財務諸表

CoverPage

提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2024-02-29
英訳名、表紙OKANO VALVE MFG.CO.LTD.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長  岡野 武治
本店の所在の場所、表紙北九州市門司区中町1番14号
電話番号、本店の所在の場所、表紙093(372)1131(代)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2【沿革】
1926年11月岡野満が、門司市小森江(現北九州市門司区)に岡野商会を創設し、動力用高温高圧バルブの製作を開始した。1935年 3月現本社所在地に新工場を建設し移転した。1936年 2月資本金30万円をもって、岡野バルブ製造株式会社を設立した。1943年12月福岡県行橋市に行橋工場を新設し、素材から完成品までの一貫生産を確立した。1950年 8月門司工場を機械加工・組立・試験の専門工場に改編し、行橋工場を素材生産専門工場に編成替えを行った。1962年 4月東京証券取引所市場第2部および福岡証券取引所に株式を上場した。1964年 9月福岡県行橋市にスペロ機械工業株式会社を設立した(現・持分法適用関連会社)。1968年 6月BWR用バルブを日本原子力発電所敦賀1号に納入し、原子力用バルブの本格的生産を開始した。1979年 9月福岡県北九州市に岡野サービス株式会社を設立した。1989年 3月福岡県北九州市に岡野メンテナンス株式会社を設立した。1989年 4月福岡県行橋市に岡野工業株式会社を設立した。1994年10月国際標準化機構によるISO9001認証を取得した。2000年10月子会社岡野サービス株式会社は、子会社岡野工業株式会社を吸収合併した。2000年10月国際標準化機構による環境管理システムに関するISO14001認証を取得した。2007年 6月福島県双葉郡の福島第一事業所内にメンテナンス技能研修センターを建設した(2011年3月 東日本大震災の被災により閉鎖)。2007年11月福岡県行橋市の行橋工場内にメンテナンス技能研修センターを建設した。2009年 5月中華人民共和国国家核安全局より、原子力発電所用弁の製作納入に関する事業者としての登録が認定された。2010年11月米国機械学会(ASME)による原子力規格認証「Nスタンプ」を取得した。2013年10月 2014年 4月2018年 1月2022年 4月子会社岡野メンテナンス株式会社は、子会社岡野サービス株式会社を吸収合併し、商号を岡野クラフト株式会社に変更した(現・連結子会社)。平田バルブ工業株式会社と資本業務提携を締結した。福岡県行橋市の行橋工場内に新工場を増設し、門司工場を移設・統合した。東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第二部からスタンダード市場に移行した。2023年12月福岡証券取引所の上場廃止。
事業の内容 3【事業の内容】
当社および当社の関係会社(当社、子会社1社、関連会社1社およびその他の関係会社1社により構成)は、バルブ事業を主たる業務としております。また、当社の受注、販売活動は、岡野商事㈱(その他の関係会社)を主な代理店として行っております。事業内容と当社および関係会社の当該事業における位置づけは、次のとおりであります。 バルブ事業………………当社は、バルブ製造販売部門において主に発電所向け原子力弁・一般弁等を製造・販売しております。また、メンテナンス部門において発電所等のバルブの安全性・健全性を維持するため、定期検査を主体としたバルブメンテナンスを行っております。製造工程およびメンテナンス部門における業務のうち一部については、岡野クラフト㈱(子会社)にアウトソーシングしております。なお、その他の関係会社である岡野商事㈱より部品等の一部を仕入れております。 (注)1 上記子会社の岡野クラフト㈱は、連結子会社であります。2 上記関連会社のスペロ機械工業㈱は、持分法適用関連会社であります。
関係会社の状況 4【関係会社の状況】
名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)議決権の被所有割合(%)関係内容(連結子会社) 岡野クラフト㈱福岡県行橋市10バルブ製造100―当社製品の機械加工・出荷業務・鋳鋼処理および当社メンテナンス業務の外注役員の兼任2名(持分法適用関連会社) スペロ機械工業㈱福岡県行橋市40超高圧部品製造40.0―土地の賃貸(その他の関係会社) 岡野商事㈱北九州市門司区90総合商社―24.6当社製品等の販売・部品等の購入、建物等の賃貸役員の兼任1名(注)1 上記連結子会社は、特定子会社に該当いたしません。2 上記関係会社は、有価証券届出書又は有価証券報告書を提出しておりません。3 上記連結子会社の売上高の連結売上高に占める割合は10%を超えていないため、主要な損益情報等は記載しておりません。
