経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。 (1)経営成績の状況① 当社グループの経営成績当第3四半期連結累計期間における当社グループの経営成績は次のとおりとなりました。(単位:百万円) 前第3四半期連結累計期間(自 2022年4月1日至 2022年12月31日)当第3四半期連結累計期間(自 2023年4月1日至 2023年12月31日)対前年同四半期増減率(%)経常収益70,34278,46611.6経常利益5,1766,42724.2親会社株主に帰属する四半期純利益1,3861,73124.9 経常収益は、すべての事業における保有契約件数が堅調に増加したことが主な要因となり、前年同期に比べ8,124百万円増加し、78,466百万円(前年同期比11.6%増加)となりました。経常利益については、保険金支払いが増加したものの、収入保険料の増収が寄与し、前年同期に比べ1,250百万円増加し6,427百万円(同24.2%増加)となりました。また、生命保険事業における団体信用生命保険の取扱いの順調な増加により、経常利益から控除する契約者配当準備金繰入額が前年同期に比べ1,056百万円増加(同34.5%増加)したものの、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期に比べ345百万円増加し1,731百万円(同24.9%増加)となりました。なお、参考情報として、生命保険事業における特別勘定(※)に係る収益を除いた経常収益について、下記に記載しております。(※)変額保険や変額個人年金保険は運用実績を直接契約者に還元するため、契約者に帰属する特別勘定として資産・負債及び損益を区分経理します。特別勘定に係る収益と費用は、それぞれ同額を計上するため利益に影響を与えないものの、損益計算書の経常収益及び経常費用に含めて表示します。<参考情報> (単位:百万円) 前第3四半期連結累計期間(自 2022年4月1日至 2022年12月31日)当第3四半期連結累計期間(自 2023年4月1日至 2023年12月31日)対前年同四半期増減率(%)特別勘定に係る収益を除いた経常収益68,55275,59810.3 ② セグメントごとの経営成績当第3四半期連結累計期間におけるセグメントごとの経営成績は次のとおりであります。なお、生命保険事業における団体信用生命保険の取扱いの順調な増加により、経常利益から控除する契約者配当準備金繰入額の金額的重要性が増していることから、報告セグメント利益のより実態に即した評価・分析を行うため、当第3四半期連結累計期間より、セグメント利益を「経常利益」から「親会社株主に帰属する四半期純利益」に変更しております。これに伴い、前第3四半期連結累計期間のセグメント利益については、変更後のセグメント利益(親会社株主に帰属する四半期純利益)を記載しております。 (単位:百万円) 経常収益セグメント利益(親会社株主に帰属する四半期純利益) 第3四半期連結累計期間増減率(%)第3四半期連結累計期間増減率(%) 2023年3月期2024年3月期2023年3月期2024年3月期損害保険事業25,45127,1346.61,6651,573△5.6生命保険事業22,15927,95526.2274596117.2少額短期保険事業22,87623,5332.9△671-報告セグメント計70,48878,62311.51,8722,17015.9セグメント間消去又は調整△146△156-△485△439-四半期連結損益計算書計上額70,34278,46611.61,3861,73124.9(注)セグメント利益の「セグメント間消去又は調整」は、当社の一般管理費等による損益であります。 (損害保険事業)三井住友カード株式会社のデータ分析支援サービス「Custella(カステラ)」を用いて、AIの機械学習を取り入れた高精度なターゲティングによる自動車保険やがん保険の募集を開始したほか、全日本空輸株式会社のANAマイレージクラブ会員向けの「ANAの保険」において、がん保険の引受を開始するなど、パートナー企業とのアライアンスを通じた顧客基盤の拡大に取り組みました。また、株式会社SBI新生銀行が団体契約者となり、同社の預金口座をお持ちのお客様を対象に、一般に比べ割安な保険料でご加入いただくことが可能となる団体保険の「SBI新生銀行がおすすめする実額補償がん保険」を募集するなど、SBIグループのシナジーを活用した顧客基盤の拡大にも取り組みました。こうした取り組みの結果、2023年12月末の保有契約件数は1,248千件(前年度末比4.1%増加)となりました。経常収益は、保有契約件数が堅調に増加したことなどにより、前年同期比6.6%増加の27,134百万円となりました。一方、セグメント利益は、主に保険金支払いの増加を要因として、前年同期比5.6%減少の1,573百万円となりました。 (生命保険事業)住宅ローン専門金融機関のSBIアルヒ株式会社と株式会社SBI新生銀行が共同開発した変動金利型住宅ローン「ARUHI住宅ローン(MG保証)」に対して、就業不能保障特約付き団体信用生命保険の提供を開始したほか、株式会社SBI新生銀行の住宅ローン利用者向けに団体信用介護保障保険を2024年3月から提供する予定となるなど、SBIグループのシナジーを活用した販路の開拓を推進しました。また、コールセンターにおいて、生成系AI等の最新テクノロジーを活用することにより、お客様とのスムーズなやり取りを実現しつつ、オペレーターの教育期間の短縮を図るなど、DX推進によるお客様の更なる利便性の向上と業務の効率化に取り組みました。こうした取り組みの結果、2023年12月末の保有契約件数(団体信用生命保険の被保険者数を含む)は462千件(前年度末16.3%増加)となりました。経常収益は、保有契約件数が順調に増加したことなどにより、前年同期比26.2%増加の27,955百万円となりました。セグメント利益は、収入保険料の増収等が寄与し、前年同期比117.2%増加の596百万円となりました。 (少額短期保険事業)SBIプリズム少額短期保険株式会社は、2023年4月より、飼い主様にもしものことがあった場合にペットが継続して飼育されるようペットの譲り渡し費用(飼育費用)を補償する飼育費用補償特約を付帯したペット生活総合補償保険「プリズムペット」の販売を開始しました。