財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2024-03-22
英訳名、表紙Oenon Holdings, Inc.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長 西 永 裕 司
本店の所在の場所、表紙東京都墨田区東駒形一丁目17番6号
電話番号、本店の所在の場所、表紙03(6757)4580
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
当社の原点は、初代神谷傳兵衛(かみやでんべえ)が明治13年(1880)浅草花川戸に開業した「みかはや銘酒店」(のちの「神谷バー」)にまで遡ります。その後、神谷傳兵衛は、明治33年(1900)日本酒精製造株式会社(工場は、のちの神谷酒造株式会社 旭川工場)を開設して民間初のアルコール製造を開始し、また明治36年(1903)には、日本のワイン醸造の1ページを飾るシャトーカミヤ(茨城県牛久市)を建設するなど、日本の産業の黎明期に国産アルコールと本格ワインづくりという2つの事業化を成し遂げました。 大正13年10月北海道内の焼酎製造会社4社(神谷酒造株式会社 旭川工場、東洋酒精醸造株式会社、北海道酒類株式会社、北海酒精株式会社)が合併し、旭川市に合同酒精株式会社を設立、資本金111万円。昭和21年7月東北アルコール工業株式会社を合併し、八戸工場とする(平成25年2月廃止)。昭和23年10月子会社 旭商会株式会社を設立(平成4年10月株式会社牛久シャトーガーデンに商号変更(平成18年10月合同酒精が吸収合併))。シャトーカミヤ(平成29年9月牛久シャトーに名称変更)の営業を開始(平成30年12月牛久シャトー内飲食物販事業廃止)。昭和24年5月東京証券取引所に株式を上場。昭和30年11月葵酒造株式会社を合併し、清水工場とする。昭和31年5月菊美酒造株式会社を合併し、東京工場とする。昭和35年3月子会社 旭川酒類容器株式会社を設立(昭和43年2月ゴードー商事株式会社に商号変更(平成20年1月合同酒精が吸収合併))。 10月神谷酒造株式会社(昭和15年に浅草の株式会社神谷傳兵衛本店が改称)を合併し、吾妻橋洋酒工場とする(昭和38年10月東京工場に統合)。    10月東京都中央区に東京事務所新社屋を建設(旧 オエノン銀座ビル)。昭和36年12月太陽醸造株式会社を合併し、芝浦工場とする(昭和38年10月東京工場に統合)。昭和38年6月本店の所在地を旭川市から東京都中央区に移転。    10月3工場(吾妻橋洋酒工場、東京工場、芝浦工場)を集約し、松戸市に東京工場を建設。昭和39年1月東京工場内に中央研究所を建設(現 酵素医薬品研究所)。 3月西宮酒精株式会社(昭和50年11月 ゴードー興産株式会社に商号変更)の株式を取得し、西宮工場とする(平成12年12月廃止)。昭和43年11月株式会社サニーメイズを設立(現 関連会社)。昭和45年3月八戸工場内に酵素工場を建設(現 酵素医薬品工場)。昭和54年10月子会社 ゴードー倉庫株式会社を設立(現 ゴーテック株式会社)。    11月子会社 株式会社ワコーを設立。昭和55年2月八戸工場に乳糖分解酵素(ラクターゼ)の製造設備を導入。昭和57年1月東京工場内に酒類食品研究所を設立(現 新商品開発センター)。昭和62年6月中央研究所に新研究棟を建設。平成3年2月雪印乳業株式会社と提携、資本金53億5千万円。平成8年6月東京工場内に関東物流センターを建設。    7月シャトーカミヤ内に地ビール工場を建設(平成30年12月廃止)。平成9年3月子会社 みちのく食品株式会社を設立(平成15年8月全株式を譲渡)。    9月旭川工場ISO9001認証取得。平成10年6月子会社 株式会社大雪乃蔵を設立(平成24年12月解散)。    10月旭川工場内に焼酎原酒等の製造、貯蔵を行う酒類蔵を建設。    11月子会社 株式会社ゴードーアセットコーポレーションを設立(現 株式会社オエノンアセットコーポレーション)。    12月東京工場ISO9001認証取得。平成11年7月清水工場ISO9001認証取得。    10月久留米工場ISO9001認証取得。平成12年1月山信商事株式会社の株式を取得(令和元年10月合同酒精が吸収合併)。    4月酵素医薬品工場ISO9001認証取得。平成13年1月福徳長酒類株式会社の株式を取得(現 子会社)。同社及び同社子会社である秋田県醗酵工業株式会社を連結対象子会社とする。    1月シャトーカミヤ内に神谷傳兵衛記念館を開業。    1月サニーメイズISO9001認証取得。    10月韮崎工場ISO9001認証取得。 平成14年4月久留米工場ISO14001認証取得。    10月ゴードー倉庫株式会社がゴードー興産株式会社と合併し、ゴーテック株式会社に商号変更(現 子会社)。平成15年1月湯沢工場ISO14001認証取得。    7月持株会社体制に移行し、オエノンホールディングス株式会社に商号変更。新たに子会社 合同酒精株式会社を設立。    7月富久娘酒造株式会社の株式を取得(現 子会社。平成30年1月オエノンプロダクトサポート株式会社に商号変更)。    11月オエノン銀座ビル内にフレンチレストラン「le 6eme sens d'OENON(ル・シズィエム・サンス・ドゥ・オエノン)」を開店(平成25年6月閉店)。平成16年2月酵素医薬品工場内に第二精製棟を建設。    3月酒類基礎研究所を韮崎工場隣接地に建設(現 酵素医薬品研究所 韮崎パイロット)。    6月オエノングループ名古屋事務所を建設。    9月シャトーカミヤ内にレストラン「La Terrasse d'OENON(ラ・テラス・ドゥ・オエノン)」を開店(平成30年12月閉店)。    11月東京工場内にクッキングラボを併設した多目的施設「CRAM studio d'OENON(クラム・ステュディオ・ドゥ・オエノン)」を開設。平成17年4月子会社である福徳長酒類株式会社から会社分割により秋田県醗酵工業株式会社の株式を取得(現 子会社)。平成18年3月酵素医薬品工場内に発酵棟を建設。平成19年3月北の誉酒造株式会社の株式を取得(平成28年1月合同酒精が吸収合併)。同社及び同社子会社である越の華酒造株式会社を連結対象子会社とする(平成30年12月解散)。    3月オエノングループ関西事務所を建設(令和元年12月移転)。    11月シャトーカミヤ及び北の誉酒造株式会社酒蔵が経済産業省より近代化産業遺産に認定。平成20年6月シャトーカミヤが文部科学省より国指定重要文化財に認定。    10月久留米工場内に九州物流センターを建設。平成21年3月オエノングループ北海道事務所を開設。    4月苫小牧工場(バイオエタノール技術実証プラント及び酒類原料用・工業用アルコール工場)を建設(平成27年3月バイオエタノール事業及びバイオエタノール技術実証プラント廃止)。平成23年8月オエノングループ広島事務所を開設。平成24年12月シャトーカミヤ内にオエノン ミュージアムを開業。平成28年2月東京工場ISO22000・FSSC22000認証取得。    10月オエノングループ松戸事務所を開設。平成29年9月酵素医薬品工場FSSC22000認証取得。    9月韮崎工場ISO22000・FSSC22000認証取得。    11月久留米工場FSSC22000認証取得。平成31年3月牛久市と牛久シャトーの活用に関して包括連携協定を締結。令和元年6月灘工場FSSC22000認証取得。    9月清水工場内に新蒸留棟を建設。    11月東京都中央区から東京都墨田区に本社を移転。    12月牛久市と牛久シャトーの賃貸借契約を締結。灘工場内にオエノングループ新関西事務所を建設。令和2年7月牛久シャトーが文化庁により日本遺産(Japan Heritage)に認定。    9月苫小牧工場FSSC22000認証取得。    11月旭川工場FSSC22000認証取得。    12月湯沢工場秋田県HACCP認証取得。令和3年10月清水工場FSSC22000認証取得。令和4年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行。    11月旧オエノン銀座ビル跡地にホテル「ザ ロイヤルパーク キャンバス 銀座コリドー」を建設(ホテル運営:三菱地所ホテルズ&リゾーツ株式会社)。令和5年5月連結対象子会社である株式会社サニーメイズの株式を大西商事株式会社に一部譲渡し、同社を持分法適用関連会社に変更。
事業の内容 3 【事業の内容】
当社グループは、当社及び当社の子会社7社で構成され、セグメントとの関連は次のとおりであります。 (1) 酒類事業当事業に係る連結子会社は6社であり、焼酎、チューハイ、清酒、合成清酒、梅酒、洋酒、加工用洋酒、酒類原料用アルコール・工業用アルコール等の販売及び運送・荷役を行っております。 焼酎、チューハイ、清酒、合成清酒、梅酒、洋酒、製菓用洋酒については、主として合同酒精㈱、福徳長酒類㈱、秋田県醗酵工業㈱、オエノンプロダクトサポート㈱が製造し、合同酒精㈱、福徳長酒類㈱、秋田県醗酵工業㈱、オエノンプロダクトサポート㈱、㈱ワコーが主として販売しております。 運送・荷役は、ゴーテック㈱が行っております。
