財務諸表
CoverPage
提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2024-03-28 |
英訳名、表紙 | ONE CAREER Inc. |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長執行役員CEO 宮下 尚之 |
本店の所在の場所、表紙 | 東京都渋谷区桜丘町20番1号 |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 03-6416-4088(代表) |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2【沿革】 2013年12月現代表取締役社長の宮下尚之が株式会社トライフで新卒採用支援メディア「ONE CAREER」のサービスを開始2015年8月東京都渋谷区松濤に株式会社ワンキャリア設立2015年12月株式会社トライフより新卒採用支援メディア「ONE CAREER」の事業譲受2016年4月東京都渋谷区道玄坂へ本社オフィス移転2017年9月有料職業紹介事業の許可を取得2017年10月株式会社トライフより全事業譲受2019年1月株式会社レントヘッドを設立(2019年12月解散、2020年5月清算結了。)2019年7月UB Venturesが当社株式取得により資本参加2019年8月PKSHA SPARXアルゴリズム1号が当社株式取得により資本参加2020年3月LIVE動画サービス「会社説明会 ONE CAREER LIVE」提供開始2020年3月プライバシーマーク認定を取得2020年4月サービスシリーズ「ワンキャリアクラウド」をリリース2020年5月東京都渋谷区桜丘町へ本社オフィス移転2020年6月「ワンキャリアクラウド採用計画」β版をリリース2020年11月「ワンキャリアクラウド採用計画」β版が日本の人事部HRアワード2020で最優秀賞を受賞2021年3月ワンキャリアクラウドシリーズの採用計画機能をリリース2021年6月中途採用支援メディア「ONE CAREER PLUS」β版をリリース2021年10月2021年12月2022年2月2022年4月2023年3月2023年9月東京証券取引所マザーズ(提出日現在グロース市場)に株式を上場中途採用支援メディア「ONE CAREER PLUS」をリリースワンキャリアクラウドシリーズのスカウトサービスをリリース東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所マザーズからグロース市場へ移行ワンキャリアクラウドシリーズの採用管理機能をリリース新卒エンジニア向けサービス「ONE CAREER for Engineer」をリリース |
事業の内容 | 3【事業の内容】 私たちワンキャリアは「人の数だけ、キャリアをつくる。」をミッションに掲げ、個人・企業が仕事選びに関するあらゆるデータを利用できるプラットフォームとして3つのサービスを展開しております。 - はじめてのキャリアを選ぶ、就活サイト「ONE CAREER」 - 次のキャリアが見える、転職サイト「ONE CAREER PLUS」 - 採用活動のDX(デジタルトランスフォーメーション)(注1)推進を支援する「ONE CAREER CLOUD」 多くの人にとって仕事は人生で最も時間を投資する対象であるにも関わらず、仕事選びに関しては意思決定の基準となるようなデータが少なく、いまだに就職してから後悔する人が後を絶たない状況です。私たちは、すべての個人のキャリアに向き合い、キャリアデータ(注2)を集め、多様化する世の中において仕事選びと採用活動をアップデートしていきます。 (注1)DX(デジタルトランスフォーメーション):企業活動にデータとデジタル技術を活用することで、ビジネスモデルや業務、サービスなどを変革し、競争上の優位性を確立すること。(注2)キャリアデータ:個人の就職・転職活動における活動履歴(どの企業にエントリーしたのか、どの企業から内定を獲得したのかなど)やキャリアパス(どの企業からどの企業へ転職したのか、その過程でどの企業を就職先の候補として検討したのかなど)の情報。または企業の採用活動(包括的な採用のプロセス、詳細な面接内容、内定者や入社者の属性の傾向など)の情報。仕事選びに関する個人と企業が必要とするあらゆるデータの総称。 ・キャリアデータプラットフォーム日本ではインターネットの普及に伴い、WEB上での求人広告が一般的となっています。しかし、求職者は就職の意思決定に必要な情報を手に入れるために、オンラインの求人サイトや企業の採用ページ、オフラインの在職者との面談(OB・OG訪問)や企業の会社説明会など、異なる複数のチャネルにアクセスしなければなりませんでした。当社が構築する「キャリアデータプラットフォーム」は、これまで求職者が複数のチャネルを横断して手に入れる必要があった就職の意思決定に必要な情報を、まとめて1箇所で得ることができるプラットフォームであり、求職者からの就職活動の体験情報を中心とする、これまで公開されていなかったキャリアデータを蓄積し、就職・採用の意思決定に必要な情報として、求職者と企業の双方に提供するものです。当社はキャリアデータプラットフォームにキャリアデータを求めて集まる求職者と企業の多様な雇用機会を創出するとともに、それぞれの意思決定に必要な情報を合わせて提供することで、「知っていれば避けられた」採用のミスマッチを防ぎ、仕事選びにおける意思決定を支援しております。このキャリアデータプラットフォームにおいて、求職者には新卒採用支援メディア「ONE CAREER」と中途採用支援メディア「ONE CAREER PLUS」によって、企業には採用DX支援を行う「ワンキャリアクラウドシリーズ(注3)」によって、求人メディアや採用ソリューションを提供しております。 (注3)ワンキャリアクラウドシリーズ:人材採用に特化したクラウド型サービスです。当社の「キャリアデータプラットフォーム」を活用した採用DX支援により、人材採用の課題を包括的に解決するサービスです。現時点では新卒採用領域において求人掲載、オンライン企業説明会、スカウト、採用計画などの各種機能を提供しております。 「キャリアデータプラットフォームのイメージ」 当社が収集・保有するキャリアデータは、どのような求職者がどのような企業に興味を持ち、選考を受け、評価されているのかを浮き彫りにする「求職者に関するキャリアデータ」と、企業が開示している求人情報や、求職者による就職活動の体験情報から、どのような企業がどのような選考方法や採用基準で採用活動を行っているのか、その結果どのような求職者を採用しているのかを浮き彫りにする「企業に関するキャリアデータ」に大別されます。当社が収集・保有するキャリアデータの具体的な内容は以下のとおりであります。求職者に関するキャリアデータ·求職者がどのような企業について、閲覧/お気に入り登録/エントリー/内定したかなどの個人が特定できない形で処理した匿名の行動情報·求職者がどの企業からどの企業にどういった動機で転職したかという転職履歴情報(中途採用領域)企業に関するキャリアデータ·エントリーシートや面接の質問事項や実施時期、インターンシップの内容や実施概要など、企業の採用活動・選考の内容に関する情報·企業の説明会や選考活動に対する感想や評判などの、求職者からの評価 ・業界を取り巻く環境変化と課題当社の属するHR(Human Resource:人的資材)マーケットでは、日本国内においては、少子高齢化により労働人口の減少は今後避けられず、更に労働生産性は主要先進7カ国において最下位を記録するなど、国全体で限られた労働資源を有効活用し生産性を高めていくことが急務となっていると考えております(出所:公益財団法人日本生産性本部「労働生産性の国際比較2023」)。同時に企業においても、人々の働き方が多様化し人材の流動化が加速する中で、「労働生産性の向上」と「働く人々の満足度の向上」を両立させることが強く求められています。そのような中、近年あらゆる領域においてデジタル化の波が急激に訪れており、これらの社会課題がDXにより解決されることが期待されています。しかし、人材採用領域においては、労働集約型の旧態依然としたビジネスモデルが主流であり、必ずしもDXが積極的に推進されているという状況ではありません。また、これまでの日本のHRマーケットにおいては、終身雇用が前提となっていたため、一企業に個人のキャリアデータが蓄積されてきたほか、仲介業者においても情報を囲い込むことで価値を生み出すような、閉鎖的なビジネスモデルが主流となっており、キャリアデータを有効に活用した就職・採用活動を行うことは困難な環境でした。近年、HRマーケットにおいては、HR Techといったテクノロジーやデータを活用した新しいサービス分野が拡大しつつありますが、マーケット全体を見渡すとまだまだキャリアデータの活用は十分とは言えません。仕事を選ぶ個人にとっても、新卒一括採用、終身雇用、年功序列型賃金などが特徴的である日本の雇用制度は転換期を迎えているため、一人ひとりが自らの責任においてキャリアプランを考え、能動的に就職の意思決定に必要な情報(キャリアデータ)を収集し、ミスマッチを減らすための効率的な就職活動を進めていくことが強く求められます。 当社は、これらの国、企業、個人それぞれが抱える課題を、キャリアデータプラットフォームを活用して、解決してまいります。企業は当社のサービス(ワンキャリアクラウドシリーズ)を活用することで、キャリアデータに基づいた定量的な採用活動を行うことができます。その結果、今や国家施策となっているDX推進の取り組みを、人材採用領域において推進することに繋がり、これまでアナログな人海戦術で対応していた企業の採用業務に掛かる大幅な手間の削減と、これまでの採用活動では難しかったデジタルを活用した新たな採用手法の選択肢を拡大することが可能となります。更に当社が提供するキャリアデータに基づく仕事選びの意思決定は、国全体の最適な人材配置や多様な雇用機会の創出を促し、国家や企業の課題であった労働生産性の向上と働く人々の満足度の向上につながると考えており、今後その実現に向けて取り組んでまいります。また、求職者は当社のサービス(新卒採用支援メディア「ONE CAREER」及び中途採用支援メディア「ONE CAREER PLUS」)を活用することで、就職の意思決定に必要な情報に容易にアクセスすることができるため、求職者自身にとって最適な「仕事(職)」と巡り合える機会が拡大し、ミスマッチを減らす効率的な就職活動を行うことができます。