財務諸表
CoverPage
提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2024-03-28 |
英訳名、表紙 | PIXTA Inc. |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 古俣 大介 |
本店の所在の場所、表紙 | 東京都渋谷区渋谷二丁目21番1号 |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 03-5774-2692(代表) |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
連結決算の有無、DEI | true |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2【沿革】 当社代表取締役社長 古俣大介は、デジタル素材マーケットプレイス「PIXTA(ピクスタ)」の運営を目的として、2005年8月に株式会社オンボードを設立しました。 現在までの沿革は下表のとおりであります。年月概要2005年8月東京都渋谷区渋谷において株式会社オンボード設立2006年5月デジタル素材マーケットプレイス「PIXTA」をリリースし、写真素材の販売を開始2007年6月「PIXTA」上でイラスト素材の販売を開始2009年4月ピクスタ株式会社に商号変更2009年4月本社を東京都目黒区中目黒に移転2010年2月「PIXTA」上で動画素材の販売を開始2010年11月本社を東京都渋谷区渋谷に移転2013年7月「PIXTA」英語版サイトを開設2013年11月シンガポール共和国シンガポール市に現地法人PIXTA ASIA PTE.LTD.を設立2013年12月「PIXTA」中国語版サイトを開設2014年4月定額制デジタル素材マーケットプレイス「Imasia(イメージア)」をリリース2015年4月「Imasia」サイトを「PIXTA」サイトへ統合2015年7月台北市に台湾支店(日商匹克斯塔圖庫股份有限公司台湾分公司)を設立(2021年6月に清算)2015年9月東京証券取引所マザーズに株式を上場2016年2月「PIXTA」タイ語版サイトを開設(2020年5月に閉鎖)2016年2月出張撮影プラットフォーム「fotowa(フォトワ)」を開始2016年5月ベトナム社会主義共和国ハノイ市に現地法人PIXTA VIETNAM CO., LTD.を設立2016年8月子会社としてスナップマート株式会社を設立、当該子会社において株式会社オプトインキュベートよりSnapmart(スナップマート)事業を譲受け(2023年2月に全株式を売却)2016年12月タイ王国バンコク市に現地法人PIXTA (THAILAND) CO., LTD.を設立(2023年12月に清算)2017年3月韓国のTopic Images Inc.を子会社化(2020年12月に全株式を売却)2017年7月「PIXTA」韓国語版サイトを開設(2023年3月に閉鎖)2017年10月「PIXTA」上で音楽素材の販売を開始2018年10月出張撮影プラットフォーム「fotowa(フォトワ)」のサービス提供地域が全国47都道府県に拡大2019年8月「PIXTA」上で4K動画素材、MP4ファイル形式素材の販売を開始2020年11月「PIXTA」上で動画素材の定額制プランの販売を開始2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所マザーズから東京証券取引所グロース市場に移行2022年11月IPコンテンツプラットフォーム「PIXTA IPコンテンツ」を開始(2023年11月にサービス終了)2023年9月オリジナルストックフォト制作サービス「PIXTAカスタム」を開始「PIXTA」上で機械学習用の画像・動画の新規撮り下ろしサービスを開始 |
事業の内容 | 3【事業の内容】 当社グループは、当社(ピクスタ株式会社)及び連結子会社1社(PIXTA VIETNAM CO.,LTD.)によって構成されております。当社グループは、「才能をつなぎ、世界をポジティブにする」ことを企業理念として掲げ、インターネットを最大限活用し、価値を生む人とそれを活かす人を最大多数結びつけ、多様性に富む活気ある社会の実現に貢献していくことを目指しております。その理念のもと、インターネット上で写真・イラスト・動画等のデジタル素材の仕入から販売までを行うオンラインマーケットプレイスの運営を主たる事業としながら、さまざまな分野で才能をつなぎ、無数の感動を生み出し、その集積によって、多数のクリエイティブ・プラットフォームからなる「クリエイティブ・プラットフォーム経済圏」を実現し、2030年に200億円以上の取扱高(※)を目指して事業展開をしております。(※クリエイティブ・プラットフォーム経済圏において行われる取引の総額) 1.クリエイティブ・プラットフォームについて(1)デジタル素材のオンラインマーケットプレイス「PIXTA(ピクスタ)」(PIXTA事業)について① デジタル素材とは 「PIXTA」は、インターネット上でデジタル素材の販売を行うマーケットプレイス型のサービスです。 デジタル素材とは、広告やコンテンツを制作するうえで、ビジュアル効果を高めるための素材として利用される写真・イラスト・動画等の素材を指します。「PIXTA」では、このデジタル素材を国内外のクリエイターからクラウドソーシング形式で収集し、素材を必要とする法人・個人向けに販売しております。 従前、新聞・書籍・チラシ・カタログ等の紙媒体を中心とする広告等に用いられる素材は、広告代理店、デザイン制作会社といった広告制作を専門とする企業によって使用されるのが一般的でした。しかし、インターネット環境の発展や技術革新によるデジタルコンテンツの制作コストの低下を主な背景として、動画広告を含むインターネット広告やデジタルサイネージ(注1)などのデジタル販売促進ツール、電子書籍やスマートフォン(以下、スマホ)アプリなど、デジタル素材の利用範囲の裾野も広がってきております。 このような背景のもと、「PIXTA」が取り扱うデジタル素材は広告制作会社やデザイン制作会社のみならず、出版・印刷会社、その他企業・団体など幅広い業種の法人からフリーランス等の個人まで多様な属性の購入者に利用されています。また、利用される素材の種類も写真・イラストから動画等へと多様化してきております。 また、このような素材は、これまでは専門業者によって制作されていましたが、デジタル一眼レフカメラをはじめとした撮影・編集機材の普及により、アマチュアでもクオリティの高い素材を制作することが可能となりました。「PIXTA」では、プロ・アマチュアを問わずオンラインで素材を投稿することができるため、会社員、主婦、学生、シニア等のアマチュアクリエイターからプロのフォトグラファー、イラストレーター、ビデオグラファーまで、国内外の幅広い層のクリエイターが、時間や距離、経歴や経験など既存の枠組みにとらわれることなく素材の提供を行っております。 ② 「PIXTA」の特徴 「PIXTA」の素材は、すべてロイヤリティフリー・ライセンス(注2)で提供されております。購入者は、利用対価を支払うことにより、利用規約で定められた範囲において何度でも自由に利用できるデジタル素材をダウンロードすることが可能です。また「PIXTA」では、都度1点から素材を購入できる「単品販売」と、契約期間中であれば一定数に達するまで定額料金で素材をダウンロードできる「定額制販売」という2種類の販売制度を展開しており、必要なときに無駄なく素材を購入したいニーズと大量・頻繁に素材を使用したいニーズの双方に応えられる体制を構築しております。 購入者獲得に際しては、SEO・SEM(注3)などいわゆるオンラインマーケティングにより多くの見込み客を誘導する仕組みを構築しております。また、サイトを訪れた購入者が欲しい素材をすぐ探せるようにするための検索機能の改良や、会員登録から購入までの手続を簡素化するようなサイトの利便性を高める改善を常時行っております。 素材を提供するクリエイターへは、当該素材が実際に売れた場合に、販売価格と当社で定める「コミッション率」に応じた「獲得クレジット」を付与します。クリエイターは、保有する「獲得クレジット」が当社の定める最低支払基準額を超えた時点で、希望する金額を、希望するタイミングで換金申請することができます。 素材のクオリティを確保するため、素材の販売にあたっては独自の審査を行っております。また、一定のクオリティを有する素材を当社にのみ提供できるクリエイターに対しては「専属クリエイター」に登録できる制度を設け、報酬の支払いや審査において優遇を行っております。さらに、一定のニーズを有する人物素材を当社にのみ継続的に提供できるクリエイターを「人物専属クリエイター」と位置づけ、人物モデルを紹介するなどの撮影サポートを行っております。このような取り組みを通じて購入者のニーズに応える素材を提供できるクリエイターの活性化を図っております。