財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2024-03-28
英訳名、表紙YAMAZAKI BAKING CO., LTD.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長 飯 島 延 浩
本店の所在の場所、表紙東京都千代田区岩本町三丁目10番1号
電話番号、本店の所在の場所、表紙03(3864)3111(代)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
1948年3月創業者飯島藤十郎により千葉県市川市に山崎製パン所を開業、パンの委託加工を開始1948年6月山崎製パン株式会社を資本金百万円をもって千葉県市川市に設立1960年4月東京都杉並区に杉並工場竣工稼働、首都圏の販売地域を拡大1962年4月本社を千葉県市川市より東京都墨田区へ移転1962年7月東京証券取引所市場第二部に株式上場1963年10月東京都東久留米市に武蔵野工場竣工稼働1963年10月㈱山崎製パン横浜工場を吸収合併(現横浜第一工場)1966年3月千葉県松戸市に松戸工場竣工稼働1966年11月東京証券取引所市場第一部に株式上場1966年12月大阪証券取引所市場第一部に株式上場1969年1月宮城県柴田郡に仙台工場竣工稼働、東北地区の販売地域を拡大1970年10月米国ナビスコ社及び日綿実業㈱(現双日㈱)と合弁会社、ヤマザキ・ナビスコ㈱(2016年9月 ヤマザキビスケット㈱に商号変更)設立1973年7月㈱末広製菓設立1973年11月本社を墨田区から千代田区岩本町三丁目2番4号へ移転1973年11月㈱山崎製パン千葉工場を吸収合併(現千葉工場)1976年1月山崎製菓㈱及び㈱山崎製パン新潟工場を吸収合併(現古河工場及び新潟工場)1976年3月横浜市緑区(現都筑区)に横浜第二工場竣工稼働1977年10月㈱サンロイヤル(2000年4月 ㈱ヴイ・ディー・エフ・サンロイヤルに社名変更)がインストアベーカリー事業を開始1977年12月㈱サンエブリー設立(コンビニエンスストア事業進出)1980年5月㈱サンデリカ設立1981年5月香港に香港山崎麺飽有限公司設立(現地法人)1981年12月東京都東村山市に武蔵野第二工場を開設して稼働(現埼玉工場埼玉第二東村山工場)1982年1月デイリー事業部と㈱サンエブリーを統合し、㈱サンショップヤマザキ(1999年1月 ㈱デイリーヤマザキに社名変更)としてコンビニエンスストア事業を本格展開1983年5月仏国グラン・ムーラン・ド・パリ社と技術導入契約を締結1984年4月㈱関西ヤマザキが㈱イート食品(現㈱高知ヤマザキ)の株式を取得1984年11月群馬県伊勢崎市に伊勢崎工場竣工稼働1986年1月㈱関西ヤマザキを吸収合併(現大阪第一工場、大阪第二工場、京都工場、名古屋工場、岡山工場、広島工場、福岡工場及び熊本工場)1986年10月㈱サンキムラヤ設立1988年4月愛知県安城市に安城冷生地事業所竣工稼働1988年7月米国ナビスコ社よりヤマザキ・ナビスコ㈱(現ヤマザキビスケット㈱)の株式を取得し、当社の持株比率が40%から80%に増加1989年4月㈱イケダパンの株式を取得1989年6月㈱ヤマザキエンジニアリング設立1990年11月愛知県安城市に安城工場竣工稼働1991年4月米国ヴァージニア州にヴィ・ド・フランス・ベーカリー・ヤマザキ,Inc.設立(現地法人)(1994年10月 ヴィ・ド・フランス・ヤマザキ,Inc.に社名変更)1992年2月千葉県松戸市に松戸工場松戸第二工場竣工稼働1992年9月北海道恵庭市に札幌工場を開設して稼働1993年2月大阪府羽曳野市に阪南工場を開設して稼働1994年1月青森県十和田市に十和田工場を開設して稼働1997年11月本社を千代田区岩本町三丁目10番1号へ移転2000年2月埼玉県所沢市に埼玉工場埼玉第一工場を開設して稼働2001年7月ヴィ・ド・フランス営業本部を会社分割し、㈱ヴィ・ド・フランス設立2003年7月クールデリカ事業部門を会社分割し、㈱サンデリカに事業統合2006年7月㈱東ハトの株式を取得2007年4月㈱不二家と業務資本提携し、株式を取得(持株比率35%)2007年5月兵庫県神戸市に神戸冷生地事業所竣工稼働2008年11月㈱不二家と新たな業務資本提携契約を締結し、株式を追加取得(持株比率51%)2009年8月日糧製パン㈱と業務資本提携し、株式を取得(持株比率28.4%)2013年7月㈱デイリーヤマザキを吸収合併2016年9月ヤマザキ・ナビスコ㈱がヤマザキビスケット㈱に商号変更2016年12月千葉県市川市に山崎製パン総合クリエイションセンター竣工2018年2月兵庫県神戸市に神戸工場竣工稼働2022年3月監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場に移行2023年3月㈱神戸屋から包装パン事業の㈱YKベーキングカンパニー全株式を取得
事業の内容 3 【事業の内容】
当社グループは、当社、子会社57社及び関連会社3社で構成され、主な事業内容と各事業における当社グループ各社の位置付けは次のとおりであります。なお、2023年3月31日付けで、㈱神戸屋から包装パン事業の子会社㈱YKベーキングカンパニーの発行済株式全部を譲り受け、当第4四半期から当社の連結子会社としております。 (1) 食 品 事 業(パン、和・洋菓子、調理パン・米飯類、製菓・米菓等の製造販売) パン、和・洋菓子は、当社をはじめ㈱YKベーキングカンパニー、㈱イケダパン、㈱サンキムラヤ、㈱高知ヤマザキ、㈱スリーエスフーズなどが製造し、自社業態店、量販店、コンビニエンスストアその他の販売店に販売しております。ベーカリー事業につきましては、当社、㈱ヴイ・ディー・エフ・サンロイヤルなどがパン用冷凍生地などのベーカリー製品を製造販売するとともに、㈱ヤマザキをはじめグループ各社が直営店を経営しパン、和・洋菓子の店内製造小売を行っております。また、㈱サンミックスがグループ各社向けにプレミックスを開発・製造販売しております。なお、㈱ヴィ・ド・フランスがベーカリーカフェを多店舗展開しております。調理パン・米飯類は、㈱サンデリカをはじめ㈱イケダパンなどグループ各社がサンドイッチ、弁当、おにぎりなどを製造販売しております。また、大徳食品㈱が麺類を製造販売しております。製菓は、ヤマザキビスケット㈱及び㈱東ハトがビスケット、スナックなどを製造販売しております。また、米菓は、㈱末広製菓及び秋田いなふく米菓㈱があられ、煎餅などを製造し、主として当社が販売しております。㈱不二家が菓子及び洋菓子の製造販売を行っており、「カントリーマアム」、「ミルキー」、「ルック」などの菓子類を製造販売するとともに、洋菓子専門店をチェーン展開し、ケーキ、デザートなどの洋菓子を製造販売しております。また、B-Rサーティワンアイスクリーム㈱がアイスクリームを製造販売しております。持分法適用関連会社の日糧製パン㈱が、北海道においてパン、和・洋菓子、米飯類等の製造販売を行っております。海外では、米国において、ヴィ・ド・フランス・ヤマザキ,Inc.がパン用冷凍生地などのベーカリー製品を製造販売するとともにベーカリーカフェを展開しており、ベイクワイズ ブランズ,Inc.が包装ベーグルを製造販売し、トム キャット ベーカリー,Inc.がアルチザン・ブレッドを製造販売しております。また、台湾山崎股份有限公司、香港山崎麺飽有限公司、タイ ヤマザキ Co.,Ltd.、フォーリーブズ PTE.Ltd.などが、東南アジアの各地でベーカリーを経営しております。また、PT.ヤマザキ インドネシアがインドネシアにおいてパン、和・洋菓子等の製造販売を行っております。
(2) 流 通 事 業(コンビニエンスストア事業、食品スーパーマーケットの経営) 当社のデイリーヤマザキ事業統括本部がフランチャイズ方式によるコンビニエンスストア事業を行っており、また、㈱スーパーヤマザキが食品スーパーマーケットを経営しております。なお、これらの店舗では、当社グループの製品を仕入れて販売しております。 (3) そ の 他 事 業(物流事業、食品製造設備の設計、監理及び工事の請負、事務受託業務、損害保険代理業、食品製造機械器具の洗浄剤の製造販売等) ㈱ヤマザキ物流及び㈱サンロジスティックスがパン、和・洋菓子等の工場・営業所間輸送及び得意先への配送等の物流事業を行っております。㈱ヤマザキエンジニアリングが当社グループで使用する食品製造機器の設計、監理及び工事の請負などの事業を行っており、㈱ヤマザキが損害保険代理業を行っております。また、㈱ヤマザキクリーンサービスが当社グループで使用する食品製造機械器具の洗浄剤の製造販売を行っております。 事業の系統図は次のとおりであります。(→は製品の販売、サービスの提供、◎は連結子会社、○は持分法適用関連会社を表す。) (注)当第4四半期より㈱YKベーキングカンパニーを連結子会社に、また、その子会社(㈱YKマルト、㈱YKタイヨー、 ㈱YKマツヤ、㈱YK浜松デリカ、㈱YKロジスティックス)を非連結子会社としております。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
名称住所資本金又は出資金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容役員の兼任等資金援助営業上の取引設備の賃貸借その他(連結子会社) ㈱不二家(注)3その他7社東京都文京区18,280洋菓子、チョコレート、キャンディ、クッキー等の製造、販売54兼任2名 なし当社製品の販売 同社製品の仕入建物の賃借なし㈱サンデリカ東京都千代田区2,000調理パン、米飯類等の製造、販売100兼任5名なし当社製品の販売同社製品の仕入土地、建物の賃貸借なしヤマザキビスケット㈱東京都新宿区1,600ビスケット、スナック等の製造、販売80兼任4名出向1名なし当社製品の販売同社製品の仕入土地、建物の賃貸借なし㈱ヴィ・ド・フランス東京都江戸川区100ベーカリーカフェの経営100兼任3名出向1名なし当社製品の販売同社製品の仕入なし債務保証㈱東ハト東京都豊島区2,168ビスケット、スナック等の製造、販売95兼任3名なし当社製品の販売 同社製品の仕入なしなし㈱YKベーキングカンパニー大阪市東淀川区310パン、洋菓子等の製造、販売100兼任5名出向1名貸付金2,000百万円当社製品の販売なしなし大徳食品㈱奈良県大和郡山市100麺類の製造、販売100(100)兼任1名貸付金 700百万円当社製品の販売 同社製品の仕入なしなし㈱イケダパン鹿児島県姶良市100パン、和・洋菓子、米飯類等の製造、販売80兼任4名出向2名なし当社製品の販売同社製品の仕入土地、建物の賃貸なしヴィ・ド・フランス ・ヤマザキ, Inc.米国 ヴァージニア州 ヴィエナ市千US$ 5,000 ベーカリー製品の製造、販売及びベーカリーカフェの経営100兼任5名 貸付金 6,505百万円なしなしなし㈱ヴイ・ディー・エフ・サンロイヤル埼玉県春日部市236パン用冷凍生地の製造、販売及びインストアベーカリーの経営100兼任4名出向1名なし当社製品の販売同社製品の仕入土地、機械装置、建物の賃貸なし㈱スリーエスフーズ京都府久世郡久御山町480パンの製造、販売100兼任3名出向1名なし当社製品の販売同社製品の仕入土地、建物の賃貸借なし㈱高知ヤマザキ高知県高知市100パン、和・洋菓子、米飯類等の製造、販売100兼任3名出向1名なし当社製品の販売同社製品の仕入なしなし㈱サンキムラヤ山梨県甲府市100パン、和・洋菓子、米飯類等の製造、販売100兼任3名出向1名なし当社製品の販売同社製品の仕入なしなしPT.ヤマザキインドネシアインドネシアブカシ市億Rp 8,830 パン、和・洋菓子等の製造、販売51兼任4名出向2名貸付金 297百万円なしなしなし㈱末広製菓新潟市西蒲区100米菓、調理パン、米飯類等の製造販売100兼任3名なし当社製品の販売同社製品の仕入なしなし㈱ヤマザキ東京都千代田区100損害保険代理業パン、菓子類その他食料品の製造加工及び販売100兼任5名なし当社製品の販売 土地、建物の賃貸借なし㈱ヤマザキ物流東京都清瀬市300物流事業100兼任2名 なし当社製品の運搬土地、建物の賃貸借なし㈱サンロジスティックス埼玉県所沢市380物流事業100(50)兼任2名なし当社製品の運搬土地、建物の賃貸借なし㈱ヤマザキエンジニアリング東京都千代田区80食品製造設備の設計、監理及び工事の請負100兼任4名出向1名なしなしなしなしその他10社 (持分法適用関連会社) B-Rサーティワンアイスクリーム㈱(注)3東京都品川区735小売事業43(43)なしなしなしなしなし日糧製パン㈱(注)3札幌市豊平区1,051パン、和・洋菓子等の製造、販売30兼任2名なし当社製品の販売同社製品の仕入なしなし