従業員の状況 5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況 2023年11月30日現在セグメントの名称従業員数(名)バルブ事業339(42)(注)1 従業員は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員であります。2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の当連結会計年度の平均雇用人員(1日8時間換算)であります。3 臨時従業員には、再雇用者、パートタイマーおよび嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いております。4 当社グループは、バルブ事業を主な事業としており、他の事業セグメントの重要性が乏しいため、セグメント別の従業員数の記載はしておりません。 (2)提出会社の状況 2023年11月30日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)178(15)43.119.66,419,462 セグメントの名称従業員数(名)バルブ事業178(15)(注)1 従業員は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員であります。2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の当事業年度の平均雇用人員(1日8時間換算)であります。3 臨時従業員には、再雇用者、パートタイマーおよび嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いております。4 当社は、バルブ事業を主な事業としており、他の事業セグメントの重要性が乏しいため、セグメント別の従業員数の記載はしておりません。 (3)労働組合の状況当社には、1946年に結成された労働組合があり、JAM九州・山口に加盟しております。2023年11月30日現在の組合員総数は191名であります。労働組合との間で特記すべき事項はありません。なお、連結子会社には労働組合はありません。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
(1)経営方針従前からの社会的使命である電力の安定供給への貢献を続けながら、本来の姿であるソリューション集団として新たな価値、事業を創造し、より良い社会への貢献を行うことを経営方針としております。
(2)経営戦略及び経営環境①コア事業 当社のコア事業であるバルブ製造販売部門およびメンテナンス部門におきましては、東日本大震災以降に取り組んできた各種施策により、現状の売上規模でも一定の利益を創出できるまでの事業基盤へと改善されてきております。よって、目下の課題は売上規模の拡大であると認識しており、実現していくにあたっては、来るべき国内原子力発電所再稼働に対して堅実に貢献していくことを共通として、バルブ製造販売部門においては、デジタルテクノロジーを活用した生産性向上への取り組みにより事業規模拡大に対応可能な組織を構築し、海外パワープラントへの販路拡大、ゼロエミッション発電領域への本格参入、自社製品以外の生産受託サービスの強化などを推進してまいります。メンテナンス部門においては、工業プラントにおけるメンテナンス集団からソリューション集団へと進化し、総合工事会社としてこれまで以上に事業競争力を高め、バルブメンテナンス領域外の受注強化を推進してまいります。 ②ソリューション事業ソリューション事業におきましては、装置産業のDXをはじめ、またこれまで進めてきた各種事業開発をもって蓄積したノウハウ、知見、ネットワーク、これらを駆使した直接的な事業構築を加速させ、更には新たなプロダクト、サービス開発を推進し事業規模を高めてまいります。 (3)対処すべき課題従前からの社会的使命である電力の安定供給への貢献を続けながら、本来の姿であるソリューション集団として新たな価値、事業を創造し、より良い社会への貢献を行うことが当社グループの経営戦略であり対処すべき課題です。事業環境の変化に柔軟かつ迅速に対応し、持続可能な成長を続けることにより、当社グループの企業価値、株主価値の最大化を図り、未来型ものづくり企業のあり方を体現することを目指します。
事業等のリスク 3【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営環境の変化による影響当社グループが営んでいる事業は、現在は原子力発電所向けの割合が高い状況にありますが、国内外の原子力利用政策が今後大幅に後退した場合、もしくは原子炉等規制法等による原子力発電所の建設抑制や検査サイクルに関する規則の変更(検査サイクルの更なる延長等)がなされた場合、当社グループの事業に重要な影響を受ける可能性があります。当該リスクへの対応策として、原子力利用政策に依存しないソリューション事業の拡大を図っております。 (2)業績の季節変動による影響当社グループでは、発電所におけるメンテナンスを実施しているため、夏季および冬季の電力需要が高まる時期においてはメンテナンス工事の需要が減少するなど、業績に季節変動が生じる傾向があります。当該リスクへの対応策として、メンテナンス工事以外の事業への参画を進めております。 (3)品質保証に関する影響当社グループは、発電設備等において重要な機能を果たす特殊バルブおよびその部品を製造、販売およびメンテナンスを実施しているため、万一製品の欠陥や不具合等によりトラブルが発生した場合、当社グループの事業に重要な影響を受ける可能性があります。当該リスクへの対応策として、品質管理に従事する専門部門(品質保証部)を設置しており、定期的なモニタリングを通して品質管理の強化と不適合製品の出荷防止に努めております。 (4)原材料価格の高騰による影響当社グループが製造する製品につきましては、レアメタルなど特殊部材を使用しているため、購入価格の急激な高騰や産出国の動向により、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、複数の購買先を確保することで仕入価格の安定化を図っております。 (5)見積り修正に伴う採算性の変化による影響当社グループにおけるメンテナンスサービスの提供については、期間がごく短い契約を除き、履行義務の充足にかかる進捗度を見積り、当該進捗度にもとづき収益を一定の期間にわたり認識しておりますが、各受注案件について工期・作業工数等の変更により受注時の見積りと実績が乖離し、当初の想定以上に採算性が悪化した場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、受注案件ごとに継続的に見積総原価や予定工期の見直しを実施し、適切な原価管理に取り組んでおります。 (6)仕掛品の評価当社グループは、仕掛品の品質管理および採算管理に十分留意しておりますが、顧客との仕様調整や製造工程における不適合の発生等により仕掛品の評価の見直しが必要となった場合には、評価損の計上により当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、受注後においても案件ごとの状況を定期的にレビューし、採算悪化の兆候を適時把握できるよう努めております。 (7)固定資産の減損処理による影響当社グループは、高温高圧の条件下で使用される高品質な特殊バルブおよびその部品を製造するための固定資産を保有しておりますが、経営環境の著しい悪化により固定資産収益性が低下した場合には、減損損失の計上により当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、長期的な生産計画に対応した設備投資計画を立て、過剰投資の防止に努めております。 (8)繰延税金資産の回収可能性の評価による影響当社グループは、将来減算一時差異に対し、将来の課税所得等を合理的に見積り繰延税金資産を計上しておりますが、実際の課税所得等が見積りと異なることで繰延税金資産の全部または一部の回収可能性が無いと判断される場合には、繰延税金資産を減額することになります。その結果、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、慎重に繰延税金資産の回収可能性を検討し、合理的な範囲内での繰延税金資産の計上を行うよう努めております。 (9)労災事故等による影響当社グループは、日常的な安全教育、各種技能研修、資格取得の促進等を通じて、労災事故の撲滅と安全管理には最大限の取り組みを行っておりますが、製造部門における工場での現場作業、またメンテナンス部門における発電所内での定期検査工事につきましては労災事故に繋がる可能性がゼロではないため、万一重大な労災事故が発生した場合、社会的な責任とともにその後の受注に影響を受ける可能性があります。当該リスクへの対応策として、作業マニュアルを完備し、現場教育を徹底するとともに安全衛生委員会を通して作業員の安全意識を高め、労災事故の予防に努めております。 (10)コンピュータトラブルによる影響当社グループは、生産・販売を始めほとんどの分野でコンピュータを導入しております。高度なセキュリティ管理のもとで運用しておりますが、現状の対策にかかわらず、近年複雑化かつ巧妙化するサイバー攻撃やシステムの予期せぬ障害など、ハードおよびソフトに障害を及ぼすトラブルが生じた場合、当社グループの事業活動、業績および財政状態に影響を受ける可能性があります。当該リスクへの対応策として、従来の入口対策(境界線型防御)と内部対策(定期的なデータバックアップの実施)に加え、出口対策(機器の不正な挙動を検知・ブロックするEDRの導入)を組み合わせた多層防御による情報セキュリティ強化やベンダーとの保守契約による早期復旧体制の構築などリスク回避の施策を実施しております。 (11)関連当事者との関係変化による影響当社の関連当事者である岡野商事㈱は、当社発行済株式の24.54%にあたる392千株を保有しており、当社役員のうち1名が同社の役員を兼任しております。また、同社との間で当社製品等の販売取引等を行っており、当連結会計年度における同社への販売実績は当社グループ売上高の39.6%にあたる2,929百万円となっております。このため、今後同社との関係に大きな変化が生じた場合、当社グループの事業戦略や経営成績等に影響を受ける可能性があります。当該リスクへの対応策として、同社との良好な関係構築のため常時情報交換を行いつつ、同社以外との取引の拡大を図りながらリスク軽減に努めております。 (12)自然災害等による影響想定を超える大規模な自然災害等により、原子力発電所など当社グループの主要エンドユーザーが保有する発電プラントや当社が保有する生産設備などが被害を受けた場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、緊急事態発生時において速やかに災害対策室を設置する体制を整備しております。 (13)感染症による影響新型コロナウイルスやインフルエンザ等の感染症の拡大により、国内外のサプライチェーンに支障が出る場合や営業活動への制限が生じた場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、従業員の行動基準の策定、リモートワーク、時差出勤、出張制限などリスクの最小化に向けた感染症対策を実施してまいります。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費や民間設備投資が持ち直しつつあり景気に緩やかな回復基調が見られ始めましたが、一方で世界的な金融引き締め、資源価格の高騰、円安進行など、外部要因が国内景気に下押しリスクをもたらしており、予断を許さない状況が続きました。