(注1)デジタルサイネージとは屋外や店頭などに設置された、広告や案内情報を掲載するための映像表示装置のこと。(注2)ロイヤリティフリー・ライセンスとは事前に取り決められた使用許諾範囲内であれば、追加の使用料(ロイヤリティ)の発生が免除されている著作物の使用権のこと。一度データを購入すれば、その後は利用規約の定める範囲で何度でも使用可能。(注3)SEO・SEMとはSEOとは、検索エンジンの検索結果のページの表示順の上位に自らのWebサイトが表示されるように工夫すること。SEMとは検索エンジンから自社Webサイトへの訪問者を増やすマーケティング手法のひとつ。 (2)出張撮影プラットフォーム「fotowa(フォトワ)」(fotowa事業)について 「fotowa」は、当社が2016年2月に開始した、撮影してほしい人とフォトグラファーをつなぐ出張撮影プラットフォームです。ニューボーン(新生児)撮影やハーフバースデー、お宮参りや七五三等の子どもの記念日・行事等において、インターネット上で好みのフォトグラファーと時間・場所を指定して予約し、ナチュラルでおしゃれな家族の記念写真を撮影することができます。 ライフイベントの撮影需要増加やSNSの普及による写真共有の需要の高まりを受け、個人向けの撮影サービス市場は拡大傾向にあります。 当社が「PIXTA」で培ったクリエイターネットワークとプラットフォーム運営ノウハウを活かして「fotowa」を運営していくことにより、この市場の需要に応え、また、フォトグラファーに新たな活躍の場を提供していきたいと考えております。 当社グループの事業系統図は以下のとおりであります。 |
関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 名称住所資本金主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容(連結子会社)PIXTA VIETNAM CO.,LTD.ベトナム共和国ハノイ市30,000USドル当社グループ内のシステム開発事業100.0役員の兼任当社からの業務委託 |
従業員の状況 | 5【従業員の状況】 (1)連結会社の状況 2023年12月31日現在セグメントの名称従業員数(人)PIXTA事業62(15)fotowa事業23(0)報告セグメント計85(15)その他18(-)全社(共通)23(1)合計126(16)(注)1.従業員数は就業人員(契約社員を含み、当社グループからグループ外への出向者を除く。)であり、従業員数欄の( )外書きは、臨時従業員(アルバイトを含む。)の年間平均雇用人員(1日8時間換算)であります。2.「全社(共通)」として記載している従業員数は、特定の事業に区分できない管理部門に所属しているものであります。 (2)提出会社の状況 2023年12月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)78(16)38.187.016,240 セグメントの名称従業員数(人)PIXTA事業33(15)fotowa事業16(0)報告セグメント計49(15)その他10(-)全社(共通)19(1)合計78(16)(注)1.従業員数は就業人員(契約社員を含み、当社から社外への出向者を除く。)であり、従業員数欄の( )外書きは、臨時従業員(アルバイトを含む。)の年間平均雇用人員(1日8時間換算)であります。2.平均年間給与は、基準外賃金を含んでおります。3.「全社(共通)」として記載している従業員数は、特定の事業に区分できない管理部門に所属しているものであります。 (3)労働組合の状況労働組合は結成されておりませんが、労使関係は安定しております。 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異提出会社及び連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、「才能をつなぎ、世界をポジティブにする」ことを企業理念として掲げ、インターネットを最大限活用し、価値を生む人とそれを活かす人を最大多数結びつけ、世界中の才能をつなげるクリエイティブプラットフォームを創造することで、多様性に富む活気ある社会の実現に貢献していくことを目指しております。 (2)経営環境とそれに対応する経営戦略 当社グループにおけるサービスの売上のうち、インターネット広告を含む各種広告にかかる素材利用が一定の割合を占めております。 当社グループの主要な事業であるPIXTA事業において取り扱う写真・イラスト・動画等のデジタル素材は、主に、企業やメディア各社、広告制作会社そしてデザイナーによりさまざまな媒体での広告制作物において、ビジュアル効果を高めるために使用されております。 インターネット広告市場につきましては、2023年に、インターネット広告費で3兆3,330億円(前年比7.8%増)(※)と、1996年から一貫して成長を続けており、広告のインターネットメディアへのシフトが続いております。 従って、当社グループを取り巻く事業環境は、今後もインターネットメディア及び動画広告をはじめとするインターネット広告市場の拡大や、著作権等に関するコンプライアンス意識の高まりを受け、デジタル素材ニーズはさらに増加していくものと想定されます。 また、主にSNSの普及を背景としたライフイベント時の撮影ニーズ増加・ライフイベントの多様化を受け、家族写真撮影の市場も拡大・多様化の傾向にあります。 このような経営環境のもと、PIXTA事業につきましては、今後も定額制を軸とした安定成長を続けるために、定額制購入ページへの流入強化に加え、検索に関するユーザーインターフェースの改善や機能追加等のユーザーの利便性向上に資する取り組みを進めてまいります。 fotowa事業につきましては、撮影件数の継続的な増加に向けて、衣装レンタル等の撮影周辺を含めたサービス拡充を通じて、サービス満足度向上、リピート利用の増加に努めてまいります。(※ 出典:株式会社電通「2023年 日本の広告費」) (3)目標とする経営指標 当社グループは、中長期的な事業拡大と企業価値の増大を図っていくために、重要な経営指標として、売上高、営業利益及びそれらの成長率を重視しております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは、さらなる事業拡大と収益基盤の安定化のために、以下の項目を対処すべき課題と認識し、対応を推進しております。 ① 収益基盤の強化 当社グループは、主力サービスであるPIXTA事業においてデジタル素材販売による収益基盤を構築し、PIXTA事業で得られる利益をもとに新規事業への投資を行っております。事業拡大による飛躍的な成長を遂げるために、収益基盤の強化は重要な課題であると認識しております。 今後もPIXTA事業を安定的に成長させていくため、長期的な収益基盤の軸となる定額制販売の強化及び販売素材の充実に努めてまいります。 また、fotowa事業及びその他の新規事業においても、顧客獲得施策を推進し、収益基盤の構築に取り組んでまいります。 ② 新規サービス・新規事業の立ち上げ 現在、当社グループにおいては複数のクリエイティブ・プラットフォームを運営しておりますが、既存のプラットフォームの強みを活かした新規サービス・新規事業の開拓は課題の一つであると認識しております。 今後も、素材のジャンル拡大や販売方法・提供サービスの多様化等、ユーザーにとって価値のある新規サービス・新規事業を検討し展開していきたいと考えております。 ③ サービスの継続的改善及び技術革新への対応 当社グループが展開する事業は、技術革新や顧客ニーズの変化等の激しい業界であり、特に近年では、AIを用いた自動画像生成等の制作技術革新が進んでおり、運営サービスの継続的な改善は不可欠な課題であると認識しております。 この課題に対応するため、AI技術の積極的な活用により新たな顧客層の開拓やユーザビリティの向上に努めてまいります。また、サイト・サービスの安全性強化及び安定運用のための施策についても引き続き取り組んでまいります。 ④ 人材の確保・育成 事業拡大及び経営体制の強化のために、優秀な人材の確保・育成は不可欠な課題であると認識しており、当社グループ理念に共感する優秀な人材を獲得するための採用施策及び企業理念や行動指針であるピクスタウェイの共有等に取り組んでおります。 また、当社では、既にリモートワーク体制を原則とした勤務体制を整備しておりますが、今後も、社員が生産性を最大化できる環境で業務に取り組めるような体制の整備を推進してまいります。 ⑤ 経営管理体制の強化 企業価値の継続的な向上を図るにあたり、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するような仕組みを強化・維持していくことが不可欠であると認識しております。そのため、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保のための内部統制システムの適切な運用、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守を徹底してまいります。 |
