きが見られ、国内市場を中心に販売は鈍化しました。以上の結果、当連結会計年度の売上高は474,362百万円(前年同期比24.6%減)となりました。 (売上総利益)自転車部品事業、釣具事業ともに各市場での市場在庫の調整が継続しており、当社製品の受注減による生産減少の影響から、当連結会計年度の売上総利益は182,515百万円(前年同期比31.3%減)となりました。売上総利益率は前連結会計年度より3.7ポイント減少し38.5%となりました。 (営業利益)自転車部品事業、釣具事業の売上高減少に伴う運送費等の比例費が減少した一方で、インフレによる人件費増加や将来に向けた投資を含めたソフトウェア関連費用の増加、及び新型コロナウイルス感染拡大による活動制限の緩和を受けて広告宣伝費が増加したことにより、販売費及び一般管理費が98,861百万円(前年同期比2.5%増)となり、当連結会計年度の営業利益は83,653百万円(前年同期比50.5%減)となりました。営業利益率は前連結会計年度より9.3ポイント減少し17.6%となりました。 (経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益)営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は、受取利息の増加等により19,716百万円(前年同期は7,409百万円)となり、当連結会計年度の経常利益は103,369百万円(前年同期比41.5%減)となりました。一方で、無償点検関連費用及び工場建替関連費用の計上等により、親会社株主に帰属する当期純利益は61,142百万円(前年同期比52.3%減)となりました。 b. 財政状態の分析資産、負債及び純資産の状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 c. 資本の財源及び資金の流動性について当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社製品製造のための材料及び部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。営業費用の主なものは人件費及び広告宣伝費、販売促進費等のマーケティング費用です。当社の研究開発費は様々な営業費用の一部として計上されていますが、研究開発に携わる従業員の人件費が研究開発費の重要な部分を占めています。当社グループの運転資金および設備投資資金につきましては、一般的に、内部資金により調達することとしており、その健全な財務状態、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力により、当社の成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えています。 d. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当連結会計年度の達成状況は以下のとおりです。当連結会計年度の売上高は計画比12,363百万円増(2.7%増)となりました。自転車部品事業では、完成車の市場在庫の調整を受けて当社製品のキャンセルを見込んでおりましたが、実績は想定より少なく、計画比で増収となりました。釣具事業では、海外の一部地域で販売が好調に推移したことにより、売上高は計画を上回りました。営業利益につきましては、増収による利益増により、計画比6,654百万円増(8.6%増)となり、営業利益率は計画比0.9ポイント増の17.6%となりました。 指標計画(百万円)実績(百万円)増減(百万円)計画比(%)売上高462,000474,36212,3632.7営業利益77,00083,6536,6548.6
経営上の重要な契約等 5 【経営上の重要な契約等】
該当事項はありません。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
当社グループは「人と自然と道具の美しい調和」を目指し、基礎的な研究開発から製品化及び生産技術分野まで幅広く研究開発活動を行っております。また、海外におきましても、Shimano(Singapore)Pte. Ltd.を核として、製品化及び生産技術分野の研究開発活動を積極的に行っております。当連結会計年度の研究開発費の総額は14,611百万円であり、各セグメント別の主要な成果は以下のとおりであります。 (1) 自転車部品当セグメントにおける研究開発の目的は、より多くの人に、自然や日常の中で自転車に乗ることで健康的な生活を提案することです。それにより、環境にも人にもやさしい世界になっていくことを目指しています。そのために、当社が開発のテーマとしてあげているのが、自転車を操作するときのストレスの軽減と自転車に乗る楽しさの追求です。これまで電気制御の部品を多く展開していますが、単純にハードウエアを進化させるだけでなく、そのハードウエアをどのように動かしたら快適かを考えて、ソフトウエアのあり方も日々進化させています。また、人々の生活がデジタル化している中で、より楽しく快適に自転車に乗っていただけるようなアプリケーションも開発・提供しています。2023年は、E-BIKEカテゴリーにおいて、ペダリング状態に関わらず自動で適切なギアに変速する「AUTOSHIFT」、「FREESHIFT」という革新的な機能を開発・提供しました。また、ハイエンド市場向けに、電気制御の部品を展開するだけでなく、幅広い自転車ユーザーの手が届きやすい価格設定で、新たな快適性を提供する機械式シフティングシステムの展開を開始し、より多くの人々が自然に触れる機会を楽しめるよう努めています。なお、当セグメントにおける研究開発費は10,870百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。 ① ロードバイク市場におきましては、2022年に105シリーズを12速化し、Di2システムを導入しました。2023年はこの105シリーズに操作性を一新した12速機械式シフティングシステムと快適なディスクブレーキシステムを採用した新製品を発表しました。② グラベル市場におきましては、業界初のグラベル専用コンポーネントとして評価されているGRXシリーズに新たにRX820シリーズを追加。12速化された機械式シフティングシステムにより、多様な状況に対応するギアオプションと、あらゆる路面での使用に適したエルゴノミクスを提供しています。③ ライフスタイルバイク市場向けには、アクティブなライフスタイルを求めるすべての人の道しるべとなる存在を目指した「SHIMANO CUES」という新ブランドを立ち上げ、幅広い自転車スタイルに対応する製品を提供しています。「SHIMANO CUES」はスムーズなシフティング、E-BIKE走行に適した耐久性、従来品と比べ最大3倍の長寿命を実現しています。