このような状況の中、当社グループの財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態当連結会計年度末の財政状態につきましては、総資産は前連結会計年度末に比べ312百万円増加し、12,707百万円となりました。総資産の増加の内訳は、流動資産の減少28百万円、固定資産の増加340百万円であります。主な要因は現金及び預金の減少745百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の増加806百万円、有形固定資産の減少209百万円、投資不動産の増加514百万円、繰延税金資産の減少84百万円によるものであります。負債につきましては前連結会計年度末に比べ242百万円減少し、2,696百万円となりました。負債の減少の内訳は、流動負債の増加122百万円、固定負債の減少364百万円であります。主な要因は未払費用の増加107百万円、長期借入金の減少312百万円、退職給付に係る負債の減少61百万円によるものであります。純資産につきましては前連結会計年度末に比べ554百万円増加し、10,011百万円となりました。主な要因は利益剰余金の増加664百万円によるものであります。 b.経営成績当連結会計年度における業績は、バルブ製造販売部門では、女川原子力発電所2号機、東海第二発電所、島根原子力発電所2号機、3号機向けなど、原子力発電用の弁・部品販売が好調であり、また碧南火力発電所4号機、八代バイオマス発電所などのゼロエミッション発電用の販売も堅調に推移した結果、売上高は当初の計画を上回りました。メンテナンス部門では、福島第一原子力発電所3号機の廃炉関連工事をはじめ、女川原子力発電所2号機の弁・機器点検工事、柏崎刈羽原子力発電所7号機の弁点検工事・配管系統図作成など、年間を通じて安定的に案件を確保できたことから、売上高は概ね当初の計画通りに推移いたしました。その他試験研究等の新事業につきましては、受注時期の調整に伴う売上時期の延伸などにより、売上高は当初の計画を下回ることとなりました。これらの結果、当連結会計年度の売上高は7,407百万円(前連結会計年度比7.6%増)となりました。損益面につきましては、短納期かつ採算性の高い取替部品の販売が増加したことや、メンテナンス部門において年間を通じて高稼働率を維持できたことに加え、繁忙期にはバルブ製造販売部門要員をメンテナンス部門へ機動的に配置するなど人的資源を有効活用したこと、さらには全社的に採算管理を徹底し原価低減に注力した結果、営業利益812百万円(前連結会計年度比66.3%増)、経常利益910百万円(前連結会計年度比61.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益697百万円(前連結会計年度比44.4%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローが471百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが△700百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが△516百万円発生した結果、前連結会計年度末に比べ745百万円減少し、3,403百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動においては、税金等調整前当期純利益910百万円、減価償却費385百万円の増加要因があり、売上債権806百万円の増加による減少要因がありました。その結果、営業活動によるキャッシュ・フローは471百万円となり、前連結会計年度に比べて524百万円減少しました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動においては、投資不動産の取得による支出515百万円、投資有価証券の取得による支出50百万円の減少要因がありました。その結果、投資活動によるキャッシュ・フローは△700百万円となり、前連結会計年度に比べて522百万円減少しました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動においては、長期借入金の返済による支出312百万円、配当金の支払額32百万円、自己株式の取得による支出170百万円の減少要因がありました。その結果、財務活動によるキャッシュ・フローは△516百万円となり、前連結会計年度に比べて83百万円減少しました。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度における生産実績は次のとおりであります。セグメントの名称製造原価(百万円)前年同期比(%)バルブ事業5,5562.6(注) バルブ事業を主な事業としており、他の事業セグメントの重要性が乏しいため、セグメント別の生産実績の記載はしておりません。 b.受注実績当連結会計年度における受注実績は次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)バルブ事業7,063△6.08,181△3.9(注) バルブ事業を主な事業としており、他の事業セグメントの重要性が乏しいため、セグメント別の受注実績の記載はしておりません。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)バルブ事業7,4077.6(注)1 バルブ事業を主な事業としており、他の事業セグメントの重要性が乏しいため、セグメント別の販売実績の記載はしておりません。