事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅したものではありません。 また、本書提出日現在において、以下に記載したリスクが顕在化する可能性についてはいずれも低いと判断しておりますが、リスクが顕在化する可能性が発生した場合には、早期に財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローへの影響にかかる分析を行ったうえで、必要な対応を図ってまいります。 (1)事業環境に関わるリスクについて① 広告市場の動向について 当社グループにおけるサービスの売上のうち、PIXTA事業においては、インターネット広告を含む各種広告にかかる素材利用が一定の割合を占めております。このため、常に広告市場の動向を注視し、幅広いニーズに対応するための素材の充実及び価格体系や提供プランの最適化に取り組んでおりますが、広告市場の変化や景気低迷による広告制作予算の削減等外部環境の変動により、当初想定していた収益を確保することができない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 家族写真撮影市場の動向について 当社グループにおけるサービスのうち、fotowa事業においては、子ども・家族写真の出張撮影が主な売上を占めております。お宮参りや七五三等の伝統的な子どもの記念日・行事等に加え、ニューボーン(新生児)撮影やハーフバースデー等の比較的新しい撮影ジャンルにおける顧客開拓を進めておりますが、これらの子どもの記念日・行事等に関する消費動向の変化等の外部環境の変動により、当初想定していた収益を確保することができない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、子ども写真撮影市場は、少子化にも関わらず安定した成長を続けておりますが、既に写真館や出張撮影サービスの競合が複数社存在しております。fotowa事業では、カメラマンのクオリティやサービスサイトの使用感向上、周辺サービスの付加価値を高めることによる差別化に取り組んでおりますが、競合他社と比べ当社グループの競争力が低下した場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 技術革新等への対応について 当社グループが事業を展開するクリエイティブ業界においては、技術革新や顧客ニーズ等の変化の激しい業界であり、特に近年では、AIを用いた自動画像生成等の制作技術革新が進んでおります。 当社グループでは、業界の動向を注視しつつAI技術の積極的な活用により、サービス価値向上に取り組んでおりますが、当社が予期しない急激な変化が発生し、適時な対応が取れなかった場合には、当社グループの競争力の低下につながり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ システム・セキュリティ対応並びにシステム障害の発生による影響について 当社グループは、主にインターネットを媒介としてサービスを提供しており、システムトラブルの発生可能性を低減するために、安定的運用のためのシステム強化、セキュリティ強化を推進し、トラブルが発生した場合においても、短時間で復旧できるよう努めております。 しかしながら、大規模なシステムの不具合や想定を大幅に上回るアクセスの集中、コンピュータウイルス・サイバー攻撃等当社が予期しない事象の発生によって、開発業務やシステム設備並びにバックアップデータ等に重大な被害が発生した場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)事業運営に関わるリスクについて① 優良クリエイター・カメラマンの確保について PIXTA事業においては、クラウドソーシングにより不特定多数のクリエイターから素材を受け入れ、販売しております。購入者のニーズに合う素材を提供するクリエイター増加のため、専属クリエイター・独占提供素材に関する制度を設け、また、クリエイター向けの情報発信やセミナー・撮影会等のイベントを開催する等の施策を継続的に実施しております。 また、fotowa事業においては、当社独自の審査を経て登録されたカメラマンが、ユーザーの予約申込に応じて指定された場所へ赴き撮影を行っております。 しかしながら、何らかの予期せぬ事象発生により、優良クリエイターやカメラマンが十分に確保できず、購入者やユーザーのニーズに対応できない状況となった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 撮影時の事故・トラブル等について fotowa事業においては、カメラマン登録に際し独自の審査を実施し、ユーザーと円滑にコミュニケーションを取りながら高品質な家族写真を撮影可能なカメラマンを厳選し登録しております。また、撮影が安全・円滑に行われるよう、カメラマン向けのガイドライン整備や情報提供を定期的に実施しております。 しかしながら、万が一、機材不良等による撮影遂行の不可、撮影中の怪我や器物破損等の事故、カメラマンとユーザー間のトラブルその他予期せぬトラブル等が発生した場合には、対応にかかる工数・経費発生や当社サービスの信用低下及びイメージ悪化につながる等、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 新規サービス・新規事業の開拓のための戦略的投資について 当社グループにおいては複数のクリエイティブ・プラットフォームを運営しておりますが、一層の事業拡大のために、既存のプラットフォームの強みを活かした新規サービス・新規事業の開拓及び育成に取り組んでいく方針でおります。 これらにより、システム投資やマーケティング等にかかる追加的な支出が発生し、利益率が低下する可能性があります。また、予測とは異なる状況が発生し、新規サービス・新規事業の展開が計画通りに進まない場合、投資を回収できず、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)法的規制について① 一般的なインターネットにおける法的規制について 当社グループが展開する事業分野においては、「特定商取引に関する法律」「資金決済に関する法律」等をはじめとする法規制が存在しております。また、インターネット上のプライバシー保護の観点からの議論等、インターネット利用の普及に伴う法的規制の在り方については引き続き検討が行われている状況にあります。 このため、今後インターネット関連分野において新たな法律の制定や既存法令の改正による規制強化等がなされた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 個人情報取扱事業者であることについて 当社グループは、サービス利用者に関する個人情報の取扱事業者であり、これらの個人情報を電磁的方法により記録し、管理しております。このため、当社グループでは社内規程やルールの整備、社内管理体制の強化、社員教育の徹底、情報システムのセキュリティ強化等により、個人情報を保護するための管理機能の向上を図り、「個人情報の保護に関する法律」の遵守、個人情報の漏洩防止に努めております。 しかしながら、これらの個人情報が漏洩した場合、社会的信用の失墜、対応にかかる多額の経費発生等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 知的財産権、肖像権等について 当社グループのサービスにおいてはいずれも、デジタル素材に係る著作権等の知的財産権を適切に管理し、その利用許諾をすることが事業の根幹であると認識しております。例えばPIXTA事業については、クリエイターに対し、デジタル素材のアップロード時に権利に関する確認を行う、また特定の個人を識別することが可能な人物素材に関しては肖像権使用同意の取得を必須とするなどの対応を行っております。fotowa事業についても、サービスの性質に合わせて適宜必要な措置を講じております。 また、新規事業・新規サービスの開発にあたっても、弁護士等専門家と協議検討の上、権利侵害が発生しないよう、細心の注意を払ってサービスの設計にあたっております。 しかしながら、そうした対応にも関わらず、権利侵害が発生し、訴訟等の紛争に至った場合、社会的信用の失墜、対応にかかる多額の経費発生等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ デジタル素材の不正使用等について PIXTA事業においては、利用規約及び関連するサイト内の表示により、デジタル素材の利用可能範囲及び禁止行為を明確に購入者に提示しております。