(注) 1 ㈱不二家、㈱サンデリカ、ヤマザキビスケット㈱、㈱東ハト及びPT.ヤマザキ インドネシアは、特定子会社であります。2 議決権の所有割合の( )内は間接所有割合で内数であります。3 有価証券報告書の提出会社であります。
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況2023年12月31日現在セグメントの名称従業員数(名)食品事業30,554[19,144]流通事業899[189]その他事業1,272[853]合計32,725[20,186]
(注) 従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は[ ]内に年間平均雇用人員を外書記載しております。
(2) 提出会社の状況2023年12月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)19,446[6,601]39.015.35,783,082 セグメントの名称従業員数(名)食品事業18,605[6,457]流通事業841[144]合計19,446[6,601]
(注) 1 従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は[ ]内に年間平均雇用人員を外書記載しております。2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 (3) 労働組合の状況当社グループには管理職以外の従業員をもって組織するヤマザキ製パン従業員組合等があります。また、労使関係は、極めて協力的かつ円満な関係にあります。
(注) 組合員数は、2023年12月31日現在23,641名であります。 (4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異 ①提出会社当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1 男性労働者の育児休業取得率(%)(注)2労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1全労働者正規雇用労働者非正規雇用労働者2.728.263.574.180.3
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。  ②連結子会社当事業年度名称管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)全労働者正規雇用労働者非正規雇用労働者㈱不二家12.092.9(注2)40.470.459.1㈱ダロワイヨジャポン31.30.0(注2)52.590.2131.3㈱不二家神戸―――49.371.264.3㈱不二家システムセンター17.2100.0(注2)50.680.1114.5㈱サンデリカ5.610.5(注2)56.669.779.2ヤマザキビスケット㈱―80.9(注2)78.775.188.2㈱ヴィ・ド・フランス5.00.0(注2)38.163.0100.3㈱東ハト9.7――80.979.979.3㈱YKベーキングカンパニー―83.3(注2)66.269.488.2大徳食品㈱7.350.0(注2)79.380.597.8㈱イケダパン2.711.1(注2)57.874.464.0㈱ヴイ・ディー・エフ・サンロイヤル0.0――78.686.179.0㈱高知ヤマザキ14.3―――――㈱サンキムラヤ0.0――62.577.469.6㈱末広製菓―――81.279.790.1㈱ヤマザキ―――70.578.483.1㈱スーパーヤマザキ11.1―――――㈱ヤマザキ物流0.0――63.170.943.2㈱サンロジスティックス―16.7(注1、3)71.175.093.5
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。3.非正規雇用労働者に該当がないため、雇用区分別の表記を省略しております。4.「―」表記及びその他の連結子会社は、上記準拠法の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略 しております。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、創業以来一貫して、良品廉価・顧客本位、製品をもって世に問うというヤマザキの精神を具現化すべく、今日到達しうるベストクオリティー・ベストサービスを追求することをめざし、パン、和・洋菓子、製菓類、調理パン・米飯類の製造販売事業に携わり、常に積極果敢に技術革新に取り組み、高品質な製品を全国各地に安定的に供給することを通じて社会の負託に応え、業績の向上につとめてまいりました。また、当社グループは、西暦2000年以来、特に「食の安全・安心」を社会の要請と積極的に受けとめ、徹底した食品安全衛生管理体制の確立をはかり、さらに、食品安全衛生管理体制の上に築き上げる事業経営手法として、部門別製品施策、営業戦略、小委員会による「なぜなぜ改善」を取り上げ、積極的に部門別製品開発、技術開発に取り組み、お客様に喜ばれる製品とサービスの提供に万全を期してまいりました。今般、当社は、21世紀の事業環境と社会の変化に対応するため、「企業経営を通じて社会の進展と文化の向上に寄与することを使命とし、自主独立の協力体制を作り、もって使命達成に邁進する」という顧客本位の精神で、潜在需要に着目しイノベーション(技術革新)によって需要を創造するという、前向き積極的なピーター・ドラッカー博士の経営理論に導かれる山崎製パン株式会社の「経営基本方針(綱領および具体方針)」を改めて高く掲げると同時に、これを補完するものとして、「ヤマザキパンの中に神のみこころにかなう会社の実現を期す」という飯島藤十郎社主の祈りに導かれ、「日々、お取引先からご注文いただいた品は、どんな試練や困難に出会うことがあっても、良品廉価・顧客本位の精神でその品を製造し、お取引先を通してお客様に提供する」という新しいヤマザキの精神に導かれ、科学的根拠の上に立った食品安全衛生管理体制の上に築き上げる科学的・合理的・効率的な事業経営手法として、「いのちの道の教え」に従ったすべての仕事を種蒔きの仕事から開始する部門別製品施策・営業戦略、小委員会による「なぜなぜ改善」を実践、実行、実証することで、新しい価値と新しい需要を創造し、社会の負託に応え社業を前進させることを21世紀のヤマザキの経営方針といたします。事業経営の具体的遂行に当たっては、経営陣、管理職は、本物の5S・全員参加の5Sとピーター・ドラッカー博士の5つの質問を連動させる「2本立ての5S」を行うとともに、「いのちの道の教え」に従った部門別製品施策・営業戦略をピーター・ドラッカーの5つの質問と連動させ、「私たちの使命は何ですか」(What is our mission?)と問うだけでなく「私の使命は何ですか」(What is my mission? )と問い、生産部門・営業部門一体となった業務を推進するとともに、内部管理体制を充実・強化して、各部門毎の自主独立の協力体制を構築いたします。また、「良品廉価・顧客本位の精神で品質と製品、サービスをもって世に問う」というヤマザキの精神と「知恵と知識によって変化に挑戦し、新しい価値と新しい需要を創造する」という「いのちの道」を導く言葉によって日々の仕事の実践、実行、実証に励み、業績の着実な向上を期してまいります。
(2) 目標とする経営指標当社グループは持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するため、積極的な設備投資を継続するとともに、財務基盤の安定、収益性の改善、資本効率の向上に取り組んでまいります。具体的には、連結売上高経常利益率4%以上の達成を経営目標とするとともに、連結ROEを重要な経営指標として位置付け、7%以上の達成を経営指標として効率的な事業経営に取り組んでまいります。また、株主還元に関しましては、連結配当性向30%を目標に安定した配当を継続することを基本方針とし、今後も業績と連動した増配をめざしてまいります。 (3) 食品安全衛生管理体制の強化当社グループは、従来から全社的組織で取り組んでおります細菌面における食品衛生管理システム、表示の適正管理システムに加え、AIB(American Institute of Baking)の「国際検査統合基準」に基づく教育指導・監査システムを活用し、異物混入防止対策を含む科学的根拠の上に立った総合的な食品安全衛生管理体制を整備し運用しております。当社グループは、一般社団法人日本パン技術研究所によるAIBフードセーフティ監査を受けるとともに、自主監査によって各工場の食品安全衛生管理体制の充実強化をはかっております。また、当社の食品衛生管理センターが要注意製品群を定め、定期的な製品の市場買付による細菌検査を通じて安全性の検証を行うとともに、当社の食品安全衛生管理本部の食品衛生管理課が専任の部署として、製品表示のチェックシステムにより原材料の成分管理やアレルゲン表示管理を含め製品表示の管理徹底をはかっております。今後、なお一層、食品安全衛生管理体制の強化につとめてまいる所存でございます。 (4)新型コロナウイルス感染症の影響と対策新型コロナウイルスの5類感染症への移行により経済活動の正常化が進み、景気は緩やかな回復基調で推移しましたが、個人消費につきましては実質賃金の伸び悩みもあり力強さを欠くものとなりました。また、コンビニエンスストアやフレッシュベーカリーの小売事業におきましては、行動制限の撤廃による人流の回復やインバウンドの増加により来店客数が増加し、おにぎりやサンドイッチ、焼き立てパンなどの需要が増加しました。このような情勢下にありまして、当社グループは、緊急事態においてパン、和菓子、洋菓子ならびに調理パン・米飯類を緊急食糧として社会に提供するという新しいヤマザキの精神に従い、製品の安定供給を確保するため、全従業員に対して検温を実施し、37.2℃以上の発熱がある者を自宅待機とし、また発熱がない場合でも新型コロナウイルス独特の自覚症状がある者も自宅待機とし、この自宅待機者数とPCR検査陽性者数を日々管理するとともに、工場・事業所内の感染防止対策として、炭酸ガス濃度測定器によって、常時職場内の換気をしながら炭酸ガス濃度を700ppm以下に保つなど、社会的使命の達成に全力を挙げて取り組んでまいります。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の見通しといたしましては、わが国経済は、企業収益が好調に推移し設備投資など内需が持ち直していく中で、政府の経済対策もあり、景気は緩やかに回復していくことが期待されますが、当業界におきましては、物価高の一服感はあるもののお客様の生活防衛意識により節約志向が続く中で、糖類やレーズン、包材など原材料価格の上昇が予測され、厳しい経営環境になるものと思われます。このような状況下にありまして、当社グループは、引き続き「いのちの道」の教えに従い、すべての仕事を種蒔きの仕事から開始する営業・生産が一体となった部門別製品施策・営業戦略、小委員会による「なぜなぜ改善」を推進し、主力製品の品質向上をはかるとともに、2極化・3極化戦略によってお客様のニーズに対応した価格帯に隙のない製品対応をはかり、新しい価値の創造と新しい需要の創造に取り組んでまいります。また、デイリーヤマザキやフレッシュベーカリーの小売事業につきましては、小売事業業績改善プロジェクトにおける具体的取組みや、戦略製品・戦略商品開発推進チームと連携した女性製品開発担当者による商品開発など、日次管理・週次管理・時間管理を推進して日々の仕事の精度向上につとめ、業績向上をめざしてまいります。