2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)岡野商事㈱2,73339.72,92939.6東京電力ホールディングス㈱1,25018.25797.8 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析当連結会計年度末の財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 」に記載のとおりであります。 b.経営成績の分析当連結会計年度の経営成績の状況につきましては、バルブ製造販売部門では、バルブ製造販売部門では、女川原子力発電所2号機、東海第二発電所、島根原子力発電所2号機、3号機向けなど、原子力発電用の弁・部品販売が好調であり、また碧南火力発電所4号機、八代バイオマス発電所などのゼロエミッション発電用の販売も堅調に推移した結果、売上高は当初の計画を上回りました。メンテナンス部門では福島第一原子力発電所3号機の廃炉関連工事をはじめ、女川原子力発電所2号機の弁・機器点検工事、柏崎刈羽原子力発電所7号機の弁点検工事・配管系統図作成など、年間を通じて安定的に案件を確保できたことから、売上高は概ね当初の計画通りに推移いたしました。その他試験研究等の新事業につきましては、受注時期の調整に伴う売上時期の延伸などにより、売上高は当初の計画を下回ることとなりました。これらの結果、当連結会計年度の売上高は7,407百万円(前連結会計年度比7.6%増)となりました。営業利益は812百万円(前連結会計年度比66.3%増)となりました。主な要因は、短納期かつ採算性の高い取替部品の販売が増加したことや、メンテナンス部門において年間を通じて高稼働率を維持できたことに加え、繁忙期にはバルブ製造販売部門要員をメンテナンス部門へ機動的に配置するなど人的資源を有効活用したこと、さらには全社的に採算管理を徹底し原価低減に注力したことによるものであります。経常利益は910百万円(前連結会計年度比61.8%増)となりました。主な要因は受取賃貸料や持分法による投資利益等によるものであります。親会社株主に帰属する当期純利益は697百万円(前連結会計年度比44.4%増)となりました。主な要因は利益剰余金の増加によるものであります。なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については「第2 事業の状況 3事業等のリスク(1)~(13)」に記載のとおりであります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。また、キャッシュ・フロー関連指標は次のとおりです。 2022年11月2023年11月増減流動比率719.4651.2△68.2自己資本比率76.378.82.5時価ベースの自己資本比率33.335.11.8キャッシュ・フロー対有利子負債比率146.6243.496.8インタレスト・カバレッジ・レシオ181.7106.8△74.8(注) 流動比率:流動資産/流動負債自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。※キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。 当社グループの資本の財源および資金の流動性については、自己資金および営業活動によるキャッシュ・フロー(以下、「自己資金等」)を財源としております。当連結会計年度末における流動比率は651.2%となっており、前連結会計年度より68.2%減少しておりますが、十分な流動性を確保していると認識しております。当社グループの資金需要の主なものは、原材料、外注費、製造費などの生産活動経費および販売費及び一般管理費などの営業活動経費であります。また、借入金の返済や配当金の支払いなどの財務活動に係る資金需要もありますが、いずれも自己資金等で賄えております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者は決算日における資産、負債並びに収益、費用の数値に影響を与える見積りを行っており、合理的に継続して評価しておりますが、実際の結果は将来の不確定な要因により異なる可能性があります。
経営上の重要な契約等 5【経営上の重要な契約等】
該当事項はありません。
研究開発活動 6【研究開発活動】
当社グループの研究開発活動につきましては、主力製品である電力用バルブおよび発電所等の既存設備の保守・点検に関する客先ニーズに対応すべく、新技術・製品およびメンテナンス装置の研究開発などに重点的に取り組んでまいりました。また、事業競争力強化、商社機能の確立へ向けた活動(研究開発含む)として、海外製品の技術検証・品質調査を進めております。その他、新たに新事業に係るソフトウェア関連の研究開発活動の取り組みも開始いたしました。当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は35百万円であります。
設備投資等の概要 1【設備投資等の概要】
当連結会計年度の設備投資については、既存設備の更新などを中心に実施しております。設備投資の総額は194百万円であり、主なものは東北事業所土地、木型・金型等の取得であります。なお、当連結会計年度において重要な設備の除却または売却はありません。
主要な設備の状況 2【主要な設備の状況】