万一不正使用が発生した場合、速やかな通報が可能なように不正使用報告専用フォームをサイト内に設置し、各案件について、迅速かつ適切な対応にあたるよう努めております。 しかしながら、不正使用による訴訟等の紛争に至った場合、社会的信用の失墜、対応にかかる多額の経費発生等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)その他のリスクについて① 人材確保・育成について 事業拡大及び経営体制の強化のため、優秀な人材の確保及び育成を継続していくことが必要であると考えており、特に、当社グループ理念に共感する優秀な人材を獲得するための採用施策及び企業理念や行動指針であるピクスタウェイの共有等に取り組んでおります。 しかしながら、当社グループの求める人材が必要な時期に十分確保・育成できなかった場合や想定外の人材の流出が進んだ場合には、経常的な業務運営及び新規事業の拡大等に支障が生じ、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 自然災害等の影響について 地震、風水害等の自然災害によりシステム等の設備、社員等への被害が発生し、事業運営に支障をきたした場合、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 また、感染症の流行等については、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、国内拠点を対象にリモートワークを原則とした勤務制度を速やかに導入し、緊急事態宣言発令等オフィスでの事業活動が困難な状況となった場合にも通常通りの事業活動を継続できる体制を整備してまいりました。 しかしながら、このような感染症拡大等により経済状況が著しく悪化し、(1)に記載した事業環境が影響を受けた場合、当社グループの事業及び業績へも影響を及ぼす可能性があります。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況 当連結会計年度における我が国経済は、内需を中心に緩やかに回復しており、雇用・所得環境が改善に向かうなど、景気は緩やかな回復傾向にあります。その一方で、不安定な国際情勢等による資源価格の高騰や円安の継続、世界的な金融引き締め等により企業を取り巻く環境は依然として先行き不透明な状況が継続しております。 当社グループを取り巻く環境としましては、スマートデバイス、スマートフォン(以下、スマホ)アプリやインターネット広告(動画広告を含む)の普及に伴い、これまで以上にインターネットでのデジタル素材の活用機会が増えております。また、近年、スマホに付属するカメラ機能の高機能化やアプリの加工技術の向上により誰もが手軽に高品質の写真撮影ができるようになり、さらに撮影したスマホ写真をソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下、SNS)に投稿・共有するスタイルが若年層を中心に定着してきました。また、ライフイベントごとの撮影機会の増加やSNSでの写真共有の増加に伴い、個人の撮影サービス市場は拡大するとともに、顧客ニーズは多様化しております。 このような状況の下で、当社グループは「才能をつなぎ、世界をポジティブにする」という企業理念の下、主にデジタル素材マーケットプレイス「PIXTA(ピクスタ)」、出張撮影プラットフォーム「fotowa(フォトワ)」を運営してまいりました。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は2,621,639千円(前期比5.9%減)、営業利益は335,147千円(前期比88.1%増)、経常利益は302,135千円(前期比61.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は261,559千円(前期比114.7%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。a.PIXTA事業 PIXTA事業において、定額制の月間購入者数累計は、月20点、月50点等の少量ダウンロードプランの拡充によるユーザーの利便性向上に資する取り組みが寄与し、142,746人(前期比9.9%増)となりました。一方、単品の月間購入者数累計は、Googleコアアルゴリズムのアップデートの影響でユーザーの当社サイトへの流入が減少したこと等により、119,107人(前期比10.7%減)となりました。 以上の結果、当連結会計年度における売上高は2,328,226千円(前期比3.1%減)、うち定額制売上高は、1,340,166千円(前期比4.4%増)となりました。また、セグメント利益は、887,432千円(前期比4.7%減)となりました。b.fotowa事業 fotowa事業において、リピート率は増加したものの、広告費の抑制により広告経由のサイト流入は減少したため、累計撮影件数は29,193件(前期比2.2%減)となりました。一方で、ギフト券の失効に伴う売上を当連結会計年度に8,874千円(前期は89千円)計上しました。これは新型コロナウイルス感染症による行動制限に伴い有効期限を延長していたギフト券について延長後の有効期限が到来し失効したことにより増加しました。 以上の結果、当連結会計年度における売上高は206,737千円(前期比2.8%増)となりました。 また、セグメント損失は、広告宣伝費を抑制させたことにより、90,540千円(前期はセグメント損失260,321千円)となりました。 なお、2023年2月14日付で当社の連結子会社であったスナップマート株式会社の全株式を譲渡したため、連結の範囲から除外しております。これに伴い、当連結会計年度よりSnapmart事業を報告セグメントから除外しております。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,510,054千円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において営業活動により獲得した資金は285,603千円(前期は167,876千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が346,496千円となった一方、広告宣伝費の支払減少に伴い未払金の増減額が79,828千円の減少、法人税等の支払額が30,935千円となったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において投資活動により獲得した資金は33千円(前期56,239は千円の支出)となりました。これは主に、連結範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入が30,433千円となった一方、無形固定資産取得による支出が26,597千円、資産除去債務の履行による支出が7,500千円となったことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において財務活動により使用した資金は246,889千円(前期は200,610千円の支出)となりました。主な支出要因は、長期借入金の返済による支出60,258千円、自己株式の取得による支出199,951千円となったことによるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ。)の事業は、提供するサービスの性質上、生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。 b.受注実績 当社グループは受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2023年1月1日至 2023年12月31日)販売高(千円)前年同期比(%)PIXTA事業2,328,226△3.1%fotowa事業206,7372.8% 報告セグメント計2,534,963△6.9%その他86,67535.1% 合計2,621,639△5.9% (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社が判断したものであり、将来生じる実際の結果とは異なる可能性があります。 ①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 1)財政状態の分析(資産) 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ30,766千円減少し、2,305,072千円となりました。これは主に、現金及び預金が78,240千円、ソフトウエアが6,888千円増加した一方で、流動資産のその他が42,291千円、繰延税金資産が39,468千円、投資有価証券が25,213千円減少したことによるものであります。