食パンは、主力の「ロイヤルブレッド」につきまして品質訴求や食べ方提案により更なる売上拡大をはかるとともに、「モーニングスター」や「スイートブレッド」などの低価格食パンやハーフサイズ食パンの取扱店数の拡大をはかってまいります。また、本年1月に品質を向上させた「ダブルソフト」につきましては、店頭での品質訴求や食べ方提案に加えて、新たに発売した「2枚入り」と併せて売場づくりを推進し、売上拡大をはかってまいります。菓子パンは、主力製品の品質向上をはかるとともに、2極化・3極化に対応した新製品開発を推進し、売上拡大をはかってまいります。また、薄皮シリーズに新たに惣菜製品をラインアップし売場の拡大をはかるとともに、ランチパックにつきましては価格帯毎の新製品開発に取り組み、売上拡大をはかってまいります。和菓子は、主力製品の品質向上をはかるとともに、2極化・3極化戦略を徹底し、女性製品開発担当者を中心に、チルド対応製品や和洋折衷製品など市場動向やお客様のニーズに対応した新製品開発に取り組み、売上拡大をはかってまいります。洋菓子は、プレミアムスイーツや大きなシューシリーズなど主力製品の品質向上をはかり取扱店数の拡大をはかるとともに、「喫茶気分」シリーズなど値頃感のある製品の充実に取り組んでまいります。また、女性製品開発担当者による新製品開発を推進し、コンビニエンスストア向け製品も含め充実強化をはかってまいります。 調理パン・米飯類は、お客様のニーズに対応した製品開発を推進するとともに、売上好調なおにぎりの品質向上と品揃えの強化や、和紙バーガー、こだわりシリーズなど主力製品の取扱店数の拡大に取り組み、売上拡大をはかってまいります。製菓・米菓・その他商品類は、グループ各社の特徴ある製品群を活用した部門別のブランド戦略を推進し売上拡大をはかってまいります。デイリーヤマザキのコンビニエンスストア事業につきましては、お客様に喜ばれるヤマザキ独自のコンビニエンスストアチェーンとして、新しい価値と新しいサービスの提供につとめ、業績回復につとめてまいります。引き続き、戦略製品・戦略商品開発推進チームと連携して魅力ある商品の開発を推進するとともに、松戸・杉並ドミナントプロジェクトにおける、デイリーヤマザキの強みであるデイリーホットの充実強化や既存店の改装によるヤマザキらしい店づくりなど、具体的取組みを各工場においても着実に推進し、デイリーヤマザキ1店1店の店舗収益の改善に取り組んでまいります。2024年1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」に際しましては、緊急事態においてパン、和菓子、洋菓子ならびに調理パン・米飯類を緊急食糧として社会に提供するという新しいヤマザキの精神のもと、地震発生直後より状況確認を行い、パン類の緊急食糧の供給に取り組みました。また、特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパンおよび公益財団法人国際開発救援財団が共催・実施し、当社が協賛している「ヤマザキ『ラブ・ローフ』募金」におきまして、被災地の救援のための募金活動を決定したことを受け、当社は、当社グループ約3,500の販売店に設置している「ラブ・ローフ」募金箱を通じて募金活動を支援いたしました。このたび被災された方々に対して心からお見舞い申しあげますとともに、被災地の一日も早い復旧をお祈り申しあげます。
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項については、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 食品安全衛生近年、食品業界におきましては、原材料や製品の消費又は賞味期限管理の問題、製品の規格や農畜水産物の産地の偽装、輸入食品の安全対策等、食品の品質、安全性に関わる問題が発生しております。当社グループは、製品の安全性確保と今後発生が予見されるリスクへの予防措置を講ずる目的から、当社本社内に食品安全衛生管理本部を設置し、下部組織として食品衛生管理センター(微生物、表示業務)、食品品質管理部(異物混入防止業務)、お客様相談室を設け、更に各工場において食品衛生管理センター分室(微生物、表示業務)、食品品質管理センター分室(異物混入防止業務)を設置するとともに、工場長を委員長とする食品衛生委員会を設け、日々の管理の万全を期しております。さらに、中央検査室において、食品衛生事故の防止のための研究をいたしておりますが、社会全般にわたる品質問題等、上記の取組みの範囲を超えた事象が発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。食品安全衛生へのリスクに対応するため、微生物に関する安全性確保の手段としてHACCPに基づく衛生管理を行い、JFS-B規格を取得し、当社グループの各工場において日々の細菌検査による衛生管理を検証するとともに、本社食品衛生管理センターにおいて要注意製品を定めて各工場毎に月次で市場買付による細菌検査を実施、全工場の衛生管理体制の検証を行っています。さらに、異物混入防止対策としてAIB(American Institute of Baking)の「国際検査統合基準」による指導・監査システムを導入し、関係会社を含む全工場に管理を徹底するとともに順次監査を実施しております。また、表示に関しましては、当社及びグループ各社が発売する製品について、食品衛生管理センターの表示確認決定システムにより管理を徹底しております。
(2) 原材料の調達及び価格高騰当社グループの食品事業の主要原料は、小麦粉、砂糖、油脂等農産物の一次加工品であり、卵、レーズン、苺等の農産物も原料として多量に使用しております。これらは生産地域の地球温暖化などの影響に伴う異常気象等による収穫量の減少や消費量の急激な増加のために需給が逼迫することがあり、また、投機資金の流入によって穀物等の国際相場が攪乱されることがあります。特に、輸入原料の場合は紛争発生や感染性疾病の流行により特定地域からの輸入が停止される可能性があります。また、原油価格の上昇等により、軽油、重油等の燃料や石油製品である包装材料、容器類の価格上昇が生じる可能性があります。当社グループでは、調達先の多様化によるリスク分散や市場原理に沿った様々な対応策を講じておりますが、突発的事情により原材料の安定的調達ができなくなった場合、又は仕入価格が高騰した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。原材料の調達及び価格高騰へのリスクに対応するため、この様なリスクは常に発生する可能性があるとの認識を持ち、原材料に係る情報の積極的な収集に努めるとともに、複数社による調達、国や産地の分散化、代替原材料の検討、諸外国との経済連携協定等の活用、生産販売部門との情報の共有などにより、サプライチェーンとの信頼関係の下、コストの削減及び安定供給に努めております。 (3) 自然災害当社グループは、生産拠点として国内外に多数の工場を有しており、地震や台風等の自然災害が発生し、重大な被害を受けた工場が操業停止となった場合、当該工場の生産分を他の複数工場の増産とグループ会社を含めた自社物流網を活用して緊急的に製品を供給し事業継続する体制を構築しておりますが、万一、当社グループの危機管理対策の想定範囲を超えた大規模な災害が発生した場合には、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、地震や洪水等の自然災害時において、ライフラインが停止した状況でも直ぐに利用できるパンや米飯・調理パンは緊急食糧に適しており、多くの場合被災地の自治体から緊急食糧の供給要請があります。当社は緊急食糧の供給を含め、安定した食料供給は食品企業としての当社の社会的使命と考え、過去に発生いたしました阪神淡路大震災や東日本大震災、熊本地震などの大規模自然災害に際しましてもグループの総力を上げて対応してまいりました。今後も自然災害に際し、直ちに本社および被災地に緊急対策本部を設置し、本社支援チームの速やかな現地派遣等により連携して早期復旧にあたる体制の強化、災害時通信網の整備、非常用発電装置の配備、情報システム2拠点化など、自然災害へ対応する事業継続体制整備へ向けて、さらに精度を上げた取り組みを推進してまいります。 (4) 取引先の経営破綻当社グループは、各社が連携して調査機関や業界からの情報収集に基づき取引先の与信管理を徹底し、債権保全に万全を期しておりますが、当社グループの主要な得意先である広域営業の量販店、コンビニエンスストアチェーンにつきましては、取引金額が多額であることもあり、万一、経営破綻が発生し売掛債権が回収不能になった場合には、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。取引先の経営破綻のリスクに対応するため、債権管理システムを活用した入金遅延情報の早期把握や、店頭情報及び同業他社からの情報収集の強化を図り、経営破綻の兆候を発見するとともに、信用調査を定期的に実施し、支払条件の短縮及び保証金預りの交渉等の対策により、売掛債権の回収不能防止に取り組んでおります。 (5) 退職給付費用及び債務当社グループの退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算定されておりますが、前提条件が変更され数理計算差異が発生した場合や企業年金基金の運用成績が著しく悪化した場合には、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。退職給付費用及び債務のリスクに対応するため、年金資産運用の情報収集を行うとともに、年金資産運用受託機関からの詳細な情報を得て運用状況の改善に努めております。 (6) 海外事業当社グループは、海外10ヶ国・地域において現地法人17社を有し、16ヶ所の製パン等の工場を運営するとともに、当社独自の冷凍生地技術を活用して245店のベーカリーを展開しております。海外事業のリスクとしては、次のような事業展開地域の政治、経済、社会情勢の変化等に起因する事業上の不利益要因が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。①予期しない法的規制・制度の変更(外資規制、営業許可制度、関税・輸出入規制等)②他社による類似商標、看板の使用等、知的財産権の侵害③自然災害、紛争、テロの発生④為替・金利変動なお、為替変動のリスクについては、海外子会社の資金調達における金利負担軽減のため、親会社である当社から直接貸付を行う場合があり、為替の変動によって業績に影響を及ぼす可能性があります。海外事業のリスクに対応するため、当該政府、金融機関、監査法人、弁護士等から情報収集を行い、予防、回避に努めております。上記のリスクが発生した場合に備え、事業の継続を念頭に対応策を早期に検討し実施する体制を構築しております。また、紛争、テロ等が発生した場合は従業員とその家族の安全確保を第一とし、状況により出向者及び家族の一時退避等の対策を実施いたします。 (7) 新型コロナウイルス感染症新型コロナウイルスは5類感染症へ移行されておりますが、今後の経過によっては、当社グループの事業活動及び収益確保に影響を及ぼす可能性があります。新型コロナウイルス感染症のリスクに対し、当社グループは、緊急事態においてパン、和菓子、洋菓子ならびに調理パン・米飯類を緊急食糧として社会に提供するという新しいヤマザキの精神に従い、製品の安定供給を確保するため、全従業員に対して検温を実施し、37.2℃以上の発熱がある者を自宅待機とし、また発熱がない場合でも新型コロナウイルス独特の自覚症状がある者も自宅待機とし、この自宅待機者数とPCR検査陽性者数を日々管理するとともに、工場・事業所内の感染防止対策として、炭酸ガス濃度測定器によって、常時職場内の換気をしながら炭酸ガス濃度を700ppm以下に保つなど、社会的使命の達成に全力を挙げて取り組んでおります。 (8) 情報セキュリティ当社グループは、事業活動においてITシステムを幅広く活用しております。このため、サイバー攻撃やシステム運用上のトラブル等によって、ITシステムの停止や重要情報の漏洩・喪失が発生した場合には、事業の中断、損害賠償請求、セキュリティ対策費用の増加等により、事業及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。