(2) 酵素医薬品事業当事業に係る連結子会社は1社であり、酵素、診断薬の販売及び発酵受託ビジネスを行っております。いずれも、合同酒精㈱が製造し、販売しております。 (3) 不動産事業当社のほか、当事業に係る連結子会社は3社であり、不動産の売買及び賃貸を行っております。不動産の売買及び賃貸については、当社、合同酒精㈱、オエノンプロダクトサポート㈱、㈱オエノンアセットコーポレーションが行っております。 (4) その他倉庫業・荷役業については、ゴーテック㈱が行っております。 なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。 (事業系統図)事業の系統図は次のとおりであります。なお、下記に挙げる会社は全て連結子会社であります。 ※加工用澱粉事業につきましては、同事業を展開する(株)サニーメイズの株式を第2四半期連結会計期間期首をみなし売却日として一部譲渡したことに伴い連結の範囲から除外したため、第2四半期連結会計期間より事業セグメントから除いております。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有(又は被所有)割合(%)関係内容(連結子会社) 合同酒精㈱
(注)3,6千葉県松戸市2,000酒類事業100.0商標使用料等の受取があります。土地及び建物の一部を貸与しております。資金援助を受けております。債務保証をしております。役員の兼任 5名福徳長酒類㈱
(注)3,6千葉県松戸市518酒類事業100.0商標使用料等の受取があります。建物の一部を貸与しております。資金援助を受けております。債務保証をしております。役員の兼任 4名秋田県醗酵工業㈱秋田県湯沢市54酒類事業68.5商標使用料等の受取があります。資金援助を受けております。債務保証をしております。役員の兼任 1名オエノンプロダクトサポート㈱
(注)5神戸市灘区50酒類事業100.0商標使用料等の受取があります。資金援助をしております。債務保証をしております。役員の兼任 2名ゴーテック㈱ 千葉県松戸市96酒類事業100.0商標使用料等の受取があります。建物の一部を貸与しております。資金援助を受けております。㈱ワコー千葉県松戸市10酒類事業100.0商標使用料等の受取があります。㈱オエノンアセットコーポレーション東京都墨田区400不動産事業100.0(2.0)商標使用料等の受取があります。建物の一部を貸与しております。資金援助をしております。役員の兼任 1名(持分法適用関連会社) ㈱サニーメイズ静岡市清水区120加工用澱粉事業39.0役員の兼任 1名
(注) 1 「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。2 「議決権の所有割合又は被所有割合」欄の(内書)は間接所有であります。3 特定子会社であります。4 上記子会社は有価証券届出書及び有価証券報告書のいずれも提出しておりません。5 債務超過会社であり、令和5年12月末時点で債務超過額は2,271百万円であります。6 合同酒精㈱及び福徳長酒類㈱については、売上高(連結相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。   主要な損益情報等合同酒精㈱① 売上高61,350百万円 ② 経常利益1,470百万円 ③ 当期純利益1,526百万円 ④ 純資産額15,815百万円 ⑤ 総資産額33,949百万円 福徳長酒類㈱① 売上高17,712百万円 ② 経常利益971百万円 ③ 当期純利益637百万円 ④ 純資産額6,510百万円 ⑤ 総資産額13,675百万円
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況令和5年12月31日現在セグメントの名称従業員数(名)酒類事業655(290)酵素医薬品事業107(8)不動産事業1(―)全社24(4)合計787(303)
(注) 1 従業員数は、就業人数であります。2 従業員数の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人数であります。3 全社として記載されている従業員数は、持株会社(提出会社)である当社の従業員数であります。4 当連結会計年度において、加工用澱粉事業を展開する連結子会社㈱サニーメイズの株式を一部譲渡したため、同社を連結の範囲から除外しております。
(2) 提出会社の状況令和5年12月31日現在従業員数(名)平均年齢平均勤続年数平均年間給与(千円)24(4)47歳 5ヶ月22年   2ヶ月7,117 セグメントの名称従業員数(名)全社24(4)合計24(4)
(注) 1 従業員数は、就業人数であります。2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。3 従業員数の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人数であります。4 当社の従業員は、関係会社からの出向者であり、平均勤続年数は各社での勤続年数を通算しております。 (3) 労働組合の状況当社グループの労働組合には、日本食品関連産業労働組合総連合会に加盟している組合があり、組合員数は令和5年12月31日現在で516名であります。なお、組合との間には特記すべき事項はありません。 (4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異①提出会社提出会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。 ②連結子会社当事業年度名 称管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(男性の賃金に対する女性の賃金の割合)(%)(注1、3)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者合同酒精㈱3.6100.065.575.066.5福徳長酒類㈱0.0---- (注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したもの     であります。「-」は非開示を示しております。2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規  定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成  3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。  福徳長酒類(株)におきましては、配偶者が出産した男性労働者はおりませんでした。   3.連結子会社においては、各社異なる人事制度を運用しておりますが、性別を理由に待遇・条件が異なることはございません。     合同酒精㈱の男女の賃金の差異の要因としましては、設定給与水準が高くなる管理職において女性社員の比率が低いことが挙げられます。当社グループでは、女性の活躍を推進する取組みとして、女性社員を対象に、キャリア形成に必要な能力を習得するための「社外研修制度」、先輩社員が、新入社員や若手社員をサポートする「キャリアビジョンサポート制度」を導入するなど、女性社員の経験やスキルの向上を図る様々な施策を展開しております。こうした取組みも後押しとなり、女性管理職割合は上昇しており、今後賃金差異は縮小していく見込みです。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、グループ企業理念「自然の恵みを活かし、バイオ技術をベースに、人々に食の楽しさと健やかなくらしを提供します。」の下、発酵技術等を核とする「バイオテクノロジー」をベースとした事業を展開しております。その中で、お客様に「安心」「安全」をお届けすることを第一に考え、普遍の概念である「顧客志向」と「収益志向」に則り事業活動を行い、併せて「将来価値の共創」に資する取組みを進め、経営品質の向上、ひいてはグループの持続的成長及び企業価値の最大化を目指しております。