(負債) 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ109,900千円減少し、1,316,545千円となりました。これは主に、流動負債のその他が49,486千円、未払法人税等が14,922千円増加した一方で、未払金が75,488千円、長期借入金が40,008千円、契約負債が22,845千円、1年内返済予定の長期借入金が20,250千円、買掛金が15,717千円減少したことによるものであります。(純資産) 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ79,133千円増加し988,527千円となりました。これは主に、利益剰余金が261,559千円増加した一方で、自己株式の取得に伴う自己株式の増加199,951千円により減少したことによるものであります。 2)経営成績の分析(売上高) 当連結会計年度の売上高は、2,621,639千円(前期比5.9%減)となり、そのうちPIXTA事業の定額制売上は1,340,166千円(前期比4.4%増)となりました。主な要因は、PIXTA事業の定額制の売上が堅調に推移した一方で、PIXTA事業の単品売上においてはGoogleコアアルゴリズムのアップデートの影響でユーザーの当社サイトへの流入が減少したこと、また、2023年2月14日付で当社の連結子会社であったスナップマート株式会社の全株式を譲渡したためであります。(売上原価) 当連結会計年度の売上原価は908,223千円(前期比2.6%減)となりました。主な要因は、PIXTA事業の単品売上の減少に伴い素材仕入が減少したこと及びPIXTA事業に係るコンテンツ資産の償却費用が減少したこと等によるものであります。(販売費及び一般管理費) 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、1,378,268千円(前期比17.8%減)となりました。主な要因は、fotowa事業の広告宣伝費の減少によるものであります。(営業外損益) 当連結会計年度の営業外収益は10,834千円(前期比9.0%増)となりました。主な内訳は、為替差益3,280千円、受取手数料4,413千円であります。 当連結会計年度の営業外費用は43,846千円(前期比5,984.1%増)となりました。主な内訳は、支払手数料37,904千円、本社移転費用5,498千円、支払利息419千円であります。(特別損益) 当連結会計年度の特別利益は62,360千円(前期比62,360千円増)となりました。主な内訳は、債権譲渡益48,380千円、関係会社株式売却益10,008千円であります。 当連結会計年度の特別損失は18,000千円(前期比18,000千円増)となりました。主な内訳は、投資有価証券評価損18,000千円であります。(法人税等) 当連結会計年度の法人税等は84,936千円(前期比29.6%増)となりました。 以上の結果、当連結会計年度の営業利益は335,147千円(前期比88.1%増)、経常利益は302,135千円(前期比61.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は261,559千円(前期比114.7%増)となりました。 3)キャッシュ・フローの状況の分析各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。 ②重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。 当社グループが採用している重要な会計方針及び重要な見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 会計方針に関する事項」、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載をしております。 ③経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、システム、事業運営体制等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。 そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場ニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応してまいります。 ④経営戦略の現状と見通し 当社グループを取り巻く事業環境においては、今後もインターネットメディア及び動画広告をはじめとするインターネット広告市場の拡大に伴い、デジタル素材へのニーズがさらに増加していくものと想定されます。 このような事業環境のもと、当社グループでは引き続きPIXTA事業については、サイトの改善による顧客獲得及びコンバージョン強化に注力するとともに、顧客の多様なニーズを満たすための定額制プランの拡充、販促活動や、音素材などの新たな素材カテゴリの拡充に積極的に取り組んでまいります。 加えて、出張撮影プラットフォーム運営のfotowa事業などの新規事業のさらなる成長のための施策を実施し、これらに対して必要な投資を行ってまいります。 ⑤経営者の問題認識と今後の方針について 当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案し、当社グループの企業価値を最大限に高めるべく努めてまいります。経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりですが、特に既存事業において新規購入者及び継続的な購入者の増加施策やサービスの継続的改善を通じて収益基盤の安定化を図ると共に、さらなる成長のため新規事業を積極的に推進してまいりたいと考えております。 ⑥資本の財源及び資金の流動性 当社グループの主な資金需要は、PIXTA事業及びfotowa事業における人件費、広告宣伝費があります。 これらの資金需要に対応するための財源は、営業活動によるキャッシュ・フローで得られる自己資金により調達することを基本としておりますが、必要に応じて金融機関からの借入等により調達していく考えであります。 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,510,054千円となり、当社グループの事業を推進していく上で充分な流動性を確保しております。 ⑦経営方針・経営戦略・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について 当社の経営方針・経営戦略・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、中長期的な事業拡大と企業価値の増大を図っていくために、重要な経営指標として売上高、営業利益及びそれらの成長率を重視しており、当連結会計年度における売上高は2,621,639千円(前期比5.9%減)、営業利益は335,147千円(前期比88.1%増)となりました。 引き続き、これらの改善に向け取り組んでまいります。 ⑧セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 1)PIXTA事業 PIXTA事業において、定額制の月間購入者数累計は、月20点、月50点等の少量ダウンロードプランの拡充によるユーザーの利便性向上に資する取り組みが寄与し、142,746人(前期比9.9%増)となりました。一方、単品の月間購入者数累計は、Googleコアアルゴリズムのアップデートの影響でユーザーの当社サイトへの流入が減少したこと等により、119,107人(前期比10.7%減)となりました。 以上の結果、当連結会計年度における売上高は2,328,226千円(前期比3.1%減)、うち定額制売上高は、1,340,166千円(前期比4.4%増)となりました。また、セグメント利益は、887,432千円(前期比4.7%減)となりました。 2)fotowa事業 fotowa事業において、リピート率は増加したものの、広告費の抑制により広告経由のサイト流入は減少したため、累計撮影件数は29,193件(前期比2.2%減)となりました。一方で、ギフト券の失効に伴う売上を当連結会計年度に8,874千円(前期は89千円)計上しました。これは新型コロナウイルス感染症による行動制限に伴い有効期限を延長していたギフト券について延長後の有効期限が到来し失効したことにより増加しました。 以上の結果、当連結会計年度における売上高は206,737千円(前期比2.8%増)となりました。また、セグメント損失は、広告宣伝費を抑制させたことにより、90,540千円(前期はセグメント損失260,321千円)となりました。 なお、2023年2月14日付で当社の連結子会社であったスナップマート株式会社の全株式を譲渡したため、連結の範囲から除外しております。これに伴い、当連結会計年度よりSnapmart事業を報告セグメントから除外しております。 |