上記のリスクに対応するため、当社グループは、基幹系システム等の重要システムを堅牢性の高いデータセンターで管理しており、外部からのサイバー攻撃に対する多層的な防御・監視を24時間365日体制で運用しております。データセンター内のITシステムは二重化しており、非常時はバックアップシステムに切り替えることにより事業を継続可能な構成としております。また、サイバー攻撃やシステム運用上のトラブル等によって発生しうる損害賠償に対応するため「サイバー保険」に加入しております。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。①経営成績の状況当期におけるわが国の一般経済環境は、新型コロナウイルスの5類感染症への移行により経済活動の正常化が進み、景気は緩やかな回復基調で推移しましたが、個人消費につきましては実質賃金の伸び悩みもあり力強さを欠くものとなりました。当業界におきましては、物価高の影響によりお客様の生活防衛意識が高まり、節約志向が強まる中で販売競争が激化するとともに、主原料の小麦粉や卵、油脂などの原材料価格の上昇もあり、厳しい経営環境となりました。また、コンビニエンスストアやフレッシュベーカリーの小売事業におきましては、行動制限の撤廃による人流の回復やインバウンドの増加により来店客数が増加し、おにぎりやサンドイッチ、焼きたてパンなどの需要が増加しました。このような情勢下にありまして、当社グループは、「いのちの道」の教えに従い、すべての仕事を種蒔きの仕事から開始する営業・生産が一体となった部門別製品施策・営業戦略、小委員会による「なぜなぜ改善」を推進し、主力製品の品質向上をはかるとともに、2極化・3極化戦略によって低価格製品や複数個入りで値頃感のある製品を充実する一方で、女性製品開発担当者による高付加価値製品の開発に取り組むなど、変化するお客様のニーズに対応した価格帯に隙のない製品対応を推進してまいりました。また、輸入小麦の政府売渡価格が、2022年10月期は緊急措置により据置きとなり、2023年4月期には激変緩和措置により上昇幅が抑制されました。これを踏まえ、当社は2023年7月1日出荷分から、一部の食パン、菓子パンの価格改定を実施しましたが、価格改定幅を抑えることができるとともに、改定と同時に2極化・3極化戦略によって、これらを下支えする製品を準備して価格帯に隙のない製品対応を推進したこともあり、業績は好調に推移しました。また、当社は、2023年3月31日付けで、㈱神戸屋から包装パン事業の子会社㈱YKベーキングカンパニーの発行済株式全部を譲り受け、当第4四半期から当社の連結子会社といたしました。同社は、新経営体制のもとでヤマザキの技術を最大限活用した製品の品質改善や新製品開発に取り組むとともに、収益改善に取り組んでまいりました。デイリーヤマザキやフレッシュベーカリーの小売事業につきましては、小売事業業績改善プロジェクトにおいて、日次管理・週次管理・時間管理の経営手法のもと、小売事業本部内の戦略製品・戦略商品開発推進チームと連携し、女性製品開発担当者による魅力ある商品開発を推進するなど、日々の仕事の精度向上につとめ業績回復に取り組んでまいりました。新型コロナウイルスへの対応といたしまして、当社グループは、緊急事態においてパン、和菓子、洋菓子ならびに調理パン・米飯類を緊急食糧として社会に提供するという新しいヤマザキの精神に従い、製品の安定供給を確保するため、全従業員に対して検温を実施し、37.2℃以上の発熱がある者を自宅待機とし、また発熱がない場合でも新型コロナウイルス独特の自覚症状がある者も自宅待機とし、この自宅待機者数とPCR検査陽性者数を日々管理するとともに、工場・事業所内の感染防止対策として、炭酸ガス濃度測定器によって、常時職場内の換気をしながら炭酸ガス濃度を700ppm以下に保つなど、社会的使命の達成に全力を挙げて取り組んでまいりました。当期の連結業績につきましては、売上高は1兆1,755億62百万円(対前期比109.2%)、営業利益は419億62百万円(対前期比190.5%)、経常利益は455億26百万円(対前期比174.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益は301億68百万円(対前期比243.9%)となりました。山崎製パン㈱単体の菓子パンを中心に業績が好調に推移し、連結子会社の業績が改善したことに加え、㈱YKベーキングカンパニーを新規連結したことに伴う売上増や負ののれん発生益を特別利益に計上したこともあり、大幅な増収増益を達成することができました。 前連結会計年度(自 2022年1月1日至 2022年12月31日)当連結会計年度(自 2023年1月1日至 2023年12月31日)比較増減金額(百万円)金額(百万円)前年同期差(百万円)前年同期比(%)売 上 高1,077,0091,175,56298,553109.2営 業 利 益22,03241,96219,929190.5経 常 利 益26,12745,52619,398174.2親会社株主に帰属する当期純利益12,36830,16817,800243.9 セグメント別の業績は次のとおりであります。 〔食品事業〕a 食パン部門(売上高1,085億69百万円、対前連結会計年度比108.2%) 食パンは、7月にルヴァン種を活用し品質を向上させた主力の「ロイヤルブレッド」が好調に推移するとともに、「モーニングスター」や「スイートブレッド」などの低価格食パンが伸長しました。さらに、主力製品のハーフサイズ食パンの取扱店数の拡大やサンドイッチ用食パンの回復もあり、前期の売上を上回りました。b 菓子パン部門(売上高4,333億62百万円、対前連結会計年度比114.0%) 菓子パンは、「コッペパン」や「まるごとソーセージ」などの主力菓子パンが大きく伸長するとともに、ヤマザキ菓子パンや「ドーナツステーション」などの低価格製品が伸長しました。また、1月の規格改定により入数を変更し1個当たりを充実させた薄皮シリーズが好調に推移するとともに、生クリーム入りの生地とフィリングを使用した新製品「生ドーナツ」シリーズや惣菜パンの「たっぷり満足」シリーズが売上に寄与するなど、前期の売上を大きく上回りました。c 和菓子部門(売上高737億93百万円、対前連結会計年度比104.2%) 和菓子は、主力の串団子や饅頭、大福が堅調に推移するとともに、チルド製品の「クリームたっぷり生どら焼」や和洋折衷の新製品「やわらか生大福」が売上に寄与するなど、前期の売上を上回りました。d 洋菓子部門(売上高1,519億18百万円、対前連結会計年度比104.8%) 洋菓子は、主力の2個入り生ケーキや大きなシューシリーズが好調に推移するとともに、「5つに切ったロールケーキ」の寄与もありスイスロールが伸長し、前期の売上を上回りました。e 調理パン・米飯類部門(売上高1,529億62百万円、対前連結会計年度比105.7%) 調理パン・米飯類は、おにぎりやサンドイッチが好調に推移するとともに、大徳食品㈱において麺の品質向上により調理麺の売上が拡大したこともあり、前期の売上を上回りました。 f 製菓・米菓・その他商品類部門(売上高1,731億56百万円、対前連結会計年度比107.5%) 製菓・米菓・その他商品類は、㈱不二家の「ホームパイ」や㈱東ハトの「ポテコ」、ヤマザキビスケット㈱の「チップスター」が好調に推移し、前期の売上を上回りました。 以上の結果、食品事業の売上高は1兆937億62百万円(対前連結会計年度比109.1%)、営業利益は407億4百万円(対前連結会計年度比182.3%)となりました。 [食品事業 前期比較] 前連結会計年度(自 2022年1月1日至 2022年12月31日)当連結会計年度(自 2023年1月1日至 2023年12月31日)前年同期差(百万円)前年同期比(%)金額(百万円)金額(百万円)売 上 高1,002,1481,093,76291,614109.1営 業 利 益22,32640,70418,378182.3 〔流通事業〕  デイリーヤマザキのコンビニエンスストア事業につきましては、戦略製品・戦略商品開発推進チームと連携して、「ランチパック 大盛り」シリーズやデイリーホット商品など、女性製品開発担当者による魅力ある商品の開発を推進し、お客様に喜ばれるヤマザキ独自のコンビニエンスストアチェーンをめざしました。また、松戸・杉並ドミナントプロジェクトにより、デイリーホットを中心に品質の向上と収益改善に取り組むとともに、既存店舗の改装によりヤマザキらしい店づくりを推進し、競争力の強化をはかりました。 この結果、チェーン全店売上高は前期を上回るとともに、営業総収入は直営店舗数の増加もあり増収となりました。 当期末の店舗数は、「デイリーヤマザキ」1,006店(23店減)、「ニューヤマザキデイリーストア」298店(11店減)、「ヤマザキデイリーストアー」11店(増減なし)、総店舗数1,315店(34店減)となりました。 以上の結果、流通事業の売上高は679億52百万円(対前連結会計年度比110.2%)、営業損失は17億89百万円(前連結会計年度は31億1百万円の営業損失)となりました。 [流通事業 前期比較] 前連結会計年度(自 2022年1月1日至 2022年12月31日)当連結会計年度(自 2023年1月1日至 2023年12月31日)前年同期差(百万円)前年同期比(%)金額(百万円)金額(百万円)売 上 高61,65767,9526,295110.2営 業 利 益△3,101△1,7891,311― 〔その他事業〕 その他事業につきましては、売上高は138億47百万円(対前連結会計年度比104.9%)、営業利益は26億82百万円(対前連結会計年度比110.5%)となりました。 [その他事業 前期比較] 前連結会計年度(自 2022年1月1日至 2022年12月31日)当連結会計年度(自 2023年1月1日至 2023年12月31日)前年同期差(百万円)前年同期比(%)金額(百万円)金額(百万円)売 上 高13,20313,847644104.9営 業 利 益2,4272,682254110.5 ②財政状態の状況当連結会計年度末の資産合計は8,020億35百万円で、前連結会計年度末に比べ440億4百万円増加しました。当連結会計年度末の負債合計は3,559億2百万円で、前連結会計年度末に比べ57億69百万円増加しました。当連結会計年度末の純資産合計は4,461億32百万円で、前連結会計年度末に比べ382億35百万円増加しました。 ③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は1,295億82百万円となり、前連結会計年度に対しては100億22百万円の増加となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益458億21百万円に加え、減価償却費403億18百万円などにより736億89百万円のプラスとなりました。前連結会計年度に対しては209億16百万円収入が増加しました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出などにより456億59百万円のマイナスとなり、前連結会計年度に対しては36億74百万円支出が増加しました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済、自己株式の取得、配当金の支払などにより188億34百万円のマイナスとなりましたが、前連結会計年度に対しては78億61百万円支出が減少しました。 前連結会計年度(自 2022年1月1日至 2022年12月31日)当連結会計年度(自 2023年1月1日至 2023年12月31日)増 減金額(百万円)金額(百万円)営業活動によるキャッシュ・フロー52,77373,68920,916投資活動によるキャッシュ・フロー△41,984△45,659△3,674財務活動によるキャッシュ・フロー△26,695△18,8347,861現金及び現金同等物に係る換算差額1,970827△1,143現金及び現金同等物の増減額(△は減少)△13,93610,02223,959現金及び現金同等物の期首残高133,495119,559△13,936現金及び現金同等物の期末残高119,559129,58210,022 ④生産、受注及び販売の状況a 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称前連結会計年度(自 2022年1月1日至 2022年12月31日)当連結会計年度(自 2023年1月1日至 2023年12月31日)前年同期差(百万円)前年同期比(%)金額(百万円)金額(百万円)食品事業913,1571,009,08695,928110.5その他事業10311815115.1合計913,2611,009,20595,943110.5 b 商品仕入実績当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称前連結会計年度(自 2022年1月1日至 2022年12月31日)当連結会計年度(自 2023年1月1日至 2023年12月31日)前年同期差(百万円)前年同期比(%)金額(百万円)金額(百万円)食品事業34,71439,4864,772113.7流通事業41,53145,1953,663108.8合計76,24584,6818,436111.1