(2) 経営環境酒類市場におきましては、人口減少や少子高齢化、若年層の飲酒離れ、健康志向の高まりにより、国内需要の減少が続いており、企業間での販売競争が激化しております。また、円安基調や人件費上昇、物流の2024年問題による物流費上昇など、依然としてコストの上昇が見込まれます。さらには、商品の値上げの収束が見えない一方で、節約志向の高まりや、買い控えが顕著となり、消費の鈍化が予想されます。食品産業用酵素市場におきましても、国内外での研究開発競争や販売競争が益々激化することが予想されます。 (3) 長期ビジョン当社グループは、創立100周年の節目を迎える2024年に向けて、「長期ビジョン100」を2015年に策定しております。「長期ビジョン100」は、当社グループが、持続的に成長し、企業価値を増大するための、企業理念に基づく使命・将来像を描いたものであり、これを実現する上での最重要課題である5本の柱を定めております。  <7つの指針> ① 顧客重視の経営 ② 収益重視の経営 ③ 株主重視の経営 ④ グループ全体最適化 ⑤ 経営監督機能の強化 ⑥ 強固な財務体質の確立 ⑦ 社会的良識を意識した経営 <5本の柱> ① 焼酎事業に集中 ・焼酎に経営資源を集中 ・焼酎事業の拡大 ② アルコール事業 販売の拡大 ・販売シェアNO.2を目指す ・アルコール増産に向けた設備投資 ・新分野への積極的な販路拡大 ③ 生産改革 ・東西の生産物流拠点確立を目的としたグループ工場再編 ④ 酵素医薬品事業の新展開 ・新たな取組み(ポストラクターゼの開発、発酵技術を活かした発酵受託ビジネス) ・酵素医薬品事業の拡大 ⑤ CRE戦略 ・銀座ビルの「不動産価値」活用 ・遊休不動産の活用 (4) 中期経営計画及び対処すべき重要課題当社グループを取り巻く環境は、今後も厳しい状況が続くものと見込まれます。一方で、チューハイにおきましては、人流の回復に伴い、料飲店市場への需要流出が懸念されましたが、家飲み需要が根強いこともあり、今後も堅調に推移することが予想されます。また、国産酒類の輸出におきましては、昨年は、アメリカで市中在庫の消費に時間がかかったことや、中国での景気低迷、処理水問題によって伸びが失速したものの、韓国、台湾といった国々への輸出が伸張しており、今後も拡大を続けるものと予想されます。さらには、入国規制緩和によるインバウンド需要の盛り上がりにより、免税売上の拡大が期待されます。当社グループは、これらの市場のニーズの変化を成長に繋がるチャンスと捉え、当社グループの強みを活かした企業活動を進め、これらの変化に対応してまいります。令和6年度は、「長期ビジョン100」で掲げた5本の柱を軸として、「重点事業における取組みの強化」「収益力の強化」「環境問題への対応」「経営基盤の強化」という4つの課題に取り組んでまいります。 1.重点事業における取組みの強化 (1) 焼酎事業への特化市場優位性のある「博多の華」・「すご」シリーズの、各カテゴリーにおける絶対的なポジショニングの確立を目指してまいります。チューハイにおきましては、引き続き、消費者の嗜好の多様化に対応した商品の開発・提案を進め、販売拡大に繋げてまいります。
(2) 販売用アルコールの利益確保原料・エネルギーの調達コストの変動に合わせた価格戦略を実行し、適正な利益確保に努めてまいります。 (3) 輸出酒類の強化海外現地輸入業者及び国内輸出事業者との取引強化、マーケットインの商品開発により、輸出拡大を進めてまいります。 (4) 酵素医薬品事業の収益拡大高精製・高濃縮といった中性ラクターゼの改良品や酸性ラクターゼを市場に投入し、収益拡大を図ってまいります。製造工程の見直し等によるコスト低減により、収益力を強化してまいります。また、発酵受託ビジネスにつきましては、乳酸菌を軸に、宗教対応、食品添加物対応ができるメーカーとして、独自のポジションを構築し、事業拡大を目指してまいります。2.収益力の強化 (1) 適正価格の維持安定供給及び適正な利益確保のため、適切なタイミングで販売価格の見直しを行い、必要に応じて価格改定を実施してまいります。また、不採算商品については、整理またはリニューアルによる収益性の改善を図ってまいります。
(2) 消費の二極化への対応物価上昇により消費者の節約志向が高まる一方で、消費者の本物志向に対応した高付加価値商品の需要も堅調に推移しております。これまで培ってきたグループ独自の技術・ノウハウを最大限に活かし、低価格商品・高付加価値商品を開発・上市し、拡売を図ってまいります。 (3) コスト低減の徹底調達から生産、販売に至る全てのコストの低減に徹底的に取り組み、収益性の改善に努めてまいります。 (4) 不適合品発生の撲滅不適合品の発生は、費用増大や取引先からの信用信頼の失墜に繋がると認識し、適正な生産管理体制を確立するとともに、従業員一人ひとりが、3H(初めて・変更・久しぶり)4M(人・設備・材料・方法)を意識し、危険予知を徹底し、不適合品発生の撲滅に努めてまいります。 3.環境問題への対応環境問題への対応は地球規模の課題であるとの認識の下、引き続き低炭素社会の実現に向けた取組み及び循環型社会の形成に向けた取組みを進めてまいります。令和6年度は、グリーン電力への切替えの拡大、フロン排出抑制法対応等に取り組んでまいります。4.経営基盤の強化グループの持続的成長と企業価値向上には、その原動力となる従業員の価値を高め、その価値を有効に活用できるシステムの整備が不可欠であると考えております。従業員が安心して働くことができ、多様な人材が活躍できる環境づくりに積極的に取り組んでまいります。また、コーポレートガバナンスの充実とコンプライアンスの徹底を図り、「納得性」「公正性」「透明性」の高い経営の実践に努めてまいります。
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見できないリスクの影響を将来受ける可能性があります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 酒類事業に関するリスク 項目国内の酒類市場の変化 リスク概要当社グループの酒類事業の売上高の大部分は国内販売となっております。国内の酒類市場においては、国内の人口減少や少子高齢化によって総需要が減少し、販売競争が激化することが見込まれております。また、酒類市場は、国内の景気動向や嗜好の変化の影響を受けやすい市場であるため、低価格帯の節約志向商品が伸張する一方、高価格帯の付加価値商品や健康志向商品も拡大するといった価格の二極化・嗜好の多様化が進むことが予想されております。販売競争の激化や価格の二極化・嗜好の多様化への対応が遅れた場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 対応策当社グループは、強みを持つ分野や成長分野への経営資源の重点配分によって競争力強化に取り組んでおります。また、市場環境の変化に対応できるよう商品開発体制を強化し、顧客視点の発想での商品開発を進め、魅力的な商品を創出してまいります。 項目酒類の販売に関する規制 リスク概要アルコールの不適切な摂取による健康面や社会面への悪影響が指摘されており、WHOにおいては、世界的な規模での酒類販売に関する規制が検討されております。予想を大きく上回る規制強化が行われた場合、酒類の消費が減少し、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 対応策当社グループは、酒類を製造・販売する企業グループとしての社会的責任を果たすために、酒類事業に関する法令等を遵守した販売・宣伝活動を行っております。また、適正飲酒の啓発活動を積極的に推進し、不適切な飲酒の撲滅に取り組んでおります。
(2) 酵素医薬品事業に関するリスク 項目乳製品用酵素市場の変化 リスク概要主力のラクターゼが属する乳製品用酵素市場では、国際的な巨大企業を含む国内外の企業との厳しい競争に直面しており、その技術革新は急速に進んでおります。新技術・新商品の開発の遅れや他社による技術革新によって、当社グループを取り巻く環境が想定を超えて大きく変化した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 対応策当社グループでは、将来の市場・技術動向を見据えて新技術・新商品の研究・開発を推進しております。また、お客様と良好な関係をつくり、情報収集に努めるなど、市場の変化に迅速に対応できる体制を整備しております。 (3) 各事業領域共通のリスク 項目事業拡大 リスク概要当社は、積極的な事業拡大を図る手段の一つとして、当社グループにおいて有効かつ効率的に経営資源を活用できる企業などの株式を取得し、子会社としてまいりました。また、グループ経営の一層の効率化を図るため、当社の子会社間の合併を行うなど、グループ内組織再編を実施してまいりました。当面、新たな子会社取得等は計画しておらず、現在のグループ構成において各機能の強化等によるグループ全体のトータルコストリダクションなどを進める方針であります。ただし、中長期的にはグループ全体の方針に基づき子会社取得も視野に入れて事業拡大を進める方針であります。新たな子会社取得等については、環境変化等の要因により一時的または追加的に損失等が生じる可能性があり、また、当社の期待する効果が十分に得られない可能性もあります。 対応策当社は、取締役会における投資・M&A計画の適切な意思決定と実施後のモニタリングを適切に行っております。 項目原材料調達 リスク概要当社グループが使用する主要な原材料(粗留アルコール、重油等)には、調達価格が、調達先の国または地域の天候や経済状況の影響を間接的に受け、変動するものがあります。それら主要原材料の価格が高騰した場合には製造コストが上昇し、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。また、販売用アルコール等の原料である粗留アルコールについては、世界情勢や感染症拡大の影響により、購入単価の上昇や調達自体の難化等が生じることが懸念されます。世界情勢の悪化や感染症拡大が長期化した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 対応策当社グループでは、複数企業からの購買や、計画的な購買によって安定的な調達に努めております。具体的には、原材料市場の積極的な情報収集、市場の変化に合わせた契約期間の見直し、調達先の分散等を行っております。 