経営上の重要な契約等 | 5【経営上の重要な契約等】 該当事項はありません。 |
研究開発活動 | 6【研究開発活動】 当社グループは、新規事業及び既存事業に競争力をもたらすことを目標に研究開発に取り組んでおります。 当連結会計年度において当社グループが支出した研究開発費の総額は12,284千円であります。 研究開発活動の概略を示すと次のとおりであります。なお、当社グループでは、研究開発活動はセグメントに関連付けた費用はなく、全社費用として管理していることから、セグメント毎の研究開発費の記載を省略しております。 当連結会計年度において、主にAI機能を用いた画像及びテキスト生成の技術調査等を行いました。 |
設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 当連結会計年度において実施いたしました設備投資等の総額32,375千円であり、その主なものは、PIXTA事業における自社利用ソフトウエアの制作28,888千円であります。 なお、当連結会計年度において重要な設備の除却、売却はありません。 |
主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 (1)提出会社2023年12月31日現在 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額従業員数(人)建物(千円)工具、器具及び備品(千円)ソフトウエア(千円)合計(千円)本社(東京都渋谷区)PIXTA事業ソフトウエア事務所等--70,14170,14133(15)本社(東京都渋谷区)fotowa事業事務所等----16(0)本社(東京都渋谷区)その他事務所等----10(-)本社(東京都渋谷区)全社(共通)事務所等-2,546-2,54619(1) (2)在外子会社2023年12月31日現在 会社名事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額従業員数(人)建物(千円)工具、器具及び備品(千円)ソフトウエア(千円)合計(千円)PIXTA VIETNAM CO.,LTD.本社(ベトナム共和国ハノイ市)事務所等-4,059-4,05948(-) (注)1.上記の他、各事業所の事務所等を賃借しております。年間賃借料は45,683千円計上しております。2.従業員数は就業人員(契約社員を含み、当社から社外への出向者を除く。)であり、従業員数欄の( ) 外書きは、臨時従業員(アルバイトを含む。)の年間平均雇用人員(1日8時間換算)であります。3.現在休止中の主要な設備はありません。 |
設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 (1)重要な設備の新設 該当事項はありません。 (2)重要な設備の除却等 該当事項はありません。 |
研究開発費、研究開発活動 | 12,284,000 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 32,375,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 38 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 7 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 6,240,000 |
Investment
株式の保有状況 | (5)【株式の保有状況】 ①投資株式の区分の基準及び考え方 当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする投資株式については純投資目的である投資株式とし、それ以外の投資株式については、純投資目的以外の目的である投資株式と判断しております。 ②保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 対象株式が資本業務提携など実業と強く関わり、かつ保有することで当該提携がより円滑に進むことが合理的に説明できる場合に限り実施する方針であります。 取得後においては、当該提携の効果を取締役会等にて定期的にチェックし、保有の合理性及び保有の可否を検証しております。 b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式3-非上場株式以外の株式-- (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 該当事項はありません。 (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 該当事項はありません。 c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 該当事項はありません。 |
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 3 |
Shareholders
大株主の状況 | (6)【大株主の状況】 2023年12月31日現在 氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 古俣大介東京都目黒区392,40020.00 株式会社SBI証券東京都港区六本木一丁目6番1号185,1449.44 遠藤健治長野県北佐久郡164,2008.37 株式会社ガイアックス東京都千代田区平河町二丁目5番3号160,0008.16 内田浩太郎神奈川県鎌倉市75,8003.86 西村裕二東京都渋谷区72,6003.70 吉田真士福井県坂井市70,3003.58 皆川源東京都新宿区51,4002.62 楽天証券株式会社東京都港区青山二丁目6番21号46,9002.39 ピクスタ従業員持株会東京都渋谷区渋谷二丁目21番1号35,5081.81計-1,254,25263.93(注)当社は自己株式334,840株を保有しておりますが、上記「大株主の状況」から除いております。 |
株主数-金融機関 | 1 |
株主数-金融商品取引業者 | 12 |
株主数-外国法人等-個人 | 2 |
連結株主資本等変動計算書 | ③【連結株主資本等変動計算書】 前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) (単位:千円) 株主資本 資本金資本剰余金利益剰余金自己株式株主資本合計当期首残高325,717315,717229,240△479870,195会計方針の変更による累積的影響額 3,732 3,732会計方針の変更を反映した当期首残高325,717315,717232,973△479873,928当期変動額 新株の発行(新株予約権の行使)6060 120親会社株主に帰属する当期純利益 121,830 121,830自己株式の取得 △111,926△111,926新株予約権の発行 株主資本以外の項目の当期変動額(純額) 当期変動額合計6060121,830△111,92610,023当期末残高325,777315,777354,803△112,406883,951 その他の包括利益累計額新株予約権純資産合計 為替換算調整勘定評価・換算差額等合計当期首残高36636616,455887,018会計方針の変更による累積的影響額 3,732会計方針の変更を反映した当期首残高36636616,455890,750当期変動額 新株の発行(新株予約権の行使) 120親会社株主に帰属する当期純利益 121,830自己株式の取得 △111,926新株予約権の発行 7,7507,750株主資本以外の項目の当期変動額(純額)868868-868当期変動額合計8688687,75018,643当期末残高1,2351,23524,206909,393 当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) (単位:千円) 株主資本 資本金資本剰余金利益剰余金自己株式株主資本合計当期首残高325,777315,777354,803△112,406883,951当期変動額 新株の発行(新株予約権の行使)6,6606,660 13,320親会社株主に帰属する当期純利益 261,559 261,559自己株式の取得 △199,951△199,951新株予約権の発行 新株予約権の失効 株主資本以外の項目の当期変動額(純額) -当期変動額合計6,6606,660261,559△199,95174,928当期末残高332,437322,437616,363△312,358958,880 その他の包括利益累計額新株予約権純資産合計 為替換算調整勘定評価・換算差額等合計当期首残高1,2351,23524,206909,393当期変動額 新株の発行(新株予約権の行使) 13,320親会社株主に帰属する当期純利益 261,559自己株式の取得 △199,951新株予約権の発行 7,9007,900新株予約権の失効 △3,972△3,972株主資本以外の項目の当期変動額(純額)277277-277当期変動額合計2772773,92879,133当期末残高1,5121,51228,134988,527 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 14 |