今後、企業の経営環境や雇用市場はより流動的になることが予想され、HRマーケットを取り巻く課題への対応が急務となるため、キャリアデータの価値が益々高まっていくものと当社は考えております。 ・ビジネスモデル当社は「キャリアデータプラットフォーム」事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりませんが、主たるサービスの特徴を分類すると、(1)採用DX支援サービス、(2)その他のサービスになります。 (1)採用DX支援サービス・求人メディア当社は新卒採用支援メディア「ONE CAREER」を運営しております。「ONE CAREER」は新卒入社までの最初のキャリア選択をサポートするサービスで、求職者の声を中心とした就職活動の体験情報を集めたコンテンツと、プロの編集チームが作成したコンテンツを融合したハイブリッドメディアです。就職活動の体験情報などのコンテンツをパソコンやスマートフォンで簡単に閲覧できる仕組みを作ることで、就職活動をおこなう求職者が企業に関するキャリアデータにいつでもどこでもアクセスすることができるサービスを展開しております。「ONE CAREER」は、スマートフォンを中心としたインターネットを通じて、求職者には就職活動に必要なあらゆる情報を提供する就職支援サービスを、企業には求人情報を発信することで母集団形成を行うことができる採用支援サービス(ワンキャリアクラウドシリーズ)をそれぞれ提供しております。求職者から投稿される就職活動の体験情報はキャリアデータとして「ONE CAREER」上で公開され、求職者は「ONE CAREER」の会員となることで、企業に関するキャリアデータを無料で閲覧することができます。求職者は、企業が過去に行った会社説明会や選考の内容、採用スケジュール、面接の際の雰囲気や質問内容などといった、就職活動において本当に知りたい情報を得ることが可能です。また、当社では独自の審査部門を持ち、投稿された就職活動の体験情報の信頼性を審査(注4)することで品質を担保しております。そのため、就職活動において必要かつ信頼できる情報を得られる手段としてニーズが高まっています。「ONE CAREER」を利用する求職者は、2023年12月期末時点には、158万人を突破し、年々増加しております。 (注4)審査:投稿された就職活動の体験情報の内容を全件審査しております。これまでの会員数(注5)の推移と新卒採用領域における会員獲得率(注6)は下図のとおりであります。 「会員数」 (注5)会員数:各期間末日時点で新卒採用支援メディア「ONE CAREER」に会員登録をしていた人数(退会者を除く)の累計で、全ての卒業年度の会員を含みます。 「新卒採用領域における会員獲得率」 (注6)新卒採用領域における会員獲得率:各年に大学もしくは大学院を卒業するユーザーの、卒業年度別学生の総数に対するシェア率です。但し、2024年入社予定のユーザーのシェアは、2023年12月期末までに当社サービスを利用したユーザー数により算出しています。また、2023年入社者までは文部科学省発表「令和5年度学校基本調査(確定値)の公表について」における各年度の就職者数の合計値からシェア率を算出、2024年は2023年入社者と同等の数値を採用しています。2023年就職者数の合計値が公表されたため、2023年入社者の利用率を更新しております。 他方、企業に対しては、「キャリアデータプラットフォーム」を活用して採用活動を支援するワンキャリアクラウドシリーズを提供しております。求人メディアサービスとしては、新卒採用支援メディア「ONE CAREER」に会社情報や求人広告を掲載することができるワンキャリアクラウドシリーズの求人掲載機能を利用することで、企業は自社の企業イメージや魅力を求職者に伝えることが可能です。掲載できる情報は、テキストや画像データによる企業説明情報に加えて、インターンシップや会社説明会などの募集情報、タイアップ記事広告など多岐にわたり、これらの掲載情報を通じて多くの求職者にアプローチすることができるほか、自社の採用イメージを向上させるためのブランディングが可能となります。また、当社は企業の採用説明会を動画で配信する、オンライン企業説明会サービスを提供しております。新型コロナウイルス感染症は2023年5月から5類感染症に位置付けは変更になりましたが、地理的な制限や会場の収容人数の制限を受けることなく、求職者と企業双方にとって効率的な就職活動を行うことができるため、オンライン企業説明会サービスへのニーズは堅調に推移しています。 「オンライン企業説明会サービスのイメージ」 当社では、「ONE CAREER」を利用する求職者会員数の拡大とともに、大企業からスタートアップまで法人の顧客基盤を拡大し続け、2023年12月期末時点には、法人取引累計社数(注7)は2,903社となっております。「ONE CAREER」は、求人広告や採用説明会をオンラインで提供するプラットフォームとして、企業の採用活動のDXを推進いたします。これまでの法人取引累計社数の推移と、年間取引社数(注8)は、それぞれ以下のとおりであります。 「法人取引累計社数」(注7)法人取引累計社数:各期間末日時点で当社と有償取引を行ったことのある法人顧客数(注9)の累計です。 「年間取引社数」 (注8)年間取引社数:各事業年度において当社と有償取引を行った法人顧客数です。(注9)法人顧客数:2021年度まで契約社数で集計しておりましたが、取引実態をより明確に示すことを目的として、2022年度よりサービス提供社数で集計しております。 ・採用ソリューション採用ソリューションは、当社に蓄積された膨大なキャリアデータを活用し、企業の人事担当者が行う新卒採用業務の支援を行うソリューションサービスです。企業向けの採用コンサルティングや、2020年6月より開始したワンキャリアクラウドシリーズの採用計画機能によって、採用ターゲットとなる求職者がいつどの程度活動しているのか、採用競合となる他社がいつどのような採用活動を行っているのかといった、採用活動計画を立案する際に必要なマーケティングデータを提供し、採用業務に役立つソリューションの提供を行っております(なお、2023年12月期末時点では、ワンキャリアクラウドシリーズの採用計画機能は全ての法人顧客に無償で利用いただけるサービスとなっております。今後は機能の拡張により一部有償化することを予定しております。)。これまでの採用サービスでは、求職者は企業の募集情報を探し応募するときだけにサービスを利用することが一般的でした。これに対して「ONE CAREER」では、求職者は募集情報を探し応募するときだけでなく、就職活動期間を通じて「ONE CAREER」に蓄積した膨大なキャリアデータを閲覧することで、就職活動開始時の基礎知識の学習や、求人応募後の企業研究や採用選考の対策を行っており、数か月から長ければ1年以上とサービス利用期間が長いことが特徴的です。そのため当社には、求職者の就職活動期間を通じた行動履歴データが蓄積されております。行動履歴データとは、求職者がWEBサイトを訪問し、いつどの企業の求人へ応募をしたのか、どのページを閲覧したのかなどの履歴情報であり、それらを蓄積することによって求職者の興味・関心を分析することが可能です(全ての行動履歴データは特定の個人を識別できないよう加工を施して利用しております。)。求職者から投稿される就職活動の体験情報とあわせて、当社独自のデータベースを構築しております。企業は、本サービスを通じて企業と求職者に関するキャリアデータを得て、競合他社の採用活動の実態や、自社の採用活動の評判などを知ることができるため、自社の採用手法を改善し、求職者を獲得するための取り組みを進めることや、自社の採用計画をワンキャリアクラウド上で作成し、履歴を保存することが可能です。企業の人事担当者が変更になった際にも、本サービスを情報の引継ぎなどに活用することで、採用活動の負担を削減することにも役立ちます。ワンキャリアクラウドについては今後、採用計画の立案から求職者の募集、応募者の管理(注10)に至るまで、企業の採用活動を一気通貫して支えるデジタルツールとして提供することで、企業の採用活動のDXを推進することを目指します。(注10)応募者管理システムとしてワンキャリアクラウドシリーズの採用管理機能を一部顧客にβ版として提供を開始しております。顧客ごとに、求職者の評価に関するデータを収集し、より顧客ニーズにあわせた採用戦略を提案することが可能になります。 また、実際に働いている社員や会社の雰囲気を知りたい学生のニーズに応える商品として、オフラインイベントを定期的に開催しております。 (2)その他のサービスその他のサービスとして、「マーケティングアライアンス」、「中途採用事業」のサービスを提供しております。なお「中途採用事業」は2021年6月より開始し、現時点では業績に与える影響は小さいものの、今後の事業拡大を目指します。 当社の「キャリアデータプラットフォーム」事業で提供している各サービスの概要は以下のとおりであります。採用DX支援サービス・求人メディア企業の魅力を伝え、母集団形成を行うことが可能なサービス。新卒採用支援メディア「ONE CAREER」への求人広告を掲載する求人掲載と企業の採用に関する会社説明を動画で配信するサービスの他、母集団形成を補うターゲティングメールなどのオプションサービスを提供。・採用ソリューション当社保有のデータを活用したサービス。学生や競合他社の動向を企業の採用活動に反映させることが可能。加えて、学生及び企業のニーズに合わせたオフラインイベントを実施。その他のサービス・マーケティングアライアンス「ONE CAREER」の求職者会員を他のHRサービスなどのアライアンスパートナーに送客し、成果発生件数に応じて収益を得る成果報酬制サービス。・中途採用事業中途採用支援メディア「ONE CAREER PLUS」へ求人広告の掲載や、企業への人材紹介を提供するサービス。 [事業系統図] |
関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 該当事項はありません。 |