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。 c 受注状況当社グループの食品事業における製品は特に鮮度が重要視されますので、取引先からの日々の注文により生産しておりますが、納入時間の関係上受注締切以前に見込数で生産を開始し、最終的に生産数量の調整を行う受注方式であり、翌日繰越受注残はありません。 d 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称区分前連結会計年度(自 2022年1月1日至 2022年12月31日)当連結会計年度(自 2023年1月1日至 2023年12月31日)比較増減金額(百万円)金額(百万円)前年同期差(百万円)前年同期比(%)食品事業食パン100,347108,5698,222108.2 菓子パン380,206433,36253,155114.0 和菓子70,79373,7933,000104.2 洋菓子144,994151,9186,924104.8 調理パン・米飯類144,720152,9628,241105.7 製菓・米菓・その他商品類161,086173,15612,070107.5 食品事業計1,002,1481,093,76291,614109.1流通事業 61,65767,9526,295110.2その他事業 13,20313,847644104.9合計1,077,0091,175,56298,553109.2
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。a 貸倒引当金 当社グループは、貸倒懸念債権等特定の債権について個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しておりますが、将来、顧客の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合は、引当金の追加計上が必要となる可能性があります。b 投資有価証券の減損処理 当社グループは、投資有価証券を所有しておりますが、その価値が50%以上下落した場合及び2ヶ年以上継続して30%から50%下落している場合は、減損処理を実施しております。将来の市況悪化や投資先の業績不振等によっては、更に減損処理が必要となる可能性があります。c 繰延税金資産 当社グループは、繰延税金資産については、将来の課税所得の見込み及び税務計画に基づき、回収可能性を十分に検討し、回収可能な額を計上しております。なお、既に計上した繰延税金資産については、その実現可能性について毎期検討し、内容の見直しを行なっておりますが、将来の課税所得の見込みの変化やその他の要因に基づき繰延税金資産の実現可能性の評価が変更された場合、繰延税金資産の取崩又は追加計上により親会社株主に帰属する当期純利益が変動する可能性があります。d 退職給付費用及び債務 退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率、直近の統計数値に基づいて死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率等が含まれます。当社及び国内子会社の年金制度においては、割引率は優良社債の利回りに基づき、長期期待運用収益率については年金資産の過去の運用実績等に基づき決定しております。 実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は将来にわたって規則的に認識されるため、将来の期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グル-プの当連結会計年度の経営成績は、売上高は1兆1,755億62百万円(前連結会計年度比9.2%増) で、「いのちの道」の教えに従い、すべての仕事を種蒔きの仕事から開始する営業・生産が一体となった部門別製品施策・営業戦略により、主力製品の品質向上をはかるとともに、2極化・3極化戦略によって低価格帯製品や値頃感のある製品の品揃えを充実する一方で、女性製品開発担当者による高付加価値製品の開発に取り組みました。また2023年7月1日出荷分から、一部の食パン、菓子パンの価格改定を実施しましたが、価格帯に隙の無い製品対応をはかった事で、菓子パンを中心に好調に推移し、前連結会計年度を上回りました。営業利益は419億62百万円(前連結会計年度比 90.5%増)、経常利益は455億26百万円(前連結会計年度比74.2%増) で、増収に加え人件費率、販売コストのダウンもあり、営業利益、経常利益ともに増益となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益も、301億68百万円(前連結会計年度比143.9%増)で、㈱YKベーキングカンパニーを連結した事に伴う負ののれん発生益の計上もあり、前連結会計年度を大きく上回りました。当社グループは、引き続き「いのちの道」の教えに従い、すべての仕事を種蒔きの仕事から開始する営業・生産が一体となった部門別製品施策・営業戦略、小委員会による「なぜなぜ改善」を推進し、主力製品の品質向上をはかるとともに、2極化・3極化戦略によってお客様のニーズに対応した価格帯に隙の無い製品対応をはかり、新しい価値の創造と新しい需要の創造に取り組んでまいります。 また、小売事業においては、小売事業業績改善プロジェクトにおける具体的な取り組みや、戦略製品・戦略商品開発チ-ムと連携した女性製品開発担当者による商品開発など、日次管理・週次管理・時間管理を推進して、日々の仕事の精度向上につとめ、業績の向上をめざします。 今後も当社グル-プは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するため、財政基盤の安定、収益性の改善、資本効率の向上に取り組み、連結経常利益率4%以上、連結ROE7%以上を達成すべく全力を挙げて取り組んでまいります。 a 売上高売上高を事業の種類別に見ますと、食品事業は主力製品の品質の向上と2極化・3極化戦略によって、低価格帯製品や値頃感のある製品を充実する一方で、女性製品開発担当者による高付加価値製品の開発に取り組んだ事もあり、食パン・菓子パン部門が好調に推移しました。和菓子部門は主力の串団子や大福などが伸長し、洋菓子部門は主力の2個入生ケーキやスイスロールが伸長しました。フレッシュベーカリーの小売事業やコンビニエンスストア向け製品が主要販路の調理パン・米飯類部門も、人流の回復により伸長しました。製菓・米菓・その他商品類部門も一部の子会社で既存の主力製品が伸長した事もあり、食品事業全体では1兆937億62百万円(前連結会計年度比9.1%増) で前期を上回りました。流通事業はデイリ-ヤマザキで、ヤマザキの技術を活用した魅力ある商品の開発とヤマザキらしい店づくりに加え、直営店舗数の増加もあり、679億52百万円(前連結会計年度比10.2%増)、その他事業は138億47百万円(前連結会計年度比4.9%増) でした。なお、売上高の詳細については、「第2 事業の状況」「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況に記載の通りです。b 営業利益 売上総利益率は、原材料費率や光熱費等の増加もあり、32.2%で前連結会計年度を0.3%上回りました。販売費及び一般管理費は3,370億84百万円、売上高に対する比率は28.6%で、人件費率や運搬費率等の販売コストの減少もあり、前連結会計年度を1.3%下回りました。 以上の結果、営業利益は419億62百万円(前連結会計年度比90.5%増)となりました。セグメント別では、食品事業の営業利益は増収と人件費率の減少もあり、407億4百万円(前連結会計年度比82.3%増)、流通事業はロイヤリティ収入の増や値入率の改善、ロス率の低減等もあり、営業損失は 17億89百万円(前連結会計年度は31億1百万円の営業損失)と縮小、その他事業の営業利益は増収により26億82百万円(前連結会計年度比10.5%増)でした。c 経常利益 営業外収益面で、外貨建貸付金に係る為替差益の減少はありましたが、経常利益は455億26百万円(前連結会計年度比74.2%増) となりました。なお、目標とする経営指標の連結売上高経常利益率4%以上に対し、当連結会計年度は3.9%でしたが、前連結会計年度に対しては1.5%上回りました。d 親会社株主に帰属する当期純利益 ㈱YKベーキングカンパニー連結に伴う負ののれんの計上もあり、税金等調整前当期純利益は458億21百万円(前連結会計年度比97.3%増) 、親会社株主に帰属する当期純利益は301億68百万円で、前連結会計年度に対し143.9%の増益となりました。当連結会計年度の1株当たり当期純利益は146円19銭で、前連結会計年度に比べ87円9銭増加しました。なお、目標とする経営指標の連結ROEの7%以上に対し、当連結会計年度は7.9%で、前連結会計年度に対しては4.4%上回りました。 ③財政状態の分析当連結会計年度末の資産合計は8,020億35百万円で、前連結会計年度末に対し440億4百万円増加しました。主な要因は、流動資産が3,147億87百万円で、売掛金の増加等により234億66百万円増加したことと、固定資産が4,872億47百万円で、有形固定資産が152億円増加し、投資有価証券が147億3百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に対し205億37百万円増加したことによるものです。負債は3,559億2百万円で、退職給付に係る負債の減少はありましたが、買掛金や未払金の増加等により、前連結会計年度末に対し57億69百万円増加しました。純資産は4,461億32百万円で、自己株式の取得による減少はありましたが、利益剰余金が255億78百万円、その他有価証券評価差額金が82億73百万円それぞれ増加したこと等により、前連結会計年度末に対し382億35百万円増加しました。なお、自己資本比率は49.9%で前連結会計年度に比べ1.9%の増、1株当たり純資産は1,942円85銭で前連結会計年度に比べ199円43銭の増となりました。 前連結会計年度(自 2022年1月1日至 2022年12月31日)当連結会計年度(自 2023年1月1日至 2023年12月31日)前期差金額(百万円)金額(百万円)流 動 資 産291,321314,78723,466固 定 資 産466,709487,24720,537資 産 合 計758,031802,03544,004負 債 合 計350,133355,9025,769純 資 産 合 計407,897446,13238,235負 債 純 資 産 合 計758,031802,03544,004 ④資本の財源及び資金の流動性について当連結会計年度末の借入金残高は722億99百万円でありますが、営業活動によるキャッシュ・フローや現金及び現金同等物の残高を考慮すると、当社グループは将来必要とされる成長資金及び有利子負債の返済に対し、当面充分な流動性を確保しております。 また、当社グループは、第1に、手元流動性を極力最小限に抑える。第2に営業活動によるキャッシュ・フローは会社の維持発展に必要な設備投資に充当する。なお、今後の重要な設備投資の計画につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載のとおりであります。第3に余剰資金は金利負担の軽減をはかるため適宜借入金の返済に充当する。以上の3項目を目標にしてキャッシュ・フローの有効活用に努めます。株主還元につきましては、株主の皆様への安定配当を継続することを基本方針とし、連結配当性向30%を目標にしております。なお、当期の連結配当性向は17.1%であります。 ⑤当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