株主数-個人その他 | 1,191 |
株主数-その他の法人 | 14 |
株主数-計 | 1,234 |
氏名又は名称、大株主の状況 | ピクスタ従業員持株会 |
株主総利回り | 0 |
株主総会決議による取得の状況 | (1)【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式3025,740当期間における取得自己株式--(注)当期間における取得自己株式には、2024年3月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式は含まれておりません。 |
Shareholders2
自己株式の取得 | -199,951,000 |
自己株式の取得による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー | -199,951,000 |
発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項 当連結会計年度期首株式数(株)当連結会計年度増加株式数(株)当連結会計年度減少株式数(株)当連結会計年度末株式数(株)発行済株式 普通株式2,278,14018,500-2,296,640合計2,278,14018,500-2,296,640自己株式 普通株式86,510248,330-334,840合計86,510248,330-334,840(注)1.普通株式の発行済株式の増加18,500株は、新株予約権の行使による増加であります。2.普通株式の自己株式の増加248,330株は、単元未満株式の買取による増加30株及び取締役会決議による取得による増加248,300株であります。 |
Audit
監査法人1、連結 | EY新日本有限責任監査法人 |
独立監査人の報告書、連結 | 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2024年3月28日ピクスタ株式会社 取締役会 御中 EY新日本有限責任監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士小川 高広 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士白取 一仁 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているピクスタ株式会社の2023年1月1日から2023年12月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、ピクスタ株式会社及び連結子会社の2023年12月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 PIXTA事業における収益認識(売上高の発生及び期間帰属)監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 注記事項の(セグメント情報等)に記載されているとおり、PIXTA 事業の売上高は2,328,226千円であり、連結売上高の89%を占めている。会社は売上高を主要な財務指標として業績予想を外部投資家へ公表しており、当該業績予想達成に向けて強いプレッシャーを感じる可能性がある。 PIXTA事業は売上高の90%近くを占めており、会社の利益の源泉としても重要な事業であることから、業績予想の達成に当たっては、当該事業における計画達成が重要となる。このような状況においては、売上高の発生及び期間帰属について、潜在的なリスクがあると考えられる。 以上から、当監査法人はPIXTA事業における売上高の発生及び期間帰属を監査上の主要な検討事項と判断した。 当監査法人は、PIXTA事業における売上高の発生及び期間帰属の妥当性を検討するため、主に以下の監査手続を実施した。(内部統制の評価) PIXTA事業の売上高に係る以下の内部統制について、整備及び運用状況の有効性を評価した。・PIXTA事業に関連するシステムに関連するシステム開発やプログラム変更管理、アクセス管理といったIT全般統制・営業部門の上席者による顧客からの発注書の内容確認及び承認(実証手続) PIXTA事業の売上高に係る実証手続として、主に以下の手続を実施した。・実態と異なる売上高の直接修正の有無を確認するため、基幹システムを直接修正した案件の一覧を査閲した。・基幹システムから計上された売上高の正確性と網羅性を確認するため、毎月の伝票起票額と、基幹システムから出力した売上高データとの照合を実施した。・基幹システムから出力したデータから金額及び性質を考慮した主要項目並びに統計的手法に基づくサンプルを抽出し、基幹システムを直接参照して取引履歴が確認できること及び決済事業者等の入金記録と一致していることを確かめた。・決済事業者及び一定額以上の売掛金残高を有する得意先に対して期末日基準で確認状を発送し、修正すべき売上高の有無、当監査法人の取引の理解と不整合な理由による差異の有無を検討した。・会計システムに直接入力された基幹システムを介さない売上のうち主要な取引について、契約書または注文書、顧客による検収の意思表示の通知との証憑突合を実施した。・期末月の翌月に会計システムに直接入力された一定規模を超えるマイナスの売上高について期末日前の売上高を修正すべき内容の有無を検討した。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 連結財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。・ 連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガードを講じている場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、ピクスタ株式会社の2023年12月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。当監査法人は、ピクスタ株式会社が2023年12月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。監査等委員会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人は、内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。監査人は、監査等委員会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 PIXTA事業における収益認識(売上高の発生及び期間帰属)監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 注記事項の(セグメント情報等)に記載されているとおり、PIXTA 事業の売上高は2,328,226千円であり、連結売上高の89%を占めている。会社は売上高を主要な財務指標として業績予想を外部投資家へ公表しており、当該業績予想達成に向けて強いプレッシャーを感じる可能性がある。 PIXTA事業は売上高の90%近くを占めており、会社の利益の源泉としても重要な事業であることから、業績予想の達成に当たっては、当該事業における計画達成が重要となる。このような状況においては、売上高の発生及び期間帰属について、潜在的なリスクがあると考えられる。 以上から、当監査法人はPIXTA事業における売上高の発生及び期間帰属を監査上の主要な検討事項と判断した。 当監査法人は、PIXTA事業における売上高の発生及び期間帰属の妥当性を検討するため、主に以下の監査手続を実施した。(内部統制の評価) PIXTA事業の売上高に係る以下の内部統制について、整備及び運用状況の有効性を評価した。・PIXTA事業に関連するシステムに関連するシステム開発やプログラム変更管理、アクセス管理といったIT全般統制・営業部門の上席者による顧客からの発注書の内容確認及び承認(実証手続) PIXTA事業の売上高に係る実証手続として、主に以下の手続を実施した。・実態と異なる売上高の直接修正の有無を確認するため、基幹システムを直接修正した案件の一覧を査閲した。・基幹システムから計上された売上高の正確性と網羅性を確認するため、毎月の伝票起票額と、基幹システムから出力した売上高データとの照合を実施した。・基幹システムから出力したデータから金額及び性質を考慮した主要項目並びに統計的手法に基づくサンプルを抽出し、基幹システムを直接参照して取引履歴が確認できること及び決済事業者等の入金記録と一致していることを確かめた。・決済事業者及び一定額以上の売掛金残高を有する得意先に対して期末日基準で確認状を発送し、修正すべき売上高の有無、当監査法人の取引の理解と不整合な理由による差異の有無を検討した。・会計システムに直接入力された基幹システムを介さない売上のうち主要な取引について、契約書または注文書、顧客による検収の意思表示の通知との証憑突合を実施した。・期末月の翌月に会計システムに直接入力された一定規模を超えるマイナスの売上高について期末日前の売上高を修正すべき内容の有無を検討した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、連結 | PIXTA事業における収益認識(売上高の発生及び期間帰属) |