項目自然災害 リスク概要当社グループの営業拠点、製造拠点において、大規模な地震、水害、風害が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 対応策当社グループでは、人命の安全を第一としながら、酒類・アルコール等の供給責任を果たすための生産・供給体制の整備等の危機管理体制の構築に努めております。 項目感染症 リスク概要感染症拡大に伴う外出自粛、飲食店への時短要請・休業要請、緊急事態宣言の発出がなされた場合、事業活動に大きな影響を及ぼす可能性があります。特に、従業員の感染、事業所でのクラスター発生により想定以上に事業活動の停滞が長期化した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 対応策当社グループは、国・自治体・業界団体の指針に沿って、適宜必要な施策を講じております。具体的には、うがい・手洗い・手指消毒・換気・マスク着用等の基本的な感染予防策の徹底、在宅勤務及び時差出勤の活用やオンライン会議の利用促進等の対策を実行しております。 項目情報管理 リスク概要当社グループは経営に関する重要情報をはじめとし、多数の個人に関する機密情報を保有しております。停電、災害、コンピュータウイルスなど予測の範囲を超える事態により、情報の消失・流出などの問題が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 対応策当社グループは、当社の経営戦略企画室内のシステムセンターを中心としたグループ全体での情報セキュリティー体制を整備するとともに、従業員に対する教育や訓練の徹底とソフトウェアや機器導入によるセキュリティー対策を実施しております。 項目人材確保・育成 リスク概要日本国内の人口動態の変化による労働力不足への対応は、将来の持続的成長にも関わる大きな課題となっております。今後の社会情勢や雇用環境の変化により、相応しい人材を継続的に採用することが困難となる場合、既存事業における成長戦略の推進に支障が生じるなど、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 対応策当社グループ全体の持続的成長及び中長期的な企業価値の向上のためには、多様な価値観に基づく多様な視点をもつ人財が不可欠であるという考え方の下、当社グループの役員、従業員の属性の多様化を図り、特性や個性を活かす職場環境づくりを進めております。具体的には、女性活躍推進プロジェクトを発足し、プロジェクトの意見を取り入れながら、計画的かつ継続的に女性の登用を進め、女性の個性と能力が十分に発揮できるよう、女性が育児・介護などをしながら安心して働き続けられる環境や、キャリアアップのサポートができる環境の整備を行っております。また、時間単位年休や副業・兼業の容認によるワークライフバランスの推進に努めております。さらには、誰もが自分の性的指向や性自認を尊重され、自分らしく生きることができる社会を形成するために、LGBTについての啓発活動を行っております。 項目食品の安心・安全 リスク概要当社グループとしての予期し得ない品質問題及び製品表示問題が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響する可能性があります。また、当社グループの製品の欠陥に起因して製品回収や損害賠償につながるリスクが現実化し、これを保険により補填できない事態が生じた場合、事業活動に支障が生じ、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 対応策当社グループでは、グループ生産部門会議・当社の品質安全保証室を中心としたグループ全体での品質保証体制の強化を進めております。また、重要な案件については、当社代表取締役社長を委員長とする「CSR・コンプライアンス委員会」において審議し、対策を講じております。また、品質マネジメントシステムの国際規格「ISO9001」、食品安全マネジメントシステムの国際規格「FSSC22000」の認証を取得するなど、品質保証への取組みを強化しております。さらには、酒税法等法令上定められている記帳義務、表示義務を遵守する姿勢の確立への取組みを強化しております。 項目コンプライアンス リスク概要当社グループは事業の遂行にあたり、酒税法、食品衛生法、薬機法、景品表示法等の様々な法的規制の適用を受けています。これらの法令等に違反した場合や社会的要請に反した行動等を行った場合、法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁を受ける等、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 対応策当社グループでは、コンプライアンスを、当社グループの企業価値を支える大きな柱であり、経営そのものであると捉えております。研修等を通じて従業員のコンプライアンス徹底に努めております。 項目知的財産権 リスク概要当社グループは知的財産権の重要性を認識し、知的財産権保護のための体制を整備しております。当社グループの知的財産権が侵害され、第三者に流出した場合、また将来、第三者との知的財産に関する紛争が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 対応策当社グループでは、知的財産権管理の専門部署を設け、確実な取得及び保全、また他社の知的財産権の調査などに努めております。 項目産業事故災害 リスク概要当社グループの工場において、大規模な産業事故災害が発生した場合には、補償等を含む産業事故災害への対策費用、生産活動の停止による機会損失及び顧客に対する補償、さらに社会的信用の失墜等によって、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 対応策当社グループでは、生産戦略の専門部署による管理体制の強化、未然に防ぐための設備の充実などの対策を講じております。 項目環境課題 リスク概要気候変動をはじめとする環境問題への企業の取組み姿勢に対するステークホルダーからの評価や市場の価値観の変化は、消費者の商品・サービスの選択に大きく影響するものとなっており、気候変動抑制のため、世界的規模でのエネルギー使用の合理化や地球温暖化対策などの法令等の規制も強まっております。また、海洋プラスティック問題は世界的な共通課題であるとの認識が急速に高まっており、容器包装における対応は、飲料業界の大きな課題になっております。これらの規制強化や、容器包装等に対する取組みへの対応費用の増加等によって、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、気候変動に起因する水資源の枯渇、原材料への影響、大規模な自然災害による製造設備の被害などのサプライチェーンに関わる物理的リスクが顕在化した場合、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 対応策当社グループでは、当社代表取締役社長を委員長とする「CSR・コンプライアンス委員会」においてSDGsの達成に必要な課題を整理し、グループ全体で課題解決に向けた活動を推進しております。具体的には、リサイクル素材の積極的活用、「自己熱再生システム」導入によるCO2排出量削減、蒸留廃液濃縮装置更新による産業廃棄物・燃料使用量の削減を図っているほか、当社子会社の合同酒精㈱が経済産業省の「ゼロエミ・チャレンジ企業」に選定されるなど、環境負荷低減や環境保全活動に積極的に取り組んでおります。 項目為替変動 リスク概要当社グループは、商品・原材料の一部を外貨建てにて輸入しております。しかしながら、短期及び中長期の予測を超えた為替変動が、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 対応策当社グループでは、為替レート変動に対するリスクを為替予約等のヘッジ取引により一定限度まで低減しております。 項目資金調達 リスク概要資金調達時の金融市場の動向により、短期及び中長期の予測を超えた金利変動が、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 対応策当社グループでは、金融機関等との良好な関係を維持するとともに、原則、複数による低利かつ固定金利での資金調達を行うことにより金利変動リスクの低減を図っています。また、健全な財務体質の維持・強化に努めるとともに金融市場の動向に関する最新の情報と事業環境の分析に基づき、資金計画の見直しを適時に行っております。 項目棚卸資産の評価 リスク概要平成20年4月1日以後開始する事業年度より「棚卸資産の評価に関する会計基準」が適用され、通常の販売目的で保有する棚卸資産は取得原価をもって貸借対照表価額とし、期末において正味売却価額が取得原価より下落している場合には収益性が低下していると判断し、当該正味売却価額まで貸借対照表価額を切下げ、取得原価と当該正味売却価額の差額は当期の費用として処理することとなりました。このため当社グループの棚卸資産につき、原材料購入価格の上昇、製造固定費の増加、生産量の減少、製品販売価格の下落などが生じ、その結果正味売却価額が取得原価を下回るため収益性が低下していると判断された場合には、当該棚卸資産の簿価切下げがなされ、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 対応策当社グループでは、新たに大きな簿価切り下げが発生する可能性を可能な限り低減するため、毎期、継続的・保守的・網羅的に棚卸資産を評価・検証し、必要に応じて評価減を計上することとしております。 