従業員の状況 | 5【従業員の状況】 (1)提出会社の状況 2023年12月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)155(125)30.02.26,306(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(アルバイト、インターン生を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。2.平均年間給与は、賞与、株式報酬及び基準外賃金を含んでおります。3.当社はキャリアデータプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。4.当期中において従業員数が35名増加しております。主な理由は、継続的な事業成長に向け人材獲得を積極的に行ったことによるものであります。 (2)労働組合の状況当社において労働組合は結成されておりませんが、労使関係は良好であります。 (3)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異当事業年度補足説明管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)26.383.3―(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務はありませんが、同法の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。3.労働者の男女の賃金の差異は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定による公表項目として選択していないため、記載を省略しております。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は、「人の数だけ、キャリアをつくる。」というミッションの下、キャリアに関するデータを公開することで誰もが自由に働き方を選択できる社会を目指す「キャリアデータプラットフォーム」事業を運営しております。これまでHRマーケットにおいて、仕事選びに関するデータ(キャリアデータ)が集積していなかった課題に対し、当社は採用メディア「ONE CAREER」を運用することで、求職者の声を中心とした就職活動の体験情報や求職者の行動履歴等のキャリアデータの蓄積に注力してまいりました。国内最大級の質と量を持つ「キャリアデータプラットフォーム」を通じて、最適な「仕事(職)」と巡り合える機会を創出することで、求職者の人生をより豊かなものにしていきたいと考えております。また、企業に対しては、企業が発展する上で必要不可欠な採用活動・人事業務のDXを推進するサービスを提供しております。企業の採用活動においてもキャリアデータを有効活用することで、効率よく自社にあった人材を獲得する採用活動を支援しております。 (2)経営戦略等 当社は「キャリアデータプラットフォーム」を、キャリアに関するデータを公開し、仕事選びにおける不透明さを解消するプラットフォームであると定義し、これまで事業を推進してまいりました。その上で、企業に対して、会社情報や求人広告を掲載できるメディアや、採用計画をクラウド上で簡単に作成できるツール、場所や時間にとらわれず候補者に自社の魅力を伝えることができるオンライン企業説明会サービスなどを展開してまいりました。企業は、当社サービスを活用することで採用活動や人事業務において、キャリアデータを用いた採用活動のDXを推進し、データに基づく意思決定と大幅な業務効率化、そして新たな採用活動手法の選択肢を増やすことが可能になります。 今後もキャリアデータの更なる拡充を目指すとともに、蓄積したキャリアデータを活用して、求職者の採用支援、企業の採用活動・人事業務のDXを推進するサービスの開発を行ってまいります。幅広い企業に利用されるために、応募者管理システムや適性検査などの商品ラインナップの拡充、営業戦略を通じた顧客基盤の拡大に経営資源を投下することにより事業拡大を目指します。これら既存事業の強化と新領域拡大を図り、収益基盤を強化していく方針であります。 また、現在当社の強みとなっている、新卒採用を中心とする若年層採用マーケットを軸足として、今後更に対象となる採用マーケットを拡大することで、求職者の仕事選びの機会により長く寄り添うことを目指し、収益機会の長期化を図る方針であります。 更に、キャリアデータを拡充することで、人々のライフスタイルに関わる情報へのアクセスが可能になるため、教育や金融、販促などの採用マーケット以外の領域でキャリアデータの利活用を見据えて、事業領域の拡大を目指します。特に日本では学生がキャリアに向き合う機会が乏しく、若年層に向けたキャリア教育が不十分であることも課題となっており、当社のキャリアデータプラットフォームを通じて多様なキャリアのロールモデルや、HRマーケットに関する統計情報などをキャリア教育に活用することも考えております。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標当社は、継続的な売上高増加を実現するために、顧客基盤の拡大を図る経営に努めてまいります。その上で主要な経営指標として、売上高の対前期増加率と法人取引累計社数を重要指標としております。新卒採用領域においては企業の採用活動が季節性や年度ごとの採用方針により流動的であり、取引窓口を有している企業については常に営業活動を行うことで売上拡大の機会があるため、法人取引社数についてはその累計数を重要指標としております。 (4)経営環境当社が属する人材ビジネス業界は、およそ10兆円の市場規模があると想定しております。しかし、その大半は労働集約型の旧態依然としたビジネスモデルによって成り立っています。近年、少子高齢化による「労働力人口の減少」、働き方改革の影響による「働き方の多様化」、終身雇用崩壊による「雇用の流動化」といった急速に変化する社会の流れを受けて、顧客のニーズや課題感にも変化が生まれつつあります。また、人的資本開示が義務化される等、企業の「人への投資」に注目が集まっています。「労働生産性の向上」や「働く人々の満足度の向上」といった新しい課題に順応するため、HR(Human Resource:人的資材)マーケットにおいてもDX推進が求められ、特にHRTech領域に注目が集まっています。労働生産性の向上が求められることにより、今後の企業の採用戦略が大きく変容していくと認識しております。当社の「キャリアデータプラットフォーム」で実現しているキャリアデータの透明化に加え、ワンキャリアクラウドシリーズの各サービスは採用DXを促進し、企業の採用活動・人事業務の負担削減に役立つため、企業側の限られた採用予算で効率的に求職者の採用を行うことが可能なサービスであると考えております。加えて新型コロナウイルス感染症の影響もあり、オンラインでのコミュニケーションに特化した採用サービスに引き続き高い需要があります。当社が提供するオンライン企業説明会サービス経由での企業求人への申込者数が伸びており、求職者からの需要も高まっております。このように当社は、市場の拡大・変化及び競合企業の増加等の経営環境の変化に対応すべく、様々なサービスを創出し、社会的需要に合致した事業戦略で持続的な成長の実現に取り組んでまいります。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社が優先的に対処すべき課題は以下のとおりです。①新規ビジネスの創出と顧客基盤の拡大当社は、創業以来、HRマーケットにおいて様々な新規サービスを開発し、新たな収益機会を創造してまいりました。今後も競争優位性を確保し長期的に成長し続ける組織であるためには、既存サービスの新規機能追加やUI/UXの改善に加え、企業のニーズを的確に捉え、新たなビジネスやサービスを創出することが極めて重要であると考えております。具体的には、「キャリアデータプラットフォーム」におけるキャリアデータの拡充と、保有するキャリアデータを活用することで採用活動を効率化できる「採用DX支援サービス」の新規機能開発に注力していくことで、新規顧客基盤の拡大を目指す方針であります。 ②優秀な人材の確保と育成当社は、今後の更なる事業拡大を目指すうえで、システムの開発部門及び営業部門等における優秀な人材の確保並びにその人材の育成が重要な課題であると認識しております。人材の確保については、新卒・中途の両方において、積極的な採用活動を実施し、当社のミッションに共感を持つ人材の採用を行ってまいります。人材の育成に関しては、採用した人材のオンボーディング施策(入社後の定着施策)を強化し、定着率を向上させるとともに、一人ひとりが強みを活かして活躍ができるように、研修・教育の強化、組織体制の強化及び最適な人員配置を実施してまいります。 ③認知度の向上当社では、これまで求職者会員の獲得及び法人顧客の獲得を目的としてWEBマーケティング等を活用した広告宣伝活動を行ってきました。求職者会員の認知は得られている一方で、新聞、テレビ等の大規模なマスメディア向け広告を打ち出しておらず、法人顧客からの当社の認知度は大手の同業他社と比較してまだ高くありません。既存事業の更なる拡大及び競合企業との差別化を図るに当たり、当社ブランドのより一層の認知度向上とブランド力強化が重要であると認識しております。こうした背景から、広告宣伝への投資や積極的なPR活動を実施し、キャリアデータのプラットフォーマーとして確立した当社ブランドの、認知度の向上を図ってまいります。 ④内部管理体制の強化当社が今後更なる業容拡大、持続的な成長をするためには、リスク管理体制の強化と、確固たる内部管理体制構築を通じた業務の標準化及び効率化の徹底が重要であると考えております。当社では、更なる内部管理体制の強化によって、より一層のコーポレート・ガバナンス機能の充実を図り、経営の公正性・透明性の確保及び企業価値の最大化に努めてまいります。 |