(2) 釣具当セグメントにおける研究開発は、基本性能の向上と新機能の実現を目指すと共に、感性を具現化するテクノロジーを追求しております。 なお、当セグメントにおける研究開発費は3,739百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。 リール① 「TWINPOWER」(ツインパワー)2024年、中小型スピニングリール「TWINPOWER」をリリースします。本ブランドは37年の長きにわたり質実剛健のコンセプトのもとにブラッシュアップを重ねてきたブランドであり、金属製のローターとボディから生み出される高い強度・パワーはそのままに、新機構が多数搭載されることでリールとしての基本性能が大きく進化しました。例えば高耐久ギア設計「インフィニティクロス」、ラインの放出抵抗を軽減する巻取り機構「インフィニティループ」、高負荷時でも安定して軽く巻き取れる動力伝達機構「インフィニティドライブ」、スプール周りのライントラブルを抑える「アンチツイストフィン」、優れた耐摩耗性能と滑らかな滑り出しを両立したドラグ「DURAクロス」などがあげられます。これらの機構の搭載により、新しい「TWINPOWER」は使い込むほどに真価を発揮し、アングラーの渾身のひと巻きをサポートします。② 「NEW I-DC5」(ニューアイディーシーファイブ)新製品「メタニウムDC」に搭載するデジタルコントロールブレーキです。従来の「I-DC5」からファームウェアを一新することで精度の高いブレーキ制御が可能になりました。それによりライントラブルを低減しながら、さらなるロングキャスト性能を発揮します。さらに従来ではサイドプレートの内側に組み込まれていたブレーキ調整用モードダイヤルを外側に配置することで、サイドプレートを開けることなく状況にマッチしたブレーキ設定を選択することが可能になりました。「NEW I-DC5」の登場で今までアングラーがアプローチできなかった範囲にルアーを届けることができるようになり、魚との出会いを増やします。 ロッド① 「NESSA LIMITED」(ネッサ リミテッド)サーフキャスティングゲームのフラッグシップロッドである「NESSA LIMITED」は、「スパイラルXコア」による高強度化と、「マルチピースUBD(アルティメットブランクスデザイン)」による理想的なロッドパワー設計により、サーフキャスティングゲームで大きなアドバンテージとなる圧倒的な遠投性能を実現しました。更にタッチフリーチタンガイドを軸としたフルXガイド化によるスムーズなライン放出性能と、ライントラブルの軽減が、遠投性能の向上及び心地よいキャストの実現に貢献しています。② リールシート「Xシートテクニカルガングリップ」、「シームレスファイティングシートCI4+」の展開様々な釣りのために専用設計されたロッドと釣り人との接点であるリールシートは、快適かつ意図したロッド操作を実現する上で非常に重要なパーツです。2023年はボートフィッシング用の「Xシートテクニカルガングリップ」とルアーフィッシング用の「シームレスファイティングシートCI4+」を新たな高機能性オリジナルリールシートとして展開しました。フィッシングギア① ルアー本来飛距離の出にくいジョイントルアーのボディをコンパクトに折りたたむことで飛行姿勢を安定させ、遠くに飛ばす新たなブーストコンセプトの一つであるアーマブースト機構。その機構を搭載したジャイアントジョイントベイトである「バンタム Btアーマジョイント 280SF アーマブースト」を2024年に展開します。これによりジャイアントベイトであきらめていた飛距離とキャスト精度の向上を実現しました。② シューズ2024年、ハイグリップデッキソールというシマノオリジナルのソールを搭載したボートゲーム ドライデッキシューズをリリースします。このソールは接地面積、素材、溝形状を徹底的に見直し、ボート上での耐滑性を高めたボート専用ソールです。加えて、ラストを見直すことで履き心地も改善し、さらに防水機能も盛り込むことで、より快適で安全にボートフィッシングを楽しんでもらえる製品になっています。 (3) その他当セグメントでは主にロウイング関連用品等の開発を行っております。なお、当セグメントにおける研究開発費は1百万円であります。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当社グループでは、製品開発力の強化、生産能力の増強及び生産効率の向上を目的とした投資を行っております。当連結会計年度は、製造設備を中心に総額31,356百万円の設備投資を行っており、セグメントごとの設備投資について示すと、次のとおりであります。自転車部品 21,822百万円釣具 3,153 〃その他 0 〃全社(共通) 6,379 〃合計 31,356 〃
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社2023年12月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他合計本社及び本社工場(堺市堺区)自転車部品、釣具、その他製造設備他25,704 3,198 2,805 (65)5,616 37,324 1,333[156]下関工場(山口県下関市)自転車部品製造設備他10,764 2,759 593 (168)5,778 19,896 266[38]釣具営業所(堺市堺区・他5営業所)釣具営業設備268 14 113 (1)2 397 52[10]賃貸ビル(大阪市中央区他)その他賃貸ビル他442 6 815 (6)01,264 -臨海ロジスティクスセンター(堺市西区)自転車部品、釣具倉庫設備3,307 288 4,535 (51)51 8,182 -本社総務部(堺市堺区他)全社(共通)寮・社宅・厚生施設他2,341 3872(31)493,266 -