項目固定資産の減損 リスク概要当社グループは、事業の用に供する様々な固定資産を保有しております。平成18年度から「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しておりますが、今後、遊休固定資産の時価の急激な低下や事業環境が大幅に悪化した場合には、追加的な減損損失が発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 対応策当社グループでは、追加的な減損損失のリスクを低減するため、毎期継続的に減損の兆候の有無を検証しております。 項目退職給付債務 リスク概要当社グループの一部の退職給付債務及び退職給付費用は、年金数理計算上使用される割引率や退職率、昇給率等の前提条件と年金資産の期待運用収益率等に基づき計算されております。年金資産の運用利回り悪化、割引率の低下等が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 対応策当社グループでは、このような数理計算上の差異の発生に伴う損益変動リスクに対応するため、年金資産の運用は、適宜、情報を取得し、安全性を考慮した投資配分に努めております。また、退職給付制度には確定給付型と確定拠出型を組み合わせた制度を導入しております。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類への移行に伴い、経済活動・社会活動の正常化が進み、緩やかな回復基調が見られました。一方で、長期化しているロシア・ウクライナ情勢に起因する原材料・エネルギー価格の高騰や、円安進行に伴う国内の物価上昇により、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。 このような経営環境の下、当社グループは、グループの持続的な成長及び中長期的な企業価値の向上を図るべく、中長期戦略「長期ビジョン100」で掲げた5本の柱を軸とした諸施策を引き続き進めてまいりました。 これらの結果、当連結会計年度の売上高は、84,947百万円(前期比4.7%増)となりました。利益面では、営業利益は3,585百万円(前期は707百万円の営業損失)、経常利益は3,702百万円(前期は645百万円の経常損失)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は3,393百万円(前期は1,257百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。なお、第2四半期連結会計期間に、加工用澱粉事業を展開しておりました株式会社サニーメイズの株式を一部譲渡いたしました。これに伴い、第2四半期連結会計期間期首をみなし売却日として、同社を連結の範囲から除外しております。そのため、加工用澱粉事業の業績は第1四半期連結累計期間までを連結の範囲に含めております。 当社が重視する経営指標は次のとおりとなりました。 前連結会計年度(令和4年12月期)当連結会計年度(令和5年12月期) 売上高81,120百万円84,947百万円 経常利益△645百万円3,702百万円 売上高経常利益率△0.8%4.4% 1株当たりの配当金5円8円 ROE△6.7%17.3% セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。 <酒類事業> 酒類事業につきましては、国内の人口減少や少子高齢化、飲酒機会の減少に加え、令和4年3月より数回にわたり実施された、全カテゴリーにおよぶ販売価格の改定(値上げ)により需要の縮小が一段と進み、競争が益々激化しております。一方で、行動制限の緩和により業務用市場では回復の兆しが表れております。また、物価上昇による節約志向の高まりから、家庭用市場につきましては、価格訴求したPBのRTD商品が引き続き好調に推移しており、さらにチューハイの素や、梅酒などが伸張しております。このようなニーズの変化に対応した販売活動を推進した結果、売上高は78,799百万円(前期比8.1%増)となりました。また、利益面につきましては、価格改定を推し進めたことにより、2,632百万円の営業利益(前期は961百万円の営業損失)となりました。 和酒部門のうち焼酎につきましては、甲類乙類混和焼酎の「すごむぎ」「すごいも」やしそ焼酎「鍛高譚」が好調に推移したものの、PB商品等の減少により、売上高は減少いたしました。同カテゴリーでは、ラグビーのリーチ マイケル選手を継続起用した甲類焼酎「ビッグマン」新CMの放映、しそ焼酎「鍛高譚」公式Instagramアカウント並びに同公式X(旧Twitter)アカウント、オエノングループ公式Xアカウントにおいて、企業間のコラボレーションによるプレゼントキャンペーンを実施するなど、さらなるファン層の獲得を目指した施策を実施しております。なお、令和4年度以降、当期までに、甲類焼酎で平均4%、乙類焼酎並びに甲乙混和焼酎で平均6%の価格改定を数回にわたり実施しております。 チューハイなどのRTD分野につきましては、日本各地の厳選素材を使用したチューハイ「NIPPON PREMIUM」シリーズやPB商品が好調に推移し、売上高は増加いたしました。なお、同カテゴリーにおいても令和4年度に2回にわたり平均9%の価格改定を実施しております。 清酒につきましては、市場の低迷が続いておりますが、業務用商品やPB商品等が好調に推移し、売上高は増加いたしました。なお、同カテゴリーは、令和4年度に平均7%の価格改定を実施しております。 販売用アルコールにつきましては、酒類原料用アルコール及び工業用アルコールが好調に推移し、売上高は増加いたしました。同カテゴリーは、概ね四半期毎に各取引先と価格改定を行い、原料価格高騰分の価格転嫁を進めております。 洋酒部門につきましては、梅酒や炭酸水で割るだけで手軽に居酒屋の味わいを家で楽しむことができる、チューハイの素などが好調に推移したほか、ハイボールに最適なウイスキー「香薫(こうくん)」などが国内外で伸張したことにより、売上高は増加いたしました。また、「TAN TAKA TAN SHISO梅酒」が、食品・食材評価制度である「ジャパン・フード・セレクション」において、高い品質が評価され、グランプリを受賞しました。なお、同カテゴリーは、令和4年度以降、当期までに数回にわたり平均6%の価格改定を実施しております。 <加工用澱粉事業> 加工用澱粉事業につきましては、第2四半期連結会計期間に、連結子会社でありました当該事業を展開する株式会社サニーメイズの株式を一部譲渡いたしました。これに伴い、当社の株式会社サニーメイズに対する持分割合が減少した結果、第2四半期連結会計期間期首をみなし売却日として連結の範囲から除外し、持分法の適用範囲に含めております。なお、第1四半期連結累計期間までの売上高は1,341百万円(前期比68.7%減)、営業損失は6百万円(前期は344百万円の営業損失)であります。 <酵素医薬品事業> 酵素医薬品事業につきましては、国内における発酵受託ビジネスや、酵素部門における海外での販売が好調に推移したため、売上高は3,488百万円(前期比2.7%増)となりました。しかしながら、利益面につきましては、人件費や修繕費の増加などにより、328百万円の営業利益(前期比11.5%減)となりました。 <不動産事業> 不動産事業につきましては、銀座の旧本社ビル跡地に、三菱地所グループの三菱地所ホテルズ&リゾーツ株式会社が運営するホテル「ザ ロイヤルパーク キャンバス 銀座コリドー」が令和4年11月にオープンしたことや、第2四半期連結会計期間に販売用不動産の売却があったことなどにより、売上高は1,230百万円(前期比167.5%増)、営業利益は618百万円(前期比188.3%増)となりました。   生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。 ①生産実績生産実績をセグメント別アイテム(主要製品)別に示すと、次のとおりであります。セグメントの名称アイテム(主要製品)当連結会計年度(自 令和5年1月1日 至 令和5年12月31日)前期比(%)酒類焼酎86,390(KL)93.2 チューハイ86,485(KL)107.1 清酒11,557(KL)100.5 合成清酒8,587(KL)92.9 アルコール112,247(KL)99.6 みりん1,682(KL)45.8 洋酒9,103(KL)106.3 その他4,481(KL)97.5 計320,532(KL)99.0加工用澱粉加工用澱粉15,832(T)27.8