事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 当社の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)事業環境に由来するリスクについて①インターネット関連市場について 当社は、インターネットメディア事業を主たる事業対象としているため、インターネットの活用シーンの多様化、利用可能な端末の増加等のインターネットの更なる普及が成長のための基本的な条件と考えております。インターネットの利用は日常生活の中でごく当たり前のことにはなってきましたが、今後どのように進展していくかについては不透明な部分もあります。 インターネットに関する何らかの弊害の発生や利用等に関する新たな規制の導入、その他予想しなかった要因によって、今後の普及に大きな変化が生じた場合、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ②技術革新について 当社が事業を展開するインターネット業界においては、事業に関連する技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が速く、それに基づく新サービスの導入を行ってまいりました。当社はこれらの変化に対応するため、技術者の確保や必要な研修活動を行っておりますが、これらが想定通りに進まない場合等、変化に対する適切な対応に支障が生じた場合、当社の業界における競争力が低下し、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、インターネットユーザーの多くは、検索エンジンを利用して必要な情報を入手しております。当社のサービスにおきましても、集客の一定割合は検索エンジンを経由しております。検索エンジンからの集客は、表示結果に左右される側面があり、その表示順位に関しては各検索エンジンの運営者側の仕様によって異なります。当社におきましても、検索エンジンに適切な順位で表示されるように必要な対策を講じておりますが、各検索エンジンの運営者側の仕様変更などにより、集客に大きな影響を与える場合、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③四半期毎の業績変動について 当社のキャリアデータプラットフォーム事業は、登録会員・募集企業等のトラフィックの変動に連動して当社の収益も大きく増減します。具体的には、インターンの募集や新卒学生の就職活動が本格化し本選考の集客が行われる第2四半期会計期間及び第4四半期会計期間の時期において当社の収益が大きく増加する傾向にあります。一方で企業の集客需要が少ない第1四半期会計期間及び第3四半期会計期間は収益が上がりにくい傾向にあります。そのため、当社の売上高の成長は、年間を通じて標準化されずに、四半期決算の業績が著しく変動する可能性があります。 なお、前事業年度及び当事業年度における売上高は以下のとおりであります。 (前事業年度)(単位:千円) 第1四半期会計期間(自 2022年1月1日 至 2022年3月31日)第2四半期会計期間(自 2022年4月1日 至 2022年6月30日)第3四半期会計期間(自 2022年7月1日 至 2022年9月30日)第4四半期会計期間(自 2022年10月1日 至 2022年12月31日)売上高510,380993,231559,514776,594 (当事業年度)(単位:千円) 第1四半期会計期間(自 2023年1月1日 至 2023年3月31日)第2四半期会計期間(自 2023年4月1日 至 2023年6月30日)第3四半期会計期間(自 2023年7月1日 至 2023年9月30日)第4四半期会計期間(自 2023年10月1日 至 2023年12月31日)売上高823,3691,360,389716,0511,070,482 ④少子化の影響について 我が国においては少子化が進展しておりますが、当社が提供するサービスの利用が想定される学生等の若年層の数は安定的に推移しており、今後5年~10年程度の中期的なスパンでの少子化の進行による影響は少ないものと考えております。しかし、少子化が更に進行し、当社の認識とは相違して対象ユーザーである学生等の人口が急激に減少した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤景気変動と雇用情勢について 当社が運営する採用DX支援サービスは、景気変動や雇用情勢等の動向に影響を受けやすい特性があります。当社は、幅広い採用領域においてサービスを提供することや顧客基盤の拡大によって環境変化に影響を受けにくい収益構造を目指しておりますが、何らかの要因により、企業の人材採用需要が減退した場合や経済情勢の変化等が当社サービスの需要低下や収益性の低下等を招いた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥その他法的規制について 当社が運営する就活サイト「ONE CAREER」や転職サイト「ONE CAREER PLUS」等の採用に関するプラットフォームは、「職業安定法」が定める募集情報等提供事業として個人情報の適切な管理等の義務が課されております。 また、当社が運営する転職サイト「ONE CAREER PLUS」等で実施している人材紹介事業は「職業安定法」が定める有料職業紹介事業として厚生労働大臣の許可を受け事業を行っております。有料職業紹介事業の許可について、取得後の初回については3年、それ以後は5年ごとの更新が義務付けられており、本書提出日現在の許可の有効期限は2025年9月1日であります。 当社は、規制に準拠したサービス運営を実施しており、今後も法令順守体制の強化や社内教育の実施等を行ってまいりますが、新たな法規制の制定や改正が行われた場合、又は既存法令等の解釈変更等がなされ当社が運営するサービスが新たな法規制の対象となる場合、許可の追加取得が必要となる場合、許可の取消し、業務停止命令若しくは業務改善命令の対象となる場合等には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)事業内容に由来するリスクについて①他社との競合について 当社は「ONE CAREER」の管理運営を通じたキャリアデータプラットフォーム事業を主たる事業領域としておりますが、当事業領域においては大手企業を始めとして多くの事業者が事業の展開をしております。当社は、キャリアデータの質と量を有したメディアの構築と当該データを活用した企業の採用活動・人事業務のDX推進等に取り組み、これら多くの事業者が提供するサービスとの差別化を図っております。 しかしながら、当社と同様のサービスを展開する事業者との競合激化や、競合事業者が提供するサービスに対し十分な差別化が図れなかった場合、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ②機能の充実について 当社は利用者のニーズに対応するため、新卒採用支援メディア「ONE CAREER」及び中途採用支援メディア「ONE CAREER PLUS」における機能の拡充を進めております。当社は機能の拡充や有料機能の導入については利用者のニーズの分析により的確な把握を行った上で実行をしてまいりますが、今後において、利用者のニーズの的確な把握が困難となり、十分な機能の拡充に支障が生じた場合、利用者への訴求力の低下等により、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③継続的なシステムコストについて 当社は、今後の利用者数及びアクセス数の拡大に備え、継続的かつ柔軟にシステム上の対応措置を講じる方針を取っておりますが、当社の計画を上回る急激な利用者数及びアクセス数の増加等があった場合、クラウドサーバーの処理量に一定の負荷をかける機能開発の実装を行う場合もあります。このような事態が生じた場合には、サーバー利用料が大幅に変動することにより、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④知的財産権について 当社は、運営サイト及びサービス名称等について積極的に商標権を取得しています。独自に開発したシステムまたはビジネスモデルに関しても、特許権等の対象となる可能性があるものについては積極的に出願に努めてまいります。また、第三者の特許権、商標権等の知的財産権を侵害しないよう十分な注意を払っております。また、当社が提供するサービスにおいて、当社が所有する知的財産権を第三者に使用許諾する場合や、第三者の所有する知的財産権の使用許諾を受ける場合があり、その場合は使用許諾契約の締結等により適切な管理を行っております。 しかしながら、知的財産権の範囲や契約条件の解釈の齟齬等により、認識外で第三者の知的財産権を侵害した場合、当社は第三者から知的財産権侵害の訴訟、使用差止請求等を受ける可能性があります。その結果、解決に多額の費用と時間がかかり、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤特定のサービスへの依存について 当社のキャリアデータプラットフォーム事業は、現在、新卒採用支援メディア「ONE CAREER」から派生する特定のサービスに大きく依存した事業となっております。当社は今後も「ONE CAREER」のコンテンツ価値向上に努めるとともに、ワンキャリアクラウドシリーズの採用計画機能などの他サービス・派生サービスを積極的に展開し、競合企業のサービスとの差別化を図ってまいりますが、競合企業との競争激化等が、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥新規事業等について 当社は、業容拡大に向けて、ワンキャリアクラウドシリーズの各サービスに続く新たなサービスの創出を目指しております。新規サービスにつきましては、予め回収可能性を十分に調査・検討し実行してまいりますが、安定収益を創出するにはある程度の期間を要する場合があり、その期間において人件費等の先行投資により一時的に利益率が低下し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、想定していた成果を上げることができない場合、撤退コストが発生することがあり、結果として当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦グループイン(M&A)、資本業務提携について 当社は事業基盤の拡大のため、グループイン(M&A)及び資本業務提携を推進事項としております。グループイン(M&A)及び資本業務提携により想定した収益性やシナジー効果が得られない場合、また当初想定し得ない債務等が発生した場合は当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 こうしたリスクに対処するために、社内で収益性やシナジー効果の分析を十分に検討し、社外の税務・財務・法務等の専門家と十分協議し、リスクの低減に努めます。 ⑧広告宣伝の効果について 当社では、既存事業の更なる拡大及び競合企業との差別化を図るために、広告宣伝活動を効率的に実施し、会員数及び法人顧客数の増加を図っております。 広告宣伝活動に関しては、当社が想定する会員及び顧客の属性に可能な限りアプローチできるよう最適な施策を実施しておりますが、会員数及び法人顧客数の増加が、必ずしも当社の想定通りに進捗しない可能性があります。