(注) 1 帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品、建設仮勘定及びリース資産であります。2 現在休止中の主要な設備はありません。3 従業員数の[ ]は、臨時従業員数を外書で記載しております。
(2) 国内子会社2023年12月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他合計シマノセールス株式会社本社及び本社倉庫(堺市西区)自転車部品、釣具倉庫設備営業設備2795157
(2)2746981[12]シマノ熊本株式会社本社及び本社工場(熊本県山鹿市)釣具製造設備267140223(30)1764966[39]
(注) 1 帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品、建設仮勘定及びリース資産であります。2 現在休止中の主要な設備はありません。3 従業員数の[ ]は、臨時従業員数を外書で記載しております。 (3) 在外子会社2023年12月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)リース資産その他合計Shimano(Singapore)Pte. Ltd.シンガポール自転車部品、釣具製造設備14,073 14,043 -(-)[41]1,225 4,052 33,394 545[16]Shimano Components(Malaysia)Sdn. Bhd.マレーシアジョホール自転車部品、釣具製造設備1,5083,616 1,754(134)[1]4313,08510,396 1,577[1,873]Shimano(Kunshan)Bicycle ComponentsCo.,Ltd.中国昆山自転車部品製造設備5,049 3,742 -(-)[182]31448,939 687[1]Shimano(Philippines)Inc.フィリピンバタンガス自転車部品製造設備1,230 1,220 -(-)[130]974 2,144 5,570171[-]Shimano CzechRepublic, s.r.o.チェコカルビナ自転車部品製造設備7731,0875(81)[4]12,8874,754577[1]
(注) 1 帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品及び建設仮勘定であります。2 現在休止中の主要な設備はありません。3 土地を連結会社以外から賃借しております。賃借している土地の面積については、[ ]で外書しております。4 従業員数の[ ]は、臨時従業員数を外書で記載しております。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等会社名事業所名所在地セグメントの名称設備の内容投資予定額資金調達方法着手及び完了予定年月総額(百万円)既支払額(百万円)着手完了株式会社シマノ本社及び本社工場堺市堺区自転車部品、釣具、その他製造設備及びソフトウエア16,51211,601自己資金2023年12月2024年12月株式会社シマノ下関工場山口県下関市自転車部品製造設備及びソフトウエア6,4881,573自己資金2023年12月2024年12月Shimano(Singapore)Pte.Ltd.シンガポール自転車部品製造設備及びソフトウエア2,2882,184自己資金2023年12月2024年12月Shimano Components(Malaysia)Sdn.Bhd.マレーシアジョホール自転車部品、釣具製造設備及びソフトウエア4,2991,965自己資金2023年12月2024年12月PT Shimano Batamインドネシア自転車部品、釣具製造設備及びソフトウエア2,8811,661自己資金2023年12月2024年12月Shimano CzechRepublic, s.r.o.チェコカルビナ自転車部品製造設備及びソフトウエア2,0671,782自己資金2023年12月2024年12月
(注) 完成後の増加能力については、合理的に算定できないため、記載を省略しております。 
(2) 重要な設備の除却等重要な設備の除却・売却計画はありません。
研究開発費、研究開発活動1,000,000
設備投資額、設備投資等の概要6,379,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況41
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況14
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況8,468,000

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、当社株式について、もっぱら株式の価値の変動または配当の受領によって利益を得ることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式、それ以外の株式を純投資目的以外の目的である投資株式に区分しております。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、政策保有株式の保有について、業務提携、取引の維持・強化及び事業戦略といった当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目的として、合理的な範囲で行うことを基本的な保有方針としております。 取締役会は、リターンとリスクなどを踏まえつつ政策保有株式の保有継続の適否を検証し当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資さないと判断する場合当該政策保有株式を適宜縮減して参ります。 個別銘柄の保有の適否に関する取締役会の検証の内容は、当該銘柄の株主総会の議案が、当社の基本的な保有方針に適合するかに加え、投資先企業の効率的かつ健全な経営及び当該企業の中長期的な企業価値の向上に繋がるか等を総合的に勘案して行ってまいります。 b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式85,041非上場株式以外の株式2312,542 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 該当事項はありません。     (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 該当事項はありません。 c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由