また、SBIいきいき少額短期保険株式会社は、DataRobot,Inc.が提供するAIプラットフォームの機械学習機能を保険引受査定業務に活用することにより、引受査定における工数の削減や精度向上を実現するなど、DXの推進によるお客様の更なる利便性の向上と業務の効率化に取り組みました。加えて、SBI日本少額短期保険株式会社は、自社の保険契約管理システムと賃貸住宅の家賃債務保証会社が提供する基幹システムとの連携先拡大に努めるなど、お客様の利便性向上と不動産管理会社の業務効率化に取り組みました。こうした取り組みの結果、2023年12月末の保有契約件数は1,019千件(前年度末比2.0%増加)となりました。経常収益は、保有契約件数が堅調に増加したことなどにより、前年同期比2.9%増加の23,533百万円となりました。セグメント利益は、この増収効果などにより、1百万円(前年同期は△67百万円)となりました。 ③ 保険契約の保有件数の推移及び保険引受等の状況前第3四半期連結会計期間末(2022年12月31日)から当第3四半期連結会計期間末(2023年12月31日)までのセグメントごとの保険契約の保有件数の推移は次のとおりであります。(単位:千件) 前連結会計年度当連結会計年度 第3四半期末年度末第1四半期末第2四半期末第3四半期末2022年12月31日2023年3月31日2023年6月30日2023年9月30日2023年12月31日損害保険事業1,1821,1991,2171,2331,248生命保険事業369397416440462少額短期保険事業9979991,0071,0151,019(注)上表の生命保険事業の保有件数には、団体信用生命保険の被保険者数を含めております。 各事業を構成する主な子会社の保険引受等の状況は次のとおりであります。 (損害保険事業)SBI損害保険株式会社a 保険種目別の保険料・保険金a-1 正味収入保険料 (単位:百万円、%) 区分 前第3四半期累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年12月31日) 当第3四半期累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年12月31日)金額構成比金額構成比火災3431.41920.7海上----傷害80.080.0自動車23,28093.324,56093.2自動車損害賠償責任2000.81840.7その他1,1094.51,4135.4(うち費用・利益)(1,005)(4.1)(1,271)(4.8)(うち賠償責任)(31)(0.1)(40)(0.2)(うち動産総合)(72)(0.3)(102)(0.4)合計24,941100.026,358100.0(注)正味収入保険料は、元受及び受再契約の収入保険料から出再契約の再保険料を控除したものであります。 a-2 元受正味保険料 (単位:百万円、%) 区分 前第3四半期累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年12月31日) 当第3四半期累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年12月31日)金額構成比金額構成比火災1,0572.96431.6海上----傷害80.0640.2自動車34,38892.636,23893.2自動車損害賠償責任----その他1,6664.51,9465.0(うち費用・利益)(1,550)(4.2)(1,778)(4.6)(うち賠償責任)(43)(0.1)(54)(0.1)(うち動産総合)(72)(0.2)(113)(0.3)合計37,120100.038,892100.0(注)元受正味保険料は、元受保険料から元受解約返戻金及び元受その他返戻金を控除したものであります。 a-3 正味支払保険金・正味損害率 (単位:百万円、%) 区分 前第3四半期累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年12月31日) 当第3四半期累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年12月31日)金額構成比正味損害率金額構成比正味損害率火災1701.181.71210.7116.4海上------傷害40.058.860.075.0自動車14,39696.774.316,31497.078.3自動車損害賠償責任1811.290.62091.3113.6その他1391.015.31631.014.1(うち費用・利益)(132)(0.9)(16.2)(139)(0.8)(13.9)(うち賠償責任)(1)(0.0)(3.9)(0)(0.0)(0.5)(うち動産総合)(5)(0.1)(7.8)(23)(0.2)(22.8)合計14,893100.071.916,814100.075.4(注)1.正味支払保険金は、元受及び受再契約の支払保険金から出再契約による回収再保険金を控除したものであります。2.正味損害率=(正味支払保険金+損害調査費)÷正味収入保険料×100 b ソルベンシー・マージン比率 (単位:%)前事業年度(2023年3月31日)当第3四半期会計期間(2023年12月31日)532.1550.6 (生命保険事業)SBI生命保険株式会社a 保有契約高及び新契約高a-1 保有契約高 (単位:千件、百万円)区分前事業年度(2023年3月31日)当第3四半期会計期間(2023年12月31日)件数金額件数金額個人保険159629,817173725,272個人年金保険324,208225,954団体保険-6,488,289-7,980,308団体年金保険----(注)個人年金保険の金額は、年金支払開始前契約と年金支払開始後契約の責任準備金の合計額であります。 a-2 新契約高 (単位:千件、百万円) 区分 前第3四半期累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年12月31日) 当第3四半期累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年12月31日)件数金額件数金額個人保険18112,40721125,736個人年金保険----団体保険---2,228団体年金保険----(注)団体保険の金額は、新契約として計上された月の単月の新契約高であります。 