この場合、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨風評について 当社及び当社が提供するサービスに対する否定的な書き込みがインターネット上等で発生し、その書き込みを要因としたSNS等での拡散やマスコミ報道等による風評被害が発生・拡散された場合には、それが事実に基づくものであるかどうかに関わらず、当社の社会的信用、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社では、定期的にインターネット上の風評を調査し、これらの風評の早期発見及び影響の極小化に努めておりますが、外的要因・予測不可能な要因により発生するものも多く、本リスクの顕在化する可能性、程度及び時期を具体的に予測することは困難であります。 (3)当社の事業体制について①人材の確保・育成について 当社の事業が継続的に成長していくためには、優秀な人材の確保、育成及び定着は経営上の重要な課題であります。当社は、必要な人材を確保するため十分な採用予算を確保し、また入社社員に対する研修の実施を通じ、当社の将来を担う優秀な人材の確保・育成に努め、社内研修やレクリエーション等を通じて役職員間のコミュニケーションを図ることで、定着率の向上を図っております。 しかしながら、必要な人材の採用が想定通り進捗しない場合、採用し育成した役職員が当社の事業に寄与しなかった場合、あるいは育成した役職員が退職した場合には、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ②内部管理体制について 当社は、今後の事業運営及び事業拡大に対応すべく、内部管理体制について一層の充実を図る方針であります。しかしながら、事業規模に適した内部管理体制の構築に遅延が生じた場合、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③個人情報保護について 当社は、利用者の登録情報等の個人情報を取得し、利用しているため、個人情報の保護に関する法律が定める個人情報取扱事業者としての義務を課されております。当社は、個人情報の外部漏洩の防止はもちろん、不適切な利用、改ざん等の防止のため、個人情報の管理を事業運営上の重要事項と捉え、保護管理体制の確立に努めており、個人情報保護規程を制定し、個人情報の取り扱いに関する業務フローを定めて厳格に管理するとともに、全従業員を対象として社内教育を徹底する等、同法及び関連法令並びに当社に適用される関連ガイドラインの遵守に努めるとともに、個人情報の保護に積極的に取り組んでおります。なお、当社は2020年3月にプライバシーマークの認証を受けております。しかしながら、悪意のある第三者による外部から当社システムへの不正アクセスや、内部における情報の不適切な取扱い等によって、当社が保有する個人情報等につき漏洩、改ざん、不正使用等が生じる可能性が完全に排除されているとはいえません。従って、これらの事態が起こった場合、適切な対応を行うための相当なコストの負担、当社への損害賠償請求、当社の信用の低下等によって、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④サイトの健全性及び適切性について 「ONE CAREER」及び「ONE CAREER PLUS」では信頼性の低い情報の投稿や、人を傷つける投稿、採用とは関係のない内容を理由とした評価・感想の投稿によって、求職者に誤解を招く情報を与える危険性が存在しております。このため、禁止事項を利用規約に明記するとともに、利用規約に基づいた利用がされていることを確認するためにユーザーサポート体制を整備しております。投稿されたクチコミ情報に関しては全件審査を実施しており、明らかに不適切な投稿を発見した場合には、当該情報を公開中止した上で、利用規約に違反した利用者に対してはユーザーサポートから改善要請を行っているため、一定の健全性は維持されているものと認識しております。 しかしながら、急速な利用者の増加による規模拡大に対して、サービス内における不適切行為の有無等を完全に把握することは困難であり、サービス内においてトラブルが発生した場合には、規約の内容に関わらず、当社が法的責任を問われる可能性があります。一方、当社の法的責任が問われない場合においても、トラブルの発生自体がサイトのイメージ悪化を招き、当社の経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、当社では、就職活動に役立つ記事を「ONE CAREER」上に掲載しております。記事制作にあたっては、マニュアルを整備し、当該マニュアルに沿って適切に運用することにより記事の正確性を担保しておりますが、万一事実と異なる記事が掲載されることや、誤解を招く表現が掲載された場合、社会的信用が毀損され、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社は、今後想定される業容拡大への対応も含めて、監視機能強化のためのユーザーサポートにかかる人員増強等、サービスの健全性や適切性の維持のために必要な対策を講じていく方針でありますが、これに伴うシステム対応や体制強化の遅延等が生じた場合や、対応のために想定以上に費用が増加した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤システム障害について 当社のサービスは、インターネットを介して提供されておりますが、大規模なプログラム不良や自然災害、事故の発生、不正アクセス、その他システム障害やネットワークの切断等が発生する可能性があります。当社は、定期的なバックアップや稼働状況の監視、システム運用・更改手続きの整備により事前防止及び回避に努めておりますが、こうした対応にも関わらず、システム障害が発生し、サービス提供に障害が生じた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥情報セキュリティについて 当社では、利用者の個人情報をはじめとする各種情報の管理・保管等に関して、規程の策定、業務従事者に対する教育、役職員からの誓約書の提出、業務委託先企業に対する管理監督、その他情報セキュリティの確保に関して可能な限りの取り組みを継続的に行っております。しかし、このような情報セキュリティ対策の実施にも関わらず、悪意のある第三者による外部から当社システムへの不正アクセスや、内部における情報の不適切な取扱い等によって情報漏洩等が発生した場合、当社の信用毀損につながり、当社の経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑦コンダクトリスクについて 当社あるいは当社役職員が、法令違反ではないものの社会規範や商習慣に反する、またはユーザー視点の欠如した行為を行うことにより財務的・社会的影響を被るリスクがあります。当社では、こうしたミスコンダクトを防ぐため、リーガルチェック体制の整備、各種研修を通じた従業員教育の徹底、内部通報制度の整備などに取り組んでおります。しかしながら、ミスコンダクトが生じる可能性が完全に排除されているとはいえません。従って、これらの事態が起こった場合、適切な対応を行うための相当なコストの負担、当社への損害賠償請求、当社の信用の低下等によって、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4)その他のリスクについて①大株主について 当社の代表取締役社長である宮下尚之は、当社の大株主であり、同氏の資産管理会社である株式会社MTMの所有株式数を含めると当事業年度末日現在で発行済株式総数の61.9%を所有しております。 同氏は、安定株主として引続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。当社といたしましても、同氏は安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により、大株主である同氏の株式の多くが減少した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。 ②配当政策について 当社は、株主に対する利益還元については重要な経営課題の一つとして認識しております。しかしながら、当社は現在成長段階にあり、より一層の内部留保の充実を図り、収益基盤の安定化・多様化や新規の投資にこれを充当することにより更なる事業拡大を図ることが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。将来的には、その時点における経営成績及び財政状態を勘案しつつ株主に対し利益還元を実施していく方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。 ③株式価値の希薄化について 当社では、役職員に対するインセンティブを目的とした譲渡制限付株式制度及びストック・オプション制度を採用しております。また、今後においても譲渡制限付株式制度及びストック・オプション制度を活用していくことを検討しており、譲渡制限付株式の付与又は現在付与している新株予約権等及び今後付与される新株予約権等についての行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。 なお、当事業年度末現在、新株予約権による潜在株式数は315,760株であり、発行済株式総数5,876,240株の5.4%に相当しております。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。①財政状態の状況(総資産)当事業年度末における総資産は4,190,004千円となり、前事業年度末に比べ873,793千円増加しました。 (流動資産)当事業年度末における流動資産は3,434,966千円となり、前事業年度末に比べ607,366千円増加しました。これは主に現金及び預金528,787千円の増加、売掛金55,947千円の増加によるものであります。 (固定資産)当事業年度末における固定資産は755,038千円となり、前事業年度末に比べ266,426千円増加しました。これは主にソフトウエア仮勘定111,708千円の減少の一方で、ソフトウエア178,694千円の増加、建物72,648千円の増加、敷金及び保証金70,474千円の増加によるものであります。 (負債合計)当事業年度末における負債合計は1,133,812千円となり、前事業年度末に比べ112,602千円増加しました。 (流動負債)当事業年度末における流動負債は1,133,812千円となり、前事業年度末に比べ251,446千円増加しました。これは主に未払金33,537千円の減少があった一方で、契約負債150,490千円の増加、短期借入金100,000千円の増加によるものであります。 (固定負債)当事業年度末における固定負債はありません。これは返済に伴う長期借入金138,844千円の減少によるものであります。 (純資産)当事業年度末における純資産は3,056,191千円となり、前事業年度末に比べ761,190千円増加しました。これは主に当期純利益の計上による利益剰余金694,540千円の増加、ストックオプションの行使による新株の発行及び、譲渡制限付株式報酬としての新株の発行による資本金並びに資本剰余金66,635千円の増加によるものであります。 ②経営成績の状況当事業年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の分類が2類から5類へ移行し、経済社会活動を後押しする形になりました。しかしながら、金融資本市場の変動、物価高騰など、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。人材採用領域においては、有効求人倍率(季節調整値)は2023年12月には1.27倍となり、人材需要は継続して堅調な回復を見せております。また新型コロナウイルス感染症の影響で増えたオンラインでの採用活動が、企業の採用プロセスとして定着したことにより、企業の採用DXへの需要は堅調に推移しております。また、大学での授業をオフラインで実施することが基本となり、部活動やサークル活動といった課外活動がコロナ禍前のように活気を取り戻しつつあるなど、大学生を取り巻く環境に変化も起きています。このような環境の中、当社は積極的な法人向けの広告宣伝活動等で新規取引先との接点を増やし、求人掲載サービスやオンライン企業説明会サービスの販売に繋げました。さらに前事業年度からは、ワンキャリアクラウドシリーズのスカウトサービスをリリースし、販売パートナーの募集を開始するなど、新規取引先の開拓に注力しております。当事業年度において会員数は1,580千人(前期比309千人増)、法人取引累計社数は2,903社(前期比1,050社増)となりました。以上の結果、当事業年度における売上高は3,970,292千円(前期比39.8%増)、営業利益996,039千円(前期比60.9%増)、経常利益997,355千円(前期比60.3%増)、当期純利益694,540千円(前期比55.7%増)となりました。なお、当社はキャリアデータプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。 ③キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べて、528,787千円増加し、3,186,669千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は、以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は916,972千円(前事業年度は664,086千円の収入)となりました。これは主に、法人税等の支払額239,591千円、売上債権の増加額55,947千円があった一方で、税引前当期純利益992,361千円、契約負債の増加額150,490千円、減価償却費84,862千円があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は362,188千円(前事業年度は125,217千円の支出)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出128,910千円、有形固定資産の取得による支出93,914千円、敷金及び保証金の差入による支出75,303千円があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は25,996千円(前事業年度は112,415千円の支出)となりました。これは主に、短期借入れによる収入100,000千円があった一方で、長期借入金の返済による支出171,004千円があったことによるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社が提供するサービスには生産に該当する事項がないため、記載を省略しております。 b.受注実績当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 c.販売実績当社の販売実績は次のとおりであります。なお、当社は、キャリアデータプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。事業の名称当事業年度(自 2023年1月1日至 2023年12月31日)金額(千円)前期比(%)キャリアデータプラットフォーム事業3,970,29239.8(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。当社の財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。 ②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(売上高)新規取引社数が大きく成長し、既存の顧客との取引も継続し、取引単価のアップを実現したことで、ほとんどの商品の売上高が堅調に推移し、売上高は3,970,292千円(前期比39.8%増)となりました。 (売上原価、売上総利益)売上高の増加に伴う労務費及び外注費等の増加があった一方で、規律ある投資と継続的な費用の見直し等、筋肉質な事業運営を行ったことにより、売上原価は前期比16.3%増の703,507千円、売上原価率は3.6ポイント減少して17.7%となりました。この結果、売上高の増加と合わせて売上総利益は3,266,784千円(前期比46.2%増)と増大しました。 (販売費及び一般管理費、営業利益)中途採用を積極的に行ったことによる給料及び手当の増加241,778千円、法人向けの広告宣伝への投資による広告宣伝費の増加81,432千円、オフィス増床による地代家賃の増加74,784千円などにより、販売費及び一般管理費は2,270,745千円(前期比40.5%増)となりましたが、売上高の増加に伴い、営業利益は996,039千円(前期比60.9%増)と増大しました。 (営業外収益、営業外費用及び経常利益)営業外収益は2,350千円(前期比36.4%減)となり、営業外費用は1,034千円(前期比82.4%増)となりました。この結果、経常利益は997,355千円(前期比60.3%増)となりました。 (特別損益及び当期純利益)当事業年度の特別損益の内訳は、特別損失として投資有価証券評価損4,993千円となりました。法人税等合計が297,820千円となり、当期純利益は694,540千円(前期比55.7%増)となりました。 なお、当社の財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析等は「(1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。 ③資本の財源及び資金の流動性当社においては、顧客獲得、受注拡大のための人件費や広告宣伝費、人員獲得のための採用費への資金投下は継続的に実施する方針です。必要な資金については、自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としています。資本政策につきましては、財務の健全性や資本効率など当社にとって最適な資本構成を追求しながら、会社の将来の成長のための内部留保の充実と、株主への利益還元との最適なバランスを考慮して実施してまいります。また、内部留保については、将来の成長のための事業展開と経営体質の強化に優先的に充当してまいります。既存事業の成長に加え、今後の事業展開の過程において、出資、アライアンス、M&A等の投融資の可能性も積極的に追求してまいります。 ④経営上の目標及び達成状況の分析当社は、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として、売上高の継続的かつ累積的な増加を実現するため、売上高の対前期増加率と法人取引累計社数を重要な経営指標と位置付けております。売上高の対前期増加率については、細分化して売上高対前年同四半期増加率の達成状況の分析をおこなっております。当該指標については、下表のとおり売上高対前年同四半期増加率は四半期毎での変動はあるものの堅調に推移しており、法人取引累計社数も継続的に増加しております。今後も営業活動及び広告宣伝活動の強化により新規法人取引社数の拡大に努め、安定的な前期比売上高の増加を目指してまいります。(前事業年度) 第1四半期会計期間(自 2022年1月1日 至 2022年3月31日)第2四半期会計期間(自 2022年4月1日 至 2022年6月30日)第3四半期会計期間(自 2022年7月1日 至 2022年9月30日)第4四半期会計期間(自 2022年10月1日 至 2022年12月31日)売上高対前年同四半期増加率(%)38.151.074.928.4法人取引累計社数(社)(注)1,1181,2561,5371,853(注)法人取引累計社数:各四半期会計期間末時点の数値となります。 (当事業年度) 第1四半期会計期間(自 2023年1月1日 至 2023年3月31日)第2四半期会計期間(自 2023年4月1日 至 2023年6月30日)第3四半期会計期間(自 2023年7月1日 至 2023年9月30日)第4四半期会計期間(自 2023年10月1日 至 2023年12月31日)売上高対前年同四半期増加率(%)61.337.028.037.8法人取引累計社数(社)(注)2,0242,2742,5532,903(注)法人取引累計社数:各四半期会計期間末時点の数値となります。 ⑤経営成績に重要な影響を与える要因について経営上の重要指標としている売上高の対前期増加率及び法人取引累計社数は、今後も成長させていく必要があると認識しており、マーケティング強化による知名度の向上、サービス機能の強化、安定的なサービス提供の施策を引き続き行っていきます。また、その他で当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおり様々な要因があると認識しています。そのため、当社では市場動向に留意しつつ、求職者や企業に求められる機能やサービスを開発していくとともに、優秀な人材の採用、新規サービスの開拓、内部管理体制強化をしていくことにより、当社の経営成績に重要な影響を与えるリスクに適切に対応していく所存であります。 ⑥経営者の問題認識と今後の方針について当社が継続的に成長していくためには、経営者は「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「3 事業等のリスク」に記載の様々な課題に対応していくことが必要であると認識しております。それらの課題に対応するために経営者は常に事業環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、最善の解決策を実施していく方針であります。 |