経営上の重要な契約等 5 【経営上の重要な契約等】
(1) 技術受入契約契約会社名相手方の名称国名契約品目契約内容契約期間山崎製パン㈱グラン・ムーラン・ド・パリ・エス・エイ社仏国パン用ミックス粉の製造技術技術情報の提供
(注)12016年7月1日から2026年6月30日まで山崎製パン㈱デリフランス・エス・エイ社仏国冷凍製品の製造技術技術情報の提供
(注)12016年7月1日から2026年6月30日まで㈱ヴィ・ド・フランスグラン・ムーラン・ド・パリ・エス・エイ社デリフランス・エス・エイ社
(注)3仏国店舗、製品商標及び店舗運営ノウハウ商標使用権及び運営ノウハウの提供
(注)22019年6月25日から2029年6月24日まで
(注) 1 対価として一定額のロイヤルティを支払っております。2 対価として一定料率のロイヤルティを支払っております。3 デリフランス・エス・エイ社は、デリフランス・フランチャイズ・インターナショナル・エス・エイ社 からの事業譲受により、2021年10月4日付けで本件契約を承継しております。
(2) 業務資本提携契約契約会社名相手方の名称国名出資額契約内容契約日山崎製パン㈱㈱不二家日本25,189百万円1.当社及び㈱不二家が一体となって諸施策を実施し、㈱不二家の事業再生及び企業価値の向上をはかるための業務提携(1)全社的経営管理体制の強化
(2)洋菓子事業、菓子事業、食品事業における共同製品開発、OEM相互商品供給、共同原材料調達、生産設備の整備・相互活用等2.㈱不二家の第三者割当増資引受に関する資本提携2008年11月7日山崎製パン㈱日糧製パン㈱日本556百万円1.製品の品質・売上向上に関する具体策の実施、物流の効率化等に関する業務提携2.日糧製パン㈱発行済株式総数の28.4%譲受けに関する資本提携2009年8月3日山崎製パン㈱ミヨシ油脂㈱、日清オイリオグループ㈱日本1,473百万円
(注)1.3社による製品開発、用途開発に関する業務提携2.ミヨシ油脂㈱の第三者割当増資引受に関する資本提携2009年10月26日
(注) 出資額は、当社のミヨシ油脂㈱に対する出資額であります。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
当社グループは、「良品廉価、顧客本位の精神で、製品と品質、サービスをもって世に問う」、「知恵と知識によって変化に挑戦し、新しい価値と新しい需要を創造する」という新しいヤマザキの精神に則り、社会の変化に対応し先取りする真に価値ある製品とサービスの提供を目指し、基礎研究、製品開発、品質の安定・向上に関する研究等に積極的に取り組んでおります。2016年に当社創業の地市川に完成した、21世紀のヤマザキの前進の基地となる総合クリエイションセンターを活用し、研究・開発・研修機能のさらなる充実・強化をはかっています。なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は8,840百万円であります。 セグメントごとの主な研究内容は、次のとおりであります。(食品事業)食品事業では、パン、和・洋菓子、調理パン・米飯類、調理麺、製菓・米菓の各部門別に、主要原材料に関する基礎的分析・研究のさらなる充実をはかり、食の安全・安心という社会的要請に科学的に対処するとともに、原料選別、配合・工程の改善研究を中心とした製品の品質向上や、多様化する市場ニーズに的確に対応した製品の開発に積極的に取り組みました。また、多くの原料が高騰するなか、製品品質を維持しつつ代替となりうる原料の検討を広範囲に進めました。パン部門においては、主要食パン製品の風味・食感のさらなる向上を目的に、新規素材や発酵種(ルヴァン種)の有効活用、パン生地改良剤を含めた品質向上の検討を進めるとともに、ビタミン・ミネラルや食物繊維等を強化した健康志向製品の開発や焼成後冷凍製品の品質向上等の取り組みを行いました。和菓子部門においては、餡の風味のさらなる向上のための製餡工程の見直しや蒸しパン製品の品質向上に関する研究等を進めました。洋菓子部門では、卵の一部を代替する技術を確立するとともに、クリスマス低糖質製品の品質向上に関する取り組み等を進めました。米飯・調理麺部門においては、チルド米飯並びにレンジ麺などの調理麺のさらなる品質向上に関する研究を、また加工食品部門では惣菜パン製品に使用する揚物類の品質向上や秋冬向け新規LLデザート製品の開発等を精力的に行いました。製菓部門においては、個食化や健康志向等消費動向の変化に対応した製品開発を進め、米菓製品の品質向上のため原料米や揚油に関する研究等に取り組み、さらにグループ各社に対する機能性表示食品開発の技術的支援を行いました。また、食品安全衛生に関しては、AIB(American Institute of Baking)の「国際検査統合基準」に基づく管理手法の工場への順次指導の継続実施を中心として、微生物関係食品事故防止体制の強化をはかるとともに、最新鋭分析機器の導入を積極的に進め、原材料や製品中の微量成分などの確認を行い、クレーム問題への的確かつ迅速な対応を行いました。以上の結果、食品事業の研究開発費は8,391百万円となりました。 (流通事業)コンビニエンスストア事業では、中具を1.5倍に増量した「大盛ランチパック」シリーズの充実とベストセレクションパンの単品力向上に努め、市場ニーズが高く話題性のある新製品開発を進めました。店内調理では、メディアを通じて紹介されて以降、引き続き好調に推移した「味わいタマゴサンド」につづく、季節に応じた新商品の開発、定番10品の品質向上、女性開発員が女性目線で製品化した「空飛ぶハニードーナツ」「スイートロール」「チョコの塩バターパン」などの新製品の開発を進めてまいりました。以上の結果、流通事業の研究開発費は302百万円となりました。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当社グループでは、「最高の品質と最善のサービス(今日到達しうるベストクオリティ・ベストサービスの実践、実行、実証)」を基本方針とし、食品の安全衛生管理の徹底と積極果敢な技術革新に取り組んでおります。当連結会計年度は、食品事業を中心に44,644百万円の設備投資を実施いたしました。主要な設備投資といたしましては、㈱不二家の製菓生産設備であります。食品事業においては、40,965百万円の設備投資を実施いたしました。主な投資内容としましては、当社各工場において生産能力の増強と品質の安定向上を目的とした設備投資を実施し、また、㈱不二家や㈱サンデリカにおいて生産拡大と能力増強を目的とした設備投資を実施いたしました。流通事業においては、1,645百万円の設備投資を実施いたしました。主な投資内容としては、店舗運営什器に伴う投資であります。 
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具工具器具及び備品土地[面積㎡]リース資産合計松戸工場(千葉県松戸市)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備3,3243,5801293,538[48,802](5,789)1410,5861,065[338]千葉工場(千葉市美浜区)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備2,1491,844955,015[78,331](3,908)99,113925[338]武蔵野工場(東京都東久留米市)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備2,3182,577531,988[58,439](6,912)86,947901[279]埼玉工場(埼玉県所沢市)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備1,6642,125734,650[30,108](7,975)88,522640[173]杉並工場(東京都杉並区)食品事業販売設備625105244,200[11,507](-)54,962214[78]横浜第一工場(横浜市戸塚区)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備1,4361,836281,261[24,180](7,238)74,570601[216]横浜第二工場(横浜市都筑区)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備2,3301,975561,926[39,952](11,395)86,297778[296]古河工場(茨城県古河市)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備2,7322,74865208[73,725](11,766)85,764796[214]伊勢崎工場(群馬県伊勢崎市)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備4,3573,96256427[59,674](11,477)-8,804395[126]仙台工場(宮城県柴田郡柴田町)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備1,4611,763108314[26,503](12,866)63,654658[265]新潟工場(新潟市江南区)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備5759134771[25,105](6,304)121,621477[157]札幌工場(北海道恵庭市)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備8491,324262,067[96,743](1,277)64,273583[293]十和田工場(青森県十和田市)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備15440161,049[14,906](-)01,612117[37]大阪第一工場(大阪府吹田市)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備1,27988062258[16,582](178)62,487543[149]神戸工場(神戸市西区)食品事業パン生産設備6,9893,14840534[2,896](-)010,712281[50]大阪第二工場(大阪府松原市)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備1,9882,20976585[41,522](14,364)64,866963[286]京都工場(京都府宇治市)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備1,8411,693391,573[39,042](2,671)125,159709[303]阪南工場(大阪府羽曳野市)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備609785226,292[37,249](-)07,709241[73]名古屋工場(名古屋市西区)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備3,0902,5491272,778[58,031](8,066)118,556913[361]安城工場(愛知県安城市)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備2,2132,173561,608[47,795](6,214)86,061706[356]岡山工場(岡山県総社市)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備1,4881,862671,438[59,740](13,041)84,864721[244]広島工場(広島市安佐北区)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備1,9061,51942411[22,071](18,222)553,934584[218]福岡工場 (福岡県古賀市)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備1,9322,19481645[73,958](-)54,860933[223] 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具工具器具及び備品土地[面積㎡]リース資産合計熊本工場 (熊本県宇城市)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備1,0321,13056776[69,348](-)293,025651[186]安城冷生地事業所(愛知県安城市)食品事業冷凍生地生産設備28286417-[-](-)-1,165102[59]神戸冷生地事業所(神戸市西区)食品事業冷凍生地生産設備61876811-[-](-)-1,39773[37]デイリーヤマザキ事業統括本部(千葉県市川市)流通事業店舗販売設備4,4724772,0931,689[12,836](286,000)28,734841[144]本社(東京都千代田区)食品事業統括業務施設10,3782822,50215,700[58,359](-)47129,334967[382]営業所食品事業販売設備3,8493,05713317,882[297,659](28,722)53225,4552,069[720]
(2) 国内子会社 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具工具器具及び備品土地[面積㎡]リース資産合計㈱不二家(東京都文京区)食品事業その他事業洋菓子、製菓等生産設備11,90312,9438197,086[335,364](82,143)59933,3522,409[3,898]㈱サンデリカ(東京都千代田区)食品事業調理パン、米飯等生産設備10,4296,4552225,399[98,935](28,962)53923,0461,907[4,549]ヤマザキビスケット㈱(東京都新宿区)食品事業ビスケット、スナック等生産設備4,6033,625851,363[109,454](-)1669,843817[119]㈱ヴィ・ド・フランス(東京都江戸川区)食品事業店舗販売設備2,308114131-[-](-)2132,768443[46]㈱東ハト(東京都豊島区)食品事業ビスケット、スナック等生産設備4,0112,615792,557[45,265](8,505)829,346671[256]㈱YKベーキングカンパニー(大阪市東淀川区)食品事業パン、洋菓子等の製造販売1,4781,0091314,147[91,525](-)-6,766599[786]大徳食品㈱(奈良県大和郡山市)食品事業麺類生産設備1,7901,085391,954[67,855](6,905)64,877369[705]㈱イケダパン(鹿児島県姶良市)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備1,1191,234561,848[76,487](-)1114,370555[927]㈱ヴイ・ディー・エフ・サンロイヤル(埼玉県春日部市)食品事業冷凍生地等生産設備及び店舗販売設備9631,16051269[4,487](1,977)02,444216[20]㈱スリーエスフーズ(京都府久世郡久御山町)食品事業パン等生産設備6725949-[-](-)31,280129[41]㈱高知ヤマザキ(高知県高知市)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備1563418292[10,270](1,190)0800173[65]㈱サンキムラヤ(山梨県甲府市)食品事業パン、和・洋菓子等生産設備56044518797[20,132](3,726)-1,822166[65]㈱サンミックス(千葉市美浜区)食品事業製パン原料生産設備15910811595[6,608](-)1689235[23]㈱末広製菓(新潟市西蒲区)食品事業米菓、調理パン、米飯等生産設備40936915324[28,973](-)11,120199[78]㈱ヤマザキ(東京都千代田区)食品事業その他事業店舗販売設備その他設備29391927[219](710)435486[24]秋田いなふく米菓㈱(秋田県秋田市)食品事業米菓等生産設備18221811577[27,473](-)-98994[51] 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具工具器具及び備品土地[面積㎡]リース資産合計株スーパーヤマザキ(東京都府中市)流通事業店舗販売設備2232171,305[4,345](-)11,55058[45]㈱ヤマザキ物流(東京都清瀬市)その他事業配送車両90226267267[1,940](8,972)2241,724625[190]㈱サンロジスティックス(埼玉県所沢市)その他事業配送車両530614150-[-](71,353)01,295412[101]㈱ヤマザキエンジニアリング(東京都千代田区)その他事業設計設備67121603[3,745](-)-68441[28]㈱ヤマザキクリーンサービス(静岡県富士宮市)その他事業食品製造機械器具の洗浄剤の製造設備210551-[-](-)-26612[8] (3) 在外子会社 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具工具器具及び備品土地[面積㎡]リース資産合計ヴィ・ド・フランス・ヤマザキ,Inc.(米国ヴァージニア)食品事業冷凍生地等生産設備及び店舗販売設備10879931-[-](-)6551,59460[434]フォーリーブズ PTE.Ltd.(シンガポール)食品事業冷凍生地等生産設備及び店舗販売設備28326711-[-](4,716)1,6262,188507[130]香港山崎麺飽有限公司(香港新界)食品事業冷凍生地等生産設備及び店舗販売設備1,24559933-[-](6,936)1,6043,481415[211]ベイクワイズ ブランズ,Inc.(米国ニューヨーク)食品事業パン生産設備2724346521[4,087](1,300)28822107[-]トム キャット ベーカリー,Inc.(米国ニューヨーク)食品事業パン生産設備852823-[-](5,471)25262285[-]台湾山崎股份有限公司(台湾台北) 食品事業冷凍生地等生産設備及び店舗販売設備2058122638[4,621](-)-948468[322]タイ ヤマザキ Co.,Ltd.(タイバンコク) 食品事業冷凍生地等生産設備及び店舗販売設備539335179-[-](-)-1,0541,286[163]PT.ヤマザキ インドネシア(インドネシアブカシ) 食品事業パン生産設備1,8932,588117-[-](30,373)-4,599335[300]
(注) 1 帳簿価額には建設仮勘定は含まれておりません。2 現在休止中の主要な生産設備はありません。3 従業員数の[ ]は、臨時従業員数を外書きしております。4 土地の一部を賃借しており、面積については、( )で外書きしております。5 上記の他リース並びにレンタル契約による主な賃借設備は下記のとおりであります。賃借設備数量オフィスプロセッサー37セットパーソナルコンピューター518 〃汎用コンピューター1 〃店舗什器設備7 式店舗内外装設備1 〃店舗端末機14 台複写機、ファクシミリ他 事務機器128 〃配送車他 車両620 〃その他設備等63 式
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等当連結会計年度末現在における重要な設備の新設、改修等の計画の主なものは次のとおりであります。 会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容投資予定額資金調達方法着手年月完了予定年月完成後の増加能力総額(百万円)既支払額(百万円)ベイクワイズブランズ,Inc本社工場(米国ニューヨーク州)食品事業ベーグル包装機更新403328自己資金2022年1月2024年3月生産能力21%増㈱不二家野木工場(栃木県下都賀郡野木町)食品事業製菓生産設備874101自己資金2023年12月2024年6月生産能力73,000本/h㈱不二家秦野工場(神奈川県秦野市)食品事業製菓生産設備67026自己資金2023年12月2024年6月生産能力135,000粒/h不二家(杭州)食品有限公司第二工場 (中国浙江省杭州市)食品事業製菓生産設備1,315460自己資金2023年12月2024年10月生産能力248,000粒/h㈱サンロジスティックス埼玉配送センター(埼玉県北葛飾郡杉戸町)その他事業デジタルコンベア配分機更新2009自己資金2022年10月2024年10月物流品質向上㈱東ハト関東工場(埼玉県入間郡三芳町)食品事業製菓生産設備2,250-自己資金2024年8月2025年7月生産能力30%増
(2) 重要な設備の除却等経常的な設備の更新のための除却等を除き、重要な設備の除却等の計画はありません。
研究開発費、研究開発活動302,000,000
設備投資額、設備投資等の概要1,645,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況39
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況15
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況5,783,082

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式、それ以外の株式を純投資目的以外の目的である投資株式と区分しております。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容(保有方針)当社は、業務提携先との協働関係強化及び取引先との良好な取引関係の維持強化によって当社の企業価値向上をはかることを目的として、業務提携先及び取引先の株式を取得し、保有することがあります。業務提携及び取引関係が終了した政策保有株式は適宜売却するとともに、毎年、取締役会における保有の適否の検証の結果、当社の企業価値の向上に繋がらないと判断された株式については、売却することとしております。(保有の合理性を検証する方法)個別の政策保有株式については、毎年、取締役会において、保有目的や、配当等の株主還元の状況、取引の状況、株価の状況等を精査し、保有の適否を検証しております。(取締役会における検証の内容)上記に基づき、2024年1月に開催した取締役会において、2023年12月末時点で保有している上場株式について、保有の適否を検証いたしました。 b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式251,723非上場株式以外の株式4964,162 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式--―非上場株式以外の株式9106仕入取引の円滑化、取引先持株会への定期拠出による取得 (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式--非上場株式以外の株式-- c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 特定投資株式 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱日清製粉グループ本社16,988,98616,988,986仕入取引の円滑化を目的に保有しております。有32,25328,082㈱オリエンタルランド1,490,000298,000スポンサー契約を締結しており、取引関係の強化を目的に保有しております。有