(注)1 酵素医薬品事業については数量等の算定が困難であるため、記載しておりません。また、アルコールについ     ては、他の酒類原料用も含んだ総生産数量であります。なお、不動産事業、その他の事業については生産実    績がないため、記載しておりません。  2 加工用澱粉事業は、第1四半期連結累計期間までの実績となっております。  ②受注状況当社グループは一部の製品について受注生産を行っておりますがウエイトも小さく、大部分の製品は販売計画に基づく生産計画に従った見込生産を主体としております。  ③販売実績販売実績をセグメント別アイテム(主要製品)別に示すと、次のとおりであります。セグメントの名称アイテム(主要製品)当連結会計年度(自 令和5年1月1日 至 令和5年12月31日)(百万円)前期比(%)酒類和酒焼酎35,90299.5 チューハイ16,806118.6 清酒3,709104.6 合成清酒1,942104.3 販売用アルコール14,216126.2 みりん43069.2 73,007108.1 洋酒5,177109.0 その他614104.2 78,799108.1加工用澱粉1,34131.3酵素医薬品3,488102.7不動産1,230267.5その他87107.6合  計84,947104.7
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合 相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%) イオントップバリュ㈱8,41310.410,15612.0 三井食品㈱8,65710.78,51310.0  2 加工用澱粉事業は、第1四半期連結累計期間までの実績となっております。
(2)財政状態当連結会計年度の総資産につきましては、55,431百万円となり、投資有価証券が増加したものの、有形固定資産や未収入金が減少したため、前連結会計年度末と比較し79百万円の減少となりました。負債につきましては、33,204百万円となり、未払消費税等が増加したものの、短期借入金が減少したため、前連結会計年度末と比較して2,702百万円の減少となりました。純資産につきましては、22,227百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,623百万円の増加となりました。これは主に利益剰余金の増加によるものであります。 (3)キャッシュ・フロー当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は824百万円となり、前連結会計年度末と比較して70百万円の減少となりました。営業活動によるキャッシュ・フローにおける資金の増加額は、4,606百万円(前期比5,467百万円増)となりました。これは主に、棚卸資産の増加額1,259百万円、売上債権の増加額817百万円等がありましたものの、税金等調整前当期純利益3,604百万円、減価償却費1,851百万円等を計上したことによるものであります。投資活動によるキャッシュ・フローについては、固定資産の取得による支出871百万円等がありましたものの、関係会社貸付金の回収による収入950百万円等がありましたので、11百万円(前期比4,052百万円増)の資金増加となりました。財務活動によるキャッシュ・フローについては、短期借入金の減少額3,750百万円、長期借入金の返済による支出600百万円等がありましたので、4,688百万円(前期比9,498百万円減)の資金減少となりました。 (4)資本の財源及び資金の流動性の分析①キャッシュ・フロー「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)キャッシュ・フロー」に記載しております。なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。 令和3年12月期令和4年12月期令和5年12月期自己資本比率(%)38.332.038.6時価ベースの自己資本比率(%)40.926.937.2キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)4.2△13.91.7インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)26.2△11.752.4
(注) 自己資本比率:自己資本/総資産  時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産  キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー  インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。※営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。 ②資金調達当社グループは、資金計画に基づき、必要資金は銀行等金融機関からの借入により調達しております。一時的な余資は、預金等の流動性の高い金融資産に限定して運用し、また、短期的な運転資金を銀行等金融機関からの借入により、大型の設備投資資金の一部については複数の金融機関から相対借入により調達しております。 (5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
経営上の重要な契約等 5 【経営上の重要な契約等】
(賃貸借契約)契約相手先賃貸設備の名称及び所在地賃貸延床面積契約種類契約期間三菱地所(株)サ・ロイヤルパーク キャンバス 銀座コリドー(東京都中央区銀座)7,402.65㎡定期建物賃貸借契約令和4年10月1日~
研究開発活動 6 【研究開発活動】
当連結会計年度の研究開発費は453百万円であります。セグメント別の主な研究開発活動を示すと、次のとおりであります。 (1) 酒類事業当連結会計年度の研究開発費は81百万円であります。 酒類事業の研究は、酒類及びその関連分野における「研究」「分析」「微生物の保管・管理」の役割を担っております。「研究」につきましては、オエノングループ各社において「顧客志向」「収益志向」に基づいた取組みを行っております。特に、お客様の多様なニーズに応じた品質の製品を提供すべく日々努めており、また環境に配慮した製品開発にも力を入れております。「分析」につきましては、オエノングループ各社で培った分析技術や分析データを共有することで、品質管理、新商品開発、商談等に広く活用しております。また、分析データの信頼性を担保するため、分析技術の維持向上に努めております。「微生物の保管・管理」につきましては、当社の財産でもある重要微生物を適正な環境の下で保管するとともに、保管場所を全国に分散化することにより、有事の際のリスクヘッジを図っております。
(2) 酵素医薬品事業当連結会計年度の研究開発費は371百万円であります。「健康」と「環境」をテーマに、発酵をベースとした食品用酵素・素材を中心に『バイオものづくり』の分野に対し、研究資源を集中的に投下しております。食品用酵素分野においては、主力製品の乳糖分解酵素「ラクターゼ」を中心に、多彩な酵素のアプリケーション(用途)開発の技術情報をお客様に提供することで、健康増進やSDGsを意識した有用な商品の開発に繋げていただいております。また、お客様のニーズに合致した新たな食品用酵素・素材の研究開発、遺伝子組換え技術をはじめとする省資源化に資する生産技術の開発にも注力しております。令和2年に経済産業省が進める脱炭素化社会実現に挑戦するゼロエミ・チャレンジ企業に選定され、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクト「カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発」に参画し、令和5年は新規発酵槽のニュースリリースを行うなどの成果を上げてまいりました。今後も環境負荷を低減し持続可能な社会を推進するため、当社が保有する発酵生産技術を基幹とし官学の基盤知識と融合・発展させることで、有用な生産菌株の構築からスケールアップ支援受託事業(新規参入事業者への有償サポート)まで、『バイオものづくり』の社会実装に向けた研究開発を継続いたします。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度の設備投資は、酒類事業、加工用澱粉事業、酵素医薬品事業において生産能力向上と環境整備を目的として実施し、設備投資合計で1,163百万円となりました。セグメントごとの設備投資は、以下のとおりであります。セグメントの名称内容設備投資額(百万円)酒類当社、苫小牧工場 酒類製造設備等5 合同酒精、東京工場 酒類製造設備等223 合同酒精、仙台支店 事務所等144 合同酒精、清水工場 アルコール蒸留設備等25 合同酒精、旭川工場 酒類製造設備等11 福徳長酒類、久留米工場 酒類製造設備・環境整備212 福徳長酒類、韮崎工場 酒類製造設備・環境整備68 オエノンプロダクトサポート、酒類製造設備等31 秋田県醗酵工業、酒類製造設備等28 その他酒類製造設備等19 計770加工用澱粉サニーメイズ、製造設備等2酵素医薬品合同酒精、酵素医薬品工場・研究所 酵素・診断薬製造設備等341不動産当社 合同酒精、空調設備交換等13全社当社、システム設備等35合計1,163 (注)加工用澱粉事業は、第1四半期連結累計期間までの実績となっております。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社令和5年12月31日現在 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額従業員数(名)建物及び構築物 (百万円)機械装置及び運搬具(百万円)工具器具備品 (百万円)土地面積(㎡)金額(百万円)オエノン本社ビル(東京都墨田区)全社本社機能400―163877928ザ ロイヤルパーク キャンバス 銀座コリドー(東京都中央区)不動産ホテル設備3,78773224290―BON東京浅草(東京都墨田区)不動産ホテル設備466―12188233―牛久シャトー(茨城県牛久市)不動産不動産賃貸設備1390260,454166―旧関西事務所(神戸市灘区)不動産不動産賃貸設備61―0―――北海道ビル(札幌市中央区)酒類事業所・不動産賃貸設備6700595225―名古屋事務所(名古屋市名東区)酒類事業所26―040494―関西事務所(神戸市灘区)酒類事業所97―1―――広島事務所(広島市安佐南区)酒類事業所15―040835―仙台事務所(仙台市若林区)酒類事業所・不動産賃貸設備28――728115―苫小牧工場(北海道苫小牧市)酒類原料アルコール製造設備357137187,5111,229―