経営上の重要な契約等 | 5【経営上の重要な契約等】 該当事項はありません。 |
研究開発活動 | 6【研究開発活動】 当社は、さらなるサービス拡充・事業規模拡大のために、保有するキャリアデータを活用した研究開発活動を行っております。当事業年度における研究開発費の総額は3,902千円であります。なお、当社はキャリアデータプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。 |
設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 当事業年度において実施した設備投資の総額は223,065千円(無形固定資産を含む)であり、主なものはITエンジニア就活に特化した就活サイト「ONE CAREER for Engineer」等に係るソフトウエア開発128,910千円、オフィス増床等に係る建物72,648千円によるものであります。また、当事業年度において重要な設備の除却、売却等はありません。なお、当社はキャリアデータプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 |
主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 当社における主要な設備は、次のとおりであります。2023年12月31日現在 事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(人)建物工具、器具及び備品ソフトウエア合計(千円)本社(東京都渋谷区)本社機能133,57026,271274,839434,681151(125)(注)1.当社はキャリアデータプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。2.上記のほか、大阪営業所を賃借しており、その年間の賃借料は本社オフィスを合わせて201,085千円であります。3.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(アルバイト、インターン生を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。 |
設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 当社の設備投資については、景気予測、業界動向、投資効率等を総合的に勘案して策定しております。なお、当事業年度末現在における重要な設備の新設、除却計画は次のとおりであります。 (1)重要な設備の新設等事業所名(所在地)設備の内容投資予定金額資金調達方法着手及び完了予定年月完成後の増加能力総額(千円)既支払額(千円)着手完了本社(東京都渋谷区)建物工具、器具及び備品80,000-自己資金2024年4月2024年6月(注)2(注)1.当社はキャリアデータプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。2.完成後の増加能力については、計数的把握が困難であるため、記載を省略しております。 (2)重要な設備の除却等該当事項はありません。 |
研究開発費、研究開発活動 | 3,902,000 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 223,065,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 30 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 2 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 6,306,000 |
Investment
株式の保有状況 | (5)【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、株式の価値変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とするものを純投資目的である投資株式に区分し、それ以外のものを純投資目的以外の目的である投資株式に区分しております。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社の純投資目的以外の目的である投資株式の保有については、主に出資先との間にパートナーシップを構築し、当社の事業の総合的な発展と企業価値の向上を図ることを目的としております。当社は投資に関する社内管理規則を定め、出資先の事業の運営状況や財務情報の把握に努めるとともに、保有の意義が薄れたと考えられる場合には、投資委員会等において検討を行います。 b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式260,060非上場株式以外の株式--(注)上記の他、投資有価証券勘定には投資事業有限責任組合への出資として1銘柄がありますが、保有株式ではありません。 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(千円)株式数の増加の理由非上場株式160,060協業関係の構築、維持及び強化を図る ため非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 該当事項はありません。 |
株式数が増加した銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 1 |
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 2 |
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 60,060,000 |
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 60,060,000 |
株式数が増加した理由、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 協業関係の構築、維持及び強化を図る ため |
Shareholders
大株主の状況 | (6)【大株主の状況】 2023年12月31日現在 氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 宮下 尚之東京都世田谷区3,63761.91 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区浜松町2丁目11番3号4056.89 長澤 有紘東京都目黒区2484.23 株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1丁目8番12号2454.18 GOLDMAN SACHS INTENATIONAL(常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社)PLUMTREE COURT,25 SHOE LANE,LONDON EC4A 4AU,U.K.(東京都港区六本木6丁目10番1号六本木ヒルズ森タワー)2033.47 BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE-AC)(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)PETERBOROUGH COURT 133 FLEET STREET LONDON EC4A 2BB UNITED KINGDOM(東京都千代田区丸の内2丁目7番1号)1432.45 野村信託銀行株式会社(投信口)東京都千代田区大手町2丁目2番2号1172.00 BNYM SA/NV FOR BNYM FOR BNYM GCM CLIENT ACCTS M ILM FE(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)2 KING EDWARD STREET, LONDON EC1A 1HQ UNITED KINGDOM(東京都千代田区丸の内2丁目7番1号)560.96 UBV Fund-I投資事業有限責任組合東京都千代田区丸の内2丁目5番2号500.85 北野 唯我東京都目黒区400.69計-5,14887.63(注)1.発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合は、小数点以下第3位を四捨五入しております。2.2022年2月22日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、アセットマネジメントOne株式会社が2022年2月15日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2023年12月31日現在における実質所有株式数の確認ができないため、上記大株主の状況には含めておりません。なお、その大量保有報告書の内容は次のとおりです。 氏名又は名称住所保有株券等の数(千株)株券等保有割合(%)アセットマネジメントOne株式会社東京都千代田区丸の内1丁目8番2号2935.09 |
株主数-金融機関 | 4 |
株主数-金融商品取引業者 | 22 |
株主数-外国法人等-個人 | 7 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 24 |
株主数-個人その他 | 1,218 |
株主数-その他の法人 | 13 |
株主数-計 | 1,288 |
氏名又は名称、大株主の状況 | 北野 唯我 |
株主総利回り | 1 |