提出会社2023年11月30日現在  事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)その他合計本社(福岡県北九州市門司区)(注)3試験研究・その他設備7932272(18,025.26)[876.86]739187行橋工場(福岡県行橋市)(注)4鋳鋼素材・バルブ生産設備1,0278140(58,723.19)[4,797.10]401,88240S-TOKYO・東京営業所(東京都中央区)(注)5事務所設備4110(4.72)[-]3462柏崎刈羽事業所(新潟県柏崎市青山町)他7拠点 (注)6事務所他設備711445(2,591.39)[-]1915044(注)1 帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品であります。2 上記中[内書㎡]は賃貸設備、<外書㎡>は賃借設備であります。3 賃貸中の土地77百万円(876.86㎡)を含んでおり、その他の関係会社である岡野商事㈱に賃貸しております。4 賃貸中の土地0百万円(4,797.10㎡)を含んでおり、関連会社であるスペロ機械工業㈱に賃貸しております。5 建物の一部を連結会社以外から賃借しており、年間賃借料は13百万円であります。6 土地、建物は連結会社以外から賃借しており、土地の年間賃借料は5百万円、建物の年間賃借料は25百万円であります。
設備の新設、除却等の計画 3【設備の新設、除却等の計画】
(1)重要な設備の新設等重要な設備の新設等の計画はありません。 (2)重要な設備の除却等重要な設備の除却等の計画はありません。
研究開発費、研究開発活動35,000,000
設備投資額、設備投資等の概要194,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況43
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況20
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況6,419,462

Investment

株式の保有状況 (5)【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とするものを純投資目的である投資株式に区分し、それ以外のものを純投資目的以外の目的である投資株式に区分しております。なお、当社は純投資目的である投資株式は保有しておりません。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は取引先との関係強化や企業価値向上の効果等を総合的に勘案したうえで、当社の成長に必要かどうか、他に有効な資金活用はないか等の観点で検証を行い、保有継続の可否および株式数の見直しを毎年取締役会において決定しております。検証の結果、保有の意義が必ずしも十分でないと判断される銘柄については縮減を図ります。また、同株式に係る議決権行使は、その議案が当社の保有方針に適合しない場合や当社の企業価値を毀損する提案等重大な懸念事項が生じる場合には反対票を投じます。 b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式998非上場株式以外の株式9245 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式--非上場株式以外の株式239 c.特定投資株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱ふくおかフィナンシャルグループ40,06040,060資金調達の安定化を目的として当社取引銀行との取引関係の維持・発展のため保有しております。有137107日本ギア工業㈱-100,000当連結会計年度において売却しております。有-32ANAホールディングス㈱10,00010,000当社営業活動への影響等を勘案し取引関係の維持・発展目的で保有しております。無3029㈱山口フィナンシャルグループ20,00020,000資金調達の安定化を目的として当社取引銀行との取引関係の維持・発展のため保有しております。無2516丸紅㈱10,81210,812当社の重要な取引先として取引関係の維持・発展目的で保有しております。無2416川崎重工業㈱3,0003,000当社の重要な取引先として取引関係の維持・発展目的で保有しております。無108㈱スターフライヤー2,0002,000当社営業活動への影響等を勘案し取引関係の維持・発展目的で保有しております。無54㈱ゼンリン3,6003,600当社営業活動への影響等を勘案し取引関係の維持・発展目的で保有しております。無33㈱大分銀行1,6701,670資金調達の安定化を目的として当社取引銀行との取引関係の維持・発展のため保有しております。有43㈱東芝-500当連結会計年度において売却しております。無-2㈱西日本フィナンシャルホールディングス2,2002,200資金調達の安定化を目的として当社取引銀行との取引関係の維持・発展のため保有しております。有31(注)当社は取引関係の維持を主として保有しており、特定投資株式における定量的な保有効果の記載が困難であるため、記載しておりません。特定投資株式の保有の合理性の検証につきましては、毎期、投資先ごとに保有目的などの定性面に加えて、株式保有コスト等を定量的に検証することとしております。
株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社2
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社9