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 | 注記事項の(セグメント情報等)に記載されているとおり、PIXTA 事業の売上高は2,328,226千円であり、連結売上高の89%を占めている。会社は売上高を主要な財務指標として業績予想を外部投資家へ公表しており、当該業績予想達成に向けて強いプレッシャーを感じる可能性がある。 PIXTA事業は売上高の90%近くを占めており、会社の利益の源泉としても重要な事業であることから、業績予想の達成に当たっては、当該事業における計画達成が重要となる。このような状況においては、売上高の発生及び期間帰属について、潜在的なリスクがあると考えられる。 以上から、当監査法人はPIXTA事業における売上高の発生及び期間帰属を監査上の主要な検討事項と判断した。 |
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結 | 注記事項の(セグメント情報等) |
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 | 当監査法人は、PIXTA事業における売上高の発生及び期間帰属の妥当性を検討するため、主に以下の監査手続を実施した。(内部統制の評価) PIXTA事業の売上高に係る以下の内部統制について、整備及び運用状況の有効性を評価した。・PIXTA事業に関連するシステムに関連するシステム開発やプログラム変更管理、アクセス管理といったIT全般統制・営業部門の上席者による顧客からの発注書の内容確認及び承認(実証手続) PIXTA事業の売上高に係る実証手続として、主に以下の手続を実施した。・実態と異なる売上高の直接修正の有無を確認するため、基幹システムを直接修正した案件の一覧を査閲した。・基幹システムから計上された売上高の正確性と網羅性を確認するため、毎月の伝票起票額と、基幹システムから出力した売上高データとの照合を実施した。・基幹システムから出力したデータから金額及び性質を考慮した主要項目並びに統計的手法に基づくサンプルを抽出し、基幹システムを直接参照して取引履歴が確認できること及び決済事業者等の入金記録と一致していることを確かめた。・決済事業者及び一定額以上の売掛金残高を有する得意先に対して期末日基準で確認状を発送し、修正すべき売上高の有無、当監査法人の取引の理解と不整合な理由による差異の有無を検討した。・会計システムに直接入力された基幹システムを介さない売上のうち主要な取引について、契約書または注文書、顧客による検収の意思表示の通知との証憑突合を実施した。・期末月の翌月に会計システムに直接入力された一定規模を超えるマイナスの売上高について期末日前の売上高を修正すべき内容の有無を検討した。 |
その他の記載内容、連結 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
Audit1
監査法人1、個別 | EY新日本有限責任監査法人 |
独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書 2024年3月28日ピクスタ株式会社 取締役会 御中 EY新日本有限責任監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士小川 高広 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士白取 一仁 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているピクスタ株式会社の2023年1月1日から2023年12月31日までの第19期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、ピクスタ株式会社の2023年12月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 PIXTA事業における収益認識(売上高の発生及び期間帰属) 会社の当事業年度の売上高2,621,639千円のうち、PIXTA事業の売上高は2,328,226千円であり、売上高の89%を占めている。会社は売上高を主要な財務指標として業績予想を外部投資家へ公表しており、当該業績予想達成に向けて強いプレッシャーを感じる可能性がある。PIXTA事業は売上高の90%近くを占めており、会社の利益の源泉としても重要な事業であることから、業績予想の達成に当たっては、当該事業における計画達成が重要となる。 当該事項について、監査人が監査上の主要な検討事項と決定した理由及び監査上の対応は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項と同一内容であるため、記載を省略している。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 PIXTA事業における収益認識(売上高の発生及び期間帰属) 会社の当事業年度の売上高2,621,639千円のうち、PIXTA事業の売上高は2,328,226千円であり、売上高の89%を占めている。会社は売上高を主要な財務指標として業績予想を外部投資家へ公表しており、当該業績予想達成に向けて強いプレッシャーを感じる可能性がある。PIXTA事業は売上高の90%近くを占めており、会社の利益の源泉としても重要な事業であることから、業績予想の達成に当たっては、当該事業における計画達成が重要となる。 当該事項について、監査人が監査上の主要な検討事項と決定した理由及び監査上の対応は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項と同一内容であるため、記載を省略している。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | PIXTA事業における収益認識(売上高の発生及び期間帰属) |
連結と同一内容である旨、監査上の主要な検討事項、個別 | 会社の当事業年度の売上高2,621,639千円のうち、PIXTA事業の売上高は2,328,226千円であり、売上高の89%を占めている。会社は売上高を主要な財務指標として業績予想を外部投資家へ公表しており、当該業績予想達成に向けて強いプレッシャーを感じる可能性がある。PIXTA事業は売上高の90%近くを占めており、会社の利益の源泉としても重要な事業であることから、業績予想の達成に当たっては、当該事業における計画達成が重要となる。 当該事項について、監査人が監査上の主要な検討事項と決定した理由及び監査上の対応は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項と同一内容であるため、記載を省略している。 |
その他の記載内容、個別 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
BS資産
工具、器具及び備品(純額) | 2,546,000 |
有形固定資産 | 2,546,000 |
ソフトウエア | 70,141,000 |
無形固定資産 | 70,841,000 |
投資有価証券 | 8,087,000 |
繰延税金資産 | 10,803,000 |
投資その他の資産 | 60,787,000 |
BS負債、資本
1年内返済予定の長期借入金 | 40,008,000 |
未払金 | 104,890,000 |
未払法人税等 | 38,483,000 |
資本剰余金 | 322,437,000 |
利益剰余金 | 610,101,000 |
為替換算調整勘定 | 1,512,000 |
評価・換算差額等 | 1,512,000 |