(注)27,8235,709住友商事㈱1,453,5141,453,514仕入取引の円滑化を目的に保有しております。有4,4713,191三菱商事㈱450,061450,061仕入取引の円滑化を目的に保有しております。有3,0421,927㈱モスフードサービス718,382718,382営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。有2,3592,201大正製薬ホールディングス㈱255,000255,000仕入取引の円滑化等を目的に保有しております。なお、2024年1月19日付で保有する同社株式全部を売却しております。有2,2041,479㈱千葉銀行1,309,8021,309,802金融取引の円滑化を目的に保有しております。有1,3341,260ミヨシ油脂㈱1,030,7001,030,700業務提携契約を締結しており、取引関係の強化を目的に保有しております。有1,301974㈱大和証券グループ本社1,100,0001,100,000証券取引の円滑化を目的に保有しております。有1,044641㈱セブン&アイ・ホールディングス177,685177,685営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。無9941,005イオン㈱287,210285,946営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。なお、取引先持株会への定期拠出により株式数が増加しております。無905795丸紅㈱401,116401,116仕入取引の円滑化を目的に保有しております。有893607㈱三井住友フィナンシャルグループ107,163107,163金融取引の円滑化を目的に保有しております。有
(注)3737567日東富士製粉㈱123,876123,876仕入取引の円滑化を目的に保有しております。有597548㈱みずほフィナンシャルグループ190,207190,207金融取引の円滑化を目的に保有しております。有
(注)4458353SOMPOホールディングス㈱65,10065,100保険取引の円滑化を目的に保有しております。有
(注)5448381㈱イズミ107,221106,856営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。なお、取引先持株会への定期拠出により株式数が増加しております。 無388319オエノンホールディングス㈱1,000,0001,000,000仕入取引の円滑化を目的に保有しております。有354257ヤマエグループホールディングス㈱67,36567,365仕入取引の円滑化を目的に保有しております。有
(注)625798㈱オークワ249,468245,288営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。なお、取引先持株会への定期拠出により株式数が増加しております。 無206217㈱ライフコーポレーション52,60552,605営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。無173139東日本旅客鉄道㈱20,00020,000営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。無162150㈱リテールパートナーズ88,96588,172営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。なお、取引先持株会への定期拠出により株式数が増加しております。 無148116㈱ベルク22,00022,000営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。無137126 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱アークス46,10246,102営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。無128101㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ103,930103,930金融取引の円滑化を目的に保有しております。有
(注)712592イフジ産業㈱90,75090,750仕入取引の円滑化を目的に保有しております。有12386㈱フジ62,26661,924営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。なお、取引先持株会への定期拠出により株式数が増加しております。 無119113アルビス㈱45,14144,154営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。なお、取引先持株会への定期拠出により株式数が増加しております。 無118105㈱いなげや83,65082,795営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。なお、取引先持株会への定期拠出により株式数が増加しております。 無106102鳥越製粉㈱143,400-仕入取引の円滑化を目的に新規に取得しました。無93-西日本旅客鉄道㈱15,00015,000営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。無8885㈱平和堂30,00030,000営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。無6364ウエルシアホールディングス㈱25,07924,193営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。なお、取引先持株会への定期拠出により株式数が増加しております。 無6174第一生命ホールディングス㈱20,20020,200保険取引の関係強化を目的に保有しております。有
(注)86060㈱ヤマナカ72,10072,100営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。無5051エイチ・ツー・オー リテイリング㈱31,50031,500営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。無4840ウェルネオシュガー㈱18,67818,678仕入取引の円滑化を目的に保有しております。有3934㈱ダイイチ44,40044,400営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。無3933㈱ヤオコー4,4004,400営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。無3529双日㈱10,35810,358仕入取引の円滑化を目的に保有しております。有3226イオン北海道㈱32,60032,600営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。無3036㈱ハローズ6,0006,000営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。無2517ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス㈱21,25221,252営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。無2123㈱ヤマザワ14,52014,520営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。無1818㈱関西フードマーケット10,00010,000営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。無1412㈱ポプラ56,21756,217営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。なお、取引先持株会への定期拠出により株式数が増加しております。無107イオン九州㈱2,0002,000営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。無44㈱マルヨシセンター1,0001,000営業取引の維持・拡大を目的に保有しております。無32
(注)1 定量的な保有効果につきましては、取引先との関係性を考慮し記載しておりませんが、上記のとおり保有の適否を検証しております。2 ㈱オリエンタルランドは2023年4月1日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行っております。3 ㈱三井住友フィナンシャルグループは当社株式を保有しておりませんが、同社の連結子会社である㈱三井住友銀行が当社株式を保有しております。4 ㈱みずほフィナンシャルグループは当社株式を保有しておりませんが、同社の連結子会社である㈱みずほ銀行が当社株式を保有しております。5 SOMPOホールディングス㈱は当社株式を保有しておりませんが、同社の連結子会社である損害保険ジャパン㈱が当社株式を保有しております。6 ヤマエグループホールディングス㈱は当社株式を保有しておりませんが、同社の連結子会社であるヤマエ久野㈱が当社株式を保有しております。7 ㈱三菱UFJフィナンシャル・グループは当社株式を保有しておりませんが、同社の連結子会社である㈱三菱UFJ銀行が当社株式を保有しております。8 第一生命ホールディングス㈱は当社株式を保有しておりませんが、同社の連結子会社である第一生命保険㈱が当社株式を保有しております。 みなし保有株式該当事項はありません。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 ④ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの該当事項はありません。 ⑤ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの該当事項はありません。
株式数が増加した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社9
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社25
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1,723,000,000
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社49
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社64,162,000,000
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社106,000,000
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社1,000
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社737,000,000