(2) 国内子会社令和5年12月31日現在 会社名・事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額従業員数(名)建物及び構築物(百万円)機械装置及び運搬具(百万円)工具器具備品(百万円)土地面積(㎡)金額(百万円)合同酒精㈱旭川工場(北海道旭川市)酒類焼酎・清酒製造設備他3401443116,96359628合同酒精㈱苫小牧工場(北海道苫小牧市)酒類試験測定設備他052――14合同酒精㈱酵素医薬品工場(青森県八戸市)酵素医薬品酵素医薬品製造設備他6347972062,78827360合同酒精㈱東京工場(千葉県松戸市)酒類焼酎・チューハイ・ワイン製造設備他5037142263,78922486合同酒精㈱清水工場(静岡市清水区)酒類原料アルコール製造設備他1,1082,0801240,19471823合同酒精㈱酵素医薬品研究所(千葉県松戸市)酵素医薬品研究開発設備他8612233,083930福徳長酒類㈱(千葉県松戸市)酒類焼酎・清酒製造設備他6816782269,552662149秋田県醗酵工業㈱(秋田県湯沢市)酒類焼酎・清酒製造設備他18054431,2549638オエノンプロダクトサポート㈱(神戸市灘区)酒類チューハイ製造設備他262187213,3163125ゴーテック㈱(千葉県松戸市)酒類倉庫設備他5100――65㈱オエノンアセットコーポレーション(東京都墨田区)不動産不動産賃貸設備他102―020,0091,6051
(注) 建物及び構築物、機械装置及び運搬具、工具器具備品は減価償却累計額控除後の帳簿価額であります。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等該当事項はありません。
(2) 重要な設備の除却等該当事項はありません。
研究開発費、研究開発活動371,000,000
設備投資額、設備投資等の概要1,163,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況47
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況22
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況7,117,000

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、当社の事業運営において、取引がある先の株式を純投資目的以外の目的である投資株式と考えており、それ以外の株式は純投資目的の株式と考えております。なお、令和5年12月末時点において純投資目的で保有する株式はございません。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、当社グループの取引関係を維持・強化し、中長期的な企業価値向上につなげることを目的として、政策的に必要であると判断した場合、上場会社の株式を保有することがあります。当社は、毎年取締役会において、保有目的が適切か、保有に伴う便益やコストが資本コストに見合っているか等を具体的に精査し、保有意義を検証し、保有が取引関係の維持・強化を通じて当社の中長期的な企業価値の向上に資すると判断される場合は、保有を継続することとしております。また、保有意義が薄れた株式については、当該会社の状況を勘案した上で、段階的に売却を進めることとしております。b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式323非上場株式以外の株式121,722 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式―――非上場株式以外の株式12持株会継続加入のため。 (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式――非上場株式以外の株式―― c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 特定投資株式 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)山崎製パン㈱253,000253,000酒類セグメントにおける販売先であり、取引関係の維持・強化のため保有しております。有813398㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ239,000239,000主要な取引金融機関として、資金の安定調達等の維持・強化のため保有しております。無 (注)2289212SOMPOホールディングス㈱26,25026,250保険調達等の取引関係の維持・強化のため保有しております。無181153㈱みずほフィナンシャルグループ52,70052,700主要な取引金融機関として、資金の安定調達等の維持・強化のため保有しております。無(注)312797㈱北洋銀行257,000257,000主要な取引金融機関として、資金の安定調達等の維持・強化のため保有しております。有9165㈱三越伊勢丹ホールディングス37,40037,400酒類セグメントにおける販売先であり、取引関係の維持・強化のため保有しております。無5753㈱巴コーポレーション78,00078,000不動産セグメントの取引先として、取引関係の維持・強化のため保有しております。有4531㈱大庄31,80031,800酒類セグメントにおける販売先であり、取引関係の維持・強化のため保有しております。無3933第一生命ホールディングス㈱13,00013,000保険調達、人事制度の支援、資金の安定調達等の維持・強化のため保有しております。無(注)43838チムニー㈱14,68412,858酒類セグメントにおける販売先であり、取引関係の維持・強化のため保有しております。なお、取引先持株会において継続的に取得しているため、株式数が増加しております。 無2114㈱ヴィア・ホールディングス100,094100,094酒類セグメントにおける販売先であり、取引関係の維持・強化のため保有しております。無179雪印メグミルク㈱200200酒類セグメントにおける販売先であり、取引関係の維持・強化のため保有しております。無00 (注)1.定量的な保有効果は記載が困難であるため、記載しておりませんが、配当利回り等の当社への便益から     取締役会において保有の合理性を検証しております。 2.㈱三菱UFJフィナンシャル・グループは当社株式を保有しておりませんが、同社子会社である㈱三菱     UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行㈱及び三菱UFJモルガン・スタンレー証券㈱が当社株式を保有して     おります。   3.㈱みずほフィナンシャルグループは当社株式を保有しておりませんが、同社子会社である㈱みずほ銀行     及びみずほ証券㈱が当社株式を保有しております。   4.第一生命ホールディングス㈱は当社株式を保有しておりませんが、同社子会社である第一生命保険㈱が     当社株式を保有しております。 みなし保有株式  該当事項はありません。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式    該当事項はありません。 ④ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの    該当事項はありません。 ⑤ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの    該当事項はありません。
株式数が増加した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社3
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社23,000,000
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社12
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1,722,000,000