株主総会決議による取得の状況 | (1)【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式100-当期間における取得自己株式100-(注)1.当事業年度における取得自己株式は、譲渡制限付株式報酬の権利失効により無償取得したものであります。2.当期間における取得自己株式は、譲渡制限付株式報酬の権利失効により無償取得したものであります。3.当期間における取得自己株式には、2024年3月1日からこの有価証券報告書提出日までの譲渡制限付株式報酬の権利失効による無償取得及び単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。 |
Shareholders2
発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1.発行済株式及び自己株式に関する事項 当事業年度期首株式数(株)当事業年度増加株式数(株)当事業年度減少株式数(株)当事業年度末株式数(株)発行済株式 普通株式(注)15,760,600115,640-5,876,240合計5,760,600115,640-5,876,240自己株式 普通株式(注)2126100-226合計126100-226(注)1.普通株式の発行済株式総数の増加115,640株は、新株予約権の権利行使に伴う新株発行による増加110,240株、譲渡制限付株式報酬としての新株発行による増加5,400株であります。2.普通株式の自己株式数の増加100株は、譲渡制限付株式の無償取得によるものであります。 |
Audit1
監査法人1、個別 | 太陽有限責任監査法人 |
独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書 2024年3月28日株式会社ワンキャリア 取締役会 御中 太陽有限責任監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士石上 卓哉 印 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士清水 幸樹 印 監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社ワンキャリアの2023年1月1日から2023年12月31日までの第9期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社ワンキャリアの2023年12月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 キャリアデータプラットフォーム事業に係る収益認識監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、キャリアデータプラットフォーム事業を行っており、当事業年度において売上高3,970,292千円を計上している。会社は、キャリアデータプラットフォーム事業として新卒採用求人メディアの提供、採用ソリューションの提供、マーケティングアライアンス、中途採用求人メディアの提供を行っており、売上高の内容は多岐にわたっている。また、これらの売上高の計上根拠となるものは、検収書や領収書とは限らず、メールデータやWebデータの場合もあり、その信頼性には留意を要する。さらに、顧客との契約によってはサービス提供後、一定の条件を満たす場合に返金を要する場合があり、返金負債の計上が必要となる可能性があるため、売上高計上について留意を要する。会社は、各売上高を適正に計上するため業務フローを構築し、内部統制を整備及び運用している。しかし、売上高の内容が多岐にわたること、計上根拠(資料やデータ)が異なること、返金義務を有する場合があること等から、売上高計上には慎重な判断を伴う。以上から、当監査法人は、キャリアデータプラットフォーム事業に係る収益認識が特に重要な項目であり、重要な虚偽表示のリスクを伴うことから、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、キャリアデータプラットフォーム事業に係る収益認識の妥当性を確かめるため、主として以下の監査手続を実施した。・ 会社の売上高計上に関連する内部統制を把握するとともに、その整備及び運用状況の有効性を評価した。・ 経営者や管理責任者より直近の事業の概況を聴取し、返金義務を有する取引等の発生状況について協議検討した。・ 販売システムの売上データよりサンプルを抽出し、売上高の計上根拠の信頼性を確かめるとともに証憑突合を実施した。なお、そのうち計上根拠がメールデータやWebデータの場合は、改ざんの可能性に留意して、送信元メールアドレスの妥当性を確かめるとともに、メールに添付されたWebデータと計上仕訳の整合性を確かめた。・ 売上高が適切な時期に計上されていることを確かめるために決算月の売上データよりサンプルを抽出し、売上高の計上根拠の信頼性を確かめるとともに証憑突合を実施した。・ 会計システムの売上高と販売システムの売上データとの突合を実施し、差異の分析・検討を実施した。・ 売掛金の期末残高について金額的重要性等に基づきサンプルを抽出し、取引先への確認手続を実施した。また、確認状への回答額に差異がある場合には、その要因を検討し、必要に応じて証憑突合を実施した。・ 売上高を項目ごとに細分化したうえで取引内容を把握し、過年度との比較による増減分析を実施した。 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガードを講じている場合はその内容について報告を行う。監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 キャリアデータプラットフォーム事業に係る収益認識監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、キャリアデータプラットフォーム事業を行っており、当事業年度において売上高3,970,292千円を計上している。会社は、キャリアデータプラットフォーム事業として新卒採用求人メディアの提供、採用ソリューションの提供、マーケティングアライアンス、中途採用求人メディアの提供を行っており、売上高の内容は多岐にわたっている。また、これらの売上高の計上根拠となるものは、検収書や領収書とは限らず、メールデータやWebデータの場合もあり、その信頼性には留意を要する。さらに、顧客との契約によってはサービス提供後、一定の条件を満たす場合に返金を要する場合があり、返金負債の計上が必要となる可能性があるため、売上高計上について留意を要する。会社は、各売上高を適正に計上するため業務フローを構築し、内部統制を整備及び運用している。しかし、売上高の内容が多岐にわたること、計上根拠(資料やデータ)が異なること、返金義務を有する場合があること等から、売上高計上には慎重な判断を伴う。以上から、当監査法人は、キャリアデータプラットフォーム事業に係る収益認識が特に重要な項目であり、重要な虚偽表示のリスクを伴うことから、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、キャリアデータプラットフォーム事業に係る収益認識の妥当性を確かめるため、主として以下の監査手続を実施した。・ 会社の売上高計上に関連する内部統制を把握するとともに、その整備及び運用状況の有効性を評価した。・ 経営者や管理責任者より直近の事業の概況を聴取し、返金義務を有する取引等の発生状況について協議検討した。・ 販売システムの売上データよりサンプルを抽出し、売上高の計上根拠の信頼性を確かめるとともに証憑突合を実施した。なお、そのうち計上根拠がメールデータやWebデータの場合は、改ざんの可能性に留意して、送信元メールアドレスの妥当性を確かめるとともに、メールに添付されたWebデータと計上仕訳の整合性を確かめた。・ 売上高が適切な時期に計上されていることを確かめるために決算月の売上データよりサンプルを抽出し、売上高の計上根拠の信頼性を確かめるとともに証憑突合を実施した。・ 会計システムの売上高と販売システムの売上データとの突合を実施し、差異の分析・検討を実施した。・ 売掛金の期末残高について金額的重要性等に基づきサンプルを抽出し、取引先への確認手続を実施した。また、確認状への回答額に差異がある場合には、その要因を検討し、必要に応じて証憑突合を実施した。・ 売上高を項目ごとに細分化したうえで取引内容を把握し、過年度との比較による増減分析を実施した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | キャリアデータプラットフォーム事業に係る収益認識 |
その他の記載内容、個別 | その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
BS資産
工具、器具及び備品(純額) | 26,271,000 |
有形固定資産 | 159,841,000 |
ソフトウエア | 274,839,000 |
無形固定資産 | 280,568,000 |
投資有価証券 | 67,624,000 |
長期前払費用 | 1,001,000 |
繰延税金資産 | 49,530,000 |
投資その他の資産 | 314,627,000 |
BS負債、資本
短期借入金 | 100,000,000 |
未払金 | 144,198,000 |
未払法人税等 | 192,827,000 |
未払費用 | 33,500,000 |
賞与引当金 | 7,815,000 |
資本剰余金 | 1,486,798,000 |
利益剰余金 | 1,526,421,000 |
その他有価証券評価差額金 | 15,000 |
評価・換算差額等 | 15,000 |
負債純資産 | 4,190,004,000 |
PL
売上原価 | 703,507,000 |
販売費及び一般管理費 | 2,270,745,000 |
営業外収益 | 2,350,000 |
支払利息、営業外費用 | 532,000 |
その他、流動資産 | 2,622,000 |
営業外費用 | 1,034,000 |
特別損失 | 4,993,000 |
法人税、住民税及び事業税 | 295,946,000 |
法人税等調整額 | 1,874,000 |
法人税等 | 297,820,000 |
PL2
当期変動額合計 | 761,190,000 |
営業活動によるキャッシュ・フロー
減価償却費、営業活動によるキャッシュ・フロー | 84,862,000 |
支払利息、営業活動によるキャッシュ・フロー | 532,000 |
棚卸資産の増減額(△は増加)、営業活動によるキャッシュ・フロー | 830,000 |