(注)1当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)(株)三菱UFJフィナンシャル・グループ2,267,0002,267,000主として銀行取引があり、国内外の金融に関する情報の収集のため。無(注2)2,7462,015(株)ブリヂストン452,970452,970主として自転車部品の販売等で取引があり、当社グループの取引の円滑化、良好な関係の維持、強化を図るため。無2,6452,124(株)りそなホールディングス2,388,1002,388,100主として銀行取引があり、国内外の金融に関する情報の収集のため。無(注2)1,7111,727古野電気(株)360,000360,000主として釣具販売等で取引があり、当社グループの取引の円滑化、良好な関係の維持、強化を図るため。有667348(株)みずほフィナンシャルグループ254,127254,127主として銀行取引があり、国内外の金融に関する情報の収集のため。無(注2)613471(株)モリタホールディングス345,400345,400地域の経済や業界に関する情報等の相互共有を図るため。無(注2)536401三井住友トラスト・ホールディングス(株) 96,00396,003主として証券代行業務委託等で取引があり、国内外の金融に関する情報の収集のため。無(注2)519440(株)三井住友フィナンシャルグループ74,30074,300主として銀行取引があり、国内外の金融に関する情報の収集のため。無(注2)511393久光製薬(株)117,600117,600事業に関連し得る知見について相互共有を図るため。有506461アイダエンジニアリング(株)514,700514,700主として設備購入・修繕等で取引があり、当社グループの取引の円滑化、良好な関係の維持、強化を図るため。有424400(株)紀陽銀行225,400225,400主として銀行取引があり、国内の金融及び地域経済に関する情報の収集のため。無355353(株)コンコルディア・フィナンシャルグループ519,884519,884主として銀行取引があり、国内外の金融に関する情報の収集のため。無335285(株)岡三証券グループ383,737383,737国内外の金融サービス及び証券市場に関する情報の収集のため。無262146パナソニックホールディングス(株)169,785169,785主として自転車部品の販売・製品開発研究・社員研修・人事総務業務サポート等で取引があり、当社グループの取引の円滑化、良好な関係の維持、強化を図るため。無237188丸一鋼管(株)32,50032,500地域の経済や業界に関する情報等の相互共有を図るため。有11987DMG森精機(株)30,30030,300当社グループの生産設備及び業界に関する情報収集のため。無8153 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由
(注)1当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)岡谷鋼機(株)6,0006,000主として製品開発研究・設備購入・機械の修繕等で取引があり、当社グループの調達先として取引の円滑化、良好な関係の維持、強化を図るため。有7658 SOMPOホールディングス(株)10,91410,914主として損害保険等で取引があり、当社グループの取引の円滑化及び国内外の保険に関する情報の収集のため。無(注2)7563新家工業(株)14,30014,300主として自転車部品の販売等で取引があり、当社グループの取引の円滑化、良好な関係の維持、強化を図るため。有4128(株)池田泉州ホールディングス113,000113,000主として銀行取引があり、国内の金融及び地域経済に関する情報の収集のため。無(注2)3628(株)SUBARU10,00010,000主として車両購入・車検・整備等で取引があり、当社グループの取引の円滑化、良好な関係の維持、強化を図るため。無2520第一生命ホールディングス(株)3,7003,700当社グループの国内外の保険に関する情報の収集のため。無(注2)1111グローブライド(株)266266当社グループの事業に関連する業界の動向を確認するため。有00
(注)1 上記の銘柄について、定量的な保有効果の記載が困難であるため、取締役会において、保有目的のほか経済的合理性の観点を踏まえて、保有の合理性を総合的に検証しております。2 保有先企業は当社の株式を保有しておりませんが、同社子会社が当社の株式を保有しております。  ③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 ④ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの該当事項はありません。 ⑤ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの該当事項はありません。
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社8
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社5,041,000,000
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社23
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社12,542,000,000
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社266
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社0
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社丸一鋼管(株)