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社98,000,000
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社9
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社245,000,000
株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社39,000,000
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社2,200
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社3,000,000
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社㈱西日本フィナンシャルホールディングス
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社

Shareholders

大株主の状況 (6)【大株主の状況】
2023年11月30日現在
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
岡野商事株式会社北九州市門司区中町1番17号39224.54
岡野正敏北九州市門司区1348.40
光通信株式会社東京都豊島区西池袋1丁目4番10号1137.07
清原達郎東京都港区895.59
岡野バルブ取引先持株会北九州市門司区中町1番14号714.46
岡野バルブ社員持株会北九州市門司区中町1番14号513.21
株式会社福岡銀行福岡市中央区天神2丁目13番1号483.00
株式会社北九州銀行北九州市小倉北区堺町1丁目1番10号483.00
岡野正紀東京都世田谷区462.88
木多康昭東京都足立区452.81
計―1,03764.96(注)所有株式数は、千株未満を切り捨てております。
株主数-金融機関8
株主数-金融商品取引業者18
株主数-外国法人等-個人1
連結株主資本等変動計算書 ③【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2021年12月1日 至 2022年11月30日) (単位:百万円) 株主資本 資本金資本剰余金利益剰余金自己株式株主資本合計当期首残高1,2865437,463△2998,993会計方針の変更による累積的影響額 △29 △29会計方針の変更を反映した当期首残高1,2865437,433△2998,963当期変動額 剰余金の配当 △33 △33親会社株主に帰属する当期純利益 483 483自己株式の取得 △86△86自己株式の処分 株主資本以外の項目の当期変動額(純額) -当期変動額合計--449△86363当期末残高1,2865437,883△3869,326 その他の包括利益累計額純資産合計 その他有価証券評価差額金退職給付に係る調整累計額その他の包括利益累計額合計当期首残高010119,004会計方針の変更による累積的影響額 △29会計方針の変更を反映した当期首残高010118,974当期変動額 剰余金の配当 -△33親会社株主に帰属する当期純利益 -483自己株式の取得 -△86自己株式の処分 株主資本以外の項目の当期変動額(純額)4176118118当期変動額合計4176118481当期末残高41871299,456 当連結会計年度(自 2022年12月1日 至 2023年11月30日) (単位:百万円) 株主資本 資本金資本剰余金利益剰余金自己株式株主資本合計当期首残高1,2865437,883△3869,326会計方針の変更による累積的影響額 -会計方針の変更を反映した当期首残高1,2865437,883△3869,326当期変動額 剰余金の配当 △33 △33親会社株主に帰属する当期純利益 697 697自己株式の取得 △170△170自己株式の処分 0 1111株主資本以外の項目の当期変動額(純額) -当期変動額合計-0664△159506当期末残高1,2865448,548△5459,832 その他の包括利益累計額純資産合計 その他有価証券評価差額金退職給付に係る調整累計額その他の包括利益累計額合計当期首残高41871299,456会計方針の変更による累積的影響額 --会計方針の変更を反映した当期首残高41871299,456当期変動額 剰余金の配当 -△33親会社株主に帰属する当期純利益 -697自己株式の取得 -△170自己株式の処分 -11株主資本以外の項目の当期変動額(純額)38104848当期変動額合計381048554当期末残高799817810,011
株主数-外国法人等-個人以外15
株主数-個人その他960
株主数-その他の法人31
株主数-計1,033
氏名又は名称、大株主の状況木多康昭
株主総利回り1
株主総会決議による取得の状況 (1)【株主総会決議による取得の状況】
 該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
区分株式数(株)価額の総額(百万円)当事業年度における取得自己株式950当期間における取得自己株式-0(注)当期間における取得自己株式には、2024年2月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。

Shareholders2

自己株式の取得-170,000,000