b 年換算保険料b-1 保有契約 (単位:百万円)区分前事業年度(2023年3月31日)当第3四半期会計期間(2023年12月31日)個人保険6,8217,241個人年金保険1,028972合計7,8498,214 うち医療保障・生前給付保障等3,3513,558 b-2 新契約 (単位:百万円) 区分 前第3四半期累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年12月31日) 当第3四半期累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年12月31日)個人保険692795個人年金保険1517合計708813 うち医療保障・生前給付保障等296380 (注)1.年換算保険料とは、1回あたりの保険料について保険料の支払方法に応じた係数を乗じ、1年あたりの保険料に換算した金額であります(一時払契約等は、保険料を保険期間で除した金額)。2.「医療保障・生前給付保障等」については、医療保障給付(入院給付、手術給付等)、生前給付保障給付(特定疾病給付、介護給付等)、保険料払込免除給付(障害を事由とするものは除く。特定疾病罹患、介護等を事由とするものを含む)等に該当する部分の年換算保険料を計上しております。 c ソルベンシー・マージン比率 (単位:%)前事業年度(2023年3月31日)当第3四半期会計期間(2023年12月31日)915.7813.1 (少額短期保険事業)SBIいきいき少額短期保険株式会社 (単位:百万円) 区分 前第3四半期累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年12月31日) 当第3四半期累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年12月31日)元受正味保険料3,7403,715正味収入保険料2,8423,429正味支払保険金1,5081,772 (単位:%)区分前事業年度(2023年3月31日)当第3四半期会計期間(2023年12月31日)ソルベンシー・マージン比率1,303.81,094.2 SBI日本少額短期保険株式会社 (単位:百万円) 区分 前第3四半期累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年12月31日) 当第3四半期累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年12月31日)元受正味保険料3,5223,248正味収入保険料192184正味支払保険金4747 (単位:%)区分前事業年度(2023年3月31日)当第3四半期会計期間(2023年12月31日)ソルベンシー・マージン比率3,174.73,292.9 SBIリスタ少額短期保険株式会社 (単位:百万円) 区分 前第3四半期累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年12月31日) 当第3四半期累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年12月31日)元受正味保険料2,0802,563正味収入保険料1,6422,269正味支払保険金624935 (単位:%)区分前事業年度(2023年3月31日)当第3四半期会計期間(2023年12月31日)ソルベンシー・マージン比率492.3467.4 SBIプリズム少額短期保険株式会社 (単位:百万円) 区分 前第3四半期累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年12月31日) 当第3四半期累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年12月31日)元受正味保険料3,4043,837正味収入保険料763852正味支払保険金312351 (単位:%)区分前事業年度(2023年3月31日)当第3四半期会計期間(2023年12月31日)ソルベンシー・マージン比率832.5779.8 SBI常口セーフティ少額短期保険株式会社 (単位:百万円) 区分 前第3四半期累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年12月31日) 当第3四半期累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年12月31日)元受正味保険料1,0911,463正味収入保険料5473正味支払保険金1217 (単位:%)区分前事業年度(2023年3月31日)当第3四半期会計期間(2023年12月31日)ソルベンシー・マージン比率2,618.42,507.0 (2)財政状態の状況当第3四半期連結会計期間末における総資産は、203,371百万円(前年度末比12,334百万円増加)となりました。主な増加要因は、有価証券が前年度末比18,312百万円増加したことであります。当第3四半期連結会計期間末における負債は、163,105百万円(同10,933百万円増加)となりました。主な増加要因は、当第3四半期連結累計期間に行った現金担保付有価証券貸借取引により、債券貸借取引受入担保金9,287百万円が四半期連結貸借対照表に計上(四半期連結貸借対照表のその他負債に含まれています)されたことであります。当第3四半期連結会計期間末における純資産は、剰余金の配当により248百万円減少し、その有価証券評価差額金が72百万円減少しましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により1,731百万円増加したことなどにより、40,265百万円(同1,401百万円増加)となりました。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。 (4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。 (5)研究開発活動該当事項はありません。 |