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社2,000,000
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社200
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社0
株式数が増加した理由、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社持株会継続加入のため。
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社雪印メグミルク㈱
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社

Shareholders

大株主の状況 (6) 【大株主の状況】
令和5年12月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
THE HONGKONG AND SHANGHAI BANKING CORPORATION LTD - SINGAPORE BRANCH PRIVATE BANKING DIVISION CLIENTS A/C 8221-623793(常任代理人 香港上海銀行東京支店)10 MARINA BOULEVARD #48-01 MARINA BAY FINANCIAL CENTRE SINGAPORE 018983(東京都中央区日本橋3丁目11番1号) 12,90622.17
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区浜松町2丁目11番3号5,0388.65
第一生命保険株式会社(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行) 東京都千代田区有楽町1丁目13番1号(東京都中央区晴海1丁目8番12号)3,0615.25
オエノンホールディングス従業員持株会東京都墨田区東駒形1丁目17番6号2,1143.63
株式会社南悠商社東京都港区虎ノ門4丁目1番35号1,8843.23
株式会社北洋銀行北海道札幌市中央区大通西3丁目7番地1,7503.00
株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1丁目8番12号1,3252.27
J.P. MORGAN SE - LUXEMBOURG BRANCH 381639(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)6 ROUTE DE TREVES L-2633 SENNINGERBERG LUXEMBOURG(東京都港区港南2丁目15番1号 品川インターシティA棟)1,2802.19
NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE IEDP AIF CLIENTS NON TREATY ACCOUNT(常任代理人 香港上海銀行東京支店) 50 BANK STREET CANARY WHARF LONDON E14 5NT. UK(東京都中央区日本橋3丁目11番1号) 1,2802.19
株式会社みずほ銀行(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)東京都千代田区大手町1丁目5番5号(東京都中央区晴海1丁目8番12号)1,2212.09
計―31,86154.73
(注) 1 上記の所有株式数のうち、信託業務に係る株式数は、次のとおりであります。 日本マスタートラスト信託銀行株式会社5,038千株 株式会社カストディ銀行1,325千株 2 上記のほか、当社所有の自己株式7,375千株があります。なお、自己株式には信託が保有する当社株式725千株を含めております。3 令和4年4月4日付で重田光時氏及びその共同保有者である株式会社スノーボールキャピタル、GLOBAL MANAGEMENT PARTNERS LIMITEDより大量保有報告書(変更報告書)が公衆の縦覧に供されておりますが、当社として令和5年12月31日現在の実質所有株式数が確認できませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、大量保有報告書(変更報告書)の内容は以下のとおりであります。
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式総数に対する所有株式数の割合(%)GLOBAL MANAGEMENT PARTNERS LIMITED62Mody Road,Tsim Sha Tsui,Kowloon,Hong KongUnit1112,Floor 11,Wing On Plaza12,26018.69株式会社スノーボールキャピタル東京都港区虎ノ門5-12-13 ザイマックス神谷町ビル8階320.05重田 光時香港、銅鑼灣、怡和街10.00
計―12,29418.75 4 令和4年12月7日付で株式会社みずほ銀行及びその共同保有者であるみずほ信託銀行株式会社、アセットマ      ネジメントOne株式会社より大量保有報告書(変更報告書)が公衆の縦覧に供されておりますが、当社として 令和5年12月31日現在の実質所有株式数が確認できませんので、上記大株主の状況には含めておりません。      なお、大量保有報告書(変更報告書)の内容は以下のとおりであります。
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式総数に対する所有株式数の割合(%)株式会社みずほ銀行東京都千代田区大手町一丁目5番5号  1,221 1.86みずほ信託銀行株式会社東京都千代田区丸の内一丁目3番3号4910.75アセットマネジメントOne株式会社東京都千代田区丸の内一丁目8番2号1,1371.73
計―2,8504.35
株主数-金融機関22
株主数-金融商品取引業者22
株主数-外国法人等-個人14
連結株主資本等変動計算書 ③【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 令和4年1月1日 至 令和4年12月31日) (単位:百万円) 株主資本資本金資本剰余金利益剰余金自己株式株主資本合計当期首残高6,9465,6018,563△1,57819,532会計方針の変更による累積的影響額 △13 △13会計方針の変更を反映した当期首残高6,9465,6018,549△1,57819,519当期変動額 剰余金の配当 △419 △419親会社株主に帰属する当期純損失(△) △1,257 △1,257自己株式の取得 △349△349非支配株主との取引に係る親会社の持分変動 1 1株主資本以外の項目の当期変動額(純額) 当期変動額合計―1△1,676△349△2,025当期末残高6,9465,6026,873△1,92717,494 その他の包括利益累計額非支配株主持分純資産合計その他有価証券評価差額金繰延ヘッジ損益退職給付に係る調整累計額その他の包括利益累計額合計当期首残高35453714802,03222,045会計方針の変更による累積的影響額 △13会計方針の変更を反映した当期首残高35453714802,03222,031当期変動額 剰余金の配当 △419親会社株主に帰属する当期純損失(△) △1,257自己株式の取得 △349非支配株主との取引に係る親会社の持分変動 1株主資本以外の項目の当期変動額(純額)99△150△156△207△194△402当期変動額合計99△150△156△207△194△2,427当期末残高454△97△842721,83719,604 当連結会計年度(自 令和5年1月1日 至 令和5年12月31日) (単位:百万円) 株主資本資本金資本剰余金利益剰余金自己株式株主資本合計当期首残高6,9465,6026,873△1,92717,494当期変動額 剰余金の配当 △293 △293親会社株主に帰属する当期純利益 3,393 3,393自己株式の取得 △88△88自己株式の処分 27 6087非支配株主との取引に係る親会社の持分変動 7 7株主資本以外の項目の当期変動額(純額) 当期変動額合計―343,099△273,106当期末残高6,9465,6369,973△1,95420,601 その他の包括利益累計額非支配株主持分純資産合計その他有価証券評価差額金繰延ヘッジ損益退職給付に係る調整累計額その他の包括利益累計額合計当期首残高454△97△842721,83719,604当期変動額 剰余金の配当 △293親会社株主に帰属する当期純利益 3,393自己株式の取得 △88自己株式の処分 87非支配株主との取引に係る親会社の持分変動 7株主資本以外の項目の当期変動額(純額)50413△10507△991△483当期変動額合計50413△10507△9912,623当期末残高958△83△9577984622,227
株主数-外国法人等-個人以外57
株主数-個人その他11,070
株主数